JP4155096B2 - Cooker top plate - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理器用トッププレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家庭用や業務用の調理器として、従来からのガスコンロを採用したガス調理器だけでなく、ラジエントヒーターやハロゲンヒーターを採用した赤外線加熱調理器、電磁加熱(IH)調理器が使用されるようになってきた。
【0003】
例えば、電磁加熱調理器に用いられるトッププレートには、熱効率、安全性、熱衝撃性の点から、電磁誘導加熱量が小さく、低熱膨張であるガラス、セラミックス、結晶化ガラス等の材料が使用されてきた。
【0004】
また、トッププレートとして、琺瑯やステンレスを使用していたガス調理器においても、材料の美観や清掃性が優れていることから、低熱膨張のガラス、セラミックス、結晶化ガラス等の非金属系材料が使用されるようになってきた。
【0005】
調理器用トッププレートの本来の役割は、加熱装置に対して、水、調味料、食品等が飛散するのを防止することであるが、最近では、この役割に加え、加熱装置、配線等の調理器の内部構造を隠蔽して美観を向上させることも求められるようになってきた。
【0006】
トッププレートに非金属系材料を用いた場合において、トッププレートにより調理器の内部構造を隠蔽するための第1の方法は、トッププレートとして、金属遷移元素を用いた濃色に着色した低膨張結晶化ガラス、例えば、ブラウン色の日本電気硝子社製のGC−190やショット社製のセランを用いることである。
【0007】
第2の方法は、透明な低膨張ガラスからなる基板の表面に印刷法を用いて遮光膜を形成することである。例えば、下記の特許文献1には、透明な低膨張結晶化ガラス製の基板の表面に、ガラスと無機顔料からなる遮光膜を設けたトッププレートが記載されている。この遮光膜は、低膨張結晶化ガラスからなる基板よりも熱膨張係数が高いため、特許文献1では、遮光膜を多孔質にすることによって、この膜にクラックが発生することを抑えている。また、下記の特許文献2には、透明な低膨張結晶化ガラスからなる基板の表面に、貴金属と卑金属からなるラスター彩の皮膜を設けたトッププレートが記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平10―273342号公報
【特許文献2】
特公平7―17409号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の第1の方法では、色の異なるトッププレートを製造するにあたり、色毎にガラス生地を用意しなければならず、コストアップとなり、またガラスに適した遷移金属元素が限られているため、多彩な色を出すことに限界があった。また、電磁加熱調理器のトッププレートの場合、印加される電力量等を表示するインジケータをトッププレートの非使用面(調理器の内部に臨む表面)の側に設ける場合が多いが、使用面(調理器の外部に臨む表面)の側からは赤色のインジケータの光がかろうじて見えるだけであり、インジケータが赤色以外の色を発光する場合であっても、トッププレートが赤色以外の光を全く透過しないために、その色の光は使用面の側には表示されない。従って、インジケータが赤色以外の色を発光する場合には、その色の光を使用面の側に表示させるため、トッププレートに穴をあける必要があり、そのために、トッププレートに欠けや割れが生じ易くなるという問題があった。
【0010】
また、従来、上記の第2の方法は、遮光膜の耐摩耗性が低く、簡単に剥がれてしまうため、取扱いが難しいという問題を有していた。特に、ガラスと無機顔料からなる多孔質の遮光膜は、耐摩耗性が非常に低いため、トッププレートの非使用面側に設けざるをえない。また、遮光膜の上に、温度センサーを耐熱樹脂で接着する場合には、耐熱樹脂が遮光膜に浸透し、トッププレートの使用面側から見たときに、耐熱樹脂が付けられた部分が異質に見えることも問題となっていた。さらに、遮光膜を構成する無機顔料や貴金属は、トッププレートをリサイクルした際に、ガラスを着色させたり、ブツ等のガラス欠陥を発生させたりするという問題も有していた。
【0011】
本発明の目的は、一種類のガラス生地で多色化を達成することができ、耐摩耗性に優れ、温度センサーを耐熱樹脂で接着しても、耐熱樹脂が接着した部分が異質に見えることがない調理器用トッププレートを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る調理器用トッププレートは、低膨張ガラスからなり、調理器の外部側に臨む第1面と内部側に臨む第2面とを有する基板と、前記基板の第1面及び第2面のうち少なくとも一方に蒸着法により形成された遮光層とを備え、前記遮光層が10〜1000nmの幾何学的厚みを有する遮光膜とその上に形成された10〜1000nmの幾何学的厚みを有する酸化防止膜からなり、前記遮光膜が金属のSiからなり、前記酸化防止膜が、下記の(e)及び(f)の中から選ばれた1の成分を含み、(e)はSi及びAlからなる群より選ばれた1種もしくは2種の金属の窒化物であり、(f)はSi、Al、及びTiからなる群より選ばれた1種の金属の酸化物であり、波長0.4〜0.8μmにおける平均透過率が10%以下で、かつ、波長1〜2.5μmにおける平均透過率が10%以上であることに特徴づけられる。
【0013】
化学蒸着法(CVD)、物理蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法等の蒸着法により形成された遮光層は、その材質を変えることにより様々な色調を発色させることができ、この遮光層を基板の第1面及び/又は第2面に形成することにより、基板として一種類のガラス生地を用いた場合でも、様々な色調を有するトッププレートを得ることができる。また、この遮光層は緻密構造を有しているため、耐摩耗にも優れている。さらに、この遮光層は、例えば2μm以下の非常に薄い膜であっても、高い遮光能力を有するため、加熱装置、配線等の調理器の内部構造を効果的に隠蔽することができる。しかも、温度センサーを取り付けるための耐熱樹脂が遮光層中に浸透することがないので、耐熱樹脂が接着した部分が異質に見えることもない。
【0014】
また、この遮光層は遮光性能が高く、非常に薄くても十分な遮光性能を有するため、基板との熱膨張係数差が大きい材料を用いる場合であっても、基板の表面に薄く形成することで、遮光層にクラックが生じることを防止しつつ、充分な遮光性能を得ることができる。
【0015】
遮光層を形成する蒸着法としては、スパッタ法を採用するのが好ましい。スパッタ法により形成された遮光層は、平滑で、より緻密な構造を有し、また、基板の表面に強固に形成される。そのため、この遮光層を基板の第1面(使用面)に形成したトッププレートでは、使用時に第1面に付着した食品、調味料等の汚れを簡単に除去することができ、あるいは、汚れを落とすために、クレンザーやブラシを使っても、耐摩耗性に優れるため、膜が剥がれにくい。
【0016】
本発明の調理器用トッププレートは、波長0.4〜0.8μmにおける平均透過率が10%以下、好ましくは7%以下、さらに好ましくは6%以下であるので、遮光能力に優れ、加熱装置、配線等の調理器の内部構造を隠蔽することができる。 また、本発明の調理器用トッププレートは、波長1〜2.5μmにおける平均透過率が10%以上、好ましくは、20%以上であるので、赤外線による加熱が可能であり、ラジエントヒーターやハロゲンヒーターを用いた赤外線加熱調理器のトッププレートとして好適である。
【0017】
また、本発明の調理器用トッププレートは、波長0.45〜0.75μmにわたって、透過率が、0.25%以上、好ましくは0.5%以上、さらに好ましくは1%以上であると、印加される電力量等を表示するインジケータを基板の第2面(非使用面)の側に設けても、青色、緑色、黄色、赤色等の、全ての色のインジケータの光が遮光層を透過し、それを第1面(使用面)の側から視認できるため好ましい。
【0018】
また、遮光層が、可視光や赤外光を透過しない膜であっても、インジケータと対向する遮光層の所定領域に、部分的に開孔を有するパターン(例えばメッシュパターン)または全体的に開孔を有するパターンを形成しておくと、青色、緑色、黄色、赤色等の全ての色のインジケータの光を透過できる。特に、赤色の可視光から赤外線の光だけを透過すればよい場合には、上記の開孔に、波長0.6〜2.5μmの光を透過し、波長0.4〜0.6μmの光を隠蔽する赤外線透過膜を形成すれば、加熱装置、配線等の調理器の内部構造を隠蔽することができるため好ましい。この赤外線透過膜としては、有機塗料やラスター膜が好適である。
【0019】
また、本発明の調理器用トッププレートは、波長0.4〜0.8μmにおける平均透過率が0.5%以上、好ましくは1%以上、さらに好ましくは2%以上であると、波長0.45〜0.75μmにわたって、透過率が、0.25%以上、好ましくは0.5%以上、さらに好ましくは1%以上となりやすいため好ましい。
【0021】
上記の遮光層は遮光膜を含み、遮光膜は金属のSiからなる。このような遮光層を有するトッププレートは、遮光能力に優れるため、加熱装置、配線等の調理器の内部構造を隠蔽することができ、また、正反射率が高く、金属光沢を有する外観となるため、調理器周囲にあるステンレス等の金属製の調理台や壁と良く調和する。さらに、この遮光層は化学的耐久性に優れるため、水、洗剤、調味料等によって変色したり、浸食されたりすることがない。また、遮光膜がSi(金属)であることにより、トッププレートの波長1〜2.5μmにおける平均透過率が10%以上になりやすい。
【0022】
ラジエントヒーターやハロゲンヒーターと対向する遮光層の所定領域に、部分的に開孔を有するパターン(例えばメッシュパターン)または全体的に開孔を有するパターンを形成すると、トッププレートの波長1〜2.5μmにおける平均透過率が10%以上になりやすく、これらのヒーターの熱効率が高くなるため好ましい。
【0023】
本発明の調理器用トッププレートは、液晶表示部において遮光層が抜けていると、液晶表示が見やすくなるため好ましい。また、液晶表示部に相当する基板の少なくとも一方の面、好ましくは第1面及び第2面に反射防止膜を形成すると、照明等からの光が反射しにくく、さらに液晶表示が見やすくなるため好ましい。
【0028】
上記の遮光層は、遮光膜に加え、酸化防止膜を含んでいる。この酸化防止膜は、遮光膜の上層に形成されている。酸化防止膜により、遮光膜が酸化されにくくなり、熱による遮光膜の変質が抑制される。すなわち、酸化防止膜が遮光膜の上層(空気側)に形成されているので、酸化防止膜は空気中の酸素によって遮光膜が酸化されるのを阻止する。特に、基板の第1面(使用面)に遮光膜を形成し、その上層に酸化防止膜を形成した場合、膜材質や膜厚を調整することによって、トッププレートとして、光の干渉を利用した種々の色調を得ることができる。
【0029】
上記の酸化防止膜は、Si及びAlからなる群より選ばれた1種もしくは2種の金属の窒化物、又は、Si、Al及びTiからなる群より選ばれた1種の金属の酸化物を含むので、遮光膜の酸化防止能力が高い。
【0030】
また、遮光膜や酸化防止膜が、基板中(低膨張ガラス中)に含まれる成分、具体的には、Ti、Si又はAl、これらの金属の窒化物又は酸化物からなると、トッププレートをガラス原料として再溶融する際、ガラスを着色させたり、ブツ等のガラス欠陥を発生させたりすることがないため好ましい。
【0031】
遮光層の好ましい形態は、基板の表面から順に、10〜1000nm、好ましくは15〜700nmの幾何学的厚みを有する遮光膜からなる第1の層と、10〜1000nm、好ましくは15〜700nmの幾何学的厚みを有する酸化防止膜からなる第2の層を備えたものである。
【0033】
上記した好ましい形態において、特に、酸化防止膜が、SiN、AlN、SiO2、Al2O3、又はTiO2を含むと、遮光膜の酸化防止効果に優れるため好ましい。
【0034】
本発明の調理器用トッププレートは、遮光層の他に装飾膜を適宜設けても良い。尚、遮光層を第2面(非使用面)の側に設けた場合には、装飾膜は、基板と遮光層と間、あるいは、第1面(使用面)に形成する。また、遮光層を第1面(使用面)の側に形成した場合には、装飾膜は、遮光層の上層に設けると良い。
【0035】
例えば、基板の第2面(非使用面)に遮光層を形成した場合において、基板と遮光層との間に、使用の際の注意文や警告文、温度や火力を表示するインジケータの説明文等の文字又は図形を形成すると、文字や図形が二重写りすることが無く、しかも陶器のような硬い材料の調理器具を使用しても、文字や図形が削れることがないので好ましい。なぜならば、文字や図形が遮光層と接して形成されるため、文字や図形の遮光層での反射像が生成されず、また、文字や図形が基板の第2面(非使用面)に形成されるため、陶器のような硬い材料の調理器具と文字や図形が直接接触することがないからである。
【0036】
また、装飾膜や、文字又は図形は、遮光層と異なる色調、又は遮光層と異なる光沢を有していると、装飾膜や、文字又は図形が見やすくなるので好ましい。このような装飾膜や、文字又は図形は、蒸着法や印刷法のいずれの方法を用いて形成しても構わない。例えば、文字又は図形をスクリーン印刷法で形成すると、メッシュ(孔版)の種類やインクを変えるだけで、多種類の文字や図形を形成することが可能であるので、製品の品種を容易に増やすことができて好ましい。
【0037】
基板を構成する低膨張ガラスとしては、600°Cからの急冷に耐える、いわゆる耐熱衝撃性の高い材料が使用でき、具体的には50×10-7/°C以下の熱膨張係数を有する材料が好適であり、低膨張の硼珪酸ガラス、石英ガラスあるいはβ−石英固溶体を主結晶とする低膨張結晶化ガラスが使用可能である。特に、30〜500°Cにおける平均熱膨張係数が、−10〜+30×10-7/°C、さらに好ましくは−10〜+20×10-7/°Cのガラスは、耐熱衝撃性がさらに高く、燃焼時に、低膨張ガラス板内での温度分布が大きくなってもストレスが発生しにくく割れにくいため好ましい。基板を構成する低膨張ガラスは、透光性(可視光を透過する性質)を有することが好ましく、その限りにおいて、着色していても構わない。
【0038】
また、基板が透光性を有する(可視光を透過させる)低膨張ガラスで形成されていると、電磁加熱調理器用トッププレートの場合において、印加される電力量等を表示するインジケータを基板の第2面(非使用面)の側に設けても、基板の第1面(使用面)の側からインジケータの光を視認することができる。従って、インジケータの光を視認するための穴を基板にあける必要がないので、トッププレートに欠けや割れが発生しにくい。
【0039】
また、基板の第1面及び/又は第2面が粗面であると、基板の第2面(非使用面)に光沢を有する遮光層が形成されても、照明等からの光が遮光層で反射して直接目に入ることがなく、照明等からの光が散乱するため眩しくない。特に、基板の第2面(非使用面)が粗面であり、第1面(使用面)が平滑面であると、第1面(使用面)に調味料、食品等の汚れがつきにくく、ふき取りやすいため好ましい。
【0040】
上記の粗面の表面粗さはRmax0.5〜30μmであることが好ましく、粗面の表面粗さが0.5μmよりも小さいと、照明等からの光が散乱しにくく、粗面の表面粗さが30μmよりも大きいと、遮光層を均一な厚さに成膜しにくく、文字や図形を印刷しにくくなる。またトッププレートの機械的強度も低下しやすい。尚、上記の平滑面とは、0.5μm未満の表面粗さ(Rmax)を有する面をいう。
【0041】
また、本発明の調理器用トッププレートは、遮光膜、酸化防止膜あるいは装飾膜の上から、フッ素コート等の防汚処理がなされていると、洗浄性に優れるため好ましい。
【0042】
本発明の調理器用トッププレートは、ラジエントヒーターやハロゲンヒーターを用いた赤外線加熱調理器、電磁加熱(IH)調理器、ガス調理器のトッププレートとして好適である。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の調理器用トッププレートを実施例に基づいて詳細に説明する。
【0044】
表1〜8は、本発明の実施例(試料No.10〜12)及び比較例(試料No.1〜9及び13〜32)を示す。図1は試料No.1〜12の調理器用トッププレートの説明図、図2は試料No.13〜28の調理器用トッププレートの説明図、図3は試料No.29、30の調理器用トッププレートの説明図である。図4は、試料No.6の調理器用トッププレートの透過率曲線である。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0045】
まず、サンドブラストによって梨地状に表面加工した金属ロールを用いて、ロールアウト法によってガラスを板状に成形し、一方の面が粗面、他方の面が平滑面である結晶性ガラス板を得た。次に、図1〜図3に示すように、この結晶性ガラス板を熱処理することによって、透明結晶化ガラス(日本電気硝子社製N−0、30〜500°Cにおける平均線熱膨張係数が−5×10−7/°C)からなる基板11を得た。基板11の第1面(使用面)11aは表面粗さがRmaxで0.5μm未満の平滑面であり、第2面(非使用面)11bは表面粗さがRmaxで4μmの粗面であった。そして、図1及び図2に示すように、基板11の第2面11bに、表1〜7に示す膜材質と膜厚になるようにスパッタ法で遮光膜12a及び酸化防止膜12bからなる遮光層12を形成して、試料No.1〜28の調理器用トッププレート10を作製した。また、図3に示すように、基板11の第2面11bに、表8に示す膜材質と膜厚になるようにスパッタ法で遮光膜12aからなる遮光層12を形成して、試料No.29、30の調理器用トッププレート10を作製した。尚、表1〜7の遮光層の欄において、遮光膜12aは材質名の左に星印★をつけて示している。例えば、試料No.1の遮光層12は、TiNからなる第1層の遮光膜12aと、SiNからなる第2層の酸化防止膜12bとで構成されている。また、試料No.13の遮光層12は、SiNからなる第1層の酸化防止膜12bと、Siからなる第2層の遮光膜12aと、SiNからなる第3層の酸化防止膜12bとで構成されている。試料No.28の遮光層12は、2層の遮光膜12aを有し、SiNからなる第1層の酸化防止膜12bと、Tiからなる第2層の遮光膜12aと、Siからなる第3層の遮光膜12aと、SiNからなる第4層の酸化防止膜12bとで構成されている。試料No.29の遮光層12は、Siからなる遮光膜12aのみで構成されている。
【0046】
試料No.31では、まず、質量%で、Li2O 4.0%、Al2O3 15.0%、SiO2 34.0%、PbO 40.0%、B2O3 4.0%、TiO2 2.0%、ZrO2 1.0%の組成を有するガラスフリットを準備した。次に、質量%で、Cr2O3 15.0%、Fe2O3 45.0%、Co3O4 30.0%、NiO 5.0%、Al2O3 3.0%、SiO2 2.0%の組成を有する黒色顔料粉末を準備した。上記ガラスフリット40質量%と黒色顔料粉末60質量%とを混合し、この混合物100質量部に対して、アクリル系の有機バインダー60質量部を加え、印刷しやすい粘度となるように、ブチルカルビトールアセテートをさらに添加し、ペーストを作製した。そして、実施例と同じ透明結晶化ガラスからなる基板上に、このペーストを印刷法によって塗布し、820°Cで焼成して、調理器用トッププレートを作製した。
【0047】
試料No.32では、実施例と同じ透明結晶化ガラスからなる基板上に、黒色のラスターペースト(SL−900X−3)を250メッシュのスクリーンを用いて塗布し、乾燥後、830°Cにて焼き付けて、調理器用トッププレートを作製した。
【0048】
上記のように形成した遮光層の上に、部分的に耐熱樹脂(大信ペイント製GSX)を塗布し、遮光層が形成されていない面の側から耐熱樹脂が塗布された部分が異質に見えるかどうかを、目視で確認した。
【0049】
波長0.4〜0.8μmにおける透過率及び波長1.0〜2.5μmにおける平均透過率は、分光光度計を使用して測定した。尚、波長0.4〜0.8μmにおける透過率は、遮光層が形成されていない面の側から、波長1.0〜2.5μmにおける平均透過率は、遮光膜が形成された面の側から、それぞれの波長の光を入射して測定した。
【0050】
耐摩耗性は、トッププレートの遮光層上に、水をスポイトで1滴垂らし、底面(4×8cm)に#220のSiCサンドペーパーを貼り付けた重さ1.3kgの直方体の重しを遮光層上に載せ、振幅長10cmで重しを往復運動させ、摩耗により遮光層が削られて基板の表面が認められるようになった重しの往復回数によって評価した。つまり、基板表面が見えるような摩耗の跡が認められた重しの往復回数が多いほど、耐摩耗性が高いことを表している。
【0051】
耐熱性は、トッププレートを電気炉中で加熱し、色調変化等の膜質変化が観測された温度によって評価した。つまり、色調変化等の膜質変化が観測された温度が高いほど、耐熱性が高いことを示す。
【0052】
以上の試験の結果、試料No.1〜30は、耐摩耗性が高く、特に試料No.1〜28は、耐熱性についても問題がないことが確認された。また、耐熱樹脂を部分的に遮光層上に塗布しても、遮光層が形成されていない面の側から耐熱樹脂が接着した部分が異質に見えることはなく、また、照明等からの光が遮光層で反射しても、直接目に入ることがなく、眩しくなかった。
【0053】
さらに、試料No.10、11、12、13、14、15、28、29、30は、波長1.0〜2.5μmにおける平均透過率が、それぞれ65%、80%、45%、60%、75%、35%、50%、67%、61%と高かった。また、図4から分かるように、試料No.6は、波長0.45〜0.75μmにわたって、透過率が、1.5〜6.0%であり、印加される電力量等を表示するインジケータを基板の第2面(非使用面)の側に設けても、青色、緑色、黄色、赤色等の全ての色のインジケータの光が遮光層を透過し、それを視認できた。
【0054】
一方、試料No.31、32は、耐摩耗性が低く、特に、試料No.31は、耐熱樹脂を部分的に遮光層上に塗布した場合、遮光層が形成されていない面の側から耐熱樹脂が接着した部分が異質に見えた。
【0055】
図5に示す実施例の調理器用トッププレート20は、基板11の第2面(非使用面)11bに、文字及び/又は図形を構成する、ガラスフリットと顔料とを含む印刷層13(膜厚5μm)をスクリーン印刷法によって形成し、その上に、スパッタ法で遮光膜12a及び酸化防止膜12bからなる遮光層12を形成したものである。基板11の材質及び形態、遮光層12の層構成、各層の膜材質及び膜厚等はすべて前述した実施例に準じるので、重複する説明を省略する。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一種類のガラス生地で多色化を達成することができ、耐摩耗性に優れ、温度センサーを耐熱樹脂で接着しても、耐熱樹脂が接着した部分が異質に見えることがない調理器用トッププレートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試料No.1〜12に係る調理器用トッププレートの部分断面図である。
【図2】 試料No.13〜28に係る調理器用トッププレートの部分断面図である。
【図3】 試料No.29、30に係る調理器用トッププレートの部分断面図である。
【図4】 本発明の一実施例に係る調理器用トッププレートの透過率曲線である。
【図5】 本発明の他の実施例に係る調理器用トッププレートの部分断面図である。
【符号の説明】
10 調理器用トッププレート
11 基板
11a 第1面(使用面)
11b 第2面(非使用面)
12 遮光層
12a 遮光膜
12b 酸化防止膜[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cooker top plate.
[0002]
[Prior art]
In addition to gas cookers that use conventional gas stoves, infrared cookers and electromagnetic heating (IH) cookers that use radiant heaters and halogen heaters are used as household and commercial cookers. It has become.
[0003]
For example, materials such as glass, ceramics, and crystallized glass that have a low electromagnetic induction heating amount and low thermal expansion are used for the top plate used in an electromagnetic heating cooker from the viewpoint of thermal efficiency, safety, and thermal shock. I came.
[0004]
In addition, in gas cookers that use firewood or stainless steel as the top plate, the aesthetics and cleanability of the material are excellent, so non-metallic materials such as low thermal expansion glass, ceramics, and crystallized glass can be used. Has come to be used.
[0005]
The original role of the top plate for cookers is to prevent splashing of water, seasonings, food, etc. to the heating device. Recently, in addition to this role, cooking of heating devices, wiring, etc. It has also been required to improve the aesthetics by hiding the internal structure of the vessel.
[0006]
In the case of using a non-metallic material for the top plate, the first method for concealing the internal structure of the cooker by the top plate is to use a low-temperature expansion crystal colored darkly using a metal transition element as the top plate. It is to use a vitrified glass, for example, GC-190 manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd. or seranium manufactured by Schott.
[0007]
The second method is to form a light shielding film on the surface of a substrate made of transparent low expansion glass by using a printing method. For example,
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-273342 [Patent Document 2]
Japanese Examined Patent Publication No. 7-17409 [0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the first method described above, when producing top plates of different colors, glass fabrics must be prepared for each color, resulting in increased costs and limited transition metal elements suitable for glass. Therefore, there was a limit to producing various colors. In addition, in the case of a top plate of an electromagnetic heating cooker, an indicator that displays the amount of electric power applied is often provided on the non-use surface of the top plate (the surface facing the inside of the cooker). The red indicator light is barely visible from the side facing the outside of the cooker, and the top plate does not transmit any light other than red even if the indicator emits a color other than red. Therefore, the light of that color is not displayed on the use surface side. Therefore, when the indicator emits a color other than red, it is necessary to make a hole in the top plate in order to display the light of that color on the side of the use surface, which causes chipping or cracking in the top plate. There was a problem that it was easy.
[0010]
Conventionally, the second method has a problem that it is difficult to handle because the light-shielding film has low wear resistance and easily peels off. In particular, a porous light-shielding film made of glass and an inorganic pigment has a very low wear resistance, and must be provided on the non-use surface side of the top plate. Also, when the temperature sensor is bonded to the light-shielding film with heat-resistant resin, the heat-resistant resin penetrates into the light-shielding film, and the part where the heat-resistant resin is attached is different when viewed from the use surface side of the top plate. Appearance was also a problem. Furthermore, the inorganic pigment and the noble metal constituting the light-shielding film have a problem that when the top plate is recycled, the glass is colored or glass defects such as blisters are generated.
[0011]
The purpose of the present invention is to achieve multi-coloring with one kind of glass fabric, excellent wear resistance, even if the temperature sensor is bonded with heat-resistant resin, the part where the heat-resistant resin is bonded looks different There is no need to provide a top plate for a cooker.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above object, a top plate for a cooker according to the present invention is made of low expansion glass, and has a first surface facing the outside of the cooker and a second surface facing the inside, A light shielding layer formed by vapor deposition on at least one of the first surface and the second surface, wherein the light shielding layer has a light shielding film having a geometric thickness of 10 to 1000 nm, and 10 to 1000 nm formed thereon. made anti-oxidation layer having a geometric thickness of the light shielding film is made of Si metal, the oxidation barrier layer comprises a first component selected from among the following (e) and (f), (E) is a nitride of one or two metals selected from the group consisting of Si and Al, and (f) is an oxidation of one metal selected from the group consisting of Si, Al, and Ti. Average at a wavelength of 0.4 to 0.8 μm The over of 10% or less, and the average transmittance at a
[0013]
The light-shielding layer formed by chemical vapor deposition (CVD), physical vapor deposition, ion plating, sputtering, and other vapor deposition methods can develop various colors by changing the material. By forming on the 1st surface and / or 2nd surface of a board | substrate, even when one kind of glass fabric is used as a board | substrate, the top plate which has various color tone can be obtained. Moreover, since this light shielding layer has a dense structure, it is excellent also in abrasion resistance. Furthermore, even if this light shielding layer is a very thin film | membrane of 2 micrometers or less, for example, since it has high light shielding capability, the internal structure of cooking appliances, such as a heating apparatus and wiring, can be concealed effectively. In addition, since the heat resistant resin for attaching the temperature sensor does not penetrate into the light shielding layer, the portion to which the heat resistant resin is bonded does not look different.
[0014]
In addition, since this light shielding layer has a high light shielding performance and has a sufficient light shielding performance even if it is very thin, it should be thinly formed on the surface of the substrate even when a material having a large difference in thermal expansion coefficient from the substrate is used. Thus, sufficient light shielding performance can be obtained while preventing cracks from occurring in the light shielding layer.
[0015]
As a vapor deposition method for forming the light shielding layer, it is preferable to employ a sputtering method. The light shielding layer formed by the sputtering method has a smooth and dense structure, and is firmly formed on the surface of the substrate. Therefore, in the top plate in which this light shielding layer is formed on the first surface (use surface) of the substrate, it is possible to easily remove stains such as food and seasonings adhering to the first surface during use. Even if a cleanser or brush is used to remove the film, the film is difficult to peel off because of excellent wear resistance.
[0016]
Top plate for a cooking appliance of the present invention has an average transmittance of 10% or less at a wavelength 0.4~0.8Myuemu, since preferably 7% or less, still more preferably 6% or less, excellent light shielding ability, the heating device, The internal structure of the cooking device such as wiring can be concealed. The top plate for a cooker according to the present invention has an average transmittance of 10% or more, preferably 20% or more at a wavelength of 1 to 2.5 μm, and thus can be heated by infrared rays. It is suitable as a top plate of the used infrared heating cooker.
[0017]
Moreover, the top plate for a cooker of the present invention is applied so that the transmittance is 0.25% or more, preferably 0.5% or more, more preferably 1% or more over a wavelength range of 0.45 to 0.75 μm. Even if an indicator that displays the amount of electric power etc. is provided on the second surface (non-use surface) side of the board, the light of all color indicators such as blue, green, yellow, red, etc. is transmitted through the light shielding layer. It is preferable because it can be viewed from the first surface (use surface) side.
[0018]
Further, even if the light shielding layer is a film that does not transmit visible light or infrared light, a pattern (for example, a mesh pattern) having a partial opening or a general opening in a predetermined region of the light shielding layer facing the indicator. If a pattern having holes is formed, light of indicators of all colors such as blue, green, yellow, and red can be transmitted. In particular, when it is sufficient to transmit only infrared light from red visible light, light having a wavelength of 0.6 to 2.5 μm is transmitted through the aperture and light having a wavelength of 0.4 to 0.6 μm is transmitted. It is preferable to form an infrared ray permeable film that conceals the film because the internal structure of the cooking device such as a heating device and wiring can be concealed. As this infrared transmission film, an organic paint or a raster film is suitable.
[0019]
Moreover, the top plate for cooking appliances of the present invention has an average transmittance of 0.5% or more, preferably 1% or more, and more preferably 2% or more at a wavelength of 0.4 to 0.8 μm. The transmittance is preferably 0.25% or more, preferably 0.5% or more, more preferably 1% or more over ˜0.75 μm.
[0021]
The light shielding layer includes a light shielding film, and the light shielding film is made of metallic Si . Since the top plate having such a light shielding layer has excellent light shielding ability, it can conceal the internal structure of a cooking device such as a heating device and wiring, and has a high regular reflectance and a metallic luster appearance. Therefore, it harmonizes well with stainless steel and other metal cooking tables and walls around the cooker. Furthermore, since this light-shielding layer is excellent in chemical durability, it will not be discolored or eroded by water, detergents, seasonings or the like. Moreover, when the light shielding film is Si (metal), the average transmittance of the top plate at a wavelength of 1 to 2.5 μm tends to be 10% or more.
[0022]
When a pattern having a partial opening (for example, a mesh pattern) or a pattern having a general opening is formed in a predetermined region of the light shielding layer facing the radiant heater or the halogen heater, the wavelength of the top plate is 1 to 2.5 μm. The average transmittance in is likely to be 10% or more, and the thermal efficiency of these heaters is increased, which is preferable.
[0023]
The top plate for a cooking device of the present invention is preferably provided with a light-shielding layer in the liquid crystal display unit because the liquid crystal display is easy to see. In addition, it is preferable to form an antireflection film on at least one surface of the substrate corresponding to the liquid crystal display portion, preferably the first surface and the second surface, because light from illumination or the like is hardly reflected and the liquid crystal display is easy to see. .
[0028]
The above light-shielding layer, in addition to the light-shielding film includes anti-oxidation film. This antioxidant film is formed in the upper layer of the light shielding film. The anti-oxidation film makes it difficult for the light-shielding film to be oxidized, and the alteration of the light-shielding film due to heat is suppressed. That is, since the anti-oxidation film is formed on the upper layer (air side) of the light shielding film, anti-oxidation layer is to prevent the light-shielding film by oxygen in the air is oxidized. In particular, when a light-shielding film is formed on the first surface (use surface) of the substrate and an antioxidant film is formed thereon, light interference is used as a top plate by adjusting the film material and film thickness. Various color tones can be obtained.
[0029]
The antioxidant film is made of one or two kinds of metal nitrides selected from the group consisting of Si and Al, or one kind of metal oxide selected from the group consisting of Si, Al and Ti. Therefore , the anti-oxidation ability of the light shielding film is high .
[0030]
Further, when the light-shielding film and the antioxidant film are made of components contained in the substrate (in the low expansion glass), specifically, Ti, Si or Al, nitrides or oxides of these metals, the top plate is made of glass. When remelting as a raw material, it is preferable because it does not color the glass or cause glass defects such as bumps.
[0031]
A preferred form of the light shielding layer is, in order from the surface of the substrate, a first layer comprising a light shielding film having a geometric thickness of 10 to 1000 nm, preferably 15 to 700 nm, and a geometry of 10 to 1000 nm, preferably 15 to 700 nm. A second layer made of an antioxidant film having a chemical thickness.
[0033]
In the above preferred embodiment , it is particularly preferable that the antioxidant film contains SiN, AlN, SiO 2 , Al 2 O 3 , or TiO 2 because the anti-oxidation effect of the light shielding film is excellent.
[0034]
The top plate for a cooker according to the present invention may be provided with a decorative film in addition to the light shielding layer. When the light shielding layer is provided on the second surface (non-use surface) side, the decorative film is formed between the substrate and the light shielding layer or on the first surface (use surface). Further, when the light shielding layer is formed on the first surface (use surface) side, the decorative film may be provided on the light shielding layer.
[0035]
For example, when a light-shielding layer is formed on the second surface (non-use surface) of the substrate, a caution statement or warning text for use, or an explanatory text for an indicator that displays temperature or thermal power between the substrate and the light-shielding layer It is preferable to form characters or figures such as, since the letters and figures do not appear double, and even if a hard utensil cooking utensil such as pottery is used, the letters and figures are not scraped. This is because the characters and figures are formed in contact with the light shielding layer, so that the reflection image of the letters and figures on the light shielding layer is not generated, and the characters and figures are formed on the second surface (non-use surface) of the substrate. This is because there is no direct contact between a character and a figure with a hard cooking utensil such as pottery.
[0036]
In addition, it is preferable that the decorative film, characters, or figures have a color tone different from that of the light-shielding layer or a gloss that is different from that of the light-shielding layer because the decorative film, characters, or figures are easy to see. Such a decorative film, characters, or figures may be formed by using any one of a vapor deposition method and a printing method. For example, when characters or graphics are formed by screen printing, it is possible to form many types of characters and graphics simply by changing the type of mesh (stencil) and ink. Is preferable.
[0037]
As the low-expansion glass constituting the substrate, a material having high thermal shock resistance that can withstand rapid cooling from 600 ° C. can be used, and specifically, a material having a thermal expansion coefficient of 50 × 10 −7 / ° C. or less. And low-expansion crystallized glass whose main crystal is low-expansion borosilicate glass, quartz glass, or β-quartz solid solution can be used. In particular, a glass having an average thermal expansion coefficient at 30 to 500 ° C. of −10 to + 30 × 10 −7 / ° C., more preferably −10 to + 20 × 10 −7 / ° C. has higher thermal shock resistance. During combustion, even if the temperature distribution in the low expansion glass plate increases, stress is less likely to occur and it is preferable that it is difficult to break. The low expansion glass constituting the substrate preferably has translucency (property of transmitting visible light), and may be colored as long as it is limited.
[0038]
In addition, when the substrate is formed of low-expansion glass having translucency (transmitting visible light), in the case of the top plate for an electromagnetic heating cooker, an indicator for indicating the amount of applied electric power is displayed on the substrate. Even if it is provided on the second surface (non-use surface) side, the light of the indicator can be visually recognized from the first surface (use surface) side of the substrate. Accordingly, since it is not necessary to make a hole in the substrate for visually recognizing the light of the indicator, the top plate is less likely to be chipped or cracked.
[0039]
In addition, if the first surface and / or the second surface of the substrate is a rough surface, even if a glossy light-shielding layer is formed on the second surface (non-use surface) of the substrate, light from illumination or the like is shielded from light. It is not dazzling because the light from the lighting etc. is scattered. In particular, if the second surface (non-use surface) of the substrate is a rough surface and the first surface (use surface) is a smooth surface, the first surface (use surface) is less likely to be contaminated with seasonings, foods, etc. It is preferable because it is easy to wipe off.
[0040]
The surface roughness of the rough surface is preferably Rmax 0.5 to 30 μm. If the surface roughness of the rough surface is less than 0.5 μm, light from illumination or the like is hardly scattered, and the surface roughness of the rough surface When the thickness is larger than 30 μm, it is difficult to form the light shielding layer with a uniform thickness, and it becomes difficult to print characters and figures. In addition, the mechanical strength of the top plate is likely to decrease. The above smooth surface refers to a surface having a surface roughness (Rmax) of less than 0.5 μm.
[0041]
In addition, it is preferable that the top plate for a cooker of the present invention is subjected to antifouling treatment such as fluorine coating on the light-shielding film, the antioxidant film, or the decorative film, because it is excellent in cleaning properties.
[0042]
The top plate for a cooker of the present invention is suitable as a top plate for an infrared heating cooker, an electromagnetic heating (IH) cooker, or a gas cooker using a radiant heater or a halogen heater.
[0043]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the top plate for a cooker of the present invention will be described in detail based on examples.
[0044]
Tables 1-8 show the Example (sample No. 10-12) and comparative example (sample No. 1-9 and 13-32) of this invention. FIG . 1 to 12 are explanatory views of the top plate for a cooker, and FIG . 13 to 28 are explanatory views of a top plate for a cooker, and FIG . It is explanatory drawing of the top plate for 29,30 cookers. FIG . 6 is a transmittance curve of the top plate for a cooking appliance of No. 6;
[Table 1]
[Table 2]
[Table 3]
[Table 4]
[Table 5]
[Table 6]
[Table 7]
[Table 8]
[0045]
First, using a metal roll surface-finished by sandblasting, glass was formed into a plate shape by a roll-out method, and a crystalline glass plate having a rough surface on one side and a smooth surface on the other side was obtained. . Next, as shown in FIG. 1 to FIG. 3, by heat-treating this crystalline glass plate, transparent crystallized glass (N-0 manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd. has an average linear thermal expansion coefficient at 30 to 500 °
[0046]
Sample No. In No. 31 , first, by mass%, Li 2 O 4.0%, Al 2 O 3 15.0%, SiO 2 34.0%, PbO 40.0%, B 2 O 3 4.0%, TiO 2 A glass frit having a composition of 2.0% and ZrO 2 1.0% was prepared. Next, Cr 2 O 3 15.0%, Fe 2 O 3 45.0%, Co 3 O 4 30.0%, NiO 5.0%, Al 2 O 3 3.0%, SiO 2 by mass% 2 A black pigment powder having a composition of 2.0% was prepared. 40% by mass of the glass frit and 60% by mass of black pigment powder are mixed, and 60 parts by mass of an acrylic organic binder is added to 100 parts by mass of the mixture, so that the viscosity is easy to print. Acetate was further added to prepare a paste. And this paste was apply | coated by the printing method on the board | substrate which consists of the same transparent crystallized glass as an Example, and it baked at 820 degreeC, and produced the top plate for cookers.
[0047]
Sample No. In No. 32 , a black raster paste (SL-900X-3) is applied on a substrate made of the same transparent crystallized glass as in the example using a 250 mesh screen, dried, and baked at 830 ° C. A top plate for a cooker was prepared.
[0048]
A heat-resistant resin (GSX manufactured by Daishin Paint) is partially applied on the light-shielding layer formed as described above, and the portion where the heat-resistant resin is applied from the side where the light-shielding layer is not formed looks different. It was confirmed visually.
[0049]
The transmittance at a wavelength of 0.4 to 0.8 μm and the average transmittance at a wavelength of 1.0 to 2.5 μm were measured using a spectrophotometer. The transmittance at a wavelength of 0.4 to 0.8 μm is from the side where the light shielding layer is not formed, and the average transmittance at a wavelength of 1.0 to 2.5 μm is from the side where the light shielding film is formed. Then, light of each wavelength was incident and measured.
[0050]
Wear resistance is as follows: 1 drop of water is dropped on the light-shielding layer of the top plate with a dropper, and # 220 SiC sandpaper is attached to the bottom (4 x 8 cm) to shield the weight of a 1.3 kg cuboid. The weight was placed on the layer, the weight was reciprocated with an amplitude length of 10 cm, and the light-shielding layer was shaved due to wear, and the weight was evaluated based on the number of times the substrate was reciprocated. In other words, the higher the number of reciprocations of the weight in which the trace of wear that allows the substrate surface to be seen is observed, the higher the wear resistance.
[0051]
The heat resistance was evaluated by the temperature at which film quality changes such as color change were observed when the top plate was heated in an electric furnace. That is, the higher the temperature at which film quality change such as color change is observed, the higher the heat resistance.
[0052]
As a result of the above test, sample no. Nos. 1 to 30 have high wear resistance . 1 to 28 were confirmed to have no problem with respect to heat resistance. In addition, even if the heat-resistant resin is partially applied on the light-shielding layer, the portion where the heat-resistant resin is adhered does not appear to be foreign from the side where the light-shielding layer is not formed, and the light from the lighting etc. Even if it was reflected by the light shielding layer, it was not directly in the eyes and was not dazzling.
[0053]
Furthermore, sample no. 10, 11, 12, 13, 14, 15, 28, 29, and 30 have an average transmittance of 65%, 80%, 45%, 60%, 75%, and 35 at wavelengths of 1.0 to 2.5 μm, respectively. %, 50%, 67% and 61%. Further, as can be seen from FIG . 6 has a transmittance of 1.5 to 6.0% over a wavelength range of 0.45 to 0.75 μm, and an indicator that displays the amount of applied electric power on the second surface (non-use surface) of the substrate. Even if it was provided on the side, the light of all color indicators such as blue, green, yellow, and red was transmitted through the light-shielding layer and was visible.
[0054]
On the other hand, Sample No. Nos. 31 and 32 have low wear resistance . In No. 31 , when the heat resistant resin was partially applied on the light shielding layer, the portion where the heat resistant resin adhered from the side of the surface where the light shielding layer was not formed looked different.
[0055]
The cooker
[0056]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to achieve multiple colors with one kind of glass fabric, excellent wear resistance, and even if the temperature sensor is bonded with a heat-resistant resin, the heat-resistant resin is bonded. A top plate for a cooker can be provided in which portions do not appear to be foreign.
[Brief description of the drawings]
FIG . It is a fragmentary sectional view of the top plate for cookers concerning 1-12 .
FIG . It is a fragmentary sectional view of the top plate for cookers concerning 13-28 .
FIG . It is a fragmentary sectional view of the top plate for cookers which concerns on 29,30 .
FIG. 4 is a transmittance curve of a cooker top plate according to an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a partial cross-sectional view of a top plate for a cooker according to another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10
11b 2nd surface (non-use surface)
12
Claims (5)
前記遮光膜が金属のSiからなり、
前記酸化防止膜が、下記の(e)及び(f)の中から選ばれた1の成分を含み、
(e)はSi及びAlからなる群より選ばれた1種もしくは2種の金属の窒化物であり、
(f)はSi、Al、及びTiからなる群より選ばれた1種の金属の酸化物であり、
波長0.4〜0.8μmにおける平均透過率が10%以下で、かつ、波長1〜2.5μmにおける平均透過率が10%以上である調理器用トッププレート。A substrate made of low-expansion glass and having a first surface facing the outside of the cooker and a second surface facing the inside, and formed by vapor deposition on at least one of the first surface and the second surface of the substrate. The light shielding layer comprises a light shielding film having a geometric thickness of 10 to 1000 nm, and an antioxidant film having a geometric thickness of 10 to 1000 nm formed thereon ,
The light shielding film is made of metallic Si ,
The antioxidant film includes one component selected from the following (e) and (f):
(E) is a nitride of one or two metals selected from the group consisting of Si and Al;
(F) is an oxide of one kind of metal selected from the group consisting of Si, Al, and Ti;
A top plate for a cooker having an average transmittance of 10% or less at a wavelength of 0.4 to 0.8 μm and an average transmittance of 10% or more at a wavelength of 1 to 2.5 μm .
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