JP4129325B2 - 内視鏡用結紮装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、胃、食道静脈瘤の治療、またはポリープ、粘膜切除術の際に生体組織を連続的に結紮する内視鏡用結紮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、生体組織の連続的な結紮を可能とする装置として、例えば米国特許5,398,844号明細書に開示されている構成のものがある。図21に示すように、この結紮装置aは、内視鏡の先端に取付け可能なディスペンサbと、デイスペンサbの外周面に拡張した状態で支持された複数の結紮バンドc1〜c6と、内視鏡内部のルーメンdに挿通可能で結紮バンドc1〜c6の1つ1つに独立して結合する独立変位フィラメントe1〜e6からなる。フィラメントe1〜e6の複数の組は内視鏡のルーメンdを挿通して内視鏡の操作部まで延出している。
【0003】
術者は、内視鏡のルーメンdを通じてディスペンサbの内部に生体組織を吸引する。その後、フィラメントe1〜e6の各組を手元側に引くことにより、各フィラメントe1〜e6が対応する結紮バンドc1〜c6をディスペンサbの遠位側に送り、結紮バンドc1〜c6を順番に外すことにより、複数箇所の生体組織を結紮することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記米国特許5,398,844号明細書に開示されている構成では、内視鏡のルーメンdの内部に複数のフィラメントe1〜e6が挿通しているため、ルーメンdの管腔が狭くなる。よってルーメンdを通じてディスペンサbの内部を減圧して組織をディスペンサb内部に移動させる際、ルーメン内腔の空気流通が阻害され、その結果、組織の移動が完了するまでに時間がかかる。
【0005】
また、胃、食道静脈瘤の治療、またはポリープ、粘膜切除術の際には病変部が血液、凝血塊、粘液等の付着により確認が困難な場合がしばしばある。このような場合に内視鏡のルーメンdを通じて高圧で水を送り、粘膜への付着物を剥離、洗浄することはしばしば行われる。しかしながら、前記の通りルーメンdの内部にフィラメントe1〜e6が挿通していることにより、送水が阻害され、送水量、及び水圧の両方が著しく低下し、洗浄に支障を来すという問題点が生じる。
【0006】
さらに、前記米国特許5,398,844号明細書では、内視鏡に結紮装置を組み付ける際、必ずフィラメントe1〜e6を内視鏡の先端からルーメンdを挿通して内視鏡の操作部に延出させるという作業を行う必要がある。しかし、破裂した静脈瘤の治療等、緊急な処置を必要とする場合、組立が煩雑であることにより迅速な処置ができないという問題がある。
【0007】
本発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、生体組織の連続的な結紮という機能を満足しながらも、簡便、迅速な組立が可能で、かつ吸引能力、送水能力の高い内視鏡用結紮処置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内視鏡と組み合わせて体内の組織の一部を結紮する内視鏡用結紮装置において、複数の結紮バンドを支持可能である外周面と、前記内視鏡のルーメンに通じる内腔とを有し、前記内視鏡の遠位端に取付け可能な支持体と、
前記結紮バンドを支持する部位より近位端側に位置して前記支持体に形成され、かつ前記内腔に通じる連通孔と、前記支持体の外周面に装着した結紮バンドに係合し、かつ前記支持体の遠位端を経て該支持体外側から前記内腔内に入り、前記連通孔を経て前記内視鏡の近位端側操作部まで延出するとともに近位方向への運動が可能なアクチュエータ手段と、前記アクチュエータ手段を摺動可能に挿通した状態で前記連通孔における空気流通を遮断するシールと、前記アクチュエータ手段を内部に挿通可能で、かつ遠位端が前記支持に取着され、前記内視鏡の外部に配置されるとともに該内視鏡の軸方向に沿って延在する外部チャンネルと、前記外部チャンネルの近位端を接続可能でかつ前記アクチュエータ手段に近位方向の運動を付与可能な操作手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】
前記構成によれば、支持手段、結紮バンド、アクチュエータ手段を挿通した外部チャンネル及び装置操作部を内視鏡に外表面に各部を固定するだけで組立は完了する。術者は体腔内の目標部位まで内視鏡を誘導し、必要に応じて内視鏡のルーメンを通じて送水を行い、目標部位周辺の洗浄を行う。目標部位を確認した後、支持手段を目標部位に当接させ、内視鏡のルーメンを通じて陰圧を印加し、支持手段の内部に生体組織を吸引する。その後、アクチュエータ手段の各組を手元側に引くことにより、各アクチュエータ手段が対応する結紮バンドを支持手段の遠位側に送り、結紮バンドを順番に外すことにより、複数箇所の生体組織を結紮する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図11は第1の実施形態を示し、図1は内視鏡用結紮装置の全体斜視図、図2は装置先端部の縦断側面図、図3は図2の矢印B方向から見た正面図、図4及び図5は結紮バンドにフィラメントを係合した様子を示す図、図6は結紮装置の操作部の側面図及び平面図、図7は図6のD−D線に沿う断面図、図8〜図12は作用説明図である。
【0011】
内視鏡用結紮装置1は、内視鏡2の先端部3に装着可能な支持手段としてのディスペンサ4と内視鏡2の体内挿入部5の外表面に固定可能な外部チャンネル6及び内視鏡2の操作部7に固定可能な装置操作部8とから構成されている。
【0012】
図2〜図5に示すように、内視鏡2には先端部3から装置操作部8に亘り軸方向に貫通したルーメン9が設けられている。ディスペンサ4は、内視鏡2の先端部3にコネクタ10を介して取り付けられている支持体11を含み、支持体11の外周面12には、遠位端から順番に5つの結紮バンド13〜17が引き伸ばされた状態で支持されている。
【0013】
アクチュエータ手段としての複数の独立変位フィラメント18〜22は、それぞれ対応する結紮バンド13〜17に係合する遠位端23〜27を有している。独立変位フィラメント18〜22は結紮バンド13〜17に係合した後、ディスペンサ4の遠位端28を通ってディスペンサ4の内部に導入されている。
【0014】
その後、支持体11とコネクタ10の中間に設けられた連通孔29、連通孔29に固着されたシール30を貫通してディスペンサ4の外部に延出され、外部チャンネル6の内部に挿通されている。
【0015】
結紮バンド13〜17は支持体11の外径まで拡張可能で、かつ支持体11から外れて生体組織を結紮するために充分な復元力を有する素材、例えばポリイソプレンゴム、天然ゴム等で形成され、寸法は内径1.5〜2mm、外径は4〜6mmの範囲で形成される。
【0016】
独立変位フィラメント18〜22は遠位端部が二股に分かれ、それぞれ一対の係合部35a〜39a,35b〜39bが形成されている。そして支持体11の遠位端28には、フィラメント係合部35a〜39a,35b〜39bが係合可能な切り欠き40a〜44a,40b〜44bが配置される。このとき、切り欠き40a,41a,42a,43a,44aは互いに円周方向にわずかの間隔を空けて隣接して配置される。
【0017】
一方、切り欠き40aと40b〜44aと44b同士はいずれも180°の角度をもって配置されている。支持体11の内部のフィラメント係合部35a〜39a,35b〜39bは対応する切り欠き40a〜44a,40b〜44bにそれぞれ係合して支持体遠位端28を折り返して支持体11の外周面12に位置する。その後、係合部35a〜39a,35b〜39bはそれぞれ対応する結紮バンド13〜17まで近位方向に延出する。
【0018】
次いで、結紮バンド13〜17に結合して輪を作り、再び結紮バンド13〜17の下を通って外周面45に沿って切り欠き40a〜44a,40b〜44bに戻る。フィラメント係合部35a〜39a,35b〜39bの遠位端には端45a〜49a,45b〜49bが固着され、この端45a〜49a,45b〜49bがそれぞれ切り欠き40a〜44a,40b〜44bに係合、固着される。
【0019】
外部チャンネル6は可撓性を有し、独立変位フィラメント18〜22の作動に対して十分な耐久性を持つ素材、例えばポリ塩化ビニル樹脂、四弗化エチレン、四弗化エチレン−エチレン共重合樹脂、密巻きコイル等により構成されている。密巻きコイルを採用した場合、体腔内に傷を付けないようにコイル外表面にポリエチレン、四弗化エチレン−六弗化エチレン共重合体、四弗化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体等の被覆を設けることが望ましい。そして内表面は独立変位フィラメント18〜22が独立して摺動するため、表面平滑で摩擦係数の小さい素材、例えば四弗化エチレン等の樹脂により形成される。
【0020】
また、外部チャンネル6と支持体11の接続部に位置する外部チャンネル6の開口部50は、体腔内を傷付けないように、径方向には滑らかに拡大し、角は極力落とした形状に形成されている。
【0021】
シール30は独立変位フィラメント18〜22を摺動可能に挿通した状態で、連通孔29の内径の空気流通を遮断可能とするために、充分な弾性復元力を有する素材、例えばシリコンゴム、ポリイソプレンゴム、天然ゴム等により形成されている。
【0022】
支持体11は、結紮バンド13〜17の支持に対して変形しない充分な強度を有しながらも、内視鏡2による観察に支障のないレベルの透明性を有する樹脂、例えばポリカーボネイド、ポリスチレン、アクリル樹脂等により形成されている。
【0023】
装置操作部8は、巻き取りハンドル51と、巻き取りハンドル51と同軸に固定された巻き取りドラム52、及び内視鏡2の操作部7に係合可能な取付け台座53、外部チャンネル6を取付け可能な接続部54から構成されている。
【0024】
ドラム52には円周上の一部に複数の噛み合い歯55が形成され、また操作部本体には噛み合い歯55に係合する爪56が固着されている。噛み合い歯55は一方にのみ肩部57が存在し、爪56は肩部57にのみ係合する。肩部57の方向と独立変位フィラメント18〜22の巻き取り方向(C)を一致させることにより、ハンドル51は(C)方向には回転可能であるが、逆方向には回転不能となる。
【0025】
独立変位フィラメント18〜22の近位側は接続環58〜62によって、ループ63上に移動可能に接続される。ループ63の近位端には巻き取りワイヤ64が固着され、ワイヤ64の近位端にはドラム係合部65が固着される。独立変位フィラメント18〜22はその全長が18〜22の順に短く形成されており、それぞれ結紮バンド13〜17の遠位側から順に係合する。
【0026】
独立変位フィラメント18〜22は、結紮バンド13〜17を支持体11から外すときにかかる引っ張り力に対して充分な強度を有しながら、各々独立した摺動に対して充分な滑り性を持つように表面摩擦係数の小さい素材、例えば外形φ0.2〜0.5mmの四弗化エチレン糸によって形成されている。
【0027】
次に、第1の実施形態の作用を図8〜図11に基づいて説明する。
術者はディスペンサ4を内視鏡2の先端部3に、装置操作部8を内視鏡操作部7に、次いで外部チャンネル6を内視鏡挿入部5にそれぞれ取り付ける。体腔内の病変部まで観察しながら内視鏡2を挿入し、支持体遠位端28を病変部に当接して位置決めする。ここで術者は内視鏡のルーメン9を通じてディスペンサ4の内腔を減圧し、病変部をディスペンサ4の内部に移動させる。シール30により独立変位フィラメント18〜22の挿通する連通孔29内外の空気流通が遮断されるため、ディスペンサ4の内腔は効果的に減圧される。
【0028】
次いで術者は装置操作部8のハンドル51を回転すると、ドラム52も追従して回転し、ドラム係合部65にて係合したワイヤ64がドラム52の円周上に巻き取られる。このとき、ワイヤ64には引っ張り力が働き、ドラム52を巻き取り方向(C)と逆方向に回転させようとするが、爪56が肩部57に係合しているため、ドラム52は係合位置よりも逆方向には回転しない。
【0029】
ワイヤ60がドラム52の円周上に巻き取られることにより、最も長さの短い独立変位フィラメント18がループ63を介して近位側に移動する。それに伴い独立変位フィラメント18の遠位端の係合部35a,35bが形成した輪に係合している最も遠位側の結紮バンド13は遠位方向に変位し、支持体遠位端28まで摺動させる。ワイヤ64を更に巻き取ることにより、結紮バンド13は遠位端28から外れ、弾性により結紮バンド13は拡張前の径まで収縮する。よって収縮した結紮バンド13′(図10参照)によりディスペンサ4の内部に移動された病変部はその基部において結紮される。
【0030】
同時に端45a,45b及び隣接する係合部35a,35bが切り欠き40a,40bから外れるので、係合部35a,35bと結紮バンド13との係合が解かれる。そしてさらにワイヤ64を巻き取ることにより、独立変位フィラメント18がディスペンサ4から外れて外部チャンネル6の内腔に引き込まれる。
【0031】
術者は続いて別の病変部に内視鏡2を移動し、ディスペンサ4の内部に病変部を移動させる。もし病変部周辺に凝血塊、粘液の付着が見られ、病変部の観察に支障を来すようであれば、内視鏡ルーメン9を通じて水を圧送し、これらの付着物を剥離、洗浄する。内視鏡により病変を確認した後、ワイヤ64をドラム52の円周上にさらに巻き取ることにより、次に長さの短い独立変位フィラメント19がループ63を介して近位側に移動する。それに伴い係合部36a,36bが形成した輪に係合している次に遠位側の結紮バンド14が遠位方向に変位し、遠位端28から外れて病変部を結紮する。
【0032】
以下、続いて独立変位フィラメント20〜22、係合部37a〜39a、37b〜39b、及び結紮バンド15〜17をそれぞれ順番に変位させ、連続して合計5か所の病変部を結紮する。
【0033】
本実施形態によれば、独立変位フィラメント18〜22を外部チャンネル6の内腔に挿通させたことにより、内視鏡ルーメン9の管路スペースを全て活用できるため、ディスペンサ4の内腔の減圧効果が上がり、病変をより確実にディスペンサ4の内腔に移動させ、確実な結紮を行うことができる。また病変部周辺に凝血塊、粘液の付着が見られた場合でも、内視鏡ルーメン9を利用した送水効果が強力であるため、これらの付着物を迅速、確実に剥離、洗浄することが可能で、処置の能率が向上するという効果が期待できる。
【0034】
また、ディスペンサ4、外部チャンネル6、装置操作部8が一体の組立状態で製品梱包を行うことができる。よって術者は装置を内視鏡2の先端部3、挿入部5、操作部7にそれぞれを固定するのみで組立を完了することができるため、迅速に処置に移行することが可能であり、緊急を要する処理の場合に治療効果をはるかに向上させることが可能となる。
【0035】
図12〜図16は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明は省略する。図12は独立変位フィラメントの構成図、図13〜図16は作用説明図である。
【0036】
第2の実施形態はループ63がなく、独立変位フィラメント66a〜70a,66b〜70bが直接ワイヤ75に接続されている。独立変位フィラメント66a〜70a,66b〜70bはそれぞれ結紮バンド13〜17の遠位側から順に結合する。そして独立変位フィラメント66〜70の順で全長は短く形成され、ディスペンサ4に組み付けた状態で独立変位フィラメント67a〜70a,67b〜70bの残余部分71a〜74a,71b〜74bは折り畳まれた状態で外部チャネル6の内部に挿通されている。
【0037】
次に、第2の実施形態の作用を図13〜図16に基づいて説明する。
ワイヤ75がドラム52の円周上に巻き取られることにより、最も長さの短い独立変位フィラメント66a,66bが近位側に移動し、最も遠位側の結紮バンド13を遠位方向に移動させ、ディスペンサ4より外して病変を結紮する。このとき近位側の残りの結紮バンド14〜17に係合した独立変位フィラメント67a〜70a,67b〜70bはその残余部分71a〜74a,71b〜74bが近位側に移動することにより、引っ張り力を受けない。よって結紮バンド13が移動している間、残りの結紮バンド14〜17は支持体11上を移動することはない。
【0038】
続いて次の病変をディスペンサ4の内部に移動させ、ワイヤ75をドラム52の円周上にさらに巻き取ることにより、次に長さの短い独立変位フィラメント67a,67bにのみ引っ張り力がかかり、遠位側の結紮バンド14が近位側に移動してディスペンサ4より外れ、次の病変を結紮する。以下、続いて独立変位フィラメント68a〜70a,68b〜70b及び結紮バンド15〜17をそれぞれ順番に変位させ、連続して合計5か所の病変部を結紮する。
【0039】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図17〜図20は第3の実施形態を示し、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明は省略する。図17は装置先端部の縦断側面図、図18〜図20は作用説明図である。
【0040】
第3の実施形態はループ63、独立変位フィラメント18〜22がなく、2本のワイヤ76,77が直接結紮バンド13〜17に結合されている。ワイヤ76,77は支持体11の外周面12上に180°の角度を置いて重畳され、外周面12上に位置する第1部と、内部に配置される第2部から構成されている。
【0041】
ワイヤ76,77にはまた、一連の縦方向に間隔を置いた節78a〜82a,78b〜82bがそれぞれ固着され、節78a,78bが結紮バンド13に、節79a,79bが結紮バンド14に、の関係でそれぞれ係合し、かつ節78a〜82a,78b〜82bが常に結紮バンド13〜17の近位側に配置される。ワイヤ76,77と支持体11の間には装置操作部8よりスライド動作が与えられ、結紮バンド13〜17のそれぞれを望ましい制御した順番に除去する。
【0042】
ワイヤ76,77は結紮バンド13〜17の間では弛んだ状態で存在し、その結紮バンド間のワイヤ76,77の長さは、支持体11の遠位端28から最も遠位側の結紮バンド13までの距離と、結紮バンド13から近位側に位置する残りの結紮バンド14〜17の距離との和に相当する。
【0043】
次に、第3の実施形態の作用を図18〜図20に基づいて説明する。
術者はディスペンサ4を内視鏡2の先端部3に取り付け、ワイヤ76,77を挿通した外部チャンネル6を内視鏡の挿入部5に固定する。コード固定端25を装置操作部8の巻き取りドラム52に固定し、しかる後に装置操作部8を内視鏡2の操作部7に取り付ける。
【0044】
ワイヤ76,77がドラム52の円周上に巻き取られることにより、最も遠位側の結紮バンド13は結合した節78a,78bの遠位方向の移動に伴い、遠位端28まで摺動する。ワイヤ76,77を更に巻き取ることにより、結紮バンド13は遠位端28より外れ、弾性により結紮バンド13は拡張前の径まで収縮する。よって収縮した結紮バンド13′により支持体11の内部に移動された病変部はその基部において結紮される。
【0045】
この間、結紮バンド13,14間の弛んだワイヤ76′,77′が直線化されることによりワイヤ76,77の移動量が吸収され、引っ張り力は節79a,79bにはかからない。よって結紮バンド14〜17は支持体外周面12上を移動することはない。
【0046】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果がある。
前述した構成によれば、次のような構成が得られる。
(付記1)内視鏡と組み合わせて体内の組織の一部を結紮する内視鏡用結紮装置において、前記内視鏡の遠位端に取付け可能な支持手段と、前記支持手段の外周面に拡張した状態で支持された複数の結紮バンドと、前記結紮バンドの各々に係合し、かつ近位端が内視鏡の近位側操作部まで延出するアクチュエータ手段と、前記アクチュエータ手段を内部に挿通可能で、かつ遠位端が前記支持手段に固着され、前記内視鏡の軸方向に沿って延長する外部チャンネルと、前記外部チャンネルの近位端を接続可能で、かつ前記アクチュエータ手段に近位方向の運動を付与可能な操作手段とを具備することを特徴とする内視鏡用結紮装置。
【0047】
(付記2)前記アクチュエータ手段が、前記所定数の結紮バンドの各々に結合する複数の独立変位手段から構成されることを特徴とする付記1に記載の内視鏡用結紮装置。
【0048】
(付記3)前記複数の独立変位手段の各々が、対応する1つの結紮バンドに取り付けられた遠位端を有する複数の独立変位フィラメントを備えていることを特徴とする付記2に記載の内視鏡用結紮装置。
【0049】
(付記4)前記支持手段が、遠位端に縁部分を備え、前記複数の独立変位フィラメントの各々が近位側の1つの操作手段から遠位側縁部分の遠位方向に延び、対応する結紮バンドの周りで輪を作り、前記遠位縁部分で前記支持手段に開放可能に取り付けられていることを特徴とする付記1に記載の内視鏡用結紮装置。
【0050】
(付記5)前記アクチュエータ手段が前記所定数の結紮バンドの全てに接触する1つ以上の可撓性線要素から構成され、前記可撓性線要素は、前記結紮バンドとの接触点との間に、所定の長さを有する残余部分を備えることを特徴とする付記1に記載の内視鏡用結紮装置。
【0051】
(付記6)前記可撓性線要素に前記結紮バンドの各々に係合する複数の係合部が固着されていることを特徴とする付記1または5に記載の内視鏡用結紮装置。付記1〜6によれば、ディスペンサ、独立変位フィラメントを挿通した外部チャンネル、装置操作部は既に一体の組み立てられており、内視鏡に外表面に各部を固定するだけで組立は完了する。術者は体腔内の目標部位まで内視鏡を誘導し、必要に応じて内視鏡のルーメンを通じて送水を行い、目標部位周辺の洗浄を行う。目標部位を確認した後、ディスペンサを目標部位に当接させ、内視鏡のルーメンを通じて陰圧を印加し、ディスペンサ内部に生体組織を吸引する。その後独立変位フィラメントの各組を手元側に引くことにより、各独立変位フィラメントが対応する結紮バンドをディスペンサの遠位側に送り、結紮バンドを順番に外すことにより、複数箇所の生体組織を結紮する。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アクチュエータ手段を外部チャンネルの内腔に挿通させたことにより、内視鏡ルーメンの管路スペースを全て活用できるため、支持手段の内腔の減圧効果が上がり、病変をより確実に支持手段の内腔に移動させ、確実な結紮を行うことができる。
【0053】
また病変部周辺に凝血塊、粘液の付着が見られた場合でも、内視鏡ルーメンを利用した送水効果が強力であるため、これらの付着物を迅速、確実に剥離、洗浄することが可能で、処置の能率が向上するという効果が期待できる。
【0054】
また、支持手段としてのディスペンサ、外部チャンネル、装置操作部が一体の組立状態で製品梱包を行うことができる。よって術者は装着を内視鏡の先端部、挿入部、操作部にそれぞれを固定するのみで組立を完了することができるため、迅速に処置に移行することが可能であり、緊急を要する処置の場合に治療効果をはるかに向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す内視鏡用結紮装置の全体の斜視図。
【図2】同実施形態の装置先端部を示し、(a)は縦断側面図、(b)は矢印A方向から見た図。
【図3】図2の矢印B方向から見た図。
【図4】同実施形態の結紮バンドに独立変位フィラメントを係合した様子を示す縦断側面図。
【図5】同実施形態の結紮バンドに独立変位フィラメントを係合した様子を示す縦断側面図。
【図6】同実施形態の内視鏡の操作部の側面図及び平面図。
【図7】図6のD−D線に沿う断面図。
【図8】同実施形態の作用説明図。
【図9】同実施形態の作用説明図。
【図10】同実施形態の作用説明図。
【図11】同実施形態の作用説明図。
【図12】本発明の第2の実施形態の独立変位フィラメントとワイヤとの接続状態を示す図。
【図13】同実施形態の作用説明図。
【図14】同実施形態の作用説明図。
【図15】同実施形態の作用説明図。
【図16】同実施形態の作用説明図。
【図17】本発明の第3の実施形態を示す装置先端部の縦断側面図。
【図18】同実施形態の作用説明図。
【図19】同実施形態の作用説明図。
【図20】同実施形態の作用説明図。
【図21】従来の内視鏡用結紮装置の側面図。
【符号の説明】
1…内視鏡用結紮装置
2…内視鏡
3…先端部
4…ディスペンサ
5…挿入部
6…外部チャンネル
7…操作部
8…装置操作部
13〜17…結紮バンド
18〜22…独立変位フィラメント

Claims (3)

  1. 内視鏡と組み合わせて体内の組織の一部を結紮する内視鏡用結紮装置において、
    複数の結紮バンドを支持可能である外周面と、前記内視鏡のルーメンに通じる内腔とを有し、前記内視鏡の遠位端に取付け可能な支持体と、
    前記結紮バンドを支持する部位より近位端側に位置して前記支持体に形成され、かつ前記内腔に通じる連通孔と、
    前記支持体の外周面に装着した結紮バンドに係合し、かつ前記支持体の遠位端を経て該支持体外側から前記内腔内に入り、前記連通孔を経て前記内視鏡の近位端側操作部まで延出するとともに近位方向への運動が可能なアクチュエータ手段と、
    前記アクチュエータ手段を摺動可能に挿通した状態で前記連通孔における空気流通を遮断するシールと、
    前記アクチュエータ手段を内部に挿通可能で、かつ遠位端が前記支持に取着され、前記内視鏡の外部に配置されるとともに該内視鏡の軸方向に沿って延在する外部チャンネルと、
    前記外部チャンネルの近位端を接続可能でかつ前記アクチュエータ手段に近位方向の運動を付与可能な操作手段と、
    を具備することを特徴とする内視鏡用結紮装置。
  2. 前記連通孔と前記外部チャンネルの遠位端との間に前記支持体の外部に開放された空間を形成したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用結紮装置。
  3. 前記支持体との接続部に位置する前記外部チャンネルの先端を開口し、該外部チャンネルの先端面は体腔内を傷付けないように近位端側へ前記支持体の径方向外側に次第に拡大した形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用結紮装置。
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