JP4122391B2

JP4122391B2 - Flavor improving agent, perfume composition and food containing the same

Info

Publication number: JP4122391B2
Application number: JP2003141239A
Authority: JP
Inventors: 普克遠藤; 義徳冨士原; 治明鎮守; 尚登宮武; 啓一郎内田
Original assignee: Shiono Koryo Kaisha Ltd
Current assignee: Shiono Koryo Kaisha Ltd
Priority date: 2003-05-20
Filing date: 2003-05-20
Publication date: 2008-07-23
Anticipated expiration: 2023-05-20
Also published as: JP2004346096A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品に添加、配合することによってその香味を増強または改善する香味改善剤、香料組成物およびそれらを含有する食品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
麦芽エキスは麦芽を粉砕し、水を加えて６５℃に加温して得られる。その間に麦芽中の炭水化物は、発芽時に誘導された糖化酵素によって麦芽糖とデキストリンに分解される（非特許文献１）。
また、緑麦芽の糖化を促進させながら乾燥し、次いで糖蜜液を加えて混合物を得、該混合物を熱水で抽出することを特徴とする嗜好食品の製造法が開示されている（特許文献１）。
更に、麦芽を水抽出して得られたエキスをカルボキシペプチダーゼで処理することを特徴とするタバコ賦香用エキスの製法が開示されている（特許文献２）。
これらの技術は、いずれも水のみで抽出しており、菌の繁殖のおそれがあり、また抽出物を麦芽と分離するためのろ過に長時間を要し、更には食品にコク味やボリューム感を増強する効果は不十分であった。
【０００３】
本出願の発明に関する先行技術文献としては次のものがある。
【非特許文献１】
飲料用語事典麦芽エキス（172頁）、平成１１年６月２５日、（株）ビバリッジジャパン社発行
【特許文献１】
特公昭５８−９６６０号公報
【特許文献２】
特開平５−６８５２６号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、緑茶、乳製品、コーヒー等にコク味やボリューム感などを付与し、商品の嗜好性を高めることができる香味改善剤または香料組成物を提供すること、更にはそれらを用いた食品を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
第１の本発明は、麦芽を水とエチルアルコールとの混合溶液で抽出して得られる抽出物からなる香味改善剤である。
第２の本発明は、前記香味改善剤を含有する香料組成物であり、また前記香味改善剤を含有する茶系、ミルク系、コーヒー系またはバニラ系香料組成物である。第３の本発明は、前記香味改善剤または前記香料組成物を含有する食品である。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる麦芽は、大麦、小麦、裸麦、ライ麦などの麦類を原料として得られる公知のものであり特に制限はないが、具体的には、ピルスナー麦芽、エール麦芽、ミュンヘン麦芽、アンバー麦芽、ロースト麦芽、チョコレート麦芽、カラメル麦芽および小麦麦芽等が挙げられる。麦芽は、既知の方法で制限なく作られるが、例えば麦を水に２０℃以下で約４０〜５０時間浸漬し、予め定めた量の水分を含ませ発芽させた後、温度５０℃以下で乾燥して得られる。
麦芽の中で特に好ましく用いられるものは、濃色ビール製造に用いられる例えばミュンヘン麦芽、アンバー麦芽、ロースト麦芽、チョコレート麦芽、カラメル麦芽である。
また、麦芽の中でも、約１００℃以上の熱風で処理するか、あるいは例えば回転式焙煎器で約１００℃〜２５０℃でロースト（焙煎）処理した麦芽を用いるのが好ましい。これらは例えばミュンヘン麦芽、アンバー麦芽、ロースト麦芽、チョコレート麦芽、カラメル麦芽として市販されているが、自ら処理することもできる。
【０００７】
上記麦芽から本発明の香味改善剤を得るには、上記麦芽をそのまま、あるいは必要に応じ粉砕して、適当な条件で抽出液に浸漬して香味改善成分を抽出後、該抽出液から不溶物を濾過除去して得られる。その後、必要に応じ該抽出液を濃縮したり、精製処理する。抽出液として用いられる溶媒は、水とエチルアルコールとの混合溶液であり、エチルアルコールが約２５％〜約９３重量％（以下、％と略記する）、とりわけエチルアルコールが約４５％〜約７５％の混合溶液が好ましい。
尚、麦芽の水抽出物は、香味改善効果が不十分であるだけでなく、例えばお茶の苦味渋味をエンハンスする欠点もある。更に、菌の繁殖のおそれがあり、また抽出物を麦芽と分離するためのろ過に長時間を要する。
抽出に用いられる溶媒の量は、麦芽重量の０．５倍〜１００倍が好ましく、なかでも２倍〜６倍が好ましい。
【０００８】
香味成分を抽出するには、通常、室温から約８０℃の溶媒に３０分から１２時間、麦芽を浸漬し、必要に応じて穏やかに攪拌して抽出される。
上記抽出により得られた香味改善剤は、黄褐色〜黒褐色の液体で、コーヒー・麦茶様のロースト香と、醤油・味噌を焼いたような調理香を併せ持つ香りを有する。
【０００９】
本発明の香味改善剤を食品に直接添加するか、または本発明の香料組成物を食品に添加することにより、食品のコク味やボリューム感などを付与し、当該商品の嗜好性を高めることができる。
本発明の香味改善剤の香料組成物に対する添加量は、０．０５％〜１００％が好ましく、なかでも０．１％〜５０％が好ましい。
【００１０】
本発明の香味改善剤は、各種の食品および香料組成物に用いられるが、特に好ましくは茶飲料および茶系香料組成物、コーヒー飲料およびコーヒー系香料組成物、乳製品およびミルク系香料組成物および冷菓・菓子・その他のバニラ香料付香食品およびバニラ系香料組成物に用いられる。従って、本発明の香味改善剤は、特には茶飲料用、コーヒー飲料用、乳製品用およびバニラ香料付香食品用香味改善剤である。
【００１１】
本発明の香料組成物は特に限定はされないが、前記茶系、ミルク系、コーヒー系またはバニラ系香料組成物が好ましい。これらの香料組成物は、例えば香料の周知・慣用技術集の第II部食品用香料（特許庁、平成１２年１月14日発行）に記載があるので、ここでは記載を省略する。
【００１２】
本発明の香味改善剤または香料組成物を含有する食品としては、例えば、飲料類として果実飲料類、炭酸飲料類、茶系飲料類（紅茶・ウーロン茶・緑茶など）、コーヒー飲料類、機能性飲料；菓子類として、キャンディー・デザート類、チューインガム類、チョコレート類、焼き菓子・ベーカリー類；乳製品類として、クリーム類（生クリーム、植物性油脂を含有するホイップクリーム、クリームソース等を含む）、バター類（植物性油脂を含有するデイリースプレッド等を含む）、チーズ類（プロセスチーズ、チーズフード等を含む）、アイスクリーム類（ラクトアイス等を含む）、濃縮乳類（脱脂濃縮乳、全脂濃縮乳、加糖脱脂濃縮乳等を含む）、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー類、調整粉乳類、牛乳、発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料及び、これら乳製品等を主要原料とする食品；スープ類；食肉加工品類；水産加工品類；調理食品類；冷凍食品類；調味料類；電子レンジ食品類；酒類として洋酒類（ワイン・ウイスキー・ブランデー・ラム、ジン、リキュールなど）、清酒類、発泡酒類、ビール類；たばこ等が挙げられる。
なかでも好ましくは、茶飲料、コーヒー飲料、乳製品および冷菓・菓子・その他のバニラ香料付香食品である。
【００１３】
本発明の香味改善剤の食品に対する添加量は、食品の種類や剤形によって異なるが、０．００００５％〜１％が好ましく、なかでも０．００１％〜０．０５％が好ましい。また、本発明の香料組成物の食品に対する添加量は、食品の種類や剤形によって異なり、香味改善剤の食品に対する添加量が上記の値に入るように適宜決められる。
【００１４】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【００１５】
実施例１
３００ｍＬのコルベンにエチルアルコールを７５％含有するエチルアルコール水溶液（以下、エチルアルコール７５％水溶液ともいう）１２０ｇと市販のミュンヘン麦芽４０ｇを入れ、攪拌しつつ温浴上で７０℃で２時間加温した。室温まで冷却した後、原料麦芽を濾過除去して９０ｇの麦芽抽出物（Ｃ）を得た。
【００１６】
参考例
＜熱水抽出＞３００ｍＬコルベンにミュンヘン麦芽４２ｇと精製水２１０ｇを加え、攪拌下に７０℃まで加温し、この状態を２時間続けた。冷却後、濾過し、熱水抽出物を１５０ｇ得た。この抽出物をダイアイオンＨＰ−２０（三菱化学社製）に通し、水洗後８０ｍＬのジエチルエーテルで溶出した。これを常圧濃縮し、香気濃縮物８ｍｇを得た。
＜エチルアルコール水溶液抽出（本発明品）＞ミュンヘン麦芽４２ｇとエチルアルコール７４％水溶液を用い、熱水抽出の場合と同様にして抽出物を９５ｇ得た。この抽出物に１８０５ｇの精製水を加えて希釈後、ダイアイオンＨＰ−２０（三菱化学社製）に通し、熱水抽出の場合と同様の操作をし、香気濃縮物２２ｍｇを得た。この香気濃縮物の臭いは、熱水抽出物からのものに比べて強い臭いを有していた。
以上のように熱水抽出物と本発明品の香気濃縮物との間には明らかな違いが認められた。
【００１７】
実施例２
実施例１と同様にして、麦芽抽出物（Ｃ）の他に、エチルアルコール２５％水溶液による麦芽抽出物（Ａ）、エチルアルコール４５％水溶液による麦芽抽出物（Ｂ）、エチルアルコール９３％水溶液による麦芽抽出物（Ｄ）を得た。得られた麦芽抽出物（Ａ）〜（Ｄ）を市販の緑茶飲料に３０ｐｐｍ添加して、２名のパネラーで緑茶飲料を評価し下記の結果を得た。
抽出物（Ａ）添加品：良好であるが、お茶の苦味・渋味がやや気になる。
抽出物（Ｂ）添加品：優秀。入れ立ての緑茶本来のうま味と柔らかなグリーン香が付与されるに加え、お茶のふくらみがつき、釜炒りの香ばしさがある。
抽出物（Ｃ）添加品：優秀。入れ立ての緑茶本来のうま味と柔らかなグリーン香が付与されるに加え、お茶のふくらみがつき、釜炒りの香ばしさがある。
抽出物（Ｄ）添加品：お茶のグリーン感がシャープに立ち良好であるが、全体に線が細くなる傾向がある。
【００１８】
実施例３
下記表１の緑茶飲料用香料組成物９５重量部に実施例１の麦芽抽出物を５重量部加えた本発明の茶系香料組成物を調整した。この香料組成物を緑茶抽出物１０００重量部に対して１重量部加えた緑茶飲料を調整した。比較例として実施例１の麦芽抽出物の代わりに９５％エチルアルコールを５重量部加えた緑茶飲料用香料組成物を同様に加えた緑茶飲料を調整した。４名のパネラーで両者を比較したところ、４名全員が実施例１の麦芽抽出物を含有する緑茶飲料の方が、緑茶の渋さが抑えられ、入れ立ての緑茶本来のうま味と柔らかなグリーン香が付与されるに加えて、お茶のふくらみがつき、釜炒りの香ばしさがあり、嗜好性が向上したと評価した。
【００１９】
【表１】

【００２０】
実施例４
実施例１のミュンヘン麦芽をカラメル麦芽に変更する以外は、実施例１と同様にして、麦芽抽出物を得た。
【００２１】
実施例５
下記表２のミルク系香料組成物９００重量部に実施例４の麦芽抽出物を１００重量部加えた本発明のミルク系香料組成物を調整した。この香料組成物を１０％脱脂粉乳生地１０００重量部に対して１重量部加え、比較例として実施例４の麦芽抽出物の代わりに９５％エチルアルコールを１００重量部加えたミルク系香料組成物を同様に加えたものを調整した。４名のパネラーで両者を比較したところ、４名全員が実施例４の麦芽抽出物を含有する脱脂粉乳生地の方が、生地のミルク感をエンハンスする効果に加えて、ミルクの持つコクと厚みが増す効果を認めた。
【００２２】
【表２】

【００２３】
実施例６
実施例５で得た本発明のミルク系香料組成物を０．５％用いて定法により本発明のラクトアイスを調整し、比較のために麦芽抽出物を加えないミルク系香料組成物を用いて同様にラクトアイスを調整した。４名のパネラーで両者を比較したところ、４名全員が本発明のラクトアイスの方が、高級感のあるフレーバートップの広がりとボリューム感が上がる効果を認め、嗜好性が向上したと評価した。
【００２４】
実施例７
下記表３のバニラ系香料組成物９０重量部に実施例４の麦芽抽出物を１０重量部加えて本発明のバニラ系香料組成物を調整した。この香料組成物を１０％脱脂粉乳生地１０００重量部に対して１重量部加え、比較例として実施例４の麦芽抽出物の代わりに９５％エチルアルコールを１０重量部加えたバニラ系香料組成物を同様に加えたものを調整した。４名のパネラーで両者を比較したところ、４名全員が実施例４の麦芽抽出物を含有する脱脂粉乳生地の方が、生地のミルク感がエンハンスされる効果に加えて、バニラ特有の複雑で高級感のあるビーンズ香が付与され、更にフレーバーのボリューム感が上がる効果を認めた。
【００２５】
【表３】

【００２６】
実施例８
実施例７で得た本発明のバニラ系香料組成物を０．５％用いて定法により本発明のラクトアイスを調整し、比較のために麦芽抽出物を加えないバニラ系香料組成物を用いて同様にラクトアイスを調整した。４名のパネラーで両者を比較したところ、４名全員が本発明のラクトアイスの方が、バニラ特有の複雑で高級感のあるビーンズ香が付与され、フレーバーのボリューム感が向上する効果を認め、嗜好性が向上したと評価した。
【００２７】
実施例９
実施例１のミュンヘン麦芽をロースト麦芽に変更する以外は、実施例１と同様にして、麦芽抽出物を得た。
【００２８】
実施例１０
下記表４のコーヒー系香料組成物９２０重量部に実施例９の麦芽抽出物を８０重量部加えた本発明のコーヒー系香料組成物を調整した。この香料組成物を５％インスタントコーヒー液に０．１％賦香し、比較例として実施例９の麦芽抽出物の代わりに９５％エチルアルコールを８０重量部加えたコーヒー系香料組成物を同様に加えたインスタントコーヒー液を調整した。４名のパネラーで両者を比較したところ、麦芽抽出物を加えたものは、フレーバーのミドル部分の拡散性とボトム部分の力価が強化され、レギュラーコーヒーのようなコク味とボディー感が付与されており、嗜好性が向上したと全員が評価した。
【００２９】
【表４】

【００３０】
【発明の効果】
本発明の香味改善剤または香料組成物は、緑茶、乳製品、コーヒー等にコク味やボリューム感などを付与し、商品の嗜好性を高めることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flavor improving agent, a fragrance composition, and a food containing them, which enhance or improve the flavor by adding and blending in food.
[0002]
[Prior art]
The malt extract is obtained by pulverizing malt, adding water and heating to 65 ° C. Meanwhile, the carbohydrates in the malt are decomposed into maltose and dextrin by a saccharifying enzyme induced during germination (Non-patent Document 1).
Also disclosed is a method for producing a favorite food, characterized in that it is dried while promoting saccharification of green malt, then a molasses solution is added to obtain a mixture, and the mixture is extracted with hot water (Patent Document 1). ).
Furthermore, the manufacturing method of the extract for tobacco flavoring characterized by processing the extract obtained by extracting malt with water with a carboxypeptidase is disclosed (patent document 2).
All of these technologies are extracted only with water, and there is a risk of bacterial growth, and it takes a long time for filtration to separate the extract from the malt. The effect of strengthening was insufficient.
[0003]
Prior art documents relating to the invention of the present application include the following.
[Non-Patent Document 1]
Beverage Encyclopedia Malt Extract (page 172), June 25, 1999, issued by Vivaridge Japan, Inc. [Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No.58-9660 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 5-68526
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a flavor improving agent or a fragrance composition capable of imparting a rich taste or volume feeling to green tea, dairy products, coffee, etc., and enhancing the taste of the product, and further using them. Is to provide food that was.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
1st this invention is the flavor improving agent which consists of an extract obtained by extracting malt with the mixed solution of water and ethyl alcohol.
2nd this invention is the fragrance | flavor composition containing the said flavor improving agent, and is the tea type | system | group, milk type | system | group, coffee type | system | group, or vanilla type | system | group fragrance | flavor composition containing the said flavor improving agent. 3rd this invention is the foodstuff containing the said flavor improving agent or the said fragrance | flavor composition.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The malt used in the present invention is a known one obtained from wheat such as barley, wheat, bare wheat, rye and the like, and is not particularly limited. Specifically, Pilsner malt, ale malt, Munich malt, amber Examples include malt, roasted malt, chocolate malt, caramel malt, and wheat malt. Malt is made by known methods without limitation. For example, wheat is soaked in water at 20 ° C. or less for about 40 to 50 hours, soaked with a predetermined amount of water, and dried at a temperature of 50 ° C. or less. Is obtained.
Among the malts, those that are particularly preferably used are Munich malt, amber malt, roasted malt, chocolate malt, and caramel malt used in dark beer production.
Among the malts, it is preferable to use malt treated with hot air of about 100 ° C. or higher, or roasted (roasted) at about 100 ° C. to 250 ° C. with a rotary roaster, for example. These are commercially available, for example, as Munich malt, amber malt, roasted malt, chocolate malt or caramel malt, but can also be processed by themselves.
[0007]
In order to obtain the flavor improving agent of the present invention from the malt, the malt is crushed as it is or if necessary, immersed in an extract under appropriate conditions to extract a flavor improving component, and then insoluble from the extract Can be obtained by filtration. Thereafter, the extract is concentrated or purified as necessary. The solvent used as the extract is a mixed solution of water and ethyl alcohol, in which ethyl alcohol is about 25% to about 93% by weight (hereinafter abbreviated as%), especially ethyl alcohol is about 45% to about 75%. The mixed solution is preferable.
In addition, the water extract of malt has not only an insufficient flavor improving effect, but also has a drawback of enhancing the bitter taste of tea, for example. Furthermore, there is a risk of bacterial growth, and it takes a long time for filtration to separate the extract from malt.
The amount of the solvent used for extraction is preferably 0.5 to 100 times the malt weight, and more preferably 2 to 6 times.
[0008]
In order to extract the flavor component, the malt is usually immersed in a solvent at room temperature to about 80 ° C. for 30 minutes to 12 hours, and gently extracted as necessary.
The flavor improving agent obtained by the above extraction is a tan-brown to black-brown liquid, and has a scent having both a roasted coffee-like barley tea-like flavor and a cooked incense like baked soy sauce and miso.
[0009]
By adding the flavor improving agent of the present invention directly to foods or adding the flavor composition of the present invention to foods, the richness and volume of foods can be imparted, and the taste of the product can be enhanced. it can.
The addition amount of the flavor improving agent of the present invention to the fragrance composition is preferably 0.05% to 100%, and more preferably 0.1% to 50%.
[0010]
The flavor improving agent of the present invention is used in various foods and fragrance compositions, and particularly preferably tea beverages and tea-based fragrance compositions, coffee beverages and coffee-based fragrance compositions, dairy products and milk-based fragrance compositions, and Used in frozen desserts, confectionery, other vanilla flavored foods and vanilla flavoring compositions. Therefore, the flavor improving agent of the present invention is particularly a flavor improving agent for tea beverages, coffee beverages, dairy products and vanilla flavored scented foods.
[0011]
The fragrance composition of the present invention is not particularly limited, but the tea-based, milk-based, coffee-based or vanilla-based fragrance composition is preferable. Since these fragrance compositions are described in, for example, Part II Food Fragrances (Patent Office, issued on January 14, 2000) in the well-known and commonly used techniques for fragrances, description thereof is omitted here.
[0012]
Examples of the food containing the flavor improving agent or fragrance composition of the present invention include fruit beverages, carbonated beverages, tea-based beverages (such as black tea, oolong tea, green tea), coffee beverages, and functional beverages as beverages. Candy, desserts, chewing gum, chocolate, baked confectionery, bakery, etc .; dairy products, creams (including whipped cream containing vegetable oils and fats, cream sauce, etc.), butter (Including daily spreads containing vegetable oils and fats), cheeses (including processed cheeses, cheese foods, etc.), ice creams (including lacto ice, etc.), concentrated milk (fat concentrated milk, whole fat concentrated milk) , Whole milk powder, skim milk powder, cream powders, milk powders, milk powder, fermented milk, lactic acid bacteria beverage, milk drink Foods made mainly from these dairy products; soups; processed meat products; processed fishery products; cooked foods; frozen foods; seasonings; microwave foods; Brandy rum, gin, liqueur, etc.), refined liquor, sparkling liquor, beer; tobacco and the like.
Among these, tea beverages, coffee beverages, dairy products, and frozen desserts / confectionery / other vanilla flavored foods are preferred.
[0013]
Although the addition amount with respect to the foodstuff of the flavor improving agent of this invention changes with kinds and dosage forms of foodstuff, 0.00005%-1% are preferable, and 0.001%-0.05% are especially preferable. Moreover, the addition amount with respect to the foodstuff of the fragrance | flavor composition of this invention changes with kinds and dosage forms of a foodstuff, and is suitably determined so that the addition amount with respect to the foodstuff of a flavor improving agent may enter said value.
[0014]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail by way of examples.
[0015]
Example 1
A 300 mL Kolben was charged with 120 g of an ethyl alcohol aqueous solution containing 75% ethyl alcohol (hereinafter also referred to as 75% ethyl alcohol aqueous solution) and 40 g of commercially available Munich malt, and heated at 70 ° C. for 2 hours in a warm bath with stirring. After cooling to room temperature, the raw material malt was removed by filtration to obtain 90 g of malt extract (C).
[0016]
Reference Example <Hot water extraction> To 300 mL Kolben, 42 g of Munich malt and 210 g of purified water were added, heated to 70 ° C. with stirring, and this state was continued for 2 hours. After cooling, it was filtered to obtain 150 g of a hot water extract. This extract was passed through Diaion HP-20 (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation), washed with water, and eluted with 80 mL of diethyl ether. This was concentrated under normal pressure to obtain 8 mg of a fragrance concentrate.
<Extraction of ethyl alcohol in water (product of the present invention)> Using 42 g of Munich malt and a 74% aqueous solution of ethyl alcohol, 95 g of extract was obtained in the same manner as in hot water extraction. The extract was diluted with 1805 g of purified water, passed through Diaion HP-20 (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation), and the same operation as in hot water extraction was performed to obtain 22 mg of a fragrance concentrate. The odor of this fragrance concentrate had a stronger odor than that from the hot water extract.
As described above, a clear difference was observed between the hot water extract and the fragrance concentrate of the present invention.
[0017]
Example 2
In the same manner as in Example 1, in addition to malt extract (C), malt extract (A) with 25% aqueous ethyl alcohol, malt extract (B) with 45% aqueous ethyl alcohol, and 93% aqueous ethyl alcohol A malt extract (D) was obtained. The obtained malt extracts (A) to (D) were added to a commercially available green tea beverage at 30 ppm, and two panelists evaluated the green tea beverage and obtained the following results.
Extract (A) additive: Good, but the bitterness and astringency of tea are a little worrisome.
Extract (B) additive: Excellent. In addition to the original umami of fresh green tea and a soft green scent, it has a tea swell and has the scent of a kettle.
Extract (C) additive: Excellent. In addition to the original umami of fresh green tea and a soft green scent, it has a tea swell and has the scent of a kettle.
Extract (D) -added product: The green feeling of tea is sharp and good, but the whole line tends to be thin.
[0018]
Example 3
The tea-based fragrance composition of the present invention was prepared by adding 5 parts by weight of the malt extract of Example 1 to 95 parts by weight of the fragrance composition for green tea beverages shown in Table 1 below. A green tea beverage was prepared by adding 1 part by weight of this fragrance composition to 1000 parts by weight of the green tea extract. As a comparative example, a green tea beverage was prepared in the same manner by adding a fragrance composition for green tea beverage to which 5 parts by weight of 95% ethyl alcohol was added instead of the malt extract of Example 1. A comparison between the four panelists showed that the green tea beverage containing the malt extract of Example 1 all had less green tea astringency, and the fresh taste of fresh green tea and soft green. In addition to the addition of incense, it was evaluated that palatability of tea was added, there was a fragrance of roasting kettle, and palatability was improved.
[0019]
[Table 1]

[0020]
Example 4
A malt extract was obtained in the same manner as in Example 1 except that the Munich malt of Example 1 was changed to caramel malt.
[0021]
Example 5
The milk-based fragrance composition of the present invention was prepared by adding 100 parts by weight of the malt extract of Example 4 to 900 parts by weight of the milk-based fragrance composition shown in Table 2 below. A milk-based fragrance composition in which 1 part by weight of this fragrance composition is added to 1000 parts by weight of 10% nonfat dry milk dough and 100 parts by weight of 95% ethyl alcohol is added instead of the malt extract of Example 4 as a comparative example. The same additions were adjusted. A comparison of the two with four panelists showed that all four were better in the nonfat dry milk dough containing the malt extract of Example 4 in addition to the effect of enhancing the milk feeling of the dough, and the richness and thickness of the milk The effect which increases is recognized.
[0022]
[Table 2]

[0023]
Example 6
Using the milk-based fragrance composition of the present invention obtained in Example 5 at 0.5%, the lacto ice of the present invention is prepared by a conventional method, and the same is applied to the milk-based fragrance composition to which no malt extract is added for comparison. The lacto ice was adjusted. When the panelists of 4 persons compared the two, all 4 persons evaluated that the lacto ice of the present invention had an effect of increasing the spread of the flavor top with a high-class feeling and the volume feeling, and improved the palatability.
[0024]
Example 7
10 parts by weight of the malt extract of Example 4 was added to 90 parts by weight of the vanilla flavoring composition shown in Table 3 to prepare the vanilla flavoring composition of the present invention. 1 part by weight of this fragrance composition is added to 1000 parts by weight of 10% nonfat dry milk dough, and a vanilla fragrance composition in which 10 parts by weight of 95% ethyl alcohol is added instead of the malt extract of Example 4 as a comparative example. The same additions were adjusted. Comparing the two with four panelists, all four of the non-fat dry milk dough containing the malt extract of Example 4, in addition to the effect of enhancing the milk feeling of the dough, the vanilla specific complex A high-class bean scent was added, and the effect of increasing the volume of the flavor was recognized.
[0025]
[Table 3]

[0026]
Example 8
Using the vanilla fragrance composition of the present invention obtained in Example 7 with 0.5%, the lacto ice of the present invention is prepared by a conventional method, and the same is applied using a vanilla fragrance composition to which no malt extract is added for comparison. The lacto ice was adjusted. A comparison between the four panelists showed that all four of them found that the lacto ice of the present invention was given a complex and high-class bean fragrance unique to vanilla and improved the flavor volume. It was evaluated that the performance was improved.
[0027]
Example 9
A malt extract was obtained in the same manner as in Example 1 except that the Munich malt of Example 1 was changed to roasted malt.
[0028]
Example 10
The coffee-based fragrance composition of the present invention was prepared by adding 80 parts by weight of the malt extract of Example 9 to 920 parts by weight of the coffee-based fragrance composition shown in Table 4 below. A coffee-based fragrance composition obtained by adding 0.1% of this fragrance composition to a 5% instant coffee liquid and adding 80 parts by weight of 95% ethyl alcohol in place of the malt extract of Example 9 as a comparative example was similarly applied. The added instant coffee liquid was adjusted. When the panelists of 4 people compared the two, the addition of malt extract enhanced the diffusibility of the middle part of the flavor and the potency of the bottom part, giving it a rich taste and body feeling like regular coffee. Everyone evaluated that palatability improved.
[0029]
[Table 4]

[0030]
【The invention's effect】
The flavor improving agent or fragrance composition of the present invention can impart a rich taste, a voluminous feel, etc. to green tea, dairy products, coffee, etc., and enhance the palatability of the product.

Claims

The flavor improving agent which consists of an extract obtained by extracting malt with the mixed solution of water and ethyl alcohol whose ethyl alcohol is a density | concentration of 25 weight%-93 weight% .

A flavor improving agent comprising an extract obtained by extracting malt with a mixed solution of water and ethyl alcohol having a concentration of 45% to 75% by weight of ethyl alcohol.

The flavor improving agent according to claim 1 or 2, wherein the malt is malt selected from Munich malt, amber malt, roasted malt, chocolate malt, and caramel malt.

4. The flavor improving agent according to claim 1, wherein the flavor improving agent is a flavor improving agent for tea beverage, coffee beverage, dairy product, or vanilla flavored scent.

Water and ethyl alcohol in which malt selected from Munich malt, amber malt, roasted malt, chocolate malt, caramel malt is twice to six times the malt weight and ethyl alcohol has a concentration of 45% to 75% by weight A method for producing a flavor improving agent, characterized by being extracted with a mixed solution.

A fragrance composition to which the flavor improving agent according to any one of claims 1 to 4 or the flavor improving agent obtained by the production method according to claim 5 is added .