JP4104471B2 - グラウンドアンカーの施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤を削孔した孔内にグラウトを充填し、緊張材を孔内に挿入して定着させるグラウンドアンカーの施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
山間部における斜面や、崩落または崩壊のおそれのある法面の防護工として、また仮設土留壁の土留支保工としてグラウンドアンカーが施工されている。現在使用されているグラウンドアンカーは多岐にわたり、工事期間のみ地盤内に定着させておく仮設アンカーや工事期間終了後も地盤内に残置させておく永久アンカーに大別される。
また、グラウンドアンカーは一般に、定着部(アンカーテンドン)、自由長部(引張り部)及びアンカー頭部から構成され、定着部と定着地盤との定着方式により3つの定着機構に大別できる。すなわち、アンカーテンドン周面と定着地盤との摩擦抵抗によりアンカー引抜力を定着地盤に伝達する摩擦型アンカー、アンカーテンドン部を大きく拡孔しアンカーテンドンに作用する受働土圧にてアンカー引抜力に抵抗する支圧型アンカー、上記摩擦型と支圧型を併用した複合型アンカーなどである。
グラウンドアンカーの施工方法は、アンカー孔を削孔して孔内に緊張材(テンドン)を挿入し、グラウト材を充填し、グラウトの硬化を待って緊張材を定着させることによりおこなわれる。ここで、図6に示すように、玉石層や砂礫層、開口亀裂性が多く透水係数の大きな地盤cを対象にアンカー工法を使用する場合には、定着用グラウトaの地盤内への拡散逸失を防止するためにバリアグラウトbをアンカー孔内に充填後、定着用グラウトaの充填をおこなう方法が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−168876号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来のグラウンドアンカーの施工方法にあっては、次のような問題点がある。
<イ>亀裂性の大きい地盤(岩盤)などにアンカー孔を削孔した後に緊張材(テンドン)を挿入する場合、孔壁が自立できずに崩落する可能性が高く、緊張材を所定の深さに挿入するのが困難となる。
<ロ>亀裂性の大きい地盤(岩盤)などにアンカー孔を削孔した後にグラウトを充填した場合に、亀裂内にグラウトが拡散逸失し易く、充填グラウト量が設計時の計画充填量に比べて多くなるという問題が生じ易い。
【0005】
【発明の目的】
本発明は上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、亀裂性の大きい地盤(岩盤)などにおいてもアンカー孔壁を保護することにより緊張材を挿入し易いグラウンドアンカーの施工方法を提供することを目的とする。また、亀裂性の大きい地盤(岩盤)などにおいても亀裂内にグラウトが拡散逸失し難いグラウンドアンカーの施工方法を提供することを目的とする。さらに、定着部を多段階に造成して確実に荷重を分散させることで大きなアンカー耐力を得ることができるグラウンドアンカーの施工方法を提供することを目的とする。
本発明は、これらの目的の少なくとも一つを達成するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明のグラウンドアンカーの施工方法は、亀裂性の大きい岩盤を削孔してできる孔内に緊張材を挿入し、孔内にグラウト を充填して緊張材を定着させるグラウンドアンカーの施工方法において、岩盤を削孔機具にて削孔してグラウンドアンカー孔を造成し、前記削孔機具を引抜いた 後に前記グラウンドアンカー孔を保護するための保孔管を前記グラウンドアンカー孔内に挿入し、前記緊張材及び緊張材を包囲するように設けた膨張性の袋体を 前記保孔管内に挿入し、前記保孔管を引き抜きながら前記グラウトを前記袋体内に加圧充填し、前記グラウトを養生後、前記緊張材を仮緊張し、前記保孔管を全部引き抜いてから、前記緊張材を緊張して岩盤に定着させることを特徴とするグラウ ンドアンカーの施工方法である。
【0007】
また、前記するグラウンドアンカーの施工方法は、前記緊張材を複数の膨張性の袋体で包囲し、前記緊張材の定着部側端部に最も近い位置の先端袋体が露出するまで前記保孔管を引抜いた後に、前記先端袋体に前記グラウトを加圧充填し、前記先端袋体よりも孔口側に配置した前記袋体に対して、前記保孔管の引抜きと前記グラウトの加圧充填を順次繰り返すことを特徴とするグラウンドアンカーの施工方法を使用することができる。
【0008】
さらに、前記するグラウンドアンカーの施工方法において、前記グラウンドアンカーは、岩盤と前記グラウンドアンカーが定着する定着部及び定着部から孔口部までの自由長部からなり、前記自由長部は大径削孔体にて削孔させ、前記定着部は、前記大径削孔体内を貫通可能な小径削孔体を前記大径削孔体より突出させながら岩盤を削孔させて造成することを特徴とするグラウンドアンカーの施工方法を使用することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
<イ>グラウンドアンカー
本発明の施工方法により施工するグラウンドアンカー1の構造の実施例について、図2に示す。
本発明で対象とするグラウンドアンカー1は、特に亀裂性の大きい岩盤6などに使用するものである。
グラウンドアンカー1は、グラウンドアンカー孔2削孔後に緊張材11を孔内に挿入し、孔内にグラウト5を充填することにより施工される。特に亀裂性の大きい岩盤6や砂礫質土などに施工する場合には、充填したグラウト5の亀裂内(又は砂礫内)への拡散逸失を防止するために緊張材11を包囲するように後述する公知の袋体4を設けるのが好ましい(図1参照)。
ここで、緊張材11としては鋼線や鋼棒のほか、グラスファイバーや炭素繊維などの連続繊維補強材を使用することができる。
また、本発明の施工方法では、グラウンドアンカー孔2を保護するための後述する保孔管3をグラウンドアンカー孔2削孔後速やかにグラウンドアンカー孔2内へ挿入する工程を特徴の一つとしている。すなわち、削孔機具7にてグラウンドアンカー孔2を削孔して削孔機具7を引抜いた後で保孔管3を挿入するまでの短期間は岩盤6の自立性に期待して孔壁の崩壊を起こさせず、また速やかに保孔管3を挿入することでグラウンドアンカー孔2の形状を確保するものである。
【0011】
グラウンドアンカー孔2の削孔に使用する削孔機具7としては、例えば二重管方式のロータリーパーカッションを使用することができる。グラウンドアンカー1を岩盤6と定着する定着部12とアンカー孔口部から定着部12までの自由長部13とに分けた場合には、例えば、自由長部13までは二重管の外管となる大径削孔体71にて削孔し、定着部12は大径削孔体71の内部を貫通可能に設けた内管となる小径削孔体72にて削孔させることができる。
【0012】
<ロ>保孔管
保孔管3はグラウンドアンカー孔2削孔後の孔壁の崩壊を防止し、緊張材11(テンドン)の挿入路を確保するためにグラウンドアンカー孔2内に設ける管である。削孔機具7を引抜いた後に速やかに保孔管3をグラウンドアンカー孔2内に挿入するが、削孔機具7を引抜き後、保孔管3挿入までの短期間は岩盤6の自立性に期待する。
保孔管3はできるだけ薄肉に製作するのが好ましい。緊張材11の保孔管3内への挿入を容易ならしめるためである。
また、保孔管3は鋼製材料のほか、プラスチック性材料などにより製作することができる。
【0013】
<ハ>袋体
袋体4は、緊張材11を包囲するように設けてその内部にグラウト5を充填することにより、グラウト5が岩盤6亀裂内に拡散逸失するのを防止するために設けるものである。
ここで、袋体4は膨張性と高い張力性能を備えた材料にて製作するのが好ましい。すなわち、袋体4内にグラウト5を加圧充填して袋体4が膨張することによりグラウンドアンカー定着部12の断面積が拡大して孔壁との摩擦面積を増大させることができる。
上記の特性に鑑みて、袋体4は例えばアラミド繊維系織布などにより製作することができる。
【0014】
また、本発明の施工方法においては、複数の袋体4を使用することもできる。すなわち、緊張材11の定着部12側端部に最も近い位置の先端袋体4から順に第1袋体41、第2袋体42、第3袋体43、・・、第n−1袋体44、第n袋体45というように複数の袋体4にて緊張材11を包囲させておき、第1袋体41から順次グラウト5を加圧充填していくことができる。袋体4の使用数量は単数でも良く、2つ以上の任意の数量でも良い。例えばn個の袋体4を使用する場合においては、保孔管3を第2袋体42まで引抜いた後に第1袋体41にグラウトを加圧充填し、第1袋体41を膨張させて岩盤6と接着させる。以降、同様の方法により、第3袋体43まで保孔管3を引抜いて第2袋体42にグラウト5を加圧充填させ、その後もかかる工程を繰り返し、最後に自由長部13の第n袋体45にグラウト5を加圧充填してグラウンドアンカー1の全長にわたってのグラウト5の充填が完了できる。
なお、図1の実施例は、定着部12を第1袋体41及び第2袋体42にて構成させ、自由長部13を第3袋体43にて構成させた場合を示している。
【0015】
【実施例1】
以下、図3、図4、図5を参照しながら本発明のグラウンドアンカーの施工方法の実施例1について説明する。なお、図3に実施例1の施工方法フローを示す。
【0016】
<イ>大径削孔体削孔及び小径削孔体削孔(図4(a)、(b))
削孔機具7の構成機具であるボーリングマシンを所定位置に設置し、位置や角度を確認した後にグラウンドアンカー孔2の削孔を開始する。ここで、削孔機具7はボーリングマシン、大径削孔体71であるロータリーパーカッション二重管や小径削孔体72などにより構成される。
グラウンドアンカー1の自由長部13の削孔は、大径削孔体71(ロータリーパーカッション二重管)にておこなう。自由長部13の削孔完了後は、清水にて孔内を十分に洗浄して孔内のスライム除去をするのが好ましい。
【0017】
次に、大径削孔体71内を貫通可能な小径削孔体72を大径削孔体71から突出させながらグラウンドアンカー1の定着部12の削孔をおこなう。かかる削孔は、地山(岩盤6)に影響の少ないロータリー削孔方式にておこなうのが好ましい。削孔完了後は、孔内を清水にて充分に洗浄し、定着部12孔内のスライムを除去する。また、圧力エアーにより孔内をフラッシングすることもできる。
なお、自由長部13の削孔を大径削孔体71にておこない、定着部12の削孔を小径削孔体72にておこなう方法は削孔方法の一つの実施例であり、かかる方法に拘泥するものではない。したがって、例えば定着部12が長くなる場合には定着部12の途中まで大径削孔体71にて削孔するなど、現地の岩盤6特性や削孔長などの条件に応じて適宜削孔機具7及び削孔方法を調整するのが好ましい。
【0018】
<ロ>保孔管挿入(図4(c))
グラウンドアンカー孔2の削孔完了後、削孔機具7を引抜くとともに速やかに保孔管3を孔内に挿入するのが好ましい。ここで、削孔機具7の引抜き方法としては、例えば、小径削孔体72の削孔完了まで自由長部13に大径削孔体71を残置させておき、小径削孔体72の削孔完了後に大径削孔体71と小径削孔体72を同時に引抜くことができる。保孔管3はグラウンドアンカー孔2先端(定着部12の端部)まで挿入するのがよい。岩盤6が亀裂性の大きな性状を呈している場合であっても、自立性においては他の砂礫質地盤等に比べて優れているため、ある程度の期間(削孔機具7引抜き後、保孔管3挿入完了までの期間)は岩盤6の自立性に期待することができ、孔壁の崩壊を防ぐことが可能である。
【0019】
<ハ>保孔管一部引抜きと第1袋体グラウト充填(図5(a))
保孔管3にて孔壁を保護した後、緊張材11とその周囲を包囲するように設けた複数の袋体4を孔内に挿入する。
次に、保孔管3を第2袋体42付近まで引抜くとともに定着部12の端部に位置する第1袋体41内にグラウト5を加圧充填して第1袋体41を膨張拡大させ周囲の岩盤6と接着させる。ここで、グラウト材は所定配合にて混合させることができる。また、グラウト5の加圧充填時における充填量の管理は、磁気流量計にておこなうことができる。
グラウト5の養生期間をまち、緊張材11の仮緊張をおこなう。ここで、グラウト5の養生期間は例えば4日以上とし、また現場採取供試体の圧縮試験にて所望強度の発現の有無を確認するのが好ましい。かかる養生期間中は緊張材11(テンドン)を移動させたり衝撃を加えないように養生をおこなう。
【0020】
<ニ>保孔管一部引抜きと第2袋体グラウト充填(図5(b))
さらに、保孔管3を第3袋体43付近まで引抜くとともに第2袋体42内にグラウト5を加圧充填して第2袋体42を膨張拡大させ周囲の岩盤6に接触させる。本実施例では定着部12を二つの袋体4にて造成する例を示しているが、定着部12の長さに応じて定着部12を造成する袋体4自体の長さ及び数量を調整することができる。また、上記のように、グラウト5の養生をまって緊張材11の仮緊張をおこなうのがよい。
【0021】
<ホ>保孔管一部引抜きと第3袋体グラウト充填(図5(c))
実施例1においては、保孔管3を全部引抜き、自由長部13に位置する第3袋体43にグラウト5を加圧充填して第3袋体43を膨張拡大させ周囲の岩盤6に接触させる。
上記したように、定着部12及び自由長部13の長さや袋体4の数量に応じて上記の工程は増減し、例えば第n袋体45が自由長部13の端部に位置する場合には、保孔管3を全部引抜いた後に第n袋体45にグラウト5を加圧充填することとなる。
グラウト5の養生をまち、グラウト5が所望強度に達した後は緊張材11に緊張力を導入する。
上記のように、多段階に分けて緊張材11の仮緊張をおこなうのは定着部12を複数設けることで確実に荷重の分散を図ることができ、アンカー耐力を向上させるためである。特に、本発明の施工方法の対象地盤は亀裂性の大きな岩盤6であることから岩盤6の一箇所にアンカー張力を伝達するよりも岩盤6の複数箇所に伝達する方が施工の安全性やアンカー耐力の面で効果が大きい。
なお、かかる多段階施工による荷重分散効果が実現できるのは、上記のように段階的に保孔管3を引抜きながら袋体4にグラウト5を充填する方法により、グラウンドアンカー孔2の孔壁を保孔管3にて保護し、各段階におけるグラウト5の養生期間が確保できるからである。
グラウンドアンカー孔口部には支圧板及びアンカーヘッドを設け、例えばアンカーヘッドに備えた楔溝を貫通させた緊張材11を楔にて固定し定着させる。かかるアンカーヘッドはヘッドキャップにて包囲させるなどしてアンカーヘッドの防錆処理をおこなうのが好ましい。
【0022】
【実施例2】
亀裂性の大きい岩盤6にグラウンドアンカー1を造成する本発明のグラウンドアンカー1の施工方法においては、岩盤6を任意の削孔機具7にて削孔してグラウンドアンカー孔2を造成する。次に削孔機具7を引抜き、孔内に速やかに保孔管3を挿入し、かかる保孔管3内に緊張材11および緊張材11を包囲するように設けた袋体4を挿入する。
次に保孔管3を引抜きながら袋体4内にグラウト5を加圧充填し、緊張材11を緊張して岩盤6に定着させる。
実施例1とは異なり、実施例2では削孔機具7を大径削孔体71及び小径削孔体72に限定するものではない。したがって、一つの削孔機具7(削孔体)のみでグラウンドアンカー孔2を削孔することもできるし、また、逆に大径削孔体71内を貫通可能な小径削孔体72に加えて、かかる小径削孔体72内を貫通可能な第2小径削孔体などを併設した削孔機具7を使用してグラウンドアンカー孔2を削孔することもできる。
【0023】
【発明の効果】
本発明のグラウンドアンカーの施工方法は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ>アンカー孔壁の崩壊がおき難いため、緊張材(テンドン)を比較的短時間にかつ容易に挿入することが可能となる。
<ロ>保孔管を使用することで先に充填したグラウトの養生期間を確保することができる。このため、確実に荷重の分散をおこなうことができ、アンカー耐力を向上させることが可能となる。
<ハ>亀裂性の大きい岩盤においても充填グラウトが亀裂内に逸失していき難いため、グラウト充填量の管理が容易となり、施工コストの低廉化を図ることができる。
<ニ>アンカー孔壁を安定させることができ、グラウンドアンカー体の品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグラウンドアンカーの施工方法を説明した断面図。
【図2】本発明のグラウンドアンカーの施工方法により造成したグラウンドアンカーの構造を説明した断面図。
【図3】本発明のグラウンドアンカーの施工方法の実施例をフローで説明した説明図。
【図4】図3のフローを説明した断面図であり、(a)大径削孔体削孔を説明した断面図。(b)小径削孔体削孔を説明した断面図。(c)保孔管挿入を説明した断面図。
【図5】図3のフローを説明した断面図であり、(a)保孔管一部引抜きと第1袋体(定着部)グラウト充填を説明した断面図。(b)保孔管一部引抜きと第2袋体(定着部)グラウト充填を説明した断面図。(c)保孔管全部引抜きと第3袋体(自由長部)グラウト充填を説明した断面図。
【図6】従来のグラウンドアンカーの施工方法により造成されたグラウンドアンカーの構造の実施例を説明した斜視図。
【符号の説明】
1・・・グラウンドアンカー
11・・緊張材
12・・定着部
13・・自由長部
2・・・グラウンドアンカー孔
3・・・保孔管
4・・・袋体
5・・・グラウト
6・・・岩盤
71・・大径削孔体
72・・小径削孔体

Claims (3)

  1. 亀裂性の大きい岩盤を削孔してできる孔内に緊張材を挿入し、孔内にグラウトを充填して緊張材を定着させるグラウンドアンカーの施工方法において、
    岩盤を削孔機具にて削孔してグラウンドアンカー孔を造成し、
    前記削孔機具を引抜いた後に前記グラウンドアンカー孔を保護するための保孔管を前記グラウンドアンカー孔内に挿入し、
    前記緊張材及び緊張材を包囲するように設けた膨張性の袋体を前記保孔管内に挿入し、
    前記保孔管を引き抜きながら前記グラウトを前記袋体内に加圧充填し、
    前記グラウトを養生後、前記緊張材を仮緊張し、
    前記保孔管を全部引き抜いてから、前記緊張材を緊張して岩盤に定着させることを特徴とする、
    グラウンドアンカーの施工方法。
  2. 請求項1記載のグラウンドアンカーの施工方法において、
    前記緊張材を複数の膨張性の袋体で包囲し、
    前記緊張材の定着部側端部に最も近い位置の先端袋体が露出するまで前記保孔管を引抜いた後に、前記先端袋体に前記グラウトを加圧充填し、
    前記先端袋体よりも孔口側に配置した前記袋体に対して、前記保孔管の引抜きと前記グラウトの加圧充填を順次繰り返すことを特徴とする、
    グラウンドアンカーの施工方法。
  3. 請求項1又は2記載のグラウンドアンカーの施工方法において、
    前記グラウンドアンカーは、岩盤と前記グラウンドアンカーが定着する定着部及び定着部から孔口部までの自由長部からなり、
    前記自由長部は大径削孔体にて削孔させ、
    前記定着部は、前記大径削孔体内を貫通可能な小径削孔体を前記大径削孔体より突出させながら岩盤を削孔させて造成することを特徴とする、
    グラウンドアンカーの施工方法。
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