JP4151303B2 - 駐車支援装置 - Google Patents

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    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60T2201/00Particular use of vehicle brake systems; Special systems using also the brakes; Special software modules within the brake system controller
    • B60T2201/10Automatic or semi-automatic parking aid systems

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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車を運転する際、車庫入れや縦列駐車などの駐車を行うのは比較的困難であり、特に初心者は駐車の際の運転操作が苦手であることが多い。そこで、駐車の際の運転操作を補助するための駐車支援装置における自動操舵装置が知られている。この種の自動操舵装置として、従来、たとえば特開2000−43744号公報に開示された車両の自動操舵装置がある。この自動操舵装置は、バック駐車(車庫入れ駐車)および縦列駐車に対する駐車支援を対象としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示された従来の技術では、バック駐車については操舵輪の左右方向を変えない単純な軌道によりのみ支援を行い、縦列駐車については操舵輪の左右方向を1回変えて、比較的複雑な起動によって支援を行うようにしている。
【0004】
このため、たとえばバック駐車の際、目標駐車位置が比較的遠く、単純な軌道では支援ができないときには、支援を中止しなければならないという問題があった。また、縦列駐車の際、状況によっては単純な軌道で支援を行うことができるものの、複雑な軌道を設定しなければならない。そのため、演算量が増大してしまい、迅速な駐車支援の妨げとなることがあるという問題もあった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、駐車支援を行うにあたり、状況に応じた移動軌跡パターンを設定することにより、ある程度駐車目標位置が遠い場合であっても駐車支援を行うことができるようにするとともに、可能な場合には演算量の低減を図り、迅速な駐車支援を行うことができる駐車支援装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明に係る駐車支援装置は、駐車領域に設定された目標駐車位置に車両を移動させる際の移動軌跡を算出するにあたり、複数の駐車領域形態に対して、それぞれ対応する移動軌跡パターンを備えた駐車支援制御装置を有する駐車支援装置において、複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態の駐車領域に設定された目標駐車位置に車両を移動させるにあたり、複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態に対応する移動軌跡パターンが、軌道中に凸となる方向が1つである1円軌道を有する最単純移動軌跡パターンである場合に、最単純移動軌跡パターンを適用した駐車支援を開始する駐車初期位置から目標駐車位置までの移動軌跡の算出が可能であるか否かを判断し、最単純移動軌跡パターンを適用した移動軌跡の算出が可能と判断したときに、最単純移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出し、最単純移動軌跡パターンを適用した移動軌跡の算出が不可能と判断したときに、軌道中に凸となる方向が2つである2円軌道を有する他の移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出するものである。
【0007】
本発明においては、駐車領域形態が複数あり、それぞれに対応する移動軌跡パターンがある場合、その移動軌跡パターンを他の駐車領域形態に適用することができる。そのため、たとえば簡素で単純な移動軌跡パターンが対応する駐車領域形態に対する駐車支援の際に、複雑な移動軌跡パターンを適用することにより、目標駐車領域が遠い場合でも駐車支援が可能となる。また、比較的複雑な移動軌跡パターンが対応する駐車領域形態に対する駐車支援の際に、単純な移動軌跡パターンを適用することにより、演算量の低減を図ることができ、迅速な駐車支援を行うことができるようになる。
【0009】
このように、まず、最も単純な移動軌跡パターンである最単純移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出し、移動軌跡を算出できれば、少ない演算量で移動軌跡を決定することができ、複雑な演算を行う機会が低減される。その結果、迅速な駐車支援を行うことができる。また、最単純移動軌跡パターンでは駐車目標位置が狭い範囲にしか設定することができないが、他の移動軌跡パターンを適用することにより、ある程度広い範囲の目標駐車位置に対しても移動軌跡パターンを算出できることがある。このため、最単純移動軌跡パターンを適用した移動軌跡の算出が不可能であった場合には、他の移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出することにより、ある程度広い範囲の目標駐車位置に対して移動軌跡を算出することができる。
【0010】
複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態が車庫入れ駐車形態である態様とすることができる。
【0011】
また、駐車領域に設定された目標駐車位置に車両を移動させる際の移動軌跡を算出するにあたり、複数の駐車領域形態に対して、それぞれ対応する移動軌跡パターンを備えた駐車支援制御装置を有する駐車支援装置において、複数の駐車領域の1つである車庫入れ駐車形態に対応する移動軌跡パターンとして、軌道中に凸となる方向が1つである1円軌道を有する最単純移動軌跡パターンを備え、複数の駐車領域の1つである縦列駐車形態に対応する移動軌跡パターンとして、軌道中に凸となる方向が2つである2円軌道を有する他の移動軌跡パターンを備えており、複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態が縦列駐車形態である際に、車両の偏向角が、最単純移動軌跡パターンを算出可能となる所定のしきい値未満であるか否かを判断し、偏向角が、所定のしきい値未満であると判断したときに、他の移動軌跡パターンに代えて最単純移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出し、偏向角が、所定のしきい値未満でないと判断したときに、他の移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出することができる。
【0015】
縦列駐車を行う際に、最単純移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出するためには、ある程度の大きさの偏向角が必要となる。そこで、最単純移動軌跡パターンによる移動軌跡の算出が可能となる車両の偏向角をしきい値として設定し、車両の偏向角がこのしきい値未満であるときに、ある程度複雑な移動軌跡による移動軌跡を算出する。このような態様とすることにより、最単純移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出することが不可能であるときに、最単純移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出するという無駄な演算処理を省略することができる。
【0016】
さらに、縦列駐車領域における車両の駐車可能範囲を検出する駐車可能範囲検出手段を備え、駐車可能範囲検出手段によって検出された駐車可能範囲の広さが広いほど、所定のしきい値を大きくするのが好適である。
【0017】
縦列駐車領域における駐車可能範囲が広い場合、偏向角が小さくても最単純移動軌跡パターンによる移動軌跡の算出が可能となる場合がある。そこで、駐車可能範囲検出手段によって縦列駐車領域における駐車可能範囲を検出し、この駐車可能範囲の広さに応じて偏向角のしきい値を大きくすることにより、最単純移動軌跡パターンによる移動軌跡の算出が可能な場合に、確実に最単純移動軌跡パターンによって移動軌跡を算出することができる。したがって、さらに適切に演算量の低減を図ることができる。
【0018】
また、複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態が車庫入れ駐車形態である際に、最単純移動軌跡パターンを適用した駐車支援を開始する駐車初期位置から目標駐車位置までの移動軌跡の算出が可能であるか否かを判断するにあたり、駐車支援の開始時または駐車支援の開始直前の車両における操舵輪の操舵角が、最単純移動軌跡パターンを算出可能となる所定のしきい値未満であるか否かを判断し、操舵角が所定のしきい値以上であるときに、最単純移動軌跡パターンを適用した移動軌跡の算出が可能であると判断し、操舵角が所定のしきい値未満であるときに、最単純移動軌跡パターンを適用した移動軌跡の算出が不可能であると判断するのが好適である。
【0019】
車庫入れ駐車を行う際に、操舵輪の操舵角(転舵角)が大きいと、ステアリングを中立位置の方向に戻す際の移動を考慮する必要性が大きくなる。そこで、ステアリングを戻す際の影響が大きいときには比較的複雑な移動軌跡パターンを適用することにより、正確な移動軌跡で駐車支援を行うことができる。また、操舵角が小さく、ステアリングを戻す際の影響が小さい場合には、単純な演算でも移動軌跡の誤差がほとんど生じないので、最単純移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出することにより、迅速かつ正確な駐車支援を行うことができる。
【0020】
さらに、操舵輪を操舵する操舵アクチュエータに掛かる負荷を検出する負荷検出手段を備え、負荷検出手段によって検出された操舵アクチュエータに対する負荷が大きくなるほど、所定のしきい値を小さくするのが好適である。
【0021】
たとえば、タイヤ空気圧が低下している、あるいは路面抵抗が高いなど、操舵輪を操舵する自動操舵アクチュエータに掛かる負荷が大きいときには、ステアリングを中立位置に戻す際の軌跡のずれが大きくなりやすい。そこで、自動操舵アクチュエータに掛かる負荷を検出し、その負荷が大きいと操舵角のしきい値を小さくする。そして、操舵輪の操舵角がある程度小さい場合でも、ある程度複雑な移動軌跡パターンを適用して移動軌跡を算出することにより、正確な移動軌跡で駐車支援を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る駐車支援装置のブロック構成図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態に係る駐車支援装置1は、車両に搭載され、その車両を駐車する際の駐車支援を行うものである。この駐車支援装置1は、本発明の駐車支援制御装置であり、電子制御装置からなる駐車支援ECU2を備えている。駐車支援ECU2は、駐車支援装置1全体の制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成され、駐車支援制御ルーチンを含む各種の制御ルーチンが記憶されている。
【0025】
駐車支援ECU2には、車速センサ11、操舵角センサ12、および二次元画像情報を取得するCCDカメラ13が接続されている。
【0026】
車速センサ11は、たとえば車両の図示しない車輪に取り付けられており、車輪の回転速度を検出して駐車支援ECU2に速度信号を出力している。駐車支援ECU2では、車速センサ11から出力された速度信号に基づいて、車両の走行距離を算出している。また、操舵角センサ12は、たとえば車両の図示しないステアリングシャフトに取り付けられており、ステアリングの回転角を検出し、角度信号を駐車支援ECU2に回転角信号を出力している。駐車支援ECU2では、検出されたステアリングの回転角信号に基づいて、操舵輪の転舵角を算出している。
【0027】
CCDカメラ13は、車両の後部または側部に配置された、たとえば広角レンズを備えるカメラであり、車両の外部であって後方を撮像するものである。このCCDカメラ13は、常時車両の後方を撮像しているものでもよいし、消費電力低減のために車両が後方に移動する際に、撮像を開始するようにしてもよい。車両の後方への移動は、たとえばシフトレバーがリバースレンジに入ったことにより検出することができる。
【0028】
また、駐車支援ECU2には、モニタ14と、スピーカ15と、自動操舵アクチュエータ16が接続されている。
【0029】
モニタ14は、車室内のたとえばインストルメントパネルに設置されており、ドライバの視界が届く位置に配置されている。このモニタ14には、CCDカメラ13で撮像した画像のほか、駐車支援ECU2で算出された位置に表示される目標駐車位置を示す目標駐車枠や障害物を避ける際の目印となるポールなどが映し出される。スピーカ15は、たとえば車室内におけるフロントドアの内側に内蔵されており、駐車支援ECU2の指令に基づいて、音声により情報をドライバ等に提示するものである。
【0030】
自動操舵アクチュエータ16は、車両の各車輪に配置された図示しない油圧ブレーキのホイルシリンダに接続されている。そして、駐車支援ECU2の指令に基づいて、ブレーキ油圧を調整することによって車両の制動力を調整する。また、自動操舵アクチュエータ16は、車両の図示しないステアリングロッドにも接続されている。そして、駐車支援ECU2の指令に基づいて、操舵輪が所定の操舵角となるように、ステアリングロッドを回転させる。
【0031】
また、駐車支援ECU2では、複数の駐車領域形態として、車庫入れ駐車形態および縦列駐車形態のいずれの駐車領域に駐車する際にも、駐車支援制御を行うことができる。ここで、駐車支援ECU2には、各駐車領域形態に対する移動軌跡パターンがそれぞれ対応して設定されており、車庫入れ駐車形態には、最単純移動軌跡パターンである1円軌道が対応して設定されている。一方、縦列駐車形態には、他の移動軌跡パターンとして、比較的複雑な移動軌跡パターンである2円軌道が対応して設定されている。
【0032】
ここで、1円軌道とは、軌道中に凸となる方向が1つである軌道をいい、移動中における車両の操舵輪が中立位置を1度も超えないで移動したときに描かれる軌道である。また、2円軌道とは、軌道中に凸となる方向が2つである軌道をいい、移動中における車両の操舵輪が中立位置を1度だけ超えて移動したときに描かれる軌道である。したがって、1円軌道は、たとえば円弧であってもよいし、サイクロイド曲線やその他の曲線の一部であってもよく、2円軌道は、2つの円弧や2つのサイクロイド曲線、または円弧とサイクロイド曲線やその他の曲線を組み合わせたものでもよい。
【0033】
そして、車庫入れ駐車領域に対する駐車支援を行うときの移動軌跡を算出する際には、原則として移動軌跡パターンとして1円軌道が適用される。一方、縦列駐車領域に対する駐車支援を行うときの移動軌跡を算出する際には、原則として2円軌道が適用される。なお、本明細書において、1円軌道を適用して移動軌跡を算出する駐車支援を、適宜、1円軌道による駐車支援と表現する。同様に、2円軌道を適用して移動軌跡を算出する駐車支援を、適宜、2円軌道による駐車支援と表現する。
【0034】
さらに、本実施形態に係る駐車支援ECU2では、一の駐車領域形態に対応する移動軌跡パターンは、他の駐車領域形態において移動軌跡を算出する際にも適用することができる。したがって、車庫入れ駐車領域に対する駐車支援を行うときの移動軌跡を算出する際に、移動軌跡パターンとして2円軌道を適用することができる。このような2円軌道を適用することにより、1円軌道を適用した際よりも支援可能となる領域を広くすることができる。
【0035】
一方、縦列駐車領域に対する駐車支援を行うときの移動軌跡を算出する際に、移動軌跡パターンとして1円軌道を適用することもできる。1円軌道を適用することにより、2円軌道を適用した場合よりも移動軌跡を算出する際の演算量を低減することができる。その結果、迅速に移動軌跡を算出することができるようになる。
【0036】
次に、本実施形態に係る駐車支援装置の動作について説明する。図2は、本実施形態に係る駐車支援装置の動作についてのフローチャートである。
【0037】
本実施形態では、車両を車庫入れ駐車領域(並列駐車)に駐車する際の駐車支援を行うものである。
【0038】
ドライバがシフトレバーをリバースレンジに入れると、駐車支援を行う際の駐車支援制御が開始される。シフトレバーがリバースレンジに入ったら、CCDカメラ13がONとなり、車両の周囲における後方の画像を撮像し、CCDカメラ13で撮像された画像がモニタ14に表示される。モニタ14には、「車庫入れ駐車」「縦列駐車」の表示がなされる。ドライバは、この表示のうちの「車庫入れ駐車」を選択してモニタ14に触れることにより、車庫入れ駐車の支援が開始される。このとき、モニタ14には、CCDカメラ13で撮像された画像のほか、目標駐車位置が所定のデフォルト位置に表示されるとともに、この目標駐車位置を移動させる矢印が表示される。ドライバは、この矢印を適宜操作し、または操作することなく、モニタ14内で目標駐車位置を所望の位置に設定する。目標駐車位置が設定されたら、駐車支援ECU2では、自車の位置と目標駐車位置との位置関係に基づいて、1円軌道による駐車支援の可否判定を行い(S1)、支援が可能か否かを判断する(S2)。その結果、支援が可能であると判断したならば、1円軌道による駐車支援を実行する(S3)。このときの移動軌跡は1円軌道を適用して算出されているので、移動軌跡を算出するにあたっての演算は簡素なものとなり、迅速に処理することができる。このときの駐車支援は、算出された移動軌跡に基づいて、自動操舵アクチュエータ16が操舵輪を操舵させることにより、移動軌跡に沿って車両を移動させることによって行われる。
【0039】
一方、1円軌道による支援が不可能であると判断した場合には、続いて、自車の位置と目標駐車位置との位置関係に基づいて、2円軌道による駐車支援の可否判定を行い(S4)、支援が可能か否かを判断する(S5)。移動軌跡を算出するにあたり、2円軌道を適用すると、駐車可能となる範囲が広くなる。
【0040】
この点について図3を参照して説明すると、駐車支援を開始する駐車初期位置に車両Vがいるときに、目標駐車位置T1が車両Vから比較的遠い位置にあるとする。この場合、駐車初期位置から1円軌道からなる移動軌跡C1を算出しようとすると、近い位置T2までにしか移動軌跡を描くことができず、目標駐車位置T1に対する駐車支援を行うことはできないことになる。これに対して、2円軌道からなる移動軌跡C2を算出すると、目標駐車位置T1までの軌跡を描くことができる。このように、2円軌道を適用して移動軌跡を算出することにより、広い範囲にまで目標駐車位置を設定することができる。その結果、ドライバが車庫入れ駐車を行おうとした際に、目標駐車位置から少し離れた位置に車両を停車させてしまった場合、すなわち駐車初期位置が目標駐車位置からある程度遠い場合でも、駐車支援を行うことができる。
【0041】
このようにして、1円軌道による駐車支援ができない領域に対しても、2円軌道によれば、駐車支援を行うことができる。このときの駐車支援については、2円軌道を適用して算出された移動軌跡に基づいて、自動操舵アクチュエータ16が操舵輪を操舵させることにより、移動軌跡に沿って車両を移動させることによって行われる。
【0042】
そして、ステップS4で駐車支援が可能であると判断されたら、2円軌道を適用して移動軌跡を算出し、算出された移動軌跡に沿って駐車支援を実行する(S6)。また、目標駐車位置が駐車初期位置からさらに遠くなってしまうと、2円軌道を適用して移動軌跡を算出しようとした際にも、移動軌跡を算出できない場合がある。このように、2円軌道を適用して移動軌跡を算出するとしても駐車支援が不可能であると判断した場合には、駐車支援は不可能であると判断して(S7)、駐車支援を終了する。
【0043】
こうして、本実施形態に係る駐車支援装置においては、車庫入れ駐車を行う際に、まず演算が比較的簡素である1円軌道を適用して移動軌跡を算出している。この1円軌道を適用した移動軌跡が算出できれば、迅速に駐車支援のための移動軌跡を算出し、確定することができる。また、目標駐車位置が駐車初期位置から遠くであり、1円軌道を適用した場合には、移動軌跡を算出できない場合では、2円軌道を適用して移動軌跡を算出している。このため、1円軌道のみを適用して移動軌跡を算出する場合よりも、駐車支援を行う際の目標駐車位置を広い範囲に設定することができる。
【0044】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る駐車支援装置のハード構成は上記第1の実施形態で示したものと実質的に同一である。
【0045】
続いて、本実施形態に係る駐車支援装置の動作について説明する。図4は、本実施形態に係る駐車支援装置の動作を示すフローチャートである。
【0046】
駐車支援が開始されると、駐車支援ECU2では、車庫入れモードであるか否かを判断する(S11)。車庫入れモードであるか否かの確認は、ドライバが車庫入れモードを選択したか否かによって検出される。上記のように、駐車支援を開始すると、モニタ14には「車庫入れ駐車」「縦列駐車」の表示がなされる。ドライバがこのうちの「車庫入れ駐車」を選択すると、駐車支援ECU2では、車庫入れモードであると判断する。反対に「縦列駐車」を選択すると、駐車支援ECU2では、車庫入れモードでないと判断する。
【0047】
その結果、ドライバが「縦列駐車」を選択して、車庫入れモードではないと判断された場合には、縦列駐車モードとなっている。通常、縦列駐車を行う際には、2円軌道による駐車支援が行われるため、縦列駐車モードが選択されたときには、一律的に2円軌道による駐車支援を行う(S12)。このようにすることにより、たとえば縦列駐車を1円軌道または2円軌道による駐車支援によって行う場合と比較して、駐車支援ECU2における演算処理の負担が軽減される。
【0048】
一方、車庫入れモードであると判断した場合には、上記第1の実施形態で示した1円軌道または2円軌道による駐車支援を実行する(S13)。このステップ13では、図2に示すフローにしたがった処理が実行される。車庫入れモードにおける駐車支援の際には、通常、1円軌道による駐車支援が行われるが、上記第1の実施形態で説明したように、2円軌道による駐車支援を行うことにより、広い範囲の目標駐車位置に対して駐車支援を行うことができるようになる。また、本実施形態では、縦列駐車の際の1円軌道と2円軌道の選択をなくしていることから、その分駐車支援ECU2における演算量を少なくすることができる。
【0049】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る駐車支援装置のハード構成は上記第1の実施形態で示したものと実質的に同一である。
【0050】
続いて、本実施形態に係る駐車支援装置の動作について説明する。図5は、本実施形態に係る駐車支援装置の動作を示すフローチャートである。
【0051】
駐車支援が開始されると、駐車支援ECU2では、縦列モードであるか否かを判断する(S21)。縦列モードか否かの判断は、上記第2の実施形態で示した「車庫入れ駐車」「縦列駐車」のうちのいずれをドライバが選んだかによって行われる。そして、ドライバが「車庫入れ駐車」を選択し、縦列駐車モードでないと判断した場合には、車庫入れモードとなっている。この場合には、車庫入れ駐車形態に対応する1円軌道による駐車支援を実行する(S22)。このように、車庫入れ駐車を行う際には一律の1円軌道による駐車支援を行うことにより、駐車支援ECU2における演算処理工程を低減することができる。
【0052】
一方、ステップS21で「縦列駐車」が選択され、縦列駐車モードにある場合には、1円軌道または2円軌道による駐車支援を実行する(S23)。ここで、1円軌道または2円軌道による駐車支援については、図2に示す上記第1の実施形態における駐車支援と同一のフローに従った処理がなされる。ここで、本実施形態では、縦列駐車形態に対する駐車支援であるが、1円軌道による移動軌跡の算出も可能である。
【0053】
この点について、図6を参照して説明すると、駐車中の車両V1、V2の間の駐車可能範囲T3に車両Vを縦列駐車させようとする際、後方に駐車中の車両の側方を通過した車両Vは、前方に駐車中の車両V2の側方位置に停車する。このとき、車両V2の側方から車両V1の側方にいたるまでの間、車両Vが直線的に移動した場合、車両V1,V2と同一方向を向いて車両Vを縦列駐車させる際には、1円軌道による移動軌跡を描くことはできない。
【0054】
これに対して、図6に示すように、車両Vを前方に駐車中の車両の側方に停車させる際に、一旦車両V1から離れる方向に車両Vを旋回させる移動経路R1とすることにより、1円軌道からなる移動軌跡C1を描くことができるようになる。この場合には、複雑な2円軌道による移動軌跡を描くよりも、単純な1円軌道からなる移動軌跡C1による移動軌跡を算出する方が演算量は少なくなる。したがって、1円軌道による駐車支援が可能である場合には、1円軌道による駐車支援を行い、1円軌道による駐車支援が不可能である場合に2円軌道による駐車支援を行う。このような駐車支援を行うことにより、駐車支援を行う際に演算処理を低減することができる。その結果、迅速に駐車支援を行うことができるようになる。
【0055】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態に係る駐車支援装置のハード構成は上記第1の実施形態で示したものと実質的に同一である。
【0056】
続いて、本実施形態に係る駐車支援装置の動作について説明する。図7は、本実施形態に係る駐車支援装置の動作を示すフローチャートである。
【0057】
駐車支援が開始されると、縦列駐車モードであるか否かの判断を行う(S31)。この判断は、たとえば上記第3の実施形態におけるステップS21(図5)と同様にして行うことができる。その結果、縦列駐車モードでないと判断したならば、車庫入れ駐車であると判断して車庫入れの駐車支援を行う(S32)。車庫入れの駐車支援は、1円軌道による駐車支援であってもよく、上記第1の実施形態のような1円軌道または2円軌道による駐車支援であってもよい。
【0058】
一方、縦列駐車モードであると判断したら、駐車初期位置における偏向角(首振り角度)が所定のしきい値(所定値)よりも大きいか否かを判断する(S33)。ここで、図8に示すように、偏向角αは、移動経路Rを走行してきた車両Vが、縦列駐車をしようとして旋回して停車させた際の、直線走行時の走行方向Lと、現在の車両Vが向いている方向との間の角度となる。この偏向角が所定値よりも小さいと、1円軌道による移動軌跡を描くことができない場合が生じる。このような場合には、1円軌道による移動軌跡を算出するのは無駄となるので、偏向角が所定値未満の場合には、1円軌道による移動軌跡の演算を行うことなく、2円軌道による駐車支援を実行する(S34)。偏向角αは、ヨーレートセンサを用いることによって推定することができる。あるいは、車両Vの操舵輪の操舵角および車両Vの走行距離から演算することができる。こうして、無駄となる演算処理を省くことができる。
【0059】
また、偏向角がしきい値以上である場合には、1円軌道による駐車支援が可能な場合もある。1円軌道による駐車支援が可能な場合に、単純に2円軌道による駐車支援を行った場合には、迅速な演算処理の妨げとなってしまうので、1円軌道または2円軌道による駐車支援を実行する(S35)。この1円軌道または2円軌道による駐車支援は、上記第3の実施形態における1円軌道または2円軌道による駐車支援(図5中のステップS23)と同一の手順によって行うことができる。
【0060】
このようにして、本実施形態では、車両の偏向角に基づいて、無駄となる1円軌道による移動軌跡の演算を省略することができるので、その分演算処理を迅速に行うことができる。
【0061】
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態に係る駐車支援装置のハード構成は上記第1の実施形態で示したものと実質的に同一の構成に、駐車可能範囲検出手段として、測距センサが設けられており、この測距センサが駐車支援ECU2に接続されている。この測距センサでは、図10に示すように、車両Vが後方に駐車中の車両V2の側方から、前方に駐車中の車両V1の方向に向けて走行する際に、車両Vの側方における障害物等と車両Vとの距離を測定している。車両Vが停車中の車両V1、V2の側方を通過する場合には、測距センサでは近くに障害物(車両V1,V2)があることを検出する。また、停車中の車両V1,V2の間における駐車可能範囲の側方を通過する場合には、障害物は遠くにあることが検出される。この障害物が遠くにある間の車両Vの走行距離によって駐車可能範囲を検出することができる。
【0062】
続いて、本実施形態に係る駐車支援装置の動作について説明する。図9は、本実施形態に係る駐車支援装置の動作を示すフローチャートである。
【0063】
本実施形態では、上記第4の実施形態と同様に、縦列駐車モードであるか否かを判断し(S41)、縦列モードではないと判断した場合には、車庫入れモードであるとして車庫入れの駐車支援を実行する(S42)。
【0064】
一方、縦列駐車モードであると判断した場合には、偏向角のしきい値を設定する(S43)。しきい値の設定にあたっては、測距センサで検出された駐車可能範囲の広さが利用される。この点について図10を用いて説明すると、駐車可能範囲T3は、停車中の車両V1,V2の間となる。
【0065】
いま、停車中の車両V1,V2の間の幅が広く、駐車可能範囲が広いと、1円軌道による移動軌跡を算出するにあたり、旋回半径をある程度大きくすることができる。そのため、偏向角が小さい場合でも1円軌道による駐車支援を行うことができる場合がある。逆に、駐車可能範囲が狭いと、1円軌道による移動軌跡を算出するにあたって旋回半径を狭くしなければならず、その結果として駐車支援をできないと判断されることになる。偏向角が小さい場合には、その分1円軌道を算出するときの旋回半径を大きくする必要があるが駐車可能範囲が広い場合には、大きな旋回半径によって移動軌跡を算出することができるので、1円軌道による駐車支援が可能となる。
【0066】
したがって、測距センサによって検出された駐車可能範囲が広い場合には、偏向角のしきい値をある程度大きく設定し、駐車可能範囲が狭い場合には、変更角のしきい値をある程度小さく設定するように、偏向角のしきい値を設定する(S43)。
【0067】
こうして、偏向角の設定を行ったら、上記第4の実施形態と同様に、偏向角がしきい値以上であるか否かを判断する(S44)。その結果、偏向角がしきい値未満であった場合には、2円軌道による駐車支援を実行する(S45)。また、偏向角がしきい値以上である場合には、1円軌道または2円軌道による駐車支援を実行する。
【0068】
このように、本実施形態に係る駐車支援装置では、縦列駐車の駐車支援を行う際に、1円軌道による駐車支援が可能である場合に、確実に1円軌道による駐車支援を行うことができる。その結果、駐車支援ECU2における演算量の低減を図ることができ、迅速な駐車支援を行うことができる。
【0069】
なお、駐車範囲検出手段としては、上記測距センサのほか、たとえば撮像カメラなどを用いることもできる。
【0070】
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態に係る駐車支援装置のハード構成は上記第1の実施形態で示したものと実質的に同一の構成のほかに、操舵角検出手段である操舵角センサおよび負荷検出手段であるトルクセンサを有している。操舵角センサは、操舵輪の操舵角を検出するものであり、自動操舵アクチュエータ16に取り付けられ、この操舵角センサが駐車支援ECU2に接続されている。またトルクセンサは、自動操舵アクチュエータ16に取り付けられ、操舵輪を介して自動操舵アクチュエータ16に掛かる負荷を検出している。
【0071】
続いて、本実施形態に係る駐車支援装置の動作について説明する。図11は、本実施形態に係る駐車支援装置の動作を示すフローチャートである。
【0072】
本実施形態においては、図12に示すように、車庫入れ駐車形態の駐車領域に対する駐車支援を対象としている。図12に示すように、移動経路Rを走行して駐車初期位置に到達した車両VAにおいては、操舵輪が向いている方向Wは、車両が向いている方向Mとは異なり、操舵輪が向いている方向Wと車両Vが向いている方向Mの間の角度が操舵角βとなる。駐車初期位置における車両VAを、目標駐車位置における車両VBとなる位置まで移動させる際、操舵角βが大きいと、ステアリング中立位置方向に戻すことが、車両の移動軌跡のずれに与える影響が大きくなる。そのため、1円軌道による駐車支援では、支援を行う際の精度が低下することが考えられる。この影響は、操舵角βが大きくなるほど大きくなる。
【0073】
そこで、本実施形態では、駐車初期位置における車両VAにおいて、操舵輪の操舵角を操舵角センサで検出している。操舵角センサで検出された操舵角βに基づいて、1円軌道による駐車支援を行うか、2円軌道による駐車支援を行うかを決定する。そのために、まず、車両が駐車初期位置に到達したら、操舵角βが所定のしきい値以上であるか否かを判断する(S51)。しきい値は、図13に示すように、ステアリングを戻す際の影響が大きいと判断できる程度の値に適宜設定することができる。操舵角βがしきい値以上であるか否かの判断は、車両が停車した直後に行うこともできるし、駐車初期位置で据え切りを行い、駐車支援を開始しようとする位置に操舵輪が位置する状態となった後に行うこともできる。
【0074】
この判断の結果、操舵角がしきい値未満である場合には、操舵輪の操舵角βが駐車支援を行う際に、大きく移動経路を変更させてしまうほどの影響はないと判断して、演算処理が単純で簡素な1円軌道による駐車支援を実行する(S52)。こうして、移動軌跡に大きなずれを生じることなく迅速に駐車支援を行うことができる。
【0075】
一方、操舵角βがしきい値以上であると判断された場合には、ステアリングを中立位置に戻す際の影響を考慮して、2円軌道による駐車支援を行う(S53)。このようにして、正確に駐車支援を行うことができる。
【0076】
さらに、本実施形態では、操舵角βのしきい値を設定するにあたり、トルクセンサで検出された自動操舵アクチュエータに掛かる負荷を考慮することができる。自動操舵アクチュエータに掛かる負荷が大きくなると、ステアリングを中立位置に戻すことが、車両の移動軌跡のずれに与える影響が大きくなってしまう。この点を考慮して、自動操舵アクチュエータに掛かる負荷の大きさに応じて、操舵角βのしきい値を調整することができる。具体的には、自動操舵アクチュエータに掛かる負荷が大きくなるほど、しきい値を低くし、負荷が小さいほど、しきい値を高くすることができる。このようにして、適切に1円軌道による駐車支援と2円軌道による駐車支援を好適に選択することができる。
【0077】
自動操舵アクチュエータに掛かる負荷は、トルクセンサで直接測定することができる。また、自動操舵アクチュエータに掛かる負荷は、トルクセンサを用いるほか、タイヤ空気圧、路面抵抗、転舵輪荷重、タイヤの種類などの要因から検出することができる。すなわち、タイヤ空気圧が高いほど自動操舵アクチュエータに掛かる負荷は小さくなり、路面抵抗が高いほど大きくなる。また、転舵輪荷重が大きいほど負荷は大きくなり、スタッドレスタイヤや応急用のタイヤなどを装着している場合には、ノーマルタイヤを装着している場合よりも負荷が小さくなる。
【0078】
したがって、タイヤ空気圧が高いほど、操舵角βのしきい値を高く、路面抵抗が高いほど操舵角βのしきい値を小さくするのが好適である。また、転舵輪荷重が大きいほど操舵角βのしきい値を小さくし、スタッドレスタイヤや応急用のタイヤなどを用いている場合には、操舵角βのしきい値を大きくするのが好適である。
【0079】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記各実施形態では、駐車領域形態および移動軌跡パターンが2つのものについて説明したが、本発明では、それらが3つあるいはそれ以上あるものであってもよい。3つ以上の駐車領域形態および移動軌跡パターンがある場合には、まず最単純移動軌跡パターンでの演算を行い、移動軌跡の算出が不可能である場合には、次に単純な移動軌跡パターンで移動軌跡の算出を行うなど、単純な移動軌跡パターンの演算から順次行うのが好適となる。
【0080】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、駐車支援を行うにあたり、状況に応じた移動軌跡パターンを設定することにより、ある程度駐車目標位置が遠い場合であっても駐車支援を行うことができるようにするとともに、可能な場合には演算量の低減を図り、迅速な駐車支援を行うことができる駐車支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車支援装置のブロック構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る駐車支援装置の動作についてのフローチャートである。
【図3】車庫入れ駐車を行う際に、1円軌道を適用する場合と2円軌道を適用する場合の相違を模式的に示す説明図である。
【図4】第2の実施形態に係る駐車支援装置の動作についてのフローチャートである。
【図5】第3の実施形態に係る駐車支援装置の動作についてのフローチャートである。
【図6】車庫入れ駐車を行う際に、1円軌道を適用する場合を用いる場合の車両の動きを模式的に示す説明図である。
【図7】第4の実施形態に係る駐車支援装置の動作についてのフローチャートである。
【図8】車両の偏向角の関係を模式的に示す説明図である。
【図9】第5の実施形態に係る駐車支援装置の動作についてのフローチャートである。
【図10】縦列駐車の際の駐車可能領域について模式的に説明するための説明図である。
【図11】第6の実施形態に係る駐車支援装置の動作についてのフローチャートである。
【図12】車両の操舵角について模式的に説明するための説明図である。
【図13】第6の実施形態における駐車支援に適用する移動軌跡パターンを選択する際の操舵角としきい値を示すグラフである。
【符号の説明】
1…駐車支援装置、2…駐車支援ECU、11…車速センサ、12…操舵角センサ、13…CCDカメラ、14…モニタ、15…スピーカ、16…自動操舵アクチュエータ、C1…(1円軌道からなる)移動軌跡、C2…(2円軌道からなる)移動軌跡、L…走行方向、R,R1…移動経路、T1…目標駐車位置、T3…駐車可能範囲、V,V1,V2,VA,VB…車両、α…偏向角、β…操舵角。

Claims (6)

  1. 駐車領域に設定された目標駐車位置に車両を移動させる際の移動軌跡を算出するにあたり、複数の駐車領域形態に対して、それぞれ対応する移動軌跡パターンを備えた駐車支援制御装置を有する駐車支援装置において、
    前記複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態の駐車領域に設定された目標駐車位置に車両を移動させるにあたり、前記複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態に対応する移動軌跡パターンが、軌道中に凸となる方向が1つである1円軌道を有する最単純移動軌跡パターンである場合に、前記最単純移動軌跡パターンを適用した駐車支援を開始する駐車初期位置から前記目標駐車位置までの移動軌跡の算出が可能であるか否かを判断し、
    前記最単純移動軌跡パターンを適用した前記移動軌跡の算出が可能と判断したときに、前記最単純移動軌跡パターンを適用して前記移動軌跡を算出し、
    前記最単純移動軌跡パターンを適用した前記移動軌跡の算出が不可能と判断したときに、軌道中に凸となる方向が2つである2円軌道を有する他の移動軌跡パターンを適用して前記移動軌跡を算出することを特徴とする駐車支援装置。
  2. 前記複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態が車庫入れ駐車形態である請求項1に記載の駐車支援装置。
  3. 駐車領域に設定された目標駐車位置に車両を移動させる際の移動軌跡を算出するにあたり、複数の駐車領域形態に対して、それぞれ対応する移動軌跡パターンを備えた駐車支援制御装置を有する駐車支援装置において、
    前記複数の駐車領域の1つである車庫入れ駐車形態に対応する移動軌跡パターンとして、軌道中に凸となる方向が1つである1円軌道を有する最単純移動軌跡パターンを備え、
    前記複数の駐車領域の1つである縦列駐車形態に対応する移動軌跡パターンとして、軌道中に凸となる方向が2つである2円軌道を有する他の移動軌跡パターンを備えており、
    前記複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態が縦列駐車形態である際に、前記車両の偏向角が、前記最単純移動軌跡パターンを算出可能となる所定のしきい値未満であるか否かを判断し、
    前記偏向角が、前記所定のしきい値未満であると判断したときに、前記他の移動軌跡パターンに代えて前記最単純移動軌跡パターンを適用して前記移動軌跡を算出し、
    前記偏向角が、前記所定のしきい値未満でないと判断したときに、前記他の移動軌跡パターンを適用して前記移動軌跡を算出することを特徴とする駐車支援装置。
  4. 前記縦列駐車領域における車両の駐車可能範囲を検出する駐車可能範囲検出手段を備え、
    前記駐車可能範囲検出手段によって検出された駐車可能範囲の広さが広いほど、前記所定のしきい値を大きくする請求項3に記載の駐車支援装置。
  5. 前記複数の駐車領域形態の中から選択された駐車領域形態が車庫入れ駐車形態である際に、前記最単純移動軌跡パターンを適用した駐車支援を開始する駐車初期位置から前記目標駐車位置までの移動軌跡の算出が可能であるか否かを判断するにあたり、駐車支援の開始時または駐車支援の開始直前の前記車両における操舵輪の操舵角が、前記最単純移動軌跡パターンを算出可能となる所定のしきい値未満であるか否かを判断し、
    前記操舵角が前記所定のしきい値以上であるときに、前記最単純移動軌跡パターンを適用した前記移動軌跡の算出が可能であると判断し、
    前記操舵角が前記所定のしきい値未満であるときに、前記最単純移動軌跡パターンを適用した前記移動軌跡の算出が不可能であると判断する請求項1に記載の駐車支援装置。
  6. 操舵輪を操舵する操舵アクチュエータに掛かる負荷を検出する負荷検出手段を備え、
    前記負荷検出手段によって検出された前記操舵アクチュエータに対する負荷が大きくなるほど、前記所定のしきい値を小さくする請求項5に記載の駐車支援装置。
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