JP4115951B2 - シミュレーション装置 - Google Patents

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Description

この発明は、模擬物体移動シミュレーション装置に関し、さらに詳しくは、各航空機が空中において交戦状態となった場合のシミュレーションにおいて、各航空機から送信されるレーダ波等の電波の空間伝搬に伴う受信電力レベルを取得するシミュレーション装置に関するものである。
従来から、計算機上で複数の航空機の飛行および交戦を模擬する戦闘機交戦シミュレーション装置が知られている。この種のシミュレーション装置においては、三次元空間における航空機の飛行が模擬されており、かつ各航空機が送信するレーダ波、ECM(Electronic Counter Measures)波等の電波伝搬率の計算を行うことができる。シミュレーションの実行にあたっては、航空機の位置、速度、加速度等からなる自機飛行データと他機飛行データにより作成されるシミュレーション用のデータが利用されていた。
実開平5−59370号公報(段落番号0003,0004、図3,図4)
従来のシミュレーション装置は上記のように構成されているので、シミュレーションの実行のためには自機飛行データと他機飛行データとを準備しなければならなかった。よって、自機と他機の飛行データを準備できない場合は、レーダ波、ECM波等の電波受信電力レベルを求めるためには自機および他機の三次元位置座標を使用し、電波伝搬理論に基づく数式により計算を行わなければならなかった。レーダ波、ECM波等の電波受信電力レベルの計算は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)により標準化されるシミュレーション接続仕様(HLA:High Level Architecture)に基づき、リアルタイムで自機・他機それぞれ分散的になされていた。したがって、従来のシミュレーション装置では計算処理にかかる負荷が高くなるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、自機と他機の飛行データが準備できない場合でも、レーダ波、ECM波等の電波受信電力レベルを、計算処理負荷を高めることなく取得できるシミュレーション装置を提供することを目的とする。
この発明に係るシミュレーション装置は、模擬物体についてのシミュレーションの実行を管理すると共に、前記模擬物体間の相対距離を取得する実行管理手段と、前記模擬物体間の距離に対応付けて電波の受信電力レベルを予め記憶している受信電力レベル記憶手段と、前記実行管理手段が取得した相対距離に応じた前記電波の受信電力レベルを前記受信電力レベル記憶手段から取得する受信電力レベル取得手段と、前記受信電力レベル記憶手段に記憶された最小の距離または最大の距離に対応する電波の受信電力レベルが取得された場合に、受信電力レベル記憶手段が記憶する距離の範囲を変更すると共に、電波の送受信に関するデータを用いて変更分の距離に対応した受信電力レベルを算出して、前記受信電力レベル記憶手段の記憶内容を変更する変更手段とを備えたものである。
この発明によれば、シミュレーション装置が、模擬物体についてのシミュレーションの実行を管理すると共に、前記模擬物体間の相対距離を取得する実行管理手段と、前記模擬物体間の距離に対応付けて電波の受信電力レベルを予め記憶している受信電力レベル記憶手段と、前記実行管理手段が取得した相対距離に応じた前記電波の受信電力レベルを前記受信電力レベル記憶手段から取得する受信電力レベル取得手段と、前記受信電力レベル記憶手段に記憶された最小の距離または最大の距離に対応する電波の受信電力レベルが取得された場合に、受信電力レベル記憶手段が記憶する距離の範囲を変更すると共に、電波の送受信に関するデータを用いて変更分の距離に対応した受信電力レベルを算出して、前記受信電力レベル記憶手段の記憶内容を変更する変更手段とを備えるように構成したので、レーダ波、ECM波等の電波受信電力レベルを、計算処理負荷を高めることなく取得できる効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるシミュレーション装置のブロック図である。図に示すように、シミュレーション装置1は表示装置2、入力装置3、交戦管理手段(実行管理手段)4、環境模擬手段5、自機飛行模擬手段6、自機レーダ模擬手段(受信電力レベル取得手段)7、自機ECM模擬手段(受信電力レベル取得手段)8、他機飛行模擬手段9、他機レーダ模擬手段(受信電力レベル取得手段)10および他機ECM模擬手段(受信電力レベル取得手段)11、受信電力レベル記憶手段12を備える。
表示装置2および入力装置3は、戦闘機交戦シミュレーションの実行にあたってオペレータが使用するものである。表示装置2は、シミュレーションの実施状況、すなわち各戦闘機の飛行状況を映像または文字によりオペレータに対して表示する。入力装置3は、オペレータが交戦管理手段4を操作するコマンドを入力するためのものである。
交戦管理手段4は、シミュレーション実行にあたり戦闘機の動作を制御する。例えば、各戦闘機の飛行経路の制御、自機と他機との間の相対距離の取得、レーダ波・ECM波の送受信の制御、各戦闘機の時刻同期管理、リアルタイム性の調整等を行う。シミュレーションの実行にあたっては、IEEEにより標準化されるシミュレーション接続仕様に基づく分散シミュレーション方法が採用されており、後述する各機体の機能を実現する各手段を同一のシミュレーションシナリオの上でリアルタイムに動作させる構成とする。
環境模擬手段5は、天候の変化を模擬するソフトウェアを内蔵し、シミュレーション実行時にこのソフトウェアを実行することによって天候を変化させ、電波減衰量に影響を与える雨、雲等の量を制御する。自機飛行模擬手段6、自機レーダ模擬手段7、自機ECM模擬手段8は、シミュレーション実行時に自機の動作の模擬を実現する。自機飛行模擬手段6は、自機の飛行動作を模擬するソフトウェアを内蔵し、シミュレーション実行時にこのソフトウェアを実行することによって、自機の飛行動作の模擬を実現している。自機の飛行動作は、例えば自機の位置、姿勢、進行方向、速度等の情報で特定され、自機飛行模擬手段6はこれらをリアルタイムで管理している。
自機レーダ模擬手段7は、レーダ機能を模擬するソフトウェアを内蔵し、シミュレーション実行時にこのソフトウェアを実行することで自機のレーダ波の送受信を模擬している。自機ECM模擬手段8は、ECM波の送信を模擬するソフトウェアを内蔵し、シミュレーション実行時にこのソフトウェアを実行することで自機のECM波の送信を模擬している。
また、他機飛行模擬手段9、他機レーダ模擬手段10、他機ECM模擬手段11は、シミュレーション実行時に他機の動作の模擬を実現する。他機飛行模擬手段9は、他機の飛行動作を模擬するソフトウェアを内蔵し、シミュレーション実行時にこのソフトウェアを実行することによって、他機の飛行動作の模擬を実現している。他機の飛行動作は、例えば他機の位置、姿勢、進行方向、速度等の情報で特定され、他機飛行模擬手段9はこれらをリアルタイムで管理している。
他機レーダ模擬手段10は、他機のレーダ機能を模擬するソフトウェアを内蔵し、シミュレーション実行時にこのソフトウェアを実行することで他機のレーダ波の送受信を模擬している。他機ECM模擬手段11は、ECM波の送信を模擬するソフトウェアを内蔵し、シミュレーション実行時にこのソフトウェアを実行することで他機のECM波の送信を模擬している。なお、図1には他機が1機存在する場合のシミュレーション装置を示したが、他機が複数存在する場合は、シミュレーション装置は他機飛行模擬手段9、他機レーダ模擬手段10、他機ECM模擬手段11を他機の機数分備える。
受信電力レベル記憶手段12は、自機が他機から受信するレーダ波またはECM波の受信電力レベルを機体間の距離に対応させて記憶する。受信電力レベルとは、航空機に搭載される受信機が、受信した電波を検出できるかどうかの判定基準となる値である。実際の航空機では、受信機が備える検波器が受信した電波の検出を行っており、受信電力レベルが検波器の雑音レベルより高い場合に電波を検出できる。検波器が検出できる最小の受信電力レベルは、最小受信感度と呼ばれることがある。シミュレーション装置1では、このような電波の検出判定も行う。
図2は、受信電力レベル記憶手段12が保持するデータの構成例を示す図である。図に示すように、受信電力レベル記憶手段12は構成要素として、距離(km)、ECM波受信電力レベル、レーダ波受信電力レベルを保持する。距離とは、自機と他機との間の相対距離である。ECM波受信電力レベルとは他機が送信したECM波の、自機の位置における受信電力レベルであり、レーダ波受信電力レベルとは他機が送信したレーダ波の、自機の位置における受信電力レベルである。距離項目については、特定の距離を一定範囲毎に分けて示す。図2では30kmを5km毎に区切って範囲を定めている。ユーザは図2のように各距離範囲におけるレーダ波およびECM波の受信電力レベルを予め受信電力レベル記憶手段12に保持させておく。
次に動作について説明する。
操作者は、入力装置3からシミュレーション実行の指示を出す。入力装置3は取得した指示を交戦管理手段4に通知する。交戦管理手段4は、各手段5〜11に対してシミュレーションシナリオに基づいて処理を実行する指示を出す。各手段5〜11は交戦管理手段4から指示を受けると、それぞれ内蔵するソフトウェアを実行する。交戦管理手段4は、シミュレーション実行中に各航空機の飛行経路の制御、レーダ波およびECM波の送受信の制御、各航空機の時刻同期管理、リアルタイム性の調整等を行う。
シミュレーションシナリオにおいて、例えば自機の位置における自機のレーダ波受信電力レベルを求めるイベントが発生すると、交戦管理手段4は自機飛行模擬手段6、他機飛行模擬手段9の飛行模擬動作から自機と他機との間の相対距離を求め、自機レーダ模擬手段7に供給する。自機レーダ模擬手段7は受信電力レベル記憶手段12をアクセスし、取得した相対距離に対応するレーダ波受信電力レベルの値を読み出す。例えば、自機と他機との間の相対距離が13kmであるとき、図2より自機レーダ模擬手段7は自機の位置でのレーダ波受信電力レベルとして、レベル−35を読み出す。
自機レーダ模擬手段7は取得したレーダ波受信電力レベルに基づいて、受信したレーダ波の検出判定を行う。自機レーダ模擬手段7は自機が搭載する受信機の最小受信感度を予め保持しており、この最小受信感度とレーダ波受信電力レベルとを比較する。レーダ波受信電力レベル≧最小受信感度のときは受信したレーダ波を検出できたと判定し、レーダ波受信電力レベル<最小受信感度のときは検出できなかったと判定する。自機レーダ模擬手段7は判定結果を交戦管理手段4に供給し、交戦管理手段4は取得した結果を表示装置2に表示させる。
一方、シミュレーションシナリオにおいて、他機が送信したECM波の、自機の位置における受信電力レベルを求めるイベントが発生すると、交戦管理手段4は自機飛行模擬手段6、他機飛行模擬手段9の飛行模擬動作から自機と他機との間の相対距離を求め、自機ECM模擬手段8に供給する。自機ECM模擬手段8は受信電力レベル記憶手段12をアクセスし、取得した相対距離に対応するECM波受信電力レベルの値を読み出す。
ところで、従来は電波受信電力レベルを以下の式によって求めていた。
Figure 0004115951
ここで、他機送信電力とは他機が自機に対して電波を送信する際に発生する電力、他機アンテナ利得とは他機が備える受信機のアンテナ利得、波長とは自機と他機との間で送受信される電波の波長、距離とは自機と他機との間の相対距離、自機アンテナ利得とは自機が備える受信機のアンテナ利得である。
この計算を実行するにあたっては乗算5回、除算1回が発生するため、受信電力レベルを1回求めるためには6回の演算が必要となる。これに対して、本発明ではこの演算が必要なくなるため、演算負荷が飛躍的に減少するといえる。
以上のように、この実施の形態1によれば、シミュレーション装置1が、自機が他機から受信するレーダ波およびECM波の受信電力レベルを機体間の距離に対応付けて記憶する受信電力レベル記憶手段12を備えるようにしたので、シミュレーション装置1の計算処理を行うことなく電波受信電力レベルを求めることができる効果がある。
また、従来のHLAに基づく電波受信電力レベルの計算では、リアルタイム性を実現させるために同時刻に並行して複数の計算を行っていたので数式計算の実施は計算処理負荷を高めていたが、この実施の形態1によれば、数式計算を行うことなく電波受信電力レベルが求められるので、計算処理負荷を飛躍的に減少することができる効果が得られる。
なお、他機レーダ模擬手段10および他機ECM模擬手段11も、それぞれ自機レーダ模擬手段7、自機ECM模擬手段8と同様の動作によって、他機の位置におけるレーダ波およびECM波の受信電力レベルを取得できる。
また、取得したレーダ波またはECM波の受信電力レベルは、レーダによって目標の位置がわかっている場合に、ECM波を送信する際の送信電力の決定において参考にしてもよい。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2によるシミュレーション装置のブロック図である。図において、図1と共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図に示すように、実施の形態2によるシミュレーション装置1は実施の形態1によるシミュレーション装置1に加えて補間計算手段13を備える。補間計算手段13は、後述するように、受信電力レベル記憶手段12のデータを参照して自機と他機との間の相対距離に対応する電波受信電力レベルを求めるための補間計算をおこなう。補間計算の方法としては、例えば線形近似や高次関数による近似がある。
図4は受信電力レベル記憶手段12が保持するデータの構成例を示す図である。図に示すように、受信電力レベル記憶手段12は実施の形態1の場合と同様に、構成要素として、距離(km)、ECM波受信電力レベル、レーダ波受信電力レベルを保持する。ただし、距離項目に関しては特定の距離毎の値を示す。図4では60kmを10km毎に区切り、各距離に対応するレーダ波およびECM波の受信電力レベルを設定している。
ここで、補間計算手段13による補間計算の方法について説明する。例えば、自機と他機との間の相対距離が13kmであった場合の、自機の位置でのレーダ波受信電力レベルを線形近似を利用して求めることを説明する。図4のうち、相対距離が10kmのデータと20kmのデータを利用する。線形近似では、y=ax+b(x:距離、y:受信電力レベル)が成立するため、−20=a×10+b、−40=a×20+bが成立する。この連立方程式を解いて、y=−2xが得られる。したがって、相対距離x=13kmの場合は、受信電力レベルy=−26となる。また、相対距離が10kmのデータと20kmのデータだけでなく、10km〜60kmの値を使用して近似式を得ることも可能である。例えば最小二乗法と呼ばれる方法を使用して、1次あるいは2次以上の高次の近似関数を生成し、これを利用して受信電力レベルを求めてもよい。
次に動作について説明する。
操作者は、入力装置3からシミュレーション実行の指示を出す。入力装置3は取得した指示を交戦管理手段4に通知する。交戦管理手段4は、各手段5〜11に対してシミュレーションシナリオに基づいて処理を実行する指示を出す。各手段5〜11は交戦管理手段4から指示を受けると、それぞれ内蔵するソフトウェアを実行する。交戦管理手段4は、シミュレーション実行中に各航空機の飛行経路の制御、レーダ波およびECM波の送受信の制御、各航空機の時刻同期管理、リアルタイム性の調整等を行う。
シミュレーションシナリオにおいて自機の位置における自機のレーダ波受信電力レベルを求めるイベントが発生すると、交戦管理手段4は自機飛行模擬手段6、他機飛行模擬手段9の飛行模擬動作から自機と他機との間の相対距離を求め、自機レーダ模擬手段7に供給する。自機レーダ模擬手段7は取得した相対距離を補間計算手段13に供給する。補間計算手段13は、受信電力レベル記憶手段12をアクセスし、取得した距離の前後のデータを利用して上述のように補間計算を行い、自機と他機との相対距離におけるレーダ波電波受信電力レベルを算出する。補間計算手段13は、算出結果を自機レーダ模擬手段7に供給する。自機レーダ模擬手段7は実施の形態1と同様にレーダ波の検出判定を行う。
以上のように、この実施の形態2によれば、補間計算手段13が受信電力レベル記憶手段12のデータを利用して補間計算を行うことによって、自機の位置における電波受信電力レベルを求めるようにしたので、計算処理負荷を低減し、かつ精度の高い電波受信電力レベルを取得できる効果が得られる。
なお、同様にして自機ECM模擬手段8がECM波受信電力レベルを取得することができる。また、他機レーダ模擬手段10および他機ECM模擬手段11も、それぞれ同様の動作によって、他機の位置におけるレーダ波およびECM波の受信電力レベルを取得できる。
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3によるシミュレーション装置のブロック図である。図において、図1と共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図に示すように、実施の形態3によるシミュレーション装置1は実施の形態1によるシミュレーション装置1に加えて負荷判断手段14を備える。
負荷判断手段14は、電波受信電力レベルを計算処理によって求めるか、受信電力レベル記憶手段12を参照して取得するかを判断するものである。自機レーダ模擬手段7、自機ECM模擬手段8、他機レーダ模擬手段10および他機ECM模擬手段11は、原則として計算処理により電波受信電力レベルを求める。負荷判断手段14は、シミュレーション実行中にシミュレーション装置1にかかる負荷状態を常時把握しており、負荷量が予め設定された値よりも高くなったときは受信電力レベル記憶手段12を参照するように上記手段7,8,10,11に指示する。
次に動作について説明する。
操作者は、入力装置3からシミュレーション実行の指示を出す。入力装置3は取得した指示を交戦管理手段4に通知する。交戦管理手段4は、各手段5〜11に対してシミュレーションシナリオに基づいて処理を実行する指示を出す。各手段5〜11は交戦管理手段4から指示を受けると、それぞれ内蔵するソフトウェアを実行する。交戦管理手段4は、シミュレーション実行中に各航空機の飛行経路の制御、レーダ波およびECM波の送受信の制御、各航空機の時刻同期管理、リアルタイム性の調整等を行う。
負荷判断手段14は、シミュレーション装置1の負荷状態を常時把握しており、負荷量があらかじめ設定された値よりも高くなると、自機レーダ模擬手段7、自機ECM模擬手段8、他機レーダ模擬手段10および他機ECM模擬手段11に対して、受信電力レベル記憶手段12を参照することによって電波受信電力レベルを取得するように指示しておく。
シミュレーションシナリオにおいて自機の位置における自機のレーダ波受信電力レベルを求めるイベントが発生すると、交戦管理手段4は自機飛行模擬手段6、他機飛行模擬手段9の飛行模擬動作から自機と他機との間の相対距離を求め、自機レーダ模擬手段7に供給する。自機レーダ模擬手段7は、負荷判断手段14から受信電力レベル記憶手段12を参照して電波受信電力レベルを取得するように指示されている場合は、実施の形態1と同様に、受信電力レベル記憶手段12をアクセスし、取得した相対距離に対応するレーダ波受信電力レベルの値を読み出す。
一方、自機レーダ模擬手段7は負荷判断手段14から受信電力レベル記憶手段12を参照する指示を受けていない場合は、レーダ波受信電力レベルを計算処理によって求める。計算処理は、実施の形態1の式(1)に示した計算式によって行う。この場合、他機送信電力、他機アンテナ利得、波長および自機アンテナ利得は予め設定される値であり、距離に自機と他機との相対距離を代入して算出する。
以上のように、この実施の形態3によれば、シミュレーション装置1は計算処理負荷を把握する負荷判断手段14を備え、電波受信電力レベルを求める際、通常は計算処理によって算出し、シミュレーション装置1の計算処理負荷が高いときのみ受信電力レベル記憶手段12を参照するようにしたので、処理負荷に応じて電波受信電力レベルを求めることができる効果が得られる。
なお、同様にして自機ECM模擬手段8がECM波受信電力レベルを取得することができる。また、他機レーダ模擬手段10および他機ECM模擬手段11も、それぞれ同様の動作によって、他機の位置におけるレーダ波およびECM波の受信電力レベルを取得できる。またこの実施の形態3と実施の形態2とを組み合わせて実施してもよい。
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4によるシミュレーション装置のブロック図である。図において、図1と共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図に示すように、実施の形態4によるシミュレーション装置1は実施の形態1によるシミュレーション装置1に加えて更新手段15を備える。
航空機の飛行空間において天候が変化すると電波の空間伝搬減衰量が変化する。したがって、シミュレーション空間においても天候の変化に応じて空間伝搬減衰量を考慮した電波受信電力レベルを取得できることが望ましい。更新手段15は、このような天候の変化に応じて電波受信電力レベルを更新するものであり、シミュレーション空間の天候の変化に基づいて電波伝搬減衰の補正量を受信電力レベル記憶手段12に反映させる。
更新手段15は、以下の動作により受信電力レベル記憶手段12の更新を行う。
環境模擬手段5は、シミュレーション実行中に天候を変化させると、変化させた情報、例えば雨量のデータを更新手段15に供給する。更新手段15は取得した雨量の変化に応じて電波伝搬減衰の補正量を、予め備えているレーダ信号の減衰量に関するデータを参照して取得する。図7は雨によるレーダ信号の減衰量に関するデータを示す図である(G.Richard Curry "Radar System Performance Modeling"参照)。図7では、電波の周波数および1時間あたりの雨量に対応するレーダ信号の減衰量を示す。更新手段15はこのデータを参照し、環境模擬手段5から取得した雨量に応じた補正量を決定して、受信電力レベル記憶手段12に蓄えておく。図8は更新手段15が作成した補正量データを示す図である。図8では、例えば周波数8GHzの電波の、1時間あたりの雨量に応じたレーダ信号の減衰量を示す。更新手段15は受信電力レベル記憶手段12の電波受信電力レベルを読み出し、その値から補正量データの補正量を差し引いた値を新たな電波受信電力レベルとして受信電力レベル記憶手段12を更新する。
以上のように、この実施の形態4によれば、シミュレーション装置1は受信電力レベル記憶手段12を更新する更新手段15を備え、シミュレーション空間の天候の変化、例えば雨量の増加による空間電波減衰量を受信電力レベル記憶手段12に反映できるようにしたので、受信電力レベル記憶手段12をより高精度に保つことができる効果が得られる。
なお、この実施の形態4と実施の形態2,3を組み合わせて実施してもよい。
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5によるシミュレーション装置のブロック図である。図において、図1と共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。図に示すように、実施の形態5によるシミュレーション装置1は実施の形態1によるシミュレーション装置1に加えて変更手段16を備える。
変更手段16は、受信電力レベル記憶手段12が有効に使用されるように内容を変更する手段である。例えば、受信電力レベル記憶手段12に格納されるデータのうち最小の距離または最大の距離に対応する電波受信電力レベルが読み出された場合、次に自機レーダ模擬手段7、自機ECM模擬手段8、他機レーダ模擬手段10または他機ECM模擬手段11が必要とするデータが受信電力レベル記憶手段12が備える距離範囲の値を超えてしまい、参照したい電波受信電力レベルが存在しなくなる恐れがある。そこで、変更手段16は以下の動作により受信電力レベル記憶手段12を更新する。
シミュレーション実行中、変更手段16は、受信電力レベル記憶手段12に格納される最小の距離または最大の距離に対応する受信電力レベルが読み出されたか否かを常時把握している。例えば、最大の距離に対応する受信電力レベルが読み出されると、変更手段16は受信電力レベル記憶手段12が記憶する全体距離の半分の距離範囲分を更に延長し、延長した距離に対応する電波受信電力レベルを計算する。計算には実施の形態1の式(1)を使用する。
図10は図4に示す受信電力レベル記憶手段12が変更手段16によって変更された後の状態を示す図である。例えば、シミュレーション実行中に自機レーダ模擬手段7が図4の最大距離60(km)に対応するレーダ波受信電力レベル−72を読み出したとする。変更手段16は、最大距離60kmの半分の距離30km分さらに延長する。すなわち、70km、80kmおよび90kmの項目を追加し、それぞれに対応する受信電力レベルを式(1)を用いて計算し、設定する。
以上のように、この実施の形態5によれば、受信電力レベル記憶手段12から読み出されデータに応じて変更手段16が受信電力レベル記憶手段12を変更するようにしたので、参照したい受信電力レベルが見つからないといった矛盾が生じることがない。したがって、受信電力レベル記憶手段12のデータ品質を保つことができる効果が得られる。
なお、この実施の形態5と実施の形態2〜4を組み合わせて実施してもよい。
この発明の実施の形態1によるシミュレーション装置のブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る受信電力レベル記憶手段の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態2によるシミュレーション装置のブロック図である。 この発明の実施の形態2に係る受信電力レベル記憶手段の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態3によるシミュレーション装置のブロック図である。 この発明の実施の形態4によるシミュレーション装置のブロック図である。 雨によるレーダ信号の減衰量を示す図である。 更新手段が作成した補正量データベースの構成例を示す図である。 この発明の実施の形態5によるシミュレーション装置のブロック図である。 この発明の実施の形態5に係る受信電力レベル記憶手段の構成例を示す図である。
符号の説明
1 シミュレーション装置、2 表示装置、3 入力装置、4 交戦管理手段(実行管理手段)、5 環境模擬手段、6 自機飛行模擬手段、7 自機レーダ模擬手段(受信電力レベル取得手段)、8 自機ECM模擬手段、9 他機飛行模擬手段、10 他機レーダ模擬手段(受信電力レベル取得手段)、11 他機ECM模擬手段(受信電力レベル取得手段)、12 受信電力レベル記憶手段、13 補間計算手段、14 負荷判断手段、15 更新手段、16 変更手段。

Claims (4)

  1. 模擬物体の移動および電波の送受信に関するデータを用いて該模擬物体の移動および該模擬物体間での電波の送受信をシミュレーションし、各模擬物体から送信される電波の受信電力レベルを求めるシミュレーション装置において、
    前記模擬物体についてのシミュレーションの実行を管理すると共に、前記模擬物体間の相対距離を取得する実行管理手段と、
    前記模擬物体間の距離に対応付けて電波の受信電力レベルを予め記憶している受信電力レベル記憶手段と、
    前記実行管理手段が取得した相対距離に応じた前記電波の受信電力レベルを前記受信電力レベル記憶手段から取得する受信電力レベル取得手段と、
    前記受信電力レベル記憶手段に記憶された最小の距離または最大の距離に対応する電波の受信電力レベルが取得された場合に、前記受信電力レベル記憶手段が記憶する距離の範囲を変更すると共に、前記電波の送受信に関するデータを用いて変更分の距離に対応した受信電力レベルを算出して、前記受信電力レベル記憶手段の記憶内容を変更する変更手段と
    を備えたことを特徴とするシミュレーション装置。
  2. 受信電力レベル記憶手段が記憶する模擬物体間の距離およびこれに対応する電波の受信レベルを用いてデータ補間を行うことにより任意の距離に対応する受信電力レベルを補間計算する補間計算手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. シミュレーション実行時における計算処理負担を検出し、当該負荷の度合いを判断する負荷判断手段を備え、
    受信電力レベル取得手段は、前記負荷判断手段による判断結果に応じて、模擬物体間の距離に対応する電波の受信電力レベルを、受信電力レベル記憶手段から取得する、または、前記模擬物体の移動および電波の送受信に関するデータを用いて算出することを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  4. シミュレーション実行時における模擬空間の環境変化に応じて、受信電力レベル記憶手段が記憶する受信電力レベルの値を更新する更新手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
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