JP4163095B2 - 組立治具及び翼前縁部組立方法 - Google Patents

組立治具及び翼前縁部組立方法 Download PDF

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Description

本発明は、組立治具及び翼前縁部組立方法に関する。
現在、複数の部品から構成される組立体(例えば外板とリブとを有する航空機の垂直尾翼前縁部)を組み立てる際に、各部品を所望の位置に保持するための組立治具が使用されている。従来は、組立体の種類が少ない場合に、部品の誤用を回避するために組立治具を共用せずに、組立体の種類毎に専用の組立治具を製作して使用に供していた。
しかし、組立体の種類が多い場合には、多くの組立治具を製作する必要があるため治具製作費が嵩む上に、多くの組立治具を保管するために広いスペースを確保する必要が生じていた。また、同時期に異なる組立体を組み立てる場合においては、多くの組立治具を一挙に配置するための広い作業面積を確保する必要があった。
このような問題を解決するために、部品の一部を挟圧して保持する挟圧保持機構と、この挟圧保持機構を移動させて所定の位置に位置決めする位置決め機構と、を有する保持位置決め機構と、この保持位置決め機構を自動的に制御する制御装置と、を備える組立治具装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。かかる組立治具装置を採用すると、一の装置で多種類の組立体の組立を行うことが可能となる。
特開2001−300823号公報(第2頁、第4図)
しかし、前記した組立治具装置は、航空機の垂直尾翼前縁部のような簡素な組立体を組み立てるための治具としては余りに大掛かりとなり、その製作費がきわめて大きくなるという問題がある。
本発明の課題は、複数の類似形状の組立体を組み立てる際に有効に利用することができ、治具製作費を格段に低減させることができる組立治具と、この組立治具を用いた翼前縁部組立方法と、を提供することである。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、湾曲した外板を複数のリブで補強してなる組立体を組み立てるための組立治具において、所定の軸方向に直線状に延在する基台と、前記基台上に前記軸方向に沿って複数配置されて前記各リブを保持するリブ保持部と、前記リブ保持部に前記リブを位置決めして固定する位置決め固定手段と、を備え、前記各リブ保持部は、前記軸方向に沿って移動するように前記基台に取り付けられた架台と、前記軸方向に対して直角に配置され上下方向に移動するように前記架台に取り付けられた面板と、前記面板の面に沿って移動自在とされるとともに前記面板に固定された複数の連結部材と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、組立治具は、所定の軸方向に直線状に延在する基台と、この基台上に軸方向に沿って複数配置されてリブを保持するリブ保持部と、を備えている。そして、各リブ保持部は、軸方向(基台の延在方向)に沿って移動する架台と、上下方向に移動するように架台に取り付けられた面板と、面板の面に沿って移動自在とされるるとともに面板に固定された連結部材と、を有している。従って、各リブ保持部において、組立予定の組立体(例えば翼前縁部)の形状に対応するように架台の軸方向位置と面板の上下方向位置と連結部材の移動量とを自在に調整することができる。
また、リブ保持部に対するリブの位置決め及び固定を行うための位置決め固定手段を備えるので、前記したように調整したリブ保持部にリブを位置決めした状態で固定することができる。そして、このように固定された各リブに外板を固定することにより組立体を組み立てることができる。この結果、一台の簡易な構成を有する組立治具で、複数の類似形状の組立体を組み立てることができるので、治具製作費を格段に低減させることができる。また、治具の保管スペースを格段に低減させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の組立治具において、前記位置決め固定手段は、前記リブの位置決めを行うために前記各面板に穿設されたリブ位置決め孔と、前記リブの固定を行うために前記連結部材に穿設されたリブ固定孔と、前記リブ位置決め孔と前記リブに穿設された位置決め用の孔とに挿入されることにより前記リブの位置決めを行うリブ位置決めピンと、前記リブ固定孔と前記リブに穿設された固定用の孔とに挿入されることにより前記リブの固定を行うリブ固定ピンと、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、リブ保持部の面板に穿設されたリブ位置決め孔と、リブに設けられた位置決め用の孔と、を重ねてリブ位置決めピンを挿入することにより、面板に対するリブの位置決めを行うことができる。さらに、リブ保持部の連結部材を適切な長さだけ移動させて延出させ、この連結部材に穿設されたリブ固定孔と、リブに設けられた固定用の孔と、を重ねてリブ固定ピンを挿入することにより、リブを適切な姿勢で固定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の組立治具において、前記リブ位置決め孔が、前記軸方向に平行でかつ上下に広がる前記各リブに共通の仮想基準面から所定寸法離隔した位置に配置されたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の組立治具を用いて、外板と複数のリブとを有する翼前縁部を組み立てる方法であって、前記各リブに、前記リブ位置決めピンが挿入される位置決め用の孔と、前記リブ固定ピンが挿入される固定用の孔と、を穿設する孔穿設工程と、組立予定の翼前縁部の形状に合わせて、前記各リブ保持部において、前記架台の前記軸方向位置と前記面板の上下方向位置と前記連結部材の移動量とを調整するリブ保持部調整工程と、前記リブ保持部の前記面板上に前記リブを載置し、前記リブの前記位置決め用の孔と、前記面板の前記リブ位置決め孔と、を重ねて前記リブ位置決めピンを挿入することにより前記面板に対する前記リブの位置決めを行うリブ位置決め工程と、前記リブの前記固定用の孔と、前記連結部材の前記リブ固定孔と、を重ねて前記リブ固定ピンを挿入することにより前記リブの固定を行うリブ固定工程と、前記リブ保持部に固定された前記各リブに前記外板を固定することにより前記翼前縁部を組み立てる組立工程と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、まず、各リブに位置決め用の孔と固定用の孔とを穿設するとともに、組立予定の翼前縁部の形状に合わせて、各リブ保持部において、架台の軸方向位置と面板の上下方向位置と連結部材の移動量とを調整する。次いで、リブ保持部の面板上にリブを載置し、リブの位置決め用の孔と、面板のリブ位置決め孔と、を重ねてリブ位置決めピンを挿入することにより、面板に対するリブの位置決めを行う。次いで、リブの固定用の孔と、連結部材のリブ固定孔と、を重ねてリブ固定ピンを挿入することにより、リブの固定を行う。続いて、リブ保持部に固定された各リブに外板を固定することにより翼前縁部を組み立てる。
すなわち、各リブ保持部において、組立予定の翼前縁部の形状に対応するように架台の位置と面板の位置と連結部材の移動量とを調整し、このように調整を施した各リブ保持部に対してリブを位置決めして固定する。そして、このように固定された各リブに外板を固定することにより翼前縁部を組み立てる。従って、一台の簡易な構成を有する組立治具で、複数の類似形状の翼前縁部を組み立てることができる。
本発明によれば、組立治具の各リブ保持部は、所定の軸方向(基台の延在方向)に沿って移動する架台と、上下方向に移動するように架台に取り付けられた面板と、この面板の面に沿って移動するように面板に取り付けられリブに連結される連結部材と、を有するので、架台の位置と面板の位置と連結部材の位置とを自在に調整することができ、このように調整を施した各リブ保持部に対してリブを位置決めして固定することができる。そして、各リブに外板を固定することにより、翼前縁部を組み立てることができる。この結果、一台の簡易な構成を有する組立治具で、複数の類似形状の翼前縁部を組み立てることができるので、治具製作費を格段に低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態に係る翼前縁部組立治具1は、図1に示すように、湾曲した外板Sと複数のリブRとを有する航空機の垂直尾翼前縁部を組み立てるためのものである。
まず、本実施の形態に係る翼前縁部組立治具1の構成について説明する。
翼前縁部組立治具1は、図1に示すように、所定の軸方向(図1のX軸方向)に直線状に延在するように構成された基台10、この基台10上にX軸方向に沿って複数配置され外板Sを複数箇所で保持する第1ロケータ20、基台10上にX軸方向に沿って複数配置され各リブRを保持する第2ロケータ30、等を備えて構成されている。
基台10は、図1及び図2に示すように、矩形断面を有する長尺柱状部11と、この長尺柱状部11を支持する複数の脚部12と、を備えている。基台10の長尺柱状部11の上面にはレール11aが設けられており、第1ロケータ20及び第2ロケータ30のローラをこのレール11aに嵌合させることにより、第1ロケータ20及び第2ロケータ30をX軸方向に移動自在とすることができる。基台10の脚部12は、図1に示すように、長尺柱状部11の長さ方向両端部と、長さ方向略中央部と、の3箇所に取り付けられている。そして、各脚部12の下部には、高さや傾きを調整する調整具12aが設けられている。
第1ロケータ20は、図1に示すように、基台10の長尺柱状部11上にX軸方向に沿って所定の間隔をおいて4個配置されており、外板Sを4箇所で保持するものである。第1ロケータ20は、基台10の長尺柱状部11の上面に設けられたレール11aに嵌合されて回転する(図示されていない)ローラを有しており、X軸方向に沿って移動するように構成されている。
第2ロケータ30は、図1に示すように、基台10の長尺柱状部11上にX軸方向に沿って所定の間隔をおいて7個配置されており、各リブRを保持するものである。すなわち、第2ロケータ30は、本発明におけるリブ支持部である。第2ロケータ30は、基台10の長尺柱状部11の上面に設けられたレール11aに嵌合されて回転するローラ31a(図2参照)を有しており、図1のX軸方向に沿って移動するように構成されている。
また、第2ロケータ30は、図2に示すように、X軸方向に沿って移動するように基台10の長尺柱状部11に取り付けられた架台31、X軸方向に対して直角な平面内(YZ平面内)に配置されるとともに上下方向(Z軸方向)に延在する仮想中心線Cを中心に略左右対称の形状を呈しかつ上下方向に移動するように架台31に取り付けられた面板32、この面板32の面上を移動するように面板32に取り付けられた複数のアーム33、等を有している。なお、本実施の形態における仮想中心線Cは、X軸方向に平行で上下に広がるXZ平面(本発明における基準面)内に設けられている。
架台31は、図2(a)〜(c)に示すように、XY平面内に配置され下面にローラ31aを有する水平板31bと、水平板31bに立設された垂直板31cと、垂直板31cを補強する補強板31dと、垂直板31cの一方の面に設けられた凸状案内部31eと、面板32の上下方向(Z軸方向)の位置決めを行うための上下位置決め孔31fと、を備えている。
面板32は、図2(a)〜(c)に示すように、リブRの位置決めのために穿設されたリブ位置決め孔32aと、架台31の凸状案内部31eを嵌め込む凹状案内部32bと、面板32の上下方向の位置決めを行うために穿設された上下位置決め孔32cと、アーム33を支持するための(図示されていない)雌ネジと、アーム33の位置決めを行うために穿設されたアーム位置決め孔32dと、を備えている。
面板32のリブ位置決め孔32aと、リブRの位置決め用の孔R1(図5参照)と、を重ね合わせ、図2(d)に示すようなピン40を、これらリブ位置決め孔32a及び位置決め用の孔R1に挿入することにより、リブRの位置決めを行うことができる。すなわち、ピン40は、本発明におけるリブ位置決めピンである。
なお、本実施の形態においては、第2ロケータ30の面板32に2つのリブ位置決め孔32aを穿設している。そして、面板32の仮想中心線Cから一方のリブ位置決め孔32aまでの距離をh1(一定値)に設定するとともに、面板32の仮想中心線Cから他方のリブ位置決め孔32aまでの距離をh2(一定値)に設定している。本実施の形態においてはこのようにリブ位置決め孔32aを2つ穿設しているが、リブRの位置決めの際に不都合が生じなければ、リブ位置決め孔32aを1つ穿設するだけでもよい。
また、架台31の凸状案内部31eに面板32の凹状案内部32bが嵌め込まれることにより、面板32の左右方向(Y軸方向)の位置が決定され、かつ、面板32が架台31に対して上下方向(Z軸方向)に移動自在とされる(図2(b)参照)。そして、架台31の上下位置決め孔31fと、面板32の上下位置決め孔32cと、を重ね合わせ、図2(d)に示すような位置決め用のピン50をこれら上下位置決め孔31f、32cに挿入することにより、面板32の上下方向の位置決めを行うことができる(図2(a)、(c)参照)。
アーム33は、厚さ一定で一方向に長い長尺板であり、本発明における連結部材である。アーム33は、図2(a)に示すように左右一組にされて計5組(10本)設けられている。各アーム33の長さ方向中間部には、長さ方向に延びる長尺溝33aが設けられている。この長尺溝33aには、溝幅に略同一の外形を有するピンボルト60が挿入されており、このピンボルト60が面板32の(図示されていない)雌ネジに螺入されることにより、各アーム33が面板32に取り付けられている。このようにアーム33がピンボルト60を介して面板32に取り付けられているので、ピンボルト60を支点としたアーム33の回動が可能となるとともに、長尺溝33aに沿ったアーム33のスライド移動が可能となる。
また、アーム33の一方の端部には、アーム33の位置決めを行うためのアーム位置決め孔33bが穿設されている。面板32のアーム位置決め孔32dと、アーム33のアーム位置決め孔33bと、を重ね合わせ、図2(d)に示すような位置決め用のピン50をこれら双方のアーム位置決め孔32d、33bに挿入することにより、面板32に対するアーム33の位置決めを行うことができる(図2(a)参照)。
また、アーム33の他方の端部には、リブRの回転を阻止して固定するためのリブ固定孔33cが穿設されている。アーム33のリブ固定孔33cと、リブRの固定用の孔R2(図5参照)と、を重ね合わせ、図2(d)に示すようなピン40を、これらリブ固定孔33c及び固定用の孔R2に挿入することにより、リブRの固定を行うことができる。すなわち、ピン40は本発明におけるリブ固定ピンである。
なお、面板32に穿設されたリブ位置決め孔32aと、アーム33に穿設されたリブ固定孔33cと、リブ位置決めピン及びリブ固定ピンとして機能するピン40と、によって本発明における位置決め固定手段が構成される。
また、本実施の形態においては、ピン40の挿入部41の直径と、ピン50の挿入部51の直径と、に差を設けることにより、両者を区別することとしている。そして、ピン40が挿入される孔群(面板32のリブ位置決め孔32a、アーム33のリブ固定孔33c、リブRの位置決め用の孔R1、固定用の孔R2)の直径は、ピン40の挿入部41の直径と略同一の値に設定される。また、ピン50が挿入される孔群(架台31の上下位置決め孔31f、面板32の上下位置決め孔32c、面板32のアーム位置決め孔32d、アーム33のアーム位置決め孔33b)の直径は、ピン50の挿入部51の直径と略同一の値に設定される。
次に、本実施の形態に係る翼前縁部組立治具1を用いて、航空機の垂直尾翼前縁部を組み立てる方法(翼前縁部組立方法)について説明する。
まず、垂直尾翼前縁部を構成する各リブRに、位置決め用の孔R1と、固定用の孔R2と、を穿設する(孔穿設工程)。
本実施の形態においては、大きさの異なる類似形状を有する複数のリブRに1つ又は2つの位置決め用の孔R1を穿設している。そして、図5に示すように、各リブRの仮想中心線CRから一方の位置決め用の孔R1までの距離をh1(一定値)に設定するとともに、各リブRの仮想中心線CRから他方の位置決め用の孔R1までの距離をh2(一定値)に設定している。
また、本実施の形態においては、各リブRの仮想中心線CRを中心として左右対称の位置に固定用の孔R2を穿設しており、リブRの大きさや機種による形状の違いに対応させて各アーム33の取り付けを容易にするために、図5に示すように固定用の孔R2の位置を分散させるようにしている。なお、本発明における仮想基準面は、各リブRの仮想中心線CRを含み各リブRに垂直な平面である。
次いで、第2ロケータ30の各々において、組立予定の垂直尾翼前縁部の形状に合わせて、架台31のX軸方向位置と、面板32の上下方向位置と、アーム33の移動量と、を調整する(第2ロケータ調整工程)。なお、第2ロケータ調整工程は、本発明におけるリブ保持部調整工程である。
例えば、垂直尾翼前縁部の長さ方向(スパン方向)の形状に合わせて、図2に示した状態から面板32を下方に移動させて固定するとともに、比較的小型のリブRの形状に合わせて、下方から2番目に配置された左右一組のアーム33を左右外側に移動させて固定する(図3参照)。また、面板32を図3の状態からさらに下方に移動させて固定することもできる(図4参照)。
次いで、各第2ロケータ30の面板32上にリブRを載置し、リブRの位置決め用の孔R1と、面板32のリブ位置決め孔32aと、を重ねてピン40を挿入することにより、面板32に対するリブRの位置決めを行う(リブ位置決工程)。
例えば、図2及び図3に示したリブRには、仮想中心線CRからh2だけ離れた位置に位置決め用の孔R1が穿設されているため、この位置決め用の孔R1と、面板32の仮想中心線Cからh2だけ離れた位置に穿設されたリブ位置決め孔32aと、を重ねてピン40を挿入することにより、面板32に対するリブRの位置決めを行う。
また、図4に示したリブRには、仮想中心線CRからh1だけ離れた位置に位置決め用の孔R1が穿設されているため、この位置決め用の孔R1と、面板32の仮想中心線Cからh1だけ離れた位置に穿設されたリブ位置決め孔32aと、を重ねてピン40を挿入することにより、面板32に対するリブRの位置決めを行う。
なお、図2(a)、図2(b)、図3及び図4においては、ピン40を図示せずに面板32のリブ位置決め孔32aにリブRの位置決め用の孔R1を重ねた状態を示している。
次いで、リブRの固定用の孔R2と、アーム33のリブ固定孔33cと、を重ねてピン40を挿入することにより、リブRの固定を行う(リブ固定工程)。なお、図2(a)、図2(b)、図3及び図4においては、ピン40を図示せずにアーム33のリブ固定孔33cにリブRの固定用の孔R2を重ねた状態を示している。
この後、第1ロケータ20上に外板Sを載置し、第2ロケータ30に固定された各リブRにリベット等を用いて外板Sを固定することにより、垂直尾翼前縁部を組み立てる(組立工程)。
以上説明した実施の形態に係る翼前縁部組立治具1は、所定の軸方向(図1のX軸方向)に略直線状に延在するように構成された基台10と、この基台10上にX軸方向に沿って複数配置されて外板S及びリブRを保持する第1ロケータ20及び第2ロケータ30と、を備えている。そして、第2ロケータ30は、X軸方向(基台10の延在方向)に沿って移動する架台31と、上下方向に移動するように架台31に取り付けられた面板32と、略左右方向に移動するように面板32に取り付けられたアーム33と、を有している。従って、各第2ロケータ30において、組立予定の垂直尾翼前縁部の形状に対応するように架台31のX軸方向位置と、面板32の上下方向位置と、アーム33の略左右方向位置と、を自在に調整することができる。
また、第2ロケータ30の面板32は、リブRの位置決めを行うために穿設されたリブ位置決め孔32aを有しているので、このリブ位置決め孔32aと、リブRに穿設された位置決め用の孔R1と、を重ねてピン40を挿入することにより、面板32に対するリブRの位置決めを行うことができる。さらに、第2ロケータ30のアーム33は、リブRの固定を行うために穿設されたリブ固定孔33cを有しているので、このリブ固定孔33cと、リブRに穿設された固定用の孔R2と、を重ねてピン40を挿入することにより、リブRの固定を行うことができる。
そして、このように固定された各リブRに、第1ロケータ20によって保持させた外板Sを固定することにより、垂直尾翼前縁部を組み立てることができる。この結果、一台の簡易な構成を有する翼前縁部組立治具1で、複数の類似形状の垂直尾翼前縁部を組み立てることができるので、治具製作費を格段に低減させることができる。また、治具の保管スペースを格段に低減させることができる。
また、以上説明した実施の形態に係る翼前縁部組立治具1を用いた翼前縁部組立方法においては、各第2ロケータ30の面板32の仮想中心線Cからリブ位置決め孔32aまでの距離を一定寸法(h1又はh2)に設定するとともに、各リブRの仮想中心線CRから位置決め用の孔R1までの距離を一定寸法(h1又はh2)に設定する。このため、第2ロケータ30の面板32に穿設されたリブ位置決め孔32aと、リブRに穿設された位置決め用の孔R1と、を重ねてピン40を挿入することにより、第2ロケータ30の仮想中心線Cと、リブRの仮想中心線CRと、をほぼ一致させることができる。すなわち、リブRの位置決め(センタリング)を容易かつ正確に行うことができる。
なお、以上の実施の形態においては、図2(d)に示すような略L字状のピン40、50を用いて面板32、アーム33及びリブRの位置決めや固定を行った例を示したが、このようなピン40、50の形状は特に限定されるものではない。
また、以上の実施の形態においては、第2ロケータ30に対してリブRを位置決めして固定する位置決め固定手段として、面板32に穿設されたリブ位置決め孔32aと、アーム33に穿設されたリブ固定孔33cと、ピン40と、を採用した例を示したが、位置決め固定手段はこれに限定されるものではない。すなわち、第2ロケータ30に対してリブRを位置決めして固定することができるものであればいかなる構成を採用することもできる。
なお、以上の実施の形態においては、「垂直尾翼前縁部」を組み立てるための組立治具に本発明を適用した例を示したが、水平尾翼や主翼の前縁部を組み立てるための組立治具に本発明を適用することもできる。
本発明の実施の形態に係る翼前縁部組立治具の斜視図である。 (a)は図1に示した翼前縁部組立治具の基台上に設けられた第2ロケータの正面図(A−A部分の矢視図)であり、(b)は(a)のB−B部分の断面図であり、(c)は(a)に示した第2ロケータの側面図であり、(d)はリブの位置決めや固定に用いられるピンを示す図である。 (a)は、図2に示した第2ロケータの面板及びアームを移動させた状態を示す正面図であり、(b)は、(a)に示した第2ロケータの側面図である。 同上 各リブに穿設される位置決め用の孔及び固定用の孔を説明するための説明図である。
符号の説明
1 翼前縁部組立治具(組立治具)
10 基台
30 第2ロケータ(リブ保持部)
31 架台
32 面板
32a リブ位置決め孔(位置決め固定手段)
33 アーム(連結部材)
33c リブ固定孔(位置決め固定手段)
40 ピン(位置決め固定手段、リブ位置決めピン、リブ固定ピン)
S 外板
R リブ

Claims (4)

  1. 湾曲した外板を複数のリブで補強してなる組立体を組み立てるための組立治具において、
    所定の軸方向に直線状に延在する基台と、
    前記基台上に前記軸方向に沿って複数配置されて前記各リブを保持するリブ保持部と、
    前記リブ保持部に前記リブを位置決めして固定する位置決め固定手段と、を備え、
    前記各リブ保持部は、
    前記軸方向に沿って移動するように前記基台に取り付けられた架台と、
    前記軸方向に対して直角に配置され上下方向に移動するように前記架台に取り付けられた面板と、
    前記面板の面に沿って移動自在とされるとともに前記面板に固定された複数の連結部材と、を有することを特徴とする組立治具。
  2. 前記位置決め固定手段は、
    前記リブの位置決めを行うために前記各面板に穿設されたリブ位置決め孔と、
    前記リブの固定を行うために前記連結部材に穿設されたリブ固定孔と、
    前記リブ位置決め孔と前記リブに穿設された位置決め用の孔とに挿入されることにより前記リブの位置決めを行うリブ位置決めピンと、
    前記リブ固定孔と前記リブに穿設された固定用の孔とに挿入されることにより前記リブの固定を行うリブ固定ピンと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の組立治具。
  3. 前記リブ位置決め孔が、前記軸方向に平行でかつ上下に広がる前記各リブに共通の仮想基準面から所定寸法離隔した位置に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の組立治具。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の組立治具を用いて、外板と複数のリブとを有する翼前縁部を組み立てる方法であって、
    前記各リブに、前記リブ位置決めピンが挿入される位置決め用の孔と、前記リブ固定ピンが挿入される固定用の孔と、を穿設する孔穿設工程と、
    組立予定の翼前縁部の形状に合わせて、前記各リブ保持部において、前記架台の前記軸方向位置と前記面板の上下方向位置と前記連結部材の移動量とを調整するリブ保持部調整工程と、
    前記リブ保持部の前記面板上に前記リブを載置し、前記リブの前記位置決め用の孔と、前記面板の前記リブ位置決め孔と、を重ねて前記リブ位置決めピンを挿入することにより前記面板に対する前記リブの位置決めを行うリブ位置決め工程と、
    前記リブの前記固定用の孔と、前記連結部材の前記リブ固定孔と、を重ねて前記リブ固定ピンを挿入することにより前記リブの固定を行うリブ固定工程と、
    前記リブ保持部に固定された前記各リブに前記外板を固定することにより前記翼前縁部を組み立てる組立工程と、
    を備えることを特徴とする翼前縁部組立方法。
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