JP4150492B2

JP4150492B2 - Hard candy manufacturing method

Info

Publication number: JP4150492B2
Application number: JP2000228640A
Authority: JP
Inventors: 康夫勝田; 平安陳
Original assignee: Matsutani Chemical Industries Co Ltd
Current assignee: Matsutani Chemical Industries Co Ltd
Priority date: 2000-07-28
Filing date: 2000-07-28
Publication date: 2008-09-17
Anticipated expiration: 2020-07-28
Also published as: JP2002034459A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明はハードキャンディの製造法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ハードキャンディは、一般に砂糖と水あめを主原料として煮詰め、これに酸味料、香料、着色料等の添加物を加え、型内に流し込み、或はスタンピングマシン等で成形して製造され、光沢のあるガラス質の外観に特徴づけられる菓子類である。
【０００３】
水あめは砂糖の再結晶化を防止することを主目的とし、その為に比較的多く、例えば砂糖と水あめを合わせた量の少なくとも約４０％の水あめが使用されている。しかし、水あめをこのように多量使用すると、特に、(1)水あめの甘味によって砂糖の甘味がぼやけて甘味の後ひきが出る、(2)温度が高くなるとダレてくっつき易くなる、(3)吸湿し易くなる等の問題点を残していた。
【０００４】
水あめは澱粉分解物の一種ではあるが、一般に、グルコース、マルトース等の低分子成分が多く、分子量１×１０⁴以上の高分子区分を殆ど含まない程度に高度に澱粉を分解したもので、粘度が低くて使用し易い利点があって広く利用されている。一方、分解度の低い澱粉分解物、換言すれば低ＤＥ（ブドー糖量、分解の程度を表す指標で、分解によって生成した還元基をブドー糖に換算した％で表す）の澱粉分解物では、通常広い範囲の高分子区分を含み、分子量１×１０⁴以上の高分子区分を含むと同時に５０質量％（尚、質量％を以下単に％と略記する）エタノールに溶解しないものになる。このようなものでは粘度が高くなって作業性が悪くなるだけでなく、噛んだ時の歯もろさがなくなってきたり、糊味によってフレーバーや甘味がマスキングされる等の問題があって、従来砂糖を主体とするハードキャンディには殆ど使用されなかった。
【０００５】
特公昭４８−２７８４号には、ＤＥ約５〜２５の澱粉分解物を用いて改良されたべたつき性と低い吸湿性のハードキャンディが提案されているが、出来上がりの水分が４〜８％と多く、通常のハードキャンディとは異質のものとなっている。
【０００６】
ハードキャンディの素材に関する最近の技術の多くはシュガーレス、非う蝕性、低甘味、低カロリー、砂糖と異なる甘味等に向けられている。このような目的で例えば、エリスリトール（特開昭６４−４７３４８号、特開平４−３２０６４７号、特開平５−３０９１３号）、マルチトール（特開平５−１８４３００号）、ラクチトール（特開平２−５７１４８号）、ソルビトール（特開平１−２１８５５１号）、トレハロース（特開平８−２５６６９４号）、水素化澱粉分解物（特開平４−３０４８４６号）、マルトテトラオース（特開平８−２０５８６５号）、還元ポリデキストロース（特開平７−６７５３６号）等を主原料の一つとして用いる方法が提案されている。これらは何れも前記目的を達する為の方法であって、砂糖と水あめから成るハードキャンディの欠点の改善につながるものではない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、糖質として種々の提案もあるが、ハードキャンディに於ける甘味の質としては砂糖が最も適している。しかし、砂糖を主体にすると砂糖が保存中に結晶化して白濁化し、食感的にもざらつきを生じるので、水あめが比較的多く併用されている。前記でも若干述べた通り、水あめを比較的多く併用すると、好ましい砂糖の甘味がぼやけて甘味の後ひきを生じる、温度が高くなるとダレてくっつき易くなる、吸湿し易くなる等の問題点を残していた。
【０００８】
本発明が解決しようとする課題は、斯かる問題点の解消、即ち、特に砂糖のすっきりした甘味を発現させて甘味の後ひきがなく、温度が高くなってもべたつきやくっつきを生じなく、吸湿を抑制して簡易包装を可能にするハードキャンディの提供にある。
【０００９】
【課題を解決する為の手段】
斯かる現状に鑑み種々検討を重ねた結果、特定の高分子区分を含有する澱粉分解物と砂糖を用いることにより本発明の課題が解決されることを見いだして本発明を完成した。即ち、主要原材料の一つとして、分子量１×１０⁴以上の高分子区分を含み、且つ、５０％エタノールに殆ど溶解する特性を有する澱粉分解物を、分子量１×１０⁴以上の高分子区分が砂糖１００質量部に対して２〜８質量部含まれるように用いることにより達せられる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明のハードキャンディは砂糖を５０％以上含み、水分含量が概ね４％以下になるように煮詰めて製造されるガラス質の外観を有するもので、従来の砂糖と水あめからなるものに外観的には類似するが、それらに較べてすっきりした砂糖の甘味が発現し、吸湿性が少なく、温度が高くなってもべたつきやくっつきを生じないキャンディである。
【００１１】
本発明に於て使用する澱粉分解物は、分子量１×１０⁴以上の高分子成分を含み、且つ、５０％エタノールに殆ど溶解する特性を有することを要する。澱粉分解物は澱粉分解酵素及び／又は酸で澱粉を分解したもので、その分解の程度によって種々の分子量のものが得られるが、一方でその分子量はかなり広い範囲に分布したものになる。従って、単に分子量１×１０⁴以上の高分子区分を含むものを得ることは容易であるが、同時に５０％エタノールに溶解しないものになってくる。また、５０％エタノールに溶解する程度に分解すると、必要な高分子区分を含まないないか或は殆ど含まないものになってくる。
【００１２】
本発明で必要とする成分は分子量１×１０⁴以上の高分子区分であり、５０％エタノールに殆ど溶解する要件を満たした上で、該区分を概ね３％以上でなるべく多く含む澱粉分解物が砂糖との割合を所望によって変え易くなり、更には所望によって他の糖質を用いることも可能になって好ましい。この特性を有すればその製造方法は問わないが、製造方法の好ましい態様の一例を示せば次のようである。
【００１３】
一般的に、澱粉分解物は塩酸、蓚酸等の酸及び／又は澱粉分解酵素により、所望の程度に澱粉を加水分解し、必要に応じてろ過による狭雑物の除去や活性炭、イオン交換樹脂による脱色、精製を行った後、適度に濃縮して液状品とするか、更に噴霧乾燥等の手段によって粉末化して粉末品としている。本発明の澱粉分解物はこのような従来法で直接得るのはかなり難しいので、好ましくは従来法に準じてＤＥ１０〜２５程度に分解した後、限外ろ過膜及び／又は逆浸透膜を用いて５０％エタノールに溶解しない成分の除去及び／又は必要な高分子区分の濃度を高める為に低分子成分を減少せしめる処理を行って製造する。
【００１４】
更に詳しく本発明で使用する澱粉分解物を製造する上での好ましい態様の一例を示すと次のようである。尚、本発明がこれらに限定されるものでないことは言うまでもない。
【００１５】
先ず、２０〜４０％の澱粉懸濁液を調製し、これに適量の蓚酸もしくはα−アミラーゼを加え、加熱して一次液化し、次いで蓚酸を用いた場合は炭酸カルシウム等の中和剤でｐＨ５〜９に中和する。また、α−アミラーゼを用いた場合は加圧蒸煮して溶解困難な澱粉部分を完全に溶解させると同時に酵素を失活させて加水分解を一旦停止する。これらの一次液化した液に、新たにα−アミラーゼを添加してＤＥ１４〜１５に加水分解し、加圧蒸煮又は酸を添加して酵素を失活させ、活性炭よる脱色、イオン交換樹脂による脱塩処理を行った後、分画分子量約５０，０００の限外ろ過膜によって５０％エタノールに溶解しない原因となる高分子成分を除く処理をし、濃縮、噴霧乾燥して粉末状の製品とする。
【００１６】
本発明の澱粉分解物を製造する際の原料澱粉は、一般に市販されている各種澱粉の何れでもよく、例えば馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、甘藷澱粉、ワキシーコーンスターチ等何れも好適に用い得るし、更にこれらを酸処理、酸化処理、エステル化処理、エーテル化処理等の加工処理したものも用い得る。
【００１７】
尚、本発明で述べる分子量１×１０⁴の高分子区分はゲルろ過クロマトグラフによって測定される。即ち、マルチステーションＧＰＣ−８０２０（東ソー社製）を用いて次の条件で測定した分子量パターンより１×１０⁴以上の高分子量区分の割合を算出する。
【００１８】
カラム：ＴＳＫｇｅｌ，Ｇ２５００ＰＷＸＬ、Ｇ３０００ＰＷＸＬ、Ｇ６０００ＰＷＸＬ、
検出器：示差屈折率計、
カラム温度：８０℃、
流速：０．５ｍｌ／ｍｉｎ．、
移動相：蒸留水、
検量線：プルラン標準、マルトトリオース、グルコースを用いて作成。
【００１９】
また、５０％エタノールに殆ど溶解するとは、次の基準に従って評価した時に表される表現である。即ち、２０℃の５０％エタノール水溶液（本願では５０％エタノールと表記する）１００ｍｌに澱粉分解物１．０ｇを加えて溶解し、１０ｍｍセルを用いて７２０ｎｍで測定した吸光度で表し、その値が０．３以下になるものを言う。この値以下であれば、外観的には殆ど透明である。
【００２０】
本発明のハードキャンディは主要原材料の一つとして上記に例示するような方法等で製造される分子量１×１０⁴以上の高分子区分を含み、且つ、５０％エタノールに殆ど溶解する特性を有する澱粉分解物を、分子量１×１０⁴の高分子区分が砂糖１００質量部に対して２〜８質量部含まれるように用いることにより達せられる。
【００２１】
分子量１×１０⁴以上の高分子区分が２質量部を下回ってあまりに少ないと本発明の効果に乏しくなってくるし、８質量部を越えてあまり多くなると噛んだ時の歯もろさが失われてくる傾向にある。また、５０％エタノールに溶解しない澱粉分解物を使用すると、粘度が高くなって作業性が悪くなるだけでなく、糊味により砂糖の甘味がぼやける、煮詰めが出来なくなってくる、食感的に歯へ付着し易くなる等の問題が見られるようになる。
【００２２】
砂糖に対する澱粉分解物の使用割合は本発明の主旨からして砂糖１００質量部に対して１００質量部未満、好ましくは砂糖と澱粉分解物を６５／３５〜８５／１５の割合（質量）で該高分子区分が上記割合になるように使用する。それにより本発明のハードキャンディの特徴がより明確になって好ましい。また、キャンディ中に砂糖を５０％以上含み、且つ、砂糖と該高分子区分が上記割合で存在する限り、通常キャンディの製造に用いられる材料を所望により用いることもできる。この場合、キャンディ製造時に添加することもできるし、予め澱粉分解物と混合しておいて用いることもできる。
【００２３】
これらの材料としては、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、マンニトール、イソマルチトール、エリスリトール、ラクチトール、トレハロース、水素化水あめ、水あめ、乳糖、果糖、グルコース、イソマルトース、マルトース、還元パラチノース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等の各種糖質、クエン酸、リンゴ酸等の酸味料、グリシン等のアミノ酸調味料、リンゴ、イチゴ、バナナ、メロン、オレンジ、ピーチ、パイナップル等の果汁やフルーツフレーバー、コーヒーやココアフレーバー等の各種嗜好フレーバー、合成又は天然の着色料等が挙げられる。
【００２４】
本発明のハードキャンディは、主要原材料として砂糖と上述の澱粉分解物を用い、砂糖がキャンディ中に５０％以上存在するように製造することにより達せられ、その製造方法は通常行われている方法に準じて製造することができる。即ち、砂糖１００質量部に対して分子量１×１０⁴の高分子区分が２〜８質量部になり、且つ砂糖ができ上がりのキャンディの５０％以上を占めるように砂糖と澱粉分解物を用い、必要に応じて他の糖質を加え、濃度が７０〜７５％になるように水を加えて溶解し、水分含量が４％以下になるまで煮詰め、８０〜１２０℃に冷却してからフレーバー類、着色料、酸味料等の各種キャンディ用副材料を必要に応じて添加混合し成形する。成形はデポジット法でもスタンピング法でもどちらの方法でも可能である。
【００２５】
次に実施例、参考例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。尚、実施例、参考例で部とあるは質量部を表す。
【００２６】
【参考例１】
タピオカ澱粉を水に懸濁させてボーメ−１８度の乳液とし、これに炭酸カルシウムを加えてｐＨ５．８に調整後、α−アミラーゼ（「クライスターゼＫＤ」、大和化成株式会社製）を０．１％添加し、この乳液を内容積５６Ｌのオンレータ（株式会社桜製作所製連続式澱粉液化装置）に毎分３５Ｌの流速で圧入しつつ、８５〜８７℃に昇温して連続液化し、次いで液化物をオンレータ−出口に直結した連続式加圧蒸煮器へ送り、液温を１４０℃に上昇させて酵素を失活させると共に澱粉粒子を均斉に膨潤分散させた。次に熱交換器により冷却して液温を８３℃とし、固形分当たり０．２％の上記α−アミラーゼを添加して４５分（試料Ａ）、６０分（試料Ｂ）、９０分（試料Ｃ）処理した後、前記と同様に１４０℃で加圧蒸煮して酵素を失活させた。その後、これらの生成液を脱色、ろ過、脱イオン処理の精製して濃縮し、噴霧乾燥して粉末状の澱粉分解物をえた。
【００２７】
一方、（試料Ｂ）及び（試料Ｃ）の精製液の一部を別にして２０％濃度に調整した後、分画分子量約５０，０００の限外ろ過膜によって高分子部分を除いて濃縮、噴霧乾燥して試料Ｄ及びＥを得た。更に試料Ｄ及びＥの濃縮前の液を食塩阻止率約５０％の逆浸透膜で処理して低分子部分を除いて同様に乾燥して試料Ｆ及びＧを得た。これらの特性値を表１に示す。参考までに市販の水あめの値を併記する。
【００２８】
【表１】

【００２９】
【実施例１】
銅鍋に固形分換算で砂糖７５部、参考例１で調製した各試料２５部を秤り採り、水を加えて溶解して濃度７５％に調製し、ガスコンロの弱火で加熱して１５５℃まで煮詰めた。１００〜１１０℃に冷却後、一個約４ｇの大きさにスタンピング成形してキャンディを得た。得られたキャンディは何れも水分２．９〜３．２％の範囲にあり、これらを以下の基準に従って評価し、その結果を表２に示す。尚、対照例として砂糖６０部と市販の水あめ４０部で同様に調製した。
【００３０】
＜熱安定性＞
得られたキャンディを５個づつアルミ袋に入れて密封し、５０℃の保温器に２週間放置してその状態を観察評価する。−：くっつきは見られない、±：僅かにくっつきが見られる、＋：くっつきが見られる。
＜吸湿性＞
秤量缶にキャンディを一個入れ、２０℃、湿度７５％の環境下に一週間置き、元の質量に対する質量増加分の割合を吸湿率として表す。
＜砂糖の結晶化抑制＞
キャンディを２０℃、湿度５０％の環境下に３週間置き、白濁化の変化が見られるかどうかで評価する。−：変化なし、±：僅かに白濁化が見られる、＋：明らかな白濁化が見られる。
＜食味＞
−：すっきりした砂糖の甘味が感じられて甘味の後ひきがない、±：やや砂糖の甘味がぼやけてやや甘味の後ひきが感じられる、＋：砂糖の甘味がぼやけて甘味の後ひきがある。
＜食感＞
−：噛んだ時に歯もろさがある、±：噛んだ時にやや壊れ難い、＋：噛んだ時に壊れ難い。
【００３１】
【表２】

【００３２】
【実施例２】
砂糖と試料Ｄを表３に示す割合（部で表す）で使用し、実施例１と同様にハードキャンディを製造し、同様に評価してその結果を表３に示す。
【００３３】
【表３】

【００３４】
高分子：分子量１×１０⁴以上の高分子区分の砂糖１００部に対する部
結晶：結晶化抑制
【００３５】
【実施例３】
銅鍋に砂糖６５部、試料Ｆ２０部、水あめ１５部を採り、水を加えて濃度７５％に調製し、ガスコンロの弱火で加熱して１６０℃まで煮詰めた。約１２０℃に冷却後、ステンレス製の型に流し込み、放冷して一個約４ｇのキャンディを作った。得られたキャンディは透明なガラス質の外観を有し、防湿紙で包む程度の簡易包装で放置しても外観的な変化やべたつきは見られず、食するとすっきりした砂糖の甘味を呈して甘味の後ひきもなく、歯もろさに優れたキャンディであった。
【００３６】
【実施例４】
砂糖７０部と試料Ｇ３０部を用いて、実施例３に従って煮詰めた後に約１２０℃に冷却した。このキャンディ生地１００部にレモンフレーバー０．２５部、クエン酸１．５部、紅花黄色素０．０１部を添加して均一に混合した後、一個約４ｇにスタンピング成形してレモン味のハードキャンディを得た。
得られたキャンディは簡易包装で放置しても外観的な変化やべたつきは見られず、食するとすっきりした砂糖の甘味とレモン味を呈して甘味の後ひきもなく、歯もろさに優れたキャンディであった。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a method for producing hard candy.
[0002]
[Prior art]
Hard candy is generally boiled with sugar and syrup as the main ingredients, and added to this with additives such as acidulant, fragrance, colorant, etc., poured into a mold, or molded with a stamping machine, etc., and glossy It is a confectionery characterized by a glassy appearance.
[0003]
The main purpose of starch syrup is to prevent recrystallization of sugar, and for that purpose relatively large amounts are used, for example, at least about 40% of starch syrup in the combined amount of sugar and starch syrup. However, when such a large amount of candy is used, in particular, (1) the sweetness of the sugar is blurred due to the sweetness of the candy, and after the sweetness comes out, (2) it becomes easy to stick and stick when the temperature is high, (3) moisture absorption The problem of becoming easy to do was left.
[0004]
Although starch syrup is a kind of starch degradation product, generally starch is highly degraded to such an extent that it contains many low-molecular components such as glucose and maltose, and hardly contains high molecular weight components having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more. It is widely used because it has the advantage of being low and easy to use. On the other hand, in a starch degradation product with a low degree of degradation, in other words, a starch degradation product with low DE (indicating the amount of budo sugar, the degree of degradation, expressed as a percentage of the reducing group produced by degradation converted to budo sugar) In general, it includes a wide range of polymer segments, and includes a polymer segment having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more, and at the same time does not dissolve in 50% by mass (hereinafter, mass% is simply abbreviated as%) ethanol. In such cases, not only does the viscosity increase and workability deteriorates, but there are also problems such as loss of brittleness when chewed, masking of flavor and sweetness due to paste, etc. It was rarely used for hard candy.
[0005]
Japanese Patent Publication No. 48-2784 proposes a hard candy with improved stickiness and low hygroscopicity using a starch degradation product of DE about 5 to 25, but the finished moisture is as high as 4 to 8%. This is different from normal hard candy.
[0006]
Many of the recent technologies related to hard candy ingredients are directed to sugarless, non-cariogenic, low sweetness, low calorie, sweetness different from sugar. For this purpose, for example, erythritol (JP-A 64-47348, JP-A-4-320647, JP-A-5-30913), maltitol (JP-A-5-184300), lactitol (JP-A-2-57148). No.), sorbitol (JP-A-1-218551), trehalose (JP-A-8-256694), hydrogenated starch degradation product (JP-A-4-304845), maltotetraose (JP-A-8-205865), reduction A method of using polydextrose (Japanese Patent Laid-Open No. 7-67536) or the like as one of the main raw materials has been proposed. These are all methods for achieving the above-mentioned purpose, and do not lead to the improvement of the disadvantages of hard candy composed of sugar and starch candy.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, there are various proposals as sugars, but sugar is the most suitable as the quality of sweetness in hard candy. However, when sugar is the main component, the sugar crystallizes during storage and becomes cloudy, resulting in a rough texture. As described above, when a relatively large amount of syrup is used in combination, the sweetness of the preferred sugar is blurred and the after-treatment of sweetness is generated, and when the temperature is high, it becomes easy to stick and stick to moisture. It was.
[0008]
The problem to be solved by the present invention is to eliminate such problems, that is, to express the sweetness of sugar in particular, so that there is no trailing after sweetness, and no stickiness or sticking occurs even when the temperature rises, and moisture absorption It is in the provision of a hard candy that can be easily packaged while suppressing the above.
[0009]
[Means for solving the problems]
As a result of various investigations in view of the present situation, the present invention has been completed by finding that the subject of the present invention can be solved by using a starch degradation product containing a specific polymer class and sugar. That is, as one of the key raw materials, including molecular weight 1 × 10 ⁴ or more polymeric segment and a starch hydrolyzate having a property of hardly dissolved in 50% ethanol, the molecular weight 1 × 10 ⁴ or more polymeric segment It is achieved by using 2 to 8 parts by mass with respect to 100 parts by mass of sugar.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The hard candy of the present invention contains 50% or more sugar and has a glassy appearance produced by simmering so that the water content is approximately 4% or less. Is similar, but it has a clear sugar sweetness compared to them, has low hygroscopicity, and does not cause stickiness or sticking even at high temperatures.
[0011]
The starch degradation product used in the present invention is required to contain a polymer component having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more and to have a property of being almost dissolved in 50% ethanol. A starch degradation product is a product obtained by degrading starch with a starch degrading enzyme and / or an acid, and various molecular weights are obtained depending on the degree of degradation, while the molecular weight is distributed over a fairly wide range. Therefore, it is easy to simply obtain a polymer containing a polymer segment having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more, but at the same time, it does not dissolve in 50% ethanol. Moreover, when it decomposes | disassembles to such an extent that it melt | dissolves in 50% ethanol, it will become what does not contain the required high molecular division, or hardly.
[0012]
The component required in the present invention is a high molecular weight group having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more. After satisfying the requirement of being almost soluble in 50% ethanol, a starch degradation product containing as much as possible about 3% or more of the classification is provided. The ratio with sugar can be easily changed as desired, and other sugars can be used as desired. Although it does not ask | require the manufacturing method if it has this characteristic, it will be as follows if an example of the preferable aspect of a manufacturing method is shown.
[0013]
In general, starch degradation products hydrolyze starch to a desired degree with acids such as hydrochloric acid and succinic acid and / or starch-degrading enzymes. After decolorization and purification, the product is appropriately concentrated to form a liquid product, or powdered by means such as spray drying to obtain a powder product. Since the starch degradation product of the present invention is quite difficult to obtain directly by such a conventional method, it is preferably decomposed to about DE 10-25 according to the conventional method, and then used with an ultrafiltration membrane and / or a reverse osmosis membrane. In order to remove components that do not dissolve in 50% ethanol and / or to increase the concentration of the necessary polymer segment, the low-molecular components are reduced.
[0014]
An example of a preferred embodiment for producing the starch degradation product used in the present invention in more detail is as follows. Needless to say, the present invention is not limited to these examples.
[0015]
First, a 20 to 40% starch suspension is prepared, an appropriate amount of oxalic acid or α-amylase is added thereto, heated to be primary liquefied, and when oxalic acid is used, the pH is adjusted to 5 with a neutralizing agent such as calcium carbonate. Neutralize to ~ 9. When α-amylase is used, the starch portion which is difficult to dissolve by steaming is completely dissolved, and at the same time, the enzyme is deactivated to stop hydrolysis once. To these primary liquefied liquids, α-amylase is newly added to hydrolyze to DE14-15, and the enzyme is deactivated by steaming with pressure or acid, decolorization with activated carbon, desalting with ion exchange resin After the treatment, a polymer component that causes no dissolution in 50% ethanol is removed by an ultrafiltration membrane having a molecular weight cut off of about 50,000, and concentrated and spray-dried to obtain a powdery product.
[0016]
The raw material starch for producing the starch decomposition product of the present invention may be any of various commercially available starches such as potato starch, corn starch, tapioca starch, wheat starch, sago starch, rice starch, sweet potato starch, waxy corn starch. Any of these may be used suitably, and those processed by acid treatment, oxidation treatment, esterification treatment, etherification treatment or the like may also be used.
[0017]
The polymer segment having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ described in the present invention is measured by gel filtration chromatography. That is, the ratio of the high molecular weight classification of 1 × 10 ⁴ or more is calculated from the molecular weight pattern measured under the following conditions using Multistation GPC-8020 (manufactured by Tosoh Corporation).
[0018]
Column: TSKgel, G2500PWXL, G3000PWXL, G6000PWXL,
Detector: differential refractometer,
Column temperature: 80 ° C.
Flow rate: 0.5 ml / min. ,
Mobile phase: distilled water,
Calibration curve: Created using pullulan standard, maltotriose, glucose.
[0019]
Moreover, the fact that it is almost soluble in 50% ethanol is an expression expressed when evaluated according to the following criteria. That is, 1.0 g of starch degradation product was dissolved in 100 ml of a 50% aqueous ethanol solution (denoted as 50% ethanol in this application) at 20 ° C., and the absorbance was measured at 720 nm using a 10 mm cell. .3 or less. Below this value, the appearance is almost transparent.
[0020]
The hard candy of the present invention includes starch having a property of being almost soluble in 50% ethanol, including a polymer segment having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more produced by one of the main raw materials as exemplified above. The degradation product can be achieved by using 2 to 8 parts by mass of a polymer segment having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ with respect to 100 parts by mass of sugar.
[0021]
The effect of the present invention will be poor if the polymer segment with a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more is less than 2 parts by mass, and if it exceeds 8 parts by mass, the brittleness will be lost when chewing. There is a tendency. In addition, if a starch degradation product that does not dissolve in 50% ethanol is used, not only will the viscosity increase and workability will deteriorate, but the sweetness of the sugar will become blurred due to the paste, and it will become impossible to boil it. Problems such as easy adhesion to the surface become visible.
[0022]
The ratio of the starch degradation product to the sugar is less than 100 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the sugar, preferably from 65 to 35 to 85/15 of the sugar and starch degradation product (mass). The polymer segment is used so that it has the above ratio. Thereby, the characteristics of the hard candy of the present invention become clearer and preferable. In addition, as long as sugar is contained in the candy in an amount of 50% or more and the sugar and the polymer segment are present in the above ratio, a material usually used for the production of candy can be used as desired. In this case, it can also be added at the time of candy manufacture, or it can be used by previously mixing with a starch decomposition product.
[0023]
These materials include sorbitol, xylitol, maltitol, mannitol, isomaltitol, erythritol, lactitol, trehalose, hydrogenated syrup, syrup, lactose, fructose, glucose, isomaltose, maltose, reduced palatinose, fructooligosaccharide, galactooligosaccharide Various sugars such as citric acid, malic acid, etc., amino acid seasonings such as glycine, apples, strawberries, bananas, melons, oranges, peaches, pineapples and other fruit juices, fruit flavors, coffee and cocoa flavors, etc. Preference flavors, synthetic or natural colorants and the like can be mentioned.
[0024]
The hard candy of the present invention can be achieved by using sugar and the above-mentioned starch degradation product as main raw materials and producing the sugar so that it is present in the candy in an amount of 50% or more. It can be manufactured similarly. That is, it is necessary to use sugar and starch decomposition product so that the polymer segment with a molecular weight of 1 × 10 ⁴ is 2 to 8 parts by mass with respect to 100 parts by mass of sugar and occupies 50% or more of the finished candy. Depending on the content, other sugars are added, water is added so that the concentration is 70 to 75%, dissolved, boiled until the water content is 4% or less, cooled to 80 to 120 ° C, and flavors, Various auxiliary materials for candy such as coloring agents and sour agents are added and mixed as necessary. Molding can be performed by either a depositing method or a stamping method.
[0025]
Next, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Reference Examples. In Examples and Reference Examples, “parts” means “mass parts”.
[0026]
[Reference Example 1]
Tapioca starch was suspended in water to make a Baume-18 degree emulsion, calcium carbonate was added to this to adjust the pH to 5.8, and α-amylase (“Chrytase KD”, manufactured by Daiwa Kasei Co., Ltd.) was then added to 0.0. 1% was added, and this emulsion was continuously liquefied by raising the temperature to 85-87 ° C. while being press-fitted into a 56 L ontora (continuous starch liquefaction apparatus manufactured by Sakura Seisakusho Co., Ltd.) at a flow rate of 35 L / min. The liquefied product was sent to a continuous pressure steamer directly connected to the outlet of the on-lator, the liquid temperature was raised to 140 ° C. to deactivate the enzyme, and starch particles were uniformly swollen and dispersed. Next, the solution is cooled by a heat exchanger to a liquid temperature of 83 ° C., 0.2% of the α-amylase is added per solid content, and 45 minutes (sample A), 60 minutes (sample B), 90 minutes (sample) C) After the treatment, the enzyme was deactivated by steaming at 140 ° C. as described above. Thereafter, these product solutions were purified by decolorization, filtration, and deionization treatment, concentrated, and spray-dried to obtain a powdery starch decomposition product.
[0027]
On the other hand, a part of the purified solution of (Sample B) and (Sample C) was adjusted to 20% concentration, and then concentrated by removing the polymer portion with an ultrafiltration membrane having a fractional molecular weight of about 50,000. Samples D and E were obtained by spray drying. Furthermore, samples F and G were obtained by treating the solutions before concentration of samples D and E with a reverse osmosis membrane having a salt rejection of about 50% and removing the low molecular weight portion in the same manner. These characteristic values are shown in Table 1. For reference, the value of commercially available candy is also shown.
[0028]
[Table 1]

[0029]
[Example 1]
In a copper pan, 75 parts of sugar in terms of solid content and 25 parts of each sample prepared in Reference Example 1 are weighed, dissolved by adding water to a concentration of 75%, and heated to 155 ° C. on a low temperature gas stove. Boiled. After cooling to 100-110 ° C., each piece was stamped into a size of about 4 g to obtain a candy. All of the obtained candy was in the range of 2.9 to 3.2% moisture, and these were evaluated according to the following criteria. The results are shown in Table 2. In addition, it prepared similarly with 60 parts of sugars and 40 parts of commercially available candy candy as a control example.
[0030]
<Thermal stability>
5 pieces of the obtained candy are sealed in aluminum bags, and left in a 50 ° C. incubator for 2 weeks to observe and evaluate the state. -: No sticking is observed, ±: Slight sticking is seen, +: Sticking is seen.
<Hygroscopicity>
One candy is put in a weighing can and placed in an environment of 20 ° C. and 75% humidity for one week, and the ratio of the increase in mass to the original mass is expressed as the moisture absorption rate.
<Sugar crystallization inhibition>
The candy is placed in an environment of 20 ° C. and a humidity of 50% for 3 weeks, and evaluated by whether or not a change in cloudiness is observed. -: No change, ±: Slight turbidity is observed, +: Clear turbidity is observed.
<Taste>
-: The sweetness of the sugar is felt and there is no trailing after the sweetness, ±: The sweetness of the sugar is slightly blurred, and the slightly sweetening is felt, +: The sweetness of the sugar is blurred and there is a trailing after the sweetness .
<Food texture>
-: Teeth are brittle when chewed, ±: Slightly hard to break when chewed, +: Hard to break when chewed.
[0031]
[Table 2]

[0032]
[Example 2]
Sugar and sample D are used in the proportions (in parts) shown in Table 3, hard candy is produced in the same manner as in Example 1, and the results are evaluated in the same manner, and the results are shown in Table 3.
[0033]
[Table 3]

[0034]
Polymer: Partial crystal with respect to 100 parts of sugar in a polymer class having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more: Suppression of crystallization
[Example 3]
In a copper pan, 65 parts of sugar, 20 parts of sample F, and 15 parts of starch candy were added, and water was added to adjust the concentration to 75%. The mixture was heated to 160 ° C. by heating on a low gas stove. After cooling to about 120 ° C., it was poured into a stainless steel mold and allowed to cool to make about 4 g of candy. The resulting candy has a transparent glassy appearance, and even when left in a simple package that can be wrapped in moisture-proof paper, there is no change in appearance or stickiness. It was a candy that was excellent in tooth brittleness.
[0036]
[Example 4]
70 parts of sugar and 30 parts of sample G were boiled according to Example 3 and then cooled to about 120 ° C. After adding 0.25 parts of lemon flavor, 1.5 parts of citric acid, and 0.01 parts of safflower and yellow to 100 parts of this candy dough, the mixture is uniformly mixed, and then stamped into about 4 g, and then a lemon-flavored hard candy Got.
The resulting candy does not change in appearance or stickiness even when left in simple packaging, and has a refreshing sugar sweetness and lemon taste when eaten. there were.

Claims

When producing hard candy containing 50% by mass or more of sugar, one of the main raw materials is a starch decomposition product that includes a polymer segment having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ or more and has a property of being almost soluble in 50% by mass of ethanol. The method of producing a hard candy characterized by using a product such that the polymer segment having a molecular weight of 1 × 10 ⁴ has a ratio of 2 to 8 parts by mass with respect to 100 parts by mass of sugar