JP4112073B2 - イコライザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ピアノなどに用いられている音響装置において、楽音を鳴らすための楽音信号を調整するイコライザ( Equalizer:等化器)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば電子ピアノなどは、その筐体自体が音響装置として構成されている。この電子ピアノは鍵盤におけるキーのオンオフに対応して音源で発生された楽音信号をサウンドシステムを介して楽音として放音するものである。このサウンドシステムはイコライザ、アンプ、スピーカ等を備えており、これらは音源から入力された楽音信号を電気音響変換して楽音として鳴らすためのものである。このような電子ピアノは全体が筐体に収容されており、この筐体にスピーカが設けられている。
ここで、イコライザはスピーカに与える楽音信号をその周波数特性について調整している。この周波数特性には振幅特性(f特)、位相特性等があり、例えば振幅特性では、各周波数帯域について、その楽音信号の振幅を大きくしたり小さくしたりしている。
【0003】
[電子ピアノの筐体の構成]
図4は、電子ピアノの筐体の構成例を側断面図で示し、図5は、電子ピアノの筐体の構成例を上面図で示している。この筐体は直方体でなり、筐体の底板には左右に2つのスピーカ(図4,5に示すSP)が下向きに設けられている。その底板の左右にはそれぞれ側板(図5に示すサイドパネル)があり、左右の側板の間には距離aの空間を有している。また上下の天底板の間にはリッド(図4)と呼ばれる鍵盤の蓋が出し入れできるようスライド可能に設けられている。リッドと底板との上下間には距離bの空間を、天板とリッドとの上下間には距離cの空間をそれぞれ有している。なお筐体の前後にはそれぞれ板があり、これらの板には空気抜きの穴が開けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の様な構造をもつ筐体は、放音される楽音に応じて共振する固有周波数をもっている。この筐体は楽音が与えられると、その楽音のうち、筐体の固有周波数に基づいてある特定の周波数帯域の楽音に応じて筐体内の空間(図4、5に距離a、b、cで示す)で共振現象が生じる。
具体的には、この筐体の左右の側板間の空間a(図5に距離aで示す)では、ある特定の周波数帯域として、 250[Hz]付近の周波数の楽音が外部から与えられると、その周波数と、空間 aについての固有周波数(以下これを共振周波数と呼ぶ)とが等しくなり、その空間 aで漸次に共振が始まる。この共振によって、空間 aで定在波が立ち、この定在波が音(以下これを共振音と呼ぶ)として発生される。
【0005】
また、この筐体のリッドと底板との上下間の空間b(図5に距離bで示す)でも、 2.42[kHz]付近の周波数の楽音が外部から与えられると、その周波数と、空間bについての共振周波数とが等しくなり、その空間bでも漸次に共振が始まる。この共振によって、空間bでも定在波が立ち、この定在波も共振音として発生される。
【0006】
さらに、この筐体の天板とリッドとの上下間の空間c(図5に距離cで示す)でも、 3.40[kHz]付近の周波数の楽音が外部から与えられると、その周波数と、空間cについての共振周波数とが等しくなり、その空間cでも漸次に共振が始まる。この共振によって、空間cでも定在波が立ち、この定在波も共振音として発生される。なお筐体の前後の板の間では、それぞれの板に空気抜きの穴が開けられているので、共振音は発生しにくい。
【0007】
これらのように筐体から発生される共振音は、スピーカから発生される楽音に足されて放音されることにより、電子ピアノの近い場所では筐体の共振周波数付近の音(共振音+スピーカ音)が他の周波数帯域の楽音(主にスピーカ音)に比べて特に強調されてしまう。このため、電子ピアノの近い場所に居る演奏者には、聴感上歪んだ音が聞こえてしまうという問題がある。
【0008】
上述のような問題を解決するためには、従来、イコライザにおいて共振周波数帯域の楽音信号について、振幅特性を調整している。
具体的には、電子ピアノの近い場所において、筐体の共振周波数付近の音が他の周波数帯域の楽音に比べて強調され過ぎないように、予め楽音信号をイコライザにより例えば図6に示すような振幅特性で調整している。この振幅特性では、 250[Hz]付近の楽音信号成分について、共振周波数以外の帯域の楽音信号成分に比べてそのゲインレベル[DB]を下げることにより振幅が小さくなるように調整させる。なお、 2.42[kHz]付近の楽音信号成分及び 3.40[kHz]付近の楽音信号成分についても、振幅特性を調整することが望ましいが、ここでは行ってない。
【0009】
このように振幅特性が調整された 250[Hz]付近の楽音が、スピーカから筐体に与えられると、筐体の左右の側板間の空間a(図5に距離aで示す)で共振が始まるが、この250[Hz]付近の楽音は、予めその250[Hz]付近の楽音信号成分が共振周波数以外の帯域の楽音信号成分に比べて振幅が小さくなるように調整されているので、発生される共振音の音量レベルも小さく、スピーカから発生される楽音に足されて放音されても、全体的に筐体の共振周波数付近の音と他の周波数帯域の楽音との音量レベルのバランスがとれ、よって、電子ピアノの近い場所に居る演奏者に、聴感上歪んだ楽音が聞こえてしまうことをある程度回避できる。
【0010】
ところで、上記のような筐体の共振で生じる共振音は、筐体の近くにいる人には聴こえるが、遠くに離れている人には聞こえにくいという性質を持っている。このため、電子ピアノから遠い場所にいる人には、筐体の共振音はあまり聞こえず、主にスピーカから放音される楽音だけが聴こえることになる。ところが、このスピーカから放音される楽音は図6の周波数特性図に示したとおり、250[Hz]付近の振幅が意図的に減衰させられたものであるため、結果として電子ピアノから遠い場所にいる人には聴感上歪んだ楽音が聞こえてしまうという問題があった。
【0011】
本発明は上記問題点を考慮してなされたもので、電子ピアノの近い場所から遠い場所に居る人のいずれもが聴感上歪みのない良い楽音を聴けるように、楽音信号を調整することができるイコライザを実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係るイコライザは、筐体に取り付けられた電気音響変換装置により楽音信号を電気音響変換して放音する音響装置に供給する該楽音信号の特性を調整するイコライザであって、筐体の構造に基づいた筐体固有の共振周波数に対応する楽音信号成分の共振周波数帯域を先に進めて通過させることを特徴とするようにしたものである。
【0013】
この共振周波数帯域の楽音信号成分を他の周波数帯域の楽音信号成分に対して先に進ませる量は、共振周波数帯域の楽音信号成分の楽音が電気音響変換装置で放音されてから筐体で共振音が発生するまでの遅延時間に対応するように構成することができる。
【0014】
また、上述のイコライザは、楽音信号の全ての周波数帯域を遅延させるとともに共振周波数帯域の楽音信号成分の遅延量を他の周波数帯域の楽音信号成分の遅延量よりも少なくすることで、共振周波数帯域の楽音信号成分を他の周波数帯域の楽音信号成分に対して先に進ませるように構成することができる。
【0015】
【作用】
本発明に係るイコライザを用いて楽音信号を調整すれば、音響装置の筐体から発生する共振音と電気音響変換装置から放音される他の周波数帯域(共振周波数帯域以外の帯域)成分の楽音とはだいたい同じタイミングで鳴らされ、かつ両者の音量レベルはバランスがとれて聴こえるので、従来のように共振周波数帯域の音(電気音響変換装置からの音と共振音とを重ねた音)が特に強調的に聴こえるということがなくなり、よって音響装置の近くに居る人には歪みの少ない楽音として聞こえ、これにより楽音信号の周波数帯域の振幅特性をフラットにしたままでも楽音信号の音質改善を図ることができる。
一方、音響装置から遠い場所に居る人には、筐体の共振音は聴こえにくく主に電気音響変換装置から放音される音だけが聴こえることになるが、本発明の場合、イコライザの周波数対振幅特性はフラットなものにすることができるので、電気音響変換装置から放音される音も周波数対振幅特性がフラットなものとなり、よって、音響装置から遠い場所に居る人にも聴感上歪みの少ない楽音として聴こえる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
以下の実施例において、本発明は従来例と同一の筐体の構成(図4、図5)により実現しているので、同じ図4、図5を実施例の説明にも用いる。
【0017】
図1は、本発明に係る電子ピアノのサウンドシステムを示し、これは全体が図4、5に示すような電子ピアノの筐体に収容されている。このサウンドシステムは音源に接続されており、音源からの楽音信号が入力されるバッファアンプ1と、音源から入力された楽音信号の周波数特性を調整するイコライザ(EQ)2と、楽音信号を増幅するパワーアンプ( Power Amp)3と、その楽音信号を楽音として放音するスピーカ(SP)4と、ヘッドフォンアンプ5とで構成されており、これらの基本的な構成自体は従来一般的なものである。ここでイコライザ2は、既存の2次のオールパスフィルターを変形して構成されたアナログフィルターを備えている。なお、既存の2次のオールパスフィルターの機能は、一般的には全ての周波数を通過させて、振幅特性ではなく主に位相特性を調整するものである。
【0018】
[イコライザのフィルターの回路構成]
図2には、イコライザ2のアナログフィルターの回路を示している。このアナログフィルターは2つ連なった共振エフェクトキャンセル回路6、7を備えている。1段目の共振エフェクトキャンセル回路6は、コンデンサC1、C2、抵抗R1〜R4、オペアンプQ1を含み構成され、2段目の共振エフェクトキャンセル回路7は、コンデンサC3、C4、抵抗R5〜R8、オペアンプQ2を含み構成される。これらの共振エフェクトキャンセル回路6、7は、楽音信号の遅延特性(ディレイ)を調整するようになっている。
【0019】
[イコライザの遅延特性]
ここで、図3には、イコライザの遅延特性(または郡遅延特性)(イ)と振幅特性(ロ)を示すグラフであり、横軸には周波数[Hz]、縦軸にはゲイン[DB]と遅延時間[Sec ]をとっている。この遅延特性では、楽音信号をその全帯域について遅延させつつ、そのうち筐体から共振音を発生する共振周波数帯域の楽音信号成分については、他の帯域の楽音信号成分の遅延に比べて少なく遅延させるようになっている。なお振幅特性では、オールパスフィルタの特性により、聴感上重要な周波数帯域がほぼフラット(一直線)と見なせるような特性になっている。
【0020】
具体的には、遅延特性は図3に示すように、全帯域の楽音信号を遅延させつつ、そのうち、4つの250[Hz]、500[Hz]、2.40[kHz]、3.40[kHz]付近の楽音信号成分について、他の帯域の楽音信号成分の遅延に比べて少なく遅延させる。
ここで、250[Hz]付近の楽音信号成分は筐体の左右の側板間(図5に距離aで示す)で鳴る共振音に対応するものであり、 500[Hz]付近の楽音信号成分は、この250[Hz]付近の共振音の倍音に対応するものである。この500[Hz]の共振音も、実際には同様の左右の側板間で音量レベルは小さいが倍音の共振音として鳴っているものである。また 2.40[kHz]付近の楽音信号成分は、リッドと底板の上下間(図4に距離bで示す)でなる共振音に対応するものであり、3.40[kHz ]付近の楽音信号成分も、天板とリッドの上下間(図4に距離cで示す)で鳴る共振音に対応するものである。
【0021】
このような遅延特性を得るために、1段目のエフェクトキャンセル回路6では、コンデンサC1、コンデンサC2、抵抗R1にそれぞれ回路定数を適当な値に設定することにより、 250[Hz]付近と 500[Hz]付近の楽音信号成分の遅延を他の帯域の楽音信号成分の遅延に比べて少なくなるよう調整している。
【0022】
また、2段目のエフェクトキャンセル回路7でも、上述のような遅延特性を得るために、コンデンサC3、コンデンサC4、抵抗R5にそれぞれ回路定数を適当な値に設定することにより、筐体の上下間の空間(図4に距離b、cで示す)で共振音が発生する 2.42[kHz]と3.40[kHz ]付近の共振周波数帯域の楽音信号成分の遅延を他の帯域の楽音信号成分の遅延に比べて少なくなるように調整している。
【0023】
以下、実施例装置の動作を説明する。
上述のようなイコライザにおいては、共振周波数帯域の楽音信号成分について、共振周波数以外の帯域の楽音信号成分に比べて先に進ませるように、遅延特性を調整して通過させるようにしている。
具体的には、イコライザ(図1に示す)は、電子ピアノの音源から送出された楽音信号が入力されると、その楽音信号をアナログフィルターを介して通過させる。ここで楽音信号は、このアナログフィルターを通過する際に、全帯域の楽音信号成分が遅延され、そのうち、共振周波数帯域の楽音信号成分だけが他の帯域の楽音信号成分の遅延に比べて遅延が少なくなるように調整される。
【0024】
その結果として、共振周波数の楽音信号成分を共振周波数以外の帯域の楽音信号成分に比べて先に進めて通過させることになる。このイコライザ2によって通過された共振周波数の楽音信号成分は、パワーアンプ3を介してスピーカ4に送出される。スピーカ4は共振周波数の楽音信号成分を共振周波数帯域の楽音として共振周波数以外の帯域の楽音信号成分に比べて先に放音する。この共振周波数帯域の楽音が筐体に与えられると、筐体の空間(図4、5に距離 a、b、cで示す)で漸次に共振が始まるが、スピーカから楽音が放音されてから、共振音が筐体から発生されるまでには時間の遅延が生じる。
【0025】
やがて、イコライザ2は、先に通過させた共振周波数の楽音信号成分に遅れて、残りの共振周波数以外の帯域の楽音信号成分を通過させる。イコライザ2によって通過された残りの共振周波数以外の帯域の楽音信号成分は、パワーアンプ3を介してスピーカ4に送出される。スピーカ4は、先に発生した共振周波数帯域の楽音に遅れて、共振周波数以外の帯域の楽音信号成分を楽音として放音する。ここで、先に放音した共振周波数帯域の楽音により上述のように筐体からの共振音が発生されるまでには遅延があるが、本発明では、スピーカから発生される共振周波数帯域以外の楽音と、筐体から発生される共振音とがだいたい同じタイミングで放音されるように遅延特性が調整されている。
【0026】
このように筐体の共振音とスピーカ4からの共振周波数帯域以外の楽音とがだいたい同じタイミングで放音されるように、楽音信号の遅延特性を調整するには、共振周波数帯域の楽音の放音により筐体での共振音の発生が遅延する分だけ、予めイコライザ2によって共振周波数帯域の楽音信号成分だけを先に進めればよい。
【0027】
具体的には、図3に示すように、遅延特性(イ)は、例えば4つの250[Hz]、 500[Hz]、2.40[kHz]、3.40[kHz]付近の楽音信号成分について、これらの楽音信号による筐体からの共振音の発生が遅延する分だけ、少なく遅延させるようにする。250[Hz]、500[Hz]付近の楽音信号成分については、約 6.31[μsec]前後の遅延量を生じさせ、 2.42[kHz]、 3.40[kHz]付近の楽音信号成分には、約251.1[nsec]前後の遅延量を生じさせる。これに対して、250[Hz]、500[Hz]、 2.40[kHz]、 3.40[kHz]付近以外の帯域の楽音信号成分については、例えば約 158.4[μsec]前後の遅延量を生じさせる。
【0028】
ここでは、共振周波数帯域の楽音信号成分について、遅延特性のみを調整することが目的であるので、その楽音信号の振幅特性(図3に(ロ)で示す)を調整していないが、2次のオールパスフィルターを変形したものを用いたことにより、結果として、ほぼフラットに近い振幅特性(ロ)が得られている。なお、この振幅特性は完全なフラットになることが理想的には望ましい。
【0029】
これにより、共振周波数帯域の楽音に基づき筐体から発生される共振音とスピーカ4から発生される共振周波数帯域以外の楽音とがだいたい同じタイミングで放音されるので、電子ピアノの近い場所では、この共振音の音量レベルと共振周波数帯域以外の楽音の音量レベルとの音量のバランスがとれ、かくして、電子ピアノの近い場所に居る演奏者は、聴感上歪みのない楽音を聴くことができる。
【0030】
一方、電子ピアノから遠い場所では、共振音はあまり聞こえなく、スピーカから出力された楽音を主に聴くことになるが、この楽音は上述したとおりイコライザのほぼフラットな振幅特性に基づいて放音されたものであるから、電子ピアノから遠い場所に居る人も、同様に聴感上歪みのない楽音を聴くことができる。
【0031】
上記の実施例では、音響装置としての電子ピアノに適用するようにした場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、その他種々の電子楽器、オーディオ機器、電子ギター、アンプ内蔵スピーカ等に適用してもよく、要は、それ自体の筐体が共振を起こす固有周波数をもっており、この筐体の固有周波数に基づいて楽音に対して共振を起こしえる音響装置であれば、本発明を適用し得る。
なお、本発明は、上記の実施例で電子ピアノ等によって発生した楽音のような、鋭いアタック部分をもつ減衰音系の楽音や打楽器音のようなインパルス的な楽音に特に適しているものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、共振周波数帯域の楽音信号成分をその楽音信号成分により筐体の共振音の発生が遅延する分だけ先に進めて放音しているので、筐体の共振音とスピーカからの共振周波数帯域以外の楽音とをだいたい同じタイミングで放音してそれらの音量のバランスをとることができる。これにより、イコライザの振幅特性としてフラットなものを用いることができるので、電子ピアノ等の近くに居る人はもちろんのこと、遠い場所に居る人のいずれもが聴感上歪みのない良い楽音を聴くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例装置における電子ピアノのサウンドシステムを示す図である。
【図2】実施例装置におけるイコライザのアナログフィルター回路の構成を示す図である。
【図3】実施例装置におけるイコライザの遅延特性を示す図である。
【図4】従来の電子ピアノの筐体の構成の側断面図である。
【図5】従来の電子ピアノの筐体の構成を上面図である。
【図6】従来のイコライザの振幅特性を示す図である。
【符号の説明】
2 イコライザ
4 スピーカ
6、7 共振エフェクトキャンセル回路

Claims (3)

  1. 筐体に取り付けられた電気音響変換装置により楽音信号を電気音響変換して放音する音響装置に供給する該楽音信号の特性を調整するイコライザであって、
    該筐体の構造に基づいた筐体固有の共振周波数に対応する楽音信号成分の共振周波数帯域を先に進めて通過させることを特徴とするイコライザ。
  2. 該共振周波数帯域の楽音信号成分を他の周波数帯域の楽音信号成分に対して先に進ませる量は、該共振周波数帯域の楽音信号成分の楽音が該電気音響変換装置で放音されてから該筐体で共振音が発生するまでの遅延時間に対応するようにした請求項1に記載のイコライザ。
  3. 該楽音信号の全ての周波数帯域を遅延させるとともに該共振周波数帯域の楽音信号成分の遅延量を他の周波数帯域の楽音信号成分の遅延量よりも少なくすることで、該共振周波数帯域の楽音信号成分を他の周波数帯域の楽音信号成分に対して先に進ませるようにした請求項1または2記載のイコライザ。
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