JP4146696B2 - 人工股関節可動域測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ装置の画像表示手段に体内における人工股関節設置部位のX線画像を表示させ、該X線画像における骨盤の左右下端を結ぶ線分を基準水平線として描画するとともに、人工股関節の輪郭を部分的にトレースすることで、人体内に設置された人工股関節の可動域を自動的に計測することができる人工股関節可動域測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人工股関節置換術において術後経過が良好となる条件には数々の課題が存在するが、特に臼蓋カップや大腿骨コンポーネントの設置角は術後のインプラント破損、脱転、脱臼等不具合発生に大きな影響を与えることが知られている。
【0003】
これは、臼蓋カップや大腿骨コンポーネントの設置角によって体内における人工股関節の可動域範囲が著しく変化することが原因であり、前記体内での人工股関節の可動域範囲が少しでも患者にとって日常生活で必要となる可動域を下回ると、人工股関節の大腿骨コンポーネント頸部と臼蓋カップのカップ辺縁が頻繁に衝突することになる。この衝突は一般にインピンジメントと呼ばれ、人工股関節を構成する各パーツの著しい摩耗、キズ等の表面状態変化によるパーツの強度劣化、最悪の場合、脱臼を引き起こすことが知られているため、術者である医師は患者の体内に埋め込まれた人工股関節の設置角や可動域範囲を何らかの方法で計測し、患者に対する動作制限等の指導を可能とすることが望まれていた。
【0004】
この目的のため、体内における人工股関節の可動域を求める計算式が学術論文にて発表された(非特許文献1参照。)。この計算式によれば、人工股関節自身の最大可動角度、臼蓋カップの外開き角度、臼蓋カップの前開き角度、大腿骨コンポーネント頸部の基準水平面に対する角度、大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度の5つの角度を用い、体内での人工股関節の屈曲角度、伸展角度、内旋角度および外旋角度を算出できる。
【0005】
【非特許文献1】
吉峰,「人工股関節全置換術後可動域の検討−第1報−:可動域算出のための数式の作製−」,リウマチ科,科学評論社,1999年12月,第22巻,第6号、p.587−594
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記計算式を利用するためには、人工股関節を設置した部位のX線写真から人工関節自身の可動域、臼蓋カップの外開き角度、臼蓋カップの前開き角度、大腿骨コンポーネント頸部の基準水平面からの角度、及び大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度の4つの角度(人工股関節自身の最大可動角度は予め与えられている)を求める必要があり、従来、定規や分度器などを用い、これら角度をマニュアル計測していた。
【0007】
このようなマニュアル計測の問題点として、面倒であることに加えて測定誤差が大きく、計算により求めた体内での人工股関節の可動域と実際の可動域とが大きく異なる場合があった。
【0008】
また、仮に、人体内における人工股関節の可動域を算出する際に必要な角度を取得するために、人工股関節の所定部位の輪郭をコンピュータ装置に備える画像表示手段上で描画し、描画した輪郭線或いは輪郭二線間の中央線(部材の軸線)に基づきコンピュータ装置を利用して前記角度を計測する方法も考えられるが、例えば輪郭二線間の中央線を得ようとする場合、CAD(Computer Aided Design)の機能またはそれに準じた機能を備えたソフトウエアを用いて、輪郭二線間の位置をコンピュータ計算によって求める必要があり、ユーザーは煩雑なオペレーション方法を習得する必要があった。
【0009】
また、大腿骨コンポーネント頸部は短いため、たとえCADの機能を用いてもトレースの誤差が生じ易いという問題は避けられない。
【0010】
本発明は、こうした問題点を解決するためになされたものであり、臼蓋カップの外開き角度、臼蓋カップの前開き角度、大腿骨コンポーネント頸部の基準水平面からの角度、及び大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度の4つの角度を迅速且つ正確に求め、それらの計測結果から体内における人工股関節の可動域を正確に、簡便に、自動的に且つ迅速に計測することができるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため請求項1の人工股関節可動域測定方法は、大腿骨コンポーネントの一方端部側を大腿骨の髄腔内に挿入し、他方端部側に頸部を設け、該頸部に骨頭ボールを嵌合するとともに、骨盤の臼蓋に固定する臼蓋カップが前記骨頭ボールを回動自在に受座する人工股関節について、画像表示手段を有するコンピュータ装置のメモリに格納されている人体内における前記人工股関節の設置部位のX線画像を、前記画像表示手段に表示させる第1ステップと、前記X線画像における前記骨盤の左右下端を結ぶ線分を基準水平線として描画する第2ステップと、前記大腿骨コンポーネントの輪郭を部分的にトレースして前記大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度の基準軸としての大腿骨コンポーネント軸を自動的に得る第3ステップと、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭を部分的にトレースすることで前記大腿骨コンポーネント頸部の頸部軸と前捩角度と前記基準水平線に対する角度の両角度を自動的に得る第4ステップと、前記臼蓋カップのカップ辺縁をトレースすることで前記臼蓋カップの外開き角度と前開き角度の両角度を自動的に得る第5ステップと、前記第4及び第5ステップで得られた合計4つの角度と前記人工股関節自身の最大可動角度に基づいて、人体内における前記人工股関節の可動域としての屈曲角度、伸展角度、内旋角度および外旋角度を自動的に測定する第6ステップとを含む前記第4ステップにおいて、前記画像表示手段に、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭となる二線をトレースしたときに該二線の中央線を表示するとともに、前記骨頭ボールの輪郭をトレースしたときに該骨頭ボールの中心点を表示し、該中心点と前記中央線の重なりの有無を確認できるようにし、くりかえしトレースできるようにしたことを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、前記大腿骨コンポーネントの輪郭を部分的にトレースして前記大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度の基準軸としての大腿骨コンポーネント軸を自動的に得るとともに、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭を部分的にトレースすることで頸部軸を自動的に得ることができるので、大腿骨コンポーネント軸と頸部軸の中央線を得るために、複雑なオペレーションを習得する必要がなく、体内の人工股関節の可動域を正確に、簡便に、自動的かつ迅速に計測することができる。特に、大腿骨コンポーネント頸部は短く、トレースの誤差が生じ易いという傾向があるところ、前記中央線と中心点の重なりの有無によりトレースの正確性を容易に確認し、補正作業を行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図によって説明する。
【0014】
人工股関節置換術後の人工股関節設置部位をX線撮像し、X線画像を得る。該X線画像をコンピュータ装置に接続されたスキャナを用いて読取り、そのデジタル画像データを前記コンピュータ装置のメモリに格納する。このコンピュータ装置は、市販のパーソナルコンピュータでも良い。
【0015】
図1に示すように、人工股関節は、一方端部側を大腿骨の髄腔内に挿入する大腿骨コンポーネントDの他端部に頸部Cを設け、該頸部Cに骨頭ボールEを嵌合するとともに、前記骨頭ボールEを骨盤の臼蓋に固定する臼蓋カップBが回動自在に受座する構成である。
【0016】
前記コンピュータ装置には、以下に説明する機能を実行する人工股関節可動域計測用ソフトウエア(以下、計測用ソフトウエアと略称する)がメモリに格納されている。
【0017】
図2に、本実施形態の人工股関節可動域測定方法の各ステップを示す。以下、このステップチャートの流れに沿って説明する。
[第1ステップ:X線画像表示]
まず、前記計測用ソフトウエアを前記コンピュータ装置において立ち上げる。前記X線画像をコンピュータ装置の画像表示手段に表示する。
[第2ステップ:基準水平面の描画]
前記計測用ソフトウエアに備える描画機能を用い、図1に示すように、符号Aで示す骨盤下端2点に接する線分1を基準水平面として描画する。この線分1を描画すると恥骨結合部aを通過し、かつ線分1に垂直な線分2が体軸として自動的に表示される。後述の臼蓋カップBの外開き角度、大腿骨コンポーネント頸部Cの基準水平面からの角度は、前記基準水平面(線分1)に対する角度である。[第3ステップ:大腿骨コンポーネントの輪郭のトレース]
前記大腿骨コンポーネントDのテーパ部輪郭をトレースして線分3,4を描画する。この線分3,4を描画すると、2線の中央線として線分5が自動的に表示される。この線分5が大腿骨コンポーネント軸となる。
[第4ステップ:大腿骨コンポーネント頸部の輪郭のトレース]
また、同様に大腿骨コンポーネント頸部Cの輪郭をトレースして線分6,7を描き、同様に中央線として線分8を自動的に表示させる。この線分8が大腿骨コンポーネント頸部軸である。大腿骨コンポーネント頸部軸をこのように求めると、大腿骨コンポーネント頸部Cの前捩角度が自動的に得られる。この角度は前記大腿骨コンポーネント頸部軸(線分8)と前記大腿骨コンポーネント軸(線分5)との角度である頸体角を基準に求める。すなわち、cos b=tan(180°−X線画像上の頸体角)/(180°−真の頸体角)においてbが大腿骨コンポーネント頸部Cの前捩角である。予め、真の頸体角を与えておいて、上記の計算をコンピュータ装置に行なわせることで、前捩角bが得られる。
【0018】
また同時に、大腿骨コンポーネント頸部Cの基準水平面(線分1)に対する角度が得られる。
【0019】
前記ソフトウエアにおける中央線の求め方は、図3に示すように、二線に接する2つの直径が異なる円の中心を結ぶ線分を得ることで実行できる。あるいは2線の交点まで線分を延長して、前記交点を頂点とする二等辺三角形をつくり、その底辺に垂直に交わり、かつ頂点を通過する線分を引くことで前記中央線を得ることができる。これら中央線の求め方によれば大掛かりなソフトウエアを必要としない。
【0020】
ところで、前記大腿骨コンポーネント頸部軸としての線分8を求めるにあたって、図4に示すように、予め骨頭ボールEの輪郭9をトレースして円を描き、これにより骨頭ボールEの中心点10を自動的に得ることが好ましい。
【0021】
大腿骨コンポーネント頸部Cは短いので、トレースの誤差が生じ易いという傾向がある。そこで、大腿骨コンポーネント頸部軸としての線分8と骨頭ボールEの中心点10が重なるべきものであることから、骨頭ボールEの輪郭9と中心点10を画像表示手段に表示すると、大腿骨コンポーネント頸部Cの輪郭(線分6,7)が正確にトレースされているかどうか容易に確認できる。
【0022】
なお、前記ソフトウエアは円弧を描画するモードを指定し、任意の2点を選択することでこの2点を直径とする円を自動的に描画する機能を備えている。したがって、骨頭ボールの輪郭をトレースするにあたって輪郭上の2点であって、骨頭ボールの同一直径線上であると思われる2点を選択することで、実際、非常に正確なトレースを行なうことができる。因みに、骨頭ボールの同一直径線上の2点を選択することは、感覚的な作業であるが、非常に高い精度で行なうことができる。
【0023】
円を描画する場合、通常の描画機能を備えるソフトウエアは、図6に例を示すように、起点から拡大されていく正方形の内接円を描画する。この場合、中心点が拡大に伴い移動していくことになるので、円をトレースして描画するには不向きである。
[第5ステップ:カップ辺縁のトレース]
さらに、図5に示すように、臼蓋カップBのカップ辺縁の輪郭11をトレースして楕円を描く。この楕円の長径と短径の比から臼蓋カップBの前開き角度が自動的に得られる。
【0024】
なお、前記ソフトウエアは楕円を描画するモードを指定し、任意の2点を選択することでこの2点を長径とする任意の楕円を自動的に描画し、さらに楕円の短径を調整することにより所望の楕円を描画する機能を備えている。したがって、臼蓋カップの開口の長径上と思われる2点を選択することで、実際、非常に正確なトレースを行なうことができる。因みに、臼蓋カップ開口の長軸上の2点を選択することは、感覚的な作業であるが、非常に高い精度で行なうことができる。[ステップ6:計測された諸角度からの人工股関節可動域の算出]
本実施形態によれば、前述のようにして体内における人工股関節設置部位のX線画像から臼蓋カップの外開き角度α、臼蓋カップの前開き角度β、大腿骨コンポーネント頸部の基準水平面からの角度a、及び大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度bの4つの角度を計測することができる。
【0025】
そして、これら4つの角度と、予め与えられている人工股関節自身の最大可動角度θに基づき、所定の計算式、例えば、前記非特許文献1に記載される計算式により演算させる。これにより所望の可動域を得ることができる。
【0026】
本実施形態において計算式は次の式である。
【0027】
【数1】
Figure 0004146696
【0028】
【数2】
Figure 0004146696
【0029】
【数3】
Figure 0004146696
【0030】
【数4】
Figure 0004146696
【0031】
【数5】
Figure 0004146696
【0032】
【数6】
Figure 0004146696
【0033】
ここで、FLは屈曲角度、EXTは伸展角度、EXTRは外旋角度、INTRは内旋角度である。また、ABDは外転角度、ADDは内転角度である。
【0034】
前記計算式の演算により、所望の可動域を瞬時に且つ正確に求めることができる。
【0035】
なお、前記ソフトウエアはフロッピー(R)ディスク、CD、DVD、MOなどの記憶媒体に格納することができる。その他、インターネットを利用して前記ソフトウエアをダウンロードできるようにしてもよく、また、インターネットの双方向通信を利用することにより、ネット上で計測を行なえるようにしても良い。
【0036】
以上、本発明の実施形態を例示したが本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、発明の目的を逸脱しない限り任意の形態とすることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように請求項1の人工股関節可動域測定方法によれば、大腿骨コンポーネントの一方端部側を大腿骨の髄腔内に挿入し、他方端部側に頸部を設け、該頸部に骨頭ボールを嵌合するとともに、骨盤の臼蓋に固定する臼蓋カップが前記骨頭ボールを回動自在に受座する人工股関節について、画像表示手段を有するコンピュータ装置のメモリに格納されている人体内における前記人工股関節の設置部位のX線画像を、前記画像表示手段に表示させる第1ステップと、前記X線画像における前記骨盤の左右下端を結ぶ線分を基準水平線として描画する第2ステップと、前記大腿骨コンポーネントの輪郭を部分的にトレースして前記大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度の基準軸としての大腿骨コンポーネント軸を自動的に得る第3ステップと、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭を部分的にトレースすることで前記大腿骨コンポーネント頸部の頸部軸と前捩角度と前記基準水平線に対する角度の両角度を自動的に得る第4ステップと、前記臼蓋カップのカップ辺縁をトレースすることで前記臼蓋カップの外開き角度と前開き角度の両角度を自動的に得る第5ステップと、前記第4及び第5ステップで得られた合計4つの角度と前記人工股関節自身の最大可動角度に基づいて、人体内における前記人工股関節の可動域としての屈曲角度、伸展角度、内旋角度および外旋角度を自動的に測定する第6ステップとを含む人工股関節可動域測定方法であって、前記第4ステップにおいて、前記画像表示手段に、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭をトレースしたときに前記頸部軸を表示するとともに、前記骨頭ボールの輪郭をトレースしたときに該骨頭ボールの中心点を表示し、該中心点と前記中央線の重なりの有無を確認できるようにし、くりかえしトレースできるようにしたことから、大腿骨コンポーネント頸部は短く、トレースの誤差が生じ易いという傾向があるところ、前記中央線と中心点の重なりの有無によりトレースの正確性を容易に確認し、補正作業を行なうことができる。また、大腿骨コンポーネント軸と頸部軸を得るために、複雑なオペレーションを習得する必要がなく、体内の人工股関節の可動域を正確に、簡便に、自動的に且つ迅速に計測することができる。
【0038】
また、請求項2の人工股関節可動域測定方法によれば、前記第4ステップにおいて、前記骨頭ボールの輪郭をトレースし且つその中心点を前記画像表示手段に表示するために、前記輪郭上の任意の二点を選択するとその二点を結ぶ線分を直径とする円を描くとともに、該円の中心点を前記画像表示手段に表示することから、骨頭ボールの輪郭のトレースを非常に正確に且つ迅速に行なうことができる。
【0039】
また、請求項3の人工股関節可動域測定方法によれば、前記第5ステップにおいて、前記臼蓋カップのカップ辺縁をトレースするため、前記カップ辺縁の輪郭を任意の二点を選択するとその二点を結ぶ線分を長径とする任意の楕円を描くとともに、該楕円の短径の長さを任意に調整することから、臼蓋カップのカップ辺縁のトレースを非常に正確に且つ迅速に行なうことができる。
【0040】
また、請求項4の人工股関節可動域測定方法によれば、前記第4ステップにおいて、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭をトレースし、前記頸部軸を得るために、トレースした二線に接する直径が互いに異なる任意の2つの円の中心を結ぶ線分を頸部軸として前記画像表示手段に自動的に表示することから、使用するソフトウエアは大掛かりなものとならない。
【0041】
また、請求項5の人工股関節可動域測定方法によれば、前記第4ステップにおいて、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭をトレースし、前記頸部軸を求めるために、トレースした二線の交点まで線分を延長して、前記交点を頂点とする二等辺三角形を作り、該二等辺三角形の底辺に垂直に交わり、かつその頂点を通過する線分を前記頸部軸として前記画像表示手段に表示することから、使用するソフトウエアは大掛かりなものとならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の説明図であり、コンピュータ装置の画像表示手段に表示された人工股関節設置部位のX線画像であって、計測作業中の1段階における前記X線画像の概略図である。
【図2】本発明の実施形態を説明するステップチャートである。
【図3】本発明の実施形態における、二線の中央線の求め方を示す概念図である。
【図4】本発明の実施形態の説明図であり、コンピュータ装置の画像表示手段に表示された人工股関節設置部位のX線画像であって、計測作業中の別段階における前記X線画像の概略図である。
【図5】本発明の実施形態の説明図であり、コンピュータ装置の画像表示手段に表示された人工股関節設置部位のX線画像であって、計測作業中の他段階における前記X線画像の概略図である。
【図6】通常の描画機能を備えるソフトウエアにおける円の描画方法の説明図である。
【符号の説明】
A・・骨盤下端
a・・恥骨結合部
B・・臼蓋カップ
C・・大腿骨コンポーネント頸部
D・・大腿骨コンポーネント
E・・骨頭ボール
1・・線分(基準水平線)
2・・線分(体軸)
3,4,6,7・・線分(輪郭)
9・・輪郭(円)
11・・輪郭(楕円)
5,8・・中央線
10・・中心点

Claims (5)

  1. 大腿骨コンポーネントの一方端部側を大腿骨の髄腔内に挿入し、他方端部側に頸部を設け、該頸部に骨頭ボールを嵌合するとともに、骨盤の臼蓋に固定する臼蓋カップが前記骨頭ボールを回動自在に受座する人工股関節について、画像表示手段を有するコンピュータ装置のメモリに格納されている人体内における前記人工股関節の設置部位のX線画像を、前記画像表示手段に表示させる第1ステップと、前記X線画像における前記骨盤の左右下端を結ぶ線分を基準水平線として描画する第2ステップと、前記大腿骨コンポーネントの輪郭を部分的にトレースして前記大腿骨コンポーネント頸部の前捩角度の基準軸としての大腿骨コンポーネント軸を自動的に得る第3ステップと、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭を部分的にトレースすることで前記大腿骨コンポーネント頸部の頸部軸と前捩角度と前記基準水平線に対する角度の両角度を自動的に得る第4ステップと、前記臼蓋カップのカップ辺縁をトレースすることで前記臼蓋カップの外開き角度と前開き角度の両角度を自動的に得る第5ステップと、前記第4及び第5ステップで得られた合計4つの角度と前記人工股関節自身の最大可動角度に基づいて、人体内における前記人工股関節の可動域としての屈曲角度、伸展角度、内旋角度および外旋角度を自動的に測定する第6ステップとを含む人工股関節可動域測定方法であって、前記第4ステップにおいて、前記画像表示手段に、前記大腿骨コンポーネント頸部をトレースしたときに前記頸部軸を表示するとともに、前記骨頭ボールの輪郭をトレースしたときに該骨頭ボールの中心点を表示し、該中心点と前記頸部軸の重なりの有無を確認できるようにし、くりかえしトレースできるようにしたことを特徴とする人工股関節可動域測定方法。
  2. 前記第4ステップにおいて、前記骨頭ボールの輪郭をトレースし且つその中心点を前記画像表示手段に表示するために、前記輪郭上の任意の二点を選択するとその二点を結ぶ線分を直径とする円を描くとともに、該円の中心点を前記画像表示手段に表示することを特徴とする請求項1記載の人工股関節可動域測定方法。
  3. 前記第5ステップにおいて、前記臼蓋カップのカップ辺縁をトレースするため、前記カップ辺縁上の任意の二点を選択するとその二点を結ぶ線分を長径とする任意の楕円を描くとともに、該楕円の短径の長さを任意に調整することができることを特徴とする請求項1記載の人工股関節可動域測定方法。
  4. 前記第4ステップにおいて、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭をトレースし、前記頸部軸を得るために、トレースした二線に接し且つ直径が互いに異なる任意の2つの円の中心を結ぶ線分を前記頸部軸として前記前記画像表示手段に表示することを特徴とする請求項1記載の人工股関節可動域測定方法。
  5. 前記第4ステップにおいて、前記大腿骨コンポーネント頸部の輪郭をトレースし、前記頸部軸を得るために、トレースした二線の交点まで線分を延長して、前記交点を頂点とする二等辺三角形をつくり、該二等辺三角形の底辺に垂直に交わり、かつその頂点を通過する線分を前記頸部軸として前記画像表示手段に表示することを特徴とする請求項1記載の人工股関節可動域測定方法。
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