JP4147091B2 - Styrenic resin plate-like foam and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、畳芯材などに有用な柔軟性を有し、かつ切削加工性に優れ、非ハロゲン系発泡剤を使用することにより環境適合性に優れ、さらに耐熱性にも優れる板状のスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スチレン系樹脂発泡体は施工性、断熱特性の好適性から建屋の断熱材用途として、一般建築物や冷凍倉庫の床材や壁材、畳の芯材などのさまざまな分野で使用されて来た。中でも畳の芯材としての需要は、畳の脱ワラ化や断熱化に伴い年々増加している。かかる状況にあって、押出発泡法によるポリスチレン系樹脂発泡体を用いた断熱畳は、加工性に問題を有している。ここで言う加工性とは、主に切削加工性のことであり、ポリスチレン系樹脂発泡体をワラやインシュレーションボードで積層した畳床を、規定される寸法に切断する、いわゆるカマチ切断およびヒラザシ切断の際の切削加工後の切削面の欠け、割れ、ムシレなどの状態を言う。
【0003】
畳のうち断熱畳を大別すると、発泡体をワラで挟んだワラサンドタイプと、インシュレーションボードで積層した脱ワラタイプの2種類があるが、特にワラサンドタイプや2層に積層された脱ワラタイプの場合は、切削加工時に発泡体が動く可能性があり、発泡体切削面がササクレ状にムシレたり、コーナー部が欠けたりするケースが発生しやすい。従来のポリスチレン系樹脂発泡体は、このような畳床製造時の切削加工性が不充分であり、その改善が望まれてきた。
【0004】
スチレン系樹脂発泡体を得る方法として、スチレン系樹脂を押出機等にて可塑化し、これに揮発性有機発泡剤を注入混合し、更にこの混合物を良好な発泡体を得るに適する温度まで冷却させ、これを低圧域に押し出すことによりスチレン系樹脂発泡体を連続的に製造する方法が、例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3において開示されている。
【0005】
そして、切削性を改良する方法として、ゴム変性ポリスチレン系樹脂として、ポリスチレン系樹脂中にゴム系成分を2〜50重量%含有し、JIS K 7210で規定されているメルトフローレート(200℃、5Kg荷重)が1.0〜15.5g/10minであり、該ゴム変性ポリスチレン系樹脂の含有量が使用される全樹脂中に5〜100重量%、使用される全樹脂中のゴム成分の含有率が1〜12重量%とした基材樹脂に、可塑剤としてクレジルジフェニルフォスフェートなどのリン酸エステル系の化合物、および難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカンを添加し、発泡剤として塩化メチルとプロパンの混合物で発泡させて得た発泡体は、切削加工性が改良され、さらに該発泡体はJIS A 9511で規定される難燃性を満足することが特許文献4に開示されている。
【0006】
しかし、ゴム変性ポリスチレン系樹脂と、難燃剤として脂環族有機化合物であるヘキサブロモシクロドデカンなどを押出機中にて溶融混練した際に、難燃剤が熱分解を起こし、基材樹脂であるポリスチレン系樹脂を劣化させることが一般的に知られている。ゴム変性ポリスチレン系樹脂を使用した場合において、押出機での吐出量を、ゴム変性ポリスチレン系樹脂を使用しない場合と同程度に多くすると、難燃剤の熱分解により発泡体の難燃性能は低下し、ポリスチレン系樹脂の劣化により畳芯材としての切削性能も低下してしまう。その対策として生産性を犠牲にして押出機のスクリュウ回転数を低回転として吐出量を少なくすることで熱分解を抑制させたり、難燃剤の添加量を減量しかつ難燃性が付与可能なフロン系等のハロゲン系の発泡剤に変更したりする必要が生じる。また、ポリスチレン系樹脂発泡体の切削屑等をリサイクル原料として再度、発泡体の製造に用いた場合には熱分解が更に進展してしまうことから、リサイクル樹脂は使用できず、焼却または埋め立て処分しなければならないないという多くの制約があった。さらに、融点が−30℃であり、室温で液体であるクレジルジフェニルフォスフェートといったリン酸エステル系の化合物を添加し、基材樹脂に柔軟性を付与させる特許文献4に記載の方法では、得られた発泡体の耐熱性が悪化してしまう問題もあった。この為、ゴム変性ポリスチレン系樹脂や、室温にて液体であるクレジルジフェニルフォスフェートといったリン酸エステル系の化合物を使用しないで、畳芯材としての切削性能を満足させ得る発泡体が強く望まれてきた。
【0007】
また、揮発性有機発泡剤としては、塩化メチルを発泡剤として用いることが、従来、広く一般的に実施され、上記技術においても使用されている。塩化メチルは、スチレン系樹脂の可塑化性能が高く、押出圧力を低下させて製造することが可能でありスチレン系樹脂発泡体の製造に寄与する上、スチレン系樹脂発泡体に対して透過性が極めて大きいため該発泡体中に残存し難く、発泡体の形状安定性等において好ましい発泡剤とされている。
【0008】
しかしながら、1992年度の日本産業衛生学会の勧告では、環境、特に労働環境における塩化メチルの許容濃度が定められ、その取扱には注意と対策が望まれており、可能であるならば代替していくことが好ましい。
【0009】
このような観点から、塩素原子を分子中に含有しない炭化水素やフッ素化炭化水素(以下、HFCと略す)、エーテル類、二酸化炭素等の無機ガスを発泡剤として使用することが提案されてきた。
【0010】
例えば、発泡剤として、主として発泡剤の全量に対して40重量%未満、5重量%以上のエーテルと、60重量%を越え、95重量%以下の炭素数3〜5の飽和炭化水素の混合発泡剤を使用して発泡体を得、さらに発泡体を構成するセルの押出方向の平均セル径Xと厚さ方向の平均セル径Zのセル径比Z/Xを、押出後に再加熱しつつ延伸することで、1以下、好ましくは0.8以下に制御することにより、環境適合性に優れた、断熱性がJIS A 9511 押出ポリスチレンフォーム3種を満足する発泡体を得ることに成功していることが特許文献5に開示されている。
【0011】
しかし、上記の特許文献5の方法で得られた発泡体は、断熱性能には優れるが、畳芯材としての切削加工性能や、柔軟性は改善の余地があり、畳の芯材用途等では必ずしも満足されるものではなく品質向上が望まれていた。
【0012】
また、特定のポリスチレン系樹脂に、発泡剤として分子中に塩素原子を含まないフッ素化炭化水素であるHFC134aあるいはHFC152aと、塩化メチルの混合発泡剤を使用して押出発泡成形し、発泡させて得た発泡体のセル形状を0.9≦2z/(x+y)≦1.6(樹脂の流れ方向の平均セル径x、発泡体の巾方向の平均セル径y、厚さ方向の平均セル径z)なる関係を満足させることにより、断熱性に優れ、かつ畳芯材やコンクリート型枠兼用断熱パネルとしての圧縮強度が十分な発泡体を得ることができることが特許文献6に開示されている。
【0013】
しかし、特許文献6の方法では発泡剤に地球温暖化係数(二酸化炭素を1とした場合)が1300であるHFC134a、地球温暖化係数が140であるHFC152aを使用しているが為に、地球環境に与える影響からその代替えが望まれるところである。更に、混合使用している塩化メチルに関しては、前述した様な労働環境に於いて取り扱う際の許容濃度が定められている物質であり、使用しないことが望まれている物質である。以上の様に、環境適合性からその改善が望まれる方法である。また、発泡体のセル形状を規定して、断熱性と圧縮強度を確保させているが、畳の切削性能については全く考慮されていない。
【0014】
以上の様に、環境適合性に優れる発泡剤を使用し、耐熱性に優れ、かつ生産性を損なうことなく製造できる畳芯材に好適な発泡体、およびその製造方法が強く望まれてきた。
【0015】
【特許文献1】
特開昭47−9593号公報(発明の詳細な説明)
【0016】
【特許文献2】
特公昭59−7727号公報(2頁3欄6行〜4頁8欄5行)
【0017】
【特許文献3】
特開昭52−94366号公報(2頁5行〜5頁6行)
【0018】
【特許文献4】
特開平6−329824号公報(3頁4欄実施例1〜8)
【0019】
【特許文献5】
国際公開第99/33625号パンフレット(9頁22行〜12頁14行)
【0020】
【特許文献6】
特開平7−165970号公報(3頁3欄23行〜6頁10欄43行)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来技術に鑑みてなされたものであり、環境適合性に優れる非ハロゲン系の発泡剤を使用するにもかかわらず、切削加工時の切削面のムシレや発泡体の割れ、欠けなどがなく切削加工性に優れ、同時に曲げたわみ特性、耐熱性、厚み方向の圧縮強度に優れ、建材として柔軟性が必要な用途に使用できる発泡体を提供する。特に畳床用断熱芯材などに好適な発泡体を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
ハロゲン系発泡剤を使用せず、かつ、ゴム変成スチレンや、発泡体の耐熱性を悪化させる常温で液体の可塑剤を添加せずに、柔軟性、特に畳芯材としてのナイフカット性を良好とすることを目的として鋭意検討した結果、環境適合性に優れる発泡剤を使用したにもかかわらず、発泡体の気泡構造を特定の気泡構造とすることにより、発泡体に優れた柔軟性を付与し得ることができ、かつ圧縮特性にも優れ、切削加工性に非常に優れたものがえられることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0023】
すなわち、本発明は、つぎのスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法を提供する。
(1)スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を添加し、これを押出発泡してなるスチレン系樹脂板状発泡体であって、式:
d=(a×b×c)1/3
(式中、a(mm)は発泡体断面の厚さ方向の平均気泡径、b(mm)は幅方向の平均気泡径、c(mm)は長さ方向の平均気泡径を示す)で表わされる平均セル径dが、
0.1≦d≦0.45
であり、かつ、a/b、a/cが、
1.2≦a/b≦2.0、かつ 1.3≦a/c≦2.5
の関係を満たし、
かつ、スチレン系樹脂100重量部に対して、ハロゲン系難燃剤を2〜10重量部および難燃助剤として融点が40℃以上のリン酸エステル系化合物を0.2〜2.0重量部含有し、更に発泡剤として、発泡剤の全量に対して炭素数が3〜5である飽和炭化水素の少なくとも1種を100〜20重量%、および他の非ハロゲン系発泡剤を0〜80重量%含有することを特徴とする、スチレン系樹脂板状発泡体に関する。
【0024】
(2)他の非ハロゲン系発泡剤が、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、水、二酸化炭素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、(1)に記載のスチレン系樹脂板状発泡体に関する。
(3)ハロゲン系難燃剤がヘキサブロモシクロドデカンであることを特徴とする、(1)または(2)に記載のスチレン系樹脂板状発泡体に関する。
【0025】
(4)他の非ハロゲン系発泡剤が、水を含むものであることを特徴とする、(2)または(3)に記載のスチレン系樹脂板状発泡体に関する。
(5)さらに、スメクタイトを、スチレン系樹脂100重量部に対して、0.2〜10重量部を含有することを特徴とする、(4)に記載のスチレン系樹脂板状発泡体に関する。
(6)スメクタイトがベントナイトであることを特徴とする、(5)に記載のスチレン系樹脂板状発泡体に関する。
【0026】
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂板状発泡体を畳用途に用いてなるスチレン系樹脂板状発泡体に関する。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明では、環境適合性に優れる発泡剤を使用し、発泡体の気泡構造を鋭意研究する事により、従来使用されていたゴム変性ポリスチレン系樹脂や、発泡体の耐熱性を悪化させる可塑剤を使用せずに、畳芯材などに有用な柔軟性を有しかつ切削性を向上させることを可能としたものである。
【0030】
本発明では、環境適合性を有した発泡剤を使用し押出発泡により得た板状の発泡体を構成する気泡構造として、d=(a×b×c)1/3
(式中、a(mm)は発泡体断面の厚さ方向の平均気泡径、b(mm)は幅方向の平均気泡径、c(mm)は長さ方向の平均気泡径を示す)で表わされる平均セル径dが、0.1≦d≦0.45であり、かつ、a/b、a/cが、1.2≦a/b≦2.0、かつ 1.3≦a/c≦2.5であることが発泡体を柔軟にし、切削加工性を良好とすることを見出した。
【0031】
それぞれの要件を同時に満足することが必須であり、一つでも満足しない場合は切削加工性が不充分となってしまう。
【0032】
特にa/b、a/cが下限値を下回る場合、およびdが上限値を上回る場合に切削加工性の悪化が大きく、ナイフカット時の切削音も大きくなり、切削面には凹凸が発生し、さらにコーナー部には欠けが発生してしまう。また、a/b、a/cが上限値を上回る場合には、切削時の抵抗が大きく、切削面のムシレやササクレが発生しやすくなり、また局部圧縮に対して弱い発泡体となり畳芯材などの建材用途には不適当なものとなってしまう。dが下限値を下回る場合も、切削時の抵抗が大きく、切削面のムシレやササクレが発生しやすくなる傾向がある。なお、dが0.25以上である場合の方が、成形時に発泡体の表面性が良好となり易く、耐熱寸法変化も良好となる。また更に厚みの厚い発泡体を得易くなるため好ましい。
【0033】
また、本発明では、大小セルが混在する気泡構造とした場合においては、その発泡体を構成する気泡が、主として、気泡径0.25mm以下の気泡と気泡径0.3〜1mmの気泡とに区別した場合の気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体断面積あたり0〜20%の占有面積率を有することが必要である。占有面積率が20%以上となった場合、dは範囲内になり易くなる反面、a/cが特に小さくなってしまい、次にa/bも小さくなり、所望の範囲から外れてしまう為に、前述した様な切削加工性不良の現象が発生する。占有面積率が0%の場合は、大小セルが混在しない均一セル構造と同じ状態であり、0%でも問題は無い。
【0034】
セル形状値を所望の範囲内にする方法としては、dについては、造核作用を有するタルクなどの添加量を調整したり、発泡剤種をPS樹脂に対して相溶性の低いタイプに変更したり、水を使用している場合には、小セルの占有面積率を高めるなどし調整すると良い。また、a/b、a/cについては、押出発泡時に溶融樹脂を大気中へ発泡させる時の厚み拡大率を調整する。すなわちスリット厚みと、矩形化させる為の成形金型との高さ調整をする。あるいは、成形時の成形抵抗の調整によっても変化させることができる。
【0035】
本発明のスチレン系樹脂押出発泡体は、スチレン系樹脂を加熱溶融させ、高圧条件下で、発泡剤を該スチレン系樹脂に注入し、流動ゲルとなし、押出発泡に適する温度に冷却し、該流動ゲルをダイを通して低圧の領域に押出発泡して、スチレン系樹脂押出発泡体を形成することにより製造される。
【0036】
スチレン系樹脂を加熱溶融する際の加熱温度、溶融時間及び溶融手段については特に制限するものではない。加熱温度は、スチレン系樹脂が溶融する温度以上、通常150〜250℃程度であればよい。溶融時間は、単位時間当たりの押出量、溶融手段などによって異なるので一概には決定することができないが、スチレン系樹脂と発泡剤が均一に分散混合するのに要する時間が選ばれる。また、溶融手段としては、例えばスクリュー型の押出機などの通常の押出発泡の際に用いられるものであれば制限するものではない。
【0037】
本発明で用いられるスチレン系樹脂としては、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等のスチレン系単量体の単独重合体または2種以上の組合わせからなる共重合体や、これらとジビニルベンゼン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などのスチレン系単量体以外の単量体の1種または2種以上とを共重合させた共重合体などが挙げられる。これらアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などのスチレン系単量体以外の単量体は、製造されたスチレン系樹脂押出発泡体の圧縮強度等の物性を低下させない範囲内で用いることができる。また、これらは共重合させるのみではなく、前記スチレン系単量体の単独重合体またはスチレン系単量体との共重合体と前記スチレン系単量体以外の単量体の単独重合体または共重合体とのブレンド物であってもよい。ただし、本発明では、スチレン系単量体とブタジエン等のジエン系単量体との共重合体や、スチレン系単量体の単独重合体または共重合体と、ジエン系単量体の単独重合体または共重合体とのブレンド物等は難燃剤の分解やスチレン系樹脂の劣化を起こしやすい傾向があることから本発明の目的に対し本質的に影響を及ぼす量は使用しないことが好ましい。
【0038】
本発明においては、これらのスチレン系樹脂のなかでポリスチレン樹脂が特に好適に使用することができる。
【0039】
本発明では、発泡剤は、非ハロゲン系発泡剤を使用するが、それらは炭素数3〜5の飽和炭化水素から選ばれた1種以上の飽和炭化水素と、さらに炭素数3〜5の飽和炭化水素以外で、やはり非ハロゲン系発泡剤であるジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびメチルエチルエーテル、水、CO2とよりなる群から選ばれた1種以上の発泡剤とが組み合わせて用いられる。
【0040】
炭素数3〜5の飽和炭化水素としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタンなどが挙げられる。これら炭化水素は単独または2種以上を混合して使用できる。
本発明においては、更に本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、炭素数3〜5の飽和炭化水素以外の、その他の非ハロゲン系発泡剤を、例えば、発泡剤全量に対して25重量%以下で添加することができる。このようなその他の非ハロゲン系発泡剤としては、例えば、二酸化炭素、窒素、水、アルゴン、ヘリウムなどの無機ガス、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、フラン、フルフラール、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランに例示されるジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル以外のエーテル、蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸アミルエステル、プロピオン酸メチルエステル、プロピオン酸エチルエステルなどのカルボン酸エステル類、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールに例示されるアルコール類、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、メチルi−ブチルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、エチルn−プロピルケトン、エチルn−ブチルケトンに例示されるケトン類などを用いることができる。これらは単独又は2種以上混合して使用することが可能である。
【0041】
本発明では、発泡剤に水を使用した場合、前記大小気泡からなる特徴的な気泡構造を有する発泡体が得られる。他の発泡剤として水を使用する場合、炭素数3〜5である飽和炭化水素のみと組み合わせて用いても良いが、炭素数3〜5である飽和炭化水素および水以外の他の非ハロゲン系発泡剤(たとえば、ジメチルエーテルなど)と組み合わせて3成分またはそれ以上の成分からなる発泡剤とすることにより、発泡体の成形性、生産性がより一層向上するので好ましい。
【0042】
本発明のスチレン系樹脂発泡体の製造時に、スチレン系樹脂中に添加または注入される発泡剤の量としては、発泡倍率の設定値などに応じて適宜かわるものではあるが、通常、発泡剤の合計量をスチレン系樹脂100重量部に対して4〜15重量部とするのが好ましい。発泡剤の添加量が4重量部未満では発泡倍率が低く、樹脂発泡体としての軽量、断熱などの特性が発揮されにくい場合があり、一方15重量部を超えると過剰な発泡剤量のため発泡体中にボイドなどの不良を生じる場合がある。
【0043】
添加される発泡剤において、炭素数3〜5の飽和炭化水素の量は、発泡剤全量100重量%に対して、100〜20重量%、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびメチルエチルエーテル、水、CO2よりなる群から選ばれた1種以上の非ハロゲン系発泡剤0〜80重量%とが組み合わせて用いられる。好ましくは、炭素数3〜5の飽和炭化水素の量は、発泡剤全量100重量%に対して、80〜30重量%、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびメチルエチルエーテル、水、CO2よりなる群から選ばれた1種以上の非ハロゲン系発泡剤20〜70重量%とが組み合わせて用いられる。さらに好ましくは、炭素数3〜5の飽和炭化水素の量は、発泡剤全量100重量%に対して、60〜40重量%、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびメチルエチルエーテル、水、CO2よりなる群から選ばれた1種以上の発泡剤40〜60重量%とが組み合わせて用いられる。
【0044】
炭素数3〜5の飽和炭化水素の量が前記範囲より少ないと、得られる発泡体の断熱性が劣る場合がある。炭素数3〜5の飽和炭化水素以外の他の非ハロゲン系発泡剤の量が前記範囲を超える場合、可塑性が高すぎ、押出機内のスチレン系樹脂と発泡剤との混練状態が不均一となり、押出機の圧力制御が難しくなる傾向がある。
【0045】
他の発泡剤として水を用いる場合には、加工性や、前記小気泡、大気泡の生成の面から、発泡剤全量100重量%に対して、好ましくは1〜80重量%、より好ましくは3〜70重量%、さらに好ましくは3〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%である。
【0046】
他の非ハロゲン系発泡剤として二酸化炭素を用いる場合には、加工性や、気泡径の面から、発泡剤全量100重量%に対して3〜40重量%が好ましく、5〜30重量%がさらに好ましい。
【0047】
発泡剤を添加または注入する際の圧力は、特に制限するものではなく、押出機などの内圧力よりも高い圧力であればよい。
【0048】
本発明では、スチレン系樹脂押出発泡体中に、ハロゲン系難燃剤とともに、必要に応じて難燃助剤としてリン酸エステル系化合物を使用する。
【0049】
本発明で使用されるハロゲン系難燃剤としては、熱可塑性樹脂に通常使用される難燃剤を特別に限定することなく使用することができる。例えば、臭素系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカンなどの脂肪族あるいは脂環式炭化水素の臭素化物、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエタン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、2,3−ジブロモプロピルペンタブロモフェニルエーテルなどの芳香族化合物の臭素化物、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビス(アリルエーテル)などの臭素化ビスフェノール類およびその誘導体、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ビス(2,4,6ートリブロモフェノキシ)エタンなどの臭素系芳香族化合物、臭素化アクリル系樹脂、エチレンビスジブロモノルボルナンジカルボキシイミドなどがあげられる。塩素系難燃剤として、塩素化パラフィン、塩素化ナフタレン、パークロロペンタデカンなどの塩素化脂肪族化合物、塩素化芳香族化合物、塩素化脂環式化合物などがあげられる。さらに、リン原子含有ハロゲン系難燃剤として、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどのトリス(ハロゲン化アルキル)ホスフェートなどのハロゲン化リン酸エステル化合物などがあげられる。これら化合物は単独または2種以上を混合して使用できる。
【0050】
ハロゲン系難燃剤の中では、難燃性の点から臭素系難燃剤が好ましく、特にスチレン系樹脂との相溶性などの点からヘキサブロモシクロドデカンが好ましい。
【0051】
ハロゲン系難燃剤の含有量は、JIS A 9511に規定される難燃性を得られるように、発泡剤添加量などにあわせて適宜調整されるものであるが、スチレン系樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜9重量部、さらに好ましくは2〜8重量部、特に好ましくは3〜7重量部である。ハロゲン系難燃剤の含有量が前記未満では、本発明の目的とする難燃性が得られがたい傾向があり、一方前記範囲を超えると、発泡体製造の際の成形性などを損なう場合がある。
【0052】
本発明で使用されるリン酸エステル系化合物としては、融点が40℃以上のものが用いられる。これには例えば、トリフェニルフォスフェート(融点49℃)、また、高融点を有するレゾルシノールビス(ジ2,6キシレニル)フォスフェート(融点95℃)等の芳香族縮合リン酸エステルや、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート(融点181℃)等のハロゲン化リン酸エステル類なども使用することができる。
【0053】
リン酸エステル系化合物の含有量は、難燃性および燃焼時に揮発する炭化水素の着火・燃焼抑制相乗効果が得られるように、発泡剤添加量などにあわせて適宜調整されるが、スチレン系樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜9重量部、さらに好ましくは0.5〜8重量部である。リン酸エステル系化合物の含有量が前記範囲未満では、相乗効果が得られにくい傾向があり、一方前記範囲を超えると、発泡体製造の際の成形性などを損なう場合がある。
【0054】
本発明のスチレン系樹脂押出発泡体は、圧縮特性、曲げ特性及び軽量化の点から、密度は好ましくは10〜100kg/m3、より好ましくは15〜50kg/m3であり、また断熱特性及び曲げ特性の点から、独立気泡率は好ましくは60%以上、より好ましくは90%以上、平均気泡径は0.1〜0.45mm、より好ましくは0.25〜0.4mmである。
【0055】
次に、発泡剤として水を併用する際に、安定的に押出発泡させるための好適な方法について詳細に説明する。
水を使用する際には、添加剤として、スメクタイトを用いることが有効である。
【0056】
スメクタイトとしては、モンモリロナイト、あるいはベントナイトなどのようにモンモリロナイトを主成分として含む粘土鉱物が好ましい。本発明でいうベントナイトとは、主成分がモンモリロナイトであり、石英、瘁|クリストバライト、オパール、長石、雲母などの随伴鉱物を含んだ塩基性粘土鉱物である。化学成分からいえば、ベントナイトは酸化珪素が主成分であり、次いで多い化学成分が酸化アルミニウムである。また、モンモリロナイトとは、約1nmの薄い珪酸塩層からなり、その板状結晶粒子の層表面はマイナスに帯電し、層間にはナトリウムやカルシウムのような交換性陽イオンを介在して電荷的に中性を保っており、水が接触すると層間の交換性陽イオンに水分子が水和し、層間が膨潤する粘土鉱物であるとされている。
【0057】
本発明に用いられるスメクタイトとしては、とくにベントナイトが好ましい。ベントナイトの代表例としては、天然ベントナイト、精製ベントナイトなどがあげられる。また、有機化ベントナイトなども使用できる。本発明におけるスメクタイトには、アニオン系ポリマー変性モンモリロナイト、シラン処理モンモリロナイト、高極性有機溶剤複合モンモリロナイトなどのモンモリロナイト変性処理生成物もその範疇に含まれる。ベントナイトは、例えば、豊順鉱業(株)よりベントナイト穂高、ベンゲルなどとして入手しうる。かかるベントナイトは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
【0058】
ここで使用するベントナイトなどのスメクタイトは、スチレン系樹脂に対して相溶性のない水を吸水してゲルを形成し、ゲルの状態でスチレン系樹脂中に均一に分散させることができると考えられることから使用される。
【0059】
本発明で用いられるベントナイトなどのスメクタイトの含有量は、水の添加量などによって、適宜調整されるものであるが、スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。スメクタイトの含有量が前記範囲未満では水の添加量に対してスメクタイトによる水の吸着量が不足し、押出機内で水の分散不良による気孔が発生し成形体不良になる場合があり、一方前記範囲を超える場合には、押出機内でスチレン系樹脂中へのスメクタイトの均一分散が困難になり、気泡むらが発生する傾向にある。さらに、独立気泡を保持することが困難になる傾向がある。したがって、発泡体の断熱性能の悪化とバラツキを生じやすくなる。水/スメクタイト(ベントナイト)の混合比率は重量比で、好ましくは0.02〜20、さらに好ましくは0.25〜2の範囲である。
【0060】
また吸水媒体として、スメクタイトの他に、サポナイト、膨潤性フッ素雲母などの吸水性あるいは水膨潤性の粘土類およびこれらの有機化処理品、吸水性高分子、シラノール基を有する無水シリカなどを使用することができる。さらに、スメクタイトとこれらの吸水媒体の1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0061】
発泡剤として水を使用し、更に前記のベントナイトなどを使用した際には、大小気泡が混在する気泡構造を有する発泡体が得ることができる。それは気泡径0.25mm以下の気泡と気泡径0.3〜1mmの気泡よりなり、気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体断面積あたり0〜20%の占有面積率を有することが本発明においては好ましい。さらに好ましくは0〜15%、より好ましくは0〜10%である。前記範囲よりも面積率が大きい場合は、切削性能を良好にすることが困難となる。その場合は水の添加量を調整する。造核作用を有するタルク量を調整するなどし制御することが可能である。
【0062】
また、本発明において、シリカ、タルク、ケイ酸カルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイカ、酸化亜鉛、酸化チタン、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸バリウム等の脂肪酸金属塩、高分子型ヒンダードフェノール系化合物等の抗酸化剤などの添加剤を含有させることができる。これらは必要に応じて適宜配合量を調整して配合することができる。
【0063】
【実施例】
次に本発明のスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断らない限り、「部」は重量部を、%は重量%を表す。
【0064】
得られた発泡体の特性として、発泡体全体密度、発泡体上層20%部密度、発泡体下層20%部密度、残存発泡剤量、発泡体燃焼性、発泡体熱伝導率、発泡体曲げ強度、スキン状態、発泡体各方向(厚さ方向、幅方向、長さ方向)の平均気泡径、セル異方化率、小気泡占有面積率を下記の方法にしたがって求めた。各特性の測定は、特に断らない限り、製造直後の発泡体について行なった。
【0065】
(1)発泡体全体密度(kg/m3)
発泡体密度は、次の式に基づいて求め、単位をkg/m3に換算して示した。
【0066】
発泡体全体密度(g/cm3)=発泡体重量(g)/発泡体体積(cm3)
本測定では、発泡体製品(厚さ:20〜100mm、幅:910〜1000mm)の幅方向両端、幅方向中心部の位置で、製品厚み×幅300mm×長さ300mmのサンプルサイズでサンプリングし測定。3点の平均値で求めた。
【0067】
(2)残存発泡剤量(g)
発泡体をガスクロマトグラフ(島津製作所製 GC−14A)を使用して分析することにより、発泡体100gに対する残存発泡剤量(g)を求めた。測定は製造後14日経過した発泡体について行った。
【0068】
(3)発泡体燃焼性
JIS A 9511に準じて測定した。測定は製造後14日経過した発泡体について行った。“3秒以内に炎が消えて、残じんがなく燃焼限界指示線を超えて燃焼しないこと”の基準を満たしておれば、○(合格)とし、この基準に達しない場合は、×(不合格)とした。
【0069】
(4)発泡体の曲げ破断たわみ(mm)
JIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム保温板に準じて測定した際の破断時のたわみ量を測定。測定は製造後14日経過した発泡体について行った。
【0070】
(5)発泡体の原木表面状態
次の内容で評価し、更に変色などが見られるものは特記した。
○:発泡体表面に、ワレ、亀裂、窪みがなく、原木表面を約3〜6mmカットした
際に、製品にクラックが残らない程度の表面状態である。
△:発泡体表面に若干のワレ、亀裂、窪みが見られるが、原木表面を約3〜6mmカットした際に、製品にクラックが残らない程度の表面状態である。
×:発泡体表面に、ワレ、亀裂、窪み等があり、表面状態が粗悪で、切り出した製品にクラックが残る発泡体である。
【0071】
(6)発泡体各方向(厚さ方向、幅方向、長さ方向)の平均気泡径(mm)
発泡体を幅方向に沿って垂直(厚さ方向)に切断した断面(以下、横断面という)および長さ方向に沿って垂直(厚さ方向)に切断した断面(以下、縦断面という)の適宜な部位をサンプリングし、この部位を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製、品番:S−450)にて30倍に拡大して写真撮影し、この写真から厚さ方向平均気泡径a(mm)、幅方向平均気泡径b(mm)、長さ方向平均気泡径c(mm)をASTM D−3576に準じて測定した。写真撮影した部位の実寸法は約5mm×5mmであった。厚さ方向平均気泡a(mm)は横断面および縦断面の両方から求めた。サンプリングの位置は発泡体の端部の特殊な気泡構造の部分を除けば、発泡体の何処でサンプリングしてもよい。本測定では、発泡体(厚さ:20〜100mm、幅:910〜1000mm)の幅方向の端から100mm内部の位置で、厚さの中心から上下に対称に3点ないし5点サンプングした。前記厚さ方向平均気泡径a(mm)、幅方向平均気泡径b(mm)、長さ方向平均気泡径c(mm)は各サンプリング部位で求めた値の平均値である。
【0072】
(7)平均セル径
前記で求めた厚さ方向平均気泡径a(mm)、幅方向平均気泡径b(mm)、長さ方向平均気泡径c(mm)の値を用い、平均セル径dを式:
d=(a×b×c)1/3
で求めた。
【0073】
(8)セル異方性
前記で求めた厚さ方向平均気泡径a(mm)、幅方向平均気泡径b(mm)、長さ方向平均気泡径c(mm)の値を用い、押出方向および巾方向のセル異方性を式: a/b 、 a/c
で求めた。
【0074】
(9)小気泡占有面積率(%)
気泡径0.25mm以下の気泡の発泡体の断面積あたりの占有面積率を以下のようにして求めた。ここで、気泡径0.25mm以下の気泡とは、円換算直径が0.25mm以下の気泡とする。
a)走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製、品番:S−450)にて30倍に拡大して発泡体の縦断面を写真撮影する。
b)撮影した写真の上にOHPシートを置き、その上に厚さ方向の径が7.5mmよりも大きい気泡(実寸法が0.25mmより大きい気泡に相当する)に対応する部分を黒インキで塗りつぶして写しとる(一次処理)。
c)画像処理装置((株)ピアス製、品番:PIAS−II)に一次処理画像を取り込み、濃色部分と淡色部分を、即ち黒インキで塗られた部分か否かを識別する。
d)濃色部分のうち、直径7.5mm以下の円の面積に相当する部分、即ち、厚さ方向の径は長いが、面積的には直径7.5mm以下の円の面積にしかならない部分を淡色化して、濃色部分の補正を行う。
e)画像解析計算機能中の「FRACTAREA(面積率)」を用い、画像全体に占める気泡径7.5mm以下(濃淡で分割した淡色部分)の面積比を次式により求める。
【0075】
小気泡占有面積比(%)=(1−濃色部分の面積/画像全体の面積)ラ100
(10)耐熱寸法変化(%)
本測定では、発泡体製品(厚さ:25mm、幅:910〜1000mm)の幅方向両端の位置で、製品厚み×幅200mm×長さ200mmのサンプルサイズでサンプリングし、室温23℃湿度50%の室内にて14日間状態調整後、80℃に加熱したオーブン内に24Hr入れ、その後室温23℃湿度50%の室内に1Hr以上放置した後、その加熱前後の寸法変化量を加熱前の寸法を基準に、厚み方向、巾方向、押出方向についてそれぞれ測定した。そして各方向の最大の寸法変化をパーセントにて示した。
【0076】
(11)切削加工性
切削加工性の評価は、発泡体の巾方向両端から250×250×25mmのサンプルサイズに切り出し、測定は製造後14日経過したものについて、切削代50mm、切削スピード500mm/分、切削刃の挿入角度45℃で汎用の包丁刃にて切削した際の切削面、コーナー部の欠けの状態を観察し、次の基準により3段階評価した。
◎:切削面にムシレ、ササクレなどがなくコーナー部に欠けが発生しない。
○:切削面にややムシレ、ササクレがあるがコーナー部の欠けは発生しない。
×:切削面のムシレ、ササクレがありコーナー部に欠けが発生する。
【0077】
(参考例1)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン(以下、HBCDと略称する)4.0部、ベントナイト(豊順鉱業(株)製、商品名:ベンゲル23)1部、水酸基を多数有する無機粉末として無水シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名:AEROSIL)0.1部、造核剤としてタルク2.0部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。
【0078】
第1押出機に樹脂混合物を供給量1000kg/hrにて供給し、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約120℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約30〜35mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得、製品サイズ厚さ25mm、巾910mmに仕上げ加工した。押出の際は発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3部、ジメチルエーテルを3部、水を1.0部(発泡剤100%に対して、i−ブタン43%、ジメチルエーテル43%、水14%)からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
【0079】
得られた発泡体は、表面状態は僅かな割れが見られたが、深いクラックは無く、仕上げた製品は美麗であった。製品サイズでの発泡体全体密度は30kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.30mm、幅方向平均気泡径が0.18mm、長さ方向平均気泡径が0.15mmであり、セル異方性a/b=1.67、a/c=2.00であった。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は5%であった。曲げ破断たわみは70mm、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は5.6%であった。切削加工性については切削面は美麗であり、かつコーナー部の欠けも発生せず、切削加工性が良好なスチレン系板状発泡体であった。
【0080】
(実施例2)
リン酸エステル系化合物として、トリフェニルホスフェート(味の素(株)製、TPP、融点49℃)1部を添加した以外は、参考例1と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0081】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は30kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.48mm、幅方向平均気泡径が0.32mm、長さ方向平均気泡径が0.25mmであり、セル異方性a/b=1.52、a/c=1.94であった。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は10%であった。曲げ破断たわみは46mm、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は3.2%と小さかった。切削加工性については切削面にややムシレが見られたが、コーナー部の欠けは発生していなかった。
【0082】
(参考例3)
発泡剤として、プロパンをポリスチレン樹脂100部に対して3部、ジメチルエーテルを3部からなる発泡剤を使用し、ベントナイトおよび無水シリカを使用しなかった事以外は、参考例1と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0083】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は32kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.41mm、幅方向平均気泡径が0.23mm、長さ方向平均気泡径が0.20mmであり、セル異方性a/b=1.78、a/c=2.05であった。曲げ破断たわみは62mm、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は3.9%と小さかった。切削加工性については切削面にムシレなどは無く、かつコーナー部の欠けも発生していなかった。
【0084】
(実施例4)
リン酸エステル系化合物として、トリフェニルホスフェート1部を添加した事以外は、参考例3と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0085】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は30kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.48mm、幅方向平均気泡径が0.32mm、長さ方向平均気泡径が0.25mmであり、セル異方性a/b=1.50、a/c=1.92であった。曲げ破断たわみは70mm、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は2.9%と小さかった。切削加工性については切削面にムシレなどは無く、かつコーナー部の欠けも発生していなかった。
【0086】
(参考例5)
発泡剤として水を1部追加した以外は、参考例3と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0087】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は32kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.39mm、幅方向平均気泡径が0.31mm、長さ方向平均気泡径が0.23mmであり、セル異方性a/b=1.26、a/c=1.70であった。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は10%であった。曲げ破断たわみは45mm、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は2.5%と小さかった。切削加工性については切削面にムシレなどは無く、かつコーナー部の欠けも発生していなかった。
【0088】
(実施例6)
発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタン2部、n−ブタンを2部、ジメチルエーテルを3部からなる発泡剤を使用し、ベントナイトおよび無水シリカを使用しなかった事以外は、参考例1と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0089】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は33kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.48mm、幅方向平均気泡径が0.36mm、長さ方向平均気泡径が0.33mmであり、セル異方性a/b=1.33、a/c=1.45であった。曲げ破断たわみは30mm、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は4.3%と問題なかった。切削加工性については切削面にややムシレおよび凹凸が見られたが問題無いレベルであり、かつコーナー部の欠けも発生していなかった。
【0090】
(比較例1)
造核剤としてのタルクを0.5部にした事以外は、参考例1と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0091】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は30kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.33mm、幅方向平均気泡径が0.38mm、長さ方向平均気泡径が0.45mmであり、セル異方性a/b=0.87、a/c=0.73であった。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は45%であった。曲げ破断たわみは14mmと柔軟性に欠けており、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は1.8%と問題なかった。切削加工性については切削面に凹凸が発生し、かつコーナー部の欠けが発生した。
【0092】
(比較例2)
造核剤としてのタルクを0.5部にした事以外は実施例6と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0093】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は32kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.40mm、幅方向平均気泡径が0.32mm、長さ方向平均気泡径が0.41mmであり、セル異方性a/b=1.25、a/c=0.98であった。曲げ破断たわみは18mmと柔軟性に欠けており、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は3.1%と問題なかった。切削加工性については切削面にムシレおよび凹凸が発生し、かつコーナー部の欠けが発生した。
【0094】
(比較例3)
造核剤としてのタルクを0.2部にし、発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタン4部、ジメチルエーテルを3部からなる発泡剤を使用したこと以外は実施例6と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0095】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなど無く良好であり、製品サイズに仕上げた発泡体全体密度は30kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.65mm、幅方向平均気泡径が0.40mm、長さ方向平均気泡径が0.37mmであり、セル異方性a/b=1.63、a/c=1.76であった。曲げ破断たわみは24mmと柔軟性に欠けており、燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は3.0%と問題なかった。切削加工性については切削面にムシレおよび凹凸が発生し、かつコーナー部の欠けが発生した。
【0096】
(比較例4)
発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対してプロパン4部、ジメチルエーテルを3部からなる発泡剤を使用したこと以外は実施例4と同様に押出発泡させ、製品サイズの発泡体を得た。
【0097】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなどがやや見られたものの、製品サイズに仕上げ可能であった。発泡体全体密度は32kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.41mm、幅方向平均気泡径が0.20mm、長さ方向平均気泡径が0.15mmであり、セル異方性a/b=2.05、a/c=2.73であった。曲げ破断たわみは70mm以上と柔軟性は高かった。燃焼性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。耐熱寸法変化の最大値は5.3%とやや大きく、切削加工性については切削面にムシレおよび凹凸が発生し、かつコーナー部の欠けが発生した。
【0098】
(比較例5)
ポリスチレン樹脂として、スタイロンG9401を60部、ゴム変成スチレン樹脂スタイロン450を40部併用し100部とし、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン(以下、HBCDと略称する)4.0部、造核剤としてタルク2.0部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部を、可塑剤としてクレジルジフェニルフォスフェート(CDP、融点−30℃)1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に樹脂混合物を供給量1000kg/hrにて供給し、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約120℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約30〜35mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得、製品サイズ厚さ25mm、巾910mmに仕上げ加工した。押出の際は発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して2部、n−ブタンを2部、ジメチルエーテルを3部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
【0099】
得られた発泡体は、表面状態は割れ、クラックなどがやや見られたものの、製品サイズに仕上げ可能であった。ただし、発泡体色がやや褐色化していた。発泡体全体密度は30kg/m3であった。また、厚さ方向平均気泡径が0.40mm、幅方向平均気泡径が0.23mm、長さ方向平均気泡径が0.20mmであり、セル異方性a/b=1.74、a/c=2.00であった。曲げ破断たわみは61mm以上と柔軟性は高かった。自己消火性については燃焼時間が4.3秒とJIS A 9511の規格外となった。耐熱寸法変化の最大値は11.2%と大きく、製品として問題となるレベルであった。切削加工性については切削面にムシレおよび凹凸が発生し、かつコーナー部の欠けが発生した。
【0100】
(比較例6)
ポリスチレン系樹脂G−9401を40重量部、スタイロン450を60部併用し100部とし、更に発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタン3部、ジメチルエーテルを3部からなる発泡剤を使用したこと以外は、参考例5と同様に押出発泡させた。成形を試みたが、押出直後の発泡体が柔軟であり、成形を掛けると発泡体に割れ、クラックが大きく発生し、製品状の発泡体を得ることが出来なかった。
【0101】
前記実施例2・4・6、参考例1・3・5および比較例1〜6で得られた結果をまとめて表1に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【発明の効果】
従来、ハロゲン系発泡剤を用いないで環境適合性に優れた発泡体にすると、畳芯材などの建材用途に使用した場合に切削加工性の良好な発泡体が得難たかったのに対し、本発明によれば、優れた環境適合性を備えつつ、特定の気泡構造を付与することによって畳芯材などの用途に適合する高度な切削加工性、柔軟性、耐熱性および難燃性を兼ね備えたスチレン系樹脂板状発泡体が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a styrene resin extruded foam and a method for producing the same. More specifically, plate-shaped styrene that has useful flexibility for tatami core materials, etc., has excellent machinability, and is environmentally compatible by using a non-halogen foaming agent, and also has excellent heat resistance. The present invention relates to an extruded resin foam and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, styrenic resin foam has been used in various fields such as flooring and wall materials for general buildings, refrigerated warehouses, and tatami core materials as a building heat insulating material application due to its favorable workability and heat insulating properties. I came. In particular, the demand for tatami cores has been increasing year by year as tatami mats have been removed and insulated. Under such circumstances, the heat insulating tatami mat using the polystyrene resin foam by the extrusion foaming method has a problem in processability. The workability mentioned here is mainly machinability, so-called kamachi cutting and scissors cutting that cut a tatami floor made of polystyrene resin foam laminated with straw or insulation board into specified dimensions. This refers to the state of chipping, cracking, messy, etc. on the cut surface after cutting.
[0003]
There are two types of tatami mats, the heat insulation tatami, and the two types, the walla sand type with the foam sandwiched between the straw and the dewara type with the insulation board, but the walla sand type and the dewara type with two layers. In this case, there is a possibility that the foam may move during the cutting process, and a case in which the foam cutting surface is crumpled in a crisp shape or a corner portion is likely to occur is likely to occur. Conventional polystyrene-based resin foams are insufficient in machinability during the production of such tatami floors, and improvements have been desired.
[0004]
As a method of obtaining a styrene resin foam, a styrene resin is plasticized by an extruder or the like, and a volatile organic foaming agent is injected and mixed therewith, and this mixture is further cooled to a temperature suitable for obtaining a good foam. For example, Patent Literature 1, Patent Literature 2 and Patent Literature 3 disclose a method of continuously producing a styrene resin foam by extruding it into a low pressure region.
[0005]
As a method for improving the machinability, a melt flow rate (200 ° C., 5 kg) as defined in JIS K 7210 containing 2-50% by weight of a rubber component in a polystyrene resin as a rubber-modified polystyrene resin. Load) is 1.0 to 15.5 g / 10 min, and the content of the rubber-modified polystyrene resin is 5 to 100% by weight in the total resin used, and the content of the rubber component in the total resin used Is added to a base resin containing 1 to 12% by weight of a phosphoric ester compound such as cresyl diphenyl phosphate as a plasticizer and hexabromocyclododecane as a flame retardant, and methyl chloride and propane as blowing agents. The foam obtained by foaming with the mixture has improved machinability, and the foam satisfies the flame retardancy specified by JIS A 9511. Rukoto is disclosed in Patent Document 4.
[0006]
However, when a rubber-modified polystyrene resin and hexabromocyclododecane, which is an alicyclic organic compound as a flame retardant, are melt-kneaded in an extruder, the flame retardant undergoes thermal decomposition, resulting in polystyrene as a base resin. It is generally known to degrade a resin based on a resin. When rubber-modified polystyrene resin is used, if the discharge rate in the extruder is increased to the same level as when rubber-modified polystyrene resin is not used, the flame retardant performance of the foam decreases due to thermal decomposition of the flame retardant. Moreover, the cutting performance as a tatami core material will also fall by deterioration of a polystyrene-type resin. Fluorocarbons that can suppress thermal decomposition by reducing the discharge rate by reducing the screw rotation speed of the extruder at the expense of productivity and reducing the amount of flame retardant added and providing flame resistance It is necessary to change to a halogen-based foaming agent such as a system. In addition, if the cutting waste of polystyrene resin foam is used again as a raw material for the production of foam, thermal decomposition will further progress. Therefore, the recycled resin cannot be used and must be incinerated or disposed of in landfill. There were many constraints that it had to be. Further, in the method described in Patent Document 4, a compound having a melting point of −30 ° C. and a phosphate ester compound such as cresyl diphenyl phosphate which is a liquid at room temperature is added to impart flexibility to the base resin. There was also a problem that the heat resistance of the obtained foam deteriorated. For this reason, a foam that can satisfy cutting performance as a tatami core material is strongly desired without using a rubber-modified polystyrene resin or a phosphate ester compound such as cresyl diphenyl phosphate which is liquid at room temperature. I came.
[0007]
Moreover, as a volatile organic foaming agent, the use of methyl chloride as a foaming agent has been widely practiced in the past, and is also used in the above technique. Methyl chloride has a high styrenic resin plasticizing performance, can be produced by lowering the extrusion pressure, contributes to the production of styrene resin foam, and is permeable to styrene resin foam. Since it is extremely large, it does not easily remain in the foam, and is a preferable foaming agent in terms of shape stability of the foam.
[0008]
However, according to the recommendations of the Japan Society for Occupational Health in 1992, the permissible concentration of methyl chloride in the environment, especially in the working environment, is determined, and attention and countermeasures are desired for its handling. It is preferable.
[0009]
From this point of view, it has been proposed to use an inorganic gas such as a hydrocarbon or fluorinated hydrocarbon (hereinafter abbreviated as HFC), ethers, carbon dioxide or the like that does not contain a chlorine atom in the molecule. .
[0010]
For example, as a foaming agent, a mixed foam of mainly less than 40% by weight, 5% by weight or more ether, and more than 60% by weight and 95% by weight or less saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms, based on the total amount of the foaming agent. A foam is obtained using an agent, and the cell diameter ratio Z / X of the average cell diameter X in the extrusion direction and the average cell diameter Z in the thickness direction of the cells constituting the foam is stretched while being reheated after extrusion. Thus, by controlling to 1 or less, preferably 0.8 or less, it has succeeded in obtaining a foam having excellent environmental compatibility and heat insulation satisfying JIS A 9511 extruded polystyrene foam. This is disclosed in Patent Document 5.
[0011]
However, although the foam obtained by the method of Patent Document 5 is excellent in heat insulation performance, there is room for improvement in cutting performance and flexibility as a tatami core material. It was not always satisfactory and quality improvement was desired.
[0012]
In addition, it is obtained by extruding and foaming a specific polystyrene-based resin using a mixed foaming agent of HFC134a or HFC152a, which is a fluorinated hydrocarbon containing no chlorine atom in the molecule as a foaming agent, and methyl chloride. 0.9 ≦ 2z / (x + y) ≦ 1.6 (resin flow direction average cell diameter x, foam width direction average cell diameter y, thickness direction average cell diameter z It is disclosed in Patent Document 6 that a foam having excellent heat insulating properties and sufficient compressive strength as a tatami core material or a concrete formwork combined heat insulating panel can be obtained by satisfying the following relationship.
[0013]
However, in the method of Patent Document 6, HFC134a having a global warming potential (when carbon dioxide is 1) is 1300 and HFC152a having a global warming potential of 140 are used as the foaming agent. The alternative is desired because of its impact on the environment. Further, methyl chloride used in a mixed manner is a substance that has an allowable concentration for handling in the working environment as described above, and is a substance that is desired not to be used. As described above, it is a method that is desired to be improved due to environmental compatibility. In addition, the cell shape of the foam is defined to ensure heat insulation and compressive strength, but no consideration is given to the cutting performance of tatami mats.
[0014]
As described above, there has been a strong demand for a foam suitable for a tatami core material that can be manufactured using a foaming agent that is excellent in environmental compatibility, excellent in heat resistance, and without impairing productivity, and a method for manufacturing the same.
[0015]
[Patent Document 1]
JP 47-9593 A (Detailed Description of the Invention)
[0016]
[Patent Document 2]
Japanese Examined Patent Publication No. 59-7727 (page 2, column 3, line 6 to page 4, column 8, line 5)
[0017]
[Patent Document 3]
JP 52-94366 A (2 pages 5 lines to 5 pages 6 lines)
[0018]
[Patent Document 4]
JP-A-6-329824 (Page 3, Column 4, Examples 1-8)
[0019]
[Patent Document 5]
WO99 / 33625 pamphlet (9 pages 22 lines to 12 pages 14 lines)
[0020]
[Patent Document 6]
JP-A-7-165970 (page 3, column 3, line 23 to page 6, column 10, line 43)
[0021]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the prior art, and in spite of using a non-halogen-based foaming agent that is excellent in environmental compatibility, the cutting surface is crushed, the foam is cracked, chipped, etc. The present invention provides a foam that can be used for applications that require flexibility as a building material, with excellent bending workability, heat resistance, and compressive strength in the thickness direction. It aims at providing the foam suitable for the heat insulation core material especially for tatami floors.
[0022]
[Means for Solving the Problems]
Good flexibility, especially knife-cutting ability as a tatami core, without the use of halogen-based foaming agents and without the addition of rubber-modified styrene or plasticizers at room temperature that deteriorate the heat resistance of foams As a result of diligent investigations aimed at ensuring that the foam has a specific foam structure, the foam has excellent flexibility even though a foaming agent with excellent environmental compatibility is used. The present invention has been completed by finding that it can be obtained, has excellent compression characteristics, and has excellent cutting workability.
[0023]
That is, this invention provides the following styrene-type resin extrusion foam and its manufacturing method.
(1) A styrene resin plate-like foam formed by heating and melting a styrene resin, adding a foaming agent, and extrusion-foaming the foam,
d = (a × b × c)1/3
(Wherein, a (mm) is the average cell diameter in the thickness direction of the foam cross section, b (mm) is the average cell diameter in the width direction, and c (mm) is the average cell diameter in the length direction). The average cell diameter d is
0.1 ≦ d ≦ 0.45
And a / b and a / c are
1.2 ≦ a / b ≦ 2.0 and 1.3 ≦ a / c ≦ 2.5
Satisfy the relationship
In addition, 2 to 10 parts by weight of a halogen-based flame retardant and 0.2 to 2.0 parts by weight of a phosphoric ester compound having a melting point of 40 ° C. or more as a flame retardant aid with respect to 100 parts by weight of a styrene resin AndFurther, the foaming agent contains 100 to 20% by weight of at least one saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms with respect to the total amount of the foaming agent, and 0 to 80% by weight of other non-halogen foaming agents. It is characterized by,The present invention relates to a styrene resin plate-like foam.
[0024]
(2) The other non-halogen foaming agent is at least one compound selected from the group consisting of dimethyl ether, diethyl ether, methyl ethyl ether, water, and carbon dioxide.,(1)InIt relates to the styrene resin plate foam described.
(3) The halogen flame retardant is hexabromocyclododecaneIt is characterized by(1) or (2)It relates to the styrene resin plate foam described.
[0025]
(4)The non-halogen-based foaming agent relates to the styrenic resin plate-like foam as described in (2) or (3), characterized in that it contains water.
(5) Furthermore, the smectite contains 0.2 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the styrene resin.,(4) Based on the styrene resin plate-like foam.
(6) Smectite is bentonite,(5)InIt relates to the styrene resin plate foam described.
[0026]
(7) (1)-(6The styrenic resin plate-like foam obtained by using the styrene-based resin plate-like foam according to any one of 1) for tatami mat use.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, by using a foaming agent having excellent environmental compatibility, and by intensively studying the cell structure of the foam, a conventionally used rubber-modified polystyrene resin or a plasticizer that deteriorates the heat resistance of the foam is added. Without being used, it has flexibility that is useful for tatami core materials and the like, and can improve machinability.
[0030]
In the present invention, d = (a × b × c) as a cell structure constituting a plate-like foam obtained by extrusion foaming using a foaming agent having environmental compatibility.1/3
(Wherein, a (mm) is the average cell diameter in the thickness direction of the foam cross section, b (mm) is the average cell diameter in the width direction, and c (mm) is the average cell diameter in the length direction). The average cell diameter d is 0.1 ≦ d ≦ 0.45, and a / b and a / c are 1.2 ≦ a / b ≦ 2.0 and 1.3 ≦ a / c It has been found that ≦ 2.5 makes the foam flexible and has good machinability.
[0031]
It is essential to satisfy each requirement at the same time. If even one of the requirements is not satisfied, the machinability becomes insufficient.
[0032]
In particular, when a / b and a / c are lower than the lower limit and when d is higher than the upper limit, the machinability is greatly deteriorated, the cutting noise at the time of knife cutting is increased, and the cutting surface is uneven. Further, chipping occurs in the corner portion. Moreover, when a / b and a / c exceed the upper limit values, the resistance during cutting is large, the cutting surface is likely to be crushed and raised, and the tatami core material becomes a foam that is weak against local compression. It becomes unsuitable for building materials use. When d is less than the lower limit value, the resistance during cutting tends to be large, and the cutting surface tends to be crumpled or brushed. In the case where d is 0.25 or more, the surface property of the foam is likely to be good during molding, and the heat-resistant dimensional change is also good. Further, it is preferable because a thick foam can be easily obtained.
[0033]
In the present invention, in the case of a bubble structure in which large and small cells are mixed, the bubbles constituting the foam are mainly bubbles having a bubble diameter of 0.25 mm or less and bubbles having a bubble diameter of 0.3 to 1 mm. It is necessary that bubbles having a bubble diameter of 0.25 mm or less have an occupied area ratio of 0 to 20% per foam cross-sectional area. When the occupation area ratio is 20% or more, d is likely to be within the range, but a / c is particularly small, and then a / b is also small and deviates from the desired range. The phenomenon of poor machinability as described above occurs. When the occupation area ratio is 0%, it is the same state as the uniform cell structure in which large and small cells are not mixed, and even if 0%, there is no problem.
[0034]
As a method for setting the cell shape value within the desired range, for d, the amount of talc or the like having a nucleating action is adjusted, or the foaming agent type is changed to a type having low compatibility with the PS resin. If water is used, it may be adjusted by increasing the area occupied by small cells. Moreover, about a / b and a / c, the thickness expansion rate at the time of foaming molten resin to air | atmosphere at the time of extrusion foaming is adjusted. That is, the height of the slit thickness and the molding die for making it rectangular are adjusted. Alternatively, it can be changed by adjusting the molding resistance during molding.
[0035]
The styrene resin extruded foam of the present invention is obtained by heating and melting a styrene resin, injecting a foaming agent into the styrene resin under high pressure conditions, forming a fluid gel, cooling to a temperature suitable for extrusion foaming, It is manufactured by extruding and foaming a fluid gel through a die into a low pressure region to form a styrenic resin extruded foam.
[0036]
There are no particular limitations on the heating temperature, melting time, and melting means when the styrene resin is heated and melted. The heating temperature may be not less than the temperature at which the styrene resin melts, and usually about 150 to 250 ° C. The melting time varies depending on the amount of extrusion per unit time, the melting means, and the like, and thus cannot be determined unconditionally. However, the time required for uniformly dispersing and mixing the styrenic resin and the foaming agent is selected. Further, the melting means is not limited as long as it is used in normal extrusion foaming such as a screw type extruder.
[0037]
Styrene resins used in the present invention include homopolymers of styrene monomers such as styrene, methyl styrene, ethyl styrene, isopropyl styrene, dimethyl styrene, bromo styrene, chloro styrene, vinyl toluene, vinyl xylene, or two types. Copolymers composed of the above combinations, and those other than styrene monomers such as divinylbenzene, acrylic acid, methacrylic acid, methyl acrylate, methyl methacrylate, acrylonitrile, maleic anhydride, itaconic anhydride Examples thereof include a copolymer obtained by copolymerizing one or more kinds of the body. Monomers other than styrenic monomers such as acrylic acid, methacrylic acid, methyl acrylate, methyl methacrylate, maleic anhydride, itaconic anhydride, and the like, such as compression strength of the produced styrene resin extruded foam It can be used within the range where the physical properties are not lowered. These are not only copolymerized, but also homopolymers or copolymers of styrene monomers or copolymers of styrene monomers and monomers other than styrene monomers. It may be a blend with a polymer. However, in the present invention, a copolymer of a styrene monomer and a diene monomer such as butadiene, a homopolymer or copolymer of a styrene monomer, and a diene monomer homopolymer. Since blends with copolymers or copolymers tend to decompose the flame retardant and deteriorate the styrenic resin, it is preferable not to use an amount that essentially affects the purpose of the present invention.
[0038]
In the present invention, among these styrene resins, a polystyrene resin can be particularly preferably used.
[0039]
In the present invention, a non-halogen foaming agent is used as the foaming agent, and they are one or more saturated hydrocarbons selected from saturated hydrocarbons having 3 to 5 carbon atoms, and further saturated with 3 to 5 carbon atoms. Other than hydrocarbons, dimethyl ether, diethyl ether and methyl ethyl ether, which are also non-halogen-based blowing agents, water, CO2And one or more foaming agents selected from the group consisting of:
[0040]
Examples of the saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms include propane, n-butane, i-butane, n-pentane, i-pentane, neopentane and the like. These hydrocarbons can be used alone or in admixture of two or more.
In the present invention, other non-halogen-based foaming agents other than saturated hydrocarbons having 3 to 5 carbon atoms, for example, with respect to the total amount of the foaming agent, as long as they do not impair the effects of the present invention. It can be added at 25 wt% or less. Examples of such other non-halogen foaming agents include carbon dioxide, nitrogen, water, argon, helium and other inorganic gases, isopropyl ether, n-butyl ether, diisoamyl ether, furan, furfural, 2-methylfuran, Tetrahydrofuran, tetrahydropyran, dimethyl ether, diethyl ether, ethers other than methyl ethyl ether, formic acid methyl ester, formic acid ethyl ester, formic acid propyl ester, formic acid butyl ester, formic acid amyl ester, propionic acid methyl ester, propionic acid ethyl ester, etc. Of carboxylic acid esters, methanol, ethanol, propyl alcohol, i-propyl alcohol, butyl alcohol, i-butyl alcohol, t-butyl alcohol Exemplified in dimethyl ketone, methyl ethyl ketone, diethyl ketone, methyl n-propyl ketone, methyl n-butyl ketone, methyl i-butyl ketone, methyl n-amyl ketone, methyl n-hexyl ketone, ethyl n-propyl ketone, ethyl n-butyl ketone Ketones etc. which can be used can be used. These can be used alone or in admixture of two or more.
[0041]
In the present invention, when water is used as the foaming agent, a foam having a characteristic cell structure composed of the large and small bubbles is obtained. When water is used as another blowing agent, it may be used in combination with only saturated hydrocarbons having 3 to 5 carbon atoms, but other non-halogens other than saturated hydrocarbons having 3 to 5 carbon atoms and water It is preferable to use a foaming agent comprising three or more components in combination with a foaming agent (for example, dimethyl ether) because the moldability and productivity of the foam are further improved.
[0042]
In the production of the styrene resin foam of the present invention, the amount of the foaming agent to be added or injected into the styrene resin is appropriately changed according to the setting value of the expansion ratio, etc. The total amount is preferably 4 to 15 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the styrene resin. When the amount of the foaming agent added is less than 4 parts by weight, the foaming ratio is low, and the characteristics such as light weight and heat insulation as the resin foam may be difficult to be exhibited. It may cause defects such as voids in the body.
[0043]
In the added blowing agent, the amount of the saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms is 100 to 20% by weight, dimethyl ether, diethyl ether and methyl ethyl ether, water, CO, with respect to 100% by weight of the total amount of the blowing agent.2One or more non-halogen foaming agents selected from the group consisting of 0 to 80% by weight are used in combination. Preferably, the amount of the saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms is 80 to 30% by weight, dimethyl ether, diethyl ether and methyl ethyl ether, water, CO, based on 100% by weight of the total amount of the blowing agent.2One or more non-halogen foaming agents selected from the group consisting of 20 to 70% by weight are used in combination. More preferably, the amount of the saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms is 60 to 40% by weight, dimethyl ether, diethyl ether and methyl ethyl ether, water, CO 2 based on 100% by weight of the total amount of the blowing agent.2One or more foaming agents selected from the group consisting of 40 to 60% by weight are used in combination.
[0044]
When the amount of the saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms is less than the above range, the heat insulating property of the obtained foam may be inferior. When the amount of non-halogen foaming agent other than the saturated hydrocarbon having 3 to 5 carbon atoms exceeds the above range, the plasticity is too high, and the kneading state of the styrene resin and the foaming agent in the extruder becomes non-uniform, The pressure control of the extruder tends to be difficult.
[0045]
When water is used as the other foaming agent, it is preferably 1 to 80% by weight, more preferably 3% with respect to 100% by weight of the total amount of foaming agent, from the viewpoint of processability and the formation of the small bubbles and large bubbles. It is -70 weight%, More preferably, it is 3-30 weight%, Most preferably, it is 5-20 weight%.
[0046]
When carbon dioxide is used as another non-halogen-based foaming agent, 3 to 40% by weight is preferable with respect to the total amount of foaming agent of 100% by weight, and 5 to 30% by weight is more preferable in terms of processability and bubble diameter. preferable.
[0047]
The pressure when adding or injecting the foaming agent is not particularly limited as long as it is higher than the internal pressure of an extruder or the like.
[0048]
In the present invention, a phosphoric ester compound is used as a flame retardant aid together with a halogen flame retardant in the styrene resin extruded foam.
[0049]
As the halogen flame retardant used in the present invention, flame retardants usually used for thermoplastic resins can be used without any particular limitation. For example, brominated flame retardants such as brominated products of aliphatic or alicyclic hydrocarbons such as hexabromocyclododecane, hexabromobenzene, decabromodiphenylethane, decabromodiphenyl ether, octabromodiphenyl ether, 2,3-dibromopropylpenta Brominated aromatic compounds such as bromophenyl ether, brominated bisphenols such as tetrabromobisphenol A, tetrabromobisphenol A bis (2,3-dibromopropyl ether), tetrabromobisphenol A bis (allyl ether) and their derivatives Brominated aromatic compounds such as ethylene bistetrabromophthalimide and bis (2,4,6-tribromophenoxy) ethane, brominated acrylic resins, ethylene bisdibromonorbornane dicarboxy Such as bromide, and the like. Examples of the chlorinated flame retardant include chlorinated aliphatic compounds such as chlorinated paraffin, chlorinated naphthalene, and perchloropentadecane, chlorinated aromatic compounds, and chlorinated alicyclic compounds. Further, examples of the phosphorus atom-containing halogen flame retardant include halogenated phosphate compounds such as tris (halogenated alkyl) phosphate such as tris (tribromoneopentyl) phosphate. These compounds can be used individually or in mixture of 2 or more types.
[0050]
Among the halogen-based flame retardants, a brominated flame retardant is preferable from the viewpoint of flame retardancy, and hexabromocyclododecane is particularly preferable from the viewpoint of compatibility with a styrene resin.
[0051]
The content of the halogen-based flame retardant is appropriately adjusted according to the amount of foaming agent added so as to obtain the flame retardancy specified in JIS A 9511. The amount is preferably 0.1 to 10 parts by weight, more preferably 1 to 9 parts by weight, still more preferably 2 to 8 parts by weight, and particularly preferably 3 to 7 parts by weight. If the content of the halogen-based flame retardant is less than the above, the target flame retardancy of the present invention tends to be difficult to obtain, whereas if it exceeds the above range, the moldability during foam production may be impaired. is there.
[0052]
As the phosphoric ester compound used in the present invention, those having a melting point of 40 ° C. or higher are used. Examples thereof include aromatic condensed phosphate esters such as triphenyl phosphate (melting point: 49 ° C.) and resorcinol bis (di2,6xylenyl) phosphate (melting point: 95 ° C.) having a high melting point, Halogenated phosphates such as bromoneopentyl) phosphate (melting point 181 ° C.) can also be used.
[0053]
The content of the phosphate ester compound is appropriately adjusted according to the amount of foaming agent added so as to obtain a flame retardancy and a synergistic effect of suppressing ignition and combustion of hydrocarbons that volatilize during combustion. 0.1-10 weight part is preferable with respect to 100 weight part, More preferably, it is 0.3-9 weight part, More preferably, it is 0.5-8 weight part. If the content of the phosphoric ester compound is less than the above range, the synergistic effect tends to be difficult to be obtained. On the other hand, if it exceeds the above range, moldability during foam production may be impaired.
[0054]
The styrene resin extruded foam of the present invention preferably has a density of 10 to 100 kg / m from the viewpoint of compression characteristics, bending characteristics and weight reduction.Three, More preferably 15-50 kg / mThreeIn addition, from the viewpoints of heat insulating properties and bending properties, the closed cell ratio is preferably 60% or more, more preferably 90% or more, and the average cell diameter is 0.1 to 0.45 mm, more preferably 0.25 to 0. 4 mm.
[0055]
Next, a preferred method for stably extruding and foaming when water is used as a foaming agent will be described in detail.
When water is used, it is effective to use smectite as an additive.
[0056]
The smectite is preferably a clay mineral containing montmorillonite as a main component, such as montmorillonite or bentonite. Bentonite as used in the present invention is a basic clay mineral containing montmorillonite as a main component and containing accompanying minerals such as quartz, 瘁 | cristobalite, opal, feldspar, mica. Speaking of chemical components, bentonite is mainly composed of silicon oxide, and the second most chemical component is aluminum oxide. Montmorillonite is a thin silicate layer with a thickness of about 1 nm, the surface of the plate crystal particles is negatively charged, and an exchangeable cation such as sodium or calcium is interposed between the layers to charge it. It is said to be a clay mineral that retains neutrality and swells between layers when water molecules hydrate to exchangeable cations between layers when water comes in contact with them.
[0057]
As the smectite used in the present invention, bentonite is particularly preferable. Typical examples of bentonite include natural bentonite and purified bentonite. Also, organic bentonite can be used. The smectite in the present invention includes montmorillonite-modified products such as anionic polymer-modified montmorillonite, silane-treated montmorillonite, and highly polar organic solvent composite montmorillonite. Bentonite can be obtained as, for example, Bentonite Hotaka, Wenger from Toyshun Mining Co., Ltd. Such bentonites can be used alone or in admixture of two or more.
[0058]
The smectite such as bentonite used here is considered to be able to form a gel by absorbing water that is not compatible with the styrene resin and to be uniformly dispersed in the styrene resin in the gel state. Used from.
[0059]
The content of smectite such as bentonite used in the present invention is appropriately adjusted depending on the amount of water added, etc., preferably 0.2 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the styrenic resin, More preferably, it is 0.5-5 weight part. If the smectite content is less than the above range, the amount of water adsorbed by the smectite is insufficient with respect to the amount of water added, and pores may be generated due to poor dispersion of water in the extruder, resulting in a molded body failure, while the above range. In the case of exceeding, it is difficult to uniformly disperse smectite in the styrenic resin in the extruder, and there is a tendency for bubble unevenness to occur. Furthermore, it tends to be difficult to maintain closed cells. Therefore, it becomes easy to produce deterioration and variation of the heat insulation performance of a foam. The mixing ratio of water / smectite (bentonite) is a weight ratio, preferably 0.02 to 20, more preferably 0.25 to 2.
[0060]
In addition to smectite, water-absorbing or water-swelling clays such as saponite and swellable fluorine mica, organically treated products thereof, water-absorbing polymers, and anhydrous silica having a silanol group are used as the water-absorbing medium. be able to. Further, smectite and one or more of these water-absorbing media can be used in combination.
[0061]
When water is used as the foaming agent and the bentonite is used, a foam having a cell structure in which large and small cells are mixed can be obtained. It is composed of bubbles having a bubble diameter of 0.25 mm or less and bubbles having a bubble diameter of 0.3 to 1 mm, and the bubbles having a bubble diameter of 0.25 mm or less have an occupied area ratio of 0 to 20% per foam cross-sectional area. Is preferable. More preferably, it is 0 to 15%, more preferably 0 to 10%. When the area ratio is larger than the above range, it becomes difficult to improve the cutting performance. In that case, adjust the amount of water added. It is possible to control by adjusting the amount of talc having a nucleating action.
[0062]
In the present invention, silica, talc, calcium silicate, wollastonite, kaolin, clay, mica, zinc oxide, titanium oxide, fatty acid metal salts such as calcium stearate and barium stearate, polymer type hindered phenol compounds Additives such as antioxidants can be included. These can be blended by adjusting the blending amount as needed.
[0063]
【Example】
Next, although the styrene resin extrusion foam of this invention and its manufacturing method are demonstrated in detail based on an Example, this invention is not limited only to this Example. Unless otherwise specified, “parts” represents parts by weight, and “%” represents% by weight.
[0064]
As the properties of the obtained foam, the overall density of the foam, the density of the foam upper layer 20%, the density of the foam lower layer 20%, the residual foaming agent amount, the foam combustibility, the foam thermal conductivity, the foam bending strength The average cell diameter in each direction (thickness direction, width direction, length direction), cell anisotropy rate, and small bubble occupation area rate were determined according to the following methods. Each characteristic was measured on a foam immediately after production unless otherwise specified.
[0065]
(1) Whole foam density (kg / mThree)
The foam density is obtained based on the following formula, and the unit is kg / m.ThreeIt was converted and shown.
[0066]
Whole foam density (g / cmThree) = Foam weight (g) / foam volume (cmThree)
In this measurement, sampling was performed at a sample size of product thickness × width 300 mm × length 300 mm at the positions in the width direction both ends and the width direction center of a foam product (thickness: 20 to 100 mm, width: 910 to 1000 mm). . It calculated | required by the average value of 3 points | pieces.
[0067]
(2) Residual foaming agent amount (g)
By analyzing the foam using a gas chromatograph (GC-14A, manufactured by Shimadzu Corporation), the amount of residual foaming agent (g) relative to 100 g of the foam was determined. The measurement was performed on a foam that had passed 14 days after production.
[0068]
(3) Foam combustibility
It measured according to JIS A 9511. The measurement was performed on a foam that had passed 14 days after production. Satisfy the criteria of “The flame goes out within 3 seconds and there is no residue and the combustion limit indicator line is not burned”. Passed).
[0069]
(4) Bending fracture deflection of foam (mm)
Measures the amount of deflection at break when measured according to JIS A 9511 extrusion method polystyrene foam insulation board. The measurement was performed on a foam that had passed 14 days after production.
[0070]
(5) Raw wood surface state of foam
The following contents were evaluated, and those with further discoloration were noted.
○: The foam surface was free of cracks, cracks and depressions, and the surface of the raw wood was cut by about 3 to 6 mm.
In this case, the surface condition is such that no cracks remain in the product.
Δ: Slight cracks, cracks, and dents are observed on the foam surface, but when the raw wood surface is cut by about 3 to 6 mm, the surface state is such that no cracks remain on the product.
X: It is a foam which has cracks, cracks, dents, etc. on the surface of the foam, the surface state is poor, and cracks remain in the cut out product.
[0071]
(6) Average cell diameter (mm) in each direction of foam (thickness direction, width direction, length direction)
A cross-section (hereinafter referred to as a transverse section) cut in a vertical direction (thickness direction) along the width direction and a cross-section (hereinafter referred to as a longitudinal section) cut in a vertical direction (thickness direction) along the length direction. An appropriate part was sampled, and this part was magnified 30 times with a scanning electron microscope (manufactured by Hitachi, Ltd., product number: S-450). (Mm), width direction average bubble diameter b (mm), and length direction average bubble diameter c (mm) were measured according to ASTM D-3576. The actual size of the photographed part was about 5 mm × 5 mm. The thickness direction average bubble a (mm) was determined from both the transverse and longitudinal sections. The sampling position may be sampled anywhere in the foam except for the special cell structure at the end of the foam. In this measurement, 3 to 5 points were sampled symmetrically vertically from the center of the thickness at a position 100 mm from the end in the width direction of the foam (thickness: 20 to 100 mm, width: 910 to 1000 mm). The said thickness direction average bubble diameter a (mm), the width direction average bubble diameter b (mm), and the length direction average bubble diameter c (mm) are the average values of the value calculated | required in each sampling site | part.
[0072]
(7) Average cell diameter
Using the values of the thickness direction average bubble diameter a (mm), the width direction average bubble diameter b (mm), and the length direction average bubble diameter c (mm) determined above, the average cell diameter d is expressed by the formula:
d = (a × b × c)1/3
I asked for it.
[0073]
(8) Cell anisotropy
Cell anisotropy in the extrusion direction and the width direction using the values of the average cell diameter a (mm) in the thickness direction, the average bubble diameter b (mm) in the width direction, and the average bubble diameter c (mm) in the length direction determined above. Where a / b, a / c
I asked for it.
[0074]
(9) Small bubble occupation area ratio (%)
The occupied area ratio per cross-sectional area of the foam having a bubble diameter of 0.25 mm or less was determined as follows. Here, a bubble having a bubble diameter of 0.25 mm or less is a bubble having a circle-equivalent diameter of 0.25 mm or less.
a) Magnify 30 times with a scanning electron microscope (manufactured by Hitachi, Ltd., product number: S-450) and photograph a longitudinal section of the foam.
b) An OHP sheet is placed on the photograph taken, and a portion corresponding to a bubble having a diameter in the thickness direction larger than 7.5 mm (corresponding to a bubble having an actual dimension larger than 0.25 mm) is black ink. Fill in and copy (primary processing).
c) The primary processed image is taken into an image processing apparatus (Pierce Co., Ltd., product number: PIAS-II), and a dark color portion and a light color portion, that is, a portion painted with black ink are identified.
d) Of the dark portion, a portion corresponding to the area of a circle having a diameter of 7.5 mm or less, that is, a portion having a long diameter in the thickness direction but only an area of a circle having a diameter of 7.5 mm or less. Is lightened to correct the dark portion.
e) Using “FRACTAREA (area ratio)” in the image analysis calculation function, the area ratio of the bubble diameter of 7.5 mm or less (light color portion divided by shading) in the entire image is obtained by the following equation.
[0075]
Small bubble occupation area ratio (%) = (1−area of dark color portion / area of entire image)
(10) Heat resistance dimensional change (%)
In this measurement, at a position of both ends in the width direction of a foam product (thickness: 25 mm, width: 910 to 1000 mm), sampling was performed with a sample size of product thickness × width 200 mm × length 200 mm, and the room temperature was 23 ° C. and the humidity was 50%. After conditioning for 14 days in a room, put it in an oven heated to 80 ° C. for 24 hours, then leave it in a room with a room temperature of 23 ° C. and a humidity of 50% for 1 hour or more, and then measure the dimensional change before and after the heating based on the dimensions before heating. In addition, the thickness direction, the width direction, and the extrusion direction were measured. The maximum dimensional change in each direction is shown as a percentage.
[0076]
(11) Cutting workability
For the evaluation of cutting workability, a sample size of 250 × 250 × 25 mm was cut from both ends of the foam in the width direction, and the measurement was performed for 14 days after production, with a cutting allowance of 50 mm, a cutting speed of 500 mm / min, and insertion of a cutting blade. The cutting surface and the chipped state of the corner when cutting with a general knife blade at an angle of 45 ° C. were observed and evaluated in three stages according to the following criteria.
A: The cutting surface is free of mess and creaking, and no corners are chipped.
○: The cutting surface has a slight mess and creaking, but no corners are chipped.
X: There are burrs on the cut surface, and there are crusts, and the corners are chipped.
[0077]
(referenceExample 1)
A & M Styrene Co., Ltd., trade name: Stylon G9401 was used as the polystyrene resin, and hexabromocyclododecane (hereinafter abbreviated as HBCD) as a halogen-based flame retardant with respect to 100 parts of polystyrene resin. 4.0 parts, bentonite (manufactured by Toyoshun Mining Co., Ltd., trade name: Bengel 23), 1 part of anhydrous silica (manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd., trade name: AEROSIL) as inorganic powder having many hydroxyl groups Then, 2.0 parts of talc as a nucleating agent and 0.25 part of barium stearate as a lubricant were dry blended, and the resulting resin mixture was supplied to a tandem extruder.
[0078]
The resin mixture is supplied to the first extruder at a supply rate of 1000 kg / hr, heated to about 200 ° C., melted or plasticized and kneaded, and then the resin temperature is increased by a second extruder connected to the first extruder and further by a cooler. Is cooled to about 120 ° C, extruded into the atmosphere from a die provided at the tip of the cooler, and an extruded foam plate having a cross-sectional shape having a thickness of about 30 to 35 mm and a width of about 1000 mm is obtained by a molding die and a molding roll. The product size was finished to a thickness of 25 mm and a width of 910 mm. When extruding, 3 parts of i-butane with respect to 100 parts of polystyrene resin, 3 parts of dimethyl ether and 1.0 part of water (43% of i-butane with respect to 100% of blowing agent, 43 parts of dimethyl ether as foaming agents) %, Water 14%) was injected into the resin from a separate line near the tip of the first extruder.
[0079]
The obtained foam had slight cracks in the surface state but no deep cracks, and the finished product was beautiful. Total foam density at product size is 30kg / mThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.30 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.18 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.15 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.67, a / c = 2.00. It had a bubble structure in which large bubbles and small bubbles were mixed, and the occupied area ratio of small bubbles was 5%. The bending fracture deflection was 70 mm, and the flammability met JIS A 9511 standards. The maximum value of the heat-resistant dimensional change was 5.6%. As for the cutting workability, the cutting surface was beautiful, and no corner chipping occurred, and the styrene-based plate-like foam had good cutting workability.
[0080]
(Example 2)
As a phosphate ester compound, except that 1 part of triphenyl phosphate (Ajinomoto Co., Inc., TPP, melting point 49 ° C.) was added,referenceExtrusion foaming was carried out in the same manner as in Example 1 to obtain a product size foam.
[0081]
The obtained foam has a good surface state without cracks, cracks, etc. The overall density of the foam finished to the product size is 30 kg / m.ThreeMet. Further, the thickness direction average bubble diameter is 0.48 mm, the width direction average bubble diameter is 0.32 mm, the length direction average bubble diameter is 0.25 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.52, a / c = 1.94. It had a bubble structure in which large bubbles and small bubbles were mixed, and the occupied area ratio of small bubbles was 10%. The bending fracture deflection was 46 mm, and the flammability met JIS A 9511 standards. The maximum value of the heat resistant dimensional change was as small as 3.2%. As for machinability, the cutting surface was somewhat messy, but no corners were chipped.
[0082]
(referenceExample 3)
As a foaming agent, except that propane was used as a foaming agent consisting of 3 parts per 100 parts of polystyrene resin and 3 parts of dimethyl ether, and bentonite and anhydrous silica were not used,referenceExtrusion foaming was carried out in the same manner as in Example 1 to obtain a product size foam.
[0083]
The obtained foam has a good surface state without cracks, cracks, etc., and the overall density of the foam finished to the product size is 32 kg / m.ThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.41 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.23 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.20 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.78, a / c = 2.05. The bending fracture deflection was 62 mm, and the flammability met JIS A 9511 standards. The maximum value of the heat resistant dimensional change was as small as 3.9%. As for machinability, there was no mess on the cut surface, and no corner chipping occurred.
[0084]
Example 4
As a phosphate ester compound, except that 1 part of triphenyl phosphate was added,referenceExtrusion foaming was carried out in the same manner as in Example 3 to obtain a product size foam.
[0085]
The obtained foam has a good surface state without cracks, cracks, etc. The overall density of the foam finished to the product size is 30 kg / m.ThreeMet. Further, the thickness direction average bubble diameter is 0.48 mm, the width direction average bubble diameter is 0.32 mm, the length direction average bubble diameter is 0.25 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.50, a / c = 1.92. The bending fracture deflection was 70 mm, and the flammability met JIS A 9511 standards. The maximum value of the heat resistant dimensional change was as small as 2.9%. As for machinability, there was no mess on the cut surface, and no corner chipping occurred.
[0086]
(referenceExample 5)
Except for adding 1 part of water as a foaming agent,referenceExtrusion foaming was carried out in the same manner as in Example 3 to obtain a product size foam.
[0087]
The obtained foam has a good surface state without cracks, cracks, etc., and the overall density of the foam finished to the product size is 32 kg / m.ThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.39 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.31 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.23 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.26, a / c = 1.70. It had a bubble structure in which large bubbles and small bubbles were mixed, and the occupied area ratio of small bubbles was 10%. The bending fracture deflection was 45 mm, and the flammability met JIS A 9511 standards. The maximum value of the heat-resistant dimensional change was as small as 2.5%. As for machinability, there was no mess on the cut surface, and no corner chipping occurred.
[0088]
(Example 6)
As a foaming agent, a foaming agent comprising 2 parts of i-butane, 2 parts of n-butane and 3 parts of dimethyl ether with respect to 100 parts of polystyrene resin, except that bentonite and anhydrous silica were not used,referenceExtrusion foaming was carried out in the same manner as in Example 1 to obtain a product size foam.
[0089]
The obtained foam has good surface condition without cracks, cracks, etc., and the overall density of the foam finished to the product size is 33 kg / m.ThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.48 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.36 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.33 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.33, a / c = 1.45. The bending fracture deflection was 30 mm, and the flammability met JIS A 9511 standards. The maximum value of the heat-resistant dimensional change was 4.3% with no problem. With regard to the cutting workability, the cutting surface was somewhat messy and uneven, but it was at a satisfactory level and no corner chipping occurred.
[0090]
(Comparative Example 1)
Except for 0.5 parts of talc as a nucleating agent,referenceExtrusion foaming was carried out in the same manner as in Example 1 to obtain a product size foam.
[0091]
The obtained foam has a good surface state without cracks, cracks, etc. The overall density of the foam finished to the product size is 30 kg / m.ThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.33 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.38 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.45 mm, and the cell anisotropy a / b = 0.87, a / c = 0.73. It had a bubble structure in which large bubbles and small bubbles were mixed, and the occupied area ratio of small bubbles was 45%. Bending fracture deflection was 14 mm, lacking in flexibility, and flammability met JIS A 9511 standards. The maximum value of the heat-resistant dimensional change was 1.8% with no problem. Concerning the machinability, irregularities were generated on the cut surface and corners were chipped.
[0092]
(Comparative Example 2)
Extrusion foaming was performed in the same manner as in Example 6 except that 0.5 part of talc as a nucleating agent was used, and a foam having a product size was obtained.
[0093]
The obtained foam has a good surface state without cracks, cracks, etc., and the overall density of the foam finished to the product size is 32 kg / m.ThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.40 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.32 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.41 mm, cell anisotropy a / b = 1.25, a / c = 0.98. The bending fracture deflection was 18 mm and lacked flexibility, and the flammability met the standard of JIS A 9511. The maximum value of the heat-resistant dimensional change was 3.1% with no problem. As for the machinability, murky and irregularities were generated on the cut surface, and corners were chipped.
[0094]
(Comparative Example 3)
As in Example 6, except that the talc as a nucleating agent was 0.2 part, and the foaming agent was 4 parts i-butane and 3 parts dimethyl ether with respect to 100 parts polystyrene resin. Extrusion foaming was performed to obtain a product size foam.
[0095]
The obtained foam has a good surface state without cracks, cracks, etc. The overall density of the foam finished to the product size is 30 kg / m.ThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.65 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.40 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.37 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.63, a / c = 1.76. The bending fracture deflection was 24 mm, lacking in flexibility, and the flammability met the standard of JIS A 9511. There was no problem with the maximum value of the heat-resistant dimensional change of 3.0%. As for the machinability, murky and irregularities were generated on the cut surface, and corners were chipped.
[0096]
(Comparative Example 4)
Extrusion foaming was performed in the same manner as in Example 4 except that 4 parts of propane and 3 parts of dimethyl ether were used with respect to 100 parts of polystyrene resin as a foaming agent to obtain a product size foam.
[0097]
Although the obtained foam had some cracks and cracks in the surface state, it could be finished to a product size. Foam overall density is 32kg / mThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.41 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.20 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.15 mm, and the cell anisotropy a / b = 2.05, a / c = 2.73. The bending break deflection was 70 mm or more and the flexibility was high. Regarding the combustibility, the standard of JIS A 9511 was satisfied. The maximum value of the heat-resistant dimensional change was slightly large at 5.3%. As for the machinability, the cutting surface was crumpled and uneven, and the corner was chipped.
[0098]
(Comparative Example 5)
As polystyrene resin, 60 parts of Stylon G9401 and 40 parts of rubber-modified styrene resin Stylon 450 are combined to make 100 parts, and 4.0 parts of hexabromocyclododecane (hereinafter abbreviated as HBCD) as a halogen flame retardant 2.0 parts of talc as an agent, 0.25 parts of barium stearate as a lubricant, and 1.0 part of cresyl diphenyl phosphate (CDP, melting point-30 ° C) as a plasticizer were dry blended, and the resulting resin mixture was obtained. The tandem extruder was supplied. The resin mixture is supplied to the first extruder at a supply rate of 1000 kg / hr, heated to about 200 ° C., melted or plasticized and kneaded, and then the resin temperature is increased by a second extruder connected to the first extruder and further by a cooler. Is cooled to about 120 ° C, extruded into the atmosphere from a die provided at the tip of the cooler, and an extruded foam plate having a cross-sectional shape having a thickness of about 30 to 35 mm and a width of about 1000 mm is obtained by a molding die and a molding roll. The product size was finished to a thickness of 25 mm and a width of 910 mm. When extruding, as a foaming agent, 2 parts of i-butane with respect to 100 parts of polystyrene resin, 2 parts of n-butane, and 3 parts of dimethyl ether were respectively supplied from separate lines from the first extruder. The resin was pressed into the resin near the tip.
[0099]
The obtained foam was able to be finished to a product size although the surface condition was somewhat cracked and cracked. However, the foam color was slightly browned. The overall density of the foam is 30 kg / mThreeMet. The average cell diameter in the thickness direction is 0.40 mm, the average cell diameter in the width direction is 0.23 mm, the average cell diameter in the length direction is 0.20 mm, and the cell anisotropy a / b = 1.74, a / c = 2.00. The bending break deflection was 61 mm or more, and the flexibility was high. Regarding self-extinguishing properties, the burning time was 4.3 seconds, which was outside the standard of JIS A 9511. The maximum value of the heat-resistant dimensional change was as large as 11.2%, which was a problem level as a product. As for the machinability, murky and irregularities were generated on the cut surface, and corners were chipped.
[0100]
(Comparative Example 6)
40 parts by weight of polystyrene resin G-9401, 60 parts of Stylon 450 are used in combination with 100 parts, and as a foaming agent, 3 parts of i-butane and 3 parts of dimethyl ether are used for 100 parts of polystyrene resin. Other than thatreferenceExtrusion foaming was carried out in the same manner as in Example 5. Although the molding was attempted, the foam immediately after extrusion was flexible, and when the molding was applied, the foam was cracked and cracks were greatly generated, and a product-like foam could not be obtained.
[0101]
Example2 ・ 4 ・ 6 、 Reference Example 1 ・ 3 ・ 5The results obtained in Comparative Examples 1 to 6 are summarized in Table 1.
[0102]
[Table 1]
[0103]
【The invention's effect】
Conventionally, when a foam with excellent environmental compatibility is used without using a halogen-based foaming agent, it has been difficult to obtain a foam with good machinability when used for building materials such as tatami core materials. According to the present invention, it has high cutting workability, flexibility, heat resistance, and flame retardancy suitable for applications such as tatami core material by providing a specific cell structure while having excellent environmental compatibility. A styrenic resin plate-like foam is obtained.
Claims (7)
d=(a×b×c)1/3
(式中、a(mm)は発泡体断面の厚さ方向の平均気泡径、b(mm)は幅方向の平均気泡径、c(mm)は長さ方向の平均気泡径を示す)で表わされる平均セル径dが、
0.1≦d≦0.45
であり、かつ、a/b、a/cが、
1.2≦a/b≦2.0、かつ 1.3≦a/c≦2.5
の関係を満たし、
かつ、スチレン系樹脂100重量部に対して、ハロゲン系難燃剤を2〜10重量部および難燃助剤として融点が40℃以上のリン酸エステル系化合物を0.2〜2.0重量部含有し、更に発泡剤として、発泡剤の全量に対して炭素数が3〜5である飽和炭化水素の少なくとも1種を100〜20重量%、および他の非ハロゲン系発泡剤を0〜80重量%含有することを特徴とする、スチレン系樹脂板状発泡体。A styrene resin plate-like foam obtained by melting a styrene resin by heating, adding a foaming agent, and extruding and foaming the foaming agent, having the formula:
d = (a × b × c) 1/3
(Wherein, a (mm) is the average cell diameter in the thickness direction of the foam cross section, b (mm) is the average cell diameter in the width direction, and c (mm) is the average cell diameter in the length direction). The average cell diameter d is
0.1 ≦ d ≦ 0.45
And a / b and a / c are
1.2 ≦ a / b ≦ 2.0 and 1.3 ≦ a / c ≦ 2.5
Satisfy the relationship
In addition, 2 to 10 parts by weight of a halogen-based flame retardant and 0.2 to 2.0 parts by weight of a phosphoric ester compound having a melting point of 40 ° C. or more as a flame retardant aid with respect to 100 parts by weight of a styrene resin and, further as a blowing agent, 100 to 20 wt% of at least one saturated hydrocarbon having a carbon number between 3 and 5 with respect to the total amount of blowing agent, and other halogen-foaming agent 0 to 80 wt% characterized in that it contains, styrene resin plate foam.
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