JP4155605B2 - Nmrプローブ用サドル形多重巻きrfコイル - Google Patents

Nmrプローブ用サドル形多重巻きrfコイル Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、核磁気共鳴(NMR)プローブに使用するコイルに関し、特に、高い無線周波数(RF)及び機械的な対称性を与える奇数巻きのサドル形多重巻きRFコイルに関する。
発明の背景
NMR分光測定では、NMRプローブが、一様な分極磁場に配置したサンプルを保持する。コイルが、このプローブ内のサンプル付近に配置され、このサンプルに関して励起RF磁場を印加する。これにより得られたサンプルの共鳴信号が、コイルに拾われ、受信回路へ送られ、受信回路出力信号を生成する。コンピュータがこの信号をフーリエ変換し、NMRスペクトルが得られる。
RFコイルとサンプルとの間の結合度は、NMRプローブを使用するNMRスペクトロメータの感度を決定する。この結合は、コイル巻きの形状と構造に支配される。NMR分光計は、典型的に、図1に示すように、円筒形に配列したサドル形コイルをもつ超伝導磁石を使用する。このような構造では、コイルの二つの螺旋巻き部1、2が、円筒形のZ軸に関して対称に配列され、半径Rの円筒形の曲面を形成する。サンプルを保持するためのサンプル管(図示せず)が、コイルの二つの螺旋巻き部1、2によって形成される円筒形の内部に配列される。コイルの巻き部1は、Z軸に平行に伸長する一組の直線部分1A、及び各々がZ軸に関して垂直な平面内にある一組の弓形部分1B、から構成される。同様に、コイルの巻き部2は、一組の直線部分2A、及び一組の弓形部分2B、から構成される。これら直線部分1A、2Aの組は、Z軸に関して垂直なXY平面と平行な図2の平面図に示すように、Z軸を含むYZ平面に関して対称に半径Rの円周上に配列される。コイルの二つの螺旋巻き部1、2は、Y軸に関して垂直なX軸とZ軸とを含むXZ平面にRF磁場を形成する。図3は、電気伝導性シートから構造を打ち抜き加工したコイルを示す。
図1及び2に示す対称構造では、コイルの巻数が偶数(2(図3)、4(図4)、6、・・・)に限定される。共鳴周波数はNMRプローブコイルのインダクタンスの関数である。所望の共鳴周波数を達成するには、2巻きコイルでは不十分であり、4巻きコイルでは高すぎる、といった望ましくない問題が生じる。このような問題を解決する、非対称奇数巻きプローブコイルが、Ikedaの米国特許第4,743,852号に紹介されている。
プローブ用の非対称RFコイルの例を図5〜7に示す。このコイルは、円筒形のサンプル領域を囲って3巻きしたものであり、円筒形のZ軸に関して垂直な方向にRF磁場を発生させる。このコイルは、Z軸に関して平行に伸長する複数の非磁性で電気伝導性の直線部分、及びプローブコイルを形成するためにこれら直線部分に直列に接続した非磁性で電気伝導性の弓形部分、から構成される。直線部分の組数は、2n+1(n≧1の整数)(つまり、3(図7)、5(図8)、7、9、・・・)である。
NMRオブザーバ・コイル又はデカップラ・コイルのような対称偶数巻き(つまり、2、4、6、・・・)RFコイルが好適である。これは、対称のものは、RF均等性を向上し且つ静磁場の変形を最小化するからである。インダクタンスは、概ね巻数の二乗で変化する。与えられた偶数巻きコイルのサイズに利用可能なインダクタンス値は非常に限定され且つ偶数巻きコイルの一つの巻き部から次の巻き部へのステップサイズが変わるため、所望の共鳴周波数を達成することが困難である。他方、非対称奇数巻きRFコイルは、RF電流及び材料が非対称に分布するため、高分解能のNMR応用には望ましくない。非対称コイルの静磁場の変形の修正は、対称コイルよりも非常に多くの時間を費やす。また、非対称コイルの非対称RF電流経路は、分極磁場のRF均等性を低下させる。
ここに説明するRFコイルの利用は、NMR応用の主な応用(例えば、サンプルの化学的分析)、又は、サンプルにわたる共鳴周波数の空間的な分布、のいずれかに利益があることが理解される。
発明の概要
したがって、偶数巻きRFコイルにみられるような実質的に同等の材料でRF対称性がある奇数巻きRFコイルの必要がある。
本発明の奇数巻きRFコイルは、電流の流れ及び材料分布の対称性を達成するために、連続端部リングを形成する分岐した最外側の弓形部分の電流経路を有する点に特徴がある。
本発明の一つの態様に従ったNMRプローブコイルは、軸に関して略平行に伸長する非磁性で電気伝導性の複数の略直線部分、非磁性で電気伝導性の複数の弓形部分、及び非磁性で電気伝導性の一組のセグメント、から構成される。略直線部分は(2n+1)組(n≧1の整数)ある。弓形部分も(2n+1)組ある。(2n+1)組のうちの(n)組が第一のグループの略直線部分を形成し、(2n+1)組のうちの(n+1)組が第二のグループの略直線部分を形成する。この第二のグループにある(n)組の略直線部分が、(n)組の第一のグループの略直線部分と略対称に配列される。弓形部分は、略直線部分と交互に直列に接続される。(n)組の弓形部分が第一のグループの略直線部分に対応する第一のセットの弓形部分を形成する。(n+1)組の弓形部分が第二のグループの略直線部分に対応する第二のセットの弓形部分を形成する。ここで、この(n+1)組のうちの(n)組が上記の第一のセットの(n)組と略対称に配列される。この(n+1)組のうちの残りの一組は弓形部分の最外側の組である。一組のセグメントのうちの第一のセグメントは、最外側の弓形部分のうちの一方のものと二つの端部で接続して第一の閉リングを形成する。第二のセグメントは、最外側の弓形部分のうちの他方のものと二つの端部で接続して第二の閉リングを形成する。
本発明の他の態様は、非磁性で電気伝導性の(n)組(n≧1の整数)の第一のグループの直線部分、非磁性で電気伝導性の(n+1)組の第二のグループの直線部分、非磁性で電気伝導性の(2n)の第一のセットの曲線部分、非磁性で電気伝導性の(2n+2)の第二のセットの曲線部分、及び非磁性で電気伝導性の第一及び第二のセグメント、から構成されるNMR分光測定用のRFコイルである。第一のグループの直線部分は、軸に関して略平行に伸長し、この軸を含む分割平面の第一の側に配列される。第二のグループの直線部分は、上記の軸に関して略平行に伸長し、上記の第一の側と反対側の上記の分割平面の第二の側に配列される。第二のグループにある(n+1)組のうちの(n)組は、第一のグループの(n)組に関して略対称である。この(n+1)組のうちの残りの一組は、第二のグループの(n)組の最外側に配列される。(2n)の第一のセットの曲線部分は、上記の分割平面の第一の側に配列される。この(2n)の曲線部分の各々は、第一のグループにある(n)組の直線部分の組の間を交互に接続し、第一の連続経路を形成する。この第一の連続経路は、第二のグループにある最外側の直線部分のうちの一方のものに接続される端部を有する一方の外側の曲線部分を含む。(2n+2)の第二のセットの曲線部分は、上記の分割平面の第二の側に配列される。この(2n+2)の曲線部分の各々は、第二のグループにある直線部分の(n+1)組を交互に接続し、第一のセットにある外側の曲線部分を通じて上記の第一の連続経路と直列に接続される第二の連続経路を形成する。(2n+2)の曲線部分は、2つの最外側の曲線部分を含み、これら最外側の曲線部分のうちの一方のものが最外側の直線部分のうちの一方のものに接続され、これら最外側の曲線部分のうちの他方のものが第二のグループにある最外側の直線部分の両方に接続される。第一及び第二のセグメントは、上記の分割平面の第一の側に配列される。第一のセグメントは、最外側の曲線部分のうちの一方のものに接続され、第一の閉ループを形成する。第二のセグメントは、最外側の曲線部分のうちの他方のものに接続され、第二の閉ループを形成する。
本発明のその他の態様は、略円筒形のサンプル領域の曲面を囲うNMRプローブコイルである。このNMRプローブコイルは、非磁性で電気伝導性の複数の直線部分、非磁性で電気伝導性の複数の弓形部分、及び非磁性で電気伝導性の一組の弓形セグメント、から構成される。直線部分は、上記の略円筒形のサンプル領域のZ軸に関して略平行に伸長する。これら直線部分は、(2n+1)組(n≧1の整数)、配列される。直線部分は、二つのグループの組に分けられ、このようにグループ分けされた直線部分は、上記の略円筒形のサンプル領域の曲面上に実質的に相互に等間隔に配列される。二つのグループの直線部分は、Z軸に関して略対称である。弓形部分は、直線部分と直列に接続され、Z軸に関して垂直なX軸の方向にRF磁場を発生させる。直線部分の各組は、一つの弓形部分によって連結される。一方の直線部分の各組は、X軸及びY軸を含むXZ平面の第一の側に配列され、他方の直線部分の各組は、上記の第一の側と反対側のXZ平面の第二の側に配列される。一組の直線部分は、X軸及びZ軸に関して垂直なY軸と交差する。弓形部分はXZ平面に関して実質的に対称である。弓形セグメントの組は、一方の弓形部分と二つの端部で接続する第一の弓形セグメント、及び他方の弓形部分と二つの端部で接続する第二の弓形セグメント、を含み、弓形部分と弓形セグメントとが、Y軸及びZ軸を含むYZ平面に関して実質的に対称となる。
【図面の簡単な説明】
本発明の好適実施例を詳細に説明する。この実施例は、図示のみを目的とする以下の添付図面に示す新規且つ進歩性のある本発明のRFコイルを図説する。添付図面中、同様の構成部品については同様の符号にて示す。
図1は、サドル形2巻きコイルを示す。
図2は、図1のサドル形コイルの平面図である。
図3は、打ち抜き加工したサドル形2巻きコイルを示す側面図である。
図4は、打ち抜き加工したサドル形4巻きコイルを示す側面図である。
図5は、打ち抜き加工したサドル形3巻きコイルを示す側面図である。
図6は、図5のサドル形コイルの平面図である。
図7は、打ち抜き加工したサドル形3巻きコイルを示す側面図である。
図8は、打ち抜き加工したサドル形5巻きコイルを示す側面図である。
図9は、打ち抜き加工した本発明の対称サドル形3巻きコイルを示す側面図である。
図10は、Z軸に関して円筒形に形成した図9のサドル形コイルの平面図である。
図11は、打ち抜き加工した本発明の対称サドル形5巻きコイルを示す側面図である。
発明の詳細な説明
図9及び10に示す対称サドル形3巻きRFコイル10は、図9に示すように構造を打ち抜き加工し、図1及び5に示すような略円筒形に形成することによって、形成することができる。コイル10は、円筒形のZ軸に関して略平行に伸長する略直線部分L1〜L6、及び連続電流経路を形成するために直線部分L1〜L6に直列に接続した弓形又は曲線部分R1〜R6、を含む。コイル10を形成するために、二つの付加的な弓形部分又はセグメントR7、R8が含まれる。上部連続端部リング16を形成するために、弓形部分R7が上部最外側の弓形部分R2と接続される。また、底部連続端部リング18を形成するために、弓形部分R8が底部最外側の弓形部分R6と接続される。直線部分L2、L5は、Y軸と交差することが望ましく、また、直線部分L3、L6は、YZ平面の一方の側に配列され、直線部分L1、L4は、YZ平面の他方の側に配列される。弓形部分R1、R4は、YZ平面に関して、弓形部分R3、R5と略対称であることが望ましい。弓形部分R2、R6も、YZ平面に関して、弓形部分又はセグメントR7、R8と略対称であることが望ましい。弓形部分R1〜R8は、XZ軸に関して略対称であることが望ましい。
円筒形の半径はRである。直線部分L2(180°)と直線部分L6(360°)とを接続する弓形部分R2の長さはRである。直線部分L2(0°)と直線部分L6(180°)とを接続する弓形部分R7の長さもRである。直線部分L1と直線部分L2との間及び直線部分L2と直線部分L3との間は、直線部分L5と直線部分L6との間及び直線部分L4と直線部分L6との間と同様、それぞれ、等しい距離dだけ間隔があけられることが望ましい。弓形部分R4の長さは、R−dである。直線部分L1〜L6及び弓形部分R1〜R8の全ては、実質的に同一の断面サイズ(例えば、実質的に同一の円形断面半径、又は実質的に同一のシート断面厚さ)を有することが望ましい。これら部分で円筒形を形成すると、直線部分L1〜L6は、図10に示すように、円筒形のZ軸の周囲に配列される。図9及び10に示すように、直線部分L1〜L6は、Z軸に関して略対称に配列されることが望ましく、Z軸に関して完全に対称となることがより望ましい。直線部分L1〜L6及び弓形部分R1〜R8は、望ましくは真空排気によって、中空円筒形のボビンに支持される。他の実施例では、直線部分L1〜L6及び弓形部分R1〜R8は、可撓性があり且つ折曲げ可能の絶縁基板にプリント回路を支持させることにより形成される。その他の実施例では、直線部分L1〜L6及び弓形部分R1〜R8は、十分な機械的強度を有する自己支持型である。
図9のコイル10は、特定の直線及び弓形部分をグループ化することによって形成した奇数巻きコイルである。第一の巻き部は、R5、L5、R3及びL3を直列に接続して形成される。第二の巻き部は、R4、L4、R1及びL1を直列に接続して形成される。第三の巻き部は、直線部分L6から分岐した一組の最外側ループを有する。第一のループは、R6、L6、R2及びL2を含み、第二のループは、R8、L6、R7及びL2を含む。図5〜7の非対称3巻きコイルと同様、3組の直線部分がある。第一の組(L1、L4)が第一のグループを形成し、第二及び第三の組(L3、L5;L2、L6)が第二のグループを形成する。第二の組(L3、L5)は、最外側の第三の組(L2、L6)に関して第一の組(L1、L4)と略対称である。また、3組の弓形部分があり、その第一のセットは、第一のグループの第一の組(L1、L4)に対応する第一の組(R1、R4)から形成され、第二のセットは、それぞれ第二及び第三のグループの第三の組(L3、L5;L2、L6)に対応する第2の組(R3、R5)及び第三の組(R2、R6)から形成される。第二の組(R3、R5)は第一の組(R1、R4)と略対称であり、第三の組(R2、R6)は最外側の組である。非対称3巻きコイルと異なって、図1〜4に示す対称偶数巻きコイルと同様、コイル10には機械的又は材料的な対称性があり、以下で説明するように電流についてのRF対称性もある。
このコイル10は、一組のループを形成するように上部及び底部連続端部リング16、18を形成する直線部分L6に接続した弓形部分又はセグメントR7、R8を含む点で、図5〜7の3巻きコイルと異なる。矢印で図示するように、直線部分L3の電流は、弓形部分R6、R8を通じて流れる電流に分流し、直線部分L6を通じて合流する。この電流は、弓形部分R2、R7を通じて流れる電流に直線部分L6から再び分流し、直線部分L2で再び合流する。電流の分流により、第一及び第二のループが組み合って第三の巻き部が形成され、図1〜4の偶数巻きコイルのものと同様に、コイル10の電流の流れが対称となる。この結果、RF磁場が、サンプルを配置する円筒形の領域の中心を囲んでX軸の方向に発生する。この磁場は、図5〜7の非対称の3巻きコイルにより発生されるRF磁場とほぼ同一の大きさである。図9及び10のコイル10のRF対称性により、コイル10に発生されるRF磁場は、図5〜7の非対称の3巻きコイルよりも優れたRF均等性及びラインシェープ性能を有する。本発明のコイル10は、偶数巻きコイルと同様のNMR性能を発揮するだけでなく、高分解能のNMR応用に適したものである。
本発明は、図11に示す5組の直線部分を有する対称5巻きコイルのように、他の奇数巻きコイルに拡張できる。3巻きコイルと同様、対称5巻きコイル20は、上部及び底部連続端部リング26、28を有するループの組(R10、L10、R9、L2;R12、L10、R11、L2)を形成するように直線部分L2と直線部分L10との間の弓形部分R9、R10にそれぞれ接続した弓形部分又はセグメントR11、R12を含む点で図8に示す非対称5巻きコイルと異なる。矢印で図示するように、直線部分L3の電流は、弓形部分R10、R12を通じて流れる電流に分流し、これら分流した電流は、直線部分L10を通じて合流する。この電流は、弓形部分R9、R11を通じて流れる電流に直線部分L10から再び分流し、これら分流した電流は、直線部分L2で合流する。電流の分流により、ループの組が組み合って第五の巻き部を形成し、コイル20が、図1〜4の偶数巻きコイルのものと同一レベルの機械的及びRF対称性を備える。
連続端部リングの最外側の巻き部の電流を分流させる、という上記の原理を他の対称奇数巻きコイル(9、11、・・・)に応用する。このような実施例では、直線部分の組数は(2n+1)(n≧1の整数)である。弓形部分の組数は(2n+2)であり、そのうちの(2n+1)組が、(2n+1)の直線部分と直列に接続し、残りの組の一方の弓形部分が、二つある最外側の弓形部分のうちの一方のものに接続して第一の連続リングを形成し、上記の残りの組の他方の弓形部分が、他方の最外側の弓形部分に接続して第二の連続リングを形成する。したがって、本発明のコイルインダクタンスは、偶数巻きコイル間のギャップをブリッジし、作動範囲にわたって共鳴回路の最適化を容易に向上する。
上説した装置配列及びその方法が本発明の原理を応用して単に図説したものであり、多数の他の実施物及び分極物が、請求の範囲に定義する本発明の精神及び範囲を逸脱せずになされ得ることが理解できる。

Claims (20)

  1. nを1以上の整数として、(2n+1)個の巻き部を備えたコイルを有するNMRプローブであって、
    各巻き部は、軸に関して略平行に伸長する非磁性で電気伝導性の一組の略直線部分であって、前記コイルのn個の巻き部が、第一のグループの(n)組の略直線部分を形成し、前記コイルの(n+1)個の巻き部が、前記(n)組の前記第一のグループと略対称に配列される(n)組の略直線部分を含む第二のグループの(n+1)組の略直線部分を形成する、ところの略直線部分を有しており
    各巻き部は、前記略直線部分と直列に交互に接続されて連続的な第一の電流経路を形成する非磁性で電気伝導性のの弓形部分であって、前記弓形部分の(n)組が、前記第一のグループの略直線部分に対応する第一のセットの弓形部分を形成し、前記弓形部分の(n+1)組が、前記第二のグループに対応する第二のセットの弓形部分を形成し、前記弓形部分の(n+1)組のうちの(n)組が、前記第一のセットの前記(n)組と略対称に配列されて連続的な電流経路を形成し、残りの一組が、最外側の弓形部分の組である、ところの弓形部分を有しており、
    前記コイルが、非磁性で電気伝導性の一組のセグメントであって、前記一組のセグメントのうちの第一のセグメントが、前記最外側の弓形部分のうちの一方のものに二つの端部で接続されて第一の閉リングを形成し、前記一組のセグメントのうちの第二のセグメントが、前記最外側の弓形部分のうちの他方のものに二つの端部で接続されて第二の閉リングを形成する、ところのセグメント、を含む、
    ところのNMRプローブ。
  2. 前記第一のグループの略直線部分及び前記第一のセットの弓形部分が、前記軸を含む対称平面の第一の側に配列され、前記第二のグループの略直線部分の前記(n)組及び前記第二のセットの弓形部分が、前記第一の側と反対側の前記対称平面の第二の側に配列される、請求項1のNMRプローブ。
  3. 前記第一及び第二のセグメントが、前記対称平面の前記第一の側に配列される、請求項2のNMRプローブ。
  4. 非磁性で電気伝導性の前記略直線部分の断面積が、一定であるとともに、それらの長手方向に沿って一様である、請求項1のNMRプローブ。
  5. 前記略直線部分が、略円形断面を有する、請求項1のNMRプローブ。
  6. 前記第一のグループの略直線部分の一方の半分が、相互に略等間隔の第一の距離だけ間隔をあけられ、前記第一のグループの略直線部分の他方の半分が、相互に略等間隔の第二の距離だけ間隔をあけられ、前記第二のグループの略直線部分の一方の半分が、相互に略等間隔の第三の距離だけ間隔をあけられ、前記第二のグループの略直線部分の他方の半分が、相互に略等間隔の第四の距離だけ間隔をあけられる、請求項1のNMRプローブ。
  7. 前記第一、第二、第三及び第四の距離が実質的に同一である、請求項6のNMRプローブ。
  8. 前記弓形部分及び前記第一及び第二のセグメントが、同じ断面積を有し、かつ、それらの長手方向に沿って様である、請求項1のNMRプローブ。
  9. 前記略直線部分及び弓形部分が、同じ断面積を有する、請求項1のNMRプローブ。
  10. 前記略直線部分、前記弓形部分及び第一及び第二のセグメントが、略円筒形のサンプル領域の曲面上に巻かれる、請求項1のNMRプローブ。
  11. RFコイルを有するNMRプローブであって、
    前記コイルが、
    軸に関して略平行に伸長し且つ前記軸を含む分割平面の第一の側に配列される非磁性で電気伝導性の(n)組の第一のグループの直線部分であって、nが1以上の整数である、ところの第一のグループの直線部分、
    前記軸に関して略平行に伸長する非磁性で電気伝導性の(n+1)組の第二のグループの直線部分であって、前記(n+1)組のうちの(n)組が、前記第一の側と反対側の前記分割平面の第二の側に配列され且つ前記第一のグループの前記(n)組と略対称に配列され、前記(n+1)のうちの残りの一組が、前記第二のグループの前記(n)組の最外側に配列される、ところの第二のグループの直線部分、
    前記分割平面の前記第一の側に配列され非磁性で電気伝導性の(2n)の第一のセットの曲線部分であって、前記(2n)の曲線部分の各々が、前記第一のグループにある前記(n)組の直線部分の組の間を交互に接続して、前記第二のグループにある前記最外側の直線部分の一方に接続される端部を有する一方の外側の曲線部分を含む第一の連続経路を形成する、ところの第一のセットの曲線部分、
    前記分割平面の前記第二の側に配列され非磁性で電気伝導性の(2n+2)の第二のセットの曲線部分であって、前記(2n+2)の曲線部分の各々が、前記第二のグループにある前記(n+1)組の直線部分のの間を交互に接続して、前記第一のセットの前記外側の曲線部分を通じて前記第一の連続経路と直列に接続される第二の連続経路を形成し、前記(2n+2)の曲線部分が、2つの最外側の曲線部分を含み、前記最外側の曲線部分のうちの一方のものが、前記最外側の直線部分のうちの一方のものに接続され、前記最外側の曲線部分のうちの他方のものが、前記第二のグループにある前記最外側の直線部分の両方に接続される、ところの第二のセットの曲線部分、及び
    前記分割平面の前記第一の側に配列される非磁性で電気伝導性の第一及び第二のセグメントであって、前記第一のセグメントが、前記最外側の曲線部分のうちの一方のものと接続して第一の閉ループを形成し、前記第二のセグメントが、前記最外側の曲線部分のうちの他方のものと接続して第二の閉ループを形成する、ところの第一及び第二のセグメント、
    を含む、
    ところのNMRプローブ。
  12. 前記直線部分、曲線部分及び第一及び第二のセグメントが、略円筒形のサンプル領域の曲面を囲う、請求項11のNMRプローブ。
  13. 前記第一のグループの直線部分の第一の半分が、相互に略等間隔の第一の距離だけ間隔をあけられ、前記第一のグループの他方の半分が、相互に略等間隔の第二の距離だけ間隔をあけられ、前記第二のグループの直線部分の第一の半分が、相互に略等間隔の第三の距離だけ間隔をあけられ、前記第二のグループの他方の半分が、相互に略等間隔の第四の距離だけ間隔をあけられる、請求項11のNMRプローブ。
  14. 前記第一の距離、第二の距離、第三の距離及び第四の距離が、実質的に等しい、請求項13のNMRプローブ。
  15. 前記直線部分が、実質的に一様の円形断面を有する導体である、請求項11のNMRプローブ。
  16. 略円筒形のサンプル領域の曲面を囲うコイルを含むNMRプローブであって、
    当該NMRプローブの前記コイルが、
    前記略円筒形のサンプル領域のZ軸に関して略平行に伸長し且つ(2n+1)組配列される非磁性で電気伝導性の複数の直線部分であって、nが1以上の整数であり、前記直線部分が二つのグループに分けられ、前記二つのグループに分けた前記組の各々の前記直線部分が、前記略円筒形のサンプル領域の前記曲面上に相互に実質的に等しい間隔だけあけられ、前記二つのグループの直線部分が前記Z軸に関して実質的に対称である、ところの直線部分、
    前記Z軸に関して垂直のX軸の方向にRF磁場を発生させるように前記直線部分と直列に接続される非磁性で電気伝導性の複数の弓形部分であって、前記直線部分の前記組の各々が、一つの前記弓形部分によって連結され、前記直線部分の組の各々の一方が、前記X軸及びZ軸を含むXZ平面の第一の側に配列され、前記直線部分の組の各々の他方が、前記第一の側と反対側の前記XZ平面の第二の側に配列され、前記直線部分の組の各々のうちの一つが前記X軸及びZ軸に関して垂直なY軸と交差し、前記弓形部分が、前記XZ平面に関して実質的に対称である、ところの弓形部分、及び
    第一及び第二の弓形セグメントを含む非磁性で電気伝導性の一組の弓形セグメントであって、前記第一の弓形セグメントが、前記弓形部分のうちの一つと二つの端部で接続され、前記第二の弓形セグメントが、前記弓形部分の別の一つと二つの端部で接続されて、前記Y軸及びZ軸を含むYZ平面に関する前記弓形部分及び前記弓形セグメントの実質的な対称性が達成される、ところの弓形セグメント、
    を含む、
    ところのNMRプローブ。
  17. 前記弓形部分が、前記YZ平面の第一の側に実質的に配列される(n)組、及び前記第一の側と反対側の前記YZ平面の第二の側側に実質的に配列される(n+1)組、を含む、前記一組の弓形セグメントが、前記第一の側に実質的に配列され且つ前記第二の側の前記弓形部分の前記(n+1)組の従属的な組と接続する、請求項16のNMRプローブ。
  18. 前記一組の弓形セグメントが、前記第一の側で前記(n)組の弓形部分の最外側に配列され、前記弓形部分の前記従属的な組が、前記第二の側で前記(n)組の弓形部分の最外側に配列される、請求項17のNMRプローブ。
  19. 前記第一の側にある前記(n)組の弓形部分が、二つのセットに分けられ、前記二つのセットに分けた前記組の各々の前記弓形部分が、前記略円筒形のサンプル領域の前記曲面上に相互に実質的に等しい間隔だけあけられ、前記第二の側にある前記(n+1)組の弓形部分が、二つの分割部分に分けられ、前記二つの分割部分に分けた前記組の各々の前記弓形部分が、前記略円筒形のサンプル領域の前記曲面上に相互に実質的に等しい間隔だけあけられる、請求項17のNMRプローブ。
  20. 前記弓形部分及び弓形セグメントが、前記XY平面に関して実質的に平行である、請求項16のNMRプローブ。
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