JP4148791B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に関し、特に表示画面に対する指示物体による指示位置を検出する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報端末や会議用の大画面表示装置等において、表示画面を指やペン等の指示物体で触れることにより表示画面に表示された映像を操作するため、表示画面に対する指示物体の指示位置を検出する技術が従来より提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された発明では、表示面上に表面弾性波を発生させ、指示物体の接触による表面弾性波の減衰により指示物体の指示位置を検出する。また、特許文献2に記載された発明では、透明の抵抗膜を表示面上に貼り、指示物体の接触による抵抗の変化から指示物体の指示位置を検出する。また、透明な電極線を表示面上に配置し、指などの導電性のある物体が接触することによる静電容量の変化から指示位置を検出するものも市販されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1や特許文献2等に記載された発明では、特殊な表示画面を必要とする。一般に、表示画面は操作のために頻繁に指示物体が接触するため破損しやすく、そのため指示物体の位置を検出するための検出機能が損なわれやすい。そこで、指示位置検出のための特殊な表示画面を用いず、背面投影型プロジェクタとカメラを用いた座標位置検出機能付き表示装置が提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4、及び特許文献5)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−160405号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−353101号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平5−233148号公報
【0008】
【特許文献4】
特開2000−148375号公報
【0009】
【特許文献5】
特開2002−32193号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3に記載された発明では特殊なペンを用いるため、操作が煩雑になる。また、特許文献4及び特許文献5に記載された発明では、プロジェクタの投影光の影響で指示物体の指示位置を上手く検出できないという問題がある。
【0011】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって特殊な指示物体や特殊な表示面を用いず、表示面に対する位置指示を検出することができる表示装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、透過型スクリーンと、前記透過型スクリーンの背面に映像の投影光を投光する投影手段と、前記投影手段による前記投影光を所定のタイミングで遮光する遮光手段と、前記透過型スクリーンの背面を撮影する撮影手段とを有し、前記遮光手段が前記投影光を遮光したタイミングで前記撮影手段が撮影した画像を得ることを特徴とする。
【0013】
このような表示装置では、遮光手段が投影手段による投影光を遮光した際に撮影手段の撮影した画像に基づいて指示物体の指示位置を検出するため、特殊な指示物体や表示画面を用いる必要がない。
【0014】
また、本発明は、請求項2に記載されるように、前記遮光手段は、断続的に前記投影光を遮光し、前記投影光を遮光する時間と遮光しない時間との比率が所定の値となるようにすることを特徴とする。
【0015】
このような表示装置では、使用者が違和感を覚えないタイミングで投影光を遮光することができるため、使用者の映像に対する違和感を軽減することができる。
【0016】
また、本発明は、請求項3に記載されるように、前記遮光手段は、前記投影光の遮光の周期を30Hz以上120Hz以下とすることを特徴とする。
【0017】
このような表示装置では、使用者の映像に対する違和感を軽減することができると共に、指示位置の検出エラーを低減することができる。
【0018】
また、本発明は、請求項4に記載されるように、前記撮影手段が撮影した画像に基づいて、前記透過型スクリーンに対する指示物体の指示位置を検出する指示位置検出手段と、前記指示位置検出手段による前記指示位置の検出を禁止する指示位置検出禁止手段とを更に有することを特徴とする。
【0019】
このような表示装置では、指示位置検出手段による指示物体の指示位置の検出を禁止することができるため、スクリーンに対して書き込みを行うペン等のスクリーンに対する接触が位置指示として認識されることを防ぐことができる。
【0020】
また、本発明は、請求項5に記載されるように、前記指示位置検出手段は、予め前記撮影手段が前記スクリーンの背面を撮影した初期画像と、前記遮光手段が前記投影光を遮光した際に前記撮影手段が前記スクリーンの背面を撮影した画像とに基づいて、前記指示位置を検出することを特徴とする。
【0021】
このような表示装置では、透過型スクリーンに予め付いていた傷、汚れ等、指示物体の指示に基づく情報でない画像が排除して指示物体の指示にのみ基づく情報のみを抽出することができるため、指示位置の検出精度を高めることができる。
【0022】
また、本発明は、請求項6に記載されるように、前記指示位置検出手段は、前記画像において輝度値の値が所定値以下である領域を前記指示位置とすることを特徴とする。
【0023】
このような表示装置では、透過型スクリーンに対してされたペン等による書き込み等と指示物体による位置指示とを区別することができるため、指示物体による指示位置の検出精度を高めることができる。
【0024】
また、本発明は、請求項7に記載されるように、前記指示位置検出手段は、前記遮光手段が前記投影光を遮光する度に前記撮影手段が撮影した複数の前記画像に基づいて、前記指示位置を検出することを特徴とする。
【0025】
このような表示装置では、透過型スクリーンに対してされたペン等による書き込み等と指示物体による位置指示とを区別することができるため、指示物体による指示位置の検出精度を高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における表示装置の外観図である。表示装置10はパーソナルコンピュータの生成する映像を透過型のスクリーン1に映し出すものである。表示装置10においては、通常のパーソナルコンピュータではマウスによって行う位置指示操作を、指やペンなどの指示物体によってスクリーン1を触れることにより行うことができる。
【0027】
図2は、本発明の第一の実施の形態における表示装置の内部構造を示す図である。図2の表示装置10は、筐体2の内部にプロジェクタ3、CCDカメラ4、パーソナルコンピュータ5が配置されている。パーソナルコンピュータ5により生成された表示映像は、ミラー6を介してプロジェクタ3によって投光されスクリーン1に映し出される。CCDカメラ4は、スクリーン1の画像を裏側から撮影し、その画像はパーソナルコンピュータ5に送信される。パーソナルコンピュータ5はCCDカメラ4から送信された画像から指示物体の指示位置を検出し、指示位置に応じて所定の処理を実行する。また、プロジェクタ3の投光レンズの前部を遮るように出し入れが可能な遮光板7が配置され、遮光板7の出し入れをソレノイド8が行う。ソレノイド8の制御はドライバ9を用いてパーソナルコンピュータ5が行う。
【0028】
図3は、遮光板の動作を説明するための図である。図3(a)は、遮光板7がプロジェクタ3の投影光を遮光していない状態を示している、図3(b)は、遮光板7がプロジェクタ3の投影光を遮光している状態を示している。このよう表示装置1は、遮光板7によってプロジェクタ3の光源の電源を切ることなく、プロジェクタ3からのスクリーン1に対する投影光を断続的に遮光することができるようになっている
以下、表示装置1のスクリーンに対して指やペン等の指示物体によって位置支持操作をした際の表示装置1の動作について説明する。図4及び図5は、表示装置の動作を説明するためのフローチャートである。なお、プロジェクタ3からはGUI(Graphical User Interface)部品を有するアプリケーションの画面の映像がスクリーン1に対して投影されているものとする。
【0029】
ステップS1において、パーソナルコンピュータ5がドライバ9に対してプロジェクタ3の投影光を遮光する旨の信号を出力すると、ソレノイド8が遮光版7を図3(b)の状態にし、プロジェクタ3からの投影光を遮光する。この状態において、スクリーン1には表示映像は映し出されていない。
【0030】
ステップS1に続いてステップS2に進み、パーソナルコンピュータ5がCCDカメラ4に対し、スクリーン1の画像を撮影するように指令すると、CCDカメラ4は、映像が何も映し出されていないスクリーン1の裏側を撮影する。ここで、スクリーン1を指示物体が指示していた場合は、撮影により図6に示すような撮影画像が得られる。
【0031】
図6は、指示物体がスクリーンを指示している際の撮影画像を示す図である。図6の撮影画像101においては、指示物体が指示していた周辺が指示物体の影が黒く識別される。このように、スクリーン1を撮影する際にはプロジェクタ3からの表示映像はスクリーン1には映し出されていないため、指示位置を示す領域を鮮明に識別できる画像が撮影される。
【0032】
ステップS2に続いてステップS3に進み、パーソナルコンピュータ5がドライバ9に対してプロジェクタ3の投影光の遮光を解除すべき旨の信号を出力すると、ソレノイド8は、遮光板7を図3(a)の状態にし、プロジェクタ3の投影光の遮光を解除する。これにより、スクリーン1には、プロジェクタ3からの表示映像が映し出される。
【0033】
ステップS3に続いてステップS4に進み、パーソナルコンピュータ5は、CCDカメラ4から撮影画像を取得する。ステップS4に続いてステップS5に進み、パーソナルコンピュータ5は、撮影画像101に基づいて指示物体がスクリーン1を指示しているか否かを判断し、指示している場合には指示位置を特定する。なお、本ステップの処理の詳細については後述する。
【0034】
ステップS5において、指示物体が検出できなかった場合にはステップS1に進み、再度ステップS1からの処理を繰り返す。指示物体が検出できた場合にはステップS7に進む。
【0035】
ステップS7において、パーソナルコンピュータ5は、指示位置から所定の範囲内において、スクロールボタンやラジオボタン等、アプリケーションを制御するGUI部品が表示されていないかどうかを検索し、指示位置に表示位置が重なっているGUI部品(以下「操作対象部品」という。)が存在した場合には、操作対象部品を特定するための識別情報を保持する。
【0036】
ステップS7に続いてステップS8に進み、パーソナルコンピュータ5は、操作対象部品が存在したか否かを判断する。操作対象部品が存在しなかった場合にはステップS1に戻り、存在した場合はステップS9に進む。
【0037】
ステップS9において、パーソナルコンピュータ5は、タイマーをスタートさせる。このタイマーは、後述するように指示物体による指示がシングルクリックであるのかダブルクリックであるのかを判断するためのものである。即ち、ステップS9の時点においては、指示物体による指示が一度検出されているため、後はその指示物体による操作がシングルクリックかダブルクリックかを特定する必要があり、タイマーをスタートさせて所定の時間内に再度指示物体の位置指示が検出できればダブルクリックと判断するのである。
【0038】
ステップS9に続いて図5のステップS10に進み、表示装置1は、再度ステップS1からステップS5と同様の処理を繰り返す。即ち、プロジェクタ3からの投影光を遮光した状態でスクリーン1の画像を撮影し、撮影画像101に基づいてスクリーン1に対する指示物体の指示位置を検出する。
【0039】
ステップS10に続いてステップS11に進み、パーソナルコンピュータ5は、現時点がタイマーのスタート時点から所定の時間内であるか否かを判断する。所定の時間を超えていた場合はステップS12に進み、パーソナルコンピュータ5は、シングルクリックイベントを操作対象部品に対して発生させる。従って操作対象部品はシングルクリックイベントに従った動作を行うことになる。
【0040】
所定の時間内であった場合にはステップS13に進み、パーソナルコンピュータ5は、ステップS10の処理によって指示物体の指示が検出できたか否かを判断する。指示物体の指示を検出できなかった場合にはステップS14に進み、初期値はOFFであるflagをONにして、再度ステップS10からの処理を行う。指示物体を検出できた場合にはステップS15に進み、パーソナルコンピュータはflagがONであるか否かを判断する。flagがONでない場合は、ステップS10に戻り、flagがONの場合はステップS16に進む。
【0041】
ここでflagとは、ダブルクリックを検出するためのフラグ変数である。スクリーン1上におけるダブルクリックとは、スクリーン1を指示物体で指示した後、一度指示物体をスクリーン1から離して再度指示するという操作をすばやく行うことである。従って、ダブルクリックが成立するためには指示物体の再度の位置指示を検出する前に、一度指示物体がスクリーン1から離れたことを検出する必要がある。そこで、指示物体が離れたことを検出した場合、即ち、指示物体が検出できなかった場合にはflagをONとしておき(S14)、その後の処理で既に指示物体が一度スクリーンから離れたことを判断できるようするのである。
【0042】
ステップS16において、パーソナルコンピュータ5は、ステップS10で検出した指示物体の今回の指示位置が前回の指示位置、即ちステップS5で検出した指示位置から所定の範囲内であるか否かを判断する。所定の範囲内であった場合にはステップS17に進み、パーソナルコンピュータ5は、ダブルクリックイベントを操作対象部品に対して発生させる。従って操作対象部品はダブルクリックイベントに従った動作を行うことになる。
【0043】
今回の指示位置が前回の指示位置から所定の範囲内になかった場合は、パーソナルコンピュータ5は、前回の指示とは全く関連のない操作とみなしてステップS7以降の処理を実行する。
【0044】
なお、ステップS12でシングルクリックイベント、又はステップS17でダブルクリックイベントを発生させた後は、パーソナルコンピュータ5はタイマーをリセットしステップS1からの処理を繰り返す。
【0045】
上述した処理により、ユーザはスクリーン1上に映し出されたアプリケーションのGUI部品に対して、スクリーン1上での指示物体の位置指示によってシングルクリック、ダブルクリック等の操作を行うことができる。その他ドラッグアンドドロップ等の操作も同様の原理で行うことができる。
【0046】
次に、ステップS5における撮影画像101から指示物体の指示位置を検出する処理の詳細について説明する。図7は、指示物体の指示位置の検出処理を説明するためのフローチャートである。まず、コンピュータ5は、撮影画像101と初期画像との同じ位置のピクセルを比較し、輝度値の差が所定のしきい値以上のピクセルを撮影画像101から抽出する(S31)。図6においては、領域Aに係るピクセルが相当する。なお、ここで、初期画像とは、スクリーン1に映像が映されておらず、かつ指示物体がスクリーン1を指示していない状態で、CCDカメラ4がスクリーン1を予め撮影した画像である。初期画像との比較を行うことで、スクリーン1に予め付いていた傷、汚れ等、指示物体の指示に基づく情報でない画像が排除され、指示物体の指示に基づく情報のみを抽出することができるため、指示位置の検出精度を高めることができる。
【0047】
コンピュータ5は、領域Aのピクセル数が所定値以下であるか否かを判断することにより、指示物体の指示が検出できたか否かを判断する(S32)。即ち、領域Aのピクセル数が所定値を超えていれば指示物体の指示は検出できたと判断し、所定値以下であった場合は指示物体の指示は検出できなかったと判断する。
【0048】
指示物体の指示が検出できた場合、コンピュータ5は、領域Aの重心を算出し、その重心の位置を指示物体の指示位置とする(S33)。
【0049】
以上により、指示物体が指示しているか否か、そして指示している場合はその指示位置を検出することができる。
【0050】
上述したように、第一の実施の形態における表示装置10によれば、CCDカメラ4が撮影した画像に基づいて指示物体の指示位置を検出するため、特殊な指示物体や表示画面を用いる必要がない。また、プロジェクタ3からの投影光を遮光した状態で撮影した画像に基づいて指示位置を判断するため、指示位置の検出精度を高めることができる。
【0051】
次に、第二の実施の形態として、第一の実施の形態における遮光板7とソレノイド8とを図8に示す遮光板11とモータ12に置き換えた例について説明する。図8は、第二の実施の形態における遮光板を示す図である。図8の遮光板11は、羽のある部分と無い部分とが交互に等間隔になるように二枚の羽を有している。遮光板11は、モータ12の駆動によって回転軸を中心に等速で回転することで、2枚の羽によってプロジェクタ3の投影光を断続的に遮光する。遮光板11が等速で回転し、かつ羽のある部分と羽の無い部分とが等間隔になっていることで、プロジェクタの投影光を遮光する時間と遮光しない時間、即ち、スクリーン1へ画像を映し出す時間と映し出さない時間とをほぼ等間隔で切り替えることが出来る。
【0052】
この切り替え間隔(遮光の周期)をどの程度にすればよいかの実験を行った。まず、被験者100人に、遮光板11の回転速度を上げていく過程においてスクリーン1に映し出された映像にちらつき等の違和感がなくなった時を答えてもらった。図9は、実験により得られた遮光板の回転数と映像の違和感との関係を示す図である。図9のグラフ200は、横軸を遮光板11の回転数(回転/秒)、縦軸を映像に違和感がなくなった人の数としている。グラフ200より15回転/秒で違和感がなくなった人が急激に増えたことが分かる。
【0053】
また、図10は、通常の使用環境における遮光板の回転速度と指示物体の指示位置の検出エラー率との関係を示す図である。図10のグラフ300は、横軸を遮光板11の回転数(回転/秒)、縦軸を指示位置の検出ができなかった割合(検出エラー率)(%)としている。図10より、遮光板11の回転数が60回転/秒で急激に検出エラー率が増加しているのが分かる。
【0054】
従って、図9及び図10の実験結果より、本発明を適用するうえで望ましい遮光板11の回転数は15回転/秒以上60回転以下であることが分かる。即ち、投光と遮光との切り替え周期に換算すると、遮光板11は一回転で二回遮光と投光を切り替えるので30Hz以上120Hz以下が望ましいといえる。
【0055】
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第三の実施の形態における表示装置の内部構造を示す図である。図11中、図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図11の表示装置10においてはスクリーン1の表面に密着させて書き込み面21が配置され、切り替えスイッチ22が設置されている。
【0056】
書込み面21は、スクリーン1に投影された映像をユーザ側へ透過するのに十分透明の材質、例えばアクリルを用いて構成するとよい。これにより、ユーザはプロジェクタ3からスクリーン1に投影された映像を、書込み面1を介して見ることができる。なお、書き込み面21は、一般的なホワイトボードと同様に、添付されたインキを布等で拭き取り易い加工、例えばフッ素樹脂加工が施されている。従って、ユーザは書き込み面21にドライマーカーなどで書込みを行うことができる。
【0057】
しかし、書き込み面21に書き込みを許容した場合、第一の実施例の形態における指示物体の指示位置の検出処理をそのまま適用すると、書き込み面21に対する書き込みを指示物体による影と誤認識してしまう可能性がある。そこで、切り替えスイッチ22がOFFのときは、指示位置の検出を禁止、即ちコンピュータ5における検出処理を停止するようにする。なお、切り替えスイッチ22をONにし指示物体の指示位置の検出を行う時は、切り替えスイッチがOFFの間に書込みがなされている可能性があるため、切り替えスイッチ22がONになった直後の画像を第一の実施例の形態で説明した初期画像とすれば書き込みを無視して指示位置の検出処理を行うことができる。
【0058】
上述したように、第三の実施の形態における表示装置10によれば、書き込み面21に対して書き込みを行いたい際に、スイッチ22により指示位置の検出処理を禁止することができるため、書き込み面21に対する書き込みをコンピュータ5が指示物体による指示と誤認識することを防止することができる。
【0059】
なお、図7における指示物体の指示位置の検出処理は図12又は図13で示す処理で置き換えてもよい。以下、これらを順番に説明する。図12は、指示物体の指示位置の検出処理を説明するための第二のフローチャートである。図12における処理を行う場合は、コンピュータ5は、常に過去の所定時間(通常3秒程度)の間に撮影した最近の撮影画像(例えば100枚分)を保持しておく。
【0060】
まず、コンピュータ5は、保持している複数の撮影画像と図4のステップS2において新たに撮影した撮影画像101と間で、同じ位置のピクセルを比較する。そして、所定のしきい値以上の差で、その輝度値が下がり、再び所定のしきい値以上の差でその輝度値が上昇するようなピクセルを検出する(S41)。
【0061】
上述した輝度値の変化が隣接する所定の範囲内のピクセルでも発生している場合は、コンピュータ5はその領域(図6では領域Aに相当)を抽出する(S42、S43)。領域Aが抽出できなければ、指示物体の指示は検出できなかったとする。
【0062】
指示物体の指示が検出できた場合は、コンピュータ5は領域Aの重心の位置を算出し、領域Aの重心の位置を指示物体の指示位置とする。
【0063】
この方法は、図4における方法と比べて特に書き込み面21に書き込みを行った場合に有効である。即ち、書き込み面21に書き込みを行った場合でも、ほぼ同時期に撮影された複数の画像の比較によって書き込み情報を除去して指示位置の検出を行うことができるため、書き込みが指示物体による指示であると誤認識することを防ぐことができる。
【0064】
更に、図13は、指示物体の指示位置の検出処理を説明するための第三のフローチャートである。まず、コンピュータ5は、撮影画像101と初期画像との同じ位置のピクセルを比較し、輝度値の差が所定のしきい値以上であり、かつ濃度が所定値以上に高い(輝度値が所定値以下)ピクセルを撮影画像101から抽出する(S51)。図6においては、領域Aに係るピクセルが相当する。なお、ここで、初期画像とは図7において説明したものと同義である。
【0065】
コンピュータ5は、領域Aのピクセル数が所定値以下であるか否かを判断することにより、指示物体の指示が検出できたか否かを判断する(S52)。即ち、領域Aのピクセル数が所定値を超えていれば指示物体の指示は検出できたと判断し、所定値以下であった場合は指示物体の指示は検出できなかったと判断する。
【0066】
指示物体の指示が検出できた場合、コンピュータ5は、領域Aの重心の位置を算出し、その重心の位置を指示物体の指示位置とする(S53)。
【0067】
この方法は、図4における方法と比べて特に書き込み面21に書き込みを行った際に有効である。即ち、指示物体による指示は書き込み面21に対する書き込みよりも濃度が高く検出される傾向にあることから、初期画像との比較においては検出されてしまう書き込みを、所定の濃度のしきい値と比較することで排除することができるため、指示物体による指示と書き込みとを区別することができる。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0069】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、特殊な指示物体や特殊な表示面を用いず、表示面に対する位置指示を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における表示装置の外観図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態における表示装置の内部構造を示す図である。
【図3】遮光板の動作を説明するための図である。
【図4】表示装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】表示装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】指示物体がスクリーンを指示している際の撮影画像を示す図である。
【図7】指示物体の指示位置の検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】第二の実施の形態における遮光板を示す図である。
【図9】実験により得られた遮光板の回転数と映像の違和感との関係を示す図である。
【図10】通常の使用環境における遮光板の回転速度と指示物体の指示位置の検出エラー率との関係を示す図である。
【図11】本発明の第三の実施の形態における表示装置の内部構造を示す図である。
【図12】指示物体の指示位置の検出処理を説明するための第二のフローチャートである。
【図13】指示物体の指示位置の検出処理を説明するための第三のフローチャートである。
【符号の説明】
1 スクリーン
2 筐体
3 プロジェクタ
4 CCDカメラ
5 パーソナルコンピュータ
6 ミラー
7、11 遮光板
8 ソレノイド
9 ドライバ
10 表示装置
12 モータ
21 書き込み面
22 切り替えスイッチ
101 撮影画像
Claims (6)
- 透過型スクリーンと、
前記透過型スクリーンの背面に投影する投影手段と、
前記投影手段による投影光を所定のタイミングで遮光する遮光手段と、
前記透過型スクリーンを背面から撮影する撮影手段と、
予め前記撮影手段が前記透過型スクリーンを背面から撮影した初期画像と、前記遮光手段が前記投影光を遮光した際に前記撮影手段が前記透過型スクリーンを背面から撮影した画像とに基づいて前記透過型スクリーンに対する指示物体の指示位置を検出する指示位置検出手段とを有することを特徴とする表示装置。 - 前記遮光手段は、断続的に前記投影光を遮光し、前記投影光を遮光する時間と遮光しない時間との比率が所定の値となるようにすることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記遮光手段は、前記投影光の遮光の周期を30Hz以上120Hz以下とすることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
- 前記指示位置検出手段による前記指示位置の検出を禁止する指示位置検出禁止手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載の表示装置。
- 前記指示位置検出手段は、前記画像において輝度値の値が所定値以下である領域を前記指示位置とすることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項記載の表示装置。
- 前記指示位置検出手段は、前記遮光手段が前記投影光を遮光する度に前記撮影手段が撮影した複数の前記画像に基づいて、前記指示位置を検出することを特徴とする請求項請求項1乃至5いずれか一項記載の表示装置。
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