JP4135560B2 - Cooked rice incubator - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、米飯保温器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の米飯保温器(ジャー炊飯器)の構成および動作について図8を参照しながら説明する。
【0003】
図8において、1は内釜で、所定量の米と水を入れて加熱調理を行う。本体2の内枠3の底には、内釜1の底に接するように内釜1の温度を検出する温度検出手段4が設けられている。また、内枠3の底には、内釜1内の米飯を加熱する電磁誘導式の加熱手段5があり、6は加熱手段5を制御する制御手段である。制御手段6は、加熱手段5に電力を供給する高周波電源も有する。また、内枠3の上部にも保温用加熱手段7があり、本体2の上部には開閉可能な蓋8がある。蓋8の内面には、放熱板9と蓋加熱手段10および内釜1の温度を検出する蓋温度検出手段11が設けられている。また、本体2の上部には、操作パネル12が設けられている。
【0004】
上記構成の米飯保温器により、保温中の米飯の温度を内釜1の底に接する温度検出手段4で検出し、この検出値をもとに制御手段6が予め設定された設定保温温度、例えば72℃となるように加熱手段5に電力を供給し、ステンレスとアルミニウムからなるクラッド材の内釜1のステンレス層を電磁誘導により加熱する。また、保温用加熱手段7や蓋加熱手段10の入力を制御手段6が電子制御することにより、米飯の量に応じた加熱量を与え、設定保温温度72℃に米飯温度を保つことができる。
【0005】
一般に、米飯は保温温度が高くなると、米飯中の脂質、タンパク質および炭水化物が空気中の酸素と酸化反応を起こしたり、あるいはこれらの物質が分解あるいは重合反応を起こしたりするので、米飯の黄変化、保温臭の発生、食味物性の低下が起こる。また、保温温度が低くなると、細菌による米飯の腐敗が起こる。これらの問題点を解決するために、これまでに様々な技術が開発されてきた。
【0006】
従来、この種の米飯保温器は、内釜1内の酸素を排気する気体分離膜などを備えている(例えば、特許文献1参照)。図9は、特許文献1に記載された従来の米飯保温器を示すものである。
【0007】
図9において、13は内釜1内の空気を減圧する減圧装置、14は空気中の酸素のみを通過させる気体分離膜であり、内釜1内の空気を外部に排出して内釜1内の酸素の絶対量を減少させるか、あるいは酸素のみを通過させる気体分離膜14を用いて減圧し、内釜1内の酸素のみを排出させて酸素濃度を低下させながら、酸素の絶対量を減少させるかして、保温中の米飯の黄変化や保温臭の発生を防止していた。
【0008】
しかしながら、従来の構成では、内釜1内の空気を減圧装置13で排出させる構造なので、内釜1内の高度な密閉性が要求され、一種の圧力容器となって構成が複雑となり、また、長時間高気密性を維持することは極めて困難であり、そして一種の圧力容器となっているので、一般家庭用として構成することが難しいという問題を有していた。
【0009】
また、数時間保温すると密閉性が損なわれ、空気が流入して内釜1内の酸素濃度が上昇し、保温による米飯の劣化が発生するという問題を有していた。また、炊飯後の内釜1内には多量の水分が存在し、内釜1内は飽和水蒸気になっており、この空気を排出する際に、多量の水が減圧装置13や気体分離膜14に結露し、気体分離膜14などの能力が低下するという問題と、気体分離膜14などに溜まった水が腐敗するという問題があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−154039号公報(第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、内釜内の酸素を排気して米飯の黄変化や食味物性の低下を抑制し、長時間保温しても米飯が美味しい米飯保温器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の米飯保温器は、酸素イオン導電性を有する固体電解質と、前記固体電解質の両面に互いに対向して形成された一対の電極と、前記固体電解質を支持するガスケットと、前記ガスケットを挟持する一対のセパレータと、前記一対のセパレータを挟持する一対の集電板を有する酸素ポンプセルを少なくとも一つ以上備えた酸素ポンプと、米飯を収容する内釜と、前記内釜の上方に載設された開閉可能な蓋と、前記内釜の米飯を加熱する加熱手段と、前記内釜の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出値をもとに前記加熱手段を用いて前記米飯を所定温度に制御する制御手段と、前記酸素ポンプを用いて前記内釜内の酸素を大気に放出するガス排気管と、前記酸素ポンプと前記ガス排気管の間に設けた封止バルブと、前記酸素ポンプの固体電解質を加熱するヒーターを備えたものである。
【0013】
これによって、酸素ポンプが内釜内の酸素を排気するので、米飯の黄変化や食味物性の低下を抑制することができ、保温しても美味しい米飯を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記した本発明の目的は、各請求項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成できるので、以下には各請求項の構成にその構成による作用効果を併記し併せて請求項記載の構成のうち説明を必要とする特定用語については詳細な説明を加えて、本発明における実施の形態の説明とする。
【0015】
請求項1に記載の発明は、酸素イオン導電性を有する固体電解質と、前記固体電解質の両面に互いに対向して形成された一対の電極と、前記固体電解質を支持するガスケットと、前記ガスケットを挟持する一対のセパレータと、前記一対のセパレータを挟持する一対の集電板を有する酸素ポンプセルを少なくとも一つ以上備えた酸素ポンプと、米飯を収容する内釜と、前記内釜の上方に載設された開閉可能な蓋と、前記内釜の米飯を加熱する加熱手段と、前記内釜の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出値をもとに前記加熱手段を用いて前記米飯を所定温度に制御する制御手段と、前記酸素ポンプを用いて前記内釜内の酸素を大気に放出するガス排気管と、前記酸素ポンプと前記ガス排気管の間に設けた封止バルブと、前記酸素ポンプの固体電解質を加熱するヒーターを備えたものである。
【0016】
この実施の形態により、酸素ポンプが内釜内の酸素を排気するので、米飯の黄変化や食味物性の低下を抑制することができ、保温しても美味しい米飯を提供することができる。さらに、固体電解質の酸素ポンピング作用により外部空気中に含まれる酸素のみを効率よく除去し、内釜内の酸素濃度を減少させるので、細菌の活性を抑えることができ、米飯の腐敗を遅延させることができる。
【0017】
また、酸素ポンプセルを積層(スタック)することも可能なので、電極面積が小さくても枚数を重ねることにより、小型で排気性能の優れた酸素ポンプを得ることができる。
【0018】
また、酸素を大気に放出するガス排気管にガスなどの流入を遮断することのできる封止バルブを備えることにより、炊飯による水蒸気やおねばなどが酸素ポンプに流入するのを防ぐことができ、結露による水分が溜まったりすることがなくなるので、米飯保温器を常に衛生的に保つことができる。また、酸素濃度の高いガスの逆流を防ぐので、内釜内の酸素濃度を効率よく常時低く保つことができるとともに、特別な圧力容器の構造にする必要性もないので簡単にできる。
【0019】
さらに、酸素ポンプセルの数が少なく、自己発熱量が少なくても、ヒーターで補助加熱するので、酸素ポンプの大きさやセル数に依存せず、安定した排気性能を確保することができる。
【0020】
請求項に記載の発明は、酸素イオン導電性を有する固体電解質と、前記固体電解質の両面に互いに対向して形成された一対の電極と、前記固体電解質を支持するガスケットと、前記ガスケットを挟持する一対のセパレータと、前記一対のセパレータを挟持する一対の集電板を有する酸素ポンプセルを少なくとも一つ以上備えた酸素ポンプと、米飯を収容する内釜と、前記内釜の上方に載設された開閉可能な蓋と、前記内釜の前記米飯を加熱する加熱手段と、前記内釜の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出値をもとに前記加熱手段を用いて前記米飯を所定温度に制御する制御手段と、前記酸素ポンプを用いて前記内釜内の酸素を大気に放出するガス排気管と、前記酸素ポンプと前記ガス排気管の間に設けた封止バルブを備え、前記酸素ポンプの自己発熱を利用して米飯を加熱することにより、米飯保温器に備えられた内釜を加熱する加熱手段の省力化を図っても、米飯を保温することができるので、省電力化を図ることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1における米飯保温器の要部断面構成図である。図1において、1は米飯保温器の本体2内に設けた内釜で、所定量の米と水を入れて加熱調理を行う。内釜1の外側底に対向して本体2内には、内釜1の温度を検出する内釜温度検出手段4を内釜1に接するように設け、さらに内釜1を加熱する電磁誘導の加熱コイルからなる加熱手段5を設けている。6はマイクロコンピュータを主体とする制御手段で、加熱手段5に電力を供給する高周波電源も備えている。また、内釜1の上部には、保温用加熱手段7(保温ヒーター)があり、蓋8の下部の放熱板9には蓋加熱手段10(蓋ヒーター)および内釜1の温度を検出する蓋温度検出手段11を設けている。
【0023】
さらに、図2に示す酸素ポンプセルを複数積層してスタックとした図4、図5に示す酸素ポンプ15は、内釜1の外側面部または外底部に沿って配置し、内釜1内から酸素を含むガスを導入して本体2に開口した排気口16aから排気するガス排気管16を接続した。また、ガス排気管16は、酸素ポンプ15と内釜1内の間に、酸素ポンプ15から内釜1内へ高濃度の酸素を含むガスが逆流しないように封止バルブ17を設け、酸素ポンプ15と内釜1を隔離できる構成とした。
【0024】
したがって、酸素ポンプ15は、炊飯により発生する水蒸気や、おねばが酸素ポンプ15などに付着しないので、長期間安定した酸素排気能力を維持することができ、ガス排気管16などに結露した水が溜まらないので、腐敗などが起こりにくく、米飯保温器を長期間衛生的に維持することができる。
【0025】
このジャー炊飯器では、保温中の米飯の温度を内釜1の底に接する温度検出手段4で検知する。この検知した情報を制御手段6に送り、米飯の温度が設定保温温度である72℃となるように加熱手段5に電力を供給して磁力を発生させ、ステンレスとアルミニウムから成るクラッド材で構成された内釜1のステンレス層を電磁誘導により加熱し、米飯を保温する。また、保温用加熱手段7や蓋加熱手段10の入力を制御手段6が電子制御することにより、米飯の量に応じた加熱量を与え、設定保温温度72℃に米飯温度を保つことができる。
【0026】
次に、酸素ポンプ15を構成する酸素ポンプセルの製造方法について簡単に説明する。酸素ポンプの要部組立説明図および要部断面構成図を図2および図3に示す。図2および図3において、18は平板状の酸素イオン導電性の固体電解質で、この両面に相対向して一対の電極191および192を形成した。
【0027】
固体電解質18にはランタンガリウム酸化物から成る基板を用い、この両面に一対の電極191、192としてペロブスカイト酸化物から成るペーストを印刷し、乾燥後、電気炉で焼成した。固体電解質18には、他の酸素イオン導電性を有する安定化ジルコニア、安定化セリアなども使用することができ、実施例で用いたランタンガリウム酸化物の酸素イオン導電性を向上させるためにランタンサイトおよびガリウムサイトの一部に遷移金属やアルカリ土類金属など異種金属を置換してもよい。さらに固体電解質18の外周部にガラスペーストを印刷し、ガスケット20における中央の開口部20aの周囲に固体電解質18を接着した。
【0028】
次に、ガスケット20を挟持するように一方の電極191側に、セパレータ211と集電板221、もう一方の電極192側に、セパレータ212と集電板222を、それぞれ密閉性よく金属またはガラス23で張り合わせて積層した。この結果、集電板221および222に形成した複数の突起221aおよび222aに均等な力を加え、固体電解質18が割れないようにした。また、集電板221および222に形成された突起221aおよび222aの形状は、半球状の複数のディンプルとし、電極191および192とそれぞれの突起は点で接触して電気的に導通し、向かい合う突起同士がその頂点で固体電解質18を固定するようにした。
【0029】
また、一対のセパレータ211および212は、一対の電極191および192上に形成されるそれぞれの空間191a、192aを気密よく分離するように孔としてのガス導入部221b、221cおよびこれに対する孔としてのガス排出部222b、222cなどが設けられ、これらの孔の位置合わせと電極191および192にガスを接触させつつ、それぞれのガスが混合することがないようにした。図中、211a、211bはガス導入溝で、212a、212bはそれぞれガス排出部222b、222cに通じるガス排出溝である。図3に示す点線矢印は、内釜1内にガス排気管16で通じるガス導入部221b、221cから導入したガスが固体電解質1を通じてガス排出部222b、222cから本体2の排気口16aに向けて酸素のみ排出する経路を示している。
【0030】
また、図3に示す酸素ポンプセルを図4に示したように複数個を積層する場合、絶縁板24を間に挟み絶縁する必要があるが、図5のように互いに等しい極性を有する集電板を張り合わせて積層することにより、絶縁板24が不要となるので、酸素ポンプ全体のサイズを小型化することができる。図6は、上記構成の酸素ポンプセルの電圧−電流特性を示す。
【0031】
上記実施例において、内釜1内に含まれる空気は、一方のカソードとなる電極191に到達し、空気中に含まれる酸素がカソードである電極191上に吸着する。そして、電圧供給装置により一対の電極191、192間に電圧が与えられると、吸着した酸素は電子を受け取り、カソードである電極191と固体電解質18と気相との間に形成される三相界面より固体電解質18中へ取り込まれ、酸素イオンとなり固体電解質18中を移動する。
【0032】
もう一方のアノードである電極192に到達した酸素イオンはアノードである電極192と固体電解質18と気相との間に形成される三相界面で電子を放ち、再び酸素となり大気へ排出される。この結果、内釜1内は低酸素濃度となり、米飯中の脂質、タンパク質および炭水化物が空気中の酸素と酸化反応したり、これらの物質が分解あるいは重合反応したりすることが抑制され、米飯の黄変化、保温臭の発生を低減することができる。また、細菌の活性を抑えることができ、米飯の腐敗を遅延させることができる。
【0033】
上記のように構成されたジャー炊飯器を用いて米飯の保温状態について調べた。まず、内釜1内に米飯の原料である米と水を入れ、炊飯を行った。炊飯直後の内釜1内におけるガスの酸素濃度はほぼ0%であったが、内部が冷えて飽和蒸気圧が下がるとともに外部から空気が流入し、徐々に酸素濃度は上昇した。そこで、制御手段6により、内釜1を隔離していた封止バルブ17および酸素ポンプ15を操作し、内釜1内の酸素をポンピングにより排気した。
【0034】
このとき、酸素ポンプ15には、ヒーターを用いて10〜20Wの電力を供給し、固体電解質18および一対の電極191、192で構成される酸素ポンプ15の動作温度が600〜700℃になるように加熱した。酸素ポンプ15の酸素排気量は、電圧を制御することにより変化させることができる。酸素ポンプ15に電流が流れると、自己発熱作用により酸素ポンプ15自体の温度が上昇する。特に複数の酸素ポンプセルを積層した酸素ポンプを用いた場合、発熱が大きくなるので、この場合、内釜1の外側部または外底部における本体2内に酸素ポンプ15を配置することで、その廃熱を効率よく米飯の保温に利用することができ、保温用加熱手段7を停止または容量を低下することができ、省電力化を図ることができる。
【0035】
図7は、酸素ポンプ15で内釜1内の酸素を排気したときの保温時間と内釜1内の酸素濃度の関係を示した図である。酸素ポンプ15により汲み出された酸素は毎分10〜30ccで外部へ排出され、20〜60分で内釜1内の酸素濃度は2〜4%となった。しばらくして、圧力容器でないから外部空気の流入により内釜1内の酸素濃度が増加したが、ある程度低濃度の段階で再び酸素ポンプを動作させることにより、迅速に内釜1内の酸素濃度を低下させることができた。また、このとき内釜1の内部はほぼ大気圧であり、気密構成も簡単でよいことが判った。
【0036】
炊飯直後、内釜1内の酸素濃度を2〜4%に保持したときの官能評価を行った。従来のように内釜内を大気で保持した場合は、米飯の酸化が僅かに起こっており、保温臭と食味の評価が低かったのに対して、低酸素濃度で保持した場合は、保温臭も少なく、食味もよかった。さらに、この状態で12時間および24時間保温した米飯の官能評価を行ったところ、いずれも保温臭が少なく、炊き立ての匂いを有しており、黄変化も少なく、食味評価も粘り、弾力性など優れており、総合評価が高かった。これに対して、従来のように大気中で12時間および24時間保温した米飯は、いずれも保温臭がきつく、黄変化が発生しており、食味もまずく、総合評価が低かった。
【0037】
次に、蓋8を開閉させた場合の米飯の保温状態について調べた。蓋8が閉まっている間、酸素ポンプ15は内釜1内の酸素を排気しており、蓋8を開けた直後は、内釜1内の酸素濃度は大気中の酸素濃度と等しくなり20.8%となった。蓋8を閉めると開閉検知手段が蓋8の閉まったことを検知し、封止バルブ17および酸素ポンプ15を作動させた。内釜1内の酸素はガス排気管16を通って外部へ放出され、20〜60分で内釜1内の酸素濃度は2〜4%となった。
【0038】
蓋8を開閉した場合の米飯の官能評価も保温臭、米飯の黄変化および食味の物性など総合的によい結果が得られた。また、保温する米飯の量に応じて酸素排気量を変化させることにより、保温臭の少ない美味しい米飯を提供できることが判った。
【0039】
以上のように、本発明においては、酸素イオン導電性を有する平板状の固体電解質18と、固体電解質18の両面に互いに対向して形成された一対の電極191、192と、固体電解質18を支持するガスケット20と、一対のセパレータ211、212と、一対の集電板221、222を有する酸素ポンプセルを少なくとも一つ以上備えた酸素ポンプ15を備えることにより、酸素ポンプ15が内釜1内の酸素を排気するので、米飯の黄変化や食味物性の低下を抑制することができ、保温しても美味しい米飯を提供することができる。
【0040】
さらに、固体電解質18の酸素ポンピング作用により外部空気中に含まれる酸素のみを効率よく除去し、内釜1内の酸素濃度を減少させるので、細菌の活性を抑えることができ、米飯の腐敗を遅延させることができる。
【0041】
また、酸素ポンプセルを積層(スタック)することができるので、電極面積が小さくても枚数を重ねることにより、小型で排気性能の優れた酸素ポンプ15を得ることができる。
【0042】
また、酸素を大気に放出するガス排気管16にガスなどの流入を遮断することのできる封止バルブ17を備えているので、炊飯による水蒸気やおねばなどが酸素ポンプ15に流入するのを防ぐことができ、結露による水分が溜まったりすることがなくなり、米飯保温器を常に衛生的に保つことができる。また、酸素濃度の高いガスの逆流を防ぐので、内釜1内の酸素濃度を効率よく常時低く保つことができる。
【0043】
また、本発明では、固体電解質18と、ガスケット20をガラスで接着しているので、高温でも密閉性よく一体化させることができ、効率よく酸素を排気させることができる。
【0044】
また、ガスケット20と、一対のセパレータ211、212および一対の集電板221、222を互いにガラスあるいは金属23で密閉しているので、一対の電極191、192にそれぞれ接触するガスを気密よく分離でき、酸素ポンプ15の排気能力を向上させることができる。
【0045】
また、本発明は、一対のセパレータ211、212が、一対の電極191、192上に形成されるそれぞれの空間を分離することにより、電極191、192にガスを接触させつつ、それぞれのガスが混合することがなくなり、酸素ポンプ15の排気能力を向上させることができる。
【0046】
また、本発明は、一対の集電板221、222が、複数の突起221a、222aを有し、一対の電極191、192と電気的に接触して導通することにより、簡単な構成により電極191、192と導通を図ることができる。また、酸素ポンプセルは、この集電板221、222を介し、電気的導通と、排気経路を確保しながら、複数重ねて積層することができるので、酸素ポンプ15の排気能力を向上させることができる。
【0047】
また、本発明は、一対の集電板221、222に電圧を印加することにより、電極191、192にリード線を導電ペーストで取り付けるなどの必要がなくなり、製造プロセスが簡単になるだけでなく、動作時の酸素ポンプの熱を均一に分散させる効果があるので、熱応力による固体電解質18が割れるなどの破損を防止することができる。
【0048】
また、本発明は、複数の酸素ポンプセルの互いに等しい極性を有する集電板を張り合わせて積層することにより、異なる極性の集電板を重ねる場合には必要な絶縁板24が不要となるので、酸素ポンプ15全体のサイズを小型化することができる。
【0049】
また、本発明は、固体電解質18を加熱するヒーターを備えることにより、酸素ポンプセルの数が少なく、自己発熱量が少なくても、ヒーターで補助加熱するので、酸素ポンプ15の大きさやセル数に依存せず、安定した排気性能を確保することができる。
【0050】
また、本発明は、酸素ポンプ15の自己発熱を利用して米飯を加熱することにより、米飯保温器に備えられた内釜1を加熱する加熱手段5を使用することなく、または容量を低下しても、米飯を保温することができるので、省電力化を図ることができる。
【0051】
また、本発明は、酸素ポンプ15を内釜1の側面部または底部に配置することにより、内釜1内上部の米飯の表面が、酸素ポンプの熱により乾燥しなくなるので、保温ムラのない美味しい米飯を提供することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、酸素ポンプが内釜内の酸素を排気するので、米飯の黄変化や食味物性の低下を抑制することができ、保温しても美味しい米飯を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における米飯保温器の要部断面構成図
【図2】 同実施例1における酸素ポンプセルの概略組立構成図
【図3】 同実施例1における酸素ポンプの要部断面構成図
【図4】 同実施例1における酸素ポンプセルのスタック時の要部断面構成図
【図5】 同実施例1における別の酸素ポンプセルのスタック時の要部断面構成図
【図6】 同実施例1における酸素ポンプセルの電圧電流特性図
【図7】 同実施例1における酸素ポンプセルの排気特性図
【図8】 従来の米飯保温器の要部断面構成図
【図9】 従来の別の米飯保温器の要部断面構成図
【符号の説明】
1 内釜
4 温度検出手段
5 加熱手段
6 制御手段
8 蓋
15 酸素ポンプ
16 ガス排気管
17 封止バルブ
18 固体電解質
191、192 一対の電極
20 ガスケット
211、212 一対のセパレータ
221、222 一対の集電板
221a、222a 突起
23 ガラスまたは金属
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rice cooker.
[0002]
[Prior art]
The configuration and operation of a conventional rice cooker (jar rice cooker) will be described with reference to FIG.
[0003]
In FIG. 8, reference numeral 1 denotes an inner pot that heats and cooks a predetermined amount of rice and water. At the bottom of the inner frame 3 of the main body 2, temperature detecting means 4 for detecting the temperature of the inner hook 1 is provided so as to be in contact with the bottom of the inner hook 1. Further, at the bottom of the inner frame 3, there is an electromagnetic induction heating means 5 for heating the cooked rice in the inner pot 1, and 6 is a control means for controlling the heating means 5. The control means 6 also has a high frequency power supply for supplying power to the heating means 5. There is also a heat-retaining heating means 7 at the top of the inner frame 3, and a lid 8 that can be opened and closed at the top of the main body 2. On the inner surface of the lid 8, a radiator plate 9, a lid heating means 10, and a lid temperature detection means 11 for detecting the temperature of the inner pot 1 are provided. An operation panel 12 is provided on the upper portion of the main body 2.
[0004]
The temperature of the cooked rice is detected by the temperature detecting means 4 in contact with the bottom of the inner pot 1 by the cooked rice warmer having the above-described configuration, and the control means 6 sets a preset warmed temperature, for example, based on this detected value. Electric power is supplied to the heating means 5 so as to be 72 ° C., and the stainless steel layer of the clad material inner pot 1 made of stainless steel and aluminum is heated by electromagnetic induction. Moreover, when the control means 6 electronically controls the input of the heat retaining heating means 7 and the lid heating means 10, a heating amount corresponding to the amount of cooked rice can be given, and the cooked rice temperature can be kept at the set warming temperature of 72 ° C.
[0005]
In general, when the temperature of the cooked rice increases, the lipids, proteins and carbohydrates in the cooked rice undergo an oxidation reaction with oxygen in the air, or these substances undergo a decomposition or polymerization reaction. Generation of warm odor and deterioration of taste properties occur. Moreover, when the heat retention temperature is lowered, spoilage of cooked rice by bacteria occurs. In order to solve these problems, various techniques have been developed so far.
[0006]
Conventionally, this type of cooked rice warmer is provided with a gas separation membrane for exhausting oxygen in the inner pot 1 (see, for example, Patent Document 1). FIG. 9 shows a conventional cooked rice warmer described in Patent Document 1. As shown in FIG.
[0007]
In FIG. 9, 13 is a decompression device for decompressing the air in the inner pot 1, and 14 is a gas separation membrane that allows only oxygen in the air to pass through. The absolute amount of oxygen is reduced while the pressure is reduced using the gas separation membrane 14 that allows only oxygen to pass through, and only the oxygen in the inner pot 1 is discharged to lower the oxygen concentration. As a result, yellowing of the cooked rice and the generation of a warm odor were prevented.
[0008]
However, in the conventional configuration, since the air in the inner pot 1 is discharged by the decompression device 13, a high degree of hermeticity in the inner pot 1 is required, and the configuration becomes a kind of pressure vessel, It has been extremely difficult to maintain high airtightness for a long time, and since it is a kind of pressure vessel, it has a problem that it is difficult to configure for general household use.
[0009]
In addition, when the temperature is kept for several hours, the sealing performance is lost, air flows in, the oxygen concentration in the inner pot 1 increases, and the cooked rice is deteriorated due to the temperature keeping. In addition, a large amount of water is present in the inner pot 1 after cooking, and the inner pot 1 is saturated water vapor. When this air is discharged, the large amount of water is reduced by the decompression device 13 or the gas separation membrane 14. There is a problem that the capacity of the gas separation membrane 14 and the like is reduced, and water accumulated in the gas separation membrane 14 is spoiled.
[0010]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 5-1554039 (FIG. 1)
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above-mentioned problems of the conventional technology, the problem to be solved by the present invention is to exhaust the oxygen in the inner pot to suppress the yellowing of the cooked rice and the deterioration of the physical properties of the cooked rice. The goal is to provide a delicious cooked rice warmer.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a cooked rice warmer of the present invention supports a solid electrolyte having oxygen ion conductivity, a pair of electrodes formed on both sides of the solid electrolyte so as to face each other, and the solid electrolyte. A gasket, a pair of separators for sandwiching the gasket, an oxygen pump having at least one oxygen pump cell having a pair of current collector plates for sandwiching the pair of separators, an inner pot for containing cooked rice, Based on the detection value of the temperature detection means, the lid that is mounted on the upper side of the pot, the heating means for heating the cooked rice in the inner pot, the temperature detection means for detecting the temperature of the inner pot Control means for controlling the cooked rice to a predetermined temperature using the heating means, a gas exhaust pipe for releasing oxygen in the inner pot to the atmosphere using the oxygen pump, and between the oxygen pump and the gas exhaust pipe A sealing valve provided, those having a heater for heating the solid electrolyte of the oxygen pump.
[0013]
Accordingly, since the oxygen pump exhausts oxygen in the inner pot, yellowing of the cooked rice and deterioration of the taste properties can be suppressed, and delicious cooked rice can be provided even if the temperature is kept.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Since the object of the present invention described above can be achieved by using the configuration described in each claim as an embodiment, the effects of the configuration will be described together with the configuration of each claim. The specific terms that require explanation in the configuration will be described in detail in the embodiment of the present invention by adding a detailed explanation.
[0015]
According to the first aspect of the present invention, there is provided a solid electrolyte having oxygen ion conductivity, a pair of electrodes formed on both sides of the solid electrolyte so as to face each other, a gasket for supporting the solid electrolyte, and sandwiching the gasket A pair of separators, an oxygen pump having at least one oxygen pump cell having a pair of current collector plates sandwiching the pair of separators, an inner pot for containing cooked rice, and an upper portion of the inner pot. A lid that can be opened and closed, a heating means for heating the cooked rice in the inner pot, a temperature detection means for detecting the temperature of the inner pot, and the heating means based on the detected value of the temperature detection means. Control means for controlling the cooked rice to a predetermined temperature, a gas exhaust pipe for releasing oxygen in the inner pot to the atmosphere using the oxygen pump, and a sealing valve provided between the oxygen pump and the gas exhaust pipe ; ,in front Those having a heater for heating the solid electrolyte oxygen pump.
[0016]
According to this embodiment, since the oxygen pump exhausts oxygen in the inner pot, yellowing of the cooked rice and deterioration of the taste properties can be suppressed, and delicious cooked rice can be provided even if the temperature is kept. In addition, the oxygen pumping action of the solid electrolyte efficiently removes only the oxygen contained in the outside air and reduces the oxygen concentration in the inner pot, so that the activity of bacteria can be suppressed and the decay of cooked rice can be delayed. Can do.
[0017]
In addition, since oxygen pump cells can be stacked (stacked), even if the electrode area is small, an oxygen pump having a small size and excellent exhaust performance can be obtained by increasing the number of electrodes.
[0018]
In addition, by providing a sealing valve that can block the inflow of gas etc. in the gas exhaust pipe that releases oxygen to the atmosphere, it is possible to prevent steam and rice balls from cooking rice from flowing into the oxygen pump, Since there is no accumulation of moisture due to condensation, the cooked rice warmer can always be kept hygienic. Further, since the back flow of the gas having a high oxygen concentration is prevented, the oxygen concentration in the inner pot can be efficiently kept low all the time, and there is no need for a special pressure vessel structure, which can be simplified.
[0019]
Furthermore , even if the number of oxygen pump cells is small and the amount of self-heating is small, auxiliary heating is performed by the heater, so that stable exhaust performance can be ensured regardless of the size of the oxygen pump and the number of cells.
[0020]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a solid electrolyte having oxygen ion conductivity, a pair of electrodes formed on both sides of the solid electrolyte so as to face each other, a gasket for supporting the solid electrolyte, and sandwiching the gasket A pair of separators, an oxygen pump having at least one oxygen pump cell having a pair of current collector plates sandwiching the pair of separators, an inner pot for containing cooked rice, and an upper portion of the inner pot. A lid that can be opened and closed, a heating means for heating the cooked rice in the inner pot, a temperature detection means for detecting the temperature of the inner pot, and using the heating means based on the detection value of the temperature detection means Control means for controlling the cooked rice to a predetermined temperature, a gas exhaust pipe for releasing oxygen in the inner pot to the atmosphere using the oxygen pump, and a sealing valve provided between the oxygen pump and the gas exhaust pipe The For example, by heating the rice by using a self-heating of the oxygen pump, even working to labor saving of the heating means for heating the pot inner provided in the rice warmer, it is possible to kept the rice, Power saving can be achieved.
[0021]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0022]
(Example 1)
FIG. 1 is a cross-sectional configuration diagram of a main part of a cooked rice warmer in Embodiment 1 of the present invention. In FIG. 1, 1 is an inner pot provided in the main body 2 of the cooked rice warmer, and heat cooking is performed by adding a predetermined amount of rice and water. In the main body 2 facing the outer bottom of the inner hook 1, an inner hook temperature detecting means 4 for detecting the temperature of the inner hook 1 is provided so as to be in contact with the inner hook 1. A heating means 5 comprising a heating coil is provided. Reference numeral 6 denotes a control unit mainly composed of a microcomputer, which is also provided with a high frequency power source for supplying power to the heating unit 5. Further, the upper part of the inner pot 1 has a heat-retaining heating means 7 (heat-retaining heater), and the radiator plate 9 at the lower part of the lid 8 has a lid heating means 10 (lid heater) and a lid for detecting the temperature of the inner pot 1. A temperature detecting means 11 is provided.
[0023]
Further, the oxygen pump 15 shown in FIG. 4 and FIG. 5 formed as a stack by stacking a plurality of oxygen pump cells shown in FIG. 2 is arranged along the outer surface portion or the outer bottom portion of the inner pot 1 to draw oxygen from the inner pot 1. A gas exhaust pipe 16 for introducing a gas to be contained and exhausting from an exhaust port 16a opened in the main body 2 was connected. The gas exhaust pipe 16 is provided with a sealing valve 17 between the oxygen pump 15 and the inner pot 1 so that a gas containing high-concentration oxygen does not flow back from the oxygen pump 15 into the inner pot 1. 15 and the inner pot 1 can be separated.
[0024]
Therefore, since the oxygen pump 15 does not adhere to the oxygen pump 15 or the like, water vapor generated by rice cooking does not adhere to the oxygen pump 15 or the like, so that stable oxygen exhaust capacity can be maintained for a long period of time. Since it does not accumulate, it is difficult for spoilage to occur, and the cooked rice warmer can be maintained hygienically for a long time.
[0025]
In this jar rice cooker, the temperature of the cooked rice is detected by the temperature detection means 4 in contact with the bottom of the inner pot 1. This detected information is sent to the control means 6, and the heating means 5 is supplied with electric power to generate a magnetic force so that the temperature of the cooked rice becomes 72 ° C., which is the set heat retention temperature, and is composed of a clad material made of stainless steel and aluminum. The stainless steel layer of the inner pot 1 is heated by electromagnetic induction to keep the cooked rice warm. Moreover, when the control means 6 electronically controls the input of the heat retaining heating means 7 and the lid heating means 10, a heating amount corresponding to the amount of cooked rice can be given, and the cooked rice temperature can be kept at the set warming temperature of 72 ° C.
[0026]
Next, a method for manufacturing the oxygen pump cell constituting the oxygen pump 15 will be briefly described. FIG. 2 and FIG. 3 show a main part assembly explanatory diagram and a main part sectional view of the oxygen pump. 2 and 3, reference numeral 18 denotes a plate-like oxygen ion conductive solid electrolyte, and a pair of electrodes 191 and 192 are formed opposite to each other.
[0027]
A substrate made of lanthanum gallium oxide was used as the solid electrolyte 18, and a paste made of perovskite oxide was printed on both sides as a pair of electrodes 191 and 192, dried, and then fired in an electric furnace. For the solid electrolyte 18, other stabilized zirconia, stabilized ceria, etc. having oxygen ion conductivity can also be used. In order to improve the oxygen ion conductivity of the lanthanum gallium oxide used in the examples, the lanthanum site is used. In addition, a dissimilar metal such as a transition metal or an alkaline earth metal may be substituted for a part of the gallium site. Further, a glass paste was printed on the outer periphery of the solid electrolyte 18, and the solid electrolyte 18 was adhered around the central opening 20 a in the gasket 20.
[0028]
Next, the separator 211 and the current collector plate 221 are disposed on one electrode 191 side so that the gasket 20 is sandwiched, and the separator 212 and the current collector plate 222 are disposed on the other electrode 192 side with a good sealing property. And laminated together. As a result, an equal force was applied to the plurality of protrusions 221a and 222a formed on the current collector plates 221 and 222 so that the solid electrolyte 18 was not cracked. Further, the shape of the protrusions 221a and 222a formed on the current collector plates 221 and 222 is a plurality of hemispherical dimples, and the electrodes 191 and 192 are in contact with each other at points to be electrically connected to each other. The solid electrolyte 18 was fixed at the apex of each other.
[0029]
In addition, the pair of separators 211 and 212 includes gas introduction portions 221b and 221c serving as holes and gas serving as holes corresponding thereto so as to hermetically separate the spaces 191a and 192a formed on the pair of electrodes 191 and 192, respectively. Discharge portions 222b, 222c and the like were provided, and the gas was not mixed while the holes were aligned and the gases 191 and 192 were in contact with each other. In the figure, 211a and 211b are gas introduction grooves, and 212a and 212b are gas discharge grooves communicating with the gas discharge portions 222b and 222c, respectively. 3 indicate that the gas introduced from the gas introduction portions 221b and 221c communicated with the gas exhaust pipe 16 into the inner pot 1 through the solid electrolyte 1 from the gas discharge portions 222b and 222c toward the exhaust port 16a of the main body 2. The route for exhausting only oxygen is shown.
[0030]
Further, when a plurality of oxygen pump cells shown in FIG. 3 are stacked as shown in FIG. 4, it is necessary to insulate with an insulating plate 24 interposed therebetween, but current collecting plates having the same polarity as shown in FIG. By laminating and laminating, the insulating plate 24 becomes unnecessary, so that the size of the entire oxygen pump can be reduced. FIG. 6 shows the voltage-current characteristics of the oxygen pump cell having the above configuration.
[0031]
In the above embodiment, the air contained in the inner pot 1 reaches the electrode 191 serving as one cathode, and oxygen contained in the air is adsorbed onto the electrode 191 serving as the cathode. When a voltage is applied between the pair of electrodes 191 and 192 by the voltage supply device, the adsorbed oxygen receives electrons, and a three-phase interface formed between the cathode 191, the solid electrolyte 18, and the gas phase. It is further taken into the solid electrolyte 18 and becomes oxygen ions and moves through the solid electrolyte 18.
[0032]
The oxygen ions that have reached the electrode 192 that is the other anode emit electrons at the three-phase interface formed between the electrode 192 that is the anode, the solid electrolyte 18, and the gas phase, and become oxygen again and discharged to the atmosphere. As a result, the inner pot 1 has a low oxygen concentration, and the lipid, protein and carbohydrate in the cooked rice are prevented from oxidizing with oxygen in the air, and these substances are prevented from being decomposed or polymerized. The occurrence of yellowing and warming odor can be reduced. Moreover, the activity of bacteria can be suppressed and the decay of cooked rice can be delayed.
[0033]
The jar rice cooker comprised as mentioned above was investigated about the heat retention state of cooked rice. First, rice and water, which are raw materials for cooked rice, were put into the inner pot 1 and cooked. The oxygen concentration of the gas in the inner pot 1 immediately after cooking was almost 0%, but the inside was cooled and the saturated vapor pressure was lowered, and air flowed in from the outside, and the oxygen concentration gradually increased. Therefore, the control means 6 operated the sealing valve 17 and the oxygen pump 15 that had isolated the inner pot 1 to exhaust the oxygen in the inner pot 1 by pumping.
[0034]
At this time, power of 10 to 20 W is supplied to the oxygen pump 15 using a heater so that the operating temperature of the oxygen pump 15 including the solid electrolyte 18 and the pair of electrodes 191 and 192 becomes 600 to 700 ° C. Heated to. The oxygen exhaust amount of the oxygen pump 15 can be changed by controlling the voltage. When a current flows through the oxygen pump 15, the temperature of the oxygen pump 15 itself increases due to the self-heating action. In particular, when an oxygen pump in which a plurality of oxygen pump cells are stacked is used, heat generation becomes large. In this case, by disposing the oxygen pump 15 in the main body 2 at the outer portion or the outer bottom portion of the inner pot 1, Can be efficiently used for heat insulation of cooked rice, the heat-retaining heating means 7 can be stopped or the capacity can be reduced, and power saving can be achieved.
[0035]
FIG. 7 is a view showing the relationship between the heat retention time when oxygen in the inner pot 1 is exhausted by the oxygen pump 15 and the oxygen concentration in the inner pot 1. Oxygen pumped out by the oxygen pump 15 was discharged to the outside at 10 to 30 cc per minute, and the oxygen concentration in the inner pot 1 became 2 to 4% in 20 to 60 minutes. After a while, the oxygen concentration in the inner pot 1 increased due to the inflow of external air because it was not a pressure vessel. By operating the oxygen pump again at a low concentration stage, the oxygen concentration in the inner pot 1 was quickly increased. It was possible to reduce. Further, at this time, it was found that the inside of the inner pot 1 is almost at atmospheric pressure, and the airtight structure is simple.
[0036]
Immediately after cooking, sensory evaluation was performed when the oxygen concentration in the inner pot 1 was maintained at 2 to 4%. When the inner pot was kept in the atmosphere as in the past, the rice was slightly oxidized, and the evaluation of the warming odor and taste was low, whereas when it was held at a low oxygen concentration, the warming odor There was little, and the taste was good. Furthermore, when the sensory evaluation of the cooked rice that had been kept warm for 12 hours and 24 hours in this state, both had a little warming odor, had a freshly cooked odor, little yellowing, sticky taste evaluation, and elasticity The overall evaluation was high. On the other hand, the cooked rice that had been kept warm for 12 hours and 24 hours in the atmosphere as in the past had a strong warming odor, yellowing occurred, the taste was poor, and the overall evaluation was low.
[0037]
Next, the heat insulation state of the cooked rice when the lid 8 was opened and closed was examined. While the lid 8 is closed, the oxygen pump 15 exhausts oxygen in the inner pot 1, and immediately after the lid 8 is opened, the oxygen concentration in the inner pot 1 becomes equal to the oxygen concentration in the atmosphere. It was 8%. When the lid 8 was closed, the open / close detection means detected that the lid 8 was closed, and the sealing valve 17 and the oxygen pump 15 were operated. The oxygen in the inner pot 1 was released to the outside through the gas exhaust pipe 16, and the oxygen concentration in the inner pot 1 became 2 to 4% in 20 to 60 minutes.
[0038]
The sensory evaluation of the cooked rice when the lid 8 was opened and closed also showed comprehensively good results such as a warm odor, yellowing of cooked rice, and physical properties of the taste. It was also found that delicious cooked rice with little warming odor can be provided by changing the amount of oxygen exhausted according to the amount of cooked rice.
[0039]
As described above, in the present invention, the flat solid electrolyte 18 having oxygen ion conductivity, the pair of electrodes 191 and 192 formed on both sides of the solid electrolyte 18 so as to face each other, and the solid electrolyte 18 are supported. The oxygen pump 15 includes at least one oxygen pump cell having at least one oxygen pump cell having a gasket 20, a pair of separators 211 and 212, and a pair of current collector plates 221 and 222. As a result, the yellowing of the cooked rice and the deterioration of the physical properties of the taste can be suppressed, and delicious cooked rice can be provided even if the temperature is kept warm.
[0040]
Furthermore, the oxygen pumping action of the solid electrolyte 18 efficiently removes only the oxygen contained in the external air and reduces the oxygen concentration in the inner pot 1, thereby suppressing the activity of bacteria and delaying the decay of cooked rice. Can be made.
[0041]
Further, since the oxygen pump cells can be stacked (stacked), the oxygen pump 15 having a small size and excellent exhaust performance can be obtained by overlapping the number of electrodes even if the electrode area is small.
[0042]
Further, since the gas exhaust pipe 16 that releases oxygen to the atmosphere is provided with a sealing valve 17 that can block the inflow of gas or the like, it prevents the steam or rice balls from cooking from flowing into the oxygen pump 15. This prevents water from being accumulated due to condensation and keeps the cooked rice incubator hygienic. Moreover, since the back flow of the gas with a high oxygen concentration is prevented, the oxygen concentration in the inner pot 1 can be efficiently kept low all the time.
[0043]
Further, in the present invention, since the solid electrolyte 18 and the gasket 20 are bonded with glass, they can be integrated with good sealing performance even at high temperatures, and oxygen can be efficiently exhausted.
[0044]
In addition, since the gasket 20, the pair of separators 211 and 212, and the pair of current collector plates 221 and 222 are sealed with glass or metal 23, the gas contacting the pair of electrodes 191 and 192 can be separated in an airtight manner. The exhaust capacity of the oxygen pump 15 can be improved.
[0045]
In the present invention, the pair of separators 211 and 212 separate the spaces formed on the pair of electrodes 191 and 192 so that the gases are mixed while the electrodes 191 and 192 are in contact with each other. The exhaust capability of the oxygen pump 15 can be improved.
[0046]
Further, according to the present invention, the pair of current collector plates 221 and 222 has a plurality of protrusions 221a and 222a, and is electrically connected to and electrically connected to the pair of electrodes 191 and 192. , 192 can be conducted. In addition, since the oxygen pump cell can be stacked in layers while securing electrical continuity and an exhaust path through the current collecting plates 221, 222, the exhaust capacity of the oxygen pump 15 can be improved. .
[0047]
In addition, the present invention eliminates the need for attaching a lead wire to the electrodes 191 and 192 with a conductive paste by applying a voltage to the pair of current collector plates 221 and 222, thereby simplifying the manufacturing process. Since there is an effect of uniformly dispersing the heat of the oxygen pump during operation, it is possible to prevent damage such as cracking of the solid electrolyte 18 due to thermal stress.
[0048]
In addition, the present invention eliminates the need for the insulating plate 24 when stacking the current collecting plates having different polarities by stacking the current collecting plates having the same polarity of the plurality of oxygen pump cells. The overall size of the pump 15 can be reduced.
[0049]
In addition, since the present invention includes a heater for heating the solid electrolyte 18, even if the number of oxygen pump cells is small and the amount of self-heating is small, auxiliary heating is performed by the heater, and thus depends on the size of the oxygen pump 15 and the number of cells. Without this, stable exhaust performance can be ensured.
[0050]
In addition, the present invention uses the self-heating of the oxygen pump 15 to heat the cooked rice without using the heating means 5 for heating the inner pot 1 provided in the cooked rice warmer or reducing the capacity. However, since the cooked rice can be kept warm, power saving can be achieved.
[0051]
Further, according to the present invention, the oxygen pump 15 is arranged on the side surface or bottom of the inner pot 1 so that the surface of the cooked rice at the upper part in the inner pot 1 is not dried by the heat of the oxygen pump, so that there is no unevenness in heat retention. Can provide cooked rice.
[0052]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the oxygen pump exhausts oxygen in the inner pot, it is possible to suppress yellowing of rice and deterioration of physical properties of the cooked rice, and provide delicious cooked rice even when kept warm. Can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional configuration diagram of a main part of a rice cooker according to a first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a schematic assembly configuration diagram of an oxygen pump cell according to the first embodiment. Cross-sectional configuration diagram [FIG. 4] Cross-sectional configuration diagram of the main part when the oxygen pump cell is stacked in Example 1 [FIG. 5] Cross-sectional configuration diagram of the main part when another oxygen pump cell is stacked in Example 1 [FIG. FIG. 7 is a diagram of the voltage-current characteristics of the oxygen pump cell in Example 1. FIG. 7 is an exhaust characteristic diagram of the oxygen pump cell in Example 1. FIG. 8 is a cross-sectional view of the main part of a conventional rice cooker. Cross-sectional configuration diagram of the main part of a warmer [Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Inner pot 4 Temperature detection means 5 Heating means 6 Control means 8 Lid 15 Oxygen pump 16 Gas exhaust pipe 17 Sealing valve 18 Solid electrolyte 191 and 192 A pair of electrodes 20 Gaskets 211 and 212 A pair of separators 221 and 222 A pair of current collectors Plate 221a, 222a Protrusion 23 Glass or metal

Claims (2)

酸素イオン導電性を有する固体電解質と、前記固体電解質の両面に互いに対向して形成された一対の電極と、前記固体電解質を支持するガスケットと、前記ガスケットを挟持する一対のセパレータと、前記一対のセパレータを挟持する一対の集電板を有する酸素ポンプセルを少なくとも一つ以上備えた酸素ポンプと、米飯を収容する内釜と、前記内釜の上方に載設された開閉可能な蓋と、前記内釜の前記米飯を加熱する加熱手段と、前記内釜の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出値をもとに前記加熱手段を用いて前記米飯を所定温度に制御する制御手段と、前記酸素ポンプを用いて前記内釜内の酸素を大気に放出するガス排気管と、前記酸素ポンプと前記ガス排気管の間に設けた封止バルブと、前記酸素ポンプの固体電解質を加熱するヒーターを備えた米飯保温器。A solid electrolyte having oxygen ion conductivity; a pair of electrodes formed on opposite sides of the solid electrolyte; a gasket supporting the solid electrolyte; a pair of separators sandwiching the gasket; and the pair of pairs An oxygen pump having at least one oxygen pump cell having a pair of current collector plates sandwiching the separator; an inner pot for containing cooked rice; an openable / closable lid mounted above the inner pot; Heating means for heating the cooked rice in the pot, temperature detecting means for detecting the temperature of the inner pot, and control for controlling the cooked rice to a predetermined temperature using the heating means based on the detection value of the temperature detecting means It means a gas exhaust pipe to release to the atmosphere of oxygen in the kiln using the oxygen pump, a sealing valve provided between the gas exhaust pipe and the oxygen pump, the solid conductive of the oxygen pump Cooked rice warmer having a heater for heating quality. 酸素イオン導電性を有する固体電解質と、前記固体電解質の両面に互いに対向して形成された一対の電極と、前記固体電解質を支持するガスケットと、前記ガスケットを挟持する一対のセパレータと、前記一対のセパレータを挟持する一対の集電板を有する酸素ポンプセルを少なくとも一つ以上備えた酸素ポンプと、米飯を収容する内釜と、前記内釜の上方に載設された開閉可能な蓋と、前記内釜の前記米飯を加熱する加熱手段と、前記内釜の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出値をもとに前記加熱手段を用いて前記米飯を所定温度に制御する制御手段と、前記酸素ポンプを用いて前記内釜内の酸素を大気に放出するガス排気管と、前記酸素ポンプと前記ガス排気管の間に設けた封止バルブを備え、前記酸素ポンプの自己発熱を利用して米飯を加熱する米飯保温器。 A solid electrolyte having oxygen ion conductivity; a pair of electrodes formed on opposite sides of the solid electrolyte; a gasket supporting the solid electrolyte; a pair of separators sandwiching the gasket; and the pair of pairs An oxygen pump having at least one oxygen pump cell having a pair of current collector plates sandwiching the separator; an inner pot for containing cooked rice; an openable / closable lid mounted above the inner pot; Heating means for heating the cooked rice in the pot, temperature detecting means for detecting the temperature of the inner pot, and control for controlling the cooked rice to a predetermined temperature using the heating means based on the detection value of the temperature detecting means and means, and a gas exhaust pipe to release to the atmosphere of oxygen in the kiln using the oxygen pump, a sealing valve provided between the gas exhaust pipe and the oxygen pump, the self of the oxygen pump Cooked rice warmer for heating the rice by using heat.
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