JP4136234B2 - リニアシンクロナスモータ式車両の制御装置 - Google Patents

リニアシンクロナスモータ式車両の制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアシンクロナスモータ式車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、リニアシンクロナスモータ(以下LSMともいう)式車両の制御装置として、図6に示すように、地上側の軌道に沿って配置された推進コイル101と、この推進コイル101に対向するように車両側に搭載された界磁コイル102と、速度指令値V*と実速度Vとの偏差即ち速度偏差△Vを比例・積分演算した電流指令値I*を出力する速度制御部103と、この電流指令値I*と位相基準信号とから正弦波状の電流パターンを出力する乗算器104と、この乗算器104から出力された電流パターンに応じた三相交流電流を推進コイル101へ供給する電力変換器105と、推進コイル101と界磁コイル102との相対位置を検出して位置位相信号を出力する位置検出器106と、この位置位相信号を安定化させると共に電力変換器105に指令する位相基準信号や速度制御のための実速度を演算して出力する位相同期制御部107とを備えたものが知られている。
【0003】
LSM式車両は、超電導コイルである界磁コイル102によって発生する磁界と、電力変換器105から供給される三相交流電流によって推進コイル101に発生する磁界との相互作用により、推進力を得て駆動される。ここで、速度制御部103は速度偏差△Vがゼロになるように電流指令値I*を出力するが、具体的には図7のブロック図に示すように、速度指令値V*と実速度Vとの速度偏差△Vを求め、この速度偏差△Vを比例・積分演算して両者を加算し、更に実速度Vを比例演算した分をそこから減算することにより電流演算値Iを求め、この電流演算値Iを電流リミッタ108に通すことにより、電流演算値Iが電流リミッタ108の範囲内であれば電流演算値Iをそのまま電流指令値I*として出力し、電流演算値Iが電流リミッタ108の範囲外であればリミッタ値ILmを電流指令値I*として出力する。この処理は所定サンプリング時間Tsごとに実行され、第n番目に実行された場合の電流演算値Inは下記式(1)で表される。なお、添字のnは第n番目のサンプリング時の値を表す。
【0004】
【数2】
Figure 0004136234
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、電流演算値Iが電流リミッタ108の範囲外となり、電流指令値I*が所定のリミッタ値に制限されている場合、電流演算値Iと電流指令値I*とが不一致となるため速度偏差△Vは次第に大きくなり、それに伴って積分器への蓄積量即ち積分値Yは増加し続ける。これは上記式より明らかである。
【0006】
しかしながら、その後速度偏差△Vが実質ゼロになったとき、積分器には大きな蓄積量が残っているため瞬時に所定の電流値Ipまで電流演算値Iを絞り込むことはできず、積分器の蓄積量がキャンセルされるまで電流演算値Iは徐々にその電流値Ipに絞り込まれていく。
【0007】
この結果、絞り込み区間においては推進力となる電流が出力され続けるため、実速度Vが速度指令値V*を超えてしまったり、あるいは、停止すべきところを後退してしまったりすることがある。この現象は一般にリセットワインドアップと呼ばれている。このうち前者をオーバーシュート、後者をアンダーシュートという。図8(a)はオーバーシュートの説明図、図8(b)はアンダーシュートの説明図である。
【0008】
このようなオーバーシュートやアンダーシュートを防止する対策として、電流演算値Iと電流指令値I*との誤差を検出して積分器の蓄積量を減少させることが提案されている(例えば、坂本哲三著、電気学会論文誌第118巻D、第572頁〜第578頁)。この対策は自動整合PI制御と呼ばれるが、この制御方式を採用するとなると、従来の制御定数を変更したりハードウェアを変更したりするなど大幅な制御系の変更が必要となる。つまり、現在安定した制御特性を示している制御系にこの自動整合PI制御を施すと、制御系設計の大幅なやり直しが必要となる。
【0009】
また、オーバーシュートやアンダーシュートを防止できたとしても、実速度Vの速度指令値V*への収束度が悪化したのでは制御系全体の速応性が悪化するので、この速応性も良好に保つ必要がある。
本発明は上記問題点を解決することを課題とするものであり、LSM式車両の制御装置において、従来の安定した制御特性を示している制御系を有効に利用してオーバーシュートやアンダーシュートを防止すると共に速応性の優れた制御を行うことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するため、本発明は、推進コイルが地上側の軌道に沿って配置され、界磁コイルが前記推進コイルに対向するように車両側に搭載され、速度制御器が電流指令値を出力し、電力変換器がこの電流指令値に応じた電流を推進コイルへ供給して前記推進コイルに磁界を発生させることにより前記界磁コイルを搭載した車両を推進させるLSM式車両の制御装置に関するものである。
【0011】
本発明のLSM式車両の制御装置は速度制御器を含んで構成されているが、この速度制御器は、電流演算手段、電流演算値判定手段、電流指令値出力手段を備えている。そして、電流演算手段は、所定タイミングごとに速度指令値と実速度との速度偏差を比例・積分演算することにより電流演算値を求め、電流演算値判定手段は、前記電流演算手段により求められた電流演算値が許容範囲内か否かを判定し、電流指令値判定手段は、前記電流演算値判定手段により肯定判定されたならば電流演算値をそのまま電流指令値として出力し、前記電流演算値判定手段により否定判定されたならば所定のリミッタ値を電流指令値として出力する。
【0012】
このうち、電流演算手段は、前回のタイミングにおいて前記電流演算値判定手段により否定判定されていたならば、“今回のタイミングにおける速度偏差が前回に比べてゼロに近づいており、且つ、その速度偏差が所定範囲内にある”という条件を満たすか否かを判定し、前記条件を満たさないならば、“電流演算値を求める際の積分値として、電流演算値が許容範囲外になる直前の積分値(直前積分値という)から速度偏差の比例項を削除した値を用いる”という処理(代替処理という)を実行し、前記条件を満たすならば、“電流演算値を求める際の積分値として、直前積分値を用いる”という処理(リセットワインドアップ対策処理又はRW処理という)を速度偏差が実質ゼロになるまで実行するものであり、本発明はこの点を特徴とするものである。
【0013】
本発明では、速度制御器の電流演算手段の構成自体は従来と同様、速度偏差を比例・積分演算することにより電流演算値を求めるものであるため、既に安定な制御特性が得られることがわかっている制御定数をそのまま有効に利用できる。
また、本発明では、前回のタイミングにおいて所定のリミッタ値を電流指令値として出力した場合において、前記条件を満たした時点で初めて、RW処理を開始することとした。これは、リセットワインドアップによるオーバーシュートやアンダーシュートを防止するためには上記条件を満たした時点でRW処理を開始すれば十分であり、それ以前にRW処理を開始したとしてもオーバーシュートやアンダーシュートは防止できるが制御系全体の速応性が悪くなるので好ましくなく、それ以後にRW処理を開始したのではオーバーシュートやアンダーシュートを確実に防止することができないので好ましくない。
【0014】
一方、前回のタイミングにおいて所定のリミッタ値を電流指令値として出力した場合において、前記条件を満たさないならば、RW処理を開始すると速応性が悪くなるため、このRW処理に代わる代替処理を開始することとした。電流演算値は速度偏差を比例・積分演算したものであり、これを積分値について解くと積分値は電流演算値から速度偏差の比例項を差し引いた形となる。このため、直前積分値を用いて電流演算値を演算すると速度偏差の比例項が現れにくくなり、速応性が劣化する。一方、積分値に速度偏差が蓄積され続けるのはリセットワインドアップによるオーバーシュートやアンダーシュートが生じるため好ましくない。そこで、代替処理では、これらを考慮して、電流演算値を求める際の積分値として、直前積分値から速度偏差の比例項を削除した値を用いることにより、速度偏差が蓄積され続けるのを防止すると共に電流演算値に速度偏差の比例項が現れやすくし、良好な速応性が得られるようにしたのである。
【0015】
以上のように、本発明によれば、LSM式車両の制御装置において、従来の安定した制御特性を示している制御系を有効に利用してオーバーシュートやアンダーシュートを防止すると共に速応性の優れた制御を行うことができるという効果が得られる。
【0016】
本発明のLSM式車両の制御装置において、前記電流演算手段は、所定タイミングごとに下記式(1)により電流演算値を求めるものであり、前回のタイミングにおいて前記電流演算値判定手段により肯定判定されていたならば、電流演算値を求める際の積分値を下記式(2)とし、前回のタイミングにおいて前記電流演算値判定手段により否定判定されていたならば、“今回のタイミングにおける速度偏差が前回に比べてゼロに近づいており、且つ、その速度偏差が所定範囲内にある”という条件を満たすか否かを判定し、前記条件を満たさないならば、電流演算値を求める際の積分値を下記式(3)とする処理を実行し、前記条件を満たすならば、電流演算値を求める際の積分値を下記式(4)とする処理を速度偏差が実質ゼロになるまで実行することが好ましい。
【0017】
【数3】
Figure 0004136234
【0018】
式(1)からわかるように、InはいわゆるI−P制御により算出される値であるが、K1をゼロとすればPI制御により算出される値となる。また、式(3)は、式(4)の速度偏差の比例項を削除したものである。ここで、式(1)中、K1・Vn(K1≠0)の項が存在するとオーバーシュートの速度偏差を小さく抑えられるものの速応性が悪くなるため、速応性を重視する場合にはK1をゼロとして演算するのが好ましい。
【0019】
本発明のLSM式車両の制御装置において、速度偏差が所定範囲内にあるという条件を満たすか否かを判定する際の所定範囲につき、速度指令値と実速度とが一致する直前に、電流指令値が所定のリミッタ値から所定の電流値に達するように定められていることが好ましい。このように速度指令値と実速度とが一致する直前に電流指令値が所定のリミッタ値から所定の電流値に絞り込まれれば、速度指令値と実速度とが一致した後に過剰の電流が推進コイルに付与されることがないため、オーバーシュートやアンダーシュートが発生するのを確実に防止できるし、速応性が悪くなることもない。
【0020】
例えば、上述の所定範囲は、電流指令値が所定のリミッタ値から所定の電流値に達する時刻をt1、電流指令値が所定のリミッタ値から所定の電流値に達するまでの時間をt2としたとき、時刻t1における速度偏差がゼロとなるように時刻(t1−t2)における速度偏差を求め、この速度偏差を超えない範囲を所定範囲としてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、LSM式車両の制御装置のシミュレーションシステムを表す概略ブロック図である。このシミュレーションシステムは、速度制御部3、変換器模擬部5、車両模擬部10、位置検知模擬部6、位相同期制御部7から構成されている。
【0022】
速度制御部3は、所定時間の周期で速度指令値V*に対する追従制御を行うため、速度指令値V*と実速度Vとの偏差即ち速度偏差△Vを比例・積分演算することにより電流演算値Iを求め、これを電流指令値I*として出力する。具体的には、加減算器31にて速度指令値V*と実速度Vとの速度偏差△Vを求め、この速度偏差△Vを比例器32、積分器33にて比例・積分演算して両者を加減算器34にて加算し、更に実速度Vを比例器35にて比例演算した分を加減算器34にて減算することにより電流演算値Iを求める。そして、この電流演算値Iを電流リミッタ38に通すことにより、電流演算値Iが電流リミッタ38の許容範囲内であれば電流演算値Iをそのまま電流指令値I*として出力し、電流演算値Iが電流リミッタ38の許容範囲外であれば所定のリミッタ値ILmを電流指令値I*として出力する。なお、リミッタ値ILmには正のリミッタ値と負のリミッタ値の二つがあり、電流演算値Iがリミッタ値ILmを越えるとは、電流演算値Iが正のリミッタ値を上回るか、負のリミッタ値を下回ることをいう。
【0023】
変換器模擬部5は、速度制御部3から出力された電流指令値I*に電流推力変換係数Kfを乗じて推力Fを出力する。
車両模擬部10は、変換器模擬部5から出力された推力Fから走行抵抗(つまり走行抵抗係数Kdに速度Vを乗じた値Kd・V)を減じ、これを車両重量Mで除して加速度αを求め、この加速度αを積分して速度Vを求め、この速度Vを積分して変位Xを求めて出力する。
【0024】
位置検知模擬部6は、車両模擬部10から出力された変位Xを、位相基準と移動距離との関係(ここでは位相基準360度は移動距離2.7mに当たるという関係)に基づいて位相θに変換し、これを出力する。
位相同期制御部7は、所定時間の周期で位置検知模擬部6から出力された位相θを車両の実位置として取り込み、入力位相と位相基準との位相偏差から補償演算を行い、実速度Vを演算してこれを出力する。この位相同期制御部7は、二次のPI制御系であり、一定加減速度時に位相の定常偏差をゼロとする制御系となっている。この位相同期制御部7で演算された実速度Vが、速度制御部3で速度偏差を演算するために利用される。
【0025】
次に、本実施形態の速度制御部3について詳細に説明する。速度制御部3は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されており、その機能は既に述べたとおりであるが、具体的な動作については図2の電流指令値出力処理のフローチャートに基づいて説明する。この電流指令値出力処理のプログラムは速度制御部3のROMに記憶されており、所定サンプリング時間Tsおきに速度制御部3のCPUがROMから読み出して実行するものである。
【0026】
速度制御部3は、この処理が開始されると、今回が初回か否かを判断し(S100)、今回が初回ならばサンプリング番号nに「1」をセットすると共にフラグfをリセットし(S101)、S103へ進む。このフラグfは後述するリセットワインドアップ対策処理(RW処理という)の実行中に「1」にセットされるフラグである。一方、S100において今回が初回でなければサンリング番号nをインクリメントし(S102)、S103へ進む。
【0027】
S103では、後述の積分値設定ルーチンを行う。この積分値設定ルーチンにより積分値Ynを決定する。続くS104では、速度指令値Vn *と実速度Vnから速度偏差△Vnを求め、下記式(1)により電流演算値Inを算出する。なお、本実施形態では、K1・Vn(K1≠0)の項が存在するとオーバーシュートの速度偏差を小さく抑えられる反面、速応性が悪くなることから、K1はゼロとしている。
【0028】
【数4】
Figure 0004136234
【0029】
続くS105では、電流演算値Inが許容範囲内か否かを判定し、電流演算値Inが許容範囲内ならば(S105でYES)、電流演算値Inをそのまま電流指令値In *として出力し(S106)、この電流指令値出力処理を終了する。一方、電流演算値Inが許容範囲を越えているならば(S105でNO)、即ち電流演算値Inが正のリミッタ値を上回るか又は負のリミッタ値を下回るならば、電流リミッタ値ILmを電流指令値In *として出力し(S107)、この電流指令値出力処理を終了する。即ち、S107では、電流演算値Inが正のリミッタ値を上回る場合にはその正のリミッタ値を電流指令値In *とし、電流演算値Inが負のリミッタ値を下回る場合にはその負のリミッタ値を電流指令値In *として出力し、この電流指令値出力処理を終了する。
【0030】
次に、積分値設定ルーチンについて図3のフローチャートに基づいて説明する。まず、S200では、前回の電流演算値In-1が許容範囲内だったか否かを判断し、前回の電流演算値In-1が許容範囲内だったならば(S200でYES)、S201においてフラグfが「0」か「1」かを判断し、フラグfが「0」ならば、通常走行であるので、S204に進んで積分値Ynを式(2)により算出し、このルーチンを抜ける。
【0031】
【数5】
Figure 0004136234
【0032】
一方、S201においてフラグfが「1」ならば、RW処理を実行中であるので、S202に進んで速度偏差△Vnが実質ゼロであるか否かを判断し、速度偏差△Vnが実質ゼロであれば(S202でYES)、RW処理の終点であるため、S203においてフラグfを「0」にリセットしたあと、S204に進んで積分値Ynを前出の式(2)により算出し、このルーチンを抜ける。S202において速度偏差△Vnが実質ゼロでなければ(S202でNO)、RW処理の終点に達していないため、RW処理を続行すべく、後述のS213に進む。
【0033】
さて、S200において前回の電流演算値In-1が許容範囲外だったならば(S200でNO)、積分器33への蓄積量が貯まり続けるのを防止するためにS210以降の処理を実行する。まずS210では、速度偏差△Vnがゼロに近づきつつあるか否か、つまり実速度Vが速度指令値V*に近づきつつあるか否か、具体的には偏差△Vnが正のときには今回の速度偏差△Vnが前回の速度偏差Vn-1より小さいか否か、また、速度偏差△Vnが負のときには今回の速度偏差△Vnが前回の速度偏差Vn-1より大きいか否かを判断する。
【0034】
そして、速度偏差△Vnがゼロに近づきつつあるならば(S210でYES)、今回の速度偏差△Vnが所定範囲内になったか否か、つまり速度偏差△Vnが正のときには今回の速度偏差△Vnが所定偏差△V0(>0)より小さくなったか否か、また、速度偏差△Vnが負の時には今回の速度偏差Vnが所定偏差△Vb(<0)より大きくなったか否かを判断する(S211)。そして、今回の速度偏差△Vnが所定範囲内になったならば(S211でYES)、S212に進んでRW処理の実行中を表すためにフラグfに「1」をセットし、続くS213において、積分値Ynとして所定の積分値Ykをセットし、このルーチンを抜ける。ここで、所定の積分値Ykは、電流演算値が許容範囲外になる直前の積分値(直前積分値)であり、式(4)で表される。なお、このS213の処理がRW処理である。
【0035】
【数6】
Figure 0004136234
【0036】
但し、k:電流演算値が許容範囲外になる直前のサンプル番号
一方、S210において速度偏差△Vnがゼロから離れつつある(S210でNO)か、あるいは、S211において今回の速度偏差△Vnが所定範囲を超えている(S211でNO)ならば、RW処理を実行するとオーバーシュートやアンダーシュートは防止できるものの速応性が悪化するため、S214において積分値YnとしてRW処理のときとは異なる所定の積分値Y’kをセットし、このルーチンを抜ける。ここで、所定の積分値Y’kは、電流指令値Inの速応性を高める比例演算系K0・△Vnの応答が現れるように、式(4)における速度偏差の比例項である−K0・△Vkを削除したものであり、式(3)で表される。
【0037】
【数7】
Figure 0004136234
【0038】
ところで、電流演算値が許容範囲外になっている全域にわたってRW処理を行う、つまりS200で否定判定されたときに直ちにS212、S213の処理を行うことも考えられる。しかし、この場合には、オーバーシュートやアンダーシュートによる制御特性の悪化は改善されるものの、実速度の目標速度パターン(速度指令値)への収束度が悪化し、制御系全体の速応性が悪くなるという問題が発生する。このような速応性悪化の原因として、S213を行う式(4)において、K0・△Vkの項が引かれているために、式(1)における電流指令値I*に比例演算系K0・△Vnの応答が現れにくく、電流指令値I*が許容範囲外になった後の変化が緩やかになったことが考えられる。
【0039】
そこで、電流指令値I*としてリミッタ値ILmが出力されている期間の全域にわたってRW処理を行うのではなく、オーバーシュートやアンダーシュートを防止可能な最小限の速度偏差の範囲でのみRW処理を行い、それ以外の範囲では、速応性を悪化させない式(3)を適用し、速応性悪化の影響を最小限に限定したのである。なお、式(3)の代わりに通常走行時の式(2)を適用するとすれば、積分器33への蓄積量が貯まり続けることになるため好ましくない。
【0040】
以上のことから、本実施形態では、オーバーシュートやアンダーシュートを防止可能な最小限の速度偏差△V0、△Vbを求めて、速度偏差△Vが所定範囲内つまり△Vb以上△V0以下の範囲になったときに初めてRW処理を実行するようにし、このRW処理を速度偏差が実質ゼロになるまで実行し続けているのである。
【0041】
さて、RW処理を開始する限界タイミング(速度偏差△V0、△Vb)は、実加減速度変化点t1つまり速度指令値V*と実速度Vとの一致点の直前に、電流指令値I*の絞り込みが終了するように選択すればよい。ここで、電流指令値I*の絞り込みが終了するとは、電流指令値I*がリミッタ値ILmから所定の電流変化率βで絞り込まれて所定電流値に至ることを意味する。限界タイミングより前でRW処理を開始すると、オーバーシュートやアンダーシュートは発生しないが速応性が悪化するため好ましくなく、限界タイミングより後でRW処理を開始するとオーバーシュートやアンダーシュートが発生するため好ましくない。
【0042】
ここで、所定の速度偏差△V0について図4に基づいて説明する。電流指令値I*の絞り込みが終了するのに要する時間t2(電流絞り込み時間という)は、リミッタ値ILmと所定電流値Ipとの差Imを電流変化率β(定数)で除した値である。つまり、t2=Im/βとなる。したがって、実加減速度変化点t1から時間t2だけ遡った時点t0(=t1−t2)が限界タイミングである。この限界タイミング時の速度偏差△V0は、加速度α(電流指令値I*が正のリミッタ値のときの加速度であり、最大実加速度)に時間t2を乗じた値となる。つまり、△V0=α・t2となる。速度偏差△Vがこの△V0以下になったときにRW処理を開始すれば、リセットワインドアップによるオーバーシュートを防止でき、しかも速応性を損なうこともないという効果が得られる。なお、リセットワインドアップによるアンダーシュートを防止する場合には、上述の所定偏差△V0と同様にして所定偏差△Vb(<0)を求めればよい。
【0043】
次に、上述の電流指令値出力処理について具体的な一例を図5のタイムチャートを用いて説明する。まず、時間領域Aについて説明する。この時間領域Aは、電流演算値Inが許容範囲内であり、その電流演算値Inをそのまま電流指令値In *として出力する領域である。この領域では、積分値設定ルーチンにおいて、S200でYES→S201でf=0→S204と進み、このS204で積分値Ynを得る。そして、電流指令値出力処理において、S104でこの積分値Ynを用いて電流演算値Inを演算し、S105でYES→S106と進み、このS106で電流指令値In *として電流演算値Inをそのまま出力する。この時間領域Aでは良好な追従制御が行われる。
【0044】
続いて、時間領域Bについて説明する。この時間領域Bは、電流演算値Inが許容範囲外であり、速度偏差△Vは徐々に増加しており、電流指令値In *としてリミッタ値ILm(正のリミッタ値)を出力する領域である。この領域では、積分値設定ルーチンにおいて、S200でNO→S210でNO→S214と進み、このS214で積分値Yn(=Yk’)を得る。そして、電流指令値出力処理において、S104でこの積分値Yn(=Yk’)を用いて電流演算値Inを演算し、S105でNO→S107と進み、このS107で電流指令値In *として正のリミッタ値を出力する。なお、時間領域AからBへ変移するときのサンプル番号kの積分値Ykおよびこの積分値Ykから速度偏差の比例項を削除した積分値Yk’が速度制御部3のRAMに記憶される。
【0045】
続いて、時間領域Cについて説明する。この時間領域Cは、電流演算値Inが許容範囲外であり、速度偏差△Vは徐々にゼロに近づいているが△V0より大であり、電流指令値In *としてリミッタ値ILm(正のリミッタ値)を出力する領域である。この領域では、積分値設定ルーチンにおいて、S200でNO→S210でYES→S211でNO→S214と進み、このS214で積分値Yn(=Yk’)を得る。そして、電流指令値出力処理において、S104でこの積分値Yn(=Yk’)を用いて電流演算値Inを演算し、S105でNO→S107と進み、このS107で電流指令値In *として正のリミッタ値を出力する。つまり、時間領域B及びCでは代替処理が実行される。
【0046】
続いて、時間領域Dについて説明する。この時間領域Dは、電流演算値Inが許容範囲内であり、速度偏差△Vは徐々にゼロに近づいており、且つ、△V0以下であり、電流指令値In *として電流演算値Inをそのまま出力する領域である。この領域に入った直後では、積分値設定ルーチンにおいて、S200でNO→S210でYES→S211でYES→S212→S213と進み、このS213で積分値Yn(=Yk)を得る。そして、電流指令値出力処理において、S104でこの積分値Yn(=Yk’)を用いて電流演算値Inを演算し、S105でYES→S106と進み、このS106で電流指令値In *として電流演算値Inをそのまま出力する。そして、次回以降では、積分値設定ルーチンにおいて、S200でYES→S201でf=1→S202でNO→S213と進み、その後は先ほどと同様の処理を行い、電流指令値In *として電流演算値Inをそのまま出力する。そして、最終的に速度偏差△Vnが実質ゼロになったとき、積分値設定ルーチンにおいて、S200でYES→S201でf=1→S202でYES→S203→S204と進み、このS204で積分値Ynを得、電流指令値出力処理のS104でこの積分値Ynを用いて電流演算値Inを演算し、S105でYES→S106と進み、このS106で電流指令値In *として電流演算値Inをそのまま出力する。これがRW処理の終点である。つまり、時間領域DではRW処理が実行される。
【0047】
この図5のタイムチャートと図8(a)のタイムチャートを比較すると、実速度と速度指令値とが一致した時点をみたとき、前者では電流の絞り込みが終了しているのに対して、後者では電流の絞り込みがはじまっている。換言すれば、電流指令値がリミッタ値(正のリミッタ値)から解除されるタイミングは、後者よりも前者の方が早められている。この結果、前者では実速度と速度指令値とが一致した後は過剰な電流が流れることはないため、リセットワインドアップによるオーバーシュートが防止されるが、後者では実速度と速度指令値とが一致した後に過剰な電流が流れるため、リセットワインドアップによるオーバーシュートが発生する。
【0048】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態の変換器模擬部5が本発明の電力変換器、推進コイル、界磁コイルに相当し、本実施形態の速度制御部3が本発明の速度制御器に相当する。また図1の速度制御部3における比例器32、35、積分器33、加減算器31、34が本発明の電流演算手段に相当し、電流リミッタ38が本発明の電流演算値判定手段及び電流指令値出力手段に相当する。更に、図2のS100〜S104が電流演算手段の処理に相当し、S105が電流演算値判定手段の処理に相当し、S106及びS107が電流指令値出力手段の処理に相当する。
【0049】
尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態ではLSM式車両の制御装置のシミュレーションシステムについて説明したが、速度制御部3を図6の速度制御部103の代わりに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 LSM式車両の制御装置のシミュレーションシステムを表す概略ブロック図である。
【図2】 電流指令値出力処理のフローチャートである。
【図3】 積分値設定ルーチンのフローチャートである。
【図4】 所定偏差△V0の求め方を表す説明図である。
【図5】 本実施形態の一具体例を表すタイムチャートである。
【図6】 LSM式車両の制御装置の概略ブロック図である。
【図7】 速度制御部の機能を表す概略ブロック図である。
【図8】 オーバーシュート及びアンダーシュートの説明図であり、(a)はオーバーシュート、(b)はアンダーシュートの説明図である。
【符号の説明】
3・・・速度制御部、5・・・変換器模擬部、6・・・位置検知模擬部、7・・・位相同期制御部、10・・・車両模擬部、31・・・加減算器、32・・・比例器、33・・・積分器、34・・・加減算器、35・・・比例器、38・・・電流リミッタ。

Claims (4)

  1. 推進コイルが地上側の軌道に沿って配置され、界磁コイルが前記推進コイルに対向するように車両側に搭載され、速度制御器が電流指令値を出力し、電力変換器がこの電流指令値に応じた電流を推進コイルへ供給して前記推進コイルに磁界を発生させることにより前記界磁コイルを搭載した車両を推進させるリニアシンクロナスモータ式車両の制御装置において、
    前記速度制御器は、
    所定タイミングごとに速度指令値と実速度との速度偏差を比例・積分演算することにより電流演算値を求める電流演算手段と、
    前記電流演算手段により求められた電流演算値が許容範囲内か否かを判定する電流演算値判定手段と、
    前記電流演算値判定手段により肯定判定されたならば電流演算値をそのまま電流指令値として出力し、前記電流演算値判定手段により否定判定されたならば所定のリミッタ値を電流指令値として出力する電流指令値出力手段と
    を備え、
    前記電流演算手段は、
    前回のタイミングにおいて前記電流演算値判定手段により否定判定されていたならば、今回のタイミングにおける速度偏差が前回に比べてゼロに近づいており、且つ、その速度偏差が所定範囲内にあるという条件を満たすか否かを判定し、
    前記条件を満たさないならば、電流演算値を求める際の積分値として、電流演算値が許容範囲外になる直前の積分値(直前積分値という)から速度偏差の比例項を削除した値を用いるという処理を実行し、
    前記条件を満たすならば、電流演算値を求める際の積分値として、前記直前積分値を用いるという処理を、速度偏差が実質ゼロになるまで実行する
    ことを特徴とするリニアシンクロナスモータ式車両の制御装置。
  2. 前記電流演算手段は、
    所定タイミングごとに下記式(1)により電流演算値を求めるものであり、
    前回のタイミングにおいて前記電流演算値判定手段により肯定判定されていたならば、電流演算値を求める際の積分値を下記式(2)とし、
    前回のタイミングにおいて前記電流演算値判定手段により否定判定されていたならば、今回のタイミングにおける速度偏差が前回に比べてゼロに近づいており、且つ、その速度偏差が所定範囲内にあるという条件を満たすか否かを判定し、
    前記条件を満たさないならば、電流演算値を求める際の積分値を下記式(3)とする処理を実行し、
    前記条件を満たすならば、電流演算値を求める際の積分値を下記式(4)とする処理を速度偏差が実質ゼロになるまで実行する
    ことを特徴とする請求項1記載のリニアシンクロナスモータ式車両の制御装置。
    Figure 0004136234
  3. 前記電流演算手段は、K1をゼロとして演算することを特徴とする請求項2記載のリニアシンクロナスモータ式車両の制御装置。
  4. 速度偏差が所定範囲内にあるという条件を満たすか否かを判定する際の所定範囲につき、速度指令値と実速度とが一致する直前に、電流指令値が前記リミッタ値から所定の電流値に達するように定められていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリニアシンクロナスモータ式車両の制御装置。
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