JP4141594B2 - 造粒方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬、農薬、洗剤等の製造工程において粉粒体を造粒する方法と、その造粒終点を判断する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
造粒機内で粉粒体を攪拌して造粒を行うプロセスにおいては、その造粒機の駆動モータの負荷電流値から造粒終点を判断できることが知られている(特公昭57−12457号公報)。これは、その造粒の進行に伴って粉粒体の攪拌抵抗が増大し、その攪拌抵抗に対応する駆動モータの負荷が増大することに基づく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来技術では、その造粒機への粉粒体の仕込み重量が一定である場合にしか造粒終点を判断できない。例えば、生産能力の調整を目標に造粒機への粉粒体の仕込み重量を変更した場合、造粒機への粉粒体の仕込み重量を計量する際に計量器に粉粒体が付着した場合、計量時間を短縮したために仕込み量設定値と仕込み量実績値との間に偏差が生じた場合等においては、造粒機への粉粒体の仕込み重量が変化し、攪拌抵抗に対応する駆動モータの負荷が常に同一のところで造粒操作を終了すると、造粒物の物性値は変化してしまう。従って、このような場合、その造粒終点を正確に判断できないため所望の造粒物を得るのが困難であった。
【0004】
本発明は、上記問題を解決することのできる造粒方法と造粒終点検出装置を提供することを目標とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の造粒方法は、造粒機に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行うに際し、その造粒機への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つとの関係を予め求め、その造粒機への粉粒体の仕込み重量を測定し、その目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つと、その測定した仕込み重量と、予め求めた上記関係とから抵抗値を求め、その抵抗値を測定し、その測定した抵抗値が上記求めた抵抗値に達した時に造粒を終了することを特徴とする。
本発明によれば、造粒機に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行う前に、その造粒機への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つとの関係が予め求められる。その粉粒体の目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つと、その造粒機への粉粒体の仕込み重量の測定値と、その予め求めた関係とから求められる抵抗値は、その造粒機への粉粒体の仕込み重量の変化に応じて変化する。よって、その求めた抵抗値に測定した抵抗値が達した時に造粒を終了することで、仕込み重量の変化の影響を受けることなく所望の粒径、嵩密度、収率の粉粒体を造粒できる。
【0006】
前記抵抗値として、前記造粒機内における粉粒体の流動領域内で回転する部材を回転駆動する原動機の負荷に対応する値を測定するのが好ましい。
その粉粒体の流動領域内で回転する部材を回転駆動する原動機の負荷は、その粉粒体の攪拌抵抗に対応し、その回転する部材には粉粒体が付着し難いため、抵抗値を正確に検知できる。
【0007】
前記造粒機は、粉粒体を入れる容器と、その容器内に横軸中心に回転駆動可能に設けられる回転シャフトと、その回転シャフトと同行回転するように設けられる攪拌部材と、その回転シャフトの外周部に対向する容器の内周部に回転駆動可能に設けられる粉砕部材と、その回転シャフトと同行回転するように設けられる流動方向変更部材とを有し、その攪拌部材は、その回転シャフトの外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、且つ、粉粒体を回転シャフトの外周部に向かって流動させる攪拌面を有し、その流動方向変更部材は、その容器の内周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、且つ、その粉粒体の流動方向を回転シャフトの外周部に向かう方向から容器の内周部に向かう方向に変更させる変更面を有し、前記抵抗値として、その粉砕部材を回転駆動する原動機の負荷に対応する値を測定するのが好ましい。
これにより、粉粒体は攪拌部材の回転により攪拌され、また凝集した場合は粉砕部材の回転により砕かれたり微細化される。その攪拌部材の攪拌面により、粉粒体は回転シャフトの外周部に向かい流動させられる。その粉粒体の流動方向は、流動方向変更部材の変更面により、回転シャフトの外周部に向かう方向から容器の内周部に向かう方向に変更させられる。これにより、その粉粒体と粉砕部材との接触機会を増大できるので、その粉砕部材を回転駆動する原動機の負荷に対応する値を抵抗値として測定することで、その抵抗値の検知精度を向上できる。
【0008】
造粒終点検出装置は、造粒機への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つとの関係を記憶する手段と、その造粒機への粉粒体の仕込み重量を測定する手段と、その目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つを入力する手段と、その入力された目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つと、その測定した仕込み重量と、その記憶した関係とから抵抗値を演算する手段と、その抵抗値を測定する手段と、その測定抵抗値が求めた抵抗値に達したか否かを判断する手段とを備える。
本発明の造粒終点検出装置を用いることで本発明の造粒方法を実施できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図6に示す第1実施形態の横型造粒機1は、粉粒体を入れる容器2を備える。その容器2は、横軸心の円筒形容器本体2aと、粉粒体の投入部2bと、粉粒体の排出部2cと、排気部2dとを有する。その容器2内で、その容器本体2aの軸と同心の横軸中心に回転可能に回転シャフト3が両端支持される。その回転シャフト3は第1原動機71により、図1において矢印100方向に回転駆動される。
【0010】
その回転シャフト3と矢印100方向に同行回転するように6つの攪拌部材4が設けられる。各攪拌部材4は、その回転シャフト3から突出するアーム5に取り付けられる。それら攪拌部材4は、回転シャフト3の軸方向において互いに離れた6位置において、回転方向において例えば60度毎に配置されている。なお、図では回転シャフト3の中央側の2つのみ表示し、回転シャフト3の両端側の4つの図示は省略している。
【0011】
図3〜図5に示すように、各攪拌部材4は、その回転方向においてアーム5の前方に位置する板状の前壁4aと、その回転シャフト3の軸方向においてアーム5の両側に位置する一対の板状の側壁4b、4cと、その回転シャフト3の径方向において側壁4b、4cの外方に位置する板状の底壁4dとを有する。その前壁4aの表面4a′は、回転シャフト3の外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置される。なお、その回転径方向とは回転シャフト3の径方向を意味する。その前壁4aの表面4a′と回転シャフト3の外周部との距離は、回転方向前方に向かうに従い大きくされている。一方の側壁4bの表面4b′は、回転シャフト3の外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置される。その側壁4bの表面4b′と回転シャフト3の外周部との距離は、回転方向前方に向かうに従い大きくされると共に回転シャフト3の一端に向かうに従い大きくされている。他方の側壁4cの表面4c′は、回転シャフト3の外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置される。その側壁4cの表面4c′と回転シャフト3の外周部との距離は、回転方向前方に向かうに従い大きくされると共に回転シャフト3の他端に向かうに従い大きくされている。回転シャフト3の軸方向と径方向における各側壁4b、4cの寸法は、回転方向後方に向かうに従い大きくされている。その前壁4aの表面4a′と各側壁4b、4cの表面4b′、4c′が、回転シャフト3の回転により粉粒体を回転シャフト3の外周部に向かって流動させる攪拌面を構成する。図2、図3に示すように、各側壁4b、4cの外端縁に、回転時の負荷軽減のために複数の爪4eが形成される。その底壁4dの表面4d′は、その容器本体2aの内周部2a′に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、その回転径方向の間隔が一定となるように、その容器本体2aの内周部2a′と底壁4dの表面4d′は、その回転シャフト3の軸心を中心とする回転体に沿う曲面とされている。
【0012】
その容器本体2aの内周部2a′に6つの粉砕部材6が設けられている。各粉砕部材6は、容器本体2aの回転径方向に沿う軸中心に回転可能な回転シャフト6aと、この回転シャフト6aから回転径方向外方に突出する複数の粉砕ブレード6bとを有し、第2原動機72により回転駆動される。図1における2点鎖線200は、その容器2内において流動する粉粒体の表面位置の一例を示す。その粉砕部材6は粉粒体の流動領域内で回転することで粉粒体を砕いたり微細化する。なお、ここでの回転径方向は、回転シャフト6aの径方向を意味する。図2に示すように、その粉砕部材6は、回転シャフト3の軸方向に離れた3位置において、2つずつ回転シャフト3の回転方向において離れて配置される。3つの粉砕部材6の配置高さは、容器本体2aの略1/2の高さとされ、残りの3つの粉砕部材6の配置高さは、容器本体2aの1/2の高さと底部との間とされている。なお、その粉砕部材6の数は特に限定されない。
【0013】
その回転シャフト3と同行回転するように6つの流動方向変更部材7が設けられる。本実施形態では、各流動方向変更部材7は、上記各攪拌部材4に一対一で対向する。すなわち、各流動方向変更部材7は、各攪拌部材4と回転シャフト3との間に配置され、上記アーム5に取り付けられる。なお、その流動方向変更部材7の数は特に限定されない。図3〜図4に示すように、各流動方向変更部材7は、その回転方向においてアーム5の前方側に位置する板状の前壁7aと、その回転シャフト3の軸方向においてアーム5の両側に位置する一対の板状の側壁7b、7cと、その回転シャフト3の回転径方向において両側壁7b、7cの外方に位置する板状の底壁7dとを有する。その前壁7aの表面7a′は、回転シャフト3の外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、その回転径方向の間隔は、回転方向前方に向かうに従い大きくされている。一方の側壁7bの表面7b′は、回転シャフト3の外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、その回転径方向の間隔は、回転方向前方に向かうに従い大きくされていると共に回転シャフト3の一端に向かうに従い大きくされている。他方の側壁7cの表面7c′は、回転シャフト3の外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、その回転径方向の間隔は、回転方向前方に向かうに従い大きくされていると共に回転シャフト3の他端に向かうに従い大きくされている。その前壁7aの表面7a′と各側壁7b、7cの表面7b′、7c′が、回転シャフト3の回転により粉粒体を回転シャフト3の外周部に向かって流動させる補助攪拌面を構成する。各側壁7b、7cの回転シャフト3の軸方向と径方向における寸法は、回転方向後方に向かうに従い大きくされた後に一定とされている。その底壁7dの表面は、上記攪拌面4a′、4b′、4c′と回転シャフト3の外周部との間において、容器本体2aの内周部2a′に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、且つ、その粉粒体の流動方向を回転シャフト3の外周部に向かう方向から容器本体2aの内周部2a′に向かう方向に変更させる変更面7d′を構成する。その容器本体2aの内周部2a′と変更面7d′との回転径方向の間隔が一定となるように、その容器本体2aの内周部2a′と変更面7d′は、その回転シャフト3の軸心を中心とする回転体に沿う曲面とされている。その回転体は、本実施形態では円柱とされるが、特に限定されない。
【0014】
その変更面7d′は、上記攪拌面4a′、4b′、4c′と回転径方向の間隔をおいて対向する部分を有する。本実施形態では、回転方向における変更面7d′の寸法は回転方向における攪拌部材4の寸法と略等しくされ、回転シャフト3の軸方向における変更面7d′の寸法は回転シャフト3の軸方向における攪拌部材4の寸法よりも大きくされることで、回転径方向において変更面7d′は攪拌面4a′、4b′、4c′の全体を覆う。その変更面7d′は、回転途中で上記粉砕部材6の全体と回転径方向において対向する部分を有する。すなわち、回転シャフト3の中央側の2つの流動方向変更部材7の変更面7d′は、回転シャフト3の中央側に配置された2つの粉砕部材6と回転途中で回転径方向において対向する。回転シャフト3の一端側の2つの流動方向変更部材7の変更面7d′は、回転シャフト3の一端側に配置された2つの粉砕部材6と回転途中で回転径方向において対向する。回転シャフト3の他端側の2つの流動方向変更部材7の変更面7d′は、回転シャフト3の他端側に配置された2つの粉砕部材6と回転途中で回転径方向において対向する。
【0015】
図2に示すように、その回転シャフト3と同行回転するように2つの補助攪拌部材10が、回転シャフト3の両端近傍の2位置に設けられている。
【0016】
その容器本体2aの内部に、粉末状の粉粒体を粒状にするための造粒液を供給するための3本のパイプ31が設けられている。
【0017】
図1に示すように、その粉粒体投入部2bの上部に計量器21が配置されている。その計量器21と投入部2bとの間は仕切り部材22により開閉可能とされ、その仕込み重量の測定後に仕切り部材22を変位させることで、その粉粒体が造粒機1に投入される。また、その計量器21は、その粉粒体の造粒機1への投入後に、計量器21に付着した粉粒体の重量を測定する。その計量器21は重量測定信号をコンピュータにより構成される信号処理装置28にA/D変換器26を介して出力する。その信号処理装置28は粉粒体の造粒機1への投入前の計量値から投入後の計量値を差し引くことで、その造粒機1への粉粒体の仕込み重量を求める。
【0018】
その信号処理装置28に、上記第2原動機72の一つの負荷に対応する消費電力を測定する電力測定器25がA/D変換器27を介して接続されている。また、その信号処理装置28に、各原動機71、72のドライバー29、30、キーボード等の入力装置31、外部記憶装置やプリンター等のデータ記録部32、CRTや液晶ディスプレイ等の表示部33が接続される。
【0019】
その信号処理装置28は、造粒機1への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機1内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径との関係を記憶する。その抵抗値として本実施形態では上記第2原動機72の消費電力値が用いられる。
【0020】
その信号処理装置28は、造粒機1に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行うに際し、その入力装置31から入力された目標粒径と、計量器21からの測定信号に基づき測定された粉粒体の仕込み重量と、予め求めて記憶した上記関係とから、上記第2原動機72の消費電力値を演算し、造粒中に電力測定器25により測定された第2原動機72の消費電力値が、その演算された消費電力値に達したか否かを判断し、その演算された消費電力値に達した時に各原動機71、72のドライバー29、30に駆動停止信号を出力して造粒を終了させる。
【0021】
図7、図8に示す第2実施形態の竪型造粒機101は、架台102により支持される容器103と、この容器103内で縦軸中心に第1原動機171により回転駆動される回転シャフト105とを備える。その容器103の内周部は、その回転シャフト105の軸心を中心とする回転体に沿う曲面とされている。その回転シャフト105から回転径方向外方に向かい突出する4本のアーム106が設けられ、各アーム106の先端に攪拌部材107が一体的に設けられている。各攪拌部材107が回転シャフト105と同行して図8において矢印100方向に回転することで、その容器103に仕込まれる粉粒体が攪拌されて流動する。また、その容器103内に粉末状原料を粒状にするための造粒液を供給するためのパイプ110が設けられている。図7における2点鎖線200は、その容器103内において流動する粉粒体の表面位置の一例を示す。その回転シャフト105の外周部に対向する容器103の内周部に、粉砕部材113が横軸中心に回転可能に設けられている。その粉砕部材113は、造粒機101内における粉粒体の流動領域内で回転するように攪拌部材107の上方に配置され、第2原動機172により回転駆動されることで粉粒体を砕いたり微細化する。
【0022】
その容器103の上部に計量器121が配置されている。その計量器121と容器103との間は仕切り部材122により開閉可能とされ、その仕込み重量の測定後に仕切り部材122を変位させることで、その粉粒体が造粒機101に投入される。また、その計量器121は、その粉粒体の造粒機101への投入後に、計量器121に付着した粉粒体の重量を測定する。その計量器121は重量測定信号をコンピュータにより構成される信号処理装置128にA/D変換器126を介して出力する。その信号処理装置128は粉粒体の造粒機101への投入前の計量値から投入後の計量値を差し引くことで、その造粒機101への粉粒体の仕込み重量を求める。
【0023】
その信号処理装置128に、上記第1原動機171の負荷に対応する消費電力を測定する電力測定器125がA/D変換器127を介して接続されている。また、その信号処理装置128に、各原動機171、172のドライバー129、130、キーボード等の入力装置131、外部記憶装置やプリンター等のデータ記録部132、CRTや液晶ディスプレイ等の表示部133が接続される。
【0024】
その信号処理装置128は、造粒機101への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機101内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径との関係を記憶する。その抵抗値として本実施形態では上記第1原動機171の消費電力値が用いられる。
【0025】
その信号処理装置128は、造粒機101に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行うに際し、その入力装置131から入力された目標粒径と、計量器121からの測定信号に基づき測定された粉粒体の仕込み重量と、予め求めて記憶した上記関係とから、上記第1原動機171の消費電力値を演算し、造粒中に電力測定器125により測定された第1原動機171の消費電力値が、その演算された消費電力値に達したか否かを判断し、その演算された消費電力値に達した時に各原動機171、172のドライバー129、130に駆動停止信号を出力して造粒を終了させる。
【0026】
上記各実施形態の構成によれば、造粒機1、101に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行う前に、その造粒機1、101への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機1、101内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径との関係が予め求められる。その粉粒体の目標粒径と、その造粒機1、101への粉粒体の仕込み重量の測定値と、その予め求めた関係とから求められる抵抗値は、その造粒機1、101への粉粒体の仕込み重量の変化に応じて変化する。よって、その求めた抵抗値に測定した抵抗値が達した時に造粒を終了することで、仕込み重量の変化の影響を受けることなく所望の粒径の粉粒体を造粒できる。その粉粒体の流動領域内で回転する第1実施形態における粉砕部材6を回転駆動する第2原動機72、および第2実施形態における攪拌部材107を回転駆動する第1原動機171の負荷は、その粉粒体の攪拌抵抗に対応し、その回転する粉砕部材6および攪拌部材107には粉粒体が付着し難いため、その抵抗値を正確に検知できる。
【0027】
上記第1実施形態の構成によれば、粉粒体は攪拌部材4の回転により攪拌され、また凝集した場合は粉砕部材6の回転により砕かれ、微細化される。その攪拌部材4の攪拌面4a′、4b′、4c′により、粉粒体は回転シャフト3の外周部に向かい流動させられる。その粉粒体の流動方向は、流動方向変更部材7の変更面7d′により、回転シャフト3の外周部に向かう方向から容器2の内周部に向かう方向に変更させられる。これにより、その粉粒体と粉砕部材6との接触機会を増大できるので、その粉砕部材6を回転駆動する第2原動機72の負荷に対応する値を抵抗値として測定することで、抵抗値の検知精度を向上できる。
【0028】
上記実施形態では、造粒機への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径との関係を予め求めて記憶したが、その造粒物の目標粒径に代えて目標嵩密度あるいは目標収率と、その仕込み重量と、その抵抗値との関係を予め求めて記憶するようにし、この関係と、目標嵩密度あるいは目標収率と、測定仕込み重量とから求めた抵抗値に、測定抵抗値が達した時に造粒を終了するようにしてもよい。なお、その収率は造粒された全粉粒体に対する一定目開きの篩を通過する粉粒体の重量割合により求められる。また、第1実施形態では抵抗値として第2原動機72の消費電力を測定したが、造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する値であればよく、例えば第2原動機72の電流値や、第1原動機71の消費電力や電流値を測定してもよい。また、第2実施形態では抵抗値として第1原動機171の消費電力を測定したが、造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する値であればよく、例えば第1原動機171の電流値や、第2原動機172の消費電力や電流値を測定してもよい。また、図7において2点鎖線で示すように、抵抗値を検出するための専用のブレード状部材180を、造粒機101内における粉粒体の流動領域に回転可能に設け、そのブレード状部材180を回転駆動する原動機181の消費電力や電流値を抵抗値としてもよい。あるいは、その粉粒体の流動領域に配置される部材の歪みの大きさや振動強度を抵抗値としてもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、造粒機への粉粒体の仕込み重量が変化した場合でも造粒終点を正確に判断して所望の造粒物を得ることができる造粒方法と、その造粒方法を実施できる造粒終点検出装置を提供できる。
【0030】
【実施例】
図9(1)は、上記第2実施形態の造粒機101に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行う前に、その造粒機101に500kgの粉粒体を仕込んで造粒を行った場合の、第1原動機171の消費電力と粉粒体の平均粒径の測定結果を示し、図9(2)は、その造粒機101に450kgの粉粒体を仕込んで造粒を行った場合の、第1原動機171の消費電力と粉粒体の平均粒径の測定結果を示す。すなわち図9の(1)、(2)は、その造粒機101への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機101内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値である第1原動機171の消費電力と、造粒物の目標粒径との予め求めた関係を示す。この関係は仕込み量を任意に変更して求めることができる。この関係は信号処理装置128により記憶される。造粒機101に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行うに際し、造粒機101への粉粒体の仕込み重量の測定値が500kgであって、目標粒径が500μmである場合、その図9の(1)に示される記憶された関係より、第1原動機171の消費電力の電力測定器125による測定値が23kWに達した時に造粒が終了されることで、その目標粒径の粉粒体が得られる。
【0031】
図10(1)は、上記第2実施形態の造粒機101に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行う前に、その造粒機101に粉粒体を仕込んで平均粒径500μmの粉粒体を得るまで造粒を行った場合の、その造粒機101への粉粒体の仕込み重量と第1原動機171の消費電力との測定結果を示す。すなわち図10(1)は、その造粒機1への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機1内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値である第1原動機171の消費電力と、造粒物の目標粒径との予め求めた関係を示す。この関係は図10(1)において実線Kで示す関数式として信号処理装置128により記憶される。その関数式は、例えばDp=αW+βP+γ(Dp:目標粒径、W:粉粒体の造粒機101への仕込み重量、P:第1原動機171の消費電力、α、β、γ:係数)の一次式で表される。造粒機101に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行うに際し、粉粒体の目標粒径が500μmである場合、その記憶した関数式から、造粒機101への粉粒体の仕込み重量の計量器121の出力に基づく測定値に対応する第1原動機171の消費電力を演算し、その演算結果に電力測定器125による測定値が達した時に造粒を終了した。図10(2)は、その粉粒体の仕込み重量の計量器121の出力に基づく測定値と、得られた粉粒体の平均粒径との関係を示し、仕込み重量が変化した場合でも目標粒径(500μm)の粉粒体を精度良く得られることを確認できる。
なお、その関数式をρを目標嵩密度として、ρ=αW+βP+γの一次式で表してもよいし、Yiを目標収率として、Yi=αW+βP+γの一次式で表してもよい。また、各関数式に粉粒体の水分量等を独立変数として含めてもよい。また、各関数式を2次以上の高次式で表してもよい。
また、図10(1)に示す仕込み量と消費電力の関係は、図9に示す各仕込み量毎の平均粒径を消費電力との関係に基づいて求めてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の横型混合装置の側断面図
【図2】本発明の第1実施形態の横型混合装置の部分破断正面図
【図3】本発明の第1実施形態の横型混合装置の部分斜視図
【図4】本発明の第1実施形態の横型混合装置の部分正面図
【図5】本発明の第1実施形態の横型混合装置の部分背面図
【図6】本発明の第1実施形態の横型混合装置の部分平面図
【図7】本発明の第2実施形態の竪型混合装置の構成説明用側面図
【図8】本発明の第2実施形態の竪型混合装置の構成説明用平面図
【図9】(1)は、造粒機への粉粒体仕込み重量が500kgの場合の抵抗値に対応する原動機消費電力と粉粒体の平均粒径との関係を示し、(2)は、造粒機への粉粒体仕込み重量が450kgの場合の抵抗値に対応する原動機消費電力と粉粒体の平均粒径との関係を示す図
【図10】(1)は、造粒により平均粒径が500μmの粉粒体を得た時の造粒機への粉粒体の仕込み重量と抵抗値に対応する原動機消費電力との関係を示し、(2)は、その関係式に従って造粒終点を判断した時の粉粒体の仕込み重量の測定値と得られた粉粒体の平均粒径との関係を示す図
【符号の説明】
1、101 造粒機
2 容器
3 回転シャフト
4 攪拌部材
4a′、4b′、4c′ 攪拌面
6 粉砕部材
7 流動方向変更部材
7d′ 変更面
14、114 第2原動機
21、121、 計量器
25、125 電力測定器
28、128 信号処理装置
Claims (4)
- 造粒機に仕込まれた粉粒体を攪拌して造粒を行うに際し、
その造粒機への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つとの関係を予め求め、
その造粒機への粉粒体の仕込み重量を測定し、
その目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つと、その測定した仕込み重量と、予め求めた上記関係とから抵抗値を求め、
その抵抗値を測定し、
その測定した抵抗値が上記求めた抵抗値に達した時に造粒を終了する造粒方法。 - 前記抵抗値として、前記造粒機内における粉粒体の流動領域内で回転する部材を回転駆動する原動機の負荷に対応する値を測定する請求項1に記載の造粒方法。
- 前記造粒機は、粉粒体を入れる容器と、その容器内に横軸中心に回転駆動可能に設けられる回転シャフトと、その回転シャフトと同行回転するように設けられる攪拌部材と、その回転シャフトの外周部に対向する容器の内周部に回転駆動可能に設けられる粉砕部材と、その回転シャフトと同行回転するように設けられる流動方向変更部材とを有し、
その攪拌部材は、その回転シャフトの外周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、且つ、粉粒体を回転シャフトの外周部に向かって流動させる攪拌面を有し、
その流動方向変更部材は、その容器の内周部に対して回転径方向の間隔をおいて配置され、且つ、その粉粒体の流動方向を回転シャフトの外周部に向かう方向から容器の内周部に向かう方向に変更させる変更面を有し、
前記抵抗値として、その粉砕部材を回転駆動する原動機の負荷に対応する値を測定する請求項2に記載の造粒方法。 - 造粒機への粉粒体の仕込み重量と、その造粒機内での粉粒体の攪拌抵抗に対応する抵抗値と、造粒物の目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つとの関係を記憶する手段と、
その造粒機への粉粒体の仕込み重量を測定する手段と、
その目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つを入力する手段と、
その入力された目標粒径と目標嵩密度と目標収率の中の何れか一つと、その測定した仕込み重量と、その記憶した関係とから抵抗値を演算する手段と、
その抵抗値を測定する手段と、
その測定抵抗値が求めた抵抗値に達したか否かを判断する手段とを備える造粒終点検出装置。
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JP20345299A JP4141594B2 (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | 造粒方法 |
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JP20345299A JP4141594B2 (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | 造粒方法 |
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