JP4162204B2 - センサ情報のデータベース化方法および点検支援システム並びに点検支援用プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声等の情報をデータベース化する方法および当該データベースを利用した点検支援システム並びに点検支援用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
発電機、変圧器また遮断機などの電力設備を長期に渡って健全に運転・使用するには日頃からの点検が欠かせない。このため電力会社をはじめとする設備産業では膨大な量の設備に対する点検業務に多くの労力と資本を投じている。そのため点検の精度を下げることなく、これらのコストをいかに下げるかが重要な課題となっている。点検業務には設備の運転を停止した上で分解し細かく点検する分解点検と、運転したままで外観等を点検する巡視点検がある。この内、分解点検は設備を停止しなければならないため、保守コストの低減のためにはなるべく回数を減らすのが望ましい。そのため運転時や巡視点検時に異常の徴候を早期発見し、それに応じて分解点検を行うという状況依存型点検への移行が試みられている。
【0003】
従来の巡視点検支援技術として、携帯端末装置(ハンディターミナル)を用いて巡視対象の諸データを収集し、データベースに登録する技術がある(特許文献1参照)。また、プラントなどの設備の制御、運用、保守、点検などに関わる多種多量のデータを収集、蓄積、検索するための情報記憶検索方法およびそれを用いた情報記憶検索装置が提案されている(特許文献2参照)。また、点検保守業務でのノウハウ資料作成を容易にするために映像と音声データを蓄積する技術がある(特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−4539号公報
【特許文献2】
特開2000−90106号公報
【特許文献3】
特開2000−222026号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
巡視点検では巡視員の五感に頼る部分が多いのが現実である。例えば、聴覚、つまり音を用いた点検は多くの設備巡視で行われており、重要な点検項目の一つとなっている。そこで、巡視時に巡視員が受け取る五感情報を、後の巡視時に活用できるように、整理して記録することが望まれる。しかしながら、従来技術では、音などの情報を後で利用し易いように整理して記録するために、多大な手間を要している。
【0006】
そこで本発明は、五感情報に相当するセンサ情報や五感を超えたセンサ情報(例えば超音波など)を簡便に整理して記録することができるセンサ情報のデータベース化方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、音などの情報が整理され記録されて構成されるデータベースを利用して、点検作業を支援するシステム並びに点検支援用プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載のセンサ情報のデータベース化方法は、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索するようにしている。
【0010】
また、請求項4記載の点検支援システムは、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0011】
また、請求項7記載の点検支援用プログラムは、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0012】
したがって、点検対象ごとに整理され蓄積されたセンサ情報に基づいて作成された索引を利用して、ある点検対象と類似したセンサ情報を発している他の点検対象を高速に検索することが可能となる。
【0013】
また、請求項2記載のセンサ情報のデータベース化方法は、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の集合についての統計量を算出し、当該統計量について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索するようにしている。
【0014】
また、請求項5記載の点検支援システムは、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の集合についての統計量を算出し、当該統計量について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0015】
また、請求項8記載の点検支援用プログラムは、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の集合についての統計量を算出し、当該統計量について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0016】
したがって、点検対象ごとの統計的特徴に基づいて作成された索引を利用して、ある点検対象と類似したセンサ情報を発している他の点検対象を高速に検索することが可能となる。
【0017】
また、請求項3記載のセンサ情報のデータベース化方法は、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の時系列について、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、異なる対象間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索するようにしている。
【0018】
また、請求項6記載の点検支援システムは、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の時系列について、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0019】
また、請求項9記載の点検支援用プログラムは、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の時系列について、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0020】
この場合、類似点検対象の検索用の索引に、センサ情報の時間方向の変化(例えば瞬発音や音声、うなりなど)が反映される。したがって、センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似点検対象の高速検索が可能となる。
【0021】
また、請求項10記載のセンサ情報のデータベース化方法では、同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量を算出すると共に、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、上記現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分を抽出するようにしている。
【0022】
また、請求項11記載の点検支援システムでは、同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量を算出する手段と、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、上記現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分を抽出する手段と、上記算出された統計量および上記抽出された周波数成分を表示する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0023】
また、請求項12記載の点検支援用プログラムでは、同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量を算出する手段と、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、上記現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分を抽出する手段と、上記算出された統計量および上記抽出された周波数成分を表示する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0024】
したがって、点検対象固有の特徴である統計量と、当該点検対象について現時点で取得された現センサ情報とを可視化して視覚的に比較することができる。
【0025】
また、請求項13記載のセンサ情報のデータベース化方法は、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索するようにしている。
【0026】
また、請求項17記載の点検支援システムは、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0027】
また、請求項21記載の点検支援用プログラムは、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0028】
したがって、センサ情報に基づいて作成されセンサ情報の特徴が反映された索引を利用して、現時点で取得されたセンサ情報と類似する過去に取得されたセンサ情報を高速に検索することが可能となる。
【0029】
また、請求項14記載のセンサ情報のデータベース化方法は、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、上記周波数分布の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索するようにしている。
【0030】
また、請求項18記載の点検支援システムは、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、上記周波数分布の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0031】
また、請求項22記載の点検支援用プログラムは、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、上記周波数分布の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0032】
この場合、類似センサ情報の検索用の索引に、センサ情報の時間方向の変化(例えば瞬発音や音声、うなりなど)が反映される。したがって、センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似センサ情報の高速検索が可能となる。
【0033】
また、請求項15記載の発明は、請求項10記載のセンサ情報のデータベース化方法において、抽出された現センサ情報の周波数成分について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索するようにしている。
【0034】
また、請求項19記載の発明は、請求項11記載の点検支援システムにおいて、抽出された現センサ情報の周波数成分について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0035】
また、請求項23記載の発明は、請求項12記載の点検支援用プログラムにおいて、抽出された現センサ情報の周波数成分について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0036】
この場合、センサ情報の抽出された特徴に特化した類似センサ情報の検索が可能となり、検索に要する計算処理量を削減できる。
【0037】
また、請求項16記載の発明は、請求項10記載のセンサ情報のデータベース化方法において、抽出された現センサ情報の周波数成分の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索するようにしている。
【0038】
また、請求項20記載の発明は、請求項11記載の点検支援システムにおいて、抽出された現センサ情報の周波数成分の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有するようにしている。
【0039】
また、請求項24記載の発明は、請求項12記載の点検支援用プログラムにおいて、抽出された現センサ情報の周波数成分の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させるようにしている。
【0040】
この場合、センサ情報の抽出された特徴に特化した類似センサ情報の検索が可能となり、検索に要する計算処理量を削減できる。また、類似センサ情報の検索用の索引に、センサ情報の時間方向の変化(例えば瞬発音や音声、うなりなど)が反映されるので、当該センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似センサ情報の高速検索が可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0042】
図1から図4に本発明のセンサ情報のデータベース化方法および点検支援システム並びに点検支援用プログラムの実施の一形態を示す。例えば本実施形態では、電力設備21の巡視点検に本発明を適用した例について説明する。
【0043】
例えば本実施形態における点検支援システム1は、点検作業員が携帯する作業用端末2と、作業用端末2で収集されるセンサ情報およびセンサ情報を加工した情報が記録されるデータベースとして機能する計算機3とを有して構成される。
【0044】
本明細書でいう「センサ情報」には、「対象」の状態を表すあらゆる情報が含まれる。「対象」としては、例えば点検対象である個々の設備21が該当する。センサ情報には、例えば人間の五感に相当する情報(視覚、聴覚、嗅覚、温度や振動などの皮膚感覚等)や、五感を超えた情報(例えば超音波など)も含まれる。作業用端末2には、センサ情報を取得するための手段が備えられる。例えば本実施形態の作業用端末2には、映像情報を取得するためのビデオカメラ4と、音情報を取得するためのマイクロホン5が備えられている。従って、本実施形態では、映像情報と音情報とがセンサ情報として作業用端末2により取得される。ただし、センサ情報は本実施形態の例に限定されるものではない。例えば、振動センサ、温度センサ、臭いセンサ、超音波センサ等を作業用端末2に備えて、振動情報、温度情報、臭い情報、超音波等をセンサ情報として作業用端末2により取得するようにしても良い。
【0045】
データベースとして機能する計算機3(以下、単にデータベース3と呼ぶ)は、例えば、中央演算処理装置(CPU)、主記憶装置、センサ情報およびセンサ情報を加工した情報が記録される外部記憶装置20(例えばハードディスク等の情報記録装置である。)、作業用端末2との通信インターフェースなどのハードウェア資源と、これらのハードウェア資源を制御するオペレーティングシステムや、点検支援用プログラムなどのソフトウェア資源とを有するコンピュータである。データベース3は利用者からの要求を受け付けて対話的に処理を行い、利用者が必要とする情報を出力する機能も持つ。
【0046】
尚、作業用端末2に、表示装置6(例えば液晶ディスプレイやヘッドマウントディスプレイなど)や音出力装置7(例えばスピーカやイヤホン、ヘッドフォンなど)などの出力装置を備えても良い。この場合、データベース3に蓄積されたセンサ情報やこれらのセンサ情報を加工した情報を、作業用端末2に出力することができる。また、作業用端末2に、マウスやキーボードなどの入力装置8を備えても良い。この場合、点検作業員がデータベース3と対話的に処理を行なったり、センサ情報に併せて点検作業員が必要な情報を適宜データベース3に記録することもできる。さらに、作業用端末2に、中央演算処理装置(CPU)、主記憶装置、外部記憶装置などのハードウェア資源とこれらのハードウェア資源を制御するオペレーティングシステム等を備えて、センサ情報の入出力、センサ情報の加工、データベース3に対する操作等に伴う処理の一部または全部を負担するようにしても良い。勿論、データベース3にてこれらの処理をすべて行なうようにしても良い。
【0047】
作業用端末2の形態は、特に限定されないが、例えば、(1)点検作業用ヘルメットにビデオカメラ4とマイクロホン5を搭載する、(2)頭装着型の表示装置6(ヘッドマウントディスプレイ)にビデオカメラ4とマイクロホン5を搭載する、(3)市販のハンディビデオカメラ4を用いる、(4)ビデオカメラ4とマイクロホン5を別々に手に持つ、(5)点検作業員の衣服にビデオカメラ4とマイクロホン5を装備する、(6)ビデオカメラ4とマイクロホン5を備えた携帯型の計算機(例えばノート型パーソナルコンピュータやウエアラブル・コンピュータ等)を用いる、といった形態が挙げられる。これらの形態や、作業用端末2が備える入出力装置6,7,8は、利用環境に応じて適宜選択すれば良い。
【0048】
尚、作業用端末2とデータベース3とは無線または有線で常時接続されてリアルタイムに通信を行なう形態であっても良く、または、作業用端末2をデータベース3とは非接続のオフラインで機能させて、作業用端末2が備える記録媒体(例えば磁気テープやハードディスクなど)にセンサ情報を一旦記録しておき、後で作業用端末2とデータベース3とを無線または有線で接続して通信を行なうようにしても良い。
【0049】
本実施形態においては、センサ情報は、例えば次のようにして整理されてデータベース3に記録される(図2のステップ1,ステップ2)。即ち、取得されたセンサ情報のうち、映像情報の変化を検出し、当該変化に基づいて映像情報以外のセンサ情報(本実施形態では音情報)を区切ってデータベース3に記録するようにしている。点検支援システム1は、センサ情報を取得する手段としての作業用端末2と、作業用端末2で取得されたセンサ情報に対して、映像情報の変化を検出し、当該変化に基づいて映像情報以外のセンサ情報を区切ってデータベース3に記録するセンサ情報区切手段9とを少なくとも有している。点検支援用プログラムは、センサ情報区切手段9としてコンピュータを機能させる。尚、本実施形態における当該コンピュータは例えばデータベース3である。
【0050】
例えば本実施形態では、以下に説明する処理によって映像情報の変化を検出するようにしている。先ず、入力される映像情報について、連続するフレーム画像間の変化量dkを次式に基づいて計算する。
【0051】
【数1】
【0052】
ここで、c(k,x,y)はk番目のフレーム画像における位置x,yの画素の色値を表す。dist( )は色値のユークリッド空間での距離である。色空間として、例えば本実施形態では、最も標準的なRGB空間(0≦R,G,B≦255)を採用する。但し、色空間は上記RGB空間に限定されるものではなく、例えば撮影環境や検出対象物が予め想定できる場合は、色空間を適宜工夫することで感度を上げることも可能である。
【0053】
次に、過去nフレームの変化量dkの平均μと標準偏差σを計算する。そして、以下の条件式に基づいてk番目のフレームの映像状態が「活性」「沈静」「定常」のいずれにあるかを判定する。
【0054】
【数2】
もし dk>μ+ασ ならば 「活性」状態と判定する。
【数3】
もし dk<μ−βσ ならば 「沈静」状態と判定する。
【数4】
「活性」および「沈静」の何れの状態にも該当しなければ「定常」状態と判定する。
【0055】
αおよびβは「定常」状態の範囲を指定するためのパラメータである(α>0,β>0)。そして、現在の映像状態とは異なる状態のフレームが過去nフレームの内にm(m≦n)回出現した場合に、映像の状態が変わったと判定する。これらパラメータ(n,m)は状態変化の恒常性に影響する。
【0056】
ここで、巡視作業は、設備21,21間の移動と、移動せずに各設備21を点検する作業に分けられる。「沈静」状態が検出された時点(「沈静」以外の状態から「沈静」に遷移したと判定された時点)とは、移動から点検に移った時点と推定される。
【0057】
そこで、例えば本実施形態では、映像情報と音情報とを連続的に記録するようにし、且つ映像情報において「沈静」以外の状態から「沈静」に遷移したと判定された時点で、音情報を区切るようにしている。これにより、センサ情報を点検対象毎に自動で整理することが可能になる。従って、収集したセンサ情報を後で活用できるように、録音テープなどの記録媒体の録音箇所を示す情報(カウンタなど)を作業者が一々記録しておくといった手間のかかる作業は不要となる。
【0058】
ここで、本実施形態では、区切られたセンサ情報を「センサ情報ブロック」と呼び、各「センサ情報ブロック」に一意に識別できる識別番号idを付与するようにしている。そして、識別番号idと、センサ情報ブロックの先頭箇所を表す情報(例えば区切時点t)との対応表を作成するようにしている。従って、上記対応表により、識別番号idから対応するセンサ情報ブロックを呼出すことができる。さらに、区切時点tにおける映像を静止画像として記録し、その静止画像の識別番号IDと、識別番号idまたは区切時点tとの対応表を作成するようにしている。従って、上記対応表により、センサ情報ブロックの先頭箇所に対応する静止画像も呼出すことができる。尚、補足的な機能として、映像そのもの(動画像)をデータベース3に記録するようにしても良い。この場合は、例えば記録映像における区切時点tのフレームftと、識別番号idまたは区切時点tとの対応表を作成するようにする。
【0059】
記録映像は全撮影時間にわたって同じファイルに記録しても良く、各区切時点tで区切って別々のファイルに記録しても良い。また、音情報も全録音時間にわたって同じファイルに記録し当該ファイルに区切り情報(タグ)を挿入するようにしても良く、各区切時点tで区切って別々のファイルに記録しても良い。センサ情報のファイル構成を如何にするかは、計算機の性能および利用環境等によって適宜選択して良い。尚、映像情報において「沈静」以外の状態から「沈静」状態が判定された時点で、作業用端末2において、録音を開始し、映像情報において「沈静」状態から「沈静」以外の状態が判定された時点で、録音を停止するようにしても良い。
【0060】
さらに、例えば本実施形態では、点検対象としての設備21を識別する情報(例えば点検対象を一意に識別するための番号である。以下、本実施形態では「対象識別情報」と呼ぶ。)を、区切られたセンサ情報であるセンサ情報ブロックのそれぞれに関連付けてデータベース3に記録するようにしている。このために、本実施形態の点検支援システム1では、設備21を識別する手段と、対象識別情報をセンサ情報ブロックのそれぞれに関連付けて記録する対象識別情報付与手段10を有している。点検支援用プログラムは、対象識別情報付与手段10としてコンピュータを機能させる。尚、本実施形態における当該コンピュータは例えばデータベース3である。したがって、センサ情報ブロックがどの設備21に属するかを対象識別情報により特定することができ、設備21毎にセンサ情報を整理することができる。
【0061】
設備21を識別する手段としては、必ずしも限定されないが、例えば以下の手段が挙げられる。第1の手段としては、点検作業員が作業用端末2の入力装置8を用いて、現在取得されているセンサ情報がどの設備21に関するものであるか示す対象識別情報を入力する。第2の手段としては、RFID(Radio Frequency ID,非接触式ICチップとも呼ばれる)などの設備識別用ICチップを各設備21に装着し、当該ICチップとの通信用アンテナを作業用端末2に装備し、作業用端末2により当該ICチップに記録された対象識別情報を自動で読み取る。第3の手段としては、バーコードや2次元バーコード或いは情報識別用マーカ(例えば特開2002−56371号公報参考)などを各設備21に添付しておき、それを映像情報から読み取って設備21を自動認識し、対応する対象識別情報を特定する。第4の手段としては、現在撮影されている画像情報と、過去に登録された既知の設備21の画像情報とを照合し、画像検索により設備21を自動認識し(例えば特開2001−109884号公報参考)、対応する対象識別情報を特定する。設備21の見た目が異なる場合に特に有効である。第5の手段としては、GPS(衛星航法システム)などの位置情報システムを利用して作業用端末2の位置を特定し、特定された位置に基づいて現在点検対象となっている設備21を自動認識し、対応する対象識別情報を特定する。第6の手段としては、音声認識手段を作業用端末2に装備し、点検作業員が設備名を発声することで、当該設備名から対応する対象識別情報を特定する。
【0062】
さらに、例えば本実施形態では、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、周波数nグラムヒストグラムを索引とし(図2のステップ3)、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索できるようにしている(図2のステップ4)。
【0063】
このために、本実施形態の点検支援システム1では、対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引としてデータベース3に記録する対象毎索引作成手段11と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する類似対象検索手段12とを有するようにしている。点検支援用プログラムは、対象毎索引作成手段11と、類似対象検索手段12としてコンピュータを機能させる。尚、本実施形態における当該コンピュータは例えばデータベース3である。
【0064】
ある設備21に関して収録された特定の種別の個別センサ情報sのすべての集まりをセンサ情報集合Sとする。例えばある変圧器の1年分の音情報などがセンサ情報集合Sに該当する。個別センサ情報sは、例えば上述した処理により得られるセンサ情報ブロックである。
【0065】
センサ情報集合Sに属するすべての個別センサ情報sに対して、例えばFFT(高速フーリエ変換)を適用し、周波数分布情報hに変換する。センサ情報集合Sに対応する、周波数分布情報hの集まりを周波数分布情報集合Hとする。尚、FFTのパラメータである信号処理時区間、周波数分解能、各周波数帯域の信号分解能は、目的に応じて設定するものとする。これらのパラメータは、同じ周波数分布情報集合Hに属するすべての周波数分布情報hで、同一とすることが好ましい。
【0066】
ここで、一つの個別センサ情報sから一つの周波数分布情報hを算出しても良いが、例えばフーリエ変換の対象とする時区間をずらすことで、一つの個別センサ情報sから一定時間間隔毎に複数の周波数分布情報h’を算出することもできる。そこで、一つの個別センサ情報sから算出された複数の周波数分布情報h’について、統計量(例えば、同じ周波数帯域あたりでの平均を求めたもの)を算出し、当該統計量を周波数分布情報hとして用いても良い。
【0067】
周波数分布情報hの周波数帯域数をmとし、低周波帯域からk番目の帯域のパワーをpk(1≦k≦m)とする。(k,pk)というベクトルを単特徴skとする。そして、1<k≦mなるkに対して定義される(sk−1,sk)の組を周波数バイグラムとする。同様に、1<k<mなるkに対して定義される(sk−1,sk,sk+1)の組を周波数トリグラムとする。同様に、連続するn個の単特徴の組を周波数nグラムとする。ここでnを、周波数nグラムの次元数と呼ぶ。類似性の高いセンサ情報を精度良く検索するためには、次元数の大きな周波数nグラムを用いることが好ましい。ただし、周波数nグラムの次元数をあまり大きくすると、信号の細かな特徴が現れ過ぎるため、検索に求められる曖昧さが達成できない場合がある。その場合は、より低い次元数の周波数nグラムを用いる必要がある。本願発明者等が種々実験検討した結果、一般に回転機設備音の場合は周波数トリグラムを用いることで精度良い検索が実現できることが知見された。そこで、本実施形態では、次元数3の周波数トリグラムを用いた例について特に説明する。尚、他の次元数の場合も同様の処理となる。
【0068】
単特徴sk=(k,pk)のpkは、検索精度に応じた量子化がなされているものとする。量子化数が多いほど細かなパワー特徴が反映され、量子化数が少ないほど暖昧さを加味した特徴となる。
【0069】
ある周波数分布情報集合Hに属する周波数分布情報hから計算されたすべての周波数トリグラムの集まりを周波数トリグラム集合Tとする。そして、各周波数トリグラムに一意の識別番号tidを付与する。ただし、共通する周波数トリグラムの識別番号tidは等しいものとする。ここで、周波数トリグラムが共通するとは、例えば本実施形態では、構成要素である三つの単特徴の位置と値とがすべて等しい場合をいうものとする。ただし、周波数トリグラムの共通性を緩やかにするために、例えば三つの単特徴のうちの二つについて位置と値が等しい場合に、「周波数トリグラムが共通する」と定義しても良い。
【0070】
そして、周波数トリグラム集合T内における共通する周波数トリグラムの数をfTとする。周波数トリグラム集合Tに属する異なるすべての周波数トリグラムに対して、(tid,fT)の組をすべて計算し、それらの組の集合を周波数トリグラムヒストグラムTfとする。
【0071】
計算された周波数トリグラムヒストグラムTfは、類似設備検索用の索引として、各設備21毎に作成され、データベース3に記録される。索引の構成方法は、特に限定はされないが、R−Treeなどの一般的な多次元索引を利用するのが適切である。周波数帯域数とパワーの量子化数とを一定に押さえることができるので、予めテーブルの規模を定めた三段階のツリー構造を用いるのが効果的である。例えば、周波数トリグラムの場合では、三つの単特徴のうちの一番目の単特徴を用いて第一の索引を構成し、当該第一の索引の参照する領域に、二番目の単特徴を用いて第二の索引を構成し、当該第二の索引の参照する領域に、三番目の単特徴を用いて第三の索引を構成し、単特徴の個数分のツリーを構成する。最後のリーフには、その周波数トリグラムの頻度ftと、上述した対象識別情報を記録する。このように索引を構成することで、一つの周波数トリグラムの検索を、せいぜい次元数回の探索で行うことができる。また、周波数トリグラムの分布には大きな偏りが存在し得るため、当該偏りに応じてデータベース3の外部記憶装置20内部の索引配置を考慮することも有効である。また、単特徴に関する索引をデータベース3の主記憶装置上に保有することも近年の計算機性能を考慮すれば可能であり、高速な探索を助ける。さらに、検索では頻出する周波数トリグラムが偏る傾向も在り得るため、キャッシュ機構を取り入れることで、さらに効率的な索引を構成することができる。
【0072】
ある点検対象に関して作成された周波数トリグラムヒストグラムTf1と、別の点検対象に関して作成された周波数トリグラムヒストグラムTf2との類似性は、例えば以下のようにして計算できる。即ち、Tf1,Tf2の双方に属する周波数トリグラムの識別番号tidについて、Tf1,Tf2におけるその周波数トリグラムの頻度をfT1,fT2とする。fT1,fT2の二つの値のうちの最小値をminfTとする。そして、Tf1,Tf2の双方に属するすべての周波数トリグラムの識別番号tidについて、最小値minfTの総和を求め、当該総和値をTf1とTf2の類似度とする。
【0073】
以上の処理により、例えば作業用端末2で対象識別情報を入力すれば、データベース3にて当該対象識別情報に対応する点検対象の周波数トリグラムヒストグラムを検索キーとして類似度が最も大きな周波数トリグラムヒストグラムを持つ点検対象を検索し、検索結果を作業用端末2に出力することができる。また、類似度の大きい方から順に整列した類似設備のリストを出力することもできる。さらに、すべての点検対象間の類似度を計算し、予め定めた閾値以上の類似度を有する点検対象群を抽出し、類似したセンサ情報を発している点検対象群として整理することもできる。
【0074】
ここで、例えばフーリエ変換の対象とする時区間をずらすことで、一つの個別センサ情報sから一定時間間隔毎に複数の周波数分布情報を算出することも可能である。例えば48KHzでサンプリングされたデジタル音信号は、一秒間あたり48000の情報から構成されている。一般にFFTでは1024のように2の累乗個の情報を1度に扱うので、一秒間の音情報を連続する例えば1024毎の時区間に区切る。区切られた各時区間での周波数分布情報を計算することで、一つの個別センサ情報sから複数の周波数分布情報が得られる。このような処理を行った場合、連続する時区間から計算された周波数分布情報には音情報の時間方向の変化が反映されている。当該時間方向の変化は、瞬発音や音声などはもとより、設備21のうなりなどを反映できるため、点検目的によっては重要な情報となる。
【0075】
そこで、一つの個別センサ情報sから得られる複数の周波数分布情報をも扱えるように、例えば以下のようにして、上述の周波数nグラムヒストグラムの構成方法を拡張しても良い。即ち、信号情報sの連続する時区間から計算された周波数分布をh1,h2,h3,…,hmaxiとする。k番目の周波数分布hkの、j番目の周波数区間のパワーをpk,jとし、拡張単特徴をskj=(k,j,pk,j)とする。ここで、jを周波数方向引数、kを時間方向引数とする。拡張周波数nグラムとは、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の拡張単特徴の組であり、任意の組み合わせが可能である。例えば、時間方向および周波数分布方向の双方にまたがる(sk,j,sk−1,j,sk,j−1)なるL字型の拡張周波数トリグラムとしても良い。つまり上述した周波数nグラムでは、拡張周波数nグラムにおいて時間方向引数が同一であり、かつ周波数方向引数が連続した場合の拡張単特徴の組となる。尚、拡張周波数nグラムについての拡張周波数nグラムヒストグラムの作成方法、拡張周波数nグラムヒストグラムを索引として記録する方法、拡張周波数nグラムヒストグラムを索引として類似する点検対象を検索する方法は、既に説明した周波数nグラムの場合と同様である。
【0076】
さらに、例えば本実施形態では、同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量を算出するようにしている(図2のステップ5)。この統計量とは、例えば、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての平均値や分散または標準偏差などが該当し、点検対象固有の特徴を表すものである。
【0077】
さらに、例えば本実施形態では、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分を抽出するようにしている(図2のステップ6)。従って、点検対象固有の特徴と、当該点検対象について現時点で取得された現センサ情報とを比較して、現センサ情報についての過去とは異なる特徴の有無を、容易に確認することができる。
【0078】
このために、本実施形態の点検支援システム1では、同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量(以下、本実施形態では「対象固有特徴」と呼ぶ。)を算出してデータベース3に記録する対象固有特徴抽出手段13と、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、上記現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分(以下、本実施形態では「個別特徴」と呼ぶ。)を抽出してデータベース3に記録する個別特徴抽出手段14と、上記データベース3に記録された対象固有特徴および個別特徴を表示する特徴表示手段15を有するようにしている。点検支援用プログラムは、対象固有特徴抽出手段13と個別特徴抽出手段14と特徴表示手段15としてコンピュータを機能させる。尚、本実施形態における当該コンピュータは例えばデータベース3である。
【0079】
例えば本実施形態では、対象固有特徴として、以下に説明する情報を算出するようにしている。先ず、同一の設備21について纏められた周波数分布情報集合Hに属するすべての周波数分布情報hについて、同じ周波数帯域あたりの平均をとったベクトルを平均周波数特徴hvとして求める。また、同周波数分布情報集合Hに属するすべての周波数分布情報hについて、同じ周波数帯域あたりの標準偏差を計算したベクトルを標準偏差周波数特徴hsとして求める。
【0080】
次に、平均周波数特徴hvを用いて、一定の周波数区間fでの平均として、区間平均特徴hv2を計算する。ここで、周波数分布情報hの周波数帯域数をmaxiとする。また、平均周波数特徴hvの周波数分布方向のi番目の要素をhviとする。また、区間平均特徴hv2の周波数分布方向のi番目の要素をhv2iとする。周波数区間fは、例えば周波数分布情報hの全体周波数帯域Fよりも小さく設定する。ここで、周波数分解能をdfとし、a=f/(2df)とすると、区間平均特徴hv2のi番目の要素hv2iは、例えば以下の数式5および数式6に基づいて計算される。
【0081】
【数5】
a≦i≦maxi−aの場合、
【数6】
i<a,i>maxi−aの場合、
hv2i=0
【0082】
以下に、hv2iを算出する処理を例を挙げて説明する。周波数分布情報hの全体周波数帯域Fが、10Hz〜1010Hzまでの1000Hzの帯域であるとする。周波数分解能dfを10Hzとする。この場合、添え字iは1〜100の範囲をとる。周波数区間fを100Hzの帯域として設定したとする。この場合、a=f/(2df)=5となる。例えばhv2の50番目の要素hv250は、hv46からhv55までの平均値となる。
【0083】
次に、平均周波数特徴hvおよび区間平均特徴hv2を用いて、周波数区間fでの標準偏差を求めて区間標準偏差特徴hs2とする。区間標準偏差特徴hs2の周波数分布方向のi番目の要素をhs2iとすると、hs2iは、例えば以下の数式7および数式8に基づいて計算される。
【0084】
【数7】
2a≦i≦maxi−2aの場合、
【数8】
i<2a,i>maxi−2aの場合、
hs2i=0
【0085】
次に、平均周波数特徴hvと区間平均特徴hv2と区間標準偏差特徴hs2とを用いて、区間平均から逸脱したピーク値であるピーク特徴hpを計算する。ピーク特徴hpの周波数分布方向のi番目の要素をhpiとすると、hpiは、例えば以下の条件式に基づいて計算される。
【0086】
【数9】
もし i<a または i>maxi−a ならば
hpi=0
【数10】
さもなければ、
もし a≦i<2a かつ hvi>hv2i+b・hs22a+c ならば
hpi=hvi−hv2i
【数11】
さもなければ、
もし maxi−2a<i≦maxi−a
かつ hvi>hv2i+b・hs2maxi −2a+c ならば
hpi=hvi−hv2i
【数12】
さもなければ、
もし hvi>hv2i+b・hs2i+c ならば
hpi=hvi−hv2i
【数13】
さもなければ、
hpi=0
【0087】
ここで、b,cは閾値設定のパラメータである。可聴音を対象とした場合の目安としては、b=1,c=10dB程度である。また、本願発明者等が種々実験検討した結果、bを2以上に設定すると、音波に限らず、殆んどの特徴信号が消えてしまうことが知見されたため、特殊な場合を除き、bは2以下に設定することが望ましい。
【0088】
以上の処理により、対象固有特徴として、平均周波数特徴hv、標準偏差周波数特徴hs、区間平均特徴hv2、区間標準偏差特徴hs2、ピーク特徴hpが算出される。尚、これらの対象固有特徴の算出方法は必ずしも上記の例に限定されない。例えば、上記処理では、要素iを中心として周波数区間fを設定したが、場合によっては、要素iを先頭または終端として周波数区間fを設定するようにしても良い。
【0089】
また本実施形態では、現センサ情報sの個別特徴として、当該現センサ情報sと、その現センサ情報sに対応する設備21に関して計算された、区間平均特徴hv2と区間標準偏差特徴hs2とピーク特徴hpとを用いて、以下に説明する一時信号特徴htを計算するようにしている。現センサ情報sから計算された周波数分布情報hの周波数分布方向のi番目の要素をhiとし、一時信号特徴htの周波数分布方向のi番目の要素をhtiとすると、htiは、例えば以下の条件式に基づいて計算される。
【0090】
【数14】
もし i<a または i>maxi−aならば
hti=0
【数15】
さもなければ、
もし a≦i<2a かつ hi>hv2i+b’・hs22a+c’
かつ hi−hv2i>hpi ならば
hti=hi−hv2i
【数16】
さもなければ、
もし maxi−2a<i≦maxi−a
かつ hi>hv2i+b’・hs2maxi −2a+c’
かつ hi−hv2i>hpi ならば
hti=hi−hv2i
【数17】
さもなければ、
もし hi>hv2i+b’・hs2i+c’
かつ hi−hv2i>hpi ならば
hti=hi−hv2i
【数18】
さもなければ、
hti=0
【0091】
ここで、b’,c’は閾値設定のパラメータである。可聴音を対象とした場合の目安としては、b’=1,c’=10dB程度である。また、本願発明者等が種々実験検討した結果、b’を2以上に設定すると、音波に限らず、殆んどの特徴信号が消えてしまうことが知見されたため、特殊な場合を除き、b’は2以下に設定することが望ましい。
【0092】
以上の処理により、現センサ情報sの個別特徴として、一時信号特徴htが算出される。尚、個別特徴の算出方法は必ずしも上記の例に限定されない。例えば、現センサ情報sから計算された周波数分布情報hと、現センサ情報sに対応する設備21に関して計算されたピーク特徴hpとの差を、現センサ情報sの個別特徴として求めるようにしても良い。
【0093】
さらに、例えば本実施形態では、個別の信号である各センサ情報についても、上述した周波数nグラムヒストグラムを利用して、索引を作成し(図2のステップ7)、類似のセンサ情報を検索できるようにしている(図2のステップ8)。個別センサ情報に係る周波数nグラムの構成としては、例えば以下に説明する複数の形態が挙げられる。これらの形態はそれぞれに特徴があり、目的に応じて選択して良い。尚、周波数nグラムヒストグラムの作成方法、周波数nグラムヒストグラムを索引として記録する方法、周波数nグラムヒストグラムを索引として類似する情報を検索する方法は、既に説明した周波数nグラムの場合と同様である。
【0094】
先ず、第1の形態について説明する。この場合、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、当該周波数nグラムヒストグラムを索引とし、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索できるようにする。
【0095】
このために、点検支援システム1では、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引としてデータベース3に記録するセンサ情報毎索引作成手段16と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する類似センサ情報検索手段17とを有するようにしている。点検支援用プログラムは、センサ情報毎索引作成手段16と類似センサ情報検索手段17としてコンピュータを機能させる。尚、本実施形態における当該コンピュータは例えばデータベース3である。
【0096】
上記第1の形態では、個別のセンサ情報sから計算できる複数の周波数分布情報hを用いて、周波数nグラムが直接計算される。多量の周波数nグラムが生成され得るため、索引作成および検索に要する計算処理が多くなる場合がある。その一方で、細かな特徴が反映された周波数nグラムヒストグラムが得られるため、細かな周波数特徴まで考慮した検索が可能となる。
【0097】
次に、第2の形態について説明する。この場合、センサ情報毎索引作成手段16により、以下の処理を実行するようにする。即ち、対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、上記周波数分布の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、当該拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引としてデータベース3に記録するようにする。この第2の形態によれば、センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似検索を行なえる。当該時間方向の変化は、瞬発音や音声などはもとより、設備21のうなりなどを反映できる。
【0098】
次に、第3の形態について説明する。この場合、センサ情報毎索引作成手段16により、以下の処理を実行するようにする。即ち、現センサ情報の特徴的な周波数成分について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、当該周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引としてデータベース3に記録するようにする。
【0099】
周波数nグラムの抽出に用いる現センサ情報の特徴的な周波数成分として、例えば、現センサ情報sの周波数分布情報hと、当該現センサ情報sと対応する設備21の平均周波数特徴hvとの差分に対し、閾値処理を施した情報を用いても良い。現センサ情報sの周波数分布情報hと、当該現センサ情報sと対応する設備21の平均周波数特徴hvとの差分を差分周波数分布情報hdとし、hdの周波数分布方向のi番目の要素をhdiとし、設定した閾値(例えば10dBを初期値として変化させ、目的に対してノイズとなる信号が消去され、目的の信号が消去されない値を設定する)以下となるhdiを0とする。上記閾値処理後の差分周波数分布情報をhd’とし、このhd’から周波数nグラムを計算する。この場合、平均から逸脱したピーク値のみに基づいた検索が可能となり、計算処理量を削減できる。尚、パワーがゼロの単特徴のみを含む周波数nグラムが多数生成され得るため、索引作成および検索では、そのような周波数nグラムを除外して計算することが好ましい。
【0100】
また、周波数nグラムの抽出に用いる現センサ情報の特徴的な周波数成分として、上述した一時信号特徴htを用いても良い。この場合、さらに少数の特徴情報のみに基づいた検索が可能となり、計算処理量を一層削減できる。ただし細かな周波数特徴は省略されるため、細かな周波数特徴を考慮した検索には不向きといえる。尚、この場合も、パワーがゼロの単特徴のみを含む周波数nグラムが多数生成され得るため、索引作成および検索では、そのような周波数nグラムを除外して計算することが好ましい。
【0101】
次に、第4の形態について説明する。この場合、センサ情報毎索引作成手段16により、以下の処理を実行するようにする。即ち、現センサ情報の特徴的な周波数成分(例えば上述した閾値処理を施した差分周波数分布情報hd’や一時音特徴htなど)の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、当該拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引としてデータベース3に記録するようにする。上記第4の形態では、センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似検索を行なえるという第2の形態の特徴と、少数の特徴情報のみに基づいた検索により計算処理量を削減できるという第3の形態の特徴との双方の特徴を有する。
【0102】
次に、以上のように構成される点検支援システム1により、点検作業員等の利用者に対して情報提示を行なう処理(図2のステップ9)の一例について説明する。図4に、作業用端末2の表示装置6に表示される画面の一例を示す。
【0103】
上記画面の左側部分6aには、映像情報において「沈静」状態が検出された時点の静止画像がアルバム状に表示される。当該静止画像は、例えば画面上方から下方に向かって古い順に整列されている。このような表示を行うことで、点検作業がどのような順序で進行したかを簡単に確認することができる。また、上記画面の中央上部分6bには現在ビデオカメラ4からキャプチャされつつある映像(動画像)が表示される。一方、画面の中央下部分6cには現在キャプチャされつつある音情報を処理した結果(例えば周波数分布情報hや一時音特徴htなど)が表示される。ここで、周波数分布情報hや一時音特徴htなどの履歴を、濃淡情報として画面に表示するようにしても良い。この場合、例えば新しい情報ほど濃く、古い情報ほど淡く表示するようにする。これにより、点検作業員はセンサ情報の変化を聴覚だけでなく視覚によっても確認することができる。
【0104】
さらに、点検作業員が画面の左側部分6aの静止画像を選択することによって、対応する収録音が作業用端末2の音出力装置7より再生されるようにする。さらに、収録音と対応する収録信号(h,hv,hv2,hs,hs2,hp,htなど)が作業用端末2の表示装置6に表示されるようにする。これにより、点検作業員は、過去のセンサ情報を簡易に確認することができる。
【0105】
画面の右側部分6dには、巡視点検対象の設備21が配置されている建物の平面図が表示されている。当該平面図中のラジオボタンは現在どの設備21を点検中であるのかを示す。図4の例では、点検作業員がマウスをクリック等することで、ラジオボタンを指定して点検中の設備21をデータベース3に知らせるようにしている。尚、画面右端上部にある複数のチェックボックスは、表示機能や記録機能の状態を表し、点検作業員により変更可能であるようにしている。
【0106】
また、点検対象となっている設備21が識別されると、当該設備21に対応する過去のセンサ情報群から計算された対象固有特徴(平均周波数特徴hv,標準偏差周波数特徴hs、区間平均特徴hv2、区間標準偏差特徴hs2、ピーク特徴hp)がグラフ化されて表示される。これにより、点検対象設備21に特有の特徴を視覚的に確かめることができる。また、これらの特徴に基づいて計算された一時信号特徴htもグラフ化されて表示される。一時信号特徴htおよびその履歴を表示することで、現在収録しつつある設備21のセンサ情報が、過去の履歴に対してどういった違いを持つのかを、点検作業員は視覚的に確認できる。現在収録しつつある設備21のセンサ情報が、過去に記録された同設備21のセンサ情報とは異なる特徴を持つ場合には、その変化が明確に表示されるので、点検作業員による異常発見を補助することができる。
【0107】
さらに、その現場で、現在のセンサ情報と類似した過去のセンサ情報を検索して、点検作業員に提示する(例えば作業用端末2の音出力装置7から収録音を再生する、若しくは収録音に対応する信号を表示装置6にグラフとして表示する)こともできる。これは、現時点で検知した異常信号に類似した過去の事例を参照するのに役立つ。さらに、点検対象間の類似検索により、同種の症状を呈し得る設備グループを特定し、当該設備グループの範囲で、過去のセンサ情報を検索し、現在のセンサ情報と比較することもできる。さらに、同じ設備や類似する設備についての過去のセンサ情報を取得日時順に整列して、作業用端末2の表示装置6にリスト表示することもできる。この場合、前回や前々回の点検で取得されたセンサ情報と現在のセンサ情報に係る収録音を、作業用端末2の音出力装置7から再生して聞き比べたり、当該収録音に対応する収録信号(h,hv,hv2,hs,hs2,hp,htなど)を表示装置6にグラフとして表示して見比べたりすることができる。
【0108】
尚、各設備21に添付されたマーカ等に基づいて作業用端末2から入力される映像情報から前回点検におけるセンサ情報の収録位置を特定して、次回点検時に上記収録位置に点検作業員を誘導するための音声情報や映像情報を作業用端末2に出力するようにしても良い。この場合、各収録回の収録状況(音源までの距離など)を揃えることができる。
【0109】
本発明のセンサ情報のデータベース化方法および点検支援システム1および方法並びに点検支援用プログラムによれば、点検業務時の音などのセンサ情報が、映像情報とともに点検対象ごとに整理された形で、自動的にデータベース3に蓄えられる。また、各点検対象ごとに纏められたセンサ情報群に、周波数nグラムヒストグラムを索引として付与しているので、ある点検対象に類似する点検対象を迅速に検索できる。また、各センサ情報にも、周波数nグラムヒストグラムを索引として付与しているので、あるセンサ情報に類似するセンサ情報を迅速に検索できる。さらに、これらの検索結果を実際の設備21を前にした現場で即座に点検作業員に提示することができる。また、各設備21に固有の特徴と、現時点で得られたセンサ情報に固有の特徴とを、それぞれ可視化して表示することで、異常の有無を視覚によっても確認することができる。これらの機能により、従来、作業者の五感に頼っていた音や臭いによる点検作業を支援できる。これは、異常音検出の精度向上、作業の効率化、熟練者でなくとも作業を精度良く行なえるといったメリットに結びつく。
【0110】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、センサ情報は音情報に限らず、振動情報、温度情報、臭い情報、超音波等であっても良い。これらの情報も波形信号として取得できるため、上述の実施形態と同様の取扱が可能である。
【0111】
また、上述の実施形態では、映像情報の変化に基づいて、映像情報以外のセンサ情報を区切ってデータベース3に記録するようにしたが、例えば次に説明する処理によってセンサ情報を区切って整理しデータベース3に記録するようにしても良い。即ち、音などのセンサ情報sに関する信号差分ds(単位時間あたりの平均信号と、直前の単位時間で計算した値との差分)もしくはセンサ情報sそのものを入力dkとし、入力dkの平均μおよび標準偏差σを用いて、上述した数式2から数式4によって、センサ情報の変化時点を検出し、当該変化に基づいて、センサ情報を区切ってデータベース3に記録するようにする。この場合、定点観測やビデオカメラ4を固定して得られる監視映像情報など、映像情報に変化が殆んど無い場合でも、センサ情報を区切って整理しデータベース3に記録することができる。また、監視映像情報などから異音発生時点を検出するなどの機能を実現できる。
【0112】
尚、信号差分dsは、例えば以下のように求められる。入力信号としてのセンサ情報のサンプリングレートをrとする。つまり一秒間に入力される信号の個数がrとなる。計測開始から、ある計測時刻までに入力された信号の総数をkとする。この場合、経過した時間は、k・(1/r)秒となる。k番目の信号の値をskとする。k+1番目の信号の値はsk+1となる。ここで単位時間をtbとする。単位時間tbは、1/rの整数倍である。単位時間あたりの信号数kbは、kb=tb/(1/r)となる。単位時間の設定は、時間方向の分解能をいくつとしたいかによって異なり、数msから数十msの間で設定するのが一般的である。ある計測時刻t1での単位時間あたりの平均信号とは、その計測時刻までに入力された信号総数をk1とした場合に、次式で表される。
【0113】
【数19】
【0114】
直前の単位時間あたりの平均信号はsv(k1−kb)となる。したがって、計測時刻t1での信号差分はds=sv(k1)−sv(k1−kb)となる。
【0117】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項4記載の点検支援システム並びに請求項7記載の点検支援用プログラムによれば、点検対象ごとに整理され蓄積されたセンサ情報に基づいて作成された索引を利用して、ある点検対象と類似したセンサ情報を発している他の点検対象を高速に検索することが可能となる。したがって、当該検索結果を、実際の点検対象を前にした現場で即座に点検作業員に提示することもできる。
【0118】
また、請求項2記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項5記載の点検支援システム並びに請求項8記載の点検支援用プログラムによれば、点検対象ごとの統計的特徴に基づいて作成された索引を利用して、ある点検対象と類似したセンサ情報を発している他の点検対象を高速に検索することが可能となる。したがって、当該検索結果を、実際の点検対象を前にした現場で即座に点検作業員に提示することもできる。
【0119】
また、請求項3記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項6記載の点検支援システム並びに請求項9記載の点検支援用プログラムによれば、類似点検対象の検索用の索引に、センサ情報の時間方向の変化(例えば瞬発音や音声、うなりなど)を反映することができる。したがって、センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似点検対象の高速検索が可能となる。
【0120】
さらに、請求項10記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項11記載の点検支援システム並びに請求項12記載の点検支援用プログラムによれば、点検対象固有の特徴である統計量と、当該点検対象について現時点で取得された現センサ情報とを可視化して視覚的に比較することができる。これにより、点検作業員による異常発見を補助することができ、従来、作業者の五感に頼っていた音や臭いによる点検作業を支援できる。これは、異常音検出の精度向上、作業の効率化、熟練者でなくとも作業を精度良く行なえるといったメリットに結びつく。
【0121】
さらに、請求項13記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項17記載の点検支援システム並びに請求項21記載の点検支援用プログラムによれば、センサ情報に基づいて作成されセンサ情報の特徴が反映された索引を利用して、現時点で取得されたセンサ情報と類似する過去に取得されたセンサ情報を高速に検索することが可能となる。したがって、当該検索結果を、実際の点検対象を前にした現場で即座に点検作業員に提示することもできる。
【0122】
また、請求項14記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項18記載の点検支援システム並びに請求項22記載の点検支援用プログラムによれば、類似センサ情報の検索用の索引に、センサ情報の時間方向の変化(例えば瞬発音や音声、うなりなど)を反映することができる。したがって、センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似センサ情報の高速検索が可能となる。また、高速検索が可能であるから、検索結果を実際の点検対象を前にした現場で即座に点検作業員に提示することもできる。
【0123】
また、請求項15記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項19記載の点検支援システム並びに請求項23記載の点検支援用プログラムによれば、センサ情報の抽出された特徴に特化した類似センサ情報の検索が可能となり、検索に要する計算処理量を削減できる。また、高速検索が可能であるから、検索結果を実際の点検対象を前にした現場で即座に点検作業員に提示することもできる。
【0124】
また、請求項17記載のセンサ情報のデータベース化方法および請求項20記載の点検支援システム並びに請求項24記載の点検支援用プログラムによれば、センサ情報の抽出された特徴に特化した類似センサ情報の検索が可能となり、検索に要する計算処理量を削減できる。また、類似センサ情報の検索用の索引に、センサ情報の時間方向の変化(例えば瞬発音や音声、うなりなど)を反映できるので、当該センサ情報の時間方向の変化を考慮した類似センサ情報の高速検索が可能となる。また、高速検索が可能であるから、検索結果を実際の点検対象を前にした現場で即座に点検作業員に提示することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の点検支援システムの実施の一形態を示す概略機能ブロック図である。
【図2】本発明のデータベース化方法の処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図3】本発明の点検支援システムの実施のイメージを示す概念図である。
【図4】作業用端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 点検支援システム
2 作業用端末(センサ情報を取得する手段)
3 データベース
Claims (24)
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索することを特徴とするセンサ情報のデータベース化方法。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の集合についての統計量を算出し、当該統計量について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索することを特徴とするセンサ情報のデータベース化方法。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の時系列について、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、異なる対象間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索することを特徴とするセンサ情報のデータベース化方法。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段とを少なくとも有することを特徴とする点検支援システム。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の集合についての統計量を算出し、当該統計量について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段とを少なくとも有することを特徴とする点検支援システム。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の時系列について、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段とを少なくとも有することを特徴とする点検支援システム。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報からそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする点検支援用プログラム。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の集合についての統計量を算出し、当該統計量について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする点検支援用プログラム。
- 対象毎に整理された各対象の状態を表すセンサ情報の集合に対し、個別のセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、さらに同一のセンサ情報に属する周波数分布の時系列について、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一の対象に属するセンサ情報の集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応する対象の索引として記録する手段と、異なる対象間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、ある対象と類似する対象を検索する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする点検支援用プログラム。
- 同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量を算出すると共に、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、上記現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分を抽出することを特徴とするセンサ情報のデータベース化方法。
- 同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量を算出する手段と、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、上記現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分を抽出する手段と、上記算出された統計量および上記抽出された周波数成分を表示する手段とを少なくとも有することを特徴とする点検支援システム。
- 同一の対象について纏められた当該対象の状態を表すセンサ情報の集合に対して、当該集合に属する個別のセンサ情報からそれぞれの周波数分布を求めて、求められた周波数分布の集合に対して、同じ周波数帯域または予め設定した周波数区間の一方または双方についての統計量を算出する手段と、現時点で取得されたセンサ情報である現センサ情報から周波数分布を求めて、上記現センサ情報と同一の対象について算出された上記統計量を用いて閾値を設定し、当該閾値を超える上記現センサ情報の周波数成分を抽出する手段と、上記算出された統計量および上記抽出された周波数成分を表示する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする点検支援用プログラム。
- 対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索することを特徴とするセンサ情報のデータベース化方法。
- 対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、上記周波数分布の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索することを特徴とするセンサ情報のデータベース化方法。
- 上記抽出された現センサ情報の周波数成分について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索することを特徴とする請求項10記載のセンサ情報のデータベース化方法。
- 上記抽出された現センサ情報の周波数成分の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索することを特徴とする請求項10記載のセンサ情報のデータベース化方法。
- 対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有することを特徴とする点検支援システム。
- 対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、上記周波数分布の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有することを特徴とする点検支援システム。
- 上記抽出された現センサ情報の周波数成分について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有することを特徴とする請求項11記載の点検支援システム。
- 上記抽出された現センサ情報の周波数成分の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段とを少なくとも有することを特徴とする請求項11記載の点検支援システム。
- 対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、当該求めた各周波数分布について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする点検支援用プログラム。
- 対象の状態を表すセンサ情報を時分割して且つそれぞれ周波数分布を求めて、上記周波数分布の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする点検支援用プログラム。
- 上記抽出された現センサ情報の周波数成分について、周波数分布方向に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記周波数nグラムの集合について、共通する周波数nグラムの頻度を求めて、周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である周波数nグラムヒストグラムを得て、上記周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項12記載の点検支援用プログラム。
- 上記抽出された現センサ情報の周波数成分の時系列を複数の群に分け、上記群のそれぞれについて、時間方向と周波数分布方向の一方または双方に連続するn個の周波数成分を組み合わせて構成される拡張周波数nグラムをすべて抽出し、さらに同一のセンサ情報に属する上記拡張周波数nグラムの集合について、共通する拡張周波数nグラムの頻度を求めて、拡張周波数nグラムの種別とその頻度との組の集合である拡張周波数nグラムヒストグラムを得て、上記拡張周波数nグラムヒストグラムを対応するセンサ情報の索引として記録する手段と、異なるセンサ情報間で共通する拡張周波数nグラムの頻度に基づいて、あるセンサ情報と類似する他のセンサ情報を検索する手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする請求項12記載の点検支援用プログラム。
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