以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は、実施例におけるパチンコ機の図柄表示装置の要部ブロック図である。
図柄表示装置1の制御部は、図柄表示装置1の表示制御プログラムや遊技盤またはパチンコ機本体に配設された各入賞装置等の制御を行うメイン基板9との信号入力制御プログラム等を格納したROM11と、データの一時記憶に使用されるRAM12及びROM11に格納された制御プログラムに従って図柄表示装置1の各部を駆動制御するCPU10とを一体に実装してなるマイクロコンピユータ2(以下、MPUという)により構成される。
MPU2には、予め図柄表示要素を符号化したキャラクタデータが設定記憶されているキャラクタROM3と、キャラクタROM3に予め設定記憶されたキャラクタデータを組み合わせて編集することによって作成される文字を含んだ所定の図形データを一時記憶するビデオRAM4がビデオ表示プロセッサからなる映像制御部5を介して接続され、また、映像制御部5には、D/Aコンバータ6を介してカラー液晶表示部7が接続されている。さらに、映像制御部5には、カラー液晶表示部7に表示される表示図柄の光輝度を調節する輝度調整ボリュームよりなる輝度調節部8が設けられている。
メイン基板9は、図示しない遊技盤裏面に脱着可能に覆設される収納ボックス内に設けられ、遊技盤面における入賞球の検出、入賞及び不正の判定、表示部への出力、各可動部材の駆動、入賞発生に対する賞品球の払い出し、打球管理装置への信号授受等の各制御を行う。なお、図1においては、図柄変動のための第1種始動口入賞検出スイッチ,大入賞口を開放駆動するための大入賞口開放ソレノイド,大入賞口内の特別入賞領域への遊技球の通過を検出するための特定領域通過検出スイッチがメイン基板9に接続されている。
メイン基板9より図柄表示装置1に対して、所定の周期で、遊技態様及び不正発生に対応した8ビットよりなる表示図柄指定データと、表示図柄指定データを図柄表示装置1のMPU2に読み込ませるための割り込み信号であるLWR信号及びタイミング信号であるLCE信号とが出力される。
MPU2は、各入賞装置等の制御を行うメイン基板9に接続され、メイン基板9よりの各種遊技態様及び不正情報に応じた割り込み信号及びタイミング信号を受けると、表示図柄指定データを入力し、これに基いて映像制御部5を介してキャラクタROM3に予め図柄表示要素を符号化して設定記憶されているキャラクタデータを組み合わせて編集してビデオRAM4に記憶させると共に、所定の表示タイミング、表示時間に応じて、カラー液晶表示部7上におけるRAMデータの各表示単位の座標位置、サイズ及び発光色を映像制御部5に設定する。
映像制御部5は、MPU2よりRAMデータの各表示単位の座標位置、表示サイズ及び発光色を設定されると、それに応じてカラー液晶表示部7上における水平同期信号と垂直同期信号とを順次走査して所定のタイミングで所定の座標位置に所定の図形を表示すると共に、赤、緑、青の3原色を指定するカラー映像信号の組み合わせによって所定の図形に所定の色彩を発色させる。また、輝度調整部8によって設定された輝度で所定の図形を表示する。
キャラクタROM3には、図4に示すように、カラー液晶表示部7の画素に所定図柄を表示する1ブロックをキャラクタデータとして構成し、キャラクタデータは、8バイトからなる。また、図5に示すように、各キャラクタデータが、赤、緑、青の3原色別に分けられた3種のキャラクタデータによって、1つのキャラクタを表示する。一例として、図5に示す赤キャラクタデータ、緑キャラクタデータ、青キャラクタデータの3つのキャラクタデータよりなるキャラクタが、液晶画面上に、白色でアルファベット“A”を表示する場合を図6に示す。図5において、赤、緑、青の3原色が1で示された部分が重ね合わせによって、図6の白色部分に表示される。
なお、実施例においては、色表示は、赤、緑、青の3原色のオン・オフの組み合わせにより、黒、赤、緑、黄、青、紫、水色、白の8色迄表示可能となっており、これらを順次表示させて、輝度調整部8を操作することによって明るさ及び色合いを調整する。
ビデオRAM4は、図7に示すように、カラー液晶表示部7の画面上の画素に対応して、水平方向25キャラクタ、垂直方向25キャラクタ、即ち、25行25列の計625キャラクタを1画面として構成されている。ビデオRAM4には、MPU2によってキャラクタROM3に記憶されたキャラクタデータが順次取り出されて一時記憶される。
映像制御部5は、カラー映像信号と、図8に示すように、水平方向及び垂直方向の表示タイミング信号とを含む複合同期信号により、カラー液晶表示部7において、水平方向、即ち、第1行目の25キャラクタを第1列より第25列に向けて走査し、次いで、第2行目の25キャラクタを同様に走査することによって、カラー液晶表示部上の1画面上に、625キャラクタを表示し、1つのまとまった図柄を表示する。
また、ビデオRAM4には、水平方向の各行の最終データの後に水平ブランクと、垂直方向の各列の最終データの後に垂直ブランクがそれぞれ設けられ、映像制御部5は25行目のデータを走査し終えた時点で、垂直ブランキング期間となって、MPU2に対してVBLK信号を送出して割り込みをかける。
次に、メイン基板9より図柄表示装置1に対して、所定の周期で送出される、遊技態様及び不正発生に対応した8ビットよりなる表示図柄指定データについて説明する。
表示図柄指定データは、図9に示すように、左図柄番号、左図柄位置番号、右図柄番号、右図柄位置番号、中図柄番号、中図柄位置番号、ステータス、ラウンド数、10カウント数及びリーチフラグ、大当り図柄、エラーコード及びV入賞フラグを示す11分割されたデータが、メイン基板9より送出され、MPU2に順次入力される。
左,中,右図柄番号と表示される図柄の関係は、各図柄共に共通し、表1に示すとおりであり、8ビットの表示図柄指定データの内の下位5ビットにデータが記憶されており、各図柄の種類は0〜14までの15種類である。
左,中,右図柄位置番号の各々は、8ビットの表示図柄指定データの内の下位5ビットにデータが記憶されており、図10に示すように、カラー液晶表示部7の画面上における、各図柄の垂直方向の表示位置を示す0〜23までの値である。
ステータスは、8ビットの表示図柄指定データの内の下位5ビットに値0〜7までのデータが記憶されており、ステータスの値とメイン基板9側における遊技状態との関係は、表2に示す通りである。
実施例においては、0でパチンコ機本体の電源投入時、及び大当り以外で図柄の変動停止時を規定し、1で図柄変動中、2で左図柄と右図柄の停止された図柄が一致した状態を規定する。以下、この状態をリーチということにする。
また、ステータスの値は、3で変動停止された図柄を判定する時を規定する値であって、4で左,右,中の図柄が全て一致する大当り発生時を規定し、5で大当りが発生した後における、図2に示す大入賞口16の開放動作中を規定し、6で大当り中での大入賞口16の一時閉鎖を規定し、7で大当り終了時を規定する。
ラウンド数は、8ビットの表示図柄指定データの内の下位5ビットにデータが記憶されており、大当り発生後の大入賞口16の連続開放動作の開放回数を規定する値であって、1〜16までの値が記憶されている。
10カウント数は、8ビットの表示図柄指定データの内の下位5ビットにデータが記憶されており、大入賞口16に入賞した遊技球数を規定する値であって、1〜10までの値が記憶され、リーチフラグは、8ビットの表示図柄指定データの内の上位3ビットにデータが記憶されており、0以外の1または2の値が記憶されている。
大当り図柄は、8ビットの表示図柄指定データの内の下位5ビットにデータが記憶されており、左,右,中の図柄が全て一致する大当り図柄の図柄番号0〜14が記憶されている。
V入賞フラグは、8ビットの表示図柄指定データの内の下位5ビットにデータが記憶されており、図2の大入賞口16の開放中における特定領域17への遊技球通過を規定する値であり、エラーコードは、8ビットの表示図柄指定データの内の上位3ビットにデータが記憶されており、0で正常を規定し、1で10カウント数の異常発生を規定し、2で、不正行為等によって図示しないパチンコ機本体の金枠が開放された場合や払い出し装置への不正行為が検出された場合を規定する。
図2は、図柄表示装置1を装着したパチンコ機の遊技盤の正面図であり、遊技盤20の略中央には、図柄表示装置1を内方に一体に備えた図柄表示ユニット13が配備されている。図柄表示ユニット13は、その頂部に天入賞口24を備え、天入賞口24の下方には、LEDをセグメント形式に配設してなる左右の普通図柄表示部26,27を有する普通図柄表示装置18が配備され、普通図柄表示装置18の左右の両側に2個ずつ計4個、普通図柄表示部26,27の変動可能回数を記憶表示する普通図柄記憶数表示LED19が配設されている。図柄表示装置1は、図柄表示ユニット13の中央下方にカラー液晶表示部7を前方に向けて配置され、図柄表示装置1の真上には、カラー液晶表示部7における左,中,右の3つの特別図柄の図柄変動の変動可能回数を記憶表示する特別図柄表示LED21が4個並設されている。
図柄表示ユニット13の下方には、図柄表示装置1の特別図柄の図柄変動の始動口である第1種始動口14を兼ねる普通電動役物15が配設され、普通電動役物15は、図示しないソレノイドにより拡開駆動される。また、普通電動役物15の奥方には、普通電動役物15に入賞した遊技球を検出する第1種始動口入賞検出スイッチSW2が配備される。
普通電動役物15の左右には、普通図柄表示装置18の始動口である左ゲート22と右ゲート23がそれぞれ配設されている。また、左ゲート22と右ゲート23の奥方には、遊技球の各々のゲート通過を検出する普通図柄作動スイッチSW1,SW1が配備されている。普通図柄表示装置18の左,右普通図柄表示部26,27は、左,右ゲート22,23のいずれか一方に遊技球が通過すると変動を開始し、所定時間経過後に図柄を停止して普通図柄を表示する。
停止表示された左右の普通図柄の組み合わせが、00,33,55,77,99の内のいずれかであった場合、普通電動役物15が間歇的に拡開動作を行い、図柄表示装置1の特別図柄変動の始動口である第1種始動口14を拡開する。
なお、普通図柄表示装置18の普通図柄の変動中または普通電動役物15の拡開動作中に、新たに遊技球が左右ゲート22,23のいずれかを通過した場合には、普通図柄記憶数表示LED19が点灯され通過数が最高4個迄記憶され、普通図柄変動停止後または普通電動役物15の拡開動作終了後、再び普通図柄の変動が開始される。
普通電動役物15の下方には、アタッカー形状の大入賞口16が配設されている。大入賞口16は、図柄表示装置1の特別図柄の停止図柄が特定される組み合わせとなった場合に、図示しないソレノイドによって遊技盤20の前方に向けて開放駆動され、その中央には、大入賞口16の内部の他の領域に対して区切られた特定領域17が設けられている。なお、大入賞口16の奥方には、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する大入賞口入賞検出スイッチSW3が配備され、特定領域17の奥方には、特定領域17に入賞した遊技球を検出する特定領域通過検出スイッチSW4が配備されている。
第1種始動口14に遊技球が入賞すると、図柄表示装置1の特別図柄が図柄変動し、所定時間後に図示しない左特別図柄、右特別図柄、中特別図柄の順に図柄を停止し、停止表示された左,中,右の特別図柄が全て一致した場合には、大入賞口16が所定時間の開放動作を行う。また、大入賞口16の開放中、大入賞口16に入賞した遊技球が特定領域17を通過すると、大入賞口16の閉鎖後、新たに大入賞口16の開放動作が行われ、この連続回数は、最初の開放を含めて最高16回迄である。
また、大入賞口5の開放中、入賞した遊技球の個数が10個に達すると、10個目の検出を以て大入賞口16は閉鎖される。
なお、図柄表示装置1の特別図柄の変動中または大入賞口16の開放動作中に、新たに遊技球が第1種始動口14に入賞した場合には、特別図柄表示LED21が点灯されて最高4個迄記憶され、特別図柄の変動停止後または大入賞口16の開放動作終了後、再度特別図柄が変動される。
図3は、本発明のパチンコ機の図柄表示装置を装備したパチンコ機の一実施例を示す要部ブロック図であって、パチンコ機の制御部は、遊技盤面における入賞球の検出、入賞及び不正の判定、表示部への出力、各可動部材の駆動、入賞発生に対する賞品球の払い出し、打球管理装置への信号授受等の制御を行うとともに、図柄表示装置1に対して出力する遊技態様及び不正発生に対応した8ビットよりなる表示図柄指定データ及び表示図柄指定データを図柄表示装置1のMPU2に読み込ませるための割り込み信号であるLWR信号及びタイミング信号であるLCE信号を出力する制御プログラムを格納したROM31とデータの一時記憶等に用いられるRAM32及びROM31の制御プログラムに従ってパチンコ機の各部を駆動制御するCPU30によって構成され、該制御部は条件検出手段や各図柄表示部の変動停止時間を確定させる変動時間確定手段や、不正検出手段を兼ねる。
CPU30に対して、普通図柄作動スイッチSW1,第1種始動口入賞検出スイッチSW2,大入賞口入賞検出スイッチSW3,特定領域入賞検出スイッチSW4の各々が、スイッチ検出部28を介して接続され、また、普通図柄表示装置18と、普通図柄記憶数表示LED19及び特別図柄記憶数表示LED21とがLED表示回路29を介して接続され、これらはCPU30により個別にまたは同時に駆動制御されるようになっている。大入賞口16を開閉駆動する大入賞口開閉ソレノイドSOL1は、ソレノイド駆動回路33を介しCPU30に接続され、普通電動役物15を拡開駆動する普通電動役物開放ソレノイドSOL2はソレノイド駆動回路34を介しCPU30に接続され、CPU30により個別にまたは同時に駆動制御されるようになっている。
さらに、CPU30には、図柄表示装置1が接続され、CPU30は、図柄表示装置1に対して、遊技態様及び不正発生に対応した8ビットよりなる表示図柄指定データ及び表示図柄指定データを図柄表示装置1のMPU2に読み込ませるための割り込み信号であるLWR信号及びタイミング信号であるLCE信号を出力する。なお、クロック・リセット回路35はCPU30の処理周期を規定する。
以下、ROM11に格納された制御プログラムの要部を示すフローチャート(図20乃至図33)を参照して本実施例におけるパチンコ機の図柄表示装置1の処理動作を説明する。なお、図示していないが、MPU2は、電源投入時の初期化処理によって、図柄表示制御処理やメイン基板9よりの表示図柄指定データの入力に関する処理に必要な初期値を各フラグ及び各レジスタにセットする。
電源投入後、図1に示すように、メイン基板9よりの割り込み信号であるLWR信号と読み込みタイミング信号であるLCR信号及び表示図柄指定データが送出されてMPU2に入力される。LWR信号がMPU2に入力されると、MPU2は、表示図柄データリード処理を行う。
MPU2は、まず、コマンドリードフラグF1が0であるか否か、即ち、表示図柄データリード処理が実行中でないか否かを判別する(ステップa1)。電源投入直後は、初期化処理によって、コマンドリードフラグF1の値が0セットされており、表示図柄データリード処理が実行中でないので、MPU2は、ステップa2に移行する。
MPU2は、表示図柄データ入力カウンタC1に入力データ数11をセットし(ステップa2)、コマンドリードフラグF1に1をセットして表示図柄データリード処理の開始を記憶し(ステップa3)、ステップa4に移行する。
ステップa4に移行したMPU2は、読み込みタイミング信号であるLCR信号が入力されているか否かを判別し(ステップa4)、LCR信号が入力されている場合には、コマンドリード処理を実行し(ステップa5)、表示図柄指定データを1バイト入力して左図柄番号記憶レジスタr1に記憶し、表示図柄データ入力カウンタC1の値をデクリメントし(ステップa6)、表示図柄データ入力カウンタC1の値が0であるか否かを判別する(ステップa7)。
MPU2は、表示図柄データリード処理の開始した時点においては、表示図柄データ入力カウンタC1の値が0となっていないので、この周期の処理を終了する。なお、初回の表示図柄データリード処理では、左図柄番号が入力記憶されることとなる。
また、ステップa4の判別処理において、LCR信号が入力されていない場合には、MPU2は、この周期の処理を終了する。
次周期以降、MPU2は、LWR信号がMPU2に入力されると、コマンドリードフラグF1の値が1となっているために、ステップa4に移行し、LCE信号を検出する毎に、図9に示すように、表示図柄指定データを1バイトずつ入力して各記憶レジスタr2乃至r13に記憶していく。即ち、左図柄位置番号、右図柄番号、右図柄位置番号、中図柄番号、中図柄位置番号、ステータス、ラウンド数、10カウント数及びリーチフラグ、大当り図柄、エラーコード及びV入賞フラグを示す表示図柄指定データを処理周期毎に所定の記憶レジスタr2乃至r13に1個ずつ記憶していく。そして、表示図柄指定データを1個記憶する毎に、表示図柄データ入力カウンタC1の値を減算し、11個の表示図柄指定データを全て入力し終わると、MPU2はステップa7の判別処理において真と判定して、ステップa8に移行する。
ステップa8に移行したMPUは、リクエストフラグF2に値1をセットし(ステップa8)、コマンドリードフラグF1の値を0セットして表示図柄データリード処理の実行終了を記憶し(ステップa9)、処理を終了する。
図柄表示に必要な各データを記憶したMPU2は、記憶した各データに応じてメインルーチンにおいて、図柄表示処理を行う。
まず、MPU2は、VBLK割り込みフラグF3の値が1となっているか否かを判別する(ステップs1)。電源投入時の初期化処理において、VBLK割り込みフラグF3の値に1がセットされているため、MPU2は、ステップs2に移行して、VBLK割り込みフラグF3の値を0クリアする(ステップs2)。
なお、VBLK割り込みフラグF3の値は、映像制御部5からのVBLK信号が入力されると、MPU2によってVBLK割り込みフラグF3の値に1がセットされる(ステップs100)。
MPU2は、次いで、リクエストフラグF2が1となっているか否かを判別する(ステップs3)。即ち、メイン基板9よりのLWR信号及びLCE信号による割り込みによる新しい表示図柄指定データが入力されたか否かを判別する。
表示図柄指定データリード処理を実行終了後は、リクエストフラグF2が1となっているため、MPU2は、ステップs4に移行し、リクエストフラグF2を0クリアし(ステップs4)、ステータス記憶レジスタr7の値を実行ステータスレジスタR7に格納し(ステップs5)、即ち、実行ステータスを更新し、ステップs6に移行する。
また、リクエストフラグF2の値が1でない場合には、MPU2はそのままステップs6に移行する。
ステップs6以降の処理において、MPU2は、処理フラグf1の値によって、画面初期化処理、図柄変動表示処理、モザイク表示処理、大当り中表示処理、大当り終了表示処理、品質検査表示処理、不正表示処理、部分表示切り替え処理の各処理に分岐する。
処理フラグf1の値は、0で画面初期化処理を行い、1で図柄変動表示処理を行い、2でモザイク表示処理を行い、3で大当り中表示処理を行い、4で大当り終了表示処理を行い、5で不正表示処理を行い、6で部分表示切り替え処理を行う。
電源投入直後は、初期化処理によって処理フラグf1の値に0がセットされているため、MPU2は画面初期化処理を行い(ステップs7)、ステップs19に移行し、メイン基板9より入力したエラーコード記憶レジスタr12及びステータス記憶レジスタr7の値に応じて処理フラグf1の値を切り替え(ステップs19)、メインルーチンにおける今回処理を終えて、再びステップs1にリターンする。
ステップs19の処理において、MPU2は、エラーコード記憶レジスタr12の値が1または2の時に、処理フラグf1に5をセットし、エラーコード記憶レジスタr12の値が0である時、即ち、正常である時、実行ステータスレジスタR7の値により処理フラグf1を設定する。また、ステータスの値とメイン基板9側の遊技状態との関係は表2に示す通りである。
MPU2は、実行ステータスレジスタR7の値が0である時、即ち、パチンコ機本体の電源投入時及び大当り以外で図柄の変動停止時である時、処理フラグf1に6をセットし、ステータスレジスタR7の値が1である時、即ち、図柄変動中である時、処理フラグf1に1をセットし、ステータスレジスタR7の値が2である時、即ち、リーチ時である時、処理フラグf1に1をセットし、ステータスレジスタR7の値が3であるとき、即ち、変動図柄が停止されて図柄判定する時、処理フラグf1に2をセットし、ステータスレジスタR7の値が4である時、即ち、大当り発生時である時、処理フラグf1に3をセットし、ステータスレジスタR7の値が5である時、即ち、大入賞口16の開放動作中である時、処理フラグf1に3をセットし、ステータスレジスタR7の値が6である時、即ち、大入賞口16の一時閉鎖中である時、処理フラグf1に4をセットし、ステータスレジスタR7の値が7である時、即ち、大当り終了時である時、処理フラグf1に4をセットする。
電源投入時では、実行ステータスレジスタR7の値が0であるので、処理フラグf1には6がセットされている。ステップs19の処理後、MPU2は、メインルーチンにおける今回周期の処理を終了し、次周期のメインルーチンへ移行することとなる。
MPU2が画面初期化処理を実行すると、映像制御部5は25行目のデータを走査し終えた時点で、垂直ブランキング期間となって、MPU2に対してVBLK信号を送出して割り込みがかけられる。
MPU2は、VBLK信号を受け、メインルーチンよりVBLK信号割り込みルーチンへジャンプして、VBLK割り込みフラグF3の値に1をセットし(ステップs100)、再びメインルーチンへリターンする。
また、メイン基板9よりのLWR信号による割り込みが発生した場合には、表示図柄指定データリード処理を実行し、再びメインルーチンにリターンする。
そして、ステップs1の判別処理を真と判定した後、MPU2は、処理フラグf1には6となっているため、ステップs18の部分切替表示処理を実行することとなる。
次に、ステップs17の部分切替表示処理について説明する。
部分切替表示処理は、図11に示すように、液晶画面36中央に、女の子とアルファベットの文字“BLONDY”を有する絵柄(以下、ブロンディ画面という)を映し出すと共に、図11の女の子の左目の部分において、目ひらき状態と目とじ、即ち、ウインク状態とを切替表示を行い、また、図11の絵柄を縁取る枠37の色彩を時間の経過にしたがって黄,緑,青,オレンジの4色に切替表示する。
なお、電源投入時の初期化処理において、部分切替表示処理に必要な枠タイマT2,枠カウンタC2,ウインクタイマWT,ウインクフラグWFの各々には、初期値0がセットされている。
MPU2は、枠タイマT2の値が0であるか否かを判別する(ステップb1)。部分切替表示処理の開始直後では真と判定してステップb2に移行し、枠タイマT2に所定値Aを設定し(ステップb2)、枠36の色彩を規定する枠カウンタC2の値を1つインクリメントし(ステップb3)、枠カウンタC2の値が奇数であるか否かを判別する(ステップb4)。
MPU2は、枠カウンタC2の値が奇数である場合には、ステップb5に移行して、ウインクタイマWTに所定値Bをセットし(ステップb5)、ウインクフラグWFに値1をセットし(ステップb6)、ステップb8に移行する。
また、MPU2は、ステップb4の判別処理において、枠カウンタC2の値が奇数でない場合には、そのままステップb8に移行する。
ステップb8に移行したMPU2は、25×25のキャラクタで構成されるビデオRAM4上の水平方向座標位置及び垂直方向座標位置を所定の値に設定し、ビデオRAM4のアドレス自動更新を設定し、図11の絵柄に対応する表示キャラクタデータをキャラクタROM3より逐次取り出し、水平方向及び垂直方向の表示サイズをビデオRAM4に設定して、映像制御部5に出力し、ブロンディ画面の一部であるブロンディ画面1を表示する(ステップb8)。
次いで、MPU2は、女の子の目の部分の表示を行う。MPU2は、ウインクフラグWFの値が1であるか否かを判別する(ステップb9)。部分切替表示処理の開始直後では、ステップb6の処理によって、ウインクフラグWFの値が1であるため、MPU2は、真と判定してステップb10に移行する。
ウインクフラグWFの値が1である場合には、MPU2は、ウインクタイマWTの値を1つデクリメントし(ステップb10)、ウインクタイマWTの値が0に達したか否かを判別する(ステップb10)。この時点では、ウインクタイマWTの値が0に達していないため、MPU2は、ステップb12に移行する。
ステップb12に移行したMPU2は、図11の絵柄の女の子の左目の部分に対応する目ひらき状態のキャラクタデータをキャラクタROM3より取り出し(ステップb12)、ステップb13に移行してアドレス自動更新されたビデオRAM4のアドレスに従って映像制御部5に出力し、目の部分の表示を行う(ステップb13)。
次いで、MPU2は、図11の絵柄の残りの部分に対応する表示データをキャラクタROM3より逐次取り出して、映像制御部5に出力し、ブロンディ画面の残りの部分であるブロンディ画面2を表示する(ステップb14)。
ステップb14の処理後、MPU2は、枠37の部分の表示を行う。MPU2は、ビデオRAM3の水平方向座標位置及び垂直方向座標位置を枠37に対応する所定の値に再設定し、枠カウンタC2の値に応じてキャラクタROM3よりキャラクタデータを順時取り出し、水平方向及び垂直方向の表示サイズを設定して映像制御部5に出力し、枠37の部分の表示を行う(ステップb15)。ステップb15の処理後、MPU2は、この周期の部分切替表示処理を終了する。
映像制御部5は枠37を映し出しを完了した時点で、VBLK信号がMPU2に対して出力するので、次周期の処理において、実行ステータスレジスタR7の内容が更新されなければ、処理フラグf1の値が変更されないため、MPU2は、ステップb1の判別処理後、ステップb7に移行して、枠タイマT2の値をデクリメントし(ステップb7)、ステップb8に移行して、再びブロンディ画面1を表示する。
ステップb9の判別処理では、ウインクフラグWFの値が1であるため、MPU2は、ステップb10の処理に移行してウインクタイマWTの減算を行い、ステップb11において、ウインクタイマWTの値が0となったか否かを判別する。以下、MPU2は、ステップb9以降の処理において、ウインクタイマWTの値が0となるまで、ステップb9,ステップb10,ステップb11,ステップb12,ステップb13乃至ステップb15を所定周期で繰り返すため、液晶画面36には、図11に示すように、女の子が目ひらき状態であるブロンディ画面が表示される。
そして、ウインクタイマWTの値が0となると(ステップb11)、MPU2は、ウインクフラグWFを0クリアし(ステップb16)、ステップb17に移行する。
ステップb17に移行したMPU2は、図12の絵柄の女の子の左目の部分に対応する目とじ状態、即ち、ウインク状態を示すキャラクタデータをキャラクタROM3より取り出し(ステップb17)、ステップb13に移行してアドレス自動更新されたビデオRAM4のアドレスに従って映像制御部5に出力し、目の部分の表示をウインクに切り替える(ステップb13)。
MPU2は、この処理後、ステップb14乃至ステップb15の処理を実行し、この周期の処理を終了する。次周期の処理においては、ウインクフラグWFが0となっているため、MPU2は、ステップb9の判別処理後ステップb12を実行するので、再び目ひらき状態に戻る。
また、枠37の色彩の切替は、ステップb7の処理によって枠タイマT2が0となると、次周期の処理のステップb1の判別処理において、真と判定され、後続のステップb3の処理によって、枠カウンタC2がカウントアップされるため、ステップb15の処理によって枠37の色が切り替えられる。
MPU2は、枠カウンタC2の値に従って、ビデオRAM4に記憶された液晶表示画面において同一の座標位置、表示サイズが設定された赤、緑、青の表示キャラクタデータを映像制御部5に出力することにより枠37を指定した色で表示する。
また、この周期に、枠カウンタC2の値が奇数であれば、新たにウインクフラグWF及びウインクタイマWTがセットされ、この後、所定時間経過すると、再び女の子がウインク状態である図12のブロンディ画面が表示される。
次に、図柄の変動動作処理について説明する。パチンコ遊技が開始され、図2に示す遊技盤20において、普通電動役物15の第1種始動口14に遊技球が入賞すると、図3に示すように、CPU30は、LWR信号及びLCR信号と共に図柄表示指定データに図柄変動情報を記憶させて図柄表示装置1に送出する。
図1においては、メイン基板9よりLWR信号及びLCR信号と共に図柄表示指定データがMPU2に入力され、LWR信号割り込みがかけられる。
MPU2は、これにより表示図柄指定データリード処理を行い、該処理が終了すると、リクエストフラグF2に1をセットする(ステップa8)。MPU2は、メインルーチンにおいて、リクエストフラグF2の値1を検出し(ステップs3)、実行ステータスレジスタR7の内容を新規に入力したステータス記憶レジスタr7の内容に更新し(ステップs5)、後続のステップs19の処理において、処理フラグf1の値を切り替える。この場合には、実行ステータスレジスタR7の値が1である時、即ち、図柄変動中である時なので、処理フラグf1に1がセットされる。
次周期のメインルーチンにおいて、MPU2は、ステップs8の判別処理において真と判定しステップs9の図柄変動処理を実行する。なお、以下の説明では、左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄の各々を左図柄、中図柄、右図柄ということとする。
液晶画面上における25×25のキャラクタで構成されるビデオRAM4上において、左,中,右の各図柄を表示する領域は、水平方向に8キャラクタずつに区切られており、左図柄は水平方向座標位置0〜7で垂直方向0〜24の領域、中図柄は、水平方向座標位置8〜15で垂直方向0〜24の領域、右図柄は、水平方向座標位置16〜23で垂直方向0〜24の領域に各々設定され、水平方向座標位置24で垂直方向0〜24の領域は、白抜き表示される。
MPU2は、まず、水平方向座標位置24、即ち、液晶画面上の右端の縦方向1列を白抜き表示する(ステップc1)。なお、以下の説明では、液晶画面上における、水平方向をHといい、垂直方向をVということとする。
次に、MPU2は、左図柄位置番号記憶レジスタr2に記憶されている左図柄に関する表示位置番号データ(0〜24迄の値)の値に従って、液晶画面上における、図柄番号のV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号の白抜きするV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号+1のV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号+1の白抜きするV表示座標及びV表示サイズの各値を読み出す(ステップc2)。ここで、図柄番号+1のV表示座標及びV表示サイズは、図柄が変動して移行する時に、次に表示される図柄の図柄番号である。
次いで、MPU2は、図柄番号の白抜きするV表示座標及びV表示サイズと、左図柄における固定的な値のH表示座標0及びH表示サイズ8とに基いて、図柄番号に関する白抜き部分を表示し(ステップc3)、ステップc4に移行する。
ステップc4に移行したMPU2は、図柄番号+1の白抜きするV表示座標及びV表示サイズと、左図柄における固定的な値のH表示座標0及びH表示サイズ8とに基いて、図柄番号+1に関する白抜き部分を表示し(ステップc4)、ステップc5に移行する。
MPU2は、左図柄番号記憶レジスタr1に記憶されている左図柄に関する表示番号データ(0〜14迄の値)の値に対応して、キャラクタROM3より表示キャラクタデータを逐次取り出し、ステップc2で読み出した図柄番号のV表示座標及びV表示サイズと、左図柄における固定的な値のH表示座標0及びH表示サイズ8とに基いて、左図柄の図柄番号キャラクタデータをビデオRAM4上にセットし(ステップc5)、映像制御部5に出力し、左図柄を表示する。
次に、MPU2は、同様のアルゴリズムで中図柄位置番号記憶レジスタr6に記憶されている中図柄に関する表示位置番号データ(0〜24迄の値)の値に従って、液晶画面上における、図柄番号のV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号の白抜きするV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号+1のV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号+1の白抜きするV表示座標及びV表示サイズの各値を読み出す(ステップc6)。
次いで、MPU2は、図柄番号の白抜きするV表示座標及びV表示サイズと、中図柄における固定的な値のH表示座標8及びH表示サイズ8とに基いて、図柄番号及び図柄番号+1に関する白抜き部分を表示し(ステップc7〜ステップc8)、MPU2は、中図柄番号記憶レジスタr5に記憶されている中図柄に関する表示番号データ(0〜14迄の値)の値と、ステップc6で読み出した図柄番号のV表示座標及びV表示サイズと、中図柄における固定的な値のH表示座標8及びH表示サイズ8とに基いて、キャラクタROM3より中図柄の図柄番号キャラクタデータを逐次取り出してビデオRAM4上にセットし(ステップc9)、映像制御部5に出力し、中図柄を表示する。
そして、MPU2は、右図柄位置番号記憶レジスタr4に記憶されている右図柄に関する表示位置番号データ(0〜24迄の値)の値に従って、液晶画面上における、図柄番号のV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号の白抜きするV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号+1のV表示座標及びV表示サイズ、図柄番号+1の白抜きするV表示座標及びV表示サイズの各値を読み出す(ステップc10)。
次いで、MPU2は、図柄番号の白抜きするV表示座標及びV表示サイズと、右図柄における固定的な値のH表示座標16及びH表示サイズ8とに基いて、図柄番号及び図柄番号+1に関する白抜き部分を表示し(ステップc11〜ステップc12)、MPU2は、右図柄番号記憶レジスタr3に記憶されている右図柄に関する表示番号データ(0〜14迄の値)の値と、ステップc10で読み出した図柄番号のV表示座標及びV表示サイズと、右図柄における固定的な値のH表示座標16及びH表示サイズ8とに基いて、キャラクタROM3より右図柄の図柄番号キャラクタデータを逐次取り出してビデオRAM4上にセットし(ステップc13)、映像制御部5に出力し、右図柄を表示する。
左,中,右の各図柄を表示したMPU2は、今回周期の図柄の変動動作処理を終了し、メインルーチンにおいて処理フラグf1の設定を行って(ステップs19)、次周期におけるメインルーチンに移行する。
映像制御部5は左,中,右図柄の映し出しを完了した時点で、VBLK信号をMPU2に対して出力するので、次周期の図柄変動動作処理において、新たな図柄を表示することとなる。
図柄の変動は、メイン基板9よりの左,中,右の各図柄番号データと、各図柄位置番号データとを所定の周期で切り替えることによって、カラー液晶表示部7に図柄の変動を映し出す。左図柄の場合について説明すると、例えば、図柄番号1のデータと図柄位置番号0のデータを最初に出力し、次いで、同じく図柄番号1のデータと図柄位置番号6のデータを出力し、以下、同じく図柄番号1として、図柄位置番号だけを12,18と代え、さらに図柄番号2で図柄位置番号0のデータを順次出力すると、左図柄には、図柄1から図柄2へと1/4図柄ずつ上から下に移動して表示される。
また、メイン基板9における表示図柄指令データの出力周期を高速、中速、低速の3段階にし、例えば、高速は、所定周期aで1/4図柄ずつ移行する図柄位置番号データを出力し、中速は、所定周期2aで1/12図柄ずつ移行する図柄位置番号データを出力し、低速は、所定周期4aで1/12図柄ずつ移行する図柄位置番号データを出力して、左図柄における図柄の移行速度を高速、中速、低速の3段階に表示する。
図柄の変動が開始されて、所定時間経過すると、メイン基板9側では、左停止図柄、右停止図柄、中停止図柄の順に、MPU2に表示図柄指定データを送出する。図柄表示装置1側では、これらの表示図柄指定データに応じてカラー液晶表示部7に左図柄、右図柄、中図柄を順次停止させる。一方、メイン基板9側では、停止表示された左,中,右の各図柄の図柄判定を行って判定結果をステータスに出力する。実施例の場合では、判定結果が大当りであった時に、即ち、停止表示された図柄が左,中,右共に全て一致した場合、ステータスの値が3に切り替えられ、これを受けて図柄表示装置1側では、例えば、図14に示す大当り時の図柄と図13に示すアルファベットで“COME ON”の文字が記された絵柄とを、液晶画面上においての各々図柄を格子状に分割し、各格子の表示絵柄が大当り時の図柄と図13に示す絵柄とを交互に配列して表示するモザイク表示を行う。
ステータスの値が3となると、即ち、実行ステータスレジスタR7の値が3となると、メインルーチンでは、ステップs19の処理によって処理フラグf1の値が2にセットされる。
MPU2は、次周期のメインルーチンにおいて、処理フラグf1の値2に従って、ステップs10の判別処理後ステップs11のモザイク表示処理を行う。
MPU2は、停止表示されている左,中,右図柄に関するビデオRAM4上のキャラクタデータをRAM12に転送して記憶し、RAM12に記憶した左,中,右図柄のキャラクタデータと、キャラクタROM3より図13に示す絵柄に対応するキャラクタデータとを逐次取り出し、ビデオRAM4において、各々の絵柄に対しての格子状に設定された所定の表示領域に交互に転送して配列し、映像制御部5に出力し、モザイク表示する。
例えば、図13に示す絵柄を絵柄Aということにし、大当りの図柄が図14に示すように“999”であって、これを絵柄Bということにすると、液晶画面上でモザイク表示される絵柄は、図15に示されるように、アルファベット“A”で示される女の子の絵柄と、アルファベット“B”で示される大当り図柄“999”とが格子状に分割されて互いの絵柄が交互に配列されて映し出されることとなる。
また、時間経過と共に、図13に示す絵柄に対応するキャラクタデータのビデオRAM4における格子状の配置領域を大きくすると共に、図14に示す大当り図柄に対応するキャラクタデータのビデオRAM4における格子状の配置領域を小さくすると、カラー液晶表示部7における表示が、図15において斜線で示される絵柄Aの表示領域が徐々に拡大すると共に白抜きで示される絵柄Bの表示領域が縮小して、経時的に図13に示す絵柄へと円滑に切り替わることとなる。
メイン基板9側では、大当り判定後、大当りである場合には、図2における大入賞口16の開放動作処理を行い、表示図柄指定データのステータスを大当り中を規定する5に切替え、また、大入賞口16の開放回数(1〜16迄の値)をラウンド数として出力し、大入賞口16への入賞球を計数して10カウントとして出力し、また、大入賞口16の開放中に特定領域17に遊技球が入賞した場合には、V入賞フラグを1にして出力する。
図柄表示装置1側では、ステータスの値が5となると、即ち、実行ステータスレジスタR7の値が5となると、ステップs19の処理において、処理フラグf1の値が3に切り替わり、次周期のメインルーチンでは、MPU2は、ステップs12の判別後、ステップs13に移行して大当り中表示処理を行う。
大当り中の表示は、図16に示す絵柄を最初表示し、大入賞口16の開放中に特定領域17に遊技球が入賞した場合には、図17に示す絵柄に切り替えて表示する。
図16における絵柄は、左図柄を表示する領域において、アルファベットで“ROUND”の文字とその下に大入賞口16の現在の開放回数を数字表示し、中図柄を表示する領域において、大当りとなった図柄を表示し、右図柄において、アルファベットで“ROUND”の文字とその下に大入賞口16に入賞した遊技球数を数字表示する。
図17における図柄は、左図柄及び右図柄を表示する領域においては、図16に示す絵柄と情報内容と同一の情報内容を表示し、中図柄を表示する領域において、特定領域17を通過したことを示す情報として女の子及びその下にアルファベット“V”を表示する。
次に、大当り中表示処理について説明する。大当り中表示処理を開始したMPU2は、まず、図16の絵柄における左,中,右の各図柄表示領域の白抜き部分の表示を行い(ステップd1)、ステップd2に移行する。
ステップd2に移行したMPU2は、H表示座標0〜7迄の左図柄表示領域における表示を行う。MPU2は、左図柄表示領域内における所定のH表示座標及びV表示座標を設定し、“ROUND”文字データをROM4より読みだし、Hサイズ及びVサイズを設定してビデオRAM4に転送し、映像制御部5に出力して“ROUND”の文字を表示する(ステップd2)。
ステップd2の処理後、MPU2は、ラウンド数記憶レジスタr8に記憶された大入賞口16の現在の開放回数の値に応じて、キャラクタROM3より表示データを逐次取り出して、左図柄表示領域内における所定のH表示座標,V表示座標,Hサイズ,Vサイズを設定し、ビデオRAM4に転送し、映像制御部5に出力してラウンド数を数字表示する(ステップd3)。
次いで、MPU2は、H表示座標16〜23迄の右図柄表示領域における表示を行う。MPU2は、右図柄表示領域内における所定のH表示座標及びV表示座標を設定し、“COUNT”文字データをROM4より読みだし、Hサイズ及びVサイズを設定してビデオRAM4に転送し、映像制御部5に出力して“COUNT”の文字を表示する(ステップd4)。
ステップd4の処理後、MPU2は、10カウント数記憶レジスタr9に記憶された大入賞口16への遊技球の入賞個数の値に応じて、キャラクタROM3より表示データを逐次取り出して、右図柄表示領域内における所定のH表示座標,V表示座標,Hサイズ,Vサイズを設定し、ビデオRAM4に転送し、映像制御部5に出力して遊技球の入賞個数を数字表示する(ステップd5)。
そして、MPU2は、H表示座標8〜15迄の中図柄表示領域における表示を行う。MPU2は、まず、ラウンド数記憶レジスタr8に記憶された大入賞口16の現在の開放回数の値が規定開放回数16に達しているか否かを判別する(ステップd6)。ラウンド数記憶レジスタr8の値が16である場合には、MPU2は、ステップd8に移行する一方、ラウンド数記憶レジスタr8の値が16でない場合にはステップd7に移行して、V入賞フラグ記憶レジスタr13の値が特定領域17通過を規定する値1となっているか否かを判別する(ステップd7)。
大入賞口16の開放回数が16回未満である場合には、特定領域17に遊技球が通過することによって、次回の大入賞口16の開放動作が行われることとなり、この場合には、カラー液晶表示部7において、女の子とアルファベット“V”の文字とを表示する。
V入賞フラグ記憶レジスタr13の値が1でない場合、即ち、開放中の大入賞口16の特定領域17に遊技球が通過していない場合には、MPU2は、ステップd8に移行し、大当り番号記憶レジスタr11に記憶された図柄番号に対応する図柄を中図柄表示領域に表示する(ステップd8)。即ち、大当り番号記憶レジスタr11に記憶された図柄番号の値に応じて、キャラクタROM3より表示データを逐次取り出して、所定のH表示座標,V表示座標,Hサイズ,Vサイズを設定し、映像制御部5に出力して大当りの図柄を中図柄表示領域に表示し、今回周期の大当り中表示処理を終了してメインルーチンに帰る。
また、V入賞フラグ記憶レジスタr13の値が1である場合、即ち、開放中の大入賞口16の特定領域17に遊技球が通過した場合には、MPU2は、ステップd9に移行し、図17に示される女の子とアルファベット“V”の絵柄に対応した表示キャラクタデータをキャラクタROM3より逐次取り出して、中図柄表示領域内の所定のH表示座標、V表示座標、Hサイズ、Vサイズを設定して転送し、映像制御部5に出力して、女の子とアルファベット“V”の絵柄を中図柄表示領域に表示し(ステップd9)、今回周期の大当り中表示処理を終了してメインルーチンに帰る。
遊技盤20側において、大入賞口16の1回目の開放動作が終了して、大入賞口16が一時閉鎖されると、メイン基板9側では、表示図柄指定データのステータスを大入賞口の一時閉鎖を規定する値6に切り替えて送出する。
図柄表示装置1側においては、ステータスの値が6となると、即ち、実行ステータスレジスタR7の値が6となると、ステップs19の処理において、処理フラグf1の値が4に切り替わり、次周期のメインルーチンでは、MPU2は、ステップs14の判別後、ステップs15に移行して大当り終了表示処理を行う。
大当り終了表示処理は、大入賞口16の一時閉鎖時である場合、即ち、特定領域17への遊技球通過がある場合には、次回の大入賞口16の開放までの間、大当り時の絵柄、例えば、図14に示すように、左,中,右表示領域に表示される図柄が全て同一となる絵柄を表示する。
また、遊技盤20側において、大入賞口16の連続開放動作が終了する場合には、図18(a)乃至(c)に示すように、女の子の絵柄に切り替わると共に、「また私を出して下さいね。GOOD BYE」の文字テロップを移動表示し、女の子の口の部分の表示を口あき状態と口とじ状態とで切替表示し、文字テロップを移動表の終了時に、女の子の目の部分の表示を目あき状態より目とじ状態に切替えて表示する。
次に、大当り終了表示処理について説明する。大当り終了表示処理を開始したMPU2は、まず、実行ステータスレジスタR7に記憶されたステータスの値が、女の子に切り替えて表示することを規定する値7となっているか否かを判別する(ステップe1)。
大入賞口16の一時閉鎖中では、実行ステータスレジスタR7の値が6となっているため、MPU2は、偽と判定してステップe2に移行する。ステップe2に移行する場合には、MPU2は、左,中,右の各図柄表示領域における白抜き部分の表示を行い(ステップe2)、ステップe3に移行する。
ステップe3に移行したMPU2は、大当り番号記憶レジスタr11に記憶した図柄番号に対応する図柄を左,中,右図柄表示領域に表示する(ステップe3)。即ち、大当り番号記憶レジスタr11に記憶された図柄番号の値に応じて、キャラクタROM3より表示データを逐次取り出して、所定のH表示座標,V表示座標,Hサイズ,Vサイズを左,中,右図柄表示領域の各々において設定し、映像制御部5に出力して大当りの図柄を液晶画面上に表示し、ステップe4に移行する。
ステップe4に移行したMPU2は、テロップ表示処理時に必要な各処理を行うための判別フラグである表示処理判別フラグf2の値を0クリアし(ステップe4)、今回処理周期における大当り終了表示処理を終了する。
この後、所定時間が経過するまでの間は、メイン基板9側からの表示図柄指定データにおけるステータス記憶レジスタr7の値が6であるため、実行ステータスレジスタR7の値が6のままであり、MPU2は、ステップe1,ステップe2,ステップe3,ステップe4の処理を所定周期で実行するため、液晶画面には、大当り図柄が表示されている。
遊技盤20側で大入賞口16の次回の開放動作が開始されると、メイン基板9側で表示図柄指定データにおけるステータスの値を再び5に切り替えるので、図柄表示装置1側では、このステータスを受けて再び処理フラグf1の値を3に切替え、大当り中表示処理を実行する。
そして、大当り発生時より所定時間が経過した時点で、遊技盤20側において、大入賞口16の連続開放動作が終了すると、メイン基板9側では、表示図柄指定データのステータスを大当り終了を規定する値7に切り替えて送出する。
図柄表示装置1側においては、ステータスの値が7となると、即ち、実行ステータスレジスタR7の値が7となると、ステップs19の処理において、処理フラグf1の値が4に切り替わり、次周期のメインルーチンでは、MPU2は、ステップs14の判別後、ステップs15に移行して大当り終了表示処理を行う。
大入賞口16の連続開放終了時の表示は、図18(a)乃至(c)に示すように、女の子の絵柄に切り替わると共に、「また私を出して下さいね。GOODBYE」の文字テロップを移動表示し、女の子の口の部分の表示を口あき状態と口とじ状態とで切替表示し、文字テロップを移動表の終了時に、女の子の目の部分の表示を目あき状態より目とじ状態に切替えて表示する。
この場合、大当り終了表示処理においては、MPU2は、ステップe1の判別処理において、実行ステータスレジスタR7の値が7であると判定し、ステップe5に移行し、表示処理判別フラグf2の値が0となっているか否かを判別する(ステップe5)。
ステップe5の判別処理を初回に行う場合には、表示処理判別フラグf2の値が0となっているため、MPU2は、ステップe6に移行して、口部分の図柄の切替タイミングを計時する口パクタイマKTに所定値Dを設定し(ステップe6)、目の部分の図柄の切替タイミングを計時するウインクタイマWTに所定値Eを設定し(ステップe7)、文字テロップ移動表示用のキャラクタデータの1番目に表示するテロップの先頭アドレスを設定する(ステップe8)。MPU2は、文字テロップ移動表示用のキャラクタデータを、例えば、1番目,2番目,3番目,…というように、順次切り替えることによって、「また私を出して下さいね。GOOD BYE」という文字テロップを移動表示する。
ステップe8の処理後、MPU2は、文字テロップ移動表示用のキャラクタデータをビデオRAM4に転送する時に更新する転送回数カウンタC3に所定転送データ数Fをセットし(ステップe9)、ステップe10に移行する。
なお、ステップe6乃至ステップe9の処理は、表示処理判別フラグf2の値が0である時に行われる処理である。
ステップe10に移行したMPU2は、表示処理判別フラグf2の値に1をセットし(ステップe10)、ステップe11に移行する。
ステップe11に移行したMPU2は、図18に示す絵柄の女の子を口と片目の部分を除いて表示する(ステップe11)。即ち、キャラクタROM3より口と片目を除く女の子表示用のキャラクタデータを逐次読み出し、所定のH表示座標、V表示座標、Hサイズ、Vサイズを指定してビデオRAM4上に転送し、映像制御部5に出力する。
次いで、MPU2は、文字テロップのアドレスに従って、キャラクタROM3より表示用のキャラクタデータを逐次読み出し、所定のH表示座標、V表示座標、Hサイズ、Vサイズを指定してビデオRAM4上に転送し、映像制御部5に出力して、文字テロップを表示する(ステップe12)。
ステップe12の処理後、MPU2はステップe13に移行し、転送回数カウンタC3の値を1つデクリメントし(ステップe13)、ステップe14に移行する。
MPU2は、転送回数カウンタC3の値が0以下となっているか否か、即ち、文字テロップの移動表示が終了したか否かを判別する(ステップe14)。
大当り図柄より図柄の切替えを行う時点の処理においては、転送回数カウンタC3の値は0以下とはならないため、MPU2は、ステップe15に移行し、文字テロップ移動表示用のキャラクタデータのアドレスを次回に表示する文字テロップのキャラクタデータのアドレスに更新し(ステップe15)、ステップe16に移行する。
MPU2は、女の子の片目部分を目ひらき状態で表示する(ステップe16)。即ち、MPU2は、目ひらき状態のキャラクタデータをキャラクタROM3より取り出して、所定のH表示座標、V表示座標を指定してビデオRAM4上に転送し、映像制御部5に出力し、女の子の目を表示し、ステップe17に移行する。
MPU2は、口パクタイマKTの値を1つデクリメントし(ステップe17)、口パクタイマKTの値が0に達しているか否かを判別する(ステップe18)。
大当り図柄より図柄の切替えを行う時点では、口パクタイマKTの値が0とはならないので、MPU2は、ステップ19に移行し、女の子の口の部分を口とじ状態で表示する(ステップe19)。即ち、MPU2は、口とじ状態のキャラクタデータをキャラクタROM3より取り出して、所定のH表示座標、V表示座標、Hサイズ、Vサイズを指定してビデオRAM4上に転送し、映像制御部5に出力し、女の子の口とじを表示し、今回周期の大当り終了表示処理を終了する。
次周期の大当り終了表示処理においては、ステップe1の判別処理後、ステップe5の判別処理において、表示処理判別フラグf2の値が1となっているため、偽と判定してステップe11に移行し、再び、口と片目部分を除く女の子を映し出し、ステップe12の処理を行って次の文字テロップを表示することにより、「また私を出して下さいね。GOOD BYE」という文字テロップが移動表示されていくこととなる。
MPU2は、ステップe12,ステップe13の処理後、ステップe14の判別処理において、文字テロップの移動表示が終了していなければ、MPU2は、ステップe15乃至ステップe17の処理を実行し、ステップe18において口パクタイマKTが0に達したか否かの判別処理を行う。
以下、文字テロップの移動表示が終了するまでの間、ステップe18以降の処理において、MPU2は、ステップe18,ステップe19を所定周期繰り返し実行して、口とじを表示し、口パクタイマKTが0となると(ステップe18)、再度、口パクタイマKTに所定値Dをセットし(ステップe20)、口あき状態のキャラクタデータをキャラクタROM3より取り出して、所定のH表示座標、V表示座標を指定してビデオRAM4上に転送し、映像制御部5に出力し、女の子の口あきを表示し(ステップe21)、大当り終了表示処理を終了する。
再度、口パクタイマKTに所定値Dをセットされることから、文字テロップの移動表示が終了するまでの間、ステップe18以降の処理において、再び口とじ状態が表示され、この後、所定時間経過した時点で口あき状態が表示される。
そして、文字テロップの移動表示が終了すると(ステップe14)、即ち、文字テロップを表示するキャラクタデータが所定回数キャラクタROM3よりビデオRAM4に転送されて全て表示されると、転送回数カウンタC3の値が0となるため、MPU2は、ステップe14の判別処理後、ステップe22に移行する。
ステップe22に移行したMPU2は、女の子の口の部分を口とじ状態で表示し(ステップe22)、次いで、ウインクタイマWTの値を1つデクリメントし(ステップe23)、ウインクタイマWTの値が0に達したか否かを判別する(ステップe24)。
ステップe24の判別処理を初回に行う時点では、ウインクタイマWTの値は0とはなっておらず、MPU2は、ステップ24の判別処理を偽と判定してステップe25に移行し、女の子の片目の部分を目とじ状態、即ち、ウインク状態で表示し(ステップe25)、今回周期の大当り終了表示処理を終了する。
次周期の大当り終了表示処理では、MPU2は、ステップe1,ステップe5,ステップe11乃至ステップe13の処理後、ステップe14の判別処理を行い、転送回数カウンタC3の値が0以下となっているため、ステップe22,ステップe23の処理後、ステップe24のウインクタイマWTの値が0に達したか否かの判別処理を行う。
以下、MPU2は、ウインクタイマWTの値が0に達するまでの間、ステップe25の処理を所定周期で繰り返し、女の子の片目をウインク状態で表示し、ウインクタイマWTの値が0に達すると、ステップe26に移行して、女の子の片目の部分をウインク状態から目ひらき状態に切替て表示し(ステップe26)、今回周期の大当り終了表示処理を終了する。
次に、ステップs17の不正表示処理について説明する。遊技盤20において、遊技者が不正行為により遊技を故意に有利に展開させようとすると、例えば、遊技盤が取付けられている図示しない金枠を開放したり、弾発する遊技球を誘導する発射レールから針金等を差し込んで、入賞装置に遊技球を不正に誘導したりする行為を行った場合、図示せぬ不正検出手段によって検出され、メイン基板9側では、ステータスに不正情報を記憶させて出力し、図柄表示装置1側では、ステータスを受けてカラー液晶表示部7に不正の発生を表示させる。
メイン基板9側において、金枠等が不正に開放された場合には、ステータスのエラーコードの値を2にセットして出力し、また、大入賞口16を不正によって開放した場合には、ステータスのエラーコードの値を1にセットして出力する。図柄表示装置1側においては、メインルーチンにおけるステップs19の処理において、エラーコード記憶レジスタr12の値が判定され、エラーコード記憶レジスタr12の値が1または2の時に、処理フラグf1の値に6がセットされるので、次周期のメインルーチンでは、MPU2は、ステップs16の判別後、ステップs17に移行して不正表示処理を行う。
不正表示処理を開始したMPU2は、まず、図19(a)及び(b)に示す「エラー」の文字を表示する。
MPU2は、液晶画面上において、エラーメッセージを表示する領域以外の領域を塗り潰す処理を行う。即ち、H表示座標、V表示座標、Hサイズ、Vサイズを所定の値に設定し、所定の塗り潰し用キャラクタデータをキャラクタROM3より取り出して、ビデオRAM4に設定して配列し、映像制御部5に出力して塗り潰し表示する(ステップf1)。
次いで、MPU2は、「エラー」の文字に対応した表示キャラクタデータをキャラクタROM3より逐次取り出し、H表示座標、V表示座標、Hサイズ、Vサイズを所定の値に設定してビデオRAM4に転送し、映像制御部5に出力し、「エラー」の文字を表示する(ステップf2)。
ステップf2の処理後、MPU2は、ステップf3に移行し、エラーコード記憶レジスタr12に記憶されたエラーコードの値に応じた数字を示す表示キャラクタデータをキャラクタROM3より逐次取り出し、所定のH表示座標、V表示座標、Hサイズ、Vサイズを所定の値に設定してビデオRAM4に転送し、映像制御部5に出力し、エラーコードに対応する数字を表示し(ステップf3)、不正表示処理を終了する。
実施例の図柄表示装置1は、カラー液晶表示部7の画素に所定図柄を表示する1ブロックを8バイトからなる複数の図形データの集合であるデータブロックであるキャラクタデータとして構成し、さらに、カラー液晶表示部7の液晶表示画面を25キャラクタ×25キャラクタの625キャラクタにより構成し、キャラクタデータ毎に映像制御部5が走査して所定の映像を表示するため、映像される図形が詳細に表示され、表示制御を合理的に行うことができる。
また、キャラクタデータを3原色、即ち、赤キャラクタデータ、緑キャラクタデータ、青キャラクタデータによって625キャラクタの表示画面データを構成し、これらの組み合わせによって8種類の色彩を表示することができる。
次に、メイン基板9側における制御処理、即ち、CPU30による特別図柄に関する制御処理及び表示図柄指定データ出力処理について図34乃至図46に示すフローチャートを参照して説明する。なお、CPU30は、遊技盤20面における、普通図柄表示装置18に関する表示制御処理、普通電動役物15の駆動処理、各表示LEDの駆動制御処理等を行うが、この点については、説明を省略する。また、電源投入時の初期化処理によって、以下に説明する各処理に必要な各フラグ及びレジスタには、初期値がセットされている。なお、以下の説明では、左,中,右特別図柄を左,中,右図柄ということとする。
なお、CPU30は、表示図柄指定データ出力処理と図柄の動作制御処理とをクロック・リセット回路35のリセット信号入力に応じて、タスク別に略並列的に行う。
まず、表示図柄指定データ出力処理について説明する。表示図柄指定データ出力処理において、CPU30は、図柄表示装置1に対して、パチンコ機の遊技状態に対応した図柄表示指定データをデータ出力カウンタDCの値に従って1バイトを単位として計11個のデータを出力する。なお、出力される図柄表示指定データのフォーマットは、図9に示すとおりである。
データ出力カウンタDCは、図柄表示装置1に対する図柄表示指定データの出力データ数を計数するカウンタであって、初期値は0である。
CPU30は、表示図柄指定データ出力処理を開始すると、LWR信号を出力し(ステップg1)、図柄表示装置1に対して割り込みをかけ、次いで、データ出力カウンタDCの値に応じて、1バイトの図柄表示指定データを作成し、図柄表示指定レジスタRAに格納する(ステップg2)。
即ち、CPU30は、データ出力カウンタDCの値に応じて、左図柄番号レジスタr0a,左図柄位置番号レジスタr0b,右図柄番号レジスタr1a,右図柄位置番号レジスタr1b,中図柄番号レジスタr2a,中図柄位置番号レジスタr2b,ステータスレジスタSTU,大入賞口16の開放回数、即ち、ラウンド数を計数するラウンド数カウンタRC、大入賞口16への遊技球の入賞数を計数する、即ち、10カウントを計数する10カウント数カウンタCT及びリーチフラグrf,大当り図柄番号レジスタr3a,エラーフラグerr及びV入賞フラグVFを順に表示図柄指定レジスタRAに格納する。
ここで、左,右,中の各図柄番号レジスタr0a乃至r2aには、左,右,中の各表示図柄に対応する0乃至14までの各値が記憶され、左,右,中の各図柄位置番号レジスタr0b乃至r2bには、左,右,中の各図柄に表示する図柄の液晶表示画面における垂直方向の表示位置に対応する0乃至23迄の各値が記憶されている。
また、ステータスレジスタSTUには、後述する図柄動作制御処理において、遊技処理条件に応じて設定されたステータスの値が記憶されており、遊技状態とステータスの値との関係は、表2に示すとおりである。
ラウンド数カウンタRCは、大入賞口16の開放回数を計数するカウンタであつて1〜16までの値が記憶されており、10カウント数カウンタCTは、大当りとなって大入賞口16が開放中に大入賞口16に入賞した遊技球個数を計数するカウンタであって0〜10までの値が記憶されており、リーチフラグrfは、左,右の図柄が同一図柄となるリーチ発生の時に値が1となるフラグであり、大当り図柄番号レジスタr3aには、大当り時の図柄番号が記憶され、エラーフラグerrは、図示しない不正によるエラー検出手段の検出動作によって値1または2が設定されるフラグであって、不正が検出されない正常時は0となっており、V入賞フラグVFは、大入賞口16の開放中に、特定領域17に遊技球が通過した場合に値1がセットされるフラグである。
ステップg2の処理によって、例えば、データ出力カウンタDCの値が1であれば左図柄番号レジスタr0aに記憶されている値が表示図柄指定レジスタRAに格納され、データ出力カウンタDCの値が2であれば、左図柄位置番号レジスタr0bに記憶されている値が表示図柄指定レジスタRAに格納され、データ出力カウンタDCの値が3であれば右図柄番号レジスタr1aに記憶されている値が表示図柄指定レジスタRAに格納される。CPU30は、データ出力カウンタDCの値に応じて、1バイト単位で出力する表示図柄指定データを1つ選択して表示図柄指定レジスタRAに格納する。
CPU30は、ステップg2の処理後、LCR信号を出力し(ステップg3)即ち、読み込みタイミング信号を出力し、次いで、表示図柄指定レジスタRAに格納されている1バイトデータを図柄表示装置1へ出力する(ステップg4)。この時点で、全体11バイトからなる表示図柄指定データのうちの1つ目(1バイト)が出力されて、図柄表示装置1側に取り込まれる。
CPU30は、ステップg4処理後、データ出力カウンタDCの値を1つインクリメン
トし(ステップg5)、データ出力カウンタDCの値が規定出力データ数11に達したか否かを判別する(ステップg6)。
CPU30は、データ出力カウンタDCの値が規定出力データ数11に達していない場合には、再びステップg2に移行して、次に出力する表示図柄指定データをデータ出力カウンタの値に従って選択して表示図柄指定レジスタRAに格納し、ステップg3乃至ステップg5の処理後、再びステップg6に移行する。
CPU30は、ステップg2乃至ステップg6のループ処理を繰り返し、出力すべき11個のデータを送出すると、データ出力カウンタDCの値が11に達しているため、ステップg6の判別処理において真と判定し、データ出力カウンタDCの値を0セットして初期化し(ステップg7)、表示図柄指定データ出力処理を終了する。
次に、図柄動作制御処理について説明する。
CPU30は、図柄動作制御処理において、左,中,右の各図柄の表示図柄データの切替や図柄変動の移行速度の切替え、各図柄の停止及び停止図柄の判定、図柄の判定結果が左,中,右で同一図柄となった場合の大入賞口16の連続開放動作処理を行い、各処理における処理条件に応じて、即ち、図柄変動動作の状態に応じて、ステータスの値をステータスレジスタSTUに設定する。
なお、CPU30は、図柄動作制御処理において、第1種始動口14への遊技球入賞を記憶する処理、また、停止図柄データを作成する処理、大当りを判定するための乱数作成処理も行うが、この点に関する処理は、従来技術と同様であるので省略することとする。
また、左,中,右の各図柄の変動タイミングは、図47に示すタイミングチャートに従って行われ、図柄の停止は、左,右,中の順で停止され、図柄の移行速度は、中速、高速及び低速の3種類設けられている。なお、実施例においては、リーチ発生後の中図柄の変動速度を中速、高速、低速の順に変動し、低速における変動時間をランダムにしているが、この点に関する処理の説明は、本発明の要旨とは、関連がないので省略する。
図柄動作制御処理を開始すると、CPU30は、まず、図柄動作フラグFaの値が0であるか否か、即ち、新規に図柄の変動が開始可能であるか否かを判別する(ステップh1)。
新規に図柄の変動が開始できる場合には、図柄動作フラグFaの値は、初期値0であるため、CPU30は、ステップh2に移行し、記憶数カウンタC4の値が0であるか否かを判別する(ステップh2)。
図2における第1種始動口14への遊技球入賞の記憶がない場合には、図柄の変動は開始されず、第1種始動口14への遊技球入賞待ちとなり、CPU30は、ステップh29に移行して、図柄動作フラグFaを0クリアし(ステップh29)、変動状態フラグFbを0クリアし(ステップh30)、ステータスレジスタSTUの値を0セットして初期化し(ステップh31)、図柄動作制御処理を終了する。
第1種始動口14への遊技球入賞がない場合には、ステータスレジスタSSTUの値が0となるため、図柄表示装置1にステータスの値が出力されて、液晶画面に図11と図12に示す図柄が切替表示、即ち、女の子の目の部分においてウインク表示されることとなる。
第1種始動口14への遊技球入賞が記憶されていれば、記憶数カウンタC4の値は0とはならないため、CPU30はステップh3に移行し、記憶数カウンタC4の値を1つデクリメントし(ステップh3)、図柄動作フラグFaの値に1をセットして図柄変動の開始を記憶すると共に(ステップh4)、ステータスレジスタSTUの値を図柄変動中を規定する値1をセットする(ステップh5)。
次いで、CPU30は、左,右,中の各図柄の変動速度の状態を規定する変動状態フラグFbに変動停止を規定する値0をセットし(ステップh6)、図柄変動において図柄の切替えタイミングを計測する図柄切替タイマMVTを0セットして初期化し(ステップh7)、ステップh8に移行して、変動状態フラグFbの値に応じて左,右,中の各図柄の変動速度の切替えまでの時間である変動時間を図柄動作タイマT1にセットすると共に、図柄切替時に移行させる変動ドット数を設定する(ステップh8)。
図柄の変動を新規に開始する場合、変動状態フラグFbの値が0であるので、変動時間A1が図柄動作タイマT1にセットされる。
また、実施例では、図柄切替時に移行させる変動ドット数を、高速変動の場合には6ドット、中速の場合には2ドット、低速の場合には2ドットとしている。変動状態フラグFbの値が0である場合には、左,右,中の各図柄の高速時の変動ドット数6が各々に対して設定される。
次いで、CPU30は、変動状態フラグFbの値を1つインクリメントし(ステップh9)、ステップh10に移行する図柄動作タイマT1にセットされる値は、以後、変動時間を設定する後のステップh9の処理により、図柄の変動速度の切替えが行われる毎に変動状態フラグFbの値が1つカウントアップされていくため、ステップh8の処理を実行する毎に、図柄動作タイマT1には、順次変動時間B1乃至G1が設定されると共に、切り替えられる図柄の変動速度に対応した変動ドット数の切替え設定が行われる。
CPU30は、ステップh9の処理後、ステップh10の変動状態フラグの判別処理に移行する。CPU30は、ステップh10以降において変動状態フラグFbの現在値に従って、左,右,中の各図柄の図柄データを図柄切替タイマMVTの値に応じたタイミングで逐次切り替えることにより、変動状態フラグFbに設定された変動速度で図柄変動を行う。
図47に示すように、図柄の変動速度を切り替える時点での変動状態フラグFbの値が、6より小さい値である場合には、左,右,中図柄が変動状態であり、5より6に切り替わる時点で、左図柄が停止されると共に右,中図柄は変動状態にある。
図柄の変動速度を切り替える時点での変動状態フラグFbの値が6より7に切り替わる時点で、右図柄が停止されると共に中図柄は変動状態にあり、そしてこの場合、リーチ発生か否か、即ち、左右の図柄が一致しているか否かによって中図柄の変動処理が異なり、リーチでない場合には、中図柄の中速変動時間G1が図柄動作タイマT1に設定され、リーチである場合には、中図柄の低速変動時間H1が図柄動作タイマT1に設定される。
図柄の変動速度を切り替える時点での変動状態フラグFbの値が7である場合、所定の時間、中図柄の図柄変動が行われ、中図柄が停止される。
図柄の変動が新規に開始される時点においては、ステップh9の処理により変動状態フラグFbの値が1となるため、CPU30は、ステップh10,ステップh11と移行して左,右,中の各図柄の変動処理、即ち、図柄切替に関する処理を行うことにより図柄を変動し、ステップh12に移行して、図柄切替タイマMVTの値を1つインクリメントし(ステップh12)、今回周期の図柄動作制御処理を終了する。
ここで、図柄切替処理について説明する。図柄切替処理は、図柄切替タイマMVTの値に応じて、変動フラグFbの値に従い、図柄データ、即ち、左,右,中図柄番号レジスタr0a乃至r2aに記憶されている各値と左,右,中図柄位置番号レジスタr0b乃至r2bに記憶されている各値を逐次更新する処理である。
CPU30は、図柄切替処理を開始すると、変動状態フラグFbの値が0であるか否か、即ち、図柄停止中か否かを判別する(ステップj1)。CPU30は、図柄停止中である場合には、図柄切替処理を実行せずに処理を終える。
変動状態フラグFbの値が0以外の値である場合には、図柄変動中であるため図柄の切替えが行われることとなり、CPU30は、ステップj2に移行し、変動状態フラグFbの値に応じて左,右,中の各図柄の切替えタイミングを判別する(ステップj2〜ステップj3)。
即ち、変動状態フラグFbの値に応じて、図柄切替タイマMVTの現在値の判別を行う。本実施例では、図柄切替タイマMVTの値を2で除した剰余が0である時、高速時の切替えタイミング、図柄切替タイマMVTの値を4で除した剰余が0である時、中速時の切替えタイミング、図柄切替タイマMVTの値を8で除した剰余が0である時、中速時の切替えタイミングとしている。
CPU30は、例えば、変動状態フラグFbの値が2である左図柄高速変動かつ右,中図柄中速変動である場合には、左図柄について図柄切替タイマMVTの値が2で割り切れるか否かの判別及び右,中図柄についての図柄切替タイマMVTの値が4で割り切れるか否かの判別を行い、それぞれの判別結果が真となった場合、ステップj4以降の処理に移行して左図柄の図柄切替の処理と右,中の図柄切替の処理とをそれぞれについて行う。
図柄切替タイマMVTの除算を行った結果、剰余が0とはならない場合には、即ち、図柄変動における各図柄の切替えタイミングでないと判定した場合には、図柄の切替時間が経過していないこととなり、CPU30は、図柄の切替処理を実行せずに処理を終える。
図柄の切替えを行う場合は、CPU30は、ステップj4に移行し、図柄位置番号レジスタに記憶されている値に変動ドット数を加算して図柄位置番号レジスタに格納する(ステップj4)。例えば、左図柄高速変動かつ右,中図柄中速変動である場合には、それぞれの図柄切替時に、左図柄位置番号レジスタr0bの値が6アップし、右,中図柄位置番号レジスタr1b,r2bの値が2アップする。
ステップh4の処理後、CPU30は、ステップh5に移行し、変動ドット数を加算した図柄位置番号レジスタの値が図柄表示装置1の液晶画面における垂直方向位置24以下となっているか否かを判別する(ステップj5)。
CPU30は、変動ドット数を加算した図柄位置番号レジスタの値が24以下となっている場合には、図柄切替処理を終了する。
また、CPU30は、変動ドット数を加算した図柄位置番号レジスタの値が24以下となっていない場合には、図柄位置番号レジスタの値を0クリアし(ステップj6)、即ち、図柄表示装置1の液晶画面における垂直方向位置の表示位置を0の位置にし、図柄番号レジスタの値を1つインクリメントし(ステップj7)、即ち、表示する図柄を次の図柄にし、図柄番号レジスタの値が15以上となっているか否かを判別する(ステップj8)。例えば、左図柄位置番号レジスタr0bに記憶された位置番号が24以下でなかった場合、左図柄位置番号レジスタr0bの値が0に戻され、左図柄番号レジスタr0aの値が1つアップされ、15と比較される。
CPU30は、図柄番号を1つアップした図柄位置番号レジスタの値が15以上となっていない場合には、図柄切替処理を終了する一方、図柄位置番号レジスタの値が15以上となっている場合には、図柄番号レジスタの値を0クリアし(ステップj9)、即ち、表示する図柄の図柄番号を0に戻し、図柄切替処理を終了する。
上述のように、左,右,中の各図柄についての高速,中速,低速の図柄の変動動作が行われる。
また、図柄切替処理によって切替更新された図柄番号データ及び図柄位置番号データが、表示図柄指定データとして図柄表示装置1に出力され、液晶表示される。
CPU30が、ステップh11の処理を終了した後、表示図柄指定データ出力処理が行われるため、左,右,中図柄の変動が開始される。
CPU30は、次周期以降、図柄動作フラグFaの値が1となっているためステップh1の判別処理を偽と判定し、ステップh13の判別処理を真と判定し、ステップh14に移行し、図柄動作タイマT1の値が0に達しているか否かの判別処理を行う(ステップh14)。
ステップh14の判別処理で、図柄動作タイマT1の値が0に達していなければ、CPU30は、図柄動作タイマT1の値を1減算し(ステップh15)、ステップh16に移行し、変動状態フラグFbの値に基づいて各図柄に関する図柄変動処理を実行し(ステップh16)、当該周期における図柄動作制御処理を終了する。
CPU30は、図柄動作タイマT1の値が0となるまでの間、図柄動作フラグFaの値1であるため、ステップh1,ステップh13,ステップh14,ステップh15,ステップh16の処理を繰りかえし、左,中,右図柄に関する図柄変動を行う。
そして、図柄動作タイマT1の値が0となると(ステップh14)、ステップh26に移行し、変動状態フラグFbの現在値が7より小さい値であるか否かを判別する(ステップh26)。
図47に示すように、右図柄が停止されるまでは、変動状態フラグFbの値が7より小さい値であるため、CPU30は、ステップh26の判別処理を偽と判定し、ステップh7に再び移行する。
CPU30は、図柄切替タイマMVTを0セットし、次いで、変動時間の設定及び変動ドット数の切り替え設定をし、ステップh9にて変動状態フラグFbをインクリメントを行ってステップh10の処理後ステップh11に移行して、切替設定された変動状態フラグFbの値及び変動ドット数に従って図柄の変動を行う。
なお、この場合には、変動状態フラグFbの値が2となり、即ち、左図柄高速変動かつ右,中図柄中速変動であるから、図柄動作タイマT1には変動時間B1がセットされ、変動ドット数は左図柄に関して、高速時の6ドットが設定され、右図柄に関しては中速時の2ドット、中図柄に関しては中速時の2ドットが継続する。
そして、CPU30は、ステップh12に移行し、図柄切替タイマMVTの値をインクリメントし、この周期の図柄動作制御処理を終える。
CPU30は、この後、図柄動作タイマT1の値が0となる毎に、変動時間の設定及び変動ドット数の切り替えを行うため、図47に示すように、左,右,中図柄中速変動から左図柄高速変動かつ右,中図柄中速変動、左,右図柄高速変動かつ中図柄中速変動、左,右,中高速変動と順次図柄の変動状態が移行する。
そして、図柄動作タイマT1にセットされた左図柄の中速変動時間E1の値が減算されて0となったとき、ステップh8の処理において変動状態フラグFbの値が5に基づいて右図柄の中速変動時間F1が設定され、ステップh9の処理によって変動状態フラグFbの値が6にアップされて、ステップh17の判別処理で検出され、CPU30は、ステップh18に移行して、左図柄の停止を行うと共に(ステップh18)、右図柄を高速変動より中速変動に切替える(ステップh19)。
なお、図示していないが、左図柄の停止と共に、左図柄番号レジスタr0aには、図示しない所定の処理によって作成されて記憶されていた停止用図柄データの左図柄に関する値がセットされ、左図柄位置番号レジスタr0bには、垂直方向の位置番号0がセットされる。
なお、右図柄停止確定時には、右図柄番号レジスタr1aに、停止用図柄データの右図柄に関する値がセットされるとともに、右図柄位置番号レジスタr1bに、垂直方向の位置番号0がセットされ、中図柄停止確定時には、中図柄番号レジスタr2aに、停止用図柄データの中図柄に関する値がセットされるとともに、中図柄位置番号レジスタr2bに、垂直方向の位置番号0がセットされる。
CPU30は、左図柄を停止した後は、同様のアルゴリズムで変動状態フラグFbの現在値6に基づいて中図柄の中速変動時間G1が設定され(ステップh8)、ステップh9の処理によって変動状態フラグFbの値が7にアップされて、ステップh17の判別処理を偽と判定し、ステップh20に移行して右図柄を停止する(ステップh20)。
CPU30は、ステップh20の処理後、停止確定した左図柄番号レジスタr0aの値と右図柄番号レジスタr1aの値が一致しているか否かを判別し(ステップh21)、判定結果が一致している場合には、図柄動作タイマT1に設定されている時間を中図柄の低速変動時間H1に切り替え設定すると共に(ステップh23)、リーチフラグrfに1をセットする一方(ステップh24)、一致していない場合には、リーチフラグrfに0をセットし(ステップh22)、ステップh25に移行し、リーチフラグrfの値に応じて中図柄の変動処理を実行する(ステップh25)。
この後の処理動作は、リーチフラグrfの値によって異なり、リーチフラグrfの値が0である場合には、図柄動作タイマT1の値が0となった時点で、CPU30は、ステップh26,ステップh27の判別後、中図柄の停止が行われ(ステップh28)、この場合には外れとなるため、図柄動作フラグFaを0クリアし(ステップh29)、変動状態フラグFbを0クリアし(ステップh30)、ステータスレジスタSTUの値を0セットして初期化し(ステップh31)、新たな図柄動作処理の開始を判定することとなる。
リーチフラグrfの値が1である場合、即ち、大当りとなる可能性がある場合には、図柄動作タイマT1の値が0となった時点で、CPU30は、ステップh26,ステップh27の判別後、ステップh32に移行し、中図柄が停止する(ステップh32)。
CPU30は、左,右,中の図柄が全て停止されると(ステップh32)、停止した左,右,中の図柄が全て一致する大当りであるか否かを判別する(ステップh33)。
CPU30は、左,右,中図柄番号レジスタr0a,r1a,r2aの各値が全て一致しているか否かを判別し、判定結果が偽である場合には、リーチフラグrfを0クリアし(ステップh38)、ステップh29に移行し、リーチとならなかった場合と同様の処理を行う。
また、左,右,中図柄番号レジスタr0a,r1a,r2aの各値が全て一致している場合、即ち、大当りである場合には、CPU30は、大当り図柄番号レジスタr3aに中図柄番号レジスタr2aに記憶されている大当りの図柄に対応する図柄番号の値を格納し(ステップh34)、図柄動作フラグFaの値を2に切り替えると共に(ステップh35)、ステータスレジスタSTUの値を3に切替え(ステップh36)、大入賞口動作タイマT3の値に大入賞口16の開放までの時間A2をセットし(ステップh37)、この処理後、CPU30は、大入賞口開放動作の開始までのインターバル処理に移行することとなる。
次に、インターバル処理について説明する。インターバル処理は、左,右,中図柄が停止確定されて大当りと判定した後より、大入賞口16の開放が開始されるまでの間行われ、この間に、図柄表示装置1の液晶表示画面において、大当り図柄から図13に示される図柄へとモザイク表示しながら図柄が切り替わる。
大入賞口16の連続開放動作は、図48に示す、動作タイミングチャートに従って行われ、開放開始までの時間A2をCPU30はインターバル処理によって計時する。
インターバル処理を開始すると、CPU30は、まず、図柄動作フラグFaの値が2であるか否かを判別し(ステップk1)、判定結果が真である場合に大入賞口動作タイマT3の値が0であるか否かを判別する(ステップk2)。
インターバル処理の開始直後では、大入賞口動作タイマT3の値が0とはなっていないため、CPU30は、大入賞口動作タイマT3の値を1デクリメントし(ステップk3)、今回周期のインターバル処理を終了する。
次周期以降、CPU30は、図柄動作フラグFaの値2に基づいて、ステップk3の大入賞口動作タイマT3の減算処理を所定の処理周期で行い、大入賞口動作タイマT3の値が0となると、ステップk4に移行し、大入賞口16の開放回数をカウントするラウンド数カウンタRCを0クリアし(ステップk4)、大入賞口16へ入賞した遊技球数をカウントする10カウント数カウンタの値を0クリアし(ステップk5)、特定領域17への遊技球通過を記憶するV入賞フラグVFを通過なしを規定する値0をセットし(ステップk6)、ソレノイドフラグffに大入賞口16の開放動作実行を規定する値1をセットし(ステップk7)、図柄動作フラグFaの値を3に切替えると共に(ステップk8)、ステータスレジスタSTUの値を5に切り替え(ステップk9)、大入賞口開閉動作処理に移行する。
また、ステップk1の判別処理において、図柄動作フラグFaの値が2でないと判定された場合には、CPUは大入賞口開閉動作処理に移行する。
次に、大入賞口開閉動作処理について説明する。大入賞口開閉動作処理は、大入賞口16の所定時間の開放及び閉鎖に関する処理と、大入賞口16の開放時間中に大入賞口16へ入賞する遊技球数を10個までカウントし、10個目の検出を以て大入賞口16を閉鎖する処理と、大入賞口16の開放中に特定領域17への遊技球通過があるかないかを判別し、特定領域17への通過が検出された場合には、大入賞口16の閉鎖後、新たに大入賞口16を開放する処理と、大入賞口16の連続開放回数を最高16回までカウントし、特定領域通過がない場合または16回目の開放終了後、大入賞口16の開閉動作の終了か否かを判定する処理とを行う。
また、大入賞口開閉動作処理において、ラウンド数、大入賞口入賞回数(10カウント数)及びV入賞フラグの値の切替えが行われる。
CPU30は、大入賞口開閉動作処理を開始すると、まず、図柄動作フラグFaの値が3であるか否か、即ち、大入賞口開閉動作処理を行うか否かを判別し(ステップm1)、判定結果偽である場合には、大入賞口開閉動作を終了する。この場合、大入賞口16の開閉動作は行われない。
図柄動作フラグFaの値が3である場合には、CPU30は、真と判定してステップm2に移行し、大入賞口動作タイマT3の値が0であるか否かを判別する(ステップm2)。
大入賞口開閉動作処理を開始した直後であれば、インターバル処理をおこなったことによって、大入賞口動作タイマT3の値が0となっているため、CPU30は、ステップm3に移行し、ソレノイドフラグffが開放実行を規定する値1であるか否かを判別する(ステップm3)。
大入賞口開閉動作処理を開始した直後であれば、ソレノイドフラグffが開放実行を規定する値1がインターバル処理終了時の処理によって設定されているため、CPU30は、ステップm4に移行して大入賞口開放ソレノイドSOL1の励磁指令を出力して大入賞口16を開放し(ステップm4)、V入賞フラグVFをクリアし(ステップm5)、大入賞口動作タイマT3に開放時間t1をセットし、ソレノイドフラグffの値を閉鎖実行を規定する値0に切替え(ステップm7)、ラウンド数カウンタRCの値を1つインクリメントし(ステップm8)、今回周期の大入賞口開閉動作処理を終了する。
なお、ステップm8で計数設定されるラウンド数カウンタRCの値は、表示図柄指定データとして図柄表示装置1へ出力され、図16に示すように、液晶画面に表示される。
次周期の処理では、CPU30は、ステップm1の判別後、ステップm2の判別処理において、大入賞口動作タイマT3の値が0とはなっていないため、偽と判定し、大入賞口動作タイマT3の値を1つデクリメントし(ステップm9)、ステップm10以降の処理により、大入賞口16へ入賞した遊技球検出及び計数と特定領域17への遊技球の通過検出と通過記憶を行う。
ステップm10に移行したCPU30は、大入賞口入賞検出スイッチSW3よりの信号入力があるか否かを判別する(ステップm10)。
大入賞口入賞検出スイッチSW3よりの入力が検出されない場合には、CPU30は、今回周期の大入賞口開閉動作処理を終了する。
また、大入賞口入賞検出スイッチSW3よりの入力が検出された場合には、10カウント数カウンタCTの値を1つインクリメントし(ステップm11)、次いで、特定領域通過検出スイッチSW4よりの信号入力があるか否かを判別し(ステップm12)、特定領域通過検出スイッチSW4よりの信号入力がある場合には、V入賞フラグVFに1をセットして特定領域17への通過を記憶し(ステップm13)、ステップm14に移行する一方、特定領域通過検出スイッチSW4よりの信号入力がない場合には、そのままステップm14に移行する。
なお、ステップm11で計数設定された10カウント数カウンタCTの値は、表示図柄指定データとして図柄表示装置1に出力されて、図16に示すように、液晶画面に表示される。また、特定領域17への遊技球通過があれば、V入賞フラグVFの値が1に切り替わり、液晶画面における表示が、図17に示すように、女の子とアルファベット“V”の絵柄に切り替えられる。
ステップm14に移行したCPU30は、10カウント数カウンタCTの値が10に達しているか否かを判別し(ステップm14)、10カウント数カウンタCTの値が10に達していない場合には、今回周期の大入賞口開閉動作処理を終了する。
また、ステップm14の判別処理において、10カウント数カウンタCTの値が10に達している場合には、CPU30は、ステップm15以降の処理に移行する。
大入賞口16の開放直後では、大入賞口16へ入賞した遊技球数は、10個に達していないと考えられるので、CPU30は、今回周期の大入賞口開閉動作処理を終了する。
以下、CPU30は、大入賞口動作タイマT3の値が0となるまでの間、ステップm1,ステップm2,ステップm9の処理及びステップm10以降の大入賞口16への遊技球の計数と特定領域17への通過記憶に関する処理とを所定の処理周期で繰り返し実行する。
そして、大入賞口動作タイマT3の値が0となると(ステップm2)、CPU30は、再びステップm3に移行し、ソレノイドフラグffが開放実行を規定する値1であるか否かを判別する。
大入賞口16が開放中である場合には、ソレノイドフラグffの値は閉鎖実行を規定する値0となっているため、CPU30は、偽と判定してステップm15に移行し、大入賞口開放ソレノイドSOL1の励磁解除指令を出力して大入賞口16を閉鎖する(ステップm15)。
また、大入賞口16の開放時間中であっても、大入賞口16へ入賞した遊技球数が10個に達した場合には、ステップm14の判別処理によって検出されて大入賞口16が閉鎖される。
次いで、CPU30は、今回閉鎖した大入賞口16を次回開放するか否かを判別することとなる。CPU30は、まず、V入賞フラグVFの値が1であるか否か、即ち、次回開放するか否かを判別し(ステップm16)、V入賞フラグVFの値が1であればステップm17に移行する一方、V入賞フラグVFの値が1でない場合には、ステップm22に移行して大入賞口開閉動作の終了のために必要な処理へ移行する。
ステップm17に移行する場合には、CPU30は、ラウンド数カウンタRCの値が規定開放回数16に達しているか否かを判定する(ステップm17)。ラウンド数カウンタRCの値が規定開放回数16に達していない場合には、今回閉鎖後の大入賞口16の次回の開放が行われることとなり、CPU30は、ソレノイドフラグffに開放実行を規定する値1をセットし(ステップm18)、10カウント数カウンタCTの値を0クリアし(ステップm19)、ステップm20に移行し、ステータスレジスタSTUの値を6に切り替えて大当り時の図柄表示を指定し(ステップm20)、大入賞口動作タイマT3に閉鎖時間t2をセットし(ステップm21)、今回周期の大入賞口開閉動作処理を終了する。
CPU30は、大入賞口動作タイマT3にセットした値が0となるまでの間、所定の処理周期でステップm1,ステップm2,ステップm9の大入賞口動作タイマT3の減算処理を実行後、ステップm10の大入賞口入賞検出スイッチSW3の入力処理を行うが、大入賞口16が閉鎖しているので偽と判定する処理を繰り返す。
この間、ステータスレジスタSTUの値6が図柄表示装置1に出力されて、液晶表示画面に大当り時の図柄が表示される。
そして、大入賞口動作タイマT3にセットした値が0となると、再び、ステップm3に移行し、ソレノイドフラグffの値1に応じて、次回の大入賞口16の開放動作が開始されることとなる。
CPU30は、大入賞口16の開放中における特定領域17への遊技球通過を検出するごとに、大入賞口16を閉鎖した後に再び大入賞口16の開放を行い、大入賞口16を開放するごとにラウンド数カウンタRCの値をカウントアップする。
そして、大入賞口16の閉鎖時に、ラウンド数カウンタRCの値が16に達すると(ステップm17)、CPU30は、ステップm22に移行し、大入賞口開閉動作の終了処理を行うこととなり、図柄動作フラグFaの値を4に切替え(ステップm22)、ステップm22に移行し、ステータスレジスタSTUの値を6に切り替えて大当り時の図柄表示を指定し(ステップm20)、大入賞口動作タイマT3に図柄切替のための待ち時間t2をセットし(ステップm21)、今回周期の大入賞口開閉動作処理を終了する。
また、大入賞口16の開放中に遊技球が特定領域17を通過しなかった場合、即ち、V入賞フラグVFの値が1でない場合にも、ステップm22に移行するため、同様の処理を行う。
次周期の処理においては、図柄動作フラグFaの値が4となっているため、CPU30は、ステップm1の判別後、ステップm23の判別処理において真と判定し、大入賞口動作タイマT3の値が0であるか否かを判別し(ステップm24)、偽と判定して、大入賞口動作タイマT3の値をデクリメントし(ステップm25)、この周期の処理を終了する。
CPU30は、大入賞口動作タイマT3の値が0となるまでの間、ステップm25の大入賞口動作タイマT3の減算処理を所定の処理周期で行い、大入賞口動作タイマT3の値が0となると、ステータスレジスタSTUの値を7に切替えて図18に示す女の子と文字テロップ移動表示を指定し(ステップm26)、図柄動作フラグFaの値を5に切り替えて(ステップm27)、大入賞口動作タイマT3の値に表示終了までの時間A3をセットし(ステップm28)、今回周期の処理を終了する。
ステータスレジスタSTUの値が図柄表示装置1に出力され、液晶画面に女の子の絵柄が表示されると共に、図18(a)から図(c)へと文字テロップが移動表示される。
次周期の処理では、CPU30は、図柄動作フラグFaの値が5となっているため、ステップm1,ステップm23の判別後、ステップm29の判別処理で真と判定し、大入賞口動作タイマT3の値が0であるか否かの判別を行い(ステップm30)、判別結果が偽である場合には、大入賞口動作タイマT3の減算処理を所定の処理周期で行い(ステップm31)、大入賞口動作タイマT3の値が0となると、ステータスレジスタSTUの値を6に戻して大当り時の図柄を表示する指定に戻し(ステップm32)、図柄動作フラグFaの値を0セットして初期化し(ステップm33)、図柄変動に関する一連の処理を終了する。