JP4146394B2 - 水処理装置及び水処理方法 - Google Patents
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Description
本実施形態1に係る水処理装置は、被処理物質の含有量が1g/m3未満の被処理水を対象としたものであり、その処理能力が100m3/日以下に設定された電気分解法による水処理装置である。
陽極:2H20 → O2 + 4H+ + 4e (1.23V)
3H20 → O3 + 6H+ + 6e (1.51V)
2H20 → H202 + 2H+ + 2e (1.78V)
なる反応が行われて電解生成物が生ずるが、水の電解に対して反応性の低い電極では他の共存物質の酸化が容易に進行する。また、塩化物イオンを含有する水溶液の場合には陽極における主反応は、
2Cl- → Cl2 + 2e (1.36V)
となる。生成された塩素ガスは水中に溶解し、pHにも依るが、水と反応して次亜塩素酸が生成される。ダイアモンドを電極物質とする陽極電極30では、これらの反応も生じ得るが、大きな過電圧が必要になる。一般に陽極物質であるダイアモンドの表面では、図3に模式的に示すように、水が酸化されて酸素化学種(OH-またはOH*)が電極表面に高密度に生成し、その後酸素やオゾンが生成すると考えられる。ただし、ダイアモンドの化学的安定性のため水分子は酸化されにくく酸化される量は僅かである。一方、炭素との親和力の大きい有機物(被処理水に溶解する難分解性の有害物質の多くは有機物)などはダイアモンド表面に吸着されやすく、電位的に酸化が進行し得る範囲であれば直接的酸化が容易に進行し、換言すると、酸素化学種が高密度に吸着した電極表面に被処理物質が接触して酸化的に分解される。この他に前述の酸素化学種つまりオゾンや過酸化水素、及び次亜塩素酸並びにこれらに起因するラジカルによる間接的な酸化分解も生ずる。この結果、有機物等からなる被処理物質は低分子化合物へと分解される。
陰極:2H+ +2e → H2
2H2O +2e → H2 + 2OH-
となっており、陰極に酸素が供給されると、
陰極: 2O2 + 4H+ + 4e → 4OH- +HO2 -
なる反応が生じ、反応条件によっては2電子還元や1電子還元による過酸化水素、スーパーオキシドアニオン(O2- )が生成することもある。これらの反応は、ダイアモンドを電極物質とした場合であっても陰極において生じ得るが大きな過電圧が必要になる。また、ダイアモンドを陰極物質とした場合には表面でまず水が吸着されかつ還元されて水素が生成すると考えられるが、p型であるため正孔キャリヤーによる還元反応が制限され、かつダイアモンドの化学的安定性のため水分子は還元されにくく還元される量は僅かである。さらに、陰極では吸着した水素原子や不純物による表面準位が存在しこれを経由して反応が進行する間接的な還元分解となるため、比較的分解しにくい被処理物質の処理には不向きである。したがって、陰極電極33はむしろ耐腐食性材料における微量溶存の金属系元素の析出電極として用いることが好ましい。
γ≡1−q/(N・Q) ・・・(1)
で定義される循環率γ(%)で循環することとなる。この循環率γは水処理部3内へ導入された被処理水のうち、容器体5内を循環する被処理水の割合を示している。換言すると、被処理水は1/(1−γ)=(N・Q)/q回だけ電極30,33間の間隙を通過して繰り返し分解処理される。
図8は本発明の実施形態2を示す。尚、ここでは、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図8では便宜上ブラシの図示を省略している。
前記実施形態1及び2では、陽極電極30及び陰極電極33の双方を回転電極とする構成としたが、これに限られるものではなく、一方の電極30,33のみを回転電極とする構成としてもよい。この場合において、陽極電極30及び陰極電極33の何れを回転電極としてもよい。そして、その相手方の電極33,30は、容器体5又はその一部によって構成されていてもよい。このような構成とすると、水処理部3の構成部品を削減でき、コストの低減を図ることができる。また、相手方の電極33,30は容器体5内に回転電極30,33と対向配置され且つ回転しないように構成された固定電極によって構成することもできる。そして、この場合において、回転電極30,33を1つだけ設ける構成であってもよく、また複数設ける構成としてもよい。回転電極30,33を複数設ける構成とすれば、電極30,33間の間隙を流れる被処理水の循環流量を増大でき、より多くの被処理物質を分解処理することができる。
3A,3B,3C 水処理部
5 容器体
14 駆動軸
14A,14B,14C 駆動軸
30 陽極電極(回転電極)
33 陰極電極(回転電極)
37 ブラシ
Claims (14)
- 電極間に電圧を印加して被処理水に含まれる被処理物質を分解する水処理装置であって、
前記被処理水が貯溜される容器体とこの容器体に回転可能に支持された駆動軸とを備え、陽極電極及び陰極電極の少なくとも一方が前記駆動軸と一体的に回転する回転電極として構成された水処理部が設けられ、
前記水処理部は、前記駆動軸の回転に伴って前記回転電極に沿って被処理水を径方向外側へ流動させる流路と、この流路を流れた被処理水を前記回転電極の径方向内側へ流動させる流路とが形成され、被処理水の循環を起こさせるように構成されていることを特徴とする水処理装置。 - 前記陽極電極及び陰極電極の双方が前記回転電極として構成されるとともに、両電極は前記駆動軸の軸方向に互いに所定の間隔をおいて配置され、
前記水処理部は、前記両電極間の間隙が前記駆動軸の回転に伴って被処理水を径方向外側へ流動させるための流路として形成される一方、前記両電極の外側が両電極間から流出した被処理水を径方向内側へ流動させて両電極間へ流入させるための流路として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。 - 前記両電極はそれぞれ複数設けられて、陽極電極と陰極電極とが交互に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の水処理装置。
- 前記陽極電極及び陰極電極の一方は、前記回転電極として構成され、
前記陽極電極及び陰極電極の他方は、前記回転電極と対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。 - 前記陽極電極及び陰極電極の他方は、前記容器体に含まれていることを特徴とする請求項4に記載の水処理装置。
- 前記回転電極は、駆動軸の軸方向に所定の間隔をおいて複数設けられており、
前記水処理部は、前記回転電極間の間隙が前記駆動軸の回転に伴って被処理水を径方向外側へ流動させるための流路として形成される一方、回転電極の外側が回転電極間から流出した被処理水を径方向内側へ流動させて回転電極間へ流入させるための流路として形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の水処理装置。 - 前記回転電極には、導電性ダイアモンド薄膜からなる導電層が形成されていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の水処理装置。
- 前記導電層は、回転電極として構成されている陽極の電極に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の水処理装置。
- 前記水処理部へ導入される被処理水量に対して前記水処理部内で循環する被処理水量が10倍以上となるように設定されていることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の水処理装置。
- 前記電極の電極面を清掃するためのブラシが設けられていることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の水処理装置。
- 前記水処理部は、複数設けられていることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の水処理装置。
- 前記水処理部は、被処理水が各水処理部を順番に流れるように直列的に結合され、
前記各水処理部の駆動軸は互いに連結されて一体となって回転するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の水処理装置。 - 電極間に電圧を印加して被処理水に含まれる被処理物質を分解する水処理方法であって、
前記被処理水が貯溜される容器体とこの容器体に回転可能に支持された駆動軸とを備え、陽極電極及び陰極電極の少なくとも一方が前記駆動軸と一体的に回転する回転電極として構成された水処理部が用いられ、
前記水処理部内で、前記駆動軸の回転に伴って被処理水を前記回転電極に沿って径方向外側へ流動させるとともにこの被処理水を径方向内側へ流動させる被処理水の循環を起こさせて水処理を行うことを特徴とする水処理方法。 - 前記水処理部へ導入される被処理水量に対して10倍以上の量の被処理水を前記水処理部内で循環させることを特徴とする請求項13に記載の水処理方法。
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