JP4137264B2 - データベース負荷分散処理方法及びその実施装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデータベースアクセスの負荷分散を行うデータベース負荷分散処理システムに関し、特に複数の通信回線を介してクライアントシステムと接続されている複数のサーバシステムが管理する分散データベースアクセス環境で分散機能を実行するトランザクションにより負荷分散を行うデータベース負荷分散処理システムに適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の複数のサーバによる分散データベースシステムでは、トランザクション処理プログラムやアプリケーションプログラム単位で負荷分散を行って処理効率を向上させている。アプリケーションプログラム単位の負荷分散を行うオンラインシステムの負荷分散方式については特開平6−110850号公報に記載されており、この方式ではネットワーク内で該当アプリケーションプログラムに対する負荷が最も低い計算機システムに処理を依頼している。
【0003】
また従来の分散データベースシステムでは、ユーザアプリケーションプログラム(UAP)にトランザクションエラー事象を検知して再実行を促すリトライ処理をUAPに作り込んでおき、実行したトランザクションがエラーとなって利用資源の不稼動状況・障害状況が判明した場合に前記リトライ処理により当該トランザクションの再実行を行っている。
【0004】
その他、従来の分散データベースシステムでは、統計解析情報としてファイルに出力された過去のトランザクションの処理結果を示す情報を編集・解析して目標のトランザクションスループットを実現する為の分散機能処理パス数を決め、決定した分散機能処理パス数でトランザクション処理を行うことにより次のトランザクションスループットを向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
分散機能トランザクションスループットを確保することを目的としてトランザクション負荷を使用可能な通信・サーバシステムに分散させる為には、通信及びサーバシステムのリアルタイムな稼動状態・負荷状態の検知及び管理が必要になる。また分散データベース処理に必要な複数のシステム資源の使用負荷を統合管理し、個々の使用資源の負荷分散を行うだけでなく分散データベース処理トランザクション性能が確保できる様なシステム資源の割り当てを行う必要がある。
【0006】
しかし、従来の複数のサーバによる分散データベースシステムの場合、分散データベース処理に必要な通信環境、サーバ処理を行うCPU、サーバトランザクション処理負荷等、複数のシステム情報を統合的に管理して経験値等から最適な実行資源を選択する処理が行われていない為、通信資源及びトランザクション処理サーバが複数存在する実行環境であってもトランザクションの負荷分散が行われずに特定の処理資源に負荷が集中して処理待ち時間が増大することによりトランザクションスループットが低下し、システム環境に適応した分散データベース処理トータルとしてのトランザクション性能を確保することが困難になるという問題がある。
【0007】
また、前記従来の分散データベースシステムでは、UAPにトランザクションエラー事象を検知して再実行を促すリトライ処理をUAPに作り込んでいる為、UAP開発時にリトライ処理を作り込む工数が必要となるという問題がある。更に、分散機能処理パスの障害発生時に利用資源の不稼動状況・障害状況を把握して他のトランザクション実行に対して影響が最小となる様な交代パスの設定・選択を行うことが必要となるが、前記リトライ処理では実行したトランザクションがエラーとなって初めてそのリトライ処理を行ったUAPに利用資源の不稼動状況・障害状況が判る為、障害時に全てのUAPで利用資源の不稼動状況・障害状況が判明するまでにトランザクションエラー事象が多発してトランザクションスループットが低下するという問題がある。
【0008】
また分散データベースシステムでは、業務内容の変更・トランザクション量の増大に伴う動的な業務実行環境の変動に対応する分散機能実行資源のチューニングを行う必要があるが、前記従来の分散データベースシステムでは、統計解析情報としてファイルに出力された過去のトランザクション処理結果を示す情報を編集・解析して目標のトランザクションスループットを実現する為の分散機能処理パス資源数を決めている為、業務トラフィックの動的な変動に伴うトランザクション量の増加に対応して通信及びサーバ資源の数を自動的に確保することができないという問題がある。
【0009】
本発明の目的は上記問題を解決し、特定の通信資源やサーバ資源に負荷が集中することによるトランザクションスループットの低下を防止することが可能な技術を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は障害発生時のリトライ処理に伴うトランザクション実行エラー多発によるトランザクションスループットの低下を防止し、UAPへのトランザクションリトライ処理の作り込みを不要とすることが可能な技術を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は分散機能トランザクション実行時の処理パス数の決定を目的とする統計情報の取得・編集・解析というプロセスを省略して資源チューニングの工数を削減することが可能な技術を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は複数のサーバで管理される分散データベースへのアクセスを負荷分散するデータベース負荷分散処理システムにおいて、通信状態及びサーバ状態を示す情報に応じてデータベースアクセスの負荷分散を行うものである。
【0013】
本発明のデータベース負荷分散処理システムの通信状態管理処理部では、通信資源での障害の有無、負荷、稼動状態を監視して通信状態を管理し、サーバ状態管理処理部では、サーバでの障害の有無、負荷、稼動状態を監視してサーバ状態を管理する。
【0014】
分散機能パス選択管理処理部では、前記通信状態及びサーバ状態を示す情報を参照し、優先度設定基準を基に各分散機能処理パスの選択優先度を設定する。トランザクションの処理要求が行われた場合には、前記設定した選択優先度に従って分散機能処理パスを分散機能クライアントに提示し、分散機能クライアントは提示を分散機能処理パスでのトランザクション処理を依頼する。
【0015】
通信資源またはサーバの障害が発生した場合には、交代パス管理処理部により、障害が発生した分散機能処理パスを特定して前記選択優先度が最も高いパスを交代パスとして設定する。前記障害が発生したパスでトランザクションを処理中であった場合には、前記障害によりエラーが発生したトランザクションを前記交代パスで再実行する。
【0016】
またパス選択学習処理部では、過去のトランザクション処理結果を示す負荷分散統計情報データと現在のトランザクション量を比較して最適な分散機能処理パス数を求め、現在の処理パス数を前記求めた分散機能処理パス数に変更して使用資源の最適化を行う。そして前記最適化した各分散機能処理パス毎のトランザクションの処理に要した処理時間を示すトランザクション処理時間を記録する。
【0017】
分散機能パス選択管理処理部では、前記通信状態及びサーバ状態並びに前記トランザクション処理時間を示す情報に応じて、前記最適化した各分散機能処理パスの選択優先度を設定し、前記設定した選択優先度に従って分散機能処理パスを分散機能クライアントに提示する。
【0018】
以上の様に本発明のデータベース負荷分散処理システムによれば、通信状態及びサーバ状態に応じて分散機能処理トランザクション要求を複数の通信資源及びサーバ資源に負荷分散させるので、特定の通信資源やサーバ資源に負荷が集中することによるトランザクションスループットの低下を防止することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に通信状態及びサーバ状態に応じてデータベースアクセスの負荷分散を行う一実施形態のデータベース負荷分散処理システムについて説明する。
【0020】
図1は本実施形態のデータベース負荷分散処理システムの概略構成を示す図である。図1に示す様に本実施形態のDBクライアントは、分散機能パス選択管理処理部9と、資源負荷管理処理部26と、通信状態管理処理部12と、サーバ状態管理処理部13と、交代パス管理処理部14と、パス選択学習処理部15と、通信資源状態管理処理部17と、通信負荷状態管理処理部18と、サーバ資源状態管理処理部19と、サーバ負荷状態管理処理部20とを有している。
【0021】
分散機能パス選択管理処理部9は、通信状態及びサーバ状態を示す情報または過去のトランザクション処理時間に応じて分散機能処理パスの選択優先度を設定し、前記設定した選択優先度に従って分散機能処理パスを分散機能クライアントに提示する処理部である。
【0022】
資源負荷管理処理部26は、通信資源及びサーバ資源での障害の有無、負荷、稼動状態を管理する処理部である。通信状態管理処理部12は、通信資源での障害の有無、負荷、稼動状態を監視して通信状態を管理する処理部である。
【0023】
サーバ状態管理処理部13は、サーバでの障害の有無、負荷、稼動状態を監視してサーバ状態を管理する処理部である。交代パス管理処理部14は、通信資源またはサーバの障害が発生した場合に、障害が発生した分散機能処理パスを特定し、前記選択優先度が最も高いパスを交代パスとして設定し、前記障害によりエラーが発生したトランザクションを前記交代パスで再実行する処理部である。
【0024】
パス選択学習処理部15は、処理中の処理パス数を処理中のトランザクション量に適した分散機能処理パス数に変更し、各分散機能処理パス毎のトランザクション処理に要した処理時間を示すトランザクション処理時間を記録する処理部である。
【0025】
通信資源状態管理処理部17は、分散機能処理パス数や通信エンティティ数等の通信資源の状態を管理する処理部である。通信負荷状態管理処理部18は、要求されたトランザクション量等の通信負荷を管理する処理部である。
【0026】
サーバ資源状態管理処理部19は、処理サーバ数等のサーバ資源の状態を管理する処理部である。サーバ負荷状態管理処理部20は、サーバで処理したトランザクション量等のサーバ負荷の状態を管理する処理部である。
【0027】
DBクライアントを分散機能パス選択管理処理部9、資源負荷管理処理部26、通信状態管理処理部12、サーバ状態管理処理部13、交代パス管理処理部14、パス選択学習処理部15、通信資源状態管理処理部17、通信負荷状態管理処理部18、サーバ資源状態管理処理部19及びサーバ負荷状態管理処理部20として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する媒体はCD−ROM以外の他の媒体でも良い。
【0028】
DBサーバは、サーバ状態監視処理部7と、負荷状態監視処理部21と、稼動状態監視処理部22と、運用管理処理部23と、サーバ状態報告処理部24とを有している。
【0029】
サーバ状態監視処理部7は、サーバでの障害の有無、負荷、稼動状態を監視する処理部である。負荷状態監視処理部21は、サーバで処理したトランザクション量を監視する処理部である。稼動状態監視処理部22は、サーバの稼動状態を監視する処理部である。
【0030】
運用管理処理部23は、サーバの運用管理を行う処理部である。サーバ状態報告処理部24は、サーバ状態監視処理部7により得られたサーバ状態を示す情報をサーバ状態管理処理部13へ報告する処理部である。
【0031】
DBサーバをサーバ状態監視処理部7、負荷状態監視処理部21、稼動状態監視処理部22、運用管理処理部23及びサーバ状態報告処理部24として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する媒体はCD−ROM以外の他の媒体でも良い。
【0032】
次に図2〜図5により通信資源及びサーバ資源管理、分散機能処理パス情報管理の方法について説明する。
【0033】
図2は本実施形態の通信資源管理データの一例を示す図である。資源管理テーブル27は通信環境に存在する通信処理装置10毎の障害情報、稼動情報及び運用情報の設定を管理するテーブルである。障害情報は障害発生の有無を管理する情報であり、稼動情報はシステム起動の有無を管理する情報である。運用情報は通信処理装置10の運用時間を定義した情報である。
【0034】
通信資源に関する前記情報取得は、分散機能パス管理処理部4起動時の通信オープン処理時、通信障害発生時及びその回復時、通信負荷増大時、またはシステムに定義された監視時間(Δt)毎に行われる。前記情報取得を行う状態となっているかどうかは資源負荷管理処理部26及び分散機能クライアント3によって監視される。
【0035】
図3は本実施形態のサーバ資源管理データの一例を示す図である。資源管理テーブル28は分散機能トランザクション処理を実行する分散機能サーバ6毎の障害情報、稼動情報及び運用情報の設定を管理するテーブルである。障害情報はサーバ障害発生の有無を管理する情報であり、稼動情報はサーバ起動の有無を管理する情報である。運用情報はサーバシステムの運用時間を本システムに定義した情報である。
【0036】
サーバ資源に関する前記情報取得は、分散機能パス管理処理部4起動時のサーバ状態確認処理時、サーバ起動時のサーバ状態報告受信時、サーバ障害発生及び回復のサーバ状態報告受信時、サーバ処理トランザクション負荷増大時のサーバ状態報告受信時、システムに定義された監視時間(Δt)毎のサーバ状態報告受信時に行われる。
【0037】
前記サーバ状態報告は、システム起動時に確立するクライアント側のサーバ状態管理処理部13とサーバ側のサーバ状態報告処理部24間のサーバ状態報告用の通信路及び通信プロトコルを使用し、サーバが前記情報取得の契機を検知してサーバ主導型でクライアントに送信することにより行われる。なお分散機能クライアント3のサーバシステムダウン監視タイマによる契機により行っても良い。
【0038】
図4は本実施形態の分散機能処理パス情報管理データの一例を示す図である。前記契機で作成した資源管理テーブル27及び資源管理テーブル28を基に、同じ契機で分散機能処理パス情報管理テーブル29を作成する。本テーブルは、分散機能トランザクションを実行する仮想的な資源単位である分散機能処理パス毎に、通信パス、通信経路、処理サーバ、通信利用情報、サーバ利用情報、通信負荷、サーバCPU負荷、サーバトランザクション負荷及び交代パス使用の有無を管理する。
【0039】
通信パスは適用する通信エンティティ11を示す。通信経路は適用する通信装置名を示す。処理サーバは適用する分散機能サーバ6を表している。通信利用情報は通信処理装置10及び通信機能の稼動可否の情報である。サーバ利用情報はサーバシステムの稼動可否の情報である。通信利用情報またはサーバ利用情報のいづれかが否の場合には当該分散機能処理パスは使用不可となる。
【0040】
通信負荷は当該通信エンティティを使用して送信要求を行っているトランザクション量を示す。サーバCPU負荷は当該サーバシステムの当該通信パスの処理におけるCPU利用率を示す。サーバトランザクション負荷はサーバシステムで分散DBアクセスサーバ処理を実行しているサーバトランザクション量を示す。交代パス使用には交代機能として当該分散機能処理パスを使用しているか否かの情報を設定する。
【0041】
図5は本実施形態のパス選択情報データの一例を示す図である。資源管理テーブル27及び資源管理テーブル28並びに分散機能処理パス情報管理テーブル29は資源負荷管理処理部26により管理される。分散機能処理パス情報管理テーブル29で管理している分散機能処理パスの選択優先度をパス選択テーブル30により管理しており、分散機能パス選択管理処理部9は、分散機能処理パス選択優先度設定基準に従って前記分散機能処理パス毎に選択優先度を付与する。
【0042】
図6は本実施形態の分散機能処理パス選択優先度設定基準の一例を示す図である。ここで、分散機能処理パス情報管理テーブル29、分散機能処理パス選択優先度設定基準50、パス選択テーブル30及び分散機能処理パス決定情報テーブル41を適用した分散機能処理パス選択優先度の設定方法を示す。
【0043】
分散機能パス選択管理処理部9は、資源負荷管理処理部26が設定する分散機能処理パス情報管理テーブル29を特定時間毎に参照して、各分散機能処理パス毎に選択優先度を付与してパス選択テーブル30を生成する。
【0044】
選択優先度の付与基準は以下の通りとする。まず[1]では分散機能処理パス情報管理テーブル29の通信負荷、サーバCPU負荷及びサーバ負荷(処理トランザクション量)全てが最低である分散機能処理パスに対して選択優先度を設定する。次に[2]では[1]の設定基準で処理パスの選択優先度が設定できない場合(例えば、通信負荷が最低のパスはP11、サーバ負荷が最低のパスはP12等[1]の基準だけでは選択優先度が設定できない場合)に、図10の分散機能処理パス決定情報テーブル41を参照して、負荷が近似のパスの内でトランザクション処理時間が小さいパスから順に選択優先度を設定する。
【0045】
分散機能処理パス決定情報テーブル41は、パス選択学習処理部15によって過去の統計情報としてメモリ上に管理され、システム閉塞時に統計情報格納ファイル16として保存される。またシステム起動時に過去の定量分のデータが統計情報格納ファイル16からメモリ上に読み出される。
【0046】
分散機能パス選択管理処理部9は、分散機能処理トランザクション要求とは非同期に特定時間毎でパス選択テーブル30にパス選択優先度を設定する。従って、分散機能処理トランザクション要求発生時に分散機能クライアント3は、パス選択テーブル30に設定されている選択優先度が最高のパスを選択するだけで良く、選択処理のオーバヘッドを削減できる。
【0047】
図7は本実施形態の分散機能処理パスの概念を示す図である。分散機能トランザクションを実行する仮想的な資源単位である分散機能処理パス(P11、P12、P21、P22)は、送受信の一単位資源である通信エンティティ11(AE)と、通信処理装置10、分散機能サーバ6の組み合わせにより分散機能パス管理処理部4に定義される。
【0048】
図8は本実施形態のパス選択学習処理部15に関連するインタフェースの概略を示す図である。パス選択学習処理部15は、入出力トランザクション管理部31、トランザクション負荷管理部32、負荷分散統計情報データ管理部33を有し、統計情報格納ファイル16を用いて処理を行う。
【0049】
パス選択学習処理部15は、過去の時間Δtの平均実行トランザクション量(TR)・現状の分散機能処理パス数(PN)・クライアント側の通信エンティティ数(CN)・処理サーバ数(SVN)・算出したΔtのトランザクション処理時間平均値(T1ave)・算出したΔtのトランザクションスループット(T2ave)を負荷分散最適化統計情報テーブル(資源数決定情報テーブル40)としてメモリ管理する。
【0050】
分散機能クライアント3は現状の入力トランザクション数を把握しており、入出力トランザクション管理部31は時間Δtのあるチェックポイントでのトランザクション総数、各トランザクションの入出力時間及び処理時間を管理し、本値からΔtの平均実行トランザクション量(TR)値を算出する。
【0051】
トランザクション負荷管理部32はΔtのTR値からT1ave、T2aveを算出する。資源数決定情報テーブル40を管理する負荷分散統計情報データ管理部33は、入出力トランザクション管理部31からTR、トランザクション負荷管理部32からT1ave及びT2ave、通信資源状態管理処理部17からPN、CN、サーバ資源状態管理処理部19からSVNを取得する。
【0052】
また入出力トランザクション管理部31は、各トランザクションの入出力時間、各トランザクション処理時間の他に、各トランザクションが使用した分散機能処理パスをメモリ上に管理している。入出力トランザクション管理部31が管理する前記情報と、分散機能パス選択管理処理部9が管理する分散機能処理パス情報管理テーブル29の情報により、負荷分散統計情報データ管理部33は、特定時間毎に分散機能処理パス単位で最近当該パスを使用したトランザクション実行時の通信負荷、サーバCPU負荷、サーバ負荷(トランザクション量)及び当該トランザクション処理時間を分散機能処理パス決定情報テーブル41の1エントリとして追加してメモリ上に蓄積・管理する。
【0053】
負荷分散統計情報データ管理部33は、システム閉塞時にメモリ上の負荷分散最適化統計情報テーブル(資源数決定情報テーブル40及び分散機能処理パス決定情報テーブル41)をファイルに格納し、また、システム起動時に前記負荷分散最適化統計情報テーブルを格納したファイルからシステム定義による設定範囲分のデータをローディングしてメモリに常駐させる。
【0054】
図9は本実施形態の資源数決定情報の一例を示す図である。資源数決定情報テーブル40は、過去のある時間Δtのトランザクション量から現在実行中のトランザクション量に適応する分散機能処理パスの数を算出して現在確立中の分散機能処理パス数を自律的に変動させることを目的として参照・生成される統計情報データを格納しており、システム定義にて設定されるΔt毎のTR、PN、CN、SVN、T1ave、T2aveの値を1レコードとして時系列に管理する。
【0055】
図10は本実施形態の分散機能処理パス決定情報の一例を示す図である。分散機能処理パス決定情報テーブル41は、分散機能パス選択管理処理部9が分散機能処理パスの選択優先度をパス選択テーブル30に設定する際、トランザクション処理時間が最小になる様な分散機能処理パスの選択優先度を上げることを目的として参照される統計情報データを格納している。前記両テーブルはパス選択学習処理部15により管理される。
【0056】
次に本実施形態の処理の流れを図により説明する。まず、分散機能パス管理処理部4の開始及び閉塞処理について図11及び図12により説明する。
【0057】
図11は本実施形態の分散機能パス管理開始処理の処理手順を示すフローチャートである。システム起動時の処理として、ステップ601で分散機能パス管理用の資源をイニシャライズし、ステップ602でパス選択学習処理部15により負荷分散最適化統計情報テーブル(資源数決定情報テーブル40及び分散機能処理パス決定情報テーブル41)のローディングを行った後、ステップ603でサーバ状態報告用通信をサーバ状態管理処理部13とサーバ状態報告処理部24間で確立する。
【0058】
ステップ604で分散機能処理パスを1つ以上確保可能かどうかを調べ、起動している分散機能サーバシステムが1つ以上存在する場合にはステップ607に進み、未起動サーバが起動時にサーバ状態報告用通信を使用して送信する状態報告データの受信または起動中のサーバが定期的に送信する状態報告データの受信を行う為にサーバ状態報告受信待ちタスクを起動する。ステップ604で起動中のサーバが存在しない場合には、ステップ605で分散機能処理不可メッセージを出力した後、ステップ606で前記サーバ状態報告受信待ちタスクを起動する。
【0059】
その後ステップ608では、起動中のサーバから運用、稼動、障害情報を前記状態報告データにより取得し、ステップ609で資源管理テーブル28及び分散機能処理パス情報管理テーブル29を作成する。
【0060】
次にステップ610で通信オープン処理を行う。この時、資源管理テーブル27を生成し、通信障害情報が存在する場合、資源管理テーブル27に反映する。その後、ステップ611で分散機能トランザクションを実行する為の分散機能処理パス及び通信路を確立し、ステップ612〜ステップ614で資源負荷管理処理部26、分散機能パス選択管理処理部9及びパス選択学習処理部15を起動してステップ615で開始処理を完了する。
【0061】
図12は本実施形態の分散機能パス管理閉塞処理の処理手順を示すフローチャートである。システム閉塞時の処理としては、ステップ616で資源負荷管理処理部26を閉塞した後、ステップ617で通信の閉塞処理、ステップ618で分散機能パス選択管理処理部9の閉塞処理を行う。その後、ステップ619で負荷分散最適化統計情報テーブル(資源数決定情報テーブル40及び分散機能処理パス決定情報テーブル41)をファイルに格納した後、ステップ620でパス選択学習処理部15を閉塞してステップ621で閉塞処理を完了する。
【0062】
次にクライアントの分散機能パス管理処理部4起動時のサーバ状態管理処理部13及びサーバ状態報告処理部24の処理について図13〜図15により説明する。
【0063】
図13は本実施形態のサーバ状態管理処理部13及びサーバ状態報告処理部24の処理手順を示すフローチャートである。分散機能パス管理処理部4の開始処理で起動された起動時サーバ状態管理処理(RI)は、ステップ701で未起動サーバが存在する場合にステップ702に進み、システム環境に定義された全てのサーバからの起動時の状態を報告を受ける受信処理を専用タスクで行う。
【0064】
ステップ703では、サーバから受信した状態報告データの内容により、資源管理テーブル27及び資源管理テーブル28、分散機能処理パス情報管理テーブル29を生成または更新する。
【0065】
ステップ704では、起動を確認したサーバに対して分散機能処理パス及びサーバ状態報告用パスを確立する。特定時間サーバからの受信データがない場合、サーバ未起動と認識して、その旨を資源管理テーブル27及び資源管理テーブル28、分散機能処理パス情報管理テーブル29に反映する。定義された全サーバが起動した時点で起動時サーバ状態管理処理(RI)を終了する。
【0066】
分散機能サーバ6の起動時のサーバ状態報告処理部24の開始処理(RSV1)では、まずステップ705でサーバ主導でクライアント側のサーバ状態管理処理部13との間にサーバ状態報告用の通信を確立して、ステップ706で分散機能サーバ状態・サーバCPU負荷・運用情報(サーバシステム定義情報等)を取得し、ステップ707でサーバ起動時の状態としてサーバ状態管理処理部13に報告を行う。
【0067】
図14は本実施形態のサーバ主導型サーバ状態管理報告の処理手順を示すフローチャートである。サーバ状態の報告は、サーバ主導型(RSV2)とクライアントからの問い合わせ応答型(RSV3)の2つの形態がある。サーバ主導型(RSV2)の場合、まずステップ708で分散機能サーバ6の稼働中に閉塞指示があるかどうかを調べ、閉塞指示がある迄ステップ709以下の処理を行う。
【0068】
サーバシステム定義等で設定されたサーバ状態確認インターバル毎またはサーバ障害発生時にステップ709からステップ710〜ステップ712の処理に進み、サーバ状態をクライアント側に報告する。前記報告の際には、報告する情報として分散機能サーバ状態・サーバCPU負荷・サーバ分散DBアクセストランザクション負荷・サーバDBMS負荷・DB排他情報をチェックしてサーバ状態報告送信データを作成し、分散機能サーバ6内の資源負荷管理処理部26が保持する資源管理テーブル27を参照して最小負荷の通信資源でサーバ状態報告送信処理を行う。
【0069】
図15は本実施形態のクライアント主導型サーバ状態管理報告の処理手順を示すフローチャートである。クライアント主導型(RSV3)の場合、ステップ713で分散機能サーバ6の稼動中に閉塞指示があるかどうかを調べ、閉塞指示がある迄ステップ714以下の処理を行う。
【0070】
ステップ714でクライアントのサーバ状態管理処理部13からのサーバ状態報告問い合わせを受信すると、ステップ715〜ステップ717で前記サーバ状態(分散機能サーバ状態・サーバCPU負荷・サーバ分散DBアクセストランザクション負荷・サーバDBMS負荷・DB排他情報)を報告する。
【0071】
図16は本実施形態の分散機能パス選択管理処理部9の処理手順を示すフローチャートである。分散機能パス管理処理部4の開始処理に於いて、分散機能パス選択管理処理メイン(M)は、ステップ801及びステップ802で分散機能パス選択管理処理部9の資源である分散機能処理パス情報管理テーブル29及びパス選択テーブル30を初期設定後、ステップ803で分散機能クライアント3からのトランザクション処理要求とは非同期に動作する分散機能パス選択管理処理部9専用のタスク上で、Δt毎にパス選択処理(M1)を起動する。
【0072】
図17は本実施形態のパス選択処理の処理手順を示すフローチャートである。起動されたパス選択処理(M1)は、ステップ804でパス選択学習処理部15が管理する分散機能処理パス決定情報テーブル41を参照して、分散機能処理パス選択優先度設定基準50に基づきパス選択テーブル30に分散機能処理パスの選択優先度を設定する。
【0073】
図18は本実施形態のパス提示処理の処理手順を示すフローチャートである。UAP1からの分散機能トランザクション要求(分散データベースアクセス要求)がある場合、分散機能クライアント3から、分散機能パス選択管理処理部9がコールされ、ステップ805では、前記設定したパス選択テーブル30を参照して選択優先度が最高のパスを分散機能クライアント3に提示する。分散機能クライアント3は前記提示されたパスを用いてトランザクション要求を行う。
【0074】
なお本実施形態では、利用可能な資源の範囲でクライアントシステム側のUAP1と特定サーバシステムのDB25とを特定の分散機能処理パスでの論理的な括りつけを行うことにより、特定の業務から操作する分散データベースの範囲を固定にした上でその他の分散データベース業務トランザクションの処理負荷を分散させることとしても良い。
【0075】
次に通信及びサーバ状態(稼動・負荷状態)を管理する資源負荷管理処理部26の処理について図19〜図21により説明する。
【0076】
図19は本実施形態の資源負荷管理処理部26の処理手順を示すフローチャートである。資源負荷管理メイン(R)は、分散機能パス管理処理部4の開始処理時にタスクとして起動され、ステップ901では各種事象を監視し、分散機能クライアント3からの通信障害及びサーバ障害事象を検知した場合、分散機能処理パス情報管理テーブル29を参照して負荷増大事象を検知した場合、または特定時間が経過した場合にステップ902〜ステップ904の処理に進み、通信状態管理処理部12(R1)、サーバ状態管理処理部13(R2)、交代パス管理処理部14(R3)を起動する。
【0077】
図20は本実施形態の通信状態管理処理の処理手順を示すフローチャートである。前記契機で起動された通信状態管理処理部12では、次に示す要領で通信障害の有無、通信負荷、通信稼動状態を管理する。通信障害を検知した場合にはステップ905で、資源管理テーブル27及び分散機能処理パス情報管理テーブル29を更新する。ステップ906では分散機能処理パス毎に分散機能処理パス情報管理テーブル29の通信負荷を更新し、当該通信負荷の値をチェックして分散機能処理パス毎のトランザクション負荷を管理する。ステップ907では資源管理テーブル27の運用情報を基に各通信資源の稼動状態をチェックして資源管理テーブル27の稼動情報を更新し、その稼動情報の変更に対応する分散機能処理パス情報管理テーブル29の内容を更新する。
【0078】
図21は本実施形態のサーバ状態管理処理の処理手順を示すフローチャートである。前記契機で起動されたサーバ状態管理処理部13では、次の要領でサーバ障害有無、負荷状態及びサーバ稼動状態を管理する。まずステップ908でサーバ状態報告処理部24からのサーバ状態報告を受信して、ステップ909で分散機能クライアント3のサーバシステムダウン検知状況を確認して資源管理テーブル28に反映する。またステップ910では、前記受信したサーバ状態報告の内容からサーバ障害情報及び負荷情報に関して資源管理テーブル28及び分散機能処理パス情報管理テーブル29を更新する。ステップ911では資源管理テーブル28の運用情報を基に各サーバの稼動状態をチェックして資源管理テーブル28の稼動情報を更新し、その稼動情報の変更に対応する分散機能処理パス情報管理テーブル29の内容を更新する。
【0079】
図22は本実施形態の交代パス管理処理の処理手順を示すフローチャートである。交代パス管理処理部14は、ステップ912で通信及びサーバの障害または回復事象発生時に通信状態管理処理部12及びサーバ状態管理処理部13から起動され、ステップ913で通信資源及びサーバ資源の障害または回復事象が発生した分散機能処理パスを特定する。障害事象の場合にはステップ914で分散機能処理パス情報管理テーブル29を参照して最小負荷のパスを選択して交代パスとして登録し、また障害回復時にはステップ914で交代パス登録を抹消する。ステップ915ではパス障害によりエラーが発生したトランザクションが存在する場合にUAP1へエラーリターンさせずに前記交代パスを使用して再実行させる。
【0080】
交代パスに関しては、予めパス障害時にのみ交代パスとして使用する旨のシステム定義をしておき、障害発生パスが回復しない間は、前記の定義したパスを障害発生パスの代替パスとして使用する方法と、現在使用中のパスの中から負荷の低いパスを交代パスとして設定する方法がある。
【0081】
トランザクションスループットを下げない為には前者の運用が望ましいが、通信装置毎やサーバシステム毎に交代パスが必要となる為、システム資源の問題で交代パスを余分に設定できない場合には障害が発生したトランザクションを後者の交代パスで処理させることになる。
【0082】
またステップ916で交代パス登録・抹消状況及びエラートランザクション再実行状況をログ及びメッセージ出力することによりエラー発生の状況(頻度・リトライ時間)がトランザクションスループットに与える影響を解析して、システム構築資源のチューニング(通信回線本数等)に利用することができる。
【0083】
図23は本実施形態のパス選択学習開始処理の処理手順を示すフローチャートである。まず分散機能パス管理処理部4の開始処理時にパス選択学習開始処理(SI)がコールされ、ステップ1001で負荷分散最適化統計情報テーブルの資源数決定情報テーブル40及び分散機能処理パス決定情報テーブル41を統計情報格納ファイル16からローディングする。この時、ステップ1002でシステム定義によりメモリに常駐化させるテーブルの範囲(n日分、mレコード分等)を設定しておき、当該範囲の負荷分散最適化統計情報テーブルデータをメモリに展開する。
【0084】
図24は本実施形態のパス選択学習閉塞処理の処理手順を示すフローチャートである。分散機能パス管理処理部4の閉塞処理時にパス選択学習閉塞処理(ST)がコールされ、ステップ1003でメモリ上の負荷分散最適化統計情報テーブル(資源数決定情報テーブル40及び分散機能処理パス決定情報テーブル41)を統計情報格納ファイル16に格納する。
【0085】
図25は本実施形態のパス選択学習処理の処理手順を示すフローチャートである。パス選択学習処理メイン(S)は、分散機能パス管理処理部4の開始処理時にタスクとして起動され、ステップ1004、ステップ1007、ステップ1010で特定時間(Δt)の経過が検出される毎に、ステップ1008でトランザクション統計情報取得処理(S1)、ステップ1005で使用資源数最適化処理(S2)及びステップ1011でパス選択優先度情報管理(S3)を起動する。
【0086】
前記契機で起動されたトランザクション統計情報取得処理(S1)、使用資源数最適化処理(S2)及びパス選択優先度情報管理(S3)に関して、以下に処理内容を示す。
【0087】
図26は本実施形態のトランザクション統計情報取得処理の処理手順を示すフローチャートである。トランザクション統計情報取得処理(S1)では、ステップ1101で分散機能パス選択管理処理部9が一定間隔で出力する当該時点での総トランザクション量の値を蓄積し、過去のΔtの平均トランザクション数(TR)を算出する。
【0088】
またステップ1102で通信状態管理処理部12から通信エンティティ数(CN)及び分散機能処理パス数(PN)を取得し、ステップ1103でサーバ状態管理処理部13から現状の処理サーバ数(SVN)を取得する。
【0089】
ステップ1104で前記TRからトランザクション平均処理時間(T1ave)及びトランザクションスループット(T2ave)を算出し、ステップ1105で前記TR、CN、PN、SVN、T1ave、T2aveを各項目とする1レコードを作成して、時系列に負荷分散最適化統計情報テーブル(資源数決定情報テーブル40)に管理する。
【0090】
図27は本実施形態の使用資源数最適化処理の処理手順を示すフローチャートである。使用資源数最適化処理(S2)では、前記S1の処理と同様にステップ1106で過去のΔtの平均トランザクション数(TRc)を算出し、また前記S1の処理と同様にステップ1107で現時点での通信エンティティ数(CNc)、分散機能処理パス数(PNc)、処理サーバ数(SVNc)を取得する。
【0091】
ステップ1108で負荷分散最適化統計情報テーブル(資源数決定情報テーブル40)を参照して、TRcの値から、T1aveが最小、T2aveが最大になる様なCN及びPNの値を決定して、ステップ1109で現状のパス数を前記決定値に基づき増減させる。この時、パス数を減少させる場合、仕掛かり中のトランザクション処理の完了を待ち、当該パスを閉塞する。
【0092】
図28は本実施形態のパス選択優先度情報管理の処理手順を示すフローチャートである。パス選択優先度情報管理(S3)では、まずステップ1110で入出力トランザクション管理部31が管理するトランザクション処理時間及びトランザクションが使用したパス情報を入力し、またステップ1111で分散機能パス選択管理処理部9が管理するパス情報(分散機能処理パス情報管理テーブル29の情報)を入力した後、ステップ1112で前記入力情報から分散機能処理パス毎に、負荷情報及び最近のトランザクション処理時間の情報を分散機能処理パス決定情報テーブル41に追加・変更する。本情報を基に分散機能パス選択管理処理部9がパス選択テーブル30を生成する。
【0093】
以上説明した様に本実施形態のデータベース負荷分散処理システムによれば、通信状態及びサーバ状態に応じて分散機能処理トランザクション要求を複数の通信資源及びサーバ資源に負荷分散させるので、特定の通信資源やサーバ資源に負荷が集中することによるトランザクションスループットの低下を防止することが可能である。
【0094】
また本実施形態のデータベース負荷分散処理システムによれば、障害によりエラーが発生したトランザクションを交代パスで再実行するので、障害発生時のリトライ処理に伴うトランザクション実行エラー多発によるトランザクションスループットの低下を防止し、UAPへのトランザクションリトライ処理の作り込みを不要とすることが可能である。
【0095】
また本実施形態のデータベース負荷分散処理システムによれば、過去のトランザクション実行状況と通信及びサーバ資源数に関する統計情報を参考にして、現状のトランザクション数に適合した資源数に動的及び自律的に変更するので、分散機能トランザクション実行時の処理パス数の決定を目的とする統計情報の取得・編集・解析というプロセスを省略して資源チューニングの工数を削減することが可能である。
【0096】
【発明の効果】
本発明によれば通信状態及びサーバ状態に応じて分散機能処理トランザクション要求を複数の通信資源及びサーバ資源に負荷分散させるので、特定の通信資源やサーバ資源に負荷が集中することによるトランザクションスループットの低下を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のデータベース負荷分散処理システムの概略構成を示す図である。
【図2】本実施形態の通信資源管理データの一例を示す図である。
【図3】本実施形態のサーバ資源管理データの一例を示す図である。
【図4】本実施形態の分散機能処理パス情報管理データの一例を示す図である。
【図5】本実施形態のパス選択情報データの一例を示す図である。
【図6】本実施形態の分散機能処理パス選択優先度設定基準の一例を示す図である。
【図7】本実施形態の分散機能処理パスの概念を示す図である。
【図8】本実施形態のパス選択学習処理部15に関連するインタフェースの概略を示す図である。
【図9】本実施形態の資源数決定情報の一例を示す図である。
【図10】本実施形態の分散機能処理パス決定情報の一例を示す図である。
【図11】本実施形態の分散機能パス管理開始処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態の分散機能パス管理閉塞処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態のサーバ状態管理処理部13及びサーバ状態報告処理部24の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態のサーバ主導型サーバ状態管理報告の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本実施形態のクライアント主導型サーバ状態管理報告の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態の分散機能パス選択管理処理部9の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】本実施形態のパス選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】本実施形態のパス提示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】本実施形態の資源負荷管理処理部26の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】本実施形態の通信状態管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】本実施形態のサーバ状態管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図22】本実施形態の交代パス管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図23】本実施形態のパス選択学習開始処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図24】本実施形態のパス選択学習閉塞処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図25】本実施形態のパス選択学習処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】本実施形態のトランザクション統計情報取得処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】本実施形態の使用資源数最適化処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図28】本実施形態のパス選択優先度情報管理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…UAP、2…UAPスケジュール管理処理部、3…分散機能クライアント、4…分散機能パス管理処理部、5…通信管理処理部、6…分散機能サーバ、8…サーバDBMS、10…通信処理装置、11…通信エンティティ、16…統計情報格納ファイル、25…DB、9…分散機能パス選択管理処理部、26…資源負荷管理処理部、12…通信状態管理処理部、13…サーバ状態管理処理部、14…交代パス管理処理部、15…パス選択学習処理部、17…通信資源状態管理処理部、18…通信負荷状態管理処理部、19…サーバ資源状態管理処理部、20…サーバ負荷状態管理処理部、7…サーバ状態監視処理部、21…負荷状態監視処理部、22…稼動状態監視処理部、23…運用管理処理部、24…サーバ状態報告処理部、27…資源管理テーブル、28…資源管理テーブル、29…分散機能処理パス情報管理テーブル、30…パス選択テーブル、50…分散機能処理パス選択優先度設定基準、31…入出力トランザクション管理部、32…トランザクション負荷管理部、33…負荷分散統計情報データ管理部、40…資源数決定情報テーブル、41…分散機能処理パス決定情報テーブル。

Claims (5)

  1. 複数のサーバで管理される分散データベースへのアクセスを負荷分散するデータベース負荷分散処理方法において、
    通信資源での障害の有無、負荷、稼動状態を監視して通信状態を管理するステップと、サーバでの障害の有無、負荷、稼動状態を監視してサーバ状態を管理するステップと、各分散機能処理パス毎のトランザクション処理に要した処理時間を示すトランザクション処理時間を記録するステップと、前記通信状態及びサーバ状態並びに前記トランザクション処理時間を示す情報に応じて、入力トランザクション処理のバックグラウンドで非同期に分散機能処理パスの選択優先度を設定するステップと、前記設定した選択優先度に従って分散機能処理パスを分散機能クライアントに提示するステップとを有することを特徴とするデータベース負荷分散処理方法。
  2. 障害が発生した場合に、障害が発生した分散機能処理パスを特定し、前記選択優先度が最も高いパスを交代パスとして設定し、前記障害によりエラーが発生したトランザクションを前記交代パスで再実行するステップを有することを特徴とする請求項1に記載されたデータベース負荷分散処理方法。
  3. 複数のサーバで管理される分散データベースへのアクセスを負荷分散するデータベース負荷分散処理方法において、
    通信資源での障害の有無、負荷、稼動状態を監視して通信状態を管理するステップと、サーバでの障害の有無、負荷、稼動状態を監視してサーバ状態を管理するステップと、分散機能処理パス及び過去時間間隔単位にトランザクション実行時の通信負荷、サーバ負荷及び実行トランザクション処理時間をメモリ上に蓄積管理する負荷分散統計情報管理部が管理する過去の統計情報データを参照して処理中のトランザクション量に適した分散機能処理パス数を算出し、現在確立中の分散機能処理パス数を、前記算出した分散機能処理パス数に変更、各分散機能処理パス毎のトランザクション処理に要した処理時間を記録するステップと、前記通信状態及びサーバ状態並びに前記トランザクション処理時間を示す情報に応じて分散機能処理パスの選択優先度を設定するステップと、前記設定した選択優先度に従って分散機能処理パスを分散機能クライアントに提示するステップとを有することを特徴とするデータベース負荷分散処理方法。
  4. 複数のサーバで管理される分散データベースへのアクセスを負荷分散するデータベース負荷分散処理装置において、
    通信資源での障害の有無、負荷、稼動状態を監視して通信状態を管理する通信状態管理処理部と、サーバでの障害の有無、負荷、稼動状態を監視してサーバ状態を管理するサーバ状態管理処理部と、各分散機能処理パス毎のトランザクション処理に要した処理時間を示すトランザクション処理時間を記録するパス選択学習処理部と、前記通信状態及びサーバ状態並びに前記トランザクション処理時間を示す情報に応じて、入力トランザクション処理のバックグラウンドで非同期に分散機能処理パスの選択優先度を設定し、前記設定した選択優先度に従って分散機能処理パスを分散機能クライアントに提示する分散機能パス選択管理処理部とを備えることを特徴とするデータベース負荷分散処理装置。
  5. 複数のサーバで管理される分散データベースへのアクセスを負荷分散するデータベース負荷分散処理装置において、
    通信資源での障害の有無、負荷、稼動状態を監視して通信状態を管理する通信状態管理処理部と、サーバでの障害の有無、負荷、稼動状態を監視してサーバ状態を管理するサーバ状態管理処理部と、分散機能処理パス及び過去時間間隔単位にトランザクション実行時の通信負荷、サーバ負荷及び実行トランザクション処理時間をメモリ上に蓄積管理する負荷分散統計情報管理部が管理する過去の統計情報データを参照して処理中のトランザクション量に適した分散機能処理パス数を算出し、現在確立中の分散機能処理パス数を、前記算出した分散機能処理パス数に変更し、各分散機能処理パス毎のトランザクション処理に要した処理時間を示すトランザクション処理時間を記録するパス選択学習処理部と、前記通信状態及びサーバ状態並びに前記トランザクション処理時間を示す情報に応じて分散機能処理パスの選択優先度を設定し、前記設定した選択優先度に従って分散機能処理パスを分散機能クライアントに提示する分散機能パス選択管理処理部とを備えることを特徴とするデータベース負荷分散処理装置。
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