JP4130749B2 - Variable speed water supply device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は可変速給水装置に係り、特に、過小水量停止型の可変速給水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、給水装置の吐出側に設置した配管内圧力を極力一定にして、需要側に設けられた給湯器からのシャワー等の温度変化を抑えている。この給水装置は、夜間等の水を使用しない時間帯にはポンプを停止させていた。ポンプが再始動する配管内の始動圧力はポンプが停止する際の停止圧力より一定値以下に設定され、ポンプの吐出側の配管圧力が始動圧力に下がるまでは、圧力タンクの保有水から水が需要側へ供給されている。この圧力タンクからの水供給期間はポンプが停止しており、ポンプの始動頻度を低く抑えていた。
【0003】
また、ポンプ吐出側の配管内が小水量状態でポンプを停止させる場合は、ポンプを停止させる直前に配管内の水圧を最大揚水能力が出る回転速度でポンプを運転し吐出管内を制御目標圧力より高く加圧してからポンプを停止させ、その後、吐出管内の圧力が制御目標圧力に達した段階でポンプを再始動させる小水量加圧停止方法や、制御目標圧力に達した段階でポンプを停止させ、その後、制御目標圧力より低い始動圧力の検出によりポンプを再始動させる小水量目標圧力停止方法を採用していた。
【0004】
さらに、ポンプを最大回転数にて運転した後にポンプを停止する方法では、ポンプ停止時の吐出し圧力が高くなり過ぎる場合がある。この時のポンプ最大回転速度よりも低い回転速度Nに固定して、停止時のポンプ吐出し圧力を低く抑えることができる。図8は、ポンプを回転速度Nに固定したときのポンプのQ−H特性を示す図である。
【0005】
ポンプ吐出し圧力の設定は、可変速給水装置が設置されるビルの高さ、配管長、若しくは配管直径等の諸条件により、装置の据付時に決定される。図示した接点52は設定圧力値がポンプの回転速度Nで発生するポンプ吐出し圧力よりも高い値である。すなわち、矢印59で示すポンプ性能曲線までポンプ停止時の加圧運転が遂行されないため、ポンプの停止時に不具合を生じる。
【0006】
したがって、従来は、ポンプ並びにモータの回転速度を個別に調整するように構成していても、小水量停止時のモータ並びにポンプの回転数を接点52及び接点50を通過するポンプ性能曲線に達する最大回転速度に設定せざる得なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の小水量加圧停止方法では、ポンプ停止の直前に配管内を常にポンプの最大揚水能力で加圧しているため、ポンプを停止したときに需要側の給水端末へ過剰な水圧を与え、上限圧力を超過するという不具合が生じていた。また、従来の小水量目標圧力停止方法では、ポンプの再始動時に水使用量が多い場合は給水される水の圧力が制御目標圧力から極端に低いため、給水端末への圧力変動が大きいという課題も存在する。さらに、制御目標圧力より高い適正な増圧値に達するポンプの回転速度を設定するのは困難であった。
【0008】
本発明は、斯かる実情に鑑み、小水量停止機構において、需要側の水の圧力変動を極力抑えながら、ポンプの始動頻度を少なくし、省エネルギ効果を引き出す可変速給水装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明による可変速給水装置は、例えば、図1に示すように、ポンプ12と、ポンプ12の吐出側に設けられた吐出管14と、吐出管14に設けられた圧力タンク16と、ポンプ12が停止中に吐出管14内の圧力を保つように配設された逆止め弁18と、吐出管14内の圧力を検出する圧力検出手段20と、ポンプ12を駆動するモータ22と、モータ22の速度を制御する制御手段24とを有する、ポンプ12の吐き出し側の圧力を所定の推定末端圧力に維持するようにモータ22の速度を可変制御する給水装置10であって、吐出管14の水量が所定の過小水量に達したことを検出する過小水量検出手段26と、過小水量検出手段26の出力信号に応答し、過小水量時のモータ回転速度に基づく増速回転数を演算してモータ22を増速回転数に上昇させてから、所定時間後にモータ22を停止させる過小水量停止手段32と、を備える。
【0010】
ここで、推定末端圧力は、例えば、需要側で使用する最高位位置に設置された給湯器や水道蛇口等の給水端末に給水を行うことが可能な圧力であって、給水装置から最高位位置の給水端末までの高さ及び蛇口ロス並びに配管抵抗を考慮し、例えば、最高位位置の給水端末の高さに配管ロスを加算した圧力を用いることが望ましい。また、モータ22を停止させるまでの所定時間は、ポンプ12の吐出し圧力が停止圧力に達するまでの数十秒に設定すればよい。さらに、増速回転数は、過小水量時のモーター回転速度が低いほど増速率を高く設定することが望ましい。
【0011】
このように構成すると、過小水量時のモータ回転速度に基づく増速回転数を演算してモータ22を増速回転数に上昇させてから、所定時間後にモータ22を停止させる過小水量停止手段32を備えるため、吐出管14内の圧力を適切な高圧に保持し需要側が必要とする水圧を確保することができ、適切な頻度でポンプ12の停止と始動を繰り返すことができる。
【0012】
さらに、請求項1にかかる発明による可変速給水装置は、過小水量を検出した後に、ポンプ12を停止した時点の吐出管14内の圧力を検出し、この検出した圧力より低い所定の圧力に再始動圧力を逐次演算する演算手段32を備え、ポンプ12の吐出し圧力が再始動圧力に達した段階で、モータ22を再始動させるように構成する。
【0013】
このように構成すると、停止圧力より低い再始動圧力を逐次演算し、ポンプ12の吐出し側の圧力が再始動圧力に達した段階で、モータ22を再始動させるため、ポンプ12の始動頻度が減少しポンプ及びモータ22の劣化を抑制することができる。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項2にかかる発明による請求項1に記載の可変速給水装置は、増速回転数がポンプ12の最大回転速度を超えると判定したときは、増速回転数をポンプ12の最大回転速度に制限するように構成する。
【0015】
ここで、ポンプの最大回転速度は、ポンプ12の回転速度又はポンプ12を駆動するモータ22の回転速度を用いることができる。また、増速回転数は、過小水量時のポンプ12またはモータ22の回転速度に増速値を加算した回転速度を用いる。
【0016】
このように構成すると、過小水量加圧方法においてポンプ12又はモータ22の回転速度を最大回転速度に制限するリミッタ機能を付加させることができる。
【0017】
上記目的を達成するために、請求項3にかかる発明による請求項1又は請求項2に記載の可変速給水装置は、ポンプの始動圧力の初期値を設定する手段28をさらに備える。
【0018】
このように構成すると、可変速給水装置が据付けられた際に、強制的に再始動圧力でポンプ12が再始動するので、適正な頻度でポンプ12の停止及び再始動を制御することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。図1から図6は発明を実施する形態の一例であって、図中、図と同一または類似の符号を付した部分は同一物または相当物を表わし、重複した説明は省略する。
【0020】
図1は、本発明による第1の実施の形態である可変速給水装置10の模式的系統図である。可変速給水装置10は、水道管又受水槽から水を供給する水配管35と、水配管35に接続されたポンプ12と、ポンプ12の吐出側に設けられた吐出管14と、ポンプ12を駆動するモータ22と、このモータ22をインバータ36経由で制御する制御手段24とを備える。
【0021】
吐出管14には、ポンプ12の吐出し側から順に過水水量検出手段としてのフロースイッチ26と、逆止め弁18と、圧力センサ20と、圧力タンク16とが需要側の給水端末38の方向に配設されている。
【0022】
制御手段24は、圧力センサ20、フロースイッチ26、モータ22に設けたロータリーエンコーダからの出力線23に接続され、吐出管14内の水圧と水量や、ポンプ12又はモータ22の回転速度を電気信号により受信している。また、制御手段24は、圧力設定手段28に接続され、過小水量時の停止圧力及び差圧DP等の数値を入力パネル30から入力するように構成している。入力パネル30は液晶画面等の数値表示手段と数値入力用のテンキー又は増減圧ボタンで構成し、液晶画面のタッチ入力方式や押圧ボタン方式で停止圧力及び差圧DP等を各々入力する。
【0023】
制御手段24は、圧力設定手段28により設定された停止圧力と差圧DPの数値を内部の中央演算処理装置CPU32を介して内部メモリ34に記憶し、所定の推定末端圧力を維持するように内部で演算処理したゲート制御信号をインバータ36へ送信することによりインバータ36内部のゲートトランジスタを駆動する。インバータ36は、電気的に接続されたモータ22に速度制御信号(交流出力)を印加してポンプ12を駆動させる。例えば、パルス幅変調方式PWMやパルス振幅変調方式PAMを用いて、直流電圧を無段階に制御し、ポンプ12を効率良くかつ高回転させる。また、制御装置24は、モータ22の回転数を光学式又は磁気式のロータリーエンコーダから出力線23を通して受信する。なお、モータ22の回転数はポンプ12の回転数と等しく、制御手段24は出力線23に伝送される信号からモータ22及びポンプ12の回転数を判定するが、回転数を判定する別の方法として、制御手段24が処理する速度指令情報を用いて、モータ22又はポンプ12の回転数を判定することもできる。よって、ロータリーエンコーダを必ずしも設ける必要はない。
【0024】
次に、可変速給水装置10の動作について説明する。水道管や受水槽から水配管35を通じてモータ22によって駆動されるポンプ12により吐出される水は所定の圧力で吐出管14を通し需要側の給水端末38に給水される。給水端末38は分岐した吐出管14の各々に設けられた給湯器や給水栓であり、ポンプ12により揚水した水は中層住宅や高層住宅や商業用ビル等の最高位位置に設けた給水端末38にも十分給水できる圧力に加圧されている。
【0025】
吐出管14には、フロースイッチ26と、ポンプ12が停止中に吐出管内の圧力を保つ逆止め弁18とが挿入配置され、吐出管14から枝管17を介して圧力タンク16に吐出管14中の水が貯えられる。
【0026】
また、逆止め弁18の下流側に配置した圧力センサ20は、吐出管14から枝管21を介して圧力タンク16中の圧力若しくは逆止め弁18の吐出し側の圧力を検知し、電気信号を制御手段24へ送信する。フロースイッチ26は、ポンプ12から吐出管14へ吐出される水の吐出量が過小水量以下に達すると動作し過小水量検出信号を制御手段24へ送信する。
【0027】
また、可変速給水装置10の運転スイッチにより給水が開始されるが、ポンプ12の始動開始後一定時間においては、過小水量停止処理がキャンセルされるように構成することもできる。つまり、給水設備の諸条件により、ポンプ12の始動後しばらくは水が流れないような条件があった場合、過小水量停止処理が遂行される不具合を抑えるためである。
【0028】
さらに、ポンプが運転中にポンプ吐き出し圧力が常に一定値以下に下がらないようにするため、ポンプの吐き出し圧力が下限圧力PBより低い一定値以下の場合は、フロースイッチ26が過小水量を検知しても制御手段24が過小水量停止処理を開始しないように制御手段24をプログラムしてもよい。このようにプログラムすることで、ポンプ吐出し圧力を優先し、過小水量停止処理の頻度を低減させる。
【0029】
需要側の水使用により吐出管14内の圧力が下限圧力PBを超えるときは、モータ22で駆動されるポンプ12が連続運転し、水使用が増大して吐出管14内の水圧がさらに低下すると圧力センサ20で給水圧力の低下を検知する。検知した圧力信号は制御手段24へ送られ、制御手段24がポンプ12の吐出し圧力を需要側の推定末端圧力に近づけるようにモータ22をインバータ36経由で制御する。
【0030】
制御手段24は、インバータ36を制御して交流電圧をモータ22に印加させ増速させる。モータ22が増速回転するに伴いポンプ12の吐出量は増大する。吐出管14内の水圧は増加し圧力センサ20により逐次検出され、圧力検知信号が制御手段24へ送られている。制御手段24は、吐出管14内の水圧を推定末端圧力に制御するように圧力検知信号と推定末端圧力とを比較しながら逐次的にモータ制御シーケンスを演算し、モータ22の回転速度がインバータ36を介して制御される。
【0031】
図2は、本発明による第1の実施の形態である可変速給水装置10の運転特性図である。横軸に水量Q、縦軸に圧力Hを取りポンプ12のQ−H性能を示す。ポンプ性能曲線上の仮想的な接点50は、ポンプ12が水使用量の増大に伴い増速回転し最高出力状態で運転しているときの水量Q1と圧力Hを示し、この時点の圧力は内部メモリ34に記憶された需要側の下限圧力PBに演算されている。本実施の形態では、ポンプ12は、需要側の使用水量が減少し吐出管14内の圧力がポンプ性能曲線上の接点52まで上昇した状態で運転をしている。圧力センサ20は給水圧力の上昇を検知してその検知信号を制御手段24に送信する。例えば、この時点の圧力は内部メモリ34に記憶された需要側の上限圧力PA、水量はQ2である。
【0032】
制御手段24は、圧力センサ20からの検知信号に基づき、モータ22を減速するようにインバータ36に制御信号を送信し、インバータ36からモータ22を減速させる交流出力を供給する。モータ22は印加される交流出力の周波数又は電圧の減少に応動して減速し、駆動しているポンプ12を減速させ水の吐出量を減少させる。
【0033】
制御手段24は、ポンプ12の減速時において、例えば、ポンプ性能曲線上の接点52から接点54を経由し接点56までの配管抵抗特性カーブで示すように、上限圧力PAと下限圧力PBとの間に位置する推定末端圧力と吐出管14内の圧力とを比較演算しながらモータ22を制御する。図示した水量Qxの時点の推定末端圧力はPxに演算され、このように推定末端圧力は、典型的には配管抵抗特性カーブに乗って、このときの流量に対応して上限圧力PAと下限圧力PBの範囲で変化する。
【0034】
需要側の水使用量がさらに減少した場合に、ポンプ12はポンプ性能曲線上の接点56に対応する水量Qminを下回って給水する。この場合、モータ22及びポンプ12の回転はさらに低下して効率が極めて低くなり、また、そのまま運転を継続するとポンプ内の温度が上昇する等の不具合が生じるため、このような水量Qmin以下の過小水量状態(過小水量時)をフロースイッチ26が検知するように設定されている。
【0035】
制御手段24は、フロースイッチ26が動作した段階で、一定時間過小水量が継続し、なおかつポンプ吐き出し圧力が低下していないことを一定時間確認した後に、過小水量停止処理を開始することが望ましい。
【0036】
上記過小水量状態が確実であることを確認する時間は、例えば、直前のポンプ12の運転状態により逐次変化させる。過小水量状態を確認する時間はポンプ12の始動頻度を減らすため、第1に、直前にポンプ12が運転している時間が長い場合や、第2に、前回ポンプ12が停止している時間が長い場合や、第3に、フロースイッチ26の開閉頻度が少ない場合等の諸条件を考慮して、過小水量停止処理の確認時間を短くすることができる。
【0037】
過小水量停止処理の確認時間の長短は、上記一定時間を決定する要素をファジー推論させることにより決定することができる。この一定時間は、例えば、ゼロ秒から160秒の間で任意の値に設定するとよい。このように過小水量停止処理の確認時間を設けることにより、ポンプ12の始動頻度を減少させ、可変速給水装置10の省エネルギー化も実現できる。
【0038】
制御手段24は、フロースイッチ26から過小水量に達したことを示す出力信号に応答し、過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転速度をロータリーエンコーダの出力線23を通じて受信する。受信した現時点のモータ22又はポンプ12の回転速度情報を内部の中央演算処理装置CPU32のレジスタに入力し、内部メモリ34に記憶したデルタ増速値と加算演算を実行し所定の増速回転数を演算出力する。この増速回転数は、例えば、過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転数に対して+5から+15Hz程度の回転数を用いるとよい。
【0039】
制御手段24は、増速回転数に対応したインバータ制御信号をインバータ36へ送り、インバータ36から増速用の交流出力をモータ22へ供給する。増速用の交流出力は、例えば、交流の周波数を高める又は交流の振幅を増加させることによりモータ22の回転数を上昇させてポンプ12の回転数を増速させ、ポンプ吐出し圧力を停止圧力に達するまで所定時間に亘りモータ22の回転速度を高めるように制御するように構成されている。
【0040】
モータ22は、上述した過小水量の検出信号をトリガとして増速回転で回転し停止圧力に近づくようにポンプ12を連続駆動する。例えば、接点56近傍のポンプ性能曲線で運転するポンプ12を増速回転させ、矢印55で示す次のポンプ性能曲線でポンプ12を駆動する。制御手段24は、平行して制御手段24内のタイマ52の計時を監視しタイムアップを検出するようにプログラムされている。引き続き、需要側の水使用量がさらに低下又はゼロに達した状態でも、タイムアップを検出するまで、ポンプ12は増速回転数で回転し、吐出し圧力を増加させている。
【0041】
制御手段24は、タイムアップするまで所定時間毎に、圧力センサ20とロータリーエンコーダの出力線23の信号を監視して、第2回目の増速回転制御を実行するか判定する。圧力センサ20から停止圧力信号が送信されず、且つ、出力線23から最大回転数信号が送信されない場合には、内部のCPU32は第2回目の増速回転制御を実行する。矢印57で示すように、モータ22は、第1回目の増速運転中のポンプ性能曲線から第2回目の増速運転のポンプ性能特性でポンプ12を駆動する。このようなマルチステップの増速回転制御を用いると、デルタ増速値を細かく(小さく)設定してもモータ22及びポンプ12の増速回転をリニアな特性で上昇させることができる。また、過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転速度が高い場合にも、デルタ増速値が小さく設定されているため吐出管14内の圧力を過剰に加圧するという不具合を未然に防止することもできる。
【0042】
一方、上述した第1回目又は第2回目の増速回転制御を実行する前に、CPU32は、演算出力した増速回転数が内部メモリ34に記憶したモータ22又はポンプ12の最大回転速度を超えるか判定する。演算出力した増速回転数が最大回転速度を超えるときは、モータ22及びポンプ12を最大回転速度で運転するようにインバータ36へ制御信号を出力する。したがって、デルタ増速値が過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転数に対して過剰であっても、CPU32によりモータ22及びポンプ12の最大回転速度を超えることを未然に防止するというリミッタ機能を付加させることができる。
【0043】
また、制御手段24はタイマがタイムアップした時点で増速回転中のモータ22を停止させる。例えば、本願発明者の実験結果からタイムアップする所定時間は、過小水量の検出後、増速回転するポンプ12から吐出管14を通って圧力タンク16へ流入する水により圧力タンク16内の水位を上昇させ、吐出管14内の水圧、言い換えれば圧力タンク16内の水圧を停止圧力又はそれ以上の圧力まで上昇させるのに十分な時間であるゼロ秒から160秒の間で任意に選択すればよい。
【0044】
上述した制御手段24は、演算手段としての中央演算処理装置CPU32を備え、上述した増速回転数やポンプ停止時に検出する停止圧力に基づいてポンプの始動圧力を演算する。例えば、始動圧力は下限圧力PBと同等の圧力又は下限圧力PBより若干低い圧力に演算させるようにプログラムすることが望ましい。
【0045】
可変速給水装置10の上限圧力PAと下限圧力PBは、工場出荷段階で可変速給水装置の仕様に従い予め設定されている。可変速給水装置10の仕様がビルの5階の給水端末38に給水する仕様である場合には、14メートルの高さに給水可能な水圧を上限圧力PAとして予め内部メモリ34に記憶している。また、配管抵抗分がおよそ15%と見積もられるため、下限圧力PBは上限圧力PAより約15%低く設定されている。
【0046】
また、始動圧力は、停止圧力に基づいて演算される。例えば、停止圧力と低下パーセント(D%)の2つのパラメータを設定したり、停止圧力と差圧DPを設定するように構成することにより、誤入力操作で停止圧力が始動圧力より小さな値となることを未然に防止することができる。
【0047】
従って、始動圧力は、停止圧力にD%を乗じた値に演算することにより求めることができ、別の方法として、停止圧力から差圧DPを減算するように制御手段24で演算すればよい。また、上限圧力PAが下限圧力PBと同一の値に設定されている場合、ポンプ12の吐き出し圧力を一定に制御することができる。この場合、ポンプ停止圧力を上限圧力PA並びに下限圧力PBと同一の値で設定し、始動圧力を上限圧力から差圧DPを減算するように演算をするので、ポンプ12による過剰な加圧は行われない。
【0048】
図3は、本発明による第2の実施の形態である可変速給水装置10に用いられるポンプ12の停止圧力と始動圧力の関係を示す図である。可変速給水装置10は上記実施の形態と同様の装置を用いるため重複する説明を省略する。
【0049】
横軸にポンプの回転制御状態を経時的に示し、縦軸に圧力Hを取った停止圧力と始動圧力の関係を示す。制御手段24の内部メモリ34には差圧DPのデータが記憶されている。例えば、5階建て程度のビルに用いる可変速給水装置10では、差圧DPを2.5メートルに設定している。
【0050】
可変速給水装置10は、制御手段24により上限圧力PAと下限圧力PBに基づき推定末端圧力を逐次演算する。制御手段24は、過小水量検出手段26から過小水量を表す出力信号に応答し、内部のCPU32により過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転速度に基づく増速回転数を演算してモータ22又はポンプ12を増速回転数に上昇させてから、所定時間後にモータ22を停止させる。
【0051】
図示した接点56は、過小水量が検出された時点の吐出管14内の水圧を示している。制御手段24は、内部のCPU32でタイマのタイムアップを開始しており、平行してモータ22又はポンプ12を増速回転させてポンプ12の吐出し圧力を停止圧力に向かうように上昇させている。本実施の形態では、停止圧力は上限圧力PAの値に設定し、上限圧力PAと下限圧力PBとの差は2メートルに設定され、差圧DPは2.5メートルに設定されている。
【0052】
図示した接点58は、ポンプ12が継続して増速回転数で運転している状態であり吐出管14内の圧力は停止圧力又はそれ以上の圧力に上昇している。その後、モータ22は制御手段24内のCPU32がタイムアップを検知した段階で停止し、吐出管14内の圧力は圧力タンク16により停止圧力(上限圧力PA)以上に保たれている。
【0053】
引き続き、吐出管14内の圧力は停止圧力以上に保たれているが、需要側の水使用又は吐出管14系統の漏水等により、吐出管14内の水圧が徐々に低下して行く。図示した接点60は、吐出管14内の水圧がモータ22を停止させた際のポンプ12の吐出し圧力である停止圧力(上限圧力PA)から差圧DPを減算した圧力を示している。
【0054】
例えば、停止圧力より2.5メートルに相当する低い圧力まで吐出管14内の圧力が低下した段階で、圧力センサ20が始動圧力を検出し制御手段24へ信号を送り、制御手段24からインバータ36を経由してモータ22を回転させて、ポンプ12を駆動させることにより吐出管14内の圧力を上昇させている。しかも、始動圧力は下限圧力PBより0.5メートル低く設定されているため、ポンプ12の停止と始動との期間をより長くとることができる。
【0055】
ここで、始動圧力は接点58の後でモータ12を増速回転から停止させた時点の停止圧力を基準にして、差圧DPを減算した圧力を用いている。これは、外部から設定した停止圧力に基づき自動的に始動圧力を演算しているので、始動圧力は常に停止圧力より低い値に算出できる。従って、始動圧力が停止圧力を超えるような数値の入力ミスよる誤動作を未然に防止することができる。
【0056】
図4は、本発明による第2の実施の形態である可変速給水装置10に用いられるポンプ12の停止圧力と始動圧力の関係を示す図である。図示した停止圧力は上限圧力PAより低く且つ下限圧力PBより高く設定されている。可変速給水装置10は、ポンプの吐出し圧力を停止圧力に達するまでモータ22及びポンプ12を増速回転数で回転させてから、所定時間後に、モータ22を停止させるように構成されている。
【0057】
図示した接点56は、過小水量が検出された時点の吐出管14内の水圧を示している。制御手段24は、内部のCPU32でタイマのタイムアップを開始しており、平行してモータ22及びポンプ12を増速回転させてポンプ12の吐出し圧力が停止圧力になるように上昇させている。本実施の形態では、上限圧力PAと下限圧力PBの差は3メートルに設定され、差圧DPは2.5メートルに設定されているので、停止圧力は上限圧力PAより0.5メートル低い。
【0058】
図示した接点62は、ポンプ12が増速回転で運転している状態であり吐出管14内の圧力は停止圧力又はそれ以上の圧力に上昇している。その後、モータ22は制御手段24内のCPU32がタイムアップを検知した段階で停止し、吐出管14内の圧力は圧力タンク16により停止圧力以上に保たれている。
【0059】
引き続き、吐出管14内の圧力は停止圧力以上に保たれているが、需要側の水使用又は吐出管14系統の漏水等により、吐出管14内の水圧が徐々に低下して行く。図示した接点64は、吐出管14内の水圧がモータ22を停止させた際のポンプ12の吐出し圧力である停止圧力から差圧DPを減算した圧力(下限圧力PB)を示している。
【0060】
例えば、停止圧力より2.5メートルに相当する低い圧力まで吐出管14内の圧力が低下した段階で、圧力センサ20が始動圧力を検出し制御手段24へ信号を送り、制御手段24からインバータ36を経由してモータ22を回転させて、ポンプ12を駆動させることにより吐出管14内の圧力を上昇させることができる。しかも、停止圧力は上限圧力PAより0.5メートル低く設定されているため、制御手段24がタイムアップするまで吐出管14内の圧力をポンプ12で上昇させても、上限圧力PAを過剰に超えることがないので給水端末38の圧力変動を抑制することができる。
【0061】
このように、本実施の形態によれば、ポンプ12の始動圧力を停止圧力に基づき演算しているため、常に始動圧力が停止圧力より低く演算される。また、ポンプ12の過小水量停止処理における最大加圧値の上限を停止圧力に制限することができ、吐出管14内の圧力の変動を抑制させることができる。
【0062】
図5を参照して、本発明による第2の実施の形態である可変速給水装置10に用いられるポンプ12の停止圧力と始動圧力の関係を説明する。可変速給水装置10は、内部メモリ34に上限圧力PA、及び下限圧力PBを同一値で記憶している。
【0063】
可変速給水装置10は、同一値の上限圧力PA及び下限圧力PBがセットされた後に電源がONにされると運転モードに移行し、制御手段24は上限圧力PA及び下限圧力PBを関数として推定末端圧力を演算しながら、モータ22を制御しポンプ12を増速させる。
【0064】
可変速給水装置10がビル等の現場に設置された直後であれば、吐出管14内の圧力はゼロである。したがって、ポンプ12の吐出し圧力は、ゼロから上限圧力PAに向けて給水を実行する。図示した接点66は、過小水量を検出した時点からモータ22及びポンプ12の回転速度を増速回転数に上昇させ、所定時間後にモータ22及びポンプ12を停止させた状態であり、吐出管14内の圧力が圧力タンク16によって停止圧力以上に保たれている状態を示す。
【0065】
次に、需要側の給水端末38から水が使用され又は漏水により吐出管14内の圧力が徐々に低下する。図示した接点68は、吐出管14内の水圧がモータ22を停止させた際の停止圧力(PA若しくはPB)から差圧DPを減算した圧力を示している。
【0066】
例えば、停止圧力より2.5メートルに相当する低い圧力まで吐出管14内の圧力が低下した段階で、圧力センサ20が始動圧力を検出し制御手段24へ信号を送り、制御手段24からインバータ36を経由してモータ22を回転させて、ポンプ12を駆動させることにより吐出管14内の圧力を上昇させることができる。しかも、始動圧力は停止圧力より2.5メートル低く演算出力されているため、ポンプ12の停止と始動とのタイミングをより長くとることができる。
【0067】
また、始動圧力は接点66でモータを増速回転させてから停止させた時点の停止圧力を基準にして、差圧DPを減算した圧力を用いている。これは、停止圧力に基づき自動的に始動圧力を演算しているので、始動圧力は常に停止圧力より低い値に算出できる。従って、始動圧力が停止圧力を超えるような数値の入力ミスよる誤動作を未然に防止することができる。
【0068】
さらに、日常運転の可変速給水装置10においても、同一の値の上限圧力PA、及び下限圧力PBをパラメータとして推定末端圧力を演算しながらモータ22を可変速に回転させてポンプ12を駆動し需要側の給水端末38へ給水を行い、過小水量停止処理によりモータ22及びポンプ12を増速回転数に上昇させて停止圧力以上に吐出管14内の圧力を上昇させる。
【0069】
図6は、本発明による実施の形態である可変速給水装置10に用いられる制御手段24のブロック図である。制御手段24は、中央演算処理装置CPU32と、このCPU32とバス48を介して接続する内部メモリ34と、タイマ52と、インターフェースI/O46を備える。
【0070】
内部メモリ34は、電気的書換可能なプログラマブルリードオンリーメモリEEPROM40、ランダムアクセスメモリRAM42、リードオンリーメモリROM44を備え、それぞれCPU32に接続されている。
【0071】
EEPROM40は、差圧DP、デルタ増速値、モータ又はポンプの最大回転数、上限圧力PA、及び下限圧力PBのデータを記憶する。これらデータは、可変速給水装置の工場出荷段階に初期値が書き込まれているが、需要先に可変速給水装置を設置する際に圧力設定手段28からCPU32を経由して設定入力し書き換えることができる。EEPROMは、電気的に書き換えが可能なため、モータ22又はポンプ12の経時変化による性能劣化に対して、差圧DP、デルタ増速値、モータ又はポンプの最大回転数、上限圧力PA又は下限圧力PBのパラメータを適宜再入力して効率の良い運転状態を維持させ、省エネルギー化を図ることができる。
【0072】
RAM42は、過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転速度に基づき演算された増速回転数を一時的に記憶し、また、上限圧力PA及び下限圧力PBをパラメータとして推定末端圧力をCPU32で演算した結果を一時的に記憶する。RAM42は、可変速給水装置10が所定時間に亘り通電していない状態ではデータを消滅させてしまうが、比較的単価が安いため可変速給水装置10のコストを低減させることができる。
【0073】
ROM44は、マスクROM又はEPROM等の読み出し専用のメモリであり、可変速給水方法のプログラムを収納している。また、推定末端圧力を算出するための演算テーブルを格納することもできる。例えば、演算テーブルの上位アドレスラインに上限圧力PA値を入力し、下位アドレスラインに下限圧力PB値を入力してデータ出力ラインに推定末端圧力を出力するように構成する。同様に、増速回転数を算出するための演算テーブルを格納することもできる。例えば、演算テーブルの上位アドレスラインに過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転数を入力し、下位アドレスラインにデルタ増速値を入力してデータ出力ラインに増速回転数を出力するように構成する。このような演算テーブルを用いるとCPU32のレジスタを用いた場合に比して演算速度がより高速となり、木目細かなポンプ制御を遂行することができる。
【0074】
インターフェースI/O46は、ロータリーエンコーダの出力線23、フロースイッチ26、圧力センサ20、圧力設定手段28からの電気信号を受けて、CPU32に渡すバッファ機能と信号レベルの変換を遂行する。また、CPU32から出力される制御信号をインバータ36へ送信する。
【0075】
タイマ52は、カレンダ機能を有し、実時間の計時データをCPU32へ出力する。タイマ52は、不図示のバックアップ電源としてのボタン電池等から電源の供給を受けて不揮発性のカレンダー情報を更新する。また、可変速給水装置10は通常運転中は常に通電しているため、商用電源を変圧した直流電圧でタイマ52のバックアップ電源を確保することもできる。
【0076】
図7は、本発明の他の実施の形態である可変速給水装置の運転特性図である。横軸に水量Q、縦軸に圧力Hを取りポンプ12のQ−H性能を示す。需要側の水使用量が減少した場合に、ポンプ12はポンプ性能曲線上の接点56で最低回転数Nminで駆動されている。この接点56の水量は水量Qminを下回っている。この場合、モータ22及びポンプ12の最低回転数Nminは効率が極めて低く、また、そのまま運転を継続するとポンプ内の温度が上昇する等の不具合が生じるため、このような水量Qmin以下の過小水量状態(過小水量時)をフロースイッチ26が検知するように設定されている。
【0077】
制御手段24は、フロースイッチ26から過小水量に達したことを示す出力信号に応答し、過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転速度をロータリーエンコーダの出力線23を通じて受信する。受信した現時点のモータ22又はポンプ12の最低回転速度Nminを内部の中央演算処理装置CPU32のレジスタに入力し、内部メモリ34に記憶したデルタ増速値ΔNと加算演算を実行し所定の増速回転数(Nmin+ΔN)を演算出力する。この増速回転数は、例えば、過小水量時のモータ22又はポンプ12の回転数に対して+5Hzから+15Hz程度の回転数を用いるとよい。
【0078】
制御手段24は、増速回転数に対応したインバータ制御信号をインバータ36へ送り、インバータ36から増速用の交流出力をモータ22へ供給する。増速用の交流出力は、例えば、交流の周波数を高める又は交流の振幅を増加させることによりモータ22の回転数を上昇させてポンプ12の回転数を増速させ、ポンプ吐出し圧力を停止圧力に達するまで所定時間に亘りモータ22の回転速度を高めるように制御するように構成されている。
【0079】
モータ22は、上述した過小水量の検出信号をトリガとして最小回転数Nminから増速回転数に変化し停止圧力に近づくようにポンプ12を連続駆動する。例えば、接点56上のポンプ性能曲線で運転するポンプ12をデルタ増速値ΔNの分だけ増速回転させ、接点54を通過するような次のポンプ性能曲線でポンプ12を駆動する。制御手段24は、平行して制御手段24内のタイマ52の計時を監視しタイムアップを検出するようにプログラムされている。引き続き、需要側の水使用量がさらに低下又はゼロに達した状態でも、タイムアップを検出するまで、ポンプ12は制御手段24で演算された増速回転数で回転し、吐出し圧力を増加させている。
【0080】
さらに、制御手段24内のCPU32は、上述した過小水量を検出した後に、ポンプ12を停止した時点の吐出管14内の圧力を検出し、この検出した圧力より低い所定の圧力に再始動圧力を逐次演算する。その後、ポンプ12の吐出し圧力が再始動圧力に達した段階で、モータ22を再始動させるように制御する。例えば、停止圧力が上限圧力PAのときはPAから差圧DPを減算した値、または停止圧力が上限圧力PAより低い場合は、停止した時の圧力から差圧DPを減算した値を内部メモリ34へ記憶して、ポンプ12の再始動のパラメータとして用いる。
【0081】
上記実施の形態では、過小水量を検出した後に、ポンプ12を停止した時点の吐出管14内の圧力に基づき始動圧力をCPU34で逐次演算していたが、さらに他の実施の形態では、ポンプ12の始動圧力の初期値を圧力設定手段28から内部メモリ34へ設定するように構成する。すなわち、可変速給水装置10が設置された後に、第1回目の運転時に強制的に設定される始動圧力であり、第2回目の運転時には上述したCPU32で演算する始動圧力を用いるように構成する。この始動圧力の初期設定値は、例えば下限圧力PBを用いてもよい。
【0082】
強制的に始動圧力の初期値を設定することにより、装置が据付けられた初期稼動時に需要側の給水配管や給水端末38の不備から生じる停止圧力異常に対し、安全な始動圧力でポンプ12を再始動するように機能させるためである。従って、装置の初期稼動時において、始動圧力が過剰に高くなることもなく、また過剰に低くなることもないので、ポンプ12の停止と始動の頻度を適正な間隔に維持させることができる。
【0083】
こうして、本発明の実施の形態によれば、過小水量時のモータ22の回転速度を検出して、検出したモータ22の回転数に基づき増速回転数を演算してモータ22を増速回転数に上昇させてから、所定時間後にモータ22を停止させるため、停止圧力を所望の水圧に制御することができる。
【0084】
尚、本発明の可変速給水装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0085】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の可変速給水装置によれば、過小水量停止機構において、需要側の水の圧力変動を極力抑えながら、ポンプの始動頻度を少なくし、省エネルギ効果を引き出す可変速給水装置を提供することができる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態である可変速給水装置の模式的系統図である。
【図2】本発明による第1の実施の形態である可変速給水装置の運転特性図である。
【図3】本発明の実施の形態に用いられるポンプの停止圧力と始動圧力の関係を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に用いられるポンプの停止圧力と始動圧力の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に用いられるポンプの停止圧力と始動圧力の関係を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に用いられる制御手段の模式的ブロック図である。
【図7】本発明の他の実施の形態である可変速給水装置の運転特性図である。
【図8】従来の可変速給水装置の運転特性図である。
【符号の説明】
10 可変速給水装置
12 ポンプ
14 吐出管
16 圧力タンク
18 逆止め弁
20 圧力センサ
22 モータ
24 制御手段
26 フロースイッチ
28 圧力設定手段
30 入力パネル
32 中央演算処理装置
34 内部メモリ
35 水配管
36 インバータ
38 給水端末
52 タイマ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a variable speed water supply device, and more particularly to a variable speed water supply device of an underwater stoppage type.
[0002]
[Prior art]
In general, the pressure in the pipe installed on the discharge side of the water supply device is kept as constant as possible to suppress temperature changes such as showers from a water heater provided on the demand side. In this water supply device, the pump is stopped during a time period when water is not used, such as at night. The starting pressure in the piping where the pump is restarted is set to a certain value below the stopping pressure when the pump is stopped, and water from the water held in the pressure tank is kept until the piping pressure on the discharge side of the pump drops to the starting pressure. Supplied to the demand side. During the water supply period from the pressure tank, the pump was stopped, and the start frequency of the pump was kept low.
[0003]
Also, when stopping the pump with a small amount of water in the pump discharge side pipe, the pump is operated at a rotational speed at which the maximum pumping capacity is obtained immediately before stopping the pump, and the inside of the discharge pipe is controlled from the control target pressure. The pump is stopped after high pressure is applied, and then the pump is stopped when the pressure in the discharge pipe reaches the control target pressure, or when the pressure reaches the control target pressure. Thereafter, a small water amount target pressure stopping method is adopted in which the pump is restarted by detecting a starting pressure lower than the control target pressure.
[0004]
Furthermore, in the method of stopping the pump after operating the pump at the maximum rotational speed, the discharge pressure when the pump is stopped may become too high. The pump discharge pressure at the time of stop can be kept low by fixing the rotation speed N lower than the pump maximum rotation speed at this time. FIG. 8 is a diagram showing QH characteristics of the pump when the pump is fixed at the rotational speed N. FIG.
[0005]
The setting of the pump discharge pressure is determined at the time of installation of the apparatus according to various conditions such as the height of the building where the variable speed water supply apparatus is installed, the pipe length, or the pipe diameter. The illustrated
[0006]
Therefore, conventionally, even if the rotational speeds of the pump and the motor are individually adjusted, the maximum number of revolutions of the motor and the pump when the small amount of water is stopped reaches the pump performance curve passing through the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional small water pressure pressurization stop method described above, since the inside of the pipe is always pressurized with the maximum pumping capacity of the pump immediately before the pump is stopped, excessive water pressure is supplied to the water supply terminal on the demand side when the pump is stopped. And the problem of exceeding the upper limit pressure occurred. In addition, in the conventional small water volume target pressure stop method, when the amount of water used is large at the time of restarting the pump, the pressure of the supplied water is extremely lower than the control target pressure, so the pressure fluctuation to the water supply terminal is large. Is also present. Furthermore, it is difficult to set the rotation speed of the pump that reaches an appropriate pressure increase value higher than the control target pressure.
[0008]
In view of such circumstances, the present invention seeks to provide a variable speed water supply device that reduces the frequency of start-up of the pump while minimizing the pressure fluctuation of the water on the demand side and minimizes the start-up frequency of the pump and brings out an energy saving effect. Is.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a variable speed water supply apparatus according to the invention of claim 1 includes, for example, a
[0010]
Here, the estimated terminal pressure is, for example, a pressure at which water can be supplied to a water supply terminal such as a water heater or a water tap installed at the highest position used on the demand side, and is the highest position from the water supply device. In consideration of the height to the water supply terminal, faucet loss and pipe resistance, for example, it is desirable to use a pressure obtained by adding the pipe loss to the height of the water supply terminal at the highest position. The predetermined time until the
[0011]
If comprised in this way, after calculating the speed increase speed based on the motor rotational speed at the time of an excessive water amount and raising the
[0012]
More And claims 1 According to the invention Possible The speed change water supply device detects the pressure in the
[0013]
With this configuration, a restart pressure lower than the stop pressure is sequentially calculated, and the
[0014]
In order to achieve the above object, the claims 2 Claims according to the invention 1 The described variable speed water supply apparatus is configured to limit the speed increase speed to the maximum speed of the
[0015]
Here, the rotation speed of the
[0016]
If comprised in this way, the limiter function which restrict | limits the rotational speed of the
[0017]
In order to achieve the above object, the
[0018]
If comprised in this way, when the variable speed water supply apparatus is installed, the
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 to FIG. 6 are examples of embodiments for carrying out the invention. In the drawings, the same or similar parts as those shown in FIG. 1 represent the same or equivalent parts, and redundant description is omitted.
[0020]
FIG. 1 is a schematic system diagram of a variable speed
[0021]
In the
[0022]
The control means 24 is connected to an output line 23 from a rotary encoder provided in the
[0023]
The control means 24 stores the numerical values of the stop pressure and the differential pressure DP set by the pressure setting means 28 in the
[0024]
Next, the operation of the variable speed
[0025]
A
[0026]
Further, the
[0027]
Moreover, although water supply is started by the operation switch of the variable speed
[0028]
Further, in order to prevent the pump discharge pressure from always falling below a certain value during operation of the pump, when the pump discharge pressure is less than a certain value lower than the lower limit pressure PB, the
[0029]
When the pressure in the
[0030]
The control means 24 controls the
[0031]
FIG. 2 is an operation characteristic diagram of the variable speed
[0032]
Based on the detection signal from the
[0033]
When the
[0034]
When the water usage on the demand side further decreases, the
[0035]
It is desirable that the control means 24 starts the excessive water amount stop process after confirming that the excessive water amount has continued for a certain period of time and the pump discharge pressure has not decreased at the stage when the
[0036]
The time for confirming that the excessive water amount state is certain is sequentially changed according to the operation state of the
[0037]
The length of the confirmation time for the excessive water amount stop process can be determined by fuzzy inference of the factors that determine the certain time. This fixed time may be set to an arbitrary value between zero seconds and 160 seconds, for example. Thus, by providing the confirmation time for the process of stopping the underwater amount, it is possible to reduce the start frequency of the
[0038]
In response to an output signal indicating that the amount of water has been reached from the
[0039]
The control means 24 sends an inverter control signal corresponding to the speed increase speed to the
[0040]
The
[0041]
The control means 24 monitors the signals of the
[0042]
On the other hand, before executing the first speed increase control or the second speed increase rotation control described above, the
[0043]
Further, the control means 24 stops the
[0044]
The control means 24 described above includes a central
[0045]
The upper limit pressure PA and the lower limit pressure PB of the variable speed
[0046]
The starting pressure is calculated based on the stop pressure. For example, by setting two parameters of stop pressure and percentage drop (D%) or setting stop pressure and differential pressure DP, stop pressure becomes smaller than start pressure by erroneous input operation. This can be prevented beforehand.
[0047]
Therefore, the starting pressure can be obtained by calculating a value obtained by multiplying the stop pressure by D%. Alternatively, the starter pressure may be calculated by the control means 24 so as to subtract the differential pressure DP from the stop pressure. Further, when the upper limit pressure PA is set to the same value as the lower limit pressure PB, the discharge pressure of the
[0048]
FIG. 3 is a diagram showing the relationship between the stop pressure and the start pressure of the
[0049]
The horizontal axis shows the rotation control state of the pump over time, and the vertical axis shows the relationship between the stop pressure and the starting pressure with pressure H. Data of the differential pressure DP is stored in the
[0050]
The variable speed
[0051]
The illustrated
[0052]
The illustrated
[0053]
Subsequently, the pressure in the
[0054]
For example, when the pressure in the
[0055]
Here, the starting pressure is a pressure obtained by subtracting the differential pressure DP on the basis of the stopping pressure at the time when the
[0056]
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the stop pressure and the start pressure of the
[0057]
The illustrated
[0058]
The illustrated
[0059]
Subsequently, the pressure in the
[0060]
For example, when the pressure in the
[0061]
Thus, according to the present embodiment, since the starting pressure of the
[0062]
With reference to FIG. 5, the relationship between the stop pressure of the
[0063]
The variable speed
[0064]
If the variable speed
[0065]
Next, water is used from the
[0066]
For example, when the pressure in the
[0067]
The starting pressure is a pressure obtained by subtracting the differential pressure DP on the basis of the stopping pressure at the time when the motor is rotated at the
[0068]
Further, in the variable speed
[0069]
FIG. 6 is a block diagram of the control means 24 used in the variable speed
[0070]
The
[0071]
The
[0072]
The
[0073]
The
[0074]
The interface I /
[0075]
The
[0076]
FIG. 7 is an operation characteristic diagram of a variable speed water supply apparatus according to another embodiment of the present invention. The Q-H performance of the
[0077]
In response to an output signal indicating that the amount of water has been reached from the
[0078]
The control means 24 sends an inverter control signal corresponding to the speed increase speed to the
[0079]
The
[0080]
Further, the
[0081]
In the above embodiment, the start pressure is sequentially calculated by the
[0082]
By forcibly setting the initial value of the starting pressure, the
[0083]
Thus, according to the embodiment of the present invention, the rotational speed of the
[0084]
In addition, the variable speed water supply apparatus of this invention is not limited only to the above-mentioned illustration example, Of course, a various change can be added in the range which does not deviate from the summary of this invention.
[0085]
【The invention's effect】
As described above, according to the variable speed water supply device of the present invention, in the underwater stoppage mechanism, the pump speed is reduced while minimizing the pressure fluctuation of the water on the demand side, and the variable speed that brings out the energy saving effect. The outstanding effect that a water supply apparatus can be provided can be show | played.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic system diagram of a variable speed water supply apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an operation characteristic diagram of the variable speed water supply apparatus according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a relationship between a stop pressure and a start pressure of a pump used in the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a relationship between a stop pressure and a start pressure of a pump used in the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a relationship between a stop pressure and a start pressure of a pump used in the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a schematic block diagram of control means used in the embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an operation characteristic diagram of a variable speed water supply apparatus according to another embodiment of the present invention.
FIG. 8 is an operation characteristic diagram of a conventional variable speed water supply apparatus.
[Explanation of symbols]
10 Variable speed water supply system
12 Pump
14 Discharge pipe
16 Pressure tank
18 Check valve
20 Pressure sensor
22 Motor
24 Control means
26 Flow switch
28 Pressure setting means
30 Input panel
32 Central processing unit
34 Internal memory
35 Water piping
36 inverter
38 Water supply terminal
52 timer
Claims (3)
前記吐出管の水量が所定の過小水量に達したことを検出する過小水量検出手段と;
前記過小水量検出手段の出力信号に応答し、過小水量時のモータ回転速度に基づく増速回転数を演算して前記モータを前記増速回転数に上昇させてから、所定時間後にモータを停止させる過小水量停止手段と;
前記過小水量を検出した後に、前記ポンプを停止した時点の吐出管内の圧力を検出し、この検出した圧力より低い所定の圧力に再始動圧力を逐次演算する演算手段とを備え;
前記ポンプの吐出し圧力が前記再始動圧力に達した段階で、前記モータを再始動させる;
可変速給水装置。A pump, a discharge pipe provided on the discharge side of the pump, a pressure tank provided in the discharge pipe, and a check valve arranged to maintain the pressure in the discharge pipe while the pump is stopped; The pressure detection means for detecting the pressure in the discharge pipe, the motor for driving the pump, and the control means for controlling the speed of the motor are used to maintain the pressure on the discharge side of the pump at a predetermined estimated terminal pressure. A water supply device for variably controlling the speed of the motor,
An underwater amount detecting means for detecting that the amount of water in the discharge pipe has reached a predetermined underwater amount;
Responsive to the output signal of the underwater amount detecting means, the speed increase speed based on the motor speed at the time of the amount of underwater is calculated to increase the motor to the speed increase speed, and then the motor is stopped after a predetermined time. Underwater stoppage means;
Wherein after the under-water was detected, detecting a pressure of the discharge tube at the time of stopping the pump, and a calculating means for sequentially calculating the restart pressure to a predetermined pressure lower than the detected pressure;
Restarting the motor when the pump discharge pressure reaches the restart pressure ;
Variable speed water supply device.
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