JP4098102B2 - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の基板から複数の表示装置を製造することのできる表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
陰極線管(Cathode Ray Tube;略称:CRT)表示装置に比較して、薄型化および低消費電力化が容易な表示装置として、液晶表示装置に対する需要は近年益々高まっている。
【0003】
液晶表示装置に備わる液晶パネルは、ガラス基板などから成る2枚の基板と、2枚の基板間に液晶を注入して成る液晶層とを含んで構成される。一般に液晶パネルには、液晶パネルに対して電源の供給および信号の入力などを行う駆動回路を備えるフレキシブルプリント基板(以下、「FPC」と略称する)などが実装される。このFPCを実装するために、液晶パネルにはFPC実装用の端子が設けられるので、通常、液晶パネルを構成する2枚の基板のうち、一方の基板は他方の基板よりも大きくなっている。
【0004】
図10(a)は、液晶表示装置50に備わる液晶パネル5の構成を簡略化して示す斜視図である。図10(b)は、図10(a)に示す液晶パネル5の切断面線VI−VIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。なお、図10(a)では、図10(b)に示す対向電極52、配向膜53、シール部材54、液晶層55、配向膜56、能動素子57および画素電極58は、図が錯綜して理解が困難になるので記載を省略する。液晶表示装置50に備わる液晶パネル5は、一方の表面上に回路60および配向膜56の形成される第1基板59と、第1基板59の回路60および配向膜56の形成される面に対向して設けられ第1基板59に対向する表面上に対向電極52および配向膜53の形成される第2基板51と、第1基板59と第2基板51とを予め定められる間隔を有するように貼り合わせるシール部材54と、第1基板59と第2基板51との間に設けられる液晶層55とを含んで構成される。回路60は、液晶層55に電圧を印加するために設けられる複数の画素電極58と、画素電極58毎に設けられ画素電極58に電気的に接続される複数の能動素子57とを含む。第1基板59と第2基板51とでは、第1基板59の方が大きくなっており、第1基板59の第2基板51に覆われていない部分には、複数の端子61によって回路60に電気的に接続される端子部62が設けられる。この端子部62にFPC63が実装されて液晶表示装置50が形成される。
【0005】
このように構成される液晶パネル5は、大型の場合には個々に製造されることが多いけれども、小型の場合には、複数の液晶パネル5を形成することのできる大きな基板を用い、途中の段階までの処理を一括して行い、その後各液晶パネル5の大きさに切断して製造されることが多い。このように大きな基板から形成される場合、液晶パネル5は、たとえば以下のようにして製造される。第1基板59の一方の表面上に薄膜装置を用いて回路60および端子61などの各種の配線を形成した後、表示に使用されるべく予め定められる領域に液晶分子を配向させるための配向膜56をオフセット印刷などによって形成する。同様にして第2基板51の一方の表面上に対向電極52および配向膜53などを形成する。形成された配向膜56および配向膜53に対してロール状のラビング布などを用いて配向処理を施す。第1基板59の配向膜56の形成される表面と第2基板51の配向膜53の形成される表面とを予め定められる間隔を空けて対向させ、樹脂などのシール部材54を用いて第1基板59と第2基板51とを貼り合わせる。貼り合わされた第1基板59と第2基板51とを予め定められる各液晶パネル5の大きさに分断するために、スクライバなどを用いて第1基板59および第2基板51の表面に分断ラインを入れる。ブレークバーを押し当てて加圧するまたはレーザ光を照射するなどして、各分断ラインで第1基板59および第2基板51を分断した後、第1基板59と第2基板51との間に液晶を注入する。
【0006】
図11は、分断前の基板における液晶パネル5となる部分の配置状態および分断ラインを模式的に示す図である。図12は、図11に示す分断前の基板の一部を拡大して示す図である。図13(a)は、図11に示す分断前の基板の切断面線VII−VIIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。図13(b)は、図11に示す分断前の基板の切断面線VIII−VIIIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。なお、図13(a)および図13(b)では、図10(b)に示す対向電極52、配向膜53、配向膜56、能動素子57および画素電極58は、図が錯綜して理解が困難になるので記載を省略する。
【0007】
従来の液晶表示装置の製造方法では、分断後に液晶が注入されて液晶パネル5となる部分(以下、「空パネル5′」と称する)は、すべて同じ向きに行列状に配置される。すなわち、空パネル5′は、図11および図12に示すように、空パネル5′Bの端子部先端64aと、空パネル5′Bの紙面に向かって上側に存在する空パネル5′Aの背面エッジ部65とが互いに向かい合うように配置される。
【0008】
このように空パネル5′が配置される基板は、空パネル5′毎に分断される際、図11に示す縦方向分断ライン66、端子部先端分断ライン67および端子部後端分断ライン68で分断される。縦方向分断ライン66は、空パネル5′の紙面に向かって右側および左側の端部を形成するべく第1基板59および第2基板51を分断するための分断ラインであり、図13(a)に示すように、1つの空パネル5′当たり、第1基板59に2本、第2基板51に2本の合計4本が入れられる。端子部先端分断ライン67は、第1基板59の端子部62の先端である端子部先端64aと背面エッジ部65とが互いに向かい合う位置で第1基板59を分断するとともに、端子部先端64aと背面エッジ部65とが互いに向かい合う位置に対向する位置で第2基板51を分断するための分断ラインであり、図13(b)に示すように、1つの空パネル5′当たり、第1基板59に2本、第2基板51に2本の合計4本が入れられる。端子部後端分断ライン68は、第1基板59の端子部62の後端である端子部後端64bに対向する位置で第2基板51を分断するための分断ラインであり、図13(b)に示すように、1つの空パネル5′当たり、第2基板51のみに1本が入れられる。このように、1つの空パネル5′当たり合計9本の分断ラインが形成されるので、1つの空パネル5′を完全に分断するためには、9回の分断が必要である(たとえば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−224871号公報(第5−6頁,第1−6図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近年、液晶パネルの小型化の要請から、液晶パネルのFPC実装用の端子部が設けられる額縁部分、すなわち図10に示す液晶パネル5を構成する第1基板59の第2基板51に覆われない部分の挟額縁化が進んでおり、この傾向はますます加速すると考えられる。前述の図11に示すように空パネル5′を配置した場合、挟額縁化が進み端子部62の幅が狭くなると、図13(b)に示す端子部先端分断ライン67と端子部後端分断ライン68との間隔tが狭くなりすぎ、良好な分断を行うことができなくなる恐れがある。すなわち、端子部先端分断ライン67および端子部後端分断ライン68を形成する際に、一方の分断ラインを形成した後に、もう一方の分断ラインを形成しようとすると、先に形成された分断ラインとの間隔が狭すぎ、スクライバの刃をガラス基板などの基板に入れる際に基板の破損などが起こることがある。
【0011】
本発明の目的は、挟額縁化が進行しても、基板を分断する際の隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことのできる表示装置の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ印加される電圧によって光学的性質の変化する電気光学材料を含む層とを有する複数の表示装置を製造する表示装置の製造方法であって、
前記第1基板の一方の表面上に、前記電気光学材料を含む層に電圧を印加するために設けられる表示用電極を含む複数の回路と、前記回路毎に1つずつ設けられ前記回路に電気的に接続される複数の端子部とを、隣合う2つの前記回路にそれぞれ接続される前記端子部が互いに向かい合うように形成する工程と、
前記第1基板の前記回路および前記端子部の形成される表面と前記第2基板の一方の表面とを予め定められる間隔を空けて対向させ、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、
貼り合わされた前記第1基板と前記第2基板とを、少なくとも1つの前記回路および該回路に接続される端子部を含むように予め定められる領域毎に分断する工程とを含み、
前記電気光学材料は、液晶であり、
前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程の前に、
前記第1基板の前記回路および前記端子部の形成される面上に配向膜を形成する工程と、
前記第2基板の前記第1基板に対向するべく予め定められる面上に配向膜を形成する工程と、
前記配向膜に対して、レーザを用いて、液晶分子に配向性を付与するための配向処理を、分断後に得られる複数の表示装置の前記端子部を基準として見たときの配向処理の方向が同一になるように施す工程とを含むことを特徴とする表示装置の製造方法である。
【0013】
本発明に従えば、第1基板と、第2基板と、第1基板と第2基板との間に設けられる電気光学材料を含む層とを有する複数の表示装置は、第1基板の一方の表面上に、表示用電極を含む複数の回路と、前記回路毎に1つずつ設けられ前記回路に電気的に接続される複数の端子部とを、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成する工程と、第1基板の回路および端子部の形成される表面と第2基板の一方の表面とを予め定められる間隔を空けて対向させ、第1基板と第2基板とを貼り合わせる工程と、貼り合わされた第1基板と第2基板とを、少なくとも1つの回路および該回路に接続される端子部を含むように予め定められる領域毎に分断する工程とを経て製造される。このように、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とは、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成されるので、貼り合わされた第1基板と第2基板とを分断する工程において、第1基板に設けられる端子部の後端に対向する位置で第2基板を分断することによって、端子部に対向する部分の第2基板を取除くことができる。これに対し、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とが、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成されず、ある回路に接続される端子部と該回路に隣合う回路とが互いに向かい合うように形成される場合、端子部に対向する部分の第2基板を取除くためには、端子部の後端に対向する位置に加えて端子部の先端に対向する位置で第2基板を分断することが必要である。すなわち、前述のように、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とを、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成することによって、貼り合わされた第1基板と第2基板とを分断する際の分断回数を削減することができる。
【0014】
また、前述のように、本発明の表示装置の製造方法では、第1基板に設けられる端子部の後端に対向する位置で第2基板を分断することによって、端子部に対向する部分の第2基板を取除くことができるので、第2基板には、端子部の先端に対向する位置で分断するための分断ラインは形成されず、端子部の後端に対向する位置で分断するための分断ライン同士が隣合って形成される。したがって、隣合う2つの分断ラインの間隔は端子部2つ分になる。これに対し、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とが、ある回路に接続される端子部と該回路に隣合う回路とが互いに向かい合うように形成される場合、前述のように、端子部に対向する部分の第2基板を取除くためには、端子部の先端に対向する位置と端子部の後端に対向する位置とで分断する必要があるので、第2基板には、端子部の先端に対向する位置で分断するための分断ラインと端子部の後端に対向する位置で分断するための分断ラインとが隣合って形成される。したがって、隣合う2つの分断ラインの間隔は、端子部1つ分である。このような場合に端子部の幅が狭くなると、隣合う2つの分断ラインの間隔が狭くなりすぎ、良好な分断を行うことができなくなる恐れがある。しかしながら、本発明の表示装置の製造方法では、前述のように、第2基板において隣合う2つの分断ラインの間隔は端子部2つ分であるので、挟額縁化が進み端子部の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
また前記電気光学材料は液晶であるので、液晶表示装置を製造することができる。このような液晶表示装置の製造工程において、前述のように、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とを、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成することによって、貼り合わされた第1基板と第2基板とを分断する際の分断回数を削減することができる。また挟額縁化が進み端子部の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
また第1基板の回路および端子部の形成される面上および第2基板の第1基板に対向するべく予め定められる面上には配向膜が形成され、形成された配向膜に対する配向処理は、レーザを用いて、分断後に得られる複数の表示装置の前記端子部を基準として見たときの配向処理の方向が同一になるように行われる。配向膜に対する配向処理がレーザでなくラビング布を用いて行われる場合、すなわち基板上に形成された配向膜にロール状のラビング布を擦り付けることによって配向処理を行う場合、配向膜の形成された基板はロール状のラビング布に一定方向から供給されるので、配向膜の配向処理の方向は基板の全面で同一の方向になる。前述のように、本発明の表示装置の製造方法では、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とは、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成されるので、第1基板および第2基板に設けられる配向膜に対してラビング布を用いて配向処理を行うと、分断後に得られる複数の表示装置は、端子部を基準として見たときの配向処理の方向の異なる2種類のものとなる。このように配向処理の方向の異なる表示装置では、視野角が異なることがあり、表示品位が不均一になる。また、表示品位が不均一になることを防ぐために、各表示装置の配向処理の方向が同一になるように配向処理を施すには、一定方向から配向処理を施した後、基板の向きを反転させ、再度配向処理を施す必要があり、効率が悪い。
しかしながら、本発明の表示装置の製造方法では、前述のように、レーザを用いて配向処理を行うので、レーザ光を照射する装置上の操作でレーザ光の走査方向を変更することによって配向処理の方向を容易に変更することができる。したがって、所望の配向処理の方向にするために基板の向きを反転させる必要がなく、効率的に配向処理を行うことができるので、前述のように、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とを、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成する場合であっても、端子部を基準として見たときの配向処理の方向の揃った均一な表示品位を有する表示装置を容易に得ることができる。
【0015】
また本発明は、前記回路は、複数の前記表示用電極と、前記表示用電極毎に設けられ前記表示用電極に電気的に接続される複数の能動素子とを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、第1基板に設けられる回路は、複数の表示用電極と、表示用電極毎に設けられ表示用電極に電気的に接続される複数の能動素子とを含む。このように、第1基板に設けられる回路が能動素子を含む場合、第2基板には、表示に使用される領域の電気光学材料を含む層の全域に渡って同一の電圧を印加するための電極1つを含む回路が設けられる。この第2基板に設けられる回路には、回路に設けられる1つの電極に電圧を供給するための端子1つを含む端子部を電気的に接続すればよい。この端子部は、能動素子を含む回路の設けられる第1基板の端子部に容易に併設することができるので、第1基板および第2基板に設けられる回路に電気的に接続される端子部を第1基板に容易に集約することができる。すなわち、第2基板に端子部を設けない構成にすることが容易であるので、第2基板に端子部が設けられる場合と異なり、製造工程において第2基板に設けられる複数の回路および複数の端子部の形成位置を考慮する必要がない。したがって、前述のように第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とを、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成し、第1基板に設けられる各端子部に、第2基板に設けられる回路に電気的に接続される端子部を形成することによって、能動素子を含む回路を備える高精細で応答速度の速い表示装置の製造工程においても、貼り合わされた第1基板と第2基板とを分断する際の分断回数を削減することができる。また挟額縁化が進み端子部の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の第1形態である表示装置として、以下ではアクティブマトリックス駆動方式の液晶表示装置10を例示する。図1(a)は、液晶表示装置10に備わる液晶パネル1の構成を簡略化して示す斜視図である。図1(b)は、図1(a)に示す液晶パネル1の切断面線I−Iにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。なお、図1(a)では、図1(b)に示す対向電極12、配向膜13、シール部材14、液晶層15、配向膜16、能動素子17および画素電極18は、図が錯綜して理解が困難になるので記載を省略する。
【0024】
液晶表示装置10に備わる液晶パネル1は、一方の表面上に回路20および配向膜16の形成される第1基板19と、第1基板19の回路20および配向膜16の形成される面に対向して設けられ第1基板19に対向する表面上に対向電極12および配向膜13の形成される第2基板11と、第1基板19と第2基板11とを予め定められる間隔を有するように貼り合わせるシール部材14と、第1基板19と第2基板11との間に設けられ印加される電圧によって光学的性質の変化する電気光学材料である液晶を含む液晶層15とを含んで構成される。
【0025】
回路20には、図示しない複数の走査配線と複数の信号配線とが交差するように形成され、走査配線と信号配線とによって囲まれる領域に、液晶層15に電圧を印加するために設けられる表示用電極である複数の画素電極18が形成され、走査配線と信号配線との交差部に、画素電極18毎に設けられ画素電極18に電気的に接続される複数の能動素子17が形成される。なお、図1(b)では、画素電極18および能動素子17をそれぞれ3つずつ記載しているけれども、実際にはより多数の画素電極18および能動素子17が設けられる。図示しない複数の走査配線および複数の信号配線は、一方の端部が表示に使用されるべく予め定められる領域から離反する方向に延びるように形成され、この端部がそれぞれ端子21となる。
【0026】
第1基板19と第2基板11とでは、第1基板19の方が大きくなっており、第1基板19の第2基板11に覆われていない部分には、複数の端子21によって回路20に電気的に接続される端子部22が設けられる。端子部22には、第2基板11に設けられる対向電極12に電気的に接続される図示しない端子1つを含む端子部が設けられる。この端子部22に、駆動回路を備えるフレキシブルプリント基板(以下、「FPC」と略称する)23が実装されて液晶表示装置10が形成される。
【0027】
第1基板19および第2基板11は、たとえば透明ガラスまたは透明樹脂などの透光性の高い素材から成る薄板である。第1基板19に設けられる画素電極18および端子21、ならびに第2基板11に設けられる対向電極12は、たとえばインジウム(化学式:In)と錫(化学式:Sn)との合金酸化物である、いわゆるIndium-Tin Oxide(略称:ITO)から成るITO膜などの透明導電膜で形成される。第1基板19に設けられる能動素子17は、たとえば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;略称:TFT)などの3端子素子または薄膜ダイオードなどの2端子素子などである。配向膜13および配向膜16は、たとえばポリイミド樹脂などで形成される。シール部材14には、たとえばエポキシ樹脂またはシリコーン樹脂などの樹脂などが用いられる。
【0028】
図1に示す液晶表示装置10の製造方法を説明する。本実施形態による液晶表示装置10の製造方法では、複数の液晶パネル1を形成することのできる大きさの第1基板19および第2基板11それぞれに対して各処理を施した後、第1基板19と第2基板11とを貼り合わせ、予め定められる各液晶パネル1の大きさに分断し、第1基板19と第2基板11との間に液晶を注入することによって液晶パネル1を形成する。具体的には、たとえば以下のようにして液晶パネル1を形成する。
【0029】
図2は、分断前の基板における液晶パネル1となる部分の配置状態および分断ラインを模式的に示す図である。図3は、図2に示す分断前の基板の一部を拡大して示す図である。図4(a)は、図2に示す分断前の基板の切断面線II−IIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。図4(b)は、図2に示す分断前の基板の切断面線III−IIIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。なお、図4(a)および図4(b)では、図1(b)に示す対向電極12、配向膜13、配向膜16、能動素子17および画素電極18は、図が錯綜して理解が困難になるので記載を省略する。
【0030】
まず、第1基板19の一方の表面上に、たとえば薄膜装置などを用いて、複数の回路20と、回路20毎に設けられる複数の端子部22とを形成する。複数の回路20と複数の端子部22とは、隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成される。これによって、第1基板19と第2基板11とを貼り合せた際、分断後に液晶が注入されて液晶パネル1となる部分(以下、「空パネル1′」と称する)は、図2および図3に示すように、空パネル1′Aの端子部先端24aと、空パネル1′Aの紙面に向かって下側に存在する空パネル1′Bの端子部先端24aとが互いに向かい合い、空パネル1′Aの背面エッジ部25と、空パネル1′Aの紙面に向かって上側に存在する空パネル1′Cの背面エッジ部25とが互いに向かい合うように配置される。すなわち、空パネル1′Bおよび空パネル1′Cは、空パネル1′Aに対して180°回転された状態で配置される。なお、図2において、第1基板19および第2基板11の周縁部110には、回路20などの各種の配線などを形成する薄膜の膜質が不均一になるとの観点から、空パネル1′は形成されない。たとえば第1基板19および第2基板11として縦270mm程度、横370mm程度の基板を用いる場合には、基板端部から15mm程度の部分には空パネル1′が形成されない。したがって、図2に示すように、周縁部110を除く部分で最大数の空パネル1′を形成することができるように空パネル1′の配置を決定する。
【0031】
次に、第1基板19の回路20および端子部22の形成される面上の表示に使用されるべく予め定められる領域に、オフセット印刷などによって配向膜16を形成する。
【0032】
また、第2基板11の一方の表面上に、たとえば薄膜装置などを用いて対向電極12を形成する。第2基板11の第1基板19に対向するべく予め定められる面である対向電極12の形成される面上の表示に使用されるべく予め定められる領域に、前述の配向膜16と同様にして配向膜13を形成する。
【0033】
形成された配向膜16および配向膜13に対して、液晶層15に含まれる液晶分子に配向性を付与するための配向処理を行う。
【0034】
次に、第1基板19の回路20および端子部22の形成される表面と、第2基板11の対向電極12の形成される表面とを予め定められる間隔を空けて対向させ、第1基板19と第2基板11とをシール部材14で貼り合わせる。
【0035】
スクライバなどを用いて第1基板19の表面および第2基板11の表面に図2に示す縦方向分断ライン26、端子部先端分断ライン27、端子部後端分断ライン28および背面エッジ部分断ライン29を入れ、ブレークバーを押し当てて加圧するまたはレーザ光を照射するなどして、各分断ラインで第1基板19および第2基板11を分断する。これによって、貼り合わされた第1基板19と第2基板11とが、1つの回路20およびこの回路20に接続される端子部22を含むように予め定められる領域である空パネル1′毎に分断される。
【0036】
縦方向分断ライン26は、空パネル1′の紙面に向かって右側および左側の端部を形成するべく第1基板19および第2基板11を分断するための分断ラインであり、図4(a)に示すように、1つの空パネル1′当たり、第1基板19に2本、第2基板11に2本の合計4本が入れられる。端子部先端分断ライン27は、第1基板19の端子部22の先端である端子部先端24aで第1基板19を分断するための分断ラインであり、図4(b)に示すように、1つの空パネル1′当たり、第1基板19のみに1本が入れられる。端子部後端分断ライン28は、第1基板19の端子部22の後端である端子部後端24bに対向する位置で第2基板11を分断するための分断ラインであり、図4(b)に示すように、1つの空パネル1′当たり、第2基板11のみに1本が入れられる。背面エッジ部分断ライン29は、背面エッジ部25で第1基板19および第2基板11を分断するための分断ラインであり、図4(b)に示すように、1つの空パネル1′当たり、第1基板19に1本、第2基板11に1本の合計2本が入れられる。このように、1つの空パネル1′当たり合計8本の分断ラインが形成される。すなわち、8回の分断で1つの空パネル1′を完全に分断することができる。
【0037】
分断された各空パネル1′の第1基板19と第2基板11との間に液晶を注入して液晶層15を形成し、図1に示す液晶パネル1を得る。このようにして得られた各液晶パネル1の端子部22にFPC23を実装し、液晶表示装置10を得る。
【0038】
以上のように、本実施形態による液晶表示装置10の製造方法では、第1基板19に設けられる複数の回路20と複数の端子部22とは、隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成されるので、第1基板19の端子部後端24bに対向する位置に形成される端子部後端分断ライン28で第2基板11を分断することによって、端子部22に対向する部分の第2基板11を取除くことができる。このことによって、前述のように8回の分断で1つの空パネル1′を完全に分断することができる。
【0039】
これに対し、前述の図11および図12に示すように、第1基板59に設けられる複数の回路60と複数の端子部62とが、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部62が互いに向かい合うように形成されず、ある回路60たとえば空パネル5′Bに設けられる回路60に接続される端子部62と、空パネル5′Bの紙面に向かって上側に存在する空パネル5′Aに設けられる回路60とが互いに向かい合うように形成される場合、端子部62に対向する部分の第2基板51を取除くためには、端子部後端64bに対向する位置に形成される端子部後端分断ライン68に加えて、端子部先端64aに対向する位置に形成される端子部先端分断ライン67で第2基板51を分断することが必要である。このため、前述の図13(a)および図13(b)に示すように、1つの空パネル5′に対して合計9本の分断ラインを形成し、9回の分断を行わなければ、1つの空パネル5′を完全に分断することはできない。
【0040】
すなわち、前述のように、第1基板19に設けられる複数の回路20と複数の端子部22とを、隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成することによって、貼り合わされた第1基板19と第2基板11とを分断する際の分断回数を削減することができる。
【0041】
また、前述のように、本実施形態による液晶表示装置10の製造方法では、端子部後端24bに対向する位置で第2基板11を分断することによって、端子部22に対向する部分の第2基板11を取除くことができるので、第2基板11には、図4(b)に示すように、端子部先端24aに対向する位置で分断するための分断ラインは形成されず、端子部後端24bに対向する位置で分断するための分断ラインである端子部後端分断ライン28同士が隣合って形成される。したがって、隣合う2つの分断ラインの間隔すなわち端子部後端分断ライン28同士の間隔dは、端子部22の2つ分になる。
【0042】
これに対し、前述の図11および図12に示すように空パネル5′が配置される場合、前述のように、端子部62に対向する部分の第2基板51を取除くためには、端子部先端64aに対向する位置と端子部後端64bに対向する位置とで分断する必要があるので、第2基板51には、図13(b)に示すように、端子部先端64aに対向する位置で分断するための分断ラインである端子部先端分断ライン67と端子部後端64bに対向する位置で分断するための分断ラインである端子部後端分断ライン68とが隣合って形成される。したがって、隣合う2つの分断ラインの間隔すなわち端子部先端分断ライン67と端子部後端分断ライン68との間隔tは、端子部62の1つ分である。このような場合に端子部62の幅が狭くなると、隣合う2つの分断ラインの間隔tが狭くなりすぎ、良好な分断を行うことができなくなる恐れがある。
【0043】
しかしながら、本実施形態による液晶表示装置10の製造方法では、前述のように、第2基板11において隣合う2つの分断ラインの間隔dは端子部22の2つ分であるので、挟額縁化が進み端子部22の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔dを充分に確保し、良好な分断を行うことができる。したがって、端子部22が設けられる額縁部分の幅の狭い液晶表示装置10を高い歩留で得ることが可能である。
【0044】
また、本実施形態による液晶表示装置10の製造方法では、前述のように、第1基板19に設けられる回路20は、複数の画素電極18と複数の能動素子17とを含むので、第2基板11には、表示に使用される領域の液晶層15の全域に渡って同一の電圧を印加するための電極である対向電極12を1つ含む回路が設けられる。この第2基板11に設けられる回路には、対向電極12に電圧を供給するための端子1つを含む端子部を電気的に接続すればよい。この端子部は、能動素子17を含む回路20の設けられる第1基板19の端子部22に容易に併設することができるので、第1基板19および第2基板11に設けられる回路に電気的に接続される端子部を第1基板19に容易に集約することができる。すなわち、図1に示すように第2基板11に端子部を設けない構成にすることが容易であるので、第2基板11に端子部が設けられる場合と異なり、製造工程において第2基板11に設けられる複数の回路および複数の端子部の形成位置を考慮する必要がない。したがって、前述のように第1基板19に設けられる複数の回路20と複数の端子部22とを、隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成し、第1基板19に設けられる各端子部22に、第2基板11に設けられる回路に電気的に接続される端子部を形成することによって、能動素子17を含む回路20を備える高精細で応答速度の速い液晶表示装置10の製造工程においても、貼り合わされた第1基板19と第2基板11とを分断する際の分断回数を削減することができる。また挟額縁化が進み端子部22の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
【0045】
また本実施形態による液晶表示装置10の製造方法では、第1基板19に設けられる配向膜16および第2基板11に設けられる配向膜13に対する配向処理は、レーザを用いて行われることが好ましい。
【0046】
配向膜16および配向膜13に対する配向処理がレーザでなくラビング布を用いて行われる場合、すなわち基板上に形成された配向膜にロール状のラビング布を擦り付けることによって配向処理を行う場合、配向膜の形成された基板はロール状のラビング布に一定方向から供給されるので、配向膜の配向処理の方向は基板の全面で同一の方向になる。前述のように、本実施形態による液晶表示装置10の製造方法では、第1基板19に設けられる複数の回路20と複数の端子部22とは、隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成されるので、第1基板19に設けられる配向膜16および第2基板11に設けられる配向膜13に対してラビング布を用いて配向処理を行うと、分断後に得られる複数の液晶表示装置10は、端子部22を基準として見たときの配向処理の方向の異なる2種類のものとなる。このように配向処理の方向の異なる液晶表示装置10では、視野角が異なることがあり、表示品位が不均一になる。また、表示品位が不均一になることを防ぐために、各液晶表示装置10の配向処理の方向が同一になるように配向処理を施すには、一定方向から配向処理を施した後、基板の向きを反転させ、再度配向処理を施す必要があり、効率が悪い。
【0047】
図5は、第1基板19に設けられる配向膜16の配向処理の方向を模式的に示す図である。配向膜16および配向膜13に対する配向処理がレーザを用いて行われる場合、レーザ光を照射する装置上の操作でレーザ光の走査方向を変更することによって配向処理の方向を容易に変更することができる。たとえば、図5に示すように、第1基板19の隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が端子部先端分断ライン27を境に互いに向かい合うように形成される場合に、配向膜16の配向処理の方向を、端子部22を境に異なる方向にすることができる。すなわち、隣合う2つの液晶パネル1となるべく予め定められる部分に設けられる配向膜16Aおよび配向膜16Bのうち、配向膜16Aの配向処理の方向を矢符30で示される方向にし、配向膜16Bの配向処理の方向を、矢符30で示される配向膜16Aの配向処理の方向と反対の方向である矢符31で示される方向にすることができる。したがって、所望の配向処理の方向にするために基板の向きを反転させる必要がなく、効率的に配向処理を行うことができるので、前述のように、第1基板19に設けられる複数の回路20と複数の端子部22とを、隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成する場合であっても、端子部22を基準として見たときの配向処理の方向の揃った均一な表示品位を有する液晶表示装置10を容易に得ることができる。
【0048】
以上に述べたように、本実施形態では、液晶パネル1の端子部22には、駆動回路を有するFPC23が実装されるけれども、これに限定されることなく、直接駆動回路が実装されてもよい。
【0049】
また、本実施形態による液晶表示装置10は、能動素子17を含む回路20を備えるアクティブマトリックス駆動方式の液晶表示装置であるけれども、これに限定されることなく、文字表示に使用される粗いキャラクターディスプレイなどのデューティー駆動方式の液晶表示装置であってもよい。この場合、第1基板19の回路20には、能動素子17、走査配線および信号配線を設けずに、複数の画素電極18を所定の位置に設け、各画素電極18にそれぞれ接続される複数の端子を端子部22に設ける。このようなデューティー駆動方式の液晶表示装置においても、本実施形態と同様に、第1基板19および第2基板11に設けられる回路に電気的に接続される端子部を第1基板19に容易に集約することができる。したがって、前述のように第1基板19に設けられる複数の回路20と複数の端子部22とを、隣合う2つの回路20にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成し、第1基板19に設けられる各端子部22に、第2基板11に設けられる回路に電気的に接続される端子部を形成することによって、貼り合わされた第1基板19と第2基板11とを分断する際の分断回数を削減することができる。また挟額縁化が進み端子部22の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
【0050】
本発明の実施の第2形態である表示装置として、以下では単純マトリックス駆動方式の液晶表示装置100を例示する。図6は、液晶表示装置100に備わる液晶パネル2の構成を簡略化して示す斜視図である。図7(a)は、図6に示す液晶パネル2の切断面線IV−IVにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。図7(b)は、図6に示す液晶パネル2の切断面線V−Vにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。なお、図6では、図7(a)および図7(b)に示す帯状電極180、配向膜16、液晶層15、シール部材14、配向膜13および帯状電極120は、図が錯綜して理解が困難になるので記載を省略する。本実施形態の液晶表示装置100は、実施の第1形態の液晶表示装置10と類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0051】
注目すべきは、液晶パネル2を構成する第1基板19の第2基板11を臨む表面上に、表示用電極である複数本の帯状電極180を含む回路200が設けられ、第2基板11の第1基板19を臨む表面上に、複数本の帯状電極120を含む回路201が設けられることである。また、第2基板11の第1基板19に覆われていない部分に、複数の端子32によって回路201に電気的に接続される下側端子部33が設けられることである。
【0052】
第1基板19に設けられる複数本の帯状電極180は、長手方向が互いに平行になり、かつ隣合う2つの帯状電極180の間に所定の間隔が空くように配置される。複数本の帯状電極180は、一方の端部が液晶層15から離反する方向に延びるように形成され、この端部がそれぞれ端子21となる。第2基板11に設けられる複数本の帯状電極120は、長手方向が互いに平行になり、かつ隣合う2つの帯状電極120の間に所定の間隔が空くように配置される。複数本の帯状電極120は、両方の端部が液晶層15から離反する方向に延びるように形成され、この端部がそれぞれ端子32となる。第1基板19に設けられる帯状電極180と第2基板11に設けられる帯状電極120とは、矢符34の方向から見て互いに直交する。矢符34の方向から見て帯状電極180と帯状電極120とが重なる部分が、それぞれ液晶表示装置100の画素になる。回路201に電気的に接続される下側端子部33は、回路201を挟んで対称の位置の2箇所に設けられる。複数本の帯状電極180および複数本の帯状電極120は、たとえばITO膜などの透明導電膜で形成される。
【0053】
第1基板19に設けられる端子部22および第2基板11に設けられる2つの下側端子部33に、駆動回路を備える図示しないフレキシブルプリント基板(FPC)が実装されて液晶表示装置100が形成される。
【0054】
本実施形態による液晶表示装置100の製造方法を説明する。本実施形態においても実施の第1形態と同様に、複数の液晶パネル2を形成することのできる大きさの第1基板19および第2基板11を用いて液晶パネル2を形成する。具体的には、たとえば以下のようにして液晶パネル2を形成する。
【0055】
図8は、分断前の基板における液晶パネル2となる部分の配置状態を模式的に示す図である。まず、第1基板19の一方の表面上に、たとえば薄膜装置などを用いて、複数の回路200と、回路200毎に設けられる複数の端子部22とを形成する。複数の回路200と複数の端子部22とは、実施の第1形態と同様に、隣合う2つの回路200にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成される。これによって、第1基板19と第2基板11とを貼り合せた際、分断後に液晶が注入されて液晶パネル2となる部分(以下、「空パネル2′」と称する)は、図8に示すように、空パネル2′Aの端子部先端24aと、空パネル2′Aの紙面に向かって左側に存在する空パネル2′Bの端子部先端24aとが互いに向かい合い、空パネル2′Aの背面エッジ部25と、空パネル2′Aの紙面に向かって右側に存在する空パネル2′Cの背面エッジ部25とが互いに向かい合うように配置される。すなわち、空パネル2′Bおよび空パネル2′Cは、空パネル2′Aに対して180°回転された状態で配置される。
【0056】
次に、実施の第1形態と同様にして、第1基板19の回路200および端子部22の形成される面上の表示に使用されるべく予め定められる領域に配向膜16を形成する。
【0057】
また、第2基板11の一方の表面上に、たとえば薄膜装置などを用いて、複数の回路201と、回路201毎に2つずつ設けられる複数の下側端子部33とを形成する。複数の回路201と複数の下側端子部33とは、第1基板19に設けられる複数の回路200と複数の端子部22と同様に、隣合う2つの回路201にそれぞれ接続される下側端子部33が互いに向かい合うように形成される。
【0058】
次に、第2基板11の第1基板19に対向するべく予め定められる面である回路201および下側端子部33の形成される面上の表示に使用されるべく予め定められる領域に、前述の配向膜16と同様にして配向膜13を形成する。
【0059】
形成された配向膜16および配向膜13に対して、実施の第1形態と同様にして配向処理を施す。
【0060】
次に、第1基板19の回路200および端子部22の形成される表面と、第2基板11の回路201および下側端子部33の形成される表面とを、予め定められる間隔を空けて対向させ、第1基板19と第2基板11とをシール部材14で貼り合わせる。このとき、第1基板19と第2基板11とは、第1基板19に設けられる帯状電極180と第2基板11に設けられる帯状電極120とが、図8の紙面に垂直な方向から見て互いに直交するように貼り合わされる。
【0061】
貼り合わされた第1基板19と第2基板11とを、実施の第1形態と同様にして、空パネル2′毎に分断する。このとき、第1基板19の端子部先端24a、第2基板11の端子部後端24bに対向する位置、ならびに第1基板19および第2基板11の背面エッジ部25には、図8の紙面に向かって上下に延びるように分断ラインが入れられる。また第2基板11の下側端子部先端35aおよび第1基板19の下側端子部後端35bに対向する位置には、図8の紙面に向かって左右に延びるように分断ラインが入れられる。
【0062】
以下の工程は、実施の第1形態と同様にして、図6に示す液晶パネル2を形成し、端子部22および下側端子部33に図示しないFPCを実装して液晶表示装置100を得る。
【0063】
以上のように、本実施形態による液晶表示装置100の製造方法では、実施の第1形態と同様に、第1基板19に設けられる複数の回路200と複数の端子部22とは、隣合う2つの回路200にそれぞれ接続される端子部22が互いに向かい合うように形成される。したがって、実施の第1形態と同様に、貼り合わされた第1基板19と第2基板11とを分断する際の分断回数を削減することができる。また挟額縁化が進み端子部22の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
【0064】
また、本実施形態による液晶表示装置100の製造方法では、液晶パネル2の第2基板11に設けられる回路201に電気的に接続される下側端子部33は、回路201を挟んで対称の位置の2箇所に設けられるけれども、これに限定されることなく、1箇所に設けられてもよい。図9は、下側端子部33が1箇所に設けられる液晶パネル3を製造する際の分断前の基板における液晶パネル3となる部分(以下、「空パネル3′」と称する)の配置状態を模式的に示す図である。下側端子部33が1箇所に設けられる液晶パネル3の場合にも、本実施形態と同様に、第2基板11に設けられる複数の回路201と複数の下側端子部33とを、隣合う2つの回路201にそれぞれ接続される下側端子部33が互いに向かい合うように形成することが好ましい。これによって、第2基板11に設けられる複数の回路201と複数の下側端子部33との位置関係を、図8に示す第1基板19に設けられる回路200と端子部22との位置関係と同様にすることができる。すなわち、図9に示すように、空パネル3′Aの下側端子部先端35と、空パネル3′Aの紙面に向かって下側に存在する空パネル3′Bの下側端子部先端35とを互いに向かい合わせ、空パネル3′Aの側面エッジ部36と、空パネル3′Aの紙面に向かって上側に存在する空パネル3′Cの側面エッジ部36とを互いに向かい合わせることができる。したがって、貼り合わされた第1基板19と第2基板11とを分断する際の分断回数を削減することができる。また挟額縁化が進み端子部33の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
【0065】
また、本実施形態による液晶表示装置100の製造方法では、第2基板11に設けられる回路201に電気的に接続される端子部33は、第2基板に設けられるけれども、これに限定されることなく、第1基板19の端子部22に併設されてもよい。この場合、たとえば第2基板11に設けられる帯状電極120を、表示に使用されない領域において帯状電極180に平行になるように折り曲げて形成し、シール部材14に導電性物質を含有させることによって、第2基板11に設けられる回路201と第1基板19の端子部22に設けられる端子部とを導通させる。
【0066】
以上に述べた実施の第1形態および実施の第2形態では、第1基板と第2基板との間に設けられる電気光学材料を含む層は、液晶層であるけれども、これに限定されることなく、たとえば硫化亜鉛などの発光材料を含む発光層であってもよい。これによって、エレクトロルミネセント表示装置を得ることができる。なお、この場合、分断後に第1基板と第2基板との間に液晶を注入して液晶層を形成することに代えて、第1基板と第2基板とを貼り合わせる前に、第1基板または第2基板の他方の基板に対向するべく予め定められる面上に発光層を形成する。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電気光学材料が液晶である液晶表示装置の製造工程において、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とは、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成されるので、貼り合わされた第1基板と第2基板とを分断する際の分断回数を削減することができるとともに、挟額縁化が進み端子部の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
また第1基板の回路および端子部の形成される面上および第2基板の第1基板に対向するべく予め定められる面上に形成される配向膜に対する配向処理は、レーザを用いて、分断後に得られる複数の表示装置の前記端子部を基準として見たときの配向処理の方向が同一になるように行われるので、第1基板に設けられる複数の回路と複数の端子部とを、隣合う2つの回路にそれぞれ接続される端子部が互いに向かい合うように形成する場合であっても、端子部を基準として見たときの配向処理の方向の揃った均一な表示品位を有する表示装置を容易に得ることができる。
【0068】
また本発明によれば、能動素子を含む回路を備える高精細で応答速度の速い表示装置の製造工程においても、貼り合わされた第1基板と第2基板とを分断する際の分断回数を削減することができるとともに、挟額縁化が進み端子部の幅が狭くなった場合であっても、隣合う分断ラインの間隔を充分に確保し、良好な分断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、液晶表示装置10に備わる液晶パネル1の構成を簡略化して示す斜視図である。図1(b)は、図1(a)に示す液晶パネル1の切断面線I−Iにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。
【図2】分断前の基板における液晶パネル1となる部分の配置状態および分断ラインを模式的に示す図である。
【図3】図2に示す分断前の基板の一部を拡大して示す図である。
【図4】図4(a)は、図2に示す分断前の基板の切断面線II−IIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。図4(b)は、図2に示す分断前の基板の切断面線III−IIIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。
【図5】第1基板19に設けられる配向膜16のラビング方向を模式的に示す図である。
【図6】液晶表示装置100に備わる液晶パネル2の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図7】図7(a)は、図6に示す液晶パネル2の切断面線IV−IVにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。図7(b)は、図6に示す液晶パネル2の切断面線V−Vにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。
【図8】分断前の基板における液晶パネル2となる部分の配置状態を模式的に示す図である。
【図9】下側端子部33が1箇所に設けられる液晶パネル3を製造する際の分断前の基板における液晶パネル3となる部分の配置状態を模式的に示す図である。
【図10】図10(a)は、液晶表示装置50に備わる液晶パネル5の構成を簡略化して示す斜視図である。図10(b)は、図10(a)に示す液晶パネル5の切断面線VI−VIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。
【図11】分断前の基板における液晶パネル5となる部分の配置状態および分断ラインを模式的に示す図である。
【図12】図11に示す分断前の基板の一部を拡大して示す図である。
【図13】図13(a)は、図11に示す分断前の基板の切断面線VII−VIIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。図13(b)は、図11に示す分断前の基板の切断面線VIII−VIIIにおける断面構成を簡略化して示す概略断面図である。
【符号の説明】
1,2,3 液晶パネル
1′,2′,3′ 空パネル
10,100 液晶表示装置
11 第2基板
12 対向電極
13,16 配向膜
14 シール部材
15 液晶層
17 能動素子
18 画素電極
19 第1基板
20,200,201 回路
21 端子
22 端子部
23 FPC
24a 端子部先端
24b 端子部後端
25 背面エッジ部
26 縦方向分断ライン
27 端子部先端分断ライン
28 端子部後端分断ライン
29 背面エッジ部分断ライン
30,31 ラビング方向
32 端子
33 下側端子部
35a 下側端子部先端
35b 下側端子部後端
36 側面エッジ部
110 周縁部
120,180 帯状電極

Claims (2)

  1. 第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ印加される電圧によって光学的性質の変化する電気光学材料を含む層とを有する複数の表示装置を製造する表示装置の製造方法であって、
    前記第1基板の一方の表面上に、前記電気光学材料を含む層に電圧を印加するために設けられる表示用電極を含む複数の回路と、前記回路毎に1つずつ設けられ前記回路に電気的に接続される複数の端子部とを、隣合う2つの前記回路にそれぞれ接続される前記端子部が互いに向かい合うように形成する工程と、
    前記第1基板の前記回路および前記端子部の形成される表面と前記第2基板の一方の表面とを予め定められる間隔を空けて対向させ、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、
    貼り合わされた前記第1基板と前記第2基板とを、少なくとも1つの前記回路および該回路に接続される端子部を含むように予め定められる領域毎に分断する工程とを含み、
    前記電気光学材料は、液晶であり、
    前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程の前に、
    前記第1基板の前記回路および前記端子部の形成される面上に配向膜を形成する工程と、
    前記第2基板の前記第1基板に対向するべく予め定められる面上に配向膜を形成する工程と、
    前記配向膜に対して、レーザを用いて、液晶分子に配向性を付与するための配向処理を、分断後に得られる複数の表示装置の前記端子部を基準として見たときの配向処理の方向が同一になるように施す工程とを含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 前記回路は、複数の前記表示用電極と、前記表示用電極毎に設けられ前記表示用電極に電気的に接続される複数の能動素子とを含むことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
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