JP4112592B2 - バイアスt回路、バイアスt回路を用いたドライバ回路及び光変調器並びに光送信装置 - Google Patents

バイアスt回路、バイアスt回路を用いたドライバ回路及び光変調器並びに光送信装置 Download PDF

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Description

本発明は、所望の交流信号に影響を与えずに所望の直流成分(直流電流、直流電圧)を供給するバイアスT回路に関するとともに、このバイアスT回路を用いたドライバ回路及び光変調器並びにこのドライバ回路や光変調器を用いた光送信装置に関する。
大容量光ネットワークを利用したブロードバンドサービスでは、電気信号を光信号に変換する場合、LiNbO3 (以下LNと称す)などの電気光学効果を有する材料を基板に用いたLN変調器や半導体の電界吸収効果を用いたEA変調器などの外部光変調器をアンプドライバで駆動することにより高速かつ広帯域な光信号を出力する。
この高速かつ広帯域な光信号での重要な特性として、光出力のオンレベルとオフレベルとの比で表される消光比や時間軸方向のずれを示すジッタなどがあり、これらの特性には広帯域な周波数特性が大きく関係している。
ここで言う周波数特性とは、光送信装置を構成するドライバ回路、ドライバ回路入出力間の伝送路、光変調器などの個々の周波数特性によって決まる総合的周波数特性である。そして、この総合的周波数特性は、低域(目安として2〜3GHz以下の周波数帯域)の利得が大きくなることが多い。また、ドライバ回路、ドライバ回路入出力間の伝送路、光変調器などの総合的な特性のため、比較的複雑な周波数特性となる場合も少なくない。
例えばNRZ信号伝送の場合、3dB帯域がビットレートの0.8程度(例えばビットレートが10Gbpsの場合には8GHz)、帯域内(ビットレートの1/2よりも少し大きい程度(ビットレートが10Gbpsの場合には6GHz程度))の偏差が小さいなどを満足しなければ特性劣化が生じる。
そこで、上述した特性劣化の問題を解決するために、従来は、例えばRC並列回路やLR直列回路からなるフィルタ回路を使用していた。さらに説明すると、フィルタ回路がRC並列回路の場合は、予め所望する周波数特性に応じて抵抗とコンデンサの値を設定し、この抵抗とコンデンサによるRC並列回路をドライバ回路の伝送路の入力と出力との間に接続して周波数補正を行っていた。また、フィルタ回路がLR直列回路の場合には、所望する周波数特性に応じてコイルと抵抗の値を設定し、このコイルと抵抗によるLR直列回路を高周波的に仮想接地した状態でドライバ回路の伝送路の入力と出力との間に接続して周波数補正を行っていた。
しかしながら、上述したフィルタ回路は、ドライバ回路や光変調器に対して追加回路となるため、高周波特性の劣化を招くという問題があった。また、比較的単純な周波数補正しか出来ないという問題もあった。このため、この種のフィルタ回路を用いた構成では、例えば40Gbps以上の高ビットレート、14dB以上の高消光比、光変調器を差動駆動する際の2出力の信号波形の対称性を保つための均等化など、難しい周波数補正が必要となる場合には充分に対応できなかった。
ところで、この種のフィルタ回路を複数個組み合わせることで複雑な周波数補正も可能ではあるが、その場合、フィルタ回路増加による高周波特性の劣化、コスト増加、大型化などの問題が生じるため、あまり実用的ではなかった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、既存のバイアスT回路に周波数補正機能を持たせるとともに、その周波数補正機能の周波数補正範囲を分割することにより、高周波特性劣化の小さい複雑な周波数補正が可能なバイアスT回路及びこのバイアスT回路を用いたドライバ回路及び光変調器、さらにこのドライバ回路や光変調器を用いた光送信装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載されたバイアスT回路は、所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路において、
電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載されたドライバ回路は、所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路によってバイアス供給されるドライバ回路において、
電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたバイアスT回路を用いたことを特徴とする。
請求項3に記載された光変調器は、所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路によってバイアス供給される光変調器において、
電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたバイアスT回路を用いたことを特徴とする。
請求項4に記載された光送信装置は、所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路と、該バイアスT回路によってバイアス供給されるドライバ回路と、該ドライバ回路からの電気信号によって光信号を強度変調する光変調器とを備えた光送信装置において、
電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたバイアスT回路を用いたことを特徴とする。
請求項5に記載された光送信装置は、所望の交流信号を通過させる容量素子の両、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続された2つのバイアスT回路と、前記2つのバイアスT回路のうちの一方のバイアスT回路によってバイアス供給されるドライバ回路と、該ドライバ回路からの電気信号によって光信号を強度変調するとともに他方のバイアスT回路によってバイアス供給される光変調器とを備えた光送信装置において、
電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えた2つのバイアスT回路を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、バイアスT回路の元々の回路構成を生かした周波数補正手段により周波数補正を実施するので、高周波特性への影響が少なく、従来のようなドライバ回路に対する追加回路を必要としない。しかも、バイアスT回路の周波数補正手段は、高周波部品の実装されたパッケージの外での搭載が可能である。この高周波パッケージ外部に周波数補正手段があることは、ドライバ回路や光変調器の特性バラツキの調整が可能になるため、複数の外形互換性のあるドライバ回路や光変調器を同一仕様の光伝送装置で使用することが容易となり、回路設計の自由度が増す。
また、周波数補正手段によって低周波(目安として2〜3GHz以下)の周波数補正を任意の周波数範囲毎に補正できるので、より良好な光波形(消光比、開口率、ジッタ)が得られる。しかも、この改善によって良好な特性が維持できるドライバ回路による振幅範囲も広くなるので、温度(駆動振幅変化)や波長(LN変調器のVπ変化)などによる特性劣化も小さくできる。
さらに、周波数補正手段に様々なインピーダンスを追加できるので、詳細な周波数補正が可能となり、ドライバ回路、ドライバ回路の伝送路、光変調器などの総合周波数特性が多少複雑になった場合でも補正することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明に係るバイアスT回路及び光変調器並びにドライバ回路を含む光送信装置の一例を示す図、図2は図1のバイアスT回路に含まれる周波数補正手段の周波数特性の概略説明図、図3は図1の周波数補正手段と同等に機能する他の回路構成例を示す図、図4(a)〜(e)はインピーダンスブロックが1段からなる周波数補正手段の各回路構成例を示す図、図5〜図9は図4(a)〜(e)の各回路構成に対応する周波数特性の概略説明図、図10(a)〜(c)はインピーダンスブロックが2段からなる周波数補正手段の各回路構成例を示す図、図11は図10(a)〜(c)の各回路構成に対応する周波数特性の概略説明図、図12は本発明による周波数補正有り時と無し時の駆動電圧−消光比特性例を示す図、図13は本発明による周波数補正有り時と無し時の駆動電圧−ジッタ特性例を示す図、図14はバイアスT回路の基本構成を示す回路図である。
一般的に周知のバイアスT回路4は、直流成分にとっては低インピーダンス、交流成分(データ伝送に必要な範囲、通常数10kHz程度以上)にとっては高インピーダンスな誘導素子と、直流成分を遮断する容量素子とを図14に示すように配置した回路で構成される。
そして、図14に示す配置のバイアスT回路4では、端子3(バイアス端子)からの直流成分を損失少なく端子2へ供給できるとともに、信号入力端子(端子1あるいは端子2)からの交流成分を損失少なく信号出力端子(端子2あるいは端子1)へ伝送することができる。
本発明の光送信装置では、光変調器の駆動に元々必要なバイアスT回路4の回路構成を生かして周波数補正機能を持たせ、安価で簡単な構造とし、高周波に影響する部分での調整を行わないことにより、高周波特性の劣化が小さく、複雑な周波数補正も可能にしている。
図1に示すように、本例の光送信装置1は、光変調器2とドライバ回路3とを備えて概略構成される。
光変調器2は、前述したように、LN変調器やEA変調器などからなる。図1の例では、シングル駆動のLN変調器によって光変調器2を構成している。この光変調器2では、光入力端子2aから入力された光信号を、電気信号入力部2cからの電気信号によって強度変調して光出力端子2bから出力している。
ドライバ回路3は、LN変調器2を大振幅動作させるべく増幅器3aを所望の直流成分(直流電流、直流電圧)でバイアス供給するバイアスT回路4を含んでおり、LN変調器2に所望の変調信号(駆動電圧Vπ)を供給している。
図1に示すように、バイアスT回路4は、ドライバ回路3の増幅器3aと光変調器2の電気信号入力部2cとの間に接続され、元々の回路構成である容量素子(コンデンサC)と誘導素子(コイルL3)に加えて、さらに周波数補正機能を有する周波数補正手段4aを含んでいる。この周波数補正手段4aは、上記コイルL3に接続されたコイル、抵抗、コンデンサの各素子による所定段数のインピーダンスブロックの組合せ回路で構成される。
なお、コイルL1,L2は、本発明においては周波数範囲を決めるための素子であるが、通常のバイアスT回路においても必要な素子である。
図1において、周波数補正手段4aは、2段のインピーダンスブロックからなり、コンデンサCの増幅器3a側の伝送路側端子11に接続されたコイルL3に対し、ドライバ回路バイアス供給端子12に向かってコイルL2、コイルL1の順に直列接続され、コイルL1に抵抗R1が並列接続され、コイルL2に抵抗R2が並列接続されている。
ここで、図2は周波数補正手段4aの周波数特性の概略を示している。図2の周波数特性において、周波数範囲f3はコイルL2,L3、周波数範囲f2はコイルL1,L2,L3、周波数範囲f1はコイルL1,L2の定数でほぼ決定する。また、利得G3はコイルL3、利得G2は抵抗R2、利得G1は抵抗R1の定数でほぼ決定する。すなわち、図1の周波数補正手段4aでは、コイルL1,L2,L3によって周波数特性の周波数範囲を決定し、抵抗R1,R2によって周波数範囲内の利得(振幅)の上下を決定する。
なお、図1の周波数補正手段4aは、図3に示す回路構成としても図2と同等の周波数特性を得ることができる。この場合、コンデンサC1,C2は、周波数特性の周波数範囲f1,f2に適合した定数が選択される。
また、上述した周波数補正手段4aは、図1や図3に示す回路構成に限定されるものではなく、最終的に得たい周波数特性に応じて回路構成が適宜選択されるものである。例えば図4(a)〜(e)及び図10(a)〜(c)に示す回路構成の周波数補正手段4aをバイアスT回路4のコイルL3に接続することができる。
図4(a)の例では、抵抗R1とコイルL1との並列回路によって周波数補正手段4aを構成している。この回路構成による周波数特性を図5に示す。図5の例では、R1=200Ω,L1=100μH、R1=100Ω,L1=100μH、R1=200Ω,L1=1μHのときの各周波数特性を示している。
図4(b)の例では、抵抗R1とコンデンサC1の直列回路とコイルL1との並列回路によって周波数補正手段4aを構成している。この回路構成による周波数特性を図6に示す。図6の例では、R1=200Ω,L1=100μH,C1=500pF、R1=100Ω,L1=100μH,C1=500pF、R1=200Ω,L1=100μH,C1=50pFのときの各周波数特性を示している。尚、図6には、特性比較のため、周波数補正手段4aがR1=200Ω,L1=100μHの並列回路からなるときの周波数特性を図示している。
図4(c)の例では、コンデンサC1とコイルL1との並列回路によって周波数補正手段4aを構成している。この回路構成による周波数特性を図7に示す。図7の例では、C1=500pF,L1=100μH、C1=50pF,L1=100μH、C1=1000pF,L1=100μHのときの各周波数特性を示している。尚、図7には、特性比較のため、周波数補正手段4aがR1=200Ω,L1=100μHの並列回路からなるときの周波数特性を図示している。
図4(d)の例では、抵抗R1とコンデンサC1とコイルL1との並列回路によって周波数補正手段4aを構成している。この回路構成による周波数特性を図8に示す。図8の例では、R1=200Ω,C1=500pF,L1=100μH、R1=100Ω,C1=500pF,L1=100μH、R1=200Ω,C1=50pF,L1=100μHのときの各周波数特性を示している。尚、図8には、特性比較のため、周波数補正手段4aがR1=200Ω,L1=100μHの並列回路からなるときの周波数特性を図示している。
図4(e)の例では、抵抗R1とコンデンサC1の直列回路と抵抗R2とコイルL1との並列回路によって周波数補正手段4aを構成している。この回路構成による周波数特性を図9に示す。図9の例では、R1,R2=200Ω,C1=500pF,L1=100μH、R1=100Ω,R2=200Ω,C1=500pF,L1=100μH、R1,R2=200Ω,C1=50pF,L1=100μHのときの各周波数特性を示している。尚、図9には、特性比較のため、周波数補正手段4aがR1=200Ω,L1=100μHの並列回路からなるときの周波数特性を図示している。
図10(a)の例では、抵抗R1とコイルL1の並列回路からなるインピーダンスブロックと、抵抗R2とコイルL2の並列回路からなるインピーダンスブロックとの2段の直列回路によって周波数補正手段4aを構成している。
図10(b)の例では、抵抗R1とコンデンサC1の直列回路とコイルL1との並列回路からなるインピーダンスブロックと、抵抗R2とコイルL2との並列回路からなるインピーダンスブロックとの2段の直列回路によって周波数補正手段4aを構成している。
図10(c)の例では、コンデンサC1とコイルL1との並列回路からなるインピーダンスブロックと、抵抗R2とコイルL2との並列回路からなるインピーダンスブロックとの2段の直列回路によって周波数補正手段4aを構成している。
これら図10(a)〜(c)の回路構成による周波数特性を図11に示す。尚、図11には、特性比較のため、周波数補正手段4aがR1=200Ω,L1=100μHの並列回路からなる1段のインピーダンスブロックで構成されるときの周波数特性を図示している。図11には、図10(a)の回路構成の例として、R1=100Ω,R2=200Ω、L1=100μH,L2=1μHのときの周波数特性を示している。また、図10(b)の回路構成の例として、R1=100Ω,R2=200Ω,C1=500pF,L1=100μH,L2=1μHのときの周波数特性を示している。さらに、図10(c)の回路構成の例として、C1=500pF,R2=200Ω,L1=100μH,L2=1μH、C1=1000pF,R2=200Ω,L1=100μH,L2=10μHのときの周波数特性をそれぞれ示している。
このように、図1のバイアスT回路4において、コイルL3に接続される周波数補正手段4aの回路構成及び各素子の値を適宜選択設定することにより所望の周波数特性を得ることができる。
ところで、本例の光送信装置1は、LN変調器やEA変調器等の光変調器2と、光変調器2に変調信号を供給するドライバ回路3との間に、光変調器2へのバイアス供給用であれば図1のP部にバイアスT回路4を備え、ドライバ回路3へのバイアス供給用であれば図1のQ部にバイアスT回路4を備えていることが多い。そこで、本例の光送信装置1では、既存のバイアスT回路4において高周波特性への影響が少ない図1のR部以降(ドライバ回路バイアス供給端子12とR部との間、光変調器バイアス供給端子13とR部との間の少なくとも一方)に周波数補正範囲を複数に分割できる周波数補正手段4aを備える構成とすることができる。これにより、高速かつ広帯域な光信号出力における良好な消光比やジッタ特性を得ることができる。
このように、本例の光送信装置1では、光変調器2の駆動に元々必要なバイアスT回路4の回路構成を生かした周波数補正手段4aによって周波数特性を複数の周波数範囲に分割(図1の回路例では3分割)し、この分割した周波数範囲(コイルL3による周波数範囲を除く)毎の利得(振幅)を決定して周波数補正を行っている。
ここで、図12は本発明による周波数補正有り時と無し時の10Gbit/s時の駆動電圧−消光比特性例、図13は本発明による周波数補正有り時と無し時の10Gbit/s時の駆動電圧−ジッタ特性例をそれぞれ示している。
駆動電圧−消光比特性としては、幅広い駆動電圧で消光比が高いことが好ましい。図12に示すように、周波数補正無しの場合には、駆動電圧3.0V近傍で最大消光比13.8dBを示し、消光比13.5dB以上の駆動電圧範囲が0.45V(2.8〜3.25V)であるのに対し、周波数補正有りの場合には、駆動電圧3.2V近傍で最大消光比14.4dBを示し、駆動電圧0.8V(2.6〜3.4V)の広範囲で消光比13.5dB以上が得られる。すなわち、本発明の周波数補正手段4aを採用すれば、駆動電圧−消光比特性として、幅広い駆動電圧で消光比の高い特性を得ることができる。
また、駆動電圧−ジッタ特性としては、幅広い駆動電圧でジッタが小さい方が好ましい。図13に示すように、周波数補正無しの場合には駆動電圧3.2V近傍で最小ジッタ2.0psを示し、ジッタ2.1ps以下の駆動電圧範囲が0.2V(3.1〜3.3V)であるのに対し、周波数補正有りの場合には駆動電圧範囲が0.6V以上(2.8〜3.4V)の広範囲でジッタ2.1ps以下(実際は1.9ps以下)が得られる。
さらに、実際に光変調器を駆動する場合は、消光比特性が良い駆動電圧で、ジッタも小さい事が重要となる。その点を考慮して図12、図13を見ると、周波数補正無しの場合には消光比最大となる駆動電圧3.0V/ジッタ最小となる駆動電圧3.2Vと両特性の最良値が異なるが、周波数補正有りの場合には消光比最大となる駆動電圧3.2V/ジッタ最小となる駆動電圧3.2V(2.8V、3.4Vでも最小)と最良値が一致する。
このように、上記各特性からも判るように、本発明の周波数補正手段4aを採用して周波数補正を行う構成とすれば、広い駆動電圧範囲にわたって消光比及びジッタの高特性が得られる。
ところで、図1の例では、ドライバ回路3が1出力によるシングル駆動の構成として説明したが、ドライバ回路3が2出力によるデュアル駆動でも、本例の周波数補正手段4aを含むバイアスT回路4の構成を採用することができる。また、光変調器2についてもシングル駆動のLN変調器を例にとって説明したが、デュアル駆動の光変調器の場合でも、本例の周波数補正手段4aを含むバイアスT回路4の構成を採用することができる。
さらに、図1、図3、図4、図10の各例では、周波数補正手段4aの一構成要素である抵抗R1,R2の値を固定値としているが、各抵抗に可変機能を持たせれば、各周波数範囲毎の利得を最適値に可変することができる。また、高周波部分であるコイルL3以外のコイルや各コンデンサに可変機能を持たせて周波数範囲を最適値に可変することもできる。さらに、周波数補正手段4aとして、様々な周波数特性が得られるように回路を構成し、これらの回路を適宜選択切り替えできる構成とすることもできる。そして、これらの可変機能や切り替え機能を組合せることにより、複雑な周波数補正を比較的簡単に同一回路基板上で実現することができる。
その結果、LN変調器やEA変調器などの光変調器に最適な周波数特性の駆動波形を選択し、性能の異なる光変調器毎に最適な駆動波形を供給することを目的としたドライバ回路を実現することができる。
このように、本例のバイアスT回路4及びドライバ回路3を含む光送信装置1によれば、光変調器の駆動に必要なバイアスT回路4の元々の回路構成を生かした周波数補正手段4aによって周波数補正を実施するので、高周波特性への影響が少なく、従来のようなドライバ回路に対する追加回路を必要としない。しかも、バイアスT回路4の周波数補正手段4aは、コイルL3以外の高周波に影響しない部分を外に引き出すことができるので、回路設計上の自由度が増し、既存の光送信装置にも簡単に組み込むことができる。
また、周波数補正手段4aによって低周波(目安として2〜3GHz以下)の周波数補正を任意の周波数範囲毎に補正できるので、より良好な光波形(消光比、開口率、ジッタ)が得られる。しかも、この改善によって良好な特性が維持できるドライバ回路3による振幅範囲も広くなるので、温度(駆動振幅変化)や波長(LN変調器のVπ変化)などによる特性劣化も小さくできる。
さらに、周波数補正手段4aに様々なインピーダンスを追加できるので、詳細な周波数補正が可能となり、ドライバ回路、ドライバ回路の伝送路、光変調器などの総合周波数特性が多少複雑になった場合でも補正することができる。
本発明に係るバイアスT回路及び光変調器並びにドライバ回路を含む光送信装置の一例を示す図である。 図1のバイアスT回路に含まれる周波数補正手段の周波数特性の概略説明図である。 図1の周波数補正手段と同等に機能する他の回路構成例を示す図である。 (a)〜(e) インピーダンスブロックが1段からなる周波数補正手段の各回路構成例を示す図である。 図4(a)の回路構成に対応する周波数特性の概略説明図である。 図4(b)の回路構成に対応する周波数特性の概略説明図である。 図4(c)の回路構成に対応する周波数特性の概略説明図である。 図4(d)の回路構成に対応する周波数特性の概略説明図である。 図4(e)の回路構成に対応する周波数特性の概略説明図である。 (a)〜(c) インピーダンスブロックが2段からなる周波数補正手段の各回路構成例を示す図である。 図10(a)〜(c)の各回路構成に対応する周波数特性の概略説明図である。 本発明による周波数補正有り時と無し時の駆動電圧−消光比特性例を示す図である。 本発明による周波数補正有り時と無し時の駆動電圧−ジッタ特性例を示す図である。 バイアスT回路の基本構成を示す回路図である。
符号の説明
1 光送信装置
2 光変調器(LN変調器やEA変調器)
2a 光入力端子
2b 光出力端子
2c 電気信号入力部
3 ドライバ回路
3a 増幅器
4 バイアスT回路
4a 周波数補正手段
11 伝送路側端子
12 ドライバ回路バイアス供給端子
13 光変調器バイアス供給端子

Claims (5)

  1. 所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路において、
    電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたことを特徴とするバイアスT回路。
  2. 所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路によってバイアス供給されるドライバ回路において、
    電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたバイアスT回路を用いたことを特徴とするドライバ回路。
  3. 所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路によってバイアス供給される光変調器において、
    電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたバイアスT回路を用いたことを特徴とする光変調器。
  4. 所望の交流信号を通過させる容量素子の少なくとも一方端に、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続されたバイアスT回路と、該バイアスT回路によってバイアス供給されるドライバ回路と、該ドライバ回路からの電気信号によって光信号を強度変調する光変調器とを備えた光送信装置において、
    電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えたバイアスT回路を用いたことを特徴とする光送信装置。
  5. 所望の交流信号を通過させる容量素子の両、前記所望の交流信号がバイアス供給側に通過しないように複数の誘導素子が直列接続された2つのバイアスT回路と、前記2つのバイアスT回路のうちの一方のバイアスT回路によってバイアス供給されるドライバ回路と、該ドライバ回路からの電気信号によって光信号を強度変調するとともに他方のバイアスT回路によってバイアス供給される光変調器とを備えた光送信装置において、
    電気的素子あるいは複数の電気的素子で構成された電気回路で成り、前記誘導素子に並列に接続され、前記所望の交流信号の周波数特性を前記誘導素子によって決まる周波数範囲ごとに可変させる周波数補正手段を備えた2つのバイアスT回路を用いたことを特徴とする光送信装置。
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