JP4110027B2 - 光学センサ及び画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照射対象物に対して照射した入射光の正反射光を受光する光学センサ及びこの光学センサを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置においては、安定した画像濃度を得るために、感光体等の像担持体表面に濃度検知用トナーパッチ(基準パターン)を作成し、そのパッチの濃度を光学センサにより検出するものがある。この画像形成装置では、その光学センサによる検出結果に基づき、潜像形成用の書込光強度、帯電バイアス、現像バイアス等を変更して現像ポテンシャルを調節したり、2成分現像方式の場合には現像器内のトナー濃度の目標値を調節したりするような画像濃度制御を行う。この光学センサは、基準パターンを検出対象することからP(パターン)センサと呼ばれ、発光手段と受光手段とを備えた反射型光学センサが一般的に用いられる。
【0003】
反射型光学センサには、照射対象物に照射した光が正反射したときの正反射光を検出するものがあり、このような反射型光学センサは、特許文献1等に開示されている。正反射光を検出する反射型光学センサをPセンサとして用いたときの検出原理は、感光体ドラム上のトナー濃度(トナー付着量)を検出する場合を例に挙げて説明すれば、次のとおりである。
感光体ドラムの表面(照射対象物)にトナーが付着していない場合、入射光は、感光体ドラム表面で正反射し、その感光体ドラム表面の反射率に応じた正反射光が受光素子に受光される。これに対し、感光体ドラムの表面にトナーが付着している場合、入射光がトナーに吸収されたり、トナーによって乱反射したりする。そのため、入射光が感光体ドラム表面に到達する前にトナーに遮られたり、感光体ドラム表面からの正反射光が受光素子に到達する前にトナーに遮られたりすると、正反射光が受光素子で受光されない。よって、感光体ドラムの表面上のトナー付着量が多くなるにつれて、受光素子での受光量が減ることになる。したがって、受光素子での受光量に基づいて、感光体ドラム表面上のトナー付着量を検出することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開昭64−35455号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図12(a)及び(b)は、照射対象物である感光体ドラム5の表面に、トナーが付着している様子を示す模式図である。Pセンサの図示しない発光素子から入射光L1が照射されると、トナーTに邪魔されなければ、その入射光L1が感光体ドラム表面で正反射し、その正反射光L2が図示しない受光素子で受光される。しかし、図中斜線で示す領域の入射光は、トナーTに邪魔されて受光素子に到達することができない。正反射光を検出する場合には、入射光の光路が感光体ドラム表面の法線方向Zに対して傾斜している必要がある。そのため、受光素子により受光される正反射光に寄与しない感光体ドラム表面部分の面積S1は、感光体ドラム表面に対するトナーTの正投影面積、すなわち、感光体ドラム表面を実際にトナーが占有している部分の面積S0よりも大きくなる。すなわち、感光体ドラム表面を実際にトナーが占有している部分の面積S0に対する、受光素子により受光される正反射光に寄与しない感光体ドラム表面部分の面積S1の比率(以下、「シャドーファクター」という。)が大きくなる。よって、図12(b)に示すように、1個のトナーT1に対して別のトナーT2が近接していると、これらの間のスペースS2については、トナーが存在していないにも関わらず、その正反射光が受光素子で受光されることはない。その結果、スペースS2程度の間隔をあけて感光体ドラム上にトナーが付着した段階で、それ以上トナーが付着しても、これをPセンサによって検出することが困難となる。したがって、感光体ドラム表面上のトナー付着量が多い領域に対しては、正反射光を検出するPセンサの感度が低下し、その付着量を検出することは困難となる。
【0006】
図13は、感光体ドラム表面に付着した黒トナーの付着量と、正反射光を検出するPセンサの出力電圧との関係を示すグラフである。また、図14は、感光体ドラム表面に付着したカラートナーの付着量と、正反射光を検出するPセンサの出力電圧との関係を示すグラフである。これらのグラフからわかるように、黒トナー及びカラートナーのいずれの場合も、付着量がおよそ0.3mg/cm2程度になるまでは、トナー付着量の増加に対するPセンサの出力電圧変化量が十分大きいので、トナー付着量を検出することが可能である。しかし、付着量がこれ以上多くなると、Pセンサの出力電圧の変化がほとんどなくなり、トナー付着量を検出することができない。なお、図14に示すように、カラートナーの場合には、Pセンサの出力電圧がおよそ0.4mg/cm2を境に単調減少から単調増加に転じている。これは、黒トナーの場合にはトナーが光を吸収するのに対し、カラートナーは光を乱反射させるという性質から生じた現象である。すなわち、カラートナーの場合、正反射光のほかトナーによる乱反射光も受光素子に受光されるが、その受光素子に受光される乱反射光の光量がトナー付着量の増加に伴って増加した結果の現象である。
【0007】
特に、近年では、トナーの小粒径化が進み、また、トナーの円形度も向上していることから、正反射光を検出するPセンサによるトナー付着量の検出限界が実質的に狭くなる状況となっている。すなわち、図13や図14に示したグラフで説明すれば、トナー付着量に対するPセンサの出力電圧の変化がほとんどなくなる地点が、トナー付着量の低い方にシフトする状況にある。
詳しく説明すると、トナーの重量平均粒径が8μm以下という小粒径トナーの場合、1個のトナーが定着時の熱と圧力によって引き延ばされて記録紙表面を覆う面積は小さい。よって、同じ画像濃度を得る場合には、トナーの粒径が小さいほど多くのトナーが必要となるので、所望の画像濃度を得るために像担持体表面上のトナー付着量を検出するときには、トナーの粒径が小さいほどトナー付着量が多い領域を感度よく検出する必要がある。すなわち、トナーの粒径が小さくなるにつれて、Pセンサによるトナー付着量の検出範囲が高付着量側にシフトするため、Pセンサによるトナー付着量の検出限界が実質的に狭くなる。しかも、トナー付着量は、図13や図14に示したグラフのように、通常、単位面積当たりのトナー重量で表され、このトナー重量はトナーの体積に比例する。この場合、トナーの径が小さくなると、トナー半径をRとすれば、トナーの体積は1/R3に比例して小さくなるため、トナー重量も1/R3に比例して小さくなる。そのため、トナー付着量に対するPセンサの出力電圧の変化がほとんどなくなる地点は、トナー付着量の低い方にシフトする。したがって、Pセンサによるトナー付着量の検出限界が更に狭いものとなる。
また、平均円形度が0.93以上という円形度の高いトナーの場合、一般に、上記シャドーファクターが大きくなる。そのため、感光体ドラム表面上のトナー付着量が多い領域に対しては、正反射光を検出するPセンサの感度が低下し、その付着量を検出することは困難となる。
【0008】
以上の説明では、感光体ドラム上のトナー付着量を検出するための光学センサについて説明したが、光を正反射させる照射対象物上に存在する光を正反射させない物体の量を正反射光の受光により検出する光学センサであれば、検出可能範囲が狭いという上記と同様の問題を有する。
【0009】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、光を正反射させる照射対象物上に存在する光を正反射させない物体の付着量を、感度よく検出できる範囲を従来に比べて広げることが可能な光学センサ及び画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも1つの発光手段と、該発光手段から照射された入射光が照射対象物により正反射したときの正反射光を受光する受光手段とを備えた光学センサにおいて、上記発光手段からの入射光が上記照射対象物に至るまでの入射光路のうち該照射対象物に至る直前における入射光路の中心線と、該照射対象物からの正反射光が上記受光手段に至るまでの正反射光路のうち該照射対象物での反射直後における正反射光路の中心線とのなす角が、25°以下となるように構成し、上記正反射光路に、光放散部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の光学センサにおいて、上記入射光路に集光部材を設け、上記発光手段から該集光部材までの距離をa1とし、該集光部材から上記照射対象物までの距離をb1とし、該集光部材の焦点距離をf1とし、かつ、上記光放散部材から上記受光手段までの距離をa2とし、該照射対象物から該光放散部材までの距離をb2とし、該光放散部材の焦点距離をf2としたとき、次の2つの演算式のうちの少なくとも一方を満たすように、該集光部材及び該光放散部材を配置したことを特徴とするものである。
1/a1+1/(b1+b2)=1/f1
1/a2+1/(b1+b2)=1/f2
また、請求項3の発明は、請求項1の光学センサにおいて、上記光放散部材における上記照射対象物に対向する側の面が平面であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2の光学センサにおいて、上記集光部材における上記照射対象物に対向する側の面が平面であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、1、2、3又はの光学センサにおいて、上記発光手段及び上記受光手段を、単一のパッケージに封入したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の光学センサにおいて、上記発光手段及び上記受光手段の両方を、該発光手段の光学素子及び該受光手段の光学素子が基板上に表面実装された表面実装光学手段で構成し、該発光手段の光学素子と該受光手段の光学素子とを、互いに同一基板の同一面に表面実装するとともに、これらの光学素子を結ぶ線分上に遮光手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の光学センサにおいて、上記遮光手段として、上記基板に実装された実装部品を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項又はの光学センサにおいて、上記表面実装光学手段、実装部品が光路を遮らないように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求、7又はの光学センサにおいて、上記表面実装光学手段として、光路に対向する基板上に表面実装部品が表面実装されたものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、光を正反射させる表面を有する像担持体と、該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像形成手段により該像担持体上にトナーを付着させたときの該トナーの付着量を検出するための光学センサと、該光学センサの検出結果に基づいて画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備えた画像形成装置において、上記光学センサとして、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又はの光学センサを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記トナー像を構成するトナーとして、重量平均粒径が8μm以下のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10又は11の画像形成装置において、上記トナー像を構成するトナーとして、平均円形度が0.93以上のものを用いたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明において、光学センサは、入射光が照射対象物により正反射したときの正反射光を受光する。この光学センサは、その照射対象物上に、光を吸収したり、光を乱反射させたりする物体が付着したときの付着量の検出や、そのような物体の付着位置の検出などに利用することができる。
そして、本発明の一態様に係る光学センサは、発光手段からの入射光が照射対象物に至る直前における入射光路の中心線と、その照射対象物での反射直後における正反射光路の中心線とのなす角が25°以下となるように構成されている。好ましくは、この角度が25°以下とする。この角度が25°以下であれば、受光手段により受光される正反射光に寄与しない照射対象物部分の面積を、照射対象物上に付着する物体が実際に占有している照射対象物の面積に十分に近づけることができる。すなわち、シャドーファクターを小さくすることができる。よって、その物体の付着量が多くても、これを十分な感度で検出することができるようになり、その付着量を感度よく検出できる範囲が広がる。
なお、上記角度を狭くする方法としては、通常、光学センサの発光手段を構成する発光素子と受光手段を構成する受光素子とを互いに近接させる方法が採られる。しかし、各素子が互いに接触するまでしか近接させることができないため、近接させるにも限界がある。また、通常、発光素子と受光手段との間には、発光手段からの光が直接受光手段に受光されないように遮光部材を設ける必要もあるため、この理由からも、発光素子と受光手段とを近接させることは困難である。また、各素子を互いに近接させた状態で照射対象物から離せば、上記角度を更に狭くすることは可能である。しかし、各素子を照射対象物から離すほど、光量が不足し、結果的に光学センサの感度を落とす結果となる。このような理由から、従来の光学センサでは、上記角度を25°以下とすることは困難であった。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、電子写真方式のカラーレーザプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した実施形態について説明する。
図2は、本実施形態に係るプリンタの概略構成を示す断面図である。このプリンタ1は、装置本体の下部に給紙部2が設けられ、その上方に作像部3を配置した構成となっている。装置上面には排紙トレイ60が形成されている。図中破線は、記録材としての記録紙の搬送経路を示している。記録紙は、給紙部2から給紙され、作像部3にて形成した画像が表面に転写された後、定着装置50で定着され、排紙トレイ60に排紙される。なお、図中符号hで示すように、装置側面からは手差し給紙が可能となっている。また、装置本体の側面には両面装置90が装着されている。記録紙の両面に画像を形成する場合、片方の面に画像を形成して定着した後、その記録紙を図中破線rで示すように搬送し、両面装置90を介して記録紙の表裏を反転させた後、再搬送部40を経て再給紙され、他方の面に画像が形成される。
【0015】
上記作像部3には、給紙側を下に、排紙側を上となるように傾斜して配置された転写搬送ベルト装置20が配設されている。この転写搬送ベルト装置20の上部走行面に沿って、下から順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(Bk)用の4つの作像ユニット4Y,4M,4C,4Bkが並んで配置されている。各作像ユニット4Y,4M,4C,4Bkの構成は同じであるので、以下、マゼンタ用の作像ユニット4Mを例に挙げて説明する。
【0016】
図3は、マゼンタ用の作像ユニット4Mの詳細を示す拡大図である。作像ユニット4Mは、像担持体としての感光体ドラム5Mを備えており、感光体ドラム5Mは図示していない駆動手段によって図中時計方向へ回転駆動される。感光体ドラム5Mの周りには、帯電ロール6M、現像装置10M、クリーニング装置9M、トナー付着量検出センサ(以下、「Pセンサ」という。)30M等が設けられている。現像装置10Mは、現像剤担持体としての現像スリーブ11Mに担持したトナーを感光体ドラム5Mに付与する。潜像形成手段としての光書込装置8からのレーザ光は、図2に示すように、帯電ロール6Mと現像スリーブ11Mとの間から感光体ドラム5Mに照射される。なお、Pセンサ30Mの構成及び動作の詳細については、後述する。
【0017】
転写搬送ベルト装置20には、無端ベルト状の転写搬送ベルト21が設けられている。この転写搬送ベルト21は、駆動ローラ22、従動ローラ23及びテンションローラ24,25に張架されている。転写搬送ベルト21の上部走行面の内側には、各色作像ユニット4M,4C,4Y,4Bkの感光体ドラム5M,5C,5Y,5Bkにそれぞれ対向する位置に、転写手段を構成する転写ブラシ28が接触している。この転写ブラシ28には、トナーの帯電極性(本実施形態ではマイナス極性)とは逆極性(プラス極性)の転写バイアスが印加される。また、従動ローラ23の上部には、転写搬送ベルト21を挟んで紙吸着ローラ27が設けられている。記録紙は、従動ローラ23と吸着ローラ27の間から転写搬送ベルト21上に送り出され、吸着ローラ27に印加されたバイアス電圧によって静電的に転写搬送ベルト21上に吸着された状態で搬送される。本実施形態では、プロセス線速が125mm/secに設定されており、この速度で記録紙が搬送される。
【0018】
定着装置50は、本実施形態ではベルト定着方式を採用しており、定着ローラ52と加熱ローラ53とに定着ベルト54が巻き掛けられた構成となっている。定着ローラ52と加圧ローラ51は、互いに圧接しており、定着ニップを形成している。加熱ローラ53及び加圧ローラ51には図示しないヒータが内蔵されている。
【0019】
次に、本プリンタ1におけるプリント動作について説明する。なお、以下の説明では、色分け符号Y,M,C,Bkについては、適宜省略する。
各色の作像ユニット4Y,4M,4C,4Bkにおいて、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkは、図示しないメインモータにより回転駆動される。そして、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの表面は、まず、帯電ロール6に印加されたACバイアス(DC成分はゼロ)により除電され、その表面電位が本実施形態では約−50Vとなる。次に、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkは、AC電圧とDC電圧とが重畳した電圧を帯電ロール6に印加することにより、そのDC成分にほぼ等しい電位に均一に帯電され、その表面電位が本実施形態では約−500V〜−700Vに帯電される。なお、目標帯電電位は図示しないプロセス制御部により決定される。
【0020】
このように帯電された各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの表面には、光書込装置8により各色に対応した静電潜像がそれぞれ形成される。光書込装置8は、パソコン等のホストマシンより送られた画像データに基づき、図示しないLD(レーザダイオード)を駆動して、レーザ光をポリゴンミラー7に照射する。このレーザ光は、シリンダーレンズ等を介して、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの表面上に導かれる。レーザ光が照射された部分の感光体表面電位は、約−50Vとなり、この部分がトナーで現像すべき静電潜像となる。
【0021】
この静電潜像に現像装置10からトナーが付与されると、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの表面には、それぞれの色のトナー像が形成される。本実施形態では、現像スリーブ11に、DC電圧とAC電圧とが重畳した現像バイアス(−300V〜−500V)が印加される。よって、現像スリーブ11に担持されたマイナス極性のトナーは、現像電界により、光書き込みにより電位が低下した感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの表面部分(静電潜像部分)にのみ付着し、光書き込みされずに電位が低下していない感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの表面部分(非静電潜像部分)には付着しない。これにより、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの静電潜像部分に、各色トナー像がそれぞれ形成される。
【0022】
一方、給紙部2からは記録紙が給紙され、給紙された記録紙は転写搬送ベルト装置20の搬送方向上流側に設けられたレジストローラ対41に一旦突き当たる。そして、記録紙は、各色トナー像の転写タイミングに同期するようにして、転写搬送ベルト21上により搬送され、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkに対向する転写位置に至る。この転写位置には、転写搬送ベルト21の裏面側に配置された転写ブラシ28に印加される転写バイアスの作用により転写電界が形成される。この転写電界により、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bk上の各色トナー像は、記録材上に互いに重ね合わさるように順次転写される。
なお、モノクロ画像をプリントする場合は、黒用の作像ユニット4Bkの感光体ドラム5Bkにのみ黒トナーによるトナー像を形成し、このトナー像の転写タイミングに同期するようにして転写搬送ベルト21により記録紙を搬送して、黒トナー像のみ転写を行う。
【0023】
このようにして、各色トナー像が転写された記録紙は、駆動ローラ22の位置で転写搬送ベルト21から曲率分離され定着装置50に送られる。そして、定着装置50の定着ニップを通過する際、熱と圧力により、各色トナー像が記録紙上に定着される。定着を終えた記録紙は、装置本体の上面に設けられた排紙トレイ60に排紙されるか、図2中符号:rで示すように両面装置90へ受け渡される。
【0024】
以下、本発明の特徴部分である、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bkの表面上のトナー付着量の検出について説明する。
本実施形態のプリンタ1においては、電源投入時あるいは所定枚数のプリントを行う度に、各色の画像濃度を適正化するためのプロセスコントロール動作(以下、「プロコン動作」という。)を実行する。このプロコン動作では、濃度検知用パッチ(以下、「基準パターン」という。)を、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bk上にそれぞれ形成する。各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bk上にそれぞれ形成される基準パターンは、帯電バイアス及び現像バイアスを順次切り替えることにより、連続階調の基準パターンとする。すなわち、本実施形態では、トナー付着量が階調的に変化するライン状の基準パターンを、感光体ドラムの表面移動方向に沿って作成する。そして、この基準パターンを、図2に示すように、各作像ユニット4Y,4M,4C,4Bkに設けられたPセンサ30Y,30M,30C,30Bkで検出する。
【0025】
なお、本実施形態では、感光体ドラム上の基準パターンを検出する場合であるが、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bk上に形成した基準パターンを、転写搬送ベルト21上に転写した後に検出する構成としてもよい。この場合、Pセンサ30は、転写搬送ベルト21に対向するように配置する。具体的には、例えば、図4に示すように、転写搬送ベルト装置20のテンションローラ24に対向する位置に配置する。記録紙を搬送する転写搬送ベルト21の部分には作像ユニット4Y,4M,4C,4Bkが対向しているためPセンサ30を配置するスペース的に余裕が少ないが、図4に示すように記録紙を搬送しない転写搬送ベルト21の部分にはスペース的に余裕があり、Pセンサの配置よるスペース増大あるいは機器配置の複雑化を防ぐことができる。なお、転写搬送ベルト21上に転写した後に基準パターンを検出する構成とする場合には、各色の基準パターンが互いに重ならないように転写搬送ベルト21上に転写する。
【0026】
なお、Pセンサ30を、転写搬送ベルト21の位置ズレ検知手段として兼用することが可能である。すなわち、転写搬送ベルト21に所定のマークを設け、これをPセンサ30で検出することにより、転写搬送ベルト21の主走査方向のズレを検知することができる。
【0027】
次に、本実施形態におけるPセンサ30の構成について説明する。
各作像ユニット4Y,4M,4C,4Bkに設けられたPセンサの構成は同じであるので、以下、マゼンタ用の作像ユニット4Mに設けられたPセンサ30Mを例に挙げて説明する。なお、以下の説明では、色分け符号Y,M,C,Bkについては、適宜省略する。
【0028】
図1は、本実施形態におけるPセンサ30の概略構成を示す断面図である。本実施形態におけるPセンサ30は、主に、発光手段としての発光素子31と、正反射光を受光するための受光手段としての第1受光素子32と、乱反射光を受光するための第2受光素子33とからなる構成されている。各素子31,32,33は、プリント基板34上に実装されており、単一のパッケージ35に封入されている。パッケージ35には、発光素子31から照射される入射光が感光体ドラム5の表面に至るまでの入射光路を確保するための通路、及び、感光体ドラム5の表面で正反射した正反射光が第1受光素子32に至るまでの正反射光路を確保するための通路がそれぞれ形成されている。本実施形態では、発光素子31として、ピーク発光波長が950nmのGaAs発光ダイオードを用い、第1受光素子32及び第2受光素子33として、ピーク分光感度波長が800nmのSiフォトトランジスタを用いている。なお、第1受光素子32及び第2受光素子33としては、Siフォトトランジスタのほか、PD(フォトダイオード)などの他の受光素子を用いることもできる。
【0029】
本実施形態では、各感光体ドラム5上に連続階調の基準パターンを作成し、トナー濃度が階調的に変化する基準パターンのトナー付着量をPセンサ30で連続的に検出する。Pセンサ30における第1受光素子32及び第2受光素子33の出力は、図示しない制御部に送られる。この制御部では、これらの出力から得られる正反射光量及び乱反射光量に基づき、基準パターンのトナー付着量を連続的に把握し、この把握したトナー付着量と予め決められた目標付着量とを比較する。そして、この比較結果に基づいて、制御部は、画像濃度制御手段として機能し、光書込装置8のレーザ光の強度、帯電ロール6へ印加する帯電バイアス、現像スリーブ11に印加する現像バイアス、現像器内へのトナー補給量などを適宜変更し、画像濃度が所望の濃度になるように調節する。
【0030】
ところで、本実施形態では、重量平均粒径が8μm以下という小粒径のトナーを使用している。そのため、上述したように、トナー付着量が多い領域についてPセンサによる検出を行う必要があるため、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度を狭くして、トナー付着量の多い領域でも十分な感度で検出できるようにする必要がある。
なお、トナーの重量平均粒径は、種々の方法によって測定でき、例えばコールターカウンターを使用して測定することができる。このコールターカウンターとしては、例えばコールターカウンターII型(コールター社製)を利用することができる。そして、このようなコールターカウンターにより得られた測定結果に基づいて、例えば個数分布、体積分布といった特性について解析することにより、トナーの重量平均粒径を求めることができる。コールターカウンターによる測定で使用する電解液としては、1級塩化ナトリウムを使用して調節した1[%]塩化ナトリウム水溶液を用いることができる。
【0031】
また、本実施形態で使用するトナーは、いわゆる重合法によって形成されたトナーであり、その形状は真球に近く、その平均円形度は0.93以上である。そのため、上述したように、シャドーファクターが大きくなり、感光体ドラム表面上のトナー付着量が多い領域に対しては、正反射光を検出するPセンサの感度が低下するため、トナー付着量の多い領域でも十分な感度で検出できるようにする必要がある。
なお、トナーの平均円形度は、各トナーの円形度の平均値であり、次の方法により測定したものである。各トナーの円形度の測定は、株式会社SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて行った。この測定では、まず、1級塩化ナトリウムを用いて、1[%]のNaCl水溶液を調整する。その後、このNaCl水溶液を0.45のフィルターを通して50〜100[ml]の液を得て、これに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加え、更に試料を1〜10[mg]加える。これを、超音波分散機で分散処理を1分間行い、粒子濃度を5000〜15000[個/μl]に調整し、分散液を得る。この分散液をCCDカメラで撮像し、トナーの2次元投影画像の面積と同じ面積をもつ円の円周長を、そのトナーの2次元投影画像の周囲長で割った値を、各トナーの円形度として用いた。なお、CCDの画素の精度から、トナーの2次元投影画像の面積と同じ面積をもつ円の直径(円相当径)が0.6[μm]以上であるトナーを有効なものとした。トナーの平均円形度は、各トナーの円形度を得た後、測定範囲内にある全トナーの円形度をすべて足し合わせ、それをトナー個数で割った値を用いたものである。
【0032】
そこで、本実施形態では、図1に示すように、感光体ドラム表面の法線方向における相対位置が互いにズレるように、発光素子31及び第1受光素子32を配置している。このように配置することで、発光素子31と第1受光素子32とを近接させても、互いが接触することがない。そして、図示のように、発光素子31から照射される入射光の感光体ドラム5の表面に対する入射光路の中心線と感光体ドラム表面の法線方向Zとのなす角を入射角θ0とし、感光体ドラム表面で正反射した正反射光の正反射光路の中心線と感光体ドラム表面の法線方向Zとのなす角を正反射角θ1としたとき、本実施形態では、その入射角θ0と正反射角θ1とを加算した角度が、従来のPセンサでは困難であった25°以下、好ましくは20°以下となるように設定することができる。
【0033】
参考例1〕
次に、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定するための参考例(以下、本参考例を「参考例1」という。)について説明する。
図1に示した構成であっても、発光素子31が正反射光路を遮るように配置することはできないので、発光素子31と第1受光素子32とを近接させるにも限界がある。そこで、本参考例1では、発光素子31と第1受光素子32との間を互いに近接させずに、入射光路及び正反射光路のうちの少なくとも一方の光路に、光の進行方向を変更する進行方向変更手段を設けた構成を採用し、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定する。
【0034】
図5は、本参考例1におけるPセンサ130の概略構成を示す断面図である。
参考例1のPセンサ130の発光素子31、第1受光素子32及び第3受光素子33は、図1に示したPセンサ30と同様である。しかし、本参考例1のPセンサ130では、感光体ドラム表面法線方向における相対位置との発光素子31及び第1受光素子32がズレていない。そのため、このままでは、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することができない。そこで、本参考例1では、入射光路及び正反射光路の途中に、進行方向変更手段としての光反射部材である反射ミラー136a,136bがそれぞれ設けている。
【0035】
このような構成により、発光素子31から照射された入射光は、反射ミラー136aに反射することでその進行方向が変更される。したがって、入射光は、反射ミラー136aに至るまでの入射光路部分の中心線と感光体ドラム表面の法線方向Zとのなす角を任意に設定しても、感光体ドラム表面に到達する直前の入射光路部分の中心線と法線方向Zとのなす角を狭く設定することができる。また、感光体ドラム表面で正反射した正反射光も、反射ミラー136bに反射することでその進行方向が変更される。したがって、入射光の場合と同様、反射ミラー136bから第1受光素子32に至るまでの正反射光路部分の中心線と感光体ドラム表面の法線方向Zとのなす角を任意に設定しても、感光体ドラム表面で正反射した直後の正反射光路部分の中心線と法線方向Zとのなす角を狭く設定することができる。したがって、本参考例1における構成によれば、発光素子31及び第1受光素子32の配置を任意に決定しても、反射ミラー136a,136bの位置及び姿勢を適宜設定すれば、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することができる。
【0036】
なお、本参考例1では、反射ミラー136a,136bにより、光を反射させて光の進行方向を変更する場合について説明したが、図6に示すように、光ファイバー等の光案内手段を光進行方向変更手段として用い、光の進行方向を変更するようにしてもよい。この場合、光案内手段の内部壁が光反射部材として機能する。また、回析格子等を光進行方向変更手段として用い、光の進行方向を変更するようにしてもよい。
【0037】
参考例2〕
次に、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定するための他の参考例(以下、本参考例を「参考例2」という。)について説明する。
参考例2は、上記参考例1と同様、発光素子31と第1受光素子32との間を互いに近接させずに、入射光路及び正反射光路のうちの少なくとも一方の光路に、光の進行方向を変更する進行方向変更手段を設けた構成を採用し、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定する。
【0038】
図7は、本参考例2におけるPセンサ230の概略構成を示す断面図である。
参考例2のPセンサ230の基本構成は、上記参考例1と同様である。しかし、本参考例2のPセンサ230は、入射光路及び正反射光路の途中に、反射ミラー136a,136bの代わりに、進行方向変更手段としての光屈折部材である屈折レンズ236a,236bがそれぞれ設けている。
このような構成により、発光素子31から照射された入射光は、屈折レンズ236aを透過することで屈折され、その進行方向が変更される。したがって、入射光は、屈折レンズ236aに至るまでの入射光路部分の中心線と感光体ドラム表面の法線方向Zとのなす角を任意に設定しても、感光体ドラム表面に到達する直前の入射光路部分の中心線と法線方向Zとのなす角を狭く設定することができる。また、感光体ドラム表面で正反射した正反射光も、屈折レンズ236bを透過することで屈折され、その進行方向が変更される。したがって、入射光の場合と同様、屈折レンズ236bから第1受光素子32に至るまでの正反射光路部分の中心線と感光体ドラム表面の法線方向Zとのなす角を任意に設定しても、感光体ドラム表面で正反射した直後の正反射光路部分の中心線と法線方向Zとのなす角を狭く設定することができる。したがって、本参考例2における構成によれば、上記参考例1と同様に、発光素子31及び第1受光素子32の配置を任意に決定しても、屈折レンズ236a,236bの位置及び姿勢を適宜設定すれば、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することができる。
【0039】
なお、上記屈折レンズ236a,236bを配置した位置に、入射光路及び正反射光路のの中心線に対して光軸がズレるように、集光部材としての凸レンズや凹ミラー又は光放散部材としての凹ミラーや凸レンズを配置すれば、同様に光の進行方向を変更できるので、同様の効果を得ることができる。
また、上記屈折レンズ236a,236bを配置した位置に、入射光路及び正反射光路のの中心線に対して光軸が傾斜するように、集光部材としての凸レンズや凹ミラー又は光放散部材としての凹ミラーや凸レンズを配置しても、同様に光の進行方向を変更できるので、同様である。
【0040】
実施例
次に、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定するための実施例について説明する。
発光素子31及び第1受光素子32を感光体ドラム5の表面から離せば、図1に示したように感光体ドラム表面の法線方向における相対位置が互いにズレるように配置しなくても、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することは可能である。しかし、この場合、第1受光素子32で受光される光量が不足してしまうため、感度を落ちてしまう。そこで、本実施例では、発光素子31及び第1受光素子32を感光体ドラム5の表面から離しても感度が落ちないよう、入射光路及び正反射光路のうちの少なくとも一方の光路に、その光路の中心線に対して光軸が一致するように集光部材を配置し、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定する。
【0041】
図8は、本実施例におけるPセンサ330の概略構成を示す断面図である。
実施例のPセンサ330の発光素子31、第1受光素子32及び第3受光素子33は、図1に示したPセンサ30と同様である。しかし、本実施例のPセンサ330では、感光体ドラム表面法線方向における相対位置との発光素子31及び第1受光素子32がズレておらず、発光素子31及び第1受光素子32と感光体ドラム表面との距離が長い。そのため、このままでは、第1受光素子32の受光量が不足し、感度が落ちてしまう。そこで、本実施例では、入射光路の途中に、集光部材としての片面凸レンズ336aを設け、正反射光路の途中に光放散部材としての片面凹レンズ336bがそれぞれ設けている。
【0042】
実施例では、片面凸レンズ336a及び片面凹レンズ336bの平面側を感光体ドラム表面に対向するように、各レンズ336a,336bを配置している。これにより、各レンズ336a,336bが飛散トナーによって汚れても、そのクリーニングが容易となる。なお、ここでいう平面は、厳格なものではなく、クリーニングが容易となる程度に十分大きな曲率を有する面も含まれる。
また、本実施例では、発光素子31から片面凸レンズ336aまでの距離をa1とし、その片面凸レンズ336aから感光体ドラム表面までの距離をb1とし、その片面凸レンズ336aの焦点距離をf1とし、かつ、片面凹レンズ336bから第1受光素子32までの距離をa2とし、感光体ドラム表面から片面凹レンズ336bまでの距離をb2とし、片面凹レンズ336bの焦点距離をf2としたとき、下記の数1に示す2つの演算式を満たすように、片面凸レンズ336a及び片面凹レンズ336bが配置されている。これにより、発光素子31からの入射光の正反射光を片面凹レンズ336bに集光させることができる。そして、その集光した正反射光は、片面凹レンズ336bにより第1受光素子32に向かうように集光することができる。よって、第1受光素子32に対する正反射光の伝達効率をより高めることができる。また、片面凸レンズ336aや片面凹レンズ336bの取付角度等のバラツキに対する余裕度も広がるという効果も得られる。なお、これらの効果は、下記の数1に示す2つの演算式のうちのいずれか一方を満たせば、得ることが可能である。
【数1】
1/a1 + 1/(b1+b2) = 1/f1
1/a2 + 1/(b1+b2) = 1/f2
【0043】
参考例3
次に、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定するための更に他の参考例(以下、本参考例を「参考例3」という。)について説明する。
図9は、本参考例3におけるPセンサ430の概略構成を示す断面図である。
参考例3のPセンサ430の光学素子である発光素子431、第1受光素子432及び第3受光素子433は、表面実装用部品(SMD:Surface Mount Device)で構成されており、プリント基板34上に表面実装されている。各素子431,432,433の素子面はプリント基板34の面に対して法線方向に向いている。なお、各素子431,432,433は、その外形をSMDとしただけで、中身は図1に示したPセンサ30と同様である。このように発光素子431と第1受光素子432をSMDで構成することで、素子自体を小型化できるなどの効果が得られ、素子間の間隔を狭くすることができる。すなわち、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することができる。
【0044】
また、本参考例3のように各素子をSMD構成とした場合でも、発光素子431と第1受光素子432が互いに接触するまでしか近接させることができないため、これらを近接させるにも限界がある。そこで、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度をより小さくすべく、本参考例3では、入射光路と正反射光路上に、進路変更手段としての光屈折部材である共通レンズ436を設けている。この共通レンズ436は、入射光路及び正反射光路の中心線に対して、その光軸がズレるように配置されているため、各光路を通る光の進行方向を変更できる。よって、本参考例3における構成では、発光素子431及び第1受光素子432を無理に近づけなくても、共通レンズ436の位置及び姿勢等を適宜設定すれば、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度をより狭く設定することができる。
【0045】
なお、本参考例3では、乱反射を受光するための第2受光素子433も表面実装されており、感光体ドラム表面から離れた位置に配置されている。そのため、第2受光素子433で受光される乱反射光量が不足するおそれがある。よって、本参考例3では、第2受光素子433で受光される乱反射光の乱反射光路上に、その光路の中心線に対して光軸をズラして配置した凸レンズ437を設けている。これにより、入射光がトナーにより乱反射したときの乱反射光を、凸レンズ437により第2受光素子433に向けて集光させることができる。したがって、第2受光素子433で受光される乱反射光量を十分に確保でき、適正な画像濃度制御が可能となる。
【0046】
また、本参考例3では、発光素子431及び第1受光素子432を互いに同一のプリント基板34の同一面に表面実装しているため、これらの光学素子を結ぶ線分上に遮蔽物がないと、発光素子431から照射される入射光が、直接、第1受光素子432に受光されてしまい、正確な検出ができなくなる。そこで、本参考例3では、発光素子431と第1受光素子432とを結ぶ線分上に、遮光手段としての遮光壁435aが設けられている。なお、遮光壁435aに代えて、プリント基板34上に実装されたコンデンサやコイル等の実装部品を用いることもできる。また、このような遮光手段を設ける代わりに、発光素子431と第1受光素子432とを結ぶ線分上に存在するプリント基板面に貫通孔を設ける構成としても、発光素子431から照射される入射光が直接第1受光素子432に受光されるのを抑制できる。すなわち、このように構成すれば、発光素子431からの入射光がプリント基板面で反射したときの反射光が第1受光素子432に直接受光されることを抑制できる。よって、正確な検出が可能となる。
【0047】
参考例4
次に、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定するための更に他の参考例(以下、本sんこう例を「参考例4」という。)について説明する。
図10は、本参考例4におけるPセンサ530を示す概略構成図である。
参考例4のPセンサ530の光学素子である発光素子531、第1受光素子532及び第3受光素子533は、上記参考例3と同様にSMDで構成されており、プリント基板34上に表面実装されているが、各素子面はプリント基板34の面方向に対して平行な方向に向いている。なお、各素子531,532,533は、その外形をSMDとしただけで、中身は図1に示したPセンサ30と同様である。このように発光素子531と第1受光素子532をSMDで構成することで、上記参考例3と同様に、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することができる。
【0048】
また、上記参考例3の場合と同様に、入射光路と正反射光路上に、進路変更手段としての光放散部材や集光部材を入射光路及び正反射光路の中心線に対してその光軸がズレるように配置してもよい。このような構成とすれば、発光素子531及び第1受光素子532を無理に近づけなくても、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度をより狭く設定することが可能となる。
また、本参考例4では、発光素子531から照射される入射光が、直接、第1受光素子532に受光されないように、受光素子532を発光素子532の死角(入射光が直接届かない位置)に配置している。なお、上記参考例3と同様に、発光素子531と第1受光素子532とを結ぶ線分上に、遮光壁や実装部品等の遮光手段を設けたり、発光素子531と第1受光素子532とを結ぶ線分上に存在するプリント基板面に貫通孔を設けたりして、発光素子431から照射される入射光が直接第1受光素子432に受光されるのを抑制するようにしてもよい。
【0049】
また、本参考例4では、光路がプリント基板の面方向に対して平行であるため、その光路上に実装部品が搭載されると、その実装部品によって光が遮られてしまい、第1受光素子532の受光量が不足してしまう。そのため、本参考例4では、プリント基板34上の実装部品は、入射光路及び正反射光路を遮らない位置に実装されている。また、本参考例4では、プリント基板34上に、入射光路となる部分に切り欠きを有する遮光板548が設けられている。この切り欠きは、いわゆる光を絞る効果を奏する。
【0050】
参考例5
次に、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定するための更に他の参考例(以下、本参考例を「参考例5」という。)について説明する。
図11は、本参考例5におけるPセンサ630の概略構成を示す断面図である。本参考例5のPセンサ630の光学素子である発光素子531は、上記参考例4と同様にSMDで構成されており、その素子面がプリント基板34の面方向に対して平行な方向に向くように表面実装されている。また、本参考例5のPセンサ630の光学素子である第1受光素子32は、図1に示したPセンサ30の第1受光素子と同様である。なお、乱反射光を受光するための第2受光素子については図示を省略する。このような構成としても、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することが可能である。
【0051】
また、本参考例5では、入射光路上に、進路変更手段及び光屈折部材としての集光部材である集光レンズ636が配置されている。この構成においては、発光素子531からプリント基板34の面に沿って進行した入射光は、集光レンズ636により屈折して、感光体ドラム表面の照射目標に集光される。また、正反射光路上にも、進路変更手段及び光屈折部材としての集光部材である集光レンズ637が配置されている。そして、本参考例5では、入射光路の始点すなわち発光素子531から集光レンズ636までの距離及び正反射光路の始点すなわち感光体ドラム表面から集光レンズ637までの距離をaとし、集光レンズ636から入射光路の終点すなわち感光体ドラム表面までの距離及び集光レンズ637から正反射光路の終点すなわち第1受光素子32までの距離をbとし、各集光レンズ636,637の焦点距離をfとしたとき、下記の数2に示す演算式を満たすように、各集光レンズ636,637が配置されている。これにより、発光素子531から感光体ドラム表面の照射目標に対する入射光の伝達効率、感光体ドラム表面から第1受光素子32に対する正反射光の伝達効率をそれぞれ高めることができる。
【数2】
1/a + 1/b = 1/f
【0052】
このような構成により、発光素子531から照射された入射光は、集光レンズ636に至るまでに多少発散しても、集光レンズ636により感光体ドラム表面の照射目標に向けて集光される。したがって、発光素子531が感光体ドラム表面から離れていても、感光体ドラム表面の照射目標に十分な光量をもった入射光を照射することができる。また、感光体ドラム表面で正反射した正反射光も、集光レンズ637に至るまでに多少発散しても、集光レンズ637により第1受光素子32に向けて集光される。したがって、第1受光素子32が感光体ドラム表面から離れていても、第1受光素子32に十分な光量をもった反射光を受光させることができる。したがって、本参考例5における構成によれば、発光素子531及び第1受光素子32を感光体ドラム表面から離して配置しても、第1受光素子32の受光量が不足することがない。その結果、感度を低下させることなく、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度が25°以下となるように設定することができる。
【0053】
また、集光レンズ637から第1受光素子32までに至る正反射光路部分は、プリント基板34の表面及びケース635の内壁面に囲まれており、これらの面は光を反射させる反射面となる。よって、集光レンズ637から出た正反射光のうち第1受光素子32に向かわない光も、プリント基板34の表面やケース635の内壁面での反射を繰り返して、第1受光素子32に受光される。よって、第1受光素子32での受光量を十分に確保することができる。
【0054】
また、本参考例5では、発光素子531と第1受光素子32とを結ぶ線分上には、プリント基板34が存在するため、発光素子531から照射される入射光が直接第1受光素子32に受光されることはない。
また、本参考例5では、入射光路及び正反射光路がプリント基板34の面方向に対してほぼ平行であるため、その光路上の実装部品によって光が遮られると、第1受光素子532の受光量が不足してしまう。そのため、本参考例5では、光路に対向するプリント基板上には、実装部品を載せないか、又は、その実装部品を平坦なSMD638で構成することとしている。
また、本参考例5では、プリント基板34との間で光の絞り効果を得るために、ケース635の内壁面に凸部635aが形成されている。よって、この凸部635aとプリント基板との間で入射光を絞る効果が得られる。ここで、プリント基板34の表面に対する発光素子531の発光位置は、ある程度の高さを必要とするため、入射光はプリント基板34の表面から多少離れた位置を通ることになる。そのため、凸部635aとプリント基板表面との間では、その絞り効果が不十分となる場合がある。そこで、本参考例5では、ケース635内壁の凸部635aに対向するプリント基板34の表面にSMD638を表面実装している。これにより、凸部635aとSMD638の表面との間で、入射光の絞り効果を高めることができる。なお、このように絞り効果を高める効果は、プリント基板34に実装される部品で代用せずに、別途遮光部材等をプリント基板34に設けるようにしても同様に得ることができる。しかし、本参考例5のように、プリント基板34に実装される部品であるSMD638により代用すれば、その遮光部材等を設けるためのコストを削減できる。
【0055】
以上、光学センサとしてのPセンサ30,130,230,330,430,530,630は、少なくとも1つの発光手段である発光素子31,431,531と、この発光素子から照射された入射光L1が照射対象物である感光体ドラム表面により正反射したときの正反射光L2を受光する受光手段としての第1受光素子32,432,532を備えている。そして、発光素子31,431,531からの入射光が感光体ドラム表面に至るまでの入射光路のうち感光体ドラム表面に至る直前における入射光路の中心線と、感光体ドラム表面からの正反射光が第1受光素子32,432,532に至るまでの正反射光路のうち感光体ドラム表面での反射直後における正反射光路の中心線とのなす角が、25°以下、好ましくは20°以下となるように構成している。これにより、シャドーファクターが小さくなるため、感光体ドラム表面に付着するトナーの付着量が多くても、これを十分な感度で検出することができるようになり、その付着量を感度よく検出できる範囲が広がる。
また、上記変形例1、2、4及び6のPセンサ130,230,430,630は、入射光路及び正反射光路のうちの少なくとも一方の光路に、光の進行方向を変更する進行方向変更手段を有している。例えば、上記変形例1では、その進行方向変更手段を、光を反射する光反射部材としての反射ミラー136a,136bで構成している。また、上記変形例2では、その進行方向変更手段を、光を屈折させる光屈折部材としての屈折レンズ236a,236bで構成している。また、上記参考例3では、その進行方向変更手段を、光路の中心線に対して光軸がズレるように配置した集光部材又は光放散部材である共通レンズ436で構成している。また、上記参考例5では、その進行方向変更手段を、光路の中心線に対して光軸が傾斜するように配置した集光部材である集光レンズ636,637で構成している。このように、光の進行方向を変更すれば、上記変形例1で説明したように、発光素子及び第1受光素子の配置を任意に決定しても、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度を狭く設定できる。したがって、発光素子及び第1受光素子の配置の自由度が増すという効果が得られる。
また、上記実施例のPセンサ330は、入射光路及び正反射光路のうちの少なくとも一方の光路に、その光路の中心線に対して光軸が一致するように集光部材である片面凸レンズ336が配置されている。このような構成とすることで、上記実施例で説明したように、発光素子31及び第1受光素子32を感光体ドラム表面から離して配置しても、感度を低下させることなく、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度を狭く設定できる。
また、上記実施例のPセンサ330は、正反射光路に光放散部材である片面凹レンズ336bが設けられている。このような片面凹レンズ336bを正反射光路上に設けることで、レンズの取り付け角度のバラツキによる正反射光の「ケラレ」が発生するのを抑制できる。よって、レンズの取り付け角度の自由度が高まるという効果が得られる。
また、上記実施例のPセンサ330では、入射光路に片面凸レンズ336aを設け、発光素子31から片面凸レンズ336aまでの距離をa1とし、その片面凸レンズ336aから感光体ドラム表面までの距離をb1とし、その片面凸レンズ336aの焦点距離をf1とし、かつ、片面凹レンズ336bから第1受光素子32までの距離をa2とし、感光体ドラム表面から片面凹レンズ336bまでの距離をb2とし、片面凹レンズ336bの焦点距離をf2としたとき、下記の数1に示す2つの演算式の少なくとも一方を満たすように、片面凸レンズ336a及び片面凹レンズ336bが配置されている。これにより、上記実施例で説明したように、第1受光素子32に対する正反射光の伝達効率をそれぞれ高めることができる。
また、上記参考例3乃至6のPセンサ430,530,630は、発光素子431,531及び第1受光素子432,532の少なくとも一方の素子が、プリント基板34上に表面実装された表面実装光学手段で構成されている。このように発光素子と第1受光素子をSMDで構成することで、素子間の間隔を狭くすることができる。すなわち、上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度を狭く設定できる。
また、上記実施例や6のPセンサ330,630のように、入射光路及び正反射光路のうちの少なくとも一方の光路に、集光部材である片面凸レンズ336aや集光レンズ636,637を設ければ、感度を低下させることなく上記入射角θ0と上記正反射角θ1とを加算した角度を狭く設定できるという上記実施例で説明した効果や、発光素子及び第1受光素子の配置の自由度が増すという上記変形例1で説明した効果等を得ることが可能となる。
また、上記参考例5のPセンサ630のように、入射光路及び正反射光路の両方に集光部材である集光レンズ636,637を設ければ、感度を落とすことなく、発光素子531及び第1受光素子32の両方を感光体ドラム表面から遠ざけることができるので、発光素子及び第1受光素子の配置の自由度が増す。
また、上記参考例5のPセンサ630では、入射光路の始点すなわち発光素子531から集光レンズ636までの距離及び正反射光路の始点すなわち感光体ドラム表面から集光レンズ637までの距離をaとし、集光レンズ636から入射光路の終点すなわち感光体ドラム表面までの距離及び集光レンズ637から正反射光路の終点すなわち第1受光素子32までの距離をbとし、各集光レンズ636,637の焦点距離をfとしたとき、上記数2に示す演算式を満たすように、各集光レンズが配置されている。これにより、発光素子から感光体ドラム表面の照射目標に対する入射光の伝達効率、感光体ドラム表面から第1受光素子32に対する正反射光の伝達効率をそれぞれ高めることができる。
また、上記実施例や上記参考例5のPセンサ330,630のように、集光部材である片面凸レンズ336a及び集光レンズ636,637や、光放散部材である片面凹レンズ336bにおける感光体ドラム表面に対向する側の面が平面とすれば、上記実施例で説明したように、レンズ面が飛散トナーによって汚れても、そのクリーニングが容易となる。
また、Pセンサ30,130,230,330,430は、発光素子31,431及び第1受光素子32,432を単一のパッケージに封入した構成となっているため、本Pセンサをプリント基板等の電気回路に接続する作業が容易となり、製造工程を簡略化できる。
また、上記参考例5のPセンサ630のように、発光素子531及び第1受光素子32が互いに同一基板34の反対面に実装すれば、発光素子531から直接第1受光素子32に向かう入射光を基板34により遮ることができる。よって、発光素子531からの入射光が第1受光素子32に直接受光されることがなくなるので、正確な検出が可能となる。
また、上記参考例3のPセンサ430は、発光素子431及び第1受光素子432の両方が表面実装部品(SMD)であって、基板34の同一面に表面実装されている。そして、発光素子431と第1受光素子432とを結ぶ線分上には、遮光手段としての遮光壁435aが設けられている。よって、発光素子431から直接第1受光素子432に向かう入射光が遮光壁435aにより遮られ、発光素子531からの入射光が第1受光素子32に直接受光されることがなくなるので、正確な検出が可能となる。なお、上記参考例3で説明したように、この遮光手段として基板34に実装された実装部品を利用すれば、電子部品ではない部材を基板上に設ける必要がなくなるため、回路スペースを広く取ることができる。また、上記参考例3で説明したように、発光素子431と第1受光素子432とを結ぶ線分上の基板面に貫通孔を設けても、発光素子431から照射される入射光が基板面に反射して直接第1受光素子432に受光されるのを抑制できるため、正確な検出が可能となる。
また、上記参考例4及び6のPセンサ530,630のように、実装部品が光路を遮らないように構成すれば、実装部品によって光が遮られて第1受光素子532の受光量が不足する事態を回避できる。
また、上記参考例5のPセンサ630のように、光路に対向する基板上に表面実装部品を表面実装すれば、光の絞り効果を高めることができる。
また、本実施形態に係るプリンタは、光を正反射させる表面を有する像担持体としての感光体ドラム5と、感光体ドラム5上にトナー像を形成するトナー像形成手段としての帯電ロール6、光書込装置8及び現像装置10と、このトナー像形成手段により感光体ドラム5上にトナーを付着させたときのトナー付着量を検出するための光学センサであるPセンサと、このPセンサの検出結果に基づいて画像濃度制御を行う画像濃度制御手段としての制御部とを備えている。そして、このPセンサとして、上述したPセンサ30,130,230,330,430,530,630を用いるため、適正な画像濃度制御を行うことが可能となる。
また、本実施形態で使用するトナーは、重量平均粒径が8μm以下のものであるため、上述したように、トナー付着量の多い領域でも十分な感度でトナー付着量を検出できるようにする必要があるが、上述したPセンサ30,130,230,330,430,530,630を用いることで、トナー付着量の多い領域でも十分な感度でトナー付着量を検出することができるようになる。
また、本実施形態で使用するトナーは、平均円形度が0.93以上のものであるため、上述したように、トナー付着量の多い領域でも十分な感度でトナー付着量を検出できるようにする必要があるが、上述したPセンサ30,130,230,330,430,530,630を用いることで、トナー付着量の多い領域でも十分な感度でトナー付着量を検出することができるようになる。
【0056】
尚、本実施形態では、本発明を、感光体ドラム表面上のトナー付着量を検出するPセンサを例に挙げて説明したが、他の光学センサに適用しても、同様の効果を得ることが可能である。例えば、トナー飛散の量を検出するために所定箇所に付着したトナーの付着量を検出するための光学センサなどにも適用することができる。また、画像形成装置に限らず、他の分野において、物体の付着量や物体の付着位置などを検出する光学センサにも同様に適用できる。
また、本実施形態では、4つの作像ユニット4Y,4M,4C,4Bkを備えたタンデム型の画像形成装置であって、各感光体ドラムから記録紙上に直接トナー像を転写する直接転写方式を採用しているが、これに限らず、種々の型又は方式の画像形成装置でも同様である。すなわち、作像ユニットを1つしか持たない1ドラム型の画像形成装置や、感光体ドラム上のトナーを一旦中間転写体に転写した後に記録紙上に転写する間接転写方式の画像形成装置などにも、本発明は同様に適用することができる。
【0057】
【発明の効果】
発明によれば、光を正反射させる照射対象物上に存在する光を正反射させない物体の付着量を感度よく検出できる範囲を従来に比べて広げることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係るプリンタの各作像ユニットに設けられたPセンサの概略構成を示す断面図。
【図2】 同プリンタの概略構成を示す断面図。
【図3】 同プリンタに設けられたマゼンタ用の作像ユニットの詳細を示す拡大図。
【図4】 Pセンサの他の配置例を説明するためのプリンタの概略構成を示す断面図。
【図5】 参考例1におけるPセンサの概略構成を示す断面図。
【図6】 同Pセンサの他の構成例を示す断面図。
【図7】 参考例2におけるPセンサの概略構成を示す断面図。
【図8】 実施例におけるPセンサの概略構成を示す断面図。
【図9】 参考例3におけるPセンサの概略構成を示す断面図。
【図10】 参考例4におけるPセンサを示す概略構成図。
【図11】 参考例5におけるPセンサの概略構成を示す断面図。
【図12】 (a)及び(b)は、感光体ドラムの表面にトナーが付着している様子を示す模式図。
【図13】 感光体ドラム表面に付着した黒トナーの付着量と、正反射光を検出するPセンサの出力電圧との関係を示すグラフ。
【図14】 感光体ドラム表面に付着したカラートナーの付着量と、正反射光を検出するPセンサの出力電圧との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 プリンタ
5Y,5M,5C,5Bk 感光体ドラム
10Y,10M,10C,10Bk 現像装置
21 転写搬送ベルト
28 転写ブラシ
30,130,230,330,430,530,630 Pセンサ
31,431,531 発光素子
32,432,532 第1受光素子
33,433,533 第2受光素子
34 プリント基板
35 パッケージ
136a,136b 反射ミラー
236a,236b 屈折レンズ
336a 片面凸レンズ
336b 片面凹レンズ
435a 遮光壁
436 共通レンズ
437 凸レンズ
548 遮光板
635 ケース
635a 凸部
636,637 集光レンズ

Claims (12)

  1. 少なくとも1つの発光手段と、
    該発光手段から照射された入射光が照射対象物により正反射したときの正反射光を受光する受光手段とを備えた光学センサにおいて、
    上記発光手段からの入射光が上記照射対象物に至るまでの入射光路のうち該照射対象物に至る直前における入射光路の中心線と、該照射対象物からの正反射光が上記受光手段に至るまでの正反射光路のうち該照射対象物での反射直後における正反射光路の中心線とのなす角が、25°以下となるように構成し、
    上記正反射光路に、光放散部材を設けたことを特徴とする光学センサ。
  2. 請求項1の光学センサにおいて、
    上記入射光路に集光部材を設け、
    上記発光手段から該集光部材までの距離をa1とし、該集光部材から上記照射対象物までの距離をb1とし、該集光部材の焦点距離をf1とし、かつ、上記光放散部材から上記受光手段までの距離をa2とし、該照射対象物から該光放散部材までの距離をb2とし、該光放散部材の焦点距離をf2としたとき、次の2つの演算式のうちの少なくとも一方を満たすように、該集光部材及び該光放散部材を配置したことを特徴とする光学センサ。
    1/a1 + 1/(b1+b2) = 1/f1
    1/a2 + 1/(b1+b2) = 1/f2
  3. 請求項1の光学センサにおいて、
    記光放散部材における上記照射対象物に対向する側の面が平面であることを特徴とする光学センサ。
  4. 請求項2の光学センサにおいて、
    上記集光部材における上記照射対象物に対向する側の面が平面であることを特徴とする光学センサ。
  5. 請求項1、2、3又はの光学センサにおいて、
    上記発光手段及び上記受光手段を、単一のパッケージに封入したことを特徴とする光学センサ。
  6. 請求項の光学センサにおいて、
    上記発光手段及び上記受光手段の両方を、該発光手段の光学素子及び該受光手段の光学素子が基板上に表面実装された表面実装光学手段で構成し、
    該発光手段の光学素子と該受光手段の光学素子とを、互いに同一基板の同一面に表面実装するとともに、これらの光学素子を結ぶ線分上に遮光手段を設けたことを特徴とする光学センサ。
  7. 請求項の光学センサにおいて、
    上記遮光手段として、上記基板に実装された実装部品を用いたことを特徴とする光学センサ。
  8. 請求項又はの光学センサにおいて、
    上記表面実装光学手段、実装部品が光路を遮らないように構成したことを特徴とする光学センサ。
  9. 請求、7又はの光学センサにおいて、
    上記表面実装光学手段として、光路に対向する基板上に表面実装部品が表面実装されたものを用いたことを特徴とする光学センサ。
  10. 光を正反射させる表面を有する像担持体と、
    該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    該トナー像形成手段により該像担持体上にトナーを付着させたときの該トナーの付着量を検出するための光学センサと、
    該光学センサの検出結果に基づいて画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備えた画像形成装置において、
    上記光学センサとして、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又はの光学センサを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記トナー像を構成するトナーとして、重量平均粒径が8μm以下のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10又は11の画像形成装置において、
    上記トナー像を構成するトナーとして、平均円形度が0.93以上のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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