JP4116343B2 - ガスメ−タの防火安全装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特許請求の範囲請求項１の上位概念に基づくガスメ−タの防火安全装置に関する。この防火安全装置は特に家庭セクタ−におけるガスメ−タに適している。
【０００２】
【従来の技術】
火災の場合には、ガスがガスラインから出て爆発の危険を増すことを防止しなければならない。ある公知の弱点はガスメ−タにあり、そのガスメ−タはガスライン自体に或いは二次ライン或いは二次ラインへのバイパスに配置されている。
【０００３】
公知のベロ−ズ式ガスメ−タの代わりに、電子式ガスメ−タが著しく採用されている。この電子式ガスメ−タはケ−シング内に保護されて配置されるセンサ−を有する。防火規則を満たすために、これらケ−シングとケ−シングを通る電気導線は高熱負荷に抵抗しなければならない。このことはそのようなガスメ−タの材料や生産価格を著しく増加させる。しかしながら、それらは家庭や小規模な商業セクタ−に使用されるから、価格の減少が必要である。
【０００４】
更に、米国特許第６１２９１０５号明細書はガス漏れの場合に及び／又は予納制度で使用されるガスメ−タ用遮断器を開示する。遮断器はガスメ−タに配置されてガスパイプに結合する。遮断器はガス供給を遮断するダイヤフラムを備えるばね付勢された弁を有する。火災の場合にこのダイヤフラムは溶融するから、火災の場合に密封機能を引き受ける金属から成る支持要素に配置されている。弁がばね付勢されて安全ヒュ−ズを有するから、火災の場合に弁がばね力によりガスパイプに押圧されてパイプを閉鎖する。この遮断器は比較的に複雑であって著しく高価である。
【０００５】
【発明の解決しようとする課題】
それ故に、この発明の課題は、簡単で価格が適切であるが、しかし有効であるガスメ−タ用の防火安全装置を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この課題は、特許請求の範囲請求項１の特徴部分を備える防火安全装置により解決される。
【０００７】
この発明による防火安全装置において、ガスメ−タがガスパイプのバイパスに配置されており、ガス供給を遮断するように熱により作動され得る少なくとも一個の閉鎖手段がガスメ−タのセンサ−の上流と下流の流れ方向のバイパスに配置されている。
【０００８】
バイパスに閉鎖手段を配置することにより、比較的狭い貫流開口のみが閉鎖さる。このために、ガスメ−タ自体が例えばＨＴＢ規格によって提起された火災の場合における熱負荷能力に関する高い要件を満たすことは必要がない。それは、本発明によると、閉鎖手段により閉鎖されたバイパスがこの要件を満たすならば、十分である。この防火安全装置はこの装置が価格が適切で且つ簡単に据え付けできるから、特に家庭や小規模な商業セクタ−における電子式ガスメ−タを備えるガスパイプに設置可能である。
【０００９】
ひとつの好ましい実施態様では、閉鎖手段が膨張可能な材料から成る閉鎖要素を有する。好ましい別態様では、閉鎖手段は完全にこの膨張可能な材料から成り立つ。
【００１０】
他の好ましい実施態様では、閉鎖手段はバイパスを閉鎖するばね付勢された弁ピストンを有し、この弁ピストンは安全要素によって予負荷を受けた位置に保持されている。安全要素は、好ましくは、安全ヒュ−ズ或いはバイメタル保持器である。
【００１１】
方法のその他の好ましい別態様と好ましい実施態様は、以下に従属請求項から読み取れる。
【００１２】
次に、この発明の対象は添付図面に図示されている好ましい実施例に基づいて説明される。
【００１３】
【発明の実施の形態】
図１ａには、消費体、例えば家に存在するようなガスパイプライン１の断面が概略的に図示されている。ガスの流れ方向は図において矢印Ｓにより図示されている。
【００１４】
ガスパイプライン１からバイパス２が分岐し、このバイパスはガスメ−タ３、特に電子式ガスメ−タによって案内される。ガスメ−タ３はここで単に概略的に図示されている。このバイパスは実質的にケ−シング３０やケ−シング３０内に配置されたセンサ−３１から成り、このセンサ−は加熱要素や温度検出要素を有する。外部電気導線並びに制御及び評価電子ユニットは図示されていない。バイパス２は特にバイパスがガスパイプライン１の狭細部１０を介して存在するように配置されている。
【００１５】
バイパス２にはガスメ−タ３のセンサ−３１の上流と下流の流れ方向Ｓにおいてガス供給を遮断する少なくとも一個づつの閉鎖手段４，４’が配置されている。閉鎖手段４，４’はガスパイプライン１の管壁に或いは事情によってはバイパスパイプ２の管壁に配置されている。
【００１６】
第一実施例では、閉鎖手段４，４’は膨張可能な材料から成る閉鎖要素を有する。図１ａ，図１ｂと図２ａ，図２ｂに図示された別態様では、閉鎖要素が閉鎖手段４，４’を形成する。閉鎖要素は好ましくは環状に形成されてバイパス２に存在する循環溝２０に配置されている。膨張可能な材料は図１ａや図２ａに基づく通常運転ではバイパス２を通るガスの貫流を許容する。周囲温度の上昇した際に、特に火災の場合に、閉鎖要素は拡張するけれども、図１ｂと図２ｂに図示されるように、バイパスを不可逆に閉鎖する。この際に、ガスメ−タ３のケ−シング３０が溶融されるか否かは重要ではない。
【００１７】
膨張可能な材料が閉鎖手段を形成する温度は、材料選択を左右する。特に材料がおよそ１５０度の温度で膨張し、１０バ−ルまでの膨張圧を達成するようになっている。膨張材料として例えば、窓の継ぎ目や中空部を密封するために公知であるインシュレクス（Insulex=登録商標）或いはポリエステル樹脂、硬化剤と充填剤の組合せであるクリスチック. ファイア. ガ−ド（Crystic Fire Guard =登録商標）が適している。
【００１８】
第二実施態様では、閉鎖手段は、図３ａと図３ｂに図示されるように、機械的弁Ｖによって形成されている。さらに、少なくとも一個づつの弁Ｖはバイパス２やセンサ−３１の上流と下流の流れ方向においてガスパイプ１の管壁１０に配置されている。弁Ｖは弁ケ−シング５を有し、この弁ケ−シングは少なくとも一個、ここで二個の入口開口５０，５０’と少なくとも一個、ここで正確に一個の出口開口５１とを有する。さらに、弁Ｖはばね８により付勢された弁ピストン６を有する。弁ピストン６の弁ヘッド６０は弁ケ−シング５内に配置されている。弁ピストンは、図３ａに図示された通常状態では弁を通るガス流を可能とするために、少なくとも一個の貫通開口６２を有する。弁ヘッド６０と連結されたピストンロッド６１は弁ケ−シング５から突き出す。ばね８は弁ヘッド６０の下側に第一端を且つ弁ケ−シング５の内側に第二端を載置して、ピストンロッド６１を取り囲む。弁ピストン６は少なくとも一個の安全要素によってそのばね付勢された位置に保持され、安全要素はピストンロッド６１の窪み６３に係合する。ここに記載された実施例では、安全要素はボルト状安全ヒュ−ズ７である。安全ヒュ−ズ用の材料として、特に摂氏７０−１２０度の間の融点を有する材料が適している。典型的な材料はビスマス、鉛、カドミニウムや亜鉛のグル−プからなる木質合金、リポビッツ（lipowitz）合金や他の合金である。周囲温度が上昇した際には安全ヒュ−ズ７が溶融し、ピストンロッド６１を解放する。弁ヘッド６０はばね８により出口開口５１内へ押圧されてこの出口開口を閉鎖する。この状況は図３ｂに図示されれている。バイパスの閉鎖はここでも不可逆である。
【００１９】
図４ａと図４ｂに基づく第三の好ましい実施態様では、同様に上記弁Ｖが組込まれる。けれども、安全ヒュ−ズ７の代わりに、バイメタルハンガ−状保持器７’が存在し、その保持器７’は、図４ａに図示されるように、ピストンロッド６１の窪み６３’に係合する。温度が上昇した際に、バイメタル保持器７’は曲げられてピストンロッド６１を解放するので、図４ｂに示されるように、バイパスは不可逆に閉鎖されている。
【００２０】
図に図示されていない他の好ましい実施態様では、少なくとも二つの閉鎖手段は直列に相前後して配置されている。その際に、図２ａ、２ｂに基づく膨張可能な材料から成る閉鎖要素と図３ａ、３ｂ或いは図４ａ、４ｂに基づく弁は直列に配置されている。
【００２１】
この発明の装置は、特に電子式ガスメ−タ用の価格が適切で、簡単且つ有効な防火安全手段を許容する。
【図面の簡単な説明】
【図１】ａは通常運転時のガスメ−タを備えるガスパイプ断面の概略図を示す。
ｂは周囲温度が上昇した際の図１ａによるガスパイプ断面を示す。
【図２】ａは図１ａによる拡大断面を示す。
ｂは図１ｂによる拡大断面を示す。
【図３】ａは通常運転時の第二実施態様における閉鎖手段を示す。
ｂは周囲温度が上昇した際の図３ａによる閉鎖手段を示す。
【図４】ａは通常運転時の第三実施態様における閉鎖手段を示す。
ｂは周囲温度が上昇した際の図４ａによる閉鎖手段を示す。
【符号の説明】
Ｓ．．．．．流れ方向
Ｖ．．．．．弁
１．．．．．ガスパイプライン
１０．．．．狭細部
２．．．．．バイパス
２０．．．．溝
３．．．．．ガスメ−タ
３０．．．．ケ−シング
３１．．．．センサ−
４．．．．．第一閉鎖要素
４’．．．．第二閉鎖要素
５．．．．．弁ケ−シング
５０．．．．第一入口開口
５０’．．．第二入口開口
５１．．．．出口開口
６．．．．．弁ピストン
６０．．．．ピストンヘッド
６１．．．．ピストンロッド
６２．．．．貫通開口
６３．．．．窪み
６３’．．．窪み
７．．．．．安全ヒュ−ズ
７’．．．．安全要素
８．．．．．ばね

Claims (10)

1. 安全装置が火災の場合にガスメ−タ（３）にガスを供給するのを遮断するように加熱により作動する閉鎖手段（４，４’，Ｖ）を有するガスメ−タの防火安全装置において、ガスメ−タ（３）がガスパイプ（１）のバイパス（２）に配置されており、ガス供給を遮断する前記閉鎖手段（４，４’，Ｖ）の少なくとも一個づつがガスメ−タ（３）のセンサ−（３１）の上流及び下流のバイパス（２）にそれぞれに配置されていることを特徴とする防火安全装置。
2. 閉鎖手段（４，４’，Ｖ）はガスパイプ（１）の管壁に配置されていることを特徴とする請求項１に記載された装置。
3. 少なくとも一個の閉鎖手段（４，４’）が膨張可能な材料製の閉鎖要素を有し、その閉鎖要素は熱の作用下でバイパス（２）を膨張して閉鎖することを特徴とする請求項１に記載された装置。
4. 閉鎖手段（４，４’）は環状に構成され、バイパス（２）に存在する周辺溝（２０）内に配置されていることを特徴とする請求項３に記載された装置。
5. 少なくとも一個の閉鎖手段（Ｖ）が火災の場合にバイパス（２）を閉鎖するばね付勢された弁ピストン（６）を有することを特徴とする請求項１に記載された装置。
6. 閉鎖手段（Ｖ）は弁ピストン（６）をそのばね付勢された位置に保持する安全装置（７）を有し、この安全装置（７）は安全ヒュ−ズであることを特徴とする請求項５に記載された装置。
7. 閉鎖手段（Ｖ）は弁ピストン（６）をそのばね付勢された位置に保持する安全装置（７’）を有し、この安全装置（７’）はバイメタル保持器（７’）であることを特徴とする請求項５に記載された装置。
8. 閉鎖手段（Ｖ）は少なくとも一個の入口開口（５０，５０’）と少なくとも一個の出口開口（５１）をもつ弁ケ−シング（５）を有し、弁ピストン（６）は弁ケ−シング（５）を通過し、弁ピストン（６）のピストンヘッド（６０）が弁ケ−シング（５）内に配置され、ピストンヘッド（６０）に連結されたピストンロッド（６１）が弁ケ−シング（５）外に突き出し、安全装置（７，７’）はピストンロッド（６１）に作用的に連結されていることを特徴とする請求項６或いは７のいずれかに記載された装置。
9. 安全装置（７，７’）はピストンロッド（６１）における窪み（６３，６３’）に係合することを特徴とする請求項８に記載された装置。
10. 請求項３に基づく閉鎖手段（４，４’）と請求項５に基づく閉鎖手段（Ｖ）は直列に相前後して配置されていることを特徴とする請求項３又は請求項５に記載された装置。

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