JP4160462B2 - 時系列行動パターンを生成して表示する装置およびプログラム - Google Patents

時系列行動パターンを生成して表示する装置およびプログラム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザの行動を表す多数の時系列行動データから頻出する行動データを抽出し、この行動データから時系列行動パターンを求めて表示する装置、方法、およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報技術(IT)環境の充実ならびにモバイルやユビキタス環境の整備充実を背景に、複雑な時系列データ構造をもつデータマイニング問題に関心がよせられている。例えば、医療・看護・介護履歴、営業・購買履歴、機器操作履歴、勤務管理履歴、ウェブ行動履歴などがその対象であり、場所を問わない時系列の行動履歴は、イベント形式に従い時間の経過とともに順次記録されてゆき、膨大かつ複雑なデータ構造を持つ定性・定量混在型のデータとして蓄積され、分析に供される。このような定性・定量混在型のデータをいかに効率よく、かつ適切に分析し、有益な情報を抽出できるかが鍵となる。時系列の行動履歴データから有益な情報を抽出するための情報処理技術ならびに行動履歴表現や時間粒度選択に関する従来技術として以下が公知である。
【0003】
C. Bettiniらは、部分的な時間行動粒度つきオートマトンをデータベースに対するクエリとして発行し、多様なレベルの時間粒度を含んだ形での時系列グラフの抽出に成功している(下記、非特許文献1参照)。しかしながら、この非特許文献1に記載の従来技術をユーザが利用するには高度の熟練を要するという問題がある。通常、データの中身を知らずにユーザがクエリを発行することは困難である。
【0004】
また、行動履歴を表現する行動履歴表現装置が知られている(下記、特許文献1参照)。この行動履歴表現装置においては、時間行動粒度を明示的に操作する方法が提供されていない。このため、所望の時間行動粒度をユーザが設定して時系列パターンを抽出できない不便さがある。
【0005】
また、時間粒度を選択可能な、シミュレーション技術を利用したプロダクションシステムが知られている(下記、特許文献2参照)。このプロダクションシステムにおいては、時間粒度をユーザが選択可能であるものの、パターン生成やモデル化において、データに基づく時間行動粒度操作の方法については何ら明らかにしていない。
【0006】
したがって、頻出する時間粒度で抽出された時系列行動パターンの時間行動粒度を再度、逐次的に、かつ局所・大局的に操作可能であって、表示操作性にも優れる時系列行動パターン表示装置の提供が望まれている。さらに、頻出行動パターンから逆に非頻出の行動パターンを発見できるといった情報抽出技術が提供されることも必要とされている。非頻出パターンは頻出パターンと同様に重要視される場合があり、ユーザが所望の非頻出パターンを特異パターンとして導き出すことを望む場合があるからである。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−342764公報
【0008】
【特許文献2】
特許登録第2840923号
【0009】
【非特許文献1】
C. Bettini et. al. Time Granularities in Databases, Data Mining, and Temporal Reasoning, 2000, Springer
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、時系列行動パターンの行動粒度をユーザが柔軟に操作でき、表示操作性に優れた時系列行動パターン表示装置、方法、ならびにプログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点に係る時系列行動パターン表示装置は、開始イベントおよび終了イベントのペアに対応してそれぞれ定義されたユーザの複数の行動を表す時系列行動データから、頻出する行動データを抽出するとともに該頻出行動データに基づく時系列行動パターンを表示する時系列行動パターン表示装置において、粒度が異なる行動を階層的に定義する階層定義リストを記憶する記憶手段と、前記階層定義リストに定義されたいずれかの行動の粒度を指定する指定手段と、この指定手段により指定された粒度に従って前記時系列行動パターンの表示データを生成する生成手段と、を具備する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施形態に係る時系列行動データ表示装置が適用されたシステムの機器構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本システムは携帯端末P1と、クライアントとしての携帯端末P1がネットワークP6を介して接続可能なサーバP2とから構成されたいわゆるクライアント/サーバ方式の機器構成を有する。なお、本発明はこのようなクライアント/サーバ方式のみに限定されず、種々の機器構成において実施可能である。また、本発明の時系列行動データ表示に係わる構成要素は例えば汎用のコンピュータにおいて実行されるプログラムとして実現することも可能である。
【0014】
携帯端末P1は、ユーザが主に携帯して使用可能な機器であり、例えばPDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)、携帯電話機、腕時計等が想定される。この携帯端末P1には、ユーザに携帯され、あるいはユーザの身体に装着可能な歩数計や皮膚温計、あるいは脈派センサやGPS(グローバル・ポジショニング・システム)等からなるセンサP5が、センサヘッドP3を介して接続される。なお、上記センサを全て備える必要はなく、例えば本実施形態においてセンサP5は歩数計からなるものとする。また携帯端末P1には、テキストデータ等を入力するためのキーボードやタッチパネルスクリーン等からなるデータ入力インタフェースP4も接続されている。
【0015】
サーバP2は、汎用のコンピュータ(例えばユーザ宅のPC)やサーバ用途のワークステーション等からなり、主にデータベース等の時系列行動データ管理に関する情報処理機能を備える。なお、携帯端末P1の情報処理能力が十分に高いならば、本実施形態のようなクライアント/サーバ方式の機器構成とはせずに、時系列行動データ管理の実現に必要なすべての情報処理機能を携帯端末P1に実装してもよい。
【0016】
本システムの基本的な機能は、あるユーザの行動履歴を記録して蓄積するとともに、その行動履歴から当該ユーザの行動パターンを抽出して可視化することである。図示しない表示装置等に表示される当該ユーザの行動パターンは、例えば日々の行動・時間管理に役立てることができる。行動パターンの抽出および可視化の処理は、一般には多様で膨大となる当該ユーザについての行動履歴データの全てに基づいて行われる。本システムでは、GUI(グラフィカルインタフェース)を介した操作者(ユーザ)とのインタラクションに沿って、行動パターンの抽出および可視化の処理を操作可能に構成されている。
【0017】
具体的には、例えばディフォルトで抽出された時系列行動パターンに対し、意味があると操作者が見なしたパターン要素はさらに詳細化でき、一方で冗長と見なされたパターン要素は省くことができるといった柔軟な操作を本システムは実現する。なお、かかる操作において時系列行動パターンの時間的な一貫性が損なわれてはならないことは言うまでもない。このような時系列行動パターンに対する柔軟な作業は、粒度制御マップへの指定を操作者が調整することにより行われ、操作者が所望の粒度で時系列行動パターンを得ることができる。粒度指定マップについては後述する。
【0018】
図2は、時系列行動パターン表示に係わる機能構成の一例を示すブロック図である。時系列行動パターン表示機能の主部Cは、データ入力部c1、行動データ生成部c2、時系列行動パターン抽出部c3、粒度操作部c4、結果表示部c5、頻度計算部c6から構成されている。これら主部Cが有する機能要素は、携帯端末P1とサーバP2に分散して配置される。例えば本実施形態では、粒度操作部c4、および結果表示部c5のみを携帯端末P1が備え、同携帯端末P1とネットワークP6を介して情報の通信が可能なサーバP2がデータ入力部c1、行動データ生成部c2、時系列行動パターン抽出部c3、および頻度計算部c6を備える構成とする。またサーバP2は、行動履歴データベースDB1、行動データ格納部DB2、行動パターン格納部DB3、および行動定義リスト群Lを備える。
【0019】
携帯端末P1が備える結果表示部c5は、いわゆるGUI(グラフィカルユーザインタフェース)から構成される。このGUIの一例を図3に示す。同図はシステムのトップメニューの画面構成を示したものであり、日々の行動パターンや頻出又は非頻出の行動パターン(時系列行動パターン)等を表示するためのメインウインドウ54を有する。また、粒度制御マップMを表示し、該粒度制御マップMの指定内容を編集等するためのサブウインドウ55や、本システムが備える各種機能の実行を指定するためのボタンオブジェクトを備える。例えば本例において、ボタンオブジェクトは初期設定ボタン50、行動記録ボタン51、頻出パターン表示ボタン52、非頻出パターン表示ボタン53等から構成されている。
【0020】
以下、具体例に基づいて本システムの動作を詳細に説明する。本例では、歩数計P5からの計測データを定量データとする。また、当該ユーザが行動を開始するとき、およびその行動を終了するときに入力したイベント、ならびにその行動時点での「気分」の履歴データを定性データとし、これら定量データおよび定性データが混在する歩数履歴データを蓄積するものとする。
【0021】
まず、ユーザが何らかの行動を取る際、例えば会社へ出発する際に、イベントとして「会社へ出発」を選択(例えば、データ入力インタフェースP4の「会社へ出発」ボタンを押す)し、このイベント発生時刻と、このときの気分を言語表現したメモを携帯端末P1に接続されたデータ入力インタフェースP4を介して入力する。メモのデータ形式は任意であり、例えばユーザがテキストで入力しても良いし、音声で入力しても良い。
【0022】
図4は歩数履歴データの一例を示す図である。歩数履歴データは、ユーザの行動を歩行に基づいて管理する目的で記録される時系列データであり、(1)データID、(2)日時、(3)時刻、(4)イベント(定性データ)、(5)累積歩数(定量センサデータ)、(6)評価ラベル、(7)理由から構成されている。これらのデータはセンサヘッドP3やデータ入力インタフェースP4から得られ、行動履歴データベースDB1に蓄積される。以下、行動履歴データベースDB1に蓄積された「歩数履歴データ」を「行動履歴データ」と称する。
【0023】
データ入力部c1は、行動履歴データベースDB1にアクセスしてメモリ等の記憶手段に行動履歴データを取り込む。行動データ生成部C2は、この取り込まれた行動履歴データを行動定義リスト群Lに照らして、行動データを抽出する。行動データ生成部C2により抽出された行動データは、順次、行動データ格納部DB2に蓄積される。
【0024】
図5乃至図7は行動定義リスト群Lの一例を示す図である。行動定義リスト群Lは、基本行動定義リストL1、拡張行動定義リストL2、階層行動定義リストL3の3つのリストから構成される。
【0025】
図5に示すように、基本行動定義リストL1は、FROM(移動元)イベントとTO(移動先)イベントのイベント対(ペア)に対応付けて一つの行動を定義する。広義には、基本行動定義リストL1は、ある一つの行動の開始に対応する開始イベントと、該行動の終了に対応する終了イベントのペアにより一つの行動を定義する。行動を定義するためのイベントは、その行動の主体となるユーザの物理的な移動を伴うもののみに限定されない。
【0026】
例えば、図5の基本行動定義リストL1において、FROMイベント「家を出発」と、TOイベント「出社」とのイベント対によって一つの基本行動「出勤」が定義されている。なお、基本行動の各々の定義に、条件を付与することもできる。例えば、データIDがL02で示される基本行動「午前」の条件は、「家を出発」というイベントの時刻が「12:00」以前でなければならないという条件である。
【0027】
図6に示すように、拡張行動定義リストL2は、行動を演算子(オペランド)とする演算式を用いて一つの行動を定義する。例えば、行動「私事」は、「買物+スポーツ」で定義される。この定義は、「私事」の中に「買物」と「スポーツ」の2つの行動が含まれることを意味している。
【0028】
図7に示すように、階層行動定義リストL3は、粒度が異なる行動を階層的に定義する。このような行動の粒度についての階層構造の定義により、本システムでは、柔軟な時系列行動表現を実現することができる。以下、階層行動定義リストL3における階層構造単位をビュー(view)と呼ぶことにする。後に述べるように、ユーザは各ビューの粒度を操作することにより、本システムに対し所望の粒度で時系列行動パターンを表示させることができる。
【0029】
例えば、勤務ビュー(view)においては、行動「勤務」の粒度の値が1であり、この下位の階層に属し、粒度の値が2である行動が「午前勤務」、「午後勤務」の2つの行動からなることを階層行動定義リストL3により定義することができる。なお、粒度を異ならせて時系列行動パターンを表示するためには、階層行動定義リストL3において少なくとも一つのビューが定義されていることが必須である。
【0030】
図8はディフォルトの粒度設定を示す図である。ユーザは、行動データ格納部DB2に蓄積された行動データをそのまま参照・検索してもよいが、データ数が多くなるにつれ、パターンが複雑かつ冗長になる可能性がある。そこで、ユーザが望むレベルの粒度で行動データを要約すれば、ユーザによるデータ理解の一助となる。この基本的な方法を実現するために、粒度制御マップMの時間行動粒度を参照し、時系列行動パターン抽出部C3は、頻出する時系列行動パターンを生成する。粒度制御マップMは、図8に示すように、当初はその粒度の値を2に設定しておく。粒度の値の指定は、後に述べるようにユーザが後に変更可能である。
【0031】
時系列行動パターン抽出部C3から行動パターン格納部DB3に対し時系列行動パターンが1つ以上出力されているならば、頻度計算部C6は行動パターンの頻度を計算することができる。ここでいう「行動パターンの頻度」とは、行動確信度のことであり、新たな行動Bを追加したときに、この新たなパターンを満たすデータが出現する回数を、データの中でパターンの先頭にある行動Aが出現する回数で割った確率で定義される。例えば、行動A→行動Bという時系列行動パターンがあるとき、行動確信度(A→B)は、全体のうち行動Aと行動Bがともに含まれる回数を、全体のうち行動Aが含まれる回数で除した値に相当する。
【0032】
なお、最小行動確信度の値がユーザから予め与えられるものとする。この最小行動確信度の値は閾値として用いられ、この値を超える行動パターンが存在するならば、この行動パターンを頻出行動パターンとする。頻度計算部C6は頻出行動パターンのみをフィルタリングして結果表示部C5に出力する。結果表示部C5は、粒度制御マップMにおいて指定された粒度を有する行動を表示要素とする頻出行動パターン(時系列行動パターン)の表示データを生成し、表示に供する。
【0033】
図9は、時系列行動パターンの表示例を示す図である。この時系列行動パターン上の各ノードには、閾値を超えない数値範囲条件91が設定されている。この閾値は、予めユーザにより設定されるか、情報量基準などを用いて本システムにより自動的に決定される。本例では、数値範囲条件を、閾値を超えないデータ集合の最小値と最大値としている。これらの情報に基づいて、結果表示部C5から出力される時系列行動パターンは、図9の符号90に示すように、「出勤→勤務→退勤」の3系列パターンとなっている。また、粒度制御マップMにはビューH2とH6が指定されており、各々の粒度の値は2に設定されている。
【0034】
図10は、図9の時系列パターンに対応する行動データの1件を示したものである。この図に示される行動データはリスト形式であるが、図11に示すように、行動データがXML(eXtensible Markup Language;拡張マークアップ言語)形式に従って表現されていても良い。また図12は、図9の時系列パターンに対応する図10のものとは別の行動データを示している。
【0035】
図9の時系列行動パターンが表示されているとき、ユーザが「勤務」ノードをより詳細に検討することを望んだ場合を考える。この場合、ユーザは、図3に示したサブウインドウ55に関連付けられた粒度操作部C4を操作し、粒度制御マップMに図7に示した勤務ビューを追加し、当該ビューにおける粒度の値を設定することができる。このような粒度操作に応じて、時系列行動パターン抽出部C3は頻出行動パターンの抽出処理を再度実行する。頻度計算部C6による頻度計算により、上述した最小値を上回る行動確信度を有する頻出行動パターンが得られたならば、結果表示部C5に渡されて表示される。このように、ユーザは粒度操作部C4を介して粒度制御マップM(view-table)を操作することにより、粒度を異ならせながら時系列行動パターンを表示させることができる。
【0036】
図13は、粒度操作部C4による粒度操作後における時系列パターンの表示例を示す図である。また図14乃至図15は、粒度値変更後の頻度再計算により時系列行動パターン抽出部C3において抽出された頻出行動パターンに対応する行動データを示す図である。また、図16は、頻出行動パターンに対応する他の行動データのリスト形式を示している。
【0037】
図9に示した「仕事」のビューH2及び「評価」ビューH6に加え、図13の粒度制御マップMには、新たに「勤務」ビューH3が追加されている。この「勤務」ビューH3の粒度の値は2に設定されている。この結果、図13に示す時系列行動パターンには、参照数字131、132が付された「午前勤務」、「午後勤務」のノードが新たに追加されている。これによりユーザは、「勤務」ノードをより詳細に検討することができる。
【0038】
ここで、さらに粒度制御マップMにおける粒度の指定値を増やしたとき、時系列行動パターン抽出部c3において頻出行動パターンが抽出されなかった場合について説明する。図17及び図18は、仕事ビューの粒度値を2から3に変更したときの行動データを示している。これらの行動データに基づく時系列行動パターンの抽出を試みたとき、図17にて展開された行動「図書閲覧」が図18の行動データに存在しないことから、頻度計算部c6による計算結果が最小確信度を超えない場合、時系列行動パターンは抽出されない。この場合、図18のリスト形式のデータをグラフ形式で表示するにとどまる。
【0039】
以上説明したように、ユーザは、行動データからの頻出行動パターンの抽出後に、粒度操作によって該パターンの表示形態を柔軟に変更することができる。これは、パターン検索的な事後操作が可能であるという点で好ましく、一般のパターン認識システムに比べて容易に有用なパターンを見つけることができるようになる。また、データ数が少ない場合にも本システムは有効であり、ユーザが所望の行動パターンを得ることができる。
【0040】
(変形例1)
図19は、上記実施形態の変形例1に係わる非頻出行動パターンの抽出例を示す図である。例えば、図17に示した行動データに基づく行動パターンを図20のように生成し、この行動パターンから、時系列行動パターン抽出部c3において抽出された頻出行動パターン(図13)を取り除いて頻度を計算し、最小確信度を下回るものだけを列挙することにより、図19のような非頻出行動パターンを抽出することができる。この非頻出行動パターンによれば、「「図書閲覧」行動の所要時間は50分であり、歩数は881歩である」ことがわかる。
【0041】
(変形例2)
図21は、上記実施形態に示した時系列行動パターン表示に係わる機能構成に、粒度操作ガイド表示機能を追加した場合を示すブロック図である。この変形例2は、時系列行動パターンを局所的・大局的に操作可能とするための粒度操作ガイドを粒度−確信度変化マップの形態で表示するというものである。粒度操作ガイドは、どの部分の粒度を操作するとパターンの行動確信度がどのように変化するかをユーザに提示するためのものである。図22に粒度操作ガイドの一例を示す。粒度操作ガイドは、粒度制御マップ(view-table)Mの設定を変更したら、行動確信度がどのように変化するかをユーザが一目でわかるように、粒度と、その粒度における行動確信度の値を対応付けて表すものである。図23に、粒度操作ガイド230の表示例を示す。この表示例によれば、ユーザは、ビューH2の粒度の値を2から3に変更すると、確信度の値が100%から50%に低下することを粒度操作前に知ることができる。したがって、ユーザは、確信度の変化を考慮に入れながら、適切に粒度を調節することが可能になる。
【0042】
なお、粒度操作ガイドの生成については、設定変更があった場合、変更に応じてその都度粒度操作ガイドの表示情報を生成しても良いし、考え得る全ての粒度の組合せを事前に計算しておいてもよい。
【0043】
以上に述べた、本発明の実施形態によれば、(1)定性・定量混在型の行動履歴データから、頻出・非頻出の時系列行動パターンを抽出できる、(2)行動階層を局所的・大局的に操作し、望みの時間行動粒度に変更することで、出力された行動パターンを合目的的に変更でき、探索的に行動データの本質を理解・要約することができる、(3)勤務管理や自己管理装置として使用すれば、個人の行動パターンを自己分析的に省みることができ、行動変容のための知識をユーザに提供することが可能である。
【0044】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、時系列行動パターンの行動粒度をユーザが柔軟に操作でき、表示操作性に優れた時系列行動パターン表示装置、方法、ならびにプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る時系列行動データ表示装置が適用されたシステムの機器構成の一例を示すブロック図
【図2】 時系列行動パターン表示に係わる機能構成の一例を示すブロック図
【図3】 GUI(グラフィカルユーザインタフェース)の一例を示す図
【図4】 歩数履歴データの一例を示す図
【図5】 基本行動定義リストの一例を示す図
【図6】 拡張行動定義リストの一例を示す図
【図7】 階層行動定義リストの一例を示す図
【図8】 ディフォルトの粒度設定を示す図
【図9】 時系列行動パターンの表示例を示す図
【図10】 図9の時系列パターンに対応する行動データの1件を示す図
【図11】 行動データのXML表現を示す図
【図12】 図9の時系列パターンに対応する別の行動データを示す図
【図13】 粒度操作部による粒度操作後における時系列パターンの表示例を示す図
【図14】 粒度値変更後の頻度再計算により抽出された頻出行動パターンに対応する行動データを示す図
【図15】 粒度値変更後の頻度再計算により抽出された頻出行動パターンに対応する行動データのXML表現を示す図
【図16】 上記頻出行動パターンに対応する他の行動データのリスト形式を示す図
【図17】 仕事ビューの粒度値を2から3に変更したときの行動データを示す図
【図18】 仕事ビューの粒度値を2から3に変更したときの別の行動データを示す図
【図19】 上記実施形態の変形例1に係わる非頻出行動パターンの抽出例を示す図
【図20】 非頻出行動パターンの抽出例を説明するための図
【図21】 上記実施形態に示した時系列行動パターン表示に係わる機能構成に、粒度操作ガイド表示機能を追加した場合を示すブロック図
【図22】 粒度操作ガイドの一例を示す図
【図23】 粒度操作ガイドの表示例を示す図
【符号の説明】
P1…携帯端末、P2…サーバ、P3…センサヘッド、P4…データ入力インタフェース、P5…センサ

Claims (5)

  1. 開始イベントおよび終了イベントのペアに対応してそれぞれ定義されたユーザの複数の行動の履歴を表す行動データから時系列行動パターンを生成して表示する時系列行動パターン生成表示装置において、
    前記行動データを記憶する記憶手段と、
    粒度が異なる行動を階層的に定義する階層定義リストを記憶する記憶手段と、
    前記階層定義リストに定義されたいずれかの行動を指定し、該行動の粒度を設定する粒度制御マップを記憶する記憶手段と、
    前記粒度制御マップにより指定された行動については該行動の粒度に対応する行動データを用い、前記行動データ全体のうち頻出する時系列行動パターンを生成する時系列行動パターン生成手段と、
    前記頻出する時系列行動パターンの行動確信度を計算する計算手段と、
    前記頻出する時系列行動パターンのうち前記行動確信度が最小行動確信度を上回る時系列行動パターンを表示する表示手段とを具備する時系列行動パターン生成表示装置。
  2. 前記表示手段は、前記粒度制御マップにより設定された粒度を有する行動を表示要素とする時系列行動パターンを表示する請求項1に記載の時系列行動パターン生成表示装置。
  3. 前記頻出する時系列行動パターンを取り除いて時系列行動パターンの行動確信度を計算し、前記最小行動確信度を下回るものを非頻出時系列行動パターンとして生成する手段をさらに具備する請求項に記載の時系列行動パターン生成表示装置。
  4. 粒度制御マップのディフォルトに対して粒度を異ならせた際の前記行動確信度の値の変化を表す粒度制御マップ操作ガイドを表示する手段をさらに具備する請求項1乃至4のいずれかに記載の時系列行動パターン生成表示装置。
  5. 開始イベントおよび終了イベントのペアに対応してそれぞれ定義されたユーザの複数の行動の履歴を表す行動データから時系列行動パターンを生成して表示するプログラムにおいて、
    コンピュータを、
    前記行動データを記憶する記憶手段、
    粒度が異なる行動を階層的に定義する階層定義リストを記憶する記憶手段、
    前記階層定義リストに定義されたいずれかの行動を指定し、該行動の粒度を設定する粒度制御マップを記憶する記憶手段
    前記粒度制御マップにより指定された行動については該行動の粒度に対応する行動データを用い、前記行動データ全体のうち頻出する時系列行動パターンを生成する時系列行動パターン生成手段、
    前記頻出する時系列行動パターンの行動確信度を計算する計算手段、
    前記頻出する時系列行動パターンのうち前記行動確信度が最小行動確信度を上回る時系列行動パターンを表示する表示手段として機能させるためのプログラム。
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