JP4109012B2 - 解像度混合ディスプレイ - Google Patents

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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に、少なくとも1つの表示領域が少なくとも1つの他の表示領域よりも大きい画素サイズを有するマルチ表示領域環境におけるウィンドウおよび画像の表示および管理に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なコンピュータシステムは、中央処理装置と、入出力装置と、オペレーティングシステムや1つ以上のアプリケーションプログラム等のコンピュータが使用する種々のプログラムを含むメモリとを有するコンピュータを含む。コンピュータシステムのエンドユーザは種々の入力デバイス(キーボード、マウス、ペン、タッチスクリーン、音声など)によってコンピュータと通信し、これら入力デバイスが入出力装置を介してコンピュータに情報を転送する。コンピュータは、中でも、エンドユーザに応答出力を与えること、例えば表示モニタのスクリーン上に適切なテキストおよび画像を表示すること等によって、この入力データに応答する。
【0003】
オペレーティングシステムは、それによってオペレーティングシステムおよびそれが実行している可能性のある任意のアプリケーション(例えば文書処理プログラム)がエンドユーザと通信できるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を含むことが多い。一般的に使用されているGUIの実現例では、モニタの画面が仮想デスクトップと見なされるデスクトップメタファを用いる。デスクトップは、1つ以上の表示領域を含む、種々のグラフィカルオブジェクトをサポートする本質的に2次元の作業テンプレート領域である。情報は表示領域(例えば、ウィンドウ、ダイアログボックス、ポップアップメニュー、プルダウンメニュー、ドロップダウンリスト、アイコンなど)内のデスクトップ上に表示され、これら領域の形状は一般的には矩形であるが、多くの形状および大きさが可能である。各表示領域は、特定のアプリケーションまたはアプリケーションを実行するオペレーティングシステム専用であっても良い。カーソル操作(例えば標準的なポイントおよびクリック技術など)によって、エンドユーザは、新しい表示領域を作成したり、古い領域を削除することで、またはそのニーズに合うように表示領域のサイズや配置を変えたりすることで、思いのままに表示領域を管理することができる。エンドユーザは、特定の表示領域およびその関連のアプリケーションを、例えばその所望の領域内に現れたときにカーソルを「クリック」することにより「アクティブ」にできる。
【0004】
消費者が入手できる画面のサイズおよび解像度は過去数年で発達したが、ユーザがより大きなデータオブジェクトを扱うのを可能にしたコンピュータのパワーおよび記憶容量の増大と比較すると、さほど速いものでもない。視覚表現を伴う多くのタスクについて、それによる表示はコンピュータシステムのネックとなった。ユーザのディスプレイが一度に所望の情報すべてを表示するのに必要な画素数の表示が得られない場合、ユーザには以下の選択肢がある。
(a)手動でディスプレイを操作(ズームおよびパンなど)し、順次情報を取得してもよい。さらに操作することは、さらにユーザが努力することを意味する。
(b)現在のディスプレイを必要な画素数を表示できるディスプレイ、すなわち「大型高解像度ディスプレイ」に変えても良い。現在の技術で大型高解像度ディスプレイを提供することは可能だが、このようなディスプレイに対してこれまで提案されている技術はまだコスト集約型、空間集約型、またはその両方で、それによりこれらの技術が一般市場に出回ることができていない。
(c)無関係な情報に割り当てられた空間を削減することによって、必要なデータを小さな画面に合わせることができる適切な視覚化技術を用いても良い。情報視覚化技術で使用される2つの主な手法は、概観プラス詳細図(overview plus detail views)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
概観プラス詳細な視覚化では2つの別個のビューを用いる。すなわち、一つはクローズアップ(大写し)を示し、もう一つは文書全体を示す。この手法の欠点は、ユーザが2つの異なるビューの間で視覚的に行ったり来たり切り替えることが必要とされるうえ、切り替えるたびに方向づけをやり直さなくてはならない点である。魚眼ビューでは隣接した情報を一緒に扱うことにより、2つのビューの区別をなくし、それにより、詳細な領域とその周辺との切り替えが加速される。しかし、この手法の欠点は、歪みをもたらすことであり、内容によって、たとえば写真のような内容では認識しにくくなる。これらの視覚化技術はいずれも、異なる表示領域に対するスケーリングが異なっているため、異なる領域内のオブジェクト間で目視的に大きさや長さを比較するのが難しい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この問題を緩和するため、「解像度混合ディスプレイ」と称するディスプレイを伴うコンピュータシステムが使用されている。解像度混合ディスプレイでは、解像度の異なる2つの表示ユニットを、表示画像のジオメトリが保たれるように組み合わせている。複数の表示ユニットにわたって表示されるオブジェクトは、その解像度は異なるものの、大きさおよび形状は保たれている。
【0007】
解像度の異なる2つ以上の表示ユニットが、複数の表示ユニットにわたって表示される画像のジオメトリが保たれるとともに画像を見る者にとってそれが実質的に連続して見えるように、組み合わされる。異なる表示ユニット上の画像要素のサイズの互換性は、表示ユニット固有のスケーリングを用いて個々の表示ユニット上の異なる画素サイズを補償することによって実現される。そのうちの少なくとも2つは異なるサイズの画素を用いる複数の表示ユニットを解像度混合ディスプレイに組み合わせるためのいくつかの実施形態を説明する。一実施形態では、LCD等のフラット高解像度ディスプレイと投影ディスプレイを、高解像度ディスプレイの表示領域が投影ディスプレイの表示領域に囲まれるように組み合わせる。最小限の空間およびコスト効率のよい構成を用いながら、2つの表示ユニット間の目に見える間隙を最小限にする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1はいくつかの表示ユニット290からなる解像度混合ディスプレイ上に画像を表示するのに必要な画像化システム200のアーキテクチャを示す。
【0009】
画像という用語は、任意のグラフィックコンテンツと定義する。画像は静的なもの(写真など)であっても、動的なもの(映像または連続的にグラフィック出力を生成するプログラムの出力など)であってもよいし、デジタルでもアナログでもよい。画像は、ラスタベース、ベクトルベース、走査線ベース、または他の表現等のいかなるタイプの表現を用いてもよい。画像はいかなる符号化機構で符号化されてもよく、たとえば、ビットマップ形式、gif、jpeg、mpegや、AVI、DV、NTSC、PAL等の任意のビデオ形式、または画像を符号化するのに用いる他のいかなる形式であってもよい。画像はいかなる形状または形態であってもよく、たとえば、矩形、円形、不規則な形状、または符号化技術で符号化できるいかなる形状であってもよい。画像は英数字、文字、符号、グラフィック、ピクチャ、図形、またはこれらの何らかの組み合わせを含んでもよい。画像は人間が見るよう意図するものであってもよいし、機械可読であっても、その両方であってもよい。
【0010】
画像化システム200は、いくつかの表示ユニット290にわたって画像または一連の画像を、その角度、長さ、および表面の関係が元の画像と対応するように表示するのに使用されるが、ここで表示ユニット290は図2に示されるように異なる画素サイズを用いる。図2は、この例では文字「k」の画像である画像10が、画素15を有する表示領域25と画素20を有する表示領域35にわたって表示されるのを示し、ここで表示領域25、35の画素15、20のサイズは異なっている。この例では、画素15は画素20の16倍の面積を有する。より大きな画素15を有する表示領域25を「コンテクスト領域」と称し、より小さい画素20を有する表示領域35を「フォーカス領域」と称することがある。フォーカス領域はより高い解像度で表示される全体画像10の一部を含む。
【0011】
図2を見てわかるように、フォーカス領域およびコンテクスト領域に表示される画像が正しく整列されるとともに、正しい大きさにされなければ、画像は連続して見えない。たとえば、フォーカス領域に表示される画像がコンテクスト領域に表示される画像に対してずれていたり、変換されたりしていると、画像が不整列となったり、不連続となる。さらに、フォーカス領域における画像がコンテクスト領域に表示される画像に対して拡大されていても縮小されていても、画像は不連続となってしまう。さらに、フォーカスおよびコンテクスト領域における画像の色、陰影、回転方位が異なっていても、画像は不連続となる。
【0012】
図1は画像化システム200の実施形態を実現するのにどの構成要素を使用することができるかを示す、例示的な全体図である。画像化システム200はアプリケーションに依って種々の態様で実現でき、図1に示される構成要素すべてが必要なわけではない。たとえば、バッファ295、入力コレクタ220、または1つ以上の画像プロセッサ240、255は、実施形態によっては必要でないかもしれない。図1に示される種々の構成要素同士の間で非同期でデータを処理するのに、さらにバッファ295を加えてもよい。どの構成要素も専用ハードウェアまたはソフトウェアとして実現されても、カスタマイズ可能なハードウェアまたはソフトウェアとして実現されてもよい。
【0013】
すべての構成要素が単一のマシン内で実現されても、分散型システム内で実現されてもよい。たとえば、図示されるすべての処理装置は同じ物理マシン内に配置されてもよいし、複数のマシンに分散されてもよい。
【0014】
グラフィックデータ通信チャネル205およびユーザ入力通信チャネル245は、データを表示ユニット290および画像化システム200内の種々の構成要素間で転送するのを可能にする。通信チャネル205はマシン内のソフトウェア接続、たとえばソケット接続、名前付きパイプ(named pipes)、クリップボード、プログラムインタフェースや、ソフトウェアプログラムがハードウェア装置と、または互いに、通信するのを可能にする他のソフトウェア機構であってもよい。ハードウェアにおいては、通信チャネルは、ケーブル、RFネットワーク、IR接続、ファイバチャネルコネクタ、回路板によって、または十分な帯域幅でデータを転送して図1において説明したように構成部材間で信頼性の高い通信チャネルとなる他の方法によって実現できる。さらに、ネットワークケーブルおよびネットワークプロトコルのようなソフトウェアとハードウェアの組み合わせであってもよい。
【0015】
アプリケーション230、画像プロセッサ240、画像レプリケータ250、およびビューワ260は、ソフトウェア、デジタルハードウェア、またはアナログハードウェアを用いて実現できる。表示ユニット290はデジタルまたはアナログハードウェアを用いて実現できる。個々の構成要素がすべてアナログまたはデジタルではない場合には、それらの間に、アナログ−デジタルおよびデジタル−アナログコンバータ等の整合させるコンバータを挿入する必要がある。
【0016】
次に画像化システム200の動作に移ると、入力生成エンティティ210が、通信チャネル245によってユーザ入力を入力コレクタ220に与える。入力生成エンティティ210は種々のソース、たとえばマウス、キーボード、ジョイスティック、音声認識システム、または他の周辺装置を使用している1以上のユーザ等を含み、ユーザ入力、コンピュータファイルシステム、およびデータストリームを生成する。入力生成エンティティ210によって供給された入力はアナログデータからなるものでもデジタルデータからなるものでもよい。
【0017】
入力コレクタ220は種々の入力生成エンティティからのすべての入力を集め、その入力をデータとして画像化システム200内の他の種々の構成要素に適切に転送するとともに、表示の較正を乱し得るある種の入力を抑制する。入力コレクタ220は1つ以上のプログラムとしてソフトウェアにおいて実現されてもよいし、(たとえばカスタマイズされた入力装置のような)ハードウェアにおいて実現されてもよいし、複数のソフトウェアプログラムおよび/または複数のハードウェア装置の組み合わせとして実現されてもよい。入力コレクタがデータを転送する構成要素のうちの1つがアプリケーション230である。アプリケーション230は入力コレクタ220から送られたデータを用いて、画像、画像データ、または画像命令、または画像に変形することができる他の画像情報を生成する。次に、アプリケーション230は生成された画像を画像プロセッサ240に送り、必要であればさらなる処理、形式変換などを行う。アプリケーション230が画像レプリケータにとってすぐに利用できる形式で画像情報を生成する場合には、システムによっては画像プロセッサ240は必要ないかもしれない。画像プロセッサ240は単一の画像プロセッサを用いて実現されても、または一連の画像プロセッサ240として実現されてもよく、その間にバッファを有していても、有していなくてもよい。画像プロセッサ240は、そのタスクを完了すると、データを画像フォーク280に送る。
【0018】
画像フォーク280は、画像レプリケータ250と2つ以上のビューワ260を含む。画像レプリケータ250は画像データを受け取り、これを用いて複数の画像を生成し、ビューワ260に送る。各ビューワ260は、単一の画像変形ブランチ225、および表示ユニット290と関連付けられる。図1には、各画像変形ブランチ225および表示ユニット290に1つずつ、2つのビューワ260が示されているが、実施形態によってはより多くの表示ユニット290を有することが望まれるかもしれない。3つ以上の表示ユニット290が所望される場合には、相当する数の画像変形ブランチ225を設け、各画像変形ブランチ225がビューワ260を有することになる。一実施形態では、ビューワ260は、表示入力を受けてディスプレイ290上で見るのに必要な変形を決定することができるアプリケーションからなるものであった。そのため、画像ビューワ260は、その表示ユニット290に適切にデータを変形するのに使用された。別の実施形態では、ビューワ260は周囲から画像情報を受けてこれをディスプレイ290上で見るための適切な形態に変換するハードウェア装置からなるものであった。
【0019】
画像フォーク280は多くの態様で実現でき、たとえば複数のウィンドウで画像を示すことができる単一のプログラムや、単一のコンピュータ上で動作する複数のプログラム、ネットワーク上で接続される複数のマシン、画像処理ハードウェアの通信チャネルを介して接続される1つ以上のピース等である。
【0020】
画像フォーク280のビューワ260を出た後、画像データは画像プロセッサ255に送られる。画像プロセッサ255は単一の画像プロセッサ255を用いても、その間にバッファ295を有していても有していなくてもよい一連の画像プロセッサ255としても実現できる。これらの画像プロセッサ255の各々は固有のディスプレイ290と関連づけられる。各画像プロセッサ255は、その表示ユニット290と関連するビューワ260からデータを受け取り、ディスプレイ290を駆動するように適切にデータを変形する。しかし、ビューワ260からのデータが表示ユニット290を個別に駆動できる場合には、画像プロセッサ255は不要であろうことに注目されたい。
【0021】
表示画像が所望のように連続した表示として認識されるためには、ビューワ260から始まって後続の画像プロセッサ255を含む画像変形ブランチの各々は、その関連のディスプレイ290に対して正しい画像を生成しなくてはならない。表示ユニット290が互いに関して回転されず同じ面にあり、同じ色を生成する場合には、その目的のための変換、スケーリング、およびクリッピング機能を行えば十分である。異なるタイプの表示ユニットを含む、より複雑な構成の場合には、色補正、回転、歪み、または他の機能が必要な場合がある。種々の実施形態において、適切なスケーリングファクタや、関連の表示ユニット290上に別個の画像をそれぞれ正しく表示するのに必要な他の画像操作は、画像レプリケータ250、またはビューワ260もしくは画像プロセッサ255等の画像変形ブランチ225内の何らかの要素、またはその組み合わせによって行われる。画像プロセッサ255が一連の画像プロセッサとして実現される場合には、そのうちの最後の画像プロセッサ255が画像をそれぞれの表示ユニット290に送る。
【0022】
説明した入力生成エンティティ210からアプリケーション230、画像プロセッサ240、画像フォーク280、画像プロセッサ240、表示ユニット290へ、すなわち画像変形階層235への経路は画像データのためのものである。実施形態によっては、対話的な動作を含めて、これが表示ユニット290に必要な画像データを提供するのに必要なものすべてであるかもしれないが、システムが画像変換階層235をバイパスするナビゲーション入力または非画像入力を用いて対話的動作を示す事を可能にし得る実施形態もある。このようなシステムでは、処理のためにそれぞれの構成要素にナビゲーション入力を転送しなくてはならない。このような場合、ナビゲーション入力に基づいて画像データを受け取り、操作する機能を有する適切な構成要素にナビゲーション入力が転送される。これらの構成要素は、ビューワ260または画像プロセッサ255またはこれらの要素の任意の組み合わせであってもよい。これは、入力フォークおよび変形ユニット270を用いて、ナビゲーション入力をビューワ260および画像プロセッサ255に供給することによって示される。画像フォークおよび変形ユニットは、画像変形ブランチ内のあるポイントにおいてすべての要素が同じデータをナビゲーション入力から受けることを確実にするように用いられることに留意されたい。非画像またはナビゲーション入力は、マウス動作、キーボード入力、パニング、および領域の選択、または他のなんらかの形態のナビゲーションタスクからなるものでもよい。
【0023】
入力コレクタ220は上述のように入力生成エンティティ210からナビゲーション入力を集める。どの入力がナビゲーション入力であるかを判断した後、入力コレクタ220はその入力を入力フォークおよび変形ユニット270に転送する。入力コレクタ220は、入力生成エンティティ210から受け取った入力を、それがどの変形ユニット270に対するものであるかに従って分類する。入力フォークおよび変形ユニット270は入力コレクタ220から入力を受け、この入力をしかるべく変形する。変形機能の例としては、スケーリング、パニング、スクローリング、領域選択、またはデータに他の方法を適用して入力値を別の値にして出力することによる。入力フォークおよび変形ユニット270は、ソフトウェア、たとえばマウスの動きをある割合でスケーリングし、適切にスケーリングされた動きを適切なビューワ260に送るプログラム等として実現されてもよい。入力フォークおよび変形ユニット270はハードウェア、たとえば電気信号をスケーリングするのを可能にする装置内に組み込まれた回路等として実現されてもよい。これは画像レプリケータ250における分岐点が単一の場合である。これに代わって、複数の画像レプリケータ250を伴う複数の分岐点を用いてツリー状のシステムを得るようにシステムを実現してもよい。
【0024】
入力フォークおよび変形ユニット270、ビューワ260、および画像プロセッサ255は、知覚される連続画像を歪ませるようなアーチファクトまたは境界等のいかなる付加的な画像コンテンツも、もたらしてはならない。このようなコンテンツがあれば、ディスプレイ290上で表示する前に除去しなくてはならない。たとえば、表示画像の周りに境界が形成されると、表示領域間で人工的な分離ができてしまい、効果の上で各ディスプレイ290が境界を有するのに類似する。これは、知覚される連続画像に干渉しないように画像をスケーリングすることによって避けることができる。たとえば、アプリケーションは、もしあれば、フルスクリーンモードを用いてもよいし、または画像プロセッサ255におけるクリッピングおよび/またはスケーリングを用いて後の変形の際に付加的な画像コンテンツを除去してもよい。または、重畳ディスプレイ290の構成を用いてもよい。
【0025】
表示ユニット290上の画像が互いに整列され、解像度が混合された単一の知覚画像を提供するためには、表示ユニット290を較正する必要がある。一般に、較正は、変換の値を決定することと、画像のスケーリングとを含むが、構成に依存して、回転、歪み、明るさ、および色についての値をも含み得る。システムの較正中、入力コレクタ220および入力フォークおよび変形ユニット270は非活性化されて、個々のブランチの画像トランスフォーマに独立してアクセスするのを可能にする。図3は画像変形ブランチ225のシステムの較正のためのフローチャートを示す。
【0026】
個々の表示ユニット290上の画素が異なるアスペクト比を有する場合には、スケーリングは水平スケーリングと、垂直スケーリングの2段階で行われてもよい。
【0027】
各次元を較正するために、個々のディスプレイ290の各々においてその次元の特徴を示すテスト画像が必要である。たとえば、スケーリングを較正する際には、テスト画像は各表示ユニットにおいてサイズがわかっている少なくとも1つの画像要素を示さなくてはならない。幾何学的な次元のスケーリング、変換、回転、および歪みを較正するために再利用できるテキスト画像は、たとえば、ラベル付き格子である。さらに、明るさ、コントラスト、ホワイトバランス、またはカラーバランス等の色に関する次元の較正を可能にするため、ラベル付き色勾配をテスト画像に加えてもよい。このようなテスト画像がすでに利用できるわけではない場合には、ユーザが画像処理ソフトウェアを用いて作成できる。
【0028】
較正する各次元について、図3に示されるように較正を行うことができる。システムの中には、スケーリングが変換に影響を及ぼし得るため、スケーリングの較正をまず行うのが好都合であるかもしれないものもあろう。まず、ボックス310で示されるように解像度混合ディスプレイ上にテスト画像を表示する必要がある。テキスト画像が表示されると、ボックス320に示されるように、ユーザはその特徴についての基準値と許容差を選択する。垂直スケーリングの場合には、基準値はテスト画像に含まれる画像要素の所望の高さをミリメートルで表したものとなろう。許容差は、ソフトウェアおよびハードウェアによって得られる精度に従って選択される必要がある。
【0029】
基準値および許容差が選択されると、ボックス330に示されるように、個々のディスプレイ290に現在表示されている特徴の値を測定、または推定しなくてはならない。スケーリングの場合には、これはルーラを用いて異なる表示ユニットにおける基準画像要素のサイズを測定することで行える。測定値が許容差の範囲外である場合には、ボックス350に示されるように、それぞれの表示ユニットについてその特徴を変形できる画像トランスフォーマのうちの1つを、誤差を補償するように調整しなくてはならない。この要素はビューワ260、入力フォークおよび変形ユニット270、画像プロセッサ255またはこれらの何らかの組み合わせであってもよい。どの表示ユニットを調整するかは使用する個々のシステムに依存する。たとえば、テスト画像要素の所望サイズと測定サイズの比が5/3であれば、それぞれの画像変形ブランチ225における画像トランスフォーマはその逆数、すなわち3/5だけ調整すべきである。その後、測定値が許容差内となるまで、そのディスプレイおよび次元について調整手順を繰り返す。
【0030】
ディスプレイ290のうちの1つが較正されると、ユーザはボックス360に移り、較正すべき表示ユニット290がさらにあるかどうかを確認する。もしあれば、ユーザはすべてのディスプレイ290が較正されるまで上述の処理を繰り返す。この時点で、ある特定の特徴についてすべてのディスプレイ290が較正された。ユーザは次に、ボックス370に示されるように、さらに較正すべき特徴があるかどうかを判断し、もしあれば、すべての特徴についてすべてのディスプレイ290が較正されるまで手順を繰り返す。
【0031】
システムを概説したので、以下、具体的な実施形態のいくつかの例を説明する。
【0032】
[実施形態1:VNC実現]
図4はネットワーク上で互いにリンクされるいくつかのコンピュータシステムで実現される画像化システム200の一実施形態を示す。この実施形態は図1に示すのと同じ構成要素に言及するため、同様の構成要素には同じ参照番号を用いる。ディスプレイ290は投影システムおよびLCDスクリーンを用いて実現された。画像化システム200の大部分を実現するのに、GNU公共使用許諾の下でAT&Tから入手できるVirtual Network Computing (VNC)ソフトウェアを用いた。本質的に、VNCソフトウェアは、ユーザが、実行しているマシン上だけでなくインターネット上のどの場所からも、そして各種のマシンアーキテクチャからもコンピュータの「デスクトップ」環境を見るのを可能にするリモート表示システムである。VNCサーバプログラムは、Linux(R)オペレーティングシステムを実行するコンピュータシステム(Linuxコンピュータ)で実行され、入力コレクタ220、アプリケーション230、画像プロセッサ240、および画像レプリケータ250の一部を実現した。VNCクライアントプログラムの2つのインスタンシエーションはマイクロソフトのWindows(R)を用いたコンピュータシステム(マイクロソフトコンピュータ)で実行され、入力コレクタおよびビューワ260の残りの部分を実現した。VNCサーバプログラムは大きな仮想フレームバッファを形成し、これが画像全体を保持するためのLinuxコンピュータのメモリ内の空間となった。Linuxコンピュータもマイクロソフトコンピュータも画像化システム200の他の要素と通信するのを可能にするネットワーク能力を有した。
【0033】
上述のように、入力生成エンティティ210は、周辺装置を用いてユーザ入力を生成するユーザであってもよい。これらの装置がマイクロソフトコンピュータに接続され、VNCビューワのインスタンシエーションのうちのいずれか1つがユーザ入力を受ける。VNCビューワソフトウェアはLinuxコンピュータ上で実行しているVNCサーバソフトウェアにユーザ入力を直ちに渡す。ユーザ入力が直ちに渡されるVNCサーバとともに、ユーザ入力を最初に受け取るVNCビューワは、入力コレクタ220の機能を実行する。VNCサーバは、入力先であるサーバ上で実行される所望のデスクトップアプリケーション230と通信する。デスクトップアプリケーション230がVNCサーバによって渡されたユーザ入力を受け取り、処理する機会を持つと、結果として生じる画像情報をVNCサーバに戻すべく通信する。次にVNCサーバは、次の段階のために適切にデータの形式変更を行って画像プロセッサ240の役割を行い、かつ画像データのコピーを2部作成することで画像レプリケータ250の役割を行う。その結果、VNCサーバによってビットマップ画像データのコピーが2部作成される。VNCサーバは次に画像データのコピー2部をビューワ260であるVNCビューワソフトウェアの2つのインスタンシエーションに与えるが、これは1つはLCDディスプレイのため、もう1つは投影ディスプレイのためのものである。VNCビューワソフトウェアの2つのインスタンシエーションはそれぞれの表示ユニット290に対してデータをスケーリングし、スケーリングされた画像データをマイクロソフトコンピュータに含まれるドライバを介して2つの画像プロセッサ255に供給する。画像プロセッサ255はマイクロソフトコンピュータにおいて2つのグラフィック表示アダプタを用いて実現された。2つの画像プロセッサ255はスケーリングされた画像データを、そのそれぞれの表示ユニット290を駆動するのに適切な形式に変換し、LCDディスプレイおよび投影システムと直接通信する。
【0034】
LCDディスプレイおよび投影システムは、通信チャネル205を介して2頭ディスプレイとしてマイクロソフトコンピュータに接続された。このタイプの構成の例として、Wallsらによる2000年7月11日発行の米国特許第6,088,005号(名称 "Design and Method for Large Virtual Workspace")と、Hogle, IVによる1999年7月13日発行の米国特許第5,923,307号(名称 "Logical Monitor Configuration in a Multiple Monitor Environment")を参照されたい。通信チャネル205はケーブルとして実現された。このようなフォークドライバの一例として、Wallsらによる2000年7月11日発行の米国特許第6,088,005号(名称 "Design and Method for Large Virtual Workspace")を参照されたい。さらにデータはグラフィック表示アダプタからケーブルを介してLCDディスプレイおよび投影ディスプレイへと送られた。
【0035】
この実施形態において、入力コレクタ220によって集められたすべてのデータは上述のように経路上において直接処理、転送されたことに注目されたい。したがって、入力フォークおよび変形ユニット270は不要であるとともに、入力フォークおよび変形ユニットに対して接続するユーザ入力通信チャネル245も不要であった。さらに、入力コレクタ220から画像レプリケータ250へのユーザ入力通信チャネル245も不要であった。このように、これらの構成要素はこの実施形態では実現されなかった。
【0036】
VNCビューワのスケーリングは以下のように較正された。
【0037】
まず、LCDディスプレイおよび投影ディスプレイにわたってテスト画像が表示された。より小さい画素を用いるディスプレイ290、この場合にはLCDディスプレイのスケーリングを基準値として定義した。テスト画像要素のサイズが投影ユニット上で測定され、VNCビューワにおいて適切なスケーリングファクタを設定することによってVNCビューワのスケーリングが調整された。VNCビューワスケーリングファクタは、セッティングウィンドウにおける「Scaled by」ファクタを設定することによって調整された。変換は、LCDディスプレイおよび投影ディスプレイに関連した表示領域に2つのVNCビューワウィンドウをドラッグしてから、スクロールバーを用いてVNCビューワウィンドウのコンテンツを調整することで較正された。最後に、ウィンドウをフルサイズに拡大した。この実現例は、画像ビューワ、ゲーム、スライドプレゼンテーションプログラム、ビデオ再生などを含む、Linuxコンピュータ上で任意のLinuxアプリケーションを実行するのに実施可能であった。
【0038】
[実施形態2:アンリアルトーナメント実現]
図5は、単一のアプリケーションの同じビューを共有するネットワークにおいてリンクされる2つのコンピュータシステムを用いて3Dゲームシナリオを実現するのにも画像化システム200を利用することができる実施形態を示す。前回同様、フォーカスプラスコンテクスト表示にわたって視覚的な連続性を維持するために、ビューのスケーリングは異なるものにする必要がある。この実現例では、Epic Gamesによるアンリアルトーナメント(Unreal Tournament)ソフトウェアを用いて、どちらもマイクロソフトWindows(R)を実行する2つの別個のコンピュータシステム(マイクロソフトコンピュータ1およびマイクロソフトコンピュータ2)にインストールした。マイクロソフトコンピュータ1およびマイクロソフトコンピュータ2は、ネットワーク化された設定によって互いに接続された。マイクロソフトコンピュータ1におけるアンリアルトーナメントソフトウェアは、入力コレクタ220および画像変形ステム215として用いた。データは、マイクロソフトコンピュータ1のアンリアルトーナメントソフトウェアが一方の画像変形ブランチ225を実現し、マイクロソフトコンピュータ2のアンリアルトーナメントソフトウェアが他方の画像変形ブランチ225を実現するように、両方のコンピュータで共有された。または、観客モードでアンリアルトーナメントソフトウェアを実行する第3のコンピュータを用いて、マイクロソフトコンピュータ1を用いる代わりに他方の画像変形ブランチを実現してもよい。上述のように、各マイクロソフトコンピュータ内のグラフィック表示アダプタを用いて画像プロセッサ255を実現し、ケーブルを介してディスプレイ290に接続した。さらに上述のように、ディスプレイ290はLCDディスプレイおよび投影システムを用いて実現された。
【0039】
ディスプレイ290上の画像同士の同期を維持するため、マイクロソフトコンピュータ2のゲームソフトウェアは「観客モード」で実行された。観客モードはマイクロソフトコンピュータ2がネットワークをわたってマイクロソフトコンピュータ1のアンリアルトーナメントソフトウェアに接続し、マイクロソフトコンピュータ1によって生成された画像のビューパラメータを得るのを可能にする。この実施形態は図4に関して説明したVNC実施形態と非常に似ているが、アプリケーション230は画像レプリケータ250が直接操作できる形態で画像出力を供給しており、そのため、図4では画像レプリケータ250のために適切な形式に画像データを変形するのに用いた画像プロセッサ240はここでは省略されたことに留意されたい。
【0040】
さらに上述のように、画像は視覚的な均一性を保つために較正される必要がある。較正は、マイクロソフトコンピュータ1またはマイクロソフトコンピュータ2の画像を(コマンドtooglefullscreenを用いて)windowed(ウィンドウ)モードに切り替え、その「視野」を(コマンドfov30を用いて)調整することでウィンドウのコンテンツをスケーリングし、ウィンドウをマウスで動かすことによって、対話形式で行われた。2つのコンピュータそれぞれへのゲームのインストールは、その独自の画像データのベースを有するものであった。VNCソフトウェアを用いた実現例のように、入力フォークおよびスケーリングプログラムは不要であり、従って省略された。実行の際、双方のコンピュータのディスプレイに表示画像が表示された状態で、ユーザはマイクロソフトコンピュータ1と対話することでゲームをすることができる。
【0041】
[実施形態3:ACDsee]
図6は、以前に構築されたグラフィックデータを見るのに用いる実施形態の図を示す。従って、サブシステム215内に含まれる入力生成エンティティ210、入力コレクタ220、アプリケーション230、画像プロセッサ240、および画像レプリケータ250によって行われるシステムへの初期入力がすべてオフラインで行われ、初期画像データを生成したのが見てとれる。これは、標準的なコンピュータの構成で実行されるAdobe Systems から入手可能なPhotoshopを用いて行われ、2つの画像ファイルを生成、保存した。この実現例では画像ファイルを生成するのにPhotoshopを用いたが、単に例示の目的のためであり、いかなる形式のいかなる画像ファイルを用いることも可能であった。
【0042】
この実施形態では、画像化システム200の残りは、非同期構成を用いる3つのコンピュータを利用して実現された。コンピュータのうちの2つは、ACDシステムから市販されているACDsee画像ビューワおよびマイクロソフトのWindows(R)を実行するように構成された。3台目のコンピュータはLinuxオペレーティングシステム(Linuxコンピュータ)と、入力コレクタ220ならびに入力フォークおよび変形ユニット270として作用する、以下に説明するカスタムサーバプログラムとを実行するように構成された。上述の実施形態とは対照的に、初期画像ファイルを形成する際に画像変形ステム215の機能が先にオフラインで行われており、もう入手できないため、画像ファイルを見る際には、すべてのユーザ入力は入力コレクタ220によって受け取られ、入力フォークおよび変形ユニット270に送られることに留意されたい。
【0043】
マイクロソフトコンピュータ1およびマイクロソフトコンピュータ2は、ネットワークを介して保存されたPhotoshopファイルへのアクセスが許可された。これは、ACDsee画像ビューワソフトウェアをビューワ260として使用して行われた。やはり先の実施形態で説明したように、2つの画像プロセッサ255が2つのマイクロソフトコンピュータ1およびマイクロソフトコンピュータ2におけるグラフィック表示アダプタとして実現され、ディスプレイ290はLCDディスプレイおよび投影システムを用いて実現された。この構成では、入力生成エンティティ210としてLinuxコンピュータにトラックボール装置が接続された。ユーザはトラックボール装置を用いて、画像全体を解像度混合ディスプレイにパンすることができる。入力フォークおよび変形ユニット270において、トラックボールからの変換事象が複製され、スケーリングファクタに従ってスケーリングされた。
【0044】
入力フォークおよび変形ユニット270を実現するカスタムサーバプログラムは、トラックボール等の入力生成エンティティ210からのマウス事象として入力を受けた。カスタムサーバプログラムは、次にスケーリングおよびフォーキングによってデータを適切に変形した。次に、カスタムサーバプログラムは、マイクロソフトコンピュータ1およびマイクロソフトコンピュータ2にあるカスタムクライアントソフトウェアにデータを転送した。マイクロソフトコンピュータ1およびマイクロソフトコンピュータ2のいずれも本質的にマウス事象に関してネットワークを「LISTEN」することができないため、カスタムクライアントプログラムが必要であった。カスタムクライアントプログラムはスケーリングおよびフォーキングされた入力データを受け、それをマイクロソフトコンピュータ1およびマイクロソフトコンピュータ2のオペレーティングシステムに転送し、これが通常の態様でACDseeプログラムと対話する。
【0045】
画像を較正するため、システム200は、先に測定された所定のスケーリングファクタで初期化された。次に、表示すべき画像を、ACDsee画像処理プログラムを用いて適切に複製、スケーリング、変換し、2つのバージョンをディスクに保存した。画像を見るために、2台の異なるコンピュータ上で動作するACDsee画像ビューイングソフトウェアの2つのインスタンスの実行を開始し、ネットワーク接続を介して保存されたファイルへのアクセスが許可された。2つの画像は、画像ビューワプログラム内にそのうちの1つをパンすることによって整列された。
【0046】
[実施形態4:映像送信]
図7は、ビデオ画像を見るための実施形態の図を示す。画像化システム200はビューワ260と画像プロセッサ255に縮小されている。ビューワ260は2つのビデオカメラを用いて実現されており、各カメラをズームして正しいスケーリングファクタを得た後、ビデオ画像を作成するのに用いた。従って、一方のカメラは大きいコンテクストディスプレイ上に表示する大きな画像を撮るのに使用し、他方のカメラはフォーカスディスプレイ上に表示する画像のより小さな部分を撮るのに使用する。アナログカメラでもデジタルカメラでも使用可能である。カメラの出力形式がディスプレイの入力形式と一致する場合には、記録しながら同期して画像を見るのを可能にする画像プロセッサ205としてカメラ内部のドライバを用いて、カメラの出力をそれぞれの表示ユニット290に直接接続してもよい。または、ビデオ画像は、たとえばVCRなどの再生装置を用いての後の同期送信に備えて保存してもよい。または、たとえばAVIファイルを形成してメディアプレイヤを用いることによる将来の再生に備えて、アナログまたはデジタルのいずれの画像ファイルで保存してもよい。上述のように、ディスプレイはLCDディスプレイおよび投影システムを用いて実現された。
【0047】
画像化システム200の較正は、テスト画像が適切に記録されるまで、撮った画像をモニタしながらカメラを動かし、傾け、ズームさせて行う。システムが較正されると、カメラは、ともに動き、正しい画像を維持するように互いに結合させる必要がある。さらに、可能であればカメラは視差を最小限にするように配置してもよい。特に、より小さいフォーカスディスプレイに使用する画像を撮影するのに用いるカメラは、コンテクストディスプレイのためのより大きい画像を撮影するのに使用するカメラの前に直接配置してもよいが、フォーカスディスプレイのための画像を撮影するのに用いるカメラがコンテクストディスプレイ上で表示する画像のいかなる部分も黒くしてはならない。
【0048】
上述の例はいずれもLCDディスプレイおよび投影システムを用いてフォーカスプラスコンテクストディスプレイシステムにおける解像度混合ディスプレイ290を実現したが、これらのフォーカスプラスコンテクストディスプレイシステムは様々な構成での配置が可能であるとともに、解像度混合ディスプレイを得るのに様々な異なるディスプレイタイプを用いることができる。解像度混合ディスプレイはどのような向きにおいても利用できる。たとえば、机の上に位置するものや壁にかけられるなどといった解像度混合ディスプレイにおけるもののように表示領域は実質的に垂直であっても良い。解像度混合ディスプレイはまた、机状の構成またはある角度で傾斜される場合のように表示領域を水平にして用いても良いし、その表示領域をユーザが見ることを可能にする他のいかなる向きであっても良い。
【0049】
以下、種々のディスプレイの組み合わせと、少なくとも2つの表示ユニットであって、そのうちの少なくとも一方が他方とは異なる画素サイズを有して解像度混合ディスプレイを形成する表示ユニットの空間配置について説明する。
【0050】
図8は、表示ユニット100を示す。表示ユニット100は、ボーダー180内の表示幅Dwを有する表示領域145からなる。ボーダー180はボーダー幅Bwとボーダー奥行Bdを有し、たとえば表示ユニットのケーシングであっても良い。ボーダー奥行Bdは、ボーダー180の表示領域145からの突出量の尺度である。表示ユニット100は、ボーダー180の奥行を含む総奥行Dtを有する。図8では表示ユニット100は矩形で示されているが、実用においてはいかなる形状、たとえば、正方形、円形、凹形、凸形、他の曲線形、または不規則な形状であってもよく、または他の規則的および不規則な三次元形状であってもよい。表示領域145は様々なタイプのディスプレイで実現でき、投影画像、LCD、LEDディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ディスプレイ、エレクトリックペーパーディスプレイ、プラズマディスプレイ、またはこれらのディスプレイと鏡およびレンズとの組み合わせなどでもよい。エレクトリックペーパーディスプレイは、ジリコン(Gyricon)ディスプレイまたは電気泳動ディスプレイとして知られるタイプや、または他の将来のエレクトリックペーパーの方法によるものであってもよい。
【0051】
表示ユニット100はボーダレス(ボーダーがないもの)でも良い。ボーダレスディスプレイの場合、ボーダー幅Bwおよびボーダー奥行Bdはゼロである。図8ではボーダー180は矩形で示されているが、実用においてはいかなる形状、たとえば、正方形、円形、凹形、凸形、他の曲線形、または不規則な形状であってもよく、または他の規則的および不規則な三次元形状であってもよい。
【0052】
図9−図14は、2つ以上のディスプレイを組み合わせたいくつかの構成を示す。以下の説明全体において、同様の要素に言及するのに同じ参照番号を用いる。
【0053】
図9は、互いに異なる画素サイズを有する表示領域130、140を備えた2つのディスプレイ110、120を組み合わせた構成を示す。一方の表示ユニット120は他方の表示ユニット110の前方に配置される。表示ユニット110はボーダー150を有し、表示ユニット120はボーダー160を有する。ディスプレイ120のボーダー160がゼロを上回る(すなわちボーダレスでない)場合には、ボーダー160は、ディスプレイ110の表示領域130の一部を覆い、表示画像における間隙ができる。この間隙をx/y間隙と称する。表示ユニット120のボーダー160のボーダー幅Bwおよびボーダー奥行Bdが表示ユニット110のボーダー150のボーダー幅Bwおよびボーダー奥行Bdよりも小さいと、この構成では、ディスプレイ110、120の前に位置する人にとってディスプレイ120のボーダー160によってできる画像内の間隙が最小になる。
【0054】
2つのディスプレイ110、120間のz間隙の距離は、少なくとも、前の表示ユニット120のディスプレイ厚さDtと後ろのディスプレイのボーダー150のボーダー奥行Bdを加えたものから前のディスプレイ120のボーダー奥行Bdを減じたものである。前のディスプレイ120が後ろのディスプレイ110に完全に囲まれて後ろのディスプレイ110の表示領域130に当接し、そのボーダー160、150が重ならないような特殊な場合には、z間隙は少なくとも前のディスプレイ120のディスプレイ厚さDtからそのボーダー奥行Bdを減じたものである。
【0055】
図10は、それぞれ表示領域130、140を有する画素サイズの異なる2つの隣接するディスプレイ110、120を組み合わせた構成を示す。この配置は、その表示領域140、130が同じ面にあることでz間隙を最小にするように双方のディスプレイ110、120を構成するのを可能にする。しかしこの構成では、x/y間隙は少なくともディスプレイ110のボーダー150のボーダー幅Bwと他方のディスプレイ120のボーダー160のボーダー幅Bwとの和となる。2つ以上の共面ディスプレイの他の組み合わせも可能であるが、図10および図11に示されるものよりもx/y間隙およびz間隙が大きくなる。
【0056】
図9および図10について説明した例のように、ディスプレイがそのそれぞれのボーダーまたはケーシング内に収っても良いが、x/y間隙およびz間隙の両方を最小にするために、単一のボーダーまたはケーシング内に収るようにしても良い。ボーダーまたはケーシングを除去して、表示ユニットの厚さDtおよびボーダー幅Bwを小さくしても良い。表示ユニットは、たとえば単一のボーダーまたはケーシングに組み合わされるプラズマパネルおよびLCDディスプレイのように、別々に製造し、後で組み立てても良い。2つ以上の表示ユニット100は、表示領域内の異なる区域において異なる画素サイズを与えるLCDディスプレイのように、単一のプロセスで製造されても良い。
【0057】
図11は、2つのディスプレイであって、前のディスプレイ120が後ろのディスプレイ110に完全に囲まれ、後ろのディスプレイ110の表示領域130に当接する2つのディスプレイの組み合わせの正面図である。上述のように、表示ユニット110、120はいかなる形状または向きであっても良い。図示の目的のため、より小さい表示ユニット120は大きい表示ユニット110のほぼ中央に配置されているが、実用においては、より大きい表示ユニット120のどの場所に配置しても良い。
【0058】
図12、図13、および図14は、図11に示すディスプレイ110、120の組み合わせの3つの異なる実施形態の3つの可能な側面図である。
【0059】
図12は、すでに図9で説明したように、より小さいディスプレイ120がより大きいディスプレイ110の前に配置された実施形態を示す。この構成は、単に一方のディスプレイ120を別のディスプレイ110の前に配置するだけなので、構築が最も簡単であるかもしれない。
【0060】
図13は、より小さい表示ユニット120をディスプレイ110内に一体にはめ込むのを可能にするのに十分な大きさの開口135をより大きい表示ユニット110が有する実施形態を示す。表示ユニット110上の表示領域140の一部は、表示領域120と組み合わせる前に除去されてもよく、製造プロセス中に開口を形成しても良い。この組み合わせは、表示領域140と表示領域130が実質的に互いに同一平面にあり、z間隙を最小にすることができる。ディスプレイ120にボーダーがあれば、まだx/y間隙が生じる。
【0061】
図14は、より大きいディスプレイ110がディスプレイ120よりも小さい開口135を有し、ディスプレイ120がディスプレイ110の後方に配置されて、表示領域140が開口135を通して見えるようにされた実施形態を示す。この構成は、ディスプレイ間に生じるz間隙が十分に小さい場合には隠すのが望ましいボーダーをディスプレイ120が有する状況で有用かもしれない。ディスプレイ110の開口135はディスプレイ120の表示領域140と実質的に同じサイズおよび形状に形成しても良い。ディスプレイ120は、開口135を通してディスプレイ120の表示領域140のみが見えるように、開口135と整列させても良い。
【0062】
図12、図13、および図14に示される実施形態は、解像度の異なる複数のLCDディスプレイ、別の形態のディスプレイと組み合わされた有機ディスプレイ、および他のディスプレイと組み合わされたCRTディスプレイからなるものでも良い。別の実施形態として、プラズマディスプレイに埋め込まれた高解像度LCDディスプレイからなり、LCDディスプレイが小さな表示ユニット120、プラズマディスプレイが大きな表示ユニット110であってもよい。さらに別の実施形態として、エレクトリックペーパータイプのディスプレイに囲まれたLCDまたは同様のディスプレイからなるものでも良い。別のディスプレイの組み合わせとして、互いに干渉することのない表示ユニットを含む解像度混合ディスプレイとなるような態様で組み合わされた、上で定義したいかなる表示技術からなるものでも良い。
【0063】
図15は図11に示される構成で、投影ユニット155およびディスプレイ110の表示面130としての投影材料シート、および小さいディスプレイ120としてのLCDを備えたものを実現した実施形態を示す。表示領域130は開口を有する、ボーダレスであるといった形状を含む、任意の形状でよい。投影面は種々の材料、たとえば、カンバス、紙、ボール紙、プラスチック、金属等の被覆材料等でできていても良い。投影面は、大きな材料片を任意の形状に切断したり、複数の材料片から組み合わせたり、または上述の何らかの組み合わせによって任意の所望の形状で形成されて良い。投影は、光線の通り道に物理的な物体をおくことでその領域の投影を遮るといった物理的な態様、または画像化システム200(図1参照)において画像プロセッサ240を用いて投影面130に至らない投影像の部分へのヌル画像の付加によって、その一部を遮ることで投影面の形状に適合させても良い。たとえば、より小さいディスプレイ120上への画像の投影を防ぐ事が望ましい場合もあるであろう。
【0064】
ヌル画像を生成する画像プロセッサ240はソフトウェアで実現されても、ハードウェアで実現されても良い。ヌル画像を生成する画像プロセッサ240の実施形態では、ヌル画像は、ソフトウェアウィンドウイングプログラムで作成され、黒い画像、本質的にはタイトルまたはボーダーのない黒いウィンドウで、手動または自動でサイズ合わせ、移動が可能であって、より小さいディスプレイ120の領域内の投影画像を遮る。ヌル画像は、誤って選択、サイズ合わせ、移動、または変更されないように選択不可能であった。ヌル画像は、領域内のすべての画像を遮るように最上部の画像またはウィンドウ層上に存在した。ヌル画像は、Windows(R)またはXwindows等のいかなるウインドウイングシステムによって形成されても良い。ディスプレイ120上に示される要素の選択を可能にするために、ヌル画像はまた、マウス事象に対してトランスペアレントでなくてはならない。ヌル画像が適切なサイズおよび位置に設定されると、上述のような形態をとって投影システム155が画像をディスプレイ120に投影するのを防ぐ。投影面はボーダレスで非常に薄く形成しても良く、たとえば、紙またはプラスチックで形成されると、2つ以上のディスプレイをディスプレイ間のx/y間隙が実質的になく、Z間隙が小さい解像度混合ディスプレイに統合することが容易であり、ユーザが画像を2つのディスプレイにわたって連続するように知覚することができる。
【0065】
図16は図15に示される解像度混合ディスプレイの実施形態の別の斜視図であって、ディスプレイ110が、プロジェクタ155およびより広い表示領域130のための投影面を含む投影システムを用いて実現された。投影システム155はユーザUの上方に配置され、ユーザUが投影画像に陰を作ったり、投影画像の一部を遮ったりするのを最小限にしている。より小さい表示ユニット120は、実質的に平らな表示領域と小さいボーダー奥行Bdを有する表示ユニット、たとえば、フラットCRT、LCD、プラズマディスプレイ、逆投影ディスプレイ、LEDディスプレイ、有機ディスプレイ、エレクトリックペーパーディスプレイなどを用いて、表示画像間のz間隙を最小にするよう実現された。ディスプレイ110の表示面130は、フォームコアと紙の組み合わせを用いて、ディスプレイ120を収容する開口を備えて組み立てられた。
【0066】
図16に示される構成は図13で説明した構成原理を用いたが、これが必須なわけではなく、図12または図14に関して説明した配置も可能である。図12に示される構成を用いると、投影面の開口は必要なかったであろう。この場合、投影面に広範囲の材料、たとえば壁などの固い材料を用いることが可能である。
【0067】
ディスプレイ120のボーダー160が見える場合には、ディスプレイ120のボーダー160上にさらに投影面を作成する材料でボーダー160を覆う。間隙を最小にするため、付加的な投影面は表示ユニット120にきっちりと適合させ、表示ユニット120のボーダー160全体をふさぐようにする必要がある。しかし、付加的な投影面をボーダー160より大きくして、投影面に重なるようにしても良い。その場合、投影システム155からの投影画像は、表示面130とボーダー160を覆う付加的な投影面を組み合わせた投影面に投影するように調整しなくてはならない。表示ユニット120のボーダー160上の付加的な投影面は、表示ユニット130に用いる大きな投影面と同じ材料でできていても異なる材料でできていても良く、相互交換可能としても良い。
【0068】
上述の実施形態において、解像度混合ディスプレイのディスプレイハードウェアは2つのディスプレイからなるものであったが、解像度混合ディスプレイは3つ以上のディスプレイを配置して形成されても良い。図17、図18、および図19は3つ以上のディスプレイからなる実施形態を示す。
【0069】
図17はそれぞれ表示面160、161を有し、表示面150を有する大きな表示ユニット110に囲まれる複数のより小さいディスプレイ120、121を伴った実施形態を示す。この種の実施形態は、ディスプレイのタイル配置を用いたビデオウォールや、会議用テーブルのような各ユーザ用の1つ以上の小さいディスプレイ120、121と大きなディスプレイ110とを組み合わせた対話型の設備を構築するのに用いることができる。さらに、各ユーザ用の1つ以上の小さいディスプレイ120、121と大きなディスプレイ110とを組み合わせたものを含む対話型のホワイトボードに使用することもできる。表示ユニット110、120、121はそれぞれ単一のディスプレイとして実現されても良いし、複数のディスプレイの構成として実現されても良い。
【0070】
図18は、その表示領域161が表示ユニット120内に入れ子になったディスプレイ121と、その表示領域160が第3のディスプレイ110内に入れ子になった表示ユニット120と、表示領域150を有する第3のディスプレイとを備えた別の実施形態を示す。ここでも、ディスプレイは単一のディスプレイとして実現されても良いし、複数のディスプレイの構成として実現されても良い。
【0071】
図19は、表示領域160を有する単一のディスプレイ120を囲む表示領域150、151、152、153を有する4つのディスプレイ110、111、112、113のタイル構成を示す。ディスプレイ110、111、112、113は図9および図10に示されるように組み合わされても良い。ディスプレイ120を図12−図13に示されるように加えても良い。ここでも各ディスプレイは単一のディスプレイとして実現されても良いし、複数のディスプレイの構成として実現されても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像化システムの図である。
【図2】 解像度混合システム上に表示される画像の図である。
【図3】 解像度混合ディスプレイの較正プロセスを示すフローチャートである。
【図4】 本発明の一実施形態を示す図である。
【図5】 本発明の別の実施形態を示す図である。
【図6】 本発明のさらに別の実施形態を示す図である。
【図7】 本発明のさらに別の実施形態を示す図である。
【図8】 表示ユニットの斜視図である。
【図9】 2つのディスプレイの組み合わせを示す一実施形態の斜視図である。
【図10】 2つのディスプレイの組み合わせを示す別の実施形態の斜視図である。
【図11】 2つのディスプレイの組み合わせの別の実施形態を示す正面図である。
【図12】 2つのディスプレイの一実施形態を示す側面図である。
【図13】 2つのディスプレイの組み合わせの別の実施形態を示す側面図である。
【図14】 2つのディスプレイの組み合わせの別の実施形態を示す側面図である。
【図15】 投影システムを用いた2つのディスプレイの組み合わせの一実施形態の斜視図である。
【図16】 投影システムを用いた2つのディスプレイの組み合わせの別の実施形態の斜視図である。
【図17】 3つのディスプレイを組み合わせた実施形態の正面図である。
【図18】 3つのディスプレイを組み合わせた別の実施形態の正面図である。
【図19】 5つのディスプレイを組み合わせた実施形態の正面図である。
【符号の説明】
110,120 ディスプレイ、130,140 表示領域、200 画像化システム、210 入力生成エンティティ、220 入力コレクタ、230 アプリケーション、240,255 画像プロセッサ、250 画像レプリケータ、260 ビューワ、270 入力フォークおよび変形ユニット、290 表示ユニット。

Claims (17)

  1. ディスプレイであって、
    a)第1の画素サイズの画素および第1の境界を有する第1の表示領域と、
    b)前記第1の画素サイズとは異なる第2の画素サイズの画素および第2の境界を有する第2の表示領域とを含み、
    c)前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて前記各表示領域を較正することにより、前記第1および第2の表示領域の少なくとも一部に表示された画像が、該画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記第1および第2の表示領域が構成、配置される
    ことを特徴とするディスプレイ。
  2. 前記第1および第2の境界が少なくとも部分的に接触していることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
  3. 一方の表示領域が別の表示領域に隣接していることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
  4. 前記各表示領域における基準画像要素のサイズを測定または推定し、測定または推定されたサイズが許容差の範囲外である場合に前記各表示領域を較正する、ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
  5. 一方の表示領域が別の表示領域に囲まれることを特徴とする請求項に記載のディスプレイ。
  6. ディスプレイであって、
    a)第1の画素サイズの画素と第1の境界を有する第1の表示領域に第1の画像を表示する手段と、
    b)前記第1の画素サイズとは異なる第2の画素サイズの画素と第2の境界を有する第2の表示領域に第2の画像を表示する手段とを含み、
    c)前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて前記各表示領域を較正することにより、前記第1の画像の少なくとも一部と前記第2の画像の少なくとも一部を含む組み合わせ画像が、画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記第1および第2の画像を表示する手段が構成、配置される
    ことを特徴とするディスプレイ。
  7. 少なくとも2つの表示領域にわたって知覚される連続画像を表示する方法であって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、少なくとも1つの表示領域の画素サイズは少なくとも1つの他の表示領域の画素サイズとは異なり、前記方法は、
    a)画像についての画像情報データを提供するステップと、
    b)画像情報を複製して、各表示領域と関連する画像情報データを提供するステップと、
    c)関連の画像情報データから各表示領域上に画像が表示される際、少なくとも2つの表示領域上に生じる画像が、画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて関連の画像情報データの少なくとも1つを変形するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  8. 前記関連の画像情報データの少なくとも1つを変形するステップが、画像情報データから画像が表示される際に、表示画像のサイズがスケーリングされるように、画像情報データを変形するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 画像情報データを提供するステップの前に、ユーザ入力データを受け取るステップをさらに含み、前記ユーザ入力データは前記画像情報データを提供するのに使用されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 第1および第2の表示領域にわたって知覚される連続画像を表示する方法であって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、一方の表示領域の画素サイズは他方の表示領域の画素サイズとは異なり、前記方法は、
    a)画像についての画像情報データを提供するステップと、
    b)画像情報を複製して、前記第1の表示領域に関連する第1の画像情報データと前記第2の表示領域に関連する第2の画像情報データを提供するステップと、
    c)関連の画像情報データから各表示領域上に画像が表示される際、前記2つの表示領域上に生じる画像が、画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて第1の画像情報データを変形するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  11. 少なくとも2つの表示領域にわたって知覚される連続画像を表示するためのシステムであって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、少なくとも1つの表示領域の画素サイズは少なくとも1つの他の表示領域の画素サイズとは異なり、
    a)画像についての画像情報データを提供するアプリケーションと、
    b)前記アプリケーションのための画像情報データを受け取り、前記画像情報を複製して、各表示領域に関連する画像情報データを提供するように配置、構成された画像レプリケータと、
    c)各表示領域と関連したビューワであって、各表示領域と関連する関連の画像情報データを受け取る画像レプリケータから前記画像情報データを受け取るように構成、配置され、関連の画像情報データから各表示領域上に画像が表示される際、少なくとも2つの表示領域上に生じる画像が画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて、少なくとも1つのビューワが適切なスケーリングファクタを設定して関連の画像情報データを変形するビューワと、
    を含むことを特徴とするシステム。
  12. ユーザ入力データを受け取るための入力コレクタをさらに含み、前記アプリケーションが前記ユーザ入力データを受け取り、これに応答して、画像情報データを提供することを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  13. 第1および第2の表示領域にわたって知覚される連続画像を表示するためのシステムであって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、一方の表示領域の画素サイズは他方の表示領域の画素サイズとは異なり、
    a)画像についての画像情報データを提供するアプリケーションと、
    b)画像情報を複製して、前記第1の表示領域に関連する第1の画像情報データと前記第2の表示領域に関連する第2の画像情報データを提供する画像レプリケータと、
    c)前記第1の表示領域と関連し、第1の画像情報データを受け取る第1のビューワと、
    d)前記第2の表示領域と関連し、第2の画像情報データを受け取る第2のビューワとを含み、前記第1および第2の画像情報データから前記第1および第2の表示領域に画像が表示される際、前記第1および第2の表示領域上に生じる画像が画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて、前記第1および第2のビューワの少なくとも一方が適切なスケーリングファクタを設定して前記関連の画像情報データを変形する
    ことを特徴とするシステム。
  14. 第1および第2の表示領域にわたって知覚される連続画像を表示するためのシステムであって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、一方の表示領域の画素サイズは他方の表示領域の画素サイズとは異なり、前記システムは
    a)ユーザ入力データを受け取るための入力コレクタと、
    b)前記ユーザ入力データに応じて、画像についての画像情報データを提供するアプリケーションと、
    c)画像情報を複製して、前記第1の表示領域に関連する第1の画像情報データと前記第2の表示領域に関連する第2の画像情報データを提供する画像レプリケータと、
    d)前記第1の表示領域と関連し、第1の画像情報データを受け取る第1のビューワと、
    e)前記第2の表示領域と関連し、第2の画像情報データを受け取る第2のビューワとを含み、前記第1および第2の画像情報データから前記第1および第2の表示領域に画像が表示される際、前記第1および第2の表示領域上に生じる画像が画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて、前記第1および第2のビューワの少なくとも一方が適切なスケーリングファクタを設定して前記画像情報データを変形し、さらに
    f)前記第1のビューワに応じて、画像を表示するための第1の表示領域と、
    g)前記第2のビューワに応じて、画像を表示するための第2の表示領域と、
    を含むことを特徴とするシステム。
  15. 第1および第2の表示領域にわたって知覚される連続画像を表示するための方法であって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、一方の表示領域の画素サイズは他方の表示領域の画素サイズとは異なり、前記方法は
    a)第1の表示領域に表示する第1の画像を提供するステップと、
    b)第2の表示領域に表示する第2の画像を提供するステップであって、前記画像が前記第1および第2の表示領域に表示される際、生じる画像が、画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて適切なスケーリングファクタを設定することにより、前記第2の画像前記第1の画像のスケーリングされた一部とするステップと、
    c)前記第1の画像を前記第1の表示領域に、前記第2の画像を前記第2の表示領域に送信するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  16. n個の表示領域にわたって知覚される連続画像を表示するための方法であって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、少なくとも1つの表示領域の画素サイズは少なくとも1つの他の表示領域の画素サイズとは異なり、前記方法は
    a)第1の表示領域に表示する第1の画像を提供するステップと、
    b)n個の表示領域に表示するn個の画像を提供するステップであって、前記画像が前記n個の表示領域に表示される際、生じる画像が、画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて適切なスケーリングファクタを設定することにより、n個の画像のうちの少なくとも1つ前記第1の画像のスケーリングされた一部とするステップと、
    c)前記n個の画像を前記n個の表示領域に送信するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  17. 第1および第2の表示領域にわたって知覚される連続ビデオ画像を表示するための方法であって、各表示領域は所与のサイズの画素を有し、一方の表示領域の画素サイズは他方の表示領域の画素サイズとは異なり、前記方法は
    a)第1の表示領域に表示する第1のビデオ画像を撮るステップと、
    b)第2の表示領域に表示する第2のビデオ画像を撮るステップであって、前記画像が前記第1および第2の表示領域に表示される際、生じる画像が、画像を見るように位置された観察者にとって実質的に連続して見えるように、前記各表示領域においてサイズがわかっている基準画像要素を用いて適切なスケーリングファクタを設定することにより、前記第2の画像前記第1の画像のスケーリングされた一部とするステップと、
    c)前記第1のビデオ画像を前記第1の表示領域に、前記第2のビデオ画像を前記第2の表示領域に送信するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
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