JP4143061B2 - リリーフ弁構造 - Google Patents

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本発明は、オイルポンプにおいて、リリーフ作動のときに、急激なる圧力低下を防止し、良好なるリリーフ動作を行うことができるリリーフ弁構造に関する。
車両のエンジンを高回転で運転を行うと、オイルポンプを介してエンジンの潤滑オイルが供給される。多くのオイルポンプには圧力制御を行うためのリリーフ弁が装着されている。そのリリーフ弁装置は、オイルポンプ内で供給オイルが異常高圧となったときに、機器に損傷を与えないためにオイルを別のルートに逃がして、オイルの圧力を一定にならしめるものである。
しかし、そのリリーフ動作によって、高圧から一挙に圧力が低下して、オイルの供給量が定量とならず、脈動したり、気泡が生じたりして、その結果、振動が発生し、オイル供給先の機器に悪影響を及ぼしかねない。そのために、リリーフ弁装置には、急激なる圧力低下を生じさせないようにするために、リリーフ弁からの戻しオイルの量を初期には少しずつ行わせるようにする工夫が施されている。
特開平5─94220号公報
そのようなリリーフ弁構造の一具体例として、特許文献1が存在する。これは圧力制御を行うためのリリーフ弁が装着されている。これは、一端側が閉塞され、他端側が開口された有底筒状のリリーフバルブ本体の側部位にリリーフバルブの軸方向に沿って細長状の第1調整孔76と第2調整孔78とを連通したものである。
上記の特許文献1において、有底筒状のリリーフバルブ本体の中に、オイル等の圧力流体が流れ込み、その底部にかかる圧力の大きさにより、リリーフバルブ本体が保持スプリングの反付勢方向に移動すると、前記リリーフバルブの底部近傍に設けられた圧力調整孔がリリーフバルブの移動に応じて開口面積を変化させる形状になっているので、オイル等の圧力流体を放出する際に、流体の急激な圧力低下を生じさせないようにしている。
しかし、有底筒状のリリーフバルブ本体の中に入ったオイル等の圧力流体は、まず、リリーフバルブ本体の圧力調整孔の細長状の第1調整孔76が開口することによって放出されるが、その圧力調整孔は、断面形状が直角平面に形成された細長状の第1調整孔76とそれより開口面積の大きい円形状の第2調整孔78とからなる平面的な面積変化によって、開口面積を漸次増大するものであり、開口面積の小さい第1調整孔76の開口においても、その断面形状の直角平面からリリーフバルブ本体の圧力側室と急激な開口となり、立上り特性をより安定且つ向上させることが極めて困難である。
また、有底筒状のリリーフバルブ本体の中に、オイル等の圧力流体を入れなければ、リリーフバルブ本体の圧力調整孔は開口することができない構造であるため、オイル等の圧力流体に異物がある場合リリーフバルブ本体の中の底部及びその底部位置付近にある圧力調整孔に異物が溜まりやすく、リリーフバルブ本体とバルブハウジングとの摺動面に異物が入ってリリーフバルブ本体の移動を妨げ、又はロックさせてしまうおそれがある。
また、リリーフバルブ本体の移動に伴って、バルブハウジング内のバルブ通路からバルブが突出することとなり、バルブ本体の摺動保持部分が次第に減少するので、リリーフバルブ本体の移動動作が不安定となるおそれがある。これは、バルブ本体が移動するのにおいて次第に倒れが生じる可能性もある。
それによって、リリーフ動作時にバルブ本体がバルブ通路を移動するごとに、バルブ通路面にバルブ本体の縁等が齧りついて、傷を生じさせたり、バルブ本体のがたつきによる騒音等が発生するおそれがある。バルブ本体の異常圧力に対する反応が劣化することもありうる。また、これらの問題を考慮して開口面積を小さく設定するとリリーフオイルの流量が制限され、速やかに油圧調整が行えなくなるという問題点を生じさせてしまう。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、リリーフ弁と、該リリーフ弁が摺動する弁通路を有する弁ハウジングと、該弁ハウジングの一端側に形成されるリリーフ流入部と、前記弁ハウジングの弁通路の略中間位置に形成され,且つ小開口部と大開口部とが連通して形成されたリリーフ排出部とからなり、前記大開口部が弁ハウジングの軸方向に直交する方向に適宜間隔をおいて前記弁ハウジングの幅方向両側箇所で該弁ハウジングの頂部側から底部箇所に向かって略長方形状に形成され、前記弁ハウジングの頂部側にある大開口部のリリーフ流入部寄り側に大開口部より小さく形成された小切欠状の小開口部が形成され、且つ、前記リリーフ排出部との間に弁通路の残存肉部を有し、該残存肉部の両側に小開口部を設けてなるリリーフ弁構造としたことにより、リリーフバルブ装置を極めて簡単なる構造とすることができ、且つ良好なる反応を示すリリーフ動作を実現することができ、上記課題を解決した。
さらに、請求項2の発明を、前記構成において、前記小開口部は、前記大開口部に対して窪み状としてなることを特徴としたリリーフ弁構造としたことにより、前記課題を解決した。また、請求項3の発明を、前記構成において、前記小開口部は、略円弧状に形成してなることを特徴としたリリーフ弁構造としたことにより、前記課題を解決した。
請求項1の発明においては、圧力脈動による油路(オイルポンプ,オイルフィルター等)からの騒音又は脈動を低減させることができる。また、ハウジング側に開口部を形成したメリットとして、リリーフバルブ本体の剛性低下を少なくすることができる。さらに、リリーフ動作時におけるリリーフ弁が弁通路で摺動するときに、弁通路により支持されるので軸方向における倒れを抑えることができ、リリーフ弁が弁通路に対してかじりついたりすることを防止することができる。また、リリーフ弁のリリーフ圧による初期動作が極めて安定したものにでき、リリーフ弁の摺動動作が安定することからチャタリングを防止することができ、立上り特性をより一層安定させることができる。また、弁ハウジングをダイカスト鋳造で成形する際に、リリーフ排出部の形成工程を簡単にすることができ、加工コストを低減することができる利点もある。
また、請求項2の発明では、前記小開口部10aは、前記大開口部10bに対して窪み状としてなるリリーフ弁構造としたことにより、リリーフ排出部10の形状を最も簡単にすることができる。また、請求項3の発明では、前記小開口部10aは、略円弧状に形成してなるリリーフ弁構造としたことにより、リリーフ排出部10を形成することが簡単にできる。また、剛性低下を抑制でき、また金型成形の場合、金型の耐久性が向上できる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。先ず本発明の実施形態は、ケーシングAは、ポンプボディー1とポンプカバーとから分割可能に構成されている。そのケーシングAの内部にはロータ室2が形成されている。具体的には、ポンプボディー1に凹部が形成され、ポンプボディー1にポンプカバーを固着したときにその凹部が、偏平円筒中空のロータ室2として構成されている。該ロータ室2内に内歯を設けたアウターロータ3と外歯を設けたインナーロータ4とが互いに歯合しつつ偏心して内装されている(図1参照)。
そのアウターロータ3とインナーロータ4は具体的には、それぞれの歯がトロコイド曲線に従って形成されている。そして、インナーロータ4の歯がアウターロータ3の歯数よりも一枚少なく、インナーロータ4が一回転するとアウターロータ3は、一歯分遅れて回転するように構成されている。
また、インナーロータ4は、何れの回転角度であっても常にインナーロータ4の歯先がアウターロータ3の歯先又は歯底に接触し、インナーロータ4の隣接する歯先とアウターロータ3との間に複数の空隙部が形成され、それぞれの空隙部が1回転中に、大きくなったり、小さくなったりして吸入ポート5からオイルの吸入を行い、吐出ポート6からオイルを吐出して機器へ循環させるものである。
次に、リリーフ弁装置は、弁ハウジング8とリリーフ弁11とから構成される(図2乃至図5参照)。前記弁ハウジング8には、リリーフ弁が摺動する弁通路8aが形成され、その内部をリリーフ弁11が摺動する。その弁ハウジング8とリリーフ流入部9とは一体的に形成され、且つ両者が連通している。弁ハウジング8は、具体的には前記ケーシングA内の所定位置に略半割円筒形状に膨出形成されたものである(図7参照)。
前記吐出ポート6には、分岐路6aが形成され、該分岐路6aと前記リリーフ流入部9とが連通している(図1参照)。そして、吐出ポート6に異常高圧が生じたときには、分岐路6aからリリーフ流入部9を介して弁ハウジング8に流体が送り込まれる。
そのリリーフ流入部9の内径と弁通路8aの内径は異なる。そして弁通路8aとリリーフ流入部9との間に生じる径の差による段差が弁通路8aにおけるリリーフ弁11のリリーフ流入部9側寄りにおけるリリーフ流入閉鎖面8cとなる。
その弁ハウジング8の弁通路8aの略中間位置にリリーフ排出部10がそれぞれ形成されている。前記弁通路8aの略中間位置は、通路方向両端以外を全て含むものとする。実際には、そのリリーフ排出部10は、弁通路8aの通路方向において、前記リリーフ流入部9側付近に形成される(図2、図4及び図5等参照)。そのリリーフ排出部10は、小開口部10aと大開口部10bとから構成され、小開口部10aが大開口部10bよりも前記リリーフ流入部9側寄りに形成されている。
そのリリーフ排出部10は、弁ハウジング8の軸方向に直交する方向,即ち幅方向に適宜の間隔をおいて2つが略左右対称的な配列をして形成されている〔図8等参照〕。その両リリーフ排出部10,10との間は、弁通路8aの残存肉部8dとなっており、該残存肉部8dが前記弁通路8aの一部と連続し、リリーフ排出部10箇所におけるリリーフ弁11の移動動作のガイド保持部の役目をなしている。また、前記残存肉部8dに沿って小開口部10aが形成されることで、リリーフ排出部10箇所の弁ハウジング8の剛性が維持できて好ましい。また、残存肉部8dに沿って小開口部10aを形成することで、小開口部10aからリリーフオイルの排出が開始されると弁ハウジング内8のリリーフ弁11はオイルの流れにより開口部側に傾く傾向があるが、このときにリリーフ弁11は残存肉部8dに当接する。そのため、小開口部10aに引き続き大開口部10b側への倒れこみを確実にガイドできるので、大開口部を比較的大きく設定しても大開口部との齧りを確実に防止できる。
そのリリーフ排出部10の大開口部10bは、略長方形状の開口部位として形成されたものである。また、小開口部10aは、前記大開口部10bに比較して小さく形成されたものである(図4,図8等参照)。該大開口部10bは、前記弁ハウジング8の幅方向両側箇所で、該弁ハウジング8の頂部8b1 側から底部8b2 箇所に向かって形成されている。また、前記残存肉部8dは、弁ハウジング8の頂部8b1 側と底部8b2 側にそれぞれ形成されることになる〔図3(A),(B)及び図11(A)等参照〕。その小開口部10aは、具体的には、それぞれの大開口部10bの前記弁ハウジング8の頂部8b1 箇所及び底部8b2 箇所に形成され、且つ前記リリーフ流入部9側に向かって突出する小切欠状に形成されたものである〔図8及び図11(B)等参照〕。
本発明の実施形態として、前記小開口部10aは、両大開口部10b,10bの上部箇所のみに形成されるものも存在する。この第2実施形態では、小開口部10aは上部の残存肉部8dの両側にのみ形成されるものであり、小開口部10aは2箇所となる。さらに、小開口部10aには、種々の形状が存在し、その具体的な形状として、その窪み状の小開口部10aでは、略半円状又は半楕円形状に形成されている。その窪み状の小開口部10aは、円形状に限らず円弧を有する形状に形成されたものである。また、その小開口部10aの形成範囲は、大開口部10bの長方形の隅角箇所に及んでいるが、その隅角箇所以外の位置に形成される実施例も存在する(図16参照)。また、残存肉部8dの両側に小開口部を設けることで、小開口部10aからのリリーフオイルの排出が開始された際に、リリーフ弁11は該残存肉部8dに当接し確実にガイドされるので、リリーフ弁11と大開口部10bとが干渉することを確実に防止でき、加えて大開口部11bを比較的大きく設定できるので、速やかに圧力調整を行うことも可能である。また、小開口部10aは大開口部10b間の残存肉部8d寄りに小切欠状に形成されるものもある。
リリーフ排出部10の別の実施例としては、小開口部10aと大開口部10bとがリリーフ流入部9側寄りから略連続状に次第に広く形成されたものである。その実施例としては、小開口部10aと大開口部10bとが略一体的な円弧状の辺を有する三角形を形成したものである。
具体的には、小開口部10aの傾斜縁と大開口部10bの傾斜縁とが略同円弧状線に一致して形成されたものである。上記実施例は、リリーフ排出部10において小開口部10aから大開口部10bへとその形状の変化を少なくしようとするものである。これによって、リリーフ排出部10からリリーフ動作時の圧力流体の排出がスムーズに行われるようにしたものである。
次に、リリーフ弁11の構成につき図9以下を参照に説明する。リリーフ弁11は、中空円筒部11aの弁頭部11bの外周箇所が斜面11b1 として形成されている。その弁頭部11b及び斜面11b1 は略裁頭円錐形状を構成している。さらに前記中空円筒部11aの中空部11a1 内には、スプリング12が挿入される。
リリーフ弁11は、前記弁ハウジング8の弁通路8aに、軸方向に沿って摺動自在に装着される。弁通路8aに装着されたリリーフ弁11の中空部11a1 にはスプリング12が装着される。そして、該スプリング12の他端側を支持して弁通路8a内に収納する押え部材13が弁通路8aに固着される。
その弁ハウジング8内に収納されたリリーフ弁11は、スプリング12により常時、弁通路8aのリリーフ流入部9側寄りに弾性的に付勢され、そのリリーフ弁11の弁頭部11bは、前記弁通路8aのリリーフ流入閉鎖面8cに当接している。さらに具体的には、弁頭部11bの斜面11b1 がリリーフ流入閉鎖面8cに当接している。これによって、リリーフは非動作状態にある。なお、リリーフ弁11の弁頭部11bの外周に斜面11b1 を形成することにより、オイルに混入した異物をその斜面11b1 によりリリーフ排出部10より一気に押し流すことができる。
次に、吐出ポート6から吐出するオイルに異常圧力が発生すると、オイルは、その異常圧力で吐出ポート6の分岐路6aからリリーフ流入部9に流入し、リリーフ弁11の弁頭部11bを押圧する。その異常圧力によりスプリング12の弾性力に勝ってリリーフ弁11は、弁通路8aを押し出し移動する。
このとき、まず弁頭部11bの位置がリリーフ排出部10の小開口部10aに達すると、その小開口部10aからオイルがリリーフされる。このとき小開口部10aにおけるリリーフ量は僅かである。さらに、リリーフ弁11が異常圧力により押圧されると、リリーフ弁11は移動し、弁頭部11bは大開口部10bに達して、オイルのリリーフ量は増加する。このように、リリーフするオイルは、小開口部10aから大開口部10bにわたってリリーフ量が増加する。
図6は、図3(B)とともに本発明の実施形態であって、前記大開口部10bの弁ハウジング8において頂部8b1 箇所のみに小開口部10aを形成したタイプである。このタイプでは、前記底部8b2 箇所においては、小開口部10aが存在せず、大開口部10bのみが形成される〔図6(B)参照〕。図6(C),(D)は、このタイプにおける圧力流体が作用する状態を示しており、頂部8b1 側に形成された小開口部10aから圧力流体が排出されてゆく状態を示している。
図3(A),図4,図5及び図9乃至図12等に示したものは、別の実施形態であって、前記小開口部10aは、両大開口部10b,10bのそれぞれの弁ハウジング8における頂部8b1 箇所及び底部8b2 箇所にそれぞれ形成されているので、前記小開口部10aは、全部で4箇所に形成されることになる(図10等参照)。即ち、前記頂部8b1 箇所及び底部8b2 箇所に形成された残存肉部8d,8dの両側に小開口部10aが左右対称に配置されることとなる。
図13(A) ,(B),(C)は、さらに別の実施形態であって、前記弁ハウジング8の幅方向の両側に形成された両リリーフ排出部10,10の一方側にのみ頂部8b1 及び底部8b2 箇所に小開口部10a,10aが形成されたものである。さらに、具体的には、弁ハウジング8の頂部8b1 と底部8b2 に位置するそれぞれの残存肉部8d,8dの同一側にのみに小開口部10a,10aが形成されたものである。図13(A),(B)は、弁ハウジング8から見てロータ室2側寄りに小開口部10a,10aが形成されたものである。また、図13(C)は、弁ハウジング8から見てケーシングAの内壁側寄りに小開口部10a,10aが形成されたものである。
次に、図14(A),(B)も、さらに別の第4実施形態であって、前記弁ハウジング8の幅方向の両側に形成された両リリーフ排出部10,10にそれぞれ一つずつ小開口部10a,10aが形成され、且つ両小開口部10a,10aは相互に高さ方向(底部8b2 から頂部8b1 に向かう方向)で異なる位置となっている。具体的には、両リリーフ排出部10,10の一方側の大開口部10bでは、頂部8b1 側に小開口部10aが形成され、他方側の大開口部10bでは、底部8b2 側に小開口部10aが形成されている。
図14(A)は、弁ハウジング8から見てロータ室2側寄りの大開口部10bの頂部8b1 箇所に小開口部10aが形成され、他方側の大開口部10bの底部8b2 箇所に小開口部10aが形成されたものである。また、図14(B)は、弁ハウジング8から見てロータ室2側寄りの大開口部10bの底部8b2 箇所に小開口部10aが形成され、他方側の大開口部10bの頂部8b1 箇所に小開口部10aが形成されたものである。
また、さらに別の実施形態として、複数の小開口部10a,10aの切込み寸法を相互に異なるように設定したものである。具体的には、弁ハウジング8に形成された二つのリリーフ排出部10,10において一方側の小開口部10aの切込み寸法をL1 とし、他方側の小開口部10aの切込み寸法をL2 とすると、(切込み寸法L1 )>(切込み寸法L2 )なる関係としたものである。図15(A)は、弁ハウジング8の頂部8b1 における両小開口部10a,10aを、図15(B)は、弁ハウジング8の底部8b2 における両小開口部10a,10aをそれぞれ相互に異なるものとしたものである。なお、この実施形態は、図3(A)以外に、図3(B),図13及び図14の小開口部10a,10aの配置状態にも適応する。これによって、それぞれの小開口部10a,10a,…からの圧力流体の排出開始に適宜の時間差を生じさせることができ、より一層緩やかなる圧力変化状態にすることができる。
次に、作用について説明する。前記小開口部10aの長さをSとする。そして、リリーフ弁11の弁頭部11bの斜面11b1 によって、小開口部10aから圧力流体を徐々に排出して、小開口部10aと弁頭部11bとのなす開口面積と,前記斜面11b1 とのなす排出容積が徐々に変化することで、リリーフ動作における排出量の急激なる変化を防止することができる。図9(A),(B)では、リリーフ弁11が僅かに移動したときの状態で、そのイ部拡大図が図9(C),(D)に示される。即ち、リリーフ弁11が移動して、小開口部10aと開口を形成したときの初期の開口面積Sa1 としたときに、その開口面積Sa1 と斜面11b1 との容積Q1 であり、リリーフ弁11がさらに移動して、小開口部10aとのなす開口面積Sa2 としたときに、その開口面積Sa2 と斜面11b1 との容積Q2 とすると、その容積Q1 から容積Q2 は徐々に変化する。
このようにして、小開口部10aにより、圧力流体の急激な排出を抑えつつ、大開口部10bへと圧力流体の面積変化により急激な流れ込みを防止することができる。さらに、小開口部10aから大開口部10bへの形状変化を少なくすることで、リリーフ動作における圧力流体の排出が徐々に増加させることができ、圧力変動を最小限とし、圧力脈動の増大を防止することができる。
また、図10(A),(B)は、リリーフ弁11が大開口部10bに達したときの状態を示している。その図10(B)のロ部拡大図が図10(C)に示される。図18は、本発明のリリーフ動作を示すグラフである。即ち、小開口部10aを形成したことによりその小開口部10aの長さSにおいて急激な変化を緩やかにすることができる。
図12は、大開口部10bに、弁ハウジング8において頂部8b1 箇所と底部8b2 箇所に小開口部10a,10aが形成されたタイプのもので、圧力流体(矢印で指示されている)がリリーフ排出部10の弁頭部11bに当たり、4個の小開口部10a,10a,…から圧力流体が排出され、弁頭部11bが停止状態から安定した状態で移動を開始する様子を示したものである〔図12(A),(B)参照〕。また、図12(C)では、4個の小開口部10a,10a,…から圧力流体が排出され、リリーフ弁11に対する圧力バランスを均等にしている状態を示している。
本発明を設けたオイルポンプケーシングの平面図 本発明の実施形態におけるリリーフ弁構造箇所の縦断平面図 (A)は図5のX2 −X2 矢視断面図 (B)は(A)と同方向より見た本発明の実施形態における弁ハウジングの頂部側にのみ小開口部が形成された実施形態の断面図 別の実施形態におけるリリーフ弁構造箇所の平面図 図4のX1 −X1 矢視断面図 (A)は本発明の実施形態における大開口部の頂部にのみ小開口部を設けた実施形態の弁ハウジングの縦断側面図 (B)は弁ハウジングの底部におけるリリーフ排出部箇所の拡大平面図 (C)は小開口部に圧力流体の排出が開始された状態の要部縦断側面図 (D)は圧力流体の排出が大開口部に達した状態の要部縦断側面図 リリーフ弁構造箇所の斜視図 弁ハウジングの頂部におけるリリーフ排出部箇所の拡大平面図 (A)は小開口部における排出動作の拡大平面図 (B)は(A)のX3 −X3 矢視断面図 (C)は(B)のイ部における排出状態を示す拡大図 (D)は(C)からさらに変化した排出状態を示す拡大図 (A)は大開口部における排出動作の拡大平面図 (B)は(A)のX4 −X4 矢視断面図 (C)は(B)のロ部における排出状態を示す拡大図 (A)は別の実施形態におけるリリーフ排出部箇所で断面にした弁ハウジングの拡大斜視図 (B)は弁ハウジングの底部におけるリリーフ排出部箇所の拡大平面図 (A)は別の実施形態における大開口部の頂部及び底部に小開口部を設けた実施形態のリリーフ弁にリリーフ圧がかかっている状態の要部縦断側面図 (B)はリリーフ弁が4箇所の小開口部から均等な流体の排出が行われつつリリーフ圧を受けながら移動する状態を示す要部縦断側面図 (C)は4箇所の小開口部から圧力流体の排出が均等に行われつつリリーフ弁がリリーフ圧を受けている状態を示す拡大断面斜視図 (A)は、さらに別の実施形態におけるリリーフ排出部箇所で断面にした拡大斜視図 (B)は弁ハウジングのリリーフ排出部箇所の縦断面図 (C)は第3実施形態の別のタイプの弁ハウジングのリリーフ排出部箇所の縦断面図 (A)は、別の実施形態における弁ハウジングのリリーフ排出部箇所の縦断面図 (B)は、さらに別の実施形態の弁ハウジングのリリーフ排出部箇所の縦断面図 (A)は、別の実施形態における弁ハウジングのリリーフ排出部箇所の頂部平面図 (B)は、別の実施形態における弁ハウジングのリリーフ排出部箇所の底部平面図 リリーフ排出部の別の実施形態の拡大図 本発明と従来のリリーフ動作を示すグラフ
符号の説明
8…弁ハウジング、8a…弁通路、8b1 …頂部、9…リリーフ流入部、
10…リリーフ排出部、10a…小開口部、10b…大開口部、11…リリーフ弁。

Claims (3)

  1. リリーフ弁と、該リリーフ弁が摺動する弁通路を有する弁ハウジングと、該弁ハウジングの一端側に形成されるリリーフ流入部と、前記弁ハウジングの弁通路の略中間位置に形成され,且つ小開口部と大開口部とが連通して形成されたリリーフ排出部とからなり、前記大開口部が弁ハウジングの軸方向に直交する方向に適宜間隔をおいて前記弁ハウジングの幅方向両側箇所で該弁ハウジングの頂部側から底部箇所に向かって略長方形状に形成され、前記弁ハウジングの頂部側にある大開口部のリリーフ流入部寄り側に大開口部より小さく形成された小切欠状の小開口部が形成され、且つ、前記リリーフ排出部との間に弁通路の残存肉部を有し、該残存肉部の両側に小開口部を設けてなることを特徴としたリリーフ弁構造。
  2. 請求項1において、前記小開口部は、前記大開口部に対して窪み状としてなることを特徴としたリリーフ弁構造。
  3. 請求項1において、前記小開口部は、略円弧状に形成してなることを特徴としたリリーフ弁構造。
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