JP4097648B2 - 固体物質の表面改質方法及び表面改質された固体物質 - Google Patents

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本発明は、固体物質の表面改質方法及び表面改質された固体物質に関し、特に、火炎を直接的に用いることなく、接着、印刷、塗装等を容易にする固体物質の表面改質方法及び表面改質された固体物質に関する。
固体物質、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレン樹脂等の表面は、疎水性や撥水性であることが多く、他部材の接着、印刷、紫外線塗装等の表面処理が一般に困難である。また、ステンレスやマグネシウム等の金属表面は、金属の中では密着力や表面平滑性が不足しており、紫外線硬化型塗料等を直接的に適用した場合には、塗膜が容易に剥離してしまうという問題点が見られた。さらに、光触媒として、酸化チタンや酸化ジルコニウム等の無機粒子を、高分子物質中に添加することが試みられているが、分散性が乏しく、取り扱いが容易でないという問題が見られた。
そこで、このような固体物質の表面特性を改質する方法として、固体物質の表面にプライマー処理を施したり、溶剤に溶かしたシランカップリング剤やチタンカップリング剤を表面に塗布したりすることが行われている。
しかしながら、所定の改質効果を得るためには、比較的多量のプライマーやシランカップリング剤等を必要とし、しかも処理時間が長くかかるなどの製造工程上の問題点が見られた。
そこで、プライマー処理やカップリング剤処理にかわる固体物質の表面特性を改質する方法として、紫外線照射法、コロナ放電処理、プラズマ処理、表面官能基付与法、表面光グラフト法、サンドブラスト法、溶剤処理、クロム酸混液処理などが挙げられる。
しかしながら、これらの表面改質方法では、表面特性の改質が不十分であるばかりか、作業環境が汚染される、危険であるなどの環境上の問題点、水洗や廃液処理などが必要となる等の作業上の問題点、及び設備が大規模、高価であるといった経済上の問題点も見られた。
また、簡便で安価な表面改質方法として、固体物質の表面を火炎処理することも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、本発明の発明者は、固体物質に対して、特定の沸点を有する改質剤化合物を含む燃料ガスからなる火炎を吹き付け処理(ケイ酸化炎処理、チタン酸化炎処理、及びアルミニウム酸化炎処理)することにより、Si原子等を含有する改質剤化合物を比較的多量に使用した場合であっても、効率的に燃焼しやすくして、固体物質等の表面を均一かつ十分に改質できる表面改質方法を提案している(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−124810号公報(特許請求の範囲) WO03/069017号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1に開示された方法は、濡れ指数や接触角に代表される表面特性の改質が不十分であるばかりか、効果が長期間持続せず、さらには、固体物質が熱変形しやすいといった問題点が見られた。また、下方に向かって火炎を照射して、固体物質を均一に処理することが困難であるという問題が見られた。さらに、燃料ガスの無駄な消費を防ぐために、表面改質作業中に気体状物を着火したり、消火したりする場合があるが、工業的規模の実施においては、着火装置等への負担が大きく、表面処理装置が大型になるばかりか、保守、点検を頻繁に実施しなければならないという問題も見られた。
また、特許文献2に開示された方法は、固体物質等の表面を十分かつ長時間にわたって改質できる表面改質方法ではあるが、基本的に火炎を用いているため、特許文献1と同様に、火炎の照射方向に対する制限が見られた。さらに、燃焼性を考慮して、特定の沸点を有する改質剤化合物を使用しなければならないという制限も見られた。
そこで、本発明の発明者らは、鋭意努力した結果、所定温度の熱源を用いて所定の改質剤化合物を加熱することにより、火炎を直接的に用いることなく、固体物質の表面を均一かつ容易に表面改質できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、所定の改質剤化合物によって、固体物質の表面を均一かつ容易に表面改質できる固体物質の表面改質方法及び表面改質された固体物質をそれぞれ提供することにある。
本発明によれば、500℃以上の熱源を介して、Si原子を有する改質剤化合物を含む気体状物を吹き付けることによって、固体物質の表面の濡れ指数(測定温度25℃)を、40〜80dyn/cmの範囲内の値とする固体物質の表面改質方法であって、気体状物中の改質剤化合物の含有量を、気体状物の全体量を100モル%としたときに、1×10 -10 〜10モル%の範囲内の値とするとともに、気体状物の吹き付け時間を、単位面積(100cm 2 )あたり、0.1秒〜100秒の範囲内の値とすることを特徴とする固体物質の表面改質方法が提供され、上述した問題点を解決することができる。
すなわち、例えば、SiH4ガスは、700〜1、000℃に加熱することにより、Siガスと、H2ガスとに分解する。また、SiCl4ガスは、例えば、水素の存在下、1、200℃に加熱することにより、Siガスと、HClガスとに分解する。また、SiH4ガスは、500℃程度に加熱することにより、酸化してO2と結合し、SiO2と、H2ガスとを生成する。したがって、これらの反応を効率的に生じせしめることにより、例えば、シラン原子を有する改質剤化合物を含む気体状物から、固体物質の表面及び一部内部において、凹凸形状を有する粒状物として、シリカを形成することができる。
また、本発明の固体物質の表面改質方法を実施するにあたり、熱源が、レーザー、ハロゲンランプ、赤外線ランプ、高周波コイル、誘導加熱装置、熱風ヒーター、及びセラミックヒーターからなる群から選択される少なくとも一つの加熱手段であることが好ましい。
また、本発明の固体物質の表面改質方法を実施するにあたり、改質剤化合物が、アルキルシラン化合物およびアルコキシシラン化合物、あるいは何れか一方の化合物であることが好ましい。
また、本発明の固体物質の表面改質方法を実施するにあたり、改質剤化合物を空気流に混合して、気体状物とすることが好ましい。
また、本発明の固体物質の表面改質方法を実施するにあたり、気体状物を、1×102〜1×107Paの高圧力条件下に、固体物質に対して吹き付け処理することが好ましい。
本発明の固体物質の表面改質方法(第1の表面改質方法と称する場合がある。)によれば、所定温度の熱源を用いることにより、所定の改質剤化合物によって、固体物質の表面を均一かつ容易に表面改質することができる。すなわち、Si化合物が容易に熱分解し、固体物質の表面及び一部内部において、凹凸形状を有するシリカの粒状物を形成することができる。したがって、固体物質表面の濡れ指数(測定温度25℃)を、40〜80dyn/cm程度の親水性にするとともに、表面に凹凸形状を形成することができる。
このとき、火炎を直接的に用いていないために、固体物質に対して、下方のみならず、あらゆる方向から気体状物を噴射することができ、結果として、固体物質を均一に表面処理することができる。また、気体状物の着火作業や消化作業が不要であることから、気体状物の供給装置等を含めて大掛かりな火炎設備自体を備える必要がなく、表面処理装置が小型になるばかりか、保守、点検についても容易になる。
また、所定の表面処理時間とすることにより、生成される粒状物の量を制限し、経済的かつ効果的に、固体物質を表面改質することができる。
さらに、本発明の別の固体物質の表面改質方法(第2の表面改質方法と称する場合がある。)によれば、固体物質に一旦付着させた所定の改質剤化合物が所定温度の熱源により加熱されて熱分解して、凹凸形状を有する粒状物を形成することができる。
このとき、上述したように、第2の表面改質方法においても火炎を直接的に用いていないために、あらゆる方向から気体状物を噴射することができる。また、気体状物の着火作業や消化作業が不要であることから、表面処理装置を小型化することもできる。さらに、第2の表面改質方法において、レーザー等の微小な熱源を用いれば、スポット的に加熱することができ、ナノオーダーのパターン化された表面処理や半導体装置等の精密部品の表面処理についても可能となる。
また、本発明の固体物質の表面改質方法(第1及び第2の表面改質方法、あるいは第3の表面改質方法)によれば、所定の熱源を加熱手段として使用することにより、所定の改質剤化合物を容易かつ迅速に熱分解させることができるとともに、表面改質装置の小型化や簡略化にも寄与することができる。
また、本発明の固体物質の表面改質方法(第1及び第2の表面改質方法、あるいは第3の表面改質方法)によれば、所定の改質剤化合物を用いることにより、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の難接着性固体物質の表面に対しても、通常の接着剤はもちろんのこと、印刷用インキや紫外線硬化型塗料等であっても、極めて強固に接着できるという効果を得ることができる。また、このような改質剤化合物を使用することにより、より長時間にわたって、表面改質効果を持続させることができる。さらに、このような改質剤化合物であれば、生成される粒状物の透明性が優れているばかりか、容易に気化させることができるため、固体物質の表面をさらに均一かつ容易に表面改質することができる。
また、本発明の固体物質の表面改質方法(第1及び第2の表面改質方法、あるいは第3の表面改質方法)によれば、所定濃度の改質剤化合物を含む気体状物を用いることにより、仮に下地が導電性固体物質や着色された固体物質であっても、かかる固体物質の導電性や着色性等の特性を損なうことなく、表面改質効果を得ることができる。
また、本発明の固体物質の表面改質方法(第1及び第2の表面改質方法、あるいは第3の表面改質方法)によれば、キャリアガスを用いて、空気流に混合した所定の改質剤化合物を含む気体状物を用いることにより、改質剤化合物を比較的多量に使用した場合であっても、安価な空気流と均一に混合するため、熱分解しやすくして、固体物質の表面改質を均一かつ十分に実施することができる。
また、キャリアガスを用いて、空気流に混合することにより、比較的分子量が大きい改質剤化合物を用いた場合であっても、空気流と均一に混合するため、熱分解するとともに、容易に酸化して、固体物質の表面改質を均一かつ十分に実施することができる。
また、本発明の固体物質の表面改質方法(第1及び第2の表面改質方法、あるいは第3の表面改質方法)によれば、所定の高圧力条件下に表面処理を実施することにより、周囲温度を容易に高温状態にすることができ、所定の改質剤化合物を迅速に加熱したり、熱源に対する負荷を低減したりすることができる。
また、本発明の表面改質された固体物質(第1の表面処理固体物質と称する場合がある。)によれば、固体物質の表面及び一部内部において、凹凸形状を有する粒状物が形成されているため、通常の接着剤はもちろんのこと、印刷用インキや紫外線硬化型塗料、あるいは無機薄膜材料等であっても、極めて強固に接着することができる。
また、本発明の表面改質された別の固体物質(第2の表面処理固体物質と称する場合がある。)によれば、固体物質に一旦付着させた所定の改質剤化合物を熱分解させて、凹凸形状を有する粒状物が形成されているため、任意箇所を容易に表面改質することができ、ライン状やドット状等にパターン化された表面改質部分を備えた固体物質を提供することができる。
さらに、本発明の表面改質された固体物質(第3の表面処理固体物質と称する場合がある。)によれば、固体物質の表面及び一部内部において、凹凸形状を有する粒状物が形成されているとともに、固体物質に残留している所定の改質剤化合物を熱分解させて、凹凸形状を有する粒状物が形成されているため、改質剤化合物の反応性が多少ばらついた場合であっても、安定的かつ均一に表面改質された固体物質を得ることができる。
以下、図面を適宜参照して、本発明の固体物質の表面改質方法(第1及び第2の表面改質方法)、及び表面改質された固体物質(第1及び第2の固体物質)に関する実施の形態について具体的に説明する。
なお、第3の表面改質方法及びそれにより得られる第3の固体物質については、基本的に、第1及び第2の表面改質方法の組み合わせ、さらには、第1及び第2の固体物質の組み合わせであることから、ここでの詳細な説明は省略するものとする。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、500℃以上の熱源を介して、Si原子を有する改質剤化合物を含む気体状物を吹き付けることによって、固体物質の表面の濡れ指数(測定温度25℃)を、40〜80dyn/cmの範囲内の値とする固体物質の表面改質方法であって、気体状物中の改質剤化合物の含有量を、気体状物の全体量を100モル%としたときに、1×10 -10 〜10モル%の範囲内の値とするとともに、気体状物の吹き付け時間を、単位面積(100cm 2 )あたり、0.1秒〜100秒の範囲内の値とすることを特徴とする固体物質の表面改質方法(第1の表面改質方法)である。
1.固体物質
第1の実施形態において使用される固体物質は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等が典型的であるが、詳細については、第2の実施形態において説明する。
2.気体状物
(1)改質剤化合物
(1)−1沸点
改質剤化合物の沸点(大気圧下)を10〜200℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる改質剤化合物の沸点が10℃未満の値であっては、揮発性が激しくて、取り扱いが困難となる場合があるためである。一方、かかる改質剤化合物の沸点が200℃を超えると、空気流との混合性が低下し、固体物質の表面改質が不均一になったり、長時間にわたって、改質効果を持続させることが困難になったりする場合があるためである。
したがって、かかる改質剤化合物の沸点を15〜180℃の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜120℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかる改質剤化合物の沸点は、改質剤化合物自体の構造を制限することによっても調整することができるが、その他、共沸現象を利用して、比較的沸点が低いアルキルシラン化合物等と、比較的沸点が高いアルコキシラン化合物等とを適宜混合使用することによっても調整することができる。
(1)−2種類
また、改質剤化合物の種類についても特に制限されるものではないが、例えば、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物等が挙げられる。
また、これらの化合物のうち、アルキルシラン化合物は、一般に沸点が低いものが多く、加熱により容易に気化して、空気等と均一に混合できることから好ましい改質剤化合物である。
このようなアルキルシラン化合物の好適例としては、テトラメチルシラン、テトラエチルシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジフェニルシラン、ジエチルジクロロシラン、ジエチルジフェニルシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリフェニルシラン、ジメチルジエチルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジクロロジメトキシシラン、ジクロロジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリクロロメトキシシラン、トリクロロエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、シラン化合物等において、分子内又は分子末端に窒素原子、ハロゲン原子、ビニル基及びアミノ基の少なくとも一つを有する化合物であることがより好ましい。
より具体的には、ヘキサメチルジシラザン(沸点:126℃)、ビニルトリメトキシシラン(沸点:123℃)、ビニルトリエトキシシラン(沸点:161℃)、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(沸点:144℃)、トリフルオロプロピルトリクロロシラン(沸点:113〜114℃)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(沸点:215℃)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(沸点:217℃)、ヘキサメチルジシロキサン(沸点:100〜101℃)、及び3−クロロプロピルトリメトキシシラン(沸点:196℃)の少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
この理由は、このようなシラン化合物であれば、キャリアガスとの混合性が向上し、固体物質の表面に、粒状物(シリカ層)を形成して改質がより均一になるとともに、沸点等の関係で、かかるシラン化合物が固体物質の表面に一部残留しやすくなるため、固体物質と、各種紫外線硬化型樹脂等からなる塗膜との間で、より優れた密着力を得ることができるためである。
(1)−3平均分子量
また、改質剤化合物の平均分子量を、マススペクトル測定において、50〜1、000の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる改質剤化合物の平均分子量が50未満となると、揮発性が高くて、取り扱いが困難となる場合があるためである。一方、かかる改質剤化合物の平均分子量が1、000を超えると、加熱により気化して、空気等と容易に混合することが困難となる場合があるためである。
したがって、改質剤化合物の平均分子量を、マススペクトル測定において、60〜500の範囲内の値とすることがより好ましく、70〜200の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(1)−4密度
また、改質剤化合物の液体状態での密度を、0.3〜0.9g/cm3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる改質剤化合物の密度が0.3g/cm3未満となると、取り扱いが困難となったり、エアゾール缶に収容したりすることが困難となる場合があるためである。一方、かかる改質剤化合物の密度が0.9g/cm3を超えると、気化しにくくなるとともに、エアゾール缶に収容した場合に、空気等と完全に分離した状態となる場合があるためである。
したがって、改質剤化合物の密度を0.4〜0.8g/cm3の範囲内の値とすることがより好ましく、0.5〜0.7g/cm3の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(1)−5添加量
また、改質剤化合物の添加量を、気体状物の全体量を100モル%としたときに、1×10-10〜10モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる改質剤化合物の添加量が1×10-10モル%未満の値になると、固体物質に対する改質効果が発現しない場合があるためである。一方、かかる改質剤化合物の添加量が10モル%を超えると、改質剤化合物と空気等との混合性が低下し、それにつれて改質剤化合物の酸化が不十分となる場合があるためである。
したがって、改質剤化合物の添加量を、気体状物の全体量を100モル%としたときに、1×10-9〜5モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、1×10-8〜1モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)キャリアガス
また、改質剤化合物を固体物質に対して均一に吹き付けるとともに、改質剤化合物を容易に熱分解して、酸化させるために、かかる改質剤化合物を空気や酸素等のキャリアガスと混合することが好ましい。
ただし、かかる空気や酸素とともに、別のキャリアガスとして、アルゴンや窒素、あるいは気化したフッ素炭化物等の不活性ガスを使用することも好ましい。この理由は、このようなキャリアガスを用いることにより、改質剤化合物を精度良く、かつ円滑に移送することができるためである。
また、このようなキャリアガスの混合量を、固体物質に吹き付ける気体状物の全体量を100モル%としたときに、80〜99.9モル%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるキャリアガスの混合量が80モル%未満の値になると、改質剤化合物との混合性が低下し、それにつれて固体物質を均一に吹き付けることが困難になる場合があるためである。一方、かかるキャリアガスの混合量が99.9モル%を超えると、固体物質に対する改質効果が発現しない場合があるためである。
したがって、キャリアガスの混合量を、固体物質に吹き付ける気体状物の全体量を100モル%としたときに、85〜99モル%の範囲内の値とすることがより好ましく、90〜99モル%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、改質剤化合物を含むキャリアガス中に、全体量が100モル%となるように、このようなキャリアガス以外の第三成分として、例えば、炭化水素ガスを1〜10モル%の範囲で添加することも好ましい。
その他、第1の表面改質方法及び第2の表面改質方法を実施する上で、かかるキャリアガスを、所定の改質剤化合物を酸化させるための熱源とすることも好ましい。
3.熱源
(1)温度
また、熱源の温度を500〜2、500℃の範囲内とすることが好ましい。
この理由は、かかる熱源の温度が500℃未満の値になると、改質剤化合物を熱分解して、固体物質の表面等に所定形状を有する粒状物を形成することが困難になる場合があるためである。一方、かかる熱源の温度が2、500℃を超えると、気体状物が過度に加熱され、表面改質する対象の固体物質が、熱変形したり、熱劣化したりする場合があるためである。
したがって、熱源の温度を500〜1、800℃の範囲内の値とすることが好ましく、800〜1、200℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)種類
熱源の種類は特に制限されるものではないが、例えば、レーザー、ハロゲンランプ、赤外線ランプ、高周波コイル、誘導加熱装置、熱風ヒーター、及びセラミックヒーターからなる群から選択される少なくとも一つの加熱手段が好ましい。
例えば、レーザーを用いることにより、スポット的に、極めて迅速に加熱して、改質剤化合物を熱分解させて、例えば、固体物質として、ナノオーダーのパターン化された半導体基板についての表面処理が可能となる。
又、ハロゲンランプや赤外線ランプを用いることにより、極めて均一な温度分布でもって、大量の改質剤化合物の熱分解が可能となり、例えば、固体物質として、オレフィンフィルム等の効率的な表面処理が可能となる。
また、高周波コイルや誘導加熱装置を用いることにより、極めて迅速に加熱して、改質剤化合物を熱分解させて、例えば、固体物質として、金属部品等の効率的な表面処理が可能となる。
また、熱風ヒーターやセラミックヒーターを用いることにより、例えば、2000℃を超える温度処理が、小規模から大規模まで各種サイズにおいて可能となり、改質剤化合物を容易に熱分解させて、例えば、固体物質として、セラミック基板等の効率的な表面処理が可能となる。
なお、バーナー等の火炎についても、直接的に吹き付けて使用するものでない限り、熱源に含めることができる。
4.表面処理条件
(1)処理時間
改質剤化合物を含む気体状物の吹き付け時間(噴射時間)を、単位面積(100cm2)あたり、0.1秒〜100秒の範囲内の値とすることを特徴とする
この理由は、かかる噴射時間が0.1秒未満の値になると、改質剤化合物による改質効果が均一に発現しないためである。一方、かかる噴射時間が100秒を超えると、表面改質する対象の固体物質が、熱変形したり、熱劣化したりすることから、使用可能な固体物質の種類が過度に制限されるためである。
したがって、かかる噴射時間を、単位面積(100cm2)あたり、0.3〜30秒の範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜20秒の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、改質剤化合物を含む気体状物を吹き付けた後に、加熱手段によって別途酸化させる場合には、気体状物の吹き付けによる固体物質への熱的影響がないことから、適宜、かかる噴射時間を100秒以上の値とすることができる。
(2)圧力1
低圧条件下に、加熱された気体状物を吹き付けた場合に、固体物質の表面において酸化反応が生じにくい場合には、気体状物に含まれる酸素量を多くしたり、加熱温度を高くしたり、さらには、大気圧下、あるいは高圧条件下において、再び加熱された気体状物を吹き付けることにより、十分に表面処理を実施することができる。
また、低圧条件下に、加熱された気体状物を吹き付ける場合には、気体状物を吹き付けた後に、別途加熱処理を実施することによっても、十分に表面処理を実施することができる。
(3)圧力2
また、本発明の固体物質の表面改質方法を実施するにあたり、所定の改質剤化合物を含む気体状物を1×102〜1×107Paの高圧力条件下に、固体物質に対して吹き付け処理することが好ましい。
この理由は、このように所定の高圧力条件下に表面処理を実施することにより、周囲温度を容易に高温状態にすることができ、所定の改質剤化合物を迅速に加熱したり、熱源に対する負荷を低減したりすることができるためである。
5.表面処理装置
(1)基本的構造
第1の実施形態の表面処理方法を実施するにあたり、図1に示すような改質剤化合物14を貯蔵するための貯蔵タンク12と、気化した改質剤化合物(以下、第1の気体状物と称する場合がある。)を所定場所に移送するための移送部24と、第1の気体状物を所定温度に制御するキャリアガスを加熱するための熱源25と、所定温度に制御された改質剤化合物14を含む気体状物(以下、第2の気体状物と称する場合がある。)を、固体物質に対して吹き付けるための噴射部32と、を含む固体物質の表面改質装置10を用いることが好ましい。
すなわち、所定温度に制御された改質剤化合物14を含む第2の気体状物を、固体物質に対してあらゆる方向から吹き付けることができ、固体物質を均一かつ十分に処理することが可能である。また、火炎を直接的に用いることがなく、表面改質作業中に気体状物を着火したり、消火したりする必要がなく、着火装置等への負担が小さく、表面処理装置を容易に小型化することができる。さらには、改質剤化合物の燃焼性を考慮する必要がなく、改質剤化合物に対する使用制限も少なくなる。
ここで、図1に示すように、加熱手段16を有するとともに、改質剤化合物14を貯蔵するための第1の貯蔵タンク12と、圧縮空気等のキャリアガスを貯蔵するための第2の貯蔵タンク27、37と、を備えることが好ましい。この例では、第1の貯蔵タンク12の下方に、ヒーター等からなる加熱手段16を備えてあり、常温、常圧状態では液状物である改質剤化合物14を気化させることが好ましい。
そして、固体物質を表面処理する際には、加熱手段16によって、第1の貯蔵タンク12内の改質剤化合物14を、所定温度に加熱し、気化させた状態で、矢印Cで表されるように移送させるとともに、矢印Aで表されるように導入された加熱状態のキャリアガスと混合し、所定温度の気体状物とすることが好ましい。
なお、気体状物中における改質剤化合物の含有量は極めて重要であるため、当該改質剤化合物の含有量を間接的に制御すべく、第1の貯蔵タンク12に圧力計(又は液面のレベル計)18を設けて、改質剤化合物の蒸気圧(又は改質剤化合物量)をモニターすることが好ましい。
また、移送部24は、通常、管構造であって、図1に示すように、第1の貯蔵タンク12から移送されてきた第1の気体状物としての改質剤化合物14と、第2の貯蔵タンク27、37から、熱源(第1の熱源25)によって加熱された状態で移送されるキャリアガス(圧縮空気)と、を混合し、所定温度の第2の気体状物とするための混合室22を備えるとともに、流量を制御するための弁20、30や流量計(図示せず)、あるいは第1及び第2の気体状物の圧力を制御するための圧力計28を備えていることが好ましい。
また、第2の気体状物のきめ細かい温度制御のために、かかる移送部24の途中に、別途、第2の熱源35を設けて、矢印Bで表されるように、加熱状態のキャリアガスを導入することが好ましい。なお、かかる熱源としても、上述したように、レーザーやハロゲンランプ、あるいはセラミックヒーターからなる群から選択される少なくとも一つの加熱手段を用いることが好ましい。
さらに、噴射部32は、図1に示すように、移送部24を経て送られてきた所定温度の第2の気体状物を、被処理物である固体物質40に吹き付けるためのバーナーを備えることが好ましい。なお、かかるバーナーの種類についても特に制限されるものでないが、例えば、予混合型バーナー、拡散型バーナー、部分予混合型バーナー、噴霧バーナー、蒸発バーナー、微粉炭バーナー等のいずれであっても良い。
(2)変形例1
また、表面処理装置の変形例として、図2に示すように、ニードル型の表面処理装置50を構成することも好ましい。
すなわち、改質剤化合物14を貯蔵するとともに、所定温度に加熱して気化させるためのヒーター16を備えた改質剤化合物の貯蔵タンク12と、気化させて第1の気体状物とした改質剤化合物14を移送するためのポンプ67と、かかる改質剤化合物14の流量を制御するための流量弁66と、移送管64と、それに連なる改質剤化合物14の加熱室56と、を備えている。また、加熱室56には、第1の気体状物とした改質剤化合物14を所定温度に加熱するための熱源58を備えており、それを制御するための電源62が加熱室56の外部に設けてある。なお、図2中、貯蔵タンク12から気化した改質剤化合物14の流れを矢印Aで表してあり、加熱室56における改質剤化合物14の流れを矢印A´で表してある。
また、かかるニードル型の表面処理装置50は、改質剤化合物14を酸化させるためのキャリアガスを移送するポンプ78と、キャリアガスの流量を制御するための流量弁76と、加熱室56の周囲に設けてあるキャリアガスの導入路54a、54bと、所定温度に加熱された改質剤化合物14及びキャリアガスを混合するとともに、固体物質80に対して吹き付けるための噴射部60と、を備えている。
したがって、かかるニードル型の表面処理装置50によれば、矢印A´で表されるように移送される改質剤化合物14と、矢印B´で表されるように移送されるキャリアガスとを噴射部60の近傍で均一に混合して、所定温度に制御した第2の気体状物として、固体物質80に対して、あらゆる方向から吹き付けることができる。また、このようなニードル型の表面処理装置50であれば、スポット的に、所定箇所のみに表面処理を施すことができる。さらに、このような形態の表面処理装置50であれば、容易に小型化することができ、携帯型の表面処理装置として構成することもできる。
(3)変形例2
また、表面処理装置の別な変形例として、図3に示すように、圧力調整型の表面処理装置100を構成することも好ましい。
すなわち、圧力調整型の表面処理装置100の反応容器102の内部には、それぞれ平板電極である高周波印加用電極106と、接地電極120とが平行に配置されている。そして、高周波印加用電極106には高周波発生装置104が、シール部108を経由して、接続されており、高周波を印加することができるように構成してある。また、接地電極120の上方には、固体物質116が載置され、この接地電極120中に埋め込まれたセラミックヒーター118により、固体物質116の温度を所定値に調節できるように構成してある。また、反応容器102には、圧力調整器124を介して真空ポンプ128が接続されており、反応容器102内の圧力を、例えば、1×10-3〜1×10-10Paの低圧力条件や、1×102〜1×107Paの高圧力条件に保つことができるように構成してある。
また、反応容器102には、例えば、キャリアガスとしての空気や、改質剤化合物としてのシラン化合物を供給できる位置にガス配管111、112がそれぞれ流量調節器110を介して接続してあり、キャリアガスと、改質剤化合物とを適宜混合して、流量の調節された第1の気体状物として、反応容器102の内部122に導入できるように構成してある。なお、改質剤化合物14を貯蔵するとともに、所定温度に加熱して気化させるためのヒーター16や圧力計18を備えた改質剤化合物の貯蔵タンク12が、ガス配管111には接続してある。
さらに、高周波印加用電極106と、接地電極120との間には、開閉可能なシャッター114が配置されており、このシャッター114を開閉することにより、固体物質116上での表面処理量を調整することが可能である。
したがって、かかる表面処理装置100を使用して、例えば、低圧条件下に気体状物を固体物質に吹き付けた後、高周波加熱処理を実施することにより、固体物質の表面処理を十分かつ均一に実施することができる。一方、高圧力条件下に気体状物を固体物質に吹き付けた後、高周波加熱処理を実施することによっても、所定の改質剤化合物を迅速に加熱して、固体物質の表面処理を十分かつ均一に実施できるとともに、熱源に対する負荷を低減することができる。
(4)変形例3
また、表面処理装置の別な変形例として、図4に示すように、熱源としてレーザー発信器154を用いた、レーザー加熱方式の表面処理装置150を構成することも好ましい。なお、図4中、改質剤化合物14の吹き出し装置については省略してあり、レーザー発信器154及びその温度制御システムのみを示してある。
すなわち、固体物質153は、大気圧あるいは真空圧の測定容器164の中に設置され、レーザー発信器154からの一様な光束のレーザー光155を固体物質153の表面に対して、例えば、シンセサイザー165を用いて、所定周期(f)の周波数で周期的に照射して加熱できるように構成してある。
また、この周期的な照射と同時に、あるいは別個に、プローブ・レーザー光源156からレーザー光155とは波長が異なる波長のプローブ・レーザー光158を、集光レンズ157を介して集中照射できるように構成してある。したがって、固体物質153の表面における反射光159を、集光レンズ160により集光させた後、光学フィルター161により波長を選択して透過させ、光学センサー162、あるいはフォトダイオードやフォトセルなどで受光することができる。なお、光学フィルター161には、例えば干渉フィルターなどが使用され、プローブ・レーザー光158の波長の光が選択されるように構成してある。また、光学センサー162には、例えば、ロックイン増幅器167を接続し、プローブ・レーザー光158の照射位置における温度変化を測定し、演算装置166によって制御する構成である。
したがって、このようなレーザー154及びその温度制御システムを備えた表面処理装置150によれば、気体状物を固体物質に吹き付けた後、温度制御しながらレーザー加熱処理を実施することにより、固体物質の表面処理を十分かつ均一に実施することができる。
なお、レーザーとして、例えばXeClエキシマレーザーを用い、そのエネルギー密度を100〜400mJ/cm2の範囲内の値とし、当該レーザーの照射回数を1〜1000回の範囲内の値とすることが好ましい。
さらに、所定の気体状物を均一に酸化させるためには、酸素のガス圧力を1〜100MPa(9.8kgf/cm2〜980kgf/cm2)の範囲内の値とすることが好ましい。
(5)変形例4
また、表面処理装置の別な変形例として、図5に示すように、所定の改質剤化合物14を含む気体状物を、固体物質203aに対して吹き付け処理する改質剤化合物処理部204と、熱源222a、222bを用いて所定温度以上に加熱する加熱部220と、を長手方向に配列した長尺物用表面処理装置200と、を備えた構成とすることも好ましい。
すなわち、固体物質203aとしての長尺物の巻出し部202と、表面処理した長尺物203bの巻取り部230とを、両端に配置し、その間に、改質剤化合物処理部204と、加熱部220と、を直列的に配置することが好ましい。なお、長尺物の巻出し方向を矢印Cで表し、長尺物の巻取り方向を矢印Dで表している。
したがって、固体物質が、フィルムやセラミック基板のように長尺物で、大面積を有する場合であっても、かかる表面処理装置200を使用することにより、迅速かつ均一に表面処理を実施することができる。すなわち、固体物質203aとしての長尺物を移送しながら、所定の改質剤化合物14を含む気体状物を吹き付けた後、温度制御しながら、熱源224、例えば、ハロゲンランプ、赤外線ランプ、熱風ヒーター、及びセラミックヒーター等を用いて加熱することにより、迅速かつ均一に表面処理を実施することができる。
なお、変形例4における改質剤化合物14を気化させるための貯蔵タンク12等の構成については、変形例1で説明したのと同様の内容とすることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、500℃以上の熱源を介して、Si原子を有する改質剤化合物を含む気体状物を吹き付けることによって、固体物質の表面の濡れ指数(測定温度25℃)を、40〜80dyn/cmの範囲内の値とする固体物質であって、気体状物中の改質剤化合物の含有量を、気体状物の全体量を100モル%としたときに、1×10 -10 〜10モル%の範囲内の値とするとともに、気体状物の吹き付け時間を、単位面積(100cm 2 )あたり、0.1秒〜100秒の範囲内の値とした固体物質(第1の固体物質)である。
1.固体物質
(1)ゴム
また、表面改質された固体物質を構成するにあたり、固体物質が、シリコーンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、オレフィンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレンープロピレン−ジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー及びウレタン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される少なくとも一つのゴム類が挙げられる。
これらのゴム類のうち、特に接触角が大きく、濡れ指数が小さいシリコーンゴム、フッ素ゴム、オレフィンゴム、エチレン−プロピレンゴムに対して、本発明の表面改質を実施することにより、優れた改質効果を発現することができる。したがって、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等からなる防汚性ゴムや防汚性カバーの表面に、数字や文字等を用意に印刷することが可能となる。
(2)樹脂
また、表面改質された固体物質を構成するにあたり、固体物質が、ポリエチレン樹脂(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高圧法ポリエチレン、中圧法ポリエチレン、低圧法ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、高圧法線状低密度ポリエチレン、超固体量ポリエチレン、架橋ポリエチレン)、ポリプロピレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリルーブタジエンースチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニル樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロクロロエチレン樹脂、及びエチレン−トリフルオロクロロエチレン共重合体等が挙げられる。
これらの樹脂のうち、特に接触角が大きく、濡れ指数が小さいポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等に対して本発明の表面改質を実施することにより、優れた改質効果を発揮することができる。したがって、例えば、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂からなるフィルム、あるいはポリエステル樹脂からなる容器上に、文字や模様を印刷したり、ポリカーボネート樹脂からなるコンパクトディスク基板上に、アルミニウムの反射膜を強固に接着したり、さらには、ポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる防汚材料上に、数字や文字等を用意に印刷することが可能となる。
(3)熱硬化型樹脂
また、表面改質された固体物質を構成するにあたり、固体物質が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂等の熱硬化型樹脂が挙げられる。これらの熱硬化型樹脂のうち、例えば、エポキシ樹脂である場合、本発明の表面改質を実施することにより、半導体封止用樹脂におけるレーザーマーキングを用意に実施することができる。
(4)金属材料
また、表面改質された固体物質を構成するにあたり、アルミニウム、マグネシウム、ステンレス、ニッケル、クロム、タングステン、金、銅、鉄、銀、亜鉛、スズ、鉛等の一種単独又は二種以上の金属材料の組み合わせが好ましい。
例えば、アルミニウムは軽量金属として多用されているが、表面に酸化膜を形成しやすく、紫外線硬化型塗料等を直接適用しても容易に剥離してしまうという問題が見られた。そこで、アルミニウム表面に対して、本発明の表面処理を施すことにより、紫外線硬化型塗料等を直接適用しても剥離することを有効に防止することができるようになった。
また、マグネシウムはリサイクル可能な金属部材として、パ−ソナルコンピューター等の筐体に近年多用されているが、表面の平滑性が乏しいことから、紫外線硬化型塗料等を直接適用しても容易に剥離してしまうという問題が見られた。そこで、マグネシウム表面に対して本発明の表面処理を施すことにより、紫外線硬化型塗料等を直接適用した場合であっても、剥離することを有効に防止することができ、カラー化マグネシウム板等を提供できるようになった。
さらに、従来、半導体素子における金バンプや半田バンプを、フィルムキャリアや回路基板に電気接続した場合、高温高湿条件で、界面剥離が生じるという問題が見られた。そこで、金バンプや半田バンプに対して、あるいは、フィルムキャリアや回路基板の導体部分に本発明の表面処理を施すことにより、これらの界面剥離を有効に防止することができるようになった。
(5)無機フィラー
固体物質を構成する添加剤として、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、石灰、ゼオライト、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、鉛、半田、ガラス、セラミック等の一種単独又は二種以上の組み合わせからなる無機フィラーを添加することも好ましい。
このように無機フィラーを添加することにより、無機フィラーの種類によって、固体物質の機械的強度、耐熱性、導電性あるいは電気絶縁性等の物理特性を向上させることができる。そればかりか、このように無機フィラーを添加することにより、無機フィラー自体の表面も優先的に改質されるため、結果として、固体物質単体の場合よりも、表面改質効果をさらに発現することが可能である。
なお、固体物質に対して、無機フィラーを添加する場合、全体量に対して、その添加量を0.01〜80重量%の範囲内の値とすることが好ましく、0.1〜50重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜30重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(6)形態
被処理物である固体物質の形態は特に制限されるものではないが、例えば、板状、シート状、フィルム状、テープ状、短冊状、パネル状、紐状などの平面構造を有するものであってもよいが、筒状、柱状、球状、ブロック状、チューブ状、パイプ状、凹凸状、膜状、繊維状、織物状、束状等の三次元構造を有するものであっても良い。
例えば、繊維状のガラスやカーボンファーバーに対して、本発明の表面処理を施すことにより、表面改質をして、活性化することができ、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等のマトリクス樹脂中に均一に分散することができる。したがって、FRPやCFRPにおいて、優れた機械的強度や耐熱性等を得ることができる。
また、このような被処理物の形態として、このような固体物質からなる構造体と、金属部品、セラミック部品、ガラス部品、紙部品、木部品等と組み合わせた複合構造体であることも好ましい。
例えば、金属管やセラミック管の内面に、本発明の表面処理を施すことにより、表面を活性化することができ、樹脂ライナーが極めて強固に積層されたパイプを得ることができる。
また、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、あるいはCRT等における基板としてのガラス基板やプラスッチク基板の全面又は一部に、本発明の表面処理を施すことにより、カラーフィルター、偏向板、光散乱板、ブラックマトリクス板、反射防止膜、帯電防止膜等の有機フィルムを極めて均一かつ強固に積層することができる。
2.気体状物
第1の実施形態において説明したのと同様の改質剤化合物やキャリアガスを使用することができるため、ここでの説明は省略する。
3.熱源
また、第1の実施形態において説明したのと同様の熱源を使用することができるため、ここでの説明は省略する。
4.濡れ指数(表面エネルギー)
(1)表面改質後
また、表面改質された固体物質において、濡れ指数(測定温度25℃)を40〜80dyn/cmの範囲内の値とすることを特徴とする
この理由は、かかる固体物質の濡れ指数が40dyn/cm未満の値になると、接着、印刷、塗装などを容易に実施することが困難となるためである。一方、かかる固体物質の濡れ指数が80dyn/cmを超えると、過度に表面処理を実施することになり、固体物質を熱劣化させるためである。
したがって、表面改質された固体物質において、濡れ指数を45〜75dyn/cmの範囲内の値とすることがより好ましく、50〜70dyn/cmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、表1に、25℃の基準液を用いて測定した表面処理前の固体物質の濡れ指数(dyn/cm)と、表面処理後(0.5秒間)の固体物質の濡れ指数の測定例を示す。
(2)表面改質前
また、表面改質前(表面処理前)の固体物質において、濡れ指数(測定温度25℃)を20〜45dyn/cmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる固体物質の濡れ指数が20dyn/cm未満の値になると、長時間にわたって表面処理を実施することになり、固体物質を熱劣化させる場合があるためである。一方、かかる固体物質の濡れ指数が45dyn/cmを超えると、効率的に表面処理することが困難となる場合があるためである。例えば、改質処理前におけるポリエチレン樹脂の濡れ指数は、約40dyn/cmであって、約1秒程度の表面処理によって、濡れ指数を約60dyn/cm以上の値に高めることができる。
したがって、表面改質前(表面処理前)の固体物質において、濡れ指数(測定温度25℃)を25〜38dyn/cmの範囲内の値とすることがより好ましく、28〜36dyn/cmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.接触角
(1)表面改質後
また、表面改質された固体物質において、水を用いて測定される接触角(測定温度25℃)を0.1〜30°の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる固体物質の接触角が0.1°未満の値になると、過度に表面処理を実施することになり、固体物質を熱劣化させる場合があるためである。一方、かかる固体物質の接触角が30°を超えると、接着、印刷、塗装などを容易に実施することが困難となる場合があるためである。
したがって、表面改質された固体物質において、水を用いて測定される接触角(測定温度25℃)を0.5〜20°の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜10°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)表面改質前
また、表面改質前(表面処理前)の固体物質において、水を用いて測定される接触角(測定温度25℃)を50〜120°の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる固体物質の接触角が50°未満の値になると、効率的に表面処理することが困難となる場合があるためである。一方、かかる固体物質の接触角が120°を超えると、長時間にわたって表面処理を実施することになり、固体物質を熱劣化させる場合があるためである。例えば、改質処理前におけるポリテトラフロオロエチレン樹脂の接触角は、約108°であって、約1秒程度の表面処理によって、接触角を約20°未満の値に低下させることができる。
したがって、表面改質前(表面処理前)の固体物質において、水を用いて測定される接触角を60〜110°の範囲内の値とすることがより好ましく、80〜100°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
[実施例1]
1.固体物質の表面改質
厚さ2mmのシリコーンゴム(硬度80)からなるシート(面積100cm2)を準備した。次いで、図1に示す表面改質装置を用いて、改質剤化合物を含む気体状物の温度が700℃になるように、セラミックヒーターを用いて加熱し、シリコーンゴムシートに対して、表面処理を0.5秒間実施した。
なお、改質剤化合物を含む気体状物として、沸点27℃のテトラメチルシランを0.0001モル%、沸点122℃のテトラメトキシシランを0.00001モル%、残りが圧縮空気であるカートリッジ入りの混合物を用いた。
2.固体物質の評価
(1)濡れ指数
表面改質されたシリコーンゴムシートの濡れ指数を、標準液を用いて測定した。また、表面改質前のシリコーンゴムシートの濡れ指数を同様に測定した。
(2)UV塗装性
エポキシアクリレート系の紫外線硬化型塗料を、表面改質されたシリコーンゴムシート上にスクリーン印刷した後、紫外線照射装置により300mJ/cm2の紫外線を照射し、以下の基準で評価した。
また、表面改質前のシリコーンゴムシートのUV塗装性を同様に測定した。
◎:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、全く剥がれが無い。
○:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数は1〜2個である。
△:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数は3〜10個である。
×:100個の碁盤目試験(JIS基準)で、剥がれ数は11個以上である。
[実施例2〜7]
実施例2〜7では、表1に示すように、固体物質の種類及び処理時間を変えて、実施例1と同様に、表面改質された固体物質の評価を行った。
[比較例1及び2]
比較例1及び2では、それぞれ実施例1における改質剤化合物を含む気体状物の温度を300℃及び150℃になるように加熱したほかは、実施例1と同様に、固体物質の表面改質及び固体物質の評価を行った。
Figure 0004097648

*Siゴム: シリコーンゴム
*PE板: ポリエチレン板
*PETフィルム:ポリエチレンテレフタレートフィルム
*Mg板: マグネシウム板
*SUS板: ステレンレス板
*Al板: アルミニウム板
[実施例8〜11及び比較例3]
実施例8では、実施例1と同様に表面処理を実施した後、放置時間を2週間及び4週間に変えて、濡れ指数及びUV塗装性をそれぞれ評価した。
また、実施例9では、気体状物として、テトラメチルシランと、圧縮空気とからなる混合気体状物を使用し、実施例10では、ヘキサメチルジシラザンを使用し、実施例11では、ヘキサメチルジシロキサンを使用したほかは、それぞれ実施例1と同様に表面処理を実施した後、放置時間を2週間及び4週間に変えて、濡れ指数及びUV塗装性をそれぞれ評価した。
また、比較例3では、本発明の表面処理のかわりに、コロナ処理を10秒間実施した後、放置時間を2週間及び4週間に変えて、濡れ指数及びUV塗装性をそれぞれ評価した。
Figure 0004097648

*気体状物A(テトラメチルシラン及びテトラメトキシシラン)
*気体状物B(テトラメチルシラン)
*気体状物C(ヘキサメチルジシラザン)
*気体状物D(ヘキサメチルジシロキサン)
以上の説明の通り、本発明の固体物質の表面改質方法によれば、所定の改質剤化合物を含む気体状物を、所定温度以上の熱源を介して、固体物質に対して吹き付け処理するか、あるいは、所定の改質剤化合物を含む気体状物を、固体物質に対して吹き付け処理した後、熱源を用いて所定温度以上に加熱することにより、さらにはこれらを組み合わせて表面改質することにより、火炎を直接的に用いることなく、接着、印刷、塗装などを容易にした表面改質された固体物質が効率的に得られるようになった。
また、本発明の表面改質された固体物質によれば、例えば、難接着性材料の代表であるシリコーンゴムやフッ素ゴム、オレフィン樹脂やポリエステル樹脂、あるいはステンレスやマグネシウム等の金属が対象物であっても、従来、不可能であった接着、印刷、塗装などが容易にできるようになった。したがって、防汚性ゴム、撥水性ゴム、クッションゴム、シーリングゴム等の用途はもちろんのこと、これらの難接着性材料からなる各種スイッチ、カバー、レバー、車両用バンパー、電気部品筐体、電子部品筐体、容器、フィルム、テープ等の表面に、装飾層を設けたり、印字したり、着色したりすることができるようになった。
本発明の表面改質装置を説明するために供する図である(その1)。 本発明の表面改質装置を説明するために供する図である(その2)。 本発明の表面改質装置を説明するために供する図である(その3)。 本発明の表面改質装置を説明するために供する図である(その4)。 本発明の表面改質装置を説明するために供する図である(その5)。
符号の説明
10:表面改質装置
12:表面改質装置の貯蔵タンク(第1の貯蔵タンク)
14:改質剤化合物
16:加熱手段
18:圧力計
22:混合室
24:移送部
25:熱源
27、37:キャリアガスの貯蔵タンク(第2の貯蔵タンク)
28:圧力計
32:噴射部
35:第2の熱源
50:ニードル型の表面処理装置
100:圧力調整型の表面処理装置
150:レーザー加熱方式の表面処理装置
200:長尺物用表面処理装置

Claims (5)

  1. 500℃以上の熱源を介して、Si原子を有する改質剤化合物を含む気体状物を吹き付けることによって、固体物質の表面の濡れ指数(測定温度25℃)を、40〜80dyn/cmの範囲内の値とする固体物質の表面改質方法であって、
    前記気体状物中の改質剤化合物の含有量を、気体状物の全体量を100モル%としたときに、1×10 -10 〜10モル%の範囲内の値とするとともに、
    前記気体状物の吹き付け時間を、単位面積(100cm 2 )あたり、0.1秒〜100秒の範囲内の値とすることを特徴とする固体物質の表面改質方法。
  2. 前記熱源が、レーザー、ハロゲンランプ、赤外線ランプ、高周波コイル、誘導加熱装置、熱風ヒーター、及びセラミックヒーターからなる群から選択される少なくとも一つの加熱手段であることを特徴とする請求項1に記載の固体物質の表面改質方法。
  3. 前記改質剤化合物が、アルキルシラン化合物およびアルコキシシラン化合物、あるいは何れか一方の化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体物質の表面改質方法。
  4. 前記改質剤化合物を、空気流に混合して、前記気体状物とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体物質の表面改質方法。
  5. 前記気体状物を、1×102〜1×107Paの高圧力条件下に、前記固体物質に対して吹き付け処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体物質の表面改質方法。
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