JP4147305B2 - ヒト成体由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞に特有な表面抗原とこの表面抗原による細胞分離法 - Google Patents

ヒト成体由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞に特有な表面抗原とこの表面抗原による細胞分離法 Download PDF

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本発明は、ヒト成体由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞に特有な表面抗原を利用した細胞の分離方法に関する。
再生医療に有用なポテンシャルを有する幹細胞についての研究が盛んになされている。今日までに報告された代表的な幹細胞として、間葉系幹細胞、神経幹細胞、造血幹細胞、並びに膵幹細胞が挙げられる。
間葉系幹細胞はヒト成体骨髄液より分離された(Pittenger, M.F. et al., Science 284, 143 (1999))。この細胞は、脂肪細胞、軟骨細胞、骨細胞へのin vitroにおける分化誘導が可能である。神経幹細胞(Gage, P.H., Science 287, 1433-1438 (2000))については1992年に成体の中枢神経系からの最初の分離の報告がなされており、2001年には成体の皮膚真皮から神経細胞に分化可能な幹細胞の分離(Toma, J.G. et al., Nature Cell Biology, 3, 778-784 (2001))が報告されている。
造血幹細胞は既に多くの研究がなされているが、その分化機能について報告されたのは比較的新しい。1999年に骨髄細胞が肝細胞に分化することがPatersenらによって明らかにされ(Petersen B.E. et al., Science 284, 1168 (1999))、翌年にはマウス造血幹細胞をc-kittil、Thr-1low、Linneg、Sca-1+にてsortingした細胞分画が、幹細胞に分化転換することが示されている(Lagasse, E. et al., Nature Medicine 6, 1229-1234 (2000))。この他にも造血幹細胞には分化転換能があると考えられており、心筋(Orlic, D. et al., Nature 410, 701-705 (2001))や、さらには肺胞上皮、腸管上皮、皮膚(Orlic, D. et al.,上掲)への分化も報告されている。
以上のように、間葉系もしくは外胚葉系の細胞についての幹細胞研究は進んでいるが、内胚葉系幹細胞の報告は未だ少ない。ヒト肝幹細胞についてはその存在が確実視されているが、未だ確定的な幹細胞の報告はない。膵臓についてはCorneliusらのグループが成体マウス膵臓より膵島産生幹細胞(islet producing stem cells (IPSCs))の分離を行っており、さらにIPSCsよりin vitroにて作製した膵島の移植実験を報告している(Ramiya, V.K. et al., Nature Medicine 6, 278-282 (2000))。この細胞についても、a、b、d細胞への分化は確認されているが、その他の細胞への分化能は確認されていない。膵島よりネスチン(nestin)陽性にて分離した幹細胞が膵臓の内、外分泌および肝臓の表現型へと分化したとの報告はあるが(Zulewski, H. et al., Diabetes 50, 521-533 (2001))、分化マーカーの免疫組織学的検索は示されていない。
Pittenger, M.F. et al., Science 284, 143 (1999) Gage, P.H., Science 287, 1433-1438 (2000) Toma, J.G. et al., Nature Cell Biology, 3, 778-784 (2001) Petersen B.E. et al., Science 284, 1168 (1999) Lagasse, E. et al., Nature Medicine 6, 1229-1234 (2000) Orlic, D. et al., Nature 410, 701-705 (2001) Ramiya, V.K. et al., Nature Medicine 6, 278-282 (2000) Zulewski, H. et al., Diabetes 50, 521-533 (2001)
本発明は、ヒト又はマウス成体由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞に特有な表面抗原を同定し、この表面抗原を用いた、内胚葉系幹細胞の簡便かつ効率的な分離法を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行い、ヒト及びマウスの成体唾液腺由来の内胚葉系幹細胞の表面抗原について研究を行った結果、ヒト膵臓細胞に分化可能な細胞の特徴的な表面抗原はCD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、β2-microglobulinであることを同定し、またマウス膵臓細胞に分化可能な細胞の特徴的な表面抗原はCD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1及びNetrinであることを同定することに成功した。本発明で同定されたこれらの抗原の発現を指標とすることにより、膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を簡便かつ効率的に分離することが可能になった。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明によれば、CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、β2-microglobulinから成る群から選択される少なくとも1以上の表面抗原の発現を指標として、ヒト由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法が提供される。
好ましくは、CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、β2-microglobulinの全ての発現を指標とすることができる。
好ましくは、CD34、 CD38、CD45、CD133、CD11b/18、CD26、CD68、CD135、LIF-R、及びG-CSFRが発現が陰性であることをさらなる指標とすることができる。
好ましくは、ヒト唾液腺由来の細胞混合物から、上記表面抗原の発現の有無を指標として、ヒト由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離することができる。
好ましくは、フローサイトメトリーにより細胞を分離することができる。
本発明の別の側面によれば、CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、及びβ2-microglobulinに対する抗体から成る群から選択される少なくとも1以上の抗体を含む、上記したヒト由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法を行うための試薬キットが提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、CD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1及びNetrinから成る群から選択される少なくとも1以上の表面抗原の発現を指標として、マウス由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法が提供される。
好ましくは、Sca-1の発現を指標とすることができる。
好ましくは、マウス唾液腺由来の細胞混合物から、上記表面抗原の発現の有無を指標として、マウス由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離することができる。
好ましくは、フローサイトメトリーにより細胞を分離することができる。
本発明のさらに別の側面によれば、CD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1及びNetrinに対する抗体から成る群から選択される少なくとも1以上の抗体を含む、上記したマウス由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法を行うための試薬キットが提供される。
本発明により、ヒト又はマウス成体由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞に特有な表面抗原が同定された。本発明で同定された表面抗原を用いることにより、ヒト又はマウス成体の唾液腺並びにその他の臓器から、膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を簡便かつ効率的に分離することが可能になる。これにより、移植を受ける患者自身又は提供者から容易にこの幹細胞(即ち、膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞)を調製する方法が確立されることになる。本発明によるヒト由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法は、膵臓再生などの再生医療に大いに貢献するものである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の方法は、例えば、(1)ヒト由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を含む細胞混合物(例えば、ヒト唾液腺由来の細胞混合物など)と、CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、及びβ2-microglobulinから成る群から選択される少なくとも1以上(好ましくは少なくとも2以上、より好ましくは3以上、より好ましくは4以上であり、抗原の種類は1種から14種の任意の数とすることができる)の表面抗原に対する抗体とを、前記細胞上の前記表面抗原と前記抗体とが反応できる条件下で接触させる工程;及び(2)前記抗体に結合した前記細胞を前記細胞混合物から分離する工程、により行うことができる。
別の態様によれば、本発明の方法は、例えば、(1)マウス由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を含む細胞混合物(例えば、マウス唾液腺由来の細胞混合物など)と、CD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1及びNetrinから成る群から選択される少なくとも1以上(好ましくは少なくとも2以上、より好ましくは3以上、より好ましくは4以上であり、抗原の種類は1種から8種の任意の数とすることができる)の表面抗原に対する抗体とを、前記細胞上の前記表面抗原と前記抗体とが反応できる条件下で接触させる工程;及び(2)前記抗体に結合した前記細胞を前記細胞混合物から分離する工程、により行うことができる。
以下、本発明でマーカーとして使用する各種抗原について説明する。
CD9: CD9は24kDaのtype IV膜貫通型タンパクであり、血小板、プレB細胞、単球、内皮細胞、上皮細胞に発現している。CD9分子はintegrinなどの他の細胞表面タンパクとも結合し、細胞接着、シグナル伝達、細胞運動などに関与している。
CD13: CD13(aminopeptidase N)は150kDaのtype II 膜貫通型タンパクであり、myeloid系の殆どの細胞に発現している。CD13はT及びBリンパ球、赤血球、血小板には発現していない。CD13は一部の上皮細胞、線維芽細胞、破骨細胞に発現している。CD13は正常骨髄に於いては、CFU-GM(granulocyte-monocyte colony forming units)に発現している。
CD29: CD29(integrinβ1)は130kDaのtype I 膜貫通型タンパクであり、CD49a, b, c, d, e, fと結合してVLA-1〜6までのheterodimer を形成する。インテグリンα鎖の種類により、発現の見られる細胞は異なっている。これらheterodimerを形成しているβ1インテグリンファミリーは、コラーゲン、ラミニン等の細胞外マトリクスと結合する。
CD44(hyaluronate receptor): CD44は80〜95kDaのtype I 膜貫通型タンパクであり、ヒアルロン酸の受容体であるphagocyte glycoprotein-1(Pgp-1)として知られている。CD44は赤血球、白血球、上皮細胞に発現している。またIII型細胞外マトリクス受容体であり、細胞遊走やリンパ球のホーミングに機能的な役割を果たしている。
CD49f(integrin α6):CD49fはintegrin α6とも称され、CD29と二量体を形成する膜タンパク質である。CD29と二量体を形成したCD49fは、細胞外マトリックスであるラミニンの受容体(VLA-6)として知られている。T細胞、血小板、単球、上皮細胞、内皮細胞、胎盤のトロホブラスト、胎児期の唾液腺原基を構成する未分化上皮細胞、胎児肝細胞などで発現している。
CD90(Thy-1): CD90は18kDaの細胞表面糖タンパクである。骨髄のCD34陽性を示す造血幹細胞に発現している。また神経細胞の一部、肝臓の前駆細胞にも発現が見られる。
CD104(integrinβ4): CD104は205kDaの膜タンパクであり、CD49f(integrinα6)と結合して、CD49f/CD104複合体を形成する。CD104は上皮細胞、シュワン細胞に発現している。またCD49f/CD104複合体は上皮のヘミスモゾームに発現しており、表皮と基底膜の結合に関与している。
CD105(endogrin): CD105は95kDaのサブユニットのhomodimerにより形成される膜タンパクであり、血管内皮細胞や胎盤のsyncytiotrophoblastsに発現している。またCD105はヒト臍帯静脈内皮細胞ではTGF-β受容体システムの構成要素の一つでもあり、高い親和性にてTGF-β1及びβ3と結合する。CD105の発現は腫瘍もしくは創傷治癒部等の血管形成部位に於ける組織の活性化内皮細胞にて発現が上昇している。
CD106(VCAM-1): CD106は100-110kDaのtype I 糖タンパクである。サイトカインで刺激を受けた活性化内皮細胞の表面に高レベルで発現しており、VCAM-1(vascular cell adhesion molecule)として知られている。VCAM-1はインテグリンα4β1(VLA-4)と結合する。骨髄ストロマ細胞、濾胞樹状細胞(脾臓)にも発現している。リンパ球の浸潤、B細胞の分化に関与している。
CD165: CD165は37〜42kDaの膜タンパクであり、末梢血のリンパ球、単球、未熟胸腺細胞、血小板、膵臓ランゲルハンス島細胞、腎臓ボーマン嚢細胞、神経細胞に発現している。また胸腺上皮細胞に発現している。胸腺細胞と胸腺上皮細胞の接着に関与している。
CD166(ALCAM): CD166(activated leukocyte cell adhesion molecule (ALCAM))は100-105kDaの膜タンパクであり、CD6のリガンドである。ALCAMは免疫グロブリンスーパーファミリーに属しており、神経細胞、活性化T細胞、活性化単球、上皮細胞、線維芽細胞に発現している。CD166は胸腺上皮細胞とCD6陽性細胞の相互接着に重要である。
CD147(neurothelin): CD147は30-50kDaの膜タンパクであり、免疫グロブリンスーパーファミリーに属している。Neurothelinは血液−脳関門(Blood brain barrier)に特異的な分子である。またCD147は胎児の血液−脳関門の発達にも関与している。
low affinity NGF-R (p75NGFR): nerve growth factor receptor (NGFR) p75は75kDaのタンパクであり、神経細胞軸索、シュワン細胞、末梢神経の傍神経細胞に発現が見られる。また一部の上皮、間葉細胞、リンパ組織で発現している。脾臓、リンパ節のリンパ系細胞、濾胞樹状細胞にもp75の発現が見られる。
β2-microglobulin: β2-microglobulinは12kDaのβ鎖であり、44kDaのα鎖と結合してHLA class I 複合体を形成する。
CD47: CD47は47-52kDaの接着分子であり、CD47抗原はインテグリン関連タンパク(IAP)として知られている。造血細胞、白血球、血小板、赤血球に発現している。カチオンの細胞内流入を調節する事によるシグナル伝達に関与している。
CD49c: CD49cは150kDaのtype I 膜タンパクであり、CD29(integrin β1)と結合してVLA-3(integrin α3β1)を形成する。インテグリンα3β1のリガンドとしてラミニン5、1型、4型コラーゲン、フィブロネクチンがある。多くの上皮細胞、線維芽細胞、活性化リンパ球にて発現している。
Sca-1: Sca-1(Ly6-A/E)は、18kDaのphosphatidylinositol-anchoredタンパクであり、マウス骨髄の造血幹細胞に発現している。Ly-6A/Eは骨髄及び末梢血のBリンパ球、胸腺及び末梢血のTリンパ球の一部に発現している。
Netrin: Netrinはラミニン関連分泌タンパクのファミリーの一つであり、発生期に於ける細胞遊走や軸索伸長のガイダンスに必要である。Netrin-1の発現は、発生期に於ける神経系及び間葉系の組織に於いて広範に見られる。
上記した各種表面抗原に対する抗体は、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体の何れでもよく、当業者であれば常法により容易に取得可能であり、また各種の市販品の抗体を使用することもできる。
本発明の方法は、好ましくはフローサイトメトリーで行うことができる。フローサイトメトリーは、細胞を浮遊液にし、高速でフローセル中を通過させ、光学的な手法によって細胞の計測を行う方法である。フローサイトメトリーでは、蛍光色素によって細胞を染色することが必要であり、試料が微細管を通過する過程で発する蛍光を高感度検出器によって測定する。即ち、フローサイトメトリー では、通常、数十μm〜数百μm内径程度の微細な管状のフローセルに被検液を流しながらこれに励起光を照射し、流動する被検液中で発せられる蛍光を受光し検出する。
フローサイトメトリーで細胞の蛍光発光を検出・測定する場合、上記した各種抗体は、蛍光標識物質で標識した標識抗体として使用することが好ましい。本発明で用いる蛍光標識物質の種類は、フローサイトメトリー で検出できるものであれば特に限定されず、例えば、フィコエリスリン、FITCが挙げられるが、この他にも、エチジウムブロマイド、プロピジウムアイオダイド、ヘキスト33258/33342、DAPI、アクリジンオレンジ、クロモマイシン、ミトラマイシン、オリボマイシン、パイロニンY 、チアゾールオレンジ、ローダミン101 イソチオシアネート、BCECF 、BCECF-AM、C.SNARF-1 、C.SNARF-1-AMA 、エクオリン、Indo-1、Indo-1-AM 、Fluo-3、Fluo-3-AM 、Fura-2、Fura-2-AM 、オキソノール、ローダミン123 、 10-N-ノニ−アクリジンオレンジ、フルオレセイン、フルオレセインジアセテート、カルボキシフルオレセイン(CF)、カルボキシフルオレセインジアセテート (CFDA)、カルボキシジクロロフルオレセイン(CDCF)、カルボキシジクロロフルオレセインジアセテート(CDCFDA)などが挙げられる。
フローサイトメトリー で検出する時に用いる蛍光標識抗体は、抗体に直接上記蛍光物質を結合させてもよいし、抗体にはビオチンを標識しておき、蛍光物質にはアビジンを結合させてもよい。
本発明の方法により単離されることができる膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞は、例えば、再生医療のために患者に移植することができる。再生医療のために細胞を患者に移植する場合、移植による拒絶反応を防止する観点から、患者自身の細胞を移植することが最も好ましい。本発明の方法では、ヒト成体から細胞を取得することができるので、移植を受ける患者自身から、膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を単離することができ、移植するのに非常に有利である。
本発明の方法により単離されることができる膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞は、膵臓に分化することができるので、該細胞を移植して膵臓の再生を行うことが可能である。本発明の方法により単離されることができる膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞の移植は、該細胞の浮遊液を患者に注入することにより容易に行うことができる。注入は、膵臓又はその近傍、又は静脈内等に対して行うことができる。また、注入する細胞の数は特に限定されず、症状や患者の体重、投与方法等に応じて適宜設定することができるが、通常は102から1010個程度である。
本発明は、膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法で使用するためのキットにも関する。該キットは、膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を直接分離するために使用することができる抗体を含む。即ち、本発明のキットには、CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、及びβ2-microglobulinに対する抗体から成る群から選択される少なくとも1以上の抗体、又はCD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1及びNetrinに対する抗体から成る群から選択される少なくとも1以上の抗体を含む。抗体は適当な担体などに固定化された固定化抗体でもよいし、適当な標識物質で標識された標識抗体でもよい。また、キットには、本発明により分離方法を実施するのに必要な補助試薬(例えば、二次抗体、検出試薬、緩衝液など)を含めることもできる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1:
(1)ヒト唾液腺由来前駆細胞のFACS法による分離と初代培養
材料として頚部手術時に廃棄される患者検体を使用した。患者にはinformed consent を行い、同意の得られた患者からのみ検体を採取した。唾液腺は顎下腺もしくは耳下腺を使用した。HBV, HCV, HIV, ATLA全て陰性であり、頚部への放射線照射歴のない患者の検体を細胞分離に用いた。唾液腺は剪刀にて細切し、collagenase/hyaluronidase/dispase 消化後に細胞分散液を得た。ほぼ単一に分散された細胞はFITC-conjugated 抗ヒト CD49f 抗体 (BD Biosciences PharMingen, San Diego, CA) で 4℃、20分間インキュベーションした。3回染色用 バッファーで洗浄した後、APC-conjugated抗ヒト CD90 抗体 (BD PharMingen) で 4℃、20分間インキュベーションした。細胞は再度3回染色用バッファーで洗浄し、染色用bufferに懸濁した。 ラベルした細胞は、FACS Vantage SE (BD Biosciences, Franklin Lakes, NJ)を使用して細胞分離を行った。 FACS解析時には、唾液腺細胞分散液は、前方散乱光と側方散乱光によりゲートをかけ、小型で顆粒の少ない細胞を選択した。さらにCD49fとCD90の染色パターンにより4つの分画に分けた。即ち CD49f-/CD90- (43.12±3.81%)、CD49f+/CD90- (50.48±3.19%)、CD49f-/CD90+ (4.37±0.36%)、CD49f+/CD90+ (2.03±0.77%) の4分画である。この内、CD49f+/CD90+ 分画の細胞のみをセルソーターにて分離した。分離された細胞は、タイプ1コラーゲンコート培養皿に播いて初代培養を開始した。初代培養開始時の細胞密度は、0.5~1.0x106cells/100mm dishである。初代培養には以下の組成の培地を使用した。即ち、イスコヴ改変ダルベッコ培地(Iscove's modified Dulbecco's Medium (Invitrogen)) に20ng/ml 組み換えヒト表皮成長因子(recombinant human epidermal growth factor (Sigma Chemical Co., St. Louis, MO))、20ng/ml 組み換えヒト塩基性繊維芽細胞成長因子(recombinant human fibroblast growth factor basic (R&D Systems, Inc. Minneapolis, MN))、 10ng/ml 組み換えヒト血小板由来成長因子(recombinant human platelet derived growth factor-AA (R&D))、1% N-2 添加物(N-2 supplement (Invitrogen))、 10mM ニコチン酸アミド(nicotinamide (Sigma))を添加した培地である。
(2)ヒト唾液腺由来前駆細胞の表面抗原の検索
培養細胞はトリプシン-EDTA (Invitrogen) 処理して培養皿より回収した。細胞は、染色用バッファーにて3回洗浄し、各種の1次抗体とインキュベーションを行った。 使用した1次抗体は以下の通りである。マウス IgG1 アイソタイプコントロール、 CD9、CD11b/18、CD13、CD26、CD29-Phycoerythrin、CD38、 CD44s、CD45、CD49f、CD68、CD90-APC、CD104、CD105、CD106、CD117、CD147、CD166、β2-microglobulin-Phycoerythrin (BD PharMingen)、CD130、NGFR(p75)、LIF-R、G-CSFR、CD133 (Miltenyi Biotec GmbH, Bergisch-Gladbach Germany)、 ABCG2/BCRP1 (eBioscience, San Diego, CA)、CD34-FITC (SantaCruz Biotechnology, Inc., SantaCruz, CA)である。二次抗体としてアレクサ488-conjugated 抗マウスIgG、もしくは抗ラットIgGを使用した。細胞は洗浄用バッファーで3回洗浄し、FACS caliber (BD Biosciences)を用いて解析を行った。VIA-PROBE (BD PharMingen) は死細胞除去のために使用した。
(3)表面抗原検索結果
単層培養に於けるヒト-SGP細胞についてフローサイトメトリー検索を行った。前方散乱光及び、側方散乱光のパターンから、ヒト-SGP細胞はほぼ均一な細胞集団であると考えられた。細胞は、CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、β2-microglobulin陽性であった。CD49f及びCD90 の発現は特に強度であった。 CD130 (gp130) は弱陽性であった。造血系のマーカーであるCD34、CD38、CD45と、神経幹細胞のマーカーであるCD133は陰性であった。またCD11b/18、CD26、CD68、CD135、LIF-R、G-CSFR陰性であった。1%未満の細胞はCD117 (c-kit) 及びABCG2 (ATP-Binding cassette G2)に陽性を示した。ヒトSGP細胞の表面抗原検索の結果を図1に示す。
実施例2:
(1)マウス唾液腺由来前駆細胞のFACS法による分離と初代培養
マウスはC57Black6背景の週令5〜6週のオスを用いた。用いる唾液腺は総排出管結紮6日後の顎下腺とした。ジエチルエーテルを用い吸入麻酔した後に、頸部を正中切開し、両側顎下腺を剥離し、顎下腺総排泄管を二重結紮した。導管結紮6日後に顎下腺を摘出した。顎下線は剪刀にて細切し、collagenase/hyaluronidase/dispase 消化後に細胞分散液を得た。ほぼ単一に分散された細胞は抗マウスSca-1抗体 (BD Biosciences PharMingen, San Diego, CA)、RPE-conjugated抗マウス CD117/c-Kit 抗体 (BD PharMingen) を用い 4℃、20分間インキュベーションし、3回染色用バッファーを用い洗浄後、FITC-conjugated抗ラットIgG抗体(BD Pharmingen)を用い4℃、20分間インキュベーションした。細胞は再度3回染色用バッファーで洗浄し、染色用bufferに懸濁した。 ラベルした細胞は、FACS Vantage SE (BD Biosciences, Franklin Lakes, NJ)を使用して細胞分離を行った。 FACS解析時には、唾液腺細胞分散液は、前方散乱光と側方散乱光によりゲートをかけ、小型で顆粒の少ない細胞を選択した。さらにSca-1とc-Kitの染色パターンにより4つの分画に分けた。即ち Sca-1-/c-Kit-、Sca-1+/c-Kit-、Sca-1-/c-Kit+、Sca-1+/c-Kit+の4分画である。この内、Sca-1+/c-Kit+ 分画(0.68 +/- 0.07 %)の細胞のみをセルソーターにて分離した。分離された細胞は、タイプ1コラーゲンコート培養皿に播いて初代培養を開始した。初代培養開始時の細胞密度は、1.0x106cells/100mm dishである。初代培養には以下の組成の培地を使用した。即ち、ウイリアムズE培地(Williams' Medium E (Invitrogen)) に20ng/ml マウス表皮成長因子(mouse epidermal growth factor (Sigma Chemical Co., St. Louis, MO))、 10mM ニコチン酸アミド(nicotinamide (Sigma))、1x Non Essential Amino Acid Solution (Invitrogen)、 1x Insulin-Transferrin-Selenium-X(Invitrogen)を添加した培地である。 3日に一度、メディウム交換を行った。得られた細胞のほとんどはpolygonalな形態の上皮様細胞であり、限界希釈法を用いて単一細胞から再増殖してきたマウス顎下腺由来細胞を6系列樹立した。その6つの細胞群は形態、増殖能、アルブミン産生細胞・インスリン産生細胞への分化能が等しく、以後そのうちの一つをマウス唾液腺由来前駆細胞-1(mSGP-1)として、実験を進めた。
(2)マウス唾液腺由来前駆細胞の表面抗原
培養細胞はトリプシン-EDTA (Invitrogen) 処理して培養皿より回収した。細胞は、染色用バッファーにて3回洗浄し、各種の1次抗体とインキュベーションを行った。 使用した1次抗体は以下の通りである。ラットIgG1アイソタイプコントロール、CD11b、CD29、CD34-FITC、CD44s、CD45、CD47、CD49c、CD49d、CD49e、CD49f、CD51、CD61、CD90.1、CD104、CD117、CD140a、Flk-1、Sca-1 (BD PharMingen)、E-cadherin、P-cadherin、N-cadherin、DCC、Neogenin、Adenosine A2b receptor、Netrin、Mdr-1、Met、Epac(Santa Cruz Biotechnology)である。二次抗体としてアレクサ488-conjugated 抗ラビットIgG、抗ヤギIgGもしくは抗ラットIgGを使用した。細胞は洗浄用バッファーで3回洗浄し、FACS caliber (BD Biosciences)を用いて解析を行った。VIA-PROBE (BD PharMingen) は死細胞除去の為に使用した。
(3)表面抗原検索結果
単層培養に於けるmSGP細胞についてフローサイトメトリー検索を行った。前方散乱光及び、側方散乱光のパターンから、mSGP細胞はほぼ均一な細胞集団であると考えられた。 細胞はCD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1、Netrinが陽性であった。Sca-1 の発現は特に強度であった。マウスSGP細胞の表面抗原検索の結果を図2に示す。
図1は、ヒトSGP細胞の表面抗原検索の結果を示す。 図2は、マウスSGP細胞の表面抗原検索の結果を示す。

Claims (7)

  1. ヒト唾液腺由来の細胞混合物から、CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、β2-microglobulinの全ての発現を指標として、ヒト由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法。
  2. CD34、 CD38、CD45、CD133、CD11b/18、CD26、CD68、CD135、LIF-R、及びG-CSFRが発現が陰性であることをさらなる指標とする、請求項に記載の方法。
  3. フローサイトメトリーにより細胞を分離する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. CD9、CD13、CD29(integrin β1)、CD44 (hyaluronate receptor)、CD49f(integrin α6)、CD90(Thy-1), CD104(integrin β4)、CD105(endogrin)、CD106(VCAM-1)、CD165、CD166(ALCAM)、CD147(neurothelin)、low affinity NGF-R p75NGFR 、及びβ2-microglobulinに対する抗体を含む、請求項1からの何れかに記載の方法を行うための試薬キット。
  5. マウス唾液腺由来の細胞混合物から、CD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1及びNetrinの全ての発現を指標として、マウス由来の膵臓内分泌細胞に分化可能な細胞を分離する方法。
  6. フローサイトメトリーにより細胞を分離する、請求項に記載の方法。
  7. CD29、CD44、CD47、CD49c、CD49f、CD104、Sca-1及びNetrinに対する抗体を含む、請求項5又は6に記載の方法を行うための試薬キット。
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