JP4160377B2 - Printed design sheet and metal plate coated with printed design sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、意匠シートおよびその意匠シートを被覆した樹脂被覆金属板に関する。意匠シートは、金属板に被覆して用いる以外にも木質板、無機質繊維板、熱可塑性樹脂板、熱硬化性樹脂板等に被覆して意匠性を高める目的に好適に用いることのできるものである。また、本発明の意匠シートを被覆した金属板は、耐傷入り性、加工性に優れると共に、意匠性に優れた鏡面反射性を有し、且つ、耐沸騰水性にも優れた特徴を有する。また、ハロゲン含有樹脂を用いないことから、家電製品外装や鋼製家具、エレベータ内装、ドア材、ユニットバス壁材、ユニットバス天井材、一般内装壁材、パーティション等の建物内装材用途に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記用途に用いられる意匠性樹脂被覆金属板として、A層(顔料により着色された樹脂層)を基材樹脂層として、その上にB層(印刷インキ層)を設け、更にその上にC層(透明な樹脂フィルム樹脂層)を積層一体化したシートを鋼板にラミネートした構成のものが用いられてきた。
【0003】
該構成に於ける透明樹脂フィルムとしては厚み10〜50μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムや、アクリル酸エステル系共重合体フィルム、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系樹脂(以下において「2軸延伸PET系樹脂」という。)フィルム等を用いるのが一般的である。この中でも各種物性のバランスに優れ、表面の平滑性や下地の印刷層の透視性にも優れる2軸延伸PET系フィルムが好ましく用いられている。
【0004】
同じく該構成に於ける着色された樹脂層としては、軟質塩化ビニル系樹脂層を用いるのが一般的であった。これは軟質塩化ビニル系樹脂が、可塑剤を添加することで柔軟性を任意に調整でき、透明2軸延伸PET系樹脂フィルムを積層した構成に於いても良好な加工性が得られるからである。また、長年の安定剤の研究に基づき比較的良好な耐久性を有し、耐薬品性や、耐熱性、耐熱水性等にも優れることから、バスユニット等の用途にも好ましく用いることができるからでもある。さらに、軟質塩化ビニル系樹脂に2軸延伸PET系フィルムを積層した構成に於いては、きわめて良好な鏡面反射性が得られる。すなわち樹脂被覆金属板に映り込んだ像に歪みが少なく、鮮明度が高いことも特徴の一つとなっている。
【0005】
しかし、近年塩化ビニル系樹脂の一部の安定剤に起因する重金属化合物の問題、一部の可塑剤や安定剤に起因するVOC問題や内分泌撹乱作用の問題、燃焼時に塩化水素ガスその他の塩素含有ガスを発生する問題等から塩化ビニル系樹脂は、その使用に制限を受けるようになってきた。
【0006】
そこで、該構成の着色された樹脂層の軟質塩化ビニル系樹脂に替えて、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を主体としスチレン系や共重合オレフィン系等の軟質成分を配合することで、軟質塩化ビニル系樹脂に近い物性を得たものを用いることが実施された。この構成に於いても2軸延伸PET系フィルムを積層した構成では、着色された樹脂層に塩化ビニル系樹脂を用いた場合と同等の優れた鏡面反射性を得ることが可能であった。しかし、プレコート鋼板として充分な加工性を付与した場合は、軟質塩化ビニル系樹脂を用いた場合よりも表面の耐傷入り性に劣るものとなり、逆に耐傷入り性を軟質塩化ビニル系樹脂被覆金属板と同等にした場合は満足な加工性が得られないという問題があり、広汎に使用できるものとはならなかった。またポリオレフィンは本質的に接着性に劣る材料であることから、印刷意匠を付与し、2軸延伸PETと積層する場合に於いても軟質塩化ビニル系樹脂より多工程を必要とする。この接着界面、及び金属板との接着に用いる接着剤との界面の経時安定性に関しても不安が残るものであった。
【0007】
これらの問題点を解決する材料としてポリエステル系樹脂を該構成の着色された樹脂層として用いることが検討されてきている。該樹脂被覆金属板に於いては、耐傷入り性と加工性を軟質塩化ビニル系樹脂被覆金属板より高いレベルで両立させることが可能であり、ポリオレフィン系樹脂被覆金属板での諸問題も解決できるものである。
【0008】
しかし、所謂PETG樹脂に代表される結晶性を有しないポリエステル系樹脂を着色された樹脂層として用いた場合、表面に2軸延伸PETを積層した構成に於いて良好な鏡面反射性を得ることができるものの、そのガラス転移温度(Tg)が100℃より低いことに起因し、建物内装用樹脂被覆金属板の評価項目として一般的に含まれる耐沸騰水浸漬試験を満足することができない。これに対し、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等の結晶性を有するポリエステル系樹脂を着色された樹脂層として用いた場合は、従来から2軸延伸PETを積層した軟質PVCシートで鏡面性が得られていたラミネート条件では、鏡面性が得られない結果となる。
【0009】
この原因として、第一に、着色層として使用される軟質PVCや非結晶性のポリエステル系樹脂ではラミネート時に金属板より与えられる熱量により、シートの弾性率が顕著に低下し、流動状態に近くなることがあげられる。また、2軸延伸PETは比較的高い弾性率を維持しているため、2軸延伸PET層に於いて積層される以前の歪みの無い平滑な面状態に戻ろうとする歪み回復力が作用し良好な鏡面性が得られるのに対し、着色された樹脂層にも結晶性ポリエステル系樹脂を用いた場合は、その融点が高いことによりラミネート時の加熱によっても弾性率の低下が少ないことも原因となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで着色された樹脂層に結晶性のポリエステル系樹脂を用いて、良好な鏡面性の樹脂被覆金属板を得る方法として、ラミネート前の金属板表面温度を従来の温度より高くする方法が採られた。しかし、該樹脂被覆金属板の裏面には塗装処理が施されることがあるが、この塗装も従来のものでは耐熱性に問題が出てくる。この場合、塗料を耐熱性の高いものに変更する、或いは従来ラミネート前の鋼板の加熱と裏面に塗布した塗料の乾燥とを同時に行っていたものを、ラミネート後に塗料を塗布し再度乾燥加熱を行う様に改造する等、を行わなくてはならない。更には、積層一体化されたシート中のB層(印刷インキ層)の耐熱性も、従来のラミネート温度では問題無かったものが、ラミネート温度を上げた場合は熱変色、熱褪色等が顕著に現れる可能性があり、その場合、印刷インクの顔料種、バインダー種の変更により印刷層の耐熱性を向上させることが必要となる、等の問題があった。
【0011】
別の方法として、2軸延伸PETが平滑な面状態に戻ろうとする力と下層の低い弾性率という内部的な作用に依存するのではなく、鏡面ロールで押圧することで鏡面性を得ることも行われている。しかし、この方法では樹脂被覆された金属板をロール間に通す必要があり、金属板の端部の反り等に起因しロールに傷が入り易く、ロールの傷は直ちに樹脂被覆金属板の表面外観の低下をもたらす。また、異物がロール表面に付着した場合、異物付着部で押圧される毎に表面外観の悪い部分が発生し、実際の異物の数以上に不良品が発生する危険を有している。
【0012】
本発明はこれらの問題を解決するためのものであり、その目的は、軟質塩化ビニル系樹脂を使用せずに、基材に被覆した際に高い表面硬度が得られる印刷意匠シートを提供すること、及び、該シートを金属板に被覆することにより、沸騰水浸漬に耐性を有し、従来の軟質PVCを用いた鏡面反射性樹脂被覆金属板と同等のラミネート温度で、優れた鏡面反射性を有する樹脂被覆金属板を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記した本発明の目的は、周波数1Hzでの引張り法による動的粘弾性の貯蔵弾性率(E’)が100℃で1×108 (Pa)以上であり、且つ、150℃で1×107 (Pa)以下である非結晶性A層(ポリエステル系樹脂を着色された層)の主たる樹脂成分として、B層(印刷インキ層)、C層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)の順に積層一体化してなるシート(A+B+C)をA層(着色されたポリエステル系樹脂層)側表面を接着面として、接着剤層(D層)を介して金属板(E)にラミネートすることで達成される。
【0014】
即ち、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)が非結晶性であり、その貯蔵弾性率が150℃で1×107 (Pa)以下であることから、従来からのラミネート条件である210℃〜230℃程度に加熱された金属板とのラミネートロールによる一体化で、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)の弾性率は、金属板より受け取る熱量により充分に低下する。これによりC層(透明延伸ポリエステル系フィルム)の平滑な状態に回復しようとする効果が発現され、高い鏡面反射性が得られる。これに加えて、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)の貯蔵弾性率は100℃では耐沸騰水浸漬に耐え得るだけの充分な貯蔵弾性率を有していることによる。一般的にポリエステル系樹脂に於いては、湿潤環境、或いは水浸漬時に於いてはTgが低下することが知られているが、乾燥状態での100℃の弾性率が本発明の値以上であれば、本発明の構成に於いて耐沸騰水浸漬性を発現できる。
【0015】
更にはポリエステル系樹脂の本質的特徴として良好な加工性と高い表面硬度を備えているため、軟質PVCの代替に用いられてきたポリオレフィン系樹脂のような問題が発生しない。
【0016】
請求項1の発明にかかる印刷意匠シートは上記金属板被覆の目的に好適であるのみならず、合板、木質ボードへの積層等の用途にも好ましく用いることができる。
【0017】
また、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)の樹脂組成として、一般的に入手可能なTgが50℃以上で100℃以下の非結晶性ポリエステル樹脂(特定非結晶性ポリエステル樹脂)とビスフェノールA型ポリカーボネート系樹脂のブレンド組成を用いて、ブレンド組成のTgとして請求項1を満たすものを得ることで低コスト化を実現できる。また、ポリカーボネート樹脂のブレンド比率を50重量%未満とすることで耐湿熱性にも優れたシートを得ることができる。
【0018】
請求項2〜4の発明によれば、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)に用いる非結晶性樹脂として比較的安価且つ容易に入手可能な汎用材料を用いることで生産性の向上やコストカットの効果が得られる。請求項3の発明によれば、特にコストメリットが得られる。請求項4の発明にかかる非結晶性ポリエステル樹脂はポリカーボネート系樹脂との相溶性に特に優れ、必要な弾性率を発現するに際して、製膜条件上の制約が少ない。請求項1〜4の発明によれば、安価で従来から実績のある材料を用いることでコストメリットがあると同時に各種表面物性に対して信頼性が得られる。請求項5の発明によれば、D層(接着剤層)を設けることによりB層(印刷インキ層)のビヒクルの種類等に関わらず界面密着力に優れた積層一体化シートを得ることができる。請求項6の発明によれば、良好な加工性と沸騰水浸漬に耐性を有する高鏡面意匠と印刷意匠を有した樹脂被覆金属板が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施の形態を説明する。
【0020】
図1(a)は本発明の印刷意匠シートの基本構成を示す模式断面図である。
【0021】
図1(b)では、図1(a)の構成に加えて、ポリエステル系樹脂層(A)と印刷層(B)との間に接着剤層(D)が設けられている。
【0022】
図1(c)は、図1(b)の印刷意匠シートを熱硬化性接着剤により金属板にラミネートした状態を示す模式断面図である。
【0023】
<1> A層
本発明における、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)に用いる樹脂成分としては、ポリカーボネート系樹脂やポリアリレート樹脂の内、周波数1Hzでの引張り法による動的粘弾性の貯蔵弾性率が、請求項1の規定を満たすものを選ぶことができる。また、これ以外の非結晶性のポリエステル系樹脂で、請求項1の規定を満たすものも用いることができるが、これらは特殊なグレードであり、安定供給性とコストの面に問題がある。また一般的なビスフェノールA型のポリカーボネート系樹脂では150℃に於ける弾性率は本発明の範囲より高いものの、160℃付近で貯蔵弾性率が1×107 (Pa)以下になることから、ラミネートする際の金属板表面温度を多少高めに設定する、或いはライン速度を低下させ冷却時間を長くとる等により高鏡面性を得られる可能性がある。しかし、ラミネートした金属板の耐湿熱性が悪く、ビスフェノールA型のポリカーボネート系樹脂単一組成でA層(着色されたポリエステル系樹脂層)を構成するのは好ましくない。また、ポリアリレート系樹脂では長波長域の紫外線を吸収するため、樹脂自体が黄色味を帯びており、顔料添加による色合わせが難しくなる等の問題がある。
【0024】
そこで、一般的に入手可能なTgが50℃以上で100℃以下の非結晶性ポリエステル樹脂と、同じく一般的なビスフェノールA型ポリカーボネート系樹脂とのブレンドにより、ブレンド組成の貯蔵弾性率が請求項1の規定に該当するものを得るのが最も容易、且つ、コスト的にも有利な方法である。本発明でいう非結晶性ポリエステル樹脂とは、至差走査熱量計(DSC)測定に於いて、明確な結晶化ピーク(Tc)、及び、結晶融解ピーク(Tm)を示さないポリエステル系樹脂のみならず、一般的な製膜条件や取り扱い条件、使用条件では結晶化による物性変化を示さないポリエステル系樹脂も含むものである。
【0025】
Tgが50℃以上で100℃以下の非結晶性樹脂としては、テレフタル酸類を主体としたジカルボン酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノール20〜80 mol.%とエチレングリコール80〜20 mol.%を重縮合することで得られる共重合体を好ましく用いることができる。
【0026】
エチレングリコールが80 mol.%以上では製膜したシートの結晶性が顕著になり、従ってラミネートの際A層(着色されたポリエステル系樹脂層)が融点以上に加熱されないと弾性率の低下が起こらず、従来のラミネート条件では高鏡面性は得られず、更には金属板との密着力も低下する。エチレングリコールが20 mol.%以下の場合も結晶性が顕著となることから、やはり高鏡面性は得られず、金属板との密着力にも問題が生じる。
【0027】
上記組成範囲の中でもアルコール成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノール約30 mol.%とエチレングリコール約70 mol.%の組成から成るイーストマンケミカル社の「イースターPETG6763(以下において『PETG』という。)」やそれに類する組成の樹脂を用いることが、安定供給性やコストの点から特に好ましい。ただし、これに限定されず、特殊な冷却条件では結晶性を示すものの実質的には非結晶性ポリエステルとして扱うことができる、アルコール成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノール約70 mol.%とエチレングリコール約30 mol.%の組成から成るイーストマンケミカル社の「PCTG5445(以下において『PCTG』という。)」なども用いることができ、エチレングリコールの一部をネオペンチルグリコールで置換した構造の非結晶性ポリエステル樹脂等も用いることができる。
【0028】
これら非結晶性ポリエステルの中では、PCTGがビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂との相溶性に最も優れており顔料無添加の場合、ヘイズの少ない透明性の良好なシートを得ることができるため、本発明の着色される用途にも好ましく用いることができる。
【0029】
PETGとビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂との単純ブレンドでは、PCTGを用いた場合より相溶性が悪いため、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の配合比率を50重量%以下としつつ100℃に於ける好ましい弾性率を得るには、混練条件に依存する度合いが大きくなるが、適度にエステル交換が進行する程度の2軸混練押出機等を用いた場合は、やはり好ましい組成比と弾性率を得ることができる。更に、最も汎用性の高い原料同士の組み合わせである点からコストの面でも好ましい。
【0030】
また、PCTGをPETGとポリカーボネート樹脂の相溶化剤として用いる3元ブレンドの構成を用いてもよく、他の相溶化剤を用いたPETGとポリカーボネート樹脂のブレンド組成でもよい。
【0031】
実質的に非結晶性樹脂として扱えるという点では、酸成分のテレフタル酸の一部をイソフタル酸で置換した構造を有するPET系樹脂や同様のPBT系樹脂も結晶化速度が極めて遅いことからその範疇に入る。該PBT系樹脂ではTgが50℃以下となり、ブレンド組成の貯蔵弾性率を必要な範囲に適合させるにはポリカーボネート樹脂リッチのブレンド組成とする必要がある。従って、ポリカーボネート樹脂単一組成より成るフィルムの場合と同様に耐湿熱性や耐アルカリ性が悪くなり好ましくない。またPET系、PBT系ともイソフタル酸共重合とした場合は耐湿熱性が低下する傾向があり、その点からも好ましくない。
【0032】
このような点からブレンドに用いる非結晶性ポリエステル系樹脂のTgは50℃以上である必要があり、その配合比率は50重量%以上である必要がある。ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂とのブレンドに用いる非結晶性ポリエステル樹脂のTgを100℃以下としたのは、汎用的に得られるものでTgが100℃以上のものが存在しないからである。
【0033】
A層(ポリエステル系樹脂層)には、下地の基材金属板の隠蔽、意匠性の付与、B層(印刷インキ層)の発色性の改善などの目的で顔料が添加される。使用される顔料は従来から樹脂着色用に一般的に用いられているものでよく、或いは酸化チタン顔料等に関しては、低水分量等の特徴を有する、ポリエステル用グレードなどと呼称されているものなどを用いてもよい。
【0034】
その添加量に関しても上記目的のために一般的に添加される量でよい。下地の隠ぺいの点では、表面処理を施した酸化チタンを添加することを一例として挙げることができ、必要に応じて着色顔料を併用し色味を調整する。
【0035】
また、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)及び、C層(透明延伸ポリエステル樹脂層)には、本発明の目的を損なわない程度に、添加剤を適宜な量添加してもよい。添加剤としては、燐系・フェノール系他の各種酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、金属不活化剤、残留重合触媒不活化剤、抗菌・防カビ剤、帯電防止剤、難燃剤、充填剤、等の広汎な樹脂材料に添加する目的で製造され、一般的に用いられていることができる。また、末端カルボン酸封止剤、カルボジイミド系などの加水分解防止剤、エステル交換禁止剤等の特にポリエステル系樹脂に添加する目的に開発された添加剤等を使用することができる。
【0036】
A層(着色されたポリエステル系樹脂層)の好ましい厚みは30μm〜250μmの範囲で選ぶのが好ましい。厚みが30μm以下であると、充分な下地の隠蔽効果を付与するために、コストの高い特殊な顔料を多量に添加する必要があり、またフィルムにピンホールが発生する危険も多くなるため好ましくない。厚みが250μmを越えると、これより厚くしても下地となる金属板の保護効果、視覚的隠蔽効果も飽和し、また打ち抜き作業や折り曲げ作業等の2次加工に関しても加工性が低下し、更には従来の軟質PVC被覆金属板に用いてきた成形型を使用できなくなる虞があり好ましくない。また原料コストの面からも好ましくない。
【0037】
<2> C層
C層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)が形成される目的は、印刷層の保護、深みのある意匠性の付与、耐傷入り性の一層の向上等に合わせて、高鏡面性を発現することにある。これは従来A層(着色されたポリエステル系樹脂層)として軟質PVCを用いてきた時から同様である。従ってこれらの目的を達成可能な透明フィルムであれば制限なく使用できる。軟質PVCの時代から実績のある2軸延伸されたポリエステル系樹脂、中でも2軸延伸されたホモPET系の透明樹脂フィルムを好適に用いることができる。
【0038】
C層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)の厚みとしては、15μm〜75μmの従来の軟質PVCシートへのオーバーレイ用途に用いられてきた厚みと同様でよく、延伸倍率や熱固定温度等も従来と同一のものとすることが入手コストの点から好ましい。即ち、延伸倍率が2軸各方向に3.5〜4倍程度、延伸処理後の熱固定温度が220℃〜240℃程度のものである。
【0039】
<3> B層
B層(印刷インキ層)としては、グラビア、オフセット、スクリーン他公知の方法で付与される。石目調、木目調或いは幾何学模様、抽象模様等を付与することができる。これらは、部分印刷でも全面ベタ印刷でもよく、部分印刷を施した後、更にベタ印刷層が施されていてもよい。一般的には平滑性が良好で溶剤の染み込みが少なく、且つ結晶性を有することから、高温での乾燥処理に耐えるC層(透明延伸ポリエステル系樹脂フィルム)の積層面側に所謂バックプリントを施しておく方法が用いられる。これは、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)への表面印刷としてもよい。印刷層の厚みは、従来のA層(着色されたポリエステル系樹脂層)として軟質PVCを用いた場合と同様でよく、例えば1μm〜10μmである。
【0040】
バックプリントを施したC層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)とA層(着色されたポリエステル系樹脂層)とを熱融着で積層一体化する場合は、印刷層のビヒクルとしても熱融着性を有する低架橋度或いは無架橋のポリエステル系樹脂等を用いる必要がある。D層(接着剤層)を付与して所謂ドライラミ積層とする場合は、印刷層のビヒクル種類は特に制限を受けない。
【0041】
<4> D層
本発明のA層(着色されたポリエステル系樹脂層)と、B層(印刷インキ層)との間、或いはB層(印刷インキ層)とC層(透明延伸ポリエステル樹脂層)との間にはD層(接着剤層)が介在してもよい。B層(印刷インキ層)をバックプリントとしてC層(透明延伸ポリエステル樹脂層)の積層面側に施した場合はD層(接着剤層)はB層(印刷インキ層)とA層(着色されたポリエステル系樹脂層)との間に介在することになる。
【0042】
該D層(接着剤層)としては、ポリエステル系樹脂や、ポリエーテル系樹脂等を主剤とし、イソシアネート系架橋剤等で硬化する一般にドライラミネート用接着剤と呼ばれるものが使用できる。この種の接着剤の中でも紫外線による黄変の問題が少ない観点から、脂肪族系のものを使用することが好ましい。
【0043】
接着剤層には一般的に硬化型接着剤に添加される各種添加剤を適宜な量含んでもよく、更にマイカ粉やホログラム箔等を分散させて、接着剤層に意匠性を付与してもよい。
【0044】
また、特にA層(着色されたポリエステル系樹脂層)に光安定性が悪い顔料を添加した場合等、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)への紫外線透過量を制御する必要がある場合には、D層(接着剤層)にも、その性質を損なわない程度に、紫外線吸収剤のような添加剤を適宜配合することが、簡便で且つ効果が得られる点から好ましい。
【0045】
<5> E(金属板)
本発明の対象になる金属板Eとしては、従来の軟質PVC被覆金属板にも用いられてきた、熱延鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、スズメッキ鋼板、ステンレス鋼板等の各種鋼板やアルミニウム板が使用できる。これらは、通常の化成処理を施した後に使用してもよい。基材金属板の厚さは、樹脂被覆金属板の用途等により異なるが、0.1mm〜10mmの範囲で選ぶことができる。
【0046】
<6> 意匠シート、及び樹脂被覆金属板の製法
次に本発明のポリエステル系樹脂積層シート及び樹脂被覆金属板の製造方法について説明する。
【0047】
本発明のポリエステル系樹脂積層シートに用いるA層(着色されたポリエステル系樹脂層)の製膜方法としては公知の方法を用いることができる。例えば、Tダイを用いる押出しキャスト法や、押出しインフレーション法、或いはカレンダー法などを採用することができる。特に限定されるものではないが、これらの中でも特にシートの製膜性や安定生産性などの面から、Tダイを用いる押出キャスト法が好ましい。
【0048】
A層(着色されたポリエステル系樹脂層)と、所謂バックプリントによりB層(印刷インキ層)を施したC層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)との積層は、あらかじめ製造したそれぞれのシートのうち、バックプリントを施したC層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)の積層する面(バックプリントを施した面)にD層(接着剤層)を設けて積層する方法等に依ることができる。D層(接着剤層)を付与する場合も、B層(印刷インキ層)付与の場合と同様にA層(着色されたポリエステル系樹脂層)側に付与することが作業性の点から好ましい。
【0049】
D層(接着剤層)としては、先に述べた接着剤を溶剤に希釈し、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)またはC層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)上、またはバックプリントを施したC層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)の印刷面上、或いは印刷を施したA層(着色されたポリエステル系樹脂層)の印刷面上にコータで塗布した後、連続的に乾燥炉へ導入し溶剤を揮散させ、しかる後にもう一方のフィルムと重ね併せて一対のロール間を通過させることにより、加熱、加圧し積層一体化する。
【0050】
これは塩化ビニル系樹脂やポリオレフィン系樹脂を用いた高鏡面性樹脂被覆金属板の製法として、一般的に行われてきたものである。
【0051】
上記で積層一体化したシートを基材金属板Eにラミネートすることで本発明の樹脂被覆金属板を得る。ラミネートに用いる接着剤層(以下において「F層」という。)としては、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、等を挙げることができる。また該接着剤には、凝集力向上の目的で疎水性シリカ等を添加してもよく、金属板表面の耐久性向上の目的で防錆顔料等を添加してもよい。
【0052】
金属板にリバースコーター、キスコーター等の一般的に使用されるコーティング設備を使用し、積層一体化されたシートを貼り合せる金属面に乾燥後の接着剤膜厚が2μm〜10μm程度になるように上記の接着剤を塗布する。
【0053】
次いで、赤外線ヒーター及び、又は熱風加熱炉により塗布面の乾燥および加熱を行い、金属板の表面温度を、任意の温度に保持しつつ、直ちにロールラミネータを用いて積層シートを被覆する。A層(着色ポリエステル系樹脂層)の物性が本発明の請求項1に規定される条件を満たす場合は、金属板の表面温度が150℃よりやや高い程度に加熱されていれば、積層一体化シート(A層+B層+C層)とE(金属板)との間に強固な接着力を得ることができる。さらに、高鏡面性を発現するためには、従来の軟質PVCのラミネート温度である200〜230℃程度が必要である。これは、E(金属板)との接着力を発現するためには、加熱により少なくともA層(着色されたポリエステル系樹脂層)の金属板側近傍の弾性率が低下すればよいのに対し、高鏡面性を発現するには、ラミネート時にA層(着色されたポリエステル系樹脂層)のC層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)側表面に関しても弾性率が低下する必要があることによる。
【0054】
更に好ましいラミネート時の金属板表面温度は、ライン速度、ラミネート後の冷却条件等の設備条件によって変わり得るものである。
【0055】
ラミネートロールによりラミネートされた樹脂被覆金属板は、連続的に冷却工程へと導入される。冷却工程は長い距離を確保し自然空冷、或いは強制空冷としてもよいが、生産速度を考慮した場合、一般的には水冷法が用いられる。
【0056】
【実施例】
本発明をより具体的かつ詳細に説明するために、次に実施例を示すが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例に示した樹脂被覆金属板の物性の測定規格、試験法は以下の通りである。
【0057】
(1)ガラス転移温度(Tg)
パーキンエルマー製示差走査熱量計DSC−7を用いて、試料10mgをJIS−K7121「プラスチックの転移温度測定方法−ガラス転移温度の求め方」に準じて、加熱速度を10℃/分で測定し求めた。
【0058】
(2)貯蔵弾性率(E’)
岩本製作所製粘弾性スペクトロメーターを用いて、動的粘弾性の温度分散を引張り法、昇温速度1℃/分、周波数1Hzで測定し、実数項を貯蔵弾性率(E’)として求めた。積層一体化シート(A+B+C)を作製した後、C層(透明ポリエステル系樹脂層)を切削除去して測定した。150℃での貯蔵弾性率に関しては、弾性率が低過ぎ測定できない場合があり、明らかに150℃以下の温度で1×107 (Pa)を割り込んでいる場合は、1×107 (Pa)以下として示した。
【0059】
(3)鮮明度光沢度値(Gd値)
財団法人日本色彩研究所が開発した<PGD>携帯用鮮明度光沢度計PGD−IVを用い、同法人が規定する測定法により実施例及び比較例の各樹脂被覆金属板の鏡面反射性を測定し高鏡面性の判定基準とした。測定は、同一サンプル中5箇所で測定を行い、その平均値を鮮明度光沢度値(Gd値)とした。Gd値が0.9以上の場合を(○)、0.8以上で0.9未満の場合を(△)、0.8未満の場合を(×)として表記した。
【0060】
(4)耐沸騰水性試験
60mm×60mmの樹脂被覆金属板を沸騰水中に3時間浸漬し、その樹脂シートの面状態を目視で判定し、全く変化のなかったものを(○)、若干表面に荒れがでたものを(△)、樹脂層に著しい膨れ等の変形が生じたものを(×)として表示した。
【0061】
(5)耐湿熱性試験
60mm×60mmの樹脂被覆金属板を60℃×98%RHの恒温恒湿槽の中に1ヶ月間静置した後取り出し、外観変化を目視にて観察した。全く変化の無かったものを(○)、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)の劣化(クラック等)により鏡面性がやや低下したものを(△)、同様に著しく鏡面性が低下、或いは樹脂層に著しい膨れ等の変形が生じたものを(×)とした。
【0062】
(6)加工性
樹脂被覆金属板に衝撃密着曲げ試験を行い、曲げ加工部の化粧シートの面状態を目視で判定し、ほとんど変化がないものを(○)、若干クラックが発生したものを(△)、割れが発生したものを(×)として表示した。なお、衝撃密着曲げ試験は次のようにして行った。被覆金属板の長さ方向および幅方向からそれぞれ50mm×150mmの試料を作製し、23℃で1時間以上保った後、折り曲げ試験機を用いて180°(内曲げ半径2mm)に折り曲げ、その試料に直径75mm、質量5Kgの円柱形の錘を50cmの高さから落下させた。
【0063】
<A> 積層フィルムの作製
【0064】
【表1】
【0065】
例えば、1.00E+09は、1.00×10の9乗の意味
【0066】
上記表1に示す樹脂組成で2軸混練押出機を用いて、A層(着色ポリエステル系樹脂層)の樹脂組成と顔料成分を予備混練して、ペレタイザーによりペレットを作製した。次いで、これのペレットを、Tダイを備えた押出機に投入、キャスト法により、厚さ80μmのA層(着色ポリエステル系樹脂シート)を製膜した。Tダイを備えた押出機としては、口径105mm、L/D=31のダブルベント型同方向2軸押出機(以下において「成形機A」という。)と、口径30mm、L/D=25のベント無し、フルフライトスクリュー使用の単軸押出機(以下において「成形機B」という。)の2種類を使用し、各実施例、及び比較例に用いた成型機種類は表1中に示した。顔料の添加量はチタン白、及びチタン黄を計24重量部(樹脂成分の合計量を100重量部として)で、全ての実施例及び比較例に於いて同一である。
【0067】
次に、厚さ25μmの透明2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルム(三菱化学ポリエステル社製・C層(透明延伸ポリエステル樹脂層))の片面にグラビアコート法によって抽象模様の部分印刷を施した(B層(印刷インキ層)の付与)。該印刷面にシアネート硬化型ポリエステル系接着剤(D層(接着剤層)の付与)を塗布し、溶剤を揮発させるための予備乾燥を行った。その後、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)と重ね合わせて、表面温度60℃に加熱された一対のロール間を通過させることにより加圧一体化した。次いで24時間40℃の養生室に静置することで本発明に用いる積層シートとした。2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの種類、印刷インク及びシアネート硬化型ポリエステル系接着剤の種類、付与条件等は全ての実施例及び比較例に於いて同一である。
【0068】
表1中に記載した樹脂組成として、具体的には以下に示すものを用いた。
【0069】
PBT: ノバデュラン 5020S Tg=41.7℃ (三菱エンジニアリングプラスチックス社製)
【0070】
co-PET: BK−2180 Tg=68.5℃ (三菱化学ポリエステル社製)酸成分の7%がイソフタル酸である共重合PET
【0071】
PETG : イースター6763 Tg=70.2℃ (イーストマンケミカル社製)
【0072】
PCTG : PCTG 5445 Tg=82.5℃ (イーストマンケミカル社製)
【0073】
PC : ノバレックス7027 Tg=145℃ (三菱エンジニアリングプラスチックス社製)
【0074】
<B> 樹脂被覆金属板の作製
次にポリ塩化ビニル被覆金属板用として一般的に用いられているポリエステル系接着剤を、金属面に乾燥後の接着剤膜厚が2〜4μm程度になる様に塗布し(F層(接着剤層))、次いで熱風加熱炉および赤外線ヒーターにより塗布面の乾燥および加熱を行い、ラミネート直前の亜鉛めっき鋼板(厚み0.45mm)の表面温度が230℃となるように設定し、直ちにロールラミネータを用いてポリエステル系樹脂シートを被覆、その後工程で水噴射により水冷冷却を行い本発明の実施例、及び比較例の樹脂被覆鋼板を作製し、上記した各項目を評価した。接着剤の種類、塗布条件は全ての実施例及び比較例に於いて同一である。
【0075】
【表2】
【0076】
表2より以下のことがわかる。
比較例3は結晶性ポリエステル樹脂の中でも結晶化速度が速いPBT樹脂をA層(着色されたポリエステル系樹脂層)に用いた場合だが、製膜時点で結晶化しており150℃の貯蔵弾性率が本発明の範囲より高いため、鏡面反射性が得られていない。これに対し、比較例4はやはり結晶性ポリエステル樹脂であるが結晶化速度の遅いイソフタル酸共重合PET樹脂の場合で、製膜時点では結晶化しておらず、良好な鏡面反射性を得ることができているが、ラミネート後も結晶性が低い状態でありTgが100℃より低いことから耐沸騰水性が悪い。尚比較例4に関しては、動的粘弾性の測定中に結晶化を生じたため、150℃の貯蔵弾性率は参考値である。
【0077】
比較例5はポリカーボネート樹脂のみをA層(着色されたポリエステル系樹脂層)に用いた場合で、150℃の貯蔵弾性率が本発明の範囲より高いため、鏡面反射性が得られなかった。同時に耐湿熱性試験で顕著なクラックを生ずる結果となっている。
【0078】
ポリカーボネート樹脂とTgが50℃以上で100℃以下の非結晶性ポリエステル樹脂とのブレンド組成であるが、ポリカーボネート樹脂の重量比が50%以上である比較例6、比較例9に於いては、比較例5に比べ鏡面反射性が良好となったが、耐湿熱性はやはり悪い。
【0079】
Tgが50℃以上で100℃以下の非結晶性ポリエステル樹脂のみをA層(着色されたポリエステル系樹脂層)に用いた比較例1、比較例2では鏡面反射性は良好なものの、耐沸騰水性が悪い。これらと50重量%以下のポリカーボネート樹脂のブレンド組成である比較例7、8は、良好な鏡面反射を得られ、耐湿熱性も良好であったが、100℃の貯蔵弾性率が本発明の範囲より低く、耐沸騰水性を満足するに至っていない。
【0080】
成形機Bを用いた比較例10は、混練が不充分で100℃の貯蔵弾性率が本発明の範囲より低く、耐沸騰水性を満足するに至っていない。
【0081】
これらに対し、実施例1〜7では、100℃、及び150℃での貯蔵弾性率が本発明の範囲を満たすことにより、良好な鏡面反射性と耐沸騰水性を両立し得ており、更に、ブレンド組成に於けるポリカーボネート樹脂の重量比が50%未満であることにより、耐湿熱性試験に対してもクラックの発生を見ず良好な結果を得られている。実施例5は、比較例10と同一の組成であるが混練・製膜設備を最適化することにより本発明の好ましい貯蔵弾性率を得られている。実施例2と3は、非結晶性ポリエステル樹脂としてPCTGを用いた場合で、ポリカーボネート樹脂との相溶性がPETGよりよいことから、成形条件に依存せず本発明の好ましい貯蔵弾性率が得られている。
【0082】
【発明の効果】
本発明の樹脂被覆金属板は、A層(着色されたポリエステル系樹脂層)の貯蔵弾性率を特定の範囲とすることで、従来塩化ビニル系樹脂フィルムのラミネートに用いられてきたラミネート条件で高鏡面性が得られることにより、既存設備を有効に利用でき、印刷インク・接着剤等に関しても塩化ビニルからの流用でこと足りることとなり製品コストに対してもメリットとなる。
【0083】
また、一般的に入手可能な非結晶性ポリエステル樹脂のみを用いた場合には満たすことができない耐沸騰水性にも優れ、ポリカーボネート樹脂のみを用いた場合に問題となる耐湿熱性にも問題を生じない。これらの特徴を有することによりバスユニット壁材をはじめとする内装建材用途等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷意匠シートの基本構成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
A A層
B B層
C C層
D D層
E 金属板
F F層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a design sheet and a resin-coated metal plate coated with the design sheet. The design sheet can be suitably used for the purpose of improving the design by covering a wooden plate, an inorganic fiber plate, a thermoplastic resin plate, a thermosetting resin plate, etc. in addition to coating a metal plate. is there. Moreover, the metal plate which coat | covered the design sheet | seat of this invention is excellent in scratch resistance and workability, has the specular reflectivity excellent in design property, and has the characteristics excellent also in boiling-water resistance. Also, since halogen-free resin is not used, it is suitable for building interior materials such as home appliance exteriors, steel furniture, elevator interiors, door materials, unit bath wall materials, unit bath ceiling materials, general interior wall materials, partitions, etc. Used.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a designable resin-coated metal plate used for the above-mentioned applications, a layer A (resin layer colored with a pigment) is used as a base resin layer, and a layer B (printing ink layer) is provided thereon, and further thereon. A structure in which a sheet in which C layers (transparent resin film resin layers) are laminated and integrated is laminated on a steel sheet has been used.
[0003]
As the transparent resin film in this configuration, an ethylene-vinyl alcohol copolymer film having a thickness of 10 to 50 μm, an acrylate copolymer film, a biaxially stretched polyethylene terephthalate resin (hereinafter referred to as “biaxially stretched PET system”). It is common to use a film or the like. Among these, a biaxially stretched PET film that is excellent in the balance of various physical properties and excellent in surface smoothness and transparency of the underlying printing layer is preferably used.
[0004]
Similarly, a soft vinyl chloride resin layer is generally used as the colored resin layer in the configuration. This is because the soft vinyl chloride resin can arbitrarily adjust the flexibility by adding a plasticizer, and good workability can be obtained even in a configuration in which a transparent biaxially stretched PET resin film is laminated. . In addition, it has relatively good durability based on research on stabilizers for many years, and is excellent in chemical resistance, heat resistance, hot water resistance, etc., so it can be preferably used in applications such as bus units. But there is. Furthermore, in the configuration in which a biaxially stretched PET film is laminated on a soft vinyl chloride resin, very good specular reflectivity can be obtained. That is, one of the features is that the image reflected on the resin-coated metal plate has little distortion and high definition.
[0005]
However, in recent years, problems with heavy metal compounds caused by some stabilizers of vinyl chloride resins, VOC problems and endocrine disrupting problems caused by some plasticizers and stabilizers, hydrogen chloride gas and other chlorine content during combustion Due to the problem of generating gas, vinyl chloride resins have come to be restricted in their use.
[0006]
Therefore, in place of the soft vinyl chloride resin of the colored resin layer having the above constitution, a soft vinyl chloride type resin is blended by blending soft components such as styrene type and copolymerized olefin type mainly containing polyolefin resin such as polypropylene. The use of a material having physical properties close to those of a resin was carried out. Even in this configuration, in the configuration in which the biaxially stretched PET film is laminated, it is possible to obtain excellent specular reflectivity equivalent to the case where a vinyl chloride resin is used for the colored resin layer. However, when sufficient workability is imparted as a pre-coated steel sheet, the scratch resistance of the surface is inferior to that when a soft vinyl chloride resin is used, and conversely, the scratch resistance is reduced by a soft vinyl chloride resin coated metal plate. However, there was a problem that satisfactory workability could not be obtained, so that it could not be widely used. Further, since polyolefin is a material that is inherently inferior in adhesion, it requires more steps than a soft vinyl chloride resin even when it is provided with a printing design and laminated with biaxially stretched PET. Concerns also remained about the stability over time of this adhesive interface and the interface used for the adhesive to the metal plate.
[0007]
As a material for solving these problems, it has been studied to use a polyester-based resin as the colored resin layer having the above structure. In the resin-coated metal plate, both scratch resistance and workability can be achieved at a higher level than that of the soft vinyl chloride resin-coated metal plate, and various problems with the polyolefin resin-coated metal plate can be solved. Is.
[0008]
However, when a polyester resin having no crystallinity represented by so-called PETG resin is used as a colored resin layer, good specular reflectivity can be obtained in a configuration in which biaxially stretched PET is laminated on the surface. Although it is possible, the glass transition temperature (Tg) is lower than 100 ° C., and the boiling water immersion test generally included as an evaluation item of the resin-coated metal sheet for building interiors cannot be satisfied. On the other hand, when a polyester resin having crystallinity such as polyethylene terephthalate or polybutylene terephthalate is used as a colored resin layer, mirror surface properties are conventionally obtained with a soft PVC sheet laminated with biaxially stretched PET. Under the laminating conditions, the mirror surface property cannot be obtained.
[0009]
As a cause of this, first, in the case of soft PVC or non-crystalline polyester resin used as the colored layer, the elastic modulus of the sheet is remarkably lowered due to the amount of heat given from the metal plate at the time of lamination, and it becomes close to a fluid state. Can be mentioned. In addition, since biaxially stretched PET maintains a relatively high elastic modulus, the strain recovery force that works to return to a smooth surface state without strain before being laminated in the biaxially stretched PET layer works well. When a crystalline polyester resin is used for the colored resin layer, the lowering of the elastic modulus is also caused by heating at the time of lamination due to its high melting point. It has become.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, as a method for obtaining a resin-coated metal plate having good specularity by using a crystalline polyester-based resin for the colored resin layer, a method was adopted in which the metal plate surface temperature before lamination is made higher than the conventional temperature. . However, the back surface of the resin-coated metal plate may be subjected to a coating treatment, but this coating also has a problem in heat resistance when the conventional coating is used. In this case, change the paint to one with high heat resistance, or apply the paint after laminating and heat the steel plate before lamination and the drying of the paint applied to the back side at the same time, then dry and heat again It is necessary to remodel in the same way. Furthermore, the heat resistance of the B layer (printing ink layer) in the laminated and integrated sheet was not problematic at the conventional laminating temperature, but when the laminating temperature was raised, thermal discoloration, thermal discoloration, etc. were prominent. In this case, there is a problem that it is necessary to improve the heat resistance of the printing layer by changing the pigment type and binder type of the printing ink.
[0011]
As another method, the biaxially stretched PET does not depend on the internal action of the force to return to a smooth surface state and the lower elastic modulus of the lower layer, but can also obtain mirror surface properties by pressing with a mirror surface roll. Has been done. However, in this method, it is necessary to pass a resin-coated metal plate between the rolls, and the roll is easily damaged due to warpage of the end of the metal plate. Bring about a decline. Moreover, when a foreign material adheres to the roll surface, a portion having a poor surface appearance is generated each time the foreign material is pressed, and there is a risk that a defective product is generated in excess of the actual number of foreign materials.
[0012]
The present invention is for solving these problems, and an object of the present invention is to provide a printed design sheet that can obtain a high surface hardness when coated on a substrate without using a soft vinyl chloride resin. And, by coating the sheet on the metal plate, it has resistance to boiling water immersion, and has excellent specular reflectivity at the same laminating temperature as the conventional specular reflective resin-coated metal plate using soft PVC. It is providing the resin coating metal plate which has.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention described above is that the storage elastic modulus (E ′) of dynamic viscoelasticity by a tension method at a frequency of 1 Hz is 1 × 10 at 100 ° C. 8 (Pa) or more and 1 × 10 at 150 ° C. 7 As the main resin component of the non-crystalline A layer (layer colored with a polyester resin) that is (Pa) or less, the B layer (printing ink layer) and the C layer (transparent stretched polyester resin layer) are laminated and integrated in this order. The sheet (A + B + C) is laminated on the metal plate (E) through the adhesive layer (D layer) with the surface of the A layer (colored polyester resin layer) side as the adhesive surface.
[0014]
That is, the A layer (colored polyester resin layer) is non-crystalline, and its storage elastic modulus is 1 × 10 at 150 ° C. 7 Since it is (Pa) or less, the elasticity of the A layer (colored polyester resin layer) is integrated by a laminating roll with a metal plate heated to about 210 ° C. to 230 ° C., which is a conventional lamination condition. The rate is sufficiently reduced by the amount of heat received from the metal plate. Thereby, the effect of trying to recover the smooth state of the C layer (transparent stretched polyester film) is expressed, and high specular reflectivity is obtained. In addition to this, the storage elastic modulus of the A layer (colored polyester resin layer) has a storage elastic modulus sufficient to withstand boiling water immersion at 100 ° C. In general, polyester resins are known to have a reduced Tg in a wet environment or when immersed in water, but the elastic modulus at 100 ° C. in a dry state is not less than the value of the present invention. For example, resistance to boiling water immersion can be exhibited in the configuration of the present invention.
[0015]
Furthermore, since it has good processability and high surface hardness as the essential features of the polyester resin, the problem as in the polyolefin resin that has been used as a substitute for soft PVC does not occur.
[0016]
The printed design sheet according to the invention of claim 1 is not only suitable for the purpose of coating the metal plate, but can also be preferably used for applications such as plywood and lamination to a wood board.
[0017]
Also, As the resin composition of the A layer (colored polyester resin layer), a generally available non-crystalline polyester resin (specific non-crystalline polyester resin) having a Tg of 50 ° C. or more and 100 ° C. or less and a bisphenol A type polycarbonate As a blend composition Tg Item 1 Cost reduction can be achieved by obtaining a product that satisfies the requirements. Moreover, the sheet | seat excellent also in heat-and-moisture resistance can be obtained by making the blend ratio of polycarbonate resin into less than 50 weight%.
[0018]
Claim 2-4 According to the invention of the present invention, the use of a general-purpose material that is relatively inexpensive and easily available as the non-crystalline resin used for the A layer (colored polyester-based resin layer) provides an improvement in productivity and a cost cut effect. It is done. Claim 3 According to this invention, a cost merit can be obtained. Claim 4 The amorphous polyester resin according to the present invention is particularly excellent in compatibility with the polycarbonate-based resin, and there are few restrictions on film forming conditions when expressing the necessary elastic modulus. Claim 1-4 According to the invention, there is a cost merit by using an inexpensive and well-proven material, and at the same time, reliability is obtained for various surface properties. Claim 5 According to the invention, by providing the D layer (adhesive layer), a laminated integrated sheet excellent in interfacial adhesion can be obtained regardless of the type of vehicle of the B layer (printing ink layer). Claim 6 According to the invention, a resin-coated metal plate having a high mirror surface design and a printing design that have good workability and resistance to boiling water immersion can be obtained.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments embodying the present invention will be described.
[0020]
Fig.1 (a) is a schematic cross section which shows the basic composition of the printing design sheet of this invention.
[0021]
In FIG. 1 (b), an adhesive layer (D) is provided between the polyester resin layer (A) and the printing layer (B) in addition to the configuration of FIG. 1 (a).
[0022]
FIG.1 (c) is a schematic cross section which shows the state which laminated the printing design sheet | seat of FIG.1 (b) on the metal plate with the thermosetting adhesive.
[0023]
<1> A layer
In the present invention, as the resin component used in the A layer (colored polyester resin layer), among the polycarbonate resins and polyarylate resins, the storage elastic modulus of dynamic viscoelasticity by a tension method at a frequency of 1 Hz is claimed. Those satisfying the provisions of Item 1 can be selected. Other non-crystalline polyester resins satisfying the provisions of claim 1 can also be used, but these are special grades, which have problems in terms of stable supply and cost. Further, a general bisphenol A type polycarbonate resin has an elastic modulus at 150 ° C. higher than the range of the present invention, but a storage elastic modulus of about 1 × 10 at around 160 ° C. 7 Since it is (Pa) or less, there is a possibility that high specularity can be obtained by setting the surface temperature of the metal plate at the time of lamination slightly higher, or by reducing the line speed and increasing the cooling time. However, the laminated metal plate has poor moisture and heat resistance, and it is not preferable to constitute the A layer (colored polyester resin layer) with a single composition of bisphenol A type polycarbonate resin. In addition, since polyarylate-based resins absorb ultraviolet rays in a long wavelength region, the resin itself has a yellowish color, and there is a problem that color matching by adding pigments becomes difficult.
[0024]
Accordingly, the storage elastic modulus of the blend composition is obtained by blending a generally available amorphous polyester resin having a Tg of 50 ° C. or higher and 100 ° C. or lower and a general bisphenol A type polycarbonate resin. It is the easiest and cost-effective method to obtain a device that satisfies the above-mentioned regulations. The non-crystalline polyester resin referred to in the present invention is only a polyester resin that does not show a clear crystallization peak (Tc) and crystal melting peak (Tm) in a differential scanning calorimeter (DSC) measurement. In addition, a polyester-based resin that does not show a change in physical properties due to crystallization under general film forming conditions, handling conditions, and use conditions is also included.
[0025]
Examples of the amorphous resin having a Tg of 50 ° C. or more and 100 ° C. or less include a dicarboxylic acid component mainly composed of terephthalic acids and 1,4-cyclohexanedimethanol 20 to 80 mol. % And ethylene glycol 80-20 mol. %, A copolymer obtained by polycondensation can be preferably used.
[0026]
Ethylene glycol was 80 mol. % Or more, the crystallinity of the formed sheet becomes remarkable. Therefore, when the layer A (colored polyester resin layer) is not heated to the melting point or higher during lamination, the elastic modulus does not decrease. High specularity cannot be obtained, and the adhesion to the metal plate also decreases. Ethylene glycol was 20 mol. Since the crystallinity becomes conspicuous even in the case of less than or equal to%, high specularity cannot be obtained, and a problem arises in the adhesion to the metal plate.
[0027]
Among the above composition ranges, the alcohol component was about 30 mol. 1,4-cyclohexanedimethanol. % And ethylene glycol about 70 mol. It is particularly preferable from the viewpoint of stable supply and cost to use “Easter PETG6763 (hereinafter referred to as“ PETG ”)” manufactured by Eastman Chemical Co., Ltd., which has a% composition, or a similar composition. However, the present invention is not limited to this, and the alcohol component that can be treated as a substantially non-crystalline polyester, although showing crystallinity under special cooling conditions, is about 70 mol. % And ethylene glycol about 30 mol. Eastman Chemical's “PCTG5445” (hereinafter referred to as “PCTG”), which has a composition of 5%, can also be used. Non-crystalline polyester resin having a structure in which a part of ethylene glycol is substituted with neopentyl glycol, etc. Can be used.
[0028]
Among these non-crystalline polyesters, PCTG is most excellent in compatibility with bisphenol A-type polycarbonate resin, and when no pigment is added, it is possible to obtain a transparent sheet with little haze, and therefore, It can use preferably also for the use colored.
[0029]
In a simple blend of PETG and bisphenol A type polycarbonate resin, compatibility is worse than when PCTG is used, so that a preferable elastic modulus at 100 ° C. is obtained while the blending ratio of bisphenol A type polycarbonate resin is 50% by weight or less. However, when using a twin-screw kneading extruder or the like in which transesterification proceeds moderately, a preferable composition ratio and elastic modulus can be obtained. Furthermore, it is preferable in terms of cost because it is a combination of the most versatile raw materials.
[0030]
Moreover, the composition of the ternary blend using PCTG as a compatibilizer of PETG and polycarbonate resin may be used, and the blend composition of PETG and polycarbonate resin using another compatibilizer may be used.
[0031]
From the point of view that it can be treated as a substantially non-crystalline resin, a PET resin having a structure in which a part of acid component terephthalic acid is substituted with isophthalic acid and a similar PBT resin also have a very low crystallization rate. to go into. The PBT resin has a Tg of 50 ° C. or lower, and it is necessary to make the blend composition rich in polycarbonate resin in order to adapt the storage elastic modulus of the blend composition to the required range. Accordingly, as in the case of a film composed of a polycarbonate resin single composition, the heat and moisture resistance and alkali resistance deteriorate, which is not preferable. In addition, when isophthalic acid copolymerization is used for both PET and PBT, the moist heat resistance tends to decrease, which is not preferable.
[0032]
From such a point, the Tg of the amorphous polyester resin used for blending needs to be 50 ° C. or more, and the blending ratio thereof needs to be 50% by weight or more. The reason why the Tg of the amorphous polyester resin used for blending with the bisphenol A-type polycarbonate resin is 100 ° C. or less is that it is obtained for general use and there is no Tg of 100 ° C. or more.
[0033]
A pigment is added to the A layer (polyester-based resin layer) for the purpose of concealing the underlying base metal plate, imparting design properties, and improving the color developability of the B layer (printing ink layer). The pigments used may be those conventionally used for resin coloring, or, for titanium oxide pigments, etc., which have characteristics such as low moisture content, and are called polyester grades, etc. May be used.
[0034]
Regarding the addition amount, an amount generally added for the above purpose may be used. In terms of concealing the base, the addition of surface-treated titanium oxide can be cited as an example, and the color is adjusted by using a colored pigment as necessary.
[0035]
Further, an appropriate amount of additives may be added to the A layer (colored polyester resin layer) and the C layer (transparent stretched polyester resin layer) so as not to impair the object of the present invention. Additives include phosphorous / phenolic antioxidants, heat stabilizers, UV absorbers, lubricants, metal deactivators, residual polymerization catalyst deactivators, antibacterial / antifungal agents, antistatic agents, difficulty It can be manufactured and generally used for the purpose of adding to a wide range of resin materials such as a flame retardant and a filler. Further, additives such as terminal carboxylic acid blocking agents, hydrolysis inhibitors such as carbodiimides, transesterification inhibitors, and the like that have been developed specifically for the purpose of adding to polyester resins can be used.
[0036]
The preferred thickness of the A layer (colored polyester resin layer) is preferably selected in the range of 30 μm to 250 μm. When the thickness is 30 μm or less, it is necessary to add a large amount of a special pigment having a high cost in order to provide a sufficient base concealing effect, and the risk of pinholes occurring in the film increases, which is not preferable. . If the thickness exceeds 250 μm, the protective effect and visual concealment effect of the underlying metal plate will be saturated even if it is thicker than this, and the workability will also be reduced for secondary processing such as punching work and bending work. Is not preferable because there is a possibility that the mold used for the conventional soft PVC-coated metal sheet cannot be used. Further, it is not preferable from the viewpoint of raw material cost.
[0037]
<2> C layer
The purpose of forming the C layer (transparent stretched polyester resin layer) is to exhibit high specularity in accordance with the protection of the printing layer, the provision of a deep design, the further improvement of scratch resistance, and the like. is there. This is the same since the conventional use of soft PVC as the A layer (colored polyester resin layer). Accordingly, any transparent film that can achieve these objects can be used without limitation. A biaxially stretched polyester resin that has been proven since the era of soft PVC, in particular, a biaxially stretched homo-PET transparent resin film can be suitably used.
[0038]
The thickness of the C layer (transparent stretched polyester resin layer) may be the same as the thickness used for overlaying a conventional soft PVC sheet of 15 μm to 75 μm, and the stretch ratio, heat setting temperature, etc. are the same as before. It is preferable from the viewpoint of acquisition cost. That is, the stretching ratio is about 3.5 to 4 times in each direction of the two axes, and the heat setting temperature after the stretching treatment is about 220 ° C to 240 ° C.
[0039]
<3> B layer
The B layer (printing ink layer) is applied by a known method such as gravure, offset, or screen. A stone-like tone, wood-tone tone, geometric pattern, abstract pattern, or the like can be given. These may be partial printing or full surface solid printing, and after performing partial printing, a solid printing layer may be further provided. In general, since smoothness is good, solvent penetration is low, and crystallinity is present, a so-called back print is applied to the laminated surface side of the C layer (transparent stretched polyester resin film) that can withstand drying at high temperatures. Method is used. This may be surface printing on the A layer (colored polyester resin layer). The thickness of the printing layer may be the same as that when soft PVC is used as a conventional A layer (colored polyester resin layer), and is, for example, 1 μm to 10 μm.
[0040]
When the back-printed C layer (transparent stretched polyester-based resin layer) and A layer (colored polyester-based resin layer) are laminated and integrated by heat-sealing, it can also be used as a vehicle for the printing layer. It is necessary to use a low-crosslinking degree or non-crosslinking polyester-based resin having When a so-called dry lamination layer is formed by providing a D layer (adhesive layer), the type of vehicle of the printing layer is not particularly limited.
[0041]
<4> D layer
Between the A layer (colored polyester resin layer) and the B layer (printing ink layer) of the present invention, or between the B layer (printing ink layer) and the C layer (transparent stretched polyester resin layer). A D layer (adhesive layer) may be interposed. When layer B (printing ink layer) is applied as a back print on the laminated surface side of layer C (transparent stretched polyester resin layer), layer D (adhesive layer) is layer B (printing ink layer) and layer A (colored). The polyester resin layer).
[0042]
As the D layer (adhesive layer), a polyester resin, a polyether resin, or the like as a main agent and a material generally called a dry laminate adhesive that is cured with an isocyanate-based crosslinking agent or the like can be used. Among these types of adhesives, it is preferable to use an aliphatic one from the viewpoint of few yellowing problems due to ultraviolet rays.
[0043]
The adhesive layer may contain appropriate amounts of various additives that are generally added to curable adhesives, and may further disperse mica powder, hologram foil, etc. to impart design to the adhesive layer. Good.
[0044]
In addition, when the amount of ultraviolet light transmitted to the A layer (colored polyester resin layer) needs to be controlled, such as when a pigment having poor light stability is added to the A layer (colored polyester resin layer). For D layer (adhesive layer), it is preferable that an additive such as an ultraviolet absorber is appropriately blended to such an extent that the properties are not impaired, from the viewpoint of simple and effective effects.
[0045]
<5> E (metal plate)
As the metal plate E to be the subject of the present invention, a hot-rolled steel plate, a cold-rolled steel plate, a hot-dip galvanized steel plate, an electrogalvanized steel plate, a tin-plated steel plate, a stainless steel plate, etc. Various steel plates and aluminum plates can be used. You may use these, after giving a normal chemical conversion treatment. The thickness of the base metal plate varies depending on the use of the resin-coated metal plate, but can be selected in the range of 0.1 mm to 10 mm.
[0046]
<6> Manufacturing method of design sheet and resin-coated metal sheet
Next, the manufacturing method of the polyester-type resin laminated sheet and resin-coated metal plate of this invention is demonstrated.
[0047]
A known method can be used as a method for forming the A layer (colored polyester resin layer) used in the polyester resin laminate sheet of the present invention. For example, an extrusion casting method using a T die, an extrusion inflation method, a calendar method, or the like can be employed. Although not particularly limited, among these, an extrusion casting method using a T-die is preferable from the viewpoints of sheet forming properties and stable productivity.
[0048]
Lamination of the A layer (colored polyester resin layer) and the C layer (transparent stretched polyester resin layer) applied with the B layer (printing ink layer) by so-called back printing is performed by using each of the sheets manufactured in advance. Further, it can depend on a method of laminating by providing a D layer (adhesive layer) on a surface (a surface on which the back print is applied) on which the C layer (transparent stretched polyester resin layer) on which the back print is applied is laminated. In the case of applying the D layer (adhesive layer), it is preferable from the viewpoint of workability to apply to the A layer (colored polyester resin layer) side as in the case of applying the B layer (printing ink layer).
[0049]
As the D layer (adhesive layer), the adhesive described above is diluted with a solvent, and the back print is applied on the A layer (colored polyester resin layer) or C layer (transparent stretched polyester resin layer). After coating on the printed surface of the applied C layer (transparent stretched polyester resin layer) or on the printed surface of the printed A layer (colored polyester resin layer), continuously to the drying furnace By introducing the solvent and evaporating it, and then superposing it on the other film and passing between a pair of rolls, the layers are integrated by heating and pressurization.
[0050]
This has been generally performed as a method for producing a highly specular resin-coated metal plate using a vinyl chloride resin or a polyolefin resin.
[0051]
By laminating the laminated and integrated sheet on the base metal plate E, the resin-coated metal plate of the present invention is obtained. Examples of the adhesive layer (hereinafter referred to as “F layer”) used for laminating include polyester adhesives, epoxy adhesives, urethane adhesives, and the like. In addition, hydrophobic silica or the like may be added to the adhesive for the purpose of improving cohesive strength, and a rust preventive pigment or the like may be added for the purpose of improving the durability of the metal plate surface.
[0052]
Using a commonly used coating equipment such as reverse coater, kiss coater, etc. on the metal plate, the adhesive film thickness after drying is about 2 μm to 10 μm on the metal surface where the laminated and integrated sheets are bonded together Apply the adhesive.
[0053]
Next, the coated surface is dried and heated with an infrared heater and / or a hot air heating furnace, and the laminated sheet is immediately coated with a roll laminator while maintaining the surface temperature of the metal plate at an arbitrary temperature. If the physical properties of the A layer (colored polyester resin layer) satisfy the conditions specified in claim 1 of the present invention, the laminated integrated if the surface temperature of the metal plate is heated to a degree slightly higher than 150 ° C. A strong adhesive force can be obtained between the sheet (A layer + B layer + C layer) and E (metal plate). Furthermore, in order to develop high specularity, a conventional soft PVC lamination temperature of about 200 to 230 ° C. is required. In order to express the adhesive force with E (metal plate), it is sufficient that the elastic modulus in the vicinity of the metal plate side of at least the A layer (colored polyester resin layer) is reduced by heating, In order to exhibit high specularity, the elastic modulus needs to be lowered also on the surface of the C layer (transparent stretched polyester resin layer) side of the A layer (colored polyester resin layer) during lamination.
[0054]
Furthermore, the metal plate surface temperature at the time of lamination can be changed depending on equipment conditions such as line speed and cooling conditions after lamination.
[0055]
The resin-coated metal plate laminated by the laminating roll is continuously introduced into the cooling step. The cooling process may be natural air cooling or forced air cooling by securing a long distance, but when considering the production rate, a water cooling method is generally used.
[0056]
【Example】
In order to describe the present invention more specifically and in detail, the following examples are given, but the present invention is not limited to these examples. In addition, the measurement standard of the physical property of the resin coating metal plate shown to the Example and the comparative example and the test method are as follows.
[0057]
(1) Glass transition temperature (Tg)
Using a differential scanning calorimeter DSC-7 manufactured by PerkinElmer, a 10 mg sample was measured and measured at a heating rate of 10 ° C./min according to JIS-K7121 “Method for measuring plastic transition temperature—how to determine glass transition temperature”. It was.
[0058]
(2) Storage elastic modulus (E ')
Using a viscoelasticity spectrometer manufactured by Iwamoto Seisakusho, the temperature dispersion of dynamic viscoelasticity was measured by a tensile method, a heating rate of 1 ° C./min, and a frequency of 1 Hz, and a real term was determined as a storage elastic modulus (E ′). After producing a laminated integrated sheet (A + B + C), the C layer (transparent polyester resin layer) was cut off and measured. Regarding the storage elastic modulus at 150 ° C., the elastic modulus may be too low to be measured, and clearly 1 × 10 at a temperature of 150 ° C. or lower. 7 1 x 10 if (Pa) is interrupted 7 (Pa) Shown below.
[0059]
(3) Sharpness and gloss value (Gd value)
Using the <PGD> portable sharpness gloss meter PGD-IV developed by the Japan Color Research Institute, the specular reflectivity of each resin-coated metal plate of Examples and Comparative Examples was measured by the measurement method prescribed by the same corporation. It was used as a criterion for high specularity. The measurement was performed at five locations in the same sample, and the average value was defined as a sharpness value (Gd value). The case where the Gd value was 0.9 or more was expressed as (◯), the case where it was 0.8 or more and less than 0.9 (Δ), and the case where it was less than 0.8 (×).
[0060]
(4) Boiling water resistance test
A resin-coated metal plate of 60 mm × 60 mm is immersed in boiling water for 3 hours, and the surface state of the resin sheet is visually judged. (○) indicates that there is no change at all, (○) indicates that the surface is slightly rough ( (Triangle | delta) and the thing which deformation | transformation of the remarkable swelling etc. produced in the resin layer was displayed as (x).
[0061]
(5) Moist heat resistance test
A 60 mm × 60 mm resin-coated metal plate was left in a constant temperature and humidity chamber of 60 ° C. × 98% RH for one month and then taken out, and the appearance change was visually observed. Those that did not change at all (◯), those that had a slight decrease in specularity due to deterioration (cracks, etc.) of the A layer (colored polyester resin layer) (Δ), and the specularity was also significantly reduced, or The case where the resin layer deformed significantly, such as blistering, was designated as (x).
[0062]
(6) Workability
An impact adhesion bending test is performed on the resin-coated metal plate, and the surface state of the decorative sheet of the bent portion is visually determined. (○) indicates that there is almost no change, (△) indicates that there is a slight crack (△), What occurred was displayed as (x). The impact adhesion bending test was performed as follows. Samples of 50 mm × 150 mm were prepared from the length direction and width direction of the coated metal plate, kept at 23 ° C. for 1 hour or longer, and then bent to 180 ° (inner bending radius 2 mm) using a bending tester. A cylindrical weight having a diameter of 75 mm and a mass of 5 kg was dropped from a height of 50 cm.
[0063]
<A> Production of laminated film
[0064]
[Table 1]
[0065]
For example, 1.00E + 09 means 1.00x10 to the 9th power
[0066]
Using a biaxial kneading extruder with the resin composition shown in Table 1 above, the resin composition of the A layer (colored polyester resin layer) and the pigment component were pre-kneaded, and pellets were produced with a pelletizer. Next, the pellets were put into an extruder equipped with a T die, and an A layer (colored polyester resin sheet) having a thickness of 80 μm was formed by a casting method. As an extruder equipped with a T-die, a double vent type same-direction twin screw extruder (hereinafter referred to as “forming machine A”) having a diameter of 105 mm and L / D = 31, and a diameter of 30 mm and L / D = 25. Two types of single-screw extruders (hereinafter referred to as “molding machine B”) without vents and full flight screws were used, and the types of molding machines used in the examples and comparative examples are shown in Table 1. . The total amount of pigment added is 24 parts by weight of titanium white and titanium yellow (the total amount of resin components is 100 parts by weight), and is the same in all examples and comparative examples.
[0067]
Next, partial printing of an abstract pattern was performed on one side of a transparent biaxially stretched polyethylene terephthalate resin film (Mitsubishi Chemical Polyester, C layer (transparent stretched polyester resin layer)) having a thickness of 25 μm by a gravure coating method (B Layer (printing ink layer) application). A cyanate curable polyester adhesive (providing layer D (adhesive layer)) was applied to the printed surface, and preliminary drying was performed to volatilize the solvent. After that, it was superposed on the A layer (colored polyester resin layer) and integrated by pressure by passing between a pair of rolls heated to a surface temperature of 60 ° C. Subsequently, it was set as the lamination sheet used for this invention by leaving still in a 40 degreeC curing room for 24 hours. The type of biaxially stretched polyethylene terephthalate resin film, the type of printing ink and cyanate curable polyester adhesive, the application conditions, etc. are the same in all examples and comparative examples.
[0068]
Specifically, the resin compositions shown in Table 1 were as follows.
[0069]
PBT: NOVADURAN 5020S Tg = 41.7 ° C (Mitsubishi Engineering Plastics)
[0070]
co-PET: BK-2180 Tg = 68.5 ° C. (Mitsubishi Chemical Polyester) Copolymerized PET in which 7% of the acid component is isophthalic acid
[0071]
PETG: Easter 6763 Tg = 70.2 ° C. (Eastman Chemical Co.)
[0072]
PCTG: PCTG 5445 Tg = 82.5 ° C. (manufactured by Eastman Chemical Co.)
[0073]
PC: Novalex 7027 Tg = 145 ° C (Mitsubishi Engineering Plastics)
[0074]
<B> Fabrication of resin-coated metal sheet
Next, a polyester adhesive generally used for a polyvinyl chloride coated metal plate is applied to the metal surface so that the adhesive film thickness after drying is about 2 to 4 μm (F layer (adhesive Layer)), and then drying and heating the coated surface with a hot air heating furnace and an infrared heater, setting the surface temperature of the galvanized steel sheet (thickness 0.45 mm) immediately before lamination to 230 ° C., and immediately setting the roll laminator Using the polyester-based resin sheet, water-cooled cooling was performed by water injection in the subsequent process to prepare the resin-coated steel sheets of Examples and Comparative Examples of the present invention, and the above-described items were evaluated. The type of adhesive and the application conditions are the same in all examples and comparative examples.
[0075]
[Table 2]
[0076]
Table 2 shows the following.
Comparative Example 3 is a case where a PBT resin having a high crystallization speed among crystalline polyester resins is used for the A layer (colored polyester resin layer), and is crystallized at the time of film formation and has a storage elastic modulus at 150 ° C. Since it is higher than the range of the present invention, the specular reflectivity is not obtained. On the other hand, Comparative Example 4 is a crystalline polyester resin, but is an isophthalic acid copolymerized PET resin having a slow crystallization rate, which is not crystallized at the time of film formation and can obtain good specular reflectivity. Although it is made, the crystallinity is low even after lamination, and Tg is lower than 100 ° C., so the boiling water resistance is poor. In Comparative Example 4, since crystallization occurred during the measurement of dynamic viscoelasticity, the storage elastic modulus at 150 ° C. is a reference value.
[0077]
In Comparative Example 5, only the polycarbonate resin was used for the A layer (colored polyester resin layer), and the specular reflectivity was not obtained because the storage elastic modulus at 150 ° C. was higher than the range of the present invention. At the same time, a remarkable crack is generated in the heat and humidity resistance test.
[0078]
In Comparative Example 6 and Comparative Example 9 in which the weight ratio of the polycarbonate resin is 50% or more, which is a blend composition of a polycarbonate resin and an amorphous polyester resin having a Tg of 50 ° C. or more and 100 ° C. or less. Although the specular reflectivity was better than in Example 5, the heat and humidity resistance was still poor.
[0079]
In Comparative Example 1 and Comparative Example 2 in which only an amorphous polyester resin having a Tg of 50 ° C. or more and 100 ° C. or less was used for the A layer (colored polyester-based resin layer), although the specular reflectivity was good, the boiling water resistance Is bad. Comparative Examples 7 and 8 having a blend composition of these and a polycarbonate resin of 50% by weight or less were able to obtain good specular reflection and good heat-and-moisture resistance, but the storage elastic modulus at 100 ° C. was within the range of the present invention. It is low and does not satisfy boiling water resistance.
[0080]
In Comparative Example 10 using the molding machine B, kneading is insufficient, the storage elastic modulus at 100 ° C. is lower than the range of the present invention, and the boiling water resistance is not satisfied.
[0081]
On the other hand, in Examples 1-7, the storage elastic modulus in 100 degreeC and 150 degreeC satisfy | fills the range of this invention, and can have satisfy | filled favorable specular reflectivity and boiling-water resistance, Furthermore, When the weight ratio of the polycarbonate resin in the blend composition is less than 50%, good results are obtained with no cracks generated even in the heat and humidity resistance test. Example 5 has the same composition as Comparative Example 10, but the preferred storage elastic modulus of the present invention can be obtained by optimizing the kneading and film forming equipment. In Examples 2 and 3, PCTG is used as the non-crystalline polyester resin, and the compatibility with the polycarbonate resin is better than that of PETG. Therefore, the preferred storage elastic modulus of the present invention can be obtained without depending on molding conditions. Yes.
[0082]
【The invention's effect】
The resin-coated metal sheet of the present invention has a storage modulus of the A layer (colored polyester-based resin layer) within a specific range, so that the resin-coated metal plate has high lamination conditions that have been conventionally used for the lamination of vinyl chloride-based resin films. By obtaining mirror surface properties, existing facilities can be used effectively, and printing ink and adhesives can be used from vinyl chloride, which is advantageous for product costs.
[0083]
In addition, it is excellent in boiling water resistance that cannot be satisfied when only a generally available non-crystalline polyester resin is used, and does not cause a problem in moisture and heat resistance, which is a problem when using only a polycarbonate resin. . By having these characteristics, it can be suitably used for interior building material applications including bus unit wall materials.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a basic configuration of a printed design sheet of the present invention.
[Explanation of symbols]
A A layer
B B layer
C layer
D D layer
E Metal plate
F F layer
Claims (7)
A層は樹脂成分が非結晶性のポリエステル系樹脂を主体として成り、周波数1Hzでの引張り法による動的粘弾性の貯蔵弾性率(E’)が100℃で1×108(Pa)以上であり、且つ、150℃で1×107(Pa)以下であり、
前記非結晶性のポリエステル系樹脂が、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上で100℃以下の非結晶性ポリエステル系樹脂50重量%以上と、ビスフェノールA型ポリカーボネート系樹脂50重量%未満のブレンド組成より成り、
前記C層(透明延伸ポリエステル系樹脂層)が、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムであることを特徴とする印刷意匠シート。In a printed design sheet formed by laminating and integrating a colored polyester resin layer (A layer), a printing ink layer (B layer), and a transparent stretched polyester resin layer (C layer) in this order,
The A layer is mainly composed of an amorphous polyester resin as a resin component, and the storage elastic modulus (E ′) of dynamic viscoelasticity by a tension method at a frequency of 1 Hz is 1 × 10 8 (Pa) or more at 100 ° C. And 1 × 10 7 (Pa) or less at 150 ° C.
The non-crystalline polyester resin is a blend composition having a glass transition temperature (Tg) of 50 ° C. or more and 100 ° C. or less of an amorphous polyester resin of 50% by weight or more and a bisphenol A type polycarbonate resin of less than 50% by weight. Ri more growth,
The printed design sheet, wherein the C layer (transparent stretched polyester resin layer) is a biaxially stretched polyethylene terephthalate resin film .
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