JP4123632B2 - 情報符号化方法及び装置、並びにプログラム供給媒体 - Google Patents

情報符号化方法及び装置、並びにプログラム供給媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報信号の符号化処理を行う情報符号化方法及び装置、並びに情報信号の符号化処理を行うためのプログラムが記録されているプログラム供給媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
オーディオや音声の信号を聴感上、ほとんど品質を劣化させずにデータ量を圧縮する高能率符号化の手法が知られている。オーディオ或いは音声等の信号の高能率符号化の手法には種々あるが、例えば、時間軸上のオーディオ信号等をブロック化しないで、複数の周波数帯域に分割して符号化する非ブロック化周波数帯域分割方式である、帯域分割符号化(サブ・バンド・コーディング:SBC)や、時間軸の信号を周波数軸上の信号に変換(スペクトル変換)して複数の周波数帯域に分割し、各帯域毎に符号化するブロック化周波数帯域分割方式、いわゆる変換符号化等を挙げることができる。
【0003】
ここで、帯域分割に使用するフィルタとしては、例えばQMFフィルタ(Quadurature Mirror Filter)があり、文献「1976 R.E.Crochiere Digital coding of speech in subbands Bell Syst.Tech. J. Vol.55,No.8 1976」に述べられている。
【0004】
上記QMFフィルタでは、帯域分割した後、半分のレートに間引かれた信号が発生する折り返し成分が、帯域合成時に発生する折り返し成分と互いにキャンセルする性質があり、このため、十分な精度で各帯域の信号が符号化されていれば、符号化によって生じる損失を殆どなくすことが可能とされている。
【0005】
また、文献「ICASSP 83, BOSTON, Polyphase Quadrature filters -A new subband coding technique Joseph H. Rothweiler」には、等バンド幅のフィルタ分割手法であるPQF(Polyphase Quadrature Filter) フィルタについて述べられている。このPQFフィルタでは、帯域分割した後、帯域幅に応じたレートに間引かれた信号が隣接帯域との間で発生する折り返し成分が、帯域合成時に隣接帯域との間で発生する折り返し成分と互いにキャンセルする性質があり、このため、十分な精度で各帯域の信号が符号化されていれば、符号化によって生じる損失を殆どなくすことが可能であり都合が良い。
【0006】
また、上述したスペクトル変換としては、例えば、入力オーディオ信号を所定単位時間(フレーム)でブロック化し、当該ブロック毎に離散フーリエ変換(DFT)、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:DCT)、モディファイドDCT(Modified Discrete Cosine Transform:MDCT)等を行うことで時間軸を周波数軸に変換するようなスペクトル変換がある。MDCTについては、例えば、文献「ICASSP 1987, Subband/Transform Coding Using Filter Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancellation, J.P.Princen, A.B.Bradley, Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst.of Tech.」において述べられている。
【0007】
波形信号をスペクトルに変換する方法として上述のDFTやDCTを使用した場合には、M個のサンプルからなる時間ブロックで変換を行うとM個の独立な実数データが得られる。時間ブロック間の接続歪みを軽減するために通常、両隣のブロックとそれぞれM1個のサンプルずつオーバーラップさせるので、平均して、DFTやDCTでは(M−M1)個のサンプルに対してM個の実数データを量子化して符号化することになる。
【0008】
これに対してスペクトルに変換する方法として上述のMDCTを使用した場合には、両隣の時間とM個ずつオーバーラップさせた2M個のサンプルから、独立なM個の実数データが得られるので、平均して、MDCTではM個のサンプルに対してM個の実数データを量子化して符号化することになる。例えば、復号装置は、このようにしてMDCTを用いて得られた符号から各ブロックにおいて逆変換を施して得られた波形要素を互いに干渉させながら加え合わせることにより、波形信号を再構成している。
【0009】
なお、一般に変換のための時間ブロックを長くすることによって、スペクトルの周波数分解能が高まり特定のスペクトル成分にエネルギーが集中する。したがって、両隣のブロックと半分ずつオーバーラップさせて長いブロック長で変換を行い、しかも、得られたスペクトル信号の個数が、もとの時間サンプルの個数に対して増加しないMDCTを使用することにより、上述したDFTやDCTを使用した場合よりも効率の良い符号化を行うことが可能となる。
【0010】
また、隣接するブロック同士に十分長いオーバーラップを持たせることによって、波形信号のブロック間歪みを軽減することもできる。ただし、変換ブロック長を長くするということは、変換のための作業領域がより多く必要になるということでもあるため、再生手段等の小型化を図る上での障害となり、特に半導体の集積度を上げることが困難な時点で長いブロック長を採用することはコストの増加につながってしまう。
【0011】
以上のように、フィルタやスペクトル変換によって帯域毎に分割された信号を量子化することにより、量子化雑音が発生する帯域を制御することができ、さらに、マスキング効果などの性質を利用することにより、聴覚的により高能率な符号化を行なうことができる。
【0012】
マスキング効果とは、大きな音が小さな音を聴覚的に隠蔽してしまうことをいい、この効果を利用することにより、発生した量子化雑音をもとの信号音自身で聴覚的に隠蔽してしまうことができ、圧縮してももとの信号と聴覚的に殆ど変わらない音質を実現することが可能になる。ただし、マスキング効果を効果的に利用するためには、量子化雑音の発生の仕方を、時間領域又は周波数領域で制御しなければならない。例えば、信号の大きさが急激に大きくなる、いわゆるアタック部分では、信号が大きくなる直前における信号の小さい部分で数msec以上量子化雑音が発生すると、この量子化雑音は信号音によって隠蔽されないため、いわゆるプリエコーとして知られる聞き苦しい音質劣化を引き起こしてしまう。このような問題に対して、例えば、スペクトル信号に変換するブロック長を、そのブロックの対応する信号の性質に応じて切り替える方法が用いらている。なお、量子化を行なう前に、各帯域毎に、例えばその帯域における信号成分の絶対値の最大値で正規化を行なうようにすれば、さらに高能率な符号化を行なうことができる。
【0013】
ここで、各周波数成分を量子化するための周波数分割幅としては、例えば人間の聴覚特性を考慮した帯域分割がある。例えば、一般に臨界帯域(クリティカルバンド)と呼ばれている高域程域幅が広くなるような帯域幅で、オーディオ信号を複数、例えば25バンド、の帯域に分割する帯域分割がある。
【0014】
また、このときの各帯域毎のデータを符号化する際には、各帯域毎に所定のビット配分或いは、各帯域毎に適応的なビット割当て(ビットアロケーシヨン)による符号化が行われる。例えば、上述したMDCT処理により得られた係数データを上記ビットアロケーシヨンによって符号化する際には、上記各ブロック毎のMDCT処理により得られる各帯域毎のMDCT係数データに対して、適応的な割当てビット数で符号化が行われる。
【0015】
ビット割ての方法としては、次の2つの方法が知られている。
【0016】
第1の方式としては、各帯域毎の信号の大きさをもとに、ビット割当を行う方法がある。この方法では、量子化雑音スペクトルが平坦となり、雑音エネルギー最小となるが、聴感覚的にはマスキング効果が利用されていないために実際の雑音感は最適ではない。この第1の方式については、文献「Adaptive Transform Coding of Speech Signals, R.Zelinski and P.Noll, IEEE Transactions of Acoustics, Speech, and Signal Processing, vol.ASSP-25,No.4, August 1977」において述べられている。
【0017】
第2の方法としては、聴覚マスキングを利用することで、各帯域毎に必要な信号対雑音比を得て固定的なビット割当を行なう方法がある。しかしこの方法ではサイン波入力で特性を測定する場合でも、ビット割当が固定的であるために特性値が、それほど良い値とならない。この第2の方法については、文献「ICASSP 1980, The critical band coder--digital encoding of the perceptual requirements of the auditory system, M.A.Kransner MIT」において述べられている。
【0018】
上述した各方法における問題を解決するための方法として、ビット割当に使用できる全ビットが、各小ブロック毎にあらかじめ定められた固定ビット割当パターン分と、各ブロックの信号の大きさに依存したビット配分を行なう分に分割使用され、その分割比を入力信号に関係する信号(例えば、正規化された信号)に依存させ、前記信号のスペクトルが滑らかなほど固定ビット割当パターン分への分割比率を大きくする高能率符号化方法が提案されている。
【0019】
この方法によれば、サイン波入力のように、特定のスペクトルにエネルギーが集中する場合には、そのスペクトルを含むブロックに多くのビットを割り当てることにより、全体の信号対雑音特性を著しく改善することができる。一般に、急峻なスペクトル成分をもつ信号に対して人間の聴覚は極めて敏感であるため、このような方法を用いることにより、信号対雑音特性を改善することは、単に測定上の数値を向上させるばかりでなく、聴感上、音質を改善するのに有効である。
【0020】
なお、ビット割り当ての方法にはこの他にも数多くのやり方が提案されており、さらに聴覚に関するモデルが精緻化され、符号化装置の能力があがれば聴覚的にみてより高能率な符号化が可能になる。これらの方法においては、計算によって求められた信号対雑音特性をなるべく忠実に実現するような実数のビット割り当て基準値を求め、それを近似する整数値を割り当てビット数とすることが一般的である。
【0021】
また、実際の符号列を構成するにあたっては、先ず、正規化及び量子化が行なわれる帯域毎に量子化精度情報及び正規化係数情報を所定のビット数で符号化し、次に、正規化及び量子化されたスペクトル信号を符号化することにより行われている。また、文献「ISO/IEC 11172-3: 1993(E)」では、帯域によって量子化精度情報を表すビット数が異なるように設定された高能率符号化方式が記述されており、高域になるにしたがって、量子化精度情報を表すビット数が小さくなるように規格化されている。
【0022】
従来より、復号装置により、量子化精度情報を直接符号化するかわりに、例えば、正規化係数情報から量子化精度情報を決定する方法も知られているが、この方法では、規格を設定した時点で正規化係数情報と量子化精度情報の関係が決まってしまうので、将来的にさらに高度な聴覚モデルに基づいた量子化精度の制御を導入することができなくなる。また、実現する圧縮率に幅がある場合には圧縮率毎に正規化係数情報と量子化精度情報との関係を定める必要が出てくる。
【0023】
なお、上述の各方法は、複数のチャネルから構成される音響信号の各チャネルに対して適用することが可能で、例えば、左側のスピーカーに対応するLチャネル、右側のスピーカーに対応するRチャネルのそれぞれに適用することができる。また、Lチャネル、Rチャネルそれぞれの信号を加えることによって得られた(L+R)/2の信号に対して適用しても良い。また、同じ2チャネルの信号でも、(L+R)/2の信号と(L−R)/2の信号に対して上述の方法を用いて効率の良い符号化を行なうようにしても良い。
【0024】
例えば、ステレオ感は低域側の信号によって支配的な影響を受けることに着目すれば、(L−R)/2の信号の帯域を(L+R)/2の信号の帯域よりも狭くする方法が考えられる。この方法を用いると、聴感上のステレオ感を保ちながら、より少ないビット数で効率的な符号化を行うことが可能になる。
【0025】
量子化されたスペクトル信号を、例えば、文献「D.A.Huffman: A Method for Construction of Minimum Redundancy Codes, Proc.I.R.E., 40, p.1098 (1952)」に述べられている可変長符号を用いて符号化することによって、より効率的に符号化する方法も知られている。
【0026】
スペクトル信号から聴感上、特に重要なトーン性の成分、すなわち特定の周波数周辺にエネルギーが集中している信号成分を分離して、他のスペクトル成分とは別に符号化する方法も考えられており、これにより、オーディオ信号等を聴感上の劣化を殆ど生じさせずに高い圧縮率での効率的に符号化することが可能になっている。
【0027】
このように符号化効率を高める手法は次々と開発されており、新たに開発された方法を組み込んだ規格を採用することによって、より長時間の記録が可能になったり、同じ記録時間であれば、より音質の高いオーディオ信号を記録することが可能になる。
【0028】
時系列のオーディオ信号の時間又は周波数領域上へのマッピングの方法としては、上述の帯域分割符号化と変換符号化とを組み合わせた高能率符号化の方法も考えられており、この方法では、例えば、帯域分割フィルタで帯域分割を行った後、該各帯域毎の信号を周波数軸上の信号にスペクトル変換し、このスペクトル変換した各帯域毎に符号化を施すことを提案している。
【0029】
上述したように帯域分割フィルタで分割してからMDCT等でスペクトル信号に変換することのメリットととしては、以下のような点を挙げることができる。
【0030】
まず、変換ブロック長などを帯域ごとに最適なものに設定できるため、量子化雑音の時間/周波数領域上での発生を聴感上、最適に制御することができ、音質の向上を図ることができる。また一般には、MDCT等のスペクトル変換は高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)等の高速演算方法を利用して処理が行われる場合が多いが、こうした高速演算方法を実現するためには、ブロック長に比例した大きさのメモリ領域が必要になる。例えば、一旦、帯域分割をしてから各帯域ごとに帯域幅に比例して間引いた信号にスペクトル変換を行うことにより、同じ周波数分解能を得るためのスペクトル変換のサンプル数を少なくすることができるため、スペクトル変換のために必要なメモリ領域を小さくすることができる。
【0031】
さらに、例えば符号化された信号に対して、高音質である必要はないが、できるだけ小さいハードウェア規模の復号器で再生したい場合には、低域側の信号データのみを処理することで目的を達成することができて便利である。
【0032】
このように、帯域分割フィルタとMDCT等のスペクトル変換を組み合わせてスペクトル信号に変換する方法を用いた圧縮方式は比較的小規模なハードウェア上で実現することができるので、例えば、携帯録音機用の圧縮方式としては大変好都合である。ただし、帯域分割フィルタを実現するためには多数の積和演算が必要となるため、演算処理量という意味では増加することになる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、伝送容量の比較的小さい通信路を介して伝送した符号列を比較的記録容量の大きい記録媒体に記録する場合、或いは、伝送容量の大きい通信路を介して短時間で符号列を伝送し、比較的記録容量の大きい記録媒体に高速に記録する場合、通信路では、符号化効率の高い符号化方法を採用する必要がある。そのためには、高い周波数分解能が得られる、変換ブロック長が長いスペクトル変換を採用することが望ましい。
【0034】
さらに、比較的記録容量の大きい記録媒体に記録する符号列は、比較的小さなハードウェアで符号化若しくは復号を実現できるように、変換ブロック長が比較的短いスペクトル変換を採用することが望ましい。特に、携帯機器用の記録媒体では、復号器に使用するメモリサイズを小さくするために一旦帯域分割した後に、スペクトル信号に変換してあると都合が良い。ここで、通信路を介して伝送されてきた信号を一旦、完全に復号し、時系列信号に戻してから、記録媒体用の符号列に符号化してやれば、記録媒体上に所用の符号列を記録することが可能であるが、この場合、演算量の多い帯域分割フィルタの処理を行う必要が出てきてしまう。特に、伝送容量の大きい通信路を介して短時間で伝送し、比較的記録容量の大きい記録媒体に記録する場合には、符号列の変換を高速に行う必要があるが、演算量の多い、帯域分割の処理を行うことは、記録媒体への記録に要する時間を短縮する上で障害となる。
【0035】
また特に、複数のチャネルの信号の変換を行う場合には、より多くの信号の処理を行う必要が生じるため、従来の方法では高速変換は、より困難なものとなる。
【0036】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、符号間のデータ変換を可能にして、高速にデータの変換を行うことができる情報符号化方法及び装置、並びにプログラム供給媒体の提供を目的としている
【0037】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る情報符号化方法は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程とを有することにより、上述の課題を解決する。
【0038】
この情報符号化方法は、プログラム供給媒体は、いったん、帯域分割されてからスペクトル信号に変換されて、符号列された第1の符号列をもとの時系列情報信号に戻した時点で別なスペクトル信号に変換した後、そのスペクトル信号を第2の符号列に符号化する。
【0039】
また、本発明に係る情報符号化装置は、上述の課題を解決するために、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化手段とを有する。
【0040】
このような構成を有する情報符号化装置は、いったん、帯域分割されてからスペクトル信号に変換されて、符号列された第1の符号列をもとの時系列情報信号に戻した時点で別なスペクトル信号に変換した後、そのスペクトル信号を第2の符号列に符号化する。
【0041】
また、本発明に係るプログラム供給媒体は、上述の課題を解決するために、情報処理装置に情報符号化プログラムを供給するプログラム供給媒体であって、該プログラム供給媒体により供給されるプログラムが、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程とを有してなる。
【0042】
このプログラム供給媒体により、情報処理装置は、いったん、帯域分割されてからスペクトル信号に変換されて、符号列された第1の符号列をもとの時系列情報信号に戻した時点で別なスペクトル信号に変換した後、そのスペクトル信号を第2の符号列に符号化する。
【0043】
本発明に係る情報符号化方法は、上述の課題を解決するために、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程とを有する。
【0044】
この情報符号化方法は、プログラム供給媒体は、いったん、帯域分割されてからスペクトル信号に変換されて、符号列された第1の符号列をもとの時系列情報信号に戻した時点で別なスペクトル信号に変換した後、そのスペクトル信号を第2の符号列に符号化する。
【0045】
また、本発明に係る情報符号化装置は、上述の課題を解決するために、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化手段とを有する。
【0046】
このような構成を有する情報符号化装置は、いったん、帯域分割されてからスペクトル信号に変換されて、符号列された第1の符号列をもとの時系列情報信号に戻した時点で別なスペクトル信号に変換した後、そのスペクトル信号を第2の符号列に符号化する。
【0047】
また、本発明に係るプログラム供給媒体は、上述の課題を解決するために、情報処理装置に情報符号化プログラムを供給するプログラム供給媒体であって、該プログラム供給媒体により供給されるプログラムが、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程とを有してなる。
【0048】
このプログラム供給媒体により、情報処理装置は、いったん、帯域分割されてからスペクトル信号に変換されて、符号列された第1の符号列をもとの時系列情報信号に戻した時点で別なスペクトル信号に変換した後、そのスペクトル信号を第2の符号列に符号化する。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
この実施の形態は、本発明に係る情報符号化方法及び装置を、音響情報を圧縮して記録媒体に記録する圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用したものである。
【0050】
以下、圧縮データ記録及び/又は再生装置について詳しく説明する。
この圧縮データ記録及び/又は再生装置は、図1に示すように、大別して、圧縮データを記録媒体とされる光磁気ディスク1に記録処理する記録系と、光磁気ディスク1に記録されている圧縮データの再生処理を行う再生系とから構成されている。
【0051】
そして、上記圧縮データの記録系は、アナログオーディオ信号の外部入力部とされる入力端子60、ディジタルオーディオ信号の外部入力部とされる入力端子67、ローパスフィルタ処理を行うローパスフィルタ(LPF)61、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換機62、ディジタルオーディオ信号のインターフェースとされるディジタル入力インターフェース回路68、入力された信号をエンコード処理するエンコーダ63、データを記憶するメモリ64、データをエンコード処理するエンコーダ65、及び磁気ヘッド駆動回路66により構成されている。なお、エンコード及びデコードの方式としては、例えば、ATC(Adaptive Transform Coding)が採用される。
【0052】
また、上記圧縮データの再生系は、圧縮データについてデコード処理を行うデコーダ71,73、データの記憶部とされるメモリ72、ディジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器74、 ローパスフィルタ処理するローパスフィルタ(LPF)75、オーディオ信号の出力端子とされる出力端子76により構成されている。
【0053】
そして、この圧縮データ記録及び/又は再生装置は、当該光磁気ディスク1に記録されている圧縮データを再生する等のために当該光磁気ディスク1へのレーザ光の照射を行う光学ヘッド53、RF信号を生成するRF回路55、光磁気ディスク1の回転駆動系を構成するサーボ処理を行うサーボ制御回路56及びスピンドルモータ51、当該圧縮データ記録及び/又は再生装置を構成する各部の制御を行うシステムコントローラ57、入力手段であるキー入力操作部58、並びに表示部59を備えている。
【0054】
この圧縮データ記録及び/又は再生装置を構成する上記各部について詳しく説明する。なお、光磁気ディスク1は、この圧縮データ記録及び/又は再生装置において圧縮データが記録及び再生される記録媒体である。
【0055】
上記スピンドルモータ51は、光磁気ディスク1を回転駆動させる部分である。また、上記光学ヘッド53及び磁気ヘッド54は、光磁気ディスク1に対するデータの記録及び再生を行う部分を構成している。
【0056】
上記光学ヘッド53は、例えば、レーザダイオード等のレーザ光源、コリメータレンズ、対物レンズ、偏光ビームスプリッタ、シリンドリカルレンズ等の光学部品及び所定パターンの受光部を有するフォトディテクタ等から構成されている。この光学ヘッド53は、光磁気ディスク1を介して上記磁気ヘッド54と対向する位置に設けられている。
【0057】
上記磁気ヘッド駆動部66は、磁気ヘッド54を駆動して、光磁気ディスク1へのデータの記録に応じて変調磁界を印加する。すなわち、光磁気デイスク1にデータを記録するときには、磁気ヘッド駆動回路66が磁気ヘッド54を駆動して記録データに応じた変調磁界を印加すると共に、光学ヘッド53が光磁気ディスク1の目的トラックにレーザ光を照射することによって、磁界変調方式により熱磁気記録を行う。
【0058】
また、光学ヘッド53は、目的トラックに照射したレーザ光の反射光を検出し、例えばいわゆる非点収差法によりフォーカスエラーを検出し、例えばいわゆるプツシユプル法によりトラッキングエラーを検出する。これにより、光磁気ディスク1からデータを再生するときには、光学ヘツド53は上記フォーカスエラーやトラッキングエラーを検出すると同時に、レーザ光の目的トラックからの反射光の偏光角(カー回転角)の違いを検出して再生信号を生成する。
【0059】
よって、光磁気ディスク1へのデータの記録時には、スピンドルモータ51により回転駆動される光磁気ディスク1に対して、光学ヘッド53によりレーザ光を照射した状態で記録データに応じた変調磁界を磁気ヘッド54により印加することによって、いわゆる磁界変調記録を行い、光磁気ディスク1の記録トラックに沿ってデータを記録する。そして、光磁気ディスク1からのデータの再生時には、光磁気ディスク1の記録トラックを光学ヘッド53によりレーザ光でトレースして磁気光学的に再生を行う。光学ヘッド53からの出力は、RF回路55に供給される。
【0060】
上記RF回路55は、光学ヘッド53の出力から上記フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を抽出してサーボ制御回路56に供給するとともに、再生信号を2値化して後述する再生系のデコーダ71に供給する。
【0061】
サーボ制御回路56は、例えばフォーカスサーボ制御回路やトラッキングサーボ制御回路、スピンドルモータサーボ制御回路、スレッドサーボ制御回路等から構成される。ここで、フォーカスサーボ制御回路は、上記フォーカスエラー信号がゼロになるように、光学ヘッド53の光学系のフォーカス制御を行う。また、上記トラッキングサーボ制御回路は、上記トラッキングエラー信号がゼロになるように光学ヘッド53の光学系のトラッキング制御を行う。さらに、上記スピンドルモータサーボ制御回路は、光磁気ディスク1を所定の回転速度(例えば一定線速度)で回転駆動するようにスピンドルモータ51を制御する。また、上記スレッドサーボ制御回路は、システムコントローラ57により指定される光磁気ディスク1の目的トラック位置に光学ヘッド53及び磁気ヘッド54を移動させる。
【0062】
このように各種制御動作を行うサーボ制御回路56は、該サーボ制御回路56により制御される各部の動作状態を示す情報をシステムコントローラ57に送る。
【0063】
システムコントローラ57には、キー入力操作部58や表示部59が接続されている。このシステムコントローラ57は、キー入力操作部58による操作入力情報により操作入力情報により記録系及び再生系の制御を行う。
【0064】
また、システムコントローラ57は、光磁気ディスク1の記録トラックからヘツダータイムやサブコードのQデータ等により、再生されるセクタ単位のアドレス情報に基づいて、光学ヘッド53及び磁気ヘッド54がトレースしている上記記録トラック上の記録位置や再生位置を管理する。
【0065】
さらに、システムコントローラ57は、当該圧縮データ記録再生装置のデータ圧縮率と上記記録トラック上の再生位置情報とに基づいて表示部59に再生時間を表示させる制御を行う。
【0066】
この再生時間表示は、光磁気ディスク1の記録トラックからいわゆるヘッダータイムやいわゆるサブコードQデータ等により再生されるセクタ単位のアドレス情報(絶対時間情報)に対し、データ圧縮率の逆数(例えば1/4圧縮のときには4)を乗算することにより、実際の時間情報を求め、これを表示部59に表示させるものである。
【0067】
なお、記録時においても、例えば光磁気ディスク等の記録トラックに予め絶対時間情報が記録されている(プリフォーマットされている)場合に、このプリフォーマットされた絶対時間情報を読み取ってデータ圧縮率の逆数を乗算することにより、現在位置を実際の記録時間で表示させることも可能である。
【0068】
上記記録系においては、入力端子60からのアナログオーディオ入力信号AINがローパスフィルタ61を介してA/D変換器62に供給される。
【0069】
上記A/D変換器62は上記アナログオーディオ入力信号AINを量子化する。このA/D変換器62から得られたディジタルオーディオ信号は、ATCエンコーダ63に供給される。また、このATCエンコーダ63には、入力端子67からのディジタルオーディオ入力信号DINがディジタル入力インターフェース回路68を介して供給されてくる。
【0070】
ATCエンコーダ63は、上記入力信号AINを、上記A/D変換器62により量子化した所定転送速度のディジタルオーディオPCMデータについて、所定のデータ圧縮率に応じたビット圧縮(データ圧縮)処理を行う。このATCエンコーダ63においてビット圧縮されたデータ(ATCデータ)は、メモリ64に入力される。例えばデータ圧縮率を1/8にすると、ここでのデータ転送速度は、上記標準のCD−DAのフオーマットのデータ転送速度(75セクタ/秒)の1/8(9.375セクタ/秒)に低減される。
【0071】
上記メモリ64は、データの書き込み及び読み出しがシステムコントローラ57により制御され、ATCエンコーダ63から供給されるATCデータを一時的に記憶しておき、必要に応じて光磁気ディスク1に記録するためのバッファメモリとして用いられる。
【0072】
例えばデータ圧縮率が1/8の場合においては、ATCエンコーダ63から供給される圧縮オーディオデータは、そのデータ転送速度が、標準的なCD−DAフォーマットのデータ転送速度(75セクタ/秒)の1/8、すなわち9.375セクタ/秒に低減されており、この圧縮データがメモリ64に連続的に書き込まれる。
【0073】
この圧縮データ(ATCデータ)は、前述したように8セクタにつき1セクタの記録を行えば足りるが、このような8セクタおきの記録は事実上不可能に近いため、後述するようなセクタ連続の記録を行うようにしている。この記録は、休止期間を介して、所定の複数セクタ(例えば32セクタ+数セクタ)から成るクラスタを記録単位として、標準的なCD−DAフォーマットと同じデータ転送速度(75セクタ/秒)でバースト的に行われる。すなわち、メモリ64においては、上記ビット圧縮レートに応じた9.375(=75/8)セクタ/秒の低い転送速度で連続的に書き込まれたデータ圧縮率1/8のATCオーディオデータが、記録データとして上記75セクタ/秒の転送速度でバースト的に読み出される。
【0074】
この読み出されて記録されるデータについて、記録休止期間を含む全体的なデータ転送速度は、上記9.375セクタ/秒の低い速度となっているが、バースト的に行われる記録動作の時間内での瞬時的なデータ転送速度は上記標準的な75セクタ/秒となっている。したがって、ディスク回転速度が標準的なCD−DAフォーマットと同じ速度(一定線速度)のとき、当該CD−DAフォーマットと同じ記録密度、記憶パターンの記録が行われることになる。
【0075】
メモリ64から上記75セクタ/秒の(瞬時的な)転送速度でバースト的に読み出されたATCオーディオデータすなわち記録データは、エンコーダ65に供給される。ここで、メモリ64からエンコーダ65に供給されるデータ列において、1回の記録で連続記録される単位は、複数セクタ(例えば32セクタ)から成るクラスタ及び当該クラスタの前後位置に配されたクラスタ接続用の数セクタとしている。このクラスタ接続用セクタは、エンコーダ65でのインターリーブ長より長く設定しており、インターリーブされても他のクラスタのデータに影響を与えないようにしている。
【0076】
上記エンコーダ65は、メモリ64から上述したようにバースト的に供給される記録データについて、エラー訂正のための符号化処理(パリテイ付加及びインターリーブ処理)やEFM (Eight to Fourteen Modulation) 符号化処理などを施す。このエンコーダ65による符号化処理の施された記録データが磁気ヘッド駆動回路66に供給される。
【0077】
上記磁気ヘッド駆動回路66は、磁気ヘッド54が接続されており、上記記録データに応じた変調磁界を光磁気ディスク1に印加するように磁気ヘッド54を駆動する。
【0078】
上記システムコントローラ57は、メモリ64に対する上述の如きメモリ制御を行うとともに、このメモリ制御によりメモリ64からバースト的に読み出される上記記録データを光磁気ディスク1の記録トラックに連続的に記録するように記録位置の制御を行う。この記録位置の制御は、システムコントローラ57によりメモリ64からバースト的に読み出される上記記録データの記録位置を管理して、光磁気ディスク1の記録トラック上の記録位置を指定する制御信号をサーボ制御回路56に供給することによって行われる。
【0079】
次に再生系について説明する。この再生系は、上述の記録系により光磁気ディスク1の記録トラック上に連続的に記録された記録データを再生するためのものである。この圧縮データ記録及び/又は再生装置の再生系は、光学ヘッド53によって光磁気ディスク1の記録トラックをレーザ光でトレースすることにより得られる再生出力がRF回路55により2値化されて供給されるデコーダ71を備えている。このとき、光磁気ディスクのみではなく、いわゆるCD(Compact Disc)と同じ再生専用光ディスクの読みだしも行なうことができる。
【0080】
デコーダ71は、上述の記録系におけるエンコーダ65に対応するものであって、RF回路55により2値化された再生出力について、エラー訂正のための上述の如き復号処理やEFM復号処理などの処理を行い、上述のデータ圧縮率1/8のATCオーディオデータを、正規の転送速度よりも早い75セクタ/秒の転送速度で再生する。このデコーダ71により得られる再生データは、メモリ72に供給される。
【0081】
上記メモリ72は、データの書き込み及び読み出しがシステムコントローラ57により制御され、デコーダ71から75セクタ/秒の転送速度で供給される再生データがその75セクタ/秒の転送速度でバースト的に書き込まれる。また、このメモリ72は、上記75セクタ/秒の転送速度でバースト的に書き込まれた上記再生データがデータ圧縮縮率1/8に対応する9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出される。
【0082】
上記システムコントローラ57は、再生データをメモリ72に75セクタ/秒の転送速度で書き込むとともに、メモリ72から上記再生データを上記9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出すようなメモリ制御を行う。また、システムコントローラ57は、メモリ72に対する上述の如きメモリ制御を行うとともに、このメモリ制御によりメモリ72からバースト的に書き込まれる上記再生データを光磁気ディスク1の記録トラックから連続的に再生するように再生位置の制御を行う。この再生位置の制御は、システムコントローラ57によりメモリ72からバースト的に読み出される上記再生データの再生位置を管理して、光磁気ディスク1もしくは光ディスク1の記録トラック上の再生位置を指定する制御信号をサーボ制御回路56に供給することによって行われる。このメモリ72から9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出された再生データとして得られるATCオーディオデータは、ATCデコーダ73に供給される。
【0083】
上記ATCデコーダ73は、上記記録系のATCエンコーダ63に対応するもので、例えばATCデータを8倍にデータ伸張(ビット伸張)することで16ビットのディジタルオーディオデータを再生する。このATCデコーダ73からのディジタルオーディオデータは、D/A変換器74に供給される。
【0084】
D/A変換器74は、ATCデコーダ73から供給されるディジタルオーディオデータをアナログ信号に変換して、アナログオーディオ出力信号AOUTを形成する。このD/A変換器74により得られるアナログオーディオ信号AOUTは、ローパスフィルタ75を介して出力端子76から出力される。
【0085】
以上のように構成することにより、圧縮データ記録及び/又は再生装置は、光磁気ディスクに対する圧縮データの記録及び再生を行うことができる。そして、この圧縮データ記録及び/又は再生装置は、データの高能率圧縮符号化を実現している。
【0086】
次に、高能率圧縮符号化について、詳しく説明する。高能率圧縮符号化とは、例えば、オーディオPCM信号等の入力ディジタル信号を、帯域分割符号化(SBC)、適応変換符号化(ATC)及び適応ビット割当ての各技術を用いて高能率で圧縮符号化する技術である。
【0087】
図2には、音響波形信号の符号化を行う符号化手段の構成例を示している。この音響波形信号の符号化手段は、入力されたオーディオ信号等を帯域分割してスペクトル変換する変換回路1101と、入力された信号の正規化及び量子化を行う信号成分符号化回路1102と、信号成分符号化回路1102から出力された信号103を符号列として生成する符号列生成回路1103とから構成されている。この音響波形の符号化手段は、入力された信号波形101を、変換回路1101により信号周波数成分毎の信号102に変換した後、信号成分符号化回路1102により各成分符号化した信号103とし、この信号103を符号列生成回路1103により符号列とした信号104として生成する。
【0088】
上記変換回路1101は、例えば図3に示すように、帯域分割フィルタ1201,1202と、順スペクトル変換回路1203,1204,1205とから構成されている。
【0089】
上記帯域分割フィルタ1201は、信号201を二つの帯域に分割する。帯域分割フィルタ1201によって二つの帯域に分割された信号211,212のうち、高域側の帯域の信号211については、MDCT等の順スペクトル変換回路1203によってスペクトル信号成分221に変換される。
【0090】
また、低域側の信号212については、帯域分割フィルタ1202によってさらに二つの帯域の信号213,214に分割された後、それぞれの帯域において、MDCT等の順スペクトル変換回路1204,1205によってスペクトル信号成分221に変換されている。なお、図3において帯域分割フィルタ1201に入力される信号201は、図2において変換回路1101に入力される信号101に対応している。
【0091】
また、帯域分割フィルタ1201から帯域分割されて出力される信号211,212の帯域幅は 当該帯域分割フィルタ1201に入力される上記信号201の帯域幅の1/2となっており、例えば、信号201の1/2に間引かれている。
【0092】
また、帯域分割フィルタ1202から帯域分割されて出力される信号213,214の帯域幅は、上記帯域分割フィルタ1201に入力される信号201の帯域幅の1/4となっており、信号201の1/4に間引かれている。
【0093】
なお、上記順スペクトル変換回路1203,1204,1205としては、上述したMDCTにより構成されていることに限定されることなく、DFTやDCTとして構成することもできる。
【0094】
上記信号符号化回路1102は、図4に示すように、正規化回路1301と、量子化精度決定回路1302と、量子化回路1303とから構成されている。
【0095】
上記各順スペクトル変換回路1203,1204,1205から出力された各信号成分301は、正規化回路1301によって所定の帯域毎に正規化が施される。
【0096】
そして、上記正規化された信号302は、量子化精度決定回路1302によって計算された量子化精度に基づいて量子化回路1303によって量子化される。ここで、量子化回路1303は、量子化精度決定回路1302から出力される制御信号とされる信号303により量子化精度が制御される。
【0097】
なお、図4において正規化回路1301及び量子化精度決定回路1302に入力される信号301は、上記図3において各順スペクトル変換回路1203,1204,1205から出力された信号221に対応され、また、図4において量子化回路1303から出力される信号304は、図2において信号成分符号化回路1102から出力される信号103に対応している。なお、ここで、図4において量子化回路1303から出力される信号304には量子化された信号成分に加え、正規化係数情報や量子化精度情報も含まれている。
【0098】
上記図4のように構成されている信号成分符号化回路1102から出力された信号は、上記符号列生成回路1103により符号列とされて出力される。
【0099】
このように構成された音響波形の符号化手段は、上述したように、入力された信号波形101を、変換回路1101により信号周波数成分毎の信号102に変換し後、信号成分符号化回路1102により符号化した信号103として、符号列生成回路1103によって符号列とした信号104を生成する。
【0100】
図5には、上記図2に示した符号化手段によって生成された符号列から音響信号を復号して出力する復号手段を示す。この復号手段は、符号列分解回路1401と、信号成分復号回路1402と、逆変換回路1403とから構成されている。
【0101】
この復号手段は、符号列分解回路1401により符号列信号401から各信号成分の符号が抽出される。そして、信号成分復号回路1402は、それらの符号データ402から、信号成分復号回路1402により各信号成分毎に信号403を復号し、逆変換回路1403により音響波形信号404を生成する。
【0102】
上記信号成分復号回路1402は、上記図4に示す信号成分符号化回路1102に対応されるもので、例えば図6に示すように、逆量子化回路1551と、逆正規化回路1552とから構成されている。この図6において逆量子化回路1551に入力される入力データ551、及び逆正規化回路1552から出力される出力データ553は、上記図5において信号成分復号回路1402に入力される入力データ402、及び信号成分復号回路1402から出力される出力データ403にそれぞれ対応している。
【0103】
このように構成される信号成分復号回路1402は、各スペクトル信号として入力される入力データ511に対して逆量子化回路1551により入力データ551を逆量子化の処理を施し、逆正規化回路1552により上記逆量子化手段から出力される信号552に対して逆正規化の処理を施す。
【0104】
上記逆変換回路1403は、上記図3に示す変換回路1101に対応されるもので、例えば図7に示すように、逆スペクトル変換回路1501,1502,1503と、帯域合成フィルタ1511,1512とから構成されている。この符号化分解回路1401は、各逆スペクトル変換回路1501,1502,1503によって得られた各帯域の信号511,512,513を帯域合成フィルタ1511,1512によって合成している。
【0105】
すなわち、帯域合成フィルタ1511は、逆スペクトル変換回路1502及び逆スペクトル変換回路1503から出力される信号512,513を合成して信号514を出力し、また、帯域合成フィルタ1512は、逆スペクトル変換回路1501から出力された信号511と、上記帯域合成フィルタ1511から出力される信号514を合成して信号521を出力する。よって、図7において逆スペクトル変換回路1501,1502,1503に入力される信号501、及び帯域合成フィルタ1512から出力される信号521は、図5において逆変換回路1403において入力される信号403、及び逆変換回路1403から出力される信号404にそれぞれ対応している。
【0106】
ここで、符号化の方法について、上記図2に示した符号化手段を用いて説明する。例えば、図8に示す信号は、上記図3に示す変換手段により得られるスペクトル信号を、MDCTのスペクトルの絶対値のレベルをdBに変換して示たものである。
【0107】
ここで、入力信号は所定の時間ブロック毎に64個のスペクトル信号に変換されており、それが帯域[1]から[8]の8つの帯域(以下、これを符号化ユニットという。)にまとめて正規化及び量子化が行なわれる。量子化精度は周波数成分の分布の仕方によって符号化ユニット毎に変化させることにより、音質の劣化を最小限に押さえる聴覚的に効率の良い符号化が可能である。
【0108】
図9には、符号列が、符号化により生成される符号列の構成例を示している。この構成例では、各時間ブロックのスペクトル信号を復元するためのデータがそれぞれ、所定のビット数で構成されるフレームに対応して符号化されている。
【0109】
図9に示すように、各フレームの先頭(ヘッダ部)には、先ず、同期信号及び符号化されている符号化ユニット数等の制御データが一定のビット数で符号化され、次に各符号化ユニットの量子化精度データと正規化係数データがそれぞれ低域側の符号化ユニットから符号化され、最後に各符号化ユニット毎に上述の正規化係数データ及び量子化精度データに基づいて正規化及び量子化されたスペクトル係数データが低域側から符号化されている。この時間ブロックのスペクトル信号を復元するために実際に必要なビット数は、上記符号化されている符号化ユニットの数、及び各符号化ユニットの量子化精度情報が示す量子化ビット数によって決まり、その量は各フレーム毎に異なっていても良い。
【0110】
また、各フレームの先頭から上記必要なビット数のみが再生時に意味を持ち、各フレームの残りの領域は空き領域となり、再生信号には影響を与えない。この例に示すように、各時間ブロックを一定のビット数のフレームに対応させて符号化しておくことにより、例えば、この符号列を光磁気ディスク等の記録媒体に記録した場合、任意の時間ブロックの記録位置を容易に算出できることが可能になる。これにより、任意の箇所から再生を行なう、いわゆるランダム・アクセスを容易に実現することが可能になる。なお、通常では、音質向上のためにより多くのビットを有効に使用して、各フレームの空き領域がなるべく小さくなるようにする。
【0111】
以上が基本的な符号化の方法であるが、さらに符号化効率を高めることが可能である。例えば、量子化されたスペクトル信号のうち、頻度の高いものに対しては比較的短い符号長を割り当て、頻度の低いものに対しては比較的長い符号長を割り当てることによって、符号化効率を高めることができる。
【0112】
また、例えば、変換ブロック長を長くとることによって、量子化精度情報や正規化係数情報といったサブ情報の量を相対的に削減でき、また周波数分解能を上がるので、周波数軸上で量子化精度をよりこまやかに制御できるため、符号化効率を高めることができる。さらにまた、スペクトル信号から聴感上特に重要なトーン性の成分、すなわち特定の周波数周辺にエネルギーが集中している信号成分を分離して、他のスペクトル成分とは別に符号化する方法も考えられ、これにより、オーディオ信号等を聴感上の劣化を殆ど生じさせずに高い圧縮率で効率的に符号化することが可能になっている。
【0113】
次にこのように符号化効率を高めることを可能とする符号化手段及び復号手段の構成例についてさらに説明する。
【0114】
図10には、上記図2の変換回路1101の構成を示している。この変換回路1101は、上記図3とは異なった構成を有し、帯域分割フィルタ1601と、順スペクトル変換回路1602,1603,1604,1605により構成されている。
【0115】
このように構成された変換手段は、帯域分割フィルタ1601により4つの均等な帯域幅の帯域に信号601を分割し、そして、当該分割した得た信号602,603,604,605に対して、順スペクトル変換回路1602,1603,1604,1605によりそれぞれ順スペクトル変換を施す。ただし、この図10に示す変換手段における順スペクトル変換のブロック長は、上記図3に示した変換手段のものと比較して長くとっており、例えば出力されるスペクトル信号の周波数分解能は2倍になっている。
【0116】
この図10のように構成される変換手段の例では、帯域が4分割されており、信号602,603,604,605は、それぞれ帯域幅に応じて間引かれた各帯域ごとの時系列信号を高域側から並べている。例えば、上記帯域分割フィルタ1601は、図11に示すように、まず帯域分割フィルタ1611により所定の帯域に分割して、さらに帯域分割フィルタ1612,1613により分割するように構成することもできる。具体的には、このように構成したQMFフィルタ(帯域分割フィルタ1611)により、信号611を、はじめに低域側、高域側の二つの帯域に分割し、さらに分割された信号612,613を、帯域分割フィルタ1612,1613によりそれぞれの帯域において二つの帯域に分割する方法をとるようにして、4つの等バンド幅の帯域に分割した信号614,615,616,617として生成する。
【0117】
なお、いわゆる帯域分割フィルタ1601は、PQFフィルタによって、一度に4つの等バンド幅の帯域に分割するように構成することもできる。いずれにしろ、上記図10において示す信号602,603,604,605は、それぞれ信号601の1/4に間引かれており、スペクトル変換処理に必要なバッファメモリの量を押さえながら、高い周波数分解能を得ることができる。
【0118】
図12には、上記図5に示した逆変換回路1403であって、上記図7に示したものとは異なる逆変換手段の構成例を示している。この逆変換回路1403は、逆スペクトル変換回路1621,1622,1623,1624と、帯域合成フィルタ1625とからなり、上記図10の変換手段に対応した逆変換を実現するように構成されている。
【0119】
このように構成された逆変換手段は、符号列からなる信号621が各逆スペクトル変換回路1621,1622,1623,1624においてそれぞれの帯域において逆スペクトル変換処理されて、この逆スペクトル変換された各信号622,623,624,625が帯域合成フィルタ1625により合成処理されて、信号626として出力される。
【0120】
上記帯域合成フィルタ1625は、例えば、図13に示すように、QMFの帯域合成フィルタにより構成することもできる。この帯域合成フィルタ1625は、まず帯域合成フィルタ1631により、信号631及び信号632を合成し、また、帯域合成フィルタ1632により、信号633及び信号634を合成し、そして、これら帯域合成フィルタ1631,1632により合成されて生成された信号635及び信号636を、帯域合成フィルタ1633により合成して信号637として出力する。
【0121】
図14に示すスペクトル信号は、トーン性の信号成分を分離して符号化する方法を説明するためのものである。ここでは3個のトーン成分を分離した様子が示されており、これらの各トーン成分はその周波数軸上の位置データとともに符号化される。
【0122】
一般に、音質を劣化させないためには少数のスペクトルにエネルギーが集中するトーン性の信号成分は非常に高い精度で量子化する必要があるが、トーン成分を分離した後の各符号化ユニット内のスペクトル係数は聴感上の音質を劣化させることなく、比較的少ないステップ数で量子化することができる。なお、図14では、図を簡略にするために、比較的少数のスペクトルしか図示していないが、実際のトーン性信号では、数十のスペクトルから構成される符号化ユニット内の数個のスペクトル係数にエネルギーが集中するので、そのようなトーン成分を分離したことによるデータ量の増加は比較的少なく、トーン性成分を分離することによって、全体として、符号化効率を向上させることができる。
【0123】
なお、図14に示すスペクトル信号は、上記図10に示すように構成される変換手段によって得られたものを表現しており、上記図8に示すスペクトル信号に比較して2倍の周波数分解能を持っている。このように周波数分解能が高いと、その分、特定のスペクトル信号にエネルギーが集中するため、トーン成分を分離する方法は、より効果が大きくなる。
【0124】
図15には、上記図14をもとに得られる符号列の構成例を示している。この図15に示す符号列の例では、各フレームの先頭にはヘッダー部として、同期信号及び符号化されている符号化ユニット数等の制御データが所定のビット数で符号化され、次にトーン性の信号成分に対応するトーン成分データが符号化されている。
【0125】
この図15に示すように、トーン成分データについては、最初に先ずトーン性成分の個数が符号化され、次に各トーン性成分の周波数軸上の位置情報、量子化精度情報、正規化係数情報、正規化及び量子化されたスペクトル係数データが符号化されている。トーン性成分の次には元のスペクトル信号からトーン性成分を差し引いた残りの信号(ノイズ性信号)のデータが符号化されている。これには各符号化ユニットの量子化精度データと正規化係数データ及び各符号化ユニット毎に上述の正規化係数データ及び量子化精度データに基づいて正規化及び量子化されたスペクトル係数データが、それぞれ、低域側の符号化ユニットから符号化されている。ただしここで、トーン性信号及びノイズ性信号のスペクトル係数データは可変長の符号化がなされているものとする。
【0126】
図16には、上記図2に示した信号成分符号化回路1102であって、トーン成分を分離するように構成された信号成分符号化手段の構成例を示している。
【0127】
この信号成分符号化回路1102は、トーン成分分離回路1641と、トーン成分符号化回路1642と、非トーン成分符号化回路1643とから構成されている。上記トーン成分符号化回路1642及び非トーン成分符号化回路1643は、例えば、上記図4の信号成分符号化手段と同様として構成されている。また、上述のように量子化された信号に対して、可変長符号化を行うようにしても良い。
【0128】
この信号生成符号化回路1102においては、信号641は、トーン成分分離回路1641により信号642,643に分離される。そして、トーン成分分離回路1641により分離された信号642は、トーン符号化回路1642によりトーン成分符号化処理が施されて信号644として出力される。また、トーン成分分離回路1641からの信号643は、非トーン成分符号化回路1643において非トーン成分符号化処理が施されて信号645として出力される。
【0129】
図17には、トーン成分を分離する場合の、上記図5に示した信号成分復号回路1402の構成例を示している。
【0130】
この信号成分復号回路1402は、トーン成分復号化回路1661と、非トーン成分復号化回路1662と、スペクトル信号合成回路1663とから構成されている。ここで、トーン成分復号回路1661及び非トーン成分復号回路1662はそれぞれ、上記図6に示した信号成分復号手段と同様の構成とすることもできる。
【0131】
この信号成分復号回路1402は、トーン成分復号化回路1661が信号661に対してトーン成分復号化処理を施した信号663を生成し、また、非トーン成分復号化回路1662が信号662に対して非トーン成分復号化処理を施した信号664を生成し、そして、スペクトル信号合成回路1663が信号663及び信号664を合成した信号665を生成する。なお、上述のように量子化された信号に対して可変長符号化が施されている場合には、逆量子化を施す前にそれを復号するようにする。
【0132】
以上、音響波形信号から符号列を生成、或いは符号列から音響波形信号を生成する各手段について説明した。
【0133】
ところで、上述のようにして得られた符号列を、別な符号列に変換する必要がしばしば生じる。例えば、伝送容量の比較的小さい通信路を介して伝送した符号列を比較的記録容量の大きい記録媒体に記録する場合、或いは、伝送容量の大きい通信路を介して短時間で符号列を伝送し、比較的記録容量の大きい記録媒体に高速に記録する場合、通信路における伝送では、符号化効率の高い符号化方法を採用する必要があり、そのためには高い周波数分解能が得られる変換ブロック長が長いスペクトル変換を採用することが望ましい。一方、比較的記録容量の大きい記録媒体に記録する符号列は、比較的小さなハードウェアで符号化及び復号が実現できる、変換ブロック長が比較的短いスペクトル変換を採用することが望ましい。特に、携帯機器用の記録媒体では、復号器に使用するメモリサイズを小さくするために一旦帯域分割した後に、スペクトル信号に変換してあると都合が良い。ここで、伝送されてきた信号を一旦、完全に復号し、時系列信号に戻してから、記録媒体用の符号列に符号化してやれば、記録媒体上に所用の符号列を記録することが可能であるが、通常この場合、演算量の多い帯域分割フィルタの処理を行う必要がある。特に、比較的伝送容量の大きい通信路を短時間使用して、比較的記録容量の大きい記録媒体に記録する場合には、符号列の変換を高速に行う必要があるが、演算量の多い、帯域分割の処理を行うことは、記録媒体への記録に要する時間を短縮する上で障害となる。
【0134】
本発明の実施の形態である上記圧縮データ記録及び/又は再生装置では、伝送に用いた符号列を別な符号列に変換する場合に、完全に時系列信号に復号することなく、高速な符号変換処理を実現することにより、上述したような問題を解決している。
【0135】
以下、本発明の実施の形態である圧縮データ記録及び/又は再生装置が実現している高速な符号化変換処理について説明する。
【0136】
図18には、伝送容量の比較的小さい通信路を介して伝送した符号列を比較的記録容量の大きい記録媒体に記録する、或いは、伝送容量の大きい通信路を介して短時間で符号列を伝送し、、比較的記録容量の大きい記録媒体に高速に記録する信号伝送記録手段の構成を示している。例えば、この信号伝送記録手段は、上記図1に示す圧縮データ記録及び/又は再生装置において、エンコーダ63から出力されるような信号に対しての処理を行っている。
【0137】
この信号伝送記録手段は、伝送回路1901と、符号変換回路1902と、記録回路1903とから構成されている。
【0138】
この信号伝送記録手段は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化することにより得られた第1の符号列を入力する伝送回路1901と、第1の符号列を、第2の帯域群にて帯域分割された後に第2のブロック長でスペクトル変換され符号化された形態の第2の符号列に変換する変換手段である符号変換回路1902と、第2の符号列を上記光磁気ディスク1に記録する記録回路1903とから構成されている。ここで、信号901,902は、上記第1の符号列に対応し、また、信号903,904は、第2の符号列に対応する。
【0139】
この信号伝送記録手段において、入力された信号901は、伝送手段に入力されて信号902として出力され、信号902は、符号変換回路1902により符号変換処理されて、信号903として出力され、信号903は、記録回路1903により信号904として出力され、記録媒体への記録がなされる。
【0140】
ここで、具体的には、伝送回路1901に入力されるデータである符号列901は、帯域分割された後、比較的長いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したものである。また、符号列904は、帯域分割された後、比較的短いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したものと同等のものであり、記録回路1903を介して上記光磁気ディスク1の記録媒体に記録される。なお、この例とは逆に、伝送容量の大きい通信路を利用して、記録容量の小さい記録メディアに記録する場合、例えば、伝送容量の大きい光ケーブルを介して高価な半導体メモリーに記録する場合などには、上記符号列901は、帯域分割された後、比較的短いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したもので、符号列904は、帯域分割された後、比較的長いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したものと同等のものとしても良い。
【0141】
また図19には、上述した例とは逆に、比較的記録容量の大きい記録媒体に記録された符号列を高速に変換して伝送容量の比較的小さい通信路を伝送する、或いは、伝送容量の大きい通信路を短時間使用して伝送する場合の信号読み出し伝送手段の構成を示している。
【0142】
この信号読み出し伝送手段は、読み出し回路1921と、符号変換回路1922と、伝送回路1923とから構成されている。この信号読み第し手段において、入力された信号921は、読み出し回路1921により信号922として読み出され、この信号922は、符号変換回路1922により符号変換処理されて信号923として出力され、信号923は、伝送回路1923により伝送処理された信号924として出力される。
【0143】
ここで、具体的には、信号921は、符号列であって、帯域分割された後、比較的短いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したものであり、読み出し回路1921を介して光磁気ディスク等の記録媒体から読み出される符号列である。また、符号列924は、帯域分割された後、比較的長いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したものと同等のものである。
【0144】
なお、この例とは逆に、伝送容量の大きい通信路を利用して、記録容量の小さい記録メディアに符号化されて記録されていた信号を伝送する場合、例えば、伝容量の大きい光ケーブルを介して高価な半導体メモリーに記録されていた信号を伝送する場合などには、符号列921は、帯域分割された後、比較的長いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したもので、符号列924は、帯域分割された後、比較的短いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したものと同等のものとしても良い。
【0145】
図20には、符号列を別な符号列に変換する符号変換回路1922の構成例を示す。この符号変換回路1922は、符号列分解回路1701と、信号成分復号回路1702と、スペクトル信号変換回路1703と、信号成分符号化回路1704と、符号列生成回路1705とから構成されている。
【0146】
ここで、符号変換手段1922は、本発明に係る情報符号化方法又は装置を提供して構成されているもので、すなわち、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段である符号列分解手段1701と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段である信号成分復号手段1702と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段であるスペクトル信号変換手段1703と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化手段である信号成分符号化手段1704及び符号列符号列生成手段1705とから構成されている。ここで、例えば、上記第1のブロック長は、第2のブロック長よりも長くされている。また、上記第1の符号列の圧縮率は、第2の符号列の圧縮率よりも高くされている。
【0147】
そして、上記スペクトル信号変換回路1703については、例えば、図21のように構成される。これにより、符号化手段は、第2の符号列の上記第2の帯域群の1つの帯域が上記第1の符号列の上記第1の帯域群の2つ以上の帯域を合成したものと同等の帯域幅を持つとき、上記スペクトル信号変換回路1703で、第1の帯域群の上記2つ以上の帯域のスペクトル信号を上記第2の帯域群の上記1つの帯域に合成することが可能になる。
【0148】
このように構成された符号変換手段において、入力される信号701は、符号列分解回路1701により符号分解処理された信号702とされ、信号702は、信号成分復号回路1702により復号処理された信号703とされる。そして、信号703は、スペクトル信号変換回路1703によりスペクトル信号変換処理された信号704として出力され、信号704は、信号成分符号化回路1704により符号化処理された信号705とされ、符号列生成回路1705により符号列とされた信号706として出力される。
【0149】
具体的には、符号列分解回路1701への入力は、ここでは、上記図15に示す符号列であるとする。また、符号列生成回路1705の出力は、ここでは、上記図9の符号列であるとする。
【0150】
また、符号列分解回路1701は、上記図5に示した符号列分解回路1401と同様の構成をとるものとする。また、信号成分復号回路1702は、上記図17に示した同様な構成をとるものとする。さらに、信号成分符号化回路1704は、上記図4に示した同様な構成をとるものとする。そして、符号列生成回路1705は、上記図2に示した符号列生成回路1103と同様な構成をとるものとする。
【0151】
図21には、上記図20に示すスペクトル信号変換手段の構成例を示している。このスペクトル信号変換手段は、逆スペクトル変換回路1721,1722,1723,1724と、帯域合成フィルタ1725と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路2)1726と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1727,1728とから構成されている。
【0152】
このスペクトル信号変換手段において、入力される信号721は、帯域分割されており、逆スペクトル変換回路1721,1722,1723,1724において逆スペクトル変換処理される。そして、逆スペクトル変換回路1721,1722からの信号722,723は、帯域合成フィルタ1725により帯域合成処理される。この帯域合成フィルタ1725により帯域合成されて出力される信号726は、順スペクトル変換回路1726において順スペクトル変換処理される。
【0153】
また、逆スペクトル変換回路1723,1724において逆スペクトル変換処理された信号724,725は、その後直ぐに順スペクトル変換回路1727,1728において順スペクトル変換処理されて、信号727として出力される。
【0154】
ここで、上記逆スペクトル変換回路1721,1722,1723,1724はそれぞれ、例えば、上記図12に示す逆スペクトル変換回路1621,1622,1623,1624と同様な構成をとる。また、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路2)1726及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1727,1728はそれぞれ、例えば、上記図3の順スペクトル変換回路1203,1204,1205と同様の構成をとる。
【0155】
そして、帯域合成フィルタ1725は、高域側の二つの等バンド幅の帯域の信号を合成するものである。この帯域合成フィルタ1725は、例えば、上記図13に示した帯域合成フィルタ1631と同様の構成をとるものであっても良い。
【0156】
このように、図21のスペクトル信号変換手段を使用した図20の符号変換手段では、上記図15に示した符号列を完全に復号してから、上記図9に示す符号列に符号化し直す従来の方法に比較して帯域合成及び帯域分割に必要な演算処理を大幅に削減することができる、これにより、高速な符号変換を実現することができる。
【0157】
ここで、例えば、スペクトル信号変換手段における変換前の符号列は、上記図10に示した変換手段によって得られたスペクトル信号を符号化したものであり、帯域分割フィルタ1601が上記図11に示すような構成をとるものであるとし、変換後の符号列は本来、上記図3の変換手段によって得られたスペクトル信号を符号化したものであるとした場合、上記図3の帯域分割フィルタ1201,1202がそれぞれ、上記図11の帯域分割フィルタ1611,1613と同一であれば、図21に示す帯域合成フィルタ1725として、図11の帯域分割フィルタ1612に対応する図13の帯域合成フィルタ1631を使用すれば良い。
【0158】
上記帯域合成フィルタ1725は、例えば、図22に示すように、0データ補間回路1731,1732と、高域通過フィルタ1733と、低域通過フィルタ1734と、加算回路1735とから構成されている。
【0159】
ここで、図20に示すように、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後にスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力部を構成する符号列分解回路1701と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段である符号列分解回路1701及び信号成分復号回路1702とを有して構成される符号変換手段において、スペクトル信号変換回路1703は図21のように構成され、図21中の帯域合成フィルタ1725は、図22のように構成される。この図22のような帯域合成フィルタ構成をとることにより、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群にて帯域分割されスペクトル変換された形態のスペクトル信号に変換するために、高域側の帯域では一部のスペクトル信号を間引かれた時系列信号に逆変換し、上記間引かれた時系列信号を上記高域側の帯域内の低域側のスペクトル信号に変換する。そして、この図22のような構成を有する図21の帯域合成フィルタ1725から、順スペクトル変換回路1726を介して取り出されたスペクトル信号は、符号化手段とされる図20に示す信号成分符号化回路1704及び符号列生成回路1705により第2の符号列に符号化される。
【0160】
この図21中の帯域合成フィルタ1725に相当する図22の構成において、入力される信号731,732は、それぞれ0データ補間回路1731,1732において補間処理される。そして、0データ補間回路1731,1732において0データ補間処理された各信号733,734は、高域通過フィルタ1733及び低域通過フィルタ1734により高域及び低域毎のフィルタ処理が施され、信号735,736とされて加算回路1735に入力される。加算回路1735では、入力された信号735,736を加算処理して、信号737として出力する。
【0161】
ここで、具体的には、0データ補間回路1731に入力される高域入力信号731は、上記図21において信号722に相当し、また、0データ補間回路1732に入力される低域側入力信号732は、図21において信号723に相当し、加算回路1735からの出力される出力信号737は、図21において信号726に相当する。
【0162】
そして、この帯域合成フィルタ1725により、出力信号737と比較して1/2に間引かれた高域側及び低域側の入力信号731,732は、それぞれ0データ補間回路1731,1732において0の値をとる信号により補間された後、高域通過フィルタ1733又は低域通過フィルタ1734においてそれぞれフィルタ処理された後、加算回路1736において加算され、信号737として出力される。
【0163】
なお、上記帯域合成フィルタ1725としては、実際にはもっと簡略化して、例えば、もっと短いタップ長の合成フィルタを使用しても良い。帯域合成フィルタのタップ長、フィルタ係数等が、帯域分割フィルタに対応していない場合には、帯域分割してから帯域合成しても、元の信号は再現されないが、本例に示したように、聴覚の性質を利用してデータ圧縮を行う場合、フィルタの不一致に伴い発生する信号歪みが、量子化精度の低下による量子化雑音の発生量に比べて小さければ、実際には信号音によってマスクされてしまい、音質劣化への影響は軽微である。特に上記図21に示した例の場合、例えば元の信号のサンプリング周波数が48kHzであったとすると、信号726は12kHz以上の高い帯域の信号であり、聴覚特性上、音質的には殆ど影響を与えない。また、上記の例では、変換前の符号列はQMFを2段重ねることによって4つの帯域に分割されたスペクトル信号を符号化したものであるとしたが、例えば、これがPQFにより、帯域分割された後、スペクトル信号に変換されたものであっても、同様にマスキング効果等により、聴感上の音質劣化は軽微なものにとどめることができるので、上述と同じQMFフィルタを使用することが可能である。
【0164】
さらに、帯域合成フィルタ1725を省略してしまうことも可能である。これについて、元の信号のサンプリング周波数が48kHzとされている場合を例にとり、図23を用いて説明する。この図23において、黒丸(●)は上記信号732のサンプリング信号を表し、破線はこれに0データを補間した上記信号734を表し、そして、実線はさらにこれを低域通過フィルタ1734に通した後の信号736を表している。ここで、信号732は、12kHzでサンプリングされた、12kHzから18kHzの帯域に相当する信号にあたるが、0データを補間するということは、信号のサンプリング レートを24kHzにするとともに、図24の破線で示された帯域の信号を加えることを意味する。ところが、18kHz以上の音に対して、人間の耳は極めて鈍感であるために、この帯域の信号を省略しても聴感上の影響は軽微である。
【0165】
そこで、図23の破線のデータをスペクトル信号に変換して、得られたスペクトル信号のうち、18kHz以上のものを無視するようにすれば、図22に示す低域通過フィルタ1734の処理は省略可能である。また、もともと、18kHz以上の帯域の信号は無視しているので、0データ補間回路1731、高域通過フィルタ1733及び加算回路1735の処理を省略することができ、結局、上記図21に示した帯域合成フィルタ1725はなくても良いことになる。
【0166】
このように構成されるスペクトル信号変換手段を有する符号変換手段は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群にて帯域分割され第2のブロック長でスペクトル変換された形態のスペクトル信号に変換するために、第1の符号列の低域側のスペクトル信号のみを間引かれた時系列信号に逆変換し、上記間引かれた時系列信号を低域側のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段と、変換されたスペクトル信号を符号化する符号化手段とを有することになる。
【0167】
図25にはこのように帯域合成フィルタを省略したスペクトル信号変換手段の例を示す。すなわち、この場合、スペクトル信号変換手段は、逆スペクトル変換回路1741,1742,1743と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1744と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1745,1746とから構成される。
【0168】
このスペクトル信号変換手段において、入力される信号741は、各帯域毎に逆スペクトル変換回路1741,1742,1743により逆スペクトル変換処理される。そして、逆スペクトル変換回路1741,1742,1743から出力される逆スペクトル変換処理された信号742,743,744は、順スペクトル変換回路1744,1745,1746において順スペクトル変換処理されて、信号745として出力される。
【0169】
ここで、具体的には、逆スペクトル変換回路1741,1742,1743は、例えば、それぞれ上記図21に示した逆スペクトル変換回路1722,1723,1724に相当し、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1745,1746は、例えば、それぞれ上記図21に示した順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1727,1728に相当する。ここで、上記図21に示した順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路2)1726が、オーバーラップ分を含めて4M個の時系列信号726を12kHzから24kHzまでの2M個のスペクトル信号に変換するものであるとすると、この図25に示す順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1744は、0データを除き、オーバーラップ分を含めて2M個の時系列信号を12kHzから18kHzまでのM個のスペクトル信号に変換するもので、演算処理量はずっと少ないものになる。実際、例えば、このスペクトル変換を単純な積和演算で実現した場合には、積和回数を概ね1/4に減らすことが可能となり、帯域合成フィルタの積和演算の省略と併せて、大幅な高速化が可能となる。
【0170】
なお、帯域分割を行わずに直接スペクトル変換を行った信号を符号化した符号列を変換する場合にも適用することが可能である。図26には、そのようなスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0171】
このスペクトル信号変換手段は、低域逆スペクトル変換回路1959と、低域順スペクトル変換回路1960とから構成されている。このスペクトル信号変換手段において、入力される信号941は、低域逆スペクトル変換回路1959により低域が逆スペクトル変換処理がなされ、その後、低域順スペクトル変換回路1960により、低域逆スペクトル変換回路1959において逆スペクトル変換された信号942が順スペクトル変換処理されて信号943として出力される。
【0172】
ここで、具体的には、低域逆スペクトル変換回路1959に入力される信号941は長いブロック長でスペクトル変換したものと同等なスペクトル信号であり、低域順スペクトル変換回路1960から出力される信号943は短いブロック長でスペクトル変換したものと同等なスペクトル信号である。しかし、信号943の高域側のスペクトル信号は0となっている。
【0173】
また、低域逆スペクトル変換回路1959は、信号941の低域側のスペクトル信号から、帯域幅に応じて間引かれた時系列信号942を出力し、低域順スペクトル変換回路1960は、帯域幅に応じて間引かれた時系列信号942から低域側のスペクトル信号とされる信号943を出力する。
【0174】
上記図25に示した高域側の帯域の場合と同様、この図26に示すスペクトル信号変換手段の構成例では、全帯域を処理するのに比較して、処理の大幅な高速化を図ることができる。ただし、この例の場合、時系列信号である上記信号942の間引きが1/2以下となるため、スペクトル信号943の帯域幅も1/2以下となり、上記図25の構成で実現できる、例えば出力スペクトル信号の帯域幅を3/4にするようなことはできない。
【0175】
図27には、上記図21とは反対に、上記図3に示した変換手段によってスペクトル信号に変換された符号を、図10に示す変換手段によってスペクトル信号に変換された符号に変換するスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0176】
このスペクトル信号変換手段は、逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路2)1861と、逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路1)1862,1863と、帯域分割フィルタ1864と、順スペクトル変換回路1865,1866,1867,1868とから構成されている。
【0177】
このスペクトル信号変換手段において、入力される信号861は、各帯域毎に各逆スペクトル変換回路1861,1862,1863において逆スペクトル変換変換処理される。そして、逆スペクトル変換回路1861により逆スペクトル変換処理された信号862は、帯域分割フィルタ1864において帯域分割される。
【0178】
そして、この帯域分割フィルタ1864により帯域分割された信号865,866及び上記逆スペクトル変換回路1862,1863から出力される逆スペクトル変換処理された信号863,864は、各順スペクトル変換回路1865,1866,1867,1868において順スペクトル変換処理されて信号867として出力される。
【0179】
ここで、具体的には、逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路2)1861は、例えば、上記図7に示した逆スペクトル変換回路1501に相当し、また、逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路1)1862,1863は、例えば、同じく図7に示した逆スペクトル変換回路1502,1503にそれぞれ相当する。また、順スペクトル変換回路1865,1866,1867,1868は、例えば、上記図10に示した順スペクトル変換回路1602,1603,1604,1605にそれぞれ相当する。
【0180】
この図27に示す例では、低域側の信号は、逆スペクトル変化回路1862,1863により逆スペクトル変換を施され、その後直ちに、各帯域毎に上記順スペクトル変換回路1867,1868により順スペクトル変換を施されている。これにより、完全に元の時系列信号を再生する場合に比べて演算処理量が少なくてすむ。さらに、上記帯域分割フィルタ1864に関しても、聴感上の特性から上記図21に示した例の場合と同様、比較的短いタップ長にしても音質劣化は軽微ですむ。
【0181】
さらに、例えば図25の場合と同様に、18kHzまでの符号化で良いということであれば、上記帯域分割フィルタ1864を省略してしまうことも可能である。図28には、そのスペクトル信号変換手段の構成例を示し、元の音信号のサンプリング周波数が48kHzであるとした場合のスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0182】
このスペクトル信号変換手段は、逆スペクトル変換回路1881,1882,1883と、順スペクトル変換回路1884,1885,1886とから構成されている。
【0183】
このスペクトル信号変換手段において、入力される信号881は、帯域毎の各逆スペクトル変換回路1881,1882,1883により逆スペクトル変換された信号882,883,884とされ、その後直ぐに順スペクトル変換回路1884,1885,1886により順スペクトル変換処理されて、信号885として出力される。
【0184】
具体的には、逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路1)1882,1883は、例えば、上記図27に示した逆スペクトル変換回路1862,1863に相当し、逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路3)1881は、同じく上記図27に示した逆スペクトル変換回路1861に相当する。ただし、逆スペクトル変換回路1881については、12KHzから24kHzまでの入力信号881を12kHzから18kHzのスペクトル信号に制限し、時間軸上で1/2に間引きした信号を出力信号882として出力する。また、順スペクトル変換回路1884,1885,1886は、例えば、上記図27に示した順スペクトル変換回路1866,1867,1868にそれぞれ相当する。
【0185】
すなわち、図28に示すように構成することにより、スペクトル信号変換手段は、12kHzから24kHzまでのスペクトル信号のうち、18kHz以上のスペクトル信号を0であるとして逆スペクトル変換を施すものであるが、この信号には、18kHz以上の信号成分は実質的に含まれていないので、得られた信号を単純に間引いても、エイリアシングによる影響は無視することができ、特に帯域分割フィルタの処理を施す必要がなくなる。
【0186】
なお、逆スペクトル変換回路1881は、上記図27に示した逆スペクトル変換回路1861の半分の個数のスペクトル信号を、帯域内で半分の個数に間引かれた時系列信号に変換するものとして構成されている。図27に示した逆スペクトル変換回路1861に比較して処理が軽くなり、これは、上記図25に示した順スペクトル変換回路1744の処理が軽くなるのと同様な理由からである。
【0187】
以上の説明は、モノラルの場合のスペクトル信号の変換についてであるが、これを、各チャネルに施すことによって、ステレオ信号等、マルチチャネルの信号に対応することはもちろん可能である。しかし、そのようなマルチチャネルの信号の場合には、聴覚の特性を利用して、聴感上の音質低下を軽微に押さえながら、さらに処理を簡略化して高速化を図ることができる。
【0188】
図29には、ステレオのスペクトル信号を高速に別のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0189】
このスペクトル信号変換手段は、逆スペクトル変換回路1761,1762,1763,1764,1765,1766と、時系列信号合成回路1767,1768と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1769と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1770,1771,1772とから構成されている。なお、図29において、信号761は、Lチャネルのスペクトル信号であり、信号762はRチャネルのスペクトル信号である。
【0190】
上記スペクトル信号変換手段を有する符号変換手段は、複数のチャンネルに相当する時系列情報信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段と、入力された第1の符号列を、複数のチャンネルの時系列情報信号とされた際の高域側が同一とされる第2の符号列に変換する変換手段とから構成されている。
【0191】
この図29においては、入力手段が逆スペクトル変換回路1761,1762,1763,1764,1765,1766により構成され、また、変換手段が時系列信号合成回路1767,1768により構成される。
【0192】
なお、例えば、上記スペクトル信号変換手段を、複数のチャンネルの時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割しスペクトル変換したスペクトル信号を、符号化して得た第1の符号列を入力する手段と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割しスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化手段とを有する符号列変換手段のスペクトル変換手段として使用することができるが、上記スペクトル信号変換手段では、高域側の複数チャンネルの信号を同一の信号に変換するとすることもできる。
【0193】
このスペクトル信号変換手段において、入力されるLチャンネルのスペクトル信号である信号761は、帯域ごとに逆スペクトル変換回路1761,1763,1765において逆スペクトル変換処理され、また、入力されるRチャンネルのスペクトル信号である信号762は、各帯域ごとに逆スペクトル変換回路1762,1764,1766において逆スペクトル変換処理される。
【0194】
そして、逆スペクトル変換回路1761,1762において逆スペクトル変換された信号763,764は、時系列信号合成回路1767において時間領域で合成処理され、また、逆スペクトル変換回路1763,1764において逆スペクトル変換処理された信号765,766は、時系列信号合成回路1768において時間領域で合成処理される。この時系列信号合成回路1767,1768により合成処理されて生成されて各信号769,770は、順スペクトル変換回路1769,1770において、それぞれ順スペクトル変換処理される。
【0195】
また、逆スペクトル変換回路1765,1766において逆スペクトル変換処理された信号767,768は、その後直ぐに順スペクトル変換回路1771,1772においてそれぞれ順スペクトル変換処理される。
【0196】
このようにスペクトル信号変換手段は、入力される複数チャンネルの信号761,762に対してそれぞれ逆スペクトル変換、そして順スペクトル変換を適宜施して、信号771,772として再び複数のチャンネル信号として出力する。
【0197】
ここで、具体的には、逆スペクトル変換回路1761,1763,1765及び逆スペクトル変換回路1762,764,1766は、例えば、上記図25に示した逆スペクトル変換回路1741,1742,1743にそれぞれ相当する。
【0198】
このように構成された例では、最低域の信号を除いて、Lチャネルの信号とRチャネルの信号を時間領域で合成してから順スペクトル変換を施しているが、聴感的に言って一般に、高域信号がステレオ感に与える影響は軽微なので、このように変換しても、大きく音質を損ねることはない。このような処理を行ことにより、かなり良い音質の保ったままで、高域側の順スペクトル変換の処理量を軽減することができ、より高速な変換が可能となる。なお、上述の説明においては、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1769及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1770のそれぞれにおける各チャンネルの出力信号は同じ物としたが、この方法の変形例として、高域側のL/Rの入力スペクトル信号のエネルギ比に基づいて、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1769及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1770の各チャネルの出力信号に重み付けをして、各チャネルの信号を生成しても良い。
【0199】
また、上述の図29の説明においては、図25に示した最高域を無視する変換方法に基づいて、複数のチャンネルを処理する方法について説明を行ったが、図21、図27又は図28を用いて説明した他の変換方法にも適応可能である。
【0200】
すなわち、図21の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1761,1762を、図21における逆スペクトル変換回路1721、1722、及び帯域合成フィルタ1725で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。その際、時系列信号合成回路1767は、12kHzから24kHzの信号を時間領域で合成する。尚、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1769は、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路2)1726と同様の処理を行う順スペクトル変換手段によって置き換えられる。
【0201】
また、図27の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換手段1761,1762を、図27における逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路2)1861、及び帯域分割フィルタ1864で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。その際、18kHzから24kHzの帯域である最高域、すなわち図27における信号865に対応する出力を処理するための時系列信号合成手段及び順スペクトル変換回路1865に対応する順スペクトル変換手段が更に付加される。新たに付加された順スペクトル変換手段の出力は、L/Rの出力信号がそれぞれ信号771,772として出力される。また、時系列信号合成回路1767は、12kHzから18kHzの帯域、すなわち図27における信号866に対応する出力を処理するために用いられる。尚、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1769は、順スペクトル変換回路1866と同様の処理を行う順スペクトル変換回路によって置き換えられる。同様に、逆スペクトル変換回路1763、1764,1765,1766及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1770,1771,1772はそれぞれ、図27に対応して逆スペクトル変換回路1862,1862,1863,1863及び順スペクトル変換回路1867,1868,1868に置き換えられる。
【0202】
また、図28の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1761、1762,1763,1764,1765,1766、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1769及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1770,1771,1772はそれぞれ、図28に対応して逆スペクトル変換回路1881,1881,1882,1882,1883,1883及び順スペクトル変換回路1884,1885,1886,1886に置き換えられる。
【0203】
上記図29が高域の信号を時間領域で合成していたのに対して、図30には、周波数領域上でスペクトル信号を合成することを可能にするスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0204】
このスペクトル信号変換手段は、スペクトル信号合成回路1781,1782と逆スペクトル変換回路1783,1784,1785,1786と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1787と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1788,1789,1790とから構成されている。
【0205】
このスペクトル信号変換手段において、入力された信号781,782は、スペクトル信号合成回路1781,1782により各帯域において合成処理される。そして、このスペクトル信号合成回路1781,1782において合成処理された各信号783,784は、逆スペクトル変換回路1783,1784において逆スペクトル変換処理されて信号785,786とされ、順スペクトル変換回路1787,1788において順スペクトル変換処理される。
【0206】
一方で、入力される信号781及び信号782の低域帯については、逆スペクトル変換回路1785及び逆スペクトル変換回路1786において逆スペクトル変換処理されて信号787及び信号788とされる。そして、信号787及び信号788は、順スペクトル変換回路1789及びスペクトル変換回路1790において順スペクトル変換処理される。
【0207】
このように、スペクトル信号変換手段は、ステレオ信号として入力される信号781,782を、逆スペクトル変換処及び逆スペクトル変換処理を適宜行って、信号789,790として出力している。
【0208】
このスペクトル信号変換手段では、逆スペクトル変換手段の処理が簡略化され、さらなる高速化が可能となる。ただし、この構成では、変換ブロック長がL/Rのチャネル間で異なっているような場合等には使用することができない。この例においても、高域側のL/Rの入力スペクトル信号のエネルギ比に基づいて、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1787及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1788の各チャネルの出力信号に重み付けをして、各チャネルの信号を生成しても良い。
【0209】
なお、例えば、図29に示す逆スペクトル変換部176aと、図30に示す逆スペクトル変換部178aとを切り替え可能に構成することもできる。このように、逆スペクトル変換部176aと、逆スペクトル変換部178aとを切り替え可能に構成することにより、処理速度、データ精度を考慮して処理を実行させることが可能になる。
【0210】
また、上述の図30の説明においては、図25に示した最高域を無視する変換方法に基づいて、複数のチャンネルを処理する方法について説明を行ったが、図21、図27又は図28を用いて説明した他の変換方法にも適応可能である。
【0211】
すなわち、図21の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1783を、図21における逆スペクトル変換回路1721、1722、及び帯域合成フィルタ1725で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。その際、スペクトル信号合成回路1781は、12kHzから24kHzの信号を周波数領域で合成する。尚、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1787は、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路2)1726と同様の処理を行う順スペクトル変換手段によって置き換えられる。
【0212】
また、図27の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1783を、図27における逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路2)1861、及び帯域分割フィルタ1864で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。その際、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1787は、12kHzから18kHzまでの帯域、すなわち図27における信号866に対応する出力を処理するための順スペクトル変換回路1866に対応する順スペクトル変換手段と、18kHzから24kHzの帯域である最高域、すなわち図27における信号865に対応する出力を処理するための順スペクトル変換回路1865に対応する順スペクトル変換手段に置き換えられる。これら順スペクトル変換手段の出力であるL/Rの出力信号は、それぞれ信号789,790として出力される。また、逆スペクトル変換回路1784、1785,1786及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1788,1789,1790はそれぞれ、図27に対応して逆スペクトル変換回路1862,1863,1863及び順スペクトル変換回路1867,1868,1868に置き換えられる。
【0213】
また、図28の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1783、1784,1785,1786、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1787及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1788,1789,1790はそれぞれ、図28に対応して逆スペクトル変換回路1881,1882,1883,1883及び順スペクトル変換回路1884,1885,1886,1886に置き換えられる。
【0214】
図31には、それぞれ、(L+R)/2,(L−R)/2に相当するスペクトル信号801,802を、それぞれ、L,Rに相当する別のスペクトル信号809,810に変換するこを可能にするスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0215】
このスペクトル信号変換手段は、逆スペクトル変換回路1801,1802,1803,1804と、信号合成回路1805,1806と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1807と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1808,1809,1810とから構成されている。
【0216】
このスペクトル信号変換手段において、入力される信号801は、帯域ごとの各逆スペクトル変換回路1801,1802,1803において逆スペクトル変換処理され、信号802は、逆スペクトル変換回路1804により逆スペクトル変換処理される。そして、逆スペクトル変換回路1803において逆スペクトル変換処理された信号805は、信号合成回路1805,1806にそれぞれ入力されて、また、逆スペクトル変換回路1804において逆スペクトル変換処理された信号806は、信号合成回路1805,1806にそれぞれ入力される。
【0217】
上記信号合成回路1805では、信号805及び信号806の合成処理を行い、また、信号合成回路1806では、信号805及び信号806の合成処理を行う。この信号合成回路1805,1806からの信号807,808は、順スペクトル変換回路1809、1810においてそれぞれ順スペクトル変換処理される。
【0218】
ここで、順スペクトル変換回路1807については、上記図30に示した順スペクトル変換回路1787と同様な機能により順スペクトル変換処理を施す。
【0219】
また、逆スペクトル変換回路1801,1802において逆スペクトル変換処理された信号803,804については、その後直ぐに順スペクトル変換回路1807,1808において順スペクトル変換処理がなされる。
【0220】
このようにスペクトル信号変換手段は、信号(L+R)/2とされる信号801及び(L−R)/2に相当する信号802についてそれぞれ逆スペクトル変換及び順スペクトル変換処理を適宜行い、信号809,810として出力する。
【0221】
このように構成することにより、スペクトル信号変換手段は、もとの時系列信号が48kHzでサンプリングされているものとして、逆スペクトル変換回路1801により12kHzから18kHzの帯域の処理、逆スペクトル変換回路1802により6kHzから12kHzの帯域の処理、そして、逆スペクトル変換回路1803,1804により0kHzから6kHzの帯域の処理を行う。
【0222】
信号合成回路1805は(L+R)/2,(L−R)/2の低域時系列信号からLチャネルの低域時系列信号を、信号合成回路1806は(L+R)/2,(L−R)/2の低域時系列信号からRチャネルの低域時系列信号をそれぞれ合成するものであるが、この構成例では、0kHzから6kHzの帯域のみ、L/R別々のスペクトル信号を生成し、高域側では、L/R同一のスペクトル信号を生成している。すなわち、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1807及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1808はそれぞれ、Lチャネル、Rチャネル用に同じ信号を出力する。
【0223】
これは、すでに述べたように、ステレオ感に与える影響は低域側の影響が大きいということを利用したもので、すなわち、このように処理を簡略化しても、比較的良好なステレオ感が得ることが可能とされる。
【0224】
ただしもちろん、L/R別々のスペクトル信号を符号化した方が、より忠実なステレオ感を与えることができる。なお、変形例として、例えば、(L+R)/2,(L−R)/2のスペクトル信号から、Lチャネル、Rチャネルの信号のエネルギー比を求め、それに基づいて高域側のLチャネル、Rチャネルのスペクトル信号の重み付けを与えるようにしても良い。
【0225】
また、上述の図31の説明においては、図25に示した最高域を無視する変換方法に基づいて、複数のチャンネルを処理する方法について説明を行ったが、図21、図27又は図28を用いて説明した他の変換方法にも適応可能である。
【0226】
すなわち、図21の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1801を、図21における逆スペクトル変換回路1721、1722、及び帯域合成フィルタ1725で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。尚、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1807は、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路2)1726と同様の処理を行う順スペクトル変換手段によって置き換えられる。
【0227】
また、図27の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1801を、図27における逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路2)1861、及び帯域分割フィルタ1864で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。その際、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1807は、12kHzから18kHzまでの帯域、すなわち図27における信号866に対応する出力を処理するための順スペクトル変換回路1866に対応する順スペクトル変換手段と、18kHzから24kHzの帯域である最高域、すなわち図27における信号865に対応する出力を処理するための順スペクトル変換回路1865に対応する順スペクトル変換手段に置き換えられる。これら順スペクトル変換手段の出力であるL/Rの出力信号は、それぞれ信号809,810として出力される。また、逆スペクトル変換回路1802、1803,1804及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1808,1809,1810はそれぞれ、図27に対応して逆スペクトル変換回路1862,1863,1863及び順スペクトル変換回路1867,1868,1868に置き換えられる。
【0228】
また、図28の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1801、1802,1803,1804、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1807及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1808,1809,1810はそれぞれ、図28に対応して逆スペクトル変換回路1881,1882,1883,1883及び順スペクトル変換回路1884,1885,1886,1886に置き換えられる。
【0229】
図32には、それぞれ、(L+R)/2,(L−R)/2に相当するスペクトル信号821,822を、それぞれ、L,Rに相当する別のスペクトル信号832,833に変換することを可能にするスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0230】
このスペクトル信号変換手段は、逆スペクトル変換回路1821,1822,1823,1824,1825と、信号合成回路1826,1827,1828,1829と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1830と、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1831,1832,1833,1834とから構成されている。
【0231】
このスペクトル信号変換手段において、入力される信号821は、帯域ごとに各逆スペクトル変換回路1821,1822,1824において逆スペクトル変換処理され、信号822は、逆スペクトル変換回路1823,1825において逆スペクトル変換処理される。
【0232】
そして、逆スペクトル変換回路1822において逆スペクトル変換処理された信号824は、信号合成回路1826,1827にそれぞれ入力され、また、逆スペクトル変換回路1824において逆スペクトル変換処理された信号826は、信号合成回路1828,1829にそれぞれ入力される。
【0233】
また、逆スペクトル変換回路1823において逆スペクトル変換処理された信号825は、信号合成回路1826,1827にそれぞれ入力され、また、逆スペクトル変換回路1825において逆スペクトル変換処理された信号827は、信号合成回路1828,1829にそれぞれ入力される。
【0234】
上記信号合成回路1826,1827は、それぞれが入力された信号824,825により合成された信号828,829を生成し、また、上記信号合成回路1828,1829は、それぞれが入力された信号826,827を合成して信号830,831を生成する。
【0235】
そして、各信号合成回路1826,1827,1828,1829により合成された信号828,829,830,831は、順スペクトル変換回路1831,1832,1833,1834においてそれぞれ順スペクトル変換処理が施される。なお、逆スペクトル変換回路1821により逆スペクトル変換処理された信号823は、その後直ぐに順スペクトル変換回路1830において順スペクトル変換処理される。
【0236】
このようにスペクトル信号変換手段は、入力される信号821,822について順スペクトル変換処理及び逆スペクトル変換処理を適宜施して、信号832,833として出力している。
【0237】
ここで、図32に示す逆スペクトル変換回路1821は、12kHzから18kHzの帯域、逆スペクトル変換回路1822,1823は6kHzから12kHzの帯域、逆スペクトル変換回路1824,1825は0kHzから6kHzの帯域の処理を行っている。そして、このスペクトル信号変換手段は、0kHzから12kHzまでの帯域で、L/R別々のスペクトル信号を生成している。これにより、上記図31に示したスペクトル信号変換手段に比較して、演算処理量は増えるものの、より忠実なステレオ感を実現することができる。
【0238】
また、上述の図32の説明においては、図25に示した最高域を無視する変換方法に基づいて、複数のチャンネルを処理する方法について説明を行ったが、図21、図27又は図28を用いて説明した他の変換方法にも適応可能である。
【0239】
すなわち、図21の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1821を、図21における逆スペクトル変換回路1721、1722、及び帯域合成フィルタ1725で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。尚、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1830は、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路2)1726と同様の処理を行う順スペクトル変換手段によって置き換えられる。
【0240】
また、図27の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1821を、図27における逆スペクトル変換回路(逆スペクトル変換回路2)1861、及び帯域分割フィルタ1864で構成される高域変換手段でそれぞれ置き換えるように構成すれば良い。その際、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1830は、12kHzから18kHzまでの帯域、すなわち図27における信号866に対応する出力を処理するための順スペクトル変換回路1866に対応する順スペクトル変換手段と、18kHzから24kHzの帯域である最高域、すなわち図27における信号865に対応する出力を処理するための順スペクトル変換回路1865に対応する順スペクトル変換手段に置き換えられる。これら順スペクトル変換手段の出力であるL/Rの出力信号は、それぞれ信号832,833として出力される。また、逆スペクトル変換回路1822、1823,1824,1825及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1831,1832,1833,1834はそれぞれ、図27に対応して逆スペクトル変換回路1862,1862,1863,1863及び順スペクトル変換回路1867,1867,1868,1868に置き換えられる。
【0241】
また、図28の実施の形態に適応する場合においては、逆スペクトル変換回路1821、1822,1823,1824,1825、順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路3)1830及び順スペクトル変換回路(順スペクトル変換回路1)1831,1832,1833,1834はそれぞれ、図28に対応して逆スペクトル変換回路1881,1882,1882,1883,1883及び順スペクトル変換回路1884,1885,1885,1886,1886に置き換えられる。
【0242】
なお、複数のチャネルで高域の信号をまとめて変換処理を行うような上述した方法では、必ずしも帯域分割してスペクトル変換した信号を符号化したものと同等な符号列同士の変換に限らず、例えば、少なくとも一方の符号列が帯域分割され、それぞれの帯域で間引かれた時系列信号を符号化したものに相当する場合にも適用することが可能である。
【0243】
また、帯域分割フィルタを用いずに高域側の信号を複数のチャネルでまとめて処理することも可能である。図33には、これを可能にするスペクトル信号変換手段の構成例を示している。
【0244】
このスペクトル信号変換手段は、チャンネル変換回路1962と、逆スペクトル変換回路1963と、順スペクトル変換回路1965と、低域逆スペクトル変換回路1964と、低域順スペクトル変換回路1966と、チャンネル変換回路1967と、重み付け算出回路1961と、高域重み付け回路1968、1969とから構成されている。
【0245】
ここで、上述したスペクトル信号変換手段を有する符号変換手段は、複数のチャンネルに相当する時系列情報信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段と、入力された第1の符号列を、上記複数のチャンネルの時系列情報信号とされた際の高域側が同一とされ、該同一の信号に対してチャンネル毎に重み付けがなされた第2の符号列に変換する変換手段とから構成される。
【0246】
この図33において、スペクトル信号変換手段は、入力手段がチャンネル変換回路1962,1967、逆スペクトル変換回路1963、順スペクトル信号変換回路1965、低域逆スペクトル変換回路1964、及び低域順スペクトル変換回路1966から構成され、また、上記重み付けを施す変換手段は、高域重み付け回路1968,1969から構成される。
【0247】
このスペクトル信号変換手段においては、入力される信号961,962は、チャンネル変換回路1962においてチャンネル変換される。そして、チャンネル変換回路1962においてチャンネル変換された信号963は、逆スペクトル変換回路1963において逆スペクトル変換処理された信号965とされ、そして、順スペクトル変換回路1965により順スペクトル変換処理される。また、上記チャンネル変換回路1962から出力される信号964は、低域逆スペクトル変換回路1964により逆スペクトル変換手処理された信号966とされ、低域順スペクトル変換回路1966において順スペクトル変換処理される。
【0248】
チャンネル変換回路1967は、上記順スペクトル変換回路1965及び低域順スペクトル変換回路1966から出力される信号967,968を、チャンネル変換する。ここで、チャンネル変換された信号969,970は、各高域重み付け回路1968,1969に入力される。また、上記入力された信号961,962は、重み付け係数算出回路1961により、それぞれ重み付け係数が算出される。
【0249】
上記高域重み付け回路1968,1969は、上記重み付け係数算出回路1961から出力される重み付け係数からなる各信号971,972により、重み係数が決定されて、チャンネル変換回路1967からの各信号969,970に対する重み付け処理を行い、信号973,974としてそれぞれ出力する。
【0250】
ここで、具体的には、上記チャンネル変換回路1962に入力される信号961,962はそれぞれ、Lチャネル、Rチャネルのスペクトル信号であり、チャネル変換回路1962は、これら信号から、(L+R)/2のスペクトル信号963、(L−R)/2のスペクトル信号964を生成する。
【0251】
ここで、(L+R)/2の信号は、逆スペクトル変換回路1963及び順スペクトル変換回路1965によって、全帯域の処理が行われ、全帯域のスペクトル信号967がチャネル変換回路1967に送られるのに対して、(L−R)/2の信号は、低域逆スペクトル変換回路1964、低域順スペクトル変換回路1966によって、低域側の処理のみが行われ、低域側のスペクトル信号968がチャネル変換回路1967に送られる。
【0252】
チャネル変換回路1967は信号967,968から、Lチャネルのスペクトル信号969及びRチャネルのスペクトル信号970を生成し、それぞれ、高域重み付け回路1968、高域重み付け回路1969に送る。
【0253】
一方、重み付け係数算出回路1961は、もとのLチャネルのスペクトル信号961、もとのRチャネルのスペクトル信号962から、高域側のスペクトル信号のLチャネル、Rチャネルのエネルギー比に基づいて、Lチャネルの高域重み付け係数971、Rチャネルの高域重み付け係数972を算出し、それぞれ、高域重み付け回路1968、高域重み付け回路1969に送る。
【0254】
高域重み付け回路1968及び高域重み付け回路1969は、これらの重み付け係数に基づいて、それぞれのチャネルのスペクトル信号の高域の信号の重み付けを行い、Lチャネルのスペクトル信号973及びRチャネルのスペクトル信号974として出力する。このように、重み付け処理を処理とすることにより、ステレオ感を保ちながら、高速に符号列を変換することが可能になる。
【0255】
なお、図33に示すスペクトル信号変換手段において、逆スペクトル変換回路1963及び順スペクトル変換回路1965は、いわゆる全域スペクトル信号変換回路196aを構成しており、また、低域逆スペクトル変換回路1964及び低域順スペクトル変換回路1966は、いわゆる低域スペクト信号変換回路196bを構成している。
【0256】
例えば、ここで、全域スペクトル信号変換回路196aは、上記図21に示すスペクトル信号変換手段と同じ構成とされ、また、低域スペクトル信号変換回路196bは、この図21の低域側のスペクトル信号変換部分を構成する逆スペクトル変換回路1723,1724及び順スペクトル変換回路1727,1728により構成されている。さらにまた、全域スペクトル信号変換回路196a及び低域スペクトル信号変換回路196bは、それぞれ上記図25示すスペクトル信号変換手段全体、もしくはその低域側と同様な構成にすることもできる。なお、全域スペクトル信号変換回路196a及び低域スペクトル信号変換回路196bは、これらの構成以外により構成することもできることはいうまでもない。例えば、全域スペクトル信号変換回路196aは、帯域合成及び帯域分割をすることなく全帯域のスペクトル信号を変換するもの、低域スペクトル信号変換回路196bは、図26と同様の構成のものであっても良い。
【0257】
以上の方法によりLチャネルのスペクトル信号、Rチャネルのスペクトル信号を別のLチャネルのスペクトル信号、Rチャネルのスペクトル信号に変換すると、(L−R)/2の信号の処理が低域側だけで済む分、Lチャネルのスペクトル信号、Rチャネルのスペクトル信号をそれぞれ独立に処理した場合に比較して、演算処理量を少なくすることができる。
【0258】
なお、ここで、高域側の重み付け手段を省略して、出力される高域側のスペクトル信号はLチャネルとRチャネルで同じものにするようにしても、比較的良好なステレオ感を維持することが可能である。
【0259】
図34には、使用者の判断により、符号間の変換処理速度を優先するか、変換後により高音質な符号化を実現するかを選択することを可能にする符号変換手段の構成例を示している。この例では、より忠実なステレオ感が得られるかどうかを高音質の基準としている。
【0260】
この符号変換手段は、符号列分解回路1841と、信号成分復号回路1842と、スペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路1)1843と、信号成分符号化回路1845と、符号列生成回路1846と、入力回路1847と、制御回路1848と、スペクトル信号変換回路(スペクトル変換回路2)1844とから構成されている。
【0261】
ここで、符号変換手段は、第1の符号列を第2の符号列に変換するための複数の符号変換処理手段であるスペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路1)1843及びスペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路2)1844と、入力された変換換処理速度制御情報である選択情報(信号848)に基づいて、上記スペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路1)1843及びスペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路2)1844のいずれかを選択する符号変換選択手段である制御回路1848とから構成されている。
【0262】
この符号変換手段において、入力される信号841は、符号列分解回路1841により符号列が分解され、当該分解された信号は842は、信号成分復号回路1842により復号処理される。そして、ここで復号処理された信号843は、上記スペクトル信号変換回路(スペクト信号変換回路2)1844又はスペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路1)1843において、対応される処理速度によりスペクトル信号変換され、信号844として、信号成分符号化回路1845に入力される。信号844は、信号成分符号化回路1845により符号化処理された信号845とされて、符号列生成回路1846に入力される。
【0263】
そして、上記スペクトル信号変換回路1844,1843は、制御回路1848により切り替え処理されている。すなわち、要求847により入力手段から出力される信号848により制御信号849を生成して、この信号により、制御回路1848は、上記スペクトル信号変換回路1844及びスペクトル信号変換回路1843の切り替え制御を行っている。
【0264】
ここで、具体的には、上記図34においてスペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路1)1843は、図31に示したスペクトル変換手段と同様の構成をとり、スペクトル信号変換回路(スペクトル信号変換回路2)1844は、上記図32のスペクトル変換手段と同様の構成をとる。
【0265】
また、制御回路1848は、入力回路1847を介して与えられた選択情報848に応じて、スペクトル間の変換をスペクトル信号変換回路1843で実現するか、スペクトル信号変換回路 1844で実現するかを制御する。
【0266】
図35には、上記図34の制御手段が選択処理を実行するためのフローチャートを示している。ここで行う制御手段の選択処理は、上述したように図34に示す選択情報とされる信号848に基づいて実行されている。
【0267】
まず、ステップS101において、符号変換手段は、上記選択情報に基づいて、変換速度重視の要求であるか否かの判別処理を行う。
【0268】
ここで、変換速度重視の要求であることを確認した場合には、符号変換手段は、ステップS102に進み、スペクトル信号変換回路1843によるスペクトル変換を行う。
【0269】
また、変換速度重視の要求ではないことを確認した場合には、符号変換手段は、ステップS103に進み、スペクトル信号変換回路1844によるスペクトル変換を行う。
【0270】
このような処理により使用者の判断により、符号間の変換処理速度を優先するか、変換後により高音質な符号化を実現するかを選択できるようになる。このようなほかに、例えば、符号変換の際に用いる帯域分割フィルタ或いは帯域合成フィルタの種類を選択的に切り替えられるようにしても良く、例えば、本来PQFの帯域合成フィルタで帯域合成されるべきところを、QMFの帯域合成フィルタによる限定された帯域内での処理で置き換えることを選択的に使用できるようにしても良い。
【0271】
また、同じQMFの帯域合成フィルタであっても、そのタップ数を選択的に変更できるようにしても良い。また、変換後の符号列が各チャネルが独立に再生できる帯域ではなく、再生できる最高の帯域を選択的に変更できるようにしても良い。
【0272】
また、図1乃至図33を用いて説明した変換処理から、変換処理における負荷若しくは変換処理速度が異なる変換処理を任意に組み合わせて、図34,図35を用いて説明した選択処理を行えるように構成するようにしても良い。
【0273】
以上のいずれの場合にも、符号列間の変換処理速度と変換後の符号列の再生音質のどちらをどれだけ優先させるかを使用者に選択させることができるようになることは、今までの説明で明らかである。
【0274】
以上、通信路を伝送されてきた符号を記録媒体に記録するための符号に変換する場合について説明を行なったが、このほかにも、例えば、一つの記録媒体に記録された符号を別のフォーマットによって記録される記録媒体用の符号に変換する場合などにも適用できることは言うまでもない。
【0275】
また、オーディオ信号を用いた場合を例にとって説明を行なったが、本発明は、画像信号を帯域分割フィルタとスペクトル変換を使用してスペクトル信号に変換して符号化を行った符号列間の変換にも適用することが可能である。
【0276】
また、圧縮データ記録及び/又は再生装置により実行される、上記各種処理は、記録媒体に記録されるプログラムにより実行されるものであってもよい。すなわち、例えば、データの処理を行う情報処理装置が、記録媒体に記録されているプログラムにより、上述したような処理を実行するものであってもよい。
【0277】
上述の本実施の形態における圧縮データ記録及び/又は再生装置は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力し、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻し、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換し、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とすることにより、符号列の変換を高速に行うことができる。これにより、例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる。
【0278】
上述の本実施の形態における圧縮データ記録及び/又は再生装置は、複数のチャンネルに相当する時系列情報信号を符号化して得た第1の符号列を入力し、入力された第1の符号列を、複数のチャンネルの時系列情報信号とされた際の高域側が同一とされる第2の符号列に変換することにより、例えば、複数のチャンネルからなる帯域分割してスペクトル信号に変換された符号列を変換する際に、高域成分をまとめて処理することが可能になる。
【0279】
これにより、複数のチャンネルからなる時系列情報信号からなる符号列の変換を高速に行うことができる。例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる。
【0280】
また、上述の本実施の形態における圧縮データ記録及び/又は再生装置は、複数のチャンネルに相当する時系列情報信号を符号化して得た第1の符号列を入力し、入力された第1の符号列を、上記複数のチャンネルの時系列情報信号とされた際の高域側が同一とされ、該同一の信号に対してチャンネル毎に重み付けがなされた第2の符号列に変換することにより、複数のチャンネルからなる帯域分割してスペクトル信号に変換された符号列を変換する際に、高域成分をまとめて処理することが可能になる。
【0281】
これにより、複数のチャンネルからなる時系列情報信号からなる符号列の変換を高速に行うことができる。例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる。
【0282】
また、上述の本実施の形態における圧縮データ記録及び/又は再生装置は、第1の符号列を第2の符号列に変換するための複数の符号変換処理が選択可能とされ、入力された変換処理速度制御情報に基づいて、複数の符号変換処理を選択することにより、ユーザ等により要求された符号変換処理速度情報に基づいて、その要求を充たす変換速度を確保することができる。このとき、例えば、上記第1の符号列が音響情報であった場合には、音質も確保することができる。
【0283】
また、上述の本実施の形態における圧縮データ記録及び/又は再生装置は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化することにより得られた第1の符号列を入力し、第1の符号列を、第2の帯域群にて帯域分割された後に第2のブロック長でスペクトル変換され符号化された形態の第2の符号列に変換し、第2の符号列を記録媒体に記録することにより、帯域分割された後に長いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化して伝送された符号列を、帯域分割された後に短いブロック長でスペクトル信号に変換された信号を符号化したものと同等の符号列に変換して記録媒体に記録することができる。
【0284】
これにより、符号列の変換が高速に行うことが可能となり、例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換して記録媒体に記録することが可能になる。
【0285】
また、上述の本実施の形態における圧縮データ記録及び/又は再生装置は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後にスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力し、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻し、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群にて帯域分割されスペクトル変換された形態のスペクトル信号に変換するために、高域側の帯域では一部のスペクトル信号を間引かれた時系列信号に逆変換し、上記間引かれた時系列信号を上記高域側の帯域内の低域側のスペクトル信号に変換し、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とすることにより、符号列の変換を高速に行うことができる。これにより、例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる。
【0286】
また、上述の本実施の形態における圧縮データ記録及び/又は再生装置は、時系列情報信号を直接あるいは第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力し、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻し、復号されたスペクトル信号を、直接あるいは第2の帯域群にて帯域分割され第2のブロック長でスペクトル変換された形態のスペクトル信号に変換するために、第1の符号列の低域側のスペクトル信号のみを間引かれた時系列信号に逆変換し、上記間引かれた時系列信号を低域側のスペクトル信号に変換し、変換されたスペクトル信号を符号化することにより、符号列の変換を高速に行うことができる。これにより、例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる。
【0287】
【発明の効果】
本発明に係る情報符号化方法は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程とを有することにより、符号列の変換を高速に行うことができる。これにより、例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる。
【0288】
また、本発明に係る情報符号化装置は、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化手段とを有することにより、符号列の変換を高速に行うことができる。これにより、例えば、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる。
【0289】
また、本発明に係るプログラム供給媒体は、情報処理装置に情報符号化プログラムを供給するプログラム供給媒体であって、該プログラム供給媒体により供給されるプログラムが、時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割し第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程とを有してなる。このプログラム供給媒体からプログラムが供給されて処理を実行する情報処理装置は、通信路を短時間で送られてきた符号列を高速に別の符号列に変換することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施の形態としての圧縮データ記録及び/又は再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の符号化手段の構成を示すブロック図である。
【図3】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の適用される変換手段の構成を示すブロック図である。
【図4】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の信号成分符号化手段の構成を示すブロック図である。
【図5】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の復号手段の構成を示すブロック図である。
【図6】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の信号成分復号手段の構成を示すブロック図である。
【図7】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の逆変換手段の構成を示すブロック図である。
【図8】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置による符号化方法を説明するために用いた図である。
【図9】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置が符号化により生成する符号列を示す図である。
【図10】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別の変換手段の構成を示すブロック図である。
【図11】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別の変換手段の構成を示すブロック図である。
【図12】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別の逆変換手段の構成を示すブロック図である。
【図13】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別の逆変換手段の構成を示すブロック図である。
【図14】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置による別の符号化方法を説明するために用いた図である。
【図15】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の別の符号化方法により生成する符号列を示す図である。
【図16】 上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の信号成分符号化手段の構成を示すブロック図である。
【図17】 上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別の信号成分復号手段の構成を示すブロック図である。
【図18】 上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される伝送記録手段の構成を示すブロック図である。
【図19】 上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の信号読み出し伝送手段の構成を示すブロック図である。
【図20】 上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の符号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図21】 上記圧縮データ記録及び/又は再生装置のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図22】 上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の帯域合成フィルタの構成を示すブロック図である。
【図23】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置によるスペクトル信号変換方法を説明するために用いた図である。
【図24】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置によるスペクトル信号変換方法を説明するために用いた図である。
【図25】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図26】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図27】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示す図である。
【図28】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示す図である。
【図29】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図30】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図31】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図32】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図33】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別のスペクトル信号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図34】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置に適用される別の符号変換手段の構成を示すブロック図である。
【図35】上記圧縮データ記録及び/又は再生装置の符号変換手段による制御方法を説明するために用いたフローチャートである。
【符号の説明】
1701 符号列分解回路、 1702 信号成分復号回路、 1703 スペクトル信号変換回路、 1704 信号成分符号化回路、 1705 符号列生成回路、 1725 帯域合成フィルタ、 1731,1732 0データ補間回路、 1733 高域通過フィルタ、 1734 低域通過フィルタ、 1761〜1766 逆スペクトル変換回路、 1767,1768 時系列信号合成回路、 1769〜1772 順スペクトル変換回路、 1841 符号列文系回路、 1842 信号成分復号回路、 1843,1844 スペクトル信号変換回路、 1845 信号成分符号化回路、 1846 符号列生成回路、 1901 伝送回路、 1902 符号変換回路、 1903 記録回路、1962 チャンネル変換回路、 1963 逆スペクトル変換回路、 1965 順スペクトル変換回路、 1965 低域逆スペクトル変換回路、 1966 低域順スペクトル変換回路、 1968,1969 高域重み付け回路、1972 チャンネル変換回路

Claims (18)

  1. 時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、
    入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、
    復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割され第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、
    変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程と
    を有することを特徴とする情報符号化方法。
  2. 上記第1のブロック長は、上記第2のブロック長よりも長いことを特徴とする請求項1記載の情報符号化方法。
  3. 上記第1の符号列の圧縮率は、上記第2の符号列の圧縮率よりも高いことを特徴とする請求項1記載の情報符号化方法。
  4. 上記時系列情報信号は音響信号であることを特徴とする請求項1記載の情報符号化方法。
  5. 上記スペクトル信号変換工程は、上記第1の符号列の第1の帯域群の上記2つ以上の帯域のスペクトル信号を、上記第2の符号列の上記第2の帯域群の上記1つの帯域に合成することを特徴とする請求項1記載の情報符号化方法。
  6. 上記帯域の合成を、上記第1の符号列を復号するために用いる帯域合成フィルタとは異なるスペクトル信号変換用帯域合成フィルタにより行うことを特徴とする請求項5記載の情報符号化方法。
  7. 上記スペクトル信号変換用帯域合成フィルタは、上記第1の符号列を復号するために用いる帯域合成フィルタよりも短いタップ長のフィルタであることを特徴とする請求項5記載の情報符号化方法。
  8. 上記帯域合成は、最低域の帯域よりも高域側の帯域で行われることを特徴とする請求項5記載の情報符号化方法。
  9. 時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力手段と、
    入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号手段と、
    復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割され第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換手段と、
    変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化手段と
    を有することを特徴とする情報符号化装置。
  10. 上記第1のブロック長は、上記第2のブロック長よりも長いことを特徴とする請求項9記載の情報符号化装置。
  11. 上記第1の符号列の圧縮率は、上記第2の符号列の圧縮率よりも高いこと特徴とする請求項9記載の情報符号化装置。
  12. 上記時系列情報信号は音響信号であることを特徴とする請求項9記載の情報符号化装置。
  13. 上記スペクトル信号変換手段は、上記第1の符号列の第1の帯域群の上記2つ以上の帯域のスペクトル信号を、上記第2の符号列の上記第2の帯域群の上記1つの帯域に合成することことを特徴とする請求項9記載の情報符号化装置。
  14. 上記帯域の合成を、上記第1の符号列を復号するために用いる帯域合成フィルタとは異なるスペクトル信号変換用帯域合成フィルタにより行うことを特徴とする請求項13記載の情報符号化装置。
  15. 上記スペクトル信号変換用帯域合成フィルタは、上記第1の符号列を復号するために用いる帯域合成フィルタよりも短いタップ長のフィルタであることを特徴とする請求項13記載の情報符号化装置。
  16. 上記帯域合成は、最低域の帯域よりも高域側の帯域で行われることを特徴とする請求項13記載の情報符号化装置。
  17. 情報処理装置に情報符号化プログラムを供給するプログラム供給媒体であって、該プログラム供給媒体により供給されるプログラムは、
    時系列情報信号を第1の帯域群に帯域分割した後に第1のブロック長でスペクトル変換したスペクトル信号を符号化して得た第1の符号列を入力する入力工程と、
    入力された第1の符号列を復号してスペクトル信号に戻す復号工程と、
    復号されたスペクトル信号を、第2の帯域群に帯域分割され第2のブロック長でスペクトル変換した形態のスペクトル信号に変換するスペクトル信号変換工程と、
    変換されたスペクトル信号を符号化して第2の符号列とする符号化工程と
    を有してなることを特徴とするプログラム供給媒体。
  18. 上記スペクトル信号変換工程は、上記第1の符号列の第1の帯域群の上記2つ以上の帯域のスペクトル信号を、上記第2の符号列の上記第2の帯域群の上記1つの帯域に合成することを特徴とする請求項17記載のプログラム供給媒体。
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