JP4098982B2 - Manufacturing method of surface forming mold - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は表面成形用成型型及びその製造方法に関し、更に詳細には、例えば、ガラスレンズ、プラスチックレンズのようにCD、DVDなどの光ピックアップ用読み取りレンズ、携帯電話用カメラ、医療機器用カメラ等の小サイズのみならず普通サイズの各種光学レンズとして使用する非球面を有するレンズの凹曲面、凸曲面、平面等の表面を成形するのに適した表面成形用成形型及びその成形型の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
例えばガラスレンズ、プラスチックレンズなどにおいて、被成形品の表面を非球面に成形することが要求されることがある。ガラスレンズ或いはプラスチックレンズにおいてこのような非球面を成形する場合には、成形しようとする非球面に対応する非球面(成形されるべき面が凸状の非球面の場合には凹状非球面で、凹状の非球面の場合には凸状非球面)形状を有する鏡面成形型を製造し、その成形型を用いてガラス又はプラツチック注入用のキャビティを画成し、そのキャビティ内にガラス材又はプラスチック材を注入・転写成形してガラスレンズ又はプラスチックレンズを製造する。
【0003】
このような表面成形用成形型を製造する従来の方法としては、ガラスレンズの場合は、タングステンカーバイド基超硬合金に粗研削加工、仕上げ研削加工を施し、非球面を形成後鏡面研磨仕上げを行い、更にガラスとの反応性、離型性、残留マイクロポアの目つぶし効果等を考慮し、白金系の貴金属合金メッキ(蒸着)処理或いはシリコンカーバイド(SiC)ダイヤモンドライクカーボン(DLC)保護薄膜等の蒸着加工を行っている。また、プラスチックレンズの場合には、SKD61のような2ないし5%のクロムを含む材料を母材として使用し、その母材を20ないし200μmの誤差範囲で粗加工して金型母材にする。その後その金型母材の少なくとも表面成形部近傍に無電解ニッケル−リンめっきを施してそのニッケル−リンめっき層を形成し、そのめっき層を所望の硬度にした後、ダイヤモンドバイトにより鏡面切削加工を行って表面成形用成形面に仕上げている。
【0004】
ところで、このような従来の、例えば、ニッケル−リンめっき層を施す方法ではめっき工程に数十時間も要し非常に手間の掛かる工程であるため、成形型の製造コストが高くなり、しかも成形金型を製造するのに必要な期間も長くなる欠点がある。しかも、金型母材の無電解ニッケル−リンめっき層に成形面を形成する方法では歩留まりが低くなる問題がある。また、従来のタングステン・カーバイド・コバルト系の超硬合金ではコバルトを2〜10重量%含む液相焼結であるためコバルトプール部分がガラス成形時に損傷する恐れがあり、研磨加工してもレンズ表面用の高品位の均質鏡面を得ることが難しく保護用金属メッキを必要としている。また、レンズ表面を特殊な超精密研削加工機で行ったり、或いは放電加工のような熱的除去加工法で作製するため製造コストが高くなる欠点がある。常圧焼結法、ホットプレス法、HIP法などの従来法によるバインダレス超微粒超硬合金焼結体では出発原料の異常粒成長があり、また、タングステンカーバイドを緻密にマイクロポアなしで固相焼結することは極めて困難であり、所望のレンズ用鏡面を得ることが不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、成形型の成形面を画成する部分にニッケル−リンの層を成形することなく母材を直接焼結加工して成形面とした表面成形用成形型及びその製造方法を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、短期間で製造でき、コストの低減を図れかつ超精密研削加工による機械的除去加工や放電加工のような熱的破壊除去加工を省くことで高品位の表面を有する表面成形用成形型及びその製造方法を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、バインダレスの超微粒の超硬合金又は炭化物系セラミックスの粉末材料を、放電プラズマ焼結法、プラズマ活性化焼結法又は放電焼結法等のパルス通電加圧焼結法によりニヤネットシェープ成形焼結してつくった成形型及びその製造方法を提供することによって従来品より高硬度でかつ微細結晶組織構造がより緻密なレンズ型等を安価に製造できる方法を提供することである。
本発明が解決しようとする更に別の課題は、ニヤネットシェープ成形法でパルス通電加圧焼結により焼結することにより超精密研削加工機による表面形状付与のための粗研削加工、仕上げ研削加工工程或いは放電加工などによる表面付与後加工工程を省き、短期間で表面成形型を製造でき後工程での切削研磨工程を大幅に削減して、コストの低減を図れかつ機械的除去加工や熱的破壊除去加工を省くことで高品位の表面を有する表面成形用成形型及びその製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の発明は、ガラス材料又は樹脂材料から成る成形品の表面を成形するための成形型の製造方法において、
コバルト含有量が0重量%ないし1重量%のバインダレスのタングステンカーバイド基超微粒超硬合金粉末材料を用意し、
グラファイト製の成形空洞を有するダイと、前記ダイの前記成形空洞内に挿入される高密度グラファイト製の上、下パンチとを用意して、前記成形型の成形面を成形する前記パンチの面を鏡面状に仕上げ、
前記ダイの前記成形空洞内の前記上パンチと下パンチの間には、少なくとも前記鏡面状に仕上げられた面を有するパンチ側に所定量の前記タングステンカーバイド基超微粒超硬合金粉末材料を充填し、
前記上、下パンチを所定の圧力で加圧した状態で前記上、下パンチ間に所定のパルス電流を流して、前記バインダレスのタングステンカーバイド基超微粒超硬合金粉末材料をパルス通電焼結法でニヤネットシェープ焼結によりレンズ成形型に焼結することにより、前記成形型の成形面を、前記パンチの鏡面に近い状態に仕上げられた面を転写してRa0.2μm〜0.7μmの鏡面状にするように構成されている。
上記表面成形用成形型の製造方法において、前記タングステンカーバイド粒子の平均粒径が0.5μm以下であるってもよい。また、表面成形用成形型の製造方法において、前記パルス通電加圧焼結法が、放電プラズマ焼結法、プラズマ活性化焼結法又は放電焼結法であってもよい。
【0009】
本願の他の発明は、ガラス材料又は樹脂材料から成る成形品の表面を成形するための成形型の製造方法において、
バインダレスの高純度超微粒シリコンカーバイドの粉末材料を用意し、
グラファイト製の成形空洞を有するダイと、前記ダイの前記成形空洞内に挿入される高密度グラファイト製の上、下パンチとを用意して、前記成形型の成形面を成形する前記パンチの面を鏡面状に仕上げ、
前記ダイの前記成形空洞内の前記上パンチと下パンチの間には、少なくとも前記鏡面状に仕上げられた面を有するパンチ側に所定量の前記高純度超微粒シリコンカーバイドの粉末材料を充填し、
前記上、下パンチを30MPaないし50MPaの圧力で加圧した状態で前記上、下パンチ間に所定のパルス電流を流して、前記バインダレスの高純度超微粒シリコンカーバイドの粉末材料をパルス通電焼結法でニヤネットシェープ焼結によりレンズ成形型に焼結することにより、前記成形型の成形面を、前記パンチの鏡面に近い状態に仕上げられた面を転写してRa0.2μm〜0.7μmの鏡面状にするように構成されている。
上記表面成形用成形型の製造方法において、前記高純度超微粒シリコンカーバイドが平均粒径0.03μmであってもよい。また、表面成形用成形型の製造方法において、前記パルス通電加圧焼結法が、放電プラズマ焼結法、プラズマ活性化焼結法又は放電焼結法であってもよい。
【0010】
【実施の形態】
以下図面を参照して、本発明による表面成形用成形型の製造方法の実施形態を、ガラスレンズ又はプラスチックレンズの曲面状非球面を成形するときに使用する表面成形用成形型について説明する。
本実施形態の製造方法を実施するに際して、まず、コバルト含有量が1%以下(0%も含む)のタングステンカーバイドから成るいわゆるバインダレスの超微粒超硬合金粉末材料を用意する。この超微粒超硬合金粉末材料の粉末のタングステンカーバイド粒子の平均粒径は、ニヤネットシェープ成形法で焼結するため、0.1μmないし0.5μmの範囲内にあるのが好ましい。これは粒径がこの範囲より大きくなると焼結して成形型母材を形成し、研磨して成形面に仕上げても、所望の鏡面状態にできないからである。また粒径が小さすぎると原料粉末が凝集し取り扱いも繁雑となりパルス通電焼結により焼結する利点が得られないからである。また、原料粉末コストが高価になって経済的効果を損なうからである。ここでニヤネットシェープ成形法とは、当該焼結型のダイ及びパンチが被加工粉末と接触する面に所望の形状を設け、圧縮パルス通電加圧焼結する過程で最終段階で成形体(焼結体)にその焼結型のもつ形状を転写させ、ほぼ正寸法に近い近似的な形状(ニヤネットシェープ(near−net−shape))を成形体(焼結体)に付与する加工法のをいう。
通常、タングステンカーバイド・コバルト合金の焼結では、コバルトが液相を生成し、タングステンカーバイド粒子間に分散し、各粒子を結合する役割を成す。ここでいう「バインダレス」とは、コバルトの含有量について言えば、焼結時にバインダとしての機能を発揮し得ないほど含有量が少ないことも含み、母材がタングステンカーバイドではコバルト含有量が1重量%未満(0%も含む)の場合を言う。
【0011】
上記のように用意した超微粒超硬合金粉末材料(以下単に粉末材料と呼ぶ)mを、図1及び図2に示されるような、成形型母材の外側形状を有する成形空洞2を画成する焼結型のダイ1のその成形空洞2内に、充填する。焼結型のダイ1は例えば、グラファイトのような材料で作られている。この粉末材料mの充填に際して、焼結型の成形空洞2の下部には焼結型の下パンチ3が挿入され、上には焼結型の上パンチ6が挿入され、粉末材料mは下パンチ3と上パンチ6との間に挟まれた状態で充填されている。下パンチ3の下面4及び上面5は平坦面に形成されている。上面5は上パンチの成形型面を形成している。しかしながら、上パンチ6の下面すなわち成形型面7は成形型の成形面を形成するので、その成形型面の形状は成形面と実質的に同じ表面(この実施形態では凸状の非球面状曲面)に、しかも鏡面に近い状態の表面状態に仕上げられている。上パンチ6の上面8は平坦面に形成されている。下パンチ及び上パンチは高密度グラファイトで作られている。
【0012】
この粉末材料が充填された焼結型1をパルス通電加圧焼結装置(放電プラズマ焼結、プラズマ活性化焼結又は放電焼結等を行える装置)10内にセットする。このパルス通電加圧焼結装置10は、上、下一対の通電電極12及び11と、一対の通電電極の少なくとも一方(この実施形態では下通電電極)を他方に関して相対的に移動させて加圧する加圧機構13と、上通電電極12及び加圧機構13を支持する支持構造体14と、少なくとも焼結を行う部分を真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気に囲むハウジング15と、上及び下通電電極12及び11に焼結電流を供給する電源装置16とを基本的に備える公知の構造のもの、例えば、住友石炭鉱業株式会社から市販されている放電プラズマ焼結機SPS3.20MK−IV(以下SPS焼結機と呼ぶ)でよいのでその構造及び動作の詳細な説明は省略する。パルス通電加圧焼結装置へのセットは、ハウジング15内で、下パンチ3の下面4が下通電電極の上端面上に載りかつ上パンチ6の上面8が上通電電極12の下端面に接するようにして、焼結型1を両通電電極間に設置して行われる。セット後、下及び上パンチを焼結装置10の下通電電極11及び上通電電極12の間で挟んだ状態で、両通電電極により所望の圧力で加圧する。この圧力は、粉末材料の種類、粒度等によって異なるが、30メガパスカル(MPa)ないし100メガパスカル(MPa)の範囲の大きさの圧力が好ましい。その後或いはそれと同時に電源装置16から通電電極を介して直流のパルス電流である焼結電流を所望の時間流し粉末材料の焼結を行う。この焼結電流は焼結される成形型の大きさ及び材料により異なり、この実施例のバインダレスの超微粒超硬合金粉末材料の場合には2000アンペア(A)ないし5000アンペアの範囲がよい。また通電時間も成形型の大きさにより異なるが、本実施例のプラスチックレンズ或いはガラスレンズ成形用の成形型の場合には10分ないし30分の範囲が好ましい。
【0013】
このようにして焼結により作られた成形型100は、全体として図4に示されるような形状を有している。そしてレンズの凸状、凹状又は平坦状(図では凹状)の成形面102を有している。この成形面はニヤネットシェープ成形法で焼結されているためそれ自体グラファイト製パンチ4の表面粗さを忠実に転写し、Ra0.2〜0.7μmの鏡面状の滑らかな表面を有しているが、更に成形面102をレンズ用の鏡面状態まで即ちオングストロームのオーダーまで研磨し、最終形状のレンズ成形型に仕上げられる。研磨は公知の機械的又は化学的研磨法で行えばよい。
【0014】
上記のように仕上げられた成形型100をガラスレンズ又はガラスレンズの成形に使用する場合には、図5に示されるように、製造するレンズの種類に応じて形成された表面を有する凹状の成形面を有する成形型と、それとは曲率の異なる凸状、凹状又は平坦状(図では凸状)の成形面を備えた成形型110とをそれらの成形面102及び112が向かい合うように、成形装置(図示せず)の保持具200内に配置固定し、それらの成形面間に空洞gが形成されるようにし、その空洞内にガラス材料或いはプラスチック材料を充填して、ガラスレンズ或いはプラスチックレンズを形成する。
【0015】
[実施例1]
図6に示されるように、小径部の直径d1が10mm、大径部の直径D1が14mmで、長さL1が25mmの非球面レンズ成形型120を作製した。
焼結型としては、成形型120の非球面状の成形面122を成形する部分に、鏡面仕にされた成形型面(この例では凹面)を有するグラファイト製の焼結型(ダイ及びパンチ)を準備し、タングステンカーバイド粒子の平均粒径0.5μmのバインダレス超微粒超硬合金粉末材料を用い、SPS焼結機で焼結した。SPS焼結温度は1973〜2073K、加圧力は30〜40MPaで、真空雰囲気内で放電プラズマ焼結法で焼結した。このとき、昇温時間は15〜30分、保持時間2〜3分であった。この結果、相対密度15.4g/cm3のほぼ密度100%の焼結体を得た。この焼結体を切断し各部分の硬度を測定した結果、マイクロビッカース硬度はほとんどばらつきなく平均値でHV2800〜2850を示し、光学顕微鏡による組織観察ではマイクロポアのない緻密な組織であった。また、面粗さはRa0.3〜0.5μmでこのニヤネットシェープ成形焼結体は従来法の1/5〜1/8の時間で研磨仕上げ後、ガラスレンズ又はプラスチックレンズ用の成形型として十分実用できることが分かった。
【0016】
[実施例2]
図7[A]に示されるように、直径d2が20mm、厚さwが8mm、成形面132を構成する曲面部の直径d3が18mmの形状の、レンズ用成形型の先端部分131を、平均粒径0.5μmのバインダレス超微粒超硬合金粉末材料を用いて前記実施例と同様に放電プラズマ焼結法により焼結して得た。一方、小径部の直径d3が20mm、大径部の直径D2が24mm、長さL2が32mmを有する、図7[B]に示されるような、タングステンカーバイド・コバルト超硬合金ブロック135を用意しておいた。前記先端部分131をブロック135の上に載せ、それらにSPS接合処理を8分間行い、それらを一体的に接合して成形型を得た。先端部分の曲面部すなわち成形面132を研磨仕上げ後レンズの成形を行った結果、良質な実用製品を得た。レンズ曲面用の成形面132はニヤネットシェープ成形されており全工程コストの約1/2〜1/3で製造可能であった。
【0017】
なお、上記実施形態の説明では、成形型全体をバインダレスの超微粒超硬合金粉末を用いて焼結したが、成形型の成形面を構成する部分のみに上記バインダレスの超微粒超硬合金粉末を使用し、他はそれと一体的に焼結可能な任意の粉末材料を使用してもよい。また、実施例2のように曲面の成形に直接たずさわる先端部のみを超微粒超硬合金粉末材料を用いて成形し、台座部分をタングステンカーバイド・コバルト超硬合金又は他の合金製のブロックで予めつくり、それらを放電プラズマ接合法(パルス通電加圧接合法)で接合してもよい。
【0018】
[実施例3]
前記二つの実施例では、成形型の超微粒超硬合金粉末材料としてタングステンカーバイド粒子を使用した場合について説明したが、これ以外にも炭化物系セラミックスを使用してもできるので、ここではその例に付いて述べる。成形型の形状及び大きさ、並びに焼結型の形状及び大きさは[実施例1]場合と同じである。この実施例では、バインダレスの炭化物系セラミックスとして平均粒径0.03μmの高純度超微粒シリコンカーバイド(SiC)を用い、SPS焼結機で焼結した。SPS焼結温度は2673〜2723K、加圧力は30〜50MPaで、真空雰囲気内で放電プラズマ焼結法で焼結した。このとき、昇温時間は10〜20分、保持時間2〜3分であった。この結果、相対密度3.22g/cm3のほぼ密度100%の焼結体を得た。この焼結体を切断し各部分の硬度を測定した結果、マイクロビッカース硬度はほとんどばらつきなく平均値でHV2800〜2850を示し、光学顕微鏡による組織観察ではマイクロポアのない緻密な組織であった。
【0019】
また、上記実施形態ではガラスレンズ又はプラスチックレンズ用の成形型及びその製造方法について説明したが、本発明はそれに限られず、合成樹脂の成形において曲面を精密に形成するための成形型及びその製造方法にも適用可能である。
上記実施形態及び実施例では成形型の成形面の周囲に環状の縁面103、123及び133が形成されている例を示しているが、このような縁面を有さない場合でもよい。このような場合の使用例としては、図8で100′、110′に示されるように成形装置の型保持具200内に配置され得る。
【0020】
図5及び図8は、主にプラスチックレンズを成形する場合の、成形型の配置であるが、ガラスレンズを成形する場合には、図9[A]に示されるように、成形装置の中空の型保持具201内に下側の成形型100を挿入し、その成形型の成形面102内に、常温又は所望の温度に加熱された成形すべきガラス材料(通常塊状になっている)mを載せる。その後、図9[B]に示されるように、型保持具201の上側から上側の成形型110を挿入しおよそ550〜700℃に加熱しつつ、上側の成形型110を下側の成形型に接近させて二つの成形型でガラス材料mを押圧して成形しレンズにする。この場合、上下の成形型を最も接近させた時のキャビティgの容積とガラス材の塊の体積と同一か又はわずかに少なくしておけば、ガラス材を外部に逃がす必要はなくなる。この場合には縁なしの両凸レンズが形成される。上下の形成型の曲面形状は用途目的(屈折率など)に応じて異なる場合もある。成形型として図4に示されるように縁面103を有するものを使用してガラス材の量をキャビティgの量より多くすれば、縁付きのレンズになる。また、図10に示されるように、下側の成形型140の成形面142を平坦面とし、上側の成形型150の成形面152を凸面としてもよい。この場合は平凹型のレンズになる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば次のような効果を奏することが可能である。
(イ)出発原料粉末粒子径の粒成長が抑制されかつポアフリーの緻密で均質な焼結層が得られ、このため、高品質で硬度が従来の焼結品より硬く耐久性が高いオングストロームオーダーのレンズ用の鏡面が、成形型に得られる。
(ロ)ニヤネットシェープ加工により成形型のレンズ成形面及び外側面部が鏡面状に高精度にできるため、レンズ成形面の粗研削加工、仕上げ研削加工及び外周部の後加工工程を省略できる。
(ハ)成形表面部の形状付与の超精密研削加工や放電加工工程を不要とする事ができるため、例えば放電加工後の梨地面(微小クレータ)がなく最終の研磨仕上げが容易で工程を大幅に短縮できる。
(ニ)プラスチックレンズ要の成形型の場合、無電解ニッケル−リンめっき工程を不要とする事ができる。
(ホ)成形型の1個あたりの製造時間を大幅に短縮できる。
(ヘ)後加工工程の簡略化でデザイン変更にも迅速対応可能となり、短納期化が実現でき、したがって、表面成形型のトータル製造コストを大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型の製造工程で使用する焼結型の斜視図である。
【図2】図1の焼結型の縦断面図であって、中にバインダレス超微粒超硬合金粉末が充填された状態を示す図である。
【図3】図2の焼結型をパルス通電加圧焼結装置に装填した状態を示す図である。
【図4】本発明による表面成形用成形型の一実施形態の斜視図である。
【図5】図4に示された表面成形用成形型を使用してプラスチックレンズを成形する例を示す図である。
【図6】本発明の実施例1の説明図である。
【図7】本発明の実施例2の説明図である。
【図8】他の表面成形用成形型を使用してプラスチックレンズを成形する例を示す図である。
【図9】他の表面成形用成形型を使用してガラスレンズを成形する例を示す図である。
【図10】他の表面成形用成形型を使用してガラスレンズを成形する例を示す図である。
100、110、120、140、150 成形型
102、112、122、132、142、152 成形面
[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a molding die for surface molding and a manufacturing method thereof, and more specifically, for example, a reading lens for optical pickup such as CD and DVD such as a glass lens and a plastic lens, a camera for a mobile phone, a camera for a medical device, etc. Mold for surface molding suitable for molding surfaces such as concave curved surfaces, convex curved surfaces, and flat surfaces of lenses having aspherical surfaces used as various optical lenses of ordinary sizes as well as small sizes of the same, and a method of manufacturing the molding die About.
[0002]
[Prior art]
For example, in a glass lens, a plastic lens, or the like, it may be required to mold the surface of a product to be aspherical. When molding such an aspherical surface in a glass lens or plastic lens, an aspherical surface corresponding to the aspherical surface to be molded (a concave aspherical surface when the surface to be molded is a convex aspherical surface, A mirror mold having a concave aspherical surface is formed, and a glass or plastic injection cavity is defined using the mold, and a glass or plastic material is formed in the cavity. Glass lenses or plastic lenses are manufactured by injection and transfer molding.
[0003]
As a conventional method for manufacturing such a surface molding die, in the case of a glass lens, a tungsten carbide-based cemented carbide is subjected to rough grinding and finish grinding, and after forming an aspheric surface, mirror polishing is performed. Furthermore, considering the reactivity with glass, releasability, and the effect of clogging of residual micropores, platinum-based precious metal alloy plating (evaporation) treatment or deposition of silicon carbide (SiC) diamond-like carbon (DLC) protective thin film, etc. Processing is in progress. In the case of a plastic lens, a material containing 2 to 5% chromium such as SKD61 is used as a base material, and the base material is roughly processed with an error range of 20 to 200 μm to form a mold base material. . After that, electroless nickel-phosphorous plating is applied to at least the surface molding portion of the die base material to form the nickel-phosphorous plating layer. After the plating layer has a desired hardness, mirror cutting is performed with a diamond tool. And finished with a molding surface for surface molding.
[0004]
By the way, such a conventional method of applying a nickel-phosphorous plating layer, for example, requires several tens of hours for the plating process, which is a very time-consuming process. There is a drawback that the time required to manufacture the mold is also long. In addition, the method of forming the molding surface on the electroless nickel-phosphorous plating layer of the mold base material has a problem that the yield is lowered. In addition, the conventional tungsten-carbide-cobalt cemented carbide is a liquid phase sintering containing 2 to 10% by weight of cobalt, so the cobalt pool part may be damaged during glass molding. It is difficult to obtain a high-quality homogeneous mirror surface for use, and protective metal plating is required. In addition, since the lens surface is manufactured by a special ultra-precision grinding machine or by a thermal removal processing method such as electric discharge machining, there is a disadvantage that the manufacturing cost increases. In conventional binderless ultrafine cemented carbide sintered bodies such as atmospheric pressure sintering, hot pressing, HIP, etc., there is abnormal grain growth of the starting material, and tungsten carbide is solid without dense micropores. It was extremely difficult to sinter, and it was impossible to obtain a desired mirror surface for a lens.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to provide a surface molding die that is formed by directly sintering a base material without molding a nickel-phosphorus layer on a part that defines a molding surface of the molding die. The manufacturing method is provided.
Another problem to be solved by the present invention is that it can be manufactured in a short period of time, can be reduced in cost, and can eliminate high-quality by eliminating mechanical destructive processing by ultra-precision grinding and thermal destructive removal processing such as electric discharge machining. It is providing the shaping | molding die for surface molding which has the surface, and its manufacturing method.
Another problem to be solved by the present invention is that a binderless ultrafine cemented carbide or carbide ceramic powder material is applied to a pulse such as a discharge plasma sintering method, a plasma activated sintering method or a discharge sintering method. Providing molds made by near-net shape molding and sintering using the current pressure sintering method and manufacturing methods for them, and manufacturing low-cost lens molds with higher hardness and finer crystal structure than conventional products. It is to provide a way that can be done.
Still another problem to be solved by the present invention is that rough grinding and finish grinding for imparting a surface shape by an ultra-precision grinding machine by sintering by pulsed current pressure sintering in a near net shape molding method By eliminating the post-surface-applying process such as the process or electric discharge machining, the surface mold can be manufactured in a short period of time, and the cutting and polishing process in the post-process can be greatly reduced to reduce costs, and mechanical removal processing and thermal The object of the present invention is to provide a molding die for surface molding having a high-quality surface and a method for producing the same by omitting destructive removal processing.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The invention of the present application is a method for producing a mold for molding the surface of a molded article made of a glass material or a resin material.
Prepare a binderless tungsten carbide-based ultrafine cemented carbide powder material with a cobalt content of 0 to 1% by weight,
A die having a molding cavity made of graphite and an upper and lower punch made of high-density graphite inserted into the molding cavity of the die are prepared, and the surface of the punch for molding the molding surface of the molding die is prepared. Finished in a mirror shape,
Between the upper punch and the lower punch in the forming cavity of the die, a predetermined amount of the tungsten carbide-based ultrafine cemented carbide powder material is filled on the punch side having the mirror-finished surface. ,
In a state where the upper and lower punches are pressed at a predetermined pressure, a predetermined pulse current is passed between the upper and lower punches, and the binderless tungsten carbide-based ultrafine cemented carbide powder material is subjected to a pulse current sintering method. By sintering into a lens mold by means of near net shape sintering, the molded surface of the mold is transferred to a surface finished in a state close to the mirror surface of the punch, and a mirror surface of Ra 0.2 μm to 0.7 μm It is comprised so that it may become a shape.
In the method for manufacturing a molding die for surface molding, an average particle size of the tungsten carbide particles may be 0.5 μm or less. Moreover, in the manufacturing method of the shaping | molding die for surface shaping | molding, the said pulse current pressurization sintering method may be a discharge plasma sintering method, a plasma activation sintering method, or a discharge sintering method.
[0009]
Another invention of the present application is a method for producing a mold for molding a surface of a molded article made of a glass material or a resin material.
Prepare powder material of binderless high purity ultrafine silicon carbide,
A die having a molding cavity made of graphite and an upper and lower punch made of high-density graphite inserted into the molding cavity of the die are prepared, and the surface of the punch for molding the molding surface of the molding die is prepared. Finished in a mirror shape,
Between the upper punch and the lower punch in the molding cavity of the die, a predetermined amount of the high-purity ultrafine silicon carbide powder material is filled on the punch side having the mirror-finished surface,
In a state where the upper and lower punches are pressed at a pressure of 30 MPa to 50 MPa, a predetermined pulse current is passed between the upper and lower punches, and the powder material of the binderless high-purity ultrafine silicon carbide is pulse-electrically sintered. By sintering to a lens mold by means of near net shape sintering, the molding surface of the mold is transferred to a surface finished in a state close to the mirror surface of the punch, and Ra is 0.2 μm to 0.7 μm. It is configured to have a mirror shape.
In the method for manufacturing a molding die for surface molding, the high-purity ultrafine silicon carbide may have an average particle size of 0.03 μm. Moreover, in the manufacturing method of the shaping | molding die for surface shaping | molding, the said pulse current pressurization sintering method may be a discharge plasma sintering method, a plasma activation sintering method, or a discharge sintering method.
[0010]
Embodiment
Hereinafter, an embodiment of a method for producing a surface molding mold according to the present invention will be described with reference to the drawings for a surface molding mold used for molding a curved aspheric surface of a glass lens or a plastic lens.
In carrying out the manufacturing method of this embodiment, first, a so-called binderless ultrafine cemented carbide powder material made of tungsten carbide having a cobalt content of 1% or less (including 0%) is prepared. The average particle size of tungsten carbide particles in the powder of this ultrafine cemented carbide powder material is preferably in the range of 0.1 μm to 0.5 μm in order to sinter by the near net shape molding method. This is because if the particle size is larger than this range, a desired mold surface state cannot be obtained even if it is sintered to form a mold base material and then polished to finish the molded surface. On the other hand, if the particle size is too small, the raw material powder aggregates and handling becomes complicated, and the advantage of sintering by pulsed current sintering cannot be obtained. Moreover, it is because raw material powder cost becomes expensive and an economical effect is impaired. Here, the near net shape molding method is a process in which a desired shape is provided on the surface where the sintering die and punch come into contact with the powder to be processed, and a compact (sintered body) is sintered at the final stage in the process of compression pulse current pressure sintering. The shape of the sintered mold is transferred to the sinter, and an approximate shape (near-net-shape) close to the positive dimension is imparted to the compact (sintered body). Say.
Normally, in the sintering of a tungsten carbide / cobalt alloy, cobalt forms a liquid phase, and is dispersed between tungsten carbide particles, and serves to bond the particles. The term “binderless” as used herein means that the content of cobalt includes that the content is so small that the function as a binder cannot be exhibited during sintering. If the base material is tungsten carbide, the cobalt content is 1 This refers to the case of less than% by weight (including 0%).
[0011]
The ultrafine-grained cemented carbide powder material (hereinafter simply referred to as powder material) m prepared as described above is used to define a molding cavity 2 having the outer shape of the molding die base material as shown in FIGS. The molding cavity 2 of the sintered die 1 is filled. The sintered die 1 is made of a material such as graphite, for example. When the powder material m is filled, a sintered lower punch 3 is inserted into the lower portion of the sintered mold cavity 2, and a sintered upper punch 6 is inserted above the sintered material. 3 and the upper punch 6 are filled. The lower surface 4 and the upper surface 5 of the lower punch 3 are formed as flat surfaces. The upper surface 5 forms the mold surface of the upper punch. However, since the lower surface of the upper punch 6, that is, the mold surface 7 forms a molding surface of the mold, the shape of the mold surface is substantially the same as the molding surface (in this embodiment, a convex aspherical curved surface). ) And a surface state close to a mirror surface. The upper surface 8 of the upper punch 6 is formed as a flat surface. The lower and upper punches are made of high density graphite.
[0012]
The sintering mold 1 filled with the powder material is set in a pulse-current pressure sintering apparatus (apparatus capable of performing discharge plasma sintering, plasma activated sintering, or discharge sintering) 10. This pulse energization pressure sintering apparatus 10 pressurizes the upper and lower pair of energization electrodes 12 and 11 and at least one of the pair of energization electrodes (the lower energization electrode in this embodiment) relatively moves with respect to the other. Pressurizing mechanism 13, upper energizing electrode 12 and support structure 14 supporting pressurizing mechanism 13, housing 15 surrounding at least a portion to be sintered in a vacuum atmosphere or an inert gas atmosphere, and upper and lower energizing electrodes 12 And a power source device 16 for supplying a sintering current to 11 and having a known structure, for example, a discharge plasma sintering machine SPS3.20MK-IV (hereinafter referred to as SPS sintering) commercially available from Sumitomo Coal Mining Co., Ltd. A detailed description of the structure and operation thereof will be omitted. In the setting to the pulse energization pressure sintering apparatus, the lower surface 4 of the lower punch 3 is placed on the upper end surface of the lower energizing electrode and the upper surface 8 of the upper punch 6 is in contact with the lower end surface of the upper energizing electrode 12 in the housing 15. In this manner, the sintering mold 1 is placed between both energizing electrodes. After setting, the lower and upper punches are pressed between the lower energizing electrode 11 and the upper energizing electrode 12 of the sintering apparatus 10 at a desired pressure by both energizing electrodes. The pressure varies depending on the type of powder material, the particle size, etc., but a pressure in the range of 30 megapascals (MPa) to 100 megapascals (MPa) is preferable. Thereafter or simultaneously, the sintering of the powder material is performed by supplying a sintering current, which is a direct current pulse current, from the power supply device 16 through the energizing electrode for a desired time. This sintering current varies depending on the size and material of the mold to be sintered, and in the case of the binderless ultrafine cemented carbide powder material of this embodiment, it is preferably in the range of 2000 amperes (A) to 5000 amperes. The energization time also varies depending on the size of the mold, but in the case of the mold for molding a plastic lens or glass lens of this embodiment, a range of 10 minutes to 30 minutes is preferable.
[0013]
The mold 100 made by sintering in this way has a shape as shown in FIG. 4 as a whole. The lens has a molding surface 102 that is convex, concave, or flat (concave in the figure). Since this molding surface is sintered by the near net shape molding method, the surface roughness of the graphite punch 4 itself is faithfully transferred, and has a mirror-like smooth surface of Ra 0.2 to 0.7 μm. However, the molding surface 102 is further polished to the mirror surface state for the lens, that is, to the order of angstroms, and finished into a final lens molding die. Polishing may be performed by a known mechanical or chemical polishing method.
[0014]
When the molding die 100 finished as described above is used for molding a glass lens or glass lens, as shown in FIG. 5, a concave molding having a surface formed according to the type of lens to be manufactured. A molding apparatus having a molding die having a surface and a molding die 110 having a convex, concave or flat (convex in the figure) surface having a different curvature so that the molding surfaces 102 and 112 face each other. It is arranged and fixed in a holder 200 (not shown) so that a cavity g is formed between the molding surfaces thereof, and a glass material or a plastic material is filled in the cavity so that the glass lens or the plastic lens is fixed. Form.
[0015]
[Example 1]
As shown in FIG. 6, an aspheric lens molding die 120 having a diameter d1 of the small diameter portion of 10 mm, a diameter D1 of the large diameter portion of 14 mm, and a length L 1 of 25 mm was produced.
As the sintering mold, a graphite sintering mold (die and punch) having a mirror-finished molding die surface (concave surface in this example) at a portion of the molding die 120 where the aspherical molding surface 122 is molded. Was prepared, and sintered with an SPS sintering machine using a binderless ultrafine cemented carbide powder material having an average particle size of 0.5 μm of tungsten carbide particles. The SPS sintering temperature was 1973-2073 K, the applied pressure was 30-40 MPa, and sintering was performed by a discharge plasma sintering method in a vacuum atmosphere. At this time, the temperature raising time was 15 to 30 minutes and the holding time was 2 to 3 minutes. As a result, a sintered body having a relative density of 15.4 g / cm 3 and an almost density of 100% was obtained. The sintered body was cut and the hardness of each part was measured. As a result, the micro Vickers hardness showed an average value of HV2800 to 2850 with almost no variation, and it was a dense structure without micropores when observed by an optical microscope. The surface roughness is Ra 0.3 to 0.5 μm, and this near-net-shaped molded sintered body is polished and finished in a time 1/5 to 1/8 of the conventional method, and then used as a mold for glass lenses or plastic lenses. It turns out that it is practical enough.
[0016]
[Example 2]
As shown in FIG. 7A, the tip portion 131 of the lens mold having a diameter d2 of 20 mm, a thickness w of 8 mm, and a curved surface constituting the molding surface 132 having a diameter d3 of 18 mm is an average. A binderless ultrafine cemented carbide powder material having a particle size of 0.5 μm was used and sintered by the discharge plasma sintering method in the same manner as in the above example. On the other hand, the small diameter portion having a diameter d3 is 20 mm, the large diameter portion of diameter D2 is 24 mm, a length L 2 is 32 mm, as shown in Figure 7 [B], prepared tungsten carbide-cobalt cemented carbide block 135 I kept it. The tip portion 131 was placed on the block 135 and subjected to SPS bonding for 8 minutes, and they were integrally bonded to obtain a mold. As a result of molding the lens after polishing the curved surface portion of the front end portion, that is, the molding surface 132, a high-quality practical product was obtained. The molding surface 132 for the curved lens surface is formed by near-net shape and can be manufactured at about 1/2 to 1/3 of the total process cost.
[0017]
In the description of the above embodiment, the entire mold is sintered using the binderless ultrafine cemented carbide powder, but the binderless ultrafine cemented carbide is formed only on the portion constituting the molding surface of the mold. Any powder material that uses powder and others that can be integrally sintered with it may be used. Also, as in Example 2, only the tip part directly involved in the curved surface molding is molded using the ultra-fine cemented carbide powder material, and the pedestal portion is preliminarily made of a block made of tungsten carbide / cobalt cemented carbide or other alloy. They may be formed and bonded by a discharge plasma bonding method (pulse current pressure bonding method).
[0018]
[Example 3]
In the above-mentioned two examples, the case where tungsten carbide particles are used as the ultra-fine cemented carbide powder material of the mold has been described. However, in addition to this, carbide ceramics can also be used. I will mention. The shape and size of the mold and the shape and size of the sintered mold are the same as in [Example 1]. In this example, high-purity ultrafine silicon carbide (SiC) having an average particle size of 0.03 μm was used as a binderless carbide-based ceramic, and was sintered with an SPS sintering machine. The SPS sintering temperature was 2673-2723 K, the applied pressure was 30-50 MPa, and sintering was performed in a vacuum atmosphere by the discharge plasma sintering method. At this time, the temperature raising time was 10 to 20 minutes and the holding time was 2 to 3 minutes. As a result, a sintered body having a relative density of 3.22 g / cm 3 and an almost density of 100% was obtained. The sintered body was cut and the hardness of each part was measured. As a result, the micro Vickers hardness showed an average value of HV2800 to 2850 with almost no variation.
[0019]
Moreover, although the said embodiment demonstrated the shaping | molding die for glass lenses or a plastic lens, and its manufacturing method, this invention is not limited to it, The shaping | molding die for forming a curved surface precisely in shaping | molding of a synthetic resin, and its manufacturing method It is also applicable to.
Although the said embodiment and Example show the example where the cyclic | annular edge surfaces 103, 123, and 133 are formed around the shaping | molding surface of a shaping | molding die, the case where it does not have such an edge surface may be sufficient. As an example of use in such a case, it can be placed in the mold holder 200 of the molding apparatus as shown by 100 'and 110' in FIG.
[0020]
5 and 8 show the arrangement of the molding die mainly for molding a plastic lens. However, when molding a glass lens, as shown in FIG. The lower mold 100 is inserted into the mold holder 201, and the glass material to be molded (usually in a lump shape) m heated to room temperature or a desired temperature is inserted into the molding surface 102 of the mold. Put it on. Then, as shown in FIG. 9B, the upper mold 110 is inserted into the upper mold 110 from the upper side of the mold holder 201 and heated to about 550 to 700 ° C., while the upper mold 110 is changed to the lower mold. The glass material m is pressed by two molds and molded into a lens. In this case, if the volume of the cavity g when the upper and lower molds are brought closest to each other and the volume of the glass material lump are the same or slightly smaller, it is not necessary to let the glass material escape to the outside. In this case, an edgeless biconvex lens is formed. The curved shapes of the upper and lower forming molds may differ depending on the purpose of use (refractive index, etc.). If a mold having an edge surface 103 as shown in FIG. 4 is used and the amount of the glass material is made larger than the amount of the cavity g, a lens with an edge is obtained. Further, as shown in FIG. 10, the molding surface 142 of the lower molding die 140 may be a flat surface, and the molding surface 152 of the upper molding die 150 may be a convex surface. In this case, it becomes a plano-concave lens.
[0021]
【The invention's effect】
According to the present invention, the following effects can be obtained.
(B) A fine and homogeneous sintered layer with suppressed pore size and a pore-free, dense, homogeneous sintered layer can be obtained. For this reason, it has an angstrom order of high quality and hardness that is harder and more durable than conventional sintered products. A mirror surface for the lens is obtained in the mold.
(B) Since the lens molding surface and the outer surface portion of the mold can be made into a mirror surface with high precision by means of near net shaping, rough grinding processing, finish grinding processing and post-processing steps of the outer peripheral portion of the lens molding surface can be omitted.
(C) Since it is possible to eliminate the need for ultra-precision grinding and electrical discharge machining to give the shape of the molding surface, for example, there is no textured surface (micro crater) after electrical discharge machining and the final polishing finish is easy and the process is greatly increased. Can be shortened.
(D) In the case of a plastic lens mold, an electroless nickel-phosphorous plating step can be eliminated.
(E) The manufacturing time per mold can be greatly reduced.
(F) It is possible to respond quickly to design changes by simplifying the post-processing process, realizing a short delivery time, and therefore, the total manufacturing cost of the surface mold can be greatly reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a sintered mold used in a manufacturing process of a mold of the present invention.
2 is a longitudinal sectional view of the sintered mold of FIG. 1, showing a state in which a binderless ultrafine cemented carbide powder is filled therein. FIG.
FIG. 3 is a view showing a state in which the sintering mold of FIG. 2 is loaded in a pulse current pressure sintering apparatus.
FIG. 4 is a perspective view of an embodiment of a surface molding die according to the present invention.
5 is a view showing an example of molding a plastic lens using the surface molding die shown in FIG. 4; FIG.
FIG. 6 is an explanatory diagram of Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of Embodiment 2 of the present invention.
FIG. 8 is a view showing an example in which a plastic lens is molded using another surface molding die.
FIG. 9 is a view showing an example in which a glass lens is molded using another surface molding die.
FIG. 10 is a view showing an example in which a glass lens is molded using another surface molding mold.
100, 110, 120, 140, 150 Mold 102, 112, 122, 132, 142, 152 Molding surface

Claims (5)

ガラス材料又は樹脂材料から成る成形品の表面を成形するための成形型の製造方法において、
コバルト含有量が0重量%ないし1重量%のバインダレスのタングステンカーバイド基超微粒超硬合金粉末材料を用意し、
グラファイト製の成形空洞を有するダイと、前記ダイの前記成形空洞内に挿入される高密度グラファイト製の上、下パンチとを用意して、前記成形型の成形面を成形する前記パンチの面を鏡面状に仕上げ、
前記ダイの前記成形空洞内の前記上パンチと下パンチの間には、少なくとも前記鏡面状に仕上げられた面を有するパンチ側に所定量の前記タングステンカーバイド基超微粒超硬合金粉末材料を充填し、
前記上、下パンチを所定の圧力で加圧した状態で前記上、下パンチ間に所定のパルス電流を流して、前記バインダレスのタングステンカーバイド基超微粒超硬合金粉末材料をパルス通電焼結法でニヤネットシェープ焼結によりレンズ成形型に焼結することにより、前記成形型の成形面を、前記パンチの鏡面に近い状態に仕上げられた面を転写してRa0.2μm〜0.7μmの鏡面状にする、
ことを特徴とする表面成形用成形型の製造方法。
In a method for producing a mold for molding the surface of a molded article made of a glass material or a resin material,
Prepare a binderless tungsten carbide-based ultrafine cemented carbide powder material with a cobalt content of 0 to 1% by weight,
A die having a molding cavity made of graphite and an upper and lower punch made of high-density graphite inserted into the molding cavity of the die are prepared, and the surface of the punch for molding the molding surface of the molding die is prepared. Finished in a mirror shape,
Between the upper punch and the lower punch in the forming cavity of the die, a predetermined amount of the tungsten carbide-based ultrafine cemented carbide powder material is filled on the punch side having the mirror-finished surface. ,
In a state where the upper and lower punches are pressed at a predetermined pressure, a predetermined pulse current is passed between the upper and lower punches, and the binderless tungsten carbide-based ultrafine cemented carbide powder material is subjected to a pulse current sintering method. By sintering into a lens mold by means of near net shape sintering, the molded surface of the mold is transferred to a surface finished in a state close to the mirror surface of the punch, and a mirror surface of Ra 0.2 μm to 0.7 μm Shape
A method for producing a mold for surface molding characterized by the above.
請求項に記載の表面成形用成形型の製造方法において、前記タングステンカーバイド粒子の平均粒径が0.5μm以下である表面成形用成形型の製造方法。2. The method for producing a surface molding die according to claim 1 , wherein the tungsten carbide particles have an average particle size of 0.5 [mu] m or less. ガラス材料又は樹脂材料から成る成形品の表面を成形するための成形型の製造方法において、
バインダレスの高純度超微粒シリコンカーバイドの粉末材料を用意し、
グラファイト製の成形空洞を有するダイと、前記ダイの前記成形空洞内に挿入される高密度グラファイト製の上、下パンチとを用意して、前記成形型の成形面を成形する前記パンチの面を鏡面状に仕上げ、
前記ダイの前記成形空洞内の前記上パンチと下パンチの間には、少なくとも前記鏡面状に仕上げられた面を有するパンチ側に所定量の前記高純度超微粒シリコンカーバイドの粉末材料を充填し、
前記上、下パンチを30MPaないし50MPaの圧力で加圧した状態で前記上、下パンチ間に所定のパルス電流を流して、前記バインダレスの高純度超微粒シリコンカーバイドの粉末材料をパルス通電焼結法でニヤネットシェープ焼結によりレンズ成形型に焼結することにより、前記成形型の成形面を、前記パンチの鏡面に近い状態に仕上げられた面を転写してRa0.2μm〜0.7μmの鏡面状にする、
ことを特徴とする表面成形用成形型の製造方法。
In a method for producing a mold for molding the surface of a molded article made of a glass material or a resin material,
Prepare powder material of binderless high purity ultrafine silicon carbide,
A die having a molding cavity made of graphite and an upper and lower punch made of high-density graphite inserted into the molding cavity of the die are prepared, and the surface of the punch for molding the molding surface of the molding die is prepared. Finished in a mirror shape,
Between the upper punch and the lower punch in the molding cavity of the die, a predetermined amount of the high-purity ultrafine silicon carbide powder material is filled on the punch side having the mirror-finished surface,
In a state where the upper and lower punches are pressed at a pressure of 30 MPa to 50 MPa, a predetermined pulse current is passed between the upper and lower punches, and the powder material of the binderless high-purity ultrafine silicon carbide is pulse-electrically sintered. By sintering to a lens mold by means of near net shape sintering, the molding surface of the mold is transferred to a surface finished in a state close to the mirror surface of the punch, and Ra is 0.2 μm to 0.7 μm. Make it mirror-like,
A method for producing a mold for surface molding characterized by the above.
請求項3に記載の表面成形用成形型の製造方法において、前記高純度超微粒シリコンカーバイドが平均粒径0.03μmである表面成形用成形型の製造方法。  4. The method for manufacturing a surface molding die according to claim 3, wherein the high-purity ultrafine silicon carbide has an average particle size of 0.03 [mu] m. 請求項1ないし4のいずれかに記載の表面成形用成形型の製造方法において、前記パルス通電加圧焼結法が、放電プラズマ焼結法、プラズマ活性化焼結法又は放電焼結法である表面成形用成形型の成形方法。  5. The method for manufacturing a surface molding die according to claim 1, wherein the pulsed current pressure sintering method is a discharge plasma sintering method, a plasma activated sintering method, or a discharge sintering method. Molding method for surface molding mold.
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