JP4162785B2 - 溶射コーティングを施すための方法及びこの方法で形成されたガスタービンエンジンのブレード - Google Patents

溶射コーティングを施すための方法及びこの方法で形成されたガスタービンエンジンのブレード Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基体上に制御可能に溶射コーティングを施す技術に関し、特に、ガスタービンエンジンのロータブレードの先端部に複数のコーティング層を施す技術に関する。
【0002】
本発明は、本出願人が共有し、係属中の同日出願である、フレーリング等による米国出願第08/994,926号、名称「溶射コーティングの組成」、ツァショースキー及びディアスによる米国出願第08/994,680号、名称「回転機械のエアフォイルを配置するためのツーリングアセンブリ」、ツァショースキーとディアスによる米国出願第08/994,676号、名称「エアフォイル表面を保護するためのシールド及び方法」、及びツァショースキーとディアスによる米国出願第08/994,662号、名称「流れ案内アセンブリの先端部にコーティングを施すための方法」に関連する。
【0003】
【従来の技術】
大型のガスタービンエンジンは、航空機の推進力及び地上での発電に広く使用されている。このような大型のガスタービンエンジンは、軸流タイプであり、圧縮セクション、燃焼セクション、及びタービンセクションを含む。また、圧縮セクションの前には、通常ファンセクションが含まれる。作動媒体ガスのための環状流路は、エンジンのこれらのセクションを通じて延びる。それぞれのファンセクション、圧縮セクション、及びタービンセクションは、シャフトに固定された複数のディスクを有し、これらのディスクからは、複数のエアフォイル形状のブレードが径方向に突出している。中空のケースがこれらの種々のエンジンセクションを取り囲む。複数の固定ベーンが各ディスクの間に配置されており、これらのベーンは、ディスクを取り囲むケースアセンブリから内向きに突出している。
【0004】
ファンセクション、圧縮セクション、及びタービンセクションの作動時には、作動媒体ガスは、軸方向に流れるに従って可動ブレードと固定ベーンとの間を交互に導かれる。ファンセクション及び圧縮セクションでは、空気が圧縮され、この圧縮空気は、燃料と混合され、高圧で高温のガスを提供するために燃焼セクションで燃焼される。作動媒体ガスは、続いてタービンセクションを通って流れ、ここでブレードを有するタービンディスクの回転によってエネルギが抽出される。このエネルギの一部は、圧縮セクション及びファンセクションを作動するために使用される。
【0005】
エンジン効率は、ガス流と可動及び固定エアフォイルとの間の相互作用が最大となるようにガス流の漏れを最小にすることができるかどうかによって、かなりの程度決まってくる。効率低下の主な要因は、圧縮機ブレードの先端部の周囲におけるブレード先端部とエンジンケースとの間のガスの漏れである。従って、漏れを減少させることによって効率性を改善する手段は、ますます重要となっている。かなりせまい許容範囲内でかみ合うように、ブレード先端部とエンジンケースとを製造することによって、はめ合い部分の許容差を小さくすることはできるが、この製造工程は、大変な費用及び時間がかかる。更に、ブレード先端部とエンジンケースとを合わせて形成したアセンブリが、作動時と同様の高温環境及び回転力にさらされた場合に、ブレード先端部とエンジンケース部材との膨張係数が異なることによって間隙が増加または減少してしまうおそれがある。間隙が大きく減少すると、ブレードとハウジングとが接触し、これらの部材間の摩擦によって生じる熱で温度が大きく上昇し、一方または両方の部材が損傷されるおそれがある。一方、間隙が増加すると、圧縮機のブレードとハウジングとの間をガスが漏れ出てしまうことにより効率が低下してしまう。
【0006】
効率を高めるための一つの試みとしては、圧縮機ハウジングの内部面に適切な材料によるアブレイダブルコーティングを施すことである。このコーティングが摩耗すると、ブレード先端部とハウジングとの間に溝が形成される。ブレード先端部とハウジングとの間の漏れは、この溝内の空気流に制限される。ブレード先端部がその内部で移動可能となるせまいはめ合い溝を形成することができるように、圧縮機ハウジングの内径に圧縮機ブレードの摩擦接触によって摩耗可能なアブレイダブルコーティングを施すために種々の技術が使用されてきた。これにより、コーティングされたアセンブリが高温でかつ応力の高い環境に置かれた場合に、ブレード及びケースは、ブレード先端部とハウジングとの間で大きなガスの漏れを生じさせることなく膨張または縮小することができる。
【0007】
しかし、ブレード先端部が、圧縮機ハウジングの内部面に施されたコーティングと接触した時に劣化しないことが重要である。アブレイダブルシールと擦れるブレード先端部の耐久性を向上させるために、ブレード先端部の面に種々の方法によって研磨層を施すこともある。例えば、粉末や金技術、プラズマ溶射技術、及び電気めっき技術を含むブレード先端部に研磨層を設けるための種々の技術を提案するルッツ等に付与された米国特許第4,802,828号、金属母材の融解及び凝固を制御することで研磨材を構成するセラミック粒子を金属母材へ適用する方法を教示するシェーファー等に付与された米国特許第4,735,656号、及び超合金のガスタービンブレードの先端部に研磨層を施すための焼結処理を教示するシェーファー等に付与された米国特許第4,851,188号を参照されたい。
【0008】
プラズマ溶射の装置や技術は、基体に保護コーティングを施す技術としては周知である。このような装置は、シーベン等に付与された米国特許第3,145,287号、名称「プラズマフレーム発生装置及び溶射ガン」に開示されている。この特許の教示によると、プラズマを形成するガスは、電気アークの周囲にシース(sheath)を形成する。ガスのシースは、アークを収縮させてアークがノズル内を下に向かって途中まで延びるようにする。ガスは、プラズマ状態に電解され、アーク及びノズルから熱いプラズマ流として放出される。熱いプラズマ流内には、粉末が注入され、コーティングされる基体の表面にこれらの粉末が噴射される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
コウチャに付与された米国特許第3,851,140号、名称「プラズマ溶射ガン及び基体にコーティングを施すための方法」と、ミューヘルベルガー等に付与された米国特許第3,914,573号、名称「マッハ1からマッハ3の速度のプラズマ流への放出による熱によって軟化した粒子のコーティング」とは、最新のコーティング技術を開示している。
【0010】
上記技術にも拘わらず、出願人の支持の下で働く科学者や技術者は、ガスタービンエンジン内の基体に溶射コーティングを施す処理を改善しようとしている。特に、プラズマ溶射装置を使用した溶射コーティングの噴射時間を短縮し、溶射コーティングに影響を与える流れのパラメータにおける変動を許容することができる処理を生み出すそうとしている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、ガスタービンエンジンのロータブレードに溶射コーティングを制御可能に施すための方法は、軸を中心として回転可能となっている保持固定具内にロータブレードを配置し、コーティング媒体を噴射する装置内で軟化したコーティング媒体粒子を含むスプレーを形成することを含む。また、回転軸の周りでロータブレードの先端部を回転させて、ブレードが軟化したコーティング材料粒子のスプレーを通過するようにし、ブレード先端部がスプレーを通過する度にコーティング層が各ロータブレードに順次堆積されるようにすることによって、処理パラメータにおける変動が複数のブレード上に分散されるようにロータブレードの先端部にコーティングを施すことが含まれる。本発明によると、この処理は、軟化したコーティング媒体粒子を含むスプレーを形成することを含み、このスプレーは、少なくともブレードの周方向の幅と同じ寸法である周方向の幅を有する。
【0012】
本発明によると、この処理は、コーティング時にロータブレード先端部及び固定具を高温まで加熱することを含む。
【0013】
本発明に係る一実施例では、この処理は、ブレード先端部上の隣接点が、作動しているエンジンにおけるブレード先端部の回転面と実質的に平行な回転面にほぼ一致するように、回転軸を中心に回転可能となっている保持固定具内にブレードを周方向に配置することを含む。
【0014】
本発明に係る特定の実施例では、溶射ガン等の溶射コーティングを形成して噴射するための装置を、第一の位置及び第二の位置との間で固定具の回転面に実質的に平行に移動させる工程が含まれる。この工程により、ブレード先端部が溶射ガンの前を通過する度に溶射コーティングの薄層が先端部に施され、このような層が積み重なって複数層となり、鉛直方向の微視亀裂を含むスプラット構造が形成される。
【0015】
本発明の主要な特徴は、ブレード用の回転保持固定具とコーティング媒体を形成して噴射するための装置との間の相対的な運動である。他の特徴は、ブレード先端部のコーティングを受ける点が、固定具の回転軸の周りで円を描くように、ブレードを保持固定具内に配置するとともに回転させることである。一実施例では、この保持固定具は、先端部の隣接点が、作動しているエンジンにおけるブレード先端部の回転面と実質的に平行な回転面にほぼ一致するように回転される。また、他の特徴は、溶射コーティングを形成して噴射する装置を第一の位置と第二の位置との間で移動させる工程である。一実施例では、溶射コーティング装置は、固定具の回転面に対して実質的に平行な方向に移動する。更に他の特徴は、溶射コーティング装置及びプラズマガス流の前にブレードを通過させることによって、ブレードを最適な温度まで熱することである。また、更に他の特徴は、軟化したコーティング媒体粒子のスプレーにブレードを通過させることによってコーティング媒体を施すことである。他の特徴は、各コーティング層を独立した供給源によって施した後に、溶射ガンから遠ざけることによってブレードを冷却することを含む。また、他の特徴は、ブレードがガンから回転によって離れるに従って、独立した冷却空気供給源をブレード先端部に向けることでブレードを冷却することである。本発明の更に他の特徴は、ブレードがプラズマガス流に再び入る前に独立した熱供給源によってブレードを加熱することである。また、更に他の特徴は、複数のコーティング層を施すために制御処理パラメータを使用することである。これらのパラメータには、コーティングを提供する装置(例えば溶射ガン)に対する保持固定具の相対的な速度、溶射ガンからブレード先端部までの距離、コーティング粉末の供給速度、プラズマガス流の流れ、及び溶射ガンの出力が含まれる。
【0016】
本発明の主な利点は、ロータブレード先端部に施されるコーティングの質が高いことであり、これは、先端部に対して噴射される粒子の流れに影響を与える処理の流れパラメータに変動があった場合にそれが複数のロータブレードにわたって分散される処理を使用しているためである。これにより、本発明のコーティング処理は、1つのブレードのみが変動の影響を受ける処理に比べて処理の変動による影響を受けにくい。他の利点は、制御パラメータを使用することによって、再現性及び信頼性のある工程を得ることができる点である。この処理は、基体表面にコーティングを繰り返し施すために使用することができる。
【0017】
更に他の利点は、所定時間で多数のブレードの表面に容易にかつ迅速にコーティングを施すことができる点である。これは、保持固定具の大きさ及び複数のブレードを取り扱うことができる処理による。複数のブレードを収容する保持固定具を使用することにより、固定に要する時間を短縮することができる。本発明の一実施例のもう一つの利点は、他の基体加熱装置を用いないで、基体にコーティングを施すことのできる点である。コーティングの溶射時には、プラズマガス及び溶融コーティング粉末によって必要な熱の最適な量が基体に伝達される。ロータブレードは、このコーティング処理において過熱されない。これにより、基体のミクロ構造または特性を変更することなくロータブレードにコーティングを施すことができる。
【0018】
本発明に係る上記の及び他の目的、特徴、及び利点は、発明の実施例を示した以下の発明の実施の形態及び添付図面によってより明らかとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図2は、コーティング媒体粒子を形成して噴射するための装置と保持固定具とを示している。圧縮機ブレード10等の複数の回転ブレードは、円筒形の保持固定具12内に配置されている。保持固定具12は、回転軸Arを有する。保持固定具12は、かなりの数のブレード10を収容することができ、最大で段の全ブレードを収容することができる。固定具12の直径は、約18〜36インチ(457〜914ミリ)の範囲であり、エンジン流路の寸法にほぼ一致するように約20〜28インチ(508〜711ミリ)であることが望ましい。固定具12は、寸法が大きいので、段の全てのブレードを収容することができる。回転軸Arからブレード10までの半径がブレード10の作動半径と同じ半径となるようにその先端部を配置する固定具12を選択することによって、先端部の位置がエンジン内の半径とほぼ一致するようにすることができる。
【0020】
各ロータブレード10は、根部とプラットフォームとを有する。エアフォイルは、プラットフォームから延び、先端部が終端となる。各エアフォイルは、前縁と後縁とを有する。負圧面と正圧面とは、これらの縁の間を延びる。ブレード10は、ブレード10の先端部上の点が保持固定具12の回転軸の周りで円を描くように配置される。ブレード10の先端部は、固定具12から外向きに面している。
【0021】
溶射コーティング装置14として示されているブレード10の先端部に粒子を噴射するための装置は、固定具12に近接する。溶射コーティング装置14は、溶射ガン16を含み、この溶射ガンは、層を施すために円筒形の固定具12の外径に配置されている。この溶射ガン16は、固定具12とは異なる方向に移動可能である。溶射コーティング装置14は、溶融酸化ジルコニウム粒子など溶融粒子を含む熱せられたプラズマを形成する。これらの溶融粒子は、固定具12内に配置されたブレード10に向かって熱せられたプラズマガス流内に放出される。一つの実施例では、ブレード10の先端部上の隣接点が、作動中のエンジン内でブレード10の先端部が描く回転面に実質的に平行な回転面にほぼ一致するように固定具12内に配置される。ブレード10が回転するに従って、ガン16が固定具12の回転面に実質的に平行な方向に上下移動し、ブレード10に順次コーティングを施す。
【0022】
施される研磨性コーティングの厚みは、基体の適用によって異なる。圧縮機及びブラシシールに適用される場合には、研磨層は、5〜40mil(0.13〜1.02ミリ)の範囲の厚みを有してもよい。
【0023】
図3は、図2の3−3線に沿った拡大図であり、粒子を形成してこれを噴射するための装置14から噴射されるプラズマ溶射スプレーと固定具12内に配置されたブレード10の先端部との関係を示している。溶射スプレーの周方向の幅は、ブレード10の周方向の幅と同じ幅からブレード10の周方向の幅の10倍の幅までの範囲とすることができる。これにより、ブレード10のエアフォイルの負圧面及び正圧面に均一に溶射コーティングを施すことができる。スプレーしぶき(overspray)の現象は、周知であり、固定されたブレード10の先端部に対して真っすぐにコーティングを溶射する処理でも生じる。しかし、本発明の処理によって生じるスプレーしぶきによって、従来の処理に比べて均一により多くのエアフォイル表面積にコーティングが施される。エアフォイル表面に施されるスプレーしぶきによって、溶射コーティングがブレード10上により強く付着する。スプレーしぶきによって、先端部自体とともにブレード10の前縁及び後縁やこれらの隣接する負圧面及び正圧面の領域にコーティングを施すことにより、前縁や後縁でコーティングが欠けることのない、より耐久性のあるブレード10の先端部を得ることができる。
【0024】
本発明の処理工程は、(ボンドコートの表面に対して実質的に垂直な)鉛直方向の微視亀裂を生ずるように制御され、ガン16の種類や固定具12の寸法等の変動の影響を受ける。鉛直方向の微視亀裂は、上部コーティング層を貫き、ボンドコート層まで延びることがある。鉛直方向の微視亀裂は、基体表面には達しない。処理工程は、特定のパラメータを選択することも含む。これらのパラメータには、予め選択した速度での固定具12の回転、基体に対するガン16の角度設定、予め選択した移動速度でのガン16の移動、予め選択した温度への基体の加熱、予め選択した速度でのコーティング粉末の注入、予め選択した流量の搬送ガス及びプラズマガスの放出が含まれる。これらのパラメータは、全てコーティングの構造に影響を与えるので、圧縮機ブレード10または他の基体に均一なコーティングを提供するように調整することが必要となる。一般に、ガン16から基体までの距離が近いことと、溶射ガン16の出力が比較的高いことの条件が組合わさることによって、所望の鉛直セグメンテーション即ちコーティング構造の微視亀裂を得ることができるということが分かっている。ここで挙げたパラメータは、プラズマテクニック社(Plasma Technics,Inc.)より購入され、現在ニューヨーク、ウェストベリーに施設を所有するサルツァメトコ社(Sulzer Metco)によって供給されているF−4モデルエアプラズマ溶射ガンと、基体の形状によって異なる種々の直径の円筒形固定具12と、を使用する場合に合わせて調整したものである。理解されるように、これらのパラメータは、異なる溶射ガン16または固定具12が使用された場合に変動し得る。従って、ここで挙げたパラメータは、異なる作動条件のために他の適切なパラメータを選択する基準として使用することができる。
【0025】
図1のフローチャートのように溶射コーティングを制御しながら施す処理は、まず、ブレード10の先端部がきれいでかつ露出した状態であり、エアフォイルと根部との表面が一般にマスキングによって保護されているブレード10を用意することから始まり、いくつかの関連する工程を含む。ブレード10の先端部に研磨層を施す前に従来の洗浄及び前処理を行うことが必要である。本発明の実施において、例えば図示したようなブレード10の先端部の表面には、続いて施されるコーティング材料の付着を高めるために洗浄及び粗面処理が行われる。このような洗浄は、粉末状または液体状の研磨粒子を使用する蒸気または空気ブラストタイプの処理等の機械的な研磨を含むことができる。
【0026】
表面を洗浄する前に、ツァショースキーとディアスによる米国出願第08/994,676号、名称「エアフォイル表面を保護するためのシールド及び方法」で開示されているように、ブレード10には、適切にマスクが施される。
【0027】
上記処理は、ブレード10の先端部に向かって軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーを噴射することを含む。コーティング媒体を噴射する工程は、溶射コーティング装置14内で軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーを形成することを含む。この工程には、ボンドコート粉末と搬送ガスとを高温のプラズマガス流内へ放出することが含まれる。プラズマガス流内では、粉末粒子は溶解するとともに基体に向かって加速される。通常、十分な軟度及び量のボンドコートを提供することができるように粉末供給速度を調整する必要がある。ボンドコートの粉末供給速度は、30〜55グラム/分の範囲である。搬送ガス(アルゴンガス)の流れは、粉末を加圧下に保つとともに粉末の供給を容易にするために使用される。この搬送ガス流の流量は、4〜8標準立法フィート/時(1.9〜3.8標準リットル/分)の範囲である。標準的な条件とは、ここでは、おおよそ室内温度(77°F)で約1気圧(760mmHg)(101kPa)であると定義される。
【0028】
プラズマガス流を形成するガスは、一次ガス(アルゴンガス)と二次ガス(水素ガス)とを含む。二次ガスとしてヘリウムガスを使用することもできる。ガン16の一次ガス流量は、75〜115標準立法フィート/時(35〜54標準リットル/分)の範囲であり、二次ガス流量は、10〜25標準立法フィート/時(4.7〜12標準リットル/分)の範囲である。溶射ガン16の出力は、通常30〜50キロワットの範囲である。
【0029】
上記処理は、続いて、軟化したボンドコート媒体を含むスプレーを、ブレード10の先端部から約4〜6インチ(102〜152ミリ)離間した距離で第一の位置から第二の位置まで移動させる工程を含む。一実施例では、溶射ガン16は、保持固定具12の回転面に対して実質的に平行な方向に移動される。ボンドコート溶射中の溶射ガン16の移動速度は、6〜12インチ/分(152〜305ミリ/分)の範囲である。
【0030】
更に、上記処理は、固定具12をその回転軸を中心に回転させることによって、軟化したボンドコート粒子を含むスプレーにブレードを通過させることを含む。この工程は、溶射ガン16及び熱いプラズマガス流の前にブレード10を通過させることでブレード10を200〜450°Fの温度まで熱することを含む。軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーにブレード10を通過させる工程は、ブレード10及び堆積したコーティング層を溶射ガン16から回転によって遠ざけることによって冷却することも含む。ブレード10の冷却は、冷却空気流または冷却ジェットをブレード10または固定具12に向けることによって更に行うことができる。ブレード10がコーティング媒体粒子を含むスプレーに入る前にブレード10を加熱するための独立した熱供給源を設けることもできる。この独立した熱供給源によって、熱を供給するように溶射ガン16を調節することなくブレード10温度を制御することができる。ボンドコートの溶射時には、円筒形の固定具12は、20〜75回転/分の範囲の速度で回転する。この回転速度は、基体の直径によって異なる。ブレード10の表面速度(surface speed)は、通常125〜300平方フィート/分の範囲である。
【0031】
コーティング処理は、続いて軟化したトップコート媒体粒子を含むスプレーを形成する工程を含む。この工程は、トップコート粉末及び搬送ガスを高温のプラズマガス流内に放出することを含む。通常は、注入される混合物の量が基体を覆うのに十分であり、かつ溶解及び亀裂の形成を減少させる量よりも少なくなるように、粉末供給速度を調整する必要がある。トップコートの粉末供給速度は、15〜40グラム/分の範囲である。搬送ガス(アルゴンガス)の流れは、粉末を加圧下に保つとともに粉末の供給を容易にするために使用される。この搬送ガス流の流量は、4〜8標準立法フィート/時(1.9〜3.8標準リットル/分)の範囲である。上記したように標準的な条件とは、ここでは、おおよそ室内温度(77°F)で約1気圧(760mmHg)(101kPa)であると定義される。
【0032】
軟化したトップコート媒体粒子を含むスプレーを形成する工程は、回転する固定具12に向かうプラズマ流の方向と逆方向の速度成分を粉末に与えるようにトップコート粉末を斜めに注入することを含む。保持固定具12の回転軸に垂直な面に対する溶射の角度は、65〜85°の範囲である。この注入の角度によって、プラズマプルーム(plazma plume)に向かって粉末が戻るようにトップコート粉末が注入され、これにより、プラズマガス流内における粉末の滞留時間が延長される。プラズマガス流内での滞留時間が延長されることにより、粉末粒子がより融解しやすくなる。
【0033】
ガン16内の一次ガス(アルゴンガス)の流れは、50〜90標準立法フィート/時(24〜43標準リットル/分)の範囲である。同様に、ガン16内の二次ガス(水素ガス)の流れは、10〜30標準立法フィート/時(4.7〜14標準リットル/分)の範囲である。溶射ガン16の出力は、通常30〜50キロワットの範囲である。
【0034】
上記処理は、更に、ブレード10の先端部から約3〜4インチ(76〜102ミリ)離間した位置において軟化したトップコート媒体のスプレーを第一の位置から第二の位置まで保持固定具12の回転基準平面に対して実質的に垂直に移動させる工程を含む。溶射時において、各部材にわたって溶射ガン16が移動する速度は、2〜10インチ/分(50.8〜254ミリ/分)の範囲である。ガン16から基体までの距離は、基体表面の温度レベルを適切に保つために変更することができる。十分な鉛直方向の微視亀裂を形成するには、ガン16と基体との間の距離が短いことが必要となる。
【0035】
この工程は、更に、固定具12をその回転軸を中心に回転させることによって、軟化したトップコート粒子を含むスプレーにブレードを通過させることを含む。この工程は、溶射ガン16の前にブレード10を通過させることでブレード10を熱することを含む。トップコートの溶射温度とは、トップコートの溶射時に測定される基体の温度である。この溶射温度は、300〜850°Fの範囲で変動させることができる。実際の溶射温度は、所定温度の約±5〜10%の比較的一定のレベルに保たれることが望ましい。この所定温度は、コーティングが施されるエンジン要素の寸法及びトップコートが溶射される基体によって異なる。
【0036】
軟化した粒子を含むスプレーにブレード10を通過させる工程は、ブレード10を冷却する工程を含む。更に、堆積温度を制御するために外部冷却を行うこともできる。
【0037】
上記処理によって、運転状態においてブレード10が回転する場合に描く回転面に対して実質的に平行な回転面で、ブレード10の先端部にボンドコート及びトップコートの層が順次堆積される。現象としては、完全に解明されてはいないが、エンジンの作動時におけるコーティング層の回転面に対して実質的に平行に、一層ずつコーティングを施すと、径方向に比較的均一な微視亀裂が提供され、この点で有利であると考えられている。径方向に比較的均一な微視亀裂により、作動状態におけるコーティング構造の応力が比較的均一となる。
【0038】
ボンドコート媒体は、耐酸化性のコーティングを提供する。ボンドコート材料は、通常ニッケル−アルミニウム合金である。しかし、ボンドコート媒体は、McrAlYまたはその他の耐酸化性材料から構成されてもよい。
【0039】
使用されるトップコート媒体は、実質的に11〜14重量%のイットリアによって構成され、残部は主にジルコニアである。このトップコートの組成にイットリアが多く含まれていることにより、トップコートセラミック材料の温度の安定性が高まるとともに腐食耐性が向上する。トップコート材料の安定性が向上することによって、この材料がはく離するおそれが低下する。従って、基体材料は、周囲の環境条件における硫化物や塩から保護された状態に保たれる。
【0040】
更に、高い割合でイットリアを含むトップコート材料は、低い割合のイットリアを含む材料に比べてより低い熱伝導率を有する材料を提供することができる。11〜14重量%のイットリアの熱伝導率は、約1.15ワット/メートル−ケルビンである。これに対して、7〜9重量%のイットリアを含むコーティングの熱伝導率は、1.4ワット/メートル−ケルビンである。コーティングの低い熱伝導率は、作動中のエンジンにおいてブレード10の先端部がエンジンケースの内面と接触した場合に有利となる。このような接触によって、接触面に急激に摩擦熱が加えられる。この熱は、除去する必要がある。11〜14重量%のイットリアを含むブレード10の先端部におけるコーティングの熱伝導率が比較的低いために、ブレード10の先端部からの熱伝達は、対流及び放射によって行われる。熱は、伝導によって除去されない。従って、低い重量%のイットリアを含む組成でコーティングされた基体に比較すると、熱伝導率が低いコーティングでは、ボンドコートまで熱が伝達されず、即ち基体まで熱が伝達されないので、基体温度が低くなる。よって、金属基体の特性は、圧縮機ブレード10の先端部の場合と同様に、熱によって影響を受けず、コーティングが良好な状態に保たれる。
【0041】
本発明の主な利点は、ロータブレード10の先端部に施されるコーティングの質が高いことである。これは、先端部に対して噴射される粒子の流れに影響を与える処理の流れパラメータに変動が生じた場合に、それが複数のロータブレード10にわたって分散される方法を使用しているためである。固定具12が回転するので、複数のブレード10が軟化したコーティング媒体を含むスプレーを通り抜ける。スプレーの強さ、温度、組成、及びスプレーへの粉末供給の変動等の流れパラメータに関する変動は、変動が生じた期間にスプレーを通る複数のブレード10にわたって分散される。これにより、1つのロータ先端部のみがコーティングの変動を全て受けないようにすることができる。本発明のコーティング処理によって、より均一なコーティングを施すことができ、固定された固定具を用いた処理で全ての変動がたった1つのブレード10に対して施される場合に比べて処理における変動の影響が少なくなる。更に、コーティングは、軸を中心としたロータブレード10の先端部部分の位置におおよそ平行な層として施される。回転軸Arからブレード10までの半径が運転時の半径と同じ半径となるように先端部を配置する固定具12を選択することによって、先端部の位置がエンジン内の半径とほぼ一致するようにすることができる。これにより、コーティングは、固定具12の回転軸に実質的に平行に施され、コーティング層は、エンジンの作動中におけるこの層の回転面におおよそ沿ったものとなる。このようなコーティングの向きがコーティングの性能を高めると考えられている。
【0042】
他の利点は、制御パラメータを使用することによって再現可能でかつ信頼性のある処理が得られることである。この処理は、基体表面上にホンドコートをまたはボンドコート上にトップコートを施すために繰り返し使用することができる。
【0043】
また他の利点は、所定時間内に多数のブレード10の表面にコーティングを容易にかつ迅速に施すことができる点である。これは、保持固定具12の大きさと、複数のブレード10を取り扱うことができる方法とによる。複数のブレード10を収容する保持固定具12を使用することによって、固定に要する時間は短縮される。特定の実施例では、段の全ブレードにコーティングを施すことができる。
【0044】
本発明の更に他の利点は、他の基体加熱手段を用いないで基体にコーティングを施すことができる点である。コーティングの溶射中には、プラズマガスと溶融コーティング粉末を通じて要求される熱の最適な量が基体に伝達される。コーティング処理中に、ロータブレード10が過熱されることはない。これにより、基体のミクロ構造または特性を変更することなくロータブレード10にコーティングを施すことができる。
【0045】
続く実施例は、上記で説明した好適実施形態に従う。以下の全ての実施例では、プラズマテクニック社より購入され、現在ニューヨーク、ウェストベリーに施設を所有するサルツァメトコ社によって供給されているF−4モデルエアプラズマ溶射ガンが使用されている。
【0046】
【実施例】
実施例1
本発明のこの実施例では、複数の小型のニッケル製ロータブレードが、直径24インチ(610ミリ)の保持固定具内に配置される。
【0047】
ボンドコートの溶射では、溶射ガンの出力は、約35キロワットまで高められる。ボンドコートの粉末供給速度は、45グラム/分である。一次ガス(アルゴン)の流量は、95標準立法フィート/時(45標準リットル/分)であり、二次ガス(水素)の流量は、18標準立法フィート/時(8.5標準リットル/分)である。溶射ガンは、ブレード先端部の表面から5.5インチ(140ミリ)離間するように配置されている。保持固定具の回転速度は、40回転/分であり、溶射ガンの移動速度は、9インチ/分(229ミリ/分)である。
【0048】
トップコートの溶射では、溶射ガンの出力は、約44キロワットまで高められる。トップコートの粉末供給速度は、22グラム/分である。一次ガス(アルゴン)の流量は、67標準立法フィート/時(32標準リットル/分)であり、二次ガス(水素)の流量は、24立法フィート/時(11標準リットル/分)である。溶射ガンは、ブレード先端部の表面から3.25インチ(83ミリ)離間するように配置されている。保持固定具の回転速度は、30回転/分であり、溶射ガンの移動速度は、6インチ/分(152ミリ/分)である。トップコートの溶射時のブレード温度は、600±25゜Fである。
【0049】
ボンドコートの組成は、95重量%ニッケル、及び5重量%アルミニウムである。この組成によって、ブレード先端部に付着性のボンドコートが施される。
【0050】
トップコートの組成は、12重量%イットリアであり、残部は実質的にジルコニアである。コーティングの処理とその組成によって、ブレード先端部に鉛直方向の微視亀裂を含む所望のスプラット構造が形成される。これらの微視亀裂は、トップコート層を貫き、ボンドコート層に達する。
【0051】
実施例2
本発明のこの実施例では、実施例1で使用したブレードの二倍の大きさのチタン製ロータブレードが、直径24インチ(610ミリ)の保持固定具内に配置される。
ボンドコートの溶射では、溶射ガンの出力は、約34キロワットまで高められる。ボンドコートの粉末供給速度は、45グラム/分である。一次ガス(アルゴン)の流量は、95標準立法フィート/時(45標準リットル/分)であり、二次ガス(水素)の流量は、18標準立法フィート/時(8.5標準リットル/分)である。溶射ガンは、ブレード先端部の表面から5.5インチ(140ミリ)離間するように配置されている。保持固定具の回転速度は、40回転/分であり、溶射ガンの移動速度は、9インチ/分(229ミリ/分)である。
【0052】
トップコートの溶射では、溶射ガンの出力は、約44キロワットまで高められる。トップコートの粉末供給速度は、22グラム/分である。一次ガス(アルゴン)の流量は、67標準立法フィート/時(32標準リットル/分)であり、二次ガス(水素)の流量は、24立法フィート/時(11標準リットル/分)である。溶射ガンは、ブレード先端部の表面から3.25インチ(83ミリ)離間するように配置されている。保持固定具の回転速度は、30回転/分であり、溶射ガンの移動速度は、6インチ/分(152ミリ/分)である。トップコートの溶射時のブレード温度は、425±25゜Fである。
【0053】
ボンドコートの組成は、95重量%ニッケル、及び5重量%アルミニウムである。この組成によって、ブレード先端部に付着性のボンドコートが施される。
【0054】
トップコートの組成は、12重量%イットリアであり、残部は実質的にジルコニアである。コーティングの処理とその組成によって、ブレード先端部に鉛直方向の微視亀裂を含む所望のスプラット構造が形成される。これらの微視亀裂は、トップコート層を貫き、ボンドコート層に達する。
【0055】
実施例3
本発明のこの実施例では、実施例1で使用されたブレードの三倍の大きさの大型チタン製ロータブレードが、直径34インチ(864ミリ)の保持固定具内に配置される。
【0056】
ボンドコートの溶射では、溶射ガンの出力は、約35キロワットまで高められる。ボンドコートの粉末供給速度は、45グラム/分である。一次ガス(アルゴン)の流量は、95標準立法フィート/時(45標準リットル/分)であり、二次ガス(水素)の流量は、18標準立法フィート/時(8.5標準リットル/分)である。溶射ガンは、ブレード先端部の表面から5.5インチ(140ミリ)離間するように配置されている。保持固定具の回転速度は、32回転/分であり、溶射ガンの移動速度は、9インチ/分(229ミリ/分)である。
【0057】
トップコートの溶射では、溶射ガンの出力は、約44キロワットまで高められる。トップコートの粉末供給速度は、22グラム/分である。一次ガス(アルゴン)の流量は、67標準立法フィート/時(32標準リットル/分)であり、二次ガス(水素)流量は、24立法フィート/時(11標準リットル/分)である。溶射ガンは、ブレード先端部の表面から3.25インチ(83ミリ)離間するように配置されている。保持固定具の回転速度は、22回転/分であり、溶射ガンの移動速度は、2インチ/分(51ミリ/分)である。トップコートの溶射時のブレード温度は、325±25゜Fである。
【0058】
ボンドコートの組成は、95重量%ニッケル、及び5重量%アルミニウムである。この組成によって、ブレード先端部に付着性のボンドコートが施される。
【0059】
トップコートの組成は、12重量%イットリアであり、残部は実質的にジルコニアである。コーティングの処理とその組成によって、ブレード先端部に鉛直方向の微視亀裂を含む所望のスプラット構造が形成される。これらの微視亀裂は、トップコート層を貫き、ボンドコート層に達する。
【0060】
本発明をその詳細な実施形態に即して開示及び説明してきたが、当業者によって理解されるように、本発明の請求項の発明の趣旨及び範囲から逸脱せずにその形態及び詳細を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る処理を示すフローチャートである。
【図2】本発明で使用される固定具とこの固定具内に配置されたロータブレード列の先端部に粒子を噴射するための装置との関係を示した部分概略説明図である。
【図3】プラズマスプレーとロータブレード列の先端部との関係を示した図2の3−3線に沿った拡大図である。
【符号の説明】
10…ブレード
12…保持固定具
14…溶射コーティング装置
16…溶射ガン

Claims (19)

  1. ガスタービンエンジンのロータブレード先端部に溶射コーティングを施すための方法であって、このロータブレードは、先端部と、エアフォイルと、根部と、を有し、該エアフォイルは、前縁と、後縁と、これらの前縁、後縁の間に延びる負圧面と正圧面と、を有し、
    a)回転可能な保持固定具内にきれいでかつ露出した状態の先端部を有する前記ブレードを周方向に配置する配置ステップを含み、
    b)軟化したコーティング媒体粒子を含むスプレーを噴射するコーティング噴射ステップを含み、このステップは、前記ブレードの周方向の幅と少なくとも同じ周方向の幅を有するスプレーを形成するステップを含み、
    c)回転軸を中心に前記保持固定具を回転させることで、前記軟化したコーティング材料の粒子を含むスプレーに前記ブレードを通過させるコーティング通過ステップを含み、
    コーティング媒体の層が前記ブレード先端部に順次施されることで、コーティング処理における変動が複数のブレードにわたるように分散され、これにより、運転状態において均一でかつ安定したコーティングが得られることを特徴とする方法。
  2. 前記スプレーを形成するステップにおいて、前記スプレーの周方向の幅は、前記ブレードの周方向の幅と同じ幅から該ブレードの周方向の幅の10倍の幅までの範囲であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記コーティング噴射ステップは、前記軟化したコーティング媒体粒子を含むスプレーをブレード先端部に向けて方向づけるステップを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記方法をガスタービンエンジンのロータブレード先端部にボンドコートを施すために使用し、この方法は、軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーを形成するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記方法をガスタービンエンジンのロータブレード先端部にトップコートを施すために使用し、この方法は、軟化したトープコート媒体粒子のスプレーを形成するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. ガスタービンエンジンのロータブレード先端部に溶射コーティングを施すための方法であって、このロータブレードは、先端部と、エアフォイルと、根部と、を有し、該エアフォイルは、前縁と、後縁と、これらの前縁、後縁の間に延びる負圧面と正圧面と、を有し、
    a)前記ブレード先端部上の点が保持固定具の回転軸を中心として円を描くように、回転可能な該固定具内にきれいでかつ露出した状態の先端部を有する前記ブレードを周方向に配置する配置ステップを含み、
    b)軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーを前記ブレード先端部に溶射するボンドコート噴射ステップを含み、この噴射ステップは、
    前記軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーを形成するステップを含み、このステップは、プラズマガス流内にボンドコート粉末と搬送ガスとを放出することを含み、
    前記軟化したボンドコート媒体を含むスプレーを、前記ブレード先端部から4〜6インチ(102〜152ミリ)離間した位置から該ブレードに対して方向づけるステップを含み、
    c)20〜75回転/分の速度で前記固定具を回転軸を中心に回転させることによって、前記ブレードを前記軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーに通過させるボンドコート通過ステップを含み、この通過ステップは、前記ブレードを冷却することを含み、
    d)軟化したトップコート媒体粒子を含むスプレーを前記ブレード先端部に溶射するトップコート噴射ステップを含み、この噴射ステップは、
    軟化したトップコート媒体粒子を含むスプレーを形成するステップを含み、このステップは、プラズマガス流内にトップコート粉末と搬送ガスとを放出することを含み、
    前記軟化したトップコート媒体を含むスプレーを、前記ブレード先端部から3〜4インチ(76〜102ミリ)離間した位置から該ブレードに対して方向づけるステップを含み、
    e)回転軸を中心に前記固定具を回転させることによって、前記軟化したトップコート媒体粒子を含むスプレーに前記ブレードを通過させるトップコート通過ステップを含み、この通過ステップは、前記ブレードを冷却することを含み、
    これにより、前記ブレード先端部上の隣接点が作動中のエンジンにおける前記ブレード先端部の回転面に実質的に平行な回転面にほぼ一致するように、ボンドコート及びトップコートの層が順次施されるとともに、コーティング処理におけるパラメータの変動が複数の前記ブレードにわたって分散され、作動状態において均一でかつ安定したコーティングが得られることを特徴とする方法。
  7. 前記スプレーを形成するステップにおいて、前記スプレーの周方向の幅は、ブレードの周方向の幅よりも1〜10倍であることを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 前記軟化したコーティング媒体粒子を含むスプレーを方向づけるステップは、前記軟化したコーティング媒体粒子を含むスプレーを第一の位置と第二の位置との間で移動させることを含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
  9. 前記軟化したコーティング媒体粒子を形成するステップは、プラズマ溶射ガンを出力30〜40キロワットまで加熱することを含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
  10. 前記軟化したボンドコート媒体を形成するステップは、75〜115標準立法フィート/時(35〜54標準リットル/分)の流量の一次プラズマガスと、10〜25標準立法フィート/時(4.7〜12標準リットル/分)の流量の二次プラズマガスと、を加熱することによってプラズマガス流を発生させ、30〜55グラム/分の粉末供給速度のボンドコート粉末を運ぶ搬送ガスを前記プラズマガス流内に放出することを含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
  11. 前記軟化したボンドコート媒体を含むスプレーを移動させるステップは、6〜12インチ/分(ミリ/分)の速度で行われることを特徴とする請求項8記載の方法。
  12. 前記ボンドコート通過ステップは、前記ブレード先端部を、200〜450°Fの温度まで加熱することを含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
  13. 前記軟化したトップコート媒体を形成するステップは、50〜90標準立法フィート/時(24〜43標準リットル/分)の流量の一次プラズマガスと、10〜30標準立法フィート/時(4.7〜14標準リットル/分)の流量の二次プラズマガスと、を加熱することによってプラズマガス流を発生させ、15〜40グラム/分の粉末供給速度のトップコート粉末を運ぶ搬送ガスを前記プラズマガス流内に放出することを特徴とする請求項6記載の方法。
  14. 前記軟化したトップコート媒体を形成するステップは、前記トップコート粉末を前記プラズマガス流内に注入するステップを含み、このステップは、更に、前記注入の角度を、前記保持固定具に向かって流れる前記プラズマガス流の流れの方向とは反対方向の速度成分を前記粉末に与えるような角度で、かつ前記保持固定具の回転軸に直交する平面に対して65〜85°の範囲である角度に設定することを含み、これにより、前記プラズマガス流内における前記トップコート粉末の滞留時間を延長することを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 前記軟化したトップコート媒体を含むスプレーを移動させるステップは、2〜10インチ/分(50.8〜254ミリ/分)の速度で行われることを特徴とする請求項8記載の方法。
  16. 前記トップコート通過ステップは、前記ブレード先端部を、300〜850°Fの温度まで加熱することを含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
  17. 請求項1の方法で形成されることを特徴とするガスタービンエンジンのブレード。
  18. ガスタービンエンジンの圧縮機ブレード先端部に溶射コーティングを制御可能に施すための方法であって、この圧縮機ブレードは、先端部と、エアフォイルと、根部と、を有し、該エアフォイルは、前縁と、後縁と、これらの前縁、後縁の間で延びる負圧面と正圧面と、を有し、この方法は、保持固定具と溶射ガンとの間の相対的な移動を利用し、これにより、鉛直方向の微視亀裂が形成され、この方法は、
    (I)ブレード先端部にボンドコートを施すステップを含み、このステップは、
    a)回転可能な保持固定具内に前記ブレードを配置するステップを含み、このステップでは、前記先端部は、きれいでかつ露出した状態であり、前記エアフォイルは、間に間隙を有するようにその一部が該エアフォイルから離間されているマスクを有し、前記ブレードは、前記固定具の回転軸に直交する方向に配置され、
    b)軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーを噴射するステップを含み、この噴射ステップは、
    軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーを形成するステップを含み、この形成ステップは、
    前記ブレード先端部から4〜6インチ(102〜152ミリ)離間した位置に溶射ガンを配置するステップと、
    前記溶射ガンを、30〜50キロワットの範囲で出力するステップと、
    75〜115標準立法フィート/時(35〜54標準リットル/分)の流量の一次ガスと、10〜25標準立法フィート/時(4.7〜12標準リットル/分)の流量の二次ガスと、を加熱することによってプラズマガス流を発生させ、30〜55グラム/分の粉末供給速度でボンドコート粉末を前記プラズマガス流内に放出するステップと、
    前記ボンドコート粉末を前記溶射ガンの前記プラズマガス流内で軟化させるステップと、を含み、
    前記軟化したボンドコートを含むスプレーを方向づけるステップを含み、この方向づけるステップは、前記固定具の回転軸に対して実質的に平行な方向に、6〜12インチ/分(ミリ/分)の速度で溶射ガンを動かすことによって前記軟化したボンドコートを含むスプレーを移動させるステップを含み、
    c)作動中のエンジンにおいて前記ブレードが描く回転面と実質的に同じ回転面でかつ20〜75回転/分の速度で前記固定具を回転軸の周りに回転させることによって、前記ブレードを前記軟化したボンドコート媒体粒子を含むスプレーに通過させるステップを含み、この通過ステップは、
    前記溶射ガンの前に前記ブレードを通過させることで、前記ブレードの先端部を200〜450°Fの温度まで順次加熱するステップと、
    前記ブレード先端部にボンドコートを溶射するステップと、
    前記溶射ガンから遠ざかるように前記ブレードを回転させるとともに冷却ジェットを使用して前記ブレードを冷却するステップと、を含み、
    d)前記マスクと前記ブレードのエアフォイル部分との間の間隙を前記ボンドコートでシールするステップと、
    e)前記溶射ガンの前に前記ブレードを連続的に順次通過させるステップと、f)前記ボンドコートの複数の層を前記ブレード先端部に施すステップと、を含み、
    (II)前記ブレード先端部にトップコートを施すステップを含み、このステップは、
    a)軟化したトップコート媒体粒子を含むスプレーを噴射するステップを含み、この噴射ステップは、前記軟化したトップコート媒体粒子を含むスプレーを形成するステップを含み、この形成ステップは、
    ブレード先端部から3〜4インチ(76〜102ミリ)の位置に溶射ガンを再配置するステップと、
    前記溶射ガンを、30〜50キロワットの範囲で出力するステップと、
    前記溶射ガンのプラズマ内にトップコート粉末を注入するステップと、を含み、このステップは、更に、前記注入の角度を、前記保持固定具に向かって流れる前記プラズマガス流の流れの方向とは反対方向の速度成分を前記粉末に与えるような角度で、かつ前記保持固定具の回転軸に直交する平面に対して65〜85°の範囲である角度に設定することを含み、これにより、前記プラズマガス流内における前記トップコート粉末の滞留時間が延長され、
    50〜90標準立法フィート/時(24〜43標準リットル/分)の流量の一次ガスと、10〜30標準立法フィート/時(4.7〜14標準リットル/分)の流量の二次ガスと、を加熱することによってプラズマガス流を発生させ、15〜40グラム/分の粉末供給速度でトップコート粉末を前記プラズマガス流内に放出するステップと、
    前記トップコート粉末を前記溶射ガンの前記プラズマガス流内で軟化させるステップと、を含み、
    前記軟化したトップコート媒体を含むスプレーを方向づけるステップを含み、この方向づけるステップは、前記固定具の回転面に対して実質的に平行な方向に、2〜10インチ/分(50.8〜254ミリ/分)の速度で溶射ガンを移動させるステップを含み、
    b)作動中のエンジンにおいて前記ブレードが描く回転面と実質的に同じ回転面でかつ20〜75回転/分の速度で前記保持固定具を回転させることによって、前記ブレードを前記軟化したトップコート粒子を含むスプレーに通過させるステップを含み、この通過ステップは、
    前記溶射ガンの前に前記ブレードを通過させることで、前記ブレードの先端部を300〜850°Fの温度まで順次加熱するステップと、
    前記ブレード先端部にトップコートを溶射するステップと、
    前記溶射ガンから遠ざかるように前記ブレードを回転させることによって、前記ブレードを冷却するステップと、を含み、
    c)前記トップコートの複数の層を前記ブレード先端部に順次施すステップを含み、
    (III) 前記ブレードを前記保持固定具から取り除くステップを含み、
    これにより、前記ブレード先端部上の隣接点が作動中のエンジンにおける前記ブレード先端部の回転面に実質的に平行な回転面にほぼ一致するように、ボンドコート及びトップコートの層が順次施されるとともに、コーティング処理におけるパラメータの変動が前記固定具内に配置された複数の前記ブレードにわたって分散され、作動状態において均一でかつ安定したコーティングが得られることを特徴とする方法。
  19. 前記トップコート媒体は、11〜14重量%のイットリアを含むとともにその残部は実質的にジルコニアであり、腐食耐性が向上されることを特徴とする請求項18記載の方法。
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