JP4105850B2 - Scroll fluid machinery - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロール圧縮機、スクロール真空ポンプ、スクロール膨張機、スクロール送風機等のスクロール流体機械に関し、特に、このスクロール流体機械におけるクランクを用いた自転防止機構の軸受へのグリスの供給手段の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクロール流体機械において、旋回スクロールを固定スクロールに対して回転することなく、偏心的に旋回運動させるために、自転防止機構が設けられている。
この自転防止機構のうち、クランクを用いたものでは、クランクアームにより連結されたクランク軸及びクランクピンが、固定スクロールや旋回スクロール等に対して傾かないようにするため、それらを、軸線方向に並べた複数の軸受をもって枢支している。
【0003】
これらの軸受には、常に円滑に作動するようにするため、グリスが注入されている。しかし、スクロール流体機械の作動時に、軸受に注入されていたグリスは、軸受の摺動熱等により、徐々に蒸発するので、定期的にグリスを軸受に補給しなければならない。
【0004】
このようなグリスの補給を行なう場合、従来のスクロール流体機械においては、クランク軸の遊端側、すなわちハウジングから突出している主軸に取り付けられているプーリ側から、グリスが供給されるので、プーリ、冷却ファン、冷却ダクト等を取り外してから行なわなければならない。これらを外すスペースがない場合は、本体自体をセットから取り外して、広い場所まで運んで、同様の作業を行なわなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のスクロール流体機械においては、グリスの補給時に、多くの部品を分解し、補給終了後に、再度それらを組立てなければならず、手間がかかり、かつ面倒である。
【0006】
しかも、クランク式の自転防止機構においては、主軸の円周方向に複数のクランクが配設されているので、これらのすべてにグリスを補給しなければならないという煩しさがある。
【0007】
複数のグリス供給部のそれぞれにグリス供給用のホース等を接続し、それらを1本のホースに集約することも考えられるが、クランク軸は回転するため、その軸端にグリス供給用のホース等を接続するには、回転に対応しうる特殊なジョイントを用いなければならず、コスト高となり、かつ長期使用に耐え難いという問題がある。
【0008】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、自転防止機構へのグリスの補給を容易に行なえるようにするとともに、軸受部のグリス保有量を増大させることができ、もってグリスの補給回数を少なくすることができ、軸受の寿命を延ばすことができるようにしたスクロール流体機械を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1) 固定スクロールにおける固定ラップと、主軸の偏心軸部に枢支され、かつ自転防止機構が組み込まれている旋回スクロールにおける旋回ラップとを、相互に嵌合させることにより、旋回ラップの偏心運動に伴い流体容積が変化する密閉室を形成し、前記自転防止機構を、固定スクロールまたは固定スクロールが固定されているハウジング等よりなる固定体にクランク軸が軸受され、かつクランク軸に対して偏心するクランクピンが旋回スクロールに軸受されたクランクにより形成したスクロール流体機械において、前記クランク軸またはクランクピンを枢支する軸受の側面に対向するように給油体を設けるとともに、この給油体における前記軸受に対向する側面に給油口を設け、かつ前記給油体内に、前記給油口を前記固定体、旋回スクロール、及びクランク軸のいずれかに設けたグリス注入口に連通させる通路を形成する。
【0010】
(2) 上記(1)項において、クランク軸またはクランクピンを複数の軸受をもって枢支したものにおいて、互いに隣接する1対の軸受間に給油体を配設し、かつ前記給油体の両側面における前記各軸受に対向する部分に、グリス注入口に連通する通路に接続した給油口をそれぞれ設ける。
【0011】
(3) 上記(1)または(2)項において、クランクにおけるクランク軸からクランクピンにかけて、グリス溜りを設け、このグリス溜りにより、クランク軸側の軸受へのグリス用の通路と、クランクピン側の軸受へのグリス用の通路とを互いに連通させる。
【0012】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、クランク軸またはクランクピン内にグリス溜りを形成し、このグリス溜りを、クランク軸またはクランクピンに設けた半径方向を向く導通孔を介して、給油体内の通路に連通させる。
【0013】
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、グリス注入口を、給油体の外側におけるハウジングの外周に設ける。
【0014】
(6) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、グリス注入口を、クランク軸の外端に設ける。
【0015】
(7) 上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、給油体を、円板状の板材により形成する。
【0016】
(8) 上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、給油体を、固定体または旋回スクロールに穿設された軸受孔に内嵌した外輪と、前記軸受孔に軸受を介して嵌合されたクランク軸またはクランクピンに外嵌した内輪とを備えるものとするとともに、前記外輪と内輪との間に形成される空間により軸受への給油口を形成し、かつ前記外輪と内輪との少なくともいずれか一方に、前記空間をグリス注入口に連通させる通路を形成する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、スクロール圧縮機に適用した本発明の第1の実施形態を、図1及び図2に基いて説明する。なお本発明は、圧縮機以外の他のスクロール流体機械に適用しうるものであることは言うまでもない。
【0018】
図示のスクロール圧縮機は、基本的には従来のものと同様であるので、関係技術者によく理解されている本発明に直接関係ない部分については、基本的構造のみを簡単に説明するか、または単に名称をあげる程度に止め、その詳細な説明は省略する。
【0019】
このスクロール圧縮機は、ハウジング(1)における前端開口部(図1の左方が前方である)に、蓋体としての機能を有する固定スクロール(2)が固定されており、固定スクロール(2)の後面に設けた渦巻き状の固定ラップ(3)と、それに対向するようにハウジング(1)内に偏心旋回運動可能として配設された旋回スクロール(4)の前面に設けた渦巻き状の固定ラップ(5)とを互いに嵌合することにより、中心方向に向かって容積が漸次縮小する密閉室(8)を形成し、旋回スクロール(4)の偏心旋回運動により、固定スクロール(2)の外周部に設けた吸込口(6)から吸い込んだ流体を漸次圧縮して、固定スクロール(2)の中心に設けた吐出口(7)より吐出させるようにしたものである。
【0020】
旋回スクロール(4)の後面中央部は、ハウジング(1)の後部中央に前後1対の主軸受(9)(9)をもって枢支された主軸(10)の前端における偏心軸部(11)に、旋回軸受(12)を介して枢支され、ハウジング(1)の後端より後方に突出する主軸(10)の後端部に固嵌したプーリ(13)、及びそれに掛け回されたベルト(図示略)等を介して連係されたモータ(図示略)により、主軸(10)を所定方向に回転させることによって、旋回スクロール(4)は偏心旋回運動させられるようになっている。
【0021】
主軸(10)には、シロッコファン等の冷却ファン(14)を一体的に設けてあり、冷却ファン(14)の回転により、冷却用空気が、冷却ファンカバー(15)に接続されたダクト(図示略)を介して、固定スクロール(2)の前面に設けた冷却フィン(16)、及び旋回スクロール(4)の後面に設けた冷却フィン(17)等に送られるようになっている。
【0022】
このようなスクロール圧縮機において、旋回スクロール(4)を、固定スクロール(2)に対して回転することなく偏心旋回運動させるために、自転防止機構(18)が設けられている。
【0023】
自転防止機構(18)は、旋回スクロール(4)の後面と、それに対向するハウジング(1)の対向面との間における主軸(10)を中心とする同一円周上に、120°の角度間隔をもって配設された3個のクランク(19)(そのうちの1個のみを図示)からなっている。
【0024】
各クランク(19)は、図2に明示するように、ハウジング(1)に前後2個の軸受(ここでは玉軸受)(20)(20)をもって主軸(10)と平行をなすように枢支されたクランク軸(21)と、その前端に、それと直角をなす方向に突設されたクランクアーム(22)と、クランクアーム(22)の前端部前面に突設され、かつ旋回スクロール(4)に前後1対の軸受(23)(23)をもって枢支された、クランク軸(21)と平行かつ偏心するクランクピン(24)とからなっている。
【0025】
クランク軸(21)及びクランクピン(24)を、それぞれ2個の軸受(20)(20)、(23)(23)をもって、ハウジング(1)及び旋回スクロール(4)に枢支させているのは、それらの軸線が傾くのを防止するためである。しかし、1個または3個以上の軸受をもって、クランク軸(21)またはクランクピン(24)を枢支することもある。
【0026】
従来は、上述のような軸受(20)(20)にグリスを補給する際、後方の軸受(20)の後端面を覆うようにハウジング(1)に取り付けられた防塵キャップ(25)を外し、ついで、その後方に位置する冷却ファン(14)、冷却ファンカバー(15)、及びプーリ(13)等を取り外さなければならなかったが、本発明によると、次のような構成を採用したため、そのような不便は解消されるだけでなく、その他にも多くの利点が得られるようになっている。
【0027】
すなわち、本発明の第1の実施形態を示す図2においては、前後の軸受(20)(20)の間に、スペーサを兼ねる円板状の給油板(給油体)(26)を、クランク軸(21)に嵌合し、この給油板(26)における前後の軸受(20)(20)に対向する前後面に、軸線方向の給油口(27)(27)を設け、かつこれらの給油口(27)(27)の内端を、ハウジング(1)の外周面における給油板(26)と対応する個所に設けたグリス注入口(28)に、通路(29)をもって連通させている。給油板(26)は、軸受(20)(20)に予圧をかけて取り付けるため、アルミニウム軽合金製、または鉄製等とするのがよい。
【0028】
通路(29)は、前後の給油口(27)(27)同士を連結するように給油板(26)に穿設された、クランク軸(21)と平行をなす軸方向通孔(30)と、それと直交するように放射方向に向けて給油板(26)に穿設された半径方向通孔(31)と、その内外端と連通するように給油板(26)の内外周面に設けられた環状溝(32)(33)と、外側の環状溝(33)と連通し、かつクランク軸(21)とほぼ直交するようにしてハウジング(1)に穿設され、外端部に、グリス注入口(28)と図示しない逆止弁を備えるグリスニップル(34)が嵌着された半径方向の連通孔(35)とからなっている。
【0029】
クランク軸(21)の軸線上には、軸孔状のグリス溜り(36)が穿設され、このグリス溜り(36)の軸線方向の中間部は、クランク軸(21)に穿設された半径方向の導通孔(37)を介して、給油板(26)の内周面における環状溝(32)と連通している。
【0030】
また、グリス溜り(36)の前端は、クランクアーム(22)及びクランクピン(24)内を貫通して、クランクピン(24)の前端に開口する案内孔(38)、及び旋回スクロール(4)に穿設したクランクピン(24)の保持孔(39)の内底と、クランクピン(24)の前端面との間の間隙を通って、前後の軸受(23)(23)に順次連通している。
【0031】
グリス溜り(36)の後端は、後部軸受押え板(40)をクランク軸(21)の後端に止着するボルト(41)によって閉塞されている。
【0032】
(42)は、前部軸受押え板、(43)は、グリスの洩れ止め用のシールである。
【0033】
第1の実施形態は上述のような構成としてあるので、グリス注入口(28)から注入されたグリスは、通路(29)を通って、ハウジング(1)側の前後の軸受(20)(20)に供給されるとともに、半径方向の導通孔(37)からクランク軸(21)におけるグリス溜り(36)内に入り、さらに案内孔(38)を経て、旋回スクロール(4)側の前後の軸受(23)(23)に供給される。
【0034】
グリス注入口(28)は、ハウジングの外周に設けられているので、グリス注入時に、防塵キャップ(25)を外したり、冷却ファン(14)、同カバー(15)、プーリ(13)等を分解したりする必要がなく、グリス注入作業を簡単に行うことができる。
【0035】
また、軸受(20)(20)、(23)(23)内のグリスが蒸発等により減少すると、グリス溜り(36)や案内孔(38)等に溜ったグリスが、クランク軸(21)の回転による遠心力により、半径方向の導通孔(37)等を介して軸受(20)(20)に、また案内孔(38)を介して軸受(23)(23)に、それぞれ自動的に供給されるので、グリスは、軸受(20)(23)に長期間に亘って保持されることとなり、グリスを補充する回数は少なくなり、かつ補充の時期を長くすることができる。
【0036】
図3は、本発明の第2の実施形態を示す。なお、第1の実施形態におけるのと同一の部材には、同一の符号を付して図示するに止め、それらについての詳細な説明は省略する(図4に示す第3の実施形態においても同様とする)。
【0037】
この実施形態においては、第1の実施形態におけるハウジング(1)に設けたグリスニップル(34)、半径方向の連通孔(35)、給油板(26)における軸方向通孔(30)より外側の半径方向通孔(31)、及び外周の環状溝(33)等をすべて省略し、それに代えて、後部軸受押え板(40)をクランク軸(21)の後端に止着するボルト(44)を、単なるボルトでなく、上述のグリスニップル(34)と同様の、先端がグリス注入口(28)となっているグリスニップル(45)を備えるものとしてある。
【0038】
(46)は、防塵キャップ(25)の中央に着脱自在に設けた開閉蓋で、これを開くことにより、グリスニップル(45)にグリスを注入することができ、注入されたグリスは、グリス溜り(36)から二股に分かれて、一方は、半径方向の導通孔(37)、環状溝(32)、半径方向通孔(31)、及び軸方向通孔(30)を通って、給油口(27)(27)より、前後の軸受(20)(20)に供給され、他方は、案内孔(38)を通って、前後の軸受(23)(23)に順次供給される。
【0039】
第2の実施形態は、グリス注入口(28)から冷却ファン(14)等までの間に、グリス注入作業を行うのに十分な空間がある場合に適用するのに適しており、第1の実施形態より構造を簡素化できるとともに、ハウジング(1)に穿孔等の細かな加工を施す必要がなく、またハウジング(1)の外周から突起物をなくすことができる等の利点がある。
【0040】
図4は、本発明の第3の実施形態を示す。
【0041】
この例では、第2の実施形態におけるのと同様のものにおいて、クランクピン(24)の中央に、クランク軸(21)側のグリス溜り(36)と連通する軸方向通孔(47)を穿設し、かつクランクピン(24)に外嵌した前後の軸受(23)(23)の間に、給油板(26)と同様の給油板(48)を設けてある。給油板(48)には、前後両面の給油口(49)(49)同士を連結する複数の軸方向通孔(50)と、それらと内周面に設けた環状溝(51)とを連通させる複数の半径方向通孔(52)とを設け、さらに、クランクピン(24)の外周部に、軸方向通孔(47)を環状溝(51)と連通させる複数の半径方向の導通孔(53)を設けてある。
【0042】
これにより、旋回スクロール(4)側の軸受(23)(23)にも、ハウジング(1)側の軸受(20)(20)にグリスが供給されるのと同様の原理により、すなわち、クランクピン(24)がクランク軸(21)を中心として回転するときの遠心力により、軸方向通孔(47)内のグリスが、半径方向の導通孔(53)、環状溝(51)、半径方向通孔(52)、及び軸方向通孔(50)を通って自動的に供給されるようにしてある。
【0043】
図5及び図6は、本発明の第4の実施形態を示す。
【0044】
この例では、第3の実施形態におけるのと同様のものにおいて、給油板(26)(48)に代えて、図6に示すように、ハウジング(1)に穿設された軸受孔(54)及び旋回スクロール(4)に穿設された軸受孔(55)に内嵌した外輪(56)と、その内方に所要の空間(57)を形成するようにして同心状に配設され、かつ各軸受孔(54)(55)に軸受(20)(20)(23)(23)を介して嵌合されたクランク軸(21)及びクランクピン(24)に外嵌した内輪(58)とを備える給油体(59)(60)を設け、外輪(56)と内輪(58)との間に形成された空間(57)により、前後の各軸受(20)(20)(23)(23)への給油口とグリス溜りとを形成してある。
【0045】
給油体(59)(60)の各内輪(58)には、空間(57)をグリス溜り(36)及び軸方向通孔(47)を介してグリス注入口(28)に連通させる放射状の複数の通路(61)と、それらの内端と連通する環状溝(62)とが設けられている。
【0046】
この第4の実施形態によると、給油体(59)(60)の各内輪(58)が、軸受(20)(23)の内レース(20a)(23a)とともに、給油体(59)(60)の外輪(56)及び軸受(20)(23)の外レース(20b)(23b)に対して相対回転しうるので、給油体(59)(60)が軸受(20)(23)の回転を妨げることがなく、軸受(20)(23)は常に円滑に回転しうるという利点がある。
【0047】
なお、図5に示すグリスニップル(45)に代えて、図2に示すグリスニップル(34)のように、ハウジング(1)または旋回スクロール(4)に設けた場合は、外輪(56)の外周面に、連通孔(39)(図2参照)に連通する環状溝と、それに連通する1または複数の放射状の通路(いずれも図示略)を設ければよい。
【0048】
以上の4つの実施形態の他にも、本発明はさまざまな形態で実施することができる。
【0049】
例えば、クランク軸(21)を、ハウジング(1)ではなく、固定スクロール(2)に枢支させることもあり、そのような場合にも、本発明を適用できることはもちろんである。
【0050】
また、1個の軸受のみをもってクランク軸やクランクピンを枢支するようにしたものにも、本発明を適用することができる。
この場合には、軸受の側面に対向するように給油板を設け、その軸受に対向する給油板の側面のみに給油口を設けておけばよい。
【0051】
さらに、グリス注入口は、旋回スクロールに設けてもよい。
【0052】
【発明の効果】
次に、各請求項に記載の発明における特有の効果を列記する。
【0053】
全請求項: 自転防止機構の軸受へのグリスの補給を容易に行なえるとともに、グリス溜りにグリスを溜めておくことにより、軸受部のグリス保有量を増大させることができ、もってグリスの補給回数を少なくすることができ、軸受の寿命を延ばすことができる。
【0054】
請求項2: 複数の軸受にグリスを効率よく供給することができるとともに、給油板が互いに隣接する軸受同士の間にスペーサとして介在し、隣接する軸受同士の間隔を大として、クランク軸を安定して支持することができる。
【0055】
請求項3: クランク軸を支持する固定体側の軸受と、クランクピンを支持する固定スクロール側の軸受とに、同時にグリスを効率よく補給することができる。
【0056】
請求項4: 軸受部におけるグリス保有量を増大させることができ、長期間グリスを補給する必要がなくなる。
【0057】
また、クランク軸の回転時の遠心力により、クランク軸またはクランクピン内のグリス溜りに溜ったグリスが、半径方向の通路を通って、軸受に自動的に供給されるので、手作業でグリスの補給を行なう回数を少なくすることができ、軸受の寿命を長くすることができる。
【0058】
請求項5: 軸受へのグリスの補給を、ハウジングの外側から簡単に行なうことができ、従来のように、冷却ファンや同カバー、プーリ等を主軸から外す必要がないので、グリス補給作業を迅速に行なうことができる。
【0059】
請求項6: 構造をより簡素化できるとともに、ハウジングの外周面にグリス注入口を設けないですむので、ハウジングに細かな穿孔作業を行なう必要がなくなり、またハウジングの外周面を突起物のない美麗な外観とすることができる。
【0060】
請求項7: 給油体を、円板状の板材としたので、軸受部分に簡単に装着することができる。
【0061】
請求項8: 給油体の各内輪が、軸受の内レースとともに、給油体の外輪及び軸受の外レースに対して相対回転しうるので、給油体が軸受の回転を妨げることがなく、軸受は常に円滑に回転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の縦断側面図である。
【図2】図1の要部の拡大縦断側面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における図2と同様の部分の拡大縦断側面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態における図2と同様の部分の拡大縦断側面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態における図2と同様の部分の拡大縦断側面図である。
【図6】同じく給油体における外輪と内輪とを示す斜視図である。
【符号の説明】
(1)ハウジング(固定体)
(2)旋回スクロール(固定体)
(3)固定ラップ
(4)旋回スクロール
(5)旋回ラップ
(6)吸込口
(7)吐出口
(8)密閉室
(9)主軸受
(10)主軸
(11)偏心軸部
(12)旋回軸受
(13)プーリ
(14)冷却ファン
(15)冷却ファンカバー
(16)(17)冷却フィン
(18)自転防止機構
(19)クランク
(20)軸受
(20a)内レース
(20b)外レース
(21)クランク軸
(22)クランクアーム
(23)軸受
(23a)内レース
(23b)外レース
(24)クランクピン
(25)防塵キャップ
(26)給油板(給油体)
(27)給油口
(28)グリス注入口
(29)通路
(30)軸方向通孔
(31)半径方向通孔
(32)(33)環状溝
(34)グリスニップル
(35)連通孔
(36)グリス溜り
(37)導通孔
(38)案内孔
(39)保持孔
(40)後部軸受押え板
(41)ボルト
(42)前部軸受押え板
(43)シール
(44)ボルト
(45)グリスニップル
(46)開閉蓋
(47)軸方向通孔
(48)給油板
(49)給油口
(50)軸方向通孔
(51)環状溝
(52)半径方向通孔
(53)導通孔
(54)(55)軸受孔
(56)外輪
(57)空間
(58)内輪
(59)(60)給油体
(61)通路
(62)環状溝
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a scroll fluid machine such as a scroll compressor, a scroll vacuum pump, a scroll expander, and a scroll blower, and more particularly to a structure of a means for supplying grease to a bearing of an anti-rotation mechanism using a crank in the scroll fluid machine. .
[0002]
[Prior art]
In the scroll fluid machine, an anti-rotation mechanism is provided in order to cause the orbiting scroll to rotate eccentrically without rotating with respect to the fixed scroll.
Among these anti-rotation mechanisms, those using a crank are arranged in the axial direction so that the crank shaft and the crank pin connected by the crank arm do not tilt with respect to the fixed scroll, the orbiting scroll, or the like. It is pivotally supported by multiple bearings.
[0003]
These bearings are infused with grease in order to always operate smoothly. However, since the grease injected into the bearing gradually evaporates due to the sliding heat of the bearing during the operation of the scroll fluid machine, the grease must be periodically supplied to the bearing.
[0004]
When replenishing such grease, in the conventional scroll fluid machine, the grease is supplied from the free end side of the crankshaft, that is, the pulley side attached to the main shaft protruding from the housing. It must be done after removing the cooling fan, cooling duct, etc. If there is no space to remove them, the main body itself must be removed from the set and transported to a large area to perform the same operation.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the conventional scroll fluid machine, many parts must be disassembled at the time of replenishing grease, and they must be reassembled after the replenishment, which is troublesome and troublesome.
[0006]
In addition, in the crank-type rotation prevention mechanism, since a plurality of cranks are arranged in the circumferential direction of the main shaft, there is a problem that all of these must be replenished with grease.
[0007]
It is conceivable to connect a grease supply hose or the like to each of the plurality of grease supply units and consolidate them into a single hose. However, since the crankshaft rotates, a grease supply hose or the like is attached to the shaft end. In order to connect the cables, a special joint that can handle rotation must be used, which increases the cost and is difficult to withstand long-term use.
[0008]
In view of the above problems of the prior art, the present invention makes it possible to easily supply grease to the rotation prevention mechanism and increase the amount of grease held in the bearing portion. It is an object of the present invention to provide a scroll fluid machine that can reduce the number of replenishment times of grease and extend the life of a bearing.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, the above problem is solved as follows.
(1) Eccentric motion of the orbiting wrap by fitting the fixed wrap of the fixed scroll and the orbiting wrap of the orbiting scroll pivotally supported by the eccentric shaft portion of the main shaft and incorporating a rotation prevention mechanism. A closed chamber in which the fluid volume changes is formed, and the rotation prevention mechanism is fixed to the fixed scroll or a fixed body made of a housing or the like to which the fixed scroll is fixed, and the crankshaft is eccentric with respect to the crankshaft. In a scroll fluid machine in which a crankpin is formed by a crank that is supported by an orbiting scroll, an oil supply body is provided so as to face a side surface of the bearing that pivotally supports the crankshaft or the crankpin, and the oil supply body faces the bearing. An oil supply port is provided on a side surface of the oil supply body, and the oil supply port is provided in the oil supply body with the fixed body and the swivel disk. Lumpur, and forming a passage for communicating the grease injection port provided on one of the crank shaft.
[0010]
(2) In the above item (1), the crankshaft or the crankpin is pivotally supported by a plurality of bearings, an oil supply body is disposed between a pair of adjacent bearings, and on both side surfaces of the oil supply body. Refueling ports connected to the passages communicating with the grease injection ports are respectively provided in portions facing the respective bearings.
[0011]
(3) In the above item (1) or (2), a grease reservoir is provided from the crankshaft to the crankpin in the crank, and this grease reservoir causes a grease passage to the bearing on the crankshaft side and the crankpin side. The grease passage to the bearing is in communication with each other.
[0012]
(4) In any one of the above items (1) to (3), a grease reservoir is formed in the crankshaft or the crankpin, and the grease reservoir is provided with a conduction hole facing the radial direction provided in the crankshaft or the crankpin. To communicate with the passage in the fueling body.
[0013]
(5) In any one of the above items (1) to (4), the grease inlet is provided on the outer periphery of the housing outside the fuel filler.
[0014]
(6) In any one of the above items (1) to (4), the grease injection port is provided at the outer end of the crankshaft.
[0015]
(7) In any one of the above items (1) to (6), the oil filler is formed of a disk-shaped plate material.
[0016]
(8) In any one of the above items (1) to (6), the oil filler is fitted into the outer ring fitted in the bearing hole formed in the fixed body or the orbiting scroll, and the bearing hole is fitted through the bearing. And an inner ring that is externally fitted to the crankshaft or a crankpin, and a space formed between the outer ring and the inner ring forms an oil supply port for the bearing, and at least the outer ring and the inner ring Either one is formed with a passage for communicating the space with the grease inlet.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a first embodiment of the present invention applied to a scroll compressor will be described with reference to FIGS. 1 and 2. Needless to say, the present invention can be applied to other scroll fluid machines other than the compressor.
[0018]
The scroll compressor shown in the figure is basically the same as the conventional one, so that only the basic structure will be briefly described for the parts not directly related to the present invention that are well understood by the related engineers. Alternatively, the name is simply given and the detailed description is omitted.
[0019]
In this scroll compressor, a fixed scroll (2) having a function as a lid is fixed to a front end opening (the left side in FIG. 1 is the front) of the housing (1). The fixed scroll (2) A spiral fixed wrap (3) provided on the rear surface and a spiral fixed wrap provided on the front of the orbiting scroll (4) disposed in the housing (1) so as to be capable of eccentric orbiting so as to face the spiral fixed wrap (3) And (5) are mutually fitted to form a sealed chamber (8) whose volume is gradually reduced toward the center direction, and the outer peripheral portion of the fixed scroll (2) by the eccentric orbiting motion of the orbiting scroll (4). The fluid sucked in from the suction port (6) provided in is gradually compressed and discharged from the discharge port (7) provided in the center of the fixed scroll (2).
[0020]
The central part of the rear surface of the orbiting scroll (4) is connected to the eccentric shaft part (11) at the front end of the main shaft (10) pivotally supported by a pair of front and rear main bearings (9, 9) in the rear center of the housing (1). A pulley (13) pivotally supported via a slewing bearing (12) and projecting rearward from the rear end of the housing (1), and a belt ( By rotating a main shaft (10) in a predetermined direction by a motor (not shown) linked through an unillustrated) or the like, the orbiting scroll (4) can be eccentrically swung.
[0021]
The spindle (10) is integrally provided with a cooling fan (14) such as a sirocco fan, and the cooling fan (14) rotates to cause cooling air to be connected to the cooling fan cover (15) ( Via a not-shown cooling fan (16) provided on the front surface of the fixed scroll (2), the cooling fin (17) provided on the rear surface of the orbiting scroll (4), and the like.
[0022]
In such a scroll compressor, an anti-rotation mechanism (18) is provided to cause the orbiting scroll (4) to perform an eccentric orbiting movement without rotating with respect to the fixed scroll (2).
[0023]
The anti-rotation mechanism (18) has an angular interval of 120 ° on the same circumference centered on the main shaft (10) between the rear surface of the orbiting scroll (4) and the opposing surface of the housing (1) facing it. And three cranks (19) (only one of which is shown).
[0024]
As shown in FIG. 2, each crank (19) is pivotally supported so that it has two front and rear bearings (here, ball bearings) (20) and (20) parallel to the main shaft (10) in the housing (1). A crankshaft (21), a crank arm (22) projecting from the front end of the crankshaft (21) in a direction perpendicular to the crankshaft (21), a front end of the crank arm (22) projecting from the front, and an orbiting scroll (4) And a crank pin (24) which is pivotally supported by a pair of front and rear bearings (23) and (23) and which is parallel and eccentric to the crank shaft (21).
[0025]
The crankshaft (21) and the crankpin (24) are pivotally supported by the housing (1) and the orbiting scroll (4) with two bearings (20), (20), (23) and (23), respectively. Is to prevent the tilt of those axes. However, the crankshaft (21) or the crankpin (24) may be pivotally supported by one or more bearings.
[0026]
Conventionally, when replenishing grease to the bearings (20) and (20) as described above, the dust cap (25) attached to the housing (1) is removed so as to cover the rear end surface of the rear bearing (20), Next, the cooling fan (14), the cooling fan cover (15), and the pulley (13), etc., located behind them had to be removed, but according to the present invention, the following configuration was adopted. Not only are these inconveniences eliminated, but there are many other benefits.
[0027]
That is, in FIG. 2 showing the first embodiment of the present invention, a disc-shaped oil supply plate (oil supply body) (26) that also serves as a spacer is provided between the front and rear bearings (20) and (20). (21) are provided on the front and rear surfaces of the oil supply plate (26) facing the front and rear bearings (20) and (20), and axial oil supply ports (27) and (27) are provided, and these oil supply ports (27) The inner end of (27) is communicated with a grease inlet (28) provided at a location corresponding to the oil supply plate (26) on the outer peripheral surface of the housing (1) through a passage (29). The oiling plate (26) is preferably made of aluminum light alloy, iron, or the like because it is attached to the bearings (20) and (20) with preload.
[0028]
The passage (29) includes an axial through hole (30) parallel to the crankshaft (21), which is formed in the oil supply plate (26) so as to connect the front and rear oil supply ports (27), (27). A radial through hole (31) drilled in the oil supply plate (26) in the radial direction so as to be orthogonal thereto, and provided on the inner and outer peripheral surfaces of the oil supply plate (26) so as to communicate with the inner and outer ends thereof. The annular groove (32) (33) communicates with the outer annular groove (33) and is formed in the housing (1) so as to be substantially orthogonal to the crankshaft (21). The inlet (28) and a radial communication hole (35) fitted with a grease nipple (34) having a check valve (not shown) are fitted.
[0029]
A shaft hole-shaped grease reservoir (36) is drilled on the axis of the crankshaft (21), and an intermediate portion in the axial direction of the grease reservoir (36) is a radius drilled in the crankshaft (21). It communicates with the annular groove (32) on the inner peripheral surface of the oil supply plate (26) through the direction conduction hole (37).
[0030]
Further, the front end of the grease reservoir (36) penetrates through the crank arm (22) and the crank pin (24), opens to the front end of the crank pin (24), and the orbiting scroll (4). Through the gap between the inner bottom of the holding hole (39) of the crankpin (24) drilled in the front and the front end face of the crankpin (24), and then communicate with the front and rear bearings (23) (23) in sequence. ing.
[0031]
The rear end of the grease reservoir (36) is closed by a bolt (41) that secures the rear bearing retainer plate (40) to the rear end of the crankshaft (21).
[0032]
(42) is a front bearing retainer plate, and (43) is a seal for preventing grease from leaking.
[0033]
Since the first embodiment is configured as described above, the grease injected from the grease injection port (28) passes through the passage (29), and the front and rear bearings (20) and (20) on the housing (1) side. ) And into the grease reservoir (36) in the crankshaft (21) from the radial conduction hole (37), and further through the guide hole (38), the front and rear bearings on the orbiting scroll (4) side (23) is supplied to (23).
[0034]
Since the grease inlet (28) is provided on the outer periphery of the housing, the dust cap (25) can be removed and the cooling fan (14), cover (15), pulley (13), etc. can be disassembled when grease is injected. It is not necessary to do this, and the grease injection operation can be easily performed.
[0035]
Further, when the grease in the bearings (20), (20), (23) and (23) decreases due to evaporation or the like, the grease accumulated in the grease reservoir (36), the guide hole (38), etc. By centrifugal force due to rotation, it is automatically supplied to the bearings (20) and (20) through the radial conduction holes (37) etc. and to the bearings (23) and (23) via the guide holes (38), respectively. Therefore, the grease is held in the bearings (20) and (23) for a long period of time, the number of times of replenishing the grease is reduced, and the replenishment timing can be lengthened.
[0036]
FIG. 3 shows a second embodiment of the present invention. The same members as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted (the same applies to the third embodiment shown in FIG. 4). And).
[0037]
In this embodiment, the grease nipple (34) provided in the housing (1) in the first embodiment, the radial communication hole (35), the outer side of the axial through hole (30) in the oil supply plate (26). Bolts (44) that secure the rear bearing retainer plate (40) to the rear end of the crankshaft (21) instead of all of the radial direction through holes (31) and the outer peripheral annular grooves (33), etc. Is not a mere bolt, but is provided with a grease nipple (45) whose tip is a grease inlet (28) similar to the above-described grease nipple (34).
[0038]
(46) is an open / close lid that is detachably provided in the center of the dust cap (25) .Opening this lid allows grease to be injected into the grease nipple (45). (36) divided into two branches, one through the radial through hole (37), the annular groove (32), the radial through hole (31), and the axial through hole (30), 27) From (27), it is supplied to the front and rear bearings (20), (20), and the other is sequentially supplied to the front and rear bearings (23), (23) through the guide hole (38).
[0039]
The second embodiment is suitable for application when there is sufficient space between the grease injection port (28) and the cooling fan (14) for performing the grease injection operation. There are advantages that the structure can be simplified as compared with the embodiment, that the housing (1) does not need to be subjected to fine processing such as perforation, and that protrusions can be eliminated from the outer periphery of the housing (1).
[0040]
FIG. 4 shows a third embodiment of the present invention.
[0041]
In this example, in the same thing as in the second embodiment, an axial through hole (47) communicating with the grease reservoir (36) on the crankshaft (21) side is formed in the center of the crankpin (24). An oil supply plate (48) similar to the oil supply plate (26) is provided between the front and rear bearings (23) and (23) externally fitted to the crankpin (24). The oil supply plate (48) communicates with a plurality of axial through holes (50) connecting the front and rear oil supply ports (49) (49) and an annular groove (51) provided on the inner peripheral surface. A plurality of radial through holes (52), and a plurality of radial through holes (52) communicating the axial through holes (47) with the annular grooves (51) on the outer periphery of the crankpin (24). 53).
[0042]
As a result, the bearings (23) and (23) on the orbiting scroll (4) side are also subjected to the same principle as when grease is supplied to the bearings (20) and (20) on the housing (1) side, that is, the crankpin. Due to the centrifugal force when (24) rotates around the crankshaft (21), the grease in the axial through-hole (47) is moved into the radial conduction hole (53), the annular groove (51), and the radial passage. It is automatically supplied through the hole (52) and the axial through hole (50).
[0043]
5 and 6 show a fourth embodiment of the present invention.
[0044]
In this example, a bearing hole (54) drilled in the housing (1) as shown in FIG. 6 is used instead of the oil supply plates (26) (48) in the same thing as in the third embodiment. And an outer ring (56) fitted in a bearing hole (55) bored in the orbiting scroll (4), and a concentric arrangement so as to form a required space (57) inside thereof, and A crankshaft (21) fitted to each bearing hole (54) (55) via a bearing (20) (20) (23) (23) and an inner ring (58) fitted externally to the crankpin (24); The front and rear bearings (20), (20), (23), (23) are provided by a space (57) formed between the outer ring (56) and the inner ring (58). ) And a grease reservoir are formed.
[0045]
Each inner ring (58) of the oil filler (59) (60) has a plurality of radial spaces (57) communicating with the grease inlet (28) through the grease reservoir (36) and the axial through hole (47). The passage (61) and an annular groove (62) communicating with the inner ends thereof are provided.
[0046]
According to the fourth embodiment, the inner rings (58) of the oil fillers (59) and (60), together with the inner races (20a) and (23a) of the bearings (20) and (23), the oil fillers (59) (60 ) And the outer race (20b) (23b) of the bearing (20) (23) can rotate relative to the outer ring (56), so that the lubricator (59) (60) rotates the bearing (20) (23). There is an advantage that the bearings (20) and (23) can always rotate smoothly.
[0047]
In place of the grease nipple (45) shown in FIG. 5, when the housing (1) or the orbiting scroll (4) is provided like the grease nipple (34) shown in FIG. 2, the outer periphery of the outer ring (56) An annular groove communicating with the communication hole 39 (see FIG. 2) and one or a plurality of radial passages (none of which are shown) may be provided on the surface.
[0048]
In addition to the above four embodiments, the present invention can be implemented in various forms.
[0049]
For example, the crankshaft (21) may be pivotally supported not by the housing (1) but by the fixed scroll (2). In such a case, the present invention can of course be applied.
[0050]
In addition, the present invention can be applied to a structure in which a crankshaft and a crankpin are pivotally supported by only one bearing.
In this case, an oil supply plate may be provided so as to face the side surface of the bearing, and an oil supply port may be provided only on the side surface of the oil supply plate facing the bearing.
[0051]
Further, the grease inlet may be provided in the orbiting scroll.
[0052]
【The invention's effect】
Next, the specific effects in the invention described in each claim are listed.
[0053]
All claims: It is possible to easily replenish grease to the bearing of the anti-rotation mechanism and to increase the amount of grease retained in the bearing portion by storing the grease in the grease reservoir, so the number of grease replenishments Can be reduced, and the life of the bearing can be extended.
[0054]
Claim 2: The grease can be efficiently supplied to a plurality of bearings, and the oil supply plate is interposed as a spacer between the adjacent bearings, and the interval between the adjacent bearings is increased to stabilize the crankshaft. Can be supported.
[0055]
The grease can be efficiently replenished simultaneously to the bearing on the fixed body supporting the crankshaft and the bearing on the fixed scroll supporting the crankpin.
[0056]
Claim 4: The amount of grease retained in the bearing portion can be increased, and it is not necessary to replenish grease for a long period of time.
[0057]
In addition, the grease accumulated in the grease reservoir in the crankshaft or crankpin is automatically supplied to the bearing through the radial passage due to the centrifugal force during rotation of the crankshaft. The number of times of replenishment can be reduced, and the life of the bearing can be extended.
[0058]
Claim 5: The grease can be easily replenished to the bearing from the outside of the housing, and it is not necessary to remove the cooling fan, the same cover, the pulley, etc. from the main shaft as in the prior art. Can be done.
[0059]
Claim 6: The structure can be further simplified, and it is not necessary to provide a grease injection port on the outer peripheral surface of the housing. Appearance can be made.
[0060]
Claim 7: Since the oil supply body is a disk-shaped plate material, it can be easily mounted on the bearing portion.
[0061]
Claim 8: Since each inner ring of the lubrication body can rotate relative to the outer ring of the lubrication body and the outer race of the bearing together with the inner race of the bearing, the lubrication body does not hinder the rotation of the bearing, and the bearing is always It can rotate smoothly.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal side view of a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged vertical sectional side view of the main part of FIG.
FIG. 3 is an enlarged longitudinal sectional side view of the same portion as FIG. 2 in the second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an enlarged longitudinal sectional side view of the same portion as FIG. 2 in the third embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an enlarged longitudinal sectional side view of the same portion as FIG. 2 in the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a perspective view showing an outer ring and an inner ring in the fueling body.
[Explanation of symbols]
(1) Housing (fixed body)
(2) Orbiting scroll (fixed body)
(3) Fixed wrap
(4) Orbiting scroll
(5) Turning lap
(6) Suction port
(7) Discharge port
(8) Sealed room
(9) Main bearing
(10) Spindle
(11) Eccentric shaft
(12) Slewing bearing
(13) Pulley
(14) Cooling fan
(15) Cooling fan cover
(16) (17) Cooling fin
(18) Anti-rotation mechanism
(19) Crank
(20) Bearing
(20a) Inner race
(20b) Outside race
(21) Crankshaft
(22) Crank arm
(23) Bearing
(23a) Inner race
(23b) Outer race
(24) Crank pin
(25) Dust-proof cap
(26) Oiling plate (oiling body)
(27) Refueling port
(28) Grease inlet
(29) Passage
(30) Axial through hole
(31) Radial through hole
(32) (33) Annular groove
(34) Grease nipple
(35) Communication hole
(36) Grease reservoir
(37) Conduction hole
(38) Guide hole
(39) Holding hole
(40) Rear bearing retainer plate
(41) Bolt
(42) Front bearing retainer plate
(43) Seal
(44) Bolt
(45) Grease nipple
(46) Open / close lid
(47) Axial through hole
(48) Oiling plate
(49) Refueling port
(50) Axial through hole
(51) Annular groove
(52) Radial through hole
(53) Conduction hole
(54) (55) Bearing hole
(56) Outer ring
(57) Space
(58) Inner ring
(59) (60) Refueling body
(61) Passage
(62) Annular groove

Claims (8)

固定スクロールにおける固定ラップと、主軸の偏心軸部に枢支され、かつ自転防止機構が組み込まれている旋回スクロールにおける旋回ラップとを、相互に嵌合させることにより、旋回ラップの偏心運動に伴い流体容積が変化する密閉室を形成し、前記自転防止機構を、固定スクロールまたは固定スクロールが固定されているハウジング等よりなる固定体にクランク軸が軸受され、かつクランク軸に対して偏心するクランクピンが旋回スクロールに軸受されたクランクにより形成したスクロール流体機械において、
前記クランク軸またはクランクピンを枢支する軸受の側面に対向するように給油体を設けるとともに、この給油体における前記軸受に対向する側面に給油口を設け、かつ前記給油体内に、前記給油口を前記固定体、旋回スクロール、及びクランク軸のいずれかに設けたグリス注入口に連通させる通路を形成したことを特徴とするスクロール流体機械。
The fixed wrap in the fixed scroll and the orbiting wrap in the orbiting scroll that is pivotally supported by the eccentric shaft portion of the main shaft and that incorporates the anti-rotation mechanism are fitted to each other, so that the fluid is accompanied by the eccentric movement of the orbiting wrap. A closed chamber having a variable volume is formed, and the rotation prevention mechanism includes a fixed scroll or a fixed body made of a housing or the like to which the fixed scroll is fixed, and a crank pin that is eccentric with respect to the crank shaft. In a scroll fluid machine formed by a crank supported by a turning scroll,
An oil filler is provided so as to face a side surface of the bearing pivotally supporting the crankshaft or the crankpin, and an oil filler port is provided on a side surface of the fuel filler body facing the bearing, and the oil filler port is provided in the oil filler body. A scroll fluid machine characterized in that a passage communicating with a grease inlet provided in any one of the fixed body, the orbiting scroll, and the crankshaft is formed.
クランク軸またはクランクピンを複数の軸受をもって枢支したものにおいて、互いに隣接する1対の軸受間に給油体を配設し、かつ前記給油体の両側面における前記各軸受に対向する部分に、グリス注入口に連通する通路に接続した給油口をそれぞれ設けた請求項1記載のスクロール流体機械。In a structure in which a crankshaft or a crankpin is pivotally supported by a plurality of bearings, an oil filler is disposed between a pair of bearings adjacent to each other, and grease is provided at portions facing both the bearings on both side surfaces of the oil filler. 2. The scroll fluid machine according to claim 1, further comprising an oil supply port connected to a passage communicating with the injection port. クランクにおけるクランク軸からクランクピンにかけて、グリス溜りを設け、このグリス溜りにより、クランク軸側の軸受へのグリス用の通路と、クランクピン側の軸受へのグリス用の通路とを互いに連通させた請求項1または2記載のスクロール流体機械。A grease reservoir is provided from the crankshaft to the crankpin in the crank, and the grease reservoir causes the grease passage to the crankshaft side bearing and the grease passage to the crankpin side bearing to communicate with each other. Item 3. The scroll fluid machine according to Item 1 or 2. クランク軸またはクランクピン内にグリス溜りを形成し、このグリス溜りを、クランク軸またはクランクピンに設けた半径方向を向く導通孔を介して、給油体内の通路に連通させた請求項1〜3のいずれかに記載のスクロール流体機械。The grease reservoir is formed in the crankshaft or the crankpin, and the grease reservoir is communicated with a passage in the fuel supply body through a radial conduction hole provided in the crankshaft or the crankpin. The scroll fluid machine according to any one of the above. グリス注入口を、給油体の外側におけるハウジングの外周に設けた請求項1〜4のいずれかに記載のスクロール流体機械。The scroll fluid machine according to any one of claims 1 to 4, wherein a grease inlet is provided on an outer periphery of the housing outside the fuel filler. グリス注入口を、クランク軸の外端に設けた請求項1〜4のいずれかに記載のスクロール流体機械。The scroll fluid machine according to any one of claims 1 to 4, wherein a grease inlet is provided at an outer end of the crankshaft. 給油体を、円板状の板材により形成した請求項1〜6のいずれかに記載のスクロール流体機械。The scroll fluid machine according to any one of claims 1 to 6, wherein the oil filler is formed of a disk-shaped plate material. 給油体を、固定体または旋回スクロールに穿設された軸受孔に内嵌した外輪と、前記軸受孔に軸受を介して嵌合されたクランク軸またはクランクピンに外嵌した内輪とを備えるものとするとともに、前記外輪と内輪との間に形成される空間により軸受への給油口を形成し、かつ前記外輪と内輪との少なくともいずれか一方に、前記空間をグリス注入口に連通させる通路を形成した請求項1〜6のいずれかに記載のスクロール流体機械。An outer ring in which a lubrication body is fitted in a bearing hole bored in a fixed body or orbiting scroll, and an inner ring that is fitted in a crankshaft or a crank pin fitted in the bearing hole via a bearing; And an oil supply port for the bearing is formed by a space formed between the outer ring and the inner ring, and a passage is formed in at least one of the outer ring and the inner ring to communicate the space with the grease injection port. The scroll fluid machine according to any one of claims 1 to 6.
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