JP4135637B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は,トナー画像を記録媒体に加熱定着させる定着装置およびそれを備えた画像形成装置に関する。さらに詳細には,記録用紙のサイズによってヒータの加熱部位を切り換える定着装置およびそれを備えた画像形成装置に関するものである。
一般的に,電子写真方式の画像形成装置では,記録用紙の一面に転写されているトナー像をその記録用紙に定着させる定着装置が備えられている。この定着装置には,熱源としてのハロゲンランプを内蔵した加熱ローラと,この加熱ローラに圧着するように配置された加圧ローラとが設けられている。そして,加熱ローラには,その熱源として,例えばハロゲンランプが内蔵されている。
このような定着装置では,画像形成装置本体に電源を入れてから定着可能な定着温度に達するまでのウォームアップ時間の短縮化が求められている。近年,これに伴って,加熱ローラの芯金の薄肉化が進められてきた。しかし,芯金を薄くすると小サイズの記録紙の通紙時に,非通紙部の温度上昇が大きくなるという問題があった。この問題を解決するために,例えば特許文献1には,1つの加熱ローラに対して,中央部を加熱する中央部ハロゲンランプと端部を加熱する端部ハロゲンランプとの2本のハロゲンランプを利用し,通紙サイズによって個別に温度調節することで加熱ローラの端部の高温化が抑制できるとする定着装置が開示されている。
しかしながら,ハロゲンランプを利用した定着装置では,非接触加熱によるエネルギーロスは否めない。そこで,例えば特許文献2には,ベルト方式の定着装置が提案されている。すなわち,ベルト方式を採用することでウォームアップの短縮と消費エネルギーの低減とを両立させることができるとしている。
このベルト方式の定着装置では,ベルトを加熱するヒートプレートが設けられている。そして,ヒートプレートには,図8に示すようなヒートパターンが設けられている。すなわち,このヒートプレートは,端部Aと,中央部Bと,端部Cとによって構成される。そして,スイッチ1をオンすることで端部Aおよび端部Cが加熱され,スイッチ2をオンすることで中央部Bが加熱される。そして,通紙サイズによってスイッチのオンオフを切り換えることで加熱ローラの端部の高温化が抑制できるとしている。
特開2002−280147号公報 特開2003−29559号公報
しかしながら,前記した従来の定着装置には次のような問題があった。すなわち,端部A,端部Cと中央部Bとが均一の電力密度となるようにパターンを設計すると,端部Aおよび端部Cのパターン幅を中央部Bのパターン幅と比較して細くしなければならない。そのため,端部Aおよび端部Cは,中央部Bと比較して耐久性および耐熱性で劣ってしまう。
本発明は,前記した従来の定着装置およびその定着装置を備えた画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,エネルギーの利用効率が高く,耐久性および耐熱性に優れた定着装置およびその定着装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた定着装置は,無端状のベルト部材と,電力が供給されることで発熱しその熱でベルト部材を加熱する発熱部材と,ベルト部材の裏面と摺接する加圧部材と,加圧部材とベルト部材を挟んで対向する加圧ローラとを備え,ベルト部材と加圧ローラとで形成されるニップ部に記録媒体を通過させることで記録媒体上の画像を記録媒体に定着させる定着装置であって,発熱部材は,第1発熱体と,第1発熱体の一方の端部に接続された第2発熱体と,第1発熱体の他方の端部に接続された第3発熱体とを備え,第3発熱体をバイパスして第1発熱体および第2発熱体に電圧を印加する第1接続状態と,第2発熱体をバイパスして第1発熱体および第3発熱体に電圧を印加する第2接続状態とが連続的に交互に切り換えられる加熱状態を選択することができる加熱状態選択手段を有するものである。
すなわち,本発明の定着装置は,選択的に加熱される発熱部材を設けることで,記録媒体と接するベルト部材を選択的に加熱している。その発熱部材は,中央部に位置する第1発熱体と,その両端部の第2発熱体および第3発熱体とで構成される。すなわち,発熱部材のうち,ベルト部材の中央部を加熱する部材と端部を加熱する部材とが一体的に設けられている。また,加熱状態選択手段にて,第3発熱体をバイパスして第1発熱体および第2発熱体に電圧を印加する第1接続状態と,第2発熱体をバイパスして第1発熱体および第3発熱体に電圧を印加する第2接続状態とが連続的に交互に切り換えられる加熱状態を選択することができる。すなわち,この加熱状態を選択することで,中央部に位置する第1発熱体が常に加熱され,端部に位置する第2発熱体と第3発熱体とは交互に加熱される。これにより,第1発熱体のみに電圧を印加するときと比較して,より低電力で集中的に第1発熱体を加熱することができる。
また,本発明の定着装置の加熱状態選択手段は,第1接続状態と第2接続状態との切換えを少なくとも2回/秒の周期で行うこととするとよりよい。すなわち,第1接続状態と第2接続状態とが連続的に交互に切り換えられると,第2発熱体および第3発熱体は間欠的に加熱されることになる。そのため,加熱時と非加熱時とで温度リップルが大きくなる。そこで,第1接続状態と第2接続状態との切換えを少なくとも2回/秒の周期で行うことで,温度リップルを抑制することができる。
また,本発明の定着装置の加熱状態選択手段は,第3発熱体をバイパスするか否かを切り換える第1スイッチと,第2発熱体をバイパスするか否かを切り換える第2スイッチと,第1スイッチのオンオフ状態と前記第2スイッチのオンオフ状態とを制御するスイッチ状態制御手段とを有することとするとよりよい。
また,本発明の画像形成装置は,無端状のベルト部材と,電力が供給されることで発熱しその熱でベルト部材を加熱する発熱部材と,ベルト部材の裏面と摺接する加圧部材と,加圧部材とベルト部材を挟んで対向する加圧ローラとを備え,ベルト部材と加圧ローラとで形成されるニップ部に記録媒体を通過させることで記録媒体上の画像を記録媒体に定着させる定着装置を有する画像形成装置であって,定着装置の発熱部材は,第1発熱体と,第1発熱体の一方の端部と接続された第2発熱体と,第1発熱体の他方の端部と接続された第3発熱体とを備え,定着装置は,第3発熱体をバイパスして第1発熱体および第2発熱体に電圧を印加する第1接続状態と,第2発熱体をバイパスして第1発熱体および第3発熱体に電圧を印加する第2接続状態とが連続的に交互に切り換えられる加熱状態を選択することができる加熱状態選択手段を有するものである。
本発明の定着装置の発熱部材は,中央部を加熱する第1発熱体と端部を加熱する第2発熱体および第3発熱体とが一体的になっており,その発熱部分のパターン幅は均一である。従って,各発熱体の耐久性に差異はない。また,端部の発熱体を交互に加熱することでより少ない電力で中央部の発熱体を集中的に加熱している。よって,エネルギーの利用効率が高く,耐久性および耐熱性に優れた定着装置およびその定着装置を備えた画像形成装置が実現されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,本実施の形態は,電子写真方式の複写機に備えられた定着装置に本発明を適用したものである。
[第1の形態]
本形態の画像形成装置は,タンデム方式のフルカラー複写機であり,図1に示すように並列に配置された4つの作像ユニットを有するものである。詳細には,本形態のカラー複写機は,イメージリーダ部100と,プリンタ部200とを備えている。イメージリーダ部100は,原稿ガラス板に載置された原稿の画像をスキャナ等で読み撮るものである。
プリンタ部200は,イメージリーダ部100にて読み撮られた画像を基に,記録用紙上に画像を形成するものである。詳細には,プリンタ部200は色ごとに,作像部40K,40C,40M,40Yを有している。また,その他に制御部30,給紙部50,定着部80,転写ベルト103,2次転写ローラ104等を有している。作像部40K,40C,40M,40Yは,LEDアレイ70K,70C,70M,70Yと,トナー像を形成する画像プロセス部60K,60C,60M,60Yと,形成されたトナー像を転写ベルト103上に転写する1次転写ローラ45K,45C,45M,45Yとを有している。さらに,画像プロセス部60K,60C,60M,60Yは,トナー像を担持する感光体ドラム41K,41C,41M,41Yを有し,これを中心として帯電チャージャ42K,42C,42M,42Y,現像器43K,43C,43M,43Y,クリーナ44K,44C,44M,44Y等を有している。また,給紙部50は,記録用紙Sを収納する給紙カセット51と,記録用紙Sを給紙カセット51から取り出す給紙ローラ52と,転写ベルト103に送り出すタイミングをとるレジストローラ53とを有している。定着部80の詳細については後述する。
次に,プリンタ部200の動作について説明する。まず,制御部30にて,イメージリーダ部100にて読み撮られたRGBの画像データがCMYKの画像データに変換される。さらに,変換された画像データに対して,色ずれ補正等の画像処理が行われる。そして,画像処理が行われた画像データを基に,LEDアレイ70K,70C,70M,70Yの駆動信号が生成される。LEDアレイ70K,70C,70M,70Yは,当該駆動信号を基に点滅する。
一方,感光体ドラム41K等では,帯電チャージャ42K等にて感光層が一様に帯電される。この帯電された状態で,LEDアレイ70K等による露光が行われる。LEDアレイ70K等は,画像制御部30にて生成された駆動信号を基に点滅(露光)する。これにより,感光体ドラム41K等の感光層に静電潜像が形成される。そして,現像器43K等にて現像が行われることにより,感光体ドラム41K等の感光層上にトナー像が形成される。そして,各感光体ドラム上のトナー像は,各転写ローラにて転写ベルト103上に順次転写される。なお,各画像プロセス部の作像動作は,転写ベルト103上の同じ位置に転写されるように,転写ベルト103の走行タイミングに合わせて実行される。転写ベルト103上に重ね合わせられたトナー像は,2次転写ローラ104の位置まで搬送される。なお,転写後の感光体ドラム41K等上では,クリーナ44K等にて残存トナーの除去が行われる。
一方,給紙部50からは,記録用紙Sが2次転写ローラ104の位置に搬送される。また,記録用紙Sの先端がレジストローラ53に到達する際には,シート検出センサSE1にてその到達タイミングが検出される。制御部30では,この到達タイミングを基に,転写ベルト103や記録用紙Sの移動タイミングとの調整が行われる。
転写ベルト103上のトナー像は,2次転写ローラ104の位置にて記録用紙S上に転写される。トナー像が転写された記録用紙Sは,定着部80に搬送される。そして,記録用紙Sが定着部80内で高温加圧されることで,トナー像が記録用紙Sに定着する。その後,記録用紙Sは排出トレイ81上に排出される。
次に,定着部80について詳説する。定着部80は,図2に示すように無端状の定着ベルト81と,定着ベルト81に適度な張力を与えるスポンジローラ82と,スポンジローラ82と対向しニップ部を形成する加圧ローラ83とを有している。さらに,定着ベルト81の内側には,断面が半円筒形状のヒートプレート84が備えられている。また,ヒートプレート84の長手方向の中央部には,ヒートプレート84の温度を測定するためのサーミスタ85が備えられている。また,定着ベルト81等の駆動やヒートプレート84の加熱等の制御を行う定着制御部86が設けられている。
定着ベルト81は,厚さが10から200μmほどのポリイミド,ニッケル,あるいはステンレス鋼(SUS)を基材として,厚さが50から500μm程度のシリコンゴム層が形成されているものである。また,オイルレストナーを定着させる場合には,さらに厚さが10から50μmほどのPFA(パーフルオロアルコキシルアルカン)層およびPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)層が積層される。
このような構造を持つ定着部80では,加圧ローラ83が回転駆動されると,定着ベルト81がこの回転に従動して回転する。そして,加圧ローラ83および定着ベルト81が回転している状態で,加圧ローラ83と定着ベルト81とのニップ部に未定着のトナー像が吸着された記録紙が運ばれる。そして,そのニップ部で記録紙に熱と圧力とが与えられる。これによりトナーが溶融し,記録紙に固定される。つまり定着される。この熱は,ヒートプレート84から定着ベルト81に対して与えられた熱であり,定着ベルト81が回転することによってニップ部まで運ばれてくるものである。
次に,本形態のヒートプレート84ついて説明する。ヒートプレート84は,図3に示すように高熱伝導性金属であるヒートプレート基板841と,発熱体であるパターン層842と,ヒートプレート基板841とパターン層842とを絶縁する絶縁層843とを有している。具体的に本形態のヒートプレート基板841は,厚さが0.1mmから3.0mmほどのアルミである。また,パターン層842は,厚さが5から100μmほどの高抵抗金属箔である。高抵抗金属としては,SUS,ポリイミドと銀との混合物,あるいは鉛ガラスと銀との混合物等が適用可能である。また,絶縁層843は,厚さが5から100μmほどのポリイミドである。
図4は,ヒートプレート84のパターン層842を展開した状態を示している。ヒートプレート84は,端部Aと,中央部Bと,端部Cとによって構成されている。中央部Bの長手方向の幅は,A4サイズの記録紙の縦通紙時に対応しておよそ210mmである。また,中央部Bに端部Aと端部Cとを加えた幅は,A3サイズの記録紙の縦通紙時に対応しておよそ320mmである。すなわち,端部Aおよび端部Cの幅は,それぞれおよそ55mmである。なお,パターン層842の厚さを場所ごとに変化させることは困難なため,端部A,端部Cのそれぞれの発熱体の厚さと中央部Bの発熱体の厚さとは均一である。
また,端部Aには,高抵抗の発熱部A1と低抵抗のバイパス部A2とが設けられている。同様に端部Cには,高抵抗の発熱部C1と低抵抗のバイパス部C2とが設けられている。また,中央部Bには,発熱部A1および発熱部C1と電気的に接続された高抵抗の発熱部B1が設けられている。バイパス部A2は,発熱部A1と発熱部B1との境界部に接続されている。また,バイパス部C2は,発熱部C1と発熱部B1との境界部に接続されている。なお,各部の具体的な抵抗値については,発熱部A1,C1の抵抗がそれぞれ1.72Ω,バイパス部A2,C2の抵抗がそれぞれ0.15Ω,発熱部B1の抵抗が6.56Ωである。
また,パターン層842は,発熱部A1,発熱部B1,発熱部C1の各部のパターン幅が均一である。そのため,耐久性および耐熱性の差は生じない。また,本形態のヒートパターンは,端部Aの発熱部A1,中央部Bの発熱部B1と,端部Cの発熱部C1とが直列に接続された状態となっている。そのため,サーミスタおよびサーモスタットを中央部Bにそれぞれ1つ設けることで安全性を確保できる。この点,端部A,Cを加熱する系統と,中央部Bを加熱する系統とが並列に接続された状態であり,サーミスタおよびサーモスタットを各系統に設けなくてはならないの従来のヒートパターン(図8参照)とは異なる。
また,スイッチ1はヒートプレート84全体のオンオフを制御するスイッチである。スイッチ2は端部Aのバイパス部A2のオンオフを制御するスイッチである。同様にスイッチ3は端部Cのバイパス部C2のオンオフを制御するスイッチである。すなわち,スイッチ1がオフであれば,ヒートプレート84全体に電圧が印加されず各部に電流が流れない。スイッチ1がオンでスイッチ2およびスイッチ3がオフであれば,発熱部A1,B1,C1には電流が流れバイパス部A2,C2には流れない。そのため,端部A,中央部B,端部Cの各部が加熱される。A3サイズの記録紙を縦方向に通紙するときにはこの状態となる。また,スイッチ1がオンでスイッチ2およびスイッチ3もオンであれば,低抵抗であるバイパス部A2およびバイパス部C2には電流が流れるが,高抵抗である発熱部A1および発熱部C1には殆ど流れない。そのため,端部Aおよび端部Cは殆ど加熱されないが,中央部Bは十分に加熱される。そのため,A4サイズの記録紙を縦方向に通紙するときにはこの状態であればよい。なお,各スイッチのオンオフ制御は,定着制御部86にて行われる。
次に,各スイッチのオンオフ状態とその状態での各部の発熱量を図5に示す。なお,スイッチ2あるいはスイッチ3がオンであった場合,それぞれ対応する発熱部A1,C1には電流が流れないとして発熱量(W)を計算している。
スイッチ1がオフであれば,ヒートプレート84全体に電流が流れないため,発熱量は0Wである。スイッチ1がオンでスイッチ2およびスイッチ3がオフであれば,端部A,中央部B,端部Cの各部が加熱され,全体の発熱量が1000Wであった。一方,スイッチ1がオンでスイッチ2およびスイッチ3もオンであれば,中央部Bが集中的に加熱され,全体の発熱量が1456Wであった。すなわち,単に中央部Bのみを集中的に加熱するとトータル電力が全体加熱時のおよそ1.4倍にもなってしまう。
そのため,スイッチ2およびスイッチ3のいずれか一方のみをオフとする。その状態であれば,図5に示したようにトータル電力が1186Wであった。すなわち,トータル電力が全体加熱時のおよそ1.2倍であった。そこで,中央部Bのみを加熱する時には,スイッチ1をオンし,スイッチ2およびスイッチ3を交互にオンする。これにより,中央部Bのみを加熱する場合と比較して消費電力を抑制しつつ中央部Bを集中的に加熱することができる。
なお,スイッチ2およびスイッチ3を交互にオンすると,端部Aおよび端部Cでは間欠的に加熱されることにより温度リップルが大きくなる。この温度リップルを抑制するために,1秒間に複数回のオンオフ切り換えを行う。例えば,本形態のヒートプレート84の端部Aでは,スイッチ2のオンオフによって最大20℃/秒の温度変化が生じる。そこで,温度リップルを5℃以内に抑えるには,スイッチ2とスイッチ3とが交互に1回ずつオンされた状態を1サイクルとして,少なくとも2サイクル/秒の周期で切り換えればよい。
[第2の形態]
本形態の画像形成装置は,第1の形態の画像形成装置とは異なるヒートパターンのヒートプレートを有するものである。
本形態のヒートプレートは,図6に示すように端部AAと,端部ABと,中央部Bと,端部CBと,端部CCとによって構成されている。中央部Bの幅は,A4サイズの記録紙の縦通紙時に対応しておよそ210mmである。また,中央部Bに端部AA,端部AB,端部CB,および端部CCとを加えた幅は,A3サイズの記録紙の縦通紙時に対応しておよそ320mmである。また,端部AAと端部ABとは同じ幅であり,それぞれおよそ27.5mmである。同様に,端部CBと端部CCとは同じ幅であり,それぞれおよそ27.5mmである。
また,端部ABには,高抵抗の発熱部AB1と低抵抗のバイパス部AB2とが設けられている。同様に端部CBには,高抵抗の発熱部CB1と低抵抗のバイパス部CB2とが設けられている。また,端部AAには,発熱部AB1に接続された高抵抗の発熱部AA1と,バイパス部AB2に接続された低抵抗のバイパス部AA2と,低抵抗のバイパス部AA3とが設けられている。同様に端部CCには,発熱部CB1に接続された高抵抗の発熱部CC1と,バイパス部CB2に接続された低抵抗のバイパス部CC2と,低抵抗のバイパス部CC3とが設けられている。また,中央部Bには,発熱部AB1および発熱部CB1に接続された高抵抗の発熱部B1が設けられている。バイパス部AB2は,発熱部AB1と発熱部B1との境界部に接続されている。バイパス部CB2は,発熱部CB1と発熱部B1との境界部に接続されている。バイパス部AA2は,発熱部AA1と発熱部AB1との境界部に接続されている。バイパス部CC2は,発熱部CC1と発熱部CB1との境界部に接続されている。
また,スイッチ1はヒートプレート全体のオンオフを制御するスイッチである。スイッチ2はバイパス部AA2,AB2のオンオフを制御するスイッチである。同様にスイッチ3はバイパス部CC2,CB2のオンオフを制御するスイッチである。また,スイッチ4はバイパス部AA2のオンオフを制御するスイッチである。同様にスイッチ5はバイパス部CC2のオンオフを制御するスイッチである。
次に,各スイッチのオンオフ状態とその状態での各部の発熱量を図7に示す。なお,スイッチ2がオンであった場合,発熱部AA1および発熱部AB1には電流が流れないとして発熱量(W)を計算している。同様にスイッチ3がオンであった場合,発熱部CC1および発熱部CB1には電流が流れないとして発熱量(W)を計算している。また,スイッチ4がオンであった場合,発熱部AA1には電流が流れないとして発熱量(W)を計算している。同様にスイッチ5がオンであった場合,発熱部CC1には電流が流れないとして発熱量(W)を計算している。
スイッチ1がオフであれば,ヒートプレート全体に電流が流れないため,発熱量は0Wである。スイッチ1がオンで他のスイッチがすべてオフであれば,端部AA,端部AB,中央部B,端部CB,端部CCの各部が加熱され,全体の発熱量が1000Wであった。一方,スイッチ1がオンで他のスイッチもすべてオンであれば,中央部Bが集中的に加熱され,全体の発熱量が1458Wであった。すなわち,単に中央部Bのみを加熱するとトータル電力が全体加熱時のおよそ1.4倍にもなってしまう。これは,第1の形態のヒートプレート84と同様である。
そのため,スイッチ5およびスイッチ6をオフとしスイッチ2およびスイッチ3のいずれか一方のみをオフとする。その状態であれば,トータル電力が1186Wであった。この状態は,第1の形態のヒートプレート84においてスイッチ2とスイッチ3とのいずれか一方をオフとした状態とほぼ同様である。
さらに,スイッチ3およびスイッチ4をオフとしスイッチ5およびスイッチ6のいずれか一方のみをオフとする。その状態であれば,トータル電力が1061Wであった。すなわち,トータル電力が全体加熱時のおよそ1.1倍であった。これにより,中央部Bのみを加熱する場合と比較して消費電力をさらに抑制することができる。また,このようにバイパス経路を増やすことで各部を選択的に加熱することができ,より多くの通紙サイズに対応することができる。
また,スイッチ2およびスイッチ3のオンオフ状態を切り換えただけでは端部AAおよび端部CCの温度が上昇し過ぎてしまう場合には,スイッチ2およびスイッチ5のオンオフ状態とスイッチ3およびスイッチ4のオンオフ状態と切り換えるとよい。このとき,トータル電力は全体加熱時のおよそ1.3倍と多少大きくなるが,端部AAおよび端部CCでは殆ど発熱しない。よって,端部の温度上昇を抑制することができる。このようにバイパス経路を増やすことで各部を選択的に加熱することができ,より精細な温度制御が可能になる。
以上詳細に説明したように実施の形態の画像形成装置では,定着ベルト81を備えた定着部80を設けることとしている。この定着ベルト81は,ヒートプレート84にて選択的に加熱されるものである。ヒートプレート84は,中央部B(第1発熱体)と,その両端部の端部A(第2発熱体)および端部C(第3発熱体)とで構成され,さらに発熱部A1をバイパスするバイパス部A2と,発熱部C1をバイパスするバイパス部C2とが設けられている。そして,A4サイズの記録紙の縦通紙時には,発熱部A1および発熱部B1に電圧が印加されている状態と,発熱部B1および発熱部C1に電圧が印加されている状態とを交互に繰り返すこととしている。これにより,発熱部B1のみに電圧を印加するときと比較して消費電力を抑制することができる。また,各発熱部のパターン幅は均一である。よって,耐久性等に差は生じない。従って,エネルギーの利用効率が高く,耐久性および耐熱性に優れた定着装置およびその定着装置を備えた画像形成装置が実現されている。
また,スイッチ2とスイッチ3とが交互に1回ずつオンされた状態を1サイクルとして,少なくとも2サイクル/秒の周期で切り換えるようにすることとしている。すなわち,少なくとも4回/秒の頻度でスイッチ2およびスイッチ3のオンオフを切り換えることとしている。これにより,間欠的に加熱されることにより生じる温度リップルを許容範囲内に抑制することができる。
また,実施の形態の定着装置では,中央部Bと端部Aおよび端部Cとが一体的になったパターン層を有することとしている。そして,中央部BがA4サイズの記録紙であってもA3サイズの記録紙であっても常に温められるため,中央部Bにのみサーモスタットを付設すればよい。すなわち,1個のサーモスタットで安全性を確保できる。この点,2個以上のサーモスタットで安全性を確保する従来の定着装置と比較して部品が少ない。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,実施の形態ではカラー複写機に本発明を適用しているがこれに限るものではない。すなわち,プリンタ,スキャナ,FAXあるいはワードプロセッサ等であっても定着装置を備えるものであれば適用可能である。また,カラーに限らず,モノクロ画像専用のものであってもよい。また,タンデム方式に限らず,例えば4サイクル方式であってもよい。
また,実施の形態では,加圧ローラ83と対向する加圧部材としてスポンジローラを利用しているが,これに限るものではない。例えば,定着ベルト81と摺接する弾性体を備えた加圧パッドであってもよい。
第1の形態にかかる複写機の概略構成を示す断面図である。 第1の形態にかかる定着装置の概略構成を示す断面図である。 第1の形態の定着装置にかかるヒートプレートの構成を示す断面図である。 第1の形態の定着装置にかかるヒートプレートの展開図である。 第1の形態のヒートプレートにかかる各部の発熱量を示す表である。 第2の形態の定着装置にかかるヒートプレートの展開図である。 第2の形態のヒートプレートにかかる各部の発熱量を示す表である。 従来の定着装置にかかるヒートプレートの展開図である。
符号の説明
80 定着部(定着装置)
81 定着ベルト(ベルト部材)
82 スポンジローラ(加圧部材)
83 加圧ローラ(加圧ローラ)
84 ヒートプレート(発熱部材)
85 サーミスタ
86 定着制御部(スイッチ状態制御手段)

Claims (5)

  1. 無端状のベルト部材と,電力が供給されることで発熱しその熱で前記ベルト部材を加熱する発熱部材と,前記ベルト部材の裏面と摺接する加圧部材と,前記加圧部材と前記ベルト部材を挟んで対向する加圧ローラとを備え,前記ベルト部材と前記加圧ローラとで形成されるニップ部に記録媒体を通過させることで記録媒体上の画像を記録媒体に定着させる定着装置において,
    前記発熱部材は,第1発熱体と,前記第1発熱体の一方の端部に接続された第2発熱体と,前記第1発熱体の他方の端部に接続された第3発熱体とを備え,
    前記第3発熱体をバイパスして前記第1発熱体および前記第2発熱体に電圧を印加する第1接続状態と,前記第2発熱体をバイパスして前記第1発熱体および前記第3発熱体に電圧を印加する第2接続状態とが連続的に交互に切り換えられる加熱状態を選択することができる加熱状態選択手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載する定着装置において,
    前記加熱状態選択手段は,第1接続状態と第2接続状態との切換えを少なくとも2回/秒の周期で行うことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する定着装置において,
    前記加熱状態選択手段は,
    前記第3発熱体をバイパスするか否かを切り換える第1スイッチと,
    前記第2発熱体をバイパスするか否かを切り換える第2スイッチと,
    前記第1スイッチのオンオフ状態と前記第2スイッチのオンオフ状態とを制御するスイッチ状態制御手段とを有することを特徴とする定着装置。
  4. 無端状のベルト部材と,電力が供給されることで発熱しその熱で前記ベルト部材を加熱する発熱部材と,前記ベルト部材の裏面と摺接する加圧部材と,前記加圧部材と前記ベルト部材を挟んで対向する加圧ローラとを備え,前記ベルト部材と前記加圧ローラとで形成されるニップ部に記録媒体を通過させることで記録媒体上の画像を記録媒体に定着させる定着装置を有する画像形成装置において,
    前記定着装置の発熱部材は,第1発熱体と,前記第1発熱体の一方の端部と接続された第2発熱体と,前記第1発熱体の他方の端部と接続された第3発熱体とを備え,
    前記定着装置は,前記第3発熱体をバイパスして前記第1発熱体および前記第2発熱体に電圧を印加する第1接続状態と,前記第2発熱体をバイパスして前記第1発熱体および前記第3発熱体に電圧を印加する第2接続状態とが連続的に交互に切り換えられる加熱状態を選択することができる加熱状態選択手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載する画像形成装置において,
    前記加熱状態選択手段は,第1接続状態と第2接続状態との切換えを少なくとも2回/秒の周期で行うことを特徴とする画像形成装置。
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