JP4114208B2 - 電磁サスペンションの制御方法及び装置 - Google Patents

電磁サスペンションの制御方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁サスペンションの制御方法及び装置に関するものである。より詳しくは、短時間に制御が安定すると共に、特に高周波域において高い振動遮断性能が得られるようにした電磁サスペンションの制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
外乱による機器の振動を遮断させるために、従来より電磁サスペンションが用いられている。
【0003】
該電磁サスペンション1は、図5・図6に示すように、機器2側に取付けられた外筒3に永久磁石4を取付け、支持枠などの支持部材5側に取付けられた内筒6にコイル7を巻付けて、図示しない制御装置により、電磁サスペンション1の変位速度に比例した強さの電圧をコイル7に印加させることによって支持力を発生させるようにしたものである。
【0004】
尚、電磁サスペンション1が許容可能な機器2と支持部材5との間の変位量は、数ミリ程度という極く僅かな値である。又、電磁サスペンション1は、図5では説明の都合上、機器2の上下の面に、機器2の重心を中心として対称となるよう配置させているが、必ずしもこのようにする必要はない。
【0005】
そして、図示しない制御装置が電磁サスペンション1のコイル7に電圧を印加してコイル7を励磁し、永久磁石4とコイル7を反発させることにより、電磁サスペンション1に支持力を発生させ、機器2を支持部材5に対して浮遊状態で保持させ得るようになっている。
【0006】
又、支持部材5に外乱振動が作用して、支持部材5と機器2との相対的な位置関係が変動されようとした場合、図示しない制御装置が、電磁サスペンション1の変位速度に比例するよう、コイル7へ印加する電圧を変化させることにより、各電磁サスペンション1の支持力を調整し、機器2の位置を制御して、支持部材5に対する機器2の浮遊保持状態を保たせ、外乱振動の影響を遮断し得るようにしている。
【0007】
尚、図5に示すように、機器2の上下の面に、機器2の重心を中心として対称となるよう配置させた場合、機器2の上下方向への並進運動と、機器2の回転運動を同時に制御させることが可能となる。
【0008】
そして、上記制御装置による制御手段としては、相対変位フィードバック制御と、加速度フィードバック制御がある。
【0009】
このうち、相対変位フィードバック制御は、機器2と支持部材5との間における各電磁サスペンション1の側部に変位計9を取付け、該変位計9を用いて、機器2と支持部材5との間の相対的な変位を検出し、該相対的な変位を微分することによって相対速度を作り出し、該相対速度に基づいて制御力を発生させるようにするものである。
【0010】
又、加速度フィードバック制御は、機器2に加速度計10を取付け、該加速度計10を用いて、絶対空間に対する機器2の絶対的な加速度を検出し、該絶対的な加速度を積分することによって絶対速度を作り出し、該絶対速度に基づいて制御力を発生させるようにするものである。
【0011】
尚、図5には、説明の都合上、変位計9と加速度計10が同時に記載されているが、実際には、いずれか一方のみ使用するようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電磁サスペンションの制御方法及び装置には、以下のような問題があった。
【0013】
即ち、相対変位フィードバック制御は、低周波から高周波までの外乱振動に対し安定した制御を行わせることができる反面、加速度フィードバック制御に比べて振動遮断性能が劣るという欠点があった。
【0014】
加えて、相対変位フィードバック制御では、電磁サスペンション1などのバネ系の固有振動数で共振を起こして外乱振動が増幅され易く、共振を防止するために相対速度に基づく減衰力を強くしようとすると、高周波域における振動遮断性能が悪くなるという欠点があった。
【0015】
一方、加速度フィードバック制御は、前記したように相対変位フィードバック制御に比べて高い振動遮断性能が得られる反面、積分する絶対加速度のデータの蓄積に時間がかかるため、制御を開始してから絶対加速度のデータ、特に、外乱振動の低周波成分のデータがある程度蓄積するまでの間、制御が不安定となるという欠点があった。
【0016】
本発明は、上述の実情に鑑み、短時間に制御が安定すると共に、特に高周波域において高い振動遮断性能が得られるようにした電磁サスペンションの制御方法及び装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では以下の手段を用いた。
【0018】
即ち、本発明は、機器12と支持部材11との間に設けられ且つ前記機器12の重心を中心として対称となる第1の電磁サスペンション13aと第2の電磁サスペンション13bとを備え、該第1の電磁サスペンション13aと該第2の電磁サスペンション13bに制御力を発生させるよう、並進用相対変位フィードバック制御、回転用相対変位フィードバック制御、加速度フィードバック制御を行う電磁サスペンションの制御方法であって、
前記並進用相対変位フィードバック制御は、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を前記第1の電磁サスペンション13aから第1の変位検出信号22として検出すると共に、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を前記第2の電磁サスペンション13bから第2の変位検出信号23として検出し、前記第1の電磁サスペンション13aからの第1の変位検出信号22と前記第2の電磁サスペンション13bからの第2の変位検出信号23とを引いて2で割ることにより並進用変位信号24を求め、並進用変位信号24を微分することによって並進用相対速度26を作り出し、並進用相対速度26のうち高周波成分をカットして並進用相対速度低周波成分29を求め、並進用相対速度低周波成分29にゲインを掛けてゲイン付並進用相対速度低周波成分31を第1の加算器32に入力すると共に、前記並進用変位信号24に前記第1の電磁サスペンション13aのバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション13bのバネ定数を掛ける第1のバネ力用関数発生器34の処理を介して第1のバネ力相当速度信号33を求め、該第1のバネ力相当速度信号33を前記第1の加算器32に入力するようにし、
前記回転用相対変位フィードバック制御は、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を前記第1の電磁サスペンション13aから第1の変位検出信号22として検出すると共に、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を前記第2の電磁サスペンション13bから第2の変位検出信号23として検出し、前記第1の電磁サスペンション13aからの第1の変位検出信号22と前記第2の電磁サスペンション13bからの第2の変位検出信号23を足して並進運動時の第1の変位検出信号22と第2の変位検出信号23との和を引くことにより回転用変位信号36を求め、回転用変位信号36を微分することによって回転用相対速度38を作り出し、回転用相対速度38のうち高周波成分をカットして回転用相対速度低周波成分41を求め、回転用相対速度低周波成分41にゲインを掛けてゲイン付回転用相対速度低周波成分43を第2の加算器44に入力すると共に、前記回転用変位信号36に前記第1の電磁サスペンション13aのバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション13bのバネ定数を掛ける第2のバネ力用関数発生器46の処理を介して第2のバネ力相当速度信号45を求め、該第2のバネ力相当速度信号45を前記第2の加算器44に入力するようにし、
前記加速度フィードバック制御は、絶対空間に対する前記機器12の絶対的な加速度を加速度検出信号49として検出し、前記加速度検出信号49のうち低周波成分をカットして加速度検出信号高周波成分52を求め、加速度検出信号高周波成分52を積分することによって絶対速度53を作り出し、絶対速度53にゲインを掛けてゲイン付絶対速度56を、前記並進用相対変位フィードバック制御の第1の加算器32と前記回転用相対変位フィードバック制御の第2の加算器44に入力するようにし、
前記第1の加算器32では、前記ゲイン付並進用相対速度低周波成分31と、前記第1 バネ力相当速度信号33と、前記ゲイン付絶対速度56とが相互に加算されて並進用速度加算信号58を求め、
前記第2の加算器44では、前記ゲイン付回転用相対速度低周波成分43と、前記第2のバネ力相当速度信号45と、前記ゲイン付絶対速度56とが相互に加算されて回転用速度加算信号61を求め、
前記並進用速度加算信号58にゲインを掛けて並進用制御信号59を求めると共に、前記回転用速度加算信号61にゲインを掛けて回転用制御信号62を求め、前記並進用制御信号59及び前記回転用制御信号62により前記第1の電磁サスペンション13aへの第1の電圧67及び前記第2の電磁サスペンション13bへの第2の電圧71を制御し、
相対変位フィードバック制御の利点である外乱振動に対する制御性と、加速度フィードバック制御の利点である振動遮断性能とを併せ持つようにし、更に相対変位フィードバック制御の遮断周波数を前記第1の電磁サスペンション13a及び前記第2の電磁サスペンション13bのバネ系の固有振動数以下としたことを特徴とする電磁サスペンションの制御方法にかかるものである。
【0019】
この場合において、並進用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させると共に、回転用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させるようにしても良い。
【0020】
【0021】
又、本発明は、機器12と支持部材11との間に設けられ且つ前記機器12の重心を中心として対称となる第1の電磁サスペンション13a及び第2の電磁サスペンション13bを備え、該第1の電磁サスペンション13a及び該第2の電磁サスペンション(13b)に制御力を発生させるよう、並進用相対変位フィードバック制御部35、回転用相対変位フィードバック制御部47、加速度フィードバック制御部57を備える電磁サスペンションの制御装置であって、
前記並進用相対変位フィードバック制御部35は、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を第1の変位検出信号22として検出するよう前記第1の電磁サスペンション13a側に設けられた第1の変位計20と、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を第2の変位検出信号23として検出するよう前記第2の電磁サスペンション13b側に設けられた第2の変位計21と、前記第1の電磁サスペンション13aからの第1の変位検出信号22と前記第2の電磁サスペンション13bからの第2の変位検出信号23とを引いて2で割ることにより並進用変位信号24を求める並進用演算装置25と、前記並進用変位信号24を微分することによって並進用相対速度26を作り出す第1の微分器27と、前記並進用相対速度26のうち高周波成分をカットして並進用相対速度低周波成分29を求める第1のローパスフィルタ28と、前記並進用相対速度低周波成分29にゲインを掛けてゲイン付並進用相対速度低周波成分31を求める第1の並進用関数発生器30とを備えると共に、前記並進用演算装置25からの並進用変位信号24に前記第1の電磁サスペンション13aのバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション13bのバネ定数を掛ける処理を介して第1のバネ力相当速度信号33を求める第1のバネ力用関数発生器34を備え、
前記回転用相対変位フィードバック制御部47は、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を第1の変位検出信号22として検出するよう第1の電磁サスペンション13a側に設けられた第1の変位計20と、前記機器12と前記支持部材11との間の相対的な変位を第2の変位検出信号23として検出するよう第2の電磁サスペンション13b側に設けられた第2の変位計21と、前記第1の電磁サスペンション13aからの第1の変位検出信号22と前記第2の電磁サスペンション13bからの第2の変位検出信号23を足して並進運動時の第1の変位検出信号22と第2の変位検出信号23との和を引くことにより回転用変位信号36を求める回転用演算装置37と、前記回転用変位信号36を微分することによって回転用相対速度38を作り出す第2の微分器39と、前記回転用相対速度38うち高周波成分をカットして回転用相対速度低周波成分41を求める第2のローパスフィルタ40と、前記回転用相対速度低周波成分41にゲインを掛けてゲイン付回転用相対速度低周波成分43を求める第1の回転用関数発生器42とを備えると共に、前記回転用演算装置37からの回転用変位信号36に前記第1の電磁サスペンション13aのバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション13bのバネ定数を掛ける処理を介して第2のバネ力相当速度信号45を求める第2のバネ力用関数発生器46を備え、
前記加速度フィードバック制御部57は、空間に対する機器12の絶対的な加速度を加速度検出信号49として検出する加速度計48と、前記加速度検出信号49のうち低周波成分をカットして加速度検出信号高周波成分52を求めるハイパスフィルタ51と、前記加速度検出信号高周波成分52を積分することによって絶対速度53を作り出す積分器54と、前記絶対速度53にゲインを掛けてゲイン付絶対速度56を求める第1の加速度用関数発生器55とを備え、
更に、全体構成には、前記並進用相対変位フィードバック制御部35からのゲイン付並進用相対速度低周波成分31、及び前記加速度フィードバック制御部57からのゲイン付絶対速度56並びに前記第1のバネ力相当速度信号33を入力して並進用速度加算信号58を求める第1の加算器32と、
前記回転用相対変位フィードバック制御部47からのゲイン付回転用相対速度低周波成分43、及び前記加速度フィードバック制御部57からのゲイン付絶対速度56並びに第2のバネ力相当速度信号45を入力して回転用速度加算信号61を求める第2の加算器44と、
前記並進用速度加算信号58にゲインを掛けて並進用制御信号59を求める第2の並進用関数発生器60と、
前記回転用速度加算信号61にゲインを掛けて回転用制御信号62を求める第2の回転用関数発生器63と、
前記並進用制御信号59及び前記回転用制御信号62に基づいて第1の電磁サスペンション13aの第1の電源66に第1の速度制御指令64を送る第1の演算制御装置65と、
前記並進用制御信号59及び前記回転用制御信号62に基づいて第2の電磁サスペンション13bの第2の電源70に第2の速度制御指令68を送る第2の演算制御装置69とを設け、
相対変位フィードバック制御の利点である外乱振動に対する制御性と、加速度フィードバック制御の利点である振動遮断性能とを併せ持つようにし、更に相対変位フィードバック制御の遮断周波数を前記第1の電磁サスペンション13a及び前記第2の電磁サスペンション13bのバネ系の固有振動数以下としたことを特徴とする電磁サスペンションの制御装置にかかるものである。
【0022】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0023】
相対変位フィードバック制御である並進用相対変位フィードバック制御、回転用相対変位フィードバック制御とは、機器12と支持部材11との間の相対的な変位22,23を検出し、該相対的な変位22,23を微分することによって相対速度26,38を作り出し、該相対速度26,38に基づいて機器12と支持部材11との間に設けられた第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bに制御力を発生させるようにしたものである。
【0024】
又、加速度フィードバック制御とは、絶対空間に対する機器12の絶対的な加速度49を検出し、該絶対的な加速度49を積分することによって絶対速度53を作り出し、該絶対速度53に基づいて前記第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bに制御力を発生させるようにしたものである。
【0025】
そして、上記並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御とを組合せて、低周波域で並進用相対変位フィードバック制御及び回転用相対変位フィードバック制御を行わせ、高周波域で加速度フィードバック制御を行わせるようにする。
【0026】
具体的には、並進用相対変位フィードバック制御部35と回転用相対変位フィードバック制御部47で、機器12と支持部材11との間の相対的な変位22,23を第1の変位計20,第2の変位計21が検出し、上記相対的な変位22,23を第1の微分器27,第2の微分器39で微分することによって相対速度26,38を作り出す。
【0027】
加速度フィードバック制御部57で、空間に対する機器12の絶対的な加速度49を加速度計48が検出し、前記絶対的な加速度49を積分器54で積分することによって絶対速度53を作り出す。
【0028】
そして、上記相対速度26,38及び絶対速度53を第1の加算器32,第2の加算器44で加算して並進用速度加算信号58,回転用速度加算信号61を求め、該並進用速度加算信号58,回転用速度加算信号61に基づいて、第1の演算制御装置65,第2の演算制御装置69が機器12と支持部材11との間に設けられた第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bの第1の電源66,第2の電源70に第1の速度制御指令64,第2の速度制御指令68を送り、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bによる支持力を制御させ、外乱振動を遮断させるようにする。
【0029】
この際、並進用相対変位フィードバック制御35と回転用相対変位フィードバック制御47に設けた第1のローパスフィルタ28,第2のローパスフィルタ40で高周波域をカットすることにより、低周波域で相対変位フィードバック制御が行われるようにし、加速度フィードバック制御部57に設けたハイパスフィルタ51で低周波域をカットさせることにより、高周波域で加速度フィードバック制御が行われるようにする。
【0030】
これにより、並進用相対変位フィードバック制御35と回転用相対変位フィードバック制御47の利点である外乱振動に対する安定した制御性と、加速度フィードバック制御の利点である高い振動遮断性能とを併せ持った制御が可能となる。
【0031】
この際、相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域一部重複させるよう、並進用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させると共に、回転用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させるようにすることにより、並進用相対変位フィードバック制御から加速度フィードバック制御へと、回転用相対変位フィードバック制御から加速度フィードバック制御へと、又、加速度フィードバック制御から並進用相対変位フィードバック制御へと、加速度フィードバック制御から回転用相対変位フィードバック制御へと移り変わる時に、制御の空白や制御の不連続が生じることを防止することができる。
【0032】
このような並進用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御との制御域の一部重複、及び回転用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域の一部重複は、並進用相対変位フィードバック制御部35,回転用相対変位フィードバック制御部47の第1のローパスフィルタ28,第2のローパスフィルタ40の遮断周波数を高めに設定すると共に、加速度フィードバック制御部57のハイパスフィルタ51の遮断周波数を低めに設定することにより行わせることができる。
【0033】
詳しくは、並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御では、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bによるバネ系の固有振動数で共振を起こし外乱振動を増幅させてしまう傾向にあり、共振を抑えようとして相対速度に基づく減衰力を強くすると、高周波域での振動遮断性能が低下してしまうので、並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御の遮断周波数はバネ系の固有振動数が上限であり、それ以上の高周波成分をカットするようにすれば良い。
【0034】
このように、並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御の遮断周波数を第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bなどのバネ系の固有振動数以下とすることにより、並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御の有効な部分を取り出して、並進用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域、及び回転用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域をうまく重複させることができるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。
【0036】
図1〜図4は、本発明の実施の形態の一例である。
【0037】
支持枠などの支持部材11により支持される機器12を外乱による振動から遮断するために、支持部材11と機器12との間に第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bを介装する。
【0038】
第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bは、機器12側に取付けられた外筒14に永久磁石15を取付け、支持部材11側に取付けられた内筒16にコイル17を巻付けて、後述する制御装置18により、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bの変位速度に比例した強さの電圧をコイル17に印加させることによって支持力を発生させるようにしたものである。
【0039】
尚、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bが許容可能な機器12と支持部材11との間の変位量は、数ミリ程度という極く僅かな値である。又、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bは、図では説明の都合上、機器12の上下の面に、機器12の重心を中心として対称となるよう配置させている。
【0040】
上記制御装置18は、図3に示すようなものである。
【0041】
即ち、支持部材11と機器12との間における各第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bの近傍にそれぞれ第1の変位計20,第2の変位計21を設け、各第1の変位計20,第2の変位計21からの第1の変位検出信号22,第2の変位検出信号23を入力して後述の演算を行い並進用変位信号24を求める並進用演算装置25を設け、並進用演算装置25からの並進用変位信号24を微分して並進用相対速度26を求める第1の微分器27を設け、第1の微分器27で得られた並進用相対速度26のうちの高周波成分をカットする第1のローパスフィルタ28を設け、第1のローパスフィルタ28で高周波成分をカットされた並進用相対速度低周波成分29にゲインを掛ける第1の並進用関数発生器30を設け、第1の並進用関数発生器30でゲインを掛けられたゲイン付並進用相対速度低周波成分31を第1の加算器32へ入力する。
【0042】
又、並進用演算装置25からの並進用変位信号24にバネ定数などを掛けて第1のバネ力相当速度信号33を求める第1のバネ力用関数発生器34を設け、第1のバネ力用関数発生器34からの第1のバネ力相当速度信号33を前記第1の加算器32へ入力し、並進用相対変位フィードバック制御部35を構成する。
【0043】
同様に、前記各第1の変位計20,第2の変位計21からの第1の変位検出信号22,第2の変位検出信号23を入力して後述の演算を行い回転用変位信号36を求める回転用演算装置37を設け、回転用演算装置37からの回転用変位信号36を微分して回転用相対速度38を求める第2の微分器39を設け、第2の微分器39で得られた回転用相対速度38のうちの高周波成分をカットする第2のローパスフィルタ40を設け、第2のローパスフィルタ40で高周波成分をカットされた回転用相対速度低周波成分41にゲインを掛ける第1の回転用関数発生器42を設け、第1の回転用関数発生器42でゲインを掛けられたゲイン付回転用相対速度低周波成分43を第2の加算器44へ入力する。
【0044】
又、回転用演算装置37からの回転用変位信号36にバネ定数などを掛けて第2のバネ力相当速度信号45を求める第2のバネ力用関数発生器46を設け、第2のバネ力用関数発生器46からの第2のバネ力相当速度信号45を前記第2の加算器44へ入力し、回転用相対変位フィードバック制御部47を構成する。
【0045】
他方、前記機器12に加速度計48を設け、該加速度計48からの加速度検出信号49を必要に応じて緩起動用信号制限器50に通し、緩起動用信号制限器50を通された加速度検出信号49のうちの低周波成分をカットするハイパスフィルタ51を設け、ハイパスフィルタ51で低周波成分をカットされた加速度検出信号高周波成分52を積分して絶対速度53を求める積分器54を設け、積分器54からの絶対速度53にゲインを掛ける第1の加速度用関数発生器55を設け、第1の加速度用関数発生器55からのゲイン付絶対速度56を前記第1の加算器32へ入力し、加速度フィードバック制御部57を構成する。
【0046】
そして、前記第1の加算器32からの並進用速度加算信号58にゲインを掛けて並進用制御信号59を求める第2の並進用関数発生器60を設けると共に、前記第2の加算器44からの回転用速度加算信号61にゲインを掛けて回転用制御信号62を求める第2の回転用関数発生器63を設け、第2の並進用関数発生器60からの並進用制御信号59と、第2の回転用関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して所定の演算を行い第1の個別速度制御指令64を求める第1の個別演算制御装置65を設け、第1の個別演算制御装置65からの第1の個別速度制御指令64を第1の電源66に入力し、第1の変位計20が設けられた第1の電磁サスペンション13aへの第1の電圧67を制御させるようにする。
【0047】
同様に、第2の並進用関数発生器60からの並進用制御信号59と、第2の回転用関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して所定の演算を行い第2の個別速度制御指令68を求める第2の個別演算制御装置69を設け、第2の個別演算制御装置69からの第2の個別速度制御指令68を第2の電源70に入力し、第2の変位計21が設けられた第2の電磁サスペンション13bへの第2の電圧71を制御させるようにする。
【0048】
次に、作動について説明する。
【0049】
先ず、制御装置18が第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bのコイル17に第1の電圧67,第2の電圧71を印加してコイル17を励磁し、永久磁石15とコイル17を反発させることにより、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bに支持力を発生させ、機器12を支持部材11に対して浮遊状態で保持させる。
【0050】
又、支持部材11に外乱振動が作用して、支持部材11と機器12との相対的な位置関係が変動されようとした場合、制御装置18が、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bの変位速度に比例するよう、コイル17へ印加する第1の電圧67,第2の電圧71を変化させることにより、各第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bの支持力を調整し、機器12の位置を制御して、支持部材11に対する機器12の浮遊保持状態を保たせ、外乱振動の影響を遮断する。
【0051】
尚、図1に示すように、機器12の上下の面に、機器12の重心を中心として対称となるよう配置させた場合、機器12の上下方向への並進運動と、機器12の回転運動を同時に制御させることが可能となる。
【0052】
本発明では、上記制御装置18は、並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御と、加速度フィードバック制御とを組合せた以下のような制御を行う。
【0053】
即ち、先ず、並進用相対変位フィードバック制御部35では、支持部材11と機器12との間における各第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bの近傍にそれぞれ設けられた第1の変位計20,第2の変位計21からの第1の変位検出信号22,第2の変位検出信号23を並進用演算装置25が入力して以下の演算を行い並進用変位信号24を求める。
【0054】
具体的には、一般に並進運動では、第1の電磁サスペンション13aが伸長動した場合、第2の電磁サスペンション13bは前記伸長量と同じ量だけ収縮動し、第1の電磁サスペンション13aは+の値の第1の変位検出信号22を、又、第2の電磁サスペンション13bは−の値の変位検出信号23を出力することとなる。そこで、並進用演算装置25では、第1の電磁サスペンション13aからの第1の変位検出信号22と第2の電磁サスペンション13bからの第2の変位検出信号23とを引いて2で割ることにより並進用変位信号24を求めるようにする。
【0055】
こうして並進用変位信号24を求められたら、第1の微分器27が並進用演算装置25からの並進用変位信号24を微分して並進用相対速度26を求める。次いで、第1のローパスフィルタ28が第1の微分器27で得られた並進用相対速度26のうちの高周波成分をカットし並進用相対速度低周波成分29を求める。そして、第1のローパスフィルタ28で高周波成分をカットされた並進用相対速度低周波成分29に第1の並進用関数発生器30でゲインを掛け、第1の並進用関数発生器30でゲインを掛けられたゲイン付並進用相対速度低周波成分31を第1の加算器32へ入力する。
【0056】
又、並進用演算装置25からの並進用変位信号24に第1のバネ力用関数発生器34で第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bのバネ定数などを掛けて第1のバネ力相当速度信号33を求め、第1のバネ力用関数発生器34からの第1のバネ力相当速度信号33を前記第1の加算器32へ入力する。
【0057】
同様に、回転用相対変位フィードバック制御部47では、前記各第1の変位計20,第2の変位計21からの第1の変位検出信号22,第2の変位検出信号23を回転用演算装置37が入力して以下の演算を行い回転用変位信号36を求める。
【0058】
具体的には、一般に回転運動では、第1の電磁サスペンション13aが伸長動した場合、第2の電磁サスペンション13bは前記伸長量と異なる量だけ収縮動或いは伸長動を行い、第1の電磁サスペンション13aからの第1の変位検出信号22と第2の電磁サスペンション13bからの第2の変位検出信号23の和が、並進運動の時の第1の変位検出信号22と第2の変位検出信号23の和とは異なる値を示す。そこで、回転用演算装置37では、第1の電磁サスペンション13aからの第1の変位検出信号22と第2の電磁サスペンション13bからの第2の変位検出信号23を足して並進運動の時の第1の変位検出信号22と第2の変位検出信号23の和を引くことにより、回転用変位信号36を求めるようにする。
【0059】
こうして回転用変位信号36を求められたら、第2の微分器39が回転用演算装置37からの回転用変位信号36を微分して回転用相対速度38を求める。次いで、第2のローパスフィルタ40が第2の微分器39で得られた回転用相対速度38のうちの高周波成分をカットして回転用相対速度低周波成分41を求める。そして、第2のローパスフィルタ40で高周波成分をカットされた回転用相対速度低周波成分41に第1の回転用関数発生器42でゲインを掛け、第1の回転用関数発生器42でゲインを掛けられたゲイン付回転用相対速度低周波成分43を第2の加算器44へ入力する。
【0060】
又、回転用演算装置37からの回転用変位信号36に第2のバネ力用関数発生器46で第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bのバネ定数などを掛けて第2のバネ力相当速度信号45を求め、第2のバネ力用関数発生器46からの第2のバネ力相当速度信号45を前記第2の加算器44へ入力する。
【0061】
他方、加速度フィードバック制御部57では、前記機器12に取付けた加速度計48からの加速度検出信号49が必要に応じて緩起動用信号制限器50に通され、緩起動用信号制限器50を通されて修正された加速度検出信号49のうちの低周波成分をハイパスフィルタ51でカットする。次いで、ハイパスフィルタ51で低周波成分をカットされた加速度検出信号高周波成分52を積分器54で積分して絶対速度53を求める。そして、積分器54からの絶対速度53に第1の加速度用関数発生器55でゲインを掛け、第1の加速度用関数発生器55からのゲイン付絶対速度56を前記第1の加算器32,44へ入力する。
【0062】
こうして、第1の加算器32には、バネ系としての第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bのバネ力を示す第1のバネ力相当速度信号33と、並進用相対変位フィードバック制御部35で得られたゲイン付並進用相対速度低周波成分31と、加速度フィードバック制御部57で得られたゲイン付絶対速度56とが入力され、相互に加算されて並進用速度加算信号58とされる。
【0063】
又、第2の加算器44には、バネ系としての第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bのバネ力を示す第2のバネ力相当速度信号45と、回転用相対変位フィードバック制御部47で得られたゲイン付回転用相対速度低周波成分43と、加速度フィードバック制御部57で得られたゲイン付絶対速度56とが入力され、相互に加算されて回転用速度加算信号61とされる。
【0064】
そして、前記第1の加算器32からの並進用速度加算信号58に第2の並進用関数発生器60でゲインを掛けて並進用制御信号59が求められ、前記第2の加算器44からの回転用速度加算信号61に第2の回転用関数発生器63でゲインを掛けて回転用制御信号62を求められる。
【0065】
その後、第2の並進用関数発生器60からの並進用制御信号59と、第2の回転用関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して第1の個別演算制御装置65が所定の演算を行うことにより第1の個別速度制御指令64を求め、第1の個別演算制御装置65からの第1の個別速度制御指令64を第1の電源66へ入力し、第1の変位計20が設けられた第1の電磁サスペンション13aへの第1の電圧67を制御させる。
【0066】
同様に、第2の並進用関数発生器60からの並進用制御信号59と、第2の回転用関数発生器63からの回転用制御信号62を入力して第2の個別演算制御装置69が所定の演算を行うことにより第2の個別速度制御指令68を求め、第2の個別演算制御装置69からの第2の個別速度制御指令68を第2の電源70へ入力し、第2の変位計21が設けられた第2の電磁サスペンション13bへの第2の電圧71を制御させる。
【0067】
以上により、低周波域では、図4に線イで示すように、相対変位フィードバック制御である並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御が行われ、高周波域では、図4に線ロで示すように、加速度フィードバック制御が行われるようになり、相対変位フィードバック制御イの利点である外乱振動に対する安定した制御性と、加速度フィードバック制御ロの利点である高い振動遮断性能とを併せ持った制御が可能となる。
【0068】
この際、図4に示すように、相対変位フィードバック制御(並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御)イと加速度フィードバック制御ロの制御域が一部重複して行われるようにすることにより、相対変位フィードバック制御イから加速度フィードバック制御ロへと、又、加速度フィードバック制御ロから相対変位フィードバック制御イへと移り変わる時に、制御の空白や制御の不連続が生じることを防止することができる。
【0069】
このような相対変位フィードバック制御イと加速度フィードバック制御ロとの制御域の一部重複は、並進用相対変位フィードバック制御部35の第1のローパスフィルタ28や回転用相対変位フィードバック制御部47の第2のローパスフィルタ40の遮断周波数を高めに設定すると共に、加速度フィードバック制御部57のハイパスフィルタ51の遮断周波数を低めに設定することにより行わせるようにしている。
【0070】
詳しくは、相対変位フィードバック制御イでは、第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bによるバネ系の固有振動数で共振を起こし外乱振動を増幅させてしまう傾向にあり、共振を抑えようとして相対速度に基づく減衰力を強くすると、高周波域での振動遮断性能が低下してしまうので、相対変位フィードバック制御イの遮断周波数はバネ系の固有振動数が上限であり、それ以上の高周波成分をカットするようにする。
【0071】
又、加速度フィードバック制御ロでは、相対変位フィードバック制御イのように第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bによるバネ系の固有振動数における共振を抑えようとしても高周波域での振動遮断性能が低下するようなことはないので、前記バネ系の固有振動数における共振が最も抑えられるような設定とした時に、加速度フィードバック制御ロが有効に振動遮断性能を発揮し始める周波数を加速度フィードバック制御ロの遮断周波数の下限とし、それ以下の低周波成分をカットするようにする。
【0072】
尚、相対変位フィードバック制御イと加速度フィードバック制御ロの重複域が余り広くなりすぎると、互いに悪影響を及ぼし合って却って制御が不安定となる。
【0073】
具体的には、バネ系の固有振動数が1.0Hzである場合に、相対変位フィードバック制御イの遮断周波数を1.0Hz又はそれ以下とし、加速度フィードバック制御ロの遮断周波数をバネ系の固有振動数の半分の0.5Hz程度とする。
【0074】
尚、本発明は、上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電磁サスペンションの制御方法及び装置によれば、以下のような優れた効果を奏し得る。
【0076】
1)低周波域で並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御が行われ、高周波域で加速度フィードバック制御が行われるようにしたことにより、並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御の利点である外乱振動に対する安定した制御性と、加速度フィードバック制御の利点である高い振動遮断性能とを併せ持った制御が可能となる。
【0077】
2)又、相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域一部重複させるよう、並進用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させると共に、回転用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させるようにすることにより、並進用相対変位フィードバック制御から加速度フィードバック制御へと、回転用相対変位フィードバック制御から加速度フィードバック制御へと、又、加速度フィードバック制御から並進用相対変位フィードバック制御へと、加速度フィードバック制御から回転用相対変位フィードバック制御へと移り変わる時に、制御の空白や制御の不連続が生じることを防止することができる。
【0078】
3)並進用相対変位フィードバック制御と回転用相対変位フィードバック制御の遮断周波数を第1の電磁サスペンション13a,第2の電磁サスペンション13bなどのバネ系の固有振動数又はそれ以下とすることにより、相対変位フィードバック制御の有効な部分を取り出して相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域をうまく重複させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例の概略全体構成図である。
【図2】 図1の電磁サスペンションの拡大図である。
【図3】 図1の制御系統図である。
【図4】 相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を示すグラフである。
【図5】 従来例の概略全体構成図である。
【図6】 図5の電磁サスペンションの拡大図である。
【符号の説明】
11 支持部材
12 機器
13a 第1の電磁サスペンション
13b 第2の電磁サスペンション
20 第1の変位計
21 第2の変位計
22 第1の変位検出信号
23 第2の変位検出信号
24 並進用変位信号
25 並進用演算装置
26 並進用相対速度
27 第1の微分器
28 第1のローパスフィルタ
29 並進用相対速度低周波成分
30 第1の並進用関数発生器
31 ゲイン付並進用相対速度低周波成分
32 第1の加算器
33 第1のバネ力相当速度信号
34 第1のバネ力用関数発生器
35 並進用相対変位フィードバック制御部(相対変位フィードバック制御)
36 回転用変位信号
37 回転用演算装置
38 回転用相対速度
39 第2の微分器
40 第2のローパスフィルタ
41 回転用相対速度低周波成分
42 第1の回転用関数発生器
43 ゲイン付回転用相対速度低周波成分
44 第2の加算器
45 第2のバネ力相当速度信号
46 第2のバネ力用関数発生器
47 回転用相対変位フィードバック制御部(相対変位フィードバック制御)
48 加速度計
49 加速度検出信号
51 ハイパスフィルタ
52 加速度検出信号高周波成分
53 絶対速度
54 積分器
55 第1の加速度用関数発生器
56 ゲイン付絶対速度
57 加速度フィードバック制御部
58 並進用速度加算信号
59 並進用制御信号
60 第2の並進用関数発生器
61 回転用速度加算信号
62 回転用制御信号
63 第2の回転用関数発生器
64 第1の速度制御指令
65 第1の演算制御装置
66 第1の電源
67 第1の電圧
68 第2の速度制御指令
69 第2の演算制御装置
70 第2の電源
71 第2の電圧

Claims (3)

  1. 機器(12)と支持部材(11)との間に設けられ且つ前記機器(12)の重心を中心として対称となる第1の電磁サスペンション(13a)と第2の電磁サスペンション(13b)とを備え、該第1の電磁サスペンション(13a)と該第2の電磁サスペンション(13b)に制御力を発生させるよう、並進用相対変位フィードバック制御、回転用相対変位フィードバック制御、加速度フィードバック制御を行う電磁サスペンションの制御方法であって、
    前記並進用相対変位フィードバック制御は、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を前記第1の電磁サスペンション(13a)から第1の変位検出信号(22)として検出すると共に、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を前記第2の電磁サスペンション(13b)から第2の変位検出信号(23)として検出し、前記第1の電磁サスペンション(13a)からの第1の変位検出信号(22)と前記第2の電磁サスペンション(13b)からの第2の変位検出信号(23)とを引いて2で割ることにより並進用変位信号(24)を求め、並進用変位信号(24)を微分することによって並進用相対速度(26)を作り出し、並進用相対速度(26)のうち高周波成分をカットして並進用相対速度低周波成分(29)を求め、並進用相対速度低周波成分(29)にゲインを掛けてゲイン付並進用相対速度低周波成分(31)を第1の加算器(32)に入力すると共に、前記並進用変位信号(24)に前記第1の電磁サスペンション(13a)のバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション(13b)のバネ定数を掛ける第1のバネ力用関数発生器(34)の処理を介して第1のバネ力相当速度信号(33)を求め、該第1のバネ力相当速度信号(33)を前記第1の加算器(32)に入力するようにし、
    前記回転用相対変位フィードバック制御は、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を前記第1の電磁サスペンション(13a)から第1の変位検出信号(22)として検出すると共に、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を前記第2の電磁サスペンション(13b)から第2の変位検出信号(23)として検出し、前記第1の電磁サスペンション(13a)からの第1の変位検出信号(22)と前記第2の電磁サスペンション(13b)からの第2の変位検出信号(23)を足して並進運動時の第1の変位検出信号(22)と第2の変位検出信号(23)との和を引くことにより回転用変位信号(36)を求め、回転用変位信号(36)を微分することによって回転用相対速度(38)を作り出し、回転用相対速度(38)のうち高周波成分をカットして回転用相対速度低周波成分(41)を求め、回転用相対速度低周波成分(41)にゲインを掛けてゲイン付回転用相対速度低周波成分(43)を第2の加算器(44)に入力すると共に、前記回転用変位信号(36)に前記第1の電磁サスペンション(13a)のバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション(13b)のバネ定数を掛ける第2のバネ力用関数発生器(46)の処理を介して第2のバネ力相当速度信号(45)を求め、該第2のバネ力相当速度信号(45)を前記第2の加算器(44)に入力するようにし、
    前記加速度フィードバック制御は、絶対空間に対する前記機器(12)の絶対的な加速度を加速度検出信号(49)として検出し、前記加速度検出信号(49)のうち低周波成分をカットして加速度検出信号高周波成分(52)を求め、加速度検出信号高周波成分(52)を積分することによって絶対速度(53)を作り出し、絶対速度(53)にゲインを掛けてゲイン付絶対速度(56)を、前記並進用相対変位フィードバック制御の第1の加算器(32)と前記回転用相対変位フィードバック制御の第2の加算器(44)に入力するようにし、
    前記第1の加算器(32)では、前記ゲイン付並進用相対速度低周波成分(31)と、前記第1のバネ力相当速度信号(33)と、前記ゲイン付絶対速度(56)とが相互に加算されて並進用速度加算信号(58)を求め、
    前記第2の加算器(44)では、前記ゲイン付回転用相対速度低周波成分(43)と、前記第2のバネ力相当速度信号(45)と、前記ゲイン付絶対速度(56)とが相互に加算されて回転用速度加算信号(61)を求め、
    前記並進用速度加算信号(58)にゲインを掛けて並進用制御信号(59)を求めると共に、前記回転用速度加算信号(61)にゲインを掛けて回転用制御信号(62)を求め、前記並進用制御信号(59)及び前記回転用制御信号(62)により前記第1の電磁サスペンション(13a)への第1の電圧(67)及び前記第2の電磁サスペンション(13b)への第2の電圧(71)を制御し、
    相対変位フィードバック制御の利点である外乱振動に対する制御性と、加速度フィードバック制御の利点である振動遮断性能とを併せ持つようにし、更に相対変位フィードバック制御の遮断周波数を前記第1の電磁サスペンション(13a)及び前記第2の電磁サスペンション(13b)のバネ系の固有振動数以下としたことを特徴とする電磁サスペンションの制御方法。
  2. 並進用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させると共に、回転用相対変位フィードバック制御と加速度フィードバック制御の制御域を一部重複させた請求項1記載の電磁サスペンションの制御方法。
  3. 機器(12)と支持部材(11)との間に設けられ且つ前記機器(12)の重心を中心として対称となる第1の電磁サスペンション(13a)及び第2の電磁サスペンション(13b)を備え、該第1の電磁サスペンション(13a)及び該第2の電磁サスペンション(13b)に制御力を発生させるよう、並進用相対変位フィードバック制御部(35)、回転用相対変位フィードバック制御部(47)、加速度フィードバック制御部(57)を備える電磁サスペンションの制御装置であって、
    前記並進用相対変位フィードバック制御部(35)は、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を第1の変位検出信号(22)として検出するよう前記第1の電磁サスペンション(13a)側に設けられた第1の変位計(20)と、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を第2の変位検出信号(23)として検出するよう前記第2の電磁サスペンション(13b)側に設けられた第2の変位計(21)と、前記第1の電磁サスペンション(13a)からの第1の変位検出信号(22)と前記第2の電磁サスペンション(13b)からの第2の変位検出信号(23)とを引いて2で割ることにより並進用変位信号(24)を求める並進用演算装置(25)と、前記並進用変位信号(24)を微分することによって並進用相対速度(26)を作り出す第1の微分器(27)と、前記並進用相対速度(26)のうち高周波成分をカットして並進用相対速度低周波成分(29)を求める第1のローパスフィルタ(28)と、前記並進用相対速度低周波成分(29)にゲインを掛けてゲイン付並進用相対速度低周波成分(31)を求める第1の並進用関数発生器(30)とを備えると共に、前記並進用演算装置(25)からの並進用変位信号(24)に前記第1の電磁サスペンション(13a)のバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション(13b)のバネ定数を掛ける処理を介して第1のバネ力相当速度信号(33)を求める第1のバネ力用関数発生器(34)を備え、
    前記回転用相対変位フィードバック制御部(47)は、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を第1の変位検出信号(22)として検出するよう前記第1の電磁サスペンション(13a)側に設けられた第1の変位計(20)と、前記機器(12)と前記支持部材(11)との間の相対的な変位を第2の変位検出信号(23)として検出するよう前記第2の電磁サスペンション(13b)側に設けられた第2の変位計(21)と、前記第1の電磁サスペンション(13a)からの第1の変位検出信号(22)と前記第2の電磁サスペンション(13b)からの第2の変位検出信号(23)を足して並進運動時の第1の変位検出信号(22)と第2の変位検出信号(23)との和を引くことにより回転用変位信号(36)を求める回転用演算装置(37)と、前記回転用変位信号(36)を微分することによって回転用相対速度(38)を作り出す第2の微分器(39)と、前記回転用相対速度(38)うち高周波成分をカットして回転用相対速度低周波成分(41)を求める第2のローパスフィルタ(40)と、前記回転用相対速度低周波成分(41)にゲインを掛けてゲイン付回転用相対速度低周波成分(43)を求める第1の回転用関数発生器(42)とを備えると共に、前記回転用演算装置(37)からの回転用変位信号(36)に前記第1の電磁サスペンション(13a)のバネ定数及び前記第2の電磁サスペンション(13b)のバネ定数を掛ける処理を介して第2のバネ力相当速度信号(45)を求める第2のバネ力用関数発生器(46)を備え、
    前記加速度フィードバック制御部(57)は、空間に対する機器(12)の絶対的な加速度を加速度検出信号(49)として検出する加速度計(48)と、前記加速度検出信号(49)のうち低周波成分をカットして加速度検出信号高周波成分(52)を求めるハイパスフィルタ(51)と、前記加速度検出信号高周波成分(52)を積分することによって絶対速度(53)を作り出す積分器(54)と、前記絶対速度(53)にゲインを掛けてゲイン付絶対速度(56)を求める第1の加速度用関数発生器(55)とを備え、
    更に、全体構成には、前記並進用相対変位フィードバック制御部(35)からのゲイン付並進用相対速度低周波成分(31)、及び前記加速度フィードバック制御部(57)からのゲイン付絶対速度(56)並びに前記第1のバネ力相当速度信号(33)を入力して並進用速度加算信号(58)を求める第1の加算器(32)と、
    前記回転用相対変位フィードバック制御部(47)からのゲイン付回転用相対速度低周波成分(43)、及び前記加速度フィードバック制御部(57)からのゲイン付絶対速度(56)並びに前記第2のバネ力相当速度信号(45)を入力して回転用速度加算信号(61)を求める第2の加算器(44)と、
    前記並進用速度加算信号(58)にゲインを掛けて並進用制御信号(59)を求める第2の並進用関数発生器(60)と、
    前記回転用速度加算信号(61)にゲインを掛けて回転用制御信号(62)を求める第2の回転用関数発生器(63)と、
    前記並進用制御信号(59)及び前記回転用制御信号(62)に基づいて第1の電磁サスペンション(13a)の第1の電源(66)に第1の速度制御指令(64)を送る第1の演算制御装置(65)と、
    前記並進用制御信号(59)及び前記回転用制御信号(62)に基づいて第2の電磁サスペンション(13b)の第2の電源(70)に第2の速度制御指令(68)を送る第2の演算制御装置(69)とを設け、
    相対変位フィードバック制御の利点である外乱振動に対する制御性と、加速度フィードバック制御の利点である振動遮断性能とを併せ持つようにし、更に相対変位フィードバック制御の遮断周波数を前記第1の電磁サスペンション(13a)及び前記第2の電磁サスペンション(13b)のバネ系の固有振動数以下としたことを特徴とする電磁サスペンションの制御装置。
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