JP4096749B2 - ゲートウェイ装置、適応通信システム及びそれらの動作プログラム - Google Patents

ゲートウェイ装置、適応通信システム及びそれらの動作プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信網を介して接続される端末間の通信において、必要なソフトウェアモジュールを組み合わせて通信機能を構成することにより環境および業務に適した通信を行うゲートウェイ装置、適応通信システム及びそれらの動作プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、分散システムにおける通信機能は、当該システムにおけるネットワーク構成や実行するアプリケーション等のシステム構成要素を詳細に検討し、当該システムに適した通信機能を設計し開発を行っていた。
【0003】
これに対し、開発したソフトウェアの再利用性を高めるため、基本的な機能を有するソフトウェアモジュールを組み合わせて通信機能を構成するという方法が考えられる。この種の方法として関連する技術には、例えば米国アリゾナ大学において開発されたCactusと呼ばれる技術がある。この技術は、各ソフトウェアモジュールをマイクロプロトコル(MP)と呼び、MPの組み合わせによって通信機能を構成する。
【0004】
一方、当該システムに適した通信機能を自動的に生成するという方法もある。この種の方法として関連する技術には、例えば、特開平8−65389号公報(特許文献1)記載の状況適応サービス生成実行装置がある。この技術は、知識ベースを参照して利用者のシステムに適したサービスを生成する。この知識ベースは、サービスエレメントと呼ばれる各種の機能と、サービスエレメントを実行可能な前提条件と、前提条件が成り立たない場合に代理で利用するサービスエレメントとを記録しており、当該システムに適したサービスの実行を可能にするとともに、当該システムの構成要素に変化が発生した場合においても、代理のサービスエレメントによって対応することを可能にしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−65389号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、システム構成要素の変化要因についての分類がなされておらず、従って、アプリケーションの開発者は、ネットワーク構成の変化等、アプリケーションの本来の目的とは関係が無い変化についても、想定されるあらゆる変化を検討し、知識ベースを作成する必要があった。
【0007】
また、この技術による変化への適応方法は、通信の相手先からの応答にしたがってサービスエレメントを変更するというものであった。従って、例えば変化が送信側システムにおいて発生したものである場合には、送信側システムにおけるシステム構成要素の変化を受信側システムが検知することは困難であり、従って受信側システムが適切な応答を返すことが困難であるため、変化に適応することが困難であった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は、アプリケーションの開発者が、ネットワーク構成の変化等、アプリケーションの本来の目的とは関係が無い変化について意識することなくアプリケーションを開発することを可能とすることにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、通信の相手先からの応答内容の如何にかかわらず、変化に適応することを可能とすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、システム構成要素の変化に適応する処理を、ネットワーク構成等の環境の変化に適応する処理と、アプリケーション等の業務の変化に適応する処理とに分類するようにしたものである。
【0011】
すなわち、通信網を介して一以上の他のゲートウェイ装置と接続され、該通信網を介して接続される複数の情報処理端末の一つから通信メッセージを受けるゲートウェイ装置であって、
環境をあらわす環境情報と予め定められた環境要件情報とを解析して、その環境にとって必要なソフトウェアモジュールを所定の手順に従って決定する環境適応部と、
業務をあらわす業務情報と予め定められた業務要件情報とを解析して、その業務にとって必要なソフトウェアモジュールを所定の手順に従って決定する業務適応部と、
前記必要なソフトウェアモジュールを実行することによって前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信する通信実行部とを備えていることを特徴とするゲートウェイ装置を提供する。
【0012】
ここで、前記ゲートウェイ装置の動作プログラムは、
前記情報処理端末各々の設定情報から構成される環境情報を入力として受け、各種設定値と当該設定値のもとで通信を行うために必要となるソフトウェアモジュールとの対応を示す環境要件表を参照することにより、当該環境にとって必要となるソフトウェアモジュールを決定する環境適応手順と、
前記通信メッセージ内に記述されている業務情報を入力として受け、各種業務と当該業務用に通信を行うために必要となるソフトウェアモジュールとの対応を示す業務要件表を参照することにより、当該業務にとって必要となるソフトウェアモジュールを決定する業務適応手順と、
前記必要なソフトウェアモジュールを実行することによって前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信する通信実行手順とをコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
【0013】
上記の動作プログラムによって、ネットワーク構成の変化等、アプリケーションの本来の目的とは関係が無い変化については、前記環境適応手順によって解決されるため、アプリケーションの開発者が意識する必要がなくなる。
【0014】
さらに、ネットワーク構成などの環境の変化は、
予め定義されている順序に従って前記一以上の情報処理端末の各々における設定情報を収集する設定情報取得手順と、
取得した複数の設定情報から構成される環境情報を記録する環境情報記録手順と、
前記ゲートウェイ装置からの要求に対して前記環境情報を応答する環境情報応答手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする動作プログラムによって把握できる。
【0015】
さらに、通信の相手先システム内における環境の変化については、
前記必要なソフトウェアモジュールと、前記環境情報の一部または全部を前記他のゲートウェイ装置に送信する環境送信手順と、
前記他のゲートウェイ装置から必要なソフトウェアモジュールと環境情報を受信し、受信した環境情報と予め定められた環境要件情報とを参照して必要なソフトウェアモジュールを決定する環境受信手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする動作プログラムによって把握できる。
【0016】
また、本発明の適応通信システムは、以上で説明した前記ゲートウェイ装置と前記一以上の情報処理端末を、通信網を介して接続したものである。ここで、前記環境情報は、前記ゲートウェイ装置あるいは前記一以上の情報処理端末において管理してもよいし、前記環境情報のサイズが大きくなるような大規模システムでの利用のために、専用の環境管理端末において管理してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したゲートウェイ装置、適応通信システム及びそれらの動作プログラムの実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
(第一の実施形態)
まず、図1から図13までを用いて、第一の実施形態について説明する。
【0018】
本実施形態の適応通信システムは、公共の通信網を利用してプラントを遠隔地から監視制御する、遠隔監視制御システムに用いるものである。このように公共の通信網を用いる場合、第三者からの攻撃を遮断するため、公共の通信網との接続地点にファイアウォールを設置することが好ましい。
【0019】
しかしながら、このようにファイアウォールを設置する場合、ファイアウォールの振る舞いについてアプリケーションの開発者が意識する必要がある。例えば、市販のファイアウォールの多くは、第三者による攻撃を遮断するため、所定の時間内に何も通信が行われなかったセッションについては、当該セッション情報を消去する。すなわち、アプリケーションが開いているTCPコネクションが切断されることになる。この振る舞いは、何も通信が無い場合においてもTCPコネクションを開いたままの状態にしておきたい業務にとっては都合が悪い。
【0020】
図1は、第一の実施形態のシステム全体の構成を示す。同図に示す遠隔監視制御システムは、通信網90を介して接続される保守センタ1及びプラント2、及びソフトウェアモジュールを配信するMP配信サーバ80から構成される。保守センタ1は、ゲートウェイ装置100、環境サーバ20、複数の制御端末30、及びファイアウォール40から構成される。プラント2は、ゲートウェイ装置200、環境サーバ50、及び複数の制御サーバ70から構成される。
【0021】
上記のような構成の場合、例えば設定値制御のように、制御コマンドが送信されることが稀であるような業務にとって問題が発生する。例えば、本実施形態のような遠隔監視制御システムにおいては、制御コマンドが送信されることは稀であるが、送信する必要が発生した場合にはできる限り早急に送信する必要がある。従って、アプリケーションの開発者は、上記のファイアウォールの振る舞いに対応するため、TCPコネクションを維持するコードを記述する必要がある。
【0022】
図2は、ゲートウェイ装置100の構成を示す。ゲートウェイ装置100は、メッセージ受付部101、環境適応部102、業務適応部103、通信実行部105、プロトコル記録部106、業務要件テーブル107、及び環境要件テーブル108から構成される。
【0023】
図3に、ゲートウェイ装置100における動作プログラムのフローチャートを示す。
【0024】
まず、メッセージ受付部101は、図1における複数の制御端末30のいずれか一つにおけるクライアントアプリケーション10から、図4に示すようなメッセージの送信要求を受信する(ステップ10)。
【0025】
メッセージ受付部101は、メッセージ内で指定されたセッションIDをキーにして、プロトコル記録部106において、そのセッション用の情報が格納されているかどうかを検索する(ステップ11)。ここで、プロトコル記録部104は、図5に示す項目を含むセッション情報管理テーブルを有している。
【0026】
ステップ11における検索処理において、該当するセッション情報が存在しなかった場合は、新たにセッション情報を作成し、環境に適応するための処理(ステップ12)、および業務に適応するための処理(ステップ13)を実行する。ステップ12及びステップ13の詳細については後述する。
【0027】
最後に、通信実行部105は、ステップ12およびステップ13によって作成されたセッション情報を参照して、あるいは、ステップ11における検索処理において該当するセッション情報が存在した場合は当該セッション情報を参照して、当該セッションのための通信手順302に従って、メッセージを送信する(ステップ14)。
【0028】
図6に、上記ステップ12の詳細を示す。まず、環境適応部102は、図1における環境サーバ20における環境通知部23から環境情報を取得する(ステップ20)。ここで、環境情報とは自身の周囲に存在するシステム構成要素について記述したものであり、図7に示す項目を含む環境情報管理テーブルによって管理されているものとする。同7に示す環境情報は、180秒間通信が無いとセッション情報を消去するという振る舞いをするファイアウォールが存在するということを示している。
【0029】
次に、上記の環境情報が示す環境に適応するためのソフトウェアモジュール(以降、マイクロプロトコル(MP)と呼ぶ)を決定する。この処理は、以下の手順によっておこなわれる。
【0030】
まず、環境情報管理テーブルにおいて変化が起こった設定情報(変化情報)の各々に対し(ステップ21)、同変化情報における属性402に相当するものが図8に示す環境要件テーブルに存在するかどうかを判断する(ステップ22)。ここで、図8に示す環境要件は、セッションタイムアウトが発生する場合には、セッションを維持するためのMPである「Keep Alive」が必要であることを示している。
【0031】
次に、同変化情報に相当する要件が存在した場合には、同変化情報における値403が、環境要件テーブルにおける条件501を満たすかどうかを判断し(ステップ24)、満たす場合には、同列における必要MP503をもって当該環境に必要なMPとする(ステップ25)。
【0032】
図9に、上記設定情報を収集するための構成図を示す。環境サーバ20における設定取得部21は、図9に示す複数の制御端末30の全部あるいは一部を巡回するように設定された移動エージェントプログラムを送出する。複数の制御端末30の各々における設定情報通知部31は、この移動エージェントに対し、設定情報記録部32に記録されている設定情報を通知する。移動エージェントは、通知された設定情報を収集し設定取得部21に戻る。このようにして収集した設定情報から構成される環境情報を、環境情報記録部22に記録する。
【0033】
図10に、上記ステップ13の詳細について示す。業務適応部103は、メッセージ受付部101より入力されたメッセージ内に業務をあらわす識別子が含まれているかどうかを判断し(ステップ51)、業務が指定されている場合には、図11に示す業務要件テーブルにおいてカテゴリ602が当該業務と一致する行を検索する(ステップ52)。ここで図11に示す業務要件は、設定値制御の場合には、メッセージの再送を行う「再送」、及びコネクションが開発者の意に反して閉じられた場合に再接続を行う「再接続」というMPが必要であることを示している。
【0034】
ステップ52において一致する行が存在する場合には、同行における必要MP603において指定されているMPを追加する(ステップ53)。
【0035】
上記の各ステップにおいて得られた必要なMPを取得するための構成図を図12に、また、必要なMPを取得する際の通信シーケンスを図13に示す。ゲートウェイ装置100における通信実行部105は、上記のステップによって決定されたMPを列挙したMP要求801を、MP配信サーバ80におけるMP配信部81に送信する。MP配信部81は、要求されたMPに相当する実行モジュールからなるMP情報802を、通信実行部105に送信する。同様の処理が、ゲートウェイ装置200における通信実行部205においても行われる。
【0036】
以上説明した本実施形態によれば、アプリケーションの開発者は、ファイアウォールの振る舞い等のアプリケーションの本来の目的とは関係が無い問題について意識せずにすむため、開発工数を削減できる。
(第二の実施形態)
次に、図14から図21までを用いて、第二の実施形態について説明する。本発明の第二の実施形態の適応通信システムは、広域に分散した複数のプラントを、一つの保守センタにおいて集中的に監視制御する、集中監視制御システムに用いるものである。
【0037】
従来、プラント等の監視制御システムは、各々のシステムで独立して管理されるものであった。現在、これらの独立して管理されていた複数のプラントを、遠隔地にある1つの保守センタから集中的に管理することが考えられている。
【0038】
しかし、このような集中監視制御システムを考える場合、各々のプラントにおけるシステム構成要素の違いを考慮する必要がある。例えば、プラント側において負荷分散装置が設置されている場合などである。
【0039】
図14は、第二の実施形態の全体の構成を示す。同図に示す集中監視制御システムは、通信網90を介して接続される、保守センタ1及びプラント2、及びMP配信サーバ80から構成される。保守センタ1は、ゲートウェイ装置100、環境サーバ20、複数の制御端末30、及びファイアウォール40から構成される。プラント2は、ゲートウェイ装置200、環境サーバ50、負荷分散装置60、及び負荷分散装置60によって通信メッセージを振り分けられる複数の制御サーバ70から構成される。
【0040】
ここで、プラント2のように、負荷分散装置によって複数の制御サーバに処理を振り分ける構成になっている場合は、同一の通信セッションにおけるメッセージは、全て同一の制御サーバに振り分ける処理が必要である。この処理が必要な理由として、例えばシーケンス制御のように、通信メッセージ(制御コマンド)に順序性が求められるような場合がある。つまり、負荷分散装置によって、一番目に送信される制御コマンドと、二番目に送信される制御コマンドが別々の制御サーバにおいて処理される可能性があるため、制御サーバ間で特別な同期処理を行わない限り、処理順序の逆転が起こる可能性があり、重大な事故を引き起こす原因となる。
【0041】
従来、上記のような問題に対しては、アプリケーションの開発者が意識しなければならなかった。しかし、負荷分散装置についてだけを考えても、負荷分散の方法として、制御端末のIPアドレスによって処理を振り分ける方法や、通信メッセージに埋め込まれたセッションIDによって処理を振り分ける方法等、様々な方法が存在する。集中監視制御システムにおいては、監視すべきプラントを前もって全て決定することは困難であり、従って、これらの様々なシステム構成要素に対して、アプリケーション開発者があらかじめ対策を施すことは困難である。
【0042】
図15は、本発明に係る適応通信システムにおける、ゲートウェイ装置100の構成図を示す。同図に示すゲートウェイ装置100は、メッセージ受付部101、環境適応部102、業務適応部103、環境交渉部104、通信実行部105、プロトコル記録部106、業務要件テーブル107、および環境要件テーブル108から構成される。
【0043】
ここで、ゲートウェイ装置100の周囲の環境は、図17に示す項目を含む環境情報管理テーブルのようになっているものとする。同図に示す環境情報は、第一の実施形態における環境情報に加えて、Cookieを利用できないWWWブラウザによる制御端末が存在することを示している。
【0044】
また、本発明の第二の実施形態に係る環境要件テーブルは、図18に示す項目を含むものとする。図18に示す交渉要否504において「要」となっているものは、同行における必要MP503を利用するかどうかを、後述する相手先との交渉によって決定しなければならないことを示している。
【0045】
ここで、図18に示す環境要件は、第一の実施形態における要件に加えて、Cookieを利用することができない場合には、Cookieを代理で処理するMPである「Cookie代理処理」が必要であることを示している。また、このMPを利用するかどうかは、交渉によって決定されることを示している。
【0046】
図16に、ゲートウェイ装置100における動作プログラムのフローチャートを示す。これは、本発明の第一の実施形態に係るゲートウェイ装置のものと一部を除き同じものである。ただし、図18に示す環境要件テーブルにおける交渉要否503が「要」となっている場合には(ステップ23)、当該設定情報を交渉すべき情報(交渉情報)として記憶する(ステップ26)。
【0047】
ゲートウェイ装置100は、上記交渉情報をもとに、プラント2におけるゲートウェイ装置200における環境交渉部204と交渉を行う。このときの動作プログラムのフローチャートを図9に、また、通信シーケンスを図10に示す。
【0048】
まず、環境交渉部104は、環境交渉部204に対し、当該セッションのIDと、上記のステップ20からステップ27までによって決定される必要MP情報及び交渉情報とからなる交渉要求701を送信する(ステップ31)。
【0049】
次に、交渉要求701を受信した環境交渉部204は、指定されたセッションID用のセッション情報を作成する(ステップ32)。
【0050】
次に、環境交渉部204は、自身の周囲の環境に適応するための手順を実行する。この処理は、ステップ20からステップ26までの手順と同様の手順を実行することによって適応してもよいし、その他の手順を実行することによって適応してもよい(ステップ33)。
【0051】
次に、環境交渉部204は、交渉要求701において指定されているMPをそのセッションに追加する(ステップ34)。
【0052】
次に、環境交渉部204は、交渉要求701において指定されている交渉情報の各々に対し(ステップ35)、同交渉情報における属性と一致する項目が自身の環境要件テーブルに存在するかどうかを判断し(ステップ36)、存在する場合には、図11に示す自身の環境情報管理テーブル内の値と矛盾する項目があるかどうかを判断し(ステップ37)、矛盾する場合には、同行における必要MPを追加する(ステップ38)。ここで、同図に示す環境情報は、負荷分散の方法としてCookieを利用する負荷分散装置が存在することを示している。
【0053】
次に、環境交渉部204は、上記ステップ33からステップ38までにおいて新たに追加したMPと、上記ステップ33によって得た交渉情報とからなる交渉応答702を環境交渉部104に送信する(ステップ39)。
【0054】
最後に、交渉応答702を受信(ステップ40)した環境交渉部104は、交渉応答702において指定されたMPを当該セッションに追加する(ステップ41)。さらに環境交渉部204から通知された交渉情報に対し、上記ステップ35からステップ38までの手順と同等の手順を実行することにより決定されるMPを追加する(ステップ42)。
【0055】
以上説明した本実施形態によれば、プラント側に負荷分散装置が設置される等の環境の変化があった場合においても、保守センタ側において適切に変化を検知できる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、業務と環境に分類して変化に適応するため、ネットワーク構成等の環境の変化についてアプリケーション開発者が意識せずすむため、開発工数の削減ができる。
【0057】
また、通信の相手先において環境の変化があった場合についても、当該変化についての交渉を行うため、適切に変化を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態における適応通信システムの全体の構成を示す図。
【図2】第一の実施形態のゲートウェイ装置の構成図。
【図3】第一の実施形態のゲートウェイ装置の動作を示すフローチャート。
【図4】第一の実施形態の通信メッセージの具体例を示す図。
【図5】第一の実施形態のセッション管理テーブルの構成図。
【図6】第一の実施形態の環境適応手順の動作を示すフローチャート。
【図7】第一の実施形態の環境情報管理テーブルの具体例を示す図。
【図8】第一の実施形態の環境要件テーブルの具体例を示す図。
【図9】第一の実施形態の環境適応処理を説明する図。
【図10】第一の実施形態の業務適応手順の動作を示すフローチャート。
【図11】第一の実施形態の業務要件テーブルの具体例を示す図。
【図12】第一の実施形態のソフトウェアモジュール取得方法を示す図。
【図13】第一の実施形態のソフトウェアモジュール取得の通信シーケンスの具体例を示す図。
【図14】第二の実施形態の適応通信システムの全体の構成図。
【図15】第二の実施形態のゲートウェイ装置の構成図。
【図16】第二の実施形態の環境適応手順の動作を示すフローチャート。
【図17】第二の実施形態の環境情報管理テーブルの具体例を示す図。
【図18】第二の実施形態の環境要件テーブルの具体例を示す図。
【図19】第二の実施形態の交渉プログラムの動作を示すフローチャート。
【図20】第二の実施形態の交渉プログラムの通信シーケンスの具体例を示す図。
【図21】第二の実施形態のプラント側の環境管理テーブルの具体例を示す図。
【符号の説明】
20、50…環境サーバ、30…制御端末、70…制御サーバ、80…MP配信サーバ、100、200…ゲートウェイ装置

Claims (9)

  1. 通信網を介して一以上の他のゲートウェイ装置と接続され、該通信網を介して情報処理端末から通信メッセージを受けるゲートウェイ装置において、
    前記情報処理端末から収集された前記情報処理端末の設定情報によって構成され当該ゲートウェイ装置の周囲のシステム環境をあらわす環境情報と予め定められた環境要件情報とを解析して、その環境にとって必要なソフトウェアモジュールを所定の手順に従って決定する環境適応部と、
    前記通信メッセージ内に記述されている業務をあらわす業務情報と予め定められた業務要件情報とを解析して、その業務にとって必要なソフトウェアモジュールを所定の手順に従って決定する業務適応部と、
    前記環境にとって必要なソフトウェアモジュールおよび前記業務にとって必要なソフトウェアモジュールを実行することによって前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信する通信実行部とを備え
    前記環境要件情報は、前記情報処理端末での通信の制限に関する環境に対して、通信の維持という要件を含み、または、前記情報処理端末での処理機能の制限に関する環境に対して、処理機能の代理という要件を含み、
    前記環境にとって必要なソフトウェアモジュールは、前記環境要件情報の要件が前記通信の維持である場合には、前記情報処理端末での通信を維持するためのソフトウェアモジュールを含み、前記環境要件情報の要件が前記処理機能の代理である場合は、前記情報処理端末での処理機能を代理するためのソフトウェアモジュールを含むことを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. 通信網を介してゲートウェイ装置及び環境管理端末及び一以上の情報処理端末が相互に接続されている適応通信システムにおいて、
    前記ゲートウェイ装置は、
    当該ゲートウェイ装置の周囲のシステム環境をあらわす環境情報と予め定められた環境要件情報とを解析して、その環境にとって必要なソフトウェアモジュールを所定の手順に従って決定する環境適応手段と、
    前記通信メッセージ内に記述されている業務をあらわす業務情報と予め定められた業務要件情報とを解析して、その業務にとって必要なソフトウェアモジュールを所定の手順に従って決定する業務適応手段と、
    前記環境にとって必要なソフトウェアモジュールおよび前記業務にとって必要なソフトウェアモジュールを実行することによって前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信する通信実行手段とを備え、
    前記環境管理端末は、
    前記一以上の情報処理端末の各々から所定の手順に従って設定情報を取得する設定情報取得手段と、
    前記ゲートウェイ装置からの要求に対して前記設定情報の集合によって構成される環境情報を通知する環境情報通知手段とを備え、
    前記一以上の情報処理端末の各々は、
    前記環境管理端末の設定情報取得手段へ所定の手順に従って設定情報を通知する設定情報通知手段を備え
    前記環境要件情報は、前記情報処理端末での通信の制限に関する環境に対して、通信の維持という要件を含み、または、前記情報処理端末での処理機能の制限に関する環境に対して、処理機能の代理という要件を含み、
    前記環境にとって必要なソフトウェアモジュールは、前記環境要件情報の要件が前記通信の維持である場合には、前記情報処理端末での通信を維持するためのソフトウェアモジュールを含み、前記環境要件情報の要件が前記処理機能の代理である場合は、前記情報処理端末での処理機能を代理するためのソフトウェアモジュールを含むことを特徴とする適応通信システム。
  3. 請求項2記載の適応通信システムおいて、
    前記通信実行手段は、前記通信メッセージ内で指定されたセッションIDに対して通信手順が予め定められている場合には、予め定められた前記通信手順に従って、前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信し、前記通信メッセージ内で指定されたセッションIDに対して通信手順が予め定められていない場合には、前記環境にとって必要なソフトウェアモジュールおよび前記業務にとって必要なソフトウェアモジュールを実行することによって前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信することを特徴とする適応通信システ
  4. 通信網を介して一以上の他のゲートウェイ装置と接続され、該通信網を介して接続される一以上の情報処理端末のうちの一つから通信メッセージを受けるゲートウェイ装置の動作プログラムにおいて、
    前記情報処理端末各々の設定情報から構成され当該ゲートウェイ装置の周囲のシステム環境をあらわす環境情報を入力として受け、各種設定値と当該設定値のもとで通信を行うために必要となるソフトウェアモジュールとの対応を示す環境要件表を参照することにより、当該環境にとって必要となるソフトウェアモジュールを決定する環境適応手順と、
    前記通信メッセージ内に記述されている業務情報を入力として受け、各種業務と当該業務用に通信を行うために必要となるソフトウェアモジュールとの対応を示す業務要件表を参照することにより、当該業務にとって必要となるソフトウェアモジュールを決定する業務適応手順と、
    をコンピュータに実行させ
    前記環境要件表は、前記情報処理端末での通信の制限に関する設定値に対して、前記情報処理端末での通信を維持するためのソフトウェアモジュールを含み、または、前記情報処理端末での処理機能の制限に関する設定値に対して、前記情報処理端末での処理機能を代理するためのソフトウェアモジュールを含むことを特徴とするゲートウェイ装置の動作プログラム。
  5. 請求項4記載のゲートウェイ装置の動作プログラムにおいて、
    前記必要となるソフトウェアモジュールと、前記環境情報の一部または全部を前記他のゲートウェイ装置に送信する環境送信手順と、
    前記他のゲートウェイ装置から必要なソフトウェアモジュールと環境情報を受信し、受信した環境情報と予め定められた環境要件情報とを参照して必要なソフトウェアモジュールを決定する環境受信手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするゲートウェイ装置の動作プログラム。
  6. 請求項1記載のゲートウェイ装置において、
    前記通信実行部は、前記通信メッセージ内で指定されたセッションIDに対して通信手順が予め定められている場合には、予め定められた前記通信手順に従って、前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信し、前記通信メッセージ内で指定されたセッションIDに対して通信手順が予め定められていない場合には、前記環境にとって必要なソフトウェアモジュールおよび前記業務にとって必要なソフトウェアモジュールを実行することによって前記通信メッセージを前記他のゲートウェイ装置に送信することを特徴とするゲートウェイ装置。
  7. 請求項1記載のゲートウェイ装置において、
    前記情報処理端末での通信の制限は、セッションタイムアウトであり、
    前記通信の維持は、セッションの維持であり、
    前記情報処理端末での処理機能の制限は、 Cookie の利用不可であり、
    前記処理機能の代理は、 Cookie の代理処理であることを特徴とするゲートウェイ装置。
  8. 請求項2記載の適応通信システムにおいて、
    前記情報処理端末での通信の制限は、セッションタイムアウトであり、
    前記通信の維持は、セッションの維持であり、
    前記情報処理端末での処理機能の制限は、 Cookie の利用不可であり、
    前記処理機能の代理は、 Cookie の代理処理であることを特徴とする適応通信システム。
  9. 請求項4記載のゲートウェイ装置の動作プログラムにおいて、
    前記情報処理端末での通信の制限は、セッションタイムアウトであり、
    前記通信の維持は、セッションの維持であり、
    前記情報処理端末での処理機能の制限は、 Cookie の利用不可であり、
    前記処理機能の代理は、 Cookie の代理処理であることを特徴とするゲートウェイ装置の動作プログラム。
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