JP4141230B2 - 磁気ヘッド検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果型磁気ヘッド(MRヘッド)または巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッド(GMRヘッド)の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクの再生ヘッドとして用いられているMRヘッドやGMRヘッド(以下、磁気ヘッドと称す)を検査するための従来の装置として、磁界強度を正弦波状に変化させ、磁束を磁気ヘッドの空気ベアリング面に垂直に通過させて同磁気ヘッドの電磁変換特性を得、これから同磁気ヘッドの良否を判定する、つまり、外部磁界強度と磁気ヘッドからの出力値との関係を求めて同磁気ヘッドの良否を判定するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
以下、この従来の磁気ヘッド検査装置について、図面を参照しながら説明する。図7は、従来の磁気ヘッド検査装置の概念図である。図7において、1は検査対象である磁気ヘッド、2は磁気ヘッド1にバイアス電流を供給する定電流電源、3は定電流電源2が所定のバイアス電流を出力するよう定電流電源2を制御する定電流電源制御手段、4は磁気ヘッド1の空気ベアリング面に垂直に磁束を通過させるための外部磁界を発生させる磁界発生手段、5は磁界発生手段4に交流電流を供給する交流電源、6は交流電源4が所定の交流電流を出力するよう交流電源4を制御する交流電源制御手段である。このように磁界発生手段4に交流電流を供給することで磁気ヘッド1の空気ベアリング面に垂直に正弦波状に磁束量の変化する磁束を通過させる。なお、当該磁気ヘッド検査装置では、供給される電流値と発生する磁界の強度が線形の関係にあることから、磁界発生手段にコイルとコア(鉄心)を用いる。つまり、外部磁界強度をコイルに供給する電流値で制御する。
【0004】
7は磁気ヘッド1からの出力信号をアナログ/デジタル変換し、時系列データとして記憶する磁気ヘッド出力取得手段、11は交流電源制御手段6からの磁界発生手段4に供給する電流値データと磁気ヘッド出力取得手段7からの出力値データより磁気ヘッド1の電磁変換特性を示す出力特性曲線を演算する特性曲線演算手段、12はこの出力特性曲線を解析し、外部磁界強度の換算値と磁気ヘッドの出力値の関係が所望の関係となっているか否かで磁気ヘッド1の良否を判定する判定手段である。
【0005】
以上のように、当該磁気ヘッド検査装置では、磁界発生手段(コイル)に供給する電流値(外部磁界強度)と磁気ヘッドからの出力値との関係(電磁変換特性)を求めて磁気ヘッドの良否を判定している。
【0006】
続いて、図8に示すフローチャートを用い、当該磁気ヘッド検査装置における磁気ヘッドの検査方法について説明する。
ステップS11は、磁気ヘッド1にバイアス電流を印加する工程である。定電流電源制御手段3により制御された定電流電源2より、磁気ヘッド1に所定のバイアス電流を供給する。
【0007】
ステップS12は、磁界を発生させ磁気ヘッド1に磁束を通過させる工程である。外部磁界強度を周期的に変化させながら少なくとの1周期以上の磁束を通過させる。外部磁界強度の制御は、交流電源5の電流値の増減で行い、磁界発生手段4に対して、図9(a)に示す交流電流を、少なくとも1周期以上供給することで行う。また、図9(b)に示す三角波電流を用いても同様の効果が得られる。
【0008】
ステップS13は、磁気ヘッド1の出力値データ取り込みをする工程である。外部磁界強度に対する磁気ヘッド1の出力信号をアナログ/デジタル変換し、時系列データとして記憶する。図10に示す(V0、V1、V2、・・・・・、VN)が磁気ヘッド1の出力値データになる。
【0009】
ステップS14は、ステップS13で得られた出力値の時系列データと交流電源制御手段6から入力される交流電源5の電流値の時系列データとを用い、外部磁界強度と磁気ヘッド1の出力値の特性曲線(出力特性曲線)を演算する工程である。
【0010】
従来の方法では、事前に、交流電流値を外部磁界強度に変換するための補正係数を求める必要がある。この補正係数の計算方法の一例を説明する。正弦波状に電流値を変化させ、各電流値に対する実際の磁界強度を測定する処理を繰り返し、交流電流値に対する実際の磁界強度の分布を求める。最小2乗法等を用いてこの分布を直線近似し、直線の傾きhを補正係数とする。この補正係数hを用い、図10に示す電流値の時系列データ(I0、I1、I2、I3、・・・・・、IN)=(I0、I0+d、I0+2d、I0+3d、・・・・・、I0+Nd)を外部磁界強度の換算値(h*I0、h*I1、h*I2、h*I3、・・・・・、h*IN)=(h*I0、h*(I0+d)、h*(I0+2d)、h*(I0+3d)、・・・・・、h*(I0+Nd))に変換する。但し、dは電流値の増減の刻み幅である。
【0011】
このように求めた外部磁界強度の換算値データと磁気ヘッド1の出力値データとを用い、外部磁界強度と磁気ヘッドの出力値の特性曲線を得ることができる。この出力特性曲線を図11に示す。図11のグラフにおいて、横軸は外部磁界強度の換算値、縦軸は磁気ヘッドの出力値であり、外部磁界強度と磁気ヘッドの出力値の組(h*I0、V0)、(h*I1、V1)、(h*I2、V2)、(h*I3、V3)、・・・・・、(h*IN、VN)をプロットしたものである。
【0012】
ステップS15は、ステップS14で得られた特性曲線を解析し、磁気ヘッドの良否を判定する工程である。
しかしながら、磁界発生手段であるコイルやコアの個体差により、発生する磁界の強度に差があるので、従来の磁気ヘッド検査装置および磁気ヘッド検査方法では、高精度な検査のために磁界発生手段毎に交流電流値と磁界強度の関係、つまり補正係数を精密に求める必要があり、相当な手間がかかっていた。
【0013】
また、磁界発生手段の特性が経年的に変化すると、補正係数により求める磁界強度と実際に発生する磁界の強度との間にずれが生じ、検査精度が悪化するという問題があった。
【0014】
加えて、線材の劣化、断線等によるコイルのインピーダンスの変化等の要因で磁界発生に異常があった場合、すぐにその異常を検出することができず、誤検査をする可能性があった。
【0015】
【特許文献1】
特開平6−150264
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題点を解決するために、磁界発生手段が発生させる磁界内に設置する磁界測定手段により磁界強度を測定することにより、補正係数を求める必要をなくし、検査に係る手間を軽減することができ、かつ、検査信頼性の高い磁気ヘッド検査装置を提供することを目的とする。
【0017】
また、磁界測定手段の測定した磁界強度の時系列データを基に、磁界を監視し、異常を検出したときには検査者に教示することにより、線材の劣化、断線等によるコイルのインピーダンスの変化等の要因で磁界発生に異常があったときでもその異常を検査者に知らしめることができ、誤検査を未然に防ぐことが可能となる磁気ヘッド検査装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の磁気ヘッド検査装置は、交流電流に比例して変化する磁界を発生させる磁界発生手段と、前記磁界発生手段が発生させる磁界内に設置された磁気ヘッドと、前記磁界発生手段へ前記磁気ヘッドの特性を検査するための交流電流を供給する交流電源と、前記交流電源を制御する交流電源制御手段と、前記磁気ヘッドにバイアス電流を供給する定電流電源と、前記定電流電源を制御する定電流電源制御手段と、前記磁気ヘッドからの出力信号を時系列データとして記憶する磁気ヘッド出力取得手段と、前記磁界発生手段が発生させる磁界内で且つ前記磁気ヘッド付近に配置され、磁界強度を測定する磁界測定手段と、前記磁界測定手段からの、測定された磁界強度を示す出力信号を時系列データとして記憶する磁界強度データ取得手段と、前記磁界強度データ取得手段に記憶される磁界強度の時系列データを基に磁界の異常を検出する磁界異常検出手段と、前記磁界異常検出手段が磁界の異常を検出するとこの異常を検査者に教示する教示手段と、前記磁気ヘッド出力取得手段の記憶する時系列データと前記磁界強度データ取得手段の記憶する時系列データより前記磁気ヘッドの出力特性曲線を演算する特性曲線演算手段と、前記出力特性曲線を解析して前記磁気ヘッドの良否を判定する判定手段とを有し、前記磁界異常検出手段にて磁界の異常が検出された場合、前記教示手段がその異常を検査者に教示し、前記磁界異常検出手段にて磁界の異常が検出されない場合には、前記特性曲線演算手段が前記出力特性曲線を演算し、前記判定手段が前記出力特性曲線を解析して前記磁気ヘッドの良否を判定することを特徴とする。
【0022】
以上のように、本発明によれば、外部磁界強度を直接測定することにより、補正係数を求める必要がなくなり、検査に係る手間を軽減することができ、かつ、検査信頼性を高めることができる。
【0023】
また、磁界測定手段の測定した磁界強度の時系列データを基に、磁界を監視し、異常を検出したときには検査者に教示することにより、線材の劣化、断線等によるコイルのインピーダンスの変化等の要因で磁界発生に異常があったときでもその異常をすぐに検査者に知らしめ、これを除去することができ、誤検査を未然に防ぐことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態1による磁気ヘッド検査装置について説明する。なお、図7に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の番号を付記して説明を省略する。
【0025】
図1は、本実施の形態1による磁気ヘッド検査装置の概念図である。当該磁気ヘッド検査装置と従来の磁気ヘッド検査装置の違いは、磁界発生手段4が発生させる磁界内に配置され、かつ、検査対象である磁気ヘッド付近に配置された磁界測定手段8によって外部磁界強度を直接測定する点にある。また、図1において、9は磁界測定手段8からの出力信号をアナログ/デジタル変換し、時系列データとして記憶する磁界強度データ取得手段であり、特性曲線演算手段11は磁界強度データ取得手段9からの磁界強度データと磁気ヘッド出力取得手段7からの出力値データより磁気ヘッド1の電磁変換特性を示す出力特性曲線を演算する。なお、従来の装置と同様に、磁界発生手段としてコイルとコアを用いる。また、磁界測定手段としてホール素子などの磁気センサーを用いる。また、磁界測定手段の配置は磁気ヘッド付近であればよく、磁界測定手段と磁気ヘッドの位置関係は、図1に示す位置関係に限るものではない。
【0026】
以上のように、当該磁気ヘッド検査装置では、磁界測定手段で測定した外部磁界強度と磁気ヘッドからの出力値との関係(電磁変換特性)を求めて磁気ヘッドの良否を判定している。
【0027】
続いて、図2に示すフローチャートを用い、当該磁気ヘッド検査装置における磁気ヘッドの検査方法について説明する。
ステップS1は、図8に示す従来の方法(ステップS11)と同様に、磁気ヘッド1にバイアス電流を印加する工程である。定電流電源制御手段3により制御された定電流電源2より、磁気ヘッド1に所定のバイアス電流を供給する。
【0028】
ステップS2は、磁界を発生させ磁気ヘッド1に磁束を通過させる工程である。外部磁界強度を周期的に変化させながら少なくとも1周期以上の磁束を通過させる。図8に示す従来の方法(ステップS12)と同様、外部磁界強度の制御は交流電源5の電流値の増減で行い、コイル4に対して、図9(a)に示す交流電流を少なくとも1周期以上供給することで行う。また、図9(b)に示す三角波電流を用いても同様の効果が得られる。
【0029】
ステップS3aは、図8に示す従来の方法(ステップS13)と同様に、磁気ヘッド1の出力値データ取り込みをする工程である。外部磁界強度に対する磁気ヘッド1の出力信号をアナログ/デジタル変換し、時系列データとして記憶する。図3に示す(V0、V1、V2、・・・・・、VN)が磁気ヘッド1の出力値データになる。
【0030】
ステップS3bは、外部磁界強度データを取り込む工程である。磁界強度データ取得手段9が磁界測定手段8からの出力信号をアナログ/デジタル変換し、時系列データとして記憶する。図3に示す(H0、H1、H2、・・・・・、HN)が外部磁界強度のデータとなる。
【0031】
S4は、ステップS3aとステップS3bで得られた時系列データより、外部磁界強度と磁気ヘッドの出力値の特性曲線(出力特性曲線)を演算する工程である。この出力特性曲線を図4に示す。図4のグラフにおいて、横軸は外部磁界強度の実測値、縦軸は磁気ヘッドの出力値であり、外部磁界強度と磁気ヘッドの出力値の組(H0、V0)、(H1、V1)、(H2、V2)、(H3、V3)、・・・・・、(HN、VN)をプロットしたものである。図4に点線と実線で示すように、例えば磁界発生手段が経年的に変化し発生する磁界の強度が初期段階とずれても、磁界強度は実測データを基にしているため、精度の良い特性曲線を得ることができる。
【0032】
ステップS5は、図8に示す従来の方法(ステップS15)と同様に、ステップS4で得られた特性曲線を解析し、外部磁界強度の実測値と磁気ヘッドの出力値の関係が所望の関係となっているか否かで磁気ヘッドの良否を判定する工程である。
【0033】
本実施の形態1によれば、従来のように、磁界発生手段毎に交流電流値と磁界強度の関係、つまり補正係数を綿密に求める必要が無く、検査に係る手間を軽減することができ、ひいては磁気ヘッドの検査にかかる工数、ハードディスクドライブの製造工数を減らすことになる。また、磁界発生手段の特性が経年的に変化しても、その変化に追従した出力特性曲線を演算できるので、信頼性の高い計測結果が得られる。
【0034】
(実施の形態2)
以下、本実施の形態2による磁気ヘッド検査装置について説明する。なお、前述した実施の形態1と同じ構成を有する部材には同一の番号を付記して説明を省略する。
【0035】
図5は、本実施の形態2による磁気ヘッド検査装置の概念図である。当該磁気ヘッド検査装置と本実施の形態1による磁気ヘッド検査装置の違いは、磁界強度データ取得手段9により得られた磁界強度の時系列データを基に磁界の異常を検出する磁界異常検出手段10が設けられている点にある。磁界異常検出手段10は、図3に示す磁界の時系列データ(H0、H1、H2、H3、・・・・・、HN)より、磁界発生のひずみ、ずれ等を検出する。また、磁界異常検出手段10にて磁界の異常が検出されると、当該磁気ヘッド検査装置は教示手段(図示せず)にて検査者に磁界の異常を教示する。なお、教示手段としては、例えば表示手段などを用いる。
【0036】
続いて、図6に示すフローチャートを用い、当該磁気ヘッド検査装置における磁気ヘッドの検査方法について説明する。なお、図2に基づいて説明した工程に対応する工程には同一の番号を付記して説明を省略する。
【0037】
ステップS3cは、磁界の時系列データ(H0、H1、H2、H3、・・・・・、HN)を基に磁界の異常を検出する工程である。例えば、微分処理した磁界強度の時系列データと、微分処理した交流電流値の時系列データを比較するなどして磁界の異常を検出する。このステップで異常が検出された場合、ステップS3aで取得した磁気ヘッドの出力値データおよびステップS3bで取得した磁界強度データを破棄してステップS3dにて検査者に異常の教示を行う。このとき、自動的に検査処理を中止してもよいし、教示のみ行い、検査者に検査処理を中止させてもよい。教示後、例えばコアを代えるなど検査者により異常の原因が除去されと、再度、検査処理を実行する。なお、このステップで異常が検出されないときにはステップS4へ移行する。
【0038】
本実施の形態2によれば、例えば線材の劣化、断線等によるコイルのインピーダンスの変化等の要因で磁界に異常があるときでも、すぐにその異常を検出でき、誤検査を未然に防ぐことが可能である。
【0039】
また、線材の劣化や断裂など、部材の交換や修理を必要とする磁界の異常以外にも、外乱などによる磁界の乱れや遅れ、また磁界発生時のノイズなどによる磁界の異常であることもある。このような場合には、異常を教示し、検査処理を中止して部材の交換を行う必要はない。そこで、その他の実施の形態として、磁界異常検出手段が磁界の異常を検出すると、この異常検出時のデータを自動的に破棄し、磁界を発生させる処理(ステップS2)へ戻るようにしてもよい。
【0040】
なお、磁気ヘッドの検査は、磁気ヘッド単体で行ってもよいし、複数の磁気ヘッドからなるHSA(Head Stack Assembly)の状態や、HSAを磁気ディスクと組み合わせたHDA(Head Disk Assembly)の状態でおこなってもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、外部磁界強度を直接測定することにより、補正係数を求める必要がなくなり、検査に係る手間を軽減することができ、かつ、検査信頼性を高めることができる。
【0042】
また、磁界測定手段の測定した磁界強度の時系列データを基に、磁界を監視し、異常を検出したときには検査者に教示することにより、線材の劣化、断線等によるコイルのインピーダンスの変化等の要因で磁界発生に異常があったときでもその異常をすぐに検査者に知らしめ、これを除去することができ、誤検査を未然に防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による磁気ヘッド検査装置の概念図
【図2】本発明の実施の形態1による検査方法を示すフローチャート図
【図3】本発明の実施の形態1による磁気ヘッド検査装置により得られる時系列データを示す図
【図4】磁界強度(実測値)−磁気ヘッド出力特性曲線図
【図5】本発明の実施の形態2による磁気ヘッド検査装置の概念図
【図6】本発明の実施の形態2による検査方法を示すフローチャート図
【図7】従来の磁気ヘッド検査装置の概念図
【図8】従来の検査方法を示すフローチャート図
【図9】磁界発生手段に供給する電流の波形図
【図10】従来の磁気ヘッド検査装置により得られる時系列データを示す図
【図11】磁界強度(換算値)−磁気ヘッド出力特性曲線図
【符号の説明】
1 磁気ヘッド
2 定電流電源
3 定電流電源制御手段
4 磁界発生手段
5 交流電源
6 交流電源制御手段
7 磁気ヘッド出力取得手段
8 磁界測定手段
9 磁界強度データ取得手段
10 磁界異常検出手段
11 特性曲線演算手段
12 判定手段
Claims (1)
- 交流電流に比例して変化する磁界を発生させる磁界発生手段と、
前記磁界発生手段が発生させる磁界内に設置された磁気ヘッドと、
前記磁界発生手段へ前記磁気ヘッドの特性を検査するための交流電流を供給する交流電源と、
前記交流電源を制御する交流電源制御手段と、
前記磁気ヘッドにバイアス電流を供給する定電流電源と、
前記定電流電源を制御する定電流電源制御手段と、
前記磁気ヘッドからの出力信号を時系列データとして記憶する磁気ヘッド出力取得手段と、
前記磁界発生手段が発生させる磁界内で且つ前記磁気ヘッド付近に配置され、磁界強度を測定する磁界測定手段と、
前記磁界測定手段からの、測定された磁界強度を示す出力信号を時系列データとして記憶する磁界強度データ取得手段と、
前記磁界強度データ取得手段に記憶される磁界強度の時系列データを基に磁界の異常を検出する磁界異常検出手段と、
前記磁界異常検出手段が磁界の異常を検出するとこの異常を検査者に教示する教示手段と、
前記磁気ヘッド出力取得手段の記憶する時系列データと前記磁界強度データ取得手段の記憶する時系列データより前記磁気ヘッドの出力特性曲線を演算する特性曲線演算手段と、
前記出力特性曲線を解析して前記磁気ヘッドの良否を判定する判定手段と
を有し、前記磁界異常検出手段にて磁界の異常が検出された場合、前記教示手段がその異常を検査者に教示し、前記磁界異常検出手段にて磁界の異常が検出されない場合には、前記特性曲線演算手段が前記出力特性曲線を演算し、前記判定手段が前記出力特性曲線を解析して前記磁気ヘッドの良否を判定することを特徴とする磁気ヘッド検査装置。
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