JP4161413B2 - 偏光ビームスプリッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ映像などの表示に使用する液晶表示装置に於いて、偏光板によるバックライトの光損失を低減させ、輝度を向上させるために用いられる偏光ビームスプリッタに関し、特に、簡便な構成で低コストであると共に、輝度向上範囲拡大を可能にする偏光ビームスプリッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、液晶材料による透過光の偏光状態変化を利用して画像表示を行っており、例えば、動画表示に適すると言われているTFT方式の液晶表示装置では、照明用バックライトと、2枚の透明基材間に配向方向が90゜捻れるよう封入されたネマチック液晶と、2枚の透明基材の外側に偏光軸が直交するように配置された2枚の偏光板から構成されており、一方の透明基材上にマトリクス状に配置された走査電極と信号電極との交点に接続するよう形成された薄膜トランジスタによって、ネマチック液晶への電圧印加が画素単位毎に制御される。
【0003】
この時、電圧が印可されない画素では、最初の偏光板で直線偏光となったバックライト光が液晶分子の捻れに沿って進み、偏光方向が90゜回転することで次の偏光板の透過が可能となり、白い画素として表示される。
一方で、しきい値を越える電圧が印可されている画素では、液晶分子がホメオトロピック配向となるため、偏光されたバックライト光に対する偏光方向変化が発生せず、次の偏光板を通過することができないので、黒い画素として表示される。TFT方式の液晶表示装置は、これらの電圧印可と白黒表示の関係を制御して画像表示を行っている。
【0004】
また、2枚の透明基材のそれぞれに、空間的に直交するよう電極を設定し、かつ、液晶の捻れを90゜より遙かに大きく設定しているSTN方式の液晶表示装置もあるが、電圧印可と液晶分子の捻れ状態の変化を利用し、透過光の偏光状態変化で画像表示を行うと言う原理は同様である。
【0005】
よって、液晶層で偏光光の捻れを制御すると言う原理から、バックライト光を直線偏光として液晶層に入射させることが必須であり、自然偏光のバックライト光を直線偏光とする最初の偏光板が不可欠であり、さらに、組み合わせて使用する偏光板も必須の部材である。
一般的に、使用される偏光板は、一軸延伸されて配列した結晶部分を有するプラスチックフィルムに、二色性を有する染料、沃素を吸着させた物であるが、透過性を有する軸方向の偏光以外の光を吸収することで偏光作用を発現させるので、バックライトからの光の半分以上は吸収されてしまい、損失になるだけと言う問題がある。
【0006】
そこで、液晶表示装置のバックライトと最初の偏光板との間に、偏光分離作用を有する偏光ビームスプリッタを設けて、バックライト光の利用効率向上を図る試みがなされている。偏光ビームスプリッタは、バックライトからの光で偏光板を透過する方向と同方向の偏光成分光を透過する一方、90゜異なる方向の偏光成分光は、吸収無しでバックライト方向に反射させると言う作用を持っていることから、液晶表示装置のバックライト部では、偏光ビームスプリッタを透過しない偏光成分光は、反射されてバックライト方向に向かった後、バックライト表面などで再反射されて、かつ偏光成分が変化して偏光ビームスプリッタへと戻り、その一部は偏光ビームスプリッタを透過するように変化することから、バックライト光の利用効率が向上する。
【0007】
一般に言われる偏光ビームスプリッタは、GlanプリズムやTaylorプリズムなどのプリズムを組み合わせたものや、マックナイル偏光子のようにプリズム間にさらに誘電体の多層膜を形成したものなど、ガラスのような光学材料を主材とする立体形状を有するので、液晶表示装置のバックライトと偏光板の間に設けるには適当でない。
【0008】
薄い平面形状の偏光ビームスプリッタとして、既にいくつかの提案がなされており、例えば、特開昭61−17103号公報や特開平6−51399号公報の一部などに記載されているような、相対する複数の傾斜面の境界面に偏光依存性を有する多層膜を形成したシート状の偏光ビームスプリッタや、特開平6−281814号公報、特開平6−324333号公報に記載されているコレステリック液晶の円偏光化作用と1/4波長板の円偏光→直線偏光変換作用を利用したシート状の偏光ビームスプリッタや、WO96−19347に記載されている延伸方向に屈折率差を生じるポリマーと屈折率差を生じないポリマーとをシート状多層積層体にした偏光ビームスプリッタが挙げられる。
【0009】
また、屈折率の異なる媒体に光線が入射する際に、両方の媒体の屈折率によって定まるブリュースター角となるよう光線を入射させると、P偏光成分の反射率が0になることは良く知られているが、頂角が入射光のブリュースター角と関連するように設定されたアレイ状の透明プリズムを多数形成した透明プリズムシートを、2枚相対させたシート状の偏光ビームスプリッタとすることで、正面からの入射光の偏光分離する方法が、報告されている。(SID '97 DIGEST P813など) 。
しかし、光の反射や屈折の角度に関連する偏光分離現象を利用すると言う原理から、ブリュースター角からずれるほど偏光分離力が低下してしまうので、液晶表示装置での輝度向上効果が得られる範囲が狭いと言う短所を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
つまり、上記の透明プリズムシートを2枚対向させた偏光ビームスプリッタで、偏光分離効率を高くして十分な輝度向上効果を発揮させるには、原理上高屈折率の樹脂材料を使用する必要がある。
熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂、光などの放射線硬化型の高屈折率樹脂であり、かつ光学用の成形に適する透明樹脂は多く開発されており、例えば、特開平7−33841号公報などに記載されているものの中から、適切な屈折率と必要な他特性を有する透明樹脂を選択して用いればよい。
【0011】
また、バックライトと偏光板だけの場合に比べて、輝度を向上させ得る観察角度範囲は、偏光ビームスプリッタの種類によって異なるが、多層膜による偏光ビームスプリッタや、屈折率異方性を有するポリマーをシート状多層積層体として延伸させたものは、入射方向変化による実効膜厚変化を受けるが偏光分離効率の低下は比較的緩やかである。
【0012】
一方、コレステリック液晶を利用するものや、上記透明プリズムシートを2枚対向させた偏光ビームスプリッタでは、入射方向変化による偏光分離効率の低下が他方式よりも大きめで、前者は、コレステリック液晶層による円偏光化と1/4波長板による直線偏光化のどちらもが、入射方向変化によって影響を受け易いこと、後者は、入射光を偏光分離作用が最大となるブリュースター角となるように透明プリズムシートに垂直入射させるので、ブリュースター角からずれて入射した場合の偏光分離度低下を原理上避け難いことが原因である。
【0013】
よって、これらの偏光ビームスプリッタを使用すると、輝度向上可能な観察角度範囲が狭いため、液晶表示装置を正面から観察すると輝度向上効果が得られるが、斜めから観察すると十分な輝度向上効果が得られないか、場合によっては、むしろ暗く観察される場合もあり得る。
【0014】
本発明は、上記問題点の解決のためなされたものであり、入射光がブリュースター角入射となるよう頂角が設定された透明プリズムをアレイ状に多数形成した透明プリズムシートを使用し、バックライト光の利用効率を上げ、液晶表示装置の輝度を向上させると共に、従来のものよりも、輝度が向上する角度範囲を拡大可能な偏光ビームスプリッタの提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決に本発明が提供する手段は、光源からの光線の内、一定方向に偏光した光線だけを透過させる一方で、異なる方向に偏光した光線を反射させる機能を有する平面形状の偏光ビームスプリッタにおいて、
透明部材(11)上に多数のアレイ状となるよう設けられた透明プリズム(12)が、異なる屈折率の樹脂及び異なる頂角の下側透明プリズム(12a)と上側透明プリスム(12b)とを積層させた透明プリズムシート(10)であり、この透明プリズムシート(10)のプリズムアレイ方向が一致し、且つ、各々の透明プリズムシートの山部と谷部が一致するように2枚対向させた構造であることを特徴とする偏光ビームスプリッタである。
【0016】
更に、前記下側透明プリズム(12a)と上側透明プリスム(12b)を構成している樹脂の屈折率の関係が、
下側透明プリズム用樹脂の屈折率<上側透明プリズム用樹脂の屈折率
であることを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタである。
【0017】
この方法によれば、従来の偏光ビームスプリッタと同様の偏光分離機能で、偏光板で吸収される方向の偏光成分光を有効に再利用して、液晶表示装置を輝度向上させることが可能であると共に、異なる屈折率の樹脂が異なる頂角で積層して形成されている透明プリズムが、多数直線アレイ状に配置された透明プリズムシートを、2枚重ねて用いることで、輝度を向上させる角度範囲の拡大が可能である。
【0018】
本発明で使用する透明プリズムシート上に形成されている各透明プリズムは、同一の樹脂が単一の頂角で形成されている従来の透明プリズムとは異なり、2種類以上の屈折率の異なる樹脂で、各々の樹脂媒体間(空気層、透明部材を含む)のブリュースター角に対応する2つ以上の異なる頂角で形成されており、入射角のずれに対する許容範囲角度も各々の樹脂層で異なることから、上記のように積層された透明プリズムに対する実質的な角度許容範囲が広がっているものと予想される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳述する。
図1(A)は透明プリズムシートを示す外観斜視図、図1(B)は図1(A)のプリスムアレイの部分(イ)の拡大構成図、図1(C)は図1(A)の透明プリズムシートの山部と谷部が一致するように2枚対向させた偏光ビームスプリッタ(1)の構成断面図を示す。
本発明に係る偏光ビームスプリッタを構成する各材料について具体例を挙げて順次説明する。
【0020】
本発明で用いる偏光ビームスプリッタは、二等辺三角形の断面形状を持ち、屈折率の異なる樹脂を、異なる頂角で重ね合わせた透明プリズムを、図1に示すような多数の直線アレイ状に配置させた透明プリズムシート形状が基本である。
【0021】
最初に、透明部材(11)であるプラスチックシートそのものを、媒体(光線の入射側と出射側)の屈折率で定まる頂角となる形状の透明プリズムが、多数直線アレイ状に配置されるように成型したり、若しくは、平坦表面を有するプラスチックシート上に、他の透明樹脂で必要な屈折率を有するものを、媒体屈折率で定まる頂角となる透明プリズムが多数の直線アレイ状に配置されるよう付加して成型することで、図1(B)で示す下側透明プリズム(12a)を製作する。
【0022】
次に、上記、下側透明プリズム(12a)とは屈折率の異なる樹脂を、媒体の屈折率で定まる頂角で(下側のものと異なる)、かつ、透明プリズムの頂点が一致するように上側透明プリスム(12b)を積層して、一枚の透明プリズムシート(10)とする。
図1(B)は下側透明プリズム(12a)上にこの下側透明プリズムとは異なる上側透明プリズム(12b)を積層した構成を表している。
この透明プリズムシートを2枚相対させて用い、図1(C)に示す様な構成にすることで本発明の偏光ビームスプリッタとして機能する。
【0023】
上記のプラスチックシートや透明樹脂を、プリズム形状に成型するには、直接切削よりも金型を成形手段として利用する方が、簡便でかつコスト的にも有利である。
金型の製作は公知の方法で、例えば、任意の頂角を持つプリズム形状を切削できるよう製作されているバイトやエンドミルを使用し、旋盤やフライス盤などの方法で金属板を加工すれば良い。
旋盤で円筒状の金属板を加工する場合は、切削後に金属板を延ばして平面状の金型とする必要があるが、必要な厚さの層が剥離できるよう積層された金属メッキ層などを含む円筒状の金属板を、必要形状に切削し、円筒を切り開いて剥離した後、別の金属板に接着剤などで貼り付ける手段などを取れば良い。
【0024】
また、製作された金型の表面に、ニッケルなど他の金属をメッキして用いても良く、金型の耐久性向上や、成形後のプラスチックシートの剥離性改善にも効果がある。とくに、下側のプリズム製作をプラスチックシートの熱成形で行う場合には、成型時の加熱加圧が金型への負荷として加わるため、耐久性を向上させて金型のコストを低減させる意味からもメッキを施すことが望ましい。
【0025】
上記の方法で、下側透明プリズム(12a)が多数の直線アレイ状に形成された透明プリズムシート上に、図1(B)のように上側透明プリズム(12b)を形成するには、下側透明プリズムと同様に金型を使用し異なる頂角を有するプリズムを、頂点が一致するように成形すれば良いが、下側透明プリズムの樹脂とは屈折率の異なる樹脂で、かつ、下側の透明プリズムを変形させないで行うことが必要なので、熱可塑性樹脂の加熱成形は望ましい手段ではなく、紫外線(UV)など放射線硬化性の樹脂の使用が望ましい。
成形方法としては、放射線硬化性樹脂を充填した金型に、下側透明プリズムの頂点と金型の谷部とを気泡が入らないように嵌合圧着し、放射線を照射して硬化させた後に、金型から剥離すれば良い。
【0026】
透明部材(11)として好ましいプラスチックシートは、適度な可撓性、均質性、等方性と、良好な光学的特性を有する物が望ましく、例えば、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリスルホン(及びポリエーテルスルホン、ポリアリールスルホンのような変成体を含む)、ポリエチレンテレフタレート、及びポリエチレンナフタレートなどが挙げられる。
【0027】
プラスチックシートの加熱成型で、透明プリズムを所定の直線アレイ状に形成した透明プリズムシートとする場合は、熱成型性の良好なアクリル樹脂やポリ塩化ビニールの使用が好適であり、また、プラスチックシート上に他の透明樹脂を成型して同様の形状の透明プリズムシートとする場合には、使用する透明樹脂との接着性や透明性などを考慮してプラスチックシートを選択する必要があり、UVなど放射線硬化型樹脂との接着と光学特性の良好なポリカーボネートやアクリル樹脂などの使用が望ましい。
【0028】
後者の場合、支持体となるプラスチックシートをそのまま用いてもよいが、コロナ放電やプラズマ処理などによる易接着処理などの表面処理を施して、透明樹脂(12a)との接着性を改善することも、必要に応じて行えば良い。
【0029】
UVなどの放射線硬化型樹脂としては、フリーラジカル付加重合が可能な、または架橋可能なエチレン性不飽和基を有する化合物であって、1以上のエチレン性不飽和基、例えば、ビニル基またはアリル基を有するモノマー、オリゴマー、または末端または側鎖にエチレン性不飽和基を有するポリマーである。
【0030】
その例としては例えば、アクリル酸およびその塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエステル類およびこれらの誘導体などを挙げることができる。
【0031】
更に具体的な例を挙げれば、この放射線硬化型樹脂は、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、フェノールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレートなどの低分子量化合物、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂の末端に(メタ)アクリレートが結合したポリマー、石油樹脂のアクリレート変性体、不飽和ポリエステル樹脂などの高分子量化合物などである。これらは単独で用いても、2種以上を併用して用いてもよく、支持体である透明プラスチックシートとの接着性や、屈折率などの光学的な特性を考慮して選択、必要に応じて混合して用いれば良い。
【0032】
また、放射線硬化型樹脂に加えるUV重合開始剤としては、紫外線に感度を有する公知のラジカル開始剤を使用すれば良く、例としては、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントラキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾインエチルエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルトリクロロアセトフェノン、ミヒラーズケトン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどを挙げることができる。これらは単独でまたは混合して用いることが可能である。
【0033】
また、透明プリズムを成形した偏光ビームスプリッタを使用する際、紫外線暴露によって生じるUV硬化型樹脂の経時劣化を防止するため、UV吸収剤を含有させても良く、サリチル酸系化合物や、インドール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物など、公知の紫外線吸収剤の使用が可能である。
以上述べたプラスチックシートやUV硬化型樹脂は、使用環境に応じた耐光性などの耐久性が必要なので、上記の樹脂や添加剤から適切な特性を有するものを選択して使用する。
【0034】
また、必要に応じて、本発明の偏光ビームスプリッタに電磁波シールド性を付与させるため、透明導電膜を透明基板の裏面に設けても良く、酸化錫膜、酸化インジウム膜、ITO膜や、酸化チタン膜などを用いることができる。透明性と導電率を損なわない範囲の低抵抗金属を添加することも良い。この時の偏光ビームスプリッタの断面形状を図2に示す。
【0035】
これら透明導電膜の製造方法としては、真空蒸着法や、イオンプレーティング法、スパッタリング法、イオンビームスパッタリング法など公知の成膜方法が挙げられるが、生産性や、多成分薄膜の組成制御性などから、スパッタリング法が望ましく、さらに、スパッタリングターゲットの成分で決まる導電性の大小により、DCスパッタリングやRF−DCスパッタリングなどの直流スパッタリング法、RF(高周波)スパッタリング法を選択して使用することが望ましい。
【0036】
本発明で、透明プリズムシート上に直線アレイ状に多数配置される透明プリズム(10)の断面形状は、図1(B)に示すように二等辺三角形が重なった形状をしているが、使用する樹脂の屈折率の組み合わせによって最適な頂角が異なる。
【0037】
一般に、光が出射する媒体の屈折率をn0 、入射する媒体の屈折率をn1 とすると、P偏光成分の反射率が0になるブリュースター角θB は次式で表される。
【0038】
【数1】
【0039】
仮に、出射側媒体をアクリル樹脂 (n0 =1.5)、入射側を空気 (n1 =1.0)とすると単層のプリズムでは、ブリュースター角θB は約33.7°となるので、この時のプリズムの頂角は約113゜である。
【0040】
上記の式から、下側透明プリズム(12a)樹脂の屈折率をn0 、上側透明プリズム(12b)樹脂の屈折率をn1 、その上を空気とする構成の透明プリズムシートに、下方から光を入射させる場合、各々の屈折率をn0 =1.5、n1 =1.6とすると、下側透明プリズム(12a)のブリュースター角θB は約47°で頂角は約86°、上側透明プリズム(12b)のブリュースター角θB は約32°で頂角は約116°となるように各透明プリズムを成形することが必要である。
【0041】
この時、下側透明プリズム(12a)用樹脂の屈折率<上側透明プリズム(12b)用樹脂の屈折率の関係が満たされないと、上側透明プリズムの頂角の方が下側透明プリズムのものよりも小さくなってしまい、透明プリズムの積層が不可能となる。
【0042】
以上のように、各材料の屈折率から決定される頂角を有する直線アレイ状のプリズム群を形成した透明プリズムシートを、空気層が入るように間隔を開けて相対させることで、平板状の偏光ビームスプリッタが得られる。
2枚の透明プリズムシート間に適切な間隙を形成する手段としては、透明プリズムの頂点に一定高さの突起を設けたり、透明プリズムシート形成後の表面に一定粒径の透明樹脂粒を少量固定することや、透明プリズムシートの端部に適当な厚さと形状の治具を挟み込んで固定するなどしても良い。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の実施例について具体的な説明を行う。なお、特に説明がない限り「部」は重量部を、「%」は重量%をそれぞれ表すものとする。
【0044】
[実施例1]
先端の角度が86゜に形成されたV型バイトを使用し、剥離可能なように銅板がメッキして積層された200cmφの切削胴を、ピッチ150μm、深度95μmとなるよう旋盤で切削した。次に銅板上にニッケルメッキを10μm行った後、銅板を切り開いて剥離し、鉄板上に張り付けて平面の金型を製作した。
【0045】
次に、先端の角度が116゜に形成されたV型バイトを使用し、上記と同様の方法で金型を製作した。
【0046】
上記で製作した86゜のV型溝が切削された平面状の金型と、1mm厚のアクリル(PMMA 屈折率n=1.49)板を重ね、熱プレス装置にセットし150℃,50kg/cm2 の条件で30分間加熱した後、30分間冷却して剥離するプレス成形工程によって、下側透明プリズム(12a)が多数直線アレイ状に形成された透明プリズムシートを製作した。
【0047】
次に、上記116゜のV型溝が切削された金型で成型するUV硬化樹脂を用意した。
【0048】
を加えて同じ温度で反応させ、ポリウレタンアクリレートを得た。
【0049】
を混合してUV硬化樹脂(n=1.59)とした。
【0050】
上記で製作した116゜のV型溝が切削された金型上に、上記UV硬化樹脂を均一な厚さとなるようアプリケータで塗布し、上記プレス成形で製作した下側透明プリズムシートの頂点と金型のV溝が合致するよう、かつ気泡が入らないように重ねて密着させた後、十分に硬化するまでのUV露光を透明プリズムシート側から行い、金型から、直線アレイ状の上側透明プリズム(12b)群が下側透明プリズム(12a)群上に積層成形されたシートを剥離し、異なる頂角と屈折率の樹脂で構成される透明プリズムが、二層に積層された透明プリズムシートを得た。
【0051】
この透明プリズムシートを2枚、各々の山部と谷部を合致させて相対させ、かつ、間に空気層が入るように保持する治具を透明プリズムシート端部に挟み込んで固定し、平板状の偏光ビームスプリッタとした。
【0052】
[実施例2]
実施例1で製作した86゜のV型溝が切削された金型を使用し、0. 5mm厚のポリカーボネート板上に透明プリズムを成型するUV硬化樹脂(B)を用意した。
【0053】
を混合してUV硬化樹脂(n=1.52)とした。
【0054】
上記、実施例1で使用した86°のV型溝金型上に、上記UV硬化樹脂を均一な厚さとなるようアプリケータで塗布し、泡が入らないようにポリカーボネート板を重ねて密着させ、十分に硬化するまでUV露光を行った後、金型から透明プリズムが成形されたポリカーボネート板を剥離して、下側の透明プリズムが直線アレイ状に形成された透明プリズムシートを得た。
【0055】
次に、実施例1で使用した116゜V型溝の平面状の金型に、実施例1のUV硬化樹脂を均一な厚さとなるようアプリケータで塗布し、上記の様にポリカーボネート板上に製作した直線アレイ状の下側プリズム群の頂点と、金型のV溝が合致するよう、かつ気泡が入らないように重ねて密着させ、十分に硬化するまでUV露光を透明プリズムシート側から行った後、直線アレイ状の透明プリズム群が下側透明プリズム上に積層されたシートを金型から剥離し、異なる頂角と屈折率の樹脂からなる2種類のプリズムが積層された透明プリズムシートを得た。
【0056】
実施例1と同様に、この透明プリズムシート二枚を各々の山部と谷部を合致させ、かつ、空気層が間に入るように固定して、平板状の偏光ビームスプリッタとした。
【0057】
[比較例]
先端の角度が113゜に形成されたV型バイトを使用し、実施例1と同様の方法で製作した金型、同様の工程と装置で、1mm厚のアクリル(PMMA=1.49)板を、透明プリズムが多数直線アレイ状に形成された構成の透明プリズムシートに成形した。
実施例1と同様の方法で、上記透明プリズムシート2枚の各々の山部と谷部を合致させ、かつ空気層が間に入るように固定して、平板状の偏光ビームスプリッタとした。
【0058】
製作した偏光ビームスプリッタの輝度向上効果と、輝度向上できる角度範囲の測定を行った。輝度計(BM−7、トプコン社製)と回転角度が直読可能な回転ステージを準備し、液晶表示装置用のバックライト(SLC3型、東芝ライテック社製)を回転ステージ上に固定し、沃素吸着型の偏光板を上記バックライト上に置いて正面の輝度及び、各回転角の輝度を測定した。
【0059】
バックライトのみに比べ、偏光板の付加で正面輝度が40%に低下することを確認した。次に、上記実施例と比較例の偏光ビームスプリッタをバックライトと偏光板の間に置いて正面の輝度を測定したところ、偏光板のみの場合よりも20%以上の向上が確認された。
また、回転ステージを回転させながら、各角度での輝度を測定した所、比較例の輝度向上角度範囲よりも、実施例の方が10゜程度広くなっていることが確認できた。
【0060】
プリズム縦方向のバックライト上の輝度と角度特性
【表1】
【0061】
プリズム横方向のバックライト上の輝度と角度特性
【表2】
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、多数の直線アレイ状の透明プリズム群が設けられ、かつ、各々の透明プリズムは、異なる屈折率の透明樹脂が異なるプリズム頂角となるよう頂点を同一にして積層されている透明プリズムシートを、2枚相対させた構成の偏光ビームスプリッタを、液晶表示装置のバックライトとバックライト側の偏光板の間に設けることで、偏光板で吸収されてしまう偏光成分を反射して再利用することで輝度向上が可能なことに加え、輝度が向上して観察できる角度範囲の拡大が可能である。
加えて、構成や材料が簡単であるため、達成される効果に比較して、コスト低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は透明プリズムシートを示す外観斜視図、
(B)は(A)のプリスムアレイの部分(イ)の拡大構成図、
(C)は(A)の透明プリズムシートの山部と谷部が一致するように2枚対向させた偏光ビームスプリッタの構成断面図を示す。
【図2】透明導電膜を設けた偏光ビームスプリッタの構成断面図を示す。
【符号の説明】
1…偏光ビームスプリッタ
10…透明プリズムシート
11…透明部材
12…透明プリスム
12a…下側透明プリズム
12b…上側透明プリズム
20…透明導電膜
Claims (2)
- 光源からの光線の内、一定方向に偏光した光線だけを透過させる一方で、異なる方向に偏光した光線を反射させる機能を有する平面形状の偏光ビームスプリッタにおいて、
透明部材(11)上に多数のアレイ状となるよう設けられた透明プリズム(12)が、異なる屈折率の樹脂及び異なる頂角の下側透明プリズム(12a)と上側透明プリスム(12b)とを積層させた透明プリズムシート(10)であり、この透明プリズムシート(10)のプリズムアレイ方向が一致し、且つ、各々の透明プリズムシートの山部と谷部が一致するように2枚対向させた構造であることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。 - 前記下側透明プリズム(12a)と上側透明プリスム(12b)を構成している樹脂の屈折率の関係が、
下側透明プリズム用樹脂の屈折率<上側透明プリズム用樹脂の屈折率
であることを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
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