JP4148303B2 - コイン体搬送方向切り換え装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパチンコ遊技施設などにおいて設けられる硬貨搬送システムや遊技用コインの搬送システムに組み入れるコイン体搬送方向切り換え装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
パチンコ遊技施設において、店員が複数の両替え機や貸し玉機につり銭として所定の硬貨を補充する場合や複数のパチスロ遊技台に専用の遊技用コインを供給する場合、その両替え機や貸し玉機、遊技台が多く、また、硬貨や遊技用コインなどのコイン体の量が多く重量物となることから、店員による供給作業は煩雑な作業となる。そこで、従来から、これらの両替え機や貸し玉機、遊技台に対して前記コイン体を供給すべく、一方向に向けてコイン体を搬送するコイン体搬送通路をその両替え機や貸し玉機、遊技台の並びに沿うようにして設け、そのコイン体搬送通路からそれぞれへ必要に応じて送り込むようにしたシステムを設けており、このコイン体をコンイ体搬送通路から各装置に向けて送り出す箇所にあってはコイン体を振り分ける機構が設けられている。
【0003】
コイン体を振り分ける機構としては、例えば、特開平7−141546号公報に示されているように、搬送路の終端側で枢支された跳ね上げ式の振り分け体や、特開平9−54844号公報に示されているように、選択的に開閉される選別孔を備えた通路上にコイン体を通すようにしたものが提案されている。また、一方向にコイン体を搬送する搬送路に、上述した両替機などに対応する位置で振り分け機構が構成できるようにしたものとしては、図3と図4とに示すコイン体搬送方向切り換え装置1があった。図示されているようにコイン体搬送通路aは搬送ベルトbの搬送面の上方を長尺なカバーcで覆ってなるもので、上記両替え機、貸し玉機、遊技台などの近傍を通るようにして配置されている。そして、このコイン搬送通路aが前記両替え機などの近傍を通る位置に前記コイン体搬送方向切り換え装置1が設けられている。このコイン体搬送方向切り換え装置1では、搬送ベルトbの搬送面に接触する切り換えシャッター2から上方にシャフト3が立ち上げられていて、搬送ベルトbの上方において位置固定となるように前記カバーcに設けられたスラスト軸受4に前記シャフト3が通っており、このスラスト軸受4の挿通孔4aに前記シャフト3が案内されながら上下方向に移動することで、この切り換えシャッター2が上下方向に上げ下げ可能に支持されている。そして、前記スラスト軸受4から上方に延設されたシャフト3の上端にシャッター昇降手段5が連結され、このシャッター昇降手段5の動作で前記切り換えシャッター2を上位置に停止させたり、搬送ベルトbの搬送面に摺接する状態で停止させたりしている。搬送方向の切り換えが行われるように、前記切り換えシャッター2はコイン体当接面をベルト移動方向に対して所定傾斜角度に傾斜しており、搬送ベルトの搬送面に接触することで傾斜した堰の役割を果たしてそのベルト搬送面に乗って移動してきたコイン体を、上記両替け機や貸し玉機、遊技台側へ案内する。即ち、この切り換えシャッター2がシャッター昇降手段5によって上げ下げされることで、前記両替え機などへ、或はコイン搬送通路の長手方向への何れかにコイン体搬送方向が切り換わるように設けられている。
上記シャッター昇降手段5の構成としては各種のものが採用できるが、その一例としては図示されているようにシャフト3の上端に連結されて上下方向に回動可能に枢支されたアーム6と、このアーム6に連結してアーム6を枢支点廻りに回動させるマグネットコイル7と、前記アーム6のシャフト側端部が上方位置となるように付勢するスプリング8とから構成されているものがあり、マグネットコイル7の動作でアーム6が上下方向に回動し、そのアーム6の回動によりスラスト軸受4を通るシャフト3が上下し、よって切り換えシャッター2が上下してコイン体搬送方向が切り換えられるようにしている。
【0004】
ところで上述したコイン体搬送方向切り換え装置におけるシャフトは昇降する際に振れやガタを生じないようにするため、上記スラスト軸受に対して上下移動できる状態で嵌挿されていてシャフトとスラスト軸受の挿通孔の内周面との間には僅かな隙間しか設けられていない。しかしながら、一旦、この隙間に埃や小さなゴミが蓄積されると、シャフトの上下移動がスムーズに行われなくなり、コイン体の搬送方向の切り換えが適正に行われなくなる可能性があった。
そこで本発明は上記した事情に鑑み、シャフトとスラスト軸受の挿通孔の内周面との間に埃や小さなゴミなどが侵入してもシャフトの上下移動の動作がスムーズに行われるようにすることを課題とし、コイン体の搬送方向の切り換えが適正に行われるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、硬貨や遊技用コインなどのコイン体を搬送する搬送ベルト上に接触して該搬送ベルト上のコイン体をベルト移動方向に対して所定方向に案内する切り換えシャッターから、前記搬送ベルトの上方で位置固定にして設置されたスラスト軸受を通るようにしてシャフトが立ち上げられ、スラスト軸受を通るシャフトの上端に、該シャフトを介して前記切り換えシャッターを上げ下げするシャッター昇降手段を連結しているコイン体搬送方向切り換え装置であって、前記スラスト軸受のシャフトが通る挿通孔の内周面にシャフト長さ方向に亘る縦溝を設け、前記切り換えシャッターには、前記縦溝側が開いた凹部からなりスラスト軸受の下方に対応位置している塵埃受けが設けられ、前記塵埃受けが前記搬送ベルトの上方に位置していることを特徴とするコイン体搬送方向切り換え装置を提供して、上記課題を解消するものである。
また、もう一つの発明は、硬貨や遊技用コインなどのコイン体を搬送する搬送ベルト上に接触して該搬送ベルト上のコイン体をベルト移動方向に対して所定方向に案内する切り換えシャッターから、前記搬送ベルトの上方で位置固定にして設置されたスラスト軸受に形成された挿通孔を通るようにしてシャフトが立ち上げられ、スラスト軸受を通るシャフトの上端に、該シャフトを介して前記切り換えシャッターを上げ下げするシャッター昇降手段を連結しているコイン体搬送方向切り換え装置であって、前記シャフトの外周面には挿通孔に対応してシャフト長さ方向に縦溝を設け、前記切り換えシャッターには、前記縦溝側が開いた凹部からなりスラスト軸受の下方に対応位置している塵埃受けが設けられ、前記塵埃受けが前記搬送ベルトの上方に位置していることを特徴とするコイン体搬送方向切り換え装置であり、この装置を提供して上記課題を解消するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1と図2に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。なお、図3と図4に示す従来例と構成が重複する部分は同符号を付してその説明を省略する。
即ち、本発明においては、例えば、樹脂によって形成されたスラスト軸受4の挿通孔4aの内周面4bに、例えば、金属製のシャフト3の長さ方向に亘る四本の縦溝9をその内周面4b回りに等当間隔にして設けている。このように、挿通孔4aの内周面4bに縦溝9が設けられているため、仮にシャフト3の外周面3aと挿通孔4aの内周面4bとの隙間に埃や小さなゴミが入ったとしても、シャフト3が昇降動作を繰り返すうちに前記縦溝9に埃や小さなゴミが移動し、この縦溝9から下方に落ちるようになり、シャフト3とスラスト軸受4における挿通孔の内周面との間が清浄に保たれてそのシャフトの上下動作、即ち、切り換えシャッターの昇降動作がスムーズになり、コイン体の搬送方向の切り換えが適正に行われる。
【0007】
上記切り換えシャッター2は、図1に示すように、外周に三側面を有してその一面が搬送ベルトbに臨んでベルト移動方向Aに対して所定傾斜角度で傾斜しているコイン体当接面2aとし、このコイン体当接面2aを三側面の内の一面とする略三角柱状の外周形状を有している。そして、上記シャフト3が立ち上がる接続部2bがこの切り換えシャッター2の中央に位置し、その接続部2bの周りに縦溝9側が開いた凹部からなる塵埃受け10が設けられている。この凹部からなる塵埃受け10は上記スラスト軸受4の下方において対応位置しており、上述したごとく縦溝9に集まって落下する埃や小さなゴミを受け止めるように設けられている。このように縦溝9から落下する埃や小さなゴミが、図示のように搬送ベルトbの上方に位置する前記塵埃受け10に受け止められるため、搬送ベルトbの搬送面上に落下することを回避でき、この結果、搬送ベルトbの搬送面側が埃や小さなゴミで汚れることがなく、清浄に保つことができる。
なお、図示した例においては縦溝を四本設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0008】
上記した例にあっては、スラスト軸受4の挿通孔4aに縦溝9を設けたが、シャフト3の外周面の少なくともスラスト軸受4の挿通孔4aを通過する範囲に、長さ方向に複数の縦溝を形成してもよい。このように、シャフト3の外周面に縦溝を設けても上記例と同様の作用効果が得られる。そして、この場合、縦溝の下端は曲面に形成すれば、縦溝に侵入した小さなゴミの下端からの落下がより良好になる。なお、金属製のシャフト3に縦溝を形成するより、樹脂製のスラスト軸受4に縦溝を形成する方がコスト的には有利である。
【0009】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコイン体搬送方向切り換え装置によれば、硬貨や遊技用コインなどのコイン体を搬送する搬送ベルト上に接触して該搬送ベルト上のコイン体をベルト移動方向に対して所定方向に案内する切り換えシャッターから、前記搬送ベルトの上方で位置固定にして設置されたスラスト軸受を通るようにしてシャフトが立ち上げられ、スラスト軸受を通るシャフトの上端に、該シャフトを介して前記切り換えシャッターを上げ下げするシャッター昇降手段を連結しているコイン体搬送方向切り換え装置であって、前記スラスト軸受のシャフトが通る挿通孔の内周面にシャフト長さ方向に亘る縦溝を設け、前記切り換えシャッターには、前記縦溝側が開いた凹部からなりスラスト軸受の下方に対応位置している塵埃受けが設けられ、前記塵埃受けが前記搬送ベルトの上方に位置していることを特徴とするものであり、また、硬貨や遊技用コインなどのコイン体を搬送する搬送ベルト上に接触して該搬送ベルト上のコイン体をベルト移動方向に対して所定方向に案内する切り換えシャッターから、前記搬送ベルトの上方で位置固定にして設置されたスラスト軸受に形成された挿通孔を通るようにしてシャフトが立ち上げられ、スラスト軸受を通るシャフトの上端に、該シャフトを介して前記切り換えシャッターを上げ下げするシャッター昇降手段を連結しているコイン体搬送方向切り換え装置であって、前記シャフトの外周面には挿通孔に対応してシャフト長さ方向に縦溝を設け、前記切り換えシャッターには、前記縦溝側が開いた凹部からなりスラスト軸受の下方に対応位置している塵埃受けが設けられ、前記塵埃受けが前記搬送ベルトの上方に位置していることを特徴とするものである。
これによって、仮にシャフトとスラスト軸受の内周面との隙間に埃や小さなゴミが入ったとしても、シャフトの昇降動作の繰り返しでその埃や小さなゴミが縦溝に移動し、この縦溝から下方に落ちるようになり、シャフトの外周面と挿通孔の内周面との間が清浄に保たれて、切り換えシャッターのスムーズな昇降動作が維持され、コイン体の搬送方向の切り換えが適正に行われるようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコイン体搬送方向切り換え装置の一例の要部を示す説明図である。
【図2】同じく一例の要部を断面で示す説明図である。
【図3】従来例における切り換えシャッター上昇時を示す説明図である。
【図4】従来例における切り換えシャッター降下時を示す説明図である。
【符号の説明】
1…コイン体搬送方向切り換え装置
2…切り換えシャッター
3…シャフト
4…スラスト軸受
5…シャッター昇降手段
9…縦溝
Claims (2)
- 硬貨や遊技用コインなどのコイン体を搬送する搬送ベルト上に接触して該搬送ベルト上のコイン体をベルト移動方向に対して所定方向に案内する切り換えシャッターから、前記搬送ベルトの上方で位置固定にして設置されたスラスト軸受を通るようにしてシャフトが立ち上げられ、スラスト軸受を通るシャフトの上端に、該シャフトを介して前記切り換えシャッターを上げ下げするシャッター昇降手段を連結しているコイン体搬送方向切り換え装置であって、
前記スラスト軸受のシャフトが通る挿通孔の内周面にシャフト長さ方向に亘る縦溝を設け、前記切り換えシャッターには、前記縦溝側が開いた凹部からなりスラスト軸受の下方に対応位置している塵埃受けが設けられ、前記塵埃受けが前記搬送ベルトの上方に位置していることを特徴とするコイン体搬送方向切り換え装置。 - 硬貨や遊技用コインなどのコイン体を搬送する搬送ベルト上に接触して該搬送ベルト上のコイン体をベルト移動方向に対して所定方向に案内する切り換えシャッターから、前記搬送ベルトの上方で位置固定にして設置されたスラスト軸受に形成された挿通孔を通るようにしてシャフトが立ち上げられ、スラスト軸受を通るシャフトの上端に、該シャフトを介して前記切り換えシャッターを上げ下げするシャッター昇降手段を連結しているコイン体搬送方向切り換え装置であって、
前記シャフトの外周面には挿通孔に対応してシャフト長さ方向に縦溝を設け、前記切り換えシャッターには、前記縦溝側が開いた凹部からなりスラスト軸受の下方に対応位置している塵埃受けが設けられ、前記塵埃受けが前記搬送ベルトの上方に位置していることを特徴とするコイン体搬送方向切り換え装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08603398A JP4148303B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | コイン体搬送方向切り換え装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08603398A JP4148303B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | コイン体搬送方向切り換え装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11283078A JPH11283078A (ja) | 1999-10-15 |
JP4148303B2 true JP4148303B2 (ja) | 2008-09-10 |
Family
ID=13875364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08603398A Expired - Lifetime JP4148303B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | コイン体搬送方向切り換え装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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CN102992025A (zh) * | 2012-10-31 | 2013-03-27 | 宜兴市宜刚环保工程材料有限公司 | 一种将脱硝催化剂坯体摆放在干燥车内的提升装置 |
-
1998
- 1998-03-31 JP JP08603398A patent/JP4148303B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH11283078A (ja) | 1999-10-15 |
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