JP4125105B2 - 二次電池の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法 - Google Patents

二次電池の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子・電気機器のバックアップ用電源には鉛蓄電池が多く用いられていたが、最近はニッケル−金属水素化物電池の需要が高まっている。ニッケル−金属水素化物電池は鉛蓄電池に比べて高エネルギー密度で、軽量・小型化が可能であることがその要因である。
【0003】
ニッケル−金属水素化物電池は常時微少電流で充電(トリクル充電)すると耐久特性が低下するため、充電方法としては、間欠充電が採用されている。間欠充電は、強制放電あるいは放置による自己放電によって電池から取り出せる容量(以下、「残存容量」と言う。)が閾値を下回った時に補充電を行う方法である。例えば、特開2000−150000号公報に従来例1のバックアップ電源の管理方法が開示されている。従来例1は、ニッケル−水素蓄電池の充電休止中の温度に基づいて、その充電休止中の自己放電電気量を算出し、自己放電電気量相当分を間欠充電するバックアップ電源の管理方法である。
【0004】
ニッケル−金属水素化物電池には、充電・不完全放電を繰り返すとメモリ効果により容量が実効的に減少する性質がある。従って、ニッケル−金属水素化物電池を充放電を繰り返す装置に使用する場合には、その充放電制御において、メモリ効果をどのように考慮するかが問題となる。
【0005】
特開平9−129267号公報に従来例2の蓄電池の状態管理装置が開示されている。従来例2は、電気自動車等の移動体の駆動用電源として用いられるニッケル・水素蓄電池(ニッケル−金属水素化物電池)の残存容量を計算する、蓄電池の状態管理装置である。蓄電池が充放電された回数に応じて、蓄電池の放電電圧、電池温度、放電電流より計算された残存容量を補正する。
【0006】
特開2001−126776号公報に従来例3の二次電池の容量表示方法が開示されている。従来例3は、メモリ効果の生じた二次電池をリフレッシュ放電した後、充電回数または放電回数をカウントし、カウント値が多くなると残存容量を少なく補正して表示する二次電池の容量表示方法である。補正量は、カウント値に比例した量である。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−150000号公報
【特許文献2】
特開平9−129267号公報
【特許文献3】
特開2001−126776号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
バックアップ電池は通常使用されず、停電等の緊急時に使用される。ある残存容量を有すると推定していたバックアップ電池を停電時に使用したところ、その実際の残存容量が空であれば、バックアップ電池から電力供給を受けるべき装置を動かすことができず、大きなトラブルが発生する。そのため、電池の残存容量を常に正確に把握しなければならない。
【0009】
本発明の発明者は、不完全放電と充電の繰り返し時のみならず、放置による自己放電と充電の繰り返しによっても、二次電池にメモリ効果が生じ、容量が実効的に減少することを見いだした。「放電」時には、二次電池から外部負荷に電流が供給されるが、「自己放電」時には供給されない。従来例2及び従来例3に記載されている方法は、放電と充電の繰り返しによって生じるメモリ効果を、二次電池の残存容量の計算時に考慮している。しかし、自己放電と充電の繰り返しによって生じるメモリ効果を、二次電池の残存容量の計算時に考慮していなかった。
【0010】
従来例1に記載されているバックアップ電源の間欠充電は、放置による自己放電と補充電の繰り返しである。従来例1のバックアップ電源の管理方法は、充電休止中の自己放電電気量に対して温度補正のみを行い、メモリ効果による減少分を補正していなかった。従って、推定した残存容量と実際に使用できる容量とにズレがあった。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、充電と自己放電の繰り返しによって生じるメモリ効果を考慮し、二次電池の残存容量を正確に推定する高精度の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
請求項1に記載の発明は、二次電池の内部温度、前記二次電池の表面温度又は雰囲気温度である二次電池の温度を測定する温度測定部と、
前記二次電池の自己放電期間中に、所定のタイミング毎に前記二次電池の残存容量を推定して出力する残存容量推定部と、
前記推定された残存容量の情報を出力する出力部とを有し、
前記残存容量推定部は、自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度との関係を示す第1の表又は関数と、完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示す第2の表又は関数とを予め記憶し、
前記残存容量推定部は、所定の第1のタイミングの次の所定の第2のタイミングにおいて、当該第2のタイミングにおける自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度とに基づいて、前記第1の表又は関数を参照して前記第1及び第2のタイミング間の前記二次電池の自己放電電気量を算出し、前記第1のタイミングにおいて推定した第1の残存容量から前記自己放電電気量を差し引いて前記第2のタイミングにおける第2の残存容量を推定し、前記第2の残存容量が所定の閾値以下のときは、前記温度の各平均値の最大値を算出し、当該算出された最大値に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定し、前記第2の残存容量から前記推定された容量減少量を減算し、当該減算結果である残存容量を出力することを特徴とする二次電池の残存容量演算装置である。
出力部が出力する残存容量の情報は任意である。残存容量の情報は、例えば残存容量を表す8ビットのデジタル値、残存容量に比例したアナログ電圧、又は残存容量が所定の閾値以下になった場合にロウレベルになり所定の閾値より大きければハイレベルになる1ビットのデジタル値であっても良い。残存容量の情報の出力は、例えば残存容量の情報を有する伝送信号を有線又は無線の通信回線を通じて伝送すること、その画像表示、その音声表示又は発光素子(例えばLED(Light Emitting Diode)によるその表示であっても良い。
【0014】
請求項に記載の発明は、前記二次電池が完全放電した後に、前記二次電池が自己放電状態から充電状態に変化した回数又は充電状態から自己放電状態に変化した回数をカウントすることにより、前記二次電池の自己放電の回数をカウントするカウント部を更に有し、
前記第2の表又は関数は、前記自己放電の回数及び完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示し、
前記残存容量推定部は、前記算出された最大値及び前記自己放電の回数に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定することを特徴とする請求項記載の二次電池の残存容量演算装置である。
【0015】
請求項に記載の発明は、前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
前記温度測定部は、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、
2以上の前記直列接続電池群の温度の平均値を算出する温度平均化部を更に有し、
前記残存容量推定部は、前記温度平均化部が出力する温度の平均値を用いて、前記自己放電電気量及び前記メモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量の少なくともいずれか1つを推定する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池の残存容量演算装置である。
【0016】
請求項に記載の発明は、前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
前記温度測定部は、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、
前記残存容量推定部は、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量を推定し、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量に基づいて二次電池全体の前記残存容量を推定する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池の残存容量演算装置である。
【0017】
請求項に記載の発明は、前記二次電池がニッケル−金属水素化物電池であることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の二次電池の残存容量演算装置である。
【0018】
請求項に記載の発明は、二次電池の内部温度、前記二次電池の表面温度又は雰囲気温度である二次電池の温度を測定する温度測定ステップと、
前記二次電池の自己放電期間中に、所定のタイミング毎に前記二次電池の残存容量を推定して出力する残存容量推定ステップと、
前記推定された残存容量の情報を出力する出力ステップとを有し、
前記残存容量推定ステップにおいて、自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度との関係を示す第1の表又は関数と、完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示す第2の表又は関数とを予め記憶し、
前記残存容量推定部ステップにおいて、所定の第1のタイミングの次の所定の第2のタイミングにおいて、当該第2のタイミングにおける自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度とに基づいて、前記第1の表又は関数を参照して前記第1及び第2のタイミング間の前記二次電池の自己放電電気量を算出し、前記第1のタイミングにおいて推定した第1の残存容量から前記自己放電電気量を差し引いて前記第2のタイミングにおける第2の残存容量を推定し、前記第2の残存容量が所定の閾値以下のときは、前記温度の各平均値の最大値を算出し、当該算出された最大値に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定し、前記第2の残存容量から前記推定された容量減少量を減算し、当該減算結果である残存容量を出力することを特徴とする二次電池の残存容量演算方法である。
【0020】
請求項に記載の発明は、前記二次電池が完全放電した後に、前記二次電池が自己放電状態から充電状態に変化した回数又は充電状態から自己放電状態に変化した回数をカウントすることにより、前記二次電池の自己放電の回数をカウントするカウントステップを更に有し、
前記第2の表又は関数は、前記自己放電の回数及び完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示し、
前記残存容量推定ステップにおいて、前記算出された最大値及び前記自己放電の回数に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定することを特徴とする請求項記載の二次電池の残存容量演算方法である。
【0021】
請求項に記載の発明は、前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
前記温度測定ステップは、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、2以上の前記直列接続電池群の温度の平均値を算出する温度平均化ステップを更に有し、
前記残存容量推定ステップにおいて、前記温度平均化ステップが出力する温度の平均値を用いて、前記自己放電電気量及び前記メモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量の少なくともいずれか1つを推定する、
ことを特徴とする請求項6又は7記載の二次電池の残存容量演算方法である。
【0022】
請求項に記載の発明は、前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
前記温度測定ステップにおいて、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、
前記残存容量推定ステップにおいて、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量を推定し、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量に基づいて二次電池全体の前記残存容量を推定する、
ことを特徴とする請求項6又は7記載の二次電池の残存容量演算方法である。
【0023】
請求項10に記載の発明は、前記二次電池がニッケル−金属水素化物電池であることを特徴とする請求項6〜請求項のいずれかの請求項に記載の二次電池の残存容量演算方法である。
本発明は、高い精度で二次電池の残存容量を推定する残存容量演算装置及び残存容量演算方法を実現する。本発明は、充電と自己放電の繰り返しによって生じるメモリ効果を有する電池である、ニッケル−金属水素化物電池において、特に有効である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施例について、図面とともに記載する。
【0025】
《実施例1》
図1、図2、図3、図4、図6及び図7を用いて、本発明の実施例1の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法を説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施例1の残存容量演算装置100を含むバックアップ電源用電池管理装置の構成図である。図1において、100は残存容量演算装置、101は二次電池、102は電源監視制御部、105は放電器、106は充電器、107は表示部、108は商用電源、109は整流器、110は負荷である。残存容量演算装置100は、電池監視部103及び温度測定部104を有する。電池監視部103は、入出力部111、残存容量推定部112、タイマ部113、カウント部114を有する。
【0027】
本発明の発明者は、不完全放電と充電の繰り返し時のみならず、放置による自己放電と充電の繰り返しによっても、二次電池にメモリ効果が生じ、容量が実効的に減少することを見いだした。図6は充電と自己放電の繰り返しによって生じる二次電池のメモリ効果を説明する概念図である。二次電池が満充電された時刻T1以後、残存容量は自己放電によって減少する。残存容量がある閾値を下回った時点から補充電を開始する。以後、完全放電を含まない自己放電と充電とを繰り返す。このような場合、時刻T3に電池を完全放電させると、前回の完全放電時よりもΔSOCだけ放電電気量(電池の実効的な容量)が減少する。ΔSOCがメモリ効果によって実効的に減少した電池の容量である。自己放電の期間(例えば2ヶ月)は補充電に要する時間(例えば8時間)と較べてはるかに長い。1枚の図に全てを表示する都合上、図6において、自己放電の期間を補充電に要する時間とほぼ同じ幅で表示している。
【0028】
二次電池101は、互いに直列に接続されている複数の二次電池セル(図示しない。)、あるいは一つの二次電池セル(図示しない。)から構成されている。それぞれの二次電池セルは、完全放電を含まない充放電を繰り返した場合や、充電と自己放電(放置)を繰り返した場合に放電容量が低下する現象であるメモリ効果を有する。実施例1において二次電池101はニッケル−金属水素化物電池である。
【0029】
残存容量推定部112は、二次電池101の残存容量を推定する。入出力部111は残存容量の情報を電源監視制御部102に送信する。二次電池101の残存容量の情報は、表示部107に表示される。表示方法は、定量的な表示(例えばAhを単位とする値の表示)であっても良く、定性的な表示(例えば赤色発光ダイオードを点滅させて残存容量が少ないことを示す表示)でも良い。残存容量の情報の出力は、例えば直接ユーザが視覚的又は聴覚的に認識可能なように表示しても良く、ホスト装置等に残存容量の情報を送信しても良い。
【0030】
温度測定部104は、二次電池101の内部温度、二次電池101の表面温度又は雰囲気温度のいずれかを測定し、電池監視部103の入出力部111に送信する。実施例において温度測定部104は二次電池101の表面温度Tbを測定する。
【0031】
通常、負荷110には商用電源108が供給されている。商用電源108からの交流電流は整流器109で直流電流に変換され、負荷110に供給される。商用電源108が供給されている期間、二次電池101は間欠充電されている。この期間二次電池101は使用されないが、放置中の自己放電によりその残存容量は少しずつ減少する。二次電池101の残存容量が所定の閾値まで減ると、二次電池は充電される。停電時は、二次電池101がバックアップ用電源として働く。
【0032】
図2は、本発明の実施例1の残存容量演算装置100を含むバックアップ電源用電池管理装置の、二次電池101の充電状態でのフローチャートである。残存容量演算装置100は、使用されず自己放電をしている二次電池101の残存容量を推定している。残存容量が閾値以下になると、ステップ201で電池監視部103は入出力部111から電源監視制御部102に充電指令を送信する。ステップ202で電池監視部103は、前回の放電が完全放電だったか否か判断する。完全放電だった場合はステップ203に進み、カウント部114は自己放電回数のカウンタnに初期値0を代入する。完全放電によってメモリ効果による容量減少は回復するため、nを完全放電の後にリセットする。前回の放電が完全放電ではなかった場合、つまり、放置(無負荷状態)による自己放電だった場合はステップ221に進み、カウント部114はカウンタnに1を加算する。ステップ204で電源監視制御部102は充電指令を受信し、充電器106をONにする。これにより、二次電池101の充電が開始する。温度測定部104が測定した温度Tbが入出力部111に送信される(ステップ205)。残存容量推定部112は、充電期間中の残存容量(増加する。)を推定し(ステップ206)、入出力部111から電源監視制御部102に送信する。電源監視制御部102は、残存容量推定値を表示部107に送信する(ステップ207)。
【0033】
二次電池101の温度Tbは充電が進むにつれて上昇し、その上昇率は充電完了直前に急激に大きくなる。従って、電池温度Tbの上昇率から満充電を検出できる。電池監視部103はステップ208で温度測定部104が測定した温度Tbの時間変化率dTb/dtを計算し(tは時間である。)、閾値以上か否か判断する。閾値未満の場合はステップ205に戻り、充電を継続する。閾値以上の場合はステップ209に進む。ステップ209で電池監視部103は充電停止指令を入出力部111から電源監視制御部102に送信する。電源監視制御部102は、充電停止指令を受信し、充電器106をOFFにする。これにより、二次電池101の充電が終了する。ステップ210に進み自己放電状態のフローチャート(図3)に進む。
【0034】
図3は、本発明の実施例1の残存容量演算装置100を含むバックアップ電源用電池管理装置の、二次電池101の放置による自己放電状態でのフローチャートである。ステップ301で、温度測定部104が測定した温度Tbが入出力部111に送信される。ステップ302で、タイマ部113が自己放電開始から現在までの経過時間を測定する。前回の残存容量の推定時からの経過時間が所定の単位時間(例えば1日)を超えたときに、ステップ303に進む。
【0035】
ステップ303で、残存容量推定部112は、前回、残存容量を推定した時からの自己放電電気量を算出する。残存容量推定部112は、自己放電開始からの経過時間、自己放電時の温度及び二次電池101の種類をパラメータとする、自己放電率の表又は関数を記憶しており、自己放電電気量の算出に使用する。自己放電電気量の算出には、温度測定部104が自己放電期間中に測定した温度Tbの、ステップ303実行時での過去1日分の平均値を、自己放電時の温度として使用する。
【0036】
図7は、自己放電中の温度が一定の場合の、ニッケル−金属水素化物電池の自己放電による容量維持率の変化特性図(自己放電特性曲線)である。図7において、縦軸が容量維持率(単位%)=(1−自己放電率)×100={(満充電容量−自己放電容量)/満充電容量}×100、横軸が経過時間である。各曲線は自己放電時の温度をパラメータとする。一定の経過時間を経た時点における単位時間当たりの自己放電電気量は、温度が高いほど大きい。
【0037】
ステップ304で残存容量推定部112は、前回計算した残存容量から自己放電電気量を差し引き、残存容量の値を更新し、入出力部111から電源監視制御部102に送信する。電源監視制御部102は、残存容量推定値を表示部107に送信する(ステップ305)。表示部107は、残存容量の情報を表示する。電池監視部103はステップ306で、残存容量が閾値以下かどうか判断する。閾値より大きい場合はステップ301に戻る。つまり、二次電池101の自己放電が継続する。閾値以下の場合はステップ307に進む。残存容量推定部112は、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による容量減少量(自己放電回数がn回から(n+1)回に増加することによって更に減少した容量Q・ΔGmである。Qはメモリ効果がない状態での満充電時の電池容量、Gmはメモリ効果による容量減少量のQに対する率(容量減少率)、ΔGmは自己放電回数が1回増加する毎に発生するGmの変化値である。)を推定し、残存容量(n回の自己放電のメモリ効果による容量減少量を考慮した値)から差し引く。推定方法は後で述べる。放置を中止し、充電状態のフローチャート(図2)へ進む。
【0038】
上記メモリ効果は放電時電池温度が高温であるほど促進される。本発明の実施例1では、図3のステップ307で残存容量推定部112が、メモリ効果による容量減少量を、自己放電時の電池温度に基づいて推定する。図4は、本発明の実施例1の残存容量に対するメモリ効果による容量減少分の補正方法を示すフローチャートである。ステップ401で、自己放電期間中(補充電完了後、自己放電を行い次の補充電を開始するまでの期間)の日平均電池温度を1日ごとに計算し、平均化する。つまり、n回目の自己放電期間中の平均電池温度を算出する。ステップ402で、n回の自己放電期間中のそれぞれの平均電池温度の最大値Tm(℃)を求める。表1は、Tmに対する、メモリ効果による容量減少率Gmの表の一例である。実施例1において、自己放電回数nが1以上であれば、メモリ効果による容量減少率Gmはnに依存せず一定である(表1に示すように、Tmには依存する。n=0では容量減少率Gm=0である。)と近似する(表2に示すように、この近似の精度はかなり高い。)。残存容量推定部112は、予めこの表を記憶している。ステップ403で残存容量推定部112は、表1から自己放電期間中平均電池温度の最大値Tmに対する、メモリ効果による容量減少率Gmを読み取る。対応するTmが表中にない場合は、補間して求める。
【0039】
【表1】
Figure 0004125105
【0040】
読み取った容量減少率Gm(new)が現在設定している容量減少率Gm(now)よりも大きい場合(Gm(new)>Gm(now))、容量減少率Gmの設定値を読み取った新たな値に置き換える。新たな値と前の値との差分がΔGmである(ΔGm=Gm(new)−Gm(now))。読み取った容量減少率Gm(new)が現在設定している容量減少率Gm(now)以下の場合(Gm(new)≦Gm(now))、容量減少率Gmの設定値を変えない。ステップ404で、満充電時の電池容量QとΔGmの積から容量減少量を計算する。ステップ405で残存容量から容量減少量を差し引いて新しい残存容量とする(残存容量=残存容量−Q・ΔGm)。このようにして計算された残存容量は(メモリ効果のない状態での残存容量)・(1−Gm)になる。処理を終了する。
【0041】
図4の処理により、補充電開始時以降の残存容量は、メモリ効果による目減りを差し引いた値になる。従って、補充電終了時(満充電時)の残存容量はQ・(1−Gm)に補正される。上記の様に、実施例1においては、自己放電期間中の平均電池温度の最大値と自己放電開始から現在までの経過時間とをパラメータとする表(関数であっても良い。)に基づいて導出した自己放電時の自己放電電気量と、メモリ効果によって実効的に減少する容量と、に基づいて二次電池の残存容量を正確に推定する。従来の残存容量演算方法と比較して、実際に使用できる容量と推定した残存容量とのズレを少なくできる。
【0042】
メモリ効果によって実効的に減少する容量を導出するためのパラメータとして、任意の方法で求めた電池温度を使用してもよい。好ましくは、実施例1に示すように、自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tmを使用し、残存容量の補正を行う。メモリ効果による影響の大きさは、最も高かった電池温度に依存する。実施例の方法により、メモリ効果によって実効的に減少する容量を高い精度で導出できる。また、表1の値を補間して計算できる非線形の関数を使用しても良い。
【0043】
《実施例2》
図1〜3及び図5を用いて、本発明の実施例2の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法を説明する。図1は、本発明の実施例2の残存容量演算装置100を含むバックアップ電源用電池管理装置の構成図であり、実施例1と同じであるので説明を省略する。図2は、本発明の実施例2の残存容量演算装置の充電状態でのフローチャートである。図3は、本発明の実施例2の残存容量演算装置の放置による自己放電状態でのフローチャートである。これらのフローチャートも実施例1と同じであるため、説明を省略する。
【0044】
本発明の実施例2では、図3のステップ307で残存容量推定部112が、メモリ効果による容量減少量を、自己放電の回数及び自己放電期間中の電池温度を使用して推定する。図5は、本発明の実施例2における残存容量に対するメモリ効果による容量減少分の補正方法を示すフローチャートである。表2は、実施例2で使用する自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tmと自己放電の回数nに対するメモリ効果による容量減少率Gmの表である。残存容量推定部112は、予め表2を記憶している。図5のフローチャートは実施例1のステップ403がステップ501に置き換わったものである。他のステップは実施例1と同じであるので説明を省略する。ステップ501で残存容量推定部112は、表2から自己放電の回数nに対する、メモリ効果による容量減少率Gmを読み取る。対応するn及びTmが表中にない場合は、補間して求める。
【0045】
【表2】
Figure 0004125105
【0046】
読み取った容量減少率Gm(new)が現在設定している容量減少率Gm(now)よりも大きい場合(Gm(new)>Gm(now))、容量減少率Gmの設定値を読み取った新たな値に置き換える。新たな値と前の値との差分がΔGmである(ΔGm=Gm(new)−Gm(now))。読み取った容量減少率Gm(new)が現在設定している容量減少率Gm(now)以下の場合(Gm(new)≦Gm(now))、容量減少率Gmの設定値を変えない。
【0047】
図5の処理により、補充電開始時以降の残存容量は、メモリ効果による目減りを差し引いた値になる。従って、補充電終了時(満充電時)の残存容量はQ・(1−Gm)に補正される。上記の様に、実施例1においては、自己放電時の温度と自己放電開始から現在までの経過時間とをパラメータとする表(関数であっても良い。)に基づいて導出した自己放電時の放電電気量と、メモリ効果によって実効的に減少する容量と、に基づいて二次電池の残存容量を正確に推定する。従来の残存容量演算方法と比較して、実際に使用できる容量と推定した残存容量とのズレを少なくできる。実施例2では、自己放電期間中の電池温度のみならず、自己放電の回数をも残存容量の推定に考慮しているため、実施例1に比べ、より高い精度で残存容量を推定できる。
【0048】
メモリ効果によって実効的に減少する容量を導出するためのパラメータとして、任意の方法で求めた電池温度を使用してもよい。好ましくは、実施例2に示すように、自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tmを使用し、残存容量の補正を行う。メモリ効果による影響の大きさは、最も高かった電池温度に依存する。実施例の方法により、メモリ効果によって実効的に減少する容量を高い精度で導出できる。また、表2の値を補間して計算できる非線形の関数を使用しても良い。自己放電の回数の替わりに補充電の回数を使用しても良い。
【0049】
《実施例3》
図8を用いて、本発明の実施例3の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法を説明する。
実施例1及び実施例2の二次電池101は、互いに直列に接続されている複数の二次電池セル、あるいは一つの二次電池セルから構成されている。実施例3の二次電池801は、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックである。
【0050】
図8は、本発明の実施例3の残存容量演算装置800を含むバックアップ電源用電池管理装置の構成図である。実施例3の残存容量演算装置800を含むバックアップ電源用電池管理装置は、実施例1及び実施例2の残存容量演算装置100を含むバックアップ電源用電池管理装置(図1)の二次電池101を二次電池パック801に置き換え、残存容量演算装置800に温度平均化部804を付け加えたものである。その他の構成は実施例1及び実施例2と同じであるので説明を省略する。二次電池パック801は、k個の二次電池セルをそれぞれ直列接続したn個の直列接続電池群1〜n(8011〜801n)を並列接続したものである。直列接続電池群1〜n(8011〜801n)はそれぞれ、互いに直列に接続されている複数の二次電池セル、あるいは一つの二次電池セルから構成されている。
【0051】
温度測定部104はn個の温度センサを有し、各温度センサは直列接続電池群1〜n(8011〜801n)の表面温度Tb1〜Tbnをそれぞれ測定する。温度平均化部804は、表面温度Tb1〜Tbnを入力し、平均値Tpを計算し、残存容量演算装置800に温度Tpを送信する。残存容量演算装置800の残存容量推定部112は、受信した温度Tpを、二次電池パック801の温度として記憶する。
【0052】
残存容量推定部112は、温度Tpを使用して二次電池パック801の残存容量を算出する。算出方法は、実施例2又は実施例3に記載した残存容量演算方法(自己放電電気量の算出方法(図3)及びメモリ効果によって実効的に減少する容量の算出方法(図4又は5)を含む。)において、「温度Tb」を「温度Tp」に、「二次電池101」を「二次電池パック801」に、「温度Tbに基づいて自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tmを導出すること」を「温度Tpに基づいて自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tmを導出すること」若しくは「温度Tb1〜Tbnに基づいて各直列接続電池群の自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tm1〜Tmnを導出し、それぞれの自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tm1〜Tmnを平均して自己放電期間中の平均電池温度の最大値Tmを導出すること」に、置き換えた方法と同じであるので、説明を省略する。
【0053】
二次電池セルを並列接続した電池パックにおいては、直列接続電池群間に温度差が生じる場合がある。残存容量演算においてどの二次電池の温度を測定して測定値を使用するかによって、二次電池パック801の残存容量の値が異なる。実施例3によれば、全ての二次電池の温度を平均化した値Tpを二次電池パック801の残存容量演算に使用するので、より正確に残存容量を推定できる。
実施例3においては、全ての直列接続電池群の表面温度を測定した。これに代えて、温度測定部104は、電池パックのn個の直列接続電池群の一部であるm個(2≦m<n)の直列接続電池群の各表面温度を測定しても良い。好ましくは温度測定部104は、電池パックの中で物理的にある程度均一に分布した複数(m個)の直列接続電池群の表面温度を測定する。温度平均化部804は、m個の表面温度を入力し、その平均値Tpを計算する。
【0054】
《実施例4》
図9を用いて、本発明の実施例4の残存容量演算装置及びその残存容量演算方法を説明する。 図9は、本発明の実施例4の残存容量演算装置900を含むバックアップ電源用電池管理装置の構成図である。実施例4の残存容量演算装置900は、実施例3と同様に、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックである二次電池801の残存容量を推定し、出力する。実施例4の残存容量演算装置900は、実施例3の温度平均化部804を有しておらず、実施例3の残存容量推定部112に代えて残存容量推定部912を有する。その他の構成は実施例3と同じであるので説明を省略する。
【0055】
温度測定部104はn個の温度センサを有し、各温度センサは直列接続電池群1〜n(8011〜801n)の表面温度Tb1〜Tbnをそれぞれ測定し、測定値を残存容量演算装置900に送信する。
【0056】
残存容量演算装置900の残存容量推定部912は、温度測定部104から送信された温度Tb1〜Tbnを、二次電池パック801の各直列接続電池群1〜n(8011〜801n)の温度として記憶する。
【0057】
残存容量推定部912は、温度Tb1〜Tbnを使用して二次電池パック801の各直列接続電池群1〜n(8011〜801n)の残存容量を算出する。算出方法は、実施例2又は実施例3に記載した残存容量演算方法と同じであるので、説明を省略する。残存容量推定部912は、各直列接続電池群1〜n(8011〜801n)の残存容量(残存容量は、パーセント表示した値であるとする。)の平均値を算出し、その平均値を二次電池パック801全体の残存容量と推定する。
【0058】
実施例4においては、全ての直列接続電池群の表面温度を測定した。これに代えて、温度測定部104は、電池パックのn個の直列接続電池群の一部であるm個(2≦m<n)の直列接続電池群の各表面温度を測定しても良い。好ましくは温度測定部104は、電池パックの中で物理的にある程度均一に分布した複数(m個)の直列接続電池群の表面温度を測定する。残存容量推定部912は、m個の直列接続電池群の残存容量を算出し、残存容量(残存容量は、パーセント表示した値であるとする。)の平均値を算出し、その平均値を二次電池パック801全体の残存容量と推定する。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、二次電池の実際に使用できる容量と推定した残存容量とのズレが小さい、二次電池の残存容量を正確に推定する残存容量演算装置及びその残存容量演算方法を実現できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1及び実施例2の残存容量演算装置を含むバックアップ電源用電池管理装置の構成図
【図2】本発明の実施例1及び実施例2の残存容量演算装置の充電状態でのフローチャート
【図3】本発明の実施例1及び実施例2の残存容量演算装置の放置による自己放電状態でのフローチャート
【図4】本発明の実施例1の残存容量に対するメモリ効果による容量減少分の補正方法を示すフローチャート
【図5】本発明の実施例2の残存容量に対するメモリ効果による容量減少分の補正方法を示すフローチャート
【図6】充電と自己放電の繰り返しによって生じる二次電池のメモリ効果を説明する概念図
【図7】ニッケル−金属水素化物電池の自己放電による容量維持率の変化特性図
【図8】本発明の実施例3の残存容量演算装置を含むバックアップ電源用電池管理装置の構成図
【図9】本発明の実施例4の残存容量演算装置を含むバックアップ電源用電池管理装置の構成図
【符号の説明】
100、800、900 残存容量演算装置
101 二次電池
102 電源監視制御部
103 電池監視部
104 温度測定部
105 放電器
106 充電器
107 表示部
108 商用電源
109 整流器
110 負荷
111 入出力部
112、912 残存容量推定部
113 タイマ部
114 カウント部
801 二次電池パック
8011 直列接続電池群1
801n 直列接続電池群n
804 温度平均化部

Claims (10)

  1. 二次電池の内部温度、前記二次電池の表面温度又は雰囲気温度である二次電池の温度を測定する温度測定部と、
    前記二次電池の自己放電期間中に、所定のタイミング毎に前記二次電池の残存容量を推定して出力する残存容量推定部と、
    前記推定された残存容量の情報を出力する出力部とを有し、
    前記残存容量推定部は、自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度との関係を示す第1の表又は関数と、完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示す第2の表又は関数とを予め記憶し、
    前記残存容量推定部は、所定の第1のタイミングの次の所定の第2のタイミングにおいて、当該第2のタイミングにおける自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度とに基づいて、前記第1の表又は関数を参照して前記第1及び第2のタイミング間の前記二次電池の自己放電電気量を算出し、前記第1のタイミングにおいて推定した第1の残存容量から前記自己放電電気量を差し引いて前記第2のタイミングにおける第2の残存容量を推定し、前記第2の残存容量が所定の閾値以下のときは、前記温度の各平均値の最大値を算出し、当該算出された最大値に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定し、前記第2の残存容量から前記推定された容量減少量を減算し、当該減算結果である残存容量を出力することを特徴とする二次電池の残存容量演算装置。
  2. 前記二次電池が完全放電した後に、前記二次電池が自己放電状態から充電状態に変化した回数又は充電状態から自己放電状態に変化した回数をカウントすることにより、前記二次電池の自己放電の回数をカウントするカウント部を更に有し、
    前記第2の表又は関数は、前記自己放電の回数及び完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示し、
    前記残存容量推定部は、前記算出された最大値及び前記自己放電の回数に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定することを特徴とする請求項記載の二次電池の残存容量演算装置。
  3. 前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
    前記温度測定部は、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、
    2以上の前記直列接続電池群の温度の平均値を算出する温度平均化部を更に有し、
    前記残存容量推定部は、前記温度平均化部が出力する温度の平均値を用いて、前記自己放電電気量及び前記メモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量の少なくともいずれか1つを推定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池の残存容量演算装置。
  4. 前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
    前記温度測定部は、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、
    前記残存容量推定部は、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量を推定し、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量に基づいて二次電池全体の前記残存容量を推定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池の残存容量演算装置。
  5. 前記二次電池がニッケル−金属水素化物電池であることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の二次電池の残存容量演算装置。
  6. 二次電池の内部温度、前記二次電池の表面温度又は雰囲気温度である二次電池の温度を測定する温度測定ステップと、
    前記二次電池の自己放電期間中に、所定のタイミング毎に前記二次電池の残存容量を推定して出力する残存容量推定ステップと、
    前記推定された残存容量の情報を出力する出力ステップとを有し、
    前記残存容量推定ステップにおいて、自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度との関係を示す第1の表又は関数と、完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示す第2の表又は関数とを予め記憶し、
    前記残存容量推定部ステップにおいて、所定の第1のタイミングの次の所定の第2のタイミングにおいて、当該第2のタイミングにおける自己放電開始時からの経過時間と前記測定された二次電池の温度とに基づいて、前記第1の表又は関数を参照して前記第1及び第2のタイミング間の前記二次電池の自己放電電気量を算出し、前記第1のタイミングにおいて推定した第1の残存容量から前記自己放電電気量を差し引いて前記第2のタイミングにおける第2の残存容量を推定し、前記第2の残存容量が所定の閾値以下のときは、前記温度の各平均値の最大値を算出し、当該算出された最大値に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定し、前記第2の残存容量から前記推定された容量減少量を減算し、当該減算結果である残存容量を出力することを特徴とする二次電池の残存容量演算方法。
  7. 前記二次電池が完全放電した後に、前記二次電池が自己放電状態から充電状態に変化した回数又は充電状態から自己放電状態に変化した回数をカウントすることにより、前記二次電池の自己放電の回数をカウントするカウントステップを更に有し、
    前記第2の表又は関数は、前記自己放電の回数及び完全放電後の各自己放電期間中の前記測定された二次電池の温度の各平均値の最大値と、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量との関係を示し、
    前記残存容量推定ステップにおいて、前記算出された最大値及び前記自己放電の回数に基づいて、前記第2の表又は関数を参照して、充電と自己放電の繰り返しによって生じたメモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量を推定することを特徴とする請求項記載の二次電池の残存容量演算方法。
  8. 前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
    前記温度測定ステップは、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、2以上の前記直列接続電池群の温度の平均値を算出する温度平均化ステップを更に有し、
    前記残存容量推定ステップにおいて、前記温度平均化ステップが出力する温度の平均値を用いて、前記自己放電電気量及び前記メモリ効果による前記二次電池の実効的な容量減少量の少なくともいずれか1つを推定する、
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の二次電池の残存容量演算方法。
  9. 前記二次電池が、1又は複数の二次電池セルを直列に接続した直列接続電池群を複数個並列接続した二次電池パックであり、
    前記温度測定ステップにおいて、少なくとも2以上の前記直列接続電池群の温度を測定し、
    前記残存容量推定ステップにおいて、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量を推定し、それぞれの前記直列接続電池群毎の残存容量に基づいて二次電池全体の前記残存容量を推定する、
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の二次電池の残存容量演算方法。
  10. 前記二次電池がニッケル−金属水素化物電池であることを特徴とする請求項6〜請求項のいずれかの請求項に記載の二次電池の残存容量演算方法。
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