JP4147699B2 - Ion implanter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のフィラメントを有するイオン源から引き出したイオンビームを基板に照射してイオン注入を行うイオン注入装置に関し、より具体的には、イオン源から引き出すイオンビームのビーム電流を所定の値に、しかも均一性の良いものに制御する手段の改良に関する。
【0002】
【先行技術】
複数のビーム電流計測器と、このビーム電流計測器で計測したビーム電流に基づいて各フィラメントに流すフィラメント電流を制御するものであって、電流値制御ルーチンと均一性制御ルーチンとを少なくとも1回ずつ行う制御装置とを備えていて、フィラメントの経時変化等による均一性の悪化を防いで、イオンビームのビーム電流を所定の値に、しかも均一性の良いものに制御することのできるイオン注入装置が同一出願人によって先に提案されている(特願平11−123973号)。その一例を図4〜図9を参照して説明する。
【0003】
図4に示すイオン注入装置は、イオンドーピング装置(または非質量分離型イオン注入装置)とも呼ばれるものであり、イオン源2から引き出した幅広のイオンビーム12を、質量分離器を通すことなくそのまま基板14に照射して、当該基板14にイオン注入を行うよう構成されている。
【0004】
基板14は、それよりも幾分大きい基板ホルダ13上に保持され、両者はホルダ走査機構15によって、イオン源2から引き出されたイオンビーム12の照射領域内で矢印D方向に往復走査される。
【0005】
基板ホルダ13および基板14は、例えば図5に示すような方形(正方形または矩形)をしている。イオンビーム12の平面形状は、例えば図5に示すような細長い矩形をしている。
【0006】
イオン源2は、バケット型イオン源(または多極磁場型イオン源)とも呼ばれるものであり、プラズマ生成容器4内に複数(例えば三つ)のフィラメント6を設けており、この各フィラメント6とプラズマ生成容器4との間でアーク放電を生じさせてイオン源ガスを電離させてプラズマ8を生成し、このプラズマ8から、引出し電極系10によって、上記イオンビーム12を引き出す構成をしている。多極磁場形成用の磁石の図示は省略している。
【0007】
上記各フィラメント6には、この例ではフィラメント電源16がそれぞれ接続されており、この各フィラメント電源16から各フィラメント6に対して、各フィラメント6を加熱するフィラメント電流IFを互いに独立して流すことができる。
【0008】
イオン源2から引き出すイオンビーム12のビーム電流を所定の値に制御するために、このイオン注入装置は、更に、イオンビーム12を受けてそのビーム電流を基板ホルダ13の走査領域の下流側における複数位置において計測するものであってフィラメント6の数よりも多い複数(例えば24個)のビーム電流計測器18と、このビーム電流計測器18で計測したビーム電流IBに基づいて、各フィラメント電源16から各フィラメント6に流すフィラメント電流IFを制御する制御装置20とを備えている。
【0009】
各ビーム電流計測器18は、図5に示すように、イオンビーム12の照射領域内であって基板ホルダ13の走査領域の下流側に、例えば一列に配置されている。
【0010】
制御装置20は、図6に示すように、電流値制御ルーチン(ステップ30)と均一性制御ルーチン(ステップ31)とを、1回以上の所定回繰り返して行うものである。
【0011】
上記電流値制御ルーチンの一例を図7に示す。また、制御の前後におけるビームプロファイルの概略例を図9に示し、以下の説明においてはこの図9も参照するものとする。なお、図9中の横軸の1〜24は、24個のビーム電流計測器18の端からの番号を示している。
【0012】
まず、各ビーム電流計測器18によってイオンビーム12のビーム電流をそれぞれ計測する(ステップ50)。これによって、例えば、図9中のビームプロファイルAが得られる。次に、計測した全てのビーム電流IBの平均値AVEを演算する(ステップ51)。
【0013】
この平均値AVEが、その設定値SETに対する停止範囲STP内にあるか否かを判断する(ステップ52)。停止範囲STPは、例えば、設定値SETの±3%の範囲である。停止範囲STP内にあれば、既に平均値制御の目的は達成されているので、以下に示す均一性制御ルーチンに進む。
【0014】
平均値AVEが停止範囲STP内にないときは、ステップ53に進んで、当該平均値AVEが上記設定値SETより大か否かを判断し、大きければステップ54に進んで全てのフィラメント6に流すフィラメント電流IFを所定量だけ減少させ、小さければステップ55に進んで全てのフィラメント6に流すフィラメント電流IFを所定量だけ増加させる。この増加または減少の量は、この例では、全てのフィラメント6に対して互いにほぼ同じ(同じを含む)量としている。このフィラメント電流IFの増減によって、各フィラメント6からの放出電子量が増減し、それによって各フィラメント6付近でのプラズマ8の密度が増減し、各フィラメント6に対応する領域から引き出されるイオンビーム12のビーム電流が増減する。
【0015】
上記電流値制御ルーチンによって、イオン源2から引き出すイオンビーム12のビーム電流の平均値AVEが設定値SETに近づく方向に制御される。これによって、例えば、図9中のビームプロファイルBが得られる。この状態では、未だ均一性制御ルーチンを実行していないので、ビームプロファイルBは、元のビームプロファイルAと似た形状をしており、当該ビームプロファイルAをほぼ平行移動させたようなものである。
【0016】
続いて、上記均一性制御ルーチンに進む。その一例を図8に示す。
【0017】
ここでは、上記24個のビーム電流計測器18(計測点)を上記フィラメント6の数すなわち三つにグループ分けする(ステップ60)。具体的には、図9中に示すように、1番目から8番目までのビーム電流計測器18をグループ1とし、9番目から16番目までのビーム電流計測器18をグループ2とし、17番目から24番目までのビーム電流計測器18をグループ3とする。
【0018】
そして、全てのビーム電流計測器18による全ての計測値の中から最大値MAXおよび最小値MINを探し(ステップ61)、その最大値MAXおよび最小値MINが属するグループをそれぞれ決定する(ステップ62)。図9の例では、グループ1に最大値MAXが属しており、グループ3に最小値MINが属している。
【0019】
そして、最大値MAXが属するグループ1に対応するフィラメント6に流すフィラメント電流IFを所定量だけ減少させ(ステップ63)、最小値MINが属するグループ3に対応するフィラメント6に流すフィラメント電流IFを所定量だけ増加させる(ステップ64)。これによって、グループ1のビーム電流が減り、グループ3のビーム電流が増える。
【0020】
この均一性制御ルーチンによって、上記ビームプロファイルBの最大値MAXが属するグループ1のビーム電流が減少させられ、最小値MINが属するグループ3のビーム電流が増加させられるので、ビーム電流の均一性が良くなる方向に制御される。これによって、例えば図9中に示すビームプロファイルCが得られる。
【0021】
なお、ビーム電流の均一性は、例えば、全計測点中のビーム電流の最大値MAXと最小値MINとを用いて、(MAX−MIN)/(MAX+MIN)で定義することができる。
【0022】
このイオン注入装置によれば、制御装置20によって、上記のような電流値制御ルーチンと均一性制御ルーチンとを少なくとも1回ずつ行うので、フィラメント6の経時変化等による均一性の悪化を防いで、イオンビーム12のビーム電流を所定の値に(即ち設定値SETに)、しかも均一性の良いものに制御することができる。
【0023】
しかも、上記のような電流値制御ルーチンと均一性制御ルーチンとの2段階制御によれば、特開平3−134937号公報に記載されている従来技術の場合と違って、制御がハンチングを起こして収束しなくなる問題も起こらず、安定した制御を行うことができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記先行例のイオン注入装置においては、図5に示すように、基板ホルダ13を走査して基板14にイオンビーム12を照射して基板14にイオン注入を行っている間には、イオンビーム12が基板ホルダ13によって遮られてビーム電流計測器18に入射しなくなり、ビーム電流計測器18からビーム電流IBの計測値が出力されなくなるので、基板14へのイオン注入中には、イオンビーム12の電流値および均一性の前述したような制御を行うことができない。
【0025】
基板ホルダ13の1往復走査に要する時間は例えば3〜20秒程度と比較的短く、このような短い時間内であれば、イオン源2の各フィラメント6の経時変化の違いによるイオンビーム12の均一性低下は無視することができるけれども、イオンビーム12の電流値はイオン源2内のプラズマ8の状態によって時々刻々に変化し得るものであるので、基板14へのイオン注入中にも、具体的には基板ホルダ13がビーム電流計測器18を遮蔽中にも、イオンビーム12の電流値の制御を行うことができるようにするのが好ましい。そのようにすれば、基板14に対するイオン注入量(ドーズ量)制御をより精度良く行うことが可能になる。
【0026】
そこでこの発明は、上記のようなイオン注入装置を更に改善して、基板ホルダがビーム電流計測器を遮蔽中にも、イオン源から引き出すイオンビームの電流値を所定値に制御するようにしたイオン注入装置を提供することを主たる目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るイオン注入装置は、前記イオン源から引き出されたイオンビームを受けてそのビーム電流を計測するものであって前記基板ホルダの走査領域外に配置されていて走査中の前記基板ホルダによって遮蔽されない非遮蔽ビーム電流計測器を更に備えている。
【0028】
しかもこの発明に係るイオン注入装置を構成する制御装置は、前記基板ホルダの走査開始前に前記電流値制御ルーチンおよび前記均一性制御ルーチンを前記所定回繰り返す走査開始前制御と、前記基板ホルダの走査開始直前の前記非遮蔽ビーム電流計測器による計測値を目標値として記憶し、前記基板ホルダの走査中に、前記非遮蔽ビーム電流計測器による計測値が前記目標値に近づくように前記各フィラメントに流すフィラメント電流を互いにほぼ同じ量だけ増減させる走査時制御とを、前記基板ホルダの1往復走査毎に行うものである。
【0029】
上記構成によれば、基板ホルダの走査開始前には、前述した先行例の場合と同様、複数のビーム電流計測器で計測したビーム電流に基づいて、前述したような電流値制御ルーチンおよび均一性制御ルーチンが所定回繰り返して行われる(走査開始前制御)。それによって、イオン源から引き出すイオンビームのビーム電流を所定の値に、しかも均一性の良いものに制御することができる。
【0030】
一方、基板ホルダの走査中は、非遮蔽ビーム電流計測器による計測値が、基板ホルダの走査開始直前に記憶した目標値に近づくように、イオン源の各フィラメントに流すフィラメント電流が制御される(走査時制御)。従って、基板ホルダがビーム電流計測器を遮蔽中にも、イオン源から引き出すイオンビームのビーム電流値を所定値に制御することができる。
【0031】
しかも、上記のような走査開始前制御と走査時制御とが、基板ホルダの1往復走査毎に行われるので、正確なビーム電流値で、しかも均一性の良いイオンビームで、基板に対してイオン注入を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に係るイオン注入装置の一例を示す図である。図2は、図1の装置の基板ホルダ周りの平面図である。先に説明した先行例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該先行例との相違点を主に説明する。
【0033】
このイオン注入装置は、前記イオン源2から引き出されたイオンビーム12を受けてそのビーム電流IBを計測するものであって、前記基板ホルダ13の走査領域の側方外に配置されていて走査中の基板ホルダ13によって遮蔽されない一つの非遮蔽ビーム電流計測器24を更に備えている。この非遮蔽ビーム電流計測器24も、前記各ビーム電流計測器18と同様、例えばファラデーカップから成る。
【0034】
更にこのイオン注入装置は、先行例における制御装置20に代わるものとして、次のような制御装置22を備えている。
【0035】
制御装置22は、この例では、前記各ビーム電流計測器18および前記非遮蔽ビーム電流計測器24で計測したビーム電流IBに基づいて、かつ前記ホルダ走査機構15による基板ホルダ13の走査情報に基づいて、図3に示すステップ30〜32の走査開始前制御と、ステップ33〜39の走査時制御とを、基板ホルダ13の1往復走査毎に行うものである。
【0036】
これを詳述すると、まず、基板ホルダ13の走査開始前に、図6の場合と同様、電流値制御ルーチン(ステップ30)と均一性制御ルーチン(ステップ31)とを、1回以上の所定回繰り返して行う(ステップ30〜32)。この電流値制御ルーチンの一例は図7に示したとおりであり、均一性制御ルーチンの一例は図8に示したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。
【0037】
この走査開始前制御によって、先行例の場合と同様、イオン源2から引き出すイオンビーム12のビーム電流を所定の値に、しかも均一性の良いものに制御することができる。
【0038】
次に、基板ホルダ13の走査開始直前の非遮蔽ビーム電流計測器24による計測値(ビーム電流IB)を目標値として記憶し(ステップ33)、基板ホルダ13の走査を開始する(ステップ34)。
【0039】
基板ホルダ13の走査中は、非遮蔽ビーム電流計測器24による計測値が上記目標値より大きいか否かを判断し(ステップ35)、大きければステップ36に進んで全てのフィラメント6に流すフィラメント電流IFを所定量だけ減少させる。大きくなければステップ37に進んで、同計測値が同目標値より小さいか否かを判断し、小さければステップ38に進んで全てのフィラメント6に流すフィラメント電流IFを所定量だけ増加させる。この増加または減少の量は、この例では、全てのフィラメント6に対して互いにほぼ同じ(同じを含む)量としている。このフィラメント電流IFの増減によって、各フィラメント6からの放出電子量が増減し、それによって各フィラメント6付近でのプラズマ8の密度が増減し、各フィラメント6に対応する領域から引き出されるイオンビーム12のビーム電流が増減する。
【0040】
上記ステップ35〜38の処理を、基板ホルダ13の1往復走査が終了するまで行う(ステップ39)。
【0041】
この走査時制御によって、基板ホルダ13の走査中は、即ち基板14に対するイオン注入中は、非遮蔽ビーム電流計測器24による計測値が、基板ホルダ13の走査開始直前に記憶した目標値に近づくように制御される。即ち、基板ホルダ13がビーム電流計測器18を遮蔽中にも、イオン源2から引き出すイオンビーム12の電流値を所定値に制御することができる。従って、基板14に対するドーズ量制御を、先行例の場合よりも精度良く行うことができる。
【0042】
上記走査開始前制御および走査時制御は、基板ホルダ13の1往復走査毎に行われる。即ち、ステップ40において基板ホルダ13を所定回だけ往復走査したか否かを判断し、所定回の往復走査が完了すれば制御は終了し、未完了であればステップ30の電流値制御ルーチンに戻って上記制御が繰り返される。
【0043】
なお、基板ホルダ13の往復走査中には、イオンビーム12の均一性制御は行われないけれども、前述したように、そのような短い時間内でのイオンビーム12の均一性低下は無視することができるので、特に支障はない。しかも、基板ホルダ13の往復走査の間毎にステップ31の均一性制御ルーチンが行われるので、イオンビーム12の均一性を良好なものに保つことができる。
【0044】
以上のようにこのイオン源によれば、上記のような走査開始前制御と走査時制御とが、基板ホルダ13の1往復走査毎に行われるので、正確なビーム電流値で、しかも均一性の良いイオンビーム12で、基板14に対してイオン注入を行うことができる。
【0045】
なお、図3のステップ31における均一性制御ルーチンは、図10に示すようなものとしても良い。これを、図8との相違点を主体に説明すると、この図10の均一性制御ルーチンでは、図8のステップ60と同様に複数のビーム電流計測器18(計測点)をフィラメント6の数に(ここでは三つに)グループ分けし(ステップ70)、各グループ1〜3内における計測ビーム電流の平均値をそれぞれ演算し(ステップ71)、最大平均値を有するグループ(図9の例ではグループ1)および最小平均値を有するグループ(図9の例ではグループ3)をそれぞれ決定し(ステップ72)、最大平均値を有するグループ1に対応するフィラメント6に流すフィラメント電流IFを減少させ(ステップ73)、最小平均値を有するグループ3に対応するフィラメント6に流すフィラメント電流IFを増加させる(ステップ74)。
【0046】
このような均一性制御ルーチンを採用することにより、仮に複数のビーム電流計測器18による複数のビーム電流計測値の中に少数の特異値やノイズが含まれていても、グループごとの平均値に基づいて制御するので、上記特異値やノイズによる影響を小さく抑えてビーム電流を制御することができる。換言すれば、単発的な特異点やノイズがあったとしても、それに全体の制御が引きずられることを防止して、イオンビーム全体のビーム電流をより正しく制御することができる。
【0047】
なお、上記複数のフィラメント電源16は、必ずしも別個のものである必要はなく、それらを一つにまとめて、各フィラメント6に互いに独立してフィラメント電流IFを流すことのできる一つのフィラメント電源としても良い。
【0048】
また、上記ビーム電流計測器18の数は、例えばフィラメント6の数の2以上の整数倍であるが、必ずしも整数倍でなくても良い。また、各グループ内に属させるビーム電流計測器18の数は、必ずしも同数ずつにする必要はない。よりきめ細かく制御したいグループ内のビーム電流計測器18の数を他より増やしても良い。
【0049】
制御装置22による上記例のような制御は、制御方法として着目すれば、イオン注入装置の制御方法、イオン源の制御方法またはイオンビーム電流の自動制御方法と言うこともできる。
【0050】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、基板ホルダの走査開始前には、複数のビーム電流計測器で計測したビーム電流に基づいて、電流値制御ルーチンおよび均一性制御ルーチンが所定回繰り返して行われるので、イオン源から引き出すイオンビームのビーム電流を所定の値に、しかも均一性の良いものに制御することができる。
【0051】
一方、基板ホルダの走査中は、非遮蔽ビーム電流計測器による計測値が、基板ホルダの走査開始直前に記憶した目標値に近づくように、イオン源の各フィラメントに流すフィラメント電流が制御されるので、基板ホルダがビーム電流計測器を遮蔽中にも、イオン源から引き出すイオンビームのビーム電流値を所定値に制御することができる。
【0052】
しかも、上記のような走査開始前制御と走査時制御とが、基板ホルダの1往復走査毎に行われるので、正確なビーム電流値で、しかも均一性の良いイオンビームで、基板に対してイオン注入を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るイオン注入装置の一例を示す図である。
【図2】図1の装置の基板ホルダ周りの平面図である。
【図3】図1中の制御装置による制御内容の一例を示すフローチャートである。
【図4】イオン注入装置の先行例を示す図である。
【図5】図4の装置の基板ホルダ周りの平面図である。
【図6】図4中の制御装置による制御内容の一例を示すフローチャートである。
【図7】図1および図4中の制御装置における電流値制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図8】図1および図4中の制御装置における均一性制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図9】制御の前後におけるビームプロファイルの概略例を示す図である。
【図10】図1および図4中の制御装置における均一性制御ルーチンの他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 イオン源
6 フィラメント
12 イオンビーム
13 基板ホルダ
14 基板
15 ホルダ走査機構
16 フィラメント電源
18 ビーム電流計測器
22 制御装置
24 非遮蔽ビーム電流計測器[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ion implantation apparatus that performs ion implantation by irradiating a substrate with an ion beam extracted from an ion source having a plurality of filaments, and more specifically, a beam current of an ion beam extracted from the ion source is a predetermined value. In addition, the present invention relates to an improvement in means for controlling the uniformity.
[0002]
[Prior art]
A plurality of beam current measuring devices and a filament current flowing through each filament based on the beam current measured by the beam current measuring device are controlled at least once. An ion implantation apparatus capable of controlling the beam current of an ion beam to a predetermined value and having good uniformity while preventing deterioration of uniformity due to changes over time of the filament, etc. It has been previously proposed by the same applicant (Japanese Patent Application No. 11-123974). One example thereof will be described with reference to FIGS.
[0003]
The ion implantation apparatus shown in FIG. 4 is also called an ion doping apparatus (or non-mass separation type ion implantation apparatus), and a
[0004]
The
[0005]
The
[0006]
The
[0007]
In this example, a
[0008]
In order to control the beam current of the
[0009]
As shown in FIG. 5, the beam
[0010]
As shown in FIG. 6, the
[0011]
An example of the current value control routine is shown in FIG. FIG. 9 shows a schematic example of a beam profile before and after the control, and FIG. 9 is also referred to in the following description. Note that 1 to 24 on the horizontal axis in FIG. 9 indicate numbers from the ends of the 24 beam
[0012]
First, each beam
[0013]
It is determined whether or not the average value AVE is within the stop range STP for the set value SET (step 52). The stop range STP is, for example, a range of ± 3% of the set value SET. If it is within the stop range STP, the purpose of the average value control has already been achieved, and the process proceeds to the uniformity control routine shown below.
[0014]
When the average value AVE is not within the stop range STP, the routine proceeds to step 53, where it is determined whether or not the average value AVE is larger than the set value SET. If the filament current IF is decreased by a predetermined amount, and if it is smaller, the process proceeds to
[0015]
By the current value control routine, the average value AVE of the beam current of the
[0016]
Subsequently, the process proceeds to the uniformity control routine. An example is shown in FIG.
[0017]
Here, the 24 beam current measuring devices 18 (measurement points) are grouped into the number of
[0018]
Then, the maximum value MAX and the minimum value MIN are searched from all the measurement values obtained by all the beam current measuring devices 18 (step 61), and the groups to which the maximum value MAX and the minimum value MIN belong are determined (step 62). . In the example of FIG. 9, the maximum value MAX belongs to the
[0019]
Then, the filament current IF flowing through the
[0020]
By this uniformity control routine, the beam current of the
[0021]
The uniformity of the beam current can be defined by (MAX−MIN) / (MAX + MIN) using, for example, the maximum value MAX and the minimum value MIN of the beam current at all measurement points.
[0022]
According to this ion implantation apparatus, since the current value control routine and the uniformity control routine as described above are performed at least once by the
[0023]
Moreover, according to the two-stage control of the current value control routine and the uniformity control routine as described above, unlike the conventional technique described in Japanese Patent Laid-Open No. 3-134937, the control causes hunting. Stable control can be performed without causing the problem of non-convergence.
[0024]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the ion implantation apparatus of the preceding example, as shown in FIG. 5, while the
[0025]
The time required for one reciprocating scan of the
[0026]
Therefore, the present invention further improves the ion implantation apparatus as described above, and controls the ion beam current value extracted from the ion source to a predetermined value even while the substrate holder shields the beam current measuring device. The main purpose is to provide an injection device.
[0027]
[Means for Solving the Problems]
An ion implantation apparatus according to the present invention receives an ion beam extracted from the ion source and measures a beam current thereof. The ion implantation apparatus is disposed outside a scanning region of the substrate holder and is scanned by the substrate holder during scanning. An unshielded non-shielded beam current measuring device is further provided.
[0028]
In addition, the control device constituting the ion implantation apparatus according to the present invention includes a pre-scan control that repeats the current value control routine and the uniformity control routine a predetermined number of times before the substrate holder starts scanning, and scanning of the substrate holder. The measurement value obtained by the non-shielded beam current measuring instrument immediately before the start is stored as a target value, and each filament is measured so that the measured value obtained by the non-shielded beam current measuring instrument approaches the target value during scanning of the substrate holder. Scanning control for increasing and decreasing the filament currents to be supplied by substantially the same amount is performed for each reciprocating scan of the substrate holder.
[0029]
According to the above configuration, before starting the scanning of the substrate holder, the current value control routine and the uniformity as described above are based on the beam currents measured by a plurality of beam current measuring devices, as in the case of the preceding example. The control routine is repeated a predetermined number of times (control before starting scanning). As a result, the beam current of the ion beam extracted from the ion source can be controlled to a predetermined value and with good uniformity.
[0030]
On the other hand, during the scanning of the substrate holder, the filament current passed through each filament of the ion source is controlled so that the measured value by the non-shielded beam current measuring instrument approaches the target value stored immediately before the scanning of the substrate holder is started ( Control during scanning). Therefore, even when the substrate holder shields the beam current measuring device, the beam current value of the ion beam drawn from the ion source can be controlled to a predetermined value.
[0031]
Moreover, since the control before the start of scanning and the control at the time of scanning as described above are performed for each reciprocating scan of the substrate holder, the ion beam is accurately applied to the substrate with an accurate beam current value and a uniform ion beam. An injection can be performed.
[0032]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a view showing an example of an ion implantation apparatus according to the present invention. FIG. 2 is a plan view around the substrate holder of the apparatus of FIG. Portions that are the same as or correspond to those of the preceding example described above are denoted by the same reference numerals, and differences from the preceding example will be mainly described below.
[0033]
The ion implantation apparatus receives an
[0034]
Further, this ion implantation apparatus includes the following
[0035]
In this example, the
[0036]
More specifically, first, before starting the scanning of the
[0037]
By this control before the start of scanning, the beam current of the
[0038]
Next, the measurement value (beam current IB) measured by the non-shielding beam current measuring
[0039]
While scanning the
[0040]
The processes in
[0041]
By this control at the time of scanning, during scanning of the
[0042]
The pre-scan start control and the scan control are performed for each reciprocating scan of the
[0043]
Although the uniformity control of the
[0044]
As described above, according to this ion source, the control before the start of scanning and the control at the time of scanning as described above are performed for each reciprocating scan of the
[0045]
The uniformity control routine in
[0046]
By adopting such a uniformity control routine, even if a small number of singular values and noise are included in a plurality of beam current measurement values by a plurality of beam
[0047]
Note that the plurality of
[0048]
Further, the number of the beam
[0049]
The control as in the above example by the
[0050]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the current value control routine and the uniformity control routine are repeatedly performed a predetermined number of times based on the beam currents measured by the plurality of beam current measuring devices before the substrate holder starts scanning. Therefore, it is possible to control the beam current of the ion beam extracted from the ion source to a predetermined value and to have good uniformity.
[0051]
On the other hand, during scanning of the substrate holder, the filament current flowing through each filament of the ion source is controlled so that the measurement value by the non-shielding beam current measuring instrument approaches the target value stored immediately before the scanning of the substrate holder is started. Even when the substrate holder shields the beam current measuring device, the beam current value of the ion beam drawn from the ion source can be controlled to a predetermined value.
[0052]
Moreover, since the control before the start of scanning and the control at the time of scanning as described above are performed for each reciprocating scan of the substrate holder, the ion beam is accurately applied to the substrate with an accurate beam current value and a uniform ion beam. An injection can be performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of an ion implantation apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a plan view around a substrate holder of the apparatus of FIG.
FIG. 3 is a flowchart showing an example of control contents by the control device in FIG. 1;
FIG. 4 is a view showing a preceding example of an ion implantation apparatus.
5 is a plan view around a substrate holder of the apparatus of FIG. 4. FIG.
6 is a flowchart showing an example of control content by the control device in FIG. 4; FIG.
7 is a flowchart showing an example of a current value control routine in the control device in FIGS. 1 and 4. FIG.
8 is a flowchart showing an example of a uniformity control routine in the control device shown in FIGS. 1 and 4. FIG.
FIG. 9 is a diagram showing a schematic example of a beam profile before and after control.
FIG. 10 is a flowchart showing another example of the uniformity control routine in the control device shown in FIGS. 1 and 4;
[Explanation of symbols]
2
Claims (1)
前記イオン源から引き出されたイオンビームを受けてそのビーム電流を計測するものであって前記基板ホルダの走査領域外に配置されていて走査中の前記基板ホルダによって遮蔽されない非遮蔽ビーム電流計測器を更に備えており、
かつ前記制御装置は、前記基板ホルダの走査開始前に前記電流値制御ルーチンおよび前記均一性制御ルーチンを前記所定回繰り返す走査開始前制御と、前記基板ホルダの走査開始直前の前記非遮蔽ビーム電流計測器による計測値を目標値として記憶し、前記基板ホルダの走査中に、前記非遮蔽ビーム電流計測器による計測値が前記目標値に近づくように前記各フィラメントに流すフィラメント電流を互いにほぼ同じ量だけ増減させる走査時制御とを、前記基板ホルダの1往復走査毎に行うものである、ことを特徴とするイオン注入装置。An ion source having a plurality of filaments, one or more filament power sources for supplying filament currents independently to each filament of the ion source, a substrate holder for holding a substrate to be ion-implanted, and the substrate holder as the ion source A holder scanning mechanism for reciprocating scanning within the irradiation region of the ion beam extracted from the ion source, and measuring a beam current of the ion beam extracted from the ion source at a plurality of positions downstream of the scanning region of the substrate holder. A plurality of beam current measuring devices larger than the number of filaments, and an apparatus for controlling the filament currents flowing from the filament power source to the filaments based on the beam current measured by the beam current measuring device. Calculate the average value of all beam currents measured by the beam current measuring instrument A current value control routine for increasing or decreasing filament currents flowing through the filaments by substantially the same amount so that the average value approaches a set value, and the plurality of beam current measuring devices are grouped into the number of filaments, In an ion implantation apparatus comprising: a controller that repeats a uniformity control routine for controlling the uniformity of a beam current by increasing or decreasing a filament current flowing through a filament corresponding to
A non-shielded beam current measuring device which receives an ion beam extracted from the ion source and measures the beam current, and is arranged outside the scanning region of the substrate holder and is not shielded by the substrate holder during scanning. In addition,
And the controller controls the current value control routine and the uniformity control routine to repeat the predetermined times before the substrate holder starts scanning, and the unshielded beam current measurement immediately before the substrate holder starts scanning. The measured value by the measuring device is stored as a target value, and the filament currents to be passed through the filaments are substantially the same amount so that the measured value by the non-shielded beam current measuring device approaches the target value during the scanning of the substrate holder. An ion implantation apparatus characterized in that the scanning control for increasing / decreasing is performed for each reciprocating scan of the substrate holder.
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