JP4111381B2 - 廃熱回収型脱気用水製造システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
真空に維持された容器内に開口のある隔壁を設けて内部を凝縮部と蒸発部に区画し、凝縮部に脱気に必要な低温の用水、蒸発部に高温排水を通水し、真空ポンプによって用水の脱気を行うとともに高温排水の蒸発及び凝縮作用によって、高温排水から熱回収を行うシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術に於ける脱気用水の製造システムは、図3に示す構成例であった。これについて説明すれば、1は真空ポンプ2により容器内を真空状態に保持した真空容器である。容器内を真空に維持することにより、用水中に含まれている空気を蒸発させ、外部に排出する。3は熱交換器であり、該真空容器1の出力側に接続し、脱気用水aを所定の温度まで加温する。4は脱気用水ポンプであり、前記熱交換器3の出力側に接続されている。そして、該脱気用水ポンプ4の動作により脱気用水aを流送して、これを利用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術は、脱気用水aを真空容器1内に導き、真空ポンプ2を運転して容器内を真空に維持することによって脱気用水a中に含まれる空気を脱気させる脱気用水システムであって、次の課題が存在した。
すなわち、脱気用水aを真空下に置くことで脱気用水aの一部が蒸発し、気化熱によって脱気用水aの温度が降下するため、その脱気用水aに所定の温度が必要な場合には、加熱装置が別途必要になり、設備が大規模化するものであった。
また、図3に示すように高温排水bがある場合には、熱交換器3によって、排水の熱を脱気用水aの加温に利用する方法があるが、高温排水b中に含まれる不純物等によって、熱交換器3の表面に汚れやスケールの付着が起こり、熱交換効率が悪化するとともに熱交換器3の破壊の惧れが生じるという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、真空状の容器内に開口部を有する隔壁を設け、該容器内部を凝縮部と蒸発部に区画し、該凝縮部に脱気に必要な用水を、該蒸発部に、高温排水を流送し、真空ポンプによって該用水の脱気を行わせて該高温排水の蒸発及び凝縮作用を図り、設備の小規模を実現した新規な廃熱回収型脱気用水製造システムを提供することを目的としたものであって、次の構成、手段から成立する。
【0005】
請求項1記載の発明によれば、内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した蒸発部と、該各室のいずれか他方に配置しかつ蒸発部からの水蒸気を導入する凝縮部とでなるユニット構成に於いて、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水が得られることを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
【0006】
請求項2記載の発明によれば、内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した凝縮部と、該各室のいずれか他方に配置した蒸発部とでなるユニット構成に於いて、該ユニット構成を複数段設置し、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が河川または貯水池から用水を取入れて前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水が得られることを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
【0007】
請求項3記載の発明によれば、内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した凝縮部と、該各室のいずれか他方に配置した蒸発部とでなるユニット構成に於いて、該ユニット構成を複数段設置し、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が河川または貯水池から用水を取入れて前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水を得て、用水槽に貯留し、該用水槽から該脱気用水を工場施設に導入したことを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
【0008】
請求項4記載の発明によれば、前記請求項1、2又は3記載の蒸発部及び凝縮部がスプレーノズル及び散水ポンプを介して用水又は排水の一部又は全部をスプレーさせたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムの実施の形態について添付図面に基づき、詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態1】
図1は本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態1を示す構成図である。
【0011】
図1を説明することにより、本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態1を明らかにする。
【0012】
5は容器であって、内部が隔壁6によって区画されている。該隔壁6は一部に開口部6aを備えている。7は真空ポンプであり、該容器5に配管されている。そして該真空ポンプ7の運転により、該容器5内を真空状態に維持している。前記隔壁6によって、容器5は、各室すなわち2室に区分され、一方の室5aに蒸発部8を他方の室5bに凝縮部9をそれぞれ配置している。また、前記一方の室5aの蒸発部8内で沸騰が惹起され水蒸気gが発生し、この水蒸気gが他方の室5bの凝縮部9に流入する。10a及び10bはそれぞれスプレーノズルであり、前記蒸発部8及び前記凝縮部9の上部に配置している。該蒸発部8及び該凝縮部9は、それぞれ散水ポンプ11a及び11bを備えている。また、前記容器5を前記隔壁6で2室に区分する代わりに、一方の室5aすなわち蒸発部8と他方の室5bすなわち凝縮部9を個々に設け、ダクトで連通してもよい。
【0013】
前記散水ポンプ11aは蒸発部8に貯留する排水8aの一部を取出し、前記スプレーノズル10aで一方の室5a内にスプレーする。また前記散水ポンプ11bは凝縮部9に貯留する用水9aの一部を取出し、前記スプレーノズル10bで他方の室5b内にスプレーする。このようにしたので、前記容器5内の凝縮部9の凝縮作用を促進し、また、蒸発部8の蒸発作用を促進する。凝縮作用並びに蒸発作用をさらに促進させるため、前記スプレーノズル10a及び10bと水面との間に、金網や波板等の充填材を設けスプレー水の接触面積を増やしてもよい。また、場合によっては、前記散水ポンプ11a及び11bを省略し、高温排水c及び低温用水eを直接に該スプレーノズル10a及び10bに導き、前記一方の室5a内及び前記他方の室5b内にスプレーしてもよい。
【0014】
また、前記蒸発部8は、排水ポンプ12aによって、高温排水cを導入する。該蒸発部8に貯留する排水8aを排水ポンプ12bによって、低温排水dとして外部に排出する。
一方、前記凝縮部9は用水ポンプ13aによって、脱気が必要な低温用水eを導入する。そして、真空ポンプ7により、容器5内を高温排水cの飽和水蒸気圧値以下及び前記低温用水eの飽和水蒸気圧値以上に維持する。
【0015】
そして、前記真空ポンプ7の運転によって、前記容器5内、つまり、前記蒸発部8及び凝縮部9がほぼ真空状態に維持され、用水9aの中に包含している空気が水蒸気と共に蒸発し、用水ポンプ13bによって外部に高温脱気用水fとして取出す。このようにして、本システムにより脱気用水を製造することができる。
【0016】
次に、本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態1の動作について説明する。
本システムでは水温の高い排水8aと水温の低い水温上昇させたい用水9aを容器5内の蒸発部8と凝縮部9のそれぞれに移送し、散水ポンプ11a、11bにより循環散水するなどして、水が蒸発又は凝縮し易い構成とする。
容器5は真空ポンプ7により水温の高い排水8aの飽和水蒸気圧以下になるまで内部の空気および水蒸気を排出する。真空ポンプ7は容器5の真空圧を水温の高い排水8aの飽和水蒸気圧以下で水温の低い用水9aの飽和水蒸気圧以上に維持するように運転する。容器5内に一定の真空が維持されている状態において、蒸発部8の高い水温の排水8a側から水蒸気gが蒸発し、その水蒸気gが凝縮部9の水温の低い用水9a側に移り、低い水温の用水9aの散水などにより、水蒸気gが凝縮することで、排水8aの熱が低い水温の用水9a側に移動する。熱が移動することで低い水温の用水9aが昇温する。
【0017】
而して、凝縮部9に脱気が必要な低温の用水e及び蒸発部8に高温排水cを導き、真空ポンプ7によって容器5内を高温の排水8aの飽和水蒸気圧値以下、用水9aの飽和水蒸気圧値以上に維持する。
また、蒸発部8内で沸騰が起こり水蒸気gが発生すると共に気化熱によって高温の排水8aを冷却する。そして、蒸発部8では発生した水蒸気gによって室5内が充満し、その水温の飽和水蒸気圧値に近くなり、すなわち用水9a側より圧力が高くなる。そして、一方の凝縮部9は蒸発部8に比べ、圧力が低くなるので開口部6aを通じて水蒸気gが流入する。そこで凝縮部9内では、用水9aの飽和水蒸気圧値以上の水蒸気gが凝縮し、凝縮熱によって用水9aの温度を上昇させる。
また、真空ポンプ7の運転によって、蒸発部8、凝縮部9ともに真空に近い状態が維持され、用水9aの中に含まれている空気が水蒸気gとともに蒸発し外部に排出される。そして、用水ポンプ13bを介して高温脱気用水fが排出されることで脱気用水が製造される。
【0018】
そして、実験によれば、本システム装置の熱の移動は一般的に5℃差程度まで取出すことができる。すなわち排水8aの水温が60℃の場合、昇温させる用水9aは55℃程度となる。また、排水8aの水温が10℃の場合、昇温させる用水9aは5℃程度となる。ただし、昇温したい用水9aを繰り返し循環することで排水8aの水温とほぼ同程度まで昇温できることが判明した。
【0019】
【発明の実施の形態2】
次に、本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態2について説明する。
図2は、本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態2を示す構成図である。図2を説明することにより、本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態2を明らかにする。
【0020】
Aは、河川や貯水池等の水流域であって、本システムを稼動するとき必要な取水又は放流を司どる。本発明の実施の形態2は、図1に示す前記本発明の実施の形態1に於けるユニット構成を複数段配置した構成例であり、本実施例では、ユニット構成B、C、Dの3段配置した例を示すものである。
本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態2の構成は前記本発明の実施の形態1に示す構成を複数段設けた構成である他は略同一であり、同一番号及び同一符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態2の動作等を説明する。
【0021】
最終段のユニット構成Dに於いて、容器5内の凝縮部9から用水ポンプ13bを介して、高温脱気用水fを用水槽14に導入する。そして、工場施設15では、前記用水槽14から前記高温脱気用水fを導入する。該工場施設15に於いて、前記高温脱気用水fを利用する。
このように、例えば温度を降下させたい排水8aを2℃程度ずつ、昇温したい用水9aを10℃程度ずつに分け分割多段とした組合せ装置とすることができる。容器5の蒸発部8と凝縮部9の間はダクトで結ぶ場合もあり得る。本装置の適用できる温度の高い排水cとは、発熱機器の冷却水、工場排水および生活排水およびそれらの処理水などである。また水温の低い昇温したい用水eの適用は、凝縮する水が蒸留水となることから、脱気水及び昇温が必要なボイラー補給水、工場用水および暖房用水などである。
また、前記工場施設15では、稼動後に多量の排水を排出するが、この排水は一旦排水槽16に導入され、該排水槽16は、排出ポンプ12aにより、高温排水cを最終段に設置した前記蒸発部8に流送される。そして、該蒸発部8は排水8aの一部を蒸発させ、温度降下した排水を低温排水dとして前段に配置した蒸発部8に排水ポンプ12aで流送する。以下、これを繰り返し、初段に設置した蒸発部8から排水ポンプ12bにより、低温排水dを前記水流域Aに放流する。
【0022】
次に本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムの実施の形態2についてその細部の動作等を説明する。
【0023】
例えば、工場施設15から排出される45℃の高温排水cの熱を利用して、低温用水eとして取水した0℃の河川水から30℃の脱気用水fを製造するとともに、低温排水dを40℃以下にして排出するシステムを提供する。
そして、初段のユニット構成Bの排水ポンプ11aによる排水量を例えば6,667m/h、水流域Aからの用水量を例えば1,333m/h、すなわち排水量の約1/5程度の場合に於ける本システムの各ユニット構成B、C及びDの動作を説明する。
【0024】
次に、本システムに於ける初段のユニット構成Bでの動作は次のようである。
真空ポンプ7によって凝縮部9と蒸発部8の内部を排水温度41℃の飽和水蒸気圧(7.7kPa)以下で、かつ用水温度10℃の飽和水蒸気圧(1.2kPa)以上に保つものである。蒸発部8に本システムに於ける中段のユニット構成Cから41℃の高温排水cを6,667m/hを導入し、1秒間当り約6.5kgの水蒸気gを蒸発させる。蒸発部8は、本システムに於ける中段及び最終段のユニット構成C、Dと同じ動作を行い、最大41℃の飽和水蒸気圧(7.7kPa)まで内部の圧力が上昇し、該水蒸気gの蒸発に伴う気化熱によって排水温度が39℃に降下する。そして、温度降下した排水dを河川等水流域Aに放流する。また、凝縮部9も、河川等水流域Aから取水した0℃の用水e1,333m/hを導入し、前記水蒸気gを凝縮させることによって、また、本システムに於ける中段及び最終段のユニット構成C、Dと同じ動作を行うことによって、用水fの温度が10℃まで上昇する。
【0025】
次に、本システムに於ける中段ユニット構成Cでの動作は、次のようである。
真空ポンプ7によって凝縮部9と蒸発部8の内部を排水温度43℃の飽和水蒸気圧(8.6kPa)以下で、かつ、用水温度20℃の飽和水蒸気圧(2.4kPa)以上に保つものである。蒸発部8に本システムの最終段のユニット構成Dから43℃の高温排水cを6,667m/hを導入し、1秒間当り約6.5kgの水蒸気gを蒸発させる。蒸発部8は、最終段のユニット構成Dと同じ動作を行い、43℃の飽和水蒸気圧(8.6kPa)まで内部の圧力が上昇し、排水温度が41℃に降下する。
また、凝縮部9も本システムの初段のユニット構成Bから10℃の高温脱気用水fを1,333m/hを導入し、本システムの最終段のユニット構成Dと同じ動作を行うことによって、用水fの温度が20℃まで上昇する。
【0026】
本システムに於ける最終段のユニット構成Dの動作は次のようである。
真空ポンプ7によって凝縮部9と蒸発部8の内部を排水温度45℃の飽和水蒸気圧(9.5kPa)以下で、かつ、用水温度30℃の飽和水蒸気圧(4.2kPa)以上に保つものである。蒸発部8に6,667m/hの45℃の高温排水cを導入し、1秒間当り約6.5kgの水蒸気gを蒸発させる。蒸発部8は、蒸発した水蒸気gによって、最大45℃の飽和水蒸気圧(9.5kPa)まで内部の圧力が上昇するが、凝縮部9との圧力差により、開口部6aを通して水蒸気gが凝縮部9に流入する。また、蒸発に伴う気化熱によって低温排水dの排水温度が43℃まで降下する。
【0027】
一方、凝縮部9には、中段のユニット構成Cから20℃の低温用水e1,333m/hを導入し、蒸発部8から流入する水蒸気gと混合させることによって水蒸気圧gを凝縮させる。そして、1秒間当り約6.5kgの水蒸気gの凝縮に伴う凝縮熱によって、高温脱気用水fの温度が30℃まで上昇する。
以上、一連の動作を連続的に行うことによって、高温排水cの熱を回収し、0℃の用水eを30℃まで上昇させるとともに、排水温度を45℃から39℃まで降下させることができる。
また、真空ポンプ7による真空保持及び散水ポンプ11a及び11bによる水と水蒸気との混合により、用水eの内部に溶け込んでいた空気が気化し、高温脱気用水fが製造される。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムは、叙上した構成、動作であるので次の効果がある。
【0029】
すなわち、請求項1記載の発明によれば、内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した蒸発部と、該各室のいずれか他方に配置しかつ蒸発部からの水蒸気を導入する凝縮部とでなるユニット構成に於いて、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水が得られることを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
このような構成としたので、真空ポンプによって真空状態に維持された容器内に用水を流入させ脱気を行わせて脱気用水を取り出すことができると共にしかも、容器内に凝縮部及び蒸発部を収容してユニット構成としてあり、小型かつ小規模化を実現した廃熱回収型脱気用水製造システムを提供できる効果がある。
また、前記蒸発部内で、高温排水を蒸発処理し蒸発しなかった高温の排水を所定の温度まで冷却させ排出することができ、かつ凝縮部内で水蒸気を凝縮させることによって、用水を所定の温度まで加温することができる効果がある。
更に、蒸発部内での気化と凝縮部内での凝縮を連続的に行うことで高温排水の熱を回収し、用水加温に利用することができ、しかも蒸発器で蒸発した水蒸気を凝縮部で凝縮させることによって、高温排水の一部が蒸留水程度の水質の凝縮水となり、脱気用水として再利用できる効果がある。
【0030】
請求項2記載の発明によれば、内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した凝縮部と、該各室のいずれか他方に配置した蒸発部とでなるユニット構成に於いて、該ユニット構成を複数段設置し、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が河川または貯水池から用水を取入れて前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水が得られることを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1記載の発明の効果に加えて容器内に凝縮部及び蒸発部を収容して成るユニット構成を複数段設置し、初段から最終段まで順次高温化した高温脱気用水を流送できるので、所望の温度を有する脱気用水を取出することができる効果がある。
【0031】
請求項3記載の発明によれば、内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した凝縮部と、該各室のいずれか他方に配置した蒸発部とでなるユニット構成に於いて、該ユニット構成を複数段設置し、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が河川または貯水池から用水を 取入れて前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水を得て、用水槽に貯留し、該用水槽から該脱気用水を工場施設に導入したことを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1記載の発明の効果に加えて取水源として河川や貯水池等の水流域を利用し、また本システムから取出した脱気用水を各工場や施設等に利用でき、その利用適用範囲が広く実施化容易である効果がある。
【0032】
請求項4記載の発明によれば、前記請求項1、2又は3記載の蒸発部及び凝縮部がスプレーノズル及び散水ポンプを介して用水又は排水の一部又は全部をスプレーさせたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の廃熱回収型脱気用水製造システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1ないし3記載の発明の効果に加えて散水ポンプにより、容器内の蒸発部及び凝縮部の用水及び排水の蒸発作用又は凝縮作用を促進する効果があり、併せて本システムのユニット構成の機能を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態1を示す構成図である。
【図2】本発明に係る廃熱回収型脱気用水製造システムに於ける実施の形態2を示す構成図である。
【図3】従来の技術に於ける廃熱回収型脱気用水製造システムの構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 真空容器
2 真空ポンプ
3 熱交換器
4 脱気用水ポンプ
5 容器
5a 一方の室
5b 他方の室
6 隔壁
6a 開口部
7 真空ポンプ
8 蒸発部
8a 排水
9 凝縮部
9a 用水
10a スプレーノズル
10b スプレーノズル
11a 散水ポンプ
11b 散水ポンプ
12a、12b 排水ポンプ
13a、13b 用水ポンプ
14 用水槽
15 工場施設
16 排水槽
a 脱気用水
b 高温排水
c 高温排水
d 低温排水
e 低温用水
f 高温脱気用水
A 水流域
B 本システムの初段ユニット構成
C 本システムの中段ユニット構成
D 本システムの最終段ユニット構成

Claims (4)

  1. 内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した蒸発部と、該各室のいずれか他方に配置しかつ蒸発部からの水蒸気を導入する凝縮部とでなるユニット構成に於いて、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水が得られることを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システム。
  2. 内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した凝縮部と、該各室のいずれか他方に配置した蒸発部とでなるユニット構成に於いて、該ユニット構成を複数段設置し、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が河川または貯水池から用水を取入れて前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水が得られることを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システム。
  3. 内部に開口を備えた隔壁を有しかつ真空ポンプにより真空状に構成した容器と、該隔壁によって各室を形成すると共に各室のいずれか一方に配置した凝縮部と、該各室のいずれか他方に配置した蒸発部とでなるユニット構成に於いて、該ユニット構成を複数段設置し、前記蒸発部が高温排水を蒸発処理すると共に蒸発しなかった高温排水を該蒸発部から排出されてなり且つ前記凝縮部が河川または貯水池から用水を取入れて前記蒸発部から導入する水蒸気及び用水を混合することで水蒸気を凝縮すると共に脱気用水を得て、用水槽に貯留し、該用水槽から該脱気用水を工場施設に導入したことを特徴とする廃熱回収型脱気用水製造システム。
  4. 前記請求項1、2又は3記載の蒸発部及び凝縮部がスプレーノズル及び散水ポンプを介して用水又は排水の一部又は全部をスプレーさせたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の廃熱回収型脱気用水製造システム。
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