JP4140397B2 - Activity determination device for engine oxidation catalyst - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気通路に配置されたエンジン用酸化触媒の活性判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、エンジンの排気通路には、酸化機能を有する酸化触媒を配置させており、触媒反応により排気ガス中のHC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)を浄化している。
【0003】
また、酸化触媒は触媒反応により反応熱を発生させる性質があることから、酸化触媒を排気ガス温度の昇温に利用することも行われている。
【0004】
例えば、エンジンの排気マニホールドの直ぐ下流に小型の酸化触媒を配置するとともに、更にその下流に通常の三元触媒を配置し、エンジンの冷間始動時には酸化触媒に対して未燃燃料を大量に供給することで、酸化触媒を早期に活性させ、これにより生じる酸化触媒の反応熱を利用して下流の三元触媒の早期活性化を図ったりしている。
【0005】
また、例えば、ディーゼルエンジンやリーンバーンを実行可能な直噴ガソリンエンジンの排気通路に、排気ガスを通過させながら微粒子を捕捉するセラミック製のパティキュレートフィルタを配置することで、エンジンから排出され排気ガス中に含まれるカーボン粒子等を捕捉している。この場合において、パティキュレートフィルタの上流に酸化触媒を配置させ、酸化触媒の上流から未燃燃料を供給することで、酸化触媒の触媒の反応熱を利用してパティキュレートフィルタの温度を昇温させ、これにより捕捉した微粒子を焼却除去して、パティキュレートフィルタの捕捉能力を再生する技術も公知である。
【0006】
なお、こうした酸化触媒への未燃燃料の供給方法としては、エンジンの燃焼室内に指向するよう燃料噴射弁を配置し該燃料噴射弁から燃焼室に直接燃料を噴射する所謂直噴エンジンにおいては、燃料の噴射時期や噴射量を制御することで、未燃燃料を供給する方法も知られている。
【0007】
ところで、酸化触媒は、酸化触媒の活性状態が高い時には触媒反応を示すが、活性状態が低い時には、触媒反応を示さないことが知られている。 従って、例えば、上述のように酸化触媒の反応熱を利用した技術においては、仮に活性状態が低い時に未燃燃料の供給等を行っても、触媒反応は殆ど生じないので触媒の反応熱の発生が促進されず、排気ガスの昇温効果は殆ど得られない。
【0008】
そこで、この触媒反応の活性度を判定し、この活性度に応じてエンジンの運転を調整することが必要となる。
【0009】
例えば、触媒の活性度の判定方法として、下記特許文献1には、触媒担体に直接取り付けた温度センサにより検出した触媒担体の温度と、このような触媒温度の温度履歴から求めた触媒の劣化度とに基づいて活性度判定したり、あるいは触媒の上流と下流とのHC濃度の変化から活性度を判定する技術が開示されている。
【0010】
また、この文献には、このような方法による触媒の活性度の判定により、活性度が低い時には、エンジンからの排気ガス温度を昇温するように、EGRガス(排気還流ガス)の温度を調整する技術も開示している。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−280123号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明に係る発明者らによる研究の結果、酸化触媒の活性度は、上記特許文献1のような触媒温度や触媒の劣化度、酸化触媒の上流と下流とのHC濃度変化によっても、より高い精度では判断することは不可能であり、酸化触媒の活性度は、これら以外の他のファクタが大きく関連していることが判明した。
【0013】
発明者らは、このような他のファクターとして、1つは、触媒内を通過する排気ガス流速であることを見出した。また、この場合、排気ガス流速単独により触媒の活性度を判定するのではなく、触媒温度も同時に考慮して判定することが、活性度の判定をより高い精度で行うために必要であることも見出した。
【0014】
また、所謂直噴エンジンにおいては、上記の他のファクターとして、未燃燃料供給のために燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量及び噴射時期であることも見出した。直噴エンジンでは、酸化触媒に未燃燃料を供給するために燃焼室内に直接燃料を供給しており、燃料の噴射量及び噴射時期を制御することによって、未燃燃料の量や、未燃燃料と排気ガスとの混合性を制御しているが、こうして酸化触媒に供給された未燃燃料が、酸化触媒の活性度に大きく影響を与えていることが判明した。
【0015】
しかしながら、従来、酸化触媒の活性度を判定する場合において、このように、酸化触媒内を通過する排気ガス流速や、あるいは直噴エンジンの燃料噴射弁から酸化触媒に未燃燃料を供給する際の燃料噴射量及び噴射時期に基づいて判定することは、全く知られておらず、精度の高い活性度判定することは不可能であった。
【0016】
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、酸化触媒内を通過する排気ガス流速酸化触媒に未燃燃料を供給するための燃料噴射弁から噴射される燃料噴射量及び噴射時期に基づいて、酸化触媒の活性度の判定を行うことで、こうした活性度判定を精度良く行うことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明においては、エンジンの排気通路に酸化機能を有する酸化触媒が配置され、且つエンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁から上記酸化触媒に対して未燃燃料を供給するように、エンジン運転状態に基づき、該燃料噴射弁により噴射される燃料の噴射量及び噴射時期を制御する噴射制御手段とを備えているエンジンの上記酸化触媒の活性度を判定するエンジン用酸化触媒の活性判定装置において、
上記酸化触媒の上流側の触媒温度に関連する温度を検出する温度検出手段と、
該酸化触媒内を通過する排気ガスの排気ガス流速を推定する排気流速推定手段と、
検出された温度と、推定された排気ガス流速と、エンジン膨張行程で噴射される燃料噴射量と、その燃料噴射時期とに基づいて、上記酸化触媒の活性度を判定する判定手段とを備え
上記判定手段は、上記検出された温度が高い程、上記酸化触媒の活性度が高いと判定し、上記推定された排気ガス流速が大きくなる程、上記膨張行程で噴射される燃料噴射量が多い程、また、該膨張行程での燃料噴射時期が遅角する程、上記酸化触媒の活性度が低いと判定することを特徴としている。
【0018】
通常、酸化触媒には触媒金属が含有されており、この触媒金属と排気ガスに含まれる排気物質とが接近あるいは接触することで、排気物質の酸化が行われている。そして、排気ガス流速が速い時と遅い時とでは、他の酸化触媒を取り巻く環境が同じ場合でも、酸化触媒の活性度が異なることが、発明者らの研究によって判明した。
【0019】
この理由は、排気ガス流速が速い時は、触媒金属と排気物質との接触時間や接近時間が短くなるため、HCやCO等の排気物質への酸化作用が抑制されることになり、その結果酸化触媒全体としての酸化も抑制されて活性度が低下すると考えられる。一方、排気ガス流速が遅い時は、触媒金属と排気物質との接触時間や接近時間が比較的長く、排気物質への酸化作用が促進されて、活性度が向上すると考えられる。
【0020】
そこで、本発明においては、触媒内を通過する排気ガス流速にも基づいて、酸化触媒の活性度を判定することで、これにより高い精度で活性度を判定できる。しかも、酸化触媒上流側の触媒温度に関連する温度も考慮して判定し、より正確に活性度判定することが可能となる。
【0021】
また、燃焼室内に対し、直接燃料を噴射する燃料噴射弁を設け、エンジンの気筒が膨張行程にある時に、燃料噴射弁から排気通路の酸化触媒に未燃燃料を供給するよう燃料噴射する場合においては、燃料の噴射量や噴射時期の制御により、未燃燃料の供給量などの供給状態を調整している。
【0022】
この場合、未燃燃料の供給用として噴射される燃料の噴射量が多いほど、あるいは噴射時期が遅いほど、未燃燃料と排気ガスとの混合性(気化性、ミキシング性)が抑制されるため、この影響を受けて、他の酸化触媒を取り巻く環境が同じ状態でも、噴射量が多い時と少ない時、あるいは噴射時期が遅い時(遅角側)と早い時(進角側)とで、それぞれ酸化触媒全体としての活性度が異なることが、発明者らの研究によって判明した。
【0023】
この理由は、噴射量が多いほど、あるいは、噴射時期が遅いほど、未燃燃料の混合性が抑制されて、酸化触媒全体における触媒の酸化反応が活発に行われず、反応熱が抑制されため、こうして、酸化触媒内部において昇温が局所的に抑制される結果、酸化触媒全体としては活性度の上昇が緩やかに行われると考えられる。一方、噴射量が少ないほど、あるいは、噴射時期が早いほど、未燃燃料の混合性が高まり、酸化触媒との反応が促進して、酸化触媒内部全体の昇温が図られ、酸化触媒全体として活性度の増大が速やかに行われると考えられる。
【0024】
そこで、本発明においては、酸化触媒内を通過する排気ガスの流速及び酸化触媒上流側の触媒温度に関連する温度だけでなく、これに加えて、上記の噴射量及び噴射時期にも基づいて触媒の活性度を判定している。従って、燃料噴射弁から酸化触媒に未燃燃料を供給する場合においても、正確に酸化触媒の活性度を判定できる。
【0025】
上記排気流速推定手段は、吸気量検出手段により検出された燃焼室内に流入する吸入空気量と、上記噴射制御手段により噴射される燃料の上記噴射量と、検出された温度とに基づき、排気ガス流速を推定するものとすることができる
【0026】
このような構成により、排気ガス流速は、燃焼室内に吸入する吸入空気量と、燃料噴射量と、検出された酸化触媒上流側の触媒温度に関連する温度とに基づいて、精度良く推定できるため、排気ガス流速を直接検出するためのセンサを、排気通路に配置しなくても、安価で且つ正確に、酸化触媒の活性度を判定できる。しかも、吸入空気量は、吸気量検出手段により検出された実測値であるため、より正確に排気ガス流量を推定して活性度の判定精度を向上できる。
【0027】
そうして、例えば上記酸化触媒を有して排気ガス中に含まれる排気物質を浄化する浄化部を排気通路に設けるケースにおいて、上記判定された該酸化触媒の活性度に基づいて、上記浄化部に未燃燃料を供給して該浄化部の温度を昇温させるように、上記燃料噴射弁により噴射される燃料の噴射量及び噴射時期の内、少なくとも一方を制御するようにすることができる。
【0028】
なお排気物質とは、排気ガス中のHC、CO等のガスや、微粒子の1種であるカーボン粒子等を示すものである。
【0029】
のように正確な活性度を把握して、その後の未燃燃料の供給における燃料の噴射量及び噴射時期の内少なくとも一方を制御するので、例えば、酸化触媒の活性度を正確に判定することができないことに起因して、酸化触媒の現在の活性状態に対し、過剰な未燃燃料が供給されて浄化部の温度が異常な程に高温化し、浄化部を破損するといった不具合や、未燃燃料が少なすぎて浄化部の昇温性能が悪化するといった不具合を生じることなく、浄化部の温度を適切に昇温させることが可能となる。延いては、排気浄化性能の向上が図れる。
【0030】
記浄化部は、酸化触媒と、該酸化触媒の下流に配置され、排気ガス中の排気微粒子を捕捉可能なパティキュレートフィルタとから成るようにし、上記噴射制御手段は、該酸化触媒に対して未燃燃料を供給することにより、該パティキュレートフィルタの温度が、捕捉された排気微粒子を焼却除去可能な高温となるように、燃料の噴射量及び噴射時期の内、少なくとも一方を制御するものとすることができる
【0031】
排気通路に酸化触媒と、その下流にパティキュレートフィルタを配置して、酸化触媒の高温化により下流のパティキュレートフィルタの高温化を図る場合、パティキュレートフィルタにより捕捉された排気微粒子を焼却除去するためには、多量の未燃燃料を酸化触媒に供給する必要がある。このような多量の未燃燃料を供給する際には、酸化触媒の活性度の正確な判断の基、未燃燃料の供給量の制御を精度良く行わないと、例えば過剰の未燃燃料が供給されることで浄化部の温度が異常な程に高温化して浄化部を破損するといった不具合や、未燃燃料が少なすぎて浄化部の昇温性能が悪化するといった不具合が、より顕著に生じやすい。
【0032】
これに対して、噴射制御手段は、酸化触媒に対して未燃燃料を供給する際に、該パティキュレートフィルタの温度が捕捉した排気微粒子を焼却除去可能な程高温となるように、噴射量及び噴射時期の内、少なくとも一方を制御するので、上述のような不具合の発生を防止して、パティキュレートフィルタの温度を的確に昇温させることができ、排気微粒子の焼却除去性の向上が可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0034】
(全体構成)
図1は本発明の実施形態に係るエンジンの排気浄化装置Aの一例を示し、1は車両に搭載されたディーゼルエンジンである。このエンジン1は複数の気筒(シリンダ)2,2,…(1つのみ図示する)を有し、その各気筒2内に往復動可能にピストン3が嵌挿されていて、このピストン3により気筒2内に燃焼室4が区画されている。また、燃焼室4の天井部にはインジェクタ5(燃料噴射弁)が配設されていて、その先端部の噴口から高圧の燃料を燃焼室4に直接、噴射するようになっている。
【0035】
一方、各気筒2毎のインジェクタ5の基端部は、それぞれ分岐管6a,6a,…(1つのみ図示する)により共通の燃料分配管6(コモンレール)に接続されている。このコモンレール6は、燃料供給管8により高圧供給ポンプ9に接続されていて、該高圧供給ポンプ9から供給される燃料を前記インジェクタ5,5,…に任意のタイミングで供給できるように高圧の状態で蓄えるものであり、その内部の燃圧(コモンレール圧力)を検出するための燃圧センサ7が配設されている。
【0036】
前記高圧供給ポンプ9は、図示しない燃料供給系に接続されるとともに、歯付ベルト等によりクランク軸10に駆動連結されていて、燃料をコモンレール6に圧送するとともに、その燃料の一部を電磁弁を介して燃料供給系に戻すことにより、コモンレール6への燃料の供給量を調節するようになっている。この電磁弁の開度が前記燃圧センサ7による検出値に応じてECU40(後述)により制御されることによって、燃圧がエンジン1の運転状態に対応する所定値に制御される。
【0037】
また、エンジン1の上部には、図示しないが、吸気弁及び排気弁をそれぞれ開閉させる動弁機構が配設されており、一方、エンジン1の下部には、クランク軸10の回転角度を検出するクランク角センサ11と、冷却水の温度を検出するエンジン水温センサ13とが設けられている。前記クランク角センサ11は、詳細は図示しないが、クランク軸端に設けた被検出用プレートとその外周に相対向するように配置した電磁ピックアップとからなり、前記被検出用プレートの外周部全周に亘って等間隔に形成された突起部が通過する度に、パルス信号を出力するものである。
【0038】
エンジン1の一側(図の右側)の側面には、各気筒2の燃焼室4に対しエアクリーナ15で濾過した空気(新気)を供給するための吸気通路16が接続されている。この吸気通路16の下流端部にはサージタンク17が設けられ、このサージタンク17から分岐した各通路がそれぞれ吸気ポートにより各気筒2の燃焼室4に連通しているとともに、サージタンク17には吸気の圧力状態を検出する吸気圧センサ18が設けられている。
【0039】
また、前記吸気通路16には、上流側から下流側に向かって順に、外部からエンジン1に吸入される空気の流量を検出するホットフィルム式エアフローセンサ19と、後述のタービン27により駆動されて吸気を圧縮するコンプレッサ20と、このコンプレッサ20により圧縮した吸気を冷却するインタークーラ21と、バタフライバルブからなる吸気絞り弁22とが設けられている。この吸気絞り弁22は、弁軸がステッピングモータ23により回動されて、全閉から全開までの間の任意の状態とされるものであり、全閉状態でも吸気絞り弁22と吸気通路16の周壁との間には空気が流入するだけの間隙が残るように構成されている。
【0040】
一方、エンジン1の反対側(図の左側)の側面には、各気筒2の燃焼室4からそれぞれ燃焼ガス(排気)を排出するように、排気通路26が接続されている。この排気通路26の上流端部は各気筒2毎に分岐して、それぞれ排気ポートにより燃焼室4に連通する排気マニホルドであり、該排気マニホルドよりも下流の排気通路26には上流側から下流側に向かって順に、排気中の酸素濃度を検出するリニアO2センサ29と、排気流を受けて回転されるタービン27と、排気中の有害成分(HC、CO等)を酸化可能な酸化触媒28aと、その下流には燃焼室から排出されるカーボンなどの微粒子を捕捉可能なフィルタ28bが配設されている。
【0041】
酸化触媒28aは、多孔質のセラミック製ハニカム担体のセル表面にPtなどの貴金属を担持する触媒層をコートした一般的なものであるが、特に酸化性能が優れるよう触媒成分が調整されている。また、フィルタ28bは多孔質のセラミックス製で、ハニカムの隣合うセルの内、一方のセルが上流端部で、他方のセルが下流端部で目封じされた一般的なディーゼル・パティキュレート・フィルタで、そのセル表面にはPtなどの貴金属を担持した触媒層をコートさせている。この触媒金属の反応熱により昇温性能の向上を図っている。
【0042】
尚、フィルタ28bには、触媒金属を担持させなくても良いし、反対に、触媒層に貴金属に加えて更にNOx吸収能力を併合させるためアルカリ金属やアルカリ土類金属などを含有させてもよい。
【0043】
また、これらの酸化触媒28aとフィルタ28bとは離間してそれぞれ上流下流に配置されるが、その距離は酸化触媒28a内で主に酸化反応により発生する温度が流通する排気ガスを介してフィルタ28bに伝達することが可能な程度に維持される。
【0044】
前記タービン27と吸気通路16のコンプレッサ20とからなるターボ過給機30は、可動式のフラップ31,31,…によりタービン27への排気の通路断面積を変化させるようにした可変ターボ(以下VGTという)であり、前記フラップ31,31,…は各々、図示しないリンク機構を介してダイヤフラム32に駆動連結されていて、そのダイヤフラム32に作用する負圧の大きさが負圧制御用の電磁弁33により調節されることで、該フラップ31,31,…の回動位置が調節されるようになっている。
【0045】
前記排気通路26には、タービン27よりも排気上流側の部位に臨んで開口するように、排気の一部を吸気側に還流させるための排気還流通路(以下EGR通路という)34の上流端が接続されている。このEGR通路34の下流端は吸気絞り弁22及びサージタンク17の間の吸気通路16に接続されていて、排気通路26から取り出された排気の一部を吸気通路16に還流させるようになっている。また、EGR通路34の途中には、その内部を流通する排気を冷却するためのEGRクーラ37と、開度調節可能な排気還流量調節弁(以下EGR弁という)35とが配置されている。このEGR弁35は負圧応動式のものであり、前記VGT30のフラップ31,31,…と同様に、ダイヤフラムへの負圧の大きさが電磁弁36によって調節されることにより、EGR通路34の断面積をリニアに調節して、吸気通路16に還流される排気の流量を調節するものである。尚、前記EGRクーラ37はなくてもよい。
【0046】
そして、前記各インジェクタ5、高圧供給ポンプ9、吸気絞り弁22、VGT30、EGR弁35等は、いずれもコントロールユニット(Electronic Control Unit:以下ECUという)40からの制御信号を受けて作動する。一方、このECU40には、前記燃圧センサ7、クランク角センサ11、エンジン水温センサ13、吸気圧センサ18、エアフローセンサ19、リニアO2センサ29等からの出力信号がそれぞれ入力され、さらに、図示しないアクセルペダルの踏み操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ39からの出力信号が入力される。
【0047】
なお、酸化触媒28aの上流には、酸化触媒28aの温度や、あるいはフィルタ28bの温度を推定するための排気ガス温度センサ41が配置されている。一方フィルタ28bの上流側の排気通路26内、好ましくはフィルタ28bと酸化触媒28aとの間には、フィルタ28bの上流側排気圧力を検出するためのフィルタ上流圧力センサ42が配置され、フィルタ28bの下流側の排気通路26にはフィルタ下流圧力センサ43が配置されている。そして、ECU40には、更にこれら排気ガス温度センサ41の出力信号、フィルタ上流圧力センサ42の出力信号、及びフィルタ下流圧力センサ43の出力信号が入力される。
【0048】
(燃料噴射制御)
次に、本実施形態の燃料噴射制御について説明する。
【0049】
ECU40は、入力されたアクセル開度センサ39から入力された信号からアクセル開度量(エンジン負荷)を算出し、クランク角センサ11から入力された信号からエンジン回転数を算出し、これらを噴射制御部(図示せず)に出力して、基本的にこれらエンジン負荷及びエンジン回転数に基づいて主噴射Mおよびフィルタ28b再生用の追加噴射としての膨張行程噴射F1が制御される。
【0050】
なお、フィルタ28bの再生時には、EGR弁35はECU40により閉成され、追加噴射による排気浄化制御が的確に実行できるようにしている。
【0051】
図2のS1に示すように主噴射Mとは、各気筒毎、圧縮行程上死点付近でインジェクタ5により行われる燃料噴射で、この噴射により噴射された燃料は、ピストン位置が上昇して燃焼室内の圧力が極めて高圧の状態で噴射されるので、自己着火して主燃焼が行われることとなる。また、この主噴射Mによる噴射量は、乗員等による要求出力が得られるように、この出力に相当するトルク(要求トルク)に基づいて予め設定されている。なお、図2のS1は、インジェクタ5の針弁(図示せず)の作動状態を示すタイミングチャート図である。
【0052】
具体的には、ECU40には、エンジン回転数が高回転である程、且つアクセル開度量が大きい程、主噴射量が増量されるよう設定された主噴射量マップ(図示せず)、及びエンジン回転数とアクセル開度量に基づいて主噴射Mの実行時期を設定した主噴射時期マップ(図示せず)が記憶されており、エンジン回転数及びアクセル開度量に基づいて、主噴射量、及び噴射時期が設定される。
【0053】
なお、主噴射Mの形態は、このような1回の噴射に限らず、圧縮行程上死点より少し前に一時的に行う所謂パイロット噴射と圧縮行程上死点付近での主噴射との組み合わせや、圧縮行程上死点付近で実行される主噴射M自体を微少な休止間隔(略1ms以下)を挟んで多段に分割噴射するものであってもよい。
【0054】
ディーゼルエンジンの運転中は、排気ガス中に微粒子が含まれるため、これを捕捉するためにフィルタ28bが配置される。ところで、通常のディーゼル燃焼では150℃から300℃までの比較的低温であり、このような低温では捕捉された微粒子は燃焼して焼却され難い。一般に煤の焼却除去の際には500℃以上の高温を数分間維持する必要があるためフィルタ28bの排気上流の近接した位置に酸化触媒28aを配置するとともにフィルタ28b自体に酸化触媒金属を塗布している。そして、フィルタ28bの上流と下流との排気圧力の差が所定値以上の時にはフィルタ28bに捕捉された微粒子が多くなり、これら微粒子の強制的な焼却除去が必要であると判断して、インジェクタ5からこれら酸化触媒28aやフィルタ28bに向けて主噴射とは別の追加噴射を実行して、燃料供給による高温維持を行い、フィルタ28bの再生処理を図っている。なお、微粒子の焼却除去を実行するには、かなりな高温を継続的に維持する必要があるため、低回転、あるいは低負荷領域、及び中回転、中負荷領域では、追加噴射量は必然的に主噴射量よりも1.5から4倍ほど多くなるよう設定されている。
【0055】
本実施形態のおいては、追加噴射として、図2のS1に示すように、膨張行程期間中で主噴射Mの噴射完了後、膨張行程噴射F1を実行する。
【0056】
この膨張行程噴射F1の噴射時期を主噴射Mの噴射時期側に進角させて膨張行程初期の時期に設定したり、あるいは膨張行程噴射F1の噴射時期はそのままで主噴射Mの噴射時期を遅角させた時には(主噴射Mの噴射時期と、膨張行程行程噴射F1の噴射時期との期間を短くさせた時)、噴射された燃料の多くが主噴射Mに起因する主燃焼の影響を受けて同時に燃焼するため、酸化触媒28aへの未燃燃料の供給量は減少する。しかし、この時に供給される未燃燃料は、燃焼室内温度や圧力が高い状態で噴射された燃料に起因するものであるため、排気ガスとの高い混合性を有しており、後述するように触媒の活性化率を向上できる。また、この時、燃焼室4から排気されて酸化触媒28aに供給される排気ガス温度自体の昇温も促進される。
【0057】
反対に、膨張行程噴射F1の噴射時期を遅角させて、膨張行程中期付近に設定した時には(主噴射Mの噴射時期と、膨張行程噴射F1の噴射時期との期間を長くさせた時)、噴射された燃料は殆ど主燃焼により燃焼されることがなくなるので、酸化触媒28aへの未燃燃料の供給量は増量する。また、この時に供給される未燃燃料は、燃焼室内温度や圧力が低い状態で噴射された燃料に起因するものであるため、混合性は、膨張行程噴射F1を膨張行程初期で噴射したとき程ではないが、比較的高い状態にある。
【0058】
なお、この時は、酸化触媒28aに供給される排気ガス温度の昇温効果は抑制された状態であるが、その場合、後述するように或る程度混合性の高い未燃燃料が酸化触媒28aに付着するため、酸化触媒28aの活性化率を向上できる。そして、酸化触媒28aの活性化率が高い状態になれば、酸化触媒28aに付着した未燃燃料よる高い反応熱が発生して、その下流のフィルタ28bを積極的に昇温させることになる。
【0059】
また、膨張行程噴射F1の噴射時期を大きく遅角させて、膨張行程後期に設定した場合、混合性が極めて低い未燃燃料が多量に酸化触媒28aに供給されることになり、後述するように、こうした未燃燃料が多量に酸化触媒28aに付着しても酸化触媒28aの活性は一応は向上するがそれ程大きくは促進されない。また、この時は排気ガスの昇温も殆ど期待できない。
【0060】
なお、詳細には膨張行程噴射F1の噴射の開始時期は、主噴射Mの噴射実行終了から圧縮行程上死点後(ATDC)0°から130°の間、より好ましくはATDC10°から100°ぐらいの間で、運転状態に応じて設定された所定の許容範囲期間(図示せず)の特定時期に設定される。この所定の許容範囲期間とは、エンジン回転数が低回転でエンジン負荷が低負荷の場合は進角側の範囲で、高回転・高負荷の場合は遅角側の範囲で設定されるている。
【0061】
(酸化触媒の活性判定制御)
次に、本実施形態の酸化触媒の活性判定制御について説明する。
【0062】
ECU40は、エアフローセンサ19により入力された信号から吸入空気量を算出し、排気ガス温センサ41から入力された信号から酸化触媒28aの上流(入口直前)の排気ガスの温度を算出している。フィルタ28bに捕捉された微粒子が多く、フィルタ28bの再生処理が行われている時には、先ずは、以下のようにして、排気ガス流速を推定する。これは、こうして検出された吸入空気量と排気ガス温度、及び上述の未燃燃料供給用の追加噴射である膨張行程噴射F1の噴射量とに基づいて行われる。
【0063】
この理由は、排気ガス流量が、燃焼室4内に供給された吸入空気量と燃料噴射量とにより決まるためで、燃料噴射量として、更に主噴射Mの噴射量を考慮すれば、より推定精度が向上する。
【0064】
次に、検出された酸化触媒上流の排気ガス温度である触媒温度の実測値Toと、先程求めた排気ガス流量とに基づいて、酸化触媒28aの活性化率(単位は%。特許請求の範囲の欄に記載の発明の「活性度」に相当するもので、活性化率が50%とは、流入する排気物質量に対し流出した排気物質量が半減したことを意味する)を算出する。
【0065】
酸化触媒内を通過する排気ガスの排気ガス流速と酸化触媒28aの活性化率とは大きく関連している。具体的には、排気ガス流速が速い時は、酸化触媒28aに担持された触媒金属と排気物質(例えばHC、COなどの還元剤)との接触時間や接近時間が短くなるため、排気物質への酸化作用が抑制されることになり、その結果酸化触媒全体としての酸化も抑制されるので、活性化率が低下すると考えられる。一方、排気ガス流速が遅い時は、触媒金属と排気物質との接触時間や接近時間が比較的長く、排気物質への酸化作用が促進されるために、活性度が向上すると考えられる。しかも、排気ガス温度が高いと活性度が向上することも判明しており、そこで本実施形態では、排気ガス流速と、酸化触媒28a上流の排気ガス温度、つまり触媒温度の実測値Toとの2元の制御マップを備えており、このマップから、酸化触媒28aの活性化率を決定している。
【0066】
図3を参照して、このマップを説明する。
【0067】
マップは、横軸に活性化率、縦軸に実測値である触媒温度Toを設定しており、排気ガス流速が同じであれば(例えば、Maライン上)、触媒温度Toが上昇する程、活性化率は高くなるように設定されている。
【0068】
同じ触媒温度でも、排気ガス流速が大きくなる程、活性化率は低くなるように設定されており、例えば、触媒温度がToxの場合、排気ガス流速が小さいMaの時の活性化率はAC3と高く、同じ触媒温度で、排気ガス流速が中程度のMbの場合、活性化率はAC2と中程度となり、同じ触媒温度で、排気ガス流速が大きいMcの場合、活性化率はAC1と小さい値になる。
【0069】
なお、Ma、Mb、Mcは、排気ガス流速がそれぞれ特定の値のときで、後述の温度補正量に補正がなされていない場合におけるマップ上の基準ラインを示している。
【0070】
なお、マップの様式は、図3のものには限らない。
【0071】
次に、上述した排気ガス温度に対する温度補正量について説明する。
【0072】
温度補正量は、未燃燃料を供給する膨張行程噴射F1の噴射量と、噴射時期とに基づいて決定している。
【0073】
これは、未燃燃料の供給用として噴射される膨張行程噴射F1の噴射量が多いほど、あるいは噴射時期が遅いほど、排気ガスに対する未燃燃料の混合性(気化性、ミキシング性)が抑制されるためためである。この影響を受けて、他の酸化触媒を取り巻く環境が同じ状態でも、噴射量が多い時と少ない時、あるいは噴射時期が遅い時(遅角側)と早い時(進角側)とでは、それぞれ酸化触媒全体としての活性度が異なる結果となる。
【0074】
具体的には、膨張行程噴射F1の噴射量が多いほど、あるいは、噴射時期が遅いほど、未燃燃料と排気ガスとの混合性が抑制されて、これにより酸化触媒と未燃燃料との反応が抑えられ、触媒の酸化反応に伴う反応熱が抑制される。こうして、酸化触媒内部において昇温が局所的に抑制される結果、酸化触媒全体としては活性度の上昇が緩やかに行われると考えられる。
【0075】
一方、膨張行程噴射F1の噴射量が少ないほど、あるいは、噴射時期が早いほど、未燃燃料と排気ガスとの混合性が高まり、酸化触媒と未燃燃料との反応が促進して、酸化触媒内部全体の昇温が図られ、酸化触媒全体として活性度の増大が速やかに行われると考えられる。
【0076】
そこで、そこで本実施形態では、膨張行程噴射F1における噴射時期と噴射量との2元の制御マップを備えており、このマップにより決定された温度補正量に基づき、図3のマップ上の基準ラインMa、Mb、Mcなどを補正して上述のように活性化率を求めている。マップは、図4に示すように、横軸に噴射時期、縦軸に噴射量を設定するもので、噴射時期が遅角側に設定される程、あるいは噴射量が多い程、温度補正量Tcは大きく成る様に設定されている。
【0077】
このようにして温度補正量Tcが決定されると、図3の基準ラインに対して一律に温度補正量Tcを加算して、補正ライン(例えば、Mbm)を求め、この補正ラインにより図3のマップに基づいて、活性化率を決定することになる。
【0078】
具体的には、推定された排気ガス流速が所定値で、図3によりマップ上の基準ラインMbが選択された場合において、噴射時期が進角側で且つ噴射量が少ないために図4に基づいて温度補正量Tcとして「0」が設定された時には、基準ラインMbは変更されないため、この時排気ガス温度の実測値がToxであれば、活性化率はAC2となる。しかし、噴射時期が遅角側で且つ噴射量が大きい場合で、図4に基づき温度補正量Tcとして、比較的大きい値「Tcx」が設定された時には、図3のマップ上の基準ラインMbは一律にTcx(℃)分上昇されることになり補正ラインMbmが設定される。この補正ラインMbmにより、この時の排気ガス温度の実測値ToがToxであれば、活性化率はAC2m(<AC2)となる。
【0079】
こうして、膨張行程噴射F1の噴射時期が遅角側ほど、あるいは噴射量が多いほど、酸化触媒に流入する排気ガス温度の実測値が同じでも、活性化率が低くなるように設定される。
【0080】
次に、本実施形態における酸化触媒28aの活性化判定の制御フローチャートについて図5を参照しながら説明する。
【0081】
図5において、例えば所定時間毎スタートした後、ステップSA1、ステップSA2にて、それぞれエアフローセンサ19により吸入空気量、排気ガス温度センサ41により排気ガス温度を検出する。次にステップSA3で、現時点の直前あるいは現時点より微少な所定時間前に噴射され、現時点の酸化触媒28aの活性度に影響を与える膨張行程噴射F1の噴射量と噴射時期とを、これらを記憶した記憶部から読込む。次に、ステップSA4で、検出した吸入空気量、検出した排気ガス温度及び膨張行程噴射F1の噴射量とに基づいて、排気ガス流速を推定する。この時、主噴射量に基づいて排気ガス流速を推定してもよい。次に、ステップSA5で、上述の図4のマップにより、膨張行程噴射F1の噴射量と噴射時期とから温度補正量Tcを算出してステップSA6に進む。ステップSA6においては、推定した排気ガス流速に基づいて図3のマップ上の基準ラインを選定し、温度補正量Tcに基づいてこの基準ラインを上述のように補正し、補正ラインを設定する。次にステップSA7では、図3のマップ上の補正ラインに基づいて、排気ガス温度の実測値から触媒活性化率を決定する。
【0082】
次に、膨張行程噴射F1の噴射制御の制御フローチャートについて、図6を参照して説明する。
【0083】
図6の制御フローチャートにおいて、例えばクランク角の所定角度毎にスタートした後、ステップSB1にてエンジン回転数、エンジン負荷を検出してステップSB2に進み、ステップSB2では排気ガス温度センサ41により酸化触媒28a上流の排気ガス温度を検出する。その後進んだステップSB3にて、上流圧力センサ42と下流圧力センサ43とにより検出された圧力の差圧からフィルタ28bに捕捉された微粒子の量を推定する。これは、差圧が大きい程微粒子の捕捉量が大と推定するもので、次のステップSB4では、推定した微粒子の捕捉量が所定値以上の時は、捕捉された微粒子を焼却してフィルタ28bを再生する必要があると判断しステップSB5に進む。一方ステップSB4で捕捉量が所定値以下の時は、フィルタ28bを再生するほど微粒子が溜まっていないと判断してステップSB1に戻る。ステップSB5では、膨張行程噴射F1の噴射時期マップ(図示せず)、噴射量マップ(図示せず)により噴射時期、噴射量を設定し、ステップSB6に進む。
【0084】
なお、この噴射時期マップ、噴射量マップは、それぞれエンジン回転数、エンジン負荷、及び図5で求めた酸化触媒28aの活性化率に応じて、噴射時期及び噴射量を設定している。具体的には高回転程、高負荷程、及び酸化触媒28aの活性化度が高い程、噴射時期は遅角側に設定される。この理由は、このような状態では主噴射の燃焼だけで既に排気ガス温度が高いので、酸化触媒28aに流入する排気ガス温度を昇温させるよりも寧ろ未燃燃料を増量した方がフィルタ28bを高温化できるためである。
【0085】
また、高回転程、高負荷程、及び酸化触媒28aの活性化率が高い程、噴射量は減量設定される。これは、この状態では既に排気ガス温度が高く、必要以上に噴射量を増量すると燃費が悪化したり、あるいは未燃燃料の大量供給によりフィルタ28bが異常な程高温化して溶損したり、あるいは噴射量が過剰で一部の燃料がフィルタ28bを通過して浄化されないまま大気放出してエミッションが悪化するといった不具合が発生するのでこれを防止するためである。
【0086】
一方、低回転程、低負荷程、及び酸化触媒28aの活性化度が低い程、噴射時期は進角側に設定される。この理由は、このような状態では主噴射の燃焼だけでは排気ガス温度が低く、未燃燃焼を供給してフィルタ28bを昇温させるよりも寧ろ酸化触媒28aをより活性化させるために排気ガス温度の昇温を図り、余分な燃料を追加噴射することなく効率よく追加噴射を実行するためである。
【0087】
また、低回転程、低負荷程、及び酸化触媒28aの活性化度が低い程、噴射量は増量する。これも、効率よく追加噴射を行って排気ガス温度の昇温を的確に図るのが目的である。
【0088】
ステップSB6では、このようにしてステップSB5で設定された膨張行程噴射F1を、検出されたクランク角が、設定された噴射時期となった時に実行して、ステップSB1に戻る。
【0089】
このような実施形態により、酸化触媒28aの活性化率を高い精度で推定することができ、このような正確な活性化率に基づいて、膨張行程噴射F1の噴射量及び噴射時期を設定して噴射実行するので、酸化触媒28aへの未燃燃料の過剰供給や供給不足を防止して適切且つ効率的にフィルタ28bの温度を高温化することができ、これによりフィルタ28bに捕捉された微粒子の焼却除去の性能が向上し、結果的に、フィルタ28bの再生性能の向上を図ることが可能となる。
【0090】
(他の実施形態)
なお、本発明の実施形態においては、フィルタ28bの再生時において、上述のように酸化触媒28bの活性化率を推定してこれに基づく追加噴射の制御を行ったが、排気浄化装置は、フィルタ28bに限定されるものではなく、三元触媒やHCトラップ触媒、NOxトラップ触媒などの通常の触媒装置であってもよく、これらの昇温などのために、追加噴射するものであっても良い。
【0091】
この場合、これらの通常の触媒装置は、それ自体で酸化触媒機能を有すので、これらの触媒装置上流に酸化触媒がなくても良い。
【0092】
また、本発明の実施形態においては、主噴射Mは圧縮行程上死点付近で実行したが、これに限らず、主噴射Mは、圧縮行程上死点付近とそれより進角側の吸気行程から圧縮行程に架けて複数回燃料噴射するものであってもよいし、圧縮行程上死点付近では噴射せずに、それより進角側の吸気行程から圧縮行程に架けて噴射するものであっても良い。
【0093】
また、本発明の実施形態においては、酸化触媒28aの活性化率を判定後、これに基づいて膨張行程噴射F1の噴射量及び噴射時期を制御したが、どちらか一方のみを制御するようにしても良い。
【0094】
また、本発明の実施形態においては、追加噴射は膨張行程噴射F1の1回のみとしたが、膨張行程から排気行程に架けて1回、あるいは複数回で、噴射実行するものであってもよい。
【0095】
また、本実施形態においては、酸化触媒28aの上流側の排気ガス温度を検出しているが、これに限らず、酸化触媒28aの上流部に直接配置した温度センサにより酸化触媒温度を検出してもよい。
【0096】
また、エンジン1は、直噴ガソリンエンジンであっても構わない。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、酸化触媒の上流側の触媒温度に関連する検出された温度が高い程、上記酸化触媒の活性度が高いと判定し、上記酸化触媒内を通過する推定された排気ガス流速が大きくなる程、膨張行程で噴射される燃料噴射量が多い程、また、該膨張行程での燃料噴射時期が遅角する程、上記酸化触媒の活性度が低いと判定するから、その判定精度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンの排気浄化装置を示す全体構成図。
【図2】インジェクタ5による噴射作動の様子を模式的に示す説明図。
【図3】活性化率を求めるマップを示す説明図。
【図4】温度補正量を求めるマップを示す説明図。
【図5】酸化触媒の活性度判定の制御手順を示すフローチャート図。
【図6】追加噴射制御の制御手順を示すフローチャート図。
【符号の説明】
2:気筒(シリンダ)
4:燃焼室
5:インジェクタ(燃料噴射弁)
19:エアフローセンサ(吸入空気量検出手段)
28a:酸化触媒(浄化部)
28b:フィルタ(浄化部)
41:排気ガス温度センサ(温度検出手段)
F1:膨張行程噴射
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to determining the activity of an oxidation catalyst for an engine disposed in an exhaust passage of an engine.EquipmentIt is related.
[0002]
[Prior art]
  In general, an oxidation catalyst having an oxidation function is disposed in the exhaust passage of the engine, and HC (hydrocarbon) and CO (carbon monoxide) in the exhaust gas are purified by a catalytic reaction.
[0003]
  Further, since the oxidation catalyst has a property of generating reaction heat by a catalytic reaction, the oxidation catalyst is also used for raising the exhaust gas temperature.
[0004]
  For example, a small oxidation catalyst is placed immediately downstream of the exhaust manifold of the engine, and a normal three-way catalyst is placed downstream of the exhaust manifold. When the engine is cold started, a large amount of unburned fuel is supplied to the oxidation catalyst. By doing so, the oxidation catalyst is activated early, and the downstream three-way catalyst is activated early by utilizing the reaction heat of the oxidation catalyst generated thereby.
[0005]
  Also, for example, by placing a ceramic particulate filter that captures particulates while passing exhaust gas in the exhaust passage of a diesel engine or direct injection gasoline engine that can perform lean burn, exhaust gas discharged from the engine The carbon particles contained therein are captured. In this case, by placing an oxidation catalyst upstream of the particulate filter and supplying unburned fuel from the upstream of the oxidation catalyst, the temperature of the particulate filter is raised using the reaction heat of the catalyst of the oxidation catalyst. Also, a technique for regenerating the capturing ability of the particulate filter by burning and removing the captured fine particles is also known.
[0006]
  As a method for supplying unburned fuel to such an oxidation catalyst, in a so-called direct injection engine in which a fuel injection valve is arranged so as to be directed into the combustion chamber of the engine and fuel is directly injected into the combustion chamber from the fuel injection valve. A method of supplying unburned fuel by controlling the fuel injection timing and the injection amount is also known.
[0007]
  By the way, it is known that an oxidation catalyst exhibits a catalytic reaction when the active state of the oxidation catalyst is high, but does not exhibit a catalytic reaction when the active state is low. Therefore, for example, in the technology using the reaction heat of the oxidation catalyst as described above, even if the unburned fuel is supplied when the active state is low, the catalytic reaction hardly occurs, so that the reaction heat of the catalyst is generated. Is not promoted, and the temperature rise effect of the exhaust gas is hardly obtained.
[0008]
  Therefore, it is necessary to determine the activity of the catalytic reaction and adjust the operation of the engine in accordance with the activity.
[0009]
  For example, as a method for determining the activity of a catalyst, the following Patent Document 1 describes the temperature of a catalyst carrier detected by a temperature sensor directly attached to the catalyst carrier and the degree of deterioration of the catalyst obtained from the temperature history of such catalyst temperature. Based on the above, there is disclosed a technique for determining the activity or determining the activity from the change in the HC concentration upstream and downstream of the catalyst.
[0010]
  Further, in this document, the temperature of the EGR gas (exhaust gas recirculation gas) is adjusted so that the temperature of the exhaust gas from the engine is raised when the activity is low by determining the activity of the catalyst by such a method. The technology to do is also disclosed.
[0011]
[Patent Document 1]
    JP 2001-280123 A
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
  However, as a result of the studies by the inventors of the present invention, the activity of the oxidation catalyst depends on the catalyst temperature, the degree of deterioration of the catalyst, and the HC concentration change between the upstream and downstream of the oxidation catalyst, as described in Patent Document 1. It was impossible to judge with higher accuracy, and the activity of the oxidation catalyst was found to be greatly related to other factors.
[0013]
  The inventors have found that one such other factor is the exhaust gas flow rate passing through the catalyst. In this case, it may be necessary not to determine the catalyst activity based on the exhaust gas flow rate alone, but also to determine the catalyst temperature in consideration at the same time in order to perform the activity determination with higher accuracy. I found it.
[0014]
  In the so-called direct injection engine, it has also been found that the other factor is the injection amount and the injection timing of the fuel injected from the fuel injection valve for supplying unburned fuel. In a direct injection engine, fuel is supplied directly into the combustion chamber in order to supply unburned fuel to the oxidation catalyst, and the amount of unburned fuel and unburned fuel are controlled by controlling the injection amount and timing of fuel. It was found that the unburned fuel supplied to the oxidation catalyst greatly affects the activity of the oxidation catalyst.
[0015]
  However, conventionally, when determining the activity of the oxidation catalyst, the flow rate of the exhaust gas passing through the oxidation catalyst, or when the unburned fuel is supplied to the oxidation catalyst from the fuel injection valve of the direct injection engine as described above. The determination based on the fuel injection amount and the injection timing is not known at all, and it is impossible to determine the activity with high accuracy.
[0016]
  The present invention has been made in consideration of the above-described problems, and its purpose is the flow rate of exhaust gas passing through the oxidation catalyst.,Supply unburned fuel to oxidation catalystforBy determining the degree of activity of the oxidation catalyst based on the fuel injection amount and the injection timing injected from the fuel injection valve, such activity level determination is performed with high accuracy.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
  To achieve this purpose, this bookinventionIn the engine exhaust passageAcidOxidation catalyst with catalytic functionAnd a fuel injection valve for directly injecting fuel into the combustion chamber of the engine, and the fuel injection valve based on the operating condition of the engine so that unburned fuel is supplied from the fuel injection valve to the oxidation catalyst. And an injection control means for controlling the injection amount and the injection timing of the fuel injected by the engineIn the engine oxidation catalyst activity determination device for determining the activity of the oxidation catalyst,
  Temperature detecting means for detecting a temperature related to the catalyst temperature upstream of the oxidation catalyst;
  Exhaust gas flow rate estimating means for estimating the exhaust gas flow rate of exhaust gas passing through the oxidation catalyst;
  The detected temperature and the estimated exhaust gas flow rateBased on the fuel injection amount injected in the engine expansion stroke and the fuel injection timing,Determination means for determining the activity of the oxidation catalyst,
The determination means determines that the higher the detected temperature, the higher the activity of the oxidation catalyst, and the greater the estimated exhaust gas flow rate, the greater the fuel injection amount injected in the expansion stroke. As the fuel injection timing in the expansion stroke is delayed, it is determined that the activity of the oxidation catalyst is low.It is characterized by that.
[0018]
  Usually, an oxidation catalyst contains a catalyst metal, and the exhaust material is oxidized by the catalyst metal and the exhaust material contained in the exhaust gas approaching or contacting each other. The inventors have found that the activity of the oxidation catalyst differs between when the exhaust gas flow rate is high and when the exhaust gas flow rate is low, even if the environment surrounding the other oxidation catalyst is the same.
[0019]
  The reason for this is that when the exhaust gas flow rate is high, the contact time and the approach time between the catalyst metal and the exhaust material are shortened, so that the oxidation action to exhaust materials such as HC and CO is suppressed. It is thought that the oxidation as a whole of the oxidation catalyst is suppressed and the activity is lowered. On the other hand, when the exhaust gas flow rate is slow, the contact time and the approach time between the catalytic metal and the exhaust material are relatively long, and the oxidation action to the exhaust material is promoted, and the activity is considered to be improved.
[0020]
  Therefore,The present inventionIn this case, the activity can be determined with high accuracy by determining the activity of the oxidation catalyst based on the flow rate of the exhaust gas passing through the catalyst. In addition, the determination can be made in consideration of the temperature related to the catalyst temperature upstream of the oxidation catalyst, and the activity can be determined more accurately.
[0021]
  Also,A fuel injection valve that directly injects fuel into the combustion chamber is provided, and the engine cylinderIs the expansion strokeWhen the fuel injection is performed so that unburned fuel is supplied from the fuel injection valve to the oxidation catalyst in the exhaust passage, the supply state such as the unburned fuel supply amount is controlled by controlling the fuel injection amount and the injection timing. It is adjusted.
[0022]
  In this case, the greater the amount of fuel injected for supplying unburned fuel, or the later the injection timing, the more the miscibility between the unburned fuel and the exhaust gas (vaporization, mixing) is suppressed. Under this influence, even when the environment surrounding the other oxidation catalyst is the same, when the injection amount is large and small, or when the injection timing is late (retarded side) and early (advanced side), The inventors have found that the activity of the oxidation catalyst as a whole is different.
[0023]
  The reason for this is that the greater the injection amount or the later the injection timing, the more the unburned fuel mixability is suppressed, and the oxidation reaction of the catalyst in the entire oxidation catalyst is not actively performed, and the reaction heat is suppressed. Thus, as a result of locally suppressing the temperature rise inside the oxidation catalyst, it is considered that the activity of the entire oxidation catalyst is gradually increased. On the other hand, the smaller the injection amount or the earlier the injection timing, the better the mixing of unburned fuel, the reaction with the oxidation catalyst is promoted, the temperature inside the oxidation catalyst is increased, and the oxidation catalyst as a whole. It is thought that the increase in the activity is performed quickly.
[0024]
  Therefore,In the present invention,In addition to the flow rate of exhaust gas passing through the oxidation catalyst and the temperature related to the catalyst temperature upstream of the oxidation catalyst, the activity of the catalyst is determined based on the above injection amount and injection timing. Yes. Therefore, even when unburned fuel is supplied from the fuel injection valve to the oxidation catalyst, it is possible to accurately determine the activity of the oxidation catalyst.
[0025]
  the aboveThe exhaust velocity estimation means isIt flows into the combustion chamber detected by the intake air amount detection means.The exhaust gas flow rate is estimated based on the intake air amount, the injection amount of the fuel injected by the injection control means, and the detected temperature.Can be.
[0026]
  With this configuration, the exhaust gas flow rate can be accurately estimated based on the intake air amount sucked into the combustion chamber, the fuel injection amount, and the temperature related to the detected catalyst temperature upstream of the oxidation catalyst. Even if a sensor for directly detecting the exhaust gas flow rate is not disposed in the exhaust passage, the activity of the oxidation catalyst can be determined accurately and inexpensively. Moreover, since the intake air amount is an actual measurement value detected by the intake air amount detection means, the exhaust gas flow rate can be estimated more accurately, and the accuracy of determination of the activity can be improved.
[0027]
  So, for example, abovePurifying unit that has an oxidation catalyst and purifies exhaust substances contained in exhaust gasIn the case where the exhaust passage is provided,Based on the determined activity of the oxidation catalyst, the amount of fuel injected by the fuel injection valve and the injection so as to supply unburned fuel to the purification unit and raise the temperature of the purification unit Control at least one of the timesTo dobe able to.
[0028]
  In addition,The exhaust material refers to gases such as HC and CO in the exhaust gas, carbon particles that are one kind of fine particles, and the like.
[0029]
ThisThus, it is possible to accurately determine the degree of activity of the oxidation catalyst, for example, by controlling at least one of the fuel injection amount and the injection timing in the subsequent supply of unburned fuel. Due to the inability to do so, the current active state of the oxidation catalyst may cause problems such as excessively unburned fuel being supplied and the temperature of the purification section becoming abnormally high, resulting in damage to the purification section, or unburned fuel Therefore, the temperature of the purification section can be appropriately raised without causing a problem that the temperature rise performance of the purification section is deteriorated due to too little. As a result, exhaust purification performance can be improved.
[0030]
UpThe purification unit includes an oxidation catalyst and a particulate filter disposed downstream of the oxidation catalyst and capable of capturing exhaust particulates in the exhaust gas.LikeThe injection control means supplies the unburned fuel to the oxidation catalyst so that the temperature of the particulate filter becomes a high temperature at which trapped exhaust particulates can be incinerated and removed. And at least one of the injection timings is controlledCan be.
[0031]
  In order to incinerate and remove exhaust particulates captured by the particulate filter when an oxidation catalyst is placed in the exhaust passage and a particulate filter is placed downstream of the exhaust passage to increase the temperature of the downstream particulate filter by raising the temperature of the oxidation catalyst. Requires a large amount of unburned fuel to be supplied to the oxidation catalyst. When supplying such a large amount of unburned fuel, if the amount of unburned fuel supplied is not accurately controlled based on an accurate determination of the activity of the oxidation catalyst, for example, excess unburned fuel is supplied. As a result, the problem that the temperature of the purification unit becomes abnormally high and damages the purification unit, or the problem that the temperature rise performance of the purification unit deteriorates due to too little unburned fuel is more likely to occur. .
[0032]
  On the contrary,The injection control means, when supplying unburned fuel to the oxidation catalyst, the injection amount and the injection timing, so that the temperature of the particulate filter is high enough to incinerate and remove the trapped exhaust particulates, Since at least one of them is controlled, it is possible to prevent the occurrence of the above-described problems and to accurately raise the temperature of the particulate filter, and to improve the incineration removal property of the exhaust particulates.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0034]
  (overall structure)
  FIG. 1 shows an example of an engine exhaust gas purification apparatus A according to an embodiment of the present invention. Reference numeral 1 denotes a diesel engine mounted on a vehicle. This engine 1 has a plurality of cylinders (cylinders) 2, 2,... (Only one is shown), and a piston 3 is inserted into each cylinder 2 so as to be reciprocally movable. A combustion chamber 4 is defined in 2. In addition, an injector 5 (fuel injection valve) is disposed on the ceiling of the combustion chamber 4, and high-pressure fuel is directly injected into the combustion chamber 4 from the nozzle at the tip.
[0035]
  On the other hand, the base end portion of the injector 5 for each cylinder 2 is connected to a common fuel distribution pipe 6 (common rail) by branch pipes 6a, 6a,... (Only one is shown). The common rail 6 is connected to a high-pressure supply pump 9 by a fuel supply pipe 8, and is in a high-pressure state so that fuel supplied from the high-pressure supply pump 9 can be supplied to the injectors 5, 5,. The fuel pressure sensor 7 for detecting the internal fuel pressure (common rail pressure) is disposed.
[0036]
  The high-pressure supply pump 9 is connected to a fuel supply system (not shown), and is drivingly connected to the crankshaft 10 by a toothed belt or the like, and pumps fuel to the common rail 6 and part of the fuel is an electromagnetic valve. The amount of fuel supplied to the common rail 6 is adjusted by returning to the fuel supply system via the. The opening of the electromagnetic valve is controlled by an ECU 40 (described later) in accordance with a value detected by the fuel pressure sensor 7 so that the fuel pressure is controlled to a predetermined value corresponding to the operating state of the engine 1.
[0037]
  Further, although not shown, a valve operating mechanism for opening and closing the intake valve and the exhaust valve is disposed at the upper part of the engine 1, while the rotation angle of the crankshaft 10 is detected at the lower part of the engine 1. A crank angle sensor 11 and an engine water temperature sensor 13 for detecting the temperature of the cooling water are provided. Although not shown in detail, the crank angle sensor 11 is composed of a plate to be detected provided at the end of the crankshaft and an electromagnetic pickup arranged so as to face the outer periphery of the plate, and the entire circumference of the outer periphery of the plate to be detected. A pulse signal is output every time projections formed at equal intervals pass through.
[0038]
  An intake passage 16 for supplying air (fresh air) filtered by an air cleaner 15 to the combustion chamber 4 of each cylinder 2 is connected to one side (right side in the figure) of the engine 1. A surge tank 17 is provided at the downstream end of the intake passage 16, and each passage branched from the surge tank 17 communicates with the combustion chamber 4 of each cylinder 2 through an intake port. An intake pressure sensor 18 for detecting the pressure state of the intake air is provided.
[0039]
  The intake passage 16 is driven by a hot film type air flow sensor 19 for detecting the flow rate of air sucked into the engine 1 from the outside in order from the upstream side to the downstream side, and a turbine 27 to be described later. , An intercooler 21 that cools the intake air compressed by the compressor 20, and an intake throttle valve 22 that is a butterfly valve. The intake throttle valve 22 is in an arbitrary state from the fully closed state to the fully opened state by rotating the valve shaft by the stepping motor 23. Even in the fully closed state, the intake throttle valve 22 and the intake passage 16 are connected to each other. A gap is formed between the peripheral wall and air to allow air to flow in.
[0040]
  On the other hand, an exhaust passage 26 is connected to the side surface on the opposite side (left side in the figure) of the engine 1 so as to discharge combustion gas (exhaust gas) from the combustion chamber 4 of each cylinder 2. The upstream end portion of the exhaust passage 26 is an exhaust manifold that branches into each cylinder 2 and communicates with the combustion chamber 4 through an exhaust port. The exhaust passage 26 downstream from the exhaust manifold is provided on the downstream side from the upstream side. In turn, a linear O2 sensor 29 that detects the oxygen concentration in the exhaust, a turbine 27 that is rotated by receiving an exhaust flow, and an oxidation catalyst 28a that can oxidize harmful components (HC, CO, etc.) in the exhaust. A filter 28b capable of capturing fine particles such as carbon discharged from the combustion chamber is disposed downstream thereof.
[0041]
  The oxidation catalyst 28a is a general catalyst in which a cell layer of a porous ceramic honeycomb carrier is coated with a catalyst layer supporting a noble metal such as Pt. The catalyst component is adjusted so that the oxidation performance is particularly excellent. Further, the filter 28b is made of porous ceramics, and among the adjacent cells of the honeycomb, one of the cells is sealed at the upstream end, and the other cell is sealed at the downstream end. The cell surface is coated with a catalyst layer supporting a noble metal such as Pt. The temperature rise performance is improved by the reaction heat of the catalyst metal.
[0042]
  The filter 28b may not carry a catalyst metal, and conversely, the catalyst layer may contain an alkali metal or an alkaline earth metal in addition to the noble metal in order to further combine the NOx absorption capacity. .
[0043]
  In addition, the oxidation catalyst 28a and the filter 28b are spaced apart and arranged upstream and downstream, respectively, and the distance between the oxidation catalyst 28a and the filter 28b passes through the exhaust gas through which the temperature generated mainly by the oxidation reaction flows in the oxidation catalyst 28a. To the extent that it can be transmitted to.
[0044]
  The turbocharger 30 comprising the turbine 27 and the compressor 20 in the intake passage 16 is a variable turbo (hereinafter referred to as VGT) in which the cross-sectional area of the exhaust passage to the turbine 27 is changed by movable flaps 31, 31,. The flaps 31, 31,... Are connected to a diaphragm 32 via a link mechanism (not shown), and the magnitude of the negative pressure acting on the diaphragm 32 is an electromagnetic valve for negative pressure control. .., So that the rotational positions of the flaps 31, 31,... Are adjusted.
[0045]
  The exhaust passage 26 has an upstream end of an exhaust recirculation passage (hereinafter referred to as an EGR passage) 34 for recirculating a part of the exhaust to the intake side so as to open to a portion upstream of the turbine 27 toward the exhaust upstream side. It is connected. The downstream end of the EGR passage 34 is connected to the intake passage 16 between the intake throttle valve 22 and the surge tank 17 so that a part of the exhaust gas taken out from the exhaust passage 26 is returned to the intake passage 16. Yes. In the middle of the EGR passage 34, an EGR cooler 37 for cooling the exhaust gas flowing through the EGR passage 34 and an exhaust gas recirculation amount adjustment valve (hereinafter referred to as an EGR valve) 35 whose opening degree can be adjusted are arranged. The EGR valve 35 is of a negative pressure responsive type, and the magnitude of the negative pressure to the diaphragm is adjusted by the electromagnetic valve 36 in the same manner as the flaps 31, 31,. The flow rate of the exhaust gas recirculated to the intake passage 16 is adjusted by linearly adjusting the cross-sectional area. The EGR cooler 37 may not be provided.
[0046]
  Each of the injectors 5, the high pressure supply pump 9, the intake throttle valve 22, the VGT 30, the EGR valve 35, etc. operates in response to a control signal from a control unit (Electronic Control Unit: hereinafter referred to as ECU) 40. On the other hand, the ECU 40 receives output signals from the fuel pressure sensor 7, the crank angle sensor 11, the engine water temperature sensor 13, the intake pressure sensor 18, the air flow sensor 19, the linear O2 sensor 29, and the like, and further, an accelerator (not shown). An output signal from an accelerator opening sensor 39 that detects a pedal operation amount (accelerator opening) is input.
[0047]
  An exhaust gas temperature sensor 41 for estimating the temperature of the oxidation catalyst 28a or the temperature of the filter 28b is disposed upstream of the oxidation catalyst 28a. On the other hand, a filter upstream pressure sensor 42 for detecting the upstream exhaust pressure of the filter 28b is disposed in the exhaust passage 26 upstream of the filter 28b, preferably between the filter 28b and the oxidation catalyst 28a. A filter downstream pressure sensor 43 is disposed in the downstream exhaust passage 26. The ECU 40 further receives an output signal from the exhaust gas temperature sensor 41, an output signal from the filter upstream pressure sensor 42, and an output signal from the filter downstream pressure sensor 43.
[0048]
  (Fuel injection control)
  Next, the fuel injection control of this embodiment will be described.
[0049]
  The ECU 40 calculates the accelerator opening amount (engine load) from the input signal from the accelerator opening sensor 39, calculates the engine speed from the signal input from the crank angle sensor 11, and outputs these values to the injection control unit. The expansion stroke injection F1 as an additional injection for regeneration of the main injection M and the filter 28b is basically controlled based on the engine load and the engine speed.
[0050]
  When the filter 28b is regenerated, the EGR valve 35 is closed by the ECU 40 so that exhaust purification control by additional injection can be executed accurately.
[0051]
  As shown in S1 of FIG. 2, the main injection M is a fuel injection performed by the injector 5 in the vicinity of the top dead center of the compression stroke for each cylinder. Since the indoor pressure is injected under a very high pressure, the main combustion is performed by self-ignition. Further, the injection amount by the main injection M is set in advance based on the torque (requested torque) corresponding to this output so that the required output by the passenger or the like can be obtained. 2 is a timing chart showing an operating state of a needle valve (not shown) of the injector 5.
[0052]
  Specifically, the ECU 40 includes a main injection amount map (not shown) set so that the main injection amount increases as the engine speed increases and the accelerator opening amount increases. A main injection timing map (not shown) in which the execution timing of the main injection M is set based on the rotation speed and the accelerator opening amount is stored, and the main injection amount and the injection are determined based on the engine rotation speed and the accelerator opening amount. The time is set.
[0053]
  The form of the main injection M is not limited to such a single injection, but a combination of so-called pilot injection that is temporarily performed slightly before the compression stroke top dead center and main injection in the vicinity of the compression stroke top dead center. Alternatively, the main injection M itself executed near the top dead center of the compression stroke may be divided and injected in multiple stages with a minute pause interval (approximately 1 ms or less).
[0054]
  During the operation of the diesel engine, the exhaust gas contains particulates, so the filter 28b is arranged to capture this. By the way, in normal diesel combustion, the temperature is relatively low from 150 ° C. to 300 ° C. At such a low temperature, the trapped fine particles are difficult to burn and incinerate. In general, when removing soot by incineration, it is necessary to maintain a high temperature of 500 ° C. or higher for several minutes. ing. When the difference in the exhaust pressure between the upstream and downstream of the filter 28b is equal to or greater than a predetermined value, it is determined that the particulates trapped by the filter 28b increase, and that these particulates need to be forcibly incinerated and removed. Thus, additional injection different from the main injection is performed toward the oxidation catalyst 28a and the filter 28b to maintain the high temperature by supplying the fuel and to regenerate the filter 28b. In order to carry out the incineration and removal of fine particles, it is necessary to maintain a fairly high temperature continuously. Therefore, the additional injection amount is inevitably required in the low rotation, low load region, medium rotation, and medium load region. It is set to be about 1.5 to 4 times larger than the main injection amount.
[0055]
  In the present embodiment, as the additional injection, as shown in S1 of FIG. 2, the expansion stroke injection F1 is executed after the completion of the main injection M during the expansion stroke period.
[0056]
  The injection timing of the expansion stroke injection F1 is advanced to the injection timing side of the main injection M to set it to the initial timing of the expansion stroke, or the injection timing of the expansion stroke injection F1 is kept as it is and the injection timing of the main injection M is delayed. When the angle is changed (when the period between the injection timing of the main injection M and the injection timing of the expansion stroke injection F1 is shortened), most of the injected fuel is affected by the main combustion caused by the main injection M. The amount of unburned fuel supplied to the oxidation catalyst 28a is reduced. However, since the unburned fuel supplied at this time is caused by the fuel injected at a high temperature and pressure in the combustion chamber, it has a high miscibility with the exhaust gas. The activation rate of the catalyst can be improved. At this time, the temperature rise of the exhaust gas itself exhausted from the combustion chamber 4 and supplied to the oxidation catalyst 28a is also promoted.
[0057]
  Conversely, when the injection timing of the expansion stroke injection F1 is retarded and set near the middle of the expansion stroke (when the period between the injection timing of the main injection M and the injection timing of the expansion stroke injection F1 is lengthened), Since the injected fuel is hardly burned by the main combustion, the supply amount of unburned fuel to the oxidation catalyst 28a is increased. Further, since the unburned fuel supplied at this time is caused by the fuel injected at a low temperature or pressure in the combustion chamber, the mixing property is as high as when the expansion stroke injection F1 is injected at the initial stage of the expansion stroke. Not so, but relatively high.
[0058]
  At this time, the effect of increasing the temperature of the exhaust gas supplied to the oxidation catalyst 28a is suppressed. In this case, as will be described later, unburned fuel having a certain degree of mixing is used as the oxidation catalyst 28a. Therefore, the activation rate of the oxidation catalyst 28a can be improved. When the activation rate of the oxidation catalyst 28a becomes high, high reaction heat is generated by the unburned fuel adhering to the oxidation catalyst 28a, and the downstream filter 28b is positively heated.
[0059]
  Further, when the injection timing of the expansion stroke injection F1 is greatly retarded and set to the latter stage of the expansion stroke, a large amount of unburned fuel with extremely low mixing properties is supplied to the oxidation catalyst 28a, as will be described later. Even if a large amount of such unburned fuel adheres to the oxidation catalyst 28a, the activity of the oxidation catalyst 28a is improved, but not so much. At this time, the temperature of the exhaust gas can hardly be expected.
[0060]
  Specifically, the start timing of the expansion stroke injection F1 is between 0 ° and 130 ° after the compression stroke top dead center (ATDC) from the end of the execution of the main injection M, more preferably about 10 ° to 100 ° ATDC. Is set at a specific time in a predetermined allowable range period (not shown) set in accordance with the operating state. The predetermined permissible range period is set in the advance side range when the engine speed is low and the engine load is low, and in the retard side range when the engine speed is high and high. .
[0061]
  (Oxidation catalyst activity judgment control)
  Next, the activity determination control of the oxidation catalyst of this embodiment will be described.
[0062]
  The ECU 40 calculates the intake air amount from the signal input from the air flow sensor 19, and calculates the temperature of the exhaust gas upstream (immediately before the inlet) of the oxidation catalyst 28 a from the signal input from the exhaust gas temperature sensor 41. When the particulate matter trapped by the filter 28b is large and the filter 28b is being regenerated, first, the exhaust gas flow rate is estimated as follows. This is performed based on the intake air amount and the exhaust gas temperature thus detected, and the injection amount of the expansion stroke injection F1, which is the above-described additional injection for supplying unburned fuel.
[0063]
  This is because the flow rate of the exhaust gas is determined by the amount of intake air supplied into the combustion chamber 4 and the fuel injection amount. If the injection amount of the main injection M is further taken into account as the fuel injection amount, the estimated accuracy becomes higher. Will improve.
[0064]
  Next, the activation rate (unit:%, unit:%) of the oxidation catalyst 28a based on the actually measured value To of the detected exhaust gas temperature upstream of the oxidation catalyst To and the exhaust gas flow rate obtained previously. The activation rate of 50% means that the amount of exhaust gas flowing out is halved with respect to the amount of exhaust gas flowing in).
[0065]
  The exhaust gas flow rate of the exhaust gas passing through the oxidation catalyst and the activation rate of the oxidation catalyst 28a are greatly related. Specifically, when the exhaust gas flow rate is high, the contact time and approach time between the catalyst metal supported on the oxidation catalyst 28a and the exhaust material (for example, a reducing agent such as HC and CO) are shortened. As a result, the oxidation of the entire oxidation catalyst is also suppressed, so that the activation rate is considered to decrease. On the other hand, when the exhaust gas flow rate is slow, the contact time and the approach time between the catalytic metal and the exhaust material are relatively long, and the oxidation action to the exhaust material is promoted, so that the activity is considered to be improved. In addition, it has also been found that the activity is improved when the exhaust gas temperature is high. Therefore, in this embodiment, the exhaust gas flow rate and the exhaust gas temperature upstream of the oxidation catalyst 28a, that is, the measured value To of the catalyst temperature, are two. An original control map is provided, and the activation rate of the oxidation catalyst 28a is determined from this map.
[0066]
  This map will be described with reference to FIG.
[0067]
  In the map, the activation rate is set on the horizontal axis, and the catalyst temperature To, which is an actual measurement value, is set on the vertical axis. If the exhaust gas flow rate is the same (for example, on the Ma line), the catalyst temperature To increases. The activation rate is set to be high.
[0068]
  Even at the same catalyst temperature, the activation rate is set so as to decrease as the exhaust gas flow rate increases. For example, when the catalyst temperature is Tox, the activation rate when the exhaust gas flow rate is small Ma is AC3. In the case of Mb that is high and the exhaust gas flow rate is medium at the same catalyst temperature, the activation rate is medium and AC2, and in the case of Mc that has the same catalyst temperature and a large exhaust gas flow rate, the activation rate is as small as AC1. become.
[0069]
  Ma, Mb, and Mc indicate reference lines on the map when the exhaust gas flow velocity is a specific value and the temperature correction amount described later is not corrected.
[0070]
  The map format is not limited to that shown in FIG.
[0071]
  Next, the temperature correction amount for the exhaust gas temperature described above will be described.
[0072]
  The temperature correction amount is determined based on the injection amount of the expansion stroke injection F1 for supplying unburned fuel and the injection timing.
[0073]
  This is because the greater the injection amount of the expansion stroke injection F1 that is injected for supplying unburned fuel, or the later the injection timing, the lower the miscibility of the unburned fuel with the exhaust gas (vaporization, mixing). This is because of this. As a result, even when the environment surrounding the other oxidation catalyst is the same, when the injection amount is large and small, or when the injection timing is late (retarded side) and early (advanced side), respectively. This results in different activities of the oxidation catalyst as a whole.
[0074]
  Specifically, the greater the injection amount of the expansion stroke injection F1 or the later the injection timing, the more the miscibility between the unburned fuel and the exhaust gas is suppressed, thereby causing the reaction between the oxidation catalyst and the unburned fuel. And the heat of reaction accompanying the oxidation reaction of the catalyst is suppressed. Thus, as a result of locally suppressing the temperature rise inside the oxidation catalyst, it is considered that the activity of the entire oxidation catalyst is gradually increased.
[0075]
  On the other hand, the smaller the injection amount of the expansion stroke injection F1 or the earlier the injection timing, the higher the mixing property between the unburned fuel and the exhaust gas, and the reaction between the oxidation catalyst and the unburned fuel is promoted. It is considered that the temperature inside the whole is increased and the activity of the entire oxidation catalyst is rapidly increased.
[0076]
  Therefore, in the present embodiment, a binary control map of the injection timing and the injection amount in the expansion stroke injection F1 is provided. Based on the temperature correction amount determined by this map, the reference line on the map of FIG. The activation rate is obtained as described above by correcting Ma, Mb, Mc and the like. As shown in FIG. 4, the horizontal axis indicates the injection timing and the vertical axis indicates the injection amount. The more the injection timing is set to the retard side or the larger the injection amount, the more the temperature correction amount Tc. Is set to be larger.
[0077]
  When the temperature correction amount Tc is determined in this way, the temperature correction amount Tc is uniformly added to the reference line in FIG. 3 to obtain a correction line (for example, Mbm), and the correction line in FIG. The activation rate is determined based on the map.
[0078]
  Specifically, when the estimated exhaust gas flow rate is a predetermined value and the reference line Mb on the map is selected according to FIG. 3, the injection timing is on the advance side and the injection amount is small. When “0” is set as the temperature correction amount Tc, the reference line Mb is not changed. Therefore, if the measured value of the exhaust gas temperature is Tox at this time, the activation rate is AC2. However, when the injection timing is retarded and the injection amount is large, and the relatively large value “Tcx” is set as the temperature correction amount Tc based on FIG. 4, the reference line Mb on the map of FIG. The temperature is raised uniformly by Tcx (° C.), and the correction line Mbm is set. If the actual value To of the exhaust gas temperature at this time is Tox based on the correction line Mbm, the activation rate is AC2m (<AC2).
[0079]
  Thus, the activation rate is set to be lower as the injection timing of the expansion stroke injection F1 is retarded or the injection amount is larger, even if the measured value of the exhaust gas temperature flowing into the oxidation catalyst is the same.
[0080]
  Next, a control flowchart for determining the activation of the oxidation catalyst 28a in the present embodiment will be described with reference to FIG.
[0081]
  In FIG. 5, for example, after starting every predetermined time, in step SA1 and step SA2, the intake air amount is detected by the air flow sensor 19 and the exhaust gas temperature is detected by the exhaust gas temperature sensor 41, respectively. Next, in step SA3, the injection amount and the injection timing of the expansion stroke injection F1, which are injected immediately before the current time or a predetermined time slightly before the current time and affect the activity of the oxidation catalyst 28a at the current time, are stored. Read from the storage unit. Next, in step SA4, the exhaust gas flow rate is estimated based on the detected intake air amount, the detected exhaust gas temperature, and the injection amount of the expansion stroke injection F1. At this time, the exhaust gas flow velocity may be estimated based on the main injection amount. Next, in step SA5, the temperature correction amount Tc is calculated from the injection amount and the injection timing of the expansion stroke injection F1 using the map of FIG. 4 described above, and the process proceeds to step SA6. In step SA6, a reference line on the map of FIG. 3 is selected based on the estimated exhaust gas flow velocity, and the reference line is corrected as described above based on the temperature correction amount Tc, and a correction line is set. Next, at step SA7, the catalyst activation rate is determined from the measured value of the exhaust gas temperature based on the correction line on the map of FIG.
[0082]
  Next, a control flowchart of the injection control of the expansion stroke injection F1 will be described with reference to FIG.
[0083]
  In the control flowchart of FIG. 6, for example, after starting every predetermined crank angle, the engine speed and the engine load are detected in step SB1, and the process proceeds to step SB2. In step SB2, the exhaust gas temperature sensor 41 detects the oxidation catalyst 28a. Detect upstream exhaust gas temperature. Thereafter, in step SB3, the amount of fine particles trapped in the filter 28b is estimated from the pressure difference detected by the upstream pressure sensor 42 and the downstream pressure sensor 43. This is to estimate that the larger the differential pressure, the larger the trapped amount of particulates. In the next step SB4, when the estimated trapped amount of particulates is greater than or equal to a predetermined value, the captured particulates are incinerated to filter 28b. Is determined to be reproduced, and the process proceeds to step SB5. On the other hand, when the trapping amount is less than or equal to the predetermined value in step SB4, it is determined that the particulates are not accumulated enough to regenerate the filter 28b, and the process returns to step SB1. In step SB5, the injection timing and the injection amount are set based on the injection timing map (not shown) and the injection amount map (not shown) of the expansion stroke injection F1, and the process proceeds to step SB6.
[0084]
  The injection timing map and the injection amount map set the injection timing and the injection amount according to the engine speed, the engine load, and the activation rate of the oxidation catalyst 28a obtained in FIG. Specifically, the higher the rotation speed, the higher the load, and the higher the degree of activation of the oxidation catalyst 28a, the more retarded the injection timing is set. The reason for this is that in such a state, the exhaust gas temperature is already high only by the combustion of the main injection, and therefore the filter 28b is increased by increasing the amount of unburned fuel rather than raising the temperature of the exhaust gas flowing into the oxidation catalyst 28a. This is because the temperature can be increased.
[0085]
  Further, the injection amount is set to decrease as the rotation speed increases, the load increases, and the activation rate of the oxidation catalyst 28a increases. This is because the exhaust gas temperature is already high in this state, and if the injection amount is increased more than necessary, the fuel consumption deteriorates, or the filter 28b becomes abnormally hot due to a large amount of unburned fuel, resulting in melting or damage. This is to prevent a problem that the amount is excessive and a part of the fuel passes through the filter 28b and is discharged into the atmosphere without being purified to deteriorate the emission.
[0086]
  On the other hand, the lower the rotation speed, the lower the load, and the lower the activation degree of the oxidation catalyst 28a, the more advanced the injection timing is set. This is because in such a state, the exhaust gas temperature is low only by the combustion of the main injection, and the exhaust gas temperature is used to activate the oxidation catalyst 28a more than to supply the unburned combustion and raise the temperature of the filter 28b. This is for the purpose of efficiently performing additional injection without additional injection of excess fuel.
[0087]
  Further, the lower the rotation speed, the lower the load, and the lower the activation degree of the oxidation catalyst 28a, the higher the injection amount. The purpose of this is also to increase the exhaust gas temperature accurately by performing additional injection efficiently.
[0088]
  In step SB6, the expansion stroke injection F1 set in step SB5 in this way is executed when the detected crank angle reaches the set injection timing, and the process returns to step SB1.
[0089]
  According to such an embodiment, the activation rate of the oxidation catalyst 28a can be estimated with high accuracy, and the injection amount and the injection timing of the expansion stroke injection F1 are set based on such an accurate activation rate. Since the injection is executed, it is possible to appropriately and efficiently increase the temperature of the filter 28b by preventing excessive supply or supply shortage of unburned fuel to the oxidation catalyst 28a, and thereby the particulates trapped in the filter 28b can be increased. The incineration removal performance is improved, and as a result, the regeneration performance of the filter 28b can be improved.
[0090]
  (Other embodiments)
  In the embodiment of the present invention, at the time of regeneration of the filter 28b, the activation rate of the oxidation catalyst 28b is estimated as described above, and the control of the additional injection based on this is performed. It is not limited to 28b, but may be a normal catalyst device such as a three-way catalyst, an HC trap catalyst, or a NOx trap catalyst, or may be additionally injected for the purpose of raising the temperature thereof. .
[0091]
  In this case, since these normal catalyst devices have an oxidation catalyst function by themselves, there is no need for an oxidation catalyst upstream of these catalyst devices.
[0092]
  In the embodiment of the present invention, the main injection M is executed in the vicinity of the compression stroke top dead center. However, the main injection M is not limited to this, and the main injection M is in the vicinity of the compression stroke top dead center and the intake stroke on the advance side. The fuel may be injected several times over the compression stroke, or it may not be injected near the top dead center of the compression stroke, and it may be injected over the compression stroke from the intake stroke on the more advanced side. May be.
[0093]
  Further, in the embodiment of the present invention, after determining the activation rate of the oxidation catalyst 28a, the injection amount and the injection timing of the expansion stroke injection F1 are controlled based on this, but only one of them is controlled. Also good.
[0094]
  Further, in the embodiment of the present invention, the additional injection is performed only once for the expansion stroke injection F1, but the injection may be performed once or a plurality of times from the expansion stroke to the exhaust stroke. .
[0095]
  Further, in the present embodiment, the exhaust gas temperature upstream of the oxidation catalyst 28a is detected. However, the present invention is not limited to this, and the oxidation catalyst temperature is detected by a temperature sensor arranged directly upstream of the oxidation catalyst 28a. Also good.
[0096]
  The engine 1 may be a direct injection gasoline engine.
[0097]
【The invention's effect】
  As described above, in the present invention, the oxidation catalystIt is determined that the higher the detected temperature related to the upstream catalyst temperature is, the higher the activity of the oxidation catalyst is.Passes through the oxidation catalystIt is determined that the greater the estimated exhaust gas flow rate, the greater the fuel injection amount injected in the expansion stroke, and the lower the fuel injection timing in the expansion stroke, the lower the activity of the oxidation catalyst. Therefore, the determination accuracy becomes high.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall configuration diagram showing an exhaust purification device for an engine according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view schematically showing a state of an injection operation by an injector 5;
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a map for obtaining an activation rate.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a map for obtaining a temperature correction amount.
FIG. 5 is a flowchart showing a control procedure for determining the activity of an oxidation catalyst.
FIG. 6 is a flowchart showing a control procedure of additional injection control.
[Explanation of symbols]
2: Cylinder
4: Combustion chamber
5: Injector (fuel injection valve)
19: Air flow sensor (intake air amount detection means)
28a: oxidation catalyst (purification section)
28b: Filter (purification unit)
41: Exhaust gas temperature sensor (temperature detection means)
F1: Expansion stroke injection

Claims (1)

エンジンの排気通路に酸化機能を有する酸化触媒が配置され、且つエンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁から上記酸化触媒に対して未燃燃料を供給するように、エンジン運転状態に基づき、該燃料噴射弁により噴射される燃料の噴射量及び噴射時期を制御する噴射制御手段とを備えているエンジンの上記酸化触媒の活性度を判定するエンジン用酸化触媒の活性判定装置において、
上記酸化触媒の上流側の触媒温度に関連する温度を検出する温度検出手段と、
該酸化触媒内を通過する排気ガスの排気ガス流速を推定する排気流速推定手段と、
検出された温度と、推定された排気ガス流速と、エンジン膨張行程で噴射される燃料噴射量と、その燃料噴射時期とに基づいて、上記酸化触媒の活性度を判定する判定手段とを備え
上記判定手段は、上記検出された温度が高い程、上記酸化触媒の活性度が高いと判定し、上記推定された排気ガス流速が大きくなる程、上記膨張行程で噴射される燃料噴射量が多い程、また、該膨張行程での燃料噴射時期が遅角する程、上記酸化触媒の活性度が低いと判定することを特徴とするエンジン用酸化触媒の活性判定装置。
Arranged oxidation catalyst having an oxidation function in an exhaust passage of the engine, and to supply the fuel injection valve for injecting fuel directly into a combustion chamber of the engine, unburned fuel to said oxidation catalyst from the fuel injection valve to, based on engine operating conditions, the fuel of the fuel injected by the injector injection amount and injection timing of and an injection control means for controlling the engine above the oxidation catalytic activity engine oxidation catalyst determines In the activity determination device,
Temperature detecting means for detecting a temperature related to the catalyst temperature upstream of the oxidation catalyst;
Exhaust gas flow rate estimating means for estimating the exhaust gas flow rate of exhaust gas passing through the oxidation catalyst;
Determination means for determining the activity of the oxidation catalyst based on the detected temperature, the estimated exhaust gas flow rate, the fuel injection amount injected in the engine expansion stroke, and the fuel injection timing ;
The determination means determines that the higher the detected temperature, the higher the activity of the oxidation catalyst, and the greater the estimated exhaust gas flow rate, the greater the fuel injection amount injected in the expansion stroke. Further, it is determined that the degree of activity of the oxidation catalyst is lower as the fuel injection timing in the expansion stroke is retarded .
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