JP4137269B2 - 生体高分子における変異の同定法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、異なる2セット以上のそれぞれ標識された(marked or labelled)検出分子を用いて、生体高分子、特に染色体DNAにおける変異を同定する方法、ならびにこれらの変異を検出するための診断用キットに関する。
【0002】
背景技術
現在まで、ヒト染色体の表示は、明・暗バンドを用いて染色体の特定の認識が可能なバンド方法を用いて行われてきた(例えば「Gバンド法、Qバンド法、Rバンド法」)。これらのバンド法はCaspersson et al.,(Exp. Cell Res. 60, 1970, 315-319), Sumner et al. (Nature 232, 1971, 31), Seabright et al. (Lancet 2, 1971, 971-972)およびDutrillaux et al. (C R Acad. Sci., Paris, 272, 1971, 3638-3640)により開発された方法に基づいている。しかしながら、総ての染色体の総てのバンドが明または暗のいずれかでしか現れないので、これらの方法のいずれの例においても個々の染色体バンドの同一性を決定することはできない。染色体は細胞間および組織間で形態学的に非常に異なる可能性があり、また、おそらく転座を含んでおり(例えば腫瘍の場合)、検査される患者にとってその識別が特に重要であるために、このことは重大な欠点となる。これは例えば一方の親における平衡転座(それぞれ「乗換え」または「染色体の一部の交換」)の症例における子供を持ちたいという欲求の実現、子供における精神遅滞を伴うまたは伴わない先天異常の原因の認識、および白血病の診断およびしばしば診断上、また治療上重要な特定の染色体変異を示す他の腫瘍の診断にあてはまる。
【0003】
この問題を解決するための提案として、Pinkel et al.(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83, 1986, 2934-2938)により、蛍光in-situハイブリダイゼーション法(FISH)が慣例法としては初めて実施可能な形で記載された。今日、染色体特異的DNAライブラリー(染色体彩色、24色FISH、Schrock et al., Science 273, 1996, 496-497;Speicher et al., Nature Genet. 12, 1996, 368-375)を用いることにより、さらには種々の量のヒトDNAを含有するができ、FISHによる多色技術を通して特定の染色体領域の保全性を再確認することが可能となる、例えばコスミド、pacsまたはYACsのようなベクターの使用により、この方法で、総ての分裂中期のヒト染色体を種々の色で表示することが可能となる。また、遺伝子の一部および反復DNAエレメントも、それらの染色体の局在化、ならびにそれらの存在または不在のそれぞれに関して、この方法を用いて同定できる。しかしながら、バンドレベルでの染色体部位の(多色)表示は今のところ不可能である。
【0004】
【発明の概要】
このように、本発明の基調をなす課題は、その方法がバンドレベルでの多色表示を可能にする、特に染色体DNAにおける変異の同定のための新規、かつ改良された方法を提供することである。
【0005】
この課題は請求の範囲において特徴づけられる本発明の具体例によって解決される。
【0006】
特に、異なる2セット以上の標識された検出分子を用いて、標的分子としての生体高分子における変異を同定する方法であって、少なくとも2セットが標的分子中のある領域に特異的であり、かつ、標的分子中のある領域に特異的なこれらのセットの特定の検出分子の標識(markings or labellings)がそれぞれ異なり、
(a)少なくとも2セットの特定の標識された検出分子が、その検出分子の異なる標識が重複するように標的分子中のある領域に結合することを特徴とする、異なるセットの検出分子間ならびに標的分子間の結合反応を行い、
(b)この検出分子の異なる標識を介する方法で得られた結合を定性および定量評価する工程を含んでなる方法が提供される。
【0007】
【発明の具体的説明】
「標的分子としての生体高分子」とは、DNA、好ましくは染色体DNA、RNAまたはポリペプチドを意味する。この標的分子は、本発明の方法を行う前、特に工程(a)の前に、例えば適切なマトリックス中におけるゲル電気泳動による分離、もしくは例えば適切な担体上に分裂中期の染色体または分裂間期の核をそれぞれ固定または配合することにより、適切にそれぞれ固定化または配合されてよい。
【0008】
「標識された検出分子」とは、少なくとも1つの標識を有する核酸または抗体を意味する。この抗体はポリクローナル抗体として提供されてもよいし、またはモノクローナル抗体として提供されてもよい。「核酸」および「核酸配列」および「核酸プローブ」とは、それぞれ、デオキシリボヌクレオチドおよび/またはリボヌクレオチドおよび/またはアミノヌクレオチドまたは[α-S]-トリホスフェートヌクレオチドのような修飾ヌクレオチドの天然、半合成または修飾核酸分子を意味する。本発明の好ましい具体例では、核酸は、例えばホモ・サピエンス・サピエンスのような哺乳類由来の染色体DNAから生ずる。検出分子としてのこの染色体DNAは、ベクター、例えばコスミドまたはYAC中に存在するか、もしくは例えば顕微解剖法またはレーザー活性化フローサイトメトリーによる特定の染色体の分類、そして必要に応じ、それに続く例えばDOP-PCRによる増幅により得ることができる染色体または染色体領域特異的DNAライブラリーから生ずる。
【0009】
「標識」という用語は、検出分子に導入されているか、またはそれらに結合している適切な、直接的または間接的に検出可能な原子または分子を意味する。適切な標識とは、例えばヌクレオチドに結合する蛍光色素および/または例えばビオチンおよび/またはジゴキシゲニンおよび/または放射性同位元素で標識されたヌクレオチドからなるものである。好ましい具体例では、標識化合物は、例えばクマリンおよびローダミンのような発光スペクトルの蛍光挙動、および/または例えば蛍光イソチオシアネートおよびユーロピウムキレート標識および/またはポルフィリン標識アビジンのような蛍光寿命における、微量の物質の選択に十分な差異を有する蛍光色素である。
【0010】
「結合反応」という用語は、検出分子および/または標的分子の選択による、ハイブリダイゼーション、好ましくはin-situハイブリダイゼーションまたは抗原/抗体反応を意味する。「in-situハイブリダイゼーション」とは、検出分子としての検出のための生物学的、物理学的または化学的標識を備えた合成より製造されたDNA/RNA分子を自然に生じる天然のDNA/RNA配列に付加することを意味し、このような付加は適切な核酸の変性および復元により達成される。もちろん、これらDNA/RNAプローブは染色体のような標的分子のDNA/RNA配列とハイブリダイズする能力を有する少なくとも1つの配列部分を含有する。この配列部分は、特異的な、検出分子に個々に存在する配列領域を含んでなり、その領域は好ましくは100〜1,000塩基対の長さであり、好ましくは50℃以下の適切な温度で、好ましくは50〜300mmol/lの一価のイオンおよび0〜10mmol/lの二価のイオンを含有する適切な塩濃度において水素結合が形成される下で、標的分子の相補領域に付加される。標識された検出分子の特定のセットの結合反応は同時に行ってもよいし、順次行ってもよい。
【0011】
「検出分子のセット」という表現は、標的分子のある領域に特異的な検出分子を意味する。この検出分子のセットは、例えばベクターに存在する染色体DNAであってもよいし、染色体特異的DNAライブラリーであってもよい。このセット中の検出分子の標識は同じであっても異なっていてもよく、例えば3個の異なる標識であってもよい。
【0012】
「少なくとも異なる2以上のセットの標識された検出分子」という表現は、少なくとも一対の異なるセットの存在を意味し、この対のセットがそれぞれ標的分子のある部分または領域に、少なくとも特定の検出分子の異なる標識、好ましくはこれらの異なるセットの特定の検出分子の結合部位が重複するように結合する。本発明によれば、一対の異なるセットのこの特性は、標的分子のこのある領域から重複する様式でそれぞれ製造される、または得られる一対の異なるセットの特定の検出分子をそれぞれ標準として、または患者由来の適切に処理された標本との比較試験のために使用できることを意味する。本発明の具体例では、最良の検出分子は、ハイブリダイゼーションの後に検出分子が、好ましくはガウス分布に従う連続的に変化する濃度中で、標的分子、例えば染色体に対して縦方向に結合するように設計することが好ましい。
【0013】
検出分子の異なる標識により工程(a)で得られた結合の定性および定量評価は、本発明の方法の工程(b)において特徴付けられる。この定性および定量評価は、それぞれ走査装置または方向性走査装置、例えば、試験する染色体に沿ってまたは染色体の縦方向への走査装置、を用いることにより使用してよい。かかる走査装置には、例えば蛍光顕微鏡が挙げられる。画像形成シグナルは、例えばCCDカメラなどの画像処理装置を介して、所望の標的分子に付加された検出分子の物理的および/または化学的および/または生物学的標識を介して走査装置により取り込むことができ、この画像処理装置がコンピューターにより支援される適当な方法で、異なる標識の個々のシグナルを処理する。特定の検出分子の重複する、また重複しない(non-overlapping)標識の領域における異なる標識のそれぞれ強度または強度比は、特に固定された分裂中期染色体の標的分子の好ましくは縦方向において、走査装置と連結された画像処理装置を用いて記録し、定性および定量評価を行うことができる。
【0014】
本発明のさらなる主題は、前記の定義に従い標的分子として少なくとも異なる2セットの標識された検出分子を含有する、前記で定義した生体高分子における変異の同定のための診断用キットにより構成される。
【0015】
特に、本発明のこのキットは、ヒト遺伝学における染色体異常のそれぞれ同定または排除のために使用することができる。染色体異常としては、例えば、先天異常および/または精神遅滞の原因としての均衡(balanced)および非均衡(unbalanced)染色体変異のような変異の保因者(carrier)である場合にも子供を持ちたい欲求を実現するために、あるいは固形腫瘍ならびに血液学的新形成(AML、ALL、MDS、その他)の腫瘍の診断において、一方では予後に関連する公知の変化の検出のために、他方ではさらなる、従前に知られていない変化を検出するために、非常に重要であると知られている均衡染色体再配列(balanced chromosome rearrangements)が挙げられる。
【0016】
本発明のさらなる主題は、限局性DNAプローブを加えることによる自動補正に関する。
【0017】
多色バンド法のために使用される標本のような種々の蛍光色素で標識された染色体領域特異的標本を記録する場合、特殊蛍光フィルターと組み合わせたモノクロCCDカメラを使用する。個々の蛍光色素のシグナルは連続的に個々の画像として記録され、同時にカラー画像に結びつけられる。フィルターの光学的影響(種々のウェッジ・エラー(wedge errors)、光路のわずかな傾斜による平行移動)のために相互に関連する個々の画像の位置の移動は、これによっては排除できない。ほとんどの部分と重複しているプローブは、それに続く重ね合わせに使用できる共通の構造を持っていないので、例えば個々の画像の相関性による相互補正または自動補正は、要求される精度では不可能である。総てのわずかな移動により、結果としてバンドパターンにおける人工産物の強度比の評価することになる。
【0018】
本発明の方法に使用される総ての蛍光色素を用いて同時に標識された限局性DNAプローブを加えることにより、自動補正が可能となる。個々の画像総てにおいて同一の構造は、それに加え、自動的位置補正のために利用可能である。この位置補正は、例えばそれぞれの個々の画像におけるプローブの強度の中央の測定を通じ、続いて、個々の画像の中央が同じ位置に位置するよう持ってくるような方法で個々の画像を相対移動させることにより行えばよい。
【0019】
また、2種の異なるプローブを用いることにより、相互に関連する画像のひずみを測定し、補正することもできる。
【0020】
基本的に、さらに多くのプローブの使用は、例えば目盛りの変化のような平行移動や回転よりもより複雑な位置変換の補正を可能にする。
【0021】
さらに、本発明のさらなる好ましい具体例では、評価される蛍光シグナルの強度の標準化に役立ち得る既知の強度の校正プローブ(DNAプローブまたは蛍光粒子)を加えることが有利であり得る。
【0022】
さらに、本発明のさらなる好ましい具体例では、そのゲノム内の正確な位置が知られており、しかも、カラーバンドとISCNバンドの間の関係を確立するために使用することができるDNAプローブを加えることが有利であり得る。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
【0024】
第5染色体の多色バンドパターンのために合計7つの重複する染色体領域特異的顕微解剖ライブラリーを作製した(Meltzer et al., Nature Genet. 1, 1992, 24-25)。このために第5染色体のp腕を2つの領域に、q腕を4つの領域に再分し、顕微鏡下、顕微鏡スライドから、精巧に引き抜かれたガラス針を用いて染色体領域あたり8〜10個の断片を単離した(Senger et al., Hum. Genet. 84, 1990, 507-511)。このようにして得られたDNAをDOP-PCR(変性オリゴヌクレオチドポリメラーゼ鎖反応、Telenius et al., Genomics 13, 1992, 718-725; Zhang et al., Blood 81, 1993, 3365-3371)により増幅した。続いて起こる反応では、これらの染色体領域特異的DNAライブラリーをヌクレオチドに結合して存在している蛍光色素により部分的に直接標識した(例えば、Spectrum Orange-dUTP、Spectrum Green-dUTP、VysisおよびTexas Red-dUTPの双方、Molecular Probe)。その他の部分においては、DNAライブラリーをハプテンに結合させたヌクレオチドで標識した(例えば、ビオチン-dUTPおよびジゴキシゲニン-dUTP、Boehringer, Mannheim)。ハイブリダイゼーションが起こった後、ハプテンは適切な検出試薬(例えば、アビジン-Cy5, Amersham、およびCy5.5, Mab標識キット, Amershamと結合している抗ジゴキシゲニンIgG, Boehringer, Mannheim)を用いて検出できる。
【0025】
ハイブリダイゼーション、洗浄工程および検出は、標準プロトコールに従って行う(Senger et al., Cytogenet. Cell Genet. 54, 1993, 49-53)。
【0026】
解析は、例えば適切なフィルターセットを備えた蛍光顕微鏡を用いて行う。分離画像は、各色チャンネルについて取り込み、この画像は引き続いてコンピューターを用いて処理することができる。
【0027】
境界領域において連続的に弱まる蛍光シグナルは、顕微解剖により得られた部分的「彩色」プローブ特有の特性である。プローブの、および、それゆえの2つの隣接する部分的「彩色」プローブの蛍光シグナルの同時重複により、第5染色体に沿った蛍光強度比率の連続的変化が起こる。このような方法で染色された染色体がいくつかの(20〜25)小さな断片に再分された場合、使用された総ての蛍光色素の相対蛍光強度に基づく適切なコンピュータープログラムを通じて、誤った着色がこれらの断片の各々に割り当てられる可能性がある。この割り当て(assignment)が、染色体、この場合第5染色体に沿った彩色バンドパターンをもたらす。蛍光相関および誤った色の同じ組み合わせを、同じ標本セットを用いるさらなるあらゆるハイブリダイゼーションのために用いることができる。
【0028】
ハイブリダイゼーションは十分に普遍的な様式で挙動するので、バンドパターンもまた相応して再現性を持つ(図3)。従来の慣例バンド法(例えばGTGバンド法)から知られているように、より短い染色体の場合における解像力の低下は、この場合には認められない。第5染色体については少なくとも25バンドの再現性あるパターンが得られる。これは半数性染色体セットあたり約550バンドのバンドレベルに相当する。
【0029】
この方法を用いることにより、その縮合状態に関係なく染色体における変異を同定することが可能となる。これは、特に腫瘍細胞遺伝学においてもまた重要である。腫瘍染色体ではしばしばバンドパターンの解像度が低く、このことは染色体変異の認識を非常に困難にしている。それゆえに、おそらく重要な予後因子を表す、これまでには知られていない細胞遺伝学的変異が腫瘍中に存在すると推定され、それゆえに例えばリスク適応療法のために重要となり得る。本発明によれば、前記で詳述した(図5)第5染色体の標本セットを用いたハイブリダイゼーションの後に、腫瘍染色体においてでさえも少なくとも25個のバンドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第5染色体における領域特異的彩色の位置の定性および定量評価のための写真表示である。この図の上部には、染色体の縦方向において標識された検出分子の分布ならびに検出分子の異なる標識の強度がグラフで示されている。
【図2】図2は、図1で示された第5染色体の領域特異的染色体部分の標識パターンを表で示したものである。Cy5、TR(Texas Red)、Cy5.5、SO(Spectrum Orange)、SG(Spectrum Green)は、個々の領域特異的DNAライブラリーを標識するために用いられた種々の蛍光色素である。割り当ては黒四角で示している。相当する領域におけるDNAライブラリーの重複の結果生じた標識は白四角で表す。
【図3】図3は多色バンドによる、2種の異なる分裂中期プレートに由来するそれぞれの相同正常第5染色体を示している。この図によると、バンドパターンは相同染色体上では同一であり、分裂中期プレートの間で再現性があることさえ明らかである。
【図4】図4は、複雑な染色体異常を有する分裂中期プレートの多色FISHの写真表示を示している。
【図5】図5は、急性骨髄性白血病の症例の第5染色体を示している。それぞれの正常第5染色体は右側に示し、左側の染色体は、長腕における間隙の欠失を示している。

Claims (20)

  1. 異なる2以上のセットの標識された検出分子であって、DOP−PCRにより増幅された検出分子を用いて標的分子としての染色体DNAにおける変異を同定する方法であって、少なくとも2セットが標的分子中のある領域に特異的であり、かつ、標的分子中のある領域に特異的な該セットの特定の検出分子の標識が異なっており、
    (a)異なるセットの検出分子と標的分子との結合反応を行う工程であって、少なくとも2セットの特定の標識された検出分子が、その特定の検出分子の異なる標識が重複するように標的分子のある領域に結合し、かつ検出分子が連続的に変化する濃度で標的分子に縦方向に結合し、それにより連続的に変化する強度を生じる工程と、
    (b)異なる標識の強度または強度比を走査装置を用いて記録する工程であって、特定の検出分子の重複および非重複標識の領域における標識の強度または強度比をそれぞれ標的分子の縦方向に記録する走査装置を用いて記録する工程と、
    (c) 記録された強度または強度比を分析する工程であって、標的分子がいくつかの小さい部分に再分割され、かつ、相対的な強度比に基づいて、適切なコンピュータープログラムを用いて偽の色彩がこれらの部分のそれぞれに割り当てられる工程
    とを含んでなる方法。
  2. 工程(a) の前に標的分子が固定化される、請求項1に記載の方法。
  3. 1つの標的分子または複数の標的分子が担体に、または基材に固定化される、請求項2に記載の方法。
  4. 特定のセットの標識された検出分子の結合反応を同時にまたは順次に行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 工程(a) の結合反応がハイブリダイゼーション反応である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ハイブリダイゼーションがin-situ ハイブリダイゼーションである、請求項5に記載の方法。
  7. 標識された検出分子が核酸である請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 特定セットの核酸が異なる染色体領域特異的DNAライブラリーに由来する、請求項7に記載の方法。
  9. 各セットの検出分子が1以上の異なる標識を含む、請求項7または8に記載の方法。
  10. 標識が蛍光色素を含んでなる、請求項9に記載の方法。
  11. 光学上、引き起こされる蛍光色素の画像情報の相対移動を測定するために、あるいはそれらの位置補正のために、N種の蛍光色素の少なくとも2種の使用により標識した少なくとも1種のDNAプローブを加える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 総ての蛍光色素を同時に位置補正するために、総てのN種の使用蛍光色素で標識した少なくとも1種のDNAプローブを加える、請求項11に記載の方法。
  13. N−1種のDNAプローブを各々2種の適切な蛍光色素で標識し、次いで位置補正を対で行う、請求項11に記載の方法。
  14. 十分な数のDNAプローブを用いることにより、より自由度の高い位置変換を補正する、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 相対移動と位置補正の決定が相互作用的になされる、請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 相対移動と位置補正の決定が自動的になされる、請求項11〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. シグナル強度を標準化するために、それぞれ既知の、または再現性ある一定強度を有する校正プローブを加える、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 校正プローブが蛍光標識DNAプローブである、請求項17に記載の方法。
  19. 校正プローブが蛍光標識粒子である、請求項17に記載の方法。
  20. 位置補正のために校正プローブが同時に用いられる、請求項11〜19のいずれか1項に記載の方法。
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