図1は、本発明を適用した情報処理システムの構成例を表している。この構成例においては、光ディスク記録再生装置1、パーソナルコンピュータ2、テレビジョン受像機3、およびIRD(Integrated Receiver/Decoder)4が、IEEE1394シリアルバス6により、相互に接続されている。これにより、所定の装置から、1394シリアルバス6を介して送信したデータを、他の装置で受信し、記録したり、表示したりすることができるようになされている。
図2は、光ディスク記録再生装置1の内部の構成例を表している。光ディスク22は、スピンドルモータ21により、所定の速度で回転される。光学ヘッド23は、光ディスク22に対してレーザ光を照射し、データを記録または再生する。記録再生回路24は、記録すべき信号を、必要に応じて暗号化回路26で暗号化し、光学ヘッド23に供給して、光ディスク22に記録させるとともに、光ディスク22から光学ヘッド23を介して再生された再生信号を、それが暗号化されていれば、復号回路25で復号し、出力するようになされている。1394通信部28は、1394シリアルバス6と接続され、この1394シリアルバス6を介して、他の装置と信号を授受するようになされている。入出力インタフェース27は、記録再生回路24、1394通信部28、および操作部32と、CPU29との間のインタフェース処理を実行する。
CPU29は、ROM30に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM31には、CPU29が各種の処理を実行する上において必要なデータやプログラムなどが適宜記憶される。操作部32は、所定の指令をCPU29に入力するとき、ユーザにより操作される。
なお、図示は省略するが、パーソナルコンピュータ2、テレビジョン受像機3、IRD4も、1394通信部を内蔵しており、1394シリアルバス6を介して、他の装置と信号を授受することができるようになされている。
次に、例えば、パーソナルコンピュータ2から、内蔵するハードディスク、あるいは付属するディスクドライブから再生したデータを、1394シリアルバス6を介して光ディスク記録再生装置1に供給して記録したり、あるいは、逆に、光ディスク記録再生装置1の光ディスク22から再生したデータを1394シリアルバス6を介してパーソナルコンピュータ2に送信し、ハードディスクなどに記録する場合の処理例について説明する。
なお、以下の説明において、CGMSを理解することが可能なデバイスをコグニザントデバイス(Cognizant Device)と称し、理解することができない装置をノンコグニザントデバイス(Non-Cognizant Device)と称する。
光ディスク記録再生装置1は、コグニザントデバイスであるとする。このようなコグニザントデバイスは、コグニザントデバイスとしてのコグニザントレコーディング(Cognizant Recording)と、ノンコグニザントデバイスとしての(但し、本システムに適応されていないノンコグニザントデバイスとしてではない)ノンコグニザントレコーディング(Non-Cognizant Recording)の2種類の記録が可能とされている。いずれの記録を行うかは、ユーザが、操作部32を操作して選択することができる。
図3と図4は、コグニザント記録が指令された場合における処理を表している。最初にステップS1において、CPU29は、パーソナルコンピュータ2が、1394シリアルバス6を介して送信してきたデータを1394通信部28を介して受信する。そして、ステップS1において、CPU29は、受信したデータがデジタルデータであるか否かを判定する。デジタルデータであると判定された場合、ステップS2に進み、CPU29は、データを送信した装置(いまの場合、パーソナルコンピュータ2)がコグニザントデバイスであるか否かを判定する。この判定は、1394シリアルバス6を介して伝送されてくるパケットのヘッダに、送信装置がコグニザントデバイスであるか否かを表すフラグが含まれているので、そのヘッダから判定することができる。データを送信した送信装置(ソース)がコグニザントデバイスである場合には、ステップS3に進み、CPU29は、図5に示す表1に従って、CCI(Copy Control Information),EMI(Encryption Mode Indicator)を、それぞれCCID(CCI on Disc)、またはEMID(EMI on Disc)として、光ディスク22に記録する処理を実行する。
CCIは、MPEG,DVなどのフォーマット毎に定義された場所に格納されているコピー制御情報であり、対応するデータのコピー制限状態に対応して、free,once,prohibitedのいずれかとされている。このCCIは、1394シリアルバス6を介して伝送されてくるアイソクロナスパケットのデータ内に配置されている。
EMIは、アイソクロナスパケットのヘッダに配置され、パケットのペイロード(データ部)が、どのモードで暗号化されているかを示している。すなわち、このEMIは、copy prohibited data用のモードA(proh)、copy once data用のモードB(Once)、copy freeの暗号化されていないコンテンツデータ用のfreeの、いずれかとされている。
1つのアイソクロナスストリームに、異なるコピー制限情報をもつプログラムが複数含まれる場合には、それらのデータの1番厳しいコピー制限に応じて暗号化モードが決定される。
CCIDは、ディスク上にデータの一部として記録されたCCIを意味する。EMIDは、ディスク上の所定の範囲(EMIDブロック)のデータのコピー制限情報が、free,once,prohibitedのいずれであるかを示している。EMIDは、ディスクのデータを格納する領域とは異なる領域(例えば、ヘッダ)に記録される。
図3のステップS3では、図6に示すように、CPU29は、1394通信部28を介してアイソクロナスパケットを受信すると、この1つのパケットを1つのEMIDブロックとし、そのパケットのデータ内に含まれるCCIを、表1に基づいて更新し、CCIDとしてEMIDブロックのデータ内に配置する。また、同様に、アイソクロナスパケットのヘッダ内に配置されているEMIが、表1に対応して更新され、EMIDとされ、EMIDブロックのヘッダ内に配置される。
EMIDブロックは、入出力インタフェース27を介して記録再生回路24に入力され、必要に応じて暗号化回路26で暗号化された後、光学ヘッド23により光ディスク22に記録される。
図5のテーブル1の表1に示すように、CCI,EMIのいずれもfreeである場合には、CCIDとEMIDは、いずれもfreeと更新される。CCIとEMIが、それぞれfreeまたはonceである場合、CCIDとEMIDは、それぞれfreeまたはprohとされる。
CCIとEMIが、いずれもonceである場合、CCIDとEMIDは、いずれもprohとされる。すなわち、CCI=onceのデータをコグニザントデバイスから受信した場合には、CCID=prohと更新される。1回だけコピーが可能なデータは、ここで1回コピーが行われるので、以後のコピーを禁止するために、onceからprohに更新するのである。
CCIがfreeであり、EMIがprohである場合、CCIDは、freeとされ、EMIDは、prohとされる。すなわち、この場合には、実質的に、コピー制御情報は更新されない(そのままとされる)。
CCIがonceであり、EMIがprohである場合、CCIDとEMIDは、いずれもprohとされる。プリレコーデッドディスクは、このように更新されて、記録(コピー)が1回可能となっている。CCIとEMIが、いずれもprohである場合には、コピーは禁止される。プリレコーデッドディスクで、CCID/EMID=once/prohであったものをコグニザント再生したデータは、図11を参照して後述するように、proh/prohに更新される。また、ユーザが記録したディスクを再生したデータもコピー禁止とされている。従って、これらのいずれも、CCI=proh,EMI=prohとなっているので、コピー(記録)が禁止される。
なお、暗号化ブロック内の更新したEMIDが全てfreeである場合には、暗号化が行われない。暗号化ブロック内にEMID=prohのものがあれば暗号化が行われる。
一方、ステップS2において、ソースがコグニザントデバイスではない(ソースがノンコグニザントデバイスである)と判定された場合、ステップS4に進み、CPU29は、図5の表2に従い、CCI,EMIをそれぞれ、CCID,EMIDに更新して、光ディスク22に記録する処理が実行される。この処理は、ステップS3における処理と基本的に同様の処理であり、表が異なるだけである。
表2においては、CCIとEMIが、いずれもfreeである場合、または、CCIがfreeであり、EMIがprohである場合、CCIDとEMIDは、いずれもfreeとされる。EMI=prohのデータをノンコグニザントデバイスから受信した場合には、CCI=freeのデータのみが記録される。
CCIがonceであり、EMIがprohである場合、コピーは禁止される。例えば、ユーザが、CCI/EMIがonce/onceであるディスクをノンコグニザント記録すると、後述するように表4に従って、CCID/EMIDがonce/prohに更新される。そのディスクをノンコグニザント再生し、記録しようとすると、ノンコグニザント再生時に、後述するように、図11の表8に示すように、CCI/EMIはonce/prohのままとされるが、これを記録しようとすると、この表2と後述する表5で、記録が禁止される。但し、これにより、ノンコグニザントデバイスで再生すると、プリレコーデッドディスクも、それが1回コピー可とされていても、そのコピーが禁止されてしまう。
CCI=onceのデータをノンコグニザントデバイスから受信した場合には、EMI=prohのときには記録せず、EMI=onceのときは、CCI=proh,EMID=prohに更新して、記録が行われる。プリレコーデッドディスクを再生したデータも、ノンコグニザントレコーディングされたディスクのデータも、ソースがノンコグニザントデバイスである場合、CCI/EMI=once/prohのときは、記録が禁止される。
CCIとEMIのいずれもが、prohである場合には、記録が禁止される。
CCIがfreeであり、EMIがonceである場合には、CCIDはfreeとされ、EMIDはprohとされる。このCCIとEMIの組み合わせは、プリレコーデッドディスクを再生したデータにのみ存在する。
CCIとEMIが、いずれもonceである場合、CCIDとEMIDは、いずれもprohとされる。このCCIとEMIの組み合わせも、プリレコーデッドディスクを再生したデータにのみ存在する。CCI=onceのデータをノンコグニザントデバイスから受信した場合には、EMI=prohのときには記録せず、EMI=onceのときは、CCI=proh,EMID=prohに更新して記録が行われることになる。
ステップS3とステップS4の処理の次に、ステップS5に進み、CPU29は、データを全て記録したか否かを判定し、まだ記録していないデータが残っている場合には、ステップS6に進み、次のパケットのデータを読み込む処理を実行する。そして、ステップS2に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。ステップS5において全てのデータを記録したと判定された場合、コグニザント記録処理が終了される。
一方、ステップS1において、受信したデータがデジタルデータはないと判定された場合(アナログデータであると判定された場合)、ステップS7に進み、CPU29は、受信したアナログデータをデジタルデータに変換し、ステップS8において、図5の表3に従って、CGMS-AをCCID,EMIDとしてディスクに記録する処理を実行する。
図5に示すように、表3においては、CCIがfreeである場合、CCIDとEMIDは、いずれもfreeとされる。アナログ入力においては、1つのCGMS-A毎に1つのEMIDブロックが用いられるので、CGMS-A=freeならば、CCID=free,EMID=freeとし、CGMS-A=onceならば、CCID=proh,EMID=prohに更新して記録が行われる。
CCIがonceである場合には、CCIDとEMIDは、いずれもprohとされる。CCIがprohである場合には、記録が禁止される。
なお、図5に示すように、基本的に、表1乃至表3のCCIDは、CCIを参照して決定され、EMIDは、EMIを参照することで決定されるが、表2におけるノンコグニザントデバイスからCCI=onceのデータを受信した場合には、CCIとEMIの両方を参照して、CCIDとEMIDが決定される。
図7は、このようなステップS8の処理を示している。同図に示すように、CGMS-Aの制御範囲がEMIDブロックとされ、データ内のCGMS-Aが、表3に従って更新されてCCIDとされ、EMIDブロックのデータ内に記録される。また、アナログデータの場合、EMIは存在しないので、CCIDがそのままEMIDとして、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。
ステップS8の記録処理が終了した後、ステップS9に進み、CPU29は、全てのデータを記録したか否かを判定し、まだ記録していないデータが残っている場合には、ステップS10に進み、次のパケットのデータ読み込み処理を実行する。そして、ステップS8に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。ステップS9において、全てのデータを記録したと判定された場合、処理が終了される。
次に、図8のフローチャートを参照して、ノンコグニザント記録について説明する。図8のステップS21乃至ステップS26の処理は、図3に示したコグニザント記録の場合のステップS1乃至ステップS6の処理と、実質的に同様の処理である。但し、ステップS23とステップS24において用いる表が、ステップS3とステップS4においては、それぞれ表1または表2であるのに対して、ステップS23またはステップS24においては、表4または表5とされている点、並びに受信データがアナログデータである場合における処理が異なっている。
ステップS23においては、図9に示すように、1つのアイソクロナスパケットが、1つのEMIDブロックとされ、パケットヘッダ内のEMIが、表4に従ってEMIDに更新され、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。アイソクロナスパケットのデータ内のCCIは、表4に従ってCCIDに更新されるのであるが、表4に示すように、この場合においては、CCIDは実質的にCCIと同一の内容とされているので、CCIは、そのまま更新されずにCCIDとされるということもできる。
表4に示すように、CCIとEMIのいずれもfreeである場合には、CCIDとEMIDは、いずれもfreeとされる。CCIがfreeであり、EMIがonceである場合には、CCIDはfreeとされ、EMIDはprohとされる。CCIとEMIのいずれもがonceである場合には、CCIDはonceとされるが、EMIDはprohとされる。
CCI/EMIが、free/prohである場合、once/prohである場合、またはproh/prohである場合は、記録が禁止される。換言すれば、コグニザントデバイスは、EMI=prohのデータを受信する(コピーする)ことができない。
ステップS24においては、表5に従って、ステップS23における場合と同様の処理が実行される。すなわち、この場合も、ノンコグニザントデバイスはEMI=prohのデータを受信(記録)できない。CCIとEMIのいずれもfreeである場合には、CCIDとEMIDは、いずれもfreeとされる。CCIがfreeあり、EMIがonceである場合には、CCIDはfreeとされ、EMIDはprohとされる。CCIとEMIがいずれもonceである場合には、CCIDはonceとされるが、EMIDはprohとされる。
一方、図8のステップS21において、受信したデータがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合には、ステップS27に進み、図5に示すように、そのデータの記録が禁止される。
図5に示すように、以上の表4と表5において、ノンコグニザント記録の場合、CCIを検出することができないので、CCIDとしては、CCIがそのまま用いられることになるが、EMIDはEMIを参照して決定される。
次に、光ディスク22からデータを再生する場合の処理について説明する。この場合にも、コグニザント再生とノンコグニザント再生があり、いずれを実行するかは、操作部32を操作して、ユーザが指定する。最初に、図10のフローチャートを参照して、コグニザント再生について説明する。
再生時の基本的な処理は、次のようになる。すなわち、CPU29は、光学ヘッド23を制御し、光ディスク22から、そこに記録されているデータを再生させる。この再生データは、暗号化されている場合、記録再生回路24において、復号回路25において復号され、暗号化されていない場合、そのまま、1394通信部28から1394シリアルバス6を介して、例えばパーソナルコンピュータ2に送信される。
このような再生処理を行うにあたり、ステップS41において、CPU29は、送信データがデジタルデータであるか否かを判定し、デジタルデータである場合には、ステップS42に進み、図11に示す表6に従って、CCIDまたはEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新し、送出する処理を実行する。
すなわち、図12に示すように、CPU29は、1つのEMIDブロックを1つの送信パケットとし、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表6に従ってCCIに更新し、送信パケットのデータ内に配置する。また、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表6に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。そして、送信パケットをアイソクロナスパケットとして、1394通信部28から、1394シリアルバス6を介して、パーソナルコンピュータ2に送信する。
ディスク上のCCIDとEMIDが、freeとonceである組み合わせ、および、いずれもonceである組み合わせは、この例の場合、プリレコーデッドディスクにのみ存在する。CCIDがonceであり、EMIDがprohである組み合わせは、プリレコーデッドディスクか、ノンコグニザントレコーディングしたディスクに存在する。
表6において、1つの出力パケットに、複数の異なるEMIDが含まれる場合には、EMIの値の値は、1番厳しいEMIDの値にしたが、CCID/EMID=once/prohの場合には、プリレコーディングディスクを再生するときも(この場合のデータは、1回コピー可とされる)、ノンコグニザントレコーディングされたディスクを再生するときも(このデータは、コピー禁止とされる)、CCI=proh,EMI=prohとされる。
また、表6において、CCID=onceの場合には、CCIを決定するのに、CCIDとEMIDの両方が参照されるが、それ以外の場合には、CCIを更新することがないので、CCIDとEMIDのいずれをも参照する必要がない。EMIは、EMIDを参照して決定される。
ステップS42の処理の次にステップS43に進み、データを全て読み込んだか否かを判定し、まだ読み込んでいないデータが残っている場合には、ステップS44に進み、次のEMIDブロックが読み取られる。そして、ステップS42に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS43において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、コグニザント再生処理が終了される。
一方、ステップS41において、送信するデータがアナログデータであると判定された場合には、ステップS45に進み、図11の表7の従って、CCIDをCGMS-Aに更新する処理が実行される。
すなわち、図13に示すように、1つのEMIDブロックが送信データとされ、EMIDブロック内のCCIDが、表7に従ってCGMS-Aに更新され、送信データ内に配置される。
図11の表7に示すように、CCID/EMID=once/prohの場合は、プリレコーデッドディスクを再生するときも(この場合、データは1回コピー可とされている)、ノンコグニザントレコーディングされたディスクを再生するときも(この場合、データはコピー禁止とされている)、CGMS-A=prohとされる。
また、表7に示すように、CGMS-Aは、CCIDを参照して決定される。
ステップS45の更新処理が完了したとき、ステップS46に進み、CPU29は、データをアナログデータに変換して、図示せぬアナログバスを介してパーソナルコンピュータ2に送信する。さらに、ステップS47に進み、全てのデータを読み込んだか否かが判定され、まだ読み込んでいないデータが存在する場合には、ステップS48に進み、次のEMIDブロックを読み込む処理が実行される。そして、ステップS45に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS47において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、コグニザント再生処理が終了される。
図14は、ノンコグニザント再生の処理を表している。ステップS61において、CPU29は、図11の表8に従って、CCIDとEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新し、送出する処理を実行する。
すなわち、図15に示すように、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのヘッダ内に位置するEMIDが、表8に従ってEMIに更新され、送信パケットのヘッダ内に配置される。また、ノンコグニザント再生の場合、データ内のCCIDを検出することができないので、それが、そのままCCIとして、送信パケットのデータ内に配置される。そして、その送信パケットが、アイソクロナスパケットとして送信される。
図11の表8に示すように、CCID/EMID=once/prohの場合、プリレコーデッドディスクを再生するときも(この場合、データは1回コピー可とされている)、ノンコグニザントレコーディングされたディスクを再生するときも(この場合、データはコピー禁止とされている)、CCI=once,EMI=prohとされる。
図14のステップS61の処理が終了した後、ステップS62に進み、CPU29は、データを全て読み込んだか否かを判定し、まだ読み込んでいないデータが存在する場合には、ステップS63に進み、次のEMIDブロックの読み込みが実行され、ステップS61に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS62において全てのデータを読み込んだと判定された場合、ノンコグニザント再生処理が終了される。
図11の表6における処理の場合、EMIによって暗号化するかしないかが定まり、また暗号化する場合は、onceまたはprohibitどちらのモードになるかが定まる。
図5のテーブル1と図11のテーブル2を利用した実施の形態の場合、ノンコグニザントデバイスから送信されきたデータのCCI/EMIが、once/prohであるとき、それがプリレコーデッドディスクから再生されたものであるのか、ユーザ記録ディスク(ユーザが1回コピーして生成したディスク)から再生されたものであるのかが判別できないので、図5の表2と表5に示すように、そのようなデータの記録は禁止される。これにより、ユーザ記録ディスクから再生されたデータが、不正にコピーされることを防止することができる。しかしながら、これにより、正当なプリレコーデッドディスクからの再生データも、本来1回コピーが許容されるべきであるにもかかわらず、コピーができなくなる(すなわち、once/prohのプリレコーデッドディスクをノンコグニザント再生すると(ソースがノンコグニザントデバイスであると)、表8に従って、once/prohとなるが、これは表2と表5で記録が禁止される)という問題点(第1の問題点)が発生する。
また、この実施の形態の場合、同様のことが、本来、ノンコグニザントデバイスより、正確なコピー制御情報の管理が可能とされるべきコグニザントデバイスにおいても発生する。すなわち、図11の表6と表7に示すように、ディスクのCCID/EMIDが、once/prohである場合、これをコグニザント再生したとき(コグニザントデバイスで再生したとき)、CCI/EMIがproh/prohと更新され、また、アナログ信号としてコグニザント再生したときにも、CGMS-Aがprohと更新される。CCID/EMIDが、このようにonce/prohであるディスクは、プリレコーデッドディスクである場合とユーザ記録ディスクである場合とがある。ユーザ記録ディスクである場合、CCIまたはCGMS-Aを、このようにprohに更新することで、図5の表1と表4に示すように、ソースがコグニザントデバイスであり、このように、CCI/EMIがproh/prohであるデータ、およびCGMS-Aがprohであるデータは、表1と表4、表3とその右側に示すように、コグニザント記録とノンコグニザント記録のいずれもが禁止される。これにより、ユーザ記録ディスクが、不正に複数回コピーされるのを防止することができる。しかしながら、その反面、そのディスクが、本来、1回コピーが許容されるプリレコーデッドディスクである場合にも、そのコピーができなくなってしまうという問題点(第2の問題点)が発生する。
次に、上記した2つの問題点のうち、第2の問題点を解決することができる第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態においては、コグニザント記録したのか、ノンコグニザント記録したのかをディスクに記録することにより、より正確なコピー制御を行うことが可能となる。すなわち、この場合においては、RMID(Recording Mode Indicator on Disc)がディスク上に記録される。このRMIDは、ディスク上の所定の範囲のデータが、コグニザント記録されたものであるのか、ノンコグニザント記録されたものであるかを示すフラグである。このRMIDは、ディスクのデータ、EMIDなどとは別の領域(例えば、ヘッダ)に記録される)。
以下、図16乃至図24を参照して、RMIDをディスクに記録する場合の例について説明する。図16と図17に示すフローチャートは、コグニザント記録する場合の処理を表している。これらの図に示すステップS71乃至ステップS82の処理は、図3と図4に示した先の例におけるコグニザント記録する場合のステップS1乃至ステップS10の処理と、基本的に同様の処理である。但し、図3と図4のステップS3,S4,S8に対応する図16と図17のステップS73,S74,S79における処理が、表1乃至表3に代えて、表9乃至表11に従って処理される点と、それらのステップS73,S74,S79の次に、ステップS75またはステップS80において、RMIDがディスク上に記録される点が、図3と図4に示した処理と異なっている。以下には、この異なっている点についてだけ説明する。
図16のステップS73における表9、ステップS74における表10、または図17のステップS79における表11は、図18のテーブル3に示されている。これらの表9乃至表11は、図5に示した表1乃至表3と実質的に同一となっている。従って、図16と図17に示すコグニザント記録において、図3と図4に示したコグニザント記録の場合と実質的に異なる処理は、ステップS73またはステップS74の処理の後に、ステップS75において、RMID=Cognizant Recordingを光ディスク22のヘッダ領域に記録することと、ステップS79の処理の次に、ステップS80において、同様に、RMID=Cognizant Recordingを記録することである。
図19のフローチャートは、RMIDを利用する第2の実施の形態において、ノンコグニザント記録を行う場合の処理を表している。そのステップS91乃至S98の処理は、図8のノンコグニザント記録の場合におけるステップS21乃至ステップS27における処理と、基本的に同様の処理とされている。但し、ステップS93においては表12を用い、ステップS94においては表13を用いて、それぞれCCIとEMIをCCIDとEMIDに更新するようにしている。この表12または表13は、図8のステップS23とS24における表4または表5と、実質的に同一の表である。
図19の処理が、図8における処理と異なる点は、従って、実質的にステップS93とステップS94の処理の後にステップS95において、RMID=Non-Cognizant Recordingを光ディスク22のヘッダ部に記録することである。その他の処理は、図8における場合と同様である。
図20と図21のフローチャートは、RMIDを用いる第2の実施の形態において、コグニザント再生を行う場合の処理を表している。最初に、ステップS101において、光ディスク22から再生し、送信するデータは、デジタルデータであるか否かが判定される。送信するデータがデジタルデータである場合には、ステップS102に進み、送信データのヘッダに記録されているRMIDが読み出される(このRMIDは、図16のステップS75、図17のステップS80、または図19のステップS95において書き込まれたものである)。
RMIDがコグニザント記録を示しているか否かが、ステップS102において判定され、RMIDがコグニザント記録を示している場合には、ステップS103に進み、図22の表14に従って、CCIDとEMIDが、それぞれCCIまたはEMIに更新され、送出される。その基本的な処理は、図10のステップS42における場合と同様であるが、表14においては、CCID/EMIDがonce/prohである場合、CCI/EMIがonce/prohとして更新される。すなわち、プリレコーデッドディスクは、この例においては、コグニザントレコーディングされたディスクであると判定され、ユーザ記録ディスクは、ノンコグニザントレコーディングされたディスクであると判定される。その結果、表14において、CCID/EMIDがonce/prohであるディスクである場合、そのディスクは、プリレコーデッドディスクであるということになるので、CCIDとEMIDは、実質的に更新されず、そのままCCIまたはEMIとされる。
その結果、上述した図18の表9において、プリレコーデッドディスクからの再生データは、コグニザントデバイスからの再生データとして、CCI/EMIがonce/prohのデータとされ、ディスクに記録することが可能となる。
表14のその他の更新情報は、図11の表6と同様である。
一方、ステップS102において、RMIDがCognizant Recordingではないと判定された場合には(RMIDがNon-Cognizant Recordingであると判定された場合には)、ステップS104に進み、図22の表15に従って、CCIDとEMIDがそれぞれ、CCIとEMIに更新され、送出される。
表15においては、図22に示すように、CCID/EMIDが、いずれもfreeである場合には、CCIとEMIは、それぞれ、いずれもfreeとされる。但し、1つの出力パケットに複数の異なるEMIDが含まれる場合には、EMIの値は、1番厳しいEMIDの値に従うものとなる。CCID/EMIDが、free/prohである場合には、CCI/EMIは、free/prohとされる。さらに、CCID/EMIDがonce/prohである場合には、CCI/EMIは、proh/prohとされる。
なお、コグニザント記録されたディスクを再生する場合、表14に示すように、CCIを更新する必要がないので、CCIDを参照する必要がない。ノンコグニザント記録されたディスクを再生する場合には、CCIが更新される場合があるので、CCIDが参照される。
ステップS103またはステップS104の処理が終了した後、ステップS105に進み、全てのデータを読み込んだか否かが判定され、まだ読み込んでいないデータが存在する場合には、ステップS106に進み、次のEMIDブロックが読み込まれる。そして、ステップS102に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS105において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、コグニザント再生処理が終了される。
ステップS101において、送信データがデジタルデータではないと判定された場合(アナログデータであると判定された場合)、ステップS107に進み、RMIDが、Cognizant Recordingであるか否かが判定される。RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合には、ステップS108に進み、図22の表16に従って、CCIDをCGMS-Aに更新して、その信号が送信される。
図22の表16に示すように、その更新情報は、基本的に、図11に示した表7の更新情報と同一となっている。但し、CCID/EMIDがonce/prohである場合における更新情報がonceとされている点だけが、表7と異なっている。すなわち、上述したように、この例においては、プリレコーデッドディスクは、コグニザントレコーディングのディスクとされるので、CCID/EMIDがonce/prohである場合、そのディスクはプリレコーデッドディスクであるということになり、CGMS-Aをonceとすることで、プリレコーデッドディスクを再生したデータは、図18の表11におけるCGMS-Aがonceであるデータとされ、表11に従って、1回記録することが可能となる。すなわち、上述した第2の問題点が解決される。
ステップS107において、RMIDが、Cognizant Recordingではないと判定された場合(Non-Cognizant Recordingであると判定された場合)、ステップS109に進み、図22の表17に従って、CCIDがCGMS-Aに更新され、送出される。
図22の表17に示すように、CCIDがfreeである場合、CGMS-Aもfreeとされ、CCIDがonceである場合、CGMS-Aはprohとされる。
この表15と表17において、CCID/EMIDがonce/prohである場合、そのディスクは、プリレコーデッドディスクではなく、ユーザ記録ディスクであることになるので、CCIDは、onceからprohに更新され、送出される。これにより、ユーザ記録ディスクが不正にコピーされることが防止される。
ステップS108とステップS109の処理の後、ステップS110に進み、CPU29は、送信するデータをアナログデータに変換し、送出する。1394シリアルバス6はデジタルバスであるので、この場合、他のバスが光ディスク記録再生装置1に接続されていることになる。
次に、ステップS111に進み、全てのデータを読み込んだか否かが判定され、まだ読み込んでいないデータが残っている場合には、ステップS112に進み、次のEMIDブロックが読み込まされる。その後、ステップS107に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS111において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、コグニザント再生処理が終了される。
図20のステップS103とS104において、表14と表15に従って、CCIDとEMIDを、CCIとEMIにそれぞれ更新するようにしており、この場合において、図22に示すように、コグニザント再生時、EMIの値を決定するのに、EMIDを参照している。その結果、例えば、CCID/EMIDがfree/prohである場合、本来は暗号化せずに再生するはずのデータが、EMI=prohとなっているため、暗号化して出力されてしまうことになる。このデータは、ノンコグニザントデバイスでは、再生することができない。そこで、EMIの値を決定するのに、CCIDを参照するようにすることもできる。この場合、表14と表15の一部の更新情報は、図23に示すように変更されることになる。
すなわち、図23の例においては、EMIがCCIDに対応して決定されている。
但し、CCIDは、データ内に配置されているため、これを検出するのに時間がかかる。図22に示すように、EMIDを参照する場合には、EMIDはヘッダに配置されているため、その検出が容易であり、迅速な処理が可能となる。
図24は、RMIDを利用する第2の実施の形態において、ノンコグニザント再生を行う場合の処理を表している。最初に、ステップS121において、RMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。RMIDが、Cognizant Recordingであると判定された場合、図22の表18に従い、CCIDまたはEMIDが、CCIまたはEMIに更新され、送出される。この表18の更新情報は、図11に示した表8の更新情報と実質的に同一である。
ステップS121において、再生し、送出するデータのRMIDがCognizant Recordingではないと判定された場合(Non-Cognizant Recordingであると判定された場合)、ステップS123に進み、図22の表19に従って、CCIDまたはEMIDがCCIまたはEMIにそれぞれ更新され、送出される。
図22の表19に示すように、CCID/EMIDの組み合わせが、free/free,free/proh,once/prohのいずれであったとしても、実質的には、そのままCCI/EMIとされる。
ステップS122とステップS123の処理の後、ステップS124に進み、全てのデータを読み込んだか否かが判定され、まだ残っているデータがある場合には、ステップS125に進み、次のEMIDブロックが読み取られ、さらに、ステップS121に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS124において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、ノンコグニザント再生処理が終了される。
次に、図25乃至図32を参照して、RMIDを利用するとともに、記録時と再生時において、コグニザントとノンコグニザントを対応させる、すなわち、記録時にコグニザント記録(またはノンコグニザント記録)した場合には、再生時にもコグニザント再生(またはノンコグニザント再生)するようにする第3の実施の形態について説明する。このようにすることで、上記した第1の実施の形態における第1の問題点と第2の問題点のいずれをも解決することができる。また、本システムとは別のシステムに管理されているディスクであったとしても、例えば、そのディスクがコピー禁止とされているのに、そのフラグがコピー可と更新されてしまうようなことがない。
図25と図26は、コグニザント記録の処理を表している。この図25と図26のステップS131乃至ステップS142の処理は、図16と図17に示したRMIDを用いてコグニザント記録する場合のステップS71乃至ステップS82の処理と基本的に同様の処理である。但し、ステップS73の表9、ステップS74の表10、ステップS79の表11に代えて、ステップS133においては表20が、ステップS134においては表21が、そしてステップS139においては表22が、用いられるようになされている。この表20乃至表22は、図27のテーブル5に示されている。
この表20乃至表22は、表1乃至表3(表9乃至表11)と実質的に同一の表となっている。
但し、例えば、図18のテーブル3を利用するシステムの場合、RMIDは利用するが、記録時と再生時におけるコグニザントとノンコグニザントの対応が取られていない。その結果、その表10に示すCCI/EMIが、once/prohであるデータは、プリレコーデッドディスクからの再生データである場合と、ユーザ記録ディスクからの再生データである場合とがあるが、両者を識別することができないため、テーブル3の例においては、表10において、いずれの場合もコグニザント記録が禁止される。
これに対して、図27のテーブル5に従うシステムにおいては、記録時と再生時において、コグニザントとノンコグニザントの対応関係が保持される。従って、プリレコーデッドディスクは、RMIDにより、コグニザントレコーディングのフラグが立てられるので、確実にコグニザント再生される。その結果、図31のテーブル6を参照して後述するように、コグニザント記録されているプリレコーデッドディスクは、CCID/EMIDがonce/prohである場合、コグニザント再生されると、CCI/EMIは、そのままonce/prohとされる。従って、そのデータは、図27の表20のCCI/EMIがonce/prohである場合の処理とされ、記録が可能となる。
その結果、表21のCCI/EMIがonce/prohである場合とは、このシステムに属さないディスクの場合に限られ、そのようなディスクは、仮にまだ1回もコピーを行っていないとしても、CCI/EMIがonce/prohである場合には、この表21に従って、その再生データの記録が禁止される。
VDR用のディスクは、ノンコグニザント再生されることはないので、ノンコグニザントデバイスからCCI/EMIがonce/prohの送信データを受信した場合、その送信データは、VDR以外の記録媒体からの再生データということになる。このような再生データは、この本システム以外の記録媒体とされ、仮に1回のコピーが本来許容されるべき場合であったとしても、この表21に従って、そのコピーが禁止される。
CCI/EMIがfree/onceまたはonce/onceの組み合わせである場合も、その再生データは、プリレコーデッドディスクから再生されたものであるということになる。この再生データは、表21に従って、更新され、記録することができる。
図28は、RMIDを用いるとともに、記録時と再生時におけるコグニザントとノンコグニザントを対応させる第3の実施の形態のノンコグニザント記録処理を説明する図である。そのステップS151乃至ステップS158の処理は、図19に示したRMIDを用いるが、記録時と再生時のコグニザントとノンコグニザントの対応関係を保持しない第2の実施の形態のノンコグニザント記録の処理と基本的に同様の処理である。
但し、図19のステップS93の表12とステップS94の表13が、図28においては、ステップS153の表23またはステップS154の表24に、それぞれ変更されている。その他の処理は、図19における場合と同様である。
表23と表24は、図27のテーブル5に示されている。表23と表24は、図5の表4(図18の表12)と実質的に同一であり、また、表24は、図5の表5(図18の表13)と実質的に同一の表である。
図29と図30は、RMIDを用いるとともに、記録時と再生時のコグニザントとノンコグニザントの対応関係を保持する第3の実施の形態のコグニザント再生処理を説明するフローチャートである。そのステップS161乃至ステップS172の処理は、図20と図21に示したRMIDを用いるとともに、記録時と再生時のコグニザントとノンコグニザントの関係を保持しない第2の実施の形態のステップS101乃至ステップS112の処理と基本的に同様の処理である。但し、図20と図21の例においては、ステップS102,S107において、RMIDがCognizant Recordingではないと判定された場合、ステップS104,S109において、CCIDとEMIDを、表15または表17に従って、CCIまたはEMIに更新するようにしているが、図29と図30の例においては、ステップS162またはステップS167において、RMIDがCognizant Recordingではないと判定された場合には、ステップS166またはステップS172において、ノンコグニザント記録されたデータを再生しない処理が実行される。
また、ステップS163とステップS168においては、表25または表26を用いて、更新処理が行われるようになされている。その他の処理は、図20と図21の場合と同様である。
表25と表26は、図31のテーブル6に示されている。この表25は、図22の表14と実質的に同一であり、また、表26は、図22の表16と実質的に同一である。そして、テーブル6に示すように、コグニザントレコーディングされたデータであるとRMIDにより認識されたデータは、ノンコグニザント再生が禁止されている。すなわち、図22における表18に対応する表がテーブル6には設けられていない。これにより、第1の実施の形態における第1の問題点と第2の問題点を解決することができる。
図32は、RMIDを用いるとともに、記録時と再生時のコグニザントとノンコグニザントの関係を保持する第3の実施の形態のノンコグニザント再生の処理を表すフローチャートである。そのステップS181乃至ステップS185の処理は、図24のRMIDを利用するが、記録時と再生時のコグニザントとノンコグニザントの対応関係は、保持しない第2の実施の形態のノンコグニザント再生のステップS121乃至ステップS125の処理と基本的に同様の処理である。但し、図24においては、ステップS121において、RMIDがCognizant Recordingではないと判定された場合には、ステップS123において、表19に従って、更新処理が実行されるようになされていたが、図32の例においては、ステップS181において、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合には、ステップS185に進み、コグニザントを記録されたデータの再生が禁止される。
また、RMIDがCognizant Recordingでない場合には(Non-Cognizant Recordingである場合には)、ステップS182において、表27に従って、CCIDとEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新して、送出する処理が実行される。
その他の処理は、図24における場合と同様である。
表27は、図31に示されている。この表27は、図22の表19と基本的に同一の表である。
また、図31のテーブル6に示されているように、ノンコグニザント記録されたデータは、そのコグニザント再生が禁止されている。
CCID/EMIDがonce/prohの組み合わせであるノンコグニザント記録のデータは、コグニザント再生が禁止されるので、第1の実施の形態における第1の問題点と最2の問題点を解決することができる。
次に、第4の実施の形態として、RMIDを用いるとともに、プリレコーデッドディスクであるか否かを表すフラグpre-rec flagを用いる例について、図33乃至図45を参照して説明する。
図33乃至図35は、第4の実施の形態のコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS191において、受信し、記録するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS192において、データを送信してきたソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。ソースがコグニザントデバイスである場合には、ステップS193において、受信したデータに含まれているpre-rec flagが0であるか否かが判定される。この例においては、後述する、図39のステップS243,S245,S246、図40のステップS262,S264,S265において、プリレコーデッドディスクである場合、アイソクロナスパケットのヘッダにフラグpre-rec flag=1が記録される。これに対して、プリレコーデッドディスクでないディスクには、フラグpre-rec flag=0が記録される。従って、受信データからこのフラグを検出することで、このステップS193の判定を行うことができる。
ステップS193において、pre-rec flagが0であると判定された場合(プリレコーデッドディスク以外のディスクから再生されたデータであると判定された場合)、ステップS194に進み、表28に従い、CCIまたはEMIが、それぞれCCIDまたはEMIDに更新され、ディスクに記録される。
また、ステップS193において、フラグpre-rec flagが0ではないと判定された場合、フラグpre-rec flagが1であり、プリレコーデッドディスクからの再生データであると判定された場合)、ステップS195に進み、表29に従って、CCIまたはEMIが、それぞれCCIDまたはEMIDに更新され、ディスクに記録される。表28と表29は、図36のテーブル7に示されている。
ステップS194とステップS195の処理の次に、ステップS196に進み、RMID=Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS197においては、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS198に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらにステップS192に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS197において、全てのデータを記録したと判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
ステップS192において、ソースがコグニザントデバイスではないと判定された場合、ステップS204に進み、フラグpre-rec flagが0であるか否かが判定される。このフラグが0であると判定された場合(プリレコーデッドディスク以外からの再生データであると判定された場合)、ステップS205に進み、表30に従って、CCIまたはEMIを、それぞれCCIDまたはEMIDに更新してディスクに記録する処理が実行される。ステップS204において、フラグpre-rec flagが0ではないと判定された場合(フラグが1であり、プリレコーデッドディスクからの再生データであると判定された場合)、ステップS206に進み、表31に従って、CCIまたはEMIを、それぞれCCIDまたはEMIDに更新して、ディスクに記録する処理が実行される。
ステップS205またはステップS206の処理の後、ステップS207に進み、RMID=Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。
さらに、ステップS208において、データを全て記録したか否かが判定される。まだ記録していないデータが残っている場合には、ステップS209に進み、次のパケットのデータを読み込む処理が実行された後、ステップS204に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS208において、全てのデータを記録したと判定された場合、コグニザント記録処理が終了される。
一方、ステップS191において、受信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS199に進み、受信データをデジタルデータに変換する処理が実行される。ステップS200においては、表32に従って、CGMS-AをCCIDまたはEMIDに更新し、ディスクに記録する処理が実行される。この表32は、図36に示されている。
次に、ステップS201に進み、RMID=Cognizant Recordingとして、ディスクに記録する処理が実行される。ステップS202においては、データを全て記録したか否かが判定され、まだ記録していないデータが残っている場合には、ステップS203に進み、次のパケットのデータが読み込まれる。そして、さらにステップS202に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS202において、データを全て記録したと判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
図36に示すように、表28と表29は、同一とされ、これらは、いずれも図5の表1(図18の表9)と同一の表とされている。また、表33と表34は、図5の表4(図18の表12)と同一の表とされている。
表30と表35は、それぞれ表2または表5と、CCID/EMIDの組み合わせが、free/onceまたはonce/onceの組み合わせがない点を除いて、表2または表5と同一である。
表31は、CCI/EMIがonce/prohである場合、CCID/EMIDがproh/prohと更新される点を除き、表2と同一である。表2においては、この組み合わせにおける記録が禁止されている。
表36は、表5と同一の表となっている。表32は、表3と同一の表となっている。
このように、テーブル7に示すように、フラグpre-rec flagを用いることにより、第1の実施の形態における第1の問題点と第2の問題点を、第3の実施の形態における場合のように、記録時と再生時のコグニザントとノンコグニザントを対応させずとも解決することができる。
図37と図38は、第4の実施の形態におけるノンコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS221において、受信データがデジタルデータであるか否かが判定され、受信データである場合には、ステップS222に進み、ソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。ソースがコグニザントデバイスである場合には、ステップS223に進み、フラグpre-rec flagが0であるか否かが判定される。フラグpre-rec flagが0である場合には(受信したデータがプリレコーデッドディスクからの再生データではない場合には)、ステップS224に進み、表33に従い、CCIまたはEMIを、それぞれCCIDまたはEMIDに更新して、ディスクに記録する処理が実行される。表33は、図36に示されている。
ステップS223において、フラグpre-rec flagが0ではないと判定された場合(プリレコーデッドディスクからの再生データであると判定された場合)、ステップS225に進み、表34に従って、CCIまたはEMIを、それぞれCCIDまたはEMIDに更新して、ディスクに記録する処理が実行される。表34は、図36に示されている。
ステップS224またはステップS225の処理の次、ステップS226に進み、RMID=Non-Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。
次に、ステップS227に進み、データを全て記録したか否かが判定され、まだ記録していないデータが残っている場合には、ステップS228に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらにステップS222に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS227において、全てのデータを記録したと判定された場合、ノンコグニザント記録処理は終了される。
一方、ステップS222において、ソースがコグニザントデバイスではないと判定された場合、ステップS230に進み、フラグpre-rec flagが0であるか否かが判定される。このフラグが0であると判定された場合(プリレコーデッドディスクからの再生データではないと判定された場合)、ステップS231に進み、表35に従って、CCIまたはEMIを、それぞれCCIDまたはEMIDとして、ディスクに記録する処理が実行される。この表35は、図36に示されている。
ステップS230において、フラグpre-rec flagが0ではないと判定された場合(プリレコーデッドディスクからの再生データであると判定された場合)、ステップS232に進み、表36に従って、CCIまたはEMIを、それぞれCCIDまたはEMIDに更新して、ディスクに記録する処理が実行される。
ステップS231またはステップS232の処理の次に、ステップS233に進み、RMID=Non-Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS234においては、データを全て記録したか否かが判定され、まだ記録していないデータが残っている場合には、ステップS235に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらにステップS230に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS234において、データを全て記録したと判定された場合、ノンコグニザント記録処理は終了される。
ステップS221において、受信したデータがデジタルデータではないと判定された場合(アナログデータであると判定された場合)、ステップS229に進み、アナログデータの記録を禁止する処理が実行される。
次に、図39と図40のフローチャートを参照して、第4の実施の形態におけるコグニザント再生の処理について説明する。最初にステップS241において、送信データがデジタルデータであるか否かが判定される。送信データがデジタルデータである場合には、ステップS242に進み、RMID=Cognizant Recordingであるか否かが判定される。RMIDがCognizant Recordingである場合には(コグニザント記録されたデータである場合には)、ステップS243に進み、表37に従って、CCIDまたはEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新して、送出する処理が実行される。表37は、図41に示されている。
ステップS242において、RMID=Cognizant Recordingではないと判定された場合、ステップS244に進み、RMID=Non-Cognizant Recordingであるか否かが判定される。RMIDがNon-Cognizant Recordingであると判定された場合(再生データがノンコグニザント記録されたデータである場合)、ステップS245に進み、表38に従って、CCIDまたはEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新して、送出する処理が実行される。表38は、図41に示されている。
ステップS244において、RMIDがNon-Cognizant Recordingでもないと判定された場合(この実施の形態では、プリレコーデッドディスクに、RMID=pre-recorded discが記録され、ステップS242とS244において、RMIDがCognizant Recordingでもなく、Non-Cognizant Recordingでもないと判定された場合は、RMID=pre-recorded discであるということになる)、ステップS246に進み、表39に従って、CCIDまたはEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新して、送出する処理が実行される。
図42は、ステップS243の処理を表している。図42に示すように、1つのEMIDブロックが送信パケットとされ、EMIDブロックのデータ内のCCIDが、表37に従って、CCIに更新され、送信パケットのデータ内に配置される。また、EMIDブロックのヘッダ内に位置するEMIDが、表37に従って、EMIに更新され、送信パケットのヘッダ内に配置される。この送信パケットが1つのアイソクロナスパケットとされ、送信される。また、このとき、pre-rec flag=0のフラグがアイソクロナスパケットのヘッダ内に配置され、送信される。
このことは、ステップS245またはS246においても同様である。但し、ステップS246では、pre-rec flag=1とされる。
ステップS243,S245、またはS246の処理が終了した後、ステップS247に進み、データを全て読み込んだか否かが判定され、まだ読み込んでいないデータが存在する場合には、ステップS248に進み、次のEMIDブロックが読み込まれ、さらにステップS242に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS247において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
ステップS241において、送信データがデジタルデータではないと判定された場合(アナログデータであると判定された場合)、ステップS249に進み、RMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合、ステップS250に進み、表40に従って、CCIDを、CGMS-Aに更新して、送出する処理が実行される。表40は、図41に示されている。
ステップS249において、RMIDがCognizant Recordingではないと判定された場合、ステップS251に進み、RMIDがNon-Cognizant Recordingであるか否かが判定される。RMIDがNon-Cognizant Recordingであると判定された場合、ステップS252に進み、表41に従って、CCIDをCGMS-Aに更新して、送出する処理が実行される。
ステップS251において、RMIDがNon-Cognizant Recordingでもないと判定された場合、ステップS253に進み、表42に従って、CCIDをCGMS-Aに更新して、送出する処理が実行される。
ステップS250,S252、またはS253の処理の次に、ステップS254に進み、データをアナログデータに変換する処理が実行される。ステップS255においては、データを全て読み込んだか否かが判定され、まだ読み込んでいないデータが残っていると判定された場合には、ステップS256に進み、次のEMIDブロックが読み込まれる。そして、ステップS249に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS255において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、コグニザント再生処理は終了される。
図41に示すように、CCID/EMIDの組み合わせが、free/once,once/once,once/prohである場合の組み合わせがない点を除いて、表37は、図11の表6(図22の表14)と、表40は、図11の表7(図22の表16)と、また、表43は、図11の表8(図22の表18)と、それぞれ同一である。
表38、表41、または表44は、それぞれ図22の表15、表17、または表19と同一である。
表39は、CCID/EMIDがonce/prohである場合、CCI/EMIがonce/prohに更新される点を除き、表6と同一の表である。また、表42は、CCID/EMIDがonce/prohである場合に、CGMS-Aがonceと更新される点を除き、表7と同一である。さらに、表45は、表8と同一である。
図43は、第4の実施の形態におけるノンコグニザント再生の処理を表している。ステップS261において、RMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定され、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合には、ステップS262に進み、表43に従って、CCIDまたはEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新して、送出する処理が実行される。表43は、図41に示されている。
ステップS261において、RMID=Cognizant Recordingではないと判定された場合、ステップS263に進み、RMID=Non-Cognizant Recordingであるか否かが判定される。RMIDがNon-Cognizant Recordingであると判定された場合、ステップS264に進み、表44に従って、CCIDまたはEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新し、送出する処理が実行される。
ステップS263において、RMID=Non-Cognizant Recordingではないと判定された場合には、ステップS265に進み、表45に従って、CCIDまたはEMIDを、それぞれCCIまたはEMIに更新して、送出する処理が実行される。
ステップS262,S264、またはS265の処理が終了した後、ステップS266において、データを全て読み込んだか否かが判定され、まだ読み込んでいないデータが存在する場合には、ステップS267に進み、次のEMIDブロックを読み込み、その後、ステップS261に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS266において、全てのデータを読み込んだと判定された場合、ノンコグニザント再生処理は終了される。
ステップS262においては、図44に示すように、EMIDブロックのヘッダ内のEMIDが、表43に従って、EMIに更新され、送信パケットのヘッダ内に配置される。また、EMIDブロックのデータ内CCIDは、実質的には、そのままCCIとされ、送信パケットのデータ内に配置される。そして、フラグpre-rec flag=0が送信パケットのヘッダ内に配置され、アイソクロナスパケットとして送信される。
ステップS264,S265においても同様の処理が行われる。但し、ステップS265では、pre-rec flag=1とされる。
以上におけるコグニザント記録の条件をまとめると、次のようになる。すなわち、デバイスは、CCI,EMI(アナログ入力の場合は、CGMS-A)を認識し、必要があれば、図45に示すテーブルに従って更新し、CCID,EMIDとして記録する。また、RMIDをcognizant recordingとして記録する。
アナログ入力においては、CGMS-Aがonceの場合には、prohに更新し、CCIDおよびEMIDとして記録する。
一方、ノンコグニザント記録の条件は、次のようになる。すなわち、デバイスは、EMIを認識し、必要があれば、図45に示すテーブルに従って更新し、EMIDとして記録する。RMIDは、non-cognizant recordingとして記録する。アナログ入力のデータは、記録することができない。コグニザントデバイスから伝送されてきたデータは、EMIがonceの場合には、prohに更新し、EMIDとして記録する。
コグニザント再生の条件をまとめると、次のようになる。すなわち、デバイスは、CCID,EMID,RMIDを認識し、必要があれば、CCIDとEMIDを更新し、CCI,EMI(アナログ出力の場合には、CGMS-A)として出力する。この場合における更新処理においては、RMID=non-cognizant recordingの場合、CCID=once,EMID=prohのとき、CCID=proh,EMID=prohで出力する。
ノンコグニザント再生の条件は、次のようになる。すなわち、デバイスは、EMIDを認識し、EMIとして出力する。再生データは、アナログ出力することはできない。
プリレコーデッドディスクの条件は、次のようになる。すなわち、ディスク上のCCIDは、そのデータのコピー制御情報を正しく表しているものとする。これにより、プリレコーデッドディスクは、コグニザント記録されたディスクと同等に扱うことができる。また、EMIDの値は、EMIDブロック中に含まれる全てのCCIDの中で一番厳しい値に従って決められ、記録される。RMIDは、cognizant recordingで記録される。
次に、第5の実施の形態として、RMIDを用いるとともに、プリレコーデッドディスクの場合はRMID=Pre-recorded Diskと記録し、再生時はコグニザント再生のみを行う例について、図46乃至図53を参照して説明する。このようにすることで、第1の問題点と第2の問題点を、第4の実施の形態における場合のように、pre-rec flagを送信データに付加することなく解決することができる。
プリレコーデッドディスクへの記録について説明する。プリレコーデッドディスクへの記録は、一般のユーザではなく、著作権者が許可した人によって行われる。従って、CCID、EMIDの値については、著作権者が許可した人によって決定される。但し、RMIDの値については、RMID=Pre-recorded Diskとして、ディスク上のデータやEMIDを格納する場所とは別の領域に記録される。
図46と図47は、第5の実施の形態のコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS271において、受信し、記録するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS272において、データを送信してきたソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。
ステップS272において、ソースがコグニザントデバイスであると判定された場合、ステップS273に進む。ステップS273において、1つのアイソクロナスパケットを1つのEMIDブロックとし、そのパケットのデータ内に含まれるCCIを、表46に従って更新し、CCIDとしてEMIDブロックのデータ内に記録する。また、同様に、アイソクロナスパケットのヘッダ内に格納されているEMIが、表46に従って更新され、EMIDとされ、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。
また、ステップS272において、ソースがコグニザントデバイスでない(ノンコグニザントデバイスである)と判定された場合、ステップS274に進む。ステップS274において、1つのアイソクロナスパケットを1つのEMIDブロックとし、そのパケットのデータ内に含まれるCCIを、表47に従って更新し、CCIDとしてEMIDブロックのデータ内に記録する。また、同様に、アイソクロナスパケットのヘッダ内に格納されているEMIが、表47に従って更新され、EMIDとされ、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。表46と表47は、図48のテーブル9に示されている。
ステップS273とステップS274の処理の次に、ステップS275に進み、RMID=Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS276においては、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS278に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS272に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS276において、全てのデータを記録した判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
一方、ステップS271において、受信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS279に進み、受信データをデジタルデータに変換する処理が実行される。
ステップS280において、CGMS-Aの制御範囲がEMIDブロックとされ、データ内のCGMS-Aが、表48に従って更新されてCCIDとされ、EMIDブロックのデータ内に記録される。また、アナログデータの場合、EMIは存在しないので、CCIDがそのままEMIDとして、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。表48は、図48のテーブル9に示されている。
ステップS280の処理の次に、ステップS281に進み、RMID=Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS282においては、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS283に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS280に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS282において、全てのデータを記録した判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
図49は、第5の実施の形態のノンコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS291において、受信し、記録するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS292において、データを送信してきたソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。
ステップS292において、ソースがコグニザントデバイスであると判定された場合、ステップS293に進む。ステップS293において、1つのアイソクロナスパケットが1つのEMIDブロックとされ、パケットヘッダ内のEMIが、表49に従ってEMIDに更新され、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。アイソクロナスパケットのデータ内のCCIは、表49に従ってCCIDに更新されるのであるが、表49に示すように、この場合においては、CCIDは実質的にCCIと同一の内容とされているので、CCIは、そのまま更新されずにCCIDとされるということもできる。
また、ステップS292において、ソースがコグニザントデバイスでない(ノンコグニザントデバイスである)と判定された場合、ステップS294に進む。ステップS294において、1つのアイソクロナスパケットが1つのEMIDブロックとされ、パケットヘッダ内のEMIが、表50に従ってEMIDに更新され、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。アイソクロナスパケットのデータ内のCCIは、表50に従ってCCIDに更新されるのであるが、表50に示すように、この場合においては、CCIDは実質的にCCIと同一の内容とされているので、CCIは、そのまま更新されずにCCIDとされるということもできる。
ステップS293とステップS294の処理の次に、ステップS295に進み、RMID=Non-Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS296においては、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS297に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS292に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS296において、全てのデータを記録した判定された場合、ノンコグニザント記録処理は終了される。
一方、ステップS291において、受信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS298に進む。ステップS298においては、アナログデータは記録されずに、ノンコグニザント記録処理は終了される。
図50と図51は、第5の実施の形態のコグニザント再生の処理を表している。最初にステップS301において、送信するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS302において、EMIDブロックのRMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。
ステップS302において、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合、ステップS303に進む。ステップS303において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表51に従ってCCIに更新し、送信パケットのデータ内に配置する。また、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表51に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。そして、送信パケットをアイソクロナスパケットとして送信する。
また、ステップS302において、RMIDがCognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS304に進む。ステップS304において、EMIDブロックのRMIDがNon-Cognizant Recordingであるか否かが判定される。ステップS304において、RMIDがNon-Cognizant Recordingであると判定された場合、ステップS305に進む。ステップS305において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表52に従ってCCIに更新し、送信パケットのデータ内に配置する。また、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表52に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。そして、送信パケットをアイソクロナスパケットとして送信する。
また、ステップS304において、RMIDがNon-Cognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS306に進む。ステップS306において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表53に従ってCCIに更新し、送信パケットのデータ内に配置する。また、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表53に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。そして、送信パケットをアイソクロナスパケットとして送信する。
ステップS303、ステップS305またはステップS306の処理の次に、ステップS307に進む。ステップS307においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS308に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS302に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS307において、全てのデータを再生したと判定された場合、コグニザント再生処理は終了される。
一方、ステップS301において、送信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS309に進む。ステップS309において、EMIDブロックのRMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。
ステップS309において、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合、ステップS310に進む。ステップS310において、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表54に従ってCCIに更新し、送信データ内のCGMS-Aとする。
また、ステップS309において、RMIDがCognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS311に進む。ステップS311において、EMIDブロックのRMIDがNon-Cognizant Recordingであるか否かが判定される。ステップS311において、RMIDがNon-Cognizant Recordingであると判定された場合、ステップS312に進む。ステップS312において、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表55に従ってCCIに更新し、送信データ内のCGMS-Aとする。
また、ステップS311において、RMIDがNon-Cognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS313に進む。ステップS313において、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表56に従ってCCIに更新し、送信データ内のCGMS-Aとする。
ステップS310、ステップS312またはステップS313の処理の次に、ステップS314に進む。ステップS314においては、送信データをアナログデータに変換し、ステップS315に進む。ステップS315においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS316に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS309に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS315において、全てのデータを再生したと判定された場合、コグニザント再生処理は終了される。
図53は、第5の実施の形態のノンコグニザント再生の処理を表している。最初にステップS321において、EMIDブロックのRMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。
ステップS321において、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合、ステップS322に進む。ステップS322において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表57に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。また、EMIDブロックのデータ内のCCIDは、表57に従ってCCIに更新されるのであるが、表57に示すように、この場合においては、CCIは実質的にCCIDと同一の内容とされているので、CCIDは、そのまま更新されずにCCIとされるということもできる。
また、ステップS321において、RMIDがCognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS323に進む。ステップS323において、EMIDブロックのRMIDがNon-Cognizant Recordingであるか否かが判定される。ステップS323において、RMIDがNon-Cognizant Recordingであると判定された場合、ステップS324に進む。ステップS324において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表58に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。また、EMIDブロックのデータ内のCCIDは、表58に従ってCCIに更新されるのであるが、表58に示すように、この場合においては、CCIは実質的にCCIDと同一の内容とされているので、CCIDは、そのまま更新されずにCCIとされるということもできる。
また、ステップS323において、RMIDがNon-Cognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS325に進み、Pre-recorded diskは再生しないとされ、ノンコグニザント再生処理は終了される。
ステップS322、ステップS324の処理の次に、ステップS326に進む。ステップS326においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS327に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS321に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS326において、全てのデータを再生したと判定された場合、ノンコグニザント再生処理は終了される。
次に、図54乃至図61を参照して、プリレコーデッドディスクにおいてのみCCID=EMIDとする制限を設けた場合の第6の実施の形態について説明する。このようにすることで、ディスクにRMIDを記録する必要がなくなり、ディスクをコグニザントデバイス、ノンコグニザントデバイスのどちらで記録、再生しても正しくコピー制御を行うことができる。
図54と図55は、第6の実施の形態のコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS331において、受信し、記録するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS332において、データを送信してきたソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。
ステップS332において、ソースがコグニザントデバイスであると判定された場合、ステップS333に進む。ステップS333において、1つのアイソクロナスパケットを1つのEMIDブロックとし、そのパケットのデータ内に含まれるCCIを、表59に従って更新し、CCIDとしてEMIDブロックのデータ内に記録する。また、同様に、アイソクロナスパケットのヘッダ内に格納されているEMIが、表59に従って更新され、EMIDとされ、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。
また、ステップS332において、ソースがコグニザントデバイスでない(ノンコグニザントデバイスである)と判定された場合、ステップS334に進む。ステップS334において、1つのアイソクロナスパケットを1つのEMIDブロックとし、そのパケットのデータ内に含まれるCCIを、表60に従って更新し、CCIDとしてEMIDブロックのデータ内に記録する。また、同様に、アイソクロナスパケットのヘッダ内に格納されているEMIが、表60に従って更新され、EMIDとされ、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。表59と表60は、図56のテーブル11に示されている。
ステップS333とステップS334の処理の次に、ステップS335に進み、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS336に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS332に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS335において、全てのデータを記録した判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
一方、ステップS331において、受信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS337に進み、受信データをデジタルデータに変換する処理が実行される。
ステップS338において、CGMS-Aの制御範囲がEMIDブロックとされ、データ内のCGMS-Aが、表61に従って更新されてCCIDとされ、EMIDブロックのデータ内に記録される。また、アナログデータの場合、EMIは存在しないので、CCIDがそのままEMIDとして、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。表61は、図56のテーブル11に示されている。
ステップS338の処理の次に、ステップS339に進み、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS340に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS338に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS339において、全てのデータを記録した判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
図57は、第6の実施の形態のノンコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS351において、受信し、記録するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS352において、データを送信してきたソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。
ステップS352において、ソースがコグニザントデバイスであると判定された場合、ステップS353に進む。ステップS353において、1つのアイソクロナスパケットが1つのEMIDブロックとされ、パケットヘッダ内のEMIが、表62に従ってEMIDに更新され、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。アイソクロナスパケットのデータ内のCCIは、表62に従ってCCIDに更新されるのであるが、表62に示すように、この場合においては、CCIDは実質的にCCIと同一の内容とされているので、CCIは、そのまま更新されずにCCIDとされるということもできる。
また、ステップS352において、ソースがコグニザントデバイスでない(ノンコグニザントデバイスである)と判定された場合、ステップS354に進む。ステップS354において、1つのアイソクロナスパケットが1つのEMIDブロックとされ、パケットヘッダ内のEMIが、表63に従ってEMIDに更新され、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。アイソクロナスパケットのデータ内のCCIは、表63に従ってCCIDに更新されるのであるが、表63に示すように、この場合においては、CCIDは実質的にCCIと同一の内容とされているので、CCIは、そのまま更新されずにCCIDとされるということもできる。
ステップS353とステップS354の処理の次に、ステップS355に進み、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS356に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS352に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS355において、全てのデータを記録した判定された場合、ノンコグニザント記録処理は終了される。
一方、ステップS351において、受信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS357に進む。ステップS357においては、アナログデータは記録されずに、ノンコグニザント記録処理は終了される。
図58と図59は、第6の実施の形態のコグニザント再生の処理を表している。最初にステップS361において、送信するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS362において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表64に従ってCCIに更新し、送信パケットのデータ内に配置する。また、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表64に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。そして、送信パケットをアイソクロナスパケットとして送信する。
ステップS362の処理の次に、ステップS363に進む。ステップS363においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS364に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS362に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS363において、全てのデータを再生したと判定された場合、コグニザント再生処理は終了される。
一方、ステップS361において、送信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS365に進む。ステップS365において、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表65に従ってCCIに更新し、送信データ内のCGMS-Aとする。
ステップS365の処理の次に、ステップS366に進む。ステップS366においては、送信データをアナログデータに変換し、ステップS367に進む。ステップS367においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS368に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS365に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS367において、全てのデータを再生したと判定された場合、コグニザント再生処理は終了される。
図61は、第6の実施の形態のノンコグニザント再生の処理を表している。最初にステップS381において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表66に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。また、EMIDブロックのデータ内のCCIDは、表66に従ってCCIに更新されるのであるが、表66に示すように、この場合においては、CCIは実質的にCCIDと同一の内容とされているので、CCIDは、そのまま更新されずにCCIとされるということもできる。
ステップS381の処理の次に、ステップS382に進む。ステップS382においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS383に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS381に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS382において、全てのデータを再生したと判定された場合、ノンコグニザント再生処理は終了される。
次に、図62乃至図71を参照して、EMI及びEMIDのモードを4種類とした場合の第7の実施の形態について説明する。上述の第1乃至第6の実施の形態においては、EMI及びEMIDのモードは、copy free,copy once,copy prohibitの3種類であったが、これをcopy free,copy once,no-more copied,copy neverの4種類とする。no-more copiedは、copy onceのデータを一度記録したデータであり、以後コピー禁止であることを示している。copy onceのEMIが記録時にno-more copiedに書き換えられる。copy neverは、もともとコピー禁止のデータであることを示している。
尚、第7の実施の形態においては、第2の実施の形態のディスク上にRMIDを記録する方式に従ってコピー制御情報を規定している。このようにすることで、ディスクをコグニザントデバイス、ノンコグニザントデバイスのどちらで記録、再生しても正しいコピー制御を行うことができる。また、ユーザ記録ディスク及びプリレコーデッドディスクの区別をすることなく取り扱うことができる。このとき、プリレコーデッドディスクは、コグニザント記録されたディスクであるとみなされる。
また、第2の実施の形態においては、CCID/EMID=once/prohと記録されている場合、CCI/EMI=once/onceであったものを一度ノンコグニザント記録したデータ(このデータはコピー禁止)であるのか、プリレコーデッドディスク上に始めからこの組み合わせで記録されたデータ(このデータは1回コピー可能)であるのか区別がつかない。そのため、CCID/EMID=once/prohの場合、どちらもコピー禁止として取り扱っていた。しかしながら、EMI及びEMIDのモードを4種類とすることにより、CCI/EMI=once/onceデータを一度ノンコグニザント記録した場合はCCID/EMID=once/no-moreと記録され、プリレコーデッドディスク上ではCCID/EMID=once/neverと記録されるので両者の区別を行うことができ、より正確なコピーの世代管理が可能となる。
図62と図63は、第7の実施の形態のコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS391において、受信し、記録するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS392において、データを送信してきたソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。
ステップS392において、ソースがコグニザントデバイスであると判定された場合、ステップS393に進む。ステップS393において、1つのアイソクロナスパケットを1つのEMIDブロックとし、そのパケットのデータ内に含まれるCCIを、表67若しくは表72に従って更新し、CCIDとしてEMIDブロックのデータ内に記録する。また、同様に、アイソクロナスパケットのヘッダ内に格納されているEMIが、表67若しくは表72に従って更新され、EMIDとされ、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。
また、ステップS392において、ソースがコグニザントデバイスでない(ノンコグニザントデバイスである)と判定された場合、ステップS394に進む。ステップS394において、1つのアイソクロナスパケットを1つのEMIDブロックとし、そのパケットのデータ内に含まれるCCIを、表68若しくは表73に従って更新し、CCIDとしてEMIDブロックのデータ内に記録する。また、同様に、アイソクロナスパケットのヘッダ内に格納されているEMIが、表68若しくは表73に従って更新され、EMIDとされ、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。表67及び表68は、図64のテーブル13−1に示されている。表72及び表73は、図65のテーブル13−2に示されている。テーブル13−1には、CCI,CCIDをcopy free,copy once,copy prohibitの3種類とした場合の例が示され、テーブル13−2には、CCI,CCIDをcopy free,copy once,no-more copy,never copyの4種類とした場合の例が示されている。
ステップS393とステップS394の処理の次に、ステップS395に進み、RMID=Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS396においては、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS397に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS392に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS396において、全てのデータを記録した判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
一方、ステップS391において、受信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS398に進み、受信データをデジタルデータに変換する処理が実行される。
ステップS399において、CGMS-Aの制御範囲がEMIDブロックとされ、データ内のCGMS-Aが、表69若しくは表74に従って更新されてCCIDとされ、EMIDブロックのデータ内に記録される。また、アナログデータの場合、EMIは存在しないので、CCIDがそのままEMIDとして、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。表69は、図64のテーブル13−1に示されている。表74は、図65のテーブル13−2に示されている。
ステップS399の処理の次に、ステップS400に進み、RMID=Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS401においては、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS402に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS399に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS401において、全てのデータを記録したと判定された場合、コグニザント記録処理は終了される。
図66は、第7の実施の形態のノンコグニザント記録の処理を表している。最初にステップS411において、受信し、記録するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS412において、データを送信してきたソースがコグニザントデバイスであるか否かが判定される。
ステップS412において、ソースがコグニザントデバイスであると判定された場合、ステップS413に進む。ステップS413において、1つのアイソクロナスパケットが1つのEMIDブロックとされ、パケットヘッダ内のEMIが、表70若しくは表75に従ってEMIDに更新され、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。アイソクロナスパケットのデータ内のCCIは、表70若しくは表75に従ってCCIDに更新されるのであるが、表70及び表75に示すように、この場合においては、CCIDは実質的にCCIと同一の内容とされているので、CCIは、そのまま更新されずにCCIDとされるということもできる。
また、ステップS412において、ソースがコグニザントデバイスでない(ノンコグニザントデバイスである)と判定された場合、ステップS414に進む。ステップS414において、1つのアイソクロナスパケットが1つのEMIDブロックとされ、パケットヘッダ内のEMIが、表71若しくは表76に従ってEMIDに更新され、EMIDブロックのヘッダ内に記録される。アイソクロナスパケットのデータ内のCCIは、表71若しくは表76に従ってCCIDに更新されるのであるが、表71及び表76に示すように、この場合においては、CCIDは実質的にCCIと同一の内容とされているので、CCIは、そのまま更新されずにCCIDとされるということもできる。
ステップS413とステップS414の処理の次に、ステップS415に進み、RMID=Non-Cognizant Recordingが、ディスクに記録される。ステップS416においては、データを全て記録したか否かが判定される。記録していないデータが残っている場合には、ステップS417に進み、次のパケットのデータが読み込まれ、さらに、ステップS412に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS416において、全てのデータを記録した判定された場合、ノンコグニザント記録処理は終了される。
一方、ステップS411において、受信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS418に進む。ステップS418においては、アナログデータは記録されずに、ノンコグニザント記録処理は終了される。
図67と図68は、第7の実施の形態のコグニザント再生の処理を表している。最初にステップS421において、送信するデータがデジタルデータであるか否かが判定される。デジタルデータである場合には、ステップS422において、EMIDブロックのRMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。
ステップS422において、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合、ステップS423に進む。ステップS423において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表77若しくは表83に従ってCCIに更新し、送信パケットのデータ内に配置する。また、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表77若しくは表83に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。そして、送信パケットをアイソクロナスパケットとして送信する。
また、ステップS422において、RMIDがCognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS424に進む。ステップS424において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表78若しくは表84に従ってCCIに更新し、送信パケットのデータ内に配置する。また、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表78若しくは表84に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。そして、送信パケットをアイソクロナスパケットとして送信する。
表77及び表82はテーブル14−1に示されているが、これはCCI,CCIDをcopy free,copy once,copy prohibitの3種類とした場合の例である。表83及び表88はテーブル14−2に示されているが、これはCCI,CCIDをcopy free,copy once,no-more copy,never copyの4種類とした場合の例である。
ステップS423、ステップS424の処理の次に、ステップS425に進む。ステップS425においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS426に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS422に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS425において、全てのデータを再生したと判定された場合、コグニザント再生処理は終了される。
一方、ステップS421において、送信データがデジタルデータではない(アナログデータである)と判定された場合、ステップS427に進む。ステップS427において、EMIDブロックのRMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。
ステップS427において、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合、ステップS428に進む。ステップS428において、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表79若しくは表85に従ってCCIに更新し、送信データ内のCGMS-Aとする。
また、ステップS427において、RMIDがCognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS429に進む。ステップS429において、EMIDブロックのデータ内に含まれているCCIDを表80若しくは表86に従ってCCIに更新し、送信データ内のCGMS-Aとする。
ステップS428とステップS429の処理の次に、ステップS430に進む。ステップS430においては、送信データをアナログデータに変換し、ステップS431に進む。ステップS431においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS432に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS427に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS431において、全てのデータを再生したと判定された場合、コグニザント再生処理は終了される。
図71は、第7の実施の形態のノンコグニザント再生の処理を表している。最初にステップS441において、EMIDブロックのRMIDがCognizant Recordingであるか否かが判定される。
ステップS441において、RMIDがCognizant Recordingであると判定された場合、ステップS442に進む。ステップS442において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表81若しくは表87に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。また、EMIDブロックのデータ内のCCIDは、表81若しくは表87に従ってCCIに更新されるのであるが、表81及び表87に示すように、この場合においては、CCIは実質的にCCIDと同一の内容とされているので、CCIDは、そのまま更新されずにCCIとされるということもできる。
また、ステップS441において、RMIDがCognizant Recordingでないと判定された場合、ステップS443に進む。ステップS443において、1つのEMIDブロックが、送信パケットとされ、EMIDブロックのヘッダ内に配置されているEMIDを、表82若しくは表88に従って更新してEMIとし、送信パケットのヘッダ内に配置する。また、EMIDブロックのデータ内のCCIDは、表82若しくは表88に従ってCCIに更新されるのであるが、表82及び表88に示すように、この場合においては、CCIは実質的にCCIDと同一の内容とされているので、CCIDは、そのまま更新されずにCCIとされるということもできる。
ステップS442、ステップS443の処理の次に、ステップS444に進む。ステップS444においては、データを全て再生したか否かが判定される。再生していないデータが残っている場合には、ステップS445に進み、次のEMIDブロックのデータが読み出され、さらに、ステップS441に戻って、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS444において、全てのデータを再生したと判定された場合、ノンコグニザント再生処理は終了される。
以上、本発明を1394シリアルバスを介して相互に接続された装置間で送受する場合を例として説明したが、その他の通信システムにおいても、適用することが可能である。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものとする。
なお、上記したような処理を行うコンピュータプログラムをユーザに提供する提供媒体としては、磁気ディスク、CD-ROM、固体メモリなどの記録媒体の他、ネットワーク、衛星などの通信媒体を利用することができる。
1 光ディスク記録再生装置, 2 パーソナルコンピュータ, 3 テレビジョン受像機, 4 IRD, 6 1394シリアルバス, 22 光ディスク, 23 光学ヘッド, 24 記録再生回路, 25 符号回路, 26 暗号化回路, 28 1394通信部, 29 CPU