JP4105751B2 - 入力情報保護装置 - Google Patents
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Description
この発明は、暗証入力キーパッドを箱の内部に配置し、手を差し込んで暗証入力キーパッドを操作できるように箱の前面に挿入口を設け、さらに箱の上面に暗証入力キーパッドのキー位置を確認するための入力操作確認窓を設けた構造を備えるものである。これにより、他人の視線を遮るとともに、使用者本人は入力操作確認窓を開けてキー操作を確認しつつ、確実に暗証番号を入力することができる。
この発明は、乱数で発生させた0から9のいずれか1つの数字を表示させ、該当する数字が表示された場合には確定キーを押下して数字を確定するという操作を繰り返して暗証番号を入力するというものである。このような方法及びそれを用いた装置によれば、指の動きや位置などを基にして第三者に暗証番号などを読み取られるおそれがない。
このような構造の入力情報保護装置においては、使用者が入力部を操作する際に、不透明な筐体が第三者の視線を遮るように作用する。従って、第三者によって入力情報が読み取られる心配がない。また、筐体内部に回動自在に設置された検知部は異物を検知し、かつ、排除するように作用する。
このような構造の入力情報保護装置においては、請求項1に記載の発明よりも異物の検知に要する時間が短縮されるという作用を有する。
このような構造の入力情報保護装置においては、開口部が筐体内部の確認を容易にする。また、入力部の操作時には遮蔽部が覗き窓を除いて開口部を閉じることにより第三者の視線を遮るという作用を有する。
このような構造の入力情報保護装置においては、使用者の視点の高さに応じて覗き窓の位置が容易に調節される。
このような構造の入力情報保護装置においては、開口部を設けなくとも筺体内部を確認することができる。従って、入力情報保護装置が簡単な構造となる。また、透明素材からなる筺体は死角を少なくして筺体内部全体の視認を容易にする。
このような構造の入力情報保護装置によれば、請求項5記載の発明と同様の作用を有する。
このような構造の入力情報保護装置によれば、筺体の光透過性が電気的に切り替えられるという作用を有する。
図1は(a)は本発明の実施の形態に係る入力情報保護装置の実施例1の外観斜視図であり、(b)及び(c)はそれぞれ図1(a)のX−X線矢視要部断面図及びY−Y線矢視要部断面である。また、図2(a)乃至(c)はそれぞれ実施例1の入力情報保護装置の平面図、正面図及び側面図であり、図3は実施例1の入力情報保護装置の板材の外観斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施例の入力情報保護装置1aは、合成樹脂製の不透明素材からなる中空半円柱形状の筐体2を備え、その内部にテンキーと呼ばれる入力部3が設置されている。入力部3はキーを押下して文字や数字を入力する構造となっており、筐体2はこの入力部3の操作状況を覆い隠すことにより、入力情報の漏洩を防いでいる。なお、入力部3はテンキーに限定されるものではなく、例えば、表示画面に手を触れて操作する、いわゆるタッチパネルタイプであっても良い。
筐体2の表面2aの使用者から見て手前側の下部には駆動部4bによって駆動される開閉扉4aを有する挿入口4が設けられており、筐体2の内部には図3に示す略矩形状の板材5がその下部側面の近傍に取り付けられた支軸部5aを中心として図2(c)に矢印Aで示す方向に回動自在に、半円形状の側面2bの中心部に取り付けられている。
また、板材5は支軸部5aに連結された駆動部5cによって駆動されており、その回動によって支軸部5aに発生するトルクはセンサ6によって検出される。そして、板材5が異物に接触してセンサ6によって検出されるトルクの変化量が所望の値を超えた場合には、処理部7が後述の検出信号を発し、報知部11は発光して筐体2の内部に異物が存在することを報知する。すなわち、板材5、センサ6及び処理部7は筐体2の異物の存在を検出する異物検出部を構成している。また、回動する板材5は異物を排除するように作用する。
なお、図示していないが、報知部11は処理部7ととともに制御部8に電気的に接続されている。また、板材5には、回動した際に入力部3に当接する可能性のある箇所に予め開口部5bが設けられており、板材5の回動によって入力部3が破損しない構造となっている。
但し、板材5が入力部3に当接しないように回動角度を制御する場合には、開口部5bは設けなくともよい。また、板材5は図3では厚肉に示されているが、この厚さは駆動部5cが発揮し得るトルクに応じて薄くしてもよく、特に限定するものではないし、さらには板材5の軽量化のために異物検知の機能を阻害しない程度に、開口部5bを入力部3に当接する部分以外において形成してもよい。さらに、駆動部5cには制御部8が接続されており、処理部7の発する後述の検出信号に基づいてその動作を制御している。
加えて、筐体2の表面2aの使用者から見て手前側の上部には両側にガイド部2dを有する窓用開口部2cが設けられ、不透明素材で形成される窓板9がこの窓用開口部2cを遮蔽している。なお、窓板9の上面には覗き窓9aが形成されるとともに、把手10が取り付けられている。
また、図1(b)及び(c)に示すように、窓板9は側面視円弧状をなしており、その両端はガイド部2dに摺動自在に嵌合されている。すなわち、窓板9は筐体2の表面2aに沿ってスライド可能となっている。従って、使用者は把手10を持って窓板9をスライドさせて覗き窓9aを入力部3が見え易い位置まで移動させることができる。これにより、入力部3の操作が容易となって、使用者の誤入力が防止される。また、覗き窓9aを最小限の大きさにして、第三者がより覗き込み難くすることが可能である。
本実施例においては、センサ6が支軸部5aに発生するトルクを検出する構成となっているが、これに限定されるものではない。すなわち、センサ6は支軸部5aに発生するトルクを検出する代わりに、板材5に加わる力を検出するものであっても良い。
図4は実施例1の入力情報保護装置のシステム構成図である。なお、図1乃至図3に示した構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。また、図1乃至図3には図示していないが、図4に示す外部装置12は、現金自動預入支払機などに設置されるカード読み取り機である。
図4に示すように、外部装置12に対してカードが挿入及び抜出されると、開始信号a1及び終了信号a2がそれぞれ制御部8に送られる。開始信号a1を受けた制御部8は駆動部5cに指令信号b1を送って予め設定される所定の回数だけ板材5を回動往復させる。センサ6は、板材5の回動によって支軸部5aに発生するトルクを出力データcとして処理部7に送る。処理部7ではこの出力データcに対してA/D変換や信号増幅などの処理を施して支軸部5aに発生するトルクの変化量を求め、その値が所望の数値を超えた場合に検出信号dを発する。検出信号dを受けた制御部8は報知部11に指令信号b2を送り、報知部11はこの指令信号b2に従って発光する。これにより、板材5、センサ6及び処理部7からなる異物検出部によって異物が検出されたことが使用者等に報知される。なお、報知部11は発光とともに音を発する構造あるいは発光せずに音のみを発する構造としても良い。また、報知部11は必ずしも必要とは限らず、省略しても良い。さらに、報知部11の代わりに、液晶パネル等によって異物が検出されたことを絵や文字で表現して表示する表示部を備えた構造とすることもできる。なお、報知部11と表示部の両方を備えた構造であっても良い。また、報知部11に警備会社や現金自動預入支払機の管理者等に通報信号を送信する機能を備えた構造としても良い。
異物検出部によって異物が検出されない場合、すなわち、駆動部5cに指令信号b1を送った後、予め設定した所定時間内に処理部7から検出信号dが送られてこない場合には、制御部8は駆動部4bに指令信号b3を送り、駆動部4bはこの指令信号b3に従って開閉扉4aを開く。これにより、使用者は挿入口4から手を挿入して入力部3を操作することが可能となる。また、所定時間内に処理部7から検出信号dが送信されない場合には、制御部8は報知部11に安全を知らせる発光を促すための指令信号を発してもよい。また、その際には、異物の検出と安全の確認という2つの結果を判別可能に赤色と青色などの異なる色あるいは、連続発光と点滅発光など異なる状態に発光させることが望ましい。
また、外部装置12からカードが抜かれて、終了信号a2が制御部8に送られると、制御部8は駆動部4bに指令信号b4を送る。駆動部4bはこの指令信号b4を受けて開閉扉4aを閉じて、入力部3を操作不能な状態とする。この状態は、同時に、入力部3の周囲や筐体2内部に個人情報を読み取るための盗撮用カメラ等の設置を困難とするものである。
さらに、開閉扉4aは必ずしも設けなくともよく、挿入口4は開閉扉4aを備えない単なる開口部とすることもできる。この場合、異物検出部からの検出結果が開閉扉4aの開閉で判断できないため、処理部7から所定の時間内に検出信号dが送信されない場合、すなわち安全が確認された場合には、前述のとおり制御部8が報知部11に安全を知らせる発光を促すための指令信号を発することで、個人情報などの入力を開始することができる。また、開閉扉4aは筺体2の外側に開く代わりに、回動により筺体2の底面下側に沈み込む構造としても良い。これにより、不審者による開閉扉4aへの悪戯を防ぐことができる。
また、把手10の設置場所は、本実施例に示す場合に限定されるものではなく、適宜変更可能である。そして、1個に限らず2個以上設けても良い。例えば、覗き窓9aの両側に把手10をそれぞれ設置することによれば、使用者は左右どちらの手でも容易に把手10を持って覗き窓9aの位置調整を行うことが可能である。加えて、覗き窓9aの位置調整が不要な場合には、窓用開口部2cを設けずに、筺体2の表面2aに窓板9の覗き窓9aに相当する窓部を設ける構造としても良い。さらに、駆動部4b、ガイド部2d、窓板9を筺体2の外部に設置して、筺体2の内側への突出部分を少なくすることもできる。この場合、板材5が接触不可能な空間を少なくなる。
図5(a)及び(b)はともに本発明の実施の形態に係る入力情報保護装置の実施例2の外観斜視図である。また、図6(a)は実施例2の入力情報保護装置の遮蔽部の外観斜視図であり、(b)及び(c)はそれぞれ図6(a)のX−X線矢視断面図及びY−Y線矢視断面図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、実施例1に示した異物検出部の図示を省略している。
図5(a)及び(b)に示すように、本実施例の入力情報保護装置1bは、実施例1の入力情報保護装置1aにおいて覗き窓9aに代えて、筐体2の表面2aの使用者から見て手前側の上部及び下部にそれぞれ開口部2e及び挿入口4を設けるとともに、筐体2内部に回動自在に設置された不透明素材で形成される遮蔽部13によって開口部2e及び挿入口4を遮蔽可能としたことを特徴とする。すなわち、図示していないが、入力情報保護装置1aにおける異物検出部が入力情報保護装置1bについても同様に設置されている。なお、入力情報保護装置1bでは、開口部2eが開いている場合には挿入口4は閉じ、開口部2eが閉じると挿入口4が開いた状態となる。また、遮蔽部13は駆動部14によって駆動されており、この駆動部14は制御部8によって、その動作を制御されている。
図6に示すように、遮蔽部13は円柱側面の一部をなすとともに覗き窓13aが設けられた遮蔽面13bと、この遮蔽面13bの両側にそれぞれ接続される略扇形状の側面13c,13cとからなり、側面13c,13cには支軸部13d,13dが形成されている。そして、開口部2eは遮蔽部13によって覗き窓13aを除いて遮蔽される。すなわち、使用者は覗き窓13aを通して入力部3への操作状況を確認することができるのである。
図7は実施例2の入力情報保護装置のシステム構成図である。なお、図4及び図5に示した構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。また、入力情報保護装置1bを使用していない状態では、開口部2eは開かれ、挿入口4は閉じられている。すなわち、使用者は入力部3の操作をする前に、開口部2eを通して筐体2内の異物の存在を目視により容易に確認可能となっている。
図7に示すように、カードが挿入及び抜出されると外部装置12は開始信号a1及び終了信号a2をそれぞれ発する。制御部8は開始信号a1を受けた場合、駆動部14に指令信号b5を送り、遮蔽部13を回動させて挿入口4を開くとともに覗き窓13aを除いて開口部2eを遮蔽する。これにより、挿入口4から筐体2内に手を挿入して入力部3を操作することが可能となる。このとき、入力部3の操作状況は、覗き窓13aを除いて遮蔽される。
これに対し、制御部8が終了信号a2を受けた場合には、指令信号b6を発する。この指令信号b6を受けた駆動部14は遮蔽部13を回動させて挿入口4を閉じるとともに開口部2eを開く。これにより、入力部3への入力操作が阻止される。
本実施例の入力情報保護装置1bによれば、簡単な構造によって筐体2内の確認及び入力部3の遮蔽が実現される。従って、入力情報保護装置1bの小型化や低価格化が可能となる。
このような構造の入力情報保護装置1cにおいては、窓用開口部2cを設ける必要がないため、筺体2を簡単な構造とすることができる。また、筺体2全体が透明であるため、内部を目視で確認をする際の死角が少ない。
図8(a)は本発明の実施の形態に係る入力情報保護装置の実施例4の外観斜視図であり、(b)は実施例4の入力情報保護装置の板材の外観斜視図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)及び(b)に示すように、本実施例の入力情報保護装置1dは、実施例1の入力情報保護装置1aにおいて電源部及び演算処理部(ともに図示せず)に接続された圧電素子15a,15bが筐体2及び板材5にそれぞれ取り付けられた構造となっている。なお、演算処理部には、さらにメモリ部(図示せず)が接続されている。
電源部によって圧電素子15a,15bに対して、例えば、パルス電圧を印加すると、圧電素子15a,15bが伸縮して筐体2や板材5などの構造物中に縦弾性波が励起される。このとき、筐体2や板材5に対して異物が取り付けられていると、その箇所で縦弾性波は反射あるいは減衰する。従って、異物の影響を受けて変化した縦弾性波の形(以下、応答波形という。)を分析することにより、異物の有無が検出される。なお、圧電素子15a,15bは応答波形を検知するセンサとしても機能する。すなわち、圧電素子15a,15bによって励起された縦弾性波に対する応答波形は、圧電素子15a,15bによって検知され、信号線16a,16bを介して演算処理部に送られる。演算処理部では、異物が存在しない状態で予め圧電素子15a,15bによって検知されてメモリ部に記憶されている基準応答波形と、圧電素子15a,15bによって新たに検知された応答波形とを比較することにより、異常の有無を判断する。そして、異常が認められた場合には、演算処理部は制御部8に対して検出信号dを送る。検出信号dを受けた制御部8は報知部11に指令信号b2を送り、指令信号b2に従って報知部11が発光する。
このような構造の入力情報保護装置1dにおいては、筐体2又は板材5に対して異物を取り付ける等の不正な加工が施された場合に、それを検出して使用者等に報知するという作用を有する。これにより、使用者は筺体2内部に異物が無いことを確認した上で入力部3の操作を行うことができる。従って、操作時の安全性が高まる。
なお、圧電素子15a,15bに印加する電圧はパルス電圧に限定されるものではない。例えば、交流電圧を印加することもできる。この場合、筐体2や板材5などの構造物中には定常波が励起される。そして、圧電素子15a,15bにより検知された定常波と、予め異物が存在しない状態で検知されてメモリ部に記憶されている基準波形との比較が演算処理部においてなされ、筐体2又は板材5に対して不正に取り付けられた異物等の有無の検出が行われる。
また、圧電素子15a,15bの取り付け箇所や個数は図8に示す場合に限定されるものではなく、適宜変更可能である。すなわち、筺体2の内部のみならず、筺体2の外部に取り付けることもできる。ただし、圧電素子15a,15bは第三者によって容易に取り外すことができないような箇所に取り付けることが望ましい。さらに、圧電素子15a,15b、電源部、演算処理部及びメモリ部を備える本実施例の入力情報保護装置1dの構成は、実施例1の入力情報保護装置1aに限らず、実施例2又は実施例3の入力情報保護装置1b,1cに対しても適用可能である。
加えて、圧電素子15a,15bの代わりに筐体2や板材5に発生した振動を検知するために、振動センサを取り付けても良い。この場合、振動センサの検知結果が演算処理部に送られる。そして、所望の大きさを超える振動が発生したと演算処理部が判断すると、制御部8に対して検出信号dが送られる。その結果、制御部8は報知部11に指令信号b2を送り、報知部11は指令信号b2に従って発光する。
このような構造によれば、筐体2又は板材5に対して不正な加工を施そうとすると、その際に発生する振動が振動センサによって検知される。この場合、圧電素子15a,15b等を設置する場合よりも簡単な構造によって、不正な加工を検出することができる。そして、報知部11を発光させると同時に警告音を発し、また、警備員に通報する構成とすれば、このような不正な加工を確実に防止することができる。
図9(a)及び(b)はそれぞれ実施例5の入力情報保護装置の平面図及び側面図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9(a)及び(b)に示すように、本実施例の入力情報保護装置1eは実施例1の入力情報保護装置1aにおいて、板材5、駆動部5c及びセンサ6に代えて、光、音波及び電磁波の少なくともいずれかを出力する発信部17として、例えば、赤外線センサや超音波センサを備えるとともに、この発信部からの出力に対する応答パターンを検知する受信部18と、この応答パターンを記憶するメモリ部(図示せず)とを備えるものである。そして、発信部17から出力された赤外線や超音波等に対する応答パターンが受信部18で検知され、この新たに検知された応答パターンが予め筐体2の内部に異物が存在しない状態で検知されてメモリ部に記憶されている基準応答パターンと異なる場合に処理部7が制御部8に対して検出信号dを発することを特徴としている。すなわち、発信部17、受信部18、処理部7及びメモリ部は異物検出部を構成している。なお、発信部17及び受信部18にはそれぞれ図示しない電源部が接続されている。
このような構造によれば、異物の検出に要する時間が実施例1の入力情報保護装置1aよりも短縮される。従って、入力部3の操作を短時間で行うことが可能となり、利便性が向上する。
なお、本実施例において、処理部7は異物が検出されたと判断した場合に検出信号dを発する代わりに、異物が発見されなかったと判断した場合に非検出信号を制御部8に発し、その非検出信号を受信した制御部8が報知部11に安全を知らせる発光を促すための指令信号を発するような構成とすることもできる。また、発信部17及び受信部18の取り付け箇所や個数は図9に示す場合に限定されるものではなく、適宜変更可能である。ただし、発信部17から出力された光等が届かない、いわゆる死角ができるだけ生じず、かつ、入力部3の操作の邪魔にならない箇所に設置することが望ましい。さらに、本実施例の異物検出部は、実施例1の入力情報保護装置1aに限らず、実施例2乃至実施例4の入力情報保護装置1b〜1dに対しても適用可能である。また、発信部17を構成する赤外線センサ等の非接触型のセンサが筐体2内部を網羅するように回動し、予めメモリ部に記憶された筐体2内面の形状データを処理部7が参照して、距離などの相違から異物の有無を判断する構成とすることもできる。
加えて、発信部17として光を発するLED等の発光手段を設置し、受信部18としてカメラ等の撮像手段を設置することもできる。そして、新たに得られた画像と、メモリ部に記憶されている異物が存在しない状態での筺体2内部の画像とが処理部7で比較され、両者に差異が認められると、処理部7から制御部8に検出信号dが送られる構成とすることによれば、本実施例の場合と同様の作用及び効果が発揮される。
本実施例の入力情報保護装置1fは、実施例1の入力情報保護装置1aにおいて、筐体2の少なくとも一部は、液晶が封入された透明な部材と一対の偏光フィルターによって形成されるとともに、液晶に電圧を印加する電源部を備えたことを特徴としている。
液晶は、電圧が印加されると分子の並びが変化するという性質を利用して、一対の偏光フィルターと組み合わされて使用されることが多い。すなわち、一対の偏光フィルターに挟まれた状態の液晶に電圧を印加することによれば、容易に光を透過させ、あるいは遮断することができる。
このような構造を有する筺体2を備えた本実施例の入力情報保護装置1fにおいては、筺体2の光透過性が電気的に切り替えられるという作用を有する。従って、使用者が入力部3を操作しない場合には、筺体2を透明な状態として筺体2内部の点検を容易にするとともに、使用者が入力部3を操作する場合には、液晶に電圧を印加して筺体2を、覗き窓9a又は窓部に相当する箇所を除いて不透明な状態とすることで第三者による覗き込みを効果的に防止することができる。
なお、本実施例の入力情報保護装置1fに対しても実施例4の圧電素子15a,15bあるいは振動センサを用いた異物検出部を取り付けることができる。
本実施例の入力情報保護装置1gは、実施例1の入力情報保護装置1aにおいて、窓用開口部2c、ガイド部2c、窓板9及び異物検出部を設ける代わりに筺体2に窓部を設け、この筺体2が端末装置等における入力部3の設置面に設けられたスリット状の収納部(図示せず)に引き出し自在に収納されることを特徴としている。
このような構造によれば、筺体2の収納により入力部3が開放状態となり、筺体2を引き出すことにより入力部3が覆われるという作用を有する。また、不正読み取り手段等の異物が取り付けられた状態では筺体2が収納部に収納されないように、収納部と筺体2との隙間を小さく設定することによれば、収納部が異物検出部として作用する。これにより、使用者が入力部3を操作しない場合には入力部3を開放状態として異物の有無の検出を容易にするとともに、使用者が入力部3を操作する場合には筺体2によって入力部3を覆うことで第三者の覗き込みを確実に防止することができる。
Claims (7)
- キーボード又は画面の操作によって秘匿情報又は認証情報が入力される入力部に覆設される入力情報保護装置において、前記入力部を覆うとともに使用者から見て手前側の上部及び下部に窓部及び挿入口がそれぞれ設けられた不透明素材からなる筐体と、この筺体内部に設置された異物を検出する異物検出部とを備え、この異物検出部は前記筐体の下部側面の近傍に取り付けられた支軸部を中心として回動自在に設置される板材と、この板材に加えられた力を検出するセンサと、このセンサの検出値が所望の値を超えた場合に検出信号を発する処理部と、前記板材を回動する駆動部とからなることを特徴とする入力情報保護装置。
- キーボード又は画面の操作によって秘匿情報又は認証情報が入力される入力部に覆設される入力情報保護装置において、前記入力部を覆うとともに使用者から見て手前側の上部及び下部に窓部及び挿入口がそれぞれ設けられた不透明素材からなる筐体と、この筺体内部に設置された異物を検出する異物検出部とを備えるとともに、
この異物検出部は、光、音波及び電磁波の少なくともいずれかを出力する発信部と,この発信部からの出力に対する応答パターンを検知する受信部と,この応答パターンを記憶するメモリ部とを備え、
前記受信部によって新たに検知される応答パターンが予め前記筐体内部に異物が存在しない状態で検知されて前記メモリ部に記憶されている基準応答パターンと異なる場合に検出信号を発する処理部を備えることを特徴とする入力情報保護装置。 - キーボード又は画面の操作によって秘匿情報又は認証情報が入力される入力部に覆設される入力情報保護装置において、前記入力部を覆うとともに使用者から見て手前側の上部及び下部に開口部及び挿入口がそれぞれ設けられた不透明素材からなる筐体と、遮蔽面に覗き窓が設けられるとともに前記筐体の下部側面の近傍に取り付けられた支軸部を中心として回動自在に設置される不透明素材からなる遮蔽部と、この筺体内部に設置された異物を検出する異物検出部とを備え、この異物検出部は前記筐体の下部側面の近傍に取り付けられた支軸部を中心として回動自在に設置される板材と、この板材に加えられた力を検出するセンサと、このセンサの検出値が所望の値を超えた場合に検出信号を発する処理部と、前記板材を回動する駆動部とからなり、前記遮蔽部は、前記入力部の使用時には前記挿入口を遮蔽することなく前記覗き窓を除いて前記開口部を遮蔽し、前記入力部の不使用時には前記開口部を遮蔽することなく前記挿入口を遮蔽することを特徴とする入力情報保護装置。
- 上面に覗き窓が設けられた不透明素材からなる窓板を備え、前記筐体は使用者から見て手前側上部に前記窓部に代えて窓用開口部が設けられ、前記窓板は、この窓用開口部の前記覗き窓以外の箇所を遮蔽可能に、かつ前記筐体表面に沿って摺動自在に設置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の入力情報保護装置。
- 前記筐体は不透明素材に代えて透明素材によって形成され、前記遮蔽部は蛇腹構造に形成され、前記入力部を操作しないときには前記挿入口側に折畳まれて前記挿入口を塞ぎ、前記入力部を操作するときには回動して前記覗き窓を除いて前記筐体の内部を前記遮蔽部の遮蔽面とその側面によって遮蔽するとともに前記筐体の挿入口と前記遮蔽部の挿入口を連通可能に設置されることを特徴とする請求項3記載の入力情報保護装置。
- 前記筐体は不透明素材に代えて透明素材によって形成され、前記遮蔽部は回動して前記筐体の底面下側に収納可能に設置され、前記入力部を操作するときには前記筐体の内部が前記遮蔽部の前記遮蔽面とその側面によって前記覗き窓を除いて遮蔽されるとともに前記筐体の挿入口と前記遮蔽部の挿入口が連通し、前記入力部を操作しないときには前記遮蔽部が回動して前記筐体の底面下側に沈み込むことにより前記筐体の略全体が露出されることを特徴とする請求項3記載の入力情報保護装置。
- 前記筐体の少なくとも一部は、液晶が封入された透明な部材と一対の偏光フィルターによって形成されるとともに、前記液晶に電圧を印加する電源部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の入力情報保護装置。
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JP5961973B2 (ja) * | 2011-01-25 | 2016-08-03 | 沖電気工業株式会社 | 自動取引装置 |
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2007
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