JP4140413B2 - バッテリ冷却システムの異常検知装置および異常検知方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池に関し、特に、車両に搭載される二次電池の冷却に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機により車両の駆動力を得る、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車は、二次電池を搭載している。電気自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動する。ハイブリッド自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、電動機によりエンジンをアシストして車両を駆動したりする。燃料電池車は、燃料電池による電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、この燃料電池による電力に加えて二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したりする。
【0003】
これらの二次電池は、高電圧高出力を必要とするため、たとえば、1.2V程度のニッケル水素電池のバッテリセルを6個程度直列に接続したバッテリモジュールを、30個程度直列に接続してバッテリパックを形成している。内燃機関のみを車両の駆動源としていた従来の車両には搭載されていなかったこのような二次電池を、電気自動車やハイブリッド自動車などは搭載しなければならない。また、従来の車両に搭載されていた補機類(ライト、オーディオ等)用の鉛蓄電池に対しては冷却を考慮する必要は少なかったが、このような二次電池においては、冷却を十分に考慮する必要がある。
【0004】
特開2001−313092公報(特許文献1)は、二次電池の冷却装置の異常を検出するとともに、二次電池を適正な温度範囲にする冷却装置を開示する。この冷却装置は、二次電池の充放電電流と冷却性能とから計算される推定温度Teと実際の電池温度Tbとの偏差ΔTがしきい値Trより大きいときには、冷却用のファンをHiモードで駆動して、二次電池の温度の異常な上昇を抑制する回路と、冷却用のファンをHiモードで駆動した状態で所定時間経過しても偏差ΔTがしきい値Trより大きいときには、装置の冷却機能に対する何らかの異常が発生した判断して異常を出力する回路とを含む。
【0005】
この冷却装置によると、二次電池の異常な温度上昇を抑制することができるとともに装置の冷却機能に対する何らかの異常をより適切に検出することができる。
【0006】
特開平10−284137号公報(特許文献2)は、常に活性化された状態で電池を使用し続けることができかつガス発生のおそれが小さな電池温度調整装置を開示する。この電池温度調整装置は、いずれも電池にエアを供給可能な複数のエア供給元それぞれにおけるエアの温度ならびに電池の温度を検出または推定する温度情報入力部と、電池の温度およびその時間変化傾向に基づいて、複数のエア供給元のなかからいずれかを自動選択するエア吸入元選択決定部と、選択されたエア供給元から電池へと、その冷却または暖機のためのエアを導入する選択的エア導入部とを含む。
【0007】
この電池温度調整装置によると、車室内のエア及び車外のエアを選択的に導入可能な装置に適用できる。電池の温度が比較的高いときや、現在は比較的低温だが比較的急速に高まりつつあるときに、車室内のエアおよび車外のエアのうちより低温のエアを供給可能な方が選択され、選択されたエア供給元からのエアが電池側へ導入される。車室内が冷房されている季節でも、比較的高温のエアを車外から導入することにより、電池が活性化された状態になるよう電池の温度を比較的高めに調整することができる。また、過充電および過放電等に伴う電池からのガス放出が比較的生じやすいと見られる温度上昇時に、冷房されている車室内からエアを導入して電池の温度を下げることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−313092公報
【0009】
【特許文献2】
特開平10−284137号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された冷却装置では、冷却装置の異常を検知するために、Hi、Me、Loの3段階毎に冷却ファンの性能を予め把握する必要がある。また、冷却ファンのこれらのモード毎にしか(すなわち、段階毎にしか)、冷却装置の異常を検知できない。冷却ファンの動作状態が段階的ではなく、連続的に(たとえば、動作電圧を連続的に)変化させる場合には、その異常判断が複雑になる。特に、推定温度の計算には係数を予め設定する必要があり、これらの係数は車両や電池毎に異なるので、係数の設定が困難である。
【0011】
また、特許文献2に開示された電池温度調整装置では、車室内のエアや車室外のエアを適宜切換えて、電池を冷却したり暖気したりできるが、電池の冷却系統に発生した異常を検知することができない。すなわち、特許文献2においては、冷却/暖気システムの異常、たとえば、断線などの原因によりファンが作動不能になったり、ファンの制御系の異常などの原因によりファンが制御不能になったりしても検知できない。また、ファン自体には、機械的な異常や電気的な異常は存在しないが、エアの通風路にゴミが詰まってエアの流通を妨げて発生する冷却/暖気システムの異常も検知できない。
【0012】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡単な装置構成で、冷却ファンの動作モードによらず、的確に冷却システムの異常を検知することができる、バッテリ冷却システムの異常検知装置および異常検知方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る異常検知装置は、車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する。この異常検知装置は、車室内の温度を検知するための第1の温度検知手段と、バッテリを冷却する空気の温度を検知するための第2の温度検知手段と、車室内の温度と、バッテリを冷却する空気の温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知するための異常検知手段とを含む。
【0014】
第1の発明によると、たとえば、十分にエアコンディショナが作動している場合において、第1の温度検知手段により検知される車室内の温度が、第2の温度検知手段により検知されるバッテリを冷却する空気の温度と大きく乖離する場合、バッテリを冷却するファンが正常に動作していない等の冷却システムが異常であることを検知できる。冷却ファンが段階的(Hi、Me、Lo等)で作動していても、連続的に作動状態が変更(ファンの作動電圧がリニアに変更)されていても、冷却システムの異常を検知できる。その結果、簡単な装置構成で、冷却ファンの動作モードによらず、的確に冷却システムの異常を検知することができる、バッテリ冷却システムの異常検知装置を提供することができる。
【0015】
第2の発明に係る異常検知装置は、車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する。この異常検知装置は、車室内の温度を検知するための第1の温度検知手段と、バッテリの温度を検知するための第2の温度検知手段と、車室内の温度と、バッテリの温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知するための異常検知手段とを含む。
【0016】
第2の発明によると、たとえば、十分にエアコンディショナが作動している場合において、第1の温度検知手段により検知される車室内の温度が、第2の温度検知手段により検知されるバッテリの温度と大きく乖離する場合、バッテリを冷却するファンが正常に動作していない等の冷却システムが異常であることを検知できる。冷却ファンが段階的(Hi、Me、Lo等)で作動していても、連続的に作動状態が変更(ファンの作動電圧がリニアに変更)されていても、冷却システムの異常を検知できる。その結果、簡単な装置構成で、冷却ファンの動作モードによらず、的確に冷却システムの異常を検知することができる、バッテリ冷却システムの異常検知装置を提供することができる。
【0017】
第3の発明に係る異常検知装置は、車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する。この異常検知装置は、車室内の温度を検知するための第1の温度検知手段と、バッテリを冷却する空気の温度を検知するための第2の温度検知手段と、バッテリの温度を検知するための第3の温度検知手段と、バッテリの温度が予め定められた温度よりも高いときに、車室内の温度と、バッテリを冷却する空気の温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知するための異常検知手段とを含む。
【0018】
第3の発明によると、たとえば、十分にエアコンディショナが作動している場合において、第3の温度検知手段により検知されるバッテリの温度が予め定められた温度よりも高い場合には、そのまま放置すると、バッテリの性能を著しく損ねる可能性もある。そのような場合に、第1の温度検知手段により検知される車室内の温度が、第2の温度検知手段により検知されるバッテリを冷却する空気の温度と大きく乖離する場合、バッテリを冷却するファンが正常に動作していない等の冷却システムが異常であることを検知できる。
【0019】
第4の発明に係る異常検知装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、第1の温度検知手段は、エアコンディショナが作動しているときに、車室内の温度を検知するための手段を含む。
【0020】
第4の発明によると、夏の季節等においてエアコンディショナで冷却された車室内の空気を用いてバッテリを冷却する冷却システムの異常を容易に検知することができる。
【0021】
第5の発明に係る異常検知装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、第1の温度検知手段は、エアコンディショナが予め定められた時間を継続して作動しているときに、車室内の温度を検知するための手段を含む。
【0022】
第5の発明によると、夏の季節等においてエアコンディショナが継続して作動して、車室内の空気が十分に冷却されて、その空気を用いてバッテリを冷却する冷却システムの異常を容易に検知することができる。
【0023】
第6の発明に係る異常検知装置は、第4または5の発明の構成に加えて、異常検知手段による異常を検知する前に、エアコンディショナを作動させるための指示手段をさらに含む。
【0024】
第6の発明によると、エアコンディショナを強制的に作動させて、車室内の温度と、バッテリを冷却する空気の温度またはバッテリの温度と大きく乖離することに基づいて、冷却システムの異常を検知することができる。
【0025】
第7の発明に係る異常検知方法は、車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する。この異常検知方法は、車室内の温度を検知する第1の温度検知ステップと、バッテリを冷却する空気の温度を検知する第2の温度検知ステップと、車室内の温度と、バッテリを冷却する空気の温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知する異常検知ステップとを含む。
【0026】
第7の発明によると、たとえば、十分にエアコンディショナが作動している場合において、第1の温度検知ステップにて検知される車室内の温度が、第2の温度検知ステップにて検知されるバッテリを冷却する空気の温度と大きく乖離する場合、バッテリを冷却するファンが正常に動作していない等の冷却システムが異常であることを検知できる。冷却ファンが段階的(Hi、Me、Lo等)で作動していても、連続的に作動状態が変更(ファンの作動電圧がリニアに変更)されていても、冷却システムの異常を検知できる。その結果、簡単な装置構成で、冷却ファンの動作モードによらず、的確に冷却システムの異常を検知することができる、バッテリ冷却システムの異常検知方法を提供することができる。
【0027】
第8の発明に係る異常検知方法は、車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する。この異常検知方法は、車室内の温度を検知する第1の温度検知ステップと、バッテリの温度を検知する第2の温度検知ステップと、車室内の温度と、バッテリの温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知する異常検知ステップとを含む。
【0028】
第8の発明によると、たとえば、十分にエアコンディショナが作動している場合において、第1の温度検知ステップにて検知される車室内の温度が、第2の温度検知ステップにて検知されるバッテリの温度と大きく乖離する場合、バッテリを冷却するファンが正常に動作していない等の冷却システムが異常であることを検知できる。冷却ファンが段階的(Hi、Me、Lo等)で作動していても、連続的に作動状態が変更(ファンの作動電圧がリニアに変更)されていても、冷却システムの異常を検知できる。その結果、簡単な装置構成で、冷却ファンの動作モードによらず、的確に冷却システムの異常を検知することができる、バッテリ冷却システムの異常検知方法を提供することができる。
【0029】
第9の発明に係る異常検知方法は、車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する。この異常検知方法は、車室内の温度を検知する第1の温度検知ステップと、バッテリを冷却する空気の温度を検知する第2の温度検知ステップと、バッテリの温度を検知する第3の温度検知ステップと、バッテリの温度が予め定められた温度よりも高いときに、車室内の温度と、バッテリを冷却する空気の温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知する異常検知ステップとを含む。
【0030】
第9の発明によると、たとえば、十分にエアコンディショナが作動している場合において、第3の温度検知ステップにて検知されるバッテリの温度が予め定められた温度よりも高い場合には、そのまま放置すると、バッテリの性能を著しく損ねる可能性もある。そのような場合に、第1の温度検知ステップにて検知される車室内の温度が、第2の温度検知ステップにて検知されるバッテリを冷却する空気の温度と大きく乖離する場合、バッテリを冷却するファンが正常に動作していない等の冷却システムが異常であることを検知できる。
【0031】
第10の発明に係る異常検知方法においては、第7〜9のいずれかの発明の構成に加えて、第1の温度検知ステップは、エアコンディショナが作動しているときに、車室内の温度を検知するステップを含む。
【0032】
第10の発明によると、夏の季節等においてエアコンディショナで冷却された車室内の空気を用いてバッテリを冷却する冷却システムの異常を容易に検知することができる。
【0033】
第11の発明に係る異常検知方法においては、第7〜9のいずれかの発明の構成に加えて、第1の温度検知ステップは、エアコンディショナが予め定められた時間を継続して作動しているときに、車室内の温度を検知するステップを含む。
【0034】
第11の発明によると、夏の季節等においてエアコンディショナが継続して作動して、車室内の空気が十分に冷却されて、その空気を用いてバッテリを冷却する冷却システムの異常を容易に検知することができる。
【0035】
第12の発明に係る異常検知方法は、第10または11の発明の構成に加えて、異常検知ステップによる異常を検知する前に、エアコンディショナを作動させる指示ステップをさらに含む。
【0036】
第12の発明によると、エアコンディショナを強制的に作動させて、車室内の温度と、バッテリを冷却する空気の温度またはバッテリの温度と大きく乖離することに基づいて、冷却システムの異常を検知することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0038】
図1に、本発明の実施の形態に係るバッテリ冷却システムのブロック図を示す。図1に示すように、この冷却システムは、バッテリECU(Electronic Control Unit)100と、バッテリ200と、エアコンディショナ(以下、エアコンと略す)300とを含む。
【0039】
バッテリECU100は、後述するプログラムなどを実行するCPU(Central Processing Unit)102と、CPU102で実行されるプログラムやプログラムで使用される各種のしきい値を記憶するメモリ104と、プログラムにおいてエアコン300の駆動状態をカウントしたり、バッテリ100の冷却状態をカウントしたりするカウンタ106と、温度センサや冷却ファンやエアコン300との間における信号の送受信のためのインターフェイス110と、CPU102、メモリ104、カウンタ106およびインターフェイス110を接続する内部バス108とを含む。
【0040】
なお、図1に示したバッテリECU100は一例であって、この構成に限定されるものではない。たとえば、カウンタ106はCPU102の内部にあってもよいし、バッテリECU100の中が内部バス108で接続されていなくてもよい。
【0041】
バッテリ200は、1.2V程度のニッケル水素電池セルを直列に6個程度接続したバッテリモジュールを30個程度直列に積層した構造を有する。ただし、本発明において、バッテリの種類は、このニッケル水素電池に限定されるものではない。
【0042】
バッテリ200には、車室内の空気を吸込んでバッテリ200を冷却する冷却ファン230と、バッテリ200の温度を検知するバッテリ温度センサ210と、バッテリ200を冷却する空気の温度を検知するバッテリ冷却風温度センサ220とを含む。これらのバッテリ温度センサ210は、たとえば、バッテリ100の中で最も温度が高くなる位置に設置される。
【0043】
エアコン300は、車室内の空気を冷却/暖気する空調装置である。エアコン300で温度調整された車室内の空気は、冷却ファン230により、バッテリ100に供給される。このエアコン300により調整される車室内の温度が、車室内温度センサ310により検知される。
【0044】
これらの、バッテリ温度センサ210、バッテリ冷却風温度センサ220および車室内温度センサ310は、たとえば、測温素子(サーミスタ)により構成される。
【0045】
図2を参照して、図1のバッテリECU100のCPU102で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0046】
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、バッテリECU100のCPU102は、エアコン300のブロアが駆動しているか否かを判断する。この判断は、エアコン300からインターフェイス110を介して入力されるエアコン300の動作信号に基づいて行なわれる。エアコン300のブロアが駆動していると(S100にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS120へ移される。
【0047】
S110にて、CPU102は、エアコン300のブロアカウンタC(AC)に1を加算する。このとき、C(AC)=C(AC)+1となる。S120にて、CPU102は、エアコン300のブロアカウンタをクリアして、C(AC)=0とする。
【0048】
S130にて、CPU102は、バッテリ200の温度TBを検知する。このとき、バッテリ100のバッテリ温度センサ210からインターフェイス110を介して入力される温度信号に基づいて、バッテリ200の温度TBが検知される。
【0049】
S140にて、CPU102は、検知したバッテリ200の温度TBが、ファン駆動時の正常な状態に基づいて予め定められたしきい値TB(FA)よりも高いか否かを判断する。エアコン300の温度TBが、しきい値TB(FA)よりも高いと(S140にてYES)、処理はS150に移される。もしそうでないと(S140にてNO)、処理はS240へ移される。
【0050】
S150にて、CPU102は、バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)に1を加算する。このとき、C(BATT)=C(BATT)+1となる。S160にて、CPU102は、バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)が、予め定められたバッテリ冷却カウンタしきい値C(X)よりも大きいか否かを判断する。バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)が、予め定められたバッテリ冷却カウンタしきい値C(X)よりも大きいと(S160にてYES)、処理はS170に移される。もしそうでないと(S160にてNO)、この処理は終了する。
【0051】
S170にて、バッテリECU100のCPU102は、エアコン300のブロアが駆動しているか否かを再び判断する。エアコン300のブロアが駆動していると(S170にてYES)、処理はS180に移される。もしそうでないと(S170にてNO)、処理はS190へ移される。
【0052】
S180にて、CPU102は、エアコン300のブロアカウンタC(AC)が、予め定められたエアコン300のブロアカウンタしきい値C(Y)よりも大きいか否かを判断する。エアコン300のブロアカウンタC(AC)が、予め定められたエアコン300のブロアカウンタしきい値C(Y)よりも大きいと(S180にてYES)、処理はS200に移される。もしそうでないと(S180にてNO)、この処理は終了する。
【0053】
S190にて、CPU102は、エアコン300にエアコンブロア駆動指令信号を送信する。
【0054】
S200にて、CPU102は、バッテリ200の冷却風温度T(COOL)を検知する。このとき、バッテリ100のバッテリ冷却風温度センサ220からインターフェイス110を介して入力される温度信号に基づいて、バッテリ200を冷却する空気の温度T(COOL)が検知される。
【0055】
S210にて、CPU102は、エアコン300により冷却された車室内の温度T(AC)を検知する。このとき、エアコン300の車室内温度センサ310からインターフェイス110を介して入力される温度信号に基づいて、エアコン300により冷却される車室内の空気の温度T(AC)が検知される。
【0056】
S220にて、CPU102は、S200にて検知したバッテリ200の冷却風温度T(COOL)から、S210にて検知したエアコン300により冷却された車室内の温度T(AC)を減算した温度が、予め定められた温度しきい値T(TH)よりも高いか否かを判断する。{T(COOL)−T(AC)}が温度しきい値T(TH)よりも高いと(S220にてYES)、処理はS230に移される。もしそうでないと(S220にてNO)、この処理は終了する。
【0057】
S230にて、CPU102は、冷却システムが異常であると確定させる。このとき、CPU102は、車室内のインジケータなどにバッテリ冷却システムの異常を表わす警告を表示する。
【0058】
S240にて、CPU102は、バッテリ300の冷却カウンタをクリアして、C(BATT)=0とする。
【0059】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るバッテリ冷却システムの動作について説明する。
【0060】
バッテリ冷却システムを搭載したハイブリッド車両などが走行中には、バッテリ200が放電して駆動用電気モータへ電力が供給されたり、回生制動されて駆動用電気モータが発電機として機能して、発電された電力によりバッテリ200が充電されたりする。
【0061】
このような状態で、図2に示したフローチャートにより表わされるプログラムがCPU102により所定のサンプリングタイム間隔で実行される。そのサンプリングタイム毎に、エアコン300が継続して作動していると(S100にてYES)、エアコン300のブロアカウンタC(AC)が加算され続ける(S110)。バッテリ200の温度TBが検知され(S130)、その温度TBが、通常の状態でバッテリ冷却システムが作動(たとえば、冷却ファン230が正常に作動)している場合のバッテリ300のTB(FA)よりも高いか否かが判断される(S140)。
【0062】
バッテリ200の温度TBがTB(FA)よりも高いと(S140にてYES)、バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)に1が加算される(S150)。バッテリ冷却システムに異常が発生していると、エアコン300が継続して作動していても(すなわち、エアコン300のブロアカウンタC(AC)が加算され続けていても)、このような状態が続くので、バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)に1が加算され続ける(S150)。
【0063】
やがて、バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)が、予め定められたバッテリ冷却カウンタしきい値C(X)よりも大きくなり(S160にてYES)、エアコン300が駆動していても(S170にてYES)、バッテリ冷却システムに異常が発生している場合には、エアコン300のブロアカウンタC(AC)が、予め定められたエアコン300のブロアカウンタしきい値C(Y)よりも大きくなり(S180にてYES)、{T(COOL)−T(AC)}が温度しきい値T(TH)よりも高くなる(S220にてYES)。このような場合には、バッテリ300の冷却システムに異常が発生していることが確定される。
【0064】
一方、バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)が、予め定められたバッテリ冷却カウンタしきい値C(X)よりも大きくなったときに(S160にてYES)、エアコン300が駆動していないと、(S170にてNO)、エアコン300を作動させるように指示されて(S190)、その作動状態が予め定められた時間継続した後(C(AC)がC(Y)よりも大きくなったとき)、バッテリ冷却システムに異常が発生しているか否かが判断される。エアコン300を予め定められた時間継続して作動させても、先ほどと同じようにバッテリ冷却システムに異常が発生している場合には、エアコン300のブロアカウンタC(AC)が、予め定められたエアコン300のブロアカウンタしきい値C(Y)よりも大きくなり(S180にてYES)、{T(COOL)−T(AC)}が温度しきい値T(TH)よりも高くなる(S220にてYES)。このような場合にも、バッテリ300の冷却システムに異常が発生していることが確定される。
【0065】
バッテリ冷却システムに異常が発生していない場合には、バッテリ200の温度TBが検知され(S130)、その温度TBが、通常の状態でバッテリ冷却システムが作動(たとえば、冷却ファン230が正常に作動)している場合のバッテリ300のTB(FA)よりも低い(S140にてNO)。
【0066】
あるいは、バッテリ200の冷却カウンタC(BATT)が、予め定められたバッテリ冷却カウンタしきい値C(X)よりも大きくならない(S160にてNO)。
【0067】
あるいは、エアコン300のブロアカウンタC(AC)が、予め定められたエアコン300のブロアカウンタしきい値C(Y)よりも大きくなったときに(S180にてYES)、{T(COOL)−T(AC)}が温度しきい値T(TH)よりも高くならない(S220にてNO)。
【0068】
このような場合には、バッテリ300の冷却システムに異常が発生していないことが確定される。
【0069】
以上のようにして、本実施の形態に係るバッテリ冷却システムによると、バッテリの温度、バッテリを冷却する冷却風の温度および車室内の温度を用いて、バッテリ冷却システムに発生した異常を検知できる。その結果、簡単な装置構成で、冷却ファンの動作モードによらず、的確に冷却システムの異常を検知することができる。
【0070】
なお、図2に示したフローチャートにおいて、S140の処理を行なうことなく、バッテリ冷却システムの異常の発生を判断するようにしてもよい。さらに、S220の処理において、バッテリ300を冷却する冷却風の温度T(COOL)からエアコン300により冷却された車室内の温度T(AC)を減算するのではなく、バッテリ300の温度TBからエアコン300により冷却された車室内の温度T(AC)を減算して、予め定められた別の温度しきい値T(TH2)よりも高いと、バッテリ冷却システムに異常が発生していることを確定させるようにしてもよい。
【0071】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るバッテリ冷却システムのブロック図である。
【図2】 図1のバッテリECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 バッテリECU、102 CPU、104 メモリ、106 カウンタ、108 内部バス、110 インターフェイス、200 バッテリ、210バッテリ温度センサ、220 バッテリ冷却風温度センサ、230 冷却ファン、300 エアコンディショナ、310 車室内温度センサ。
Claims (4)
- 車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する装置であって、
前記車室内の温度を検知するための第1の温度検知手段と、
前記バッテリを冷却する空気の温度を検知するための第2の温度検知手段と、
前記バッテリの温度を検知するための第3の温度検知手段と、
前記第3の温度検知手段によって検知された前記バッテリの温度が予め定められた温度よりも高いときに、エアコンディショナが予め定められた期間を継続して作動しているときに前記第1の温度検知手段によって検知された前記車室内の温度と、前記エアコンディショナが前記予め定められた期間を継続して作動しているときに前記第2の温度検知手段によって検知された前記バッテリを冷却する空気の温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知するための異常検知手段とを含む、バッテリ冷却システムの異常検知装置。 - 前記異常検知装置は、前記異常検知手段による異常を検知する前に、前記エアコンディショナを作動させるための指示手段をさらに含む、請求項1に記載のバッテリ冷却システムの異常検知装置。
- 車両に搭載されたバッテリを車室内の空気により冷却するシステムの異常を検知する方法であって、
前記車室内の温度を検知する第1の温度検知ステップと、
前記バッテリを冷却する空気の温度を検知する第2の温度検知ステップと、
前記バッテリの温度を検知する第3の温度検知ステップと、
前記バッテリの温度が予め定められた温度よりも高いときに、エアコンディショナが予め定められた期間を継続して作動しているときに前記第1の温度検知手段によって検知された前記車室内の温度と、前記エアコンディショナが前記予め定められた期間を継続して作動しているときに前記第2の温度検知手段によって検知された前記バッテリを冷却する空気の温度とに基づいて、冷却システムの異常を検知する異常検知ステップとを含む、バッテリ冷却システムの異常検知方法。 - 前記異常検知方法は、前記異常検知ステップによる異常を検知する前に、前記エアコンディショナを作動させる指示ステップをさらに含む、請求項3に記載のバッテリ冷却システムの異常検知方法。
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