JP4150293B2 - 偏光変換器および偏波分散補償器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信および光情報処理分野等において使用される偏波分散補償技術を用いた偏波分散補償器を構成する偏光変換器およびこれを用いた偏波分散補償器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報通信需要の増加に伴い、1波長(1チャンネル)当りの通信容量は近年飛躍的に増大している。一方で、長距離大容量伝送を実現するに当たって、偏波分散の問題が顕在化している。偏波分散が起きるとその影響で信号波形の劣化が生じるために、光通信の品質を低下させる一要因となる。特に1波長(1チャンネル)当りの通信速度が40Gbpsを超える超高速光通信においては、偏波分散の影響は極めて大であり、このような超高速光通信を実現する上では、偏波分散補償技術の確立が急務となっている。
【0003】
ここで、光伝送路における偏波分散について説明する。光伝送路である光ファイバは本来光学的には等方である。しかしながら、実際には、光ファイバのコアの偏芯やファイバの曲げにより局所的にかかる応力等が影響し、複屈折率が生じる。複屈折率が生じると、2つの直交した偏光モード間で光波の感じる屈折率が異なるために、それぞれの偏光モード間で群速度が異なることとなり、光伝送路(光ファイバ)中のある一定距離を信号光が伝播したとき、両偏光モード間で光伝送路の終端における到達時間差が生じることとなる。この到達時間差を群遅延差という。
【0004】
本出願人は、このような偏波分散の問題に着目し、偏光無依存型光アイソレータおよび無偏波分散型光アイソレータを提案してきた(例えば、特許文献1,2参照。)。以下の理由により、これらに使用される広汎な偏波補償器は光通信技術における必須デバイスとなりつつある。
【0005】
40Gbpsの光伝送において、1信号ビットパルスのパルス幅は高々25ps(ピコセカンド:10−12秒)程度である。従って、仮に光伝送路(光ファイバ)において群遅延差が数ps生じれば、通信品質に影響することは容易に理解できることであり、現実にその群遅延差は決して無視できない量である。
【0006】
また、偏波分散量は外部環境に大きく影響され、光ファイバ(光伝送路)の温度や応力の変化に伴って常に変動している。このため、その変動に速やかに対応できるような可変の偏波補償技術が必要とされている。
【0007】
近年、偏波分散の問題が顕在化するに至って、色々な偏波分散補償方法が提案されている。例えば、波長分散デバイス内で生じる偏波分散を、光の伝播速度が遅い偏波成分軸である遅軸と速い偏波成分軸である速軸に対し、遅軸には速軸を配した複屈折線路で、速軸には遅軸を配した複屈折線路で補償する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0008】
また、石英系導波路を用いて複数の遅延回路、および熱光学効果により遅延量を制御するための薄膜ヒータを用いた可変偏波分散補償デバイスが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0009】
また、複屈折材料であり、かつ光電材料であるニオブ酸リチウム結晶上に複数のTE−TM変換器を設け、それぞれの変換器を独立に制御することによる可変な偏波分散補償デバイスが提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
【0010】
本出願人も上記事情に鑑み、簡便な構成で偏波分散補償が実現できる偏波補償分散器を提案した(特願2002−316817号参照)。その構成によれば、電気光学効果を有する光学単結晶基板上に周期的構造を有する制御電極を設けた偏光変換器の光入力端および光出力端に複屈折性光ファイバを配置し、偏光変換器の制御電極に電圧を印加することにより、直交する偏光モード間の群遅延差を可変として偏波分散を調整し補償するというものである。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−94971号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2001−215446号公報
【0013】
【特許文献3】
特許第2931208号公報
【0014】
【特許文献4】
特開2001−21848号公報
【0015】
【特許文献5】
特表2002−520665号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人が提案した偏光変換器は、電気光学効果を有しており、かつ結晶において、特定の結晶方向に光が伝播し、特定の結晶方位に電界が印加されたときに直交する2つの偏光モード間に結合が生じるという現象を利用して偏光変換を行なうものである。通常、結晶基板の表面に光導波路を作製して光回路を形成し、さらにその光導波路の直上あるいはその近傍に電圧印加のための電極を配置することで、局所的に強い電界を生じせしめることにより効果的に偏光変換を実現する。しかしながら、光学的に等方でない結晶体中を光伝播させる場合は、これだけでは効果的に2つの偏光モード間で結合を生じさせることはできない。一般に光導波路を伝播する光波の偏光方向によって光波の伝播速度が異なるためである。すなわち、2つの偏光モードの相互作用領域にわたって、光波の山谷を揃える(位相を整合させる)ときに、はじめて効率的に2つの偏光モード間の結合が起こる。従って、電界を印加すると同時に位相も揃えることができてはじめて両偏光モード間でパワーの移行を成し得ることとなる。すなわち、偏光モードの変換が可能となる。
【0017】
このことを実現するために、通常は光の伝播方向に周期的な電界を印加することで両偏光モード間の位相整合を実現し、これによって両モード間のパワーの移行をスムーズに行なうような工夫がなされる。ここで、両偏光モードの伝播定数をβTE、βTMとすると、位相整合条件は、
|βTE−βTM|=2πm/Λ・・・(1)
である。なお、Λは周期電極の1周期長である。
【0018】
しかしながら、本発明者が実際のデバイスにおいて、(1)式に示す位相整合条件が満足されるように単純な周期電極構造を設けたデバイスを試作して動作を確認したところ、波長選択性が非常に強い現象が見られた。電極周期長Λは、前記光導波路を伝播する光波長における両偏光モードの伝播定数をβTE,βTMから(1)式を用いて設計できるが、伝播定数をβTE,βTMは光波長に対して独立に変化するため、光導波路を伝播する光波長が、設計した波長(以下、中心波長と記す)から僅かにずれただけでも、(1)式を完全に満たすことができなくなる。結果として、そのデバイスは偏光変換器として効果的に動作しないという問題点があった。
【0019】
【課題を解決するための手段】
このような波長選択性は、両偏光モードの伝搬定数が光導波路を伝搬する光波長に対して異なった依存性を示すことにより生じるものである。
【0020】
本発明の偏光変換器は、両極の周期的構造を有する制御電極間に電圧を印加したときの誘電率テンソルに非零の周期的な非対角成分が生じることを利用している。この非対角成分が、例えば1つの三角関数で表現できるときには、その空間周波数スペクトルは制御電極の周期から決まる単スペクトルとなる。そのため、(1)式に示す位相整合条件から|βTE−βTM|ずれても両偏光モード間の結合は生じなくなる。
【0021】
一般に、前記誘電率テンソルの非対角項は正確な1つの三角関数ではなく、従って、空間周波数スペクトルは正確な単スペクトルではない。しかしながら、制御電極の周期性が空間周波数のあるスペクトルに強く反映されることとなり、近似的には単スペクトルとみて差し支えない状態となる。このことが、偏光変換器の極めて高い波長選択性の原因である。従って、一定の波長領域で有効な偏光変換器を実現するためには、ある一定の広がりを持った空間周波数スペクトルを有するような周期的構造を有する制御電極構造が必要である。
【0022】
本発明は、上記事情に鑑みて案出されたものであり、その目的は、伝播光の波長選択性を緩和させる効果を有する、偏波分散補償器を構成するのに好適な偏光変換器を提供することにある。
【0023】
また、本発明の目的は、その偏光変換器を用いた、偏波分散の補償が効果的に行なえる偏波分散補償器を提供することにある。
【0024】
本発明の偏光変換器は、電気光学効果を有する光学単結晶基板上に周期的構造を有する制御電極が形成され、該制御電極への電圧印加により偏光モードを任意に制御できる偏光変換器であって、前記周期的構造は、直交する2つの前記偏光モードの位相整合条件を満たし、一定の中心周期長を有する周期の中心周期構造に対して、一定の周期長であって、かつ、前記中心周期長と周期長が異なる周期長の周期構造を重畳してなるものであることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の偏光変換器は、上記構成において、前記周期構造は、前記中心周期構造に異なる2つ以上の周期構造を重畳してなるものであることを特徴とするものである。
【0026】
前記制御電極は櫛状の制御電極であり、前記制御電極の櫛歯状の電極幅は、信号光の伝播方向に対して周期的に変化していることが好ましい。
【0027】
また、本発明の第2の偏光変換器は、上記構成において、前記電極幅の周期的な変化は、異なる2つ以上の周期的な変化を重畳してなるものであることを特徴とするものである。
【0029】
そして、本発明の偏波分散補償器は、上記のいずれかの偏光変換器の光入力側に複屈折性光ファイバまたはシングルモード光ファイバを配置するとともに、光出力側に複屈折性光ファイバを配置したことを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の偏光変換器および偏波分散補償器について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明の第1の偏光変換器の実施の形態の一例を示す斜視図である。図1において、1は電気光学効果を有する光学単結晶基板としてのYカットニオブ酸リチウム(LiNbO3)基板である。ニオブ酸リチウム基板1の表面には、Tiを熱拡散させることで僅かに屈折率を増加させたTi熱拡散光導波路3がニオブ酸リチウム結晶内x軸方向(結晶軸をz軸とする)に形成されている。このニオブ酸リチウム基板1の光導波路3が形成される面上には、SiO2より成るバッファ層2が形成されている。バッファ層2上には櫛状の制御電極としての櫛型電極4が形成されている。
【0032】
なお、図1において、光導波路3を貫通するように示した矢印は光導波路3に対する伝播光の方向を示し、その矢印についてニオブ酸リチウム基板1の前後に付加した一群の矢印と曲線は、それぞれ伝播光における2つの直交する偏光モードの向きの例を示しているものである。
【0033】
本発明の第1の偏光変換器10によれば、電気光学効果を有する光学単結晶基板、例えばニオブ酸リチウム基板1上に周期的構造を有する制御電極、例えば櫛型電極4が形成され、この櫛型電極4への電圧印加により光導波路3を伝播する信号光の偏光モードを任意に制御できる偏光変換器10であって、櫛型電極4の周期的構造が、直交する2つの偏光モードの位相整合条件を満たす周期の中心周期構造に異なる周期構造を重畳してなるものである。このような電極構造の空間周波数スペクトルは2つのピークをもつスペクトルとなる。通常、このような周期的構造を有する櫛型電極4等に電圧を印加したときに誘起される誘電率テンソルの非対角成分の周期構造は厳密に三角関数になり得ないため、それぞれの空間周波数スペクトルはある程度の広がりをもつので、前記2本のスペクトルからなるスペクトルは広がったものとなる。以上の理由から、光導波路3を伝播する光波長の選択性を低減することができる。
【0034】
このような偏光変換器10の各部について、さらに作製プロセスを含めて詳細を説明する。
【0035】
最初に、Ti熱拡散光導波路3の作製方法について説明する。ニオブ酸リチウム基板1上に、フォトリソグラフィ技術ならびに金属Ti蒸着技術により、所望の光導波路3部分にTi薄膜パターンを約1000オングストロームの膜厚で作製する。その後、酸素雰囲気中にて約1000℃で数時間の熱処理を行なうことにより、Ti元素がニオブ酸リチウム基板1内に熱拡散する。これにより、Tiの濃度に比例して局所的に屈折率が大きくなる部分が生じ、ニオブ酸リチウム基板1に光導波路3が形成される。
【0036】
光導波路3を伝播する光波偏光モードの変換は、ニオブ酸リチウムのy軸方向に電界を印加することにより行なうことができるが、ニオブ酸リチウム基板1上に直接に櫛型電極4を形成した場合には、僅かにニオブ酸リチウム基板1の表面に染み出した電界が櫛型電極4内に侵入し大きな損失となる場合がある。このような現象は、特にニオブ酸リチウム基板1に垂直な方向に電界振幅成分を有する偏光モード(TMモードと記す)に顕著に現れる。この不具合の解消を目的として、櫛型電極4は膜厚が数千オングストローム程度のSiO2バッファ層2を介して形成される。
【0037】
このSiO2バッファ層2の形成方法としては種々の方法を採用し得るが、スパッタリング等のいわゆる薄膜形成技術による方法が、成膜装置としての完成度も高く、比較的良好な膜質が得られるという理由から、簡便で適当である。また、バッファ層2は透明絶縁膜であればよいので、SiO2に限定されるものではなく、その他の酸化物や窒化物等の無機透明絶縁材料、あるいは樹脂材料等の透明絶縁材料から成るものであっても構わない。
【0038】
櫛型電極4は前述のTi薄膜パターンの形成と同様な方法で形成される。櫛型電極4の材料は特に限定されることはないが、金属Cr,Ti/Pt,Ti/Ni等の下地電極上にAuを形成したものが適当である。その他、Al等を用いても何ら問題はない。
【0039】
なお、本発明の偏光変換器における電気光学効果を有する光学単結晶基板としては、良質な光学結晶が容易に入手できて、かつ電気光学定数が大きいニオブ酸リチウム単結晶を使用するのが最も適当であるが、この材料以外でも、例えばタンタル酸リチウムを使用することもできる。ただし、タンタル酸リチウムの分極消失温度は低く、ニオブ酸リチウムのような熱拡散法による光導波路形成手段を用いることができないため、安息香酸,ピロリン酸等の弱酸中に浸す、いわゆるプロトン交換法という手法が採られる。なお、プロトン交換法はニオブ酸リチウムに対しても適応可能である。
【0040】
本発明の偏光変換器において、基本的には、櫛型電極4への電圧印加によりニオブ酸リチウム基板1に対してy軸方向に電界を印加し、光導波路3を通して光をx軸方向に伝播させることにより、光導波路3内を伝播する伝播光の偏光モードを変換させることはできる。しかしながら、ニオブ酸リチウム基板1が複屈折性を有しているため、光導波路3において直交する偏光モード間での伝播速度が異なることとなる。また、光導波路3の構造も、直交した偏光間の伝播速度差に影響する。なぜならば、熱拡散法で作製した光導波路3の光伝播方向に垂直な面内での屈折率分布は非対称な形であり、光導波路3を伝播する光波の実効屈折率は光導波路3の構造に依存する。すなわち、光導波路3の屈折率分布非対称性が、2つの直交モードの伝播速度に影響を与える要因となる。これらの理由から、y軸方向に電界を印加するだけでは、2つの直交した偏光モード間の結合を効率的になし得ないために、結果としてパワーの移行を生じさせることが困難である。
【0041】
これに対し、基板表面に周期電極を配置し、周期的電界を印加し、周期的電界対応してニオブ酸リチウム単結晶における周期的な誘電率テンソル非対角項を生じせしめることにより、前述の2つの直交した偏光モード間の位相差を補償することができ、その結果、効率的な偏光モードの変換を実現することができる。そのような周期電界を実現するためには、図1に示すように、一対の櫛型電極4を光導波路3上に形成し、この一対の櫛型電極4間に電圧印加により電位差を発生させる構成が最も簡便である。
【0042】
この櫛型電極4の櫛歯状の電極幅および電極間隙は適宜調整可能である。これに関しては後程詳しく述べるが、電極幅:電極間隔=1:1が最も単純で簡単な構成である。この場合には、ニオブ酸リチウム基板1に用いたニオブ酸リチウムの電気光学定数から、バッファ層2の厚みおよび光導波路3の構造を最適化すれば、櫛型電極4に印加する電圧を数Vから数十V程度とし、相互作用領域長を10mm程度として、ニオブ酸リチウム基板1の光導波路3部分を伝播する光の2つの直交する偏光モード間でパワーの完全な移行を実現することができ、それによって、単に電圧を印加するという非常に簡便な方法で、直交した偏光モード間の変換を実現することができる。また、このような形態は機械的可動部を持たないため、耐久性に優れ、また小型化できるという優れた特長がある。
【0043】
なお、上記説明においては、周期的構造を有する制御電極として最も単純な櫛型電極4による構成を用いた例を示したが、ニオブ酸リチウム基板1等の光学単結晶基板における光学単結晶のy軸方向に周期電界を印加する方法においては、その電界を印加する手段は櫛型電極4による構造に限定する必要はない。最も重要なことは、光の伝播方向を光学単結晶基板における光学単結晶の結晶x軸方向とし、それに対してy軸方向に周期電界を印加するということであるから、制御電極の周期的構造を最適化すれば、zカットニオブ酸リチウム基板を用い、y軸方向に光導波路を形成した構造を採用することも可能である。また、xカットニオブ酸リチウム基板を用い、y軸方向に光導波路を形成した構造を採用することも可能である。
【0044】
本発明の偏光変換器における制御電極の周期的構造について、さらに詳細に説明する。
【0045】
前記(1)式で求められる位相整合条件を満たす制御電極の周期を中心周期長とする。この中心周期長は(1)式より求められ、Yカットニオブ酸リチウム基板1上に、結晶のx軸方向に光導波路3を形成した場合であれば、光導波路3を伝播する光波の2つの直交した偏光モードの実効屈折率差から約21μmが適当であると求めることができる。
【0046】
本発明の第1の偏光変換器における制御電極では、図2に制御電極14の平面図で示されるように、(1)式で求められる位相整合条件を満たす中心周期長(1周期長がΛ)の中心周期構造に異なる周期長(1周期長がΛ’)の周期構造を重畳してなる構造の周期間隔を有する周期的構造を有しており、中心周期構造に重畳させる異なる周期構造の1周期長Λ’は、中心周期構造の周期長に対し、2倍から100倍程度が最適である。この重畳する周期関数の周期が小さ過ぎる場合は、空間周波数スペクトルにおける生じせしめた2つのスペクトル間隔が非常に離れることとなり、目的とした効果を達成できないこととなる。また一方、この重畳する周期関数の周期が大き過ぎる場合は、前記生じせしめた2つのピークは近似的な線スペクトルとなり、同様に目的とした効果を達成できないこととなる。もちろん、重畳する周期関数の選択できる周期範囲は上記に限定されるものではなく、相互作用長の範囲内であれば、適宜任意に値が選択可能である。
【0047】
図2においては、模式図により、1周期長がΛの中心周期構造に対し4倍の周期長Λ’の周期構造を重畳させた場合の周期的構造を有する制御電極14の一例を示している。なお、13は破線で光導波路が位置する部位を示しているものである。このような周期的構造とすることにより、前述した理由から導波路を伝播する光波の波長選択性が低減されるので、本偏光変換器に入射させる光波長の依存性を抑制できるものとなる。このことは、例えば、異なった波長の光波を束ねて一本の光ファイバで伝送させるWDM方式の光通信技術において特に重要であり、波長多重化された光波を一括に偏光変換できるものとなる。さらには、一般に伝播速度は前述したように、光導波路構造にも依存するものであるから、本構造は光導波路作製プロセスの作製トレランスの拡大に寄与することができる。
【0048】
もちろん、制御電極の周期的構造としては、異なる2つ以上の周期構造を中心周期構造に重畳してなるものとしてもよく、この場合には、周期構造空間スペクトルは2本より多い多数のピークスペクトルで表されることになるので、1つの周期関数を重畳した場合以上に、広範囲にわたって光波の波長選択性が低減されるものとなる。このように異なる2つ以上の周期構造を重畳する場合、それらの周期構造の周期長は、利用したい光の波長範囲を決め、その範囲に対応した第1の周期関数を重畳させ、その第1の周期関数より周期間隔の大きい第2の周期関数を重畳させ、さらに第2の周期関数より周期間隔の大きい第3の周期関数を重畳させるように選定していくと効率的である。もちろん、4つ以上の周期関数を重畳させる場合も同様に行なっていけばよい。
【0049】
なお、本発明の第1の偏光変換器の制御電極の周期的構造においては、中心周期構造に異なる周期構造を重畳する場合、原理的には重畳する周期関数の個数に上限はない。しかしながら、実際の作製においては、非常に多くの周期関数を重畳した構造が厳密な正確さをもって実現できるわけではないので、適宜適当な個数の周期関数を重畳すればよい。
【0050】
また、本発明の第2の偏光変換器においては、以上のような本発明の第1の偏光変換器と同様の構成であるが、電気光学効果を有する光学単結晶基板上に櫛状の制御電極(櫛型電極)が形成され、この制御電極への電圧印加により光学単結晶基板の光導波路の部位を伝播する信号光の偏光モードを任意に制御できる偏光変換器であって、制御電極(櫛型電極)の櫛歯状の電極幅が信号光の伝播方向に対して周期的に変化していることを特徴とするものである。
【0051】
このような櫛歯状の電極幅の周期的な変化の実施の形態の一例を、図3に図2と同様の制御電極の平面図によって示す。図3において、24は櫛状の制御電極である櫛型電極、23は破線で光導波路が位置する部位を示しているものである。櫛状の制御電極24の幅変化の周期(Λ”)は、周期電極の中心周期長Λの2倍として模式的に示している。
【0052】
図3に示す例においては、櫛型電極34を、櫛歯状の電極の間隔は(1)式から位相整合条件を満たすものとして決まる中心周期長に固定し、その櫛歯状の電極幅を光波進行方向に周期的に変化させた周期電極構造とした例を示している。
【0053】
本発明の第2の偏光変換器によれば、このように櫛型電極34の櫛歯状の電極幅が信号光の伝播方向に対して周期的に変化していることにより、周期電極の空間周波数スペクトルが、際立った単スペクトルから広がりをもったスペクトルに変化するので、光波の波長選択性が低減できるものとなる。
【0054】
また、本発明の第2の偏光変換器における制御電極の櫛歯状の電極幅の周期的な変化としては、異なる2つ以上の周期的な変化を重畳してなるものとしてもよく、この場合には、多数の周期関数を重畳することにより、前記空間周波数スペクトルの制御が容易になるので、1つの関数を重畳するよりも広範囲にわたる光波の波長選択性が低減できるものとなる。
【0055】
なお、本発明の第2の偏光変換器の制御電極の櫛歯状の電極幅の周期的な変化においては、異なる2つ以上の周期的な変化を重畳する場合、前記第1の偏光変換器の制御電極の周期的構造と同様に原理的には重畳する周期関数の個数に上限はない。しかしながら、実際の作製においては、非常に多くの周期関数を重畳した構造が厳密な正確さをもって実現できるわけではないので、適宜適当な個数の周期関数を重畳すればよい。
【0056】
次に、本発明の第3の偏光変換器は、本発明の第1の偏光変換器と第2の偏光変換器との制御電極の周期的構造を組み合わせた周期的構造を有する制御電極を有するものであり、すなわち、櫛状の制御電極の周期的構造が、直交する2つの偏光モードの位相整合条件を満たす周期の中心周期構造に異なる周期構造を重畳してなるものであるとともに、制御電極の櫛歯状の電極幅が、信号光の伝播方向に対して周期的に変化していることを特徴とするものである。
【0057】
このような本発明の第3の偏光変換器によれば、本発明の第1および第2の偏光変換器の特徴を組み合わせたものであることから、第1の偏光変換器の前記空間周波数スペクトルにおいて多数のピークを生じせしめる作用と、第2の偏光変換器の前記空間周波数スペクトルにおいてスペクトルを広げる作用とを同時に生じせしめることができるので、第1または第2の偏光変換器より優れた、広範囲にわたる光波の波長選択性の低減が実現できるものとなる。
【0058】
次に、図4は、本発明の第3の偏光変換器の周期電極形状について模式的に示した図2と同様の制御電極の平面図である。櫛状の制御電極34の幅変化の周期(Λ”)は周期電極の中心周期長Λの2倍とし、周期電極の周期は、中心周期長Λの4倍周期(Λ’)の周期関数を重畳したものである。なお、33は破線で光導波路が位置する部位を示しているものである。
【0059】
そして、本発明の偏波分散補償器は、図5に実施の形態の一例の基本構成を模式的に説明する概略構成図で示すように、以上のような本発明の第1〜第3のいずれかの偏光変換器50に対し、その光入力側に複屈折性光ファイバ51を配置するとともに、光出力側に複屈折性光ファイバ52を配置したことを特徴とするものである。
【0060】
このような本発明の偏波分散補償器によれば、偏光変換器50により、光出力側の複屈折性光ファイバ52に入射する光の偏光状態を制御することができ、光出力側の複屈折性光ファイバ52で生じる群遅延差量を制御することができ、ひいては、光伝送路中の局所的な複屈折性による光信号波形の乱れ、いわゆる偏波分散の問題を、光伝送路内で発生した2つの直交する偏光モード間の群遅延差と逆の群遅延差を本発明の偏波分散補償器50で補償することにより解消することができる。
【0061】
また、この偏光変換器50が電気光学効果を有する光学単結晶基板の表面に周期電界が印加できる制御電極を配置した構成であることから、光学単結晶基板の電気光学特性により、信号光において2つの直交した偏光モード間でパワーの結合が生じ、2つの直交した偏光モード間の変換が可能となる。また、周期電界が発生するような電極構成となっていることから、誘電テンソルの非対角項に周期性を持たせることができるので、2つの偏光モードの伝播定数差を補償することができ、効果的に2つの直交モード間でパワーの移行させることにより、複屈折性光ファイバ52に入射する光波の偏光状態を制御することができる。すなわち、この複屈折性光ファイバ51内で発生する直交した両偏光モード間の群遅延差を制御することができ、可変の偏波分散補償ができる。
【0062】
また、複屈折性光ファイバ51・52が複屈折性偏波保持光ファイバである構成とすると、必要とされる偏波分散補償量に対し、複屈折性偏波保持光ファイバの長さを調整することにより、最大補償可能な群遅延差量を容易に設定することができるものとなる。
【0063】
また、偏光変換器50の両端に配した複屈折性光ファイバ51・52の双方の長さが異なる構成とすることにより、光入力側の複屈折性光ファイバ51の入射端において入射光が複屈折性光ファイバ51の遅軸に対し進んだ偏光光である場合や、あるいは複屈折性光ファイバ51の遅軸に対し遅れた偏光光である場合の状態、すなわち、実際に起こり得るあらゆる状態への対応が可能となる。
【0064】
また、複屈折性光ファイバ51・52としてフォトニックバンドギャップ(PBG)ファイバを用いたときには、複屈折性光ファイバ51・52として非常に高い複屈折性を実現することができ、このことにより、一般の複屈折性偏波保持光ファイバと比べて短い長さで同等の効果を実現することができるものとなる。
【0065】
【実施例】
光学単結晶基板としてYカットニオブ酸リチウム基板を用いた。このニオブ酸リチウム基板上にフォトリソグラフィー技術および金属Ti蒸着技術を用いて、幅が約10μmで、厚さが約1000オングストロームのTi薄膜のラインパターンを形成した。その後、このニオブ酸リチウム基板を酸素雰囲気中にて約1000℃で熱処理し、Ti薄膜のラインパターンからTi元素をニオブ酸リチウム基板中に熱拡散させ、そのラインパターンに対応する光導波路を形成した。次に、このニオブ酸リチウム基板上の全面にバッファ層としてスパッタリング法によりSiO2層を厚さ約2000オングストロームで形成し、さらに、このバッファ層上に一対のAuから成る櫛状の制御電極を形成した。この制御電極は、1周期長21μmの中心周期構造に対し、1周期長210μmの周期関数を重畳させた構造とした。
【0066】
その後、ダイシングによりニオブ酸リチウム基板のウエハから偏光変換器となる部分を光導波路の伝播方向に素子長10mmで切り出し、光導波路の端面が含まれる光導波路に垂直な両端面を端面研磨した後、対向する両端面に光ファイバを通すための貫通穴が設けられたセラミックパッケージに収納した。これにより、パッケージに収納された本発明の第1の偏光変換器を作製した。
【0067】
この偏光変換器について、パッケージの片端より、前記貫通穴を介して片端に偏光子を配した偏波保持光ファイバを、偏光子の配されていない他端とニオブ酸リチウム基板よりなる偏光変換素子の前記研磨端面がほぼ接するように両端に配した実験系を用いて、偏光変換器の波長選択性を評価した。このとき、出射側の偏波保持ファイバの片端に配した偏光子は入射側のそれと直交して配されており、偏光変換がなされない場合には、出射光は観測できないように工夫されているものとした。
【0068】
片方の偏波保持光ファイバより、直線偏光光を前記偏光変換素子に入射させ、前記偏光変換器の両電極に電圧を印加しながら、他方の偏波保持光ファイバからの出射光強度をモニタリングした。偏波保持光ファイバに入射させる光波の波長を変化させながら、他方の偏波保持光ファイバからの出射光強度を調べた。また、比較の対象として、偏光変換器として従来型である、いかなる周期関数も重畳させない中心周期構造のみに電極構造を有する偏光変換器を用い、波長選択性を調べたところ1532nmを中心に1nmの範囲のみで偏光変換が観測された。一方、本発明による偏光変換器では3nmの範囲で偏光変換が観測された。これにより、本発明の有効性を確認した。
【0069】
次に、この本発明の第1の偏光変換器が収納されたパッケージに対して、複屈折性光ファイバとして長さが数mのPANDAファイバを用い、パッケージ両端に付属されたレンズを介してPANDAファイバと偏光変換器との光学接続を行なって、本発明の偏波分散補償器を作製した。この偏波分散補償器によれば、上記のような良好な偏波変換により、所望の良好な偏波分散補償が行なえることが確認できた。
【0070】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
【0071】
【発明の効果】
本発明の第1の偏光変換器によれば、電気光学効果を有する光学単結晶基板上に周期的構造を有する制御電極が形成され、この制御電極への電圧印加により偏光モードを任意に制御できる偏光変換器であって、制御電極の周期的構造が、直交する2つの偏光モードの位相整合条件を満たす周期の中心周期構造に異なる周期構造を重畳してなるものであることから、このような電極構造の空間周波数スペクトルは2つのピークをもつスペクトルとなり、光導波路を伝播する光波長の選択性を低減することができる。
【0072】
また、本発明の第1の偏光変換器によれば、制御電極の周期的構造が、前記中心周期構造に異なる2つ以上の周期構造を重畳してなるものであるときには、多数の周期関数を重畳することにより、前記空間周波数スペクトルの制御が容易になるので、1つの関数を重畳するよりも広範囲にわたる光波の波長選択性を低減させることができる。
【0073】
本発明の第2の偏光変換器によれば、電気光学効果を有する光学単結晶基板上に櫛状の制御電極が形成され、この制御電極への電圧印加により偏光モードを任意に制御できる偏光変換器であって、制御電極の櫛歯状の電極幅が、信号光の伝播方向に対して周期的に変化していることから、周期電極の空間周波数スペクトルが際立った単スペクトルから、広がりをもったスペクトルに変化するので、光波の波長選択性を低減することができる。
【0074】
また、本発明の第2の偏光変換器によれば、電極幅の周期的な変化が、異なる2つ以上の周期的な変化を重畳してなるものであるときには、多数の周期関数を重畳することにより、前記空間周波数スペクトルの制御が容易になるので、1つの関数を重畳するよりも広範囲にわたる光波の波長選択性を低減することができる。
【0075】
本発明の第3の偏光変換器によれば、電気光学効果を有する光学単結晶基板上に周期的構造を有する櫛状の制御電極が形成され、この制御電極への電圧印加により偏光モードを任意に制御できる偏光変換器であって、制御電極の周期的構造は、直交する2つの偏光モードの位相整合条件を満たす周期の中心周期構造に異なる周期構造を重畳してなるものであるとともに、制御電極の櫛歯状の電極幅は、信号光の伝播方向に対して周期的に変化していることから、本発明の第1および第2の偏光変換器の特徴を組み合わせたものであり、本発明の第1の偏光変換器の前記空間周波数スペクトルにおいて多数のピークを生じせしめる作用と、本発明の第2の偏光変換器の前記空間周波数スペクトルにおいてスペクトルを広げる作用とを同時に生じせしめることができるので、第1または第2の偏光変換器より優れた、広範囲にわたる光波の波長選択性を低減することができるものとなる。
【0076】
そして、本発明の偏波分散補償器によれば、以上のような本発明の第1〜第3の偏光変換器の光入力側に複屈折性光ファイバまたはシングルモード光ファイバを配置するとともに、光出力側に複屈折性光ファイバを配置したことから、偏光変換器により、光出力側の複屈折性光ファイバに入射する光の偏光状態を制御することができ、光出力側の複屈折性光ファイバで生じる群遅延差量を制御することができ、ひいては、光伝送路中の局所的な複屈折性による光信号波形の乱れ、いわゆる偏波分散の問題を、光伝送路内で発生した2つの直交する偏光モード間の群遅延差と逆の群遅延差を本発明の偏波分散補償器で補償することにより解消することができる。
【0077】
以上により、本発明によれば、伝播光の波長選択性を緩和させる効果を有する、偏波分散補償器を構成するのに好適な偏光変換器を提供することができ、また、その偏光変換器を用いた、偏波分散の補償が効果的に行なえる偏波分散補償器を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の偏光変換器の実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の偏光変換器における制御電極の実施の形態の一例を示す平面図である。
【図3】本発明の第2の偏光変換器における制御電極の実施の形態の一例を示す平面図である。
【図4】本発明の第3の偏光変換器における制御電極の実施の形態の一例を示す平面図である。
【図5】本発明の偏波分散補償器の実施の形態の一例における基本構成を模式的に説明する概略構成図である。
【符号の説明】
1・・・・ニオブ酸リチウム基板(光学単結晶基板)
2・・・・バッファ層
3,13,23・・・・光導波路
4,14,24・・・・櫛型電極(制御電極)
Claims (5)
- 電気光学効果を有する光学単結晶基板上に周期的構造を有する制御電極が形成され、該制御電極への電圧印加により偏光モードを任意に制御できる偏光変換器であって、前記周期的構造は、直交する2つの前記偏光モードの位相整合条件を満たし、一定の中心周期長を有する周期の中心周期構造に対して、一定の周期長であって、かつ、前記中心周期長と周期長が異なる周期長の周期構造を重畳してなるものであることを特徴とする偏光変換器。
- 前記周期構造は、前記中心周期構造に異なる2つ以上の周期構造を重畳してなるものであることを特徴とする請求項1記載の偏光変換器。
- 前記制御電極は櫛状の制御電極であり、前記制御電極の櫛歯状の電極幅は、信号光の伝播方向に対して周期的に変化していることを特徴とする請求項1または2記載の偏光変換器。
- 前記電極幅の周期的な変化は、異なる2つ以上の周期的な変化を重畳してなるものであることを特徴とする請求項3記載の偏光変換器。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の偏光変換器の光入力側に複屈折性光ファイバを配置するとともに、光出力側に複屈折性光ファイバを配置したことを特徴とする偏波分散補償器。
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